JP4170730B2 - 静圧軸受およびこれを用いたエアスピンドルモータ - Google Patents

静圧軸受およびこれを用いたエアスピンドルモータ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は静圧軸受およびこれを用いたエアスピンドルモータに関する。さらに詳しくは、精密工作機械や精密検査装置等に用いられるエアスピンドルモータ、および、このエアスピンドルモータに好適な静圧軸受に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のエアスピンドルモータは、半径方向に円盤状に膨出したスラストカラー部を有する回転軸と、この回転軸の外周面を回転自在に支持するラジアル軸受面および上記スラストカラー部の前後両面を支持するアキシャル軸受面を有する軸受部と、上記回転軸における軸受部によって支持される被支持部と反対側に配設されたモータ部とを備えている(特許文献1および特許文献2を参照)。
【0003】
上記ラジアル軸受面には回転軸の外周面との間隙に圧縮空気を供給するためのラジアル給気孔が形成され、アキシャル軸受面にはスラストカラー部の面との間隙に圧縮空気を供給するためのアキシャル給気孔が形成されている。ラジアル給気孔はラジアル軸受面の周方向に沿って等間隔に複数個形成され、アキシャル給気孔はアキシャル軸受面における回転軸と同心円周上に等間隔に複数個形成されている。このように、ラジアル給気孔およびアキシャル給気孔のそれぞれは等間隔に形成されているが、ラジアル給気孔とアキシャル給気孔との位置関係については何らの注意も払われていない。
【0004】
エアスピンドルモータの製造者はその回転精度の向上のために様々な工夫をこらしている。一方、最近のエアスピンドルの回転数に対するユーザの要求は従来の数千回転/分から数万回転/分へと高まってきている。回転精度(スピンドルの芯ぶれ)についてもナノレベルの精度が要求されるようになってきている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−96423号公報
【特許文献2】
実用新案登録第2574581号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者は、ラジアル給気孔の配設位置とアキシャル給気孔の配設位置との関係が軸受のラジアル剛性に影響を及ぼすことを鋭意研究の末に見出し、これをエアスピンドルの回転精度の向上に利用することを可能にした。本発明はエアスピンドルの回転精度が向上したエアスピンドルモータ、および、このエアスピンドルに好適な静圧軸受を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の静圧軸受は、
回転軸の外周面を回転自在に支持するラジアル軸受面と、回転軸の半径方向に膨出したスラストカラー部の前後両端面それぞれに対向して、このスラストカラー部を支持するアキシャル軸受面と、上記ラジアル軸受面に周方向等間隔に形成されたラジアル給気孔と、アキシャル軸受面に、上記ラジアル給気孔の配列と同心の円周方向等間隔に形成されたアキシャル給気孔とを備えており、上記ラジアル給気孔およびアキシャル給気孔のうちいずれか一方の周方向に隣接する二個の孔の間に配置される他方の一個の孔が、前記一方の孔同士が中心軸に対してなす角度を二分する中央角度位置に配置されている。
【0008】
かかる構成により、静圧軸受の軸方向に給気孔の配置を見たとき(正面視)、ラジアル給気孔とアキシャル給気孔との配置が重ならない。さらに、一方の給気孔が他方の給気孔同士の間隔の中央位置となるため、軸受のラジアル剛性が周方向に均一化される。その結果、この軸受に支持される回転軸の回転精度が向上する。
【0009】
そして、上記ラジアル軸受面に、周方向に形成されたラジアル給気孔の位置を通る周方向のラジアル給気溝がさらに形成された静圧軸受、および/または、上記アキシャル軸受面に、周方向に形成されたアキシャル給気孔の位置を通る周方向のアキシャル給気溝が形成された静圧軸受が好ましい。給気孔から軸受面に供給された気体の周方向に沿った方向の圧損が抑制されるからであり、これがラジアル剛性の均一化に寄与するからである。
【0010】
また、一円周上に形成されるアキシャル給気孔の個数を一円周上に形成されるラジアル給気孔の個数の整数倍とし、一円周上に形成される各ラジアル給気孔を周方向に隣接する二個のアキシャル給気孔同士の中央角度位置に配置することも可能である。かかる構成によってもラジアル剛性の均一化が図られる。
【0011】
また、周方向等間隔に同数のラジアル給気孔が配設されてなるラジアル給気孔列を静圧軸受の軸方向に間隔を置いて複数列配設し、各ラジアル給気孔が、周方向に隣接する二個のアキシャル給気孔同士の中央角度位置となるように配置することもできる。かかる構成によってもラジアル剛性の均一化が図られる。
【0012】
かかる静圧軸受であって、上記ラジアル給気孔列が静圧軸受の軸方向に間隔を置いて四個以上の偶数列配設されており、奇数番目のラジアル給気孔列の対応するラジアル給気孔が静圧軸受の軸方向に一直線上に配列されており、偶数番目のラジアル給気孔列の対応するラジアル給気孔が静圧軸受の軸方向に一直線上に配列されており、奇数番目のラジアル給気孔列のラジアル給気孔と偶数番目のラジアル給気孔列ののラジアル給気孔とが、周方向の異なる角度位置に配置されてなる静圧軸受が好ましい。
【0013】
本発明のエアスピンドルモータは、以上説明したうちのいずれか一の静圧軸受と、この静圧軸受に回転自在に支持される回転軸と、この回転軸における静圧軸受による被支持部と反対側に配設されたモータ部とを備えている。
【0014】
かかる構成により、エアスピンドルの回転精度が向上する。
【0015】
【発明の実施の形態】
添付の図面を参照しながら本発明の静圧軸受およびエアスピンドルモータの実施形態を説明する。
【0016】
図1には本発明の一実施形態である、コンピュータのハードディスクを検査する装置等に用いられるエアスピンドルモータ1が示されている。このエアスピンドルモータ1は、モータハウジング(以下、単にハウジングという)2と、このハウジング2の内周面に嵌合固定された軸受部材3と、この軸受部材3によってその一端側が回転自在に支持された回転軸4と、回転軸4の他端側に配置されるモータ部5とを備えている。
【0017】
回転軸4は、軸受部材3によってその外周面を回転自在に支持される大径の被支持部6、モータ部5のロータ7aが取り付けられた小径のロータ取り付け部8、および、被支持部6とロータ取り付け部8との境界近傍に半径方向に円盤状に膨出したスラストカラー部9を有している。また、小径部の先端にはエンコーダ10が取り付けられており、大径部の端部にはワークを取り付けるためのテーブル18が取り付けられている。符号7bはモータのステータを示す。
【0018】
軸受部材3は、回転軸4の被支持部6外周面を回転自在に支持するラジアル軸受面11および上記スラストカラー部9の軸L方向前後両面を支持する一対のアキシャル軸受面12を有している。軸受部材3は分解組立を容易にするために上記一対のアキシャル軸受面12の部位から分割可能にされている。したがって、図示のごとく軸受部材3は長短二個の鍔付き円筒部材3a、3bから構成されることになる。図2に示すように、軸受部材3が分割可能にされていることに対応して、ハウジング2も軸受部材3と同じ部位から分割可能にされている。
【0019】
図1および図2に示すように、上記ラジアル軸受面11には周方向等間隔(90゜)に複数個(本実施形態では四個)のラジアル給気孔13が回転軸外周面との間隙に向けて形成されており、各アキシャル軸受面12に周方向等間隔(45゜)に複数個(本実施形態では八個)のアキシャル給気孔14がスラストカラー部9の対抗面との間隙に向けて形成されている。スラストカラー部9の前面のアキシャル給気孔14と後面(背面または裏面)のアキシャル給気孔14とは同一角度位置に配置されている。ハウジング2にはすべての給気孔13、14に圧縮空気を供給するための給気通路15が形成されており、ハウジング2の軸受部材3が嵌合する内周面にはラジアル給気孔13の配置されている周方向に、給気通路15と連通する給気チャネル15aが形成されている。かかる構成により、すべての給気孔13、14は給気通路15に連通され、この給気通路15は図示しない給気源に接続されている。
【0020】
また、給気による回転軸支持圧をラジアル軸受面11の周方向にできるだけ均一にする目的で、ラジアル軸受面11には一の周方向に形成された全ラジアル給気孔13(後述のラジアル給気孔列)の位置を通る周方向の浅いラジアル給気溝16が形成されている。同様の目的で、アキシャル軸受面12には周方向に形成された全アキシャル給気孔14の位置を通る円形外形の浅いアキシャル給気溝17が形成されている。いずれの溝16、17も図7に示す断面形状を呈している。各給気孔13、14からは回転軸4と軸受面11、12との間隙に圧縮空気が噴出し、この空気は溝16、17を巡るとともに後述する排気通路25などを通って外部へ逃げる。したがって、上記間隙での空気圧は給気孔13、14の位置が一番高く、給気孔から離れるにしたがって低下する。しかし、各溝16、17はその他の間隙に比べて流路抵抗が少なく、圧損が小さい。本発明ではさらに回転軸支持圧を均一にする(ラジアル剛性を均一にする)目的のため、後述するようにラジアル給気孔13とアキシャル給気孔14との配置に工夫を凝らしている。
【0021】
上記ラジアル給気溝16およびアキシャル給気溝17は軸受面11、12に形成されているが、本発明ではかかる構成に限定されない。たとえば、図8は回転軸4を示す断面図であるが、ここに示すように上記溝16、17に対向する回転軸4の表面(スラストカラー部9の表面を含む)にこれら給気溝16a、17aを形成してもよく、回転軸4と軸受面11、12の両方に形成してもよい。図8において符号26で示すのは上記テーブル18に形成された凹所18a(図1)を正圧または負圧にするための空気通路である。
【0022】
図3は図1のIII−III線矢視図であるが、図3も併せて参照すればラジアル給気孔13およびアキシャル給気孔14の配置が明確になる。ラジアル給気孔13は軸L方向に離間した二位置それぞれに、周方向に等角度間隔(90゜)を置いて四カ所に形成されている(図3)。この一周方向に配列されたラジアル給気孔13の列をラジアル給気孔列と呼ぶ。離間した二つのラジアル給気孔列のラジアル給気孔13は軸L方向に平行な直線上に配置されている(図1および図2)。一方、アキシャル給気孔14は軸受部材3と同心円上に等角度間隔(45゜)をおいて八カ所に形成されている(図3)。
【0023】
また、図3に示すように、これら給気孔13、14の形成位置を軸L方向に見ると(正面視)、各ラジアル給気孔13の位置は、周方向に隣接するアキシャル給気孔14同士の間の中央部、すなわち、軸Lを中心とした隣接するアキシャル給気孔14同士がなす角を二分する位置にされている。本実施形態ではラジアル給気孔13の個数が四個であり、アキシャル給気孔14の個数が八個であるため、図3に示す配列となるが、図4に示す軸受部材19のように両給気孔13、14が同数であれば各給気孔13、14が等角度間隔に形成されることになる。要するに、正面視での両給気孔13、14の個数にかかわらず、ラジアル給気孔13およびアキシャル給気孔14のうちいずれか一方の周方向に隣接する二個の孔の間に配置される他方の一個の孔が、前記一方の孔同士の中央角度位置に配置されていればよいのである。
【0024】
以上のように給気孔が配置された軸受部材は、かかる配置をとらない従来の軸受に比較してそのラジアル剛性がその周方向について均一となる。すなわち、回転軸の回転精度が向上する。この理由を、上記軸受部材3と、上記構成を有しない軸受部材の一例(図11に示す比較例)51とを対比して説明する。
【0025】
比較例51では、周方向に等角度間隔に三個のラジアル給気孔52が形成されており、周方向に等間隔に四個のアキシャル給気孔53が形成されている。そして、正面視で一のラジアル給気孔52が一のアキシャル給気孔53と同一角度一に形成されている。その他の給気孔52、53は図示のごとく必然的に一致することはなく、また、両給気孔52、53同士が等間隔になることもない。すなわち、隣接する二個のアキシャル給気孔(ラジアル給気孔)の間に配置されるラジアル給気孔(アキシャル給気孔)は、それらの中央角度位置に配置されてはいない。
【0026】
その結果、比較例51の周方向についてのラジアル剛性(図5のグラフに一点鎖線で示す)が、上記実施形態3のそれ(実線で示す)に比べて均一性に欠ける。図5のグラフの横軸はラジアル軸受面の周方向360゜の範囲を16等分(22.5゜毎)に展開して示しており、縦軸は周方向各点のラジアル剛性(N/μm)を示している。実施形態に対しては図3に番号1から16までの分割点に番号を付しており、比較例に対しては図11に対して番号1から16までの分割点に番号を付している。ラジアル剛性は回転軸に軸方向に垂直な加重を加えたときに、1μmのたわみを生じさせるための荷重値(単位はN)である。実施例と比較例とにこのような差が生じるのは、回転軸の先端等に軸方向に垂直な荷重が加わったときの、ラジアル給気孔からの給気とアキシャル給気孔からの給気によるいわば抵抗モーメントの差に起因すると考えられる。
【0027】
図6に示すように、回転軸の先端等に軸方向に垂直な荷重Wが加わったとき、ラジアル給気のうち荷重方向に対抗する成分Rによって回転軸に加わるモーメント、および、荷重Wと同一角度位置のアキシャル給気Aによって回転軸に加わるモーメントが、荷重Wによって回転軸に加わるモーメントに対抗する。したがって、比較例51の場合、番号8の位置にラジアル給気孔とアキシャル給気孔とが一致しているため、番号8の位置の抵抗モーメントが大きくなり、逆に番号6および番号10の位置の抵抗モーメントが小さくなるので、図5に示すようにラジアル剛性の均一性に欠けることになる。しかし、実施形態の場合はラジアル給気孔とアキシャル給気孔とが同一角度位置に重ならず、比較例に比してラジアル剛性の均一性が得られる。
【0028】
以上に述べたことから、ラジアル剛性の均一性の観点からはラジアル給気孔の個数とアキシャル給気孔の個数とが同一であることが望ましい。また、ラジアル給気孔およびアキシャル給気孔のうちの一方の個数が他方の個数の整数倍であることが望ましい。
【0029】
図9には他の実施形態が示されている。この軸受部材23は前述の軸受部材3とは給気孔の配置が異なり、その結果、図示しない給気通路の配置も異なっている。その他の構成は共通しているので、同一構成部には同一符号を付してその説明を省略する。
【0030】
この軸受部材23ではラジアル給気孔列が軸L方向に離間した四位置に形成されている。各ラジアル給気孔列には、周方向に等角度間隔(90゜)を置いて四カ所にラジアル給気孔13が形成されている。離間した四つのラジアル給気孔列のうち、軸受部材23の一端側から奇数番目のラジアル給気孔列のラジアル給気孔13aは軸L方向に平行な直線上に配置されている。また、偶数番目のラジアル給気孔列のラジアル給気孔13bも軸L方向に平行な直線上に配置されている。しかし、奇数番目のラジアル給気孔列のラジアル給気孔13aと偶数番目のラジアル給気孔列のラジアル給気孔13bとはその周方向の角度位置が一致しておらず、45゜だけずれている。したがって、正面視では45゜毎にラジアル給気孔13が位置することになる。ラジアル給気孔13をこのように配列しているのは、円周方向の空気圧力の変化を小さくし、ラジアル剛性を均一にするためである。
【0031】
一方、アキシャル給気孔14は軸受部材23と同心円上に等角度間隔(45゜)をおいて八カ所に形成されている。したがって、正面視ではラジアル給気孔13とアキシャル給気孔14とが22.5゜の等角度間隔で配置されていることになる。その結果、軸受部材23のラジアル剛性が均一になる。
【0032】
この実施形態では四個のラジアル給気孔列が配置されているが、本発明ではかかる構成限定されない。たとえば、六個以上の偶数個のラジアル給気孔列を設け、前述の思想に適合するようにこのラジアル給気孔に対応するアキシャル給気孔の個数と配置を選択してもよい。
【0033】
図10および図3を参照して排気通路25を説明する。各給気孔13、14から噴出した圧縮空気は、給気溝16、17から回転軸4と軸受面11、12との間隙を通って外部へ逃げるが、このとき、多くは排気通路25を通って外部へ逃げる。ラジアル軸受面11には周方向に等角度間隔(60゜)で複数個(本実施形態では六個)のラジアル排気孔27が回転軸4と軸受面11、12との間隙に向けて形成されている。これを排気孔列と呼ぶとすると、軸L方向に間隔を置いて二つの排気孔列が形成されている。各排気孔列に対向する回転軸4の外周面にはラジアル排気溝28が周方向に形成されている(図8参照)。もちろん、このラジアル排気溝28に代えて、または、このラジアル排気溝28に加えて対向するラジアル軸受面11の部分に周方向のラジアル排気溝を形成してもよい。また、ハウジング2の軸受部材3が嵌合する内周面にはラジアル排気孔27の配置されている周方向に、排気通路25と連通する排気チャネル25aが形成されている。
【0034】
また、アキシャル軸受面12にも周方向に等間隔をおいてアキシャル排気孔29が形成されている。このアキシャル排気孔29は上記排気通路25に連通している。
【0035】
かかる構成により、すべての排気孔27、29は排気通路25に連通されているので、給気はこの経路を通って外部へ排気される。
【0036】
以上説明した実施形態では正面視でのラジアル給気孔の個数がアキシャル給気孔の個数と同数かまたは少ないものを例示しているが、本発明ではかかる構成に限定されない。たとえば、正面視でラジアル給気孔の個数がアキシャル給気孔の個数より多い軸受であってもよい。個数の少ない方の給気孔が多い方の給気孔同士の中央角度位置に配置するようにすればよい。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、軸受の周方向に沿ってラジアル剛性が均一化し、その結果エアスピンドルの回転精度が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のエアスピンドルモータの一実施形態を示す縦断面図である。
【図2】図1のエアスピンドルモータにおける軸受部材およびハウジングの一部を示す縦断面図である。
【図3】図1のIII−III線矢視図である。
【図4】本発明の他の実施形態にかかるエアスピンドルモータの中央部から軸方向に見た(正面視)図であり、図3に相当する図である。
【図5】図1における軸受部材および従来の軸受部材(比較例)のラジアル剛性の分布を概念的に示すグラフである。
【図6】回転軸に対して加わる外乱荷重とこれに対抗する給気力との関係を概略的に示す断面図である。
【図7】図2におけるVII部の拡大図である。
【図8】図1における回転軸を示す縦断面図である。
【図9】図9(a)は本発明の他の実施形態にかかる軸受部材を示す正面図であって図3に相当する図であり、図9(b)は図9(a)の平面図であり、図9(c)は図9(a)のA−A線断面図であるとともに図9(b)のB−B線断面図でもある。
【図10】図1のエアスピンドルモータにおける軸受部材およびハウジングの一部を示しており、図2とは異なる角度位置から切断したす縦断面図である。
【図11】従来の軸受部材(比較例)の中央部から軸方向に見た(正面視)図であり、図3に相当する図である。
【符号の説明】
1・・・・エアスピンドルモータ
2・・・・ハウジング
3・・・・軸受部材
3a,3b・・・・円筒部材
4・・・・回転軸
5・・・・モータ部
6・・・・被支持部
7a・・・ロータ
7b・・・ステータ
8・・・・ロータ取り付け部
9・・・・スラストカラー部
10・・・・エンコーダ
11・・・・ラジアル軸受面
12・・・・アキシャル軸受面
13・・・・ラジアル給気孔
14・・・・アキシャル給気孔
15・・・・給気通路
15a・・・給気チャネル
16、16a・・・・ラジアル給気溝
17、17a・・・・アキシャル給気溝
18・・・・テーブル
18a・・・(テーブルの)凹所
19・・・・軸受部材
23・・・・軸受部材
25・・・・排気通路
26・・・・空気通路
27・・・・ラジアル排気孔
28・・・・ラジアル排気溝
29・・・・アキシャル排気孔
51・・・・(比較例の)軸受部材
52・・・・(比較例の)ラジアル給気孔
53・・・・(比較例の)アキシャル給気孔

Claims (7)

  1. 回転軸の外周面を回転自在に支持するラジアル軸受面と、
    回転軸の半径方向に膨出したスラストカラー部の前後両端面それぞれに対向して該スラストカラー部を支持するアキシャル軸受面と、
    上記ラジアル軸受面に周方向等間隔に形成されたラジアル給気孔と、
    アキシャル軸受面に、上記ラジアル給気孔の配列と同心の円周方向等間隔に形成されたアキシャル給気孔とを備えており、
    上記ラジアル給気孔およびアキシャル給気孔のうちいずれか一方の周方向に隣接する二個の孔の間に配置される他方の一個の孔が、前記一方の孔同士が中心軸に対してなす角度を二分する中央角度位置に配置されてなる静圧軸受。
  2. 上記ラジアル軸受面に、周方向に形成されたラジアル給気孔の位置を通る周方向のラジアル給気溝が形成されてなる請求項1記載の静圧軸受。
  3. 上記アキシャル軸受面に、周方向に形成されたアキシャル給気孔の位置を通る周方向のアキシャル給気溝が形成されてなる請求項1記載の静圧軸受。
  4. 一円周上に形成されるアキシャル給気孔の個数が、一円周上に形成されるラジアル給気孔の個数の整数倍であり、一円周上に形成される各ラジアル給気孔が、周方向に隣接する二個のアキシャル給気孔同士の中央角度位置に配置されてなる請求項1記載の静圧軸受。
  5. 周方向等間隔に同数のラジアル給気孔が配設されてなるラジアル給気孔列が静圧軸受の軸方向に間隔を置いて複数列配設されており、各ラジアル給気孔が、周方向に隣接する二個のアキシャル給気孔同士の中央角度位置に配置されてなる請求項1記載の静圧軸受。
  6. 周方向等間隔に同数のラジアル給気孔が配設されてなるラジアル給気孔列が静圧軸受の軸方向に間隔を置いて四個以上の偶数列配設されており、
    奇数番目のラジアル給気孔列の対応するラジアル給気孔が静圧軸受の軸方向に一直線上に配列されており、偶数番目のラジアル給気孔列の対応するラジアル給気孔が静圧軸受の軸方向に一直線上に配列されており、
    奇数番目のラジアル給気孔列のラジアル給気孔と偶数番目のラジアル給気孔列のラジアル給気孔とが、周方向の異なる角度位置に配置されてなる請求項5記載の静圧軸受。
  7. 請求項1〜6のうちのいずれか一の項に記載の静圧軸受と、該静圧軸受に回転自在に支持される回転軸と、該回転軸における静圧軸受による被支持部と反対側に配設されたモータ部とを備えてなるエアスピンドルモータ。
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