JP4172644B2 - トナー、現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ - Google Patents

トナー、現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジ Download PDF

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Description

本発明は、電子写真、静電記録、静電印刷等に於ける静電荷像を定着するための現像剤に使用されるトナー及び該トナーを使用する画像形成装置に関する。更に詳しくは、直接または間接電子写真現像方式を用いた複写機、レーザープリンター、及び普通紙ファックス等に使用される電子写真用乾式トナー、現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。更に、直接または間接電子写真多色現像方式を用いたフルカラー複写機、フルカラーレーザープリンター及び、フルカラー普通紙ファックス等に使用される電子写真用乾式トナー、現像剤、画像形成装置、及びプロセスカートリッジに関する。
電子写真方式において加熱ローラーによる圧着加熱方式は、トナーに対し離型性を有する熱ローラーの表面と被定着シートのトナー像面を加圧下で接触させながら被定着シートを通過せしめることによりトナー像の定着を行なうものである。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート上のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定着シート上に融着させる際の熱効率が極めて良好であり、迅速に定着を行なうことができる。
加熱ローラー表面とトナー像とが溶融状態、加圧下で接触するために、トナー像の一部が定着ローラー表面に付着し転移し、次の被定着シートにこれが再転移し、被定着シートを汚す、いわゆるオフセット現象は、定着速度、定着温度の影響を大きく受ける。一般に定着速度が遅い場合は、加熱ローラーの表面温度は比較的低く設定され、定着速度が速い場合は、加熱ローラーの表面温度は比較的高く設定される。これは、トナーを定着させるために加熱ローラーからトナーに与える熱量を、定着速度によらずほぼ一定にするためである。
被定着シート上のトナーは、何層かのトナー層を形成しているため、特に定着速度が速く、加熱ローラーの表面温度が高い系においては、加熱ローラーに接触する最上層のトナー層と被定着シートに接触している最下層のトナー層との温度差が大となるために、加熱ローラーの表面温度が高い場合には、最上層のトナーがオフセット現象を起こしやすく、加熱ローラーの表面温度が低い場合は、最下層のトナーは十分に溶けないために、被定着シートにトナーが定着せず低温オフセットという現象が起きやすい。
この問題を解決する方法として、定着速度が速い場合には、定着時の圧力を上げ、被定着シートへトナーをアンカーリングさせる方法が、通常行なわれている。この方法だと、加熱ローラー温度をある程度下げることができ、最上層のトナー層の高温オフセット現象を防ぐことは可能となる。しかし、トナーにかかるせん断力が非常に大となるために、被定着シートが定着ローラーに巻き付き、巻き付きオフセットが発生したり、定着ローラーから被定着シートを分離するための分離爪の分離あとが定着画像に出現しやすい。さらには、圧力が高いがゆえに、定着時にライン画像が押しつぶされたり、トナーが飛び散ったりして定着画像の画質劣化を生じ易い。
また、高速定着では、一般的には、低速定着の場合より溶融粘度の低いトナーを用い、加熱ローラーの表面温度を下げ定着圧力を下げることにより、高温オフセットや巻きつきオフセットを防止しつつ、トナー像を定着している。しかし、このような溶融粘度の低いトナーを低速定着に用いると、高温でオフセット現象が発生しやすい。
このように定着においては、低速から高速まで適用できる定着温度領域の広い、耐オフセット性にすぐれたトナーが待望されている。
一方、高画質を得るためにはトナーの小粒径化が進められている。トナーを小粒径化すると、画像の解像力や鮮映度が上がるが、その一方で、小粒径のトナーで形成したハーフトーン部の定着性が低下する。この現象は特に高速定着において顕著である。これは、ハーフトーン部分のトナーののり量が少なく、被定着シートの凹部に転写されたトナーは、加熱ローラーから与えられる熱量が少なく、さらに定着圧力も、被定着シートの凸部によって凹部への圧力が抑制されるために悪くなるからである。ハーフトーン部分で被定着シートの凸部に転写されたトナーは、トナー層厚が薄いために、トナー粒子1個当りにかかるせん断力はトナー層厚の厚いベタ黒部分に比べ大きいものとなり、オフセット現象が発生しやすく、低画質の定着画像となりやすい。
定着性能・耐ホットオフセット性能の両立を図るために、今日までバインダー樹脂を中心にさまざまな研究がなされてきた。特許文献1にはトナー用樹脂のゲルパーミューションクロマトグラフィーにより測定されたクロマトグラフにおいて分子量103〜7×104の領域及び105〜2×106の領域それぞれに少なくとも1つ以上の極大値を持つような樹脂の分子量分布の提案をしている。また、特許文献2、3ではビニール系共重合体の分子量分布を規定しながらポリエチレン等の離型剤を入れ込んで定着性とホットオフセットの両立を図っている。特許文献4では低粘度樹脂と、高粘度樹脂の組み合わせで低温定着とホットオフセットの両立を改善しようとした。
その他、バインダー樹脂の分子量分布を広げ相反する保存性と定着性とホットオフセットのバランスの最適化を考えた技術も多数出願されている(例えば、特許文献2、3、5〜8)。電子写真においては相反する特性はこの2つだけではなく低分子量成分が大きく影響する耐熱保存性をも満足させなければならない。また、特許文献9では分子量分布以外にノボラック型フェノール樹脂を使った改良やポリウレタンを使った改良を試みている。
これらは分子量分布による効果や低分子量オレフィンによる効果で低温定着や耐熱保存性は向上するものの昨今の省エネルギー化や低電力化に対してはいまだ十分でなく更なる研究が望まれている。
特に低温定着性を上げるには、バインダー樹脂のガラス転移点(Tg)や分子量を低くすることが要求されるが、ホットオフセットや保存性のバランスを考えるとこれらすべてを満足させるトナーの開発は難しいものがある。
また、特許文献10には流動性改良、低温定着性改良、ホットオフセット性改良目的にトナーバインダーとしてウレタン変性されたポリエステル(A)の伸長反応からなる実用球形度が0.90〜1.00の乾式トナーが開示されている。また、小粒径トナーとした場合の粉体流動性、転写性に優れるとともに、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れた乾式トナー、とりわけフルカラー複写機などに用いた場合に画像の光沢性に優れ、かつ熱ロールへのオイル塗布を必要としない乾式トナーが開示されている。
また、そのような乾式トナーを経済的に得る方法として、特許文献11、12ではイソシアネート基含有プレポリマーを伸長反応および/または架橋反応させたトナーバインダー、および着色剤からなる乾式トナーにおいて、該乾式トナーが、前記変性ポリエステル(A)の水系媒体中でのアミン類(B)による伸長反応および/または架橋反応により形成された粒子からなることを特徴とする乾式トナーおよびその製法を開示している。
ところが、特許文献10記載の技術では、バインダーとしてウレタン反応を使用したものを採用する点で新規な特徴と効果を産み出すが、粉砕工法であり更に定着性については十分低温定着トナーとなっていないし、小粒径、球形の形状制御についても具体的な条件が盛り込まれていない。また、特許文献11、12では、水中造粒におけるトナー製法であるが水中で粒子化する場合、油相中の顔料が水相界面で凝集し、体積抵抗の低下や顔料の不均一化が起り、基本的なトナー性能による問題を発生させる。また、オイルレスを達成させ、さらに小粒径、形状制御を同時に達成させ、マシーン上で使用するためには狙いの形状や狙いの特性がなければ効果が発揮できない。それぞれの公報には特性や工法について組み合わせによる効果や細かな条件バランスによる効果の記載が十分ではなく、課題に対し効果が十分発揮できない場合がある。特に水中造粒で粒子化したトナー粒子は、トナー表面に顔料やワックスが粒子表面に集まりやすく、粒径が6μm位以下になるとトナー粒子の比表面積が大きく、高分子設計の他粒子表面設計が所望の帯電特性や定着特性を得る場合重要となる。
一方、従来の電子写真式の画像形成装置では、内部に熱源を有する加熱ローラ等の加熱部材に加圧ローラ等の加圧部材を押し当て、それらの間に画像転写後の記録媒体を通してその記録媒体を搬送しながら、その記録媒体上のトナー画像を定着する熱定着装置を備えるものが主である。
この種の熱定着装置では、記録媒体上のトナーが加熱部材に付着する、いわゆるオフセットと呼ばれる現象を生ずることがある。このようなオフセットを生ずると、オフセットしたトナーが加圧部材にも付着し、それら加熱部材および加圧部材から記録媒体に逆転写して記録媒体を汚すことが知られている。このようなオフセットを防止すべく、従来の熱定着装置では、例えば加熱部材の表面にフッ素コートなどを施していた。しかし、環境条件や記録媒体の種類などによって、オフセットを完全に防止することは難しく、やはり逆転写を生ずる問題があった。
そこで、従来の熱定着装置では、加熱部材や加圧部材に接触してクリーニングローラ等のクリーニング部材を設け、加熱部材や加圧部材に付着したトナーを除去するものがある。すなわち、表面離型性を向上した加熱部材や加圧部材に対して、無垢の金属材料でつくったクリーニング部材を押し当てることにより、表面離型性の差からトナーを除去するものがあった。
ところで、近年、画像形成装置では、エネルギーの無駄な消費を防止すべく、待機時には熱源への通電を停止し、画像形成の開始に合わせてはじめて熱源へと通電して加熱部材を定着温度まで昇温するようになってきている。このため、加熱部材は、温度応答性を向上する必要があり、例えば加熱ローラであれば、肉厚を1mm以下にして定着温度までの昇温時間を10秒程度まで短縮している。
このような画像形成装置にあっては、加熱部材の熱容量が小さいため、定着時における記録媒体への熱移動、加熱部材に接触する部材への熱移動、加熱部材まわりの風の流れなどの影響を受けやすく、加熱部材の温度分布が幅方向で不均一となりやすい問題があった。そして、加熱部材の全領域にわたり温度分布を均一にすることは、スペース的およびコスト的に不可能であった。
加熱部材の温度分布が幅方向で不均一となると、定着性能が不安定となるとともに、オフセットが発生しやすく、また熱劣化により加熱部材の寿命が短くなりやすいなどの問題を生ずる。特に、特許文献10、特許文献12に記載されているような重合法により製造した重合トナーを用いる場合には、クリーニング部材に付着堆積したトナー塊が再溶融して記録媒体に逆転写するという問題があった。これは、粉砕法により製造した粉砕トナーを用いる場合には、貯蔵弾性率が高い溶けにくいトナーがクリーニング部材に付着するが、重合法により製造した重合トナーを用いる場合には、貯蔵弾性率が低い普通のトナーがクリーニング部材に付着するからである。
この問題は、通紙可能な最大サイズに比較して、小サイズの記録媒体を通紙する場合に特に顕著に生じた。なぜなら、小サイズの場合は、通紙領域が狭く加熱部材に接する面積が小さいから、その狭い領域でのみ温度が下がり、その部分に対応した温度検知手段が熱源の点灯を指示することから、非通紙領域の温度まで不必要に上昇し、その非通紙領域に対応するクリーニング部材上のトナーが溶融して逆転写するからである。
そこで、このような逆転写の問題を解決すべく、従来の熱定着装置の中には、例えば特許文献13に記載されるように、加熱ローラの温度分布を幅方向で均一とするため、風を当てて加熱ローラの非通紙領域の温度の上がり過ぎを防止するものがある。
また、例えば特許文献14に記載されるように、クリーニングローラに沿って通風孔を設けてクリーニングローラの回転とともに熱定着装置内の空気を循環させ、クリーニングローラの温度上昇を防ぐものがある。
特開平5−107803号公報 特開平5−289399号公報 特開平5−313413号公報 特開平5−297630号公報 特開平5−053372号公報 特開平6−027733号公報 特開平6−075426号公報 特開平6−118702号公報 特開平8−146661号公報 特開平11−133665号公報 特開平11−149180号公報 特開2000−292981号公報 特開平9-325550号公報 特開2002-123119号公報
本発明の目的は、電源投入直後から良好に定着し得、更に、低電力容量おいて良好に定着し得る静電荷像現像用乾式トナーを提供するものである。また、本発明の目的は、低速から高速画像形成装置に至るまで、巾広い離型性を得、かつ耐オフセット性、耐ブロッキング性、流動性にすぐれた静電荷像現像用乾式トナーを提供するものである。さらに、本発明の目的は上述したような熱定着装置において、定着効率を下げることなく、クリーニング部剤に付着したトナーが逆転写することがないような静電荷像現像用乾式トナーを提供することにある。
本発明の他の目的は、低速から高速画像形成装置に至るまで、カブリがなく、高濃度、且つ高精細の画像が得られる静電荷像現像用乾式トナー、このトナーとキャリアとからなる二成分現像剤、該トナー又は該二成分現像剤を収納したプロセスカートリッジ及び画像形成装置を提供するものである。
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、本発明は以下の構成よりなる。
(1)少なくとも、有機溶媒と結着樹脂と着色剤とワックスを含む微小液滴粒子が、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散している分散液から、それに含まれる有機溶媒を除去することによって得られたトナーであって、そのときの該トナーのガラス転移点(Tg)が30〜46℃であって、トナー表面に被覆した前記樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)が50〜70℃であり、かかるトナーをR60ミキサーのラボプラストミルを用い、サンプル量45g、回転数50RPM、温度130℃、時間15分の条件で素練りした時の1/2流出温度が95〜120℃であり、素練りする前の1/2流出温度が120〜145℃であることを特徴とする乾式トナー。
ただし、1/2流出温度の測定条件は下記とする。
荷重:5kg/cm 、昇温速度:3.0℃/min
ダイ口径:1.00mm、ダイ長さ:10.0mm
(2)トナー中に含有するテトラヒドロフラン(THF)不溶解分が5〜25重量%であることを特徴とする上記(1)に記載の乾式トナー。
(3)コールター法で測定されるトナーの重量平均粒径が3.0〜6.0μmであり、粒径分布が1.00≦Dv/Dn≦1.20(Dv:重量平均粒径、Dn:個数平均粒径)であることを特徴とする上記(1)又は(2)に記載の乾式トナー。
(4)フロー式粒子像測定装置で測定される粒度分布において、個数基準の2μm以下粒子径の微粉含有率が15%以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の乾式トナー。
(5)コールター法で測定される粒径分布において、粒径が8μm以上の粗粉含有量が2重量%以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載の乾式トナー。
(6)コールター法で測定される粒度分布において、粒径が3μm以下の微粉含有量が2%重量以下であることを特徴とする上記(1)〜(5)のいずれかに記載の乾式トナー。
(7)フロー式粒子像測定装置で測定される平均円形度が0.900〜0.960の紡錘形状であることを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の乾式トナー。
(8)上記樹脂微粒子の平均粒径が10〜200nmであることを特徴とする上記(1)〜(7)のいずれかに記載の乾式トナー。
(9)少なくとも、有機溶媒と結着樹脂と着色剤とワックスを含む微小液滴粒子が、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散している分散液から、それに含まれる有機溶媒を除去する事によって得られたトナーが、有機溶媒中に少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル系樹脂、着色剤、ワックスを溶解又は分散させ、該溶解又は分散物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、活性水素を有する化合物と重付加反応させ、得られた分散液の溶媒を除去することにより得られたトナーであり、トナー中に変性ポリエステル系樹脂を含有することを特徴とする前記(1)〜(8)のいずれかに記載の乾式トナー。
(10)前記トナー中に含有する変性ポリエステル系樹脂はテトラヒドロフラン可溶分を含み、該テトラヒドロフラン可溶分は、分子量2500〜10000の領域にメインピークが存在し、且つ数平均分子量が1500〜15000の範囲の分子量分布を有するものであることを特徴とする前記(9)に記載の乾式トナー。
(11) 前記活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル系樹脂がイソシアネート基を含有し、前記重付加反応が伸長反応及び/または架橋反応であることを特徴とする前記(9)又は(10)に記載の乾式トナー。
(12)前記(1)〜(11)のいずれかに記載の乾式トナーとキャリアを用いたことを特徴とする二成分現像剤。
(13)加熱部材と加圧部材間に記録媒体を通して搬送しながらその記録媒体上のトナー画像を定着する熱定着装置を備えた画像形成装置において、前記加熱部材及び/又は加圧部材に付着したトナーを除去するクリーニング部材を備え、加熱部材と加圧部材間に加わる面圧(ローラ荷重/接触面積)が1.5×105Pa以下の定着装置によって定着をおこなう画像形成装置であって、前記(1)〜(12)のいずれかに記載のトナー又は現像剤を使用することを特徴とする画像形成装置。
(14)感光体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナー又は現像剤を保持し、該トナー又は現像剤は、前記(1)〜(12)のいずれかに記載の乾式トナー又は現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
本発明の乾式トナーは、少なくとも、有機溶媒と結着樹脂と着色剤とワックスを含む微小液滴粒子が、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散している分散液から、それに含まれる有機溶媒を除去することによって得られたトナーであって、好ましくは、有機溶媒中に少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル系樹脂、着色剤、ワックスを溶解又は分散させ、該溶解又は分散物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、活性水素基を有する化合物と重付加反応させ、得られた分散液の溶媒を除去することにより得られたトナーであって、そのときの該トナーのガラス転移点(Tg)が30〜46℃であって、トナー表面に被覆した樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)が50℃〜70℃であり、トナーをラボプラストミルで素練りした時の1/2流出温度が95℃〜120℃であり、素練りする前の1/2流出温度が120℃〜145℃であることを特徴とする乾式トナーであり、低温定着性、ホットオフセット性、定着クリーニングローラーからの溶け出し、高繊細な画像、解像度において優れた性能を示す。
以下、本発明を詳述する。
本発明者らはトナーの流動性、転写性、定着性、ホットオフセット性、高画質、耐熱保存性に優れ、熱定着装置において定着効率を下げることなく定着クリーニングローラーに付着したトナーが逆転写することがないようなトナーについて鋭意検討した。前記特許文献11(特開昭11−149180号公報)、特許文献12(特開2000−292981号公報)記載の乾式トナーは、変性ポリエステル(A)の水系媒体中でのアミン類(B)による伸長反応および/または架橋反応により形成された粒子からなることを特徴としたトナーであって、該トナーは水中で造粒され、該トナーの粒子表面は変性ポリエステルにより適度に覆われ、トナーの粒子内部は低Tgポリエステルと変性ポリエステルが存在し、その粒子表面近傍には離型剤であるワックスが分散し、さらにトナー粒子表層には高分子樹脂微粒子が表面を被覆した粒子構造となっている。加熱ローラー方式による定着において、粒子内部の熱特性の低い低軟化ポリマーがすみやかに染み出し定着に供することを実現した。また、その表層には熱特性と分子量を制御することにより、特に低軟化点のバインダーが熱によりブロッキングを防ぐ樹脂微粒子が薄い層を形成することにより保存性(とりわけ耐熱性)との両立を可能にした。
また、トナー粒子の小粒径化による定着性向上を加えることにより、従来にない低温定着性と保存性、低温定着性と離型性、小粒径化と顔料高分散化による高画質化の優れたトナーとなることを見い出した。
通常の画像出力では、記録紙から定着ローラーに静電オフセットなどで付着したトナーは定着ローラーと加圧ローラーの接触するニップ部で加圧ローラーに転写される。加圧ローラーに付着したトナーは、加圧ローラーとクリーニングローラーとのニップ部でクリーニングローラーに回収される。このような流れで定着ローラーに付着したトナーはクリーニングローラーに回収されて、15万枚コピーでクリーニングローラーに数g程度のトナーが回収される。
従来の均一な顔料、ワックス、樹脂の分散体で構成されていた粉砕トナーでは、図1のようにクリーニングローラーにトナーが付着した状態で記録紙を通紙させないで、ヒーター制御させて定着ユニットを回転させても問題は無かった。これはバインダーとして使用する樹脂のガラス転移点(Tg)が比較的高く60℃付近の樹脂を用いるのでクリーニングされたときそのクリーニングローラーに付着するトナーの粘度が高めなためで、クリーニングローラーの温度がコピー枚数が多くなるにつれて上昇しても溶け出しにくい状況にある。また付着したトナーが均一であるため定着工程前後でのトナーの融ける温度が変わらないためでもある。
ところが、特許文献12(特開2000−292981号公報)に記載されているようなコア・シェル構造を持つ重合トナーを用いた場合、定着時には外殻の高分子樹脂を溶かすための熱が必要であるが、一度定着工程を経たトナーはコア・シェル構造が崩れ、比較的低い温度で融ける低分子量樹脂の温度特性が支配的となり、定着設定温度よりも低い温度で融ける傾向がある。このために、図1のようにクリーニングローラーにトナーが付着した状態で記録紙を通紙させないでヒーター制御させて定着ユニットを回転させると、クリーニングローラーから逆に回収したトナーが溶け出して加圧ローラーや定着ローラーに再付着してしまう。この状態で画像を出力させると、溶け出していたトナーが記録紙に付着して記録紙の表裏を汚す問題が発生していた。このコア・シェル構造は低温定着性を達成させるためには粉砕トナーに比べ低Tgの樹脂を使用できる点や、低分子量の樹脂を使用しても保存性と低温定着性の両立が図れるので非常に有利なトナー構成となるが、定着クリーニングローラーへのトナー付着については、付着したトナーのガラス転移点が粉砕トナーより約5〜15℃低く、クリーニングローラーに付着したトナーがコピー中に定着ローラーの熱により溶け出し、定着ローラーに逆転写する。
そこで本発明者らはコア・シェル構造を持つトナー構成を変えず、低温定着性と保存性、ホットオフセット性、及び定着ローラーのクリーニングローラーからのトナー溶け出しの両立を図り、更に高精細な画像も可能としたトナーを開発した。
すなわち少なくとも、有機溶媒と結着樹脂と着色剤を含む微小液滴粒子が、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散している分散液から、それに含まれる有機溶媒を除去することによって得られたトナーであって、そのときの該トナーのガラス転移点(Tg)が30〜46℃であって、トナー表面に被覆した樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)が50〜70℃であり、トナーをラボプラストミルで素練りした時の1/2流出温度が95〜120℃であり、素練りする前の1/2流出温度が120〜145℃である乾式トナーは、トナー溶け出しが発生しにくく且つ、低温定着性、ホットオフセット性を満足したトナーの提供を可能とした。
トナーの表面に付着した樹脂微粒子は、トナー内部の樹脂より固いのでフローテスターで熱特性を測定した場合表面に付着した樹脂粒子の影響を受け、適正な評価ができない。したがって、一定のエネルギーで練って表面の樹脂微粒子層をくずして粒子内部のトナー層の熱特性を測定することにより適正な評価が可能となる。ラボプラストミルにてトナーを素練りする条件としては、せん断エネルギーが高いとトナー粒子表面の樹脂粒子ばかりではなくトナー粒子内部のトナー層まで樹脂分子切断して目的であるトナー内部トナー層の熱特性計測ができなくなる。またせん断エネルギーが弱いと表面の樹脂微粒子の影響を受け評価とならない。したがって、ラボプラストミルにて素練りする条件は、トナー表面の樹脂微粒子層をくずすが、トナー粒子内部のトナー層をくずさない条件とする。例えば、下記条件の中で評価を実施する。
ラボプラストミル混練条件:
ミキサー:R60
温度 :130℃
時間 :15分
サンプル量:45g
ミキサー回転数:50RPM
粉砕トナーは表面に樹脂微粒子が付着していないのでトナーを素練りする必要がないが、本発明のコア・シェル構造を持つトナーは、コピー機の中で使用される時に、このトナー表面の影響とトナー内部の熱特性が定着品質に大きく影響するのでこの評価が必要となる。
ラボプラストミルでの素練り後1/2流出温度が95℃未満の場合は、ホットオフセットや定着クリーニングローラーからの溶け出しが出やすく、120℃を超える場合は、溶け出しは良化するが、低温定着性が満足できない。練り前のフローテスターの値は、練り後の最適な値を得るための範囲である。この値を満足しないと低温定着性とホットオフセット性の両立が困難となる。
また、トナー中に含有するTHF不溶解分が5〜25重量%であることにより、クリーニングローラーに付着するトナーが高い弾性を持ち、クリーニングローラの温度が上昇しても溶け出しにくくなる。溶け出しについては、従来トナーが保存性の観点からTgを約55℃以下にすることはむずかしいことから、定着ローラーのクリーニングローラーに付着するトナーは、比較的高いTgの樹脂成分が付着したため、高い軟化点トナーとなりローラー温度が上昇しても溶け出しにくく技術的な課題も低かった。しかし擬似カプセル状の今回のトナーは、より低温定着を可能にするため、粒子内部のトナーは低Tg成分の樹脂を使用することから、定着ローラーに付着するトナーは低Tg成分のトナーが付着するので、クリーニングローラーからの溶け出しも起こりやすく、低温定着とのトレードオフになりやすい性質のものである。これを解消させた理由は下記による。
発明者らは定着クリーニングローラーに付着したトナーを調べた結果、付着したトナーには初期に加えたワックス組成が著しく少なく、また付着したトナーの分子量分布をGPCで測定すると、トナー構成成分である樹脂の高分子側成分が付着していることが判明した。従って、定着するトナー成分は紙に親和性がある低分子成分であると考えられる。この理由は以下に推察される。
加熱部材と加圧部材間に記録媒体を通して搬送しながらその記録媒体上のトナー画像を定着する熱定着装置において、定着されるトナーは微量加熱ローラーに付着する。その付着するトナーは、粒子中にワックスが含まれない成分、または高弾性成分で定着しきれないトナー成分である。定着クリーニングローラーからの溶け出しがない条件として
1.ローラーに付着する量は極力少なく
2.付着するトナーはトナーの高分子成分で、高い軟化点成分または高弾性成分が付着した場合より溶け出しにくい
3.トナー粒子中にワックスが均一にもれなく分散しているトナーはクリーニングローラーに付着しにくい
4.粒度分布では分布がシャープなほど定着時熱がトナーに均一にかかり、微量付着するトナーが少なく、定着クリーニングローラーに付着するトナーも少ない
が挙げられる。
ローラー定着やベルト定着における紙への定着は、トナーの定着実効温度が昨今の省エネルギー化された複写機、プリンター、FAX等は70℃〜100℃付近で開始していると推定される。トナーの溶融を可能にするためには、この温度付近でトナーが流動を開始しなければならないので少なくとも90〜110℃付近ではトナーが軟化し定着を開始しなければならないとされる。
しかし、90℃で軟化するためにはガラス転移は保存性データから46℃以下にしなければならないが、そのような高分子体のTg(ガラス転移点)はまた分子量にも関係がある。通常、ガラス転移点は46℃以下になると定着性は良好となるが保存性は満足しない。
本発明のトナーにおいては、トナーTgを30〜46℃の極めて低温なバインダーで設計し、その粒子表層には50〜70℃にガラス転移をもつ樹脂微粒子をトナー粒子に対し0.3〜2.0重量%存在させる。トナー粒子上に均一に被覆した粒子は低軟化のバインダーに対し熱の保護をする擬似カプセル構成粒子となる。ホットオフセットや低温定着性、及び耐熱保存性に対し効果がある理由として、トナー表面の結着樹脂はプレポリマーとアミン類を反応させたウレア結合により高分子量化し、表面の一部は網目構造化し比較的ストレスに強い三次元化構造になっている。さらに粒子表層には従来のトナーの熱特性と同じものを用いる一方、内部はトナーバインダーとして低Tgのポリエステルレジンを使用することから均一に混練された粉砕トナーに比較し低温定着性に有利な構造となる(このトナー粒子モデルを図2に示す)。表層に被覆した樹脂微粒子は定着時加熱ローラーの熱容量に対しすばやく反応し、トナー粒子バインダーを表層外に染み出させなくてはならない。耐熱保存とトナーのしめだし量のバランスは付着する樹脂微粒子量でコントロールする。トナーに残存する樹脂微粒子は粒子径として10〜200nmであり、付着している量としては0.3〜2重量%である。粒子径が10nm未満のものは樹脂微粒子としては得られにくく、200nmを超えると表層に厚く残存し定着性が低下する。トナーTgについても低温定着が可能な範囲として30〜46℃が有効である。30℃未満では粒子化が困難であり、46℃を超えると低温定着に効果がなくなる。
樹脂微粒子の残存率は、トナー粒子に起因せず樹脂微粒子に起因する物質を熱分解ガスクロマトグラフ質量分析計で分析し、そのピーク面積から算出し測定することができる。
検出器としては、質量分析計が好ましいが、特に制限はない。
本発明においては、トナーの重量平均粒径(Dv)が3.0〜6.0μmであり、個数平均粒径(Dn)との比(Dv/Dn)が1.00≦Dv/Dn≦1.20であることにより、高解像度、高画質のトナーを得ることが可能となる。これにより、耐熱保存性、低温定着性、耐ホットオフセット性のいずれにも優れたものとすることができる。特に低温定着性を確保するためにはTgを下げて達成させてきたが、保存性との関係から限界があったので粒径を小さくすることによりさらなる低温定着化が可能となった。一方粒径が8μm以上粒子が多く含まれると定着性を阻害するばかりでなく階調性の阻害にもなる。品質的には2重量%以下であれば大きな障害は発生しない。更に二成分現像剤においては、長期にわたるトナーの収支が行なわれても、現像剤中のトナーの粒子径の変動が少なくなり、現像装置における長期の攪拌においても、良好で安定した現像性が得られる。一般的には、トナーの粒子径は小さければ小さい程、高解像で高画質の画像を得るために有利であると言われているが、逆に転写性やクリーニング性に対しては不利である。
本発明における範囲よりも体積平均粒子径が小さい場合、二成分現像剤では現像装置での長期の攪拌においてキャリアの表面にトナーが融着し、キャリアの帯電能力を低下させたり、一成分現像剤として用いた場合には、現像ローラーへのトナーのフィルミングや、トナーを薄層化するためのブレード等の部材へのトナーの融着を発生させやすくなる。
また、これらの現象は粒径が3μm前後の粒径分布が大きく関係し、特にコールター法による粒径が3μm以下の粒子が2重量%を超えると、キャリアへの付着や高いレベルで帯電の安定性を図る場合支障となる。また形状と共にクリーニング性が著しく低下する。
逆に、トナーの重量平均粒径が本発明で規定する範囲6.0μmよりも大きい場合には、高解像で高画質の画像を得ることが難しくなると共に、現像剤中のトナーの収支が行なわれた場合にトナーの粒子径の変動が大きくなる場合が多い。また、重量平均粒径/個数平均粒径が1.20よりも大きい場合も同様であることが明らかとなった。
トナーの平均粒径及び粒度分布は、カーコールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置を用いて測定することができ、測定装置としては、例えばコールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーIIe(いずれもコールター社製)が挙げられる。本発明においてはコールターカウンターTA−II型を用い個数分布、体積分布を出力するインターフェイス(日科技研)及びPC9801パーソナルコンピューター(NEC製)接続し測定した。
以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。トナー粒度分布の測定領域は2.00μm〜40、30μm未満である。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。本発明に係わる体積分布から求めた体積基準の重量平均粒径(Dv)及び個数分布から求めた個数平均粒径(Dn)とその比Dv/Dn(D4)を求めた。
トナーバインダー成分の分子量分布は以下に示す方法により測定される。トナー約1gを三角フラスコで精評した後、THF(テトラヒドロフラン)10〜20gを加え、バインダー濃度5〜10%のTHF溶液とする。40℃のヒートチャンバー内でカラムを安定させ、この温度におけるカラムに、溶媒としてTHFを1ml/minの流速で流し、前記THF試料溶液20μlを注入する。試料の分子量は、単分散ポリスチレン標準試料により作成された検量線の対数値とリテンションタイムとの関係から算出する。検量線はポリスチレン標準試料を用いて作成される。単分散ポリスチレン標準試料としては、例えば東ソー社製の分子量2.7×102〜6.2×106の範囲のものを使用する。検出器には屈折率(RI)検出器を使用する。カラムとしては、例えば東ソー社製のTSKgel、G1000H、G2000H、G2500H、G3000H、G4000H、G5000H、G6000H、G7000H、GMHを組み合わせて使用する。
THF可溶分の分子量分布はメインピーク分子量は、通常2500〜10000、好ましくは2500〜8000、さらに好ましくは2500〜6000である。分子量1000未満成分の量が増えると耐熱保存性が悪化傾向となり、分子量15000以上成分が増えると単純には低温定着性が低下傾向になるがバランスコントロールで低下を極力押さえることも可能である。分子量30000以上の成分の含有量は1〜10%で、トナー材料により異なるが好ましくは3〜6%である。
THF可溶分の数平均分子量は1500〜15000の範囲の分子量分布を有するものであり、1500以下では顔料分散、乳化中の粒子化制御が困難で、ワックス分散性に問題があり、15000を超えると粒子化しにくい。
(円形度と紡錘形状)
本発明の乾式トナーの形状及び個数基準の粒度分布は、例えばフロー式粒子像分析装置FPIA−2100(シスメックス(株)製)により計測される。フロー式粒子像分析装置で表わされる粒度分布は、コールター法に比べ2μm以下の粒子測定に精度がある。また形状は円形度で表わされる。円形度の計測法は後述するが円形度はトナー粒子の投影面積に等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値が円形度であるので従い真円の円形度は1.000である。1から値が小さくなるに従い紡錘状(楕円状)になってゆく。本発明のトナーの平均円形度は、0.900〜0.960であり、図8のSEM写真に示す紡錘状の形状が好ましい。平均円形度が0.900未満のトナーでは不定形の形状であり、満足した転写性やチリのない高画質画像が得られない。不定形の粒子は感光体等への平滑性媒体への接触点が多く、また突起先端部に電荷が集中することからファンデルワールス力や鏡像力が比較的球形な粒子よりも高い。そのため静電的な転写工程においては、不定形粒子と球形の粒子の混在したトナーでは球形の粒子が選択的に移動し、文字部やライン部画像抜けが起こった。また残されたトナーは次の現像工程のために除去しなければならず、クリーナ装置が必要であったり、トナーイールド(画像形成に使用されるトナーの割合)が低かったりする不具合点が生じる。粉砕トナーの円形度は本装置で計測した場合通常0.910〜0.920である。具体的な円形度の測定法を下記に示す。
形状の計測方法としては粒子を含む懸濁液を平板上の撮像部検知帯に通過させ、CCDカメラで光学的に粒子画像を検知し、解析する光学的検知帯の手法が適当である。この手法で得られる投影面積の等しい相当円の周囲長を実在粒子の周囲長で除した値が円形度である。この値はフロー式粒子像分析装置FPIA−2100により平均円形度として計測することができる。具体的な測定方法としては、容器中の予め不純固形物を除去した水100〜150ml中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩を0.1〜0.5ml加え、更に被測定試料を0.1〜0.5g程度加える。試料を分散した懸濁液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行ない、分散液濃度を3000〜1万個/μlとして前記装置によりトナーの形状及び粒度分布を測定することによって得られる。
個数基準の粒度分布は小粒子率の範囲0.6〜2μmの粒子の値を用いる。
また、平均円形度は0.40〜1.00の粒子の平均値である。
(ガラス転移点)
ガラス転移点Tgの測定方法について概説する。Tgを測定する装置として、理学電機社製TG−DSCシステムTAS−100を使用した。
まず、試料約10mgをアルミ製試料容器に入れ、それをホルダユニットにのせ、電気炉中にセットする。まず、室温から昇温速度10℃/minで150℃まで加熱した後、150℃で10min間放置、室温まで試料を冷却して10min放置、窒素雰囲気下で再度150℃まで昇温速度10℃/minで加熱してDSC測定を行なった。Tgは、TAS−100システム中の解析システムを用いて、Tg近傍の吸熱カーブの接線とベースラインとの接点から算出した。
(トナーの製造方法)
本発明のトナーは、少なくとも、有機溶媒と結着樹脂と着色剤とワックスを含む微小液滴粒子が、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散している分散液から、それに含まれる有機溶媒を除去することによって得られたトナーである。更に詳しく説明すると、有機溶媒中に少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル系樹脂、着色剤、ワックスを溶解又は分散させ、該溶解又は分散物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ微小液滴粒子を形成させ、活性水素基を有する化合物と重付加反応させ、得られた分散液の溶媒を除去することにより得られたトナーである。
図2に示すトナー粒子構造にするためには使用するポリエステルレジンのTgや分子量の範囲を押さえる必要がある。つまり粒子内部のポリエステルはTgは30℃〜46℃に、また分子量を数平均分子量で1500〜15000にすると粒子内部が低軟化点ポリマーで、さらに粒子に弾性をもたせるためプレポリマーでウレアー化した樹脂を分散させることで粒子内部の設計が可能となる。具体的な例としては、活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル系樹脂としては、イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)が、活性水素基を有する化合物としてはアミン類(B)が挙げられる。イソシアネート基を有するポリエステルプレポリマー(A)としては、ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の重縮合物でかつ活性水素基を有するポリエステルをさらにポリイソシアネート(PIC)と反応させたものなどが挙げられる。上記ポリエステルの有する活性水素基としては、水酸基(アルコール性水酸基およびフェノール性水酸基)、アミノ基、カルボキシル基、メルカプト基などが挙げられ、これらのうち好ましいものはアルコール性水酸基である。
ポリオール(PO)としては、ジオール(DIO)および3価以上のポリオール(TO)が挙げられ、(DIO)単独、または(DIO)と少量の(TO)の混合物が好ましい。ジオール(DIO)としては、アルキレングリコール(エチレングリコール、1,2−プロピレングリコール、1,3−プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオールなど);アルキレンエーテルグリコール(ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリテトラメチレンエーテルグリコールなど);脂環式ジオール(1,4−シクロヘキサンジメタノール、水素添加ビスフェノールAなど);ビスフェノール類(ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなど);上記脂環式ジオールのアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物;上記ビスフェノール類のアルキレンオキサイド(エチレンオキサイド、プロピレンオキサイド、ブチレンオキサイドなど)付加物などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数2〜12のアルキレングリコールおよびビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物であり、特に好ましいものはビスフェノール類のアルキレンオキサイド付加物、およびこれと炭素数2〜12のアルキレングリコールとの併用である。3価以上のポリオール(TO)としては、3〜8価またはそれ以上の多価脂肪族アルコール(グリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ソルビトールなど);3価以上のフェノール類(トリスフェノールPA、フェノールノボラック、クレゾールノボラックなど);上記3価以上のポリフェノール類のアルキレンオキサイド付加物などが挙げられる。
ポリカルボン酸(PC)としては、ジカルボン酸(DIO)および3価以上のポリカルボン酸(TC)が挙げられ、(DIO)単独、および(DIO)と少量の(TC)の混合物が好ましい。ジカルボン酸(DIO)としては、アルキレンジカルボン酸(コハク酸、アジピン酸、セバシン酸など);アルケニレンジカルボン酸(マレイン酸、フマール酸など);芳香族ジカルボン酸(フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など)などが挙げられる。これらのうち好ましいものは、炭素数4〜20のアルケニレンジカルボン酸および炭素数8〜20の芳香族ジカルボン酸である。3価以上のポリカルボン酸(TC)としては、炭素数9〜20の芳香族ポリカルボン酸(トリメリット酸、ピロメリット酸など)などが挙げられる。なお、ポリカルボン酸(PC)としては、上述のものの酸無水物または低級アルキルエステル(メチルエステル、エチルエステル、イソプロピルエステルなど)を用いてポリオール(PO)と反応させてもよい。
ポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)の比率は、水酸基[OH]とカルボキシル基[COOH]の当量比[OH]/[COOH]として、通常2/1〜1/1、好ましくは1.5/1〜1/1、さらに好ましくは1.3/1〜1.02/1である。
ポリイソシアネート(PIC)としては、脂肪族ポリイソシアネート(テトラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエートなど);脂環式ポリイソシアネート(イソホロンジイソシアネート、シクロヘキシルメタンジイソシアネートなど);芳香族ジイソシアネート(トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネートなど);芳香脂肪族ジイソシアネート(α,α,α’’,α’’−テトラメチルキシリレンジイソシアネートなど);イソシアヌレート類;前記ポリイソシアネートをフェノール誘導体、オキシム、カプロラクタムなどでブロックしたもの;およびこれら2種以上の併用が挙げられる。
ポリイソシアネート(PIC)の比率は、イソシアネート基[NCO]と、水酸基を有するポリエステルの水酸基[OH]の当量比[NCO]/[OH]として、通常5/1〜1/1、好ましくは4/1〜1.2/1、さらに好ましくは2.5/1〜1.5/1である。[NCO]/[OH]が5を超えると低温定着性が悪化する。[NCO]のモル比が1未満では、変性ポリエステルを用いる場合、そのエステル中のウレア含量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。末端にイソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のポリイソシアネート(PIC)構成成分の含有量は、通常0.5〜40重量%、好ましくは1〜30重量%、さらに好ましくは2〜20重量%である。0.5重量%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。また、40重量%を超えると低温定着性が悪化する。
イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中の1分子当たりに含有するイソシアネート基は、通常1個以上、好ましくは、平均1.5〜3個、さらに好ましくは、平均1.8〜2.5個である。1分子当たり1個未満では、ウレア変性ポリエステルの分子量が低くなり、ラボプラストミル練り後の1/2流出温度が低下する。
アミン類(B)としては、ジアミン(B1)、3価以上のポリアミン(B2)、アミノアルコール(B3)、アミノメルカプタン(B4)、アミノ酸(B5)、および(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)などが挙げられる。ジアミン(B1)としては、芳香族ジアミン(フェニレンジアミン、ジエチルトルエンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタンなど);脂環式ジアミン(4,4’−ジアミノ−3,3’ジメチルジシクロヘキシルメタン、ジアミンシクロヘキサン、イソホロンジアミンなど);および脂肪族ジアミン(エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンなど)などが挙げられる。3価以上のポリアミン(B2)としては、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミンなどが挙げられる。アミノアルコール(B3)としては、エタノールアミン、ヒドロキシエチルアニリンなどが挙げられる。アミノメルカプタン(B4)としては、アミノエチルメルカプタン、アミノプロピルメルカプタンなどが挙げられる。アミノ酸(B5)としては、アミノプロピオン酸、アミノカプロン酸などが挙げられる。(B1)〜(B5)のアミノ基をブロックしたもの(B6)としては、前記(B1)〜(B5)のアミン類とケトン類(アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなど)から得られるケチミン化合物、オキサゾリン化合物などが挙げられる。これらアミン類(B)のうち好ましいものは、(B1)および(B1)と少量の(B2)の混合物である。
さらに、必要により伸長停止剤を用いてポリエステルの分子量を調整することができる。伸長停止剤としては、モノアミン(ジエチルアミン、ジブチルアミン、ブチルアミン、ラウリルアミンなど)、およびそれらをブロックしたもの(ケチミン化合物)などが挙げられる。
アミン類(B)の比率は、イソシアネート基を有するプレポリマー(A)中のイソシアネート基[NCO]と、アミン類(B)中のアミノ基[NHx]の当量比[NCO]/[NHx]として、通常2/1〜1/2、好ましくは1.5/1〜1/1.5、さらに好ましくは1.2/1〜1/1.2である。[NCO]/[NHx]が2を超えたり1/2未満では、ポリエステルの分子量が低くなり、耐ホットオフセット性が悪化する。本発明においては、ポリエステル系樹脂(ポリエステル)としては、ウレア変性ポリエステル(UMPE)を用いることができるが、このポリエステル中に、ウレア結合と共にウレタン結合を含有していてもよい。ウレア結合含有量とウレタン結合含有量のモル比は、通常100/0〜10/90であり、好ましくは80/20〜20/80、さらに好ましくは、60/40〜30/70である。ウレア結合のモル比が10%未満では、耐ホットオフセット性が悪化する。
ウレア変性ポリエステル(UMPE)の重量平均分子量は、通常1万以上、好ましくは2万〜1000万、さらに好ましくは3万〜100万である。1万未満では耐ホットオフセット性が悪化する。
本発明においては、前記ウレア結合で変性されたポリエステル(UMPE)は単独使用だけでなく、このものと共に、変性されていないポリエステル(PE)をトナーバインダー成分として含有させることが好ましい。(PE)を併用することで、低温定着性およびフルカラー装置に用いた場合の光沢性が向上し、単独使用より好ましい。(PE)としては、前記(UMPE)のポリエステル成分と同様なポリオール(PO)とポリカルボン酸(PC)との重縮合物などが挙げられ、また、(PE)は未変性のポリエステルだけでなく、ウレア結合以外の化学結合で変性されているものでもよく、例えばウレタン結合で変性されていてもよい。(UMPE)と(PE)は少なくとも一部が相溶していることが低温定着性、耐ホットオフセット性の面で好ましい。従って、(UMPE)のポリエステル成分と(PE)は類似の組成が好ましい。(PE)を含有させる場合の(UMPE)と(PE)の重量比は、通常5/95〜80/20、好ましくは5/95〜30/70、さらに好ましくは5/95〜25/75、特に好ましくは7/93〜20/80である。(UMPE)の重量比が5%未満では、耐ホットオフセット性が悪化するとともに、耐熱保存性と低温定着性の両立の面で不利になる。
(PE)の水酸基価は5以上であることが好ましい。
(PE)の酸価は通常1〜30、好ましくは5〜20である。酸価を持たせることで負帯電性となりやすく、さらには紙への定着時紙とトナーの親和性がよく低温定着性が向上する。しかし酸価が30を超えると帯電の安定性特に環境変動に対し悪化傾向がある。重付加反応においては酸価がふれると造粒工程でのぶれにつながり乳化における制御が難しくなる。
(水系媒体中での乳化方法)
本発明に用いる水系媒体としては、水単独でもよいが、水と混和可能な溶剤を併用することもできる。混和可能な溶剤としては、アルコール(メタノール、イソプロパノール、エチレングリコールなど)、ジメチルホルムアミド、テトラヒドロフラン、セルソルブ類(メチルセルソルブなど)、低級ケトン類(アセトン、メチルエチルケトンなど)などが挙げられる。
トナー粒子は、水系媒体中でイソシアネート基を有するプレポリマー(A)からなる分散体とアミン類とを反応させる。プレポリマー(A)を用い分散体を安定して形成させる方法としては、水系媒体中にウレア変性ポリエステル(UMPE)やプレポリマー(A)からなるトナー原料の組成物を加えて、せん断力により分散させる方法などが挙げられる。プレポリマー(A)と他のトナー組成物である(以下トナー原料と呼ぶ)着色剤、着色剤マスターバッチ、ワックス、荷電制御剤、未変性ポリエステル樹脂などは、水系媒体中で分散体を形成させる際に混合してもよいが、あらかじめトナー原料を混合した後、水系媒体中にその混合物を加えて分散させたほうがより好ましい。
分散の方法としては特に限定されるものではないが、低速せん断式、高速せん断式、摩擦式、高圧ジェット式、超音波などの公知の設備が適用できる。また分散体の粒径を2〜20μmにするために高速せん断式が好ましい。高速せん断式分散機を使用した場合、回転数は特に限定はないが、通常1000〜30000rpm、好ましくは5000〜20000rpmである。分散時間は特に限定はないが、バッチ方式の場合は、通常0.1〜5分である。分散時の温度としては、通常、但し分散温度は20℃以下として30〜60分が好ましい。これは顔料の凝集を防ぐためである。変性ポリエステルやプレポリマー(A)を含むトナー組成物100部に対する水系媒体の使用量は、通常50〜2000重量部、好ましくは100〜1000重量部である。50重量部未満ではトナー組成物の分散状態が悪く、所定の粒径のトナー粒子が得られない。2000重量部を超えると経済的でない。また、この時の油相の粘度はB型粘度計にて2000mP・s以上にする必要がある。油相の粘度が2000mP・s未満の場合、分散した油相中で顔料粒子が動きやすく凝集を始めるためトナーの顔料分散性が悪化しトナーの体積固有抵抗が低下する。また顔料分散後も15℃以下を保つようにしなければ顔料粒子の凝集が起りやすくなる。
また、必要に応じて、分散剤を用いることもできる。分散剤を用いたほうが、粒度分布がシャープになるとともに分散が安定である点で好ましい。
さらに、有機溶媒としてトナー組成物の粘度を低くするために、ウレア変性ポリエステル(UMPE)やイソシアネート基を有するプレポリマー(A)が可溶の溶剤を使用することもできる。溶剤を用いたほうが粒度分布がシャープになる点で好ましい。該溶剤は沸点が100℃未満の揮発性であることが除去が容易である点から好ましい。該溶剤としては、例えば、トルエン、キシレン、ベンゼン、四塩化炭素、塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、1,1,2−トリクロロエタン、トリクロロエチレン、クロロホルム、モノクロロベンゼン、ジクロロエチリデン、酢酸メチル、酢酸エチル、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどを単独あるいは2種以上組合せて用いることができる。特に、トルエン、キシレン等の芳香族系溶媒および塩化メチレン、1,2−ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素が好ましい。プレポリマー(A)100部に対する溶剤の使用量は、通常0〜300部、好ましくは0〜100部、さらに好ましくは25〜70部である。溶剤を使用した場合は、伸長および/または架橋反応後、常圧または減圧下にて加温し除去する。
伸長および/または架橋反応時間は、プレポリマー(A)の有するイソシアネート基構造とアミン類(B)の組み合わせによる反応性により選択されるが、通常10分〜40時間、好ましくは2〜24時間である。反応温度は、通常、0〜150℃、好ましくは40〜98℃である。また、必要に応じて公知の触媒を使用することができる。具体的にはジブチルチンラウレート、ジオクチルチンラウレートなどが挙げられる。
(脱溶剤工程)
得られた乳化分散体から有機溶媒を除去するためには、系全体を徐々に昇温し、液滴中の有機溶媒を完全に蒸発除去する方法を採用することができる。この溶剤除去前の液攪拌の強さと脱溶剤時間によりトナー円形度の制御が可能となる。ゆっくり脱溶剤することにより形状はより真球になり、円形度で表わすと0.980以上になり、攪拌を強く短時間に脱溶剤を行なうことにより凹凸状や不定形になり、円形度で表わすと0.900〜0.960になる。水系媒体中に乳化分散させ、さらに伸張反応させた乳化液を脱溶剤中に攪拌槽にて温度30〜50℃の強い攪拌力で攪拌しながら脱溶剤を行なうことにより、円形度の制御が可能で0.850〜0.990の範囲の形状制御が可能となる。これは造粒中に含有される酢酸エチルが脱溶剤時に急激に脱溶剤することにより体積収縮が起こったものと考えられ、攪拌力と時間で形状を制御できる。但し、このときの脱溶剤時間は1時間以内とする。1時間以上になると顔料の凝集が始まり体積固有抵抗の低下につながる。
また、乳化分散体を乾燥雰囲気中に噴霧して、液滴中の非水溶性有機溶媒を完全に除去してトナー微粒子を形成し、合せて水系分散剤を蒸発除去することも可能である。乳化分散体が噴霧される乾燥雰囲気としては、空気、窒素、炭酸ガス、燃焼ガス等を加熱した気体、特に使用される最高沸点溶媒の沸点以上の温度に加熱された各種気流が一般に用いられる。スプレイドライアー、ベルトドライアー、ロータリーキルンなどの短時間の処理で十分目的とする品質が得られる。
乳化分散時の粒度分布が広く、その粒度分布を保って洗浄、乾燥処理が行なわれた場合、所望の粒度分布に分級して粒度分布を整えることができる。
分級操作は液中でサイクロン、デカンター、遠心分離等により、微粒子部分を取り除くことができる。もちろん乾燥後に粉体として取得した後に分級操作を行なっても良いが、液体中で行なうことが効率の面で好ましい。得られた不要の微粒子、または粗粒子は再び混練工程に戻して粒子の形成に用いることができる。その際微粒子、または粗粒子はウェットの状態でも構わない。
用いた分散剤は得られた分散液からできるだけ取り除くことが好ましいが、先に述べた分級操作と同時に行なうのが好ましい。
得られた乾燥後のトナーの粉体と帯電制御性微粒子、流動化剤微粒子などの異種粒子とともに混合したり、混合粉体に機械的衝撃力を与えることによって表面で固定化、融合化させ、得られる複合体粒子の表面からの異種粒子の脱離を防止することができる。
具体的手段としては、高速で回転する羽根によって混合物に衝撃力を加える方法、高速気流中に混合物を投入し、加速させ、粒子同士または複合化した粒子を適当な衝突板に衝突させる方法などがある。装置としては、オングミル(ホソカワミクロン社製)、I式ミル(日本ニューマチック社製)を改造して、粉砕エアー圧カを下げた装置、ハイブリダイゼイションシステム(奈良機械製作所社製)、クリプトロンシステム(川崎重工業社製)、自動乳鉢などが挙げられる。
(着色剤)
本発明の着色剤としては公知の染料及び顔料が使用でき、例えば、カーボンブラック、ニグロシン染料、鉄黒、ナフトールイエローS、ハンザイエロー(10G、5G、G)、カドミュウムイエロー、黄色酸化鉄、黄土、黄鉛、チタン黄、ポリアゾイエロー、オイルイエロー、ハンザイエロー(GR、A、RN、R)、ピグメントイエローL、ベンジジンイエロー(G、GR)、パーマネントイエロー(NCG)、バルカンファストイエロー(5G、R)、タートラジンレーキ、キノリンイエローレーキ、アンスラザンイエローBGL、イソインドリノンイエロー、ベンガラ、鉛丹、鉛朱、カドミュウムレッド、カドミュウムマーキュリレッド、アンチモン朱、パーマネントレッド4R、パラレッド、ファイセーレッド、パラクロルオルトニトロアニリンレッド、リソールファストスカーレットG、ブリリアントファストスカーレット、ブリリアントカーンミンBS、パーマネントレッド(F2R、F4R、FRL、FRLL、F4RH)、ファストスカーレットVD、ベルカンファストルビンB、ブリリアントスカーレットG、リソールルビンGX、パーマネントレッドF5R、ブリリアントカーミン6B、ポグメントスカーレット3B、ボルドー5B、トルイジンマルーン、パーマネントボルドーF2K、ヘリオボルドーBL、ボルドー10B、ボンマルーンライト、ボンマルーンメジアム、エオシンレーキ、ローダミンレーキB、ローダミンレーキY、アリザリンレーキ、チオインジゴレッドB、チオインジゴマルーン、オイルレッド、キナクリドンレッド、ピラゾロンレッド、ポリアゾレッド、クロームバーミリオン、ベンジジンオレンジ、ペリノンオレンジ、オイルオレンジ、コバルトブルー、セルリアンブルー、アルカリブルーレーキ、ピーコックブルーレーキ、ビクトリアブルーレーキ、無金属フタロシアニンブルー、フタロシアニンブルー、ファストスカイブルー、インダンスレンブルー(RS、BC)、インジゴ、群青、紺青、アントラキノンブルー、ファストバイオレットB、メチルバイオレットレーキ、コバルト紫、マンガン紫、ジオキサンバイオレット、アントラキノンバイオレット、クロムグリーン、ジンクグリーン、酸化クロム、ピリジアン、エメラルドグリーン、ピグメントグリーンB、ナフトールグリーンB、グリーンゴールド、アシッドグリーンレーキ、マラカイトグリーンレーキ、フタロシアニングリーン、アントラキノングリーン、酸化チタン、亜鉛華、リトボン及びそれらの混合物が使用できる。着色剤の含有量はトナーに対して通常1〜15重量%、好ましくは3〜10重量%である。
本発明で用いる着色剤は樹脂と複合化されたマスターバッチとして用いることもできる。マスターバッチの製造またはマスターバッチとともに混練される結着樹脂としては、先に挙げた変性、未変性ポリエステル樹脂の他にポリスチレン、ポリp−クロロスチレン、ポリビニルトルエンなどのスチレン及びその置換体の重合体;スチレン−p−クロロスチレン共重合体、スチレン−プロピレン共重合体、スチレン−ビニルトルエン共重合体、スチレン−ビニルナフタリン共重合体、スチレン−アクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリル酸エチル共重合体、スチレン−アクリル酸ブチル共重合体、スチレン−アクリル酸オクチル共重合体、スチレン−メタクリル酸メチル共重合体、スチレン−メタクリル酸エチル共重合体、スチレン−メタクリル酸ブチル共重合体、スチレン−α−クロルメタクリル酸メチル共重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体、スチレン−マレイン酸共重合体、スチレン−マレイン酸エステル共重合体などのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリ酢酸ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、エポキシ樹脂、エポキシポリオール樹脂、ポリウレタン、ポリアミド、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸樹脂、ロジン、変性ロジン、テルペン樹脂、脂肪族叉は脂環族炭化水素樹脂、芳香族系石油樹脂、塩素化パラフィン、パラフィンワックスなどが挙げられ、単独あるいは混合して使用できる。
マスターバッチはマスターバッチ用の樹脂と着色剤とを高せん断力をかけて混合、混練して得ることができる。この際着色剤と樹脂の相互作用を高めるために、有機溶剤を用いることができる。またいわゆるフラッシング法と呼ばれる着色剤の水を含んだ水性ペーストを樹脂と有機溶剤とともに混合混練し、着色剤を樹脂側に移行させ、水分と有機溶剤成分を除去する方法も着色剤のウエットケーキをそのまま用いることができるため乾燥する必要がなく、好ましく用いられる。混合混練するには3本ロールミル等の高せん断分散装置が好ましく用いられる。
(ワックス)
また、本発明の乾式トナーは、トナーバインダー、着色剤とともにワックスを含有させる。ワックスとしては公知のものが使用でき、例えばポリオレフィンワッックス(ポリエチレンワックス、ポリプロピレンワックスなど);長鎖炭化水素(パラフィンワッックス、サゾールワックスなど);カルボニル基含有ワックスなどが挙げられる。これらのうち好ましいものは、カルボニル基含有ワックスである。カルボニル基含有ワックスとしては、ポリアルカン酸エステル(カルナバワックス、モンタンワックス、トリメチロールプロパントリベヘネート、ペンタエリスリトールテトラベヘネート、ペンタエリスリトールジアセテートジベヘネート、グリセリントリベヘネート、1,18-オクタデカンジオールジステアレートなど);ポリアルカノールエステル(トリメリット酸トリステアリル、ジステアリルマレエートなど);ポリアルカン酸アミド(エチレンジアミンジベヘニルアミドなど);ポリアルキルアミド(トリメリット酸トリステアリルアミドなど);およびジアルキルケトン(ジステアリルケトンなど)などが挙げられる。これらカルボニル基含有ワックスのうち好ましいものは、ポリアルカン酸エステルである。本発明のワックスの融点は、通常40〜160℃であり、好ましくは50〜120℃、さらに好ましくは60〜90℃である。融点が40℃未満のワックスは耐熱保存性に悪影響を与え、160℃を超えるワックスは低温での定着時にコールドオフセットを起こしやすい。また、ワックスの溶融粘度は、融点より20℃高い温度での測定値として、5〜1000cpsが好ましく、さらに好ましくは10〜100cpsである。1000cpsを超えるワックスは、耐ホットオフセット性、低温定着性への向上効果に乏しい。トナー中のワックスの含有量は通常1〜20重量%であり、好ましくは3〜10重量%である。特に小粒径の粒子中にワックスを微分散するにはワックスの含有量は3〜7重量%を保つのがよい。
(帯電制御剤)
本発明のトナーは、必要に応じて帯電制御剤を含有してもよい。帯電制御剤としては公知のものが使用でき、例えばニグロシン系染料、トリフェニルメタン系染料、クロム含有金属錯体染料、モリブデン酸キレート顔料、ローダミン系染料、アルコキシ系アミン、四級アンモニウム塩(フッ素変性四級アンモニウム塩を含む)、アルキルアミド、燐の単体または化合物、タングステンの単体または化合物、フッ素系活性剤、サリチル酸金属塩及び、サリチル酸誘導体の金属塩等である。具体的にはニグロシン系染料のボントロン03、第四級アンモニウム塩のボントロンP−51、含金属アゾ染料のボントロンS−34、オキシナフトエ酸系金属錯体のE−82、サリチル酸系金属錯体のE−84、フェノール系縮合物のE−89(以上、オリエント化学工業社製)、第四級アンモニウム塩モリブデン錯体のTP−302、TP−415(以上、保土谷化学工業社製)、第四級アンモニウム塩のコピーチャージPSY VP2038、トリフェニルメタン誘導体のコピーブルーPR、第四級アンモニウム塩のコピーチャージ NEG VP2036、コピーチャージ NX VP434(以上、ヘキスト社製)、LRA−901、ホウ素錯体であるLR−147(日本カーリット社製)、銅フタロシアニン、ペリレン、キナクリドン、アゾ系顔料、その他スルホン酸基、カルボキシル基、四級アンモニウム塩等の官能基を有する高分子系の化合物が挙げられる。
本発明において荷電制御剤の使用量は、結着樹脂の種類、必要に応じて使用される添加剤の有無、分散方法を含めたトナー製造方法によって決定されるもので、一義的に限定されるものではないが、好ましくは結着樹脂100重量部に対して、0.1〜10重量部の範囲で用いられる。より好ましくは、0.2〜5重量部の範囲がよい。10重量部を越える場合にはトナーの帯電性が大きすぎ、主帯電制御剤の効果を減退させ、現像ローラとの静電的吸引力が増大し、現像剤の流動性低下や、画像濃度の低下を招く。これらの帯電制御剤、ワックスはマスターバッチ、樹脂とともに溶融混練することもできるし、もちろん有機溶剤に溶解、分散する際に加えても良い。
(外添剤)
本発明で得られた着色粒子の流動性や現像性、帯電性を補助するための外添剤としては、無機微粒子を好ましく用いることができる。この無機微粒子の一次粒子径は、5mμ〜2μmであることが好ましく、特に5mμ〜500mμであることが好ましい。また、BET法による比表面積は、20〜500m2/gであることが好ましい。この無機微粒子の使用割合は、トナーの0.01〜5重量%であることが好ましく、特に0.01〜2.0重量%であることが好ましい。無機微粒子の具体例としては、例えばシリカ、アルミナ、酸化チタン、チタン酸バリウム、チタン酸マグネシウム、チタン酸カルシウム、チタン酸ストロンチウム、酸化亜鉛、酸化スズ、ケイ砂、クレー、雲母、ケイ灰石、ケイソウ土、酸化クロム、酸化セリウム、ベンガラ、三酸化アンチモン、酸化マグネシウム、酸化ジルコニウム、硫酸バリウム、炭酸バリウム、炭酸カルシウム、炭化ケイ素、窒化ケイ素などを挙げることができる。
この他、高分子系微粒子、例えばソープフリー乳化重合や懸濁重合、分散重合によって得られるポリスチレン、メタクリル酸エステルやアクリル酸エステル共重合体やシリコーン、ベンゾグアナミン、ナイロンなどの重縮合系、熱硬化性樹脂による重合体粒子が挙げられる。
このような流動化剤は表面処理を行なって、疎水性を上げ、高湿度下においても流動特性や帯電特性の悪化を防止することができる。例えばシランカップリング剤、シリル化剤、フッ化アルキル基を有するシランカップリング剤、有機チタネート系カップリング剤、アルミニウム系のカップリング剤、シリコーンオイル、変性シリコーンオイルなどが好ましい表面処理剤として挙げられる。
感光体や一次転写媒体に残存する転写後の現像剤を除去するためのクリーニング性向上剤としては、例えばステアリン酸亜鉛、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸など脂肪酸金属塩、例えばポリメチルメタクリレート微粒子、ポリスチレン微粒子などのソープフリー乳化重合などによって製造された、ポリマー微粒子などを挙げることができる。ポリマー微粒子は比較的粒度分布が狭く、体積平均粒径が0.01〜1μmのものが好ましい。
(樹脂微粒子)
本発明で使用される樹脂微粒子は、ガラス転移点(Tg)が50〜70℃であることが重要であり、重量平均分子量が10万〜30万であることが好ましい。
ガラス転移点が50℃未満の場合はトナーのブロッキングが低下し、70℃を超える場合は定着時トナー粒子の軟化の妨げになる。
樹脂微粒子は乳化後トナー粒子の最表面に付着し粒子内部の低軟化ポリマーのブロッキングを防ぐトナー構造となる。樹脂微粒子は図2に示すように球形のものであってもよく、不定形であってもよい。また、有機溶媒の影響や、その後のトナー製造工程の影響によりトナー表面に被膜として存在するように層状となっていてもよい。
樹脂微粒子としては、水性分散体を形成し上記熱特性範囲であればいずれの樹脂微粒子も使用可能である。例えばビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂等が挙げられる。樹脂微粒子としては、上記の樹脂を2種以上併用しても差し支えない。このうち好ましいのは、微細球状樹脂粒子の水性分散体が得られやすい点から、ビニル系樹脂、ポリウレタン樹脂、エポキシ樹脂、ポリエステル樹脂及びそれらの併用が好ましい。
ビニル系樹脂としては、ビニル系モノマーを単独重合また共重合したポリマーで、例えば、スチレン−(メタ)アクリル酸エステル樹脂、スチレン−ブタジエン共重合体、(メタ)アクリル酸−アクリル酸エステル重合体、スチレン−アクリロニトリル共重合体、スチレン−無水マレイン酸共重合体、スチレン−(メタ)アクリル酸共重合体等が挙げられる。
(二成分用キャリア)
本発明のトナーを二成分系現像剤に用いる場合には、磁性キャリアと混合して用いれば良く、現像剤中のキャリアとトナーの含有比は、キャリア100重量部に対してトナー1〜10重量部が好ましい。磁性キャリアとしては、粒子径20〜200μm程度の鉄粉、フェライト粉、マグネタイト粉、磁性樹脂キャリアなど従来から公知のものが使用できる。また、被覆材料としては、アミノ系樹脂、例えば尿素−ホルムアルデヒド樹脂、メラミン樹脂、ベンゾグアナミン樹脂、ユリア樹脂、ポリアミド樹脂、エポキシ樹脂等が挙げられる。またポリビニルおよびポリビニリデン系樹脂、例えばアクリル樹脂、ポリメチルメタクリレート樹脂、ポリアクリロニトリル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、ポリスチレン樹脂およびスチレンアクリル共重合樹脂等のポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル等のハロゲン化オレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂およびポリブチレンテレフタレート樹脂等のポリエステル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリ弗化ビニル樹脂、ポリ弗化ビニリデン樹脂、ポリトリフルオロエチレン樹脂、ポリヘキサフルオロプロピレン樹脂、弗化ビニリデンとアクリル単量体との共重合体、弗化ビニリデンと弗化ビニルとの共重合体、テトラフルオロエチレンと弗化ビニリデンと非弗化単量体とのターポリマー等のフルオロターポリマー、およびシリコーン樹脂等が使用できる。また必要に応じて、導電粉等を被覆樹脂中に含有させてもよい。導電粉としては、金属粉、カーボンブラック、酸化チタン、酸化錫、酸化亜鉛等が使用できる。これらの導電粉は、平均粒子径1μm以下のものが好ましい。平均粒子径が1μmよりも大きくなると、電気抵抗の制御が困難になる。
また、本発明のトナーはキャリアを使用しない1成分系の磁性トナー或いは、非磁性トナーとしても用いることができる。
(画像形成装置)
本発明画像形成装置は、感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体は回転過程において、帯電手段によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリーニング手段によって転写残りトナーの除去を受けて清浄面化され、更に除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
以下、図面を参照しつつ本発明の画像形成装置の一例について説明する。図4に、本発明の乾式トナー又は現像剤を有し、本発明に係る熱定着装置を備える画像形成装置の全体外略構成を示す。図中符号100は、複写機装置本体である。複写機装置本体100は、その上に画像読取装置200を取り付け、シートバンク300上に載置してなる。また、画像読取装置200の上には、背面側を支点に上下に開閉自在に自動原稿搬送装置400を取り付けてなる。
複写機装置本体100には、内部に、像担持体としてドラム状の感光体10を設ける。この感光体10のまわりには、図中左側に配置する帯電装置11から、感光体10の回転方向(反時計方向)Aに順に、下側に現像装置12、右側に転写装置13、上側にクリーニング装置14を配置してなる。
そのうち、現像装置12では、トナーとして、本発明のトナーを用い、そのトナーを現像ローラを用いて付着して感光体10上の静電潜像を可視像化する。
また、転写装置13は、上下のローラ15・16の間に転写ベルト17を掛け回して構成し、その転写ベルト17を転写位置Bで感光体10の周面に押し当ててなる。
図4中、帯電装置11およびクリーニング装置14の左側に設けるものは、現像装置12に新しいトナーを補給するトナー補給装置20である。
また、複写機装置本体100の内部には、シートバンク300の後述するシートカセット61から送り出したシートSを転写位置Bを経てスタック位置まで下方から上方へと搬送するシート搬送装置Cを備える。シート搬送装置Cは、供給路R1、手差し供給路R2、およびシート搬送路Rを有してなる。
そして、そのシート搬送路Rには、感光体10の上流位置にレジストローラ21を設ける。また、感光体10の下流位置には、熱定着装置22を設ける。詳しくは後述する熱定着装置22には、加熱ローラ(加熱部材)30と加圧ローラ(加圧部材)32を設ける。
そのような熱定着装置22のさらに下流には、排出分岐爪34、排出ローラ35・第1加圧ローラ36・第2加圧ローラ37・腰付ローラ38を設ける。そして、その先に、画像形成済みのシートをスタックする排出スタック部(排出位置)39を設けてなる。
複写機装置本体100には、図中右側面に、スイッチバック装置42を設けてなる。そのスイッチバック装置42は、シート搬送路Rの排出分岐爪34位置から分岐し、一対のスイッチバックローラ43を備えるスイッチバック位置44まで導く反転路R3と、スイッチバック位置44から、再びシート搬送路Rのレジストローラ21まで導く再搬送路R4とを有するシート搬送装置Dを備える。そのシート搬送装置Dには、シートを搬送する複数のシート搬送ローラ66を備えてなる。
現像装置12の図中左側には、レーザ書込装置47を備える。レーザ書込装置47には、不図示のレーザ光源、走査用の回転多面鏡48、ポリゴンモータ49、fθレンズ等の走査光学系50などを設けてなる。
画像読取装置200には、光源53、複数のミラー54、結像用光学レンズ55、CCD等のイメージセンサ56などを設ける。そして、上面にはコンタクトガラス57を備えてなる。
そのコンタクトガラス57の上の自動原稿搬送装置400には、原稿の載置位置に不図示の原稿セット台を設けるとともに、排出位置に不図示の原稿スタック台を設ける。また、原稿シートを、原稿セット台から画像読取装置200のコンタクトガラス57上の読取位置を経て原稿スタック台まで搬送する不図示の原稿搬送路を有するシート搬送装置を備える。そのシート搬送装置には、原稿シートを搬送する不図示のシート搬送ローラを複数備えてなる。
シートバンク300には、内部に、記録媒体であるシート・OHPフィルム等のシートSを収納するシートカセット61を多段に備える。各シートカセット61には、それぞれ対応して呼出ローラ62・供給ローラ63・分離ローラ64を設ける。多段に備えるシートカセット61の図中右側に、装置本体100のシート搬送路Rへと通じる上述した供給路R1を形成する。供給路R1にも、シートを搬送するいくつかのシート搬送ローラ66(シート搬送回転体)を備える。
なお、複写機装置本体100には、図中右側面に、手差し供給部68を設ける。その手差し供給部68に、手差しトレイ67を開閉自在に設けるとともに、その手差しトレイ67上にセットした手差しシートを、シート搬送路Rへと導く上述した手差し供給路R2を備える。その手差しトレイ67にも同様に、呼出ローラ62・供給ローラ63・分離ローラ64を設ける。
さて、いまこの複写機を用いてコピーをとるときは、不図示のメインスイッチをオンするとともに、自動原稿搬送装置400の原稿セット台に原稿をセットする。ブック原稿のような場合には、自動原稿搬送装置400を開いて画像読取装置200のコンタクトガラス57上に直接原稿をセットし、自動原稿搬送装置400を閉じてそれで押える。
そして、不図示のスタートスイッチを押すと、自動原稿搬送装置400に原稿をセットしたときは、原稿をシート搬送ローラにより原稿搬送路を通して、コンタクトガラス57上へと移動してから画像読取装置200を駆動し、原稿内容を読み取って原稿スタック台上に排出する。一方、コンタクトガラス57上に直接原稿をセットしたときは、直ちに画像読取装置200を駆動する。
画像読取装置200を駆動すると、画像読取装置200は、光源53をコンタクトガラス57に沿って移動するとともに、光源53からの光をコンタクトガラス57上の原稿面で反射し、その反射光を複数のミラー54で反射し、結像用光学レンズ55を経て、イメージセンサ56に入れ、そのイメージセンサ56で原稿内容を読み取る。
また、このとき同時に、不図示の感光体駆動モータで感光体10を回転し、まず図示例では帯電ローラを用いた帯電装置11で表面を一様に帯電し、次いで上述の画像読取装置200で読み取った原稿内容に応じてレーザ光を照射してレーザ書込装置47で書込みを行い、感光体10の表面に静電潜像を形成し、そののち現像装置12でトナーを付着してその静電潜像を可視像化する。
また、スタートスイッチを押したとき同時に、シートバンク300中に多段に備える複数のシートカセット61中の選択サイズに対応するシートカセット61内から呼出ローラ62によりシートSを送り出し、続く供給ローラ63・分離ローラ64で1枚ずつ分離して搬送しながら供給路R1に入れ、シート搬送ローラ66で搬送してシート搬送路Rへと導き、レジストローラ21に突き当てて止める。そして、上述した感光体10の可視像化したトナー画像の回転にタイミングを合わせてレジストローラ21を回転し、感光体10の右側へと送り込む。
または、手差し給紙部68の手差しトレイ67を開けて、その手差しトレイ67上にセットした手差しシートを呼出ローラ62により送り出し、続く供給ローラ63・分離ローラ64で1枚ずつ分離して搬送しながら手差し供給路R2に入れ、シート搬送ローラ66で搬送してシート搬送路Rへと導き、同じくレジストローラ21で感光体10の回転にタイミングを合わせて該感光体10の右側へと送り込む。
それから、感光体10の右側へと送り込んだシートSに、図示例では転写装置13により転写位置Bで感光体10上のトナー画像を転写して画像を形成する。画像転写後の感光体10上の残留トナーはクリーニング装置14で除去して清掃し、不図示の除電装置で感光体10上の残留電位を除去して帯電装置11からはじまる次の画像形成に備える。
一方、画像転写後のシートSは、転写ベルト17で搬送して熱定着装置22に入れ、加熱ローラ30と加圧ローラ32間に通して搬送しながら、それらにより熱と圧力を加えてシートS上のトナー画像を定着する。その後、排出ローラ35・第1加圧ローラ36・第2加圧ローラ37・腰付ローラ38により、シートに腰をつけて、排出スタック部39上に排出してそこにスタックする。
なお、シートの両面に画像を転写する場合、排出分岐爪34を切り替える。そして、表面にトナー画像を転写したシートを、シート搬送路Rから反転路R3に入れ、シート搬送ローラ66で搬送してスイッチバック位置44へ入れ、スイッチバックローラ43でスイッチバックすることにより再搬送路R4に入れて反転し、シート搬送ローラ66で搬送して再びシート搬送路Rに導き、前述と同様にしてシートの裏面にも画像を転写する。
本発明に用いる熱定着装置は、図5に示すように加熱部材30と加圧部材32の間に記録媒体を通して搬送しながらその記録媒体上のトナー像を定着する熱定着装置であり、加熱部材に付着したトナーを除去するクリーニング部材74を備え、加熱部材と加圧部材間に加わる面圧(ローラ荷重/接触面積)を1.5×105Pa以下にしたものである。面圧が高くなれば定着やホットオフセットの離型幅は広くなるが、強い圧力をかけることで紙のしわ等ができやすくなる。クリーニング部材74は、加熱部材30または加圧部材32に直接押し当ててそれらに付着したトナーを除去する場合に限らず、この図5に示すように加圧部材32に押し当てるトナー除去部材84を介して加圧部材32に付着したトナーを除去するものであってもよいし、図示は省略するが、加熱部材30に押し当てるトナー除去部材84を介して加熱部材32に付着したトナーを除去するものであってもよい。
(プロセスカートリッジ)
図6に感光体、帯電手段、現像手段、クリーニング手段を備え、該現像手段には本発明の乾式トナーを有する本発明のプロセスカートリッジの一例の概略構成を示す。また、図7に、本発明の二成分現像剤を有するプロセスカートリッジの一例の概略構成を示す。
本発明においては、上述の感光体、帯電装置手段、現像手段及びクリーニング手段等の構成要素のうち、複数のものをプロセスカートリッジとして一体に結合して構成し、このプロセスカートリッジを複写機やプリンター等の画像形成装置本体に対して着脱可能に構成する。
以下、実施例により本発明を更に説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。以下、部は重量部を示す。
製造例1
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水838部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン73部、メタクリル酸92部、アクリル酸ブチル130部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液1]を得た。[樹脂微粒子分散液1]をLA−920で測定した体積平均粒径は、90nmであった。[樹脂微粒子分散液1]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは57℃であり、重量平均分子量は20万であった。
製造例2
(水相の調整)
水990部、[樹脂微粒子分散液1]83部、ドデシルジフェニルエーテルジスルホン酸ナトリウムの48.5%水溶液(エレミノールMON−7:三洋化成工業製)37部、酢酸エチル90部を混合撹拌し、乳白色の液体を得た。これを[水相1]とする。
製造例3
(未変性ポリエステルの製造)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物770部、テレフタル酸220部を常圧下、210℃で10時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後160℃まで冷却し、これに18部の無水フタル酸を加えて2時間反応し[未変性ポリエステルa]を得た。
[未変性ポリエステルa]のTgは42℃、重量平均分子量(Mw)は28000、ピークトップ3500、酸価15.3であった。
製造例4
(プレポリマーの製造)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物640部、イソフタル酸274部、無水トリメリット酸20部、およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート155部と2時間反応を行ない[イソシアネート基含有プレポリマー1]を得た。
製造例5
(ケチミン化合物の製造)
攪拌棒および温度計のついた反応槽中にイソホロンジアミン30部とメチルエチルケトン70部を仕込み、50℃で5時間反応を行ない[ケチミン化合物1]を得た。
製造例6
(MBの合成)
水1200部、カーボンブラック(Printex35 デクサ製)540部〔DBP吸油量=42ml/100mg、pH=9.5〕、ポリエステル樹脂1200部を加え、加圧ニーダーで混合し、混合物を2本ロールを用いて150℃で30分混練後、圧延冷却しパルペライザーで粉砕、[マスターバッチ1]を得た。
製造例7
(油相の作成)
撹拌棒および温度計をセットした容器に、[未変性ポリエステルa]378部、カルナウバワックス55部、酢酸エチル947部を仕込み、撹拌下80℃に昇温し、80℃のまま5時間保持した後、1時間で30℃に冷却した。次いで容器に[マスターバッチ1]500部、酢酸エチル500部を仕込み、1時間混合し[原料溶解液1]を得た。
[原料溶解液1]1324部を容器に移し、ビーズミル(ウルトラビスコミル、アイメックス社製)を用いて、送液速度1kg/hr、ディスク周速度6m/秒、0.5mmジルコニアビーズを80体積%充填、3パスの条件で、カーボンブラック、WAXの分散を行なった。次いで、[未変性ポリエステルa]の65%酢酸エチル溶液1324部加え、上記条件のビーズミルで3パスし、[顔料・WAX分散液1]を得た。
実施例1
(トナーの製造)
乳化⇒脱溶剤
[顔料・WAX分散液1]749部、[イソシアネート基含有プレポリマー1]を115部、[ケチミン化合物1]2.9部を容器に入れ、TKホモミキサー(特殊機化製)で5,000rpmで1分間混合した後、容器に[水相1]1000部を加え、フィルミックスー(特殊機化製)で、回転数5000rpmで5分間混合し[乳化スラリー1]を得た。この時液温は20℃±2℃を保ち乳化後3時間熟成した。この時の乳化直後の粒径は2.5μmで、乳化液の乾燥品をラボプラストミルで練りフローテスターで1/2流出温度を測定し、ウレア反応の進捗をチェックする。
狙いの反応及び乳化粒径を調べ4〜5μmまできたところで反応修了とした。
撹拌機および温度計をセットした容器に、[乳化スラリー1]を投入し、30℃で8時間脱溶剤し[分散スラリー1]を得た。
洗浄⇒乾燥
[分散スラリー1]100部を減圧濾過した後、
(1):濾過ケーキにイオン交換水100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(2):(1)の濾過ケーキに10%水酸化ナトリウム水溶液100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで30分間)した後、減圧濾過した。
(3):(2)の濾過ケーキに10%塩酸100部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過した。
(4):(3)の濾過ケーキにイオン交換水300部を加え、TKホモミキサーで混合(回転数12,000rpmで10分間)した後濾過する操作を2回行ない[濾過ケーキ1]を得た。
[濾過ケーキ1]を循風乾燥機にて45℃で48時間乾燥し、目開き75μmメッシュで篩い[トナー1]を得た。
次に、得られた着色粉体の母体粒子に対して母体粒子100部、帯電制御剤(オリエント化学社製 ボントロン E−84)0.25部をQ型ミキサー(三井鉱山社製)に仕込み、タービン型羽根の周速を50m/secに設定し、2分間運転、1分間休止を5サイクル行ない、合計の処理時間を10分間とした。
さらに、疎水性シリカ(H2000、クラリアントジャパン社製)を0.5部添加し、周速を15m/secとして30秒混合1分間休止を5サイクル行ない、ブラックトナー(1)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。また、得られたトナーの円形度は0.93であり、紡錘形状であった。トナーのSEM写真を図8に示す。
製造例8
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン80部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、チオグリコール酸ブチル12部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液2]を得た。[樹脂微粒子分散液2]をLA−920で測定した体積平均粒径は、120nmであった。[樹脂微粒子分散液2]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは52℃であり、重量平均分子量は30万であった。
実施例2
実施例1での[樹脂微粒子分散液1]の代わりに[樹脂微粒子分散液2]を使用した以外は実施例1と同様にして[トナー2]を得、ブラックトナー(2)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.92であり、紡錘形状であった。
製造例9
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水760部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)14部、スチレン103部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル90部、チオグリコール酸ブチル12部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液3]を得た。[樹脂微粒子分散液3]をLA−920で測定した体積平均粒径は、60nmであった。[樹脂微粒子分散液3]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは63℃であり、重量平均分子量は15万であった。
実施例3
実施例1での[樹脂微粒子分散液1]の代わりに[樹脂微粒子分散液3]を使用した以外は実施例1と同様にして[トナー3]を得、ブラックトナー(3)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.91であり、紡錘形状であった。
製造例10
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン78部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル105部、チオグリコール酸ブチル2部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液4]を得た。[樹脂微粒子分散液4]をLA−920で測定した平均粒径は、30μmであった。[樹脂微粒子分散液4]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは56℃であり、重量平均分子量は50万であった。
実施例4
実施例1での[樹脂微粒子分散液1]の代わりに[樹脂微粒子分散液4]を使用した以外は実施例1と同様にして[トナー4]を得、ブラックトナー(4)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.95であり、紡錘形状であった。
製造例11
(未変性ポリエステルの製造)
冷却管、撹拌機および窒素導入管の付いた反応容器中に、ビスフェノールAプロピレンオキサイド2モル付加物196部、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物553部、テレフタル酸210部、アジピン酸79部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で5時間反応した後、反応容器に無水トリメリット酸26部を入れ、180℃、上圧で2時間反応し、[未変性ポリエステルb]を得た。[未変性ポリエステルb]は、数平均分子量6200、重量平均分子量36000、Tg33℃、酸価15であった。
実施例5
実施例4での[未変性ポリエステルa]の代わりに[未変性ポリエステルb]を使用した以外は実施例4と同様にして[トナー5]を得、ブラックトナー(5)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.93であり、紡錘形状であった。
比較例1
イオン交換水709gに0.1M−Na3PO4水溶液451gを投入し60℃に加温した後、TKホモミキサーを用いて12,000rpmにて撹拌した。これに1.0M−CaCl2水溶液68gを徐々に添加し、Ca3(PO42を含む水系媒体を得た。スチレン170g、2−エチルヘキシルアクリレート30g、エチレングリコールジアクリレート3.4g、リーガル400R10g、パラフィンワックス(s.p.70℃)60g、ジ−tert−ブチルサリチル酸金属化合物5g、スチレン−メタクリル酸共重合体(Mw5万、酸価20mgKOH/g)10gをTK式ホモミキサーに投入、60℃に加温し、12,000rpmにて均一に溶解、分散した。これに、重合開始剤、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)10gを溶解し、重合性単量体系を調製した。前記水系媒体中に上記重合性単量体系を投入し、60℃、N2雰囲気下において、TKホモミキサーにて10,000rpmで20分間撹拌し、重合性単量体系を造粒した。その後、パドル撹拌翼で撹拌しつつ、60℃で3時間反応させた後、液温を80℃とし、10時間反応させた。
重合反応終了後冷却し、塩酸を加えリン酸カルシウムを溶解させた後、濾過、水洗、乾燥をして、[トナー比較1]を得た。[トナー比較1]に実施例1と同様に添加剤を混合しトナー比較(1)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.97であり、球形であった。
製造例12
(ワックス粒子水性分散液の調製)
1000mlの攪拌装置、温度センサー、窒素導入管及び冷却管付き4頭コルベンに脱気した蒸留水500mlにニューコール565C(日本乳化剤社製)28.5g、キャンデリアワックスNo.1(野田ワックス社製)185.5gを添加し窒素気流下攪拌を行ないつつ、温度を昇温した。内温85℃の時点で5N−水酸化ナトリウム水溶液を添加しそのまま75℃まで昇温した後、そのまま1時間加熱攪拌を続け、室温まで冷却し[ワックス粒子水性分散液1]を得た。
製造例13
(着色剤水性分散液の調製)
カーボンブラック(商品名:モーガルL、キャボット社製)100g、ドデシル硫酸ナトリウム25gを蒸留水540mlに添加し、十分攪拌を行なった後、加圧型分散機(MINI−LAB:ラーニー社製)を用い、分散を行ない[着色剤分散液I]を得た。
製造例14
(バインダー微粒子水性分散液の合成)
攪拌装置、冷却管、温度センサー及び窒素導入管を装着した1Lの4頭コルベンに蒸留水480ml、ドデシル硫酸ナトリウム0.6g、スチレン106.4g、n−ブチルアクリレート43.2g、メタクリル酸10.4gを添加し攪拌を行ないながら窒素気流下70℃まで昇温した。ここで過硫酸カリウム2.1gを120mlの蒸留水に溶解した開始剤水溶液を添加し、窒素気流下70℃、3時間攪拌を行ない、重合を完結させた後室温まで冷却し、[高分子量バインダー微粒子分散液1]を得た。
攪拌装置、冷却管、温度センサー及び窒素導入管を装着した5Lの4頭コルベンに蒸留水2400ml、ドデシル硫酸ナトリウム2.8g、スチレン620g、n−ブチルアクリレート128g、メタクリル酸52g及びtert−ドデシルメルカプタン27.4gを添加し攪拌を行ないながら窒素気流下70℃まで昇温した。ここで過硫酸カリウム11.2gを600mlの蒸留水に溶解した開始剤水溶液を添加し、窒素気流下70℃、3時間攪拌を行ない、重合を完結させた後室温まで冷却し、[低分子量バインダー微粒子分散液2]を得た。
比較例2
攪拌装置、冷却管、温度センサーを備えた1Lセパラブルフラスコに、[高分子量バインダー微粒子分散液1]47.6g、[低分子量バインダー微粒子分散液2]190.5g、[ワックス粒子水性分散液1]を7.7g、[着色剤分散液I]を26.7g及び蒸留水252.5mlを加え混合攪拌した後、5N−水酸化ナトリウム水溶液を用いpH=9.5に調節を行なった。更に攪拌下、塩化ナトリウム50gを蒸留水600mlに溶解した塩化ナトリウム水溶液、イソプロパノール77ml及びフルオラードFC−170C(住友3M社製:フッ素系ノニオン界面活性剤)10mgを10mlの蒸留水に溶解した界面活性剤水溶液を順次添加し、内温を85℃まで上昇させ6時間反応を行なった後、室温まで冷却した。この反応液を5N−水酸化ナトリウム水溶液を用いpH=13に調整した後、濾過を行ない、更に蒸留水に再懸濁を行ない濾過、再懸濁を繰り返し、洗浄を行なった後乾燥し、[トナー比較2]を得た。[トナー比較2]に実施例1と同様に添加剤を混合しトナー比較(2)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.96であり、紡錘形状であった。
製造例15
(樹脂微粒子エマルションの合成)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30:三洋化成工業製)11部、スチレン138部、メタクリル酸138部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−メタクリル酸エテレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液6]を得た。[樹脂微粒子分散液6]をLA−920で測定した体積平均粒径は、140nmであった。[樹脂微粒子分散液6]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは156℃であり、重量平均分子量は40万であった。
比較例3
実施例1での[樹脂微粒子分散液1]の代わりに[樹脂微粒子分散液6]を使用した以外は実施例1と同様にして[トナー比較3]を得た。[トナー比較3]に実施例1と同様に添加剤を混合しトナー比較(3)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.92であり、紡錘形状であった。
製造例16
(樹脂微粒子の製造)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン63部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル130部、チオグリコール酸ブチル12部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液7]を得た。[樹脂微粒子分散液7]をLA−920で測定した体積平均粒径は、130nmであった。[樹脂微粒子分散液7]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは45℃であり、重量平均分子量は5万であった。
比較例4
実施例1での[樹脂微粒子分散液1]の代わりに[樹脂微粒子分散液7]を使用した以外は実施例1と同様にして[トナー比較4]を得た。
得られたトナー100部に疎水性シリカ0.7部と、疎水化酸化チタン0.3部をヘンシェルミキサーにて混合し、トナー比較(4)を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.94であり、紡錘形状であった。
製造例17
(樹脂微粒子の製造)
撹拌棒および温度計をセットした反応容器に、水683部、メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩(エレミノールRS−30、三洋化成工業製)11部、スチレン83部、メタクリル酸83部、アクリル酸ブチル110部、過硫酸アンモニウム1部を仕込み、400回転/分で15分間撹拌したところ、白色の乳濁液が得られた。加熱して、系内温度75℃まで昇温し5時間反応させた。さらに、1%過硫酸アンモニウム水溶液30部加え、75℃で5時間熟成してビニル系樹脂(スチレン−メタクリル酸−アクリル酸ブチル−メタクリル酸エチレンオキサイド付加物硫酸エステルのナトリウム塩の共重合体)の水性分散液[樹脂微粒子分散液8]を得た。[樹脂微粒子分散液8]をLA−920で測定した体積平均粒径は、80nmであった。[樹脂微粒子分散液8]の一部を乾燥して樹脂分を単離した。該樹脂分のTgは59℃であり、重量平均分子量は15万であった。
製造例18
(プレポリマーの製造)
冷却管、攪拌機および窒素導入管の付いた反応槽中に、ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、イソフタル酸276部およびジブチルチンオキサイド2部を入れ、常圧で230℃で8時間反応し、さらに10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応した後、160℃まで冷却して、これに32部の無水フタル酸を加えて2時間反応した。次いで、80℃まで冷却し、酢酸エチル中にてイソホロンジイソシアネート188部と2時間反応を行ない[イソシアネート基含有プレポリマー比較3]を得た。
製造例19
(未変性ポリエステルの製造)
上記と同様にビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物724部、テレフタル酸138部およびイソフタル酸138部を常圧下、230℃で6時間重縮合し、次いで10〜15mmHgの減圧で脱水しながら5時間反応し、[未変性ポリエステル比較3]を得た。
比較例5
ビーカー内に前記の[イソシアネート基含有プレポリマー比較3]15.4部、[未変性ポリエステル比較3]64部、酢酸エチル78.6部を入れ、攪拌し溶解した。次いで、ペンタエリスリトールテトラベヘネート20部、カーボン(REAGAL400R:キャボット製)10部を入れ、60℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。最後に、[ケチミン化合物1]2.7部を加え溶解させた。これをトナー材料溶液比較(1)とする。ビーカー内にイオン交換水706部、ハイドロキシアパタイト10%懸濁液(日本化学工業(株)製スーパタイト10)294部、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム0.2部を入れ均一に溶解した。ついで60℃に昇温し、TK式ホモミキサーで12000rpmに攪拌しながら、上記トナー材料溶液比較(1)を投入し10分間攪拌した。ついでこの混合液を攪拌棒および温度計付のコルベンに移し、55℃まで昇温して、ウレア化反応をさせながら溶剤を25〜50mmHg条件化で除去し、濾別、洗浄、乾燥した後、風力分級した。ついで、トナー粒子100部にコロイダルシリカ(アエロジルR972:日本アエロジル製)0.5部をサンプルミルにて混合して、[トナー比較5]を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.95であり、紡錘形状であった。
製造例20
(トナーバインダーの合成)
ビスフェノールAエチレンオキサイド2モル付加物325部およびテレフタル酸155部をジブチルチンオキサイド2部を触媒として重縮合し、[比較トナーバインダー4]を得た。[比較トナーバインダー4]のTgは61℃であった。
比較例6
ビーカー内に前記の[比較トナーバインダー4]100部、酢酸エチル溶液200部、カーボンブラック(#44 三菱化学製)8部、実施例1で使用したライスワックス5部を入れ、50℃にてTK式ホモミキサーで12000rpmで攪拌し、均一に溶解、分散させた。次いで実施例1と同様にトナー化し、重量平均粒径4.5μmの[トナー比較6]を得た。
得られたトナーの物性値を表1に、評価結果を表2に示す。得られたトナーの円形度は0.97であり、球形であった。
各試験法
1.ラボプラストミルによる練り試験法
(i)ラボプラストミル 東洋精機製作所製タイプ30C150
(ii)小型粉砕機(オースターミキサー)
(iii)試験用篩
(iv)作業手順
トナーをラボプラストミルを用いて、溶融混練し、混練物をオースターミキサーで粉砕し、180μmメッシュON品をサンプルとする。
ラボプラストミル混練条件:
ミキサー:R60
温度 :130℃
時間 :15分
サンプル量:45g
ミキサー回転数:50RPM
2.フロテスターによる1/2流出温度
フローテスターとしては、例えば島津製作所製の高架式フローテスターCFT500D型がある。このフローテスターのフローカーブは図3(a)および(b)に示されるデータになり、そこから各々の温度を読み取ることができる。図3中、Tsは軟化温度、Tfbは流出開始温度であり、1/2法における溶融温度とあるのはフローテスターによる1/2流出温度のことである。
《測定条件》
荷重:5kg/cm、昇温速度:3.0℃/min、
ダイ口径:1.00mm、ダイ長さ:10.0mm
3.THF不溶分測定方法
樹脂又はトナー約1.0g(A)を秤量する。
これにTHF(テトラヒドロフラン)約50gを加えて20℃で24時間静置する。
これを、まず遠心分離で分け定量用ろ紙を用いてろ過する。
このろ液の溶剤分を真空乾燥し樹脂分のみ残査量(B)を計測する。
この残査量がTHF溶解分である。
THF不溶解分(%)は下記式より求める。
THF不溶解分(%)=(A−B)/A
次に得られたトナーを用いて以下の評価を行った。画像評価は、以下のように調製した二成分現像剤をを用い、(株)リコー社製imagio NEO450を用いて10万枚の画像評価を実施した。
二成分現像剤の調製方法
トナー50部とシリコン樹脂皮膜キャリア(シリコン樹脂:信越化学社製KR250、芯材キャリア70μm)950部とを混合し十分振り混ぜて現像剤とした。
定着下限温度
定着ローラーとしてテフロン(登録商標)ローラーを使用した(株)リコー製複写機 MF−200の定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行なった。定着画像をパットで擦った後の画像濃度の残存率が70%以上となる定着ロール温度をもって定着下限温度とした。
ホットオフセット発生温度(HOT)
上記定着下限温度と同様に定着評価し、定着画像へのホットオフセットの有無を目視評価した。ホットオフセットが発生した定着ロール温度をも定着ロール温度をもってホットオフセット発生温度とした。
トナー溶け出し試験法
溶け出しとは、定着時定着ローラーに付着したトナーが加圧ローラーに移行しそのトナーがクリーニングローラーに回収される機構になっているが、熱により回収された付着物が加熱ローラー熱により、再び溶け出し始め、加圧ローラーを経由して画像に付着、汚染する現象を言う。
試験法としては溶け出し耐久ランを実施し、クリーニングローラーにトナーを付着させ溶け出しの差を確認する。以下の条件で画像を出力し、画像が汚れ出したまでの溶け出し発生枚数を確認した。
<条件>
複写機:RICOH製 imagio Neo 451
評価用定着ユニット:RICOH製 imagio Neo 451
(加圧径:φ30)用定着器
ランモード:1to15 インターバル30S 6%チャート 15K/日
耐熱保存性
測定器:針入度試験器(日科エンジニアリング)
タッピングマシーン
30mLスクリュウバイアル
保管:恒温層
方法:(1)トナーをスクリュウバイアルに10.8g採取
(2)(1)のトナーをタッピングマシーンに150回/1分35秒かける
(3)所定の温度50℃、24時間恒温層で静かに保管
(4)24時間後2時間静止
(5)針入度試験器にて針を落下させ針入度を試験する
評価基準
○:針進入度15mm以上
△:針進入度10〜14mm
×:針進入度9mm以下
流動性
かさ密度を測定することによりトナーの流動性の指標とする。ホソカワミクロン製パウダーテスターを用いてかさ密度を測定した。流動性の良好なトナーほど、かさ密度は大きい。
1.測定器の構成
(1)メスシリンダー(50ml(±0.25ml TC20℃))
(2)ストップウォッチ
(3)電子天秤(測定精度:0.1g以内)
2.測定手順
(1)電子天秤で所定値1の試料量を計量する。
(2)メスシリンダーの重量を下一桁まで計量する。
(3)サンプルを入れ終わったと同時にストップウォッチの計測を開始し、10〜11分放置する。この間も振動、衝撃に注意する。
(4)粉体容量をメスシリンダー目盛りにより0.5mlまで読み取る。
(5)サンプル+メスシリンダーの重量を下一桁まで測定する。
(6)計算方法は以下の通りとする。
評価基準
○ :0.40g/cm以上
△ :0.35〜0.39g/cm
× :0.30g/cm以下
画像定着評価法
定着ローラーとして(株)リコー製複写機imagio NEO450の定着部を以下のように改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。定着装置は、定着ローラの金属シリンダーにFe材質で厚み0.34mmのものを使用し、面圧は1.0×10Paに設定した。
画像濃度試験法
マクベス反射濃度計を使用し標準版にて補正し相対濃度として求める。
測定部はベタ部5mm〜10mmのサークルを測定した。
画像濃度判定基準:
○:1.5以上
△:1.4〜1.5未満
×:1.4未満
解像力試験法
線幅及び間隔の等しい5本の細線よりなるパターンで、1mmの間に2.8、3.2、3.6、4.0、4.5、5.0、5.6、6.3、7.1、8.0本あるオリジナル画像をコピーし、得られた複写画像を拡大鏡にて5倍で観察し、細線間が明確に分離している画像の本数(本/mm)をもって解像力とした。
解像力判定基準:
○:6.3本/mm以上
△:5.0〜5.6本/mm
×:4.5本/以下
実施例1〜5は低温定着を達成し、定着クリーニングローラーからの溶けだしによる汚れもみられない。
比較例1は粒径が大きく低温定着性が劣る。3μm以下の粒子が多いので流動性が低下している。
比較例2はトナー中に不溶解分が含有されていないためホットオフセット性の低下と定着クリーニングローラーからの溶け出しによる汚れが発生している。
比較例3は樹脂微粒子のTgが高いので定着下限が高い。
比較例4は樹脂微粒子のTgが低いので耐熱保存性が低下している。
比較例5はトナー練り後の1/2流出温度が低いので定着クリーニングローラーからの溶け出しによる汚れが発生している。
比較例6はトナーのTgが高いので低温定着性が低下している。また、ホットオフセット性も低下している。
熱定着装置における溶け出しトナーの説明図である。 本発明のトナー粒子の構成図である。 フローテスターによる1/2流出温度を求めるフローカーブである。 本発明の画像形成装置の一例の概略構成図である。 本発明の画像形成装置に用いる熱定着装置の一例である。 本発明の乾式トナーを有するプロセスカートリッジの概略構成を示した図である。 本発明の二成分現像剤を有するプロセスカートリッジの概略構成を示した図である。 実施例1で得られたトナーのSEM写真である。
符号の説明
1 感光体ドラム
2 現像手段
3−3滞留現像剤
3a トナー
3b 磁性キャリア
4 現像スリーブ
5 マグネットローラ
6 ドクタブレード
7 現像剤収納ケース
7a プレドクター
8 トナーホッパー
8a トナー補給口
9 アジテータ
10 感光体
11 帯電装置
12 現像装置
13 転写装置
14 クリーニング装置
15、16 ローラ
17 転写ベルト
20 トナー補給装置
21 レジストローラ
22 熱定着装置
30 加熱部材
32 加圧部材
47 レーザ書込装置
50 帯電ローラ(帯電手段)
53 光源
58 クリーニング手段
74 クリーニング部材
80 磁界形成手段
84 トナー除去部材
100 複写機装置本体
200 画像読取装置
300 シートバンク
400 自動原稿搬送装置
D 現像領域
S シート
S’ 現像剤収容部

Claims (14)

  1. 少なくとも、有機溶媒と結着樹脂と着色剤とワックスを含む微小液滴粒子が、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散している分散液から、それに含まれる有機溶媒を除去することによって得られたトナーであって、そのときの該トナーのガラス転移点(Tg)が30〜46℃であって、トナー表面に被覆した前記樹脂微粒子のガラス転移点(Tg)が50〜70℃であり、かかるトナーをR60ミキサーのラボプラストミルを用い、サンプル量45g、回転数50RPM、温度130℃、時間15分の条件で素練りした時の1/2流出温度が95〜120℃であり、素練りする前の1/2流出温度が120〜145℃であることを特徴とする乾式トナー。
    ただし、1/2流出温度の測定条件は下記とする。
    荷重:5kg/cm 、昇温速度:3.0℃/min
    ダイ口径:1.00mm、ダイ長さ:10.0mm
  2. トナー中に含有するテトラヒドロフラン(THF)不溶解分が5〜25重量%であることを特徴とする請求項1に記載の乾式トナー。
  3. コールター法で測定されるトナーの重量平均粒径が3.0〜6.0μmであり、粒径分布が1.00≦Dv/Dn≦1.20(Dv:重量平均粒径、Dn:個数平均粒径)であることを特徴とする請求項1又は2に記載の乾式トナー。
  4. フロー式粒子像測定装置で測定される粒度分布において、粒径が2μm以下の個数基準の微粉含有率が15%以下であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の乾式トナー。
  5. コールター法で測定される粒径分布において、粒径が8μm以上の粗粉含有量が2重量%以下であることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の乾式トナー。
  6. コールター法で測定される粒径分布において、粒径が3μm以下の微粉含有率が2重量%以下であることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の乾式トナー。
  7. フロー式粒子像測定装置で測定される平均円形度が0.900〜0.960の紡錘形状であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の乾式トナー。
  8. 前記樹脂微粒子の平均粒径が10〜200nmであることを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の乾式トナー。
  9. 少なくとも、有機溶媒と結着樹脂と着色剤とワックスを含む微小液滴粒子が、樹脂微粒子を含む水系媒体中に分散している分散液から、それに含まれる有機溶媒を除去する事によって得られたトナーが、有機溶媒中に少なくとも、活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル系樹脂、着色剤、ワックスを溶解又は分散させ、該溶解又は分散物を水系媒体中で樹脂微粒子の存在下で分散せしめ、活性水素を有する化合物と重付加反応させ、得られた分散液の溶媒を除去することにより得られたトナーであり、トナー中に変性ポリエステル系樹脂を含有することを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の乾式トナー。
  10. 前記トナー中に含有する変性ポリエステル系樹脂はテトラヒドロフラン可溶分を含み、該テトラヒドロフラン可溶分は、分子量2500〜10000の領域にメインピークが存在し、且つ数平均分子量が1500〜15000の範囲の分子量分布を有するものであることを特徴とする請求項9に記載の乾式トナー。
  11. 前記活性水素基を有する化合物と反応可能な変性ポリエステル系樹脂がイソシアネート基を含有し、前記重付加反応が伸長反応及び/または架橋反応であることを特徴とする請求項9又は10に記載の乾式トナー。
  12. 請求項1〜11のいずれかに記載の乾式トナーとキャリアを用いたことを特徴とする二成分現像剤。
  13. 加熱部材と加圧部材間に記録媒体を通して搬送しながらその記録媒体上のトナー画像を定着する熱定着装置を備えた画像形成装置において、前記加熱部材及び/又は加圧部材に付着したトナーを除去するクリーニング部材を備え、加熱部材と加圧部材間に加わる面圧(ローラ荷重/接触面積)が1.5×105Pa以下の定着装置によって定着をおこなう画像形成装置であって、請求項1〜12のいずれかに記載のトナー又は現像剤を使用することを特徴とする画像形成装置。
  14. 感光体と、帯電手段、現像手段、クリ−ニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在であるプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段は、トナー又は現像剤を保持し、該トナー又は現像剤は、請求項1〜12のいずれかに記載の乾式トナー又は現像剤であることを特徴とするプロセスカートリッジ。
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