JP4168398B2 - 管状熱電モジュール - Google Patents

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本発明は熱を直接電気に変換する熱発電モジュールに関するものであって、自動車の排気ガスの熱や発電プラントまたはごみ焼却装置の廃熱を熱源とする熱発電システムに特に有用な管状熱電モジュールおよび熱電変換装置に関する。
熱電材料はゼーベック効果により熱を電気に直接変換でき、またこれとは逆にペルチェ効果により電気を熱(加熱・冷却)に直接変換できる材料である。熱電材料には、金属のように導電率が高い半導体が用いられ、通常、p型とn型の半導体を組み合わせて利用される。この対を通常、熱電素子といい、一般には、多数の素子を組み合わせたモジュールとして使用する。この熱電モジュールの用途としては、精密な温度制御ができる、局部的冷却ができる、静かである、フロン規制を受けない、長寿命で信頼性が高い、メインテナンス不要など利点があるため、主に光通信用レーザーダイオードの温度制御等に利用されてきている。
一方、近年、地球温暖化問題として、CO2の大幅な排出抑制が求められているが、産業、民生、運輸分野における未利用の熱エネルギーを有効活用することは、省エネルギー、CO2削減に大きく寄与するものとなるため、熱エネルギーを直接、電気エネルギーに変換できる熱電モジュールおよび熱電変換装置の開発が活発に行われるようになってきた。
常温から200℃の低温域で使用される熱電材料としては、1954年に米国のGE社のGoldsmidによって見出されたBiTe材が一般的に知られており、温度制御用途には、ほとんどこの材料が用いられている。熱電材料は、一般的に適用温度範囲が狭いため、廃熱を用いた発電用途においては、その温度域に応じて、低温域から中高温域で特性の優れた熱電材料が必要とされる。低温域においては、先の温度制御用途に用いられているBiTe材が特性的に優れ、発電用途にも用いることができる。一方、近年、中高温域で特性の優れた材料が開発されてきている。そのひとつとして200から400℃の中温度域で高い性能を示すp型の熱電材料であるZn4Sb3材が、また、300から700℃という中高温域で高い性能を有しているp型およびn型材料であるCoSbをベースとしたスクッテルダイト材料が知られている。
熱電変換装置は、低エネルギー密度の廃熱を利用して発電を行うため、一定の出力を得るためには、広いエリアに熱電モジュールを設置することが必要であり、製造コストの安価なものでなければ実用化することは困難である。
ところが、従来の熱電モジュールは、図8に示すように、多数のp型とn型の素子を交互に並べ、各素子間を電気的に直列になるよう電極を接合する必要があり、製造上非常に手間がかかるため、製造コストの低減が大きな問題であった。また、図7に示すように、ドーナツ状のP型およびn型素子を絶縁材料をはさんで交互に並べた管状モジュールも研究レベルでは知られている{18th International Cnference on Thermoelectrics P312-315 (1999)}。しかし、この方法も、絶縁材料をはさんで、p型とn型素子を電極で接合するには手間がかかり、製造コスト低減に有効な構造とは言い難い。この製造コストの問題が、熱電変換装置の普及に大きな障害となっていた。
熱電変換技術は、未利用エネルギーの回収技術として、長年、実用化が期待されているにもかかわらず、一向に普及の兆しがない。この一番大きな原因は、出力当たりの製造コストが高すぎるためである。発電用途の熱電モジュールとしては、たとえば、アメリカのHi-Z社が製品化しているものがあるが、温度制御用モジュールと同様に、多数のp型とn型の素子を交互に電極で接合した構造を有し、製造上、非常に手間がかかるものである。熱電発電技術を熱回収分野で利用するためには、この問題を解決することが一番大きな課題となっている。
例えば特許文献1では、管状基材の外周面に熱電変換材料を析出成形して形成された熱電気変換装置が記載されている。軸方向に沿ってp型とn型の熱電変換材料が交互に並び、管状基材よりの位置で直接接合した接合体構造を持つ事などが開示されている。しかしこの構造でも管状基材と熱電変換材料との接合は容易ではなく、かつ電気絶縁性リムまで備える必要がある。熱電変換材料は溶射による析出成形を用いており、明細書中には経済性がよいと記載されている。しかしそれでもコストの問題を払拭するほどの効果を得るのは難しいと思われる。また、特許文献2では、内部が高温流体の流体経路となる二重円筒管の熱電発電モジュールが記載されていて、内管と外管の間に電気的に並列に接続された複数個の熱電変換素子が設けられたものが記載されている。しかしながら、これも多数の熱電変換素子を二重円筒管の外周面に接合するのでコスト的な要求が満足できるか疑問であり、また各素子全てを通電させるような接合は技術的にかなりの困難が予想される。
特許第3174851号公報((0021)〜(0025)、図2) 特許第2775410号公報((0024)、図5)
よって本発明では簡易な形状であり、かつ信頼性の置ける管状熱電モジュールを提供することを課題とする。
本発明では、図4に示すように、導電性の内管と、導電性の外管と、前記内管と前記外管の間に形成された熱電材料を有する管状熱電モジュールであり、前記熱電材料は熱電材料粉末を前記内管および外管を壁面として前記内管及び外管の軸方向に熱間一軸プレス焼結された管状熱電モジュールを用いることが特徴である。もしくは、導電性の内管と、導電性の外管と、前記内管と前記外管との間に形成された熱電材料を有する管状熱電モジュールであり、前記熱電材料は前記内管と前記外管の間に入れられた熱電材料粉末を溶融・凝固した管状熱電モジュールを用いることが特徴である。また図1に示すように、本発明の熱電変換装置では、高温流体の経路となる配管と、前記配管を貫通するように複数のp型およびn型の管状熱電モジュールが具備され、かつ前記管状熱電モジュールは内部が冷却媒体の流路であることが特徴である前記熱電変換装置には、上述の本発明に係る管状熱電モジュールを用いることが望ましい。具体的には高温流体の流路となる金属製配管に、流れ方向と垂直にp型およびn型の管状熱電モジュールを交互に設け、さらに、管状熱電モジュールの内部に冷却媒体を流すものである。管状熱電モジュールの断面形状は、円形、楕円系、または四角形いずれでも良い。コスト的には、市販パイプが用いられるため、円形が最も有利である。管状熱電モジュールの表面積を拡大する目的で、管状熱電モジュール外表面または内表面にフィンを設けることもできる。p型とn型の管状熱電モジュールの結線は、金属製配管外部で図2に示すようなものが適用できる。導電性二重管の管と熱電材料との接合は、熱電材料の粉末成形体または一次焼結体を熱間一軸プレス焼結するとき、または熱電材料を溶解・凝固するときに同時に行われ、素子加工や電極接合等、従来プロセスで必要であった製造プロセスをなくし、コスト低減が可能となる。特に前記内管及び外管の軸方向の熱間一軸プレス焼結を用いる場合、特に六方晶系を有するBi-Te系やSb-Te系の熱電材料5を配向させ、特性を向上させることができる。
高温流体の温度が200℃以下の場合、熱電材料5としてはn型材としてBi-Te系を、p型材としてSb-Te系材料を用いることが好ましい。さらに高い温度域においては、熱電材料を内管及び外管の径方向の積層構造とすることが好ましい。一般的に、熱電材料は最適温度域が狭い。Sb-Te系およびBi-Te系熱電材料は、200℃以下の温度域では特性優れるが、それ以上の温度域で特性は急激に低下する。そのため、高温流体の温度が200℃を超える場合、例えば管状熱電モジュールの外側(高温流体側)に高温特性の優れる熱電材料を、内側(冷却媒体側)にBi-Te系およびSb-Te系熱電材料を用いることで特性が向上する。高温特性の優れる材料としては、Co-Sb系熱電材料を用いることが好ましい。また、特にp型熱電材料の場合、Sb-Te系材料とCo-Sb系材料との間にZn-Sb系材料を使用し、特性をさらに向上させることも可能である。
高温流体の経路となる配管3に管状熱電モジュールを取り付けた際の配置例を図3に示す。管状熱電モジュールの外径をT、径方向の設置間隔をLとするとL/Tは2〜5とすることが好ましい。L/Tが2未満であると管状熱電モジュールによる圧損が大きく、例えば車の排気系配管に用いると十分な排気性能が得られない。また、L/Tが5を超えると管状熱電モジュールの設置本数が少なくなり、得られる電力のボルト数が不足する。このため最もニーズの高い大型車両用の熱電変換装置として適用することができない。また、管状熱電モジュールの外径をT、軸方向の設置間隔をTとすると、同様の理由からM/Tは1〜5が好ましい。
従来技術と比較し、構造もシンプルで信頼性も高く、製造コストを大幅に低減可能な管状熱電モジュールを提供できる
次に本発明を実施例によって具体的に説明するが、これら実施例により本発明が限定されるものではない。
以下、本発明の実施の形態を説明する。図1、図2は、本発明に関わる熱電変換装置の代表的な構成例であり、高温流体の経路となる金属製の配管3と、p型とn型の管状熱電モジュール1,2により構成されている。p型とn型の管状熱電モジュール1,2は交互に配列され、配管3の外周側で図2に示すように結線されている。管状熱電モジュール1,2と配管3との接合部4は、アルミナ系、アルミナーシリカ系、またはマグネシア系のセラミック接着剤を用いて固定を行う。図4に管状熱電モジュール1,2の断面構造を示す。管状熱電モジュールは外管4a、内管4bの二重管を有し、その外管4aと内管4bの間に熱電材料5が熱間一軸プレス焼結または溶解・凝固により備えられる。外管4a、内管4bに用いる管材としては、熱電導率の高い銅製配管にNiめっき等の表面処理をしたものやステンレス製配管等を用いることができる。熱間一軸プレス焼結は、ホットプレス装置を用いることも、放電プラズマ焼結装置を用いることも可能である。図5に示すように、内管4bの内側にはカーボンロッド7を、外管4aの外側にはカーボンダイ8をセットし、外管4aと内管4bの間にBi-Te系またはSb-Te系の粉末成形体または一次焼結体である熱電材料5を挿入後、真空または不活性雰囲気で、400〜500℃の温度で一軸プレスを行ない、熱電材料を焼結するとともに、外管4a,内管4bと熱電材料5との接合を行う。一軸プレスの圧力としては20〜80MPaが好ましい。内管4bの外側に押出し成形で熱電材料の成形体を形成後、外管4aをかぶせて熱間一軸プレス焼結を行うことも可能である。Bi-Te系またはSb-Te系の熱電材料5は六方晶系の結晶構造を有し、c軸方向の電気抵抗率はa軸方向の電気抵抗率の3倍以上大きいため、a軸方向に電流を流して使用する必要がある。熱間一軸プレス焼結における加圧方向を二重管の長手方向とすることで、熱電材料は配向し、管状熱電モジュールの径方向がa軸方向となり、材料特性は向上する。一方、溶融・凝固による熱電材料の製造方法は、Bi−Te系またはSb−Te系のように融点の低い材料に有効で、不活性雰囲気中650〜700℃の温度で溶融後、一定速度で冷却して得られる。ただしこの方法では、材料の配向方向の制御が困難のため、先の熱間一軸プレス焼結で得られた材料よりは特性が低下するため、コストと特性のどちらを優先するか適宜選択する必要がある。
熱電材料を内管及び外管の径方向の積層構造とするためには、図6に示すように、まず焼結温度の高いCo-Sb系熱電材料6を二重管の外管4a内側に焼結形成し、次に焼結温度の低いBi-Te系またはSb-Te系熱電材料5を焼結形成すれば良い。
なお、二重管4a,4bと熱電材料5,6との接合強度の向上および異種熱電材料5,6間の接合強度向上のため、水素化チタン粉末を有機溶剤でペースト状にしたものを界面に塗布した後、熱間一軸プレス焼結を行うことができる。
(実施例1)
Bi-Te系熱電材料(n型材)の原料粉はSbI3を0.1wt%含むBi2Te2.4Se0.6組成となるように原料を秤量し、一方、Sb-Te系熱電材料(p型材)の原料粉はBi0.2Sb1.8Te3の組成となるように原料を秤量して、振動ミルによるメカニカルアロイングを行い合成した。得られた粉末(Bi-Te粉またはSb-Te粉)を外形11.5mm、内径6.5mm、厚さ30mmのリング状に加圧成形後、酸素含有率低減のため、水素中350℃で10時間の熱処理を行った。二重管として外管4aには外径14mm×肉厚1mm×長さ140mmの銅製管に無電解Ni-Pめっきを施したものを、内管4bには外径6mm×肉厚1mm×長さ150mmの銅製管に無電解Ni-Pめっきを施したものを用いた。この二重管を、外管4aに外接するカーボンダイ8および内管4bに内接するカーボンロッド7とともにホットプレス装置にセットし、外管4aと内管4bの間に先に得られた成形体5(Bi-Te粉末成形体またはSb-Te粉末成形体)を前記内管及び外管の軸方向に4個並べて挿入した。なお、カーボンダイ8、カーボンロッド7の表面には、二重管との反応防止のため、BNスプレーを十分塗布した。その後、アルゴンガス中で、温度450℃、加圧力50Mpa、保持時間75分の熱間一軸プレス焼結を行った。得られたp型とn型の管状熱電モジュール1,2を図1に示すようにフェライト系ステンレス製のフランジ付き配管(配管内径4インチ)に挿入し、アルカリフリーのアルミナーシリカ系接着剤で接着部9に固定するとともにシールした。管状熱電モジュール1,2の配管3への配置は図3(a)に示すように、配管の径方向の設置間隔を50mm、軸方向の設置間隔を45mmとした。その後図2に示すように管状熱電モジュールの外同士、内管同士を銅線で結線後、熱風試験装置から温度300℃の空気を流し、また、管状熱電モジュール内を入口温度25℃の冷却水を流した。
その時の最大出力を、電子負荷装置を用い負荷抵抗を変化させて求めた。その結果得られた出力は十対当たりの平均出力は51Wであった。また、連続1ヶ月の連続試験でも出力の低下は認められなかった。
(実施例2)
Bi-Te系熱電材料(n型材)の原料粉はSbI3を0.1wt%含むBi2Te2.4Se0.6組成となるように原料を秤量し、一方、Sb-Te系熱電材料(p型材)の原料粉はBi0.2Sb1.8Te3の組成となるように原料を秤量して、振動ミルによるメカニカルアロイングを行い合成した。得られた粉末(Bi-Te粉またはSb-Te粉)を外形11.5mm、内径6.5mm、厚さ30mmのリング状に加圧成形後、酸素含有率低減のため、水素中350℃で10時間の熱処理を行った。二重管として外管4aには外径14mm×肉厚1mm×長さ140mmの銅製管に無電解Ni-Pめっきを施したものを、内管4bには外径6mm×肉厚1mm×長さ150mmの銅製管に無電解Ni-Pめっきを施したものを用いた。この二重管を雰囲気炉内で同軸に立ててセットし、外管4aと内管4bの間に先に得られた成形体5(Bi-Te粉末成形体またはSb-Te粉末成形体)を前記内管及び外管の軸方向に4個並べて挿入した。常温で十分脱気後、アルゴンガス中で、温度700℃、保持時間75分で内部の成形体5の溶解を行い、1時間に300℃のスピードで冷却した。得られたp型とn型の管状熱電モジュール1,2を図1に示すようにフェライト系ステンレス製のフランジ付き配管(配管内径4インチ)に挿入し、アルカリフリーのアルミナーシリカ系接着剤で接着部9に固定するとともにシールした。管状熱電モジュール1,2の配管3への配置は図3(a)に示すように、配管の径方向の設置間隔を50mm、軸方向の設置間隔を45mmとした。その後図2に示すように管状熱電モジュールの外同士、内管同士を銅線で結線後、熱風試験装置から温度300℃の空気を流し、また、管状熱電モジュール内を入口温度25℃の冷却水を流した。
その時の最大出力を、電子負荷装置を用い負荷抵抗を変化させて求めた。その結果得られた出力は十対当たりの平均出力は41Wであった。また、連続1ヶ月の連続試験でも出力の低下は認められなかった。
(実施例3)
Bi-Te系およびSb-Te系熱電材料5の原料粉は、実施例1と同様に作成した。このBi-Te系およびSb-Te系熱電材料の原料粉を外形9.8、内径6.2mm、厚さ30mmのリング状に加圧成形後、酸素含有率低減のため、水素中350℃で10時間の熱処理を行った。また、CoSb系スクッテルダイト熱電材料の原料粉を以下のように作成した。p型材はCe0.12Fe0.71Co3.29Sb12の組成となるように、n型材はYb0.1Co3.88Pt0.12Sb12となるように原料を秤量し、真空中1100℃で溶解を行った後、窒素中で粉砕した。Co-Sb粉は、窒素中で外形11.8mm、内径10.2mm、厚さ30mmのリング状に加圧成形を行った。
外径14mm×肉厚1mm×長さ140mmの銅製の外管4aに無電解Ni-Pめっきを施したものおよびそれに外接するカーボンダイ8、さらに内側に外径10mmのカーボンロッド7aを図6(a)に示すようにホットプレス装置にセットし、外管4aとカーボンロッド7aとの間に先に得られた成形体6(Co-Sb成形体)を4個挿入した。なお、カーボンダイ8、カーボンロッド7aの表面には、外管4aおよび熱電材料6との反応防止のため、BNスプレーを十分塗布した。その後、アルゴン中で、温度750℃、加圧力50Mpa、保持時間75分の熱間一軸プレス焼結を行った。続いて、外径10mmのカーボンロッド7aを取り外し、外径6mm×肉厚1mm×長さ150mmの銅製の内管4bに無電解Ni-Pめっきを施したものとそれに内接するカーボンロッド7bを図6(b)に示すようにホットプレス装置にセットし、先に得られた成形体5(Bi-Te粉末成形体またはSb-Te粉末成形体)を4個挿入した。なお、カーボンロッド7bの表面には、内管4bとの反応防止のため、BNスプレーを十分塗布した。その後、アルゴンガス中で、温度450℃、加圧力50Mpa、保持時間75分の熱間一軸プレス焼結を行った。こうして得られたp型とn型の管状熱電モジュール1,2を図1に示すようにフェライト系ステンレス製のフランジ付き配管(配管内径4インチ)に挿入し、アルカリフリーのアルミナーシリカ系接着剤で接着部9に固定するとともにシールした。管状熱電モジュール1,2の配管3への配置は図3(b)に示すように、配管の径方向の設置間隔を50mm、軸方向の設置間隔を45mmとした。図1に示すようにフェライト系ステンレス製のフランジ付き配管(配管内径4インチ)に挿入し、アルカリフリーのアルミナーシリカ系接着剤で固定するとともにシールした。管状熱電モジュールの外同士、内管同士を銅線で結線後、熱風試験装置から温度400℃の空気を流し、また、管状熱電モジュール内を入口温度25℃の冷却水を流した。
その時の最大出力を、電子負荷装置を用い負荷抵抗を変化させて求めた。その結果得られた出力は十対当たりの平均出力は64Wであった。また、連続1ヶ月の連続試験でも出力の低下は認められなかった。
(比較例1)
実施例1と同じ組成のBi-Te系またはSb-Te系の原料粉を焼結し、得られた焼結体を4mm角(上記d寸法は4.5mmであり、d/tは4.5)、厚さ3mmに機械加工を行った。
コージェライト型枠に耐熱樹脂テープでマスキングを行った後、p型とn型のBiTe系熱電素子を交互に挿入、反応防止層としてMoを50μm溶射し、さらに、Alを1mm溶射した。溶射面は、表面粗さが大きいため、平面研削でAl電極厚さが0.8mmになるまで追い込んだ。得られた熱電モジュールは、酸化防止のため、SiO2系表面コーティング材でコーティングを行った。作成された熱電モジュールは、アルミニウム製の配管(配管の実効内径4インチ、断面は熱電モジュールが取り付け可能なように扁平状にし、配管内にフィンを取り付けたもの)に取り付けた。管状熱電モジュールの外同士、内管同士を銅線で結線後、熱風試験装置から温度300℃の空気を流し、また、管状熱電モジュールの冷却面側は25℃の冷却水で冷却した。この時の最大出力を、電子負荷装置を用い負荷抵抗を変化させて求めた。その結果得られた出力は一モジュール当たり最大14Wであった。また、実施例1と比較した製造コストは約3倍であった。
本発明は、自動車の排気ガスの熱や発電プラントまたはごみ焼却装置の廃熱を熱源とする熱発電システムに利用できる。
本発明の管状熱電モジュールを用いた熱電変換装置の構造を示す模式図。 管状熱電モジュールの配線方法を示す模式図。 管状熱電モジュールの配置例。 管状熱電モジュールの断面構造を示す模式図。 管状熱電モジュールの製造方法の例。 二層構造をもつ管状熱電モジュールの製造方法の例。 従来の管状熱電モジュールの構造を示す模式図。 従来の熱電モジュールの構造を示す模式図。
符号の説明
1n型管状熱電モジュール
2p型管状熱電モジュール
3高温流体の経路となる金属製配管
4導電性二重管
5Bi-Te系またはSb-Te系熱電材料
6Co-Sb系熱電材料
7カーボンロッド
8カーボンダイ

Claims (4)

  1. 導電性の内管と、導電性の外管と、前記内管と前記外管の間に形成された熱電材料を有する管状熱電モジュールであり、前記熱電材料は熱電材料粉末を前記内管および外管を壁面として前記内管及び外管の軸方向に熱間一軸プレス焼結されたことを特徴とする管状熱電モジュール。
  2. 導電性の内管と、導電性の外管と、前記内管と前記外管との間に形成された熱電材料を有する管状熱電モジュールであり、前記熱電材料は前記内管と前記外管の間に入れられた熱電材料粉末を溶融・凝固したものであることを特徴とする管状熱電モジュール。
  3. 前記熱電材料は、熱電材料粉末を一旦成形体とし、その後前記成形体を前記内管と前記外管との間へ前記内管及び外管の軸方向に複数並べて配置し、その後熱間一軸プレス焼結または溶融・凝固したことを特徴とする請求項1または2に記載の管状熱電モジュール。
  4. 前記管状熱電モジュールのp型の熱電材料はSb-Te系熱電材料、n型の熱電材料はBi-Te系熱電材料であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の管状熱電モジュール。
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