JP4169754B2 - 組版データ管理プログラムおよび組版システム - Google Patents
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Description
組版プログラムは、印刷対象をユーザーにより入力および編集可能とする印刷対象入力編集手段と、印刷対象入力編集手段で入力または編集された印刷対象を組版して電子的な組版データを生成する組版手段として、前記コンピュータ(組版装置)を機能させる。
ここで、この一段落が掛かる複数ページを変更する必要があって、その変更によってその一段落中のページの境界の位置が変わったり、ページの境界がその一段落中から外れたりする場合、組版データがページ単位に分割されていると、その複数ページ間で印刷対象(文章等)の一部を移動させたりする作業が必要となり、編集作業が煩雑となって、編集作業工数が増加したり編集作業ミスが発生しやすくなったりするという課題がある。
なお、特許文献1には、明確な記載はなされていないものの、各ページごとの文字データ(印刷対象)と総文字データとを別々に記憶しておくことを示唆した記載(段落0035)が見られるが、これでは、同じ内容の文字データを重複して記憶するために多くの記憶領域を必要とするとともに、処理構成が煩雑となってしまうものと考えられる。
つまり、段落分割手段は、組版データをページ単位のページ組版データに分割する際、複数のページに跨る一段落は、ページの境界において分割して複数の段落にするとともに、この複数の段落が、その境界において継続していることを示す段落継続データを生成する。そして、段落連結手段は、ページ組版データを編集可能な状態に抽出する際、前記段落継続データによりその印刷対象のページの境界において継続していることが示された各段落を、一つの段落に連結する。
これによれば、組版データをページ単位で管理することが可能であるとともに、印刷対象を編集する際には、分割された段落は連結された状態にされ、ユーザーはページの境界を意識せずに編集作業を行うことができる。
これによれば、編集によって段落の境界位置が変わった場合に、元の境界に対応する、不要な段落継続データが削除される。
また、前記段落分割手段は、前記境界の後側のページに対応するページ組版データ内の、該ページ組版データに組み込まれた印刷対象を表すデータより前に、前記段落継続データを記述することを特徴とする。
これによれば、ページ組版データ内に段落継続データが埋め込まれ、段落継続データの管理が容易となる。
特に、印刷対象を表すデータより前、すなわち段落が分割された境界に対応する位置に段落継続データを記述することにより、段落継続データの記述(段落分割手段)や削除(段落連結手段)の処理を容易に構成することができる。
これによれば、不要な段落継続データを自動的に削除できる。
これによれば、段落継続データの管理および記述が容易となる。
これによれば、文章、文章の見出し、表、および図等の印刷対象だけでなく、柱および/またはノンブルの情報が組み込まれたページ組版データを生成することができる。
これによれば、一段落を複数の段落に分割した際に、分割後の各段落に、元の段落スタイルを継承させることができる。
これによれば、段落分割手段により分割された複数の段落のうち2番目以降の段落においては、元の段落の初行の字下げ量が適用されることを防ぐことができる。すなわち、分割された2番目の段落以降の初行は、分割前の本来の前記一段落の初行でないから、2行目以降の字下げ量を適用するよう構成できる。
これによれば、共通の文字スタイルが設定された連続する複数の文字が、段落分割手段による分割により複数の段落に分断される場合に、分割後の各文字に、元の文字スタイルを継承させることができる。
これによれば、ユーザーは、ページ組版データ記憶手段に記憶されているページを指定して、そのページを編集することができる。
これによれば、ユーザーは、ページ組版データ記憶手段に記憶された任意のページ組版データを削除することができる。
これによれば、ユーザーは、加除表に基づいて追加および/または削除するページを指定することができる。
これによれば、ユーザーは、加除式書籍のノンブルに基づいて追加および/または削除するページを指定することができる。
これによれば、ユーザーは、加除式書籍のノンブルとノンブル区分とに基づいて追加および/または削除するページを指定することができる。
つまり、段落分割手段は、組版データをページ単位のページ組版データに分割する際、複数のページに跨る一段落は、ページの境界において分割して複数の段落にするとともに、この複数の段落が、その境界において継続していることを示す段落継続データを生成する。そして、段落連結手段は、ページ組版データを編集可能な状態に抽出する際、前記段落継続データによりその印刷対象のページの境界において継続していることが示された各段落を、一つの段落に連結する。
これによれば、組版データをページ単位で管理することが可能であるとともに、印刷対象を編集する際には、分割された段落は連結された状態にされ、ユーザーはページの境界を意識せずに編集作業を行うことができる。
図1は、本実施の形態に係る、書籍の出版のための組版に用いられる組版システムSおよび組版データ管理プログラムPBの構成を示すブロック図である。
組版装置Aおよび組版データ管理装置Bはそれぞれ、いわゆるパーソナルコンピュータやワークステーション等のコンピュータにより構成される。組版装置Aおよび組版データ管理装置Bは、CPUやメモリ等を含む電子回路から成り、ソフトウェアプログラムを実行して様々な機能(手段)を実現可能な制御部6,26と、キーボードやマウス等の、制御部6,26に対してユーザーが情報を入力可能な入力手段2,22と、液晶ディスプレイやCRT等の、制御部6,26からの信号に応じて情報を表示可能な表示手段4,24と、LANカード等の、ネットワークNを介して他のコンピュータや電子機器等とデータを通信可能な通信手段8,28とを有する。
なお、図1においては便宜的に、組版プログラムPAおよび組版データ管理プログラムPBがそれぞれ制御部6および制御部26により実行されることで実現される各手段(機能)P2〜P6およびP22〜P42を、便宜上、それぞれの制御部6および制御部26の内部に図示している。
印刷対象入力編集手段P2は、いわゆるテキストエディタの機能を有し、表示手段4に所定の編集画面を表示させて、文章等の印刷対象を、キーボード等の入力手段2を介してユーザーにより入力された文字情報や編集操作等に基づいて入力および編集しつつ、編集画面に反映させて表示させることが可能に設けられる。なお、印刷対象としては、文章に限らず、例えば、表や図なども含まれる。
また、印刷対象入力編集手段P2は、いわゆるページレイアウトの表示および編集が可能に設けられる。すなわち、印刷対象入力編集手段P2は、入力または編集中の印刷対象を、仮想的な書籍のページに割り振って前記編集画面上に表示させることができ、また、印刷対象のページへの割り付けを入力手段2を介して入力および編集可能(例えばページ区切り(ページの境界)等を入力および編集可能)に構成される。
段落スタイルとは、段落の配置や印刷形式等を定義するもので、具体的には、段落の配置(絶対位置や相対位置や揃え等)、字下げ量(初行の字下げ量および2行目以降の字下げ量)、行間隔、禁則処理の設定等が含まれる。
なお、本発明における「段落」とは、文章の段落に限定されず、印刷対象の一定の一区切りのことであって、例えば、文章の見出し、表、図等も段落に含まれる。
また、文字スタイルとは、印刷対象の中の各文字の印刷形式等を定義するもので、具体的には、文字サイズ、書体(斜体、太字等)、文字色、文字間隔、アンダーライン有無等がある。
なお、柱とは、一般的には各ページの端の部分(天、小口、地、またはのど等)に印刷される、対応するページに印刷される印刷対象の章題や見出し、または書籍名や書籍名の略称等のことである。ノンブルとは、一般的には各ページの端の部分(天、小口、地、またはのど等)に印刷される、対応するページのページ番号のことである。
次に、組版手段P4について説明する。
ユーザーが入力手段2を介して組版を行うことを指示する所定の操作を行うと、組版手段P4が起動し、組版手段P4は、印刷対象入力編集手段P2で設定された段落スタイルや文字スタイル等に基づいて、印刷対象入力編集手段P2で入力および/または編集された印刷対象を組版して、電子的な(デジタルの)組版データを生成する。
組版手段P4は、各印刷対象データCa、各柱データCbおよび各ノンブルデータCcを、それぞれ別々の一つのファイルとなるよう生成する。また、組版手段P4は、組版データCを構成する印刷対象データCa、柱データCbおよびノンブルデータCcのそれぞれを、マークアップ言語であるXML言語で記述して生成する。
組版データ記憶手段P6に記憶された組版データCは、印刷対象入力編集手段P2により読み出して再編集したり、通信手段8を介して、他のコンピュータや電子機器に送信したりすることができる。特に、本組版システムSにおいては、組版データ記憶手段P6に記憶された組版データCを、組版データ管理装置Bに転送して、組版データ管理装置Bにて保存および管理を行う。
各前記データCa,Cb,Cc内で、タグ「<kumihan−data>」からタグ「</kumihan−data>」の間に、印刷される印刷対象(または柱やノンブル)や、そのスタイル等を定義する各種のタグ等が記述される。
また、タグ「<?page x?>」(xはページ番号)は、それ以降の記述の、印刷されるページ番号xを定義するものである。言い換えると、タグ「<?page x?>」は、その位置でページが切り替わること、すなわちページの境界を表している。
また、タグ「<p name=”・・・”>」または「<p>」と、タグ「</p>」とは、それらの間の記述が一つの段落であることを示す(なお、柱やノンブルも段落の一つとして扱う)。
また、印刷対象データCaに組み込まれた印刷対象の文章中、タグ「<b>」とタグ「</b>」間に囲まれた部分は、文字スタイルとして「太字」が指定された箇所を示す。
また、組版データCは、XML言語に限らず、他のマークアップ言語で記述するよう構成しても良いし、マークアップ言語以外の形式で記述するよう構成してもよい。
ページ単位分割手段P22は、組版手段P4により生成された元の組版データCを組版装置Aから受信し、元の組版データCをページ単位に分割して、各ページに対応する、それぞれ独立した組版データであるページ組版データを生成する処理を行う。
図3は、ページ単位分割手段P22により、図2に示した元の組版データCがページ単位に分割されて生成されたページ組版データ・・D8,D9・・の例を示す説明図である。
ページ単位分割手段P22は、まず、元の組版データCの印刷対象データCa(図2参照)内を先頭からページの境界を表すタグ「<?page x?>」を検索する(図4 ステップS1)。
続いて、ページ単位分割手段P22は、検索したタグ「<?page x?>」が表すxページに対応するページ組版データDxのファイルを生成して開く(ステップS2)。
続いて、ページ単位分割手段P22は、元の組版データC内の、前記xページに対応する柱データCbを読み出して、柱の組版を定義する情報30(図3参照)をページ組版データDx内に書き込む(図4 ステップS3)。
続いて、ページ単位分割手段P22は、元の組版データC内の、前記xページに対応するノンブルデータCcを読み出して、ノンブルの組版を定義する情報32(図3参照)をページ組版データDx内に書き込む(図4 ステップS4)。
図2,図3の例でいうと、図2の印刷対象データCa中、一段落内に「<?page 9?>」がある。この場合、ページ単位分割手段P22は、ページ組版データDx内に、段落の開始を表すタグ34b「<p name=”・・・”>」を書き込む(図4 ステップS6)。そして、後で実行されるステップS10の処理(後述)において、印刷対象データCaのタグ「<?page 9?>」以降の文章「度を条例で規定する・・・ことができます。」が、ページ組版データD9のタグ34b「<p name=”・・・”>」の後に書き込まれることにより、この文章は、ページ組版データD9上で、タグ「<?page 9?>」以前の文章(後述するページ組版データD8上)とは独立した別の段落となる。
図3のページ組版データD9においては、タグ34c「<p−memo memo=”継続”/>」が、この段落継続データにあたる。すなわち、本実施例において、「memo属性として”継続”が設定されたp−memoタグ」が、段落継続データである。段落分割手段P24は、前記タグ「<?page 9?>」で表された前記境界の後側のページ(9ページ)に対応するページ組版データD9内に、段落継続データ34cを記述する。
ここで、段落スタイル継承手段P26は、段落分割手段P24により分割された複数の段落のうち2番目以降の段落(本実施例におけるページ組版データD9のデータ34a)の初行の字下げ量としては、元の印刷対象データCa内の段落に設定されている2行目以降の字下げ量(すなわち本例では”0”)を継承させる。
本実施例においては、文字スタイル継承手段P28は、印刷対象データCa内の元の段落に含まれる、共通の文字スタイル「太字」を定義するタグ「<b>」(図3のタグ34e)を、ページ組版データD9内に書き込む。
ページ単位分割手段P22は、印刷対象データCaのタグ「<?page x?>」以降のデータを読み出して、印刷対象の組版を定義する情報34(図3参照)をページ組版データDx内に書き込む(図4 ステップS10)。
このとき、ページ単位分割手段P22は、図3に示すように、印刷対象を表すデータ34aを、段落の開始を示すタグ34b、段落スタイルを定義するタグ34d、段落継続データであるタグ34c、および文字スタイルを定義するタグ34eの後に書き込む。これにより、印刷対象を表すデータ34a「度を条例で規定する・・・ことができます。」は、元の段落の段落スタイル、および、元の段落から連続する文字の文字スタイルが継承された、独立した一つの段落となる。
ページ単位分割手段P22は、元の組版データCの印刷対象データCaの、次のページ区切りを表すタグ「<?page (x+1)?>」までの印刷対象を表すデータを、ページ組版データDx内に書き込む。
これらの処理の例を、図2,図3において、8ページに対応するページ組版データD8を生成する場合を例に取って説明する(なお、実際にはページ組版データD8を生成する処理は、9ページに対応する前記ページ組版データD9の生成に先立って行われるものであり、時系列は前後するが、同じページ区切り位置での段落の分割を説明するために、ステップS11以降の処理については、8ページに対応するページ組版データD8を生成する場合を例に取る)。
このステップS13と前記ステップS6との処理により、元の組版データCに組み込まれた印刷対象の一段落が、ページの境界において複数の段落に分割されることとなる。つまり、前記ステップS10の処理においてページ組版データD8に書き込まれた文章「・・・。この場合に認証制」が、元の組版データC(印刷対象データCa)のタグ「<?page 9?>」以降の文章と分割された別の段落となる。
次に、印刷対象入力編集手段P2で印刷対象の入力および/または編集を行うページをユーザーにより指定可能とする編集ページ指定手段、ならびに、削除するページをユーザーにより指定可能とする削除ページ指定手段としての、編集/削除ページ指定手段P34について説明する。
前記加除表とは、書籍の現行の版に対して加除するページを記載した表である。加除表は、主に加除式書籍の改訂等において一般的に用いられている。加除式書籍とは、書籍を構成する各丁(表裏2ページを構成する紙)が着脱可能に設けられ、改訂のあったページに対応する丁を加除することにより、改訂作業を行うことが可能な書籍である。
加除表入力画面40の除くページ欄40dには、編集または削除を行うページの範囲(開始ページと終了ページと)をユーザーに入力させる。また、加除表入力画面40の加えるページ欄40fには、除くページ欄40dに記入された編集される元のページの範囲の、編集後のページの範囲(開始ページと終了ページと)をユーザーに入力させる。なお、このことから分かるように、加除表の「除くページ」に指定されたページは、必ずしもその書籍から削除されるページという意味を持つのではなく、原則的には、編集等が施されて、「加えるページ」に指定されたページに置き換えられるものである。
図5の加除表入力画面40の例においては、欄40cに入力された「目次」、「細目次」、「本文」の文字列が、対応する加除ページのノンブル区分を表している。
加除式書籍でない一般的な書籍においてはノンブルは自然数からなる連番となっているが、加除式書籍においては、ノンブルは必ずしも自然数の連番で構成されない。例えば、加除式書籍の改訂において、3ページおよび4ページからなる丁に印刷される印刷対象の内容が増加してページを4つ加える必要が生じたが、5ページ以降のページには変更がない場合、改訂前の3ページおよび4ページからなる1つの丁は、「3」および「3の2」ページからなる丁と、「3の3」および「3の4」ページからなる丁と、「3の5」および「4」ページからなる丁との3つの丁に置き換えられる。
また、さらに後の改訂において、「3の3」および「3の4」ページからなる丁に印刷される印刷対象の内容が増加し、2つのページを加える場合には、その丁は、同様に「3の3」および「3の3の2」ページからなる丁と、「3の3の3」および「3の4」ページからなる丁との2つの丁に置き換えられる。
このように、加除式書籍は、ノンブルに階層的な番号付けをすることで、印刷内容に変更のないページ(前者の例では「5」ページ以降、後者の例では「3の5」ページ以降)のノンブルを変更することなく、変更されたページに対応する丁のみを置き換えることで改訂作業を行うことができる。
図6(a)に示すように、各加除ページデータFxには、図5の加除表入力画面40に入力された各情報、すなわち、対応する書籍の巻番号および編番号、除くページおよび加えるページのノンブル区分、その各開始および終了ノンブル(範囲)、ならびに、その各ページに対応する枚数(丁数)が含まれる。
なお、「除くものはない」または「加えるものはない」が指定されている箇所に対応する開始および終了ノンブルのデータはNULLデータに設定される。
加除ページデータFxに含まれる各データの形式について説明すると、巻番号および編番号は数値(int型の変数)により表現され、ノンブル区分は、各区分に定義された所定の数値(char型の変数)により表現される。
除くおよび加えるページの、開始および終了ページは、前記階層的なノンブルの、4階層分の情報(各階層に対応する4つのint型の変数)により表現される。また、欠ページがある場合は、欠ページの最後のページ番号が設定される(図6(b)内の「欠ページ」のデータ)。また、除くおよび加えるページの、丁の枚数を表す情報も含まれる。
さらに、加除ページデータFxには、その加除ページデータFxの除くおよび加えるページの開始および終了ページの最小値を求める関数「最小ページ」と、除くおよび加えるページの開始および終了ページの最大値を求める関数「最大ページ」とが含まれている。
ページ組版データ抽出手段P30は、編集/削除ページ指定手段P34から渡された加除ページデータを参照し、その「除くページ」の開始から終了までのページに対応するページ組版データを、ページ組版データ記憶手段P42から読み出し、そのページ組版データに組み込まれた印刷対象を印刷対象入力編集手段P2で編集可能な状態に抽出する。
すなわち、ページ組版データ抽出手段P30および段落連結手段P30により、図3に示すように分割されたページ組版データが、前記「除くページ」で指定されたページの範囲にわたって再連結され、図2に示すような、複数ページ分の印刷対象が含まれた組版データ(印刷対象データ)が生成される。そして、その再連結された組版データの印刷対象が、組版装置A上で、ページ組版データ抽出手段P30により編集可能な状態に開かれる。
続いて、ページ組版データ抽出手段P30は、xページとして、編集/削除ページ指定手段P34から渡された加除ページデータFxの「除くページ」の開始ページを設定する(ステップS22)。なお、このステップS22の処理は、図7のフローチャート上で、処理を行うページをxページとして説明するための便宜的な処理である。
この判定で、xページに対応するページ組版データDxがページ組版データ記憶手段P42に記憶されていない場合には、フローチャート上の後述するステップS33にジャンプする。
そして、ページ組版データ抽出手段P30は、ページ組版データDx中の柱の情報30(図3参照)に基づく柱データ(図2の柱データCbに該当)を生成する(ステップS26)。続いて、同様に、ページ組版データDx中のノンブルの情報32(図3参照)に基づくノンブルデータ(図2のノンブルデータCcに該当)を生成する(ステップS27)。
この判定で、段落継続データ34cがない、または、xページが前記開始ページである場合には、ページ組版データ抽出手段P30は、単にページ組版データDx内の印刷対象を表すデータを、印刷対象データ内に、ステップS24で書き込んだタグ「<?page x?>」に続いて書き込む(ステップS32)。
また、ステップS30では、印刷対象データ内の前ページ((x−1)ページ)の最後の文字の文字スタイルと、xページの先頭の文字スタイルとが共通の場合、文字スタイルの定義を終了するタグ34g(図3のページ組版データD8参照)を削除する。
そして、ページ組版データ抽出手段P30は、その生成した組版データを組版装置Aに送信し(ステップS34)、組版装置Aは、その組版データを、組版データ記憶手段P6に記憶させて、印刷対象入力編集手段P2で編集可能な状態に開く。
なお、このとき、ページ単位分割手段P22で分割されたページが、加除ページデータの「加えるページ」の開始および終了ページと合致するか否かをチェックする手段を設けると好適である。
ページ組版データ抽出手段P30の処理(図7のフローチャートに示した処理)が終了すると、編集/削除ページ指定手段P34は、続いて、ページ組版データ削除手段P36に、ページ組版データ抽出手段P30に渡した加除ページデータFxを渡すとともに、ページ組版データ削除手段P36を起動させる。
ページ組版データ削除手段P36は、編集/削除ページ指定手段P34から渡された加除ページデータの、その「最小ページ」および「最大ページ」を参照し(関数を実行し)、ページ組版データ記憶手段P42に記憶されたページ組版データのうち、その最小ページから最大ページの範囲に含まれるページに対応するページ組版データを削除する。
また、加除ページデータにおいて「加えるページ」がない(NULL)もの(図6(a)では加除ページデータF6)については、編集/削除ページ指定手段P34がページ組版データ抽出手段P30の起動は行わずにページ組版データ削除手段P36の起動のみを行うよう構成しても良いし、または、このような例外処理は行わずに「除くページ」を編集可能に抽出して、その編集後にデータを保存する際、前述の「加えるページ」の開始および終了ページと合致するか否かをチェックする手段で、それが全て削除されていることをチェックするよう構成しても良い。
段落継続データチェック手段P38は、ページ単位分割手段P22により生成されてページ組版データ記憶手段P42に記憶されたページ組版データに組み込まれた印刷対象を表すデータの中途部に、前記段落継続データが記述されているか否かをチェックする。ここでいう中途部とは、ページ組版データに組み込まれた印刷対象の最初の段落の先頭部分以外の部分のことである。
段落の中途部にある段落継続データは、残しておいても特に不具合を生じるものではないが、無駄なデータであるため、段落継続データチェック手段を設けて削除することが望ましい。
例えば、編集/削除ページ指定手段(編集ページ指定手段および削除ページ指定手段)を、組版装置側に組み込んでも良い。これによれば、ユーザー(編集者)は、組版装置Aを操作するのみで、印刷対象の編集や抽出の処理を行うことができ、組版作業の効率化が図れて好適である。
また、組版装置と組版データ管理装置とは、必ずしも別体のコンピュータで実現することに限定されず、両者の各機能(手段)を一つのコンピュータ内に設けて、一つのコンピュータ上で本組版システムを実現可能に構成しても良い。
また、編集ページ指定手段および削除ページ指定手段は、必ずしも加除表を用いて編集および削除するページを指定させるよう構成する必要はなく、単純に、編集または削除を行うページまたはページの範囲をユーザーに入力させるよう構成してもよい。
A 組版装置
B 組版データ管理装置
N ネットワーク
PA 組版プログラム
PB 組版データ管理プログラム
2 入力手段
4 表示手段
6 制御部
8 通信手段
22 入力手段
24 表示手段
26 制御部
28 通信手段
34a 印刷対象を表すデータ
34b,34h 段落を定義するタグ
34c 段落継続データ
34d 段落スタイルを定義するタグ
34e,34g 文字スタイルを定義するタグ
34f 印刷対象を表すデータ
40 加除表入力画面
C 元の組版データ
Ca 印刷対象データ
Cb 柱データ
Cc ノンブルデータ
Dx ページ組版データ
Fx 加除ページデータ
P2 印刷対象入力編集手段
P4 組版手段
P6 組版データ記憶手段
P22 ページ単位分割手段
P24 段落分割手段
P26 段落スタイル継承手段
P28 文字スタイル継承手段
P30 ページ組版データ抽出手段
P32 段落連結手段
P34 編集/削除ページ指定手段
P36 ページ組版データ削除手段
P38 段落継続データチェック手段
P42 ページ組版データ記憶手段
Claims (16)
- 印刷対象をユーザーにより入力および/または編集可能とする印刷対象入力編集手段と、該印刷対象入力編集手段で入力および/または編集された印刷対象を組版して電子的な組版データを生成する組版手段とを有する組版装置により生成された組版データを管理するのに用いられる組版データ管理プログラムであって、
前記組版手段により生成された元の組版データをページ単位に分割して、各ページに対応する、それぞれ独立した組版データであるページ組版データを生成するページ単位分割手段と、
該ページ単位分割手段による前記ページ単位の分割において、前記元の組版データに組み込まれた印刷対象の一段落が複数のページに跨る場合には、該一段落を各該ページの境界において分割して複数の段落とするとともに、該複数の段落が、該境界において継続していることを示す段落継続データを生成して該当するページ組版データに書き込む段落分割手段と、
各前記ページ組版データを記憶するページ組版データ記憶手段と、
該ページ組版データ記憶手段から、任意の複数のページ組版データを、該ページ組版データに組み込まれた印刷対象を前記印刷対象入力編集手段で編集可能な状態に抽出するページ組版データ抽出手段と、
該ページ組版データ抽出手段により抽出される複数のページ組版データに組み込まれた印刷対象に対し、前記段落継続データにより該印刷対象のページの境界において継続していることが示された各段落を、一つの段落に連結する処理を施す段落連結手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする組版データ管理プログラム。 - 前記段落連結手段は、連結する前記境界に対応する前記段落継続データを削除することを特徴とする請求項1記載の組版データ管理プログラム。
- 前記段落分割手段は、前記境界の後側のページに対応するページ組版データ内に、前記段落継続データを記述することを特徴とする請求項1または2記載の組版データ管理プログラム。
- 前記段落分割手段は、前記境界の後側のページに対応するページ組版データ内の、該ページ組版データに組み込まれた印刷対象を表すデータより前に、前記段落継続データを記述することを特徴とする請求項1または2記載の組版データ管理プログラム。
- 前記ページ単位分割手段により生成されまたは前記ページ組版データ記憶手段に記憶されたページ組版データに組み込まれた印刷対象を表すデータの中途部に、前記段落継続データが記述されている場合には、該段落継続データを削除する段落継続データチェック手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする請求項4記載の組版データ管理プログラム。
- 前記ページ組版データは、マークアップ言語で記述され、
前記段落分割手段は、前記段落継続データを、前記ページ組版データ内に、前記マークアップ言語のタグ、またはタグの属性として記述することを特徴とする請求項3〜5のうちのいずれか一項記載の組版データ管理プログラム。 - 前記元の組版データには、各ページに対応する柱および/またはノンブルの情報が含まれ、
前記ページ単位分割手段は、前記柱および/またはノンブルの情報を、対応するページの前記ページ組版データに組み込んで、ページ組版データを生成することを特徴とする請求項1〜6のうちのいずれか一項記載の組版データ管理プログラム。 - 前記段落分割手段により印刷対象の一段落を複数の段落に分割する際、該一段落に設定されている段落スタイルを、分割された複数の段落の段落スタイルとして継承させる段落スタイル継承手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする請求項1〜7のうちのいずれか一項記載の組版データ管理プログラム。
- 前記段落スタイルには、段落の初行の字下げ量と2行目以降の字下げ量とが含まれ、
前記段落スタイル継承手段は、前記段落分割手段により分割された前記複数の段落のうち2番目以降の段落の前記初行の字下げ量として、前記一段落に設定されている2行目以降の字下げ量を継承させることを特徴とする請求項8記載の組版データ管理プログラム。 - 前記段落分割手段により印刷対象の一段落を複数の段落に分割する際、該一段落に含まれる、共通の文字スタイルが設定された連続する複数の文字が、当該分割により複数の段落に分断される場合には、該複数の段落のそれぞれにおいて、該分断される複数の文字に、該共通の文字スタイルを継承させる文字スタイル継承手段として、コンピュータを機能させることを特徴とする請求項1〜9のうちのいずれか一項記載の組版データ管理プログラム。
- ユーザーにより、前記印刷対象入力編集手段で印刷対象の入力および/または編集を行うページを指定可能とする編集ページ指定手段として、コンピュータを機能させ、
前記ページ組版データ抽出手段は、
前記編集ページ指定手段により指定されたページのうち、対応するページ組版データが前記ページ組版データ記憶手段に記憶されているページを、該ページに対応するページ組版データに組み込まれた印刷対象を前記印刷対象入力編集手段で編集可能な状態に抽出することを特徴とする請求項1〜10のうちのいずれか一項記載の組版データ管理プログラム。 - 前記編集ページ指定手段は、ユーザーにより、加除するページを記載した加除表を表す情報を入力可能とすることで、前記入力および/または編集を行うページを指定可能とすることを特徴とする請求項11記載の組版データ管理プログラム。
- ユーザーにより、削除するページを指定可能とする削除ページ指定手段と、
該削除ページ指定手段により指定されたページに対応するページ組版データを、前記ページ組版データ記憶手段から削除するページ組版データ削除手段として、コンピュータを機能させ、
前記編集ページ指定手段および前記削除ページ指定手段は、ユーザーにより、加除するページを記載した加除表を表す情報を入力可能とすることで、前記入力および/または編集を行うページ、ならびに、前記削除するページを指定可能とすることを特徴とする請求項11記載の組版データ管理プログラム。 - 前記編集ページ指定手段は、加除式書籍におけるノンブルに基づいてページを指定可能であることを特徴とする請求項12または13記載の組版データ管理プログラム。
- 前記編集ページ指定手段は、加除式書籍におけるノンブルとノンブル区分とに基づいてページを指定可能であることを特徴とする請求項12または13記載の組版データ管理プログラム。
- 印刷対象をユーザーにより入力および/または編集可能とする印刷対象入力編集手段と、
該印刷対象入力編集手段で入力および/または編集された印刷対象を組版して電子的な組版データを生成する組版手段と、
該組版手段により生成された元の組版データをページ単位に分割して、各ページに対応する、それぞれ独立した組版データであるページ組版データを生成するページ単位分割手段と、
該ページ単位分割手段による前記ページ単位の分割において、前記元の組版データに組み込まれた印刷対象の一段落が複数のページに跨る場合には、該一段落を各該ページの境界において分割して複数の段落とするとともに、該複数の段落が、該境界において継続していることを示す段落継続データを生成して該当するページ組版データに書き込む段落分割手段と、
各前記ページ組版データを記憶するページ組版データ記憶手段と、
該ページ組版データ記憶手段から、任意の複数のページ組版データを、該ページ組版データに組み込まれた印刷対象を前記印刷対象入力編集手段で編集可能な状態に抽出するページ組版データ抽出手段と、
該ページ組版データ抽出手段により抽出される複数のページ組版データに組み込まれた印刷対象に対し、前記段落継続データにより該印刷対象のページの境界において継続していることが示された各段落を、一つの段落に連結する処理を施す段落連結手段とを備えることを特徴とする組版システム。
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