JP4164694B2 - 車両の制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、車両の前輪と後輪のうち一方を主駆動輪として他方を副駆動輪とし、各駆動輪毎に動力源を備えた車両の制御装置に関するものである。
近年、車両の動力源としてエンジンと電動発電機とを搭載して、これらのエンジンと電動発電機の少なくとも一方の動力で車両を走行させるようにしたハイブリッド車が開発されている。このようなハイブリッド車においては、特許文献1(特開平11−147424号公報)に記載されているように、エンジンのクランク軸に電動発電機(モータジェネレータ)を連結すると共に、この電動発電機の回転軸にエアコン用コンプレッサ等の補機装置を機械的に連結し、エンジン停止中に電動発電機により補機装置を駆動するときに、クランク軸と電動発電機との連結をクラッチにより切り離すことで、補機装置を小電力で駆動できるようにしたものがある。
また、特許文献2(特開平5−260610号公報)に記載されているように、減速時に車両の減速エネルギを利用してエンジンのクランク軸に連結された電動発電機を駆動して発電させる“減速回生発電”を行うことで、車両の減速エネルギを電気エネルギに変換してバッテリに回収するようにしたものがある。
特開平11−147424号公報(第2頁等) 特開平5−260610号公報(第2頁等)
しかし、上記特許文献1の技術では、エンジン周辺に電動発電機や補機装置やクラッチ機構等を設ける必要があるため、エンジン周辺の構成が複雑化するという欠点がある。しかも、エンジン周辺の限られたスペースに電動発電機や補機装置やクラッチ機構等を配置するのは困難である。
また、上記特許文献2の技術のように、エンジンのクランク軸に連結された電動発電機で減速回生発電を行う構成では、減速回生発電の際に車両の減速エネルギがトランスミッションを介して電動発電機に伝達されるため、車両の減速エネルギの一部がトランスミッションを駆動するのに使われてしまい、その分、減速エネルギの回収効率が低下するという欠点がある。
本発明は、これらの事情を考慮してなされたものであり、従って本発明の目的は、車両の動力源や補機装置の搭載性を向上させることができると共に、車両の減速エネルギを効率良く回収することができる車両の制御装置を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、車両の前輪と後輪のうち一方を主駆動輪として他方を副駆動輪とし、各駆動輪毎に動力源を備えた車両の制御装置において、主駆動輪の駆動源である内燃機関と、この内燃機関を制御する内燃機関制御手段と、内燃機関の動力で駆動される発電機と、この発電機の発電電力で充電される蓄電手段とを設けると共に、副駆動輪の駆動源である電動発電機と、車両の補機装置と、副駆動輪と電動発電機と補機装置との間で動力を分配して伝達する動力分配装置とを設けたことを第1の特徴とし、更に、電動発電機と蓄電手段との間で電力変換を行うと共に該電動発電機の駆動力と発電量を制御する電力変換制御手段を設け、蓄電手段の充電が必要となったときに前記発電機による充電が正常に機能しない場合は、前記電動発電機の発電電力で前記蓄電手段を充電するように前記電力変換制御手段に指令すると共に前記電動発電機の発電量の増加による前記副駆動輪の駆動力の減少を打ち消すのに必要な前記主駆動輪の駆動力の増加を前記内燃機関制御手段に指令する車両制御手段を設けたことを第2の特徴とするものである。
本発明の第1の特徴によれば、内燃機関で主駆動輪を駆動する二輪駆動走行(内燃機関の動力のみによる走行)時には、副駆動輪から動力分配装置に入力される動力により電動発電機や補機装置(例えばエアコン用コンプレッサ等)を駆動して、電動発電機に発電させたり、補機装置を作動させたりすることができる。そして、車両の減速時等には、副駆動輪からの動力により電動発電機を駆動して減速回生発電を行うことができる。また、車両の停止中は、電動発電機の動力により補機装置を駆動することができる。更に、電動発電機の動力を動力分配装置を介して副駆動輪に伝達することで、電動発電機で副駆動輪を駆動する二輪駆動走行(電動発電機の動力のみによる走行)、又は、内燃機関と電動発電機で主駆動輪と副駆動輪の両方を駆動する四輪駆動走行が可能となる。
この場合、減速回生発電の際に、副駆動輪からの動力がトランスミッションを介することなく電動発電機に伝達されるため、車両の減速エネルギを効率良く蓄電手段に回収することができる。また、補機装置と電動発電機を共に副駆動輪側に設けたため、主駆動輪側に設けた内燃機関の周辺構成を簡素化することができ、動力源や補機装置の搭載性を向上させることができる。
更に、本発明の第2の特徴によれば、蓄電手段の充電が必要となったときに発電機による充電が正常に機能しない場合は、前記電動発電機の発電電力で前記蓄電手段を充電すると共に前記電動発電機の発電量の増加による前記副駆動輪の駆動力の減少を主駆動輪の駆動力の増加によって打ち消すように構成しているため、もし、何等かの故障で発電機で蓄電手段を充電できなくなった場合でも、蓄電手段の充電が必要となったときに、電動発電機の発電電力で蓄電手段を充電することができる。これにより、発電機が故障等で正常に機能しない場合でも、蓄電手段の充電量を適正範囲に維持することができ、車両の各システムを正常に動作させることができる。しかも、電動発電機の発電量の増加による副駆動輪の駆動力の減少を主駆動輪の駆動力の増加(つまり内燃機関の出力増加)で打ち消すように制御するため、車両全体としての駆動力をほぼ一定に維持することができ、車両の走行性能に悪影響を及ぼすことなく、電動発電機で蓄電手段を充電することができる。
また、本発明は、請求項2のように、動力分配装置として遊星ギア装置を設けるようにすると良い。遊星ギア装置を用いて副駆動輪と電動発電機と補機装置とを機械的に連結すれば、これら各要素間の動力分配を簡易に実現することができ、システム構成を簡単化・低コスト化することができる。
ところで、例えば特開2004−168176号公報に記載されているように、モータから駆動輪への動力の伝達・切り離しを行うべく動力伝達経路の途中に車軸用クラッチや減速ギアを設け、更にモータと車軸用クラッチとの間にエアコン用コンプレッサを設けた構成としたものがある。この構成では、一定のギア比により動力(回転)の伝達が行われ、エアコン用コンプレッサの回転速度が車輪連結軸の回転速度に依存して上昇又は下降するため、車輪連結軸の回転速度の影響を受けずにコンプレッサの回転速度を制御できないという欠点がある。
これに対して、前記請求項2のように、動力分配装置として遊星ギア装置を用いた構成では、副駆動輪の車輪連結軸の回転速度の影響を受けることなくコンプレッサ回転速度等の補機装置の駆動状態を制御できるため、補機装置の駆動状態を最適に制御することが可能となる。
動力分配装置として遊星ギア装置を用いる場合には、請求項3のように、遊星ギア装置のリングギア、サンギア、キャリアに、それぞれ補機装置と副駆動輪と電動発電機を所定の組み合わせで連結すれば良く、その連結の組み合わせを適宜変更しても良いことは言うまでもない。
更に、請求項4のように、補機装置と副駆動輪と電動発電機のうちの2つの間の動力伝達経路の連結/遮断を切り換える切換手段を設けるようにしても良い。このようにすれば、切換手段により連結/遮断を適宜切り換えることで動力伝達経路を適正に制御することができる。
具体的には、請求項5のように、補機装置と副駆動輪との間の動力伝達経路の連結/遮断を切り換えるクラッチを設け、車両の停止中にはクラッチを遮断状態に切り換え、車両の停止中以外のときには要求に応じてクラッチを連結状態に切り換えるようにすると良い。これにより、車両の停止中には、クラッチを遮断状態に切り換えて補機装置と副駆動輪との間の動力伝達経路を遮断することで電動発電機の動力を補機装置へ確実に伝達することができる。また、車両の発進時には、クラッチを連結状態に切り換えて補機装置と副駆動輪との間の動力伝達経路を連結することで電動発電機の動力を副駆動輪と補機装置へ確実に伝達することができる。一方、車両の走行中には、車軸の回転に応じてクラッチを遮断状態に切り換えて電動発電機の動力で補機装置を作動させるモードと、クラッチを連結状態に切り換えて副駆動輪から補機装置へ動力伝達するモードとを選択的に切り換えることができる。
また、請求項6のように、補機装置としてエアコン用コンプレッサを備えた冷凍サイクルを設けたシステムの場合、冷凍サイクルは、冷媒が流通する冷媒通路の途中に、該冷媒を減圧膨張させると共にその膨張エネルギを機械エネルギに変換して回収する膨張機を備え、この膨張機で回収した機械エネルギによりコンプレッサ及び/又は電動発電機の駆動を補助するように構成しても良い。このようにすれば、冷凍サイクルの余剰エネルギをコンプレッサや電動発電機の駆動エネルギとして有効に利用することができて、省燃費効果を高めることができる。
この場合、請求項7のように、冷凍サイクルは、冷媒通路のうち膨張機よりも上流側に、動力源で発生した熱を回収する熱回収手段を設けるようにしても良い。このようにすれば、膨張機によるエネルギ回収効率を更に向上させることができる。
以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
まず、図1に基づいて、内燃機関と電動発電機とを駆動源とするハイブリット車の構成を説明する。尚、図1では、左側が車両10のフロント側であり、右側が車両10のリア側である。
図1に示すように、車両10のフロント側には主動力装置D1が搭載され、リア側には副動力装置D2が搭載されている。車両10は、これら2つの動力装置D1,D2で発生する動力により走行するようになっている。
車両10のフロント部分には、主駆動輪として左右2つの前輪11,12が設けられ、各前輪11,12を駆動する車軸13に主動力装置D1が連結されている。この主動力装置D1は、ガソリンや軽油等の燃料の燃焼により動力を発生する主動力源としてのエンジン14(内燃機関)と、AT(自動変速機)やCVT(無段変速機)等よりなるトランスミッション15を備えており、エンジン14の出力がトランスミッション15を介して車軸13に伝達されることで、左右の前輪11,12が回転駆動されるようになっている。エンジン14の出力軸には、ベルト等の回転伝達手段16を介してオルタネータ17(発電機)が回転伝達可能に連結されている。
一方、車両10のリア部分には、副駆動輪として左右2つの後輪18,19が設けられ、各後輪18,19を駆動する車軸20,21の間にデファレンシャルギア22が設けられている。そして、このデファレンシャルギア22に駆動軸26を介して副動力装置D2が連結されている。この副動力装置D2は、遊星ギア装置により構成される動力分配装置23と、副動力源としての電動発電機24と、補機装置としてのエアコン用コンプレッサ25とを備えている。電動発電機24は駆動軸27を介して動力分配装置23に連結され、エアコン用コンプレッサ25は駆動軸28を介して動力分配装置23に連結されている。電動発電機24は、例えば交流同期型のモータジェネレータにより構成され、電力の供給により駆動される電動機としての機能(力行機能)と、機械エネルギを電気エネルギに変換する発電機としての機能(回生機能)とを兼ね備えている。電動発電機24には、インバータ等を内蔵した電力変換ユニット29(電力変換制御手段)が接続されている。
尚、動力分配装置(遊星ギア装置)23に連結される3つの駆動軸26〜28を区別しやすくするために、以下の説明では、駆動軸26を「デフ連結軸26」、駆動軸27を「MG連結軸27」、駆動軸28を「コンプレッサ連結軸28」と表記する。
電源系の構成としては、定格12Vのバッテリ30と、DC−DCコンバータ32と、主動力装置D1のオルタネータ17と、副動力装置D2の電力変換ユニット29に接続された高電圧バッテリ33(蓄電手段)とを備えている。
また、本システムは、各種の電子制御ユニット(ECU)を備えており、各ECUは図示しない各種センサ等の検出値に基づいてアクチュエータ等の駆動を制御する。具体的には、エンジンECU34(内燃機関制御手段)は、エンジン運転状態等に基づいて燃料噴射制御や点火時期制御といったエンジン制御を実施する。ハイブリッドECU35は、車両10の全体を統括的に制御する車両制御手段を構成するものであり、電力変換ユニット29に対して制御信号を出力することで、電力変換ユニット29に内蔵されたモータECU(図示せず)が電動発電機24の駆動力と発電量を制御する。
エアコンECU36は、ドライバの要求や車両10の走行状態等に基づいてコンプレッサ25を駆動して空調制御を実施する。バッテリECU37は、電流センサ38で検出した高電圧バッテリ33の充放電電流、温度センサ39で検出した高電圧バッテリ33の温度、高電圧バッテリ33の端子電圧等に基づいて高電圧バッテリ33の充電状態(充電割合)を制御する。また、バッテリECU37は、オルタネータ17の故障や回転伝達手段16の不具合等によりオルタネータ17が発電できないこと電流センサ38の検出電流等により検出する機能を備えている。
これら各ECU34〜37は、いずれもCPU、ROM、RAM等を備えたマイクロコンピュータを主体として構成され、相互に制御信号等の送受信ができるようになっている。各ECU34〜37や他の電気負荷は、12Vのバッテリ30から電力が供給され、12Vのバッテリ30は、DC−DCコンバータ32を介して高電圧バッテリ33からの電力で充電されるようになっている。
次に、図2を用いて、副動力装置D2の詳細な構成を説明する。図2に示すように、動力分配装置23は、同一軸心で回転するサンギア40及びリングギア41と、これらサンギア40及びリングギア41に噛み合って公転しながら自転するピニオンギア42を有するキャリア43とからなる遊星ギア装置により構成されている。そして、サンギア40にデフ連結軸26が接続され、リングギア41にコンプレッサ連結軸28が接続され、キャリア43にMG連結軸27が接続されている。
デフ連結軸26とコンプレッサ連結軸28との間には直結クラッチ44(切換手段)が設けられている。この直結クラッチ44は、例えばON/OFF切換式のクラッチであり、ハイブリッドECU35からの制御信号に基づいてON/OFF(連結状態/遮断状態)が切り換えられる。尚、切換手段として、ワンウェイクラッチや遠心クラッチ等を用いるようにしても良い。
直結クラッチ44がON(連結状態)に切り換えられれると、デフ連結軸26からの動力はコンプレッサ連結軸28を介してコンプレッサ25に伝達され、その際、動力分配装置23の3軸(デフ連結軸26、MG連結軸27及びコンプレッサ連結軸28)は共に同一速度で回転する。これに対し、直結クラッチ44がOFF(遮断状態)に切り換えられると、デフ連結軸26とコンプレッサ連結軸28とは分断された状態となり、動力分配装置23の3軸は遊星ギアの共線特性に基づく回転速度でそれぞれ回転する。
コンプレッサ連結軸28には、エアコンスイッチ(図示略)の状態等に応じてON/OFFされるコンプレッサクラッチ45が設けられている。このコンプレッサクラッチ45は、コンプレッサ25に内蔵され、エアコンECU36からコンプレッサ25に出力される制御信号に基づいてコンプレッサクラッチ45がON/OFFされるようになっている。
次に、図3を用いて、車両用エアコンの冷凍サイクル46について説明する。図3に示すように、冷凍サイクル46は、コンプレッサ25の吐出口→コンデンサ(凝縮器)49→膨張機47→エバポレータ(蒸発器)48→コンプレッサ25の吸入口の経路で冷媒が循環するように冷媒配管50で接続して構成されている。コンプレッサ25の駆動中は、コンプレッサ25で圧縮されて高温になった冷媒がコンデンサ49に送られて放熱凝縮して液化した後、膨張機47に送られる。そして、この膨張機47にて冷媒が液化状態から膨張させられて低温・低圧の霧状となった後、エバポレータ48に送られる。このエバポレータ48では、冷媒が蒸発気化して、エバポレータ48周囲の空気から蒸発潜熱を奪うことで、周囲の空気が冷却され、車室内に送風される。このエバポレータ48で気化した冷媒は、コンプレッサ25に吸入されて圧縮され、再びコンデンサ49に送られ、以後、上述した作用を繰り返す。
また、冷媒は、冷媒配管51を介して冷媒ポンプ52→水冷媒熱交換器53(熱回収手段)→排気熱回収器54(熱回収手段)→膨張機47の経路でも循環する。このとき、水冷媒熱交換器53では、冷媒配管51内の冷媒とエンジン14を循環する冷却水との間で熱交換が行われる。また、排気熱回収器54では、エンジン14の熱などが回収される。膨張機47は、コンプレッサ25に連結軸(図示せず)を介して機械的に連結されており、冷媒を減圧膨張させると共に膨張エネルギを機械エネルギに変換して回収し、その機械エネルギによりコンプレッサ25と電動発電機24の駆動を補助する。
以上のように構成した車両システムでは、エンジン14と電動発電機24のうちのいずれか一方の動力により走行する二輪駆動走行(2WD走行)と、エンジン14と電動発電機24の両方の動力により走行する四輪駆動走行(4WD走行)とが可能となる。
エンジン11で前輪11,12を駆動する2WD走行(エンジン11の動力のみによる走行)時には、後輪18,19(デフ連結軸26)から動力分配装置23に入力される動力により電動発電機24やコンプレッサ25を駆動して、電動発電機24による発電やコンプレッサ25によるエアコン稼働を行うことができる。
そして、車両10の減速時等には、後輪18,19からの動力により電動発電機24で減速回生発電を行って、電動発電機24の発電電力でバッテリ30や高電圧バッテリ33を充電することができる。
また、車両10の停止中は、電動発電機24の動力によりコンプレッサ25を駆動して、エアコンを稼働させることができる。
更に、電動発電機24の動力を動力分配装置23を介して後輪18,19に伝達することで、電動発電機24で後輪18,19を駆動する2WD走行(電動発電機24の動力のみによる走行)、又は、エンジン11と電動発電機24で前輪11,12と後輪18,19の両方を駆動する4WD走行(エンジン11と電動発電機24とが協働した走行)が可能となる。
ハイブリッドECU35は、後述する図6乃至図8の車両制御用の各プログラムを実行することで、次のようにして車両10の制御を行う。
まず、図4に示すように、シフト位置、走行状態、空調要求、2WD/4WD要求、エンジン動作状態等に基づいてシステムモードを設定する。本実施例では、シフト位置、走行状態、空調要求、2WD/4WD要求、エンジン動作状態の組み合わせに応じてシステムモードMODE1〜MODE22が設定されている。
尚、システムモードMODE1〜MODE6において、エンジン冷間時(暖機前)には、エンジン11を運転する。また、システムモードMODE7〜MODE22において、エンジン11を停止するシステムモードに設定されている場合でも、高電圧バッテリ33の充電要求があるときやエンジン冷間時には、エンジン11を運転するため、エンジン11を運転するシステムモードに切り換える(例えば、MODE8からMODE7に切り換える)。
この後、図5に示すように、設定されたシステムモードに応じて直結クラッチ44のON/OFFや電動発電機24の状態を制御する。ここで、図5中のコンプレッサ駆動とは、電動発電機24に電力を供給して電動発電機24の動力でコンプレッサ25を駆動する状態であり、リア駆動とは、電動発電機24に電力を供給して電動発電機24の動力で後輪18,19を駆動する状態である。また、シャットダウンとは、電動発電機24への電力供給を停止して後輪18,19からの動力により電動発電機24が駆動されて発電する状態である。
尚、ドライバの加速要求、電源条件、空調条件等によっては、空調要求や2WD/4WD要求が同一であっても直結クラッチ44のON/OFFや電動発電機32の状態が適宜変更されるようになっている。
例えば、走行状態が発進状態で空調要求有り、且つ、2WDの要求有りの場合、空調要求が出された初期は、直結クラッチ44がOFFされると共に電動発電機24が電力供給による駆動状態とされる。これにより、電動発電機24の動力によりコンプレッサ25の回転速度が上昇して、冷房能力が最大限に高められる。その後、コンプレッサ回転速度が要求回転速度に達すると、直結クラッチ44がONされると共に電動発電機24の電力供給による駆動が停止される。これにより、動力分配装置23の3軸が共に同一速度で回転する状態となり、エンジン駆動に伴うデフ連結軸26の回転によってコンプレッサ25の回転が継続される。
以下、各種状況下における車両10の制御例を説明する。まず車両10の通常走行中は、基本的にエンジン14の動力により車両10が走行する。このとき、デフ連結軸26とコンプレッサ連結軸28との間に設けた直結クラッチ44がOFFにされ、デファレンシャルギア22を通じて動力分配装置(遊星ギア装置)23に入力される動力が電動発電機24とエアコン用コンプレッサ25に所定比率で分配供給される。これにより、これら電動発電機24とエアコン用コンプレッサ25が作動する。この状態で、エアコンスイッチがONであれば、コンプレッサクラッチ45がON(連結状態)にされ、コンプレッサ33の駆動軸が回転して、エアコンが稼働状態になる。また、エアコンスイッチがOFFであれば、コンプレッサクラッチ45がOFF(遮断状態)にされ、エアコンが非稼働状態になる。
また、車両走行時には、デフ連結軸26の回転に応じて、直結クラッチ44をOFF(遮断状態)にして電動発電機24の動力でコンプレッサ25を作動させるモードと、直結クラッチ44をON(連結状態)にして後輪18,19(デフ連結軸26)からコンプレッサ25へ動力伝達するモードとを選択的に切り換える。
車両10の減速時や制動時には、後輪18,19からの動力により電動発電機24で減速回生発電を行って、電動発電機24の発電電力が電力変換ユニット29を介してバッテリ30や高電圧バッテリ33に充電される。この際、後輪18,19からの動力はトランスミッションを介することなく電動発電機24に伝達されるため、減速エネルギが効率良く回収される。
車両走行中において雪道や氷結路などの低摩擦係数路で車輪のスリップ等を検知した場合には、エンジン動力に加え、電動発電機24の動力を走行動力とする四輪駆動状態へ移行される。この場合、電動発電機24の動力がデファレンシャルギア22を介して左右の後輪18,19に伝達される。
停車中は、いわゆるアイドルストップ機能(自動停止・再始動機能)によりエンジン14が停止される。このとき、直結クラッチ44がOFFにされ、電動発電機24の動力によりコンプレッサ25が作動する。この状態で、エアコンスイッチがONであれば、コンプレッサクラッチ45がONにされ、エアコンが稼働状態となる。アイドルストップを行わない場合であっても、停車中(アイドル時)には直結クラッチ44がOFFにされ、電動発電機24の動力によりコンプレッサ25が駆動される。
尚、停車中に、直結クラッチ44をONにして、電動発電機24の動力によりコンプレッサ25を駆動すると共に膨張機47から連結軸55を介して供給される動力によりコンプレッサ25の駆動を補助するようにしても良い。
停車状態からの車両発進時には、電動発電機24から後輪18,19(デフ連結軸26)とコンプレッサ25への動力伝達を確実に実施すべく直結クラッチ44をONにする。これにより、車両10の速やかな発進が可能となる。但し、車両発進時に電動発電機24による駆動補助を必要としない場合には直結クラッチ44をOFFにする。
これらの車両制御を行う際に、ハイブリッドECU35は、次のようにしてエンジン14と電動発電機24を制御する。
まず、アクセル開度等に基づいて車両10の走行に必要な車両駆動トルクTv を演算し、電動発電機24をシステムモードに応じた要求状態に制御するのに必要な電動発電機トルクTm (電動発電機24の発生トルク)を演算する。この電動発電機トルクTm 等に基づいて副駆動軸トルクTr (後輪18,19の駆動トルク)を演算し、車両駆動トルクTv と副駆動軸トルクTr 等に基づいて主駆動軸トルクTf (前輪11,12の駆動トルク)を演算する。そして、電力変換ユニット29に電動発電機トルクTm の信号を送信することで、電力変換ユニット29によって電動発電機24の駆動トルクが電動発電機トルクTm となるように制御され、エンジンECU34に主駆動軸トルクTf の信号を送信することで、エンジンECU34によってエンジン14の出力トルクが主駆動軸トルクTf となるように制御される。
ここで、主駆動軸トルクTf を演算する際に、高電圧バッテリ33の充電要求が無い場合には、車両駆動トルクTv から副駆動軸トルクTr を減算して主駆動軸トルクTf を求める。
Tf =Tv −Tr
一方、高電圧バッテリ33の充電要求がある場合には、オルタネータ17が発電可能であれば、オルタネータ17の発電電力で高電圧バッテリ33を充電するため、要求充電電力に基づいてオルタネータ17の発電(高電圧バッテリ33の充電)に必要なオルタネータ発電トルクTg を演算する。
そして、車両駆動トルクTv から副駆動軸トルクTr を減算して主駆動軸トルクTf (Tf =Tv −Tr )を求めた後、この主駆動軸トルクTf にオルタネータ発電トルクTg を加算することで主駆動軸トルクTf をオルタネータ発電トルクTg だけ増量補正して最終的な主駆動軸トルクTf を求める。
Tf =Tf +Tg
これに対して、高電圧バッテリ33の充電要求があるが、オルタネータ17の故障や回転伝達手段16の不具合等によりオルタネータ17が発電できないことが電流センサ38の検出電流等により検出された場合には、電動発電機24の発電量を増加させて電動発電機24の発電電力で高電圧バッテリ33を充電するため、要求充電電力に基づいて電動発電機24の発電量増加(高電圧バッテリ33の充電)に必要な電動発電機24のトルク減少量ΔTm を算出する。
そして、電動発電機トルクTm からトルク減少量ΔTm を減算することで電動発電機トルクTm をトルク減少量ΔTm だけ減量補正する。
Tm =Tm −ΔTm
この後、電動発電機トルクTm の減量補正に伴って副駆動軸トルクTr を修正する(副駆動軸トルクTr をトルク減少量ΔTm だけ減量補正する)。
Tr =Tr −ΔTm
この後、車両駆動トルクTv から減量補正後の副駆動軸トルクTr を減算して主駆動軸トルクTf を求める。
Tf =Tv −Tr
これにより、電動発電機24の発電量の増加による副駆動軸トルクTr の減少を主駆動軸トルクTf の増加で打ち消すように主駆動軸トルクTf を決定する。
以下、ハイブリッドECU35が実行する図6乃至図8の車両制御用の各プログラムの処理内容を説明する。
[車両制御]
図6に示す車両制御プログラムは、IGスイッチ(イグニッションスイッチ)のON中に所定周期(例えば8ms周期)で実行される。本プログラムが起動されると、まず、ステップ101で、初期化処理を実行して、入出力ポートの初期化やRAMの変数領域の設定等を行う。この後、ステップ102で、トランスミッション15のシフト位置信号を入力し、次のステップ103で、アクセル開度信号を入力する。この後、ステップ104でブレーキ信号を入力し、次のステップ105で、車速信号を入力する。この後、ステップ106で、空調要求信号を入力し、次のステップ107で、充電要求信号を入力する。
この後、ステップ108に進み、車両駆動トルク演算プログラム(図示せず)を実行して、シフト位置、アクセル開度、車速、ブレーキの有無等に基づいて車両駆動トルクTv を演算する。
この後、ステップ109に進み、シフト位置、走行状態、空調要求、2WD/4WD要求、エンジン動作状態等に基づいてシステムモード(図4参照)を設定した後、ステップ110に進み、後述する図7のシステムモード毎の処理プログラムを実行して、現在のシステムモードに応じて直結クラッチ44のON/OFFや電動発電機24の状態を制御する(図5参照)。
この後、ステップ111に進み、IGスイッチがOFFされたか否かを判定し、IGスイッチがONであれば、ステップ102に戻って、ステップ102〜ステップ111の処理を繰り返し、前記ステップ111で、IGスイッチがOFFされた判定されたときに、本プログラムを終了する。
[システムモード毎の処理]
図7に示すシステムモード毎の処理プログラムは、前記図6の車両制御プログラムのステップ110で実行されるサブルーチンである。本プログラムが起動されると、まず、ステップ201で、現在のシステムモードに応じた直結クラッチ44の要求状態(ON/OFF)と電動発電機24の要求状態(シャットダウン、コンプレッサ駆動、リア駆動)を決定する(図5参照)。
この後、ステップ202に進み、直結クラッチ44をシステムモードに応じた要求状態に制御した後、ステップ203に進み、電動発電機24をシステムモードに応じた要求状態に制御するのに必要な電動発電機トルクTm を演算する。
この後、ステップ204に進み、電動発電機トルクTm 等に基づいて副駆動軸トルクTr を演算した後、ステップ205に進み、後述する図7の主駆動軸トルク演算プログラムを実行して、車両駆動トルクTv と副駆動軸トルクTr 等に基づいて主駆動軸トルクTf を演算する。
この後、ステップ206に進み、電力変換ユニット29に電動発電機トルクTm の信号を送信する。これにより、電力変換ユニット29によって電動発電機24の駆動トルクが電動発電機トルクTm となるように制御される。
この後、ステップ207に進み、エンジンECU34に主駆動軸トルクTf の信号を送信する。これにより、エンジンECU34によってエンジン14の出力トルクが主駆動軸トルクTf となるように制御される。
[主駆動軸トルク演算]
図8に示す主駆動軸トルク演算プログラムは、前記図7のシステムモード毎の処理プログラムのステップ205で実行されるサブルーチンである。本プログラムが起動されると、まず、ステップ301で、バッテリECU37から高電圧バッテリ33の充電要求が有るか否かを判定する。
このステップ301で、高電圧バッテリ33の充電要求が無いと判定された場合には、オルタネータ17で発電する必要が無いと判断して、ステップ310に進み、オルタネータ17の発電に必要なオルタネータ発電トルクTg を“0”に設定する。
この後、ステップ311に進み、車両駆動トルクTv から副駆動軸トルクTr を減算して主駆動軸トルクTf を求める。
Tf =Tv −Tr
この後、ステップ312に進み、主駆動軸トルクTf にオルタネータ発電トルクTg を加算して最終的な主駆動軸トルクTf を求めるが、高電圧バッテリ33の充電要求が無いと判定された場合は、オルタネータ発電トルクTg が“0”に設定されているため、上記ステップ311で算出した主駆動軸トルクTf が、そのまま最終的な主駆動軸トルクTf となる。
一方、上記ステップ301で、高電圧バッテリ33の充電要求が有ると判定された場合には、ステップ302に進み、高電圧バッテリ33の充電に必要な要求充電電力を算出した後、ステップ303に進み、オルタネータ17が発電可能であるか否かを判定する。このオルタネータ17が発電可能か否かの判定は、電流センサ38の検出電流に基づいて判定したり、或は、車両に搭載された自己診断機能の診断結果に基づいて判定すれば良い。
このステップ303で、オルタネータ17が発電可能であると判定された場合には、オルタネータ17の発電電力で高電圧バッテリ33を充電する。この場合、ステップ304に進み、要求充電電力に基づいてオルタネータ17の発電(高電圧バッテリ33の充電)に必要なオルタネータ発電トルクTg を算出した後、ステップ305に進み、電動発電機24の発電量を増加させる必要が無いため、電動発電機24のトルク減少量ΔTm を“0”に設定する。
この後、ステップ311に進み、車両駆動トルクTv から副駆動軸トルクTr を減算して主駆動軸トルクTf を求める。
Tf =Tv −Tr
この後、ステップ312に進み、主駆動軸トルクTf にオルタネータ発電トルクTg を加算することで主駆動軸トルクTf をオルタネータ発電トルクTg だけ増量補正して最終的な主駆動軸トルクTf を求める。
Tf =Tf +Tg
これに対して、上記ステップ303で、オルタネータ17の故障や回転伝達手段16の不具合等によりオルタネータ17が発電できないと判定された場合には、電動発電機24の発電量を増加させて電動発電機24の発電電力で高電圧バッテリ33を充電する。この場合、ステップ306に進み、オルタネータ発電トルクTg を“0”に設定した後、ステップ307に進み、要求充電電力に基づいて電動発電機24の発電量増加(高電圧バッテリ33の充電)に必要な電動発電機24のトルク減少量ΔTm を算出する。
この後、ステップ308に進み、電動発電機トルクTm からトルク減少量ΔTm を減算することで電動発電機トルクTm をトルク減少量ΔTm だけ減量補正する。
Tm =Tm −ΔTm
この後、ステップ309に進み、電動発電機トルクTm の減量補正に伴って副駆動軸トルクTr を修正する(副駆動軸トルクTr をトルク減少量ΔTm だけ減量補正する)。
Tr =Tr −ΔTm
この後、ステップ310に進み、車両駆動トルクTv から減量補正後の副駆動軸トルクTr を減算して主駆動軸トルクTf を求める。
Tf =Tv −Tr
これにより、電動発電機24の発電量の増加による副駆動軸トルクTr の減少を主駆動軸トルクTf の増加で打ち消すように主駆動軸トルクTf を決定する。
この後、ステップ312に進み、主駆動軸トルクTf にオルタネータ発電トルクTg を加算して最終的な主駆動軸トルクTf を求めるが、オルタネータ17が発電できないと判定された場合は、オルタネータ発電トルクTg が“0”に設定されているため、上記ステップ311で算出した主駆動軸トルクTf が、そのまま最終的な主駆動軸トルクTf となる。
以上説明した本実施例では、後輪18,19側のデフ連結軸26に動力分配装置23を介して電動発電機24を連結する構成としたので、減速回生発電の際に、後輪18,19からの動力がトランスミッション15を介することなく電動発電機24に伝達され、車両10の減速エネルギを効率良く高電圧バッテリ33に回収することができる。また、コンプレッサ25と電動発電機24を共に後輪18,19側に設けたため、前輪11,12側に設けたエンジン14の周辺構成を簡素化することができ、動力源や補機装置の搭載性を向上させることができる。
更に、本実施例では、高電圧バッテリ33の充電要求があるにも拘らず、オルタネータ17が発電できない場合には、電動発電機24の発電量を増加させて電動発電機24の発電電力で高電圧バッテリ33を充電するようにしたので、もし、オルタネータ17の故障や回転伝達手段16の不具合等によりオルタネータ17で高電圧バッテリ33を充電できない状態になった場合でも、電動発電機24の発電電力で高電圧バッテリ33の充電量を適正範囲に維持することができ、車両10の各システムを正常に動作させることができる。しかも、電動発電機24の発電量の増加による副駆動軸トルクTr の減少を主駆動軸トルクTf の増加で打ち消すように主駆動軸トルクTf を決定するようにしたので、車両駆動トルクTv をほぼ一定に維持することができ、車両10の走行性能に悪影響を及ぼすことなく、電動発電機24で高電圧バッテリ33を充電することができる。
尚、主駆動軸トルクTf の増加量を決定した後に、該主駆動軸トルクTf の増加を電動発電機24の発電量の増加による副駆動軸トルクTr の減少で打ち消すように電動発電機24の発電量の増加量(電動発電機24のトルク減少量ΔTm )を決定するようにしても良い。
また、本実施例では、動力分配装置(遊星ギア装置)23を用いて後輪18,19と電動発電機24とコンプレッサ25とを機械的に連結するようにしたので、これら各要素間の動力分配を簡易に実現することができ、システム構成を簡単化することができる。しかも、動力分配装置23として遊星ギア装置を用いたので、後輪18,19側のデフ連結軸26の回転速度に依存することなくコンプレッサ回転速度を制御でき、コンプレッサ回転速度制御等を最適に実施することが可能となる。
更に、本実施例では、デフ連結軸26とコンプレッサ連結軸28との間に直結クラッチ44を設けたので、車両10の停止中には、クラッチ44をOFF(遮断状態)にすることで電動発電機24の動力をコンプレッサ25へ確実に伝達することができる。また、車両10の発進時には、クラッチ44をON(連結状態)にすることで電動発電機24の動力を後輪18,19とコンプレッサ25へ確実に伝達することができる。更に、車両10の走行中には、デフ連結軸26の回転に応じてクラッチ44をOFFにして電動発電機24の動力でコンプレッサ25を作動させるモードと、クラッチ44をONにして後輪18,19(デフ連結軸26)からコンプレッサ25へ動力伝達するモードとを選択的に切り換えることができる。
また、本実施例では、冷凍サイクル46の膨張機47にて回収した機械エネルギによりコンプレッサ25や電動発電機24の駆動を補助するように構成しているため、冷凍サイクルの余剰エネルギをコンプレッサ25や電動発電機24の駆動エネルギとして有効に利用することができて、省燃費効果を高めることができる。しかも、冷媒配管51において膨張機47よりも上流側に、水冷媒熱交換器53や排気熱回収器54といった熱回収装置を設けたため、膨張機47によるエネルギ回収効率を向上させることができる。
尚、本発明は、膨張機47にて回収した機械エネルギによりコンプレッサ25と電動発電機24のいずれか一方のみの駆動を補助するように構成しても良い。
また、上記実施例では、デフ連結軸26とコンプレッサ連結軸28との間にクラッチ44を設ける構成としたが、MG連結軸27とコンプレッサ連結軸28との間にクラッチを設ける構成、或は、デフ連結軸26とMG連結軸27との間にクラッチを設ける構成としても良い。何れの構成であっても、動力伝達が良好に行われる。
また、上記実施例では、遊星ギア装置23のサンギア40にデフ連結軸26を、リングギア41にコンプレッサ連結軸28を、キャリア43にMG連結軸27をそれぞれ接続したが、その接続の組み合わせを適宜変更しても良い。つまり、サンギア、リングギア、キャリアに対して、任意の組み合わせでデフ連結軸26、コンプレッサ連結軸28、MG連結軸27をそれぞれ接続することが可能である。
上記実施例では、前輪を主駆動輪、後輪を副駆動輪としたが、その前後を逆にしても良い。例えば主動力源たるエンジンを後輪側に設け、副動力源たる電動発電機を前輪側に設ける構成としても良い。
また、補機装置は、エアコン用コンプレッサに限定されず、例えば、パワーステアリング装置の油圧ポンプを補機装置として使用することも可能である。この場合、動力分配装置(遊星ギア装置)の補機装置軸にパワステ用油圧ポンプが連結される。
本発明の一実施例1における車両システム全体の概略構成を示す図である。 副動力装置の概略構成を示す図である。 冷凍サイクルの概略構成を示す図である。 システムモードの一覧を示す図である。 システムモード毎の処理の一覧を示す図である。 車両制御プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 システムモード毎の処理プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 主駆動軸トルク演算プログラムの処理の流れを示すフローチャートである。
符号の説明
10…車両、11,12…前輪(主駆動輪)、14…エンジン(内燃機関)、17…オルタネータ(発電機)、18,19…後輪(副駆動輪)、23…動力分配装置(遊星ギア装置)、24…電動発電機、25…エアコン用コンプレッサ(補機装置)、26…デフ連結軸、27…MG連結軸、28…コンプレッサ連結軸、29…電力変換ユニット(電力変換制御手段)、30…バッテリ、33…高電圧バッテリ(蓄電手段)、34…エンジンECU(内燃機関制御手段)、35…ハイブリッドECU(車両制御手段)、36…エアコンECU、37…バッテリECU、40…サンギア、41…リングギア、42…ピニオンギア、43…キャリア、44…直結クラッチ(切換手段)、46…冷凍サイクル、47…膨張機、50,51…冷媒配管、53…水冷媒熱交換器(熱回収手段)、54…排気熱回収器(熱回収手段)

Claims (7)

  1. 車両の前輪と後輪のうち一方を主駆動輪として他方を副駆動輪とし、各駆動輪毎に動力源を備えた車両の制御装置において、
    前記主駆動輪の駆動源である内燃機関と、
    前記内燃機関を制御する内燃機関制御手段と、
    前記内燃機関の動力で駆動される発電機と、
    前記発電機の発電電力で充電される蓄電手段と、
    前記副駆動輪の駆動源である電動発電機と、
    前記車両の補機装置と、
    前記副駆動輪と前記電動発電機と前記補機装置との間で動力を分配して伝達する動力分配装置と、
    前記電動発電機と前記蓄電手段との間で電力変換を行うと共に該電動発電機の駆動力と発電量を制御する電力変換制御手段と、
    前記蓄電手段の充電が必要となったときに前記発電機による充電が正常に機能しない場合は、前記電動発電機の発電電力で前記蓄電手段を充電するように前記電力変換制御手段に指令すると共に前記電動発電機の発電量の増加による前記副駆動輪の駆動力の減少を打ち消すのに必要な前記主駆動輪の駆動力の増加を前記内燃機関制御手段に指令する車両制御手段と
    を備えていることを特徴とする車両の制御装置。
  2. 前記動力分配装置として遊星ギア装置が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
  3. 前記遊星ギア装置のリングギアとサンギアとキャリアに、それぞれ前記補機装置と前記副駆動輪と前記電動発電機が所定の組み合わせで連結されていることを特徴とする請求項2に記載の車両の制御装置。
  4. 前記補機装置と前記副駆動輪と前記電動発電機のうちの2つの間の動力伝達経路の連結/遮断を切り換える切換手段を備えていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の車両の制御装置。
  5. 前記切換手段は、前記補機装置と前記副駆動輪との間の動力伝達経路の連結/遮断を切り換えるクラッチであり、
    前記車両制御手段は、前記車両の停止中には前記クラッチを遮断状態に切り換え、前記車両の停止中以外のときには要求に応じて前記クラッチを連結状態に切り換えることを特徴とする請求項4に記載の車両の制御装置。
  6. 前記補機装置としてエアコン用コンプレッサを備えた冷凍サイクルが設けられ、
    前記冷凍サイクルは、冷媒が流通する冷媒通路の途中に、該冷媒を減圧膨張させると共にその膨張エネルギを機械エネルギに変換して回収する膨張機を備え、該膨張機で回収した機械エネルギにより前記コンプレッサ及び/又は前記電動発電機の駆動を補助するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の車両の制御装置。
  7. 前記冷凍サイクルは、前記冷媒通路のうちの前記膨張機よりも上流側に、前記動力源で発生した熱を回収する熱回収手段が設けられていることを特徴とする請求項6に記載の車両の制御装置。
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