JP4168591B2 - 赤外線撮像装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、航空機等の移動体に搭載される赤外線撮像装置に係り、特に目標までの距離を得るための測距技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
赤外線を用いた赤外線撮像装置には2つの技術があった。第1の技術は移動体に搭載された視軸駆動部を有する1台の赤外線撮像部の視軸を一定期間目標に指向させ続け、その間の移動量と目標への視軸指向方向とで形成される三角形を基に、目標との距離を演算により求める。
【0003】
第2の技術は視軸を固定した2台の赤外線撮像部により目標を撮像し、それぞれの赤外線撮像部で撮像した画像信号における目標までの走査時間から目標方向を求め、その2つの目標方向と2台の赤外線撮像部間の距離とで形成される三角形を基に、目標との距離を演算により求める。
【0004】
図14は従来の第1の技術による構成例を示す図である。図において、1は赤外線撮像部、3は表示器、29は機体情報信号、34は目標追尾指令信号発生器、36は目標追尾指令信号、37は視軸駆動部、38は視軸操作器、39は画像追尾処理器、40は角度入力信号、41は目標角度信号、58は角度信号、51は角速度指令演算器、52は角速度誤差演算器、53は駆動部、54はレートジャイロ、55は角速度信号、56は制御出力信号、57は角速度指令信号、59は1台の撮像部による測距演算器、78は角度検出器、8 は撮像ビデオ信号である。
【0005】
次に動作について説明する。赤外線撮像部1は、撮像した画像を撮像ビデオ信号8として表示器3に送信する。表示器3は、撮像ビデオ信号8を受信し、赤外線撮像部1で撮像された画像を表示する。まず、オペレータは目標を発見するために、表示器3の画像を見ながら視軸操作器38を操作する。オペレータの操作により、視軸操作器38から角度入力信号40が視軸駆動部37の角速度指令演算器51に送信される。
【0006】
角速度指令演算器51は、角度入力信号40と、赤外線撮像部1の視軸が機軸となす角度を検出する角度検出器78からの角度信号58と比較し、その差分をなくすよう角速度を演算した結果をそのまま角速度指令信号57として視軸駆動部37の角速度誤差演算器52に送信する。
【0007】
角速度誤差演算器52は、赤外線撮像部1の視軸の角速度を、慣性空間を基準として検出する視軸駆動部37のレートジャイロ54からの角速度信号55と角速度指令信号57とを比較してその差分を誤差とし、これが無くなるよう演算し、結果を制御出力信号56として視軸駆動部37の駆動部53に送信する。駆動部53は、制御出力信号56を受信し、赤外線撮像部1の視軸及びレートジャイロ54を駆動する。
【0008】
角速度誤差演算器52は、レートジャイロ54からの角速度信号55と角速度指令演算器51からの角速度指令信号57との差分が無くなるよう制御出力信号56を演算し続けるため、赤外線撮像部1の視軸の角速度は所望の設定角速度と一致することになる。
【0009】
このようにして、オペレータは表示器3の画像を見ながら視軸操作器38を操作することにより、任意の方向に赤外線撮像部1の視軸を指向させることができ、目標を発見することができる。
【0010】
オペレータが目標を発見し、測距する目標と判断すると、目標追尾指令信号発生器38の操作により、目標追尾指令信号40が画像追尾処理器39に送信される。画像追尾処理器39は、目標追尾指令信号発生器34からの目標追尾指令信号36を受信すると撮像ビデオ信号8を受信し、画像から目標を抽出し、以降その目標を継続的に画像追尾しながら、入力した角度信号58と画像内の目標と視軸との誤差とから目標の方向を算出し、目標角度信号41として角速度指令演算器51と1台の撮像部による測距演算器59に送信する。
【0011】
角速度指令演算器51は、画像追尾処理器39から目標角度信号41を受信すると、目標追尾を行うための角速度を演算し、その結果を角速度指令信号57として角速度誤差演算器52へ送信する。以降、画像追尾処理器39の送信する目標角度信号41に従って角速度指令信号57を演算しつづけることで、画像追尾している目標に対し、視軸を指向し続ける。
【0012】
測距演算器59は、目標追尾指令信号発生器34からの目標追尾指令信号40を受信すると、時間計測を開始するとともに、画像追尾処理器39からの目標角度信号41と、機体搭載他装置からの機体情報信号29とを入力し、記憶する。続いて、計測した時間がΔt秒になったところで、時間間隔と、機体搭載他装置からの機体情報信号29と、Δt秒前に記憶した機体搭載他装置からの機体情報信号29とから機体の位置の変化量を演算により求める。
【0013】
さらに求めた機体の位置の変化量と、機体搭載他装置からの機体情報信号29と、Δt秒前に記憶した機体搭載他装置からの機体情報信号29と、画像追尾処理器39からの目標角度信号41と、Δt秒前に記憶した画像追尾処理器39からの目標角度信号41とから、視軸の交点を演算により求めることで目標の距離を演算により求める。
【0014】
図15は従来の第1の技術の装置を搭載した移動体の測距動作を説明する図である。図において、9は目標、79は目標 9を発見し追尾を指令したときの移動体の位置、80は移動体の位置 79における目標 9を指向する視軸と機軸のなす角度、81は移動体の位置 79よりΔt秒後の航空機の位置、82は航空機の位置 81における目標 9を指向する視軸と機軸のなす角度、83は移動体の移動量である。
【0015】
オペレータが目標9を発見し、これを追尾する目標と判断した場合、視軸操作器38の操作により視軸を目標に向け、目標追尾指令信号発生器34の操作により目標追尾指令信号を送信される。このときが、目標を発見し追尾を指令したときの移動体の位置79である。
【0016】
目標追尾指令信号が送信されると、ビデオ信号から画像追尾処理により目標が抽出され、目標方向に視軸を指向し続ける。移動体の位置 79よりΔt秒後の航空機の位置 81においても、表示ビデオ信号から画像追尾処理により目標が抽出され、航空機の位置 81における目標を指向する視軸と機軸のなす角度82が演算により求められ、目標を視軸が指向している。
【0017】
ここで、目標を発見し追尾を指令したときの移動体の位置79から、移動体の位置 79よりΔt秒後の航空機の位置 81への位置の変化量83と、移動体の位置 79における目標を指向する視軸と機軸のなす角度80と、航空機の位置 81における目標を指向する視軸と機軸のなす角度82とで構成される三角形の交点の位置を演算により求めることで、目標9の距離が求められる。
【0018】
図16は第2の技術の構成例を示す図である。図において、2はカーソル表示器、4はカーソル操作器、5は2台の撮像部による測距演算器、7はカーソル位置信号、84は同期発生器、85は目標抽出器、86は同期信号、87は目標走査時間信号である。
【0019】
次に動作について説明する。2台の赤外線撮像部1は同一の視野角を有し、所定の間隔を持って横列に配置する。同期発生器84は同期信号87を赤外線撮像部1の2台に出力する。赤外線撮像部1は入力した同期信号86により走査の同期を取り、撮像する。赤外線撮像部1で撮像した画像は撮像ビデオ信号87としてカーソル表示器2及び目標抽出器85に出力される。カーソル表示器2は、入力したカーソル位置信号7に基づき、入力した撮像ビデオ信号87にカーソルを重畳させ、ビデオ信号8として表示器3に出力する。
【0020】
表示器3は、ビデオ信号8を受信し、表示する。まず、オペレータは目標を指定するために、表示器3を見ながらカーソルが目標に重なるように2台のカーソル操作器4を操作する。オペレータの操作によりカーソル操作器4はカーソル位置指令7をカーソル表示器2及び目標抽出器86に出力する。
【0021】
目標抽出器86は、カーソル操作指令7に従って入力した撮像ビデオ信号87から目標を抽出する。さらに抽出した目標位置の走査時間を目標走査時間信号88として2台の撮像部による測距演算器5に出力する。2台の撮像部による測距演算器5は、入力した目標走査時間信号88と、全画面の走査時間と、赤外線撮像部1の視野角とから目標の方向を演算により求める。
【0022】
さらに、2台の赤外線撮像部1の画面中の目標方向と2台の赤外線撮像部1の間隔で形成される三角形の頂点を演算により求めることで、目標の距離が求められる。
【0023】
図17は第2の技術の装置を搭載した移動体の測距動作を説明する図である。図において、10は第1の赤外線撮像部、11は第2の赤外線撮像部、12は赤外線撮像部10と目標9のなす角、13は赤外線撮像部11と目標9のなす角、14は2台の赤外線撮像部の間隔、15は赤外線撮像部10で撮像した目標9の表示、16は赤外線撮像部11で撮像した目標9の表示、90は赤外線撮像部10で撮像した目標9の画像を抽出した点の走査時間、91は赤外線撮像部11で撮像した目標9の画像を抽出した点の走査時間、92は画面全体の走査時間である。
【0024】
17(a)に示すように目標9を赤外線撮像部10及び赤外線撮像部11で撮像すると、 17(b)のごとく表示される。このとき、目標9は 17 (c)に示す通り走査時間が計測される。画面全体の走査時間91は視野角に相当し、赤外線撮像部10で撮像した目標9の画像を抽出した点の走査時間89と画面全体の走査時間91との比、及び赤外線撮像部11で撮像した目標9の画像を抽出した点の走査時間90と画面全体の走査時間91との比をとることで、目標のなす角を算出できる。
【0025】
従って、赤外線撮像部10で撮像した目標9の画像を抽出した点の走査時間89と、赤外線撮像部11で撮像した目標9の画像を抽出した点の走査時間90と、画面全体の走査時間91とを比較し、赤外線撮像部10と目標9のなす角12と、赤外線撮像部11と目標9のなす角13が算出される。赤外線撮像部10と目標9のなす角12と、赤外線撮像部11と目標9のなす角13と、2台の赤外線撮像部の間隔14により形成される三角形の頂点を演算で求めることで目標9の距離が算出される。
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
以上の様な従来の赤外線撮像装置においては、次のような問題点があった。従来の第1の技術は、測距開始から結果を得るまでに測距精度を満たす三角形を形成するまでの移動体移動時間Δtや測距計算のためのフィルタ静定時間等に長時間が必要であり、結果が得られるまでに時間がかかった。また、測距演算を行うために移動体は定められた軌道に添って移動する必要があった。
【0027】
従来の第2の技術は、走査時間により距離を求めるため、正確な走査時間を得る必要があり、そのため素子走査周期の同期を取る必要があるのみならず、素子走査速度も揃える必要があった。
【0028】
この発明は、上記のような従来の問題点を解消するためになされたもので、移動体等に搭載される撮像部により瞬時に目標の距離を計測できる赤外線撮像装置を得ることを目的とする。
【0029】
【課題を解決するための手段】
第1の発明における赤外線撮像装置は、2次元配列の凝視型赤外線撮像素子を有し、横列に配置した同一視野角の2台の赤外線撮像部と、撮像した画像中の目標位置をオペレータの指示に従い出力するカーソル操作器とにより目標の画像中の位置を指定し、指定された画像中の目標位置に対応する赤外線撮像素子の画素の位置から目標方向を算出し、2台の赤外線撮像部からの目標方向と2台の赤外線撮像部間の距離で形成される三角形の頂点を演算により求めることで距離を求められるよう構成したものである。
【0030】
第2の発明における赤外線撮像装置は、第1の発明において2台の赤外線撮像部の赤外線撮像素子に3〜5μm帯を検出するものと、8〜12μm帯を検出するものを使用し、波長帯の違いによる大気透過率の違いによる放射強度比から距離を求め、第1の発明による測距結果と比較して精度の高い方を選択することで、遠距離における測距精度低下を防止するよう構成したものである。
【0031】
第3の発明における赤外線撮像装置は、第1と第2の発明において、撮像画像中より指定された目標を抽出し、その目標を継続的に追尾し、追尾している目標に対して測距を行うことで、連続的に測距を行えるよう構成したものである。
【0032】
第4の発明における赤外線撮像装置は、第1と第2の発明において、赤外線撮像部の視軸を視軸駆動部を用いて回転できるようにし、画像中の目標を追尾して常に視軸を目標に向けて指向し、目標方向を視軸指向方向から算出し、2台の赤外線撮像部からの目標方向と2台の赤外線撮像部間の距離で形成される三角形の頂点を演算により求めることにより測距を行うことで、視野角の狭い赤外線撮像部を用て測距精度を向上しながら視界を広くとれるよう構成したものである。
【0033】
第5の発明における赤外線撮像装置は、第4の発明において、視軸駆動部を構成していた角度検出器の代わりに積分器を用いることで、安価になるよう構成したものである。
【0034】
第6の発明における赤外線撮像装置は、第4と第5の発明において、目標を追尾中にΔt秒の間隔を空けて視軸の方向を取得し、その間の移動体の変化量とΔt秒間隔前後の視軸の方向とで形成される三角形の頂点を演算により求めることにより目標の距離を求める測距演算器と、複数の測距演算器の測距結果から精度の高い測距結果を選択する測距結果選択器とにより、測距時間の短縮と遠距離での測距精度向上を図れるよう構成したものである。
【0035】
第7の発明における赤外線撮像装置は、第6の発明において赤外線撮像部と視軸駆動部と画像追尾処理器をN台(Nは3以上)組合せることで、移動体自身が視野を遮ることによる死角、または障害物、または大気条件により目標が撮像不能になる赤外線撮像部が生じても、他の撮像可能な赤外線撮像部を用いて測距を継続すると共に、測距結果から目標を撮像不能なため目標に視野を指向し続けられない赤外線撮像部の目標への視軸指向方向を算出し、目標の再発見を容易にするよう構成したものである。
【0036】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、この発明における実施の形態1を図1により説明する。図1は、この発明の実施の形態1を示す赤外線撮像装置の構成図である。図において、8は従来の第1の技術と同一のもの、2、4、7は従来の第2の技術と同一のもの、1、5は従来の第2の技術を改良したもの、6は撮像信号である。
【0037】
次に動作について説明する。2台の赤外線撮像部1は同一の視野角を有し、所定の間隔を持って横列に配置する。赤外線撮像部1は、2次元配列の凝視型赤外線撮像素子を有し、撮像した画像を画素の位置とそれぞれの画素の輝度情報を有する撮像信号6として出力するよう改良したものである。
【0038】
撮像信号6はカーソル表示器2に出力される。カーソル表示器2は、入力したカーソル位置信号7に基づき、入力した撮像信号6の指定された位置にカーソルを重畳させ、ビデオ信号に変換してビデオ信号8として表示器3に出力する。表示器3は、ビデオ信号8を受信し、表示する。
【0039】
まず、オペレータは目標を指定するために、表示器3を見ながらカーソルが目標に重なるように2台のカーソル操作器4を操作する。オペレータの操作によりカーソル操作器4はカーソル位置信号7をカーソル表示器2と、2台の撮像部による測距演算器5とに出力する。2台の撮像部による測距演算器5はカーソル位置信号7を入力し、画面上のカーソル位置を撮像素子上画素位置に変換し、撮像素子上画素位置と視野角度とから目標の方向を算出するよう改良したものである。
【0040】
さらに2台の撮像部による測距演算器5は、従来の第2の技術と同様の動作により2台の赤外線撮像部1の画面上の目標方向と、2台の赤外線撮像部1の間隔とで形成される三角形の頂点を演算により求めることで、目標の距離が瞬時に求められる。
【0041】
図2は測距動作を説明する図である。図において、9〜16は従来の第2の技術と同一のもの、17は赤外線撮像部10で撮像した目標9の画素位置、18は赤外線撮像部10の画素数、19は赤外線撮像部11で撮像した目標9の画素位置、20は赤外線撮像部11の画素数である。
【0042】
図2(a)に示すように赤外線撮像部10と、赤外線撮像部11で撮像すると、図2(b)のごとく表示される。表示された目標の位置は、図2(c)に示すように撮像素子上の位置に対応しており、赤外線撮像部10で撮像した目標9の表示15と赤外線撮像部10で撮像した目標9の画素位置17と、赤外線撮像部11で撮像した目標9の表示16と赤外線撮像部11で撮像した目標9の画素位置19とがそれぞれ対応している。
【0043】
赤外線撮像部10で撮像した目標9の画素位置17と、赤外線撮像部10の画素数18とから、第1の赤外線撮像部10と目標9のなす角12が算出されると共に、第2の赤外線撮像部11で撮像した目標9の画素位置19と、赤外線撮像部11の画素数18とから、第2の赤外線撮像部11と目標9のなす角13が算出される。
【0044】
これにより図2(a)に示すように赤外線撮像部10と目標9のなす角12と、赤外線撮像部11と目標9のなす角13と、2台の赤外線撮像部の間隔14により形成される三角形の頂点を演算で求めることで目標9の距離が算出される。
【0045】
実施の形態2.
図3は、この発明の実施の形態2を示す赤外線撮像装置の構成図である。図において8、29は従来の第1の技術と同一のもの、2、4、7は従来の第2の技術と同一のもの、5は実施の形態1と同一のもの、1a、1bは実施の形態1を改良したもの、20は放射強度による測距演算部、21は透過率算出器、22aは目標の4μm帯放射強度算出器、22bは目標の10μm帯放射強度算出器、23は放射強度比較器、24は測距結果選択器、25aは4μm帯の透過率信号、25bは10μm帯の透過率信号、26aは4μm帯の放射強度信号、26bは10μm帯放射強度信号、27は2台の撮像部による距離信号、28は放射強度比による距離信号である。
【0046】
次に動作について説明する。実施の形態1の装置では、遠距離の目標を測距する場合は2台の赤外線撮像部と目標とで構成する三角形が鋭角となるために精度が低下する。遠距離での精度低下を防止するようにする。2台の赤外線撮像部1a及び1bは同一の視野角を有し、所定の間隔を持って横列に配置する。また2台の赤外線撮像部1a及び1bはそれぞれ異なる波長帯に感度を有し、1aは3〜5μmの波長に感度を有する赤外線撮像部、1bは8〜12μmの波長に感度を有する赤外線撮像部である。
【0047】
また2台の赤外線撮像部1a及び1bは2次元配列の凝視型赤外線撮像素子を有し、撮像した画像を画素の位置とそれぞれの画素の輝度情報を有する撮像信号6としてカーソル表示器2と、放射強度による測距演算部20の放射強度算出器22とに出力する。以下、実施の例1と同様の動作によりオペレータがカーソルを目標に合わせ、測距演算器5により距離を算出し、2台の撮像部による距離信号27として測距結果選択器24に出力する。
【0048】
同時に、放射強度による測距演算部20の透過率算出器21は、機体情報29に含まれる大気条件と、自己の高度と、姿勢とから各波長帯に対する目標の距離と大気透過率との関連を算出し、透過率信号25として放射強度算出器22に出力する。放射強度による測距演算部20の放射強度算出器22は、入力した透過率信号25と、撮像信号6と、カーソル位置指令7と、仮定した距離とからそれぞれの波長帯における目標の放射強度を算出し、放射強度信号26として放射強度比較器23に出力する。
【0049】
放射強度による測距演算部20の放射強度比較器23は入力した4μm帯の放射強度信号26aと、10μm帯の放射強度信号26bとを比較し、各波長帯の放射強度比が設定した値と等しいかどうかを判定する。放射強度算出器22と放射強度比較器23とは、各波長帯の放射強度比が設定した値と等しくなるまで仮定の距離を変化させ、等しくなった時の仮定の距離を目標の距離を、放射強度比による距離信号28として測距結果選択器24に出力する。
【0050】
測距結果選択器24は、2台の撮像部による距離信号27と、放射強度比による距離信号28とから、設定した距離よりも近距離の場合は2台の撮像部による距離信号27を、遠距離の場合は放射強度比による距離信号28を選択し、これを目標の距離として出力する。これにより、遠距離においても精度の低下を抑えることができる。
【0051】
図4は、放射強度による測距動作を説明する図であり、目標の距離と大気透過率との関係を2つの波長帯について示したものの一例である。図に示すように、2つの波長帯は異なった大気透過特性を示す。大気透過率は、この他に大気温度、大気湿度、目標温度、高度の影響を受けるが、大気温度、大気湿度及び高度については予めデータを取得しておくことが可能である。そのため、目標の特徴量として各波長帯での放射エネルギー量比を与えておくことで、赤外線撮像部で検出した2つの波長帯での放射エネルギー量及び2つの波長帯での大気透過率とより、各波長帯での放射エネルギー比が設定値と等しくなる目標の距離を算出することが可能となる。
【0052】
図5は2台の撮像部の測距精度を説明する図である。図において、30は近距離における単位距離変化、31は30による視軸のなす角の変化量、32は遠距離における単位距離変化、33は32による視軸のなす角の変化量である。図に示す通り、同一の距離の変化に対し、近距離と遠距離の場合を比べると、遠距離の場合の視軸のなす角の変化量33は、近距離の場合の視軸のなす角の変化量31に比べて変化量が少なく、遠距離においては測距精度が低下することがわかる。
【0053】
図4に示すように、放射強度の変化量を元に測距する方法では、遠距離においても2つの波長帯の大気透過率の比は、目標の距離変化に対して大きく変化するので精度の低下が少ない。そのため、実施の形態1の構成に比べて遠距離での精度が少ない。これらより、近距離で精度の高い2台の撮像部による測距と、遠距離で精度の低下の少ない放射強度による測距とを組み合わせることで、距離による精度低下の少ない測距が行える。
【0054】
実施の形態3.
図6は、この発明の実施の形態3を示す赤外線撮像装置の構成図である。図において3、8は従来の第1の技術と同一のもの、4、7は従来の第2の技術と同一のもの、1a、1b、20、24、27〜29は実施の形態2と同一のもの、2と5は実施の形態1を改良したもの、20は実施の形態2を改良したもの、34は目標追尾指令信号発生器、35は画像抽出処理器、36は追尾指令信号、37は目標位置信号である。
【0055】
次に動作について説明する。実施の形態1及び実施の形態2の装置では移動体または目標が移動した場合、測距を実施するには再度オペレータの操作を必要とする。指定された目標を自動的に抽出しつづけ、オペレータの操作無しに継続的に測距できるようにする。2台の赤外線撮像部1a及び1bは2次元配列の凝視型赤外線撮像素子を有し、同一の視野角を有し、所定の間隔を持って横列に配置する。2台の赤外線撮像部1a及1bで撮像した画像は、画素の位置とそれぞれの画素の輝度情報を有する撮像信号6としてカーソル表示器2と、画像抽出処理器35と、放射強度による測距演算部20とに出力される。
【0056】
表示器3は、ビデオ信号8を受信し、表示する。まず、オペレータは目標を指定するために、表示器3を見ながらカーソルが目標に重なるように2台のカーソル操作器4を操作する。オペレータの操作によりカーソル操作器4はカーソル位置指令7を画像抽出処理器35に出力する。画像抽出処理器35は、目標追尾指令信号36が入力される前は、カーソル操作器4の出力するカーソル位置指令7をそのまま目標位置信号37としてカーソル表示器2に出力する。
【0057】
オペレータがカーソルを目標に重ねた後、目標追尾指令信号発生器34を操作することで、目標追尾指令信号発生器34は目標追尾指令信号36を画像抽出処理器35に出力する。画像抽出処理器35は追尾指令信号発生器34を入力すると、入力した撮像信号6から目標を抽出するとともに、その目標を抽出し、画面上で追尾しつづけ、その位置を目標位置信号37としてカーソル表示器2と、2台の撮像部による測距演算器5と、放射強度による測距演算部20とに出力する。
【0058】
2台の撮像部による測距演算器5と放射強度による測距演算部20は、入力した目標位置信号37から素子上の目標位置を求めるよう改良したものであり、素子上の目標位置を求めた後は実施の形態2と同じ動作により目標の距離を算出する。測距結果選択器24は、実施の形態2と同様の動作により2台の撮像部による距離信号27と、放射強度比による距離信号28とから目標の距離を選択し、これを目標の距離として出力する。
【0059】
なお、画像抽出処理器35が継続的に目標位置信号37を出力するため、目標の距離はオペレータが操作することなく連続的に算出し続けることができる。
【0060】
実施の形態4.
図7は、この発明の実施の形態4を示す赤外線撮像装置の構成図である。図において34、36、37、38、39、40、41は従来の第1の技術と同一のもの、6は実施の形態1と同一のもの、1a、1b、24、27、28、は実施の形態2と同一のもの、3は実施の形態1を改良したもの、5、20は実施の形態2を改良したものである。
【0061】
次に動作について説明する。実施の形態1、実施の形態2及び実施の形態3の装置では、赤外線撮像部が固定されているため視界が狭く、視界を少しでも広げるために視野角を広げると測距精度が低下する。視界を広くし、かつ測距精度を上げるようにする。2台の赤外線撮像部1a及び1bはそれぞれ視軸駆動部37の画像追尾処理器39に取り付け、視軸を回転できるようにする。赤外線撮像部1a及び1bは撮像信号6を表示器3と、放射強度による測距演算部20と視軸駆動部37の画像追尾処理器39とに出力する。
【0062】
表示器3は、撮像信号6を入力し、表示するよう改良したものである。以下、2台の赤外線撮像部それぞれについて、オペレータが視軸を目標に指向させるよう視軸操作器38を操作し、追尾指令信号発生器34を操作することで、画像追尾処理器39と視軸駆動部37により従来の第1の技術と同様の動作にて、オペレータの指定した目標に対し2台の赤外線撮像部1の視軸を目標に追尾しつづけることができる。
【0063】
これにより、赤外線撮像部の視野角を狭くしても、視軸を回転させることで視界を広げることができる。
【0064】
2台の撮像部による測距演算器5は、カーソル位置信号の代わりに画像追尾処理器39からの目標角度信号41を入力し、これを目標の方向として測距を行うよう改良したものであり、演算結果を2台の撮像部による測距結果27として測距結果選択器24に出力する。放射強度による測距演算部20は、画面中心に相当する画素位置の輝度値と目標角度信号41とから測距演算を行うよう改良したものであり、放射強度による測距結果28として測距結果選択器24に出力する。
【0065】
測距結果選択器24は実施の形態2と同様の動作により、入力した測距結果を選択する。狭い視野角を有する赤外線撮像部で測距を行うことにより、目標の方向の角度検出精度が上がるため、2台の撮像部による測距演算の精度を向上させることができる。
【0066】
図8は測距動作を説明する図である。図において、9、14は従来の第2の技術と同一のもの、42は第1の視軸駆動部を有する赤外線撮像部、43は第2の視軸駆動部を有する赤外線撮像部、44は赤外線撮像部42の視軸、45は赤外線撮像部43の視軸、46は赤外線撮像部42の視野、47は赤外線撮像部43の視野、48は赤外線撮像部間を結ぶ線分と視軸44のなす角、49は赤外線撮像部間を結ぶ線分と視軸45のなす角である。
【0067】
赤外線撮像部42の視野46と赤外線撮像部43の視野47が狭い場合、視軸を正面に向けた状態では目標9が視野に入らない。しかし視軸を動かすことで目標9を探し、視野に入れることができる。目標9に赤外線撮像部42の視軸44と赤外線撮像部43の視軸45を指向させることで、赤外線撮像部間を結ぶ線分と視軸44のなす角48と、赤外線撮像部間を結ぶ線分と視軸45のなす角49と、2台の赤外線撮像部の間隔14により形成される三角形の頂点を演算で求めることで目標9の距離が算出される。
【0068】
実施の形態5.
図9は、この発明の実施の形態5を示す赤外線撮像装置の構成図である。図において40、41、51〜59は従来の第1の技術と同一のもの、1は実施の形態3と同一のもの、50は積分器である。
【0069】
次に動作について説明する。実施の形態4で使用されている角度検出器は高価である。角度検出器の代わりの手段を用いることで、低コスト化を図る。視軸駆動部37は、実施の形態4における角度検出器の代わりに積分器50を組み合わせて改良したものである。レートジャイロ54の角速度信号55を積分器50に出力する。
【0070】
積分器50は入力した角速度信号55を積分することで視軸の角度を求め、角度信号58として出力する。以下、実施の形態4と同様の動作により、目標の測距を行う。
【0071】
実施の形態6.
図10は、この発明の実施の形態6を示す赤外線撮像装置の構成図である。図において29、34、36、37、38、40、41、58、59は従来の第1の技術と同一のもの、6は実施の形態1と同一のもの、1、27、28は実施の形態2と同一のもの、3、5、20、39は実施の形態4と同一のもの、24は実施の形態2を改良したもの、60は1台の撮像部による測距結果、61は視軸駆動部付き赤外線撮像部である。
【0072】
次に動作について説明する。実施の形態4及び実施の形態5の装置よりも、遠距離における測距精度を向上する。赤外線撮像部1はそれぞれ表示器3と、目標追尾指令信号発生器34と、視軸駆動部37と、視軸操作器38と、視軸駆動部37の画像追尾処理器39と、1台の撮像部による測距演算器59とを有し、この構成を視軸駆動部付き赤外線撮像部61とする。なお、表示器3と、目標追尾指令信号発生器34と、視軸操作器38と、1台の撮像部による測距演算器59は1台みとし、2台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61毎に切り替えて使用してもよい。
【0073】
まず、オペレータは目標を発見するために、1台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61の表示器3の画像を見ながら視軸操作器38を操作する。オペレータの操作により、従来の第1の技術と同様の動作にて視軸駆動部37の視軸を指向し、目標を発見することができる。オペレータが目標を発見し、測距する目標と判断すると、目標追尾指令信号発生器38の操作により、従来の第1の技術と同様の動作にて画像追尾処理器39は撮像信号6から目標を抽出し、以降その目標を継続的に画像追尾し、視軸駆動部37により視軸を指向し続ける。
【0074】
次にオペレータは他のもう1台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61に対して同様の操作を行い、目標に視軸を指向させる。
【0075】
2台の撮像部による測距演算器5と、放射強度による測距演算部20とは、実施の形態4と同様の動作にて測距演算を行い、それぞれ2台の撮像部による測距結果27と、放射強度による測距結果28を測距結果選択器24に出力する。1台の撮像部による測距演算器59は、従来の第1の技術と同様の動作により測距演算を行い、1台の撮像部による測距結果60として測距結果選択器24に出力する。
【0076】
測距結果選択器24は、1台の撮像部による測距結果60と、2台の撮像部による測距結果27と、放射強度による測距結果28を入力し、距離の設定及び1台の撮像部による測距結果60の有無により測距結果を選択する。
【0077】
図11は測距動作を説明する図である。図において、9は目標、62は遠距離において目標を発見し追尾を指令したときの移動体の位置、63は62からΔt秒後の位置、64は目標に近づいた位置、65は62と63の間の移動量、66は62における目標と視軸のなす角、67は63における目標と視軸のなす角、68は64における第1の撮像部の視軸と目標のなす角、69は64における第2の撮像部の視軸と目標のなす角である。
【0078】
オペレータが遠距離において目標9を発見し、これを追尾する目標と判断した場合、視軸操作器38の操作により視軸を目標に向け、目標追尾指令信号発生器34の操作により目標追尾指令信号を送信される。このときが、目標を発見し追尾を指令したときの移動体の位置62である。この位置において、2台の撮像部による測距は精度が悪く、1台の撮像部による測距は、2度目の視軸指向を行っていないため測距不能であるため放射強度による測距の結果を測距結果として用いる。
【0079】
Δt秒後、1台の62からΔt秒後の位置63において、1台の撮像部による測距が可能になる。この時、62と63の間の移動量65が十分大きくなるため、1台の撮像部による測距結果の精度は、放射強度による測距結果の精度を上回り、62と63の間の移動量65と、62における目標と視軸のなす角66と、63における目標と視軸のなす角67とで形成される三角形から1台の撮像部による測距演算を行い、結果を測距結果として用いる。
【0080】
目標に近づいた位置64においては、2台の撮像部による測距結果の精度が向上し、1台の撮像部による測距結果に比べ、測距時間や遅れが小さいので、第1の撮像部と第2の撮像部の間隔と、64における第1の撮像部の視軸と目標のなす角68と、69は64における第2の撮像部の視軸と目標のなす角69とで形成される三角形を基に2台の撮像部による測距演算を行い。その結果を用いる。このようにして測距方式を切り替えることで、最適な測距を行える。
【0081】
実施の形態7.
図12は、この発明の実施の形態7を示す赤外線撮像装置の構成図である。図において29、34、36、37、38、40、41、58、59は従来の第1の技術と同一のもの、6は実施の形態1と同一のもの、1はN台(Nは3以上)の実施の形態2の赤外線撮像部、27、28は実施の形態2と同一のもの、3は実施の形態4と同一のもの、60、61は実施の形態6と同一のもの、39は実施の形態4を改良したもの、5、20、24は実施の形態6を改良したもの、70は目標位置情報信号である。
【0082】
次に動作について説明する。移動体自身による死角や障害物、大気条件等により1台の赤外線撮像部が目標が捕らえられない場合でも、測距できるようにする。1はN台(Nは3以上)の実施の形態2の赤外線撮像部であり、検出波長帯の異なるものを振り分けている。1台の赤外線撮像部1はそれぞれ表示器3と、目標追尾指令信号発生器34と、画像追尾処理器39を有する視軸駆動部37と、視軸操作器38と、1台の撮像部による測距演算器59とを有し、この組み合わせを視軸駆動部付き赤外線撮像部61とする。
【0083】
なお、表示器3と、目標追尾指令信号発生器34と、視軸操作器38と、1台の撮像部による測距演算器59は1台または2台のみとし、複数の視軸駆動部付き赤外線撮像部61毎に切り替えて使用してもよい。
【0084】
まず、オペレータは目標を発見するために、ある1台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61の表示器3の画像を見ながら視軸操作器38を操作する。オペレータの操作により、従来の第1の技術と同様の動作にて視軸駆動部37の視軸を指向し、目標を目標を発見することができる。
【0085】
オペレータが目標を発見し、測距する目標と判断すると、目標追尾指令信号発生器38の操作により、従来の第1の技術と同様の動作にて画像追尾処理器39は撮像信号6から目標を抽出し、以降その目標を継続的に画像追尾し、視軸駆動部37により視軸を指向し続ける。つづいて、オペレータは他のもう1台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61に対して同様の操作を行い、目標に視軸を指向させる。
【0086】
オペレータにより目標に視軸を指向させた2台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61は、撮像信号6と、目標角度信号41を出力する。2台の撮像部による測距演算器5は、N台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61の出力する目標角度信号41を入力し、その中から有効な2つの目標角度信号41の組み合わせを選択して測距演算を行うよう改良したものであり、実施の形態6と同様の演算を行って演算結果を2台の撮像部による測距結果27として測距結果選択器24に出力する。
【0087】
放射強度による測距演算部20は、N台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61の出力する撮像信号6と、目標角度信号41の組み合わせを入力し、その中から有効な2つの組み合わせを選択して測距演算を行うよう改良したものであり、実施の形態6と同様の演算を行って演算結果を放射強度による測距結果28として測距結果選択器24に出力する。
【0088】
オペレータにより目標に視軸を指向させた2台の視軸駆動部付き赤外線撮像部61の、1台の撮像部による測距演算器59は、従来の第1の技術と同様の動作により測距演算を行い、1台の撮像部による測距結果60として測距結果選択器24に出力する。
【0089】
測距結果選択器24は入力した測距結果を選択した後、目標の位置を算出し、視軸駆動部付き赤外線撮像部61に出力するよう改良したものである。測距結果選択器24は、1台の撮像部による測距結果60と、2台の撮像部による測距結果27と、放射強度による測距結果28を入力し、実施の形態6と同様の動作により、測距結果を選択する。
【0090】
さらに選択した測距結果と、機体情報29とから目標の位置を算出し、目標位置情報信号70を視軸駆動部付き赤外線撮像部61に出力する。
【0091】
視軸駆動部付き赤外線撮像部61の画像追尾処理器39は、自らが目標を画像追尾していない場合に測距結果選択器24から目標位置情報信号70を入力すると、目標位置情報信号70から目標の方向を演算し、その方向を向くよう目標角度信号41を出力するとともに、視軸を指向した方向において目標を探し、目標を抽出できた場合には画像追尾するよう改良したものである。
【0092】
これによりオペレータにより目標に視軸を指向させた2台以外の全ての視軸駆動部付き赤外線撮像部61は、測距結果選択器24からの目標位置情報信号70を入力することで、自動的に目標方向に視軸を指向し、画像追尾することができる。
【0093】
以下、複数の視軸駆動部付き赤外線撮像部61からの有効な測距情報と測距方式を選択しつづけ、ある視軸駆動部付き赤外線撮像部61が目標が死角に入る等の画像追尾不可能な状態になっても他の視軸駆動部付き赤外線撮像部61から測距情報により視軸を指向し続けることで、目標の再発見を可能にした。これにより、常に精度が高く、測距範囲が広く、死角や大気条件の影響を受けにくい測距が行える。
【0094】
図13は測距動作を説明する図である。図において、71はオペレータが目標を発見し追尾を指令したときの移動体の位置、72は全ての視軸駆動部付き赤外線撮像部の視軸が目標を指向したときの移動体の位置、73は目標9との間に障害物が発生したときの移動体の位置、74は障害物が無くなったときの位置、75は他の視軸駆動部付き赤外線撮像部からの情報を基に指向した視軸、76は障害物を透過して目標9を撮像する視軸、77は目標を再度発見した視軸である。
【0095】
オペレータが目標9を発見し、これを追尾する目標と判断した場合、2つの視軸駆動部付き赤外線撮像部61の操作により視軸を目標に向け、目標追尾指令信号発生器34の操作により目標追尾指令信号を送信される。このときが、オペレータが目標を発見し追尾を指令したときの位置71である。目標追尾指令信号が送信されると目標が測距され、全ての視軸駆動部付き赤外線撮像部61の視軸を目標9に指向するよう演算する。
【0096】
これにより全ての視軸駆動部付き赤外線撮像部61の視軸が目標を指向したときの位置72において、他の視軸駆動部付き赤外線撮像部61からの情報を基に指向した視軸75は目標9を指向して目標9を発見し、追尾することができる。目標9と移動体の間に障害物が発生したときの位置73において、視軸駆動部付き赤外線撮像部61のひとつが目標を撮像できなくなったとする。この場合、残りの視軸駆動部付き赤外線撮像部61により目標9を捕らえつづけ、追尾を続行し、測距を継続することができる。
【0097】
また雲など、大気透過率の下がる要因は、赤外線撮像部にとって障害物となるが、波長帯により大気透過率が変わるため、ある波長帯を検出できる赤外線撮像部においては目標を捕らえつづけることができる。
【0098】
このため、障害物を透過して目標9を撮像する視軸76により追尾は続行できる。移動体の移動により、障害物が無くなったときの位置74においては、追尾を続行していた視軸駆動部付き赤外線撮像部61により、目標を撮像できなかった視軸駆動部付き赤外線撮像部61の視軸は、目標を再度発見した視軸77のように目標方向を指向しており、再度目標を追尾することが可能となる。
【0099】
【発明の効果】
以上のように第1の発明は、瞬時に目標の距離が求められ、測距のための機動をする必要が無く、また赤外線撮像部の走査時間に関係なく測距できるため、正確な走査時間を得る必要が無く、さらに2台の赤外線撮像部間の同期を取る必要が無いので、赤外線撮像部を簡略化できる。
【0100】
また、第2の発明は、遠距離目標の測距精度の低下を抑えることができる。
【0101】
第3の発明では、最初のオペレータの操作のみで以降は自動的かつ連続的に目標の距離を求めることができる。
【0102】
また、第4の発明は、測距精度を向上すると共に、視界を広げることができる。
【0103】
第5の発明では、装置のコストを下げることができる。
【0104】
また、第6の発明では、遠距離目標の測距を瞬時に行うと共に、一定時間経過後には測距精度を向上できる。
【0105】
第7の発明では、移動体自身が視野を遮ることによる死角、または障害物、または大気条件により目標が撮像不能になっても、他の場所に設置され目標を撮像している他の赤外線撮像部を用いて測距を継続すると共に、目標を撮像不能なため目標に視野を指向し続けられない赤外線撮像部の目標への視軸指向方向を測距結果から算出し、目標に指向し続けることで目標の再発見を容易にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1による赤外線撮像装置を示す構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1における測距動作を説明する図である。
【図3】 この発明の実施の形態2による赤外線撮像装置を示す構成図である。
【図4】 この発明の実施の形態2における放射強度による測距動作を説明する図である。
【図5】 この発明の実施の形態2における2台の撮像部の測距精度を説明する図である。
【図6】 この発明の実施の形態3による赤外線撮像装置を示す構成図である。
【図7】 この発明の実施の形態4による赤外線撮像装置を示す構成図である。
【図8】 この発明の実施の形態4における測距動作を説明する図である。
【図9】 この発明の実施の形態5による赤外線撮像装置を示す構成図である。
【図10】 この発明の実施の形態6による赤外線撮像装置を示す構成図である。
【図11】 この発明の実施の形態6における測距動作を説明する図である。
【図12】 この発明の実施の形態7による赤外線撮像装置を示す構成図である。
【図13】 この発明の実施の形態7における測距動作を説明する図である。
【図14】 従来の第1の技術の構成例を示す図である。
【図15】 従来の第1の技術における測距動作を説明する図である。
【図16】 従来の第2の技術の構成例を示す図である。
【図17】 従来の第2の技術における測距動作を説明する図である。
【符号の説明】
赤外線撮像部、1a 赤外線撮像部、1b 赤外線撮像部、2 カーソル表示器、 3 表示器、4 カーソル操作器、5 測距演算器、10 第1の赤外線撮像部、11 第2の赤外線撮像部、20 測距演算部、21 透過率算出器、22a 目標の4μm帯放射強度算出器、22b 目標の10μm帯放射強度算出器、23 放射強度比較器、24 測距結果選択器、34 目標追尾指令信号発生器、35 画像抽出処理器、37 視軸駆動部、38 視軸操作器、39 画像追尾処理器、42 赤外線撮像部、43 赤外線撮像部、44 赤外線撮像部42の視軸、45 赤外線撮像部43の視軸、50 積分器、 51 角速度指令演算器、52 角速度誤差演算器、53 駆動部、54 レートジャイロ、59 測距演算器、61 視軸駆動部付き赤外線撮像部、78 角度検出器、84 同期発生器、85 目標抽出器。

Claims (2)

  1. 移動体に搭載される赤外線撮像装置において、それぞれ異なる波長帯を検出する2次元配列の凝視型赤外線撮像素子を有し、同一視野角を有する、横列に配置された第1、第2の赤外線撮像部と、オペレータの指示に従い撮像画像中の目標位置を出力するカーソル操作器と、撮像画像中の指示された位置にカーソルを重畳させるカーソル表示器と、カーソルを重畳した撮像画像を表示する表示器と、オペレータの指示した画像中の目標位置に対応する赤外線撮像素子上の画素の位置から目標方向を算出し、第1、第2の赤外線撮像部からの目標方向と第1、第2の赤外線撮像部間の距離とで形成される三角形の頂点を演算により求めることで距離を求める2台の撮像部による測距演算器と、オペレータの指示した画像中の目標位置に対応する赤外線撮像素子上の画素の輝度値から目標の放射強度を算出し、第1、第2の赤外線撮像部の放射強度比から距離を求める放射強度による測距演算器と、上記2台の撮像部による測距演算器と上記放射強度による測距演算器の測距結果から、設定した距離よりも近距離の場合に上記2台の撮像部による測距演算器の測距結果を選択し、設定した距離よりも遠距離の場合に上記放射強度による測距演算器の測距結果を選択する測距結果選択器とを具備したことを特徴とする赤外線撮像装置。
  2. オペレータの操作により追尾指令を出力する目標追尾指令信号発生器と、撮像した画像からオペレータの指示した目標を抽出し追尾し続けて画像中の目標位置を出力する目標抽出処理器とを具備したことを特徴とする請求項1記載の赤外線撮像装置。
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