JP4168666B2 - インクジェット式プリンタのヘッドドライバic温度検出装置のデジタル基準値入力方法 - Google Patents

インクジェット式プリンタのヘッドドライバic温度検出装置のデジタル基準値入力方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット式プリンタのヘッドにおいて、ヘッドドライバICが所定温度以上になったことを検出するようにしたインクジェット式プリンタのヘッドドライバICの温度検出技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図1は、ノズルからインクを吐出させるための素子として圧電振動子を用いて構成されるインクジェットプリンタのハードウエアの概要を表している。図1においてコントローラ102は、プリンタ内に実装される制御基板であって、インタフェース装置104から入力されるデータに従った印刷動作を、プリントエンジン103に実行させる。CPU(Central Processing Unit:中央演算処理装置)123は、ROM(Read Only Memory:読出し専用記憶素子)121に格納されたプログラムを実行することにより、コントローラ102内の各部を制御する。コントローラ102のメインバスには、CPU123の主記憶装置として働くRAM(Random Access Memory:読み書き可能記憶素子)122や各種設定事項を記録しておくためのPROM(Programable Read Only Memory:再書き込み可能読出し専用記憶素子)124が接続されている。
【0003】
コントローラ102内のカスタムICチップ126は、CPU123によって解釈された印刷命令に従い、実際にプリントエンジン103に対して各種信号を送出し、これを動作させる。すなわちカスタムICチップ126は、プリンタの印字駆動に関する統轄制御を行なうエンジン制御部としての役割を果たす。
【0004】
カスタムICチップ126から送出される信号には、第1にモータ制御のための駆動信号がある。信号線128を介して送出されるモータ駆動信号は、印刷用紙の紙送りをおこなわせたり、図示を省略するキャリッジに搭載されるヘッドユニット131を移動させたりする。
【0005】
直接印字にかかわる信号は、スイッチング回路駆動用のディジタル信号及びアナログ信号である。各ノズルにおけるインクの吐出及び吐出停止の状態を表すディジタル信号は、信号線132を介して、そのままインクノズル駆動用スイッチング半導体素子135に送られる。一方、インク粒の大きさを決定するための信号は、ディジタルのベクトルデータの集まりの形式で、一旦、ディジタル/アナログコンバータ133に送られる。ここでディジタル信号は、図2において一例を示すようなアナログの台形波に変換されてから、インクノズル駆動用スイッチング半導体素子135に送られる。
【0006】
図1に表すような圧電振動子の伸長作用を利用することによりノズルからインクを吐出させる方式のインクジェットプリンタにおいて、インクノズル駆動用スイッチング半導体素子は、概略図3に表すような構成を採る。
【0007】
図3において、各スイッチング回路135(135の1〜135のn)はディジタルとアナログの2つの入力を持ち、これら入力に従ったアナログの駆動信号を、信号線136(136の1〜136のn)を介して圧電振動子137(137の1〜137のn)に対して出力する。各スイッチング回路135の入力信号線のうち、一方は、そのノズルにおけるインクの吐出及び吐出停止の状態を表すディジタル入力信号線132である。このディジタル信号線132は、カスタムICチップ126(図1)からの入力に接続されている。カスタムICチップ126から直列で入力されたデータは、各シフトレジスタ141(141の1〜141のn)にシリアル転送され、所定のタイミングでラッチされてスイッチング回路135に対して出力される。
【0008】
各スイッチング回路135の入力信号線のうちの、もう一方の入力信号線は、吐出すべきインク粒の大きさ等を決定させるためのアナログ波形入力信号線134である。
【0009】
スイッチング回路135では、吐出を表すディジタル信号入力のタイミングで、アナログ波形信号が表す振幅(図2)の出力を、圧電振動子137に対して行なう。このようなスイッチング回路が各ノズル毎に設けられていることにより、任意の大きさのインク粒を、任意のノズルから、任意のタイミングで吐出させることができる。以上のようなスイッチング回路がノズル数に対応する数だけ集積されて、1個のインクノズル駆動用スイッチング半導体素子が構成される。
【0010】
インクジェットプリンタの標準的組立工程では、例えば、ブラック、イエロー、シアン、マゼンダ、ライトシアン、ライトマゼンダ、ダークイエローの各彩色インク用のノズル群、合計8つのノズル群で1ヘッドを構成する。そして、各ノズル群に対して、各々インクノズル駆動用スイッチング半導体素子が取り付けられる。
【0011】
例えば、各色につき180個(1〜n=180)のノズルで構成されるインクヘッドを搭載するプリンタの場合、1チップで構成されるこのインクノズル駆動用スイッチング半導体素子には、前述のようなスイッチング回路が180個組み含まれる。そして、インクジェットプリンタの組立てに際しては、各チップが、各ノズル群に対して取り付けられる。180個の各ノズルの上部には、各々圧電振動子が配され、そのそれぞれに対して各スイッチング回路の出力が導通されるように配線される。
【0012】
上記のインクノズル駆動用スイッチング半導体素子は、最近では、毎秒1万回を超えるような高速のスイッチング動作を行なうこともあるため、素子自体が発熱する。通常、ヘッドにインクが充填され、正常に吐出が行なわれているときには、インクの冷却効果により、素子自体が過熱することから免れる。ところが、インク切れを起こした際に空打ちを行なったりすると、上述のようなインクの冷却機能が果たされなくなり、素子自体が過熱してしまう。
【0013】
この集積化されたスイッチング回路には、正常動作が保証される耐熱温度がある。また、これらヘッドの構成部品を組み立てる際に用いられる導電性接着剤等にも耐熱温度が定められている。従って、インク切れ時の空打ち等によって各構成部品の正常動作が妨げられ、また熱破壊が起こることを防止するため、各インクノズル駆動用スイッチング半導体素子には、温度検出用半導体素子としてのダイオードが組み込まれていて、ダイオードの出力電圧値で内部の温度を計測するようにしている。
【0014】
図4には、定電流源とグラウンド間に接続された4個のダイオードの電位差によって、温度を測定するための構成が示されている。これらダイオードは、定電流源から一定電力が供給されている際には、温度環境に応じて出力電圧が決定されるという物性を有している。
【0015】
このような構成の温度検出用半導体素子(ダイオード)の出力は、印字ヘッドユニット131を搭載するキャリッジからフレキシブルフラットケーブルの信号線(図1におけるアナログ信号線127)を介して、前述のカスタムICチップ26に戻される。カスタムICチップ26では、この値を利用して、例えば過熱に際して印字停止を行なわせる等、各種の印字制御を実行する。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
プリンタ製造における実際の組立て工程では、部品として供給されるインクノズル駆動用スイッチング半導体素子には、既に温度検出用ダイオードが組み込まれている。この部品としてのインクノズル駆動用スイッチング半導体素子が、単一の製造過程から生まれてくるものである場合、品質のばらつきによる誤差は生じる可能性があるものの、スイッチングによる発熱量やダイオードの温度に応じた電圧変化の特性等、基本的な部分では各インクノズル駆動用スイッチング半導体素子において異なるところがない。
【0017】
ところが、部品供給量の関係や資材調達におけるコストの面などから、製造工程管理の現場では、異なる製造過程を経て生産された部品が同一のプリンタに用いられる場合も多い。インクノズル駆動用スイッチング半導体素子の場合も、異なる製造過程を経て生産されたものが用いられることがある。そのような場合、ある製造過程から供給されたものと、他の製造過程から供給されたものとで、組み込まれているダイオードの特性からして異なるものであることが多い。
【0018】
図5には、その関係を表すグラフが描かれている。グラフは、縦軸に図4におけるアノード出力50の電圧値が表されている。すなわち直列に配されたダイオード4個におけるアノード及びカソード間の電位差の合計が、これに相当する。グラフの横軸は、図4に表すような温度検出用回路が置かれている箇所の温度を表す。
【0019】
グラフからは、製造過程Aを経て生産されたインクノズル駆動用スイッチング半導体素子と、製造過程Bを経て生産されたインクノズル駆動用スイッチング半導体素子との、それぞれに組み込まれているダイオード毎の、温度環境に応じて出力電圧が決定される物性が読み取れる。すなわち、製造過程Aを経て生産されたダイオードでは、25度Cの温度環境下においてアノード出力2.4Vであるのに対して、製造過程Bを経て生産されたダイオードでは、同じく25度Cの温度環境下においてアノード出力2.0Vである。
【0020】
また、両者は、温度環境の変化に伴って出力電圧を変化させる変化率の特性、すなわちグラフにおける各線分の傾きが異なっていることも見て取れる。
【0021】
なお、製造過程A及びBで生産された各々のダイオードについても、それぞれ個体差によるばらつきは存在する。グラフでは、各製品の標準値を実線で、ばらつきの範囲を鎖線で表している。
【0022】
例えば、前述したスイッチ回路の保証耐熱温度等が120度Cである場合、製造過程Bを経て生産されたダイオードの温度/電圧特性からすれば、アノード出力電圧が1.3V(個体差によるばらつきの最大値を採っている)まで降下したときに、スイッチ回路が過熱状態であることが判る。このようなダイオードの出力電圧の変化率の特性を前提にプリンタの温度制御を行なう場合、もし、製造過程Aを経て生産されたインクノズル駆動用スイッチング半導体素子が製品に用いられていたような場合、そのアノード出力電圧は2.1V(同じく、ばらつきによる最大値)までにしか降下していないことが考えられる。従って、スイッチ回路の過熱を検出できない。
【0023】
以上のように、従来のインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置では、ヘッドドライバIC内部のダイオードのアノード電圧を測定し、その温度特性によってIC内のトランジスタのジャンクション温度の検出を行う。
【0024】
しかしながら、ヘッドドライバIC内部の温度検出用ダイオードで、ジャンクション温度を測定するだけでは、この測定結果は、ダイオードの特性バラツキが大きいため、大きな誤差を含んでいる。
【0025】
即ち、上記のような温度検出方法においては、ある温度におけるアノード電圧の個体バラツキ、アノード電圧の温度係数の個体バラツキにより、正確な温度検出が困難である。
【0026】
そこで、本発明の課題は、ヘッドドライバICの温度検出用ダイオードの特性バラツキを高精度に補正して正確なジャンクション温度の検出を行うことが可能なインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置及び方法を提供することにある。
【0027】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、本発明では、ヘッド基板上にはヘッド近傍の温度測定用のサーミスタがあり、このサーミスタは高精度の測定が可能であることに着眼した。印刷動作中はこの両者の温度は異なるが、電源投入直後は双方の温度は一致していると考えられるので、サーミスタによる温度測定値を用いて、ダイオードのアノード電圧の固体バラツキを補正するようにした。
【0028】
また、あらかじめ各ノズル列毎の容量を記憶しておき、インクが吐出しない電圧の駆動波形パルスを規定数印加し、アノード電圧の変化量を測定する。この値と、計算上の温度上昇による電圧変化とを比較し、アノード電圧の温度係数の固体バラツキを補正する。
【0029】
これらの補正を行うタイミングは、工場組立時、ユーザーが購入後の初回電源投入時、毎回電源を投入する都度などが好適である。
【0030】
そして、アノード電圧をA/D変換して、上で求めた係数を用いてジャンクション温度を求める。上記で求めた係数からジャンクション温度の上限のアノード電圧値を求め、アノード電圧がその値になったら印刷を中断する等の保護措置をとる。
【0031】
このように、ヘッド基板上のサーミスタによる温度検出結果と照合して、アノード電圧値の補正を行い、また、インクが吐出しない程度の駆動波形をヘッドに引加し、アノード電圧の温度係数の補正を行うので、ヘッドドライバICのジャンクション温度を正確に検出することができる。
【0032】
即ち、請求項1記載のヘッドドライバIC温度検出装置は、インクジェット式プリンタの複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、プリンタ本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する、インクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置であって、各ヘッドドライバICは、温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を設定する温度設定部と、温度設定部からのデジタル基準値をアナログ基準値に変換するDAコンバータと、上記ダイオードのアノード電圧と、上記DAコンバータからのアナログ基準値とを比較して、上記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低をプリンタ本体の制御部に対してデジタル信号として出力するコンパレータとを含んでおり、前記ヘッドドライバIC温度検出装置は、更に、ヘッド基板上のサーミスタを用いて検出した環境温度を用いて、前記ヘッドドライバIC内部のダイオードのアノード電圧による温度検出値を補正する手段を備えることを特徴とする。
【0033】
また、請求項2記載のインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置においては、更に、ヘッド各ノズル列の負荷容量の記憶手段と、ある波形を印加した場合の温度上昇によるアノード電圧の理論値計算手段を備えることを特徴とする。
【0034】
尚、請求項3記載のインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置においては、更に、インクが吐出しない電圧の駆動波形パルスを規定数印加し、アノード電圧の変化量と、理論値からアノード電圧の温度係数を求める手段を備えることを特徴とする。
【0035】
一方、本発明は、上記ダイオードのアノード電圧に対応するアナログ信号を信号線を介してプリンタ本体の制御部に対して出力し、プリンタ本体の制御部がこのアナログ信号をデジタル信号に変換して各ヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する装置にも適用可能である。
【0036】
即ち、請求項4記載のヘッドドライバIC温度検出装置は、インクジェット式プリンタの複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、プリンタ本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する、インクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置であって、各ヘッドドライバICは、上記ダイオードのアノード電圧に対応するアナログ信号を信号線を介してプリンタ本体の制御部に対して出力し、前記プリンタ本体の制御部は、受信したアナログ信号をデジタル信号に変換して、前記各ヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出するヘッドドライバIC温度検出装置において、前記ヘッドドライバIC温度検出装置は、更に、ヘッド基板上のサーミスタを用いて検出した環境温度を用いて、前記ヘッドドライバIC内部のダイオードのアノード電圧による温度検出値を補正する手段を備えることを特徴とする。
【0037】
また、請求項5記載のインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置においては、更に、ヘッド各ノズル列の負荷容量の記憶手段と、ある波形を印加した場合の温度上昇によるアノード電圧の理論値計算手段を備えることを特徴とする。
【0038】
尚、請求項6記載のインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置においては、更に、インクが吐出しない電圧の駆動波形パルスを規定数印加し、アノード電圧の変化量と、理論値からアノード電圧の温度係数を求める手段を備えることを特徴とする。
【0039】
更に、本発明は、上述した各ヘッドドライバIC毎に設定する温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を補正するのにも適用可能である。
【0040】
即ち、請求項7記載のヘッドドライバIC温度検出方法は、インクジェット式プリンタの複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、プリンタ本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出する、インクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出方法であって、温度検出のための基準温度に対応するデジタル基準値を各ヘッドドライバIC毎に設定するステップと、前記デジタル基準値をアナログ基準値に変換するステップと、前記ダイオードのアノード電圧と、前記アナログ基準値とを比較して、前記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低がいずれか一のヘッドドライバICについて検出された場合に、該検出信号をプリンタ本体の制御部に対してデジタル信号として出力するステップと、ヘッド基板上のサーミスタを用いて検出した環境温度を用いて、前記デジタル基準値を補正するステップとを有していることを特徴とする。
【0041】
【発明の実施の形態】
図面を参照して、本発明の実施の形態に係るヘッドドライバIC温度検出装置について説明する。尚、以下に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるから、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの態様に限られるものではない。
【0042】
まず、本発明の第一の実施形態について述べる。図6は、本発明の第一の実施形態に係るヘッドドライバIC温度検出装置の構成を示している。尚、本実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置を備えるインクジェット式プリンタは、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)、ライトシアン(LC)、ライトマゼンタ(LM)、ダークイエロー(DY)の7色のカラープリンタであり、ブラック(K)については2ノズル列、他は1ノズル列の合計8つのノズル列を含むプリンタヘッドを備えるものとする。
【0043】
本実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置10は、上述したインクジェット式プリンタのプリンタヘッド15内に、各ノズル列ごとに設けられた複数個(8個)のヘッドドライバIC11a,11b,11c,11d,11e,11f,11g,11h内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧を基準電圧と比較して、比較結果をデジタル化して、FFC16内の1本の信号線12を介して、プリンタ本体13内の制御部14に出力するように構成されている。
【0044】
ここで、各ヘッドドライバIC11a〜11hは、それぞれ同じ構成であり、プリンタヘッド15の図示しないヘッド基板上に取り付けられている。各ヘッドドライバIC11a〜11hは、上述した各色計8個のノズル列内の複数のノズルからのインクの吐出/非吐出を制御するスイッチ回路をON/OFFするためのトランスミッションゲート(TG)を構成するIC(Integrated Circuit[集積回路])である。
【0045】
また、プリンタヘッド15のヘッド基板上には、サーミスタ17が取り付けられている。このサーミスタ17は、駆動波形(図2に示したアナログの台形波)の温度補正を行うために、ヘッド近傍の温度(環境温度)を検出するために設けられている。即ち、温度が低下する程、インクの粘度が増加するので、駆動波形(図2に示したアナログの台形波)は、例えば、室温(25℃)の時を基準とし、温度の上昇した時は、その最大電圧等を低下させ、反対に、温度の低下した時は、その最大電圧等を上昇させる等の補正を行った上で、ヘッドに印加するようにしている。このため、例えば、1頁印刷する毎にサーミスタ17により環境温度の検出を行い、この温度検出信号をFFC16内の信号線18を介して、プリンタ本体13内の制御部14に出力する。この温度検出信号を受信した制御部14は、上記の如きその最大電圧等の補正を行った駆動波形を生成し、ヘッドに印加する。
【0046】
図7は、各ヘッドドライバIC11a〜11hの温度検出にかかわる部分の構成と、各温度検出出力の接続方式を示す図である。図2において、ヘッドドライバIC11a〜11hは、それぞれ温度設定部21と、DAコンバータ22と、ダイオード23と、コンパレータ24と、FET25とを含んでいる。
【0047】
上記温度設定部21は、例えばレジスタ等から構成されており、温度検出のための基準温度Trefに対応するデジタル基準値Vdを設定するものである。上記DAコンバータ22は、温度設定部21からのデジタル基準値Vdをアナログ基準値Vaに変換するようになっている。上記ダイオード23は、ヘッドドライバIC11a内に設けられており、アノード側が抵抗R1を介して定電圧電源Vdd1と、またカソード側がグラウンドと接続されている。
【0048】
尚、ダイオード23は、図示の場合、複数個(例えば4個)のダイオードが互いに直列に接続されることにより構成されている。ここで、ダイオード23のアノード電圧は、後述するように、ヘッドドライバICの温度が上昇するに従って低くなる特性を有している。
【0049】
上記コンパレータ24は、反転入力端子に上記ダイオード23のアノード電圧Vが入力され、また非反転入力端子に上記DAコンバータ22からのアナログ基準値Vaが入力されることにより、これらのアノード電圧Vとアナログ基準値Vaとを比較する。そして、コンパレータ24は、上記ダイオード23のアノード電圧Vがアナログ基準値Vaより高い場合には、Lレベルのデジタル信号を出力すると共に、上記ダイオード23のアノード電圧Vがアナログ基準値Vaより低くなったとき、Hレベルのデジタル信号を出力するようになっている。
【0050】
上記FET25は、ゲートが上記コンパレータ24の出力端子に接続され、ソースがグラウンド接続されると共に、ドレインが抵抗R2を介して定電圧電源Vdd2に接続され、さらにオープンドレインとしてドレインからデジタル信号が出力されるようになっている。これにより、FET25は、コンパレータ24からの出力信号がLレベルの場合には、オフであって、そのドレインが定電圧電源Vdd2の電圧(Hレベル)に保持されるが、コンパレータ24からの出力信号がHレベルになると、オンとなり、そのドレインはグラウンド電位(Lレベル)に落とされる。
【0051】
それぞれ以上のように構成されるヘッドドライバIC11a〜11hの各温度検出部は、図7において、各FET25のオープンドレインの出力が共通する出力端子28にワイヤード・アンド(Wired AND)接続されている。従って、すべてのヘッドドライバIC11a〜11hの温度検出出力が上記した定電圧電源Vdd2の電圧(Hレベル)に保持されていれば、出力端子28からの温度検出信号XHOTはHレベルを維持する一方、ヘッドドライバIC11a〜11hのどれか1つでも温度検出出力がグラウンド電位(Lレベル)になると、出力端子28からの温度検出信号XHOTはLになる。尚、ヘッドドライバIC11a〜11hのどれか1つでも温度検出出力がグラウンド電位(Lレベル)になると、出力端子28からの温度検出信号XHOTはLになるように、各FET25のオープンドレインの出力が共通する出力端子28にワイヤード・オア(Wired OR)接続されるようにしても良い。
【0052】
図8は、上記各ヘッドドライバICの温度検出部の具体的な構成例として、そのヘッドドライバIC11aの温度検出部の一例を示している。図8において、ヘッドドライバIC11aは、図2のヘッドドライバIC11aと同様の構成であり、電圧設定部21及びDAコンバータ22の代わりに、複数個のフリップフロップ回路26と、抵抗群27とを備えている。
【0053】
上記フリップフロップ回路26は、図示の場合、8個のフリップフロップ回路26aから構成されている。これらのフリップフロップ回路26aは、それぞれラッチ信号がクロック端子CLKに入力され、D端子に設定信号が入力され、さらにVref端子に基準電圧Vrefが入力されるようになっている。
【0054】
フリップフロップにHが設定されると、出力はVrefになり、Lが設定されると、GNDになる。ヘッドドライバICは、ノズル選択のためのデータ(上述した各ノズル列内の複数ノズルからのインクの吐出/非吐出を制御するスイッチ回路をON/OFFするためのデータ)が、例えば、シリアルデータとして送られてくるが、D端子の入力D0〜D7は、このデータを用いると良い。この場合、シリアルデータはシフトレジスタに入力されるが、例えば最後に送られたデータをD0〜D7とし、温度検出回路専用のラッチ信号LATを用い、フリップフロップにデータを格納する。
【0055】
また、抵抗群27は、コンパレータ24の非反転入力端子+とグラウンド間に、直列に接続された7個の抵抗1R及び1個の抵抗2Rと、各抵抗1Rのアノード側と各フリップフロップ回路26aの出力端子Qとの間にそれぞれ接続された8個の抵抗2Rとから構成されている。
【0056】
これにより、各フリップフロップ回路26aのD端子に入力される設定信号の組合せにより、コンパレータ24の非反転入力端子+に入力されるアナログ基準値Vaが、電圧0からVrefより僅かに低い電圧まで、256段階に設定され得るようになっている。
【0057】
ここで、コンパレータ24の非反転入力端子+に入力されるアナログ基準値Vaは、当該ヘッドドライバIC11a乃至11h内に組み込まれるダイオード23の特性バラツキを考慮して、ヘッドドライバIC11a乃至11hの保証温度T1に対して僅かに低く設定した上限温度T2に対応する電圧となるように、個々のヘッドドライバIC11a乃至11h毎に、工場出荷前に設定される。
【0058】
本実施形態によるヘッドドライバIC温度検出装置10は、以上のように構成されており、以下のように動作する。先ず、アナログ基準値Vaの設定について説明する。
【0059】
図9に示すように、ヘッドドライバIC11a乃至11h内に組み込まれるダイオード23は、個々の特性バラツキの固体差により、直線P及び直線Qで示すような温度−電圧特性の幅を有している。この特性のバラツキには、傾きのバラツキと、オフセットのバラツキがあるが、傾きのバラツキによる弊害が大きい。即ち、オフセットのバラツキの方が、工場出荷時等に、ある温度で電圧を測定することにより、補正することができる。
【0060】
先ず、初期測定を行わない場合について考察する。個々のダイオード23は、この直線P及び直線Qの間の特性を有している。これにより、特性の上限を示す直線PとヘッドドライバICの保証温度T1に対してマージンを取った僅かに低い上限温度T2との交点Aを与える電圧Vbを、初期測定をしない場合のダイオードのアノード電圧のしきい値として、このしきい値の直線Qとの交点B(温度T3,電圧Vb)を求める。
【0061】
このようにして、ダイオード23の初期測定を行なわない場合、個々のダイオード23の特性バラツキを考慮して設定したアノード電圧のしきい値Vbは、点A及びBの間の温度範囲、即ちT3〜T2の温度範囲を有することになる。
【0062】
このため、ダイオード23の特性バラツキによっては、上限温度T2より著しく低い温度T3でも、ヘッドドライバICの温度上昇を検出してしまうことになる。
【0063】
これに対して、実際に室温T0でダイオード23のアノード電圧を測定し、このアノード電圧を測定電圧V0として、図4に示すように、温度−電圧グラフ上に点Cをプロットする。そして、この点Cから傾きのバラツキの上限である勾配の緩やかな直線P(傾きの符号は負)と平行な直線Rを引き、上限温度T2との交点D(温度T2,電圧Vc)を求める。
【0064】
このとき、上記点Cから傾きのバラツキの下限である勾配の急な直線Qと平行な直線Sを引き、上記電圧Vcとの交点E(温度T4,電圧Vc)を求める。この場合、ダイオード23の初期測定を行なった場合、交点Dによるアノード電圧のしきい値は、点D及びEの間の温度範囲、即ちT4〜T2の比較的狭い温度範囲となり、温度検出精度が向上することになる。
【0065】
このようにして、ダイオード23のアノード電圧のしきい値Vc(=アナログ基準値Va)が決まると、このアナログ基準値Vaに対応するデジタル基準値Vd(例えば、[01001100]で表される)が決まるので、このデジタル基準値Vdを温度設定部21に入力する。これにより、個々のダイオード23の特性バラツキを吸収することによって、温度検出の精度が向上することになる。
【0066】
さて、図6に関して上述したように、プリンタヘッド15のヘッド基板上には、ヘッド近傍の温度(環境温度)を検出するためのサーミスタ17が取り付けられており、本実施形態では、サーミスタは高精度の測定が可能であることに着眼した。即ち、印刷動作中は、ヘッドドライバIC内の温度とヘッド近傍の温度(環境温度)とは異なるが、電源投入直後等であれば、双方の温度は一致していると考えられるので、サーミスタによる温度測定値を用いて、ダイオードのアノード電圧の固体バラツキを補正する。また、あらかじめ各ノズル列毎の容量を不揮発性RAM等の記憶手段に記憶しておき、インクが吐出しない電圧の駆動波形パルスを規定数印加し、アノード電圧の変化量を測定する。インクが吐出しない電圧であっても駆動波形パルスを規定数印加すれば、その分各ヘッドドライバIC内の温度が上昇するので、アノード電圧が低下する。従って、記憶している各ノズル列毎の容量との関係で、当該ヘッドドライバIC内のダイオードのアノード電圧の温度係数が求められる。この値と、計算上の温度上昇によるアノード電圧の変化による温度係数とを比較し、アノード電圧の温度係数の固体バラツキを補正するようにした。図11は、上記サーミスタ17とインクが吐出しない電圧の駆動波形パルスを規定数印加する方法を用いて、ダイオードのアノード電圧の固体バラツキを補正し得ることを示すグラフである。
【0067】
図9及び図11の比較から明らかなように、第一に、サーミスタ17による温度測定値との比較で、ある温度(例えば、25℃)におけるアノード電圧を特定し、第二に、インクが吐出しない電圧の駆動波形パルスを規定数印加し、アノード電圧の変化量を測定することで、傾き(ダイオードのアノード電圧の温度係数)を特定することができる。
【0068】
従って、このようにして補正したダイオードのアノード電圧の温度変化の特性に基づいて、例えば、上述した各ヘッドドライバIC毎のダイオードのアノード電圧のしきい値Vc(=アナログ基準値Va)を決定し、このアナログ基準値Vaに対応するデジタル基準値Vd(例えば、[01001100]で表される)を求めて、このデジタル基準値Vdを温度設定部21に入力することができる。これにより、ダイオードのアノード電圧の固体バラツキを高精度に補正した各ヘッドドライバIC毎の温度測定が可能である。
【0069】
次に、ヘッドドライバIC温度検出装置10の温度検出動作について説明する。インクジェット式プリンタの電源が投入された時、初期化動作として各ヘッドドライバIC11a乃至11h内では、それぞれ電圧設定部21に前以て工場等で初期測定され定められ不揮発性RAM等に格納されたデジタル基準値Vdを設定し、DAコンバータ22がこのデジタル基準値Vdをアナログ基準値Vaに変換して、コンパレータ24の非反転入力端子に入力する。
【0070】
他方、ダイオード23には当該ヘッドドライバIC11a乃至11hの温度に対応したアノード電圧Vが発生する。これにより、コンパレータ24は、アナログ基準値Vaとアノード電圧Vを比較して、アノード電圧Vがアナログ基準値Vaより高い場合には、Lレベルの信号を出力するので、FET25はオフのままであり、各ヘッドドライバIC11a乃至11hのFET25には、すべて各定電圧電源Vdd2からの電圧が印加される。この結果、これらがワイヤード・アンド接続された出力端子28からの温度検出信号XHOTは、Hレベルとなる。
【0071】
これに対して、ヘッドドライバIC11a乃至11hのいずれかの温度が印刷動作に伴って上昇して、ダイオード23のアノード電圧Vが低下して、アナログ基準値Vaより低くなると、コンパレータ24は、Hレベルの信号を出力し、FET25がオンとなるので、当該FET25のドレインがグラウンド電位に落とされる。この結果、これらがワイヤード・アンド接続された出力端子28からの温度検出信号XHOTは、Lレベルとなる。
【0072】
このようにして、ヘッドドライバIC11a乃至11hの何れかの温度が上限温度T2を超える可能性がある場合(傾きのバラツキによりT2より低い場合もあるが、T4よりは高い)、そのコンパレータ24の出力がHレベルとなって、FET25のオープンドレインによりワイヤード・アンド接続された出力端子28から出力され、FFC16内の1本の信号線12を介して制御部14に入力されるデジタル信号がHレベルからLレベルに切り替わることとなって、制御部14が何れかのヘッドドライバICの温度が上限温度T2を超えた可能性があることを検出し得る。
【0073】
この場合、制御部14には、ヘッドドライバIC11a乃至11hからデジタル信号が、FFC16内の1本の信号線12を介して入力されるので、従来のようにダイオード23からのアノード電圧を制御部14内でAD変換しなくてもよいので、制御部14内にADコンバータを備える必要がなく、また、FFC16内に個々のヘッドドライバIC11a乃至11h毎の信号線を備えなくてもよい。従って、制御部14が小型に、そして少ない入力ピンで構成され得ると共に、ヘッドドライバICの温度検出に関する信号線がFFC16内の一本の芯線でよいので、コストを低減することができる。
これらの補正を行うタイミングは、工場組立時、ユーザーが購入後の初回電源投入時、毎回電源を投入する都度などが好適である。
【0074】
そして、アノード電圧をA/D変換して、上で求めた係数を用いてジャンクション温度を求める。上記で求めた係数からジャンクション温度の上限のアノード電圧値を求め、アノード電圧がその値になったら印刷を中断する等の保護措置をとる。
【0075】
このように、ヘッド基板上のサーミスタによる温度検出結果と照合して、アノード電圧値の補正を行い、また、インクが吐出しない程度の駆動波形をヘッドに引加し、アノード電圧の温度係数の補正を行うので、ヘッドドライバICのジャンクション温度を正確に検出することができる。
【0076】
さて、本実施形態のヘッドドライバIC温度検出装置は、図10に示すように、そのダイオードのアノード電圧の個体バラツキの補正動作において、まず、電源がONされたら(S1)、サーミスタでヘッドの環境温度(T0)を測定する(S2)。次に、アノード電圧を測定することにより、上記温度(T0)におけるアノード電圧を規定する(S3)。再び、アノード電圧を測定し、このアノード電圧をV1とする(S4)。そして、インクを吐出しない程度の波形を一定数ヘッドに印加し(S5)た後、再び、アノード電圧を測定し、このアノード電圧をV2とする(S6)。そして、計算上の温度変化と、V1−V2からアノード電圧の温度特性(傾き)を規定する(S7)。
【0077】
本発明は、図10のフローチャートに示したヘッドドライバIC温度検出方法に限られず、これら処理を記録したコンピュータが読取り可能な記録媒体やこれら処理を実行させるコンピュータプログラムそのものにも適用し得ることは勿論である。
【0078】
また、上述した実施形態では、各ヘッドドライバIC毎にしきい値温度に対応するデジタル基準値を温度設定部に設定し、これをDAコンバータによりアナログ基準値に変換してアノード電圧と比較し、アノード電圧が基準値より低下したときデジタル信号をプリンタ本体の制御部に伝送する例に、本発明を適用したが、本発明は、検出したアノード電圧に応じたアナログ信号をFFC内の信号線等を介してプリンタ本体の制御部に伝送し、このプリンタ本体の制御部でA/D変換等して、しきい値温度に対する高低を判定する、従来からのヘッドドライバIC温度の検出例にも適用可能である。
【0079】
尚、メモリ等の記憶手段に、サーミスタの温度とアノード電圧とを対応させて記憶したテーブル等を備え、このテーブル等を参照して温度補正を行うようにしても良い。
【0080】
【発明の効果】
本発明によれば、ヘッド基板上のサーミスタによる温度検出結果と照合して、アノード電圧値の補正を行い、また、インクが吐出しない程度の駆動波形をヘッドに印加し、アノード電圧の温度係数の補正を行うので、ヘッドドライバICのジャンクション温度を正確に検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】従来例と実施形態におけるプリンタハードウエア構成を表す図である。
【図2】従来例と実施形態において利用されるアナログ波形データの一例を表す図である。
【図3】スイッチ回路を用いて圧電振動子を駆動させるための構成を表す図である。
【図4】従来例と実施形態における温度検出用半導体素子の構成例を表す図である。
【図5】従来例における温度検出用半導体素子の特性をグラフで表す図である。
【図6】本発明によるヘッドドライバIC温度検出装置の第一の実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】図6のヘッドドライバIC温度検出装置における各ヘッドドライバICの要部を示すブロック図である。
【図8】図7の各ヘッドドライバICの要部の具体的な構成例を示す図である。
【図9】図6のヘッドドライバIC温度検出装置におけるアナログ基準値の設定手順を示すグラフである。
【図10】図1のヘッドドライバIC温度検出装置における温度検出動作の制御の一例を示すフローチャートである。
【図11】ヘッド基板上のサーミスタを用いて、ダイオードのアノード電圧の固体バラツキを補正する方法を示すグラフである。
【符号の説明】
101 インクジェットプリンタ
102 コントローラ
103 プリントエンジン
123 CPU
121 ROM
122 RAM
124 PROM
130 モータ
131 ヘッドユニット
135 インクノズル駆動用スイッチング半導体素子
142 ラッチ
10 ヘッドドライバIC温度検出装置
11a〜11h ヘッドドライバIC
12 信号線(ケーブル)
13 プリンタ本体
14 制御部
17 サーミスタ
18 信号線
21 温度設定部
22 DAコンバータ
23 ダイオード
24 コンパレータ
25 FET
26 フリップフロップ回路
27 抵抗群
28 出力端子

Claims (1)

  1. インクジェット式プリンタの複数のヘッドドライバIC内にそれぞれ設けられたダイオードのアノード電圧に基づいて、プリンタ本体の制御部にて、前記複数のヘッドドライバIC温度の所定温度に対する高低を検出するインクジェット式プリンタのヘッドドライバIC温度検出装置のデジタル基準値入力方法であって、
    前記各ヘッドドライバICは、前記プリンタのヘッドのノズル列ごとに設けられ、当該ノズル列のノズルからインクを吐出させるための素子を駆動するノズル駆動用スイッチング半導体素子であり、
    温度検出のための基準温度に対応する前記デジタル基準値を設定する温度設定部と、
    前記温度設定部からのデジタル基準値をアナログ基準値に変換するDAコンバータと、
    前記ダイオードのアノード電圧と、前記DAコンバータからのアナログ基準値とを比較して、前記ダイオードのアノード電圧のアナログ基準値に対する高低を前記プリンタ本体の制御部に対してデジタル信号として出力するコンパレータとを含むものであり、
    前記ヘッドのヘッド基板上のサーミスタと前記ヘッドドライバICの温度が一致している時の当該サーミスタを用いて検出した温度測定値から当該温度における前記各ヘッドドライバICのダイオードのアノード電圧を特定することと、前記ノズルからインクを吐出させるための素子に駆動波形を印加したときの当該各アノード電圧の変化量と計算上の電圧変化とから当該各ダイオードのアノード電圧の温度係数を特定することとによって、当該各ダイオードの前記デジタル基準値を決定し、
    前記決定した各デジタル基準値を、前記各温度設定部に入力する、
    デジタル基準値入力方法
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