JP4162570B2 - 二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、リチウムイオン二次電池の如く、電池缶の内部に発電要素となる電極体を収容して構成される二次電池に関するものである。
近年、携帯型電子機器、電気自動車などの電源として、エネルギー密度の高いリチウムイオン二次電池が注目されている。
該リチウムイオン二次電池においては、発電要素として、正極と負極の間にセパレータを介在させてこれらを積層した電極体が用いられるのが一般的であり、例えば図1に示す如く、それぞれ帯状の正極と負極の間にセパレータを介在させて、これらを渦巻き状に巻き取った巻き取り電極体(4)を電池缶(1)に収容したリチウムイオン二次電池が知られている。
上述の如き巻き取り電極体において、正極と負極の間に介在するセパレータは、正極と負極を乖離すると共に、両極の接触による短絡を防止しつつ電解質若しくはイオンを透過させる役割を有するものであり、セパレータに要求される基本性能としては、電解液を十分に保持できることや電解液を保持した状態で電解質・イオン透過性が良好であること、膜そのものとして電気的絶縁性を有すること等が挙げられる。
かかる性能が要求されるセパレータに対して、近年、様々な開発がなされており、例えば特許文献1に示すリチウムイオン二次電池が提案されている。
該リチウムイオン二次電池において、正極と負極の間に介在するセパレータは、ポリミイド微多孔膜からなり、その多孔度(気孔率)が正極側から負極側に向けて小さくなる様に形成されている。このため、セパレータの気孔内部を通過する電荷は、セパレータの負極側近傍でその移動を妨げられることとなる。従って、充電時にセパレータの気孔内部を通過して正極から負極に向かう正電荷の移動は、セパレータの負極側近傍にて緩慢なものとなり、これによって、負極側表面での電流の分布が均一化され、この結果、負極側表面での局部的な過充電の発生は回避される。
ところで、図1に示すリチウムイオン二次電池の巻き取り電極体(4)は、図6に示す如く、それぞれ帯状の第1セパレータ(91)、正極(41)、第2セパレータ(92)及び負極(43)から構成され、正極(41)及び負極(43)はそれぞれ両セパレータ(91)(92)上に幅方向へずらして重ね合わされ、渦巻き状に巻き取られている。
該リチウムイオン二次電池においては、巻き取り電極体(4)が一定張力をかけた状態で巻き取られ、電池缶(1)の内部に収容されている。
特開平10−270004号公報[H01M2/16]
ところで、図1に示すリチウムイオン二次電池において、充放電を繰り返した後に図6に示す巻き取り電極体(4)を分解すると、正極(41)の外側の面に接していた第1セパレータ(91)と比較して、正極(41)の内側の面に接していた第2セパレータ(92)の著しい劣化が確認された。この様に、充放電を繰り返すことにより正極(41)の両側に位置するセパレータ(91)(92)の性能に著しい差が生じると、電池のサイクル特性が低下する問題があった。
上述の如き劣化は、第1セパレータ(91)、正極(41)、第2セパレータ(92)及び負極(43)の4枚に張力をかけた状態でこれら4枚を巻き取るために、これら4枚を巻き取った後、第2セパレータ(92)には、第1セパレータ(91)よりも大きな圧縮力が作用することとなり、該圧縮力によって、第2セパレータ(92)が収縮して複数の気孔の大きさが巻き取り前よりも小さくなったことが原因と考えられる。この結果、正極(41)側の内側にて、充放電によって生じる反応が鈍る一方、副反応が過剰に発生し、該副反応によって第2セパレータ(92)が急速に劣化したものと推定される。
そこで本発明の目的は、巻き取り電極体を具えた二次電池において、充放電を繰り返した場合にも、正極の内側と外側に位置するセパレータに著しい性能差が生じることのない二次電池を提供することである。
本発明に係る二次電池においては、電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にイオン透過性の絶縁層を介在させてこれらを渦巻き状に巻き取った巻き取り電極体(4)が収容され、巻き取り電極体(4)が発生する電力を電池缶(1)に設けた正負一対の電極端子部から取り出すことが出来る。
前記絶縁層は、正極(41)の外側の面と負極(43)の内側の面との間に介在する第1セパレータ(51)と、正極(41)の内側の面と負極(43)の外側の面との間に介在する第2セパレータ(52)とから構成され、第1セパレータ(51)は正極(41)の外側の面と接する第1の微多孔膜(53)と、該第1の微多孔膜(53)の外側の面に密着する第2の微多孔膜(54)とから形成されると共に、第2セパレータ(52)は正極(41)の内側の面と接する第3の微多孔膜(55)と、該第3の微多孔膜(55)の内側の面に密着する第4の微多孔膜(56)とから形成され、正極(41)
の内側の面に接する第3微多孔膜(55)は、正極(41)の外側の面に接する第1微多孔膜(53)よりも、巻き取り前の多孔度が大きい。
上記本発明に係る二次電池においては、組立工程にて、第1セパレータ(51)、正極(41)
、第2セパレータ(52)及び負極(43)の4枚を重ね合わせ、それぞれに張力をかけた状態でこれら4枚を巻き取ることにより、第2セパレータ(52)には、第1セパレータ(51)よりも大きな圧縮力が作用する。この結果、第1セパレータ(51)よりも第2セパレータ(52)の収縮の度合いが大きなものとなり、第微多孔膜(55)の複数の気孔の大きさが巻き取り前よりも小さくなる。この結果、電池組立て後の第1セパレータ(51)の第1微多孔膜(53)と第2セパレータ(52)の第微多孔膜(55)の多孔度は略同一となり、これによって、第1セパレータ(51)によって保持される正極(41)の外側の面近傍の電解液量と、第2セパレータ(52)によって保持される正極(41)の内側の面近傍の電解液量が略同一となる。従って、充放電に伴って生じる正極(41)表面での化学反応は、正極(41)の内側の面においても正極(41)の外側の面と略同程度に生じることとなり、正極(41)の内側にて上述の如き副反応が過剰に発生して第2セパレータ(52)が急速に劣化する虞はない。
本発明に係る二次電池によれば、充放電を繰り返した場合にも、正極の内側と外側に位置するセパレータに著しい性能差が生じることはなく、電池のサイクル特性が低下する虞はない。
以下、本発明をリチウムイオン二次電池に実施した形態につき、図面に沿って具体的に説明する。
本発明のリチウムイオン二次電池は、図1に示す如く、有底筒状を呈する負極缶(10)の開口部に、絶縁部材(12)を介して封口板(2)をかしめ固定して、密閉された円筒状の電池缶(1)を形成し、該電池缶(1)の内部に、巻き取り電極体(4)を収容して構成されている。封口板(2)の表面中央部には、正極端子(25)が取り付けられている。
巻き取り電極体(4)の正極側の端部には、集電板(3)が溶接によって接合され、該集電板(3)はリード片(31)を介して封口板(2)の裏面に接続されている。又、巻き取り電極体(4)の負極側の端部には、集電板(30)が溶接によって接合され、該集電板(30)の背面が負極缶(10)の底面に溶接されている。これによって、巻き取り電極体(4)が発生する電力を外部に取り出すことが出来る。
図2に示す如く、巻き取り電極体(4)を構成する正極(41)、負極(43)、第1セパレータ(51)及び第2セパレータ(52)は、それぞれ帯状を呈しており、巻き取り電極体(4)は、第1セパレータ(51)、正極(41)、第2セパレータ(52)及び負極(43)を重ね合わせ、これらを渦巻き状に巻回して構成されている。これによって、図3及び図4に示す如く、正極(41)の外側の面と負極(43)の内側の面の間に第1セパレータ(51)が介在すると共に、正極(41)の内側の面と負極(43)の外側の面の間に第2セパレータ(52)が介在することとなる。
更に、両セパレータ(51)(52)には、非水電解液が含浸されている。
尚、両セパレータ(51)(52)は、イオン透過性のポリプロピレン製の微多孔膜によって形成され、巻き取り前の第2セパレータ(52)の多孔度は、巻き取り前の第1セパレータ(51)の多孔度よりも大きく、後述の組立工程で電池を組み立てることにより、両多孔度が略同一となる。
図2に示す如く、正極(41)の芯体(45)には、正極活物質(44)の塗布されている塗工部と、正極活物質(44)の塗布されていない非塗工部とが形成されている。又、負極(43)の芯体(47)にも、負極活物質(46)の塗布されている塗工部と、負極活物質の塗布されていない非塗工部とが形成されている。
正極(41)及び負極(43)は、それぞれ両セパレータ(51)(52)上に幅方向へずらして重ね合わせ、正極(41)及び負極(43)の前記非塗工部を両セパレータ(51)(52)の両端縁からそれぞれ外側へ突出させる。そして、これらを渦巻き状に巻き取ることにより、円筒状の巻き取り電極体(4)が形成される。
又、巻き取り電極体(4)の負極側の端縁と正極側の端縁にはそれぞれ、円板状の集電板(3)(30)が押し付けられ、レーザ溶接されている。
封口板(2)は、図1に示す如く、負極缶(10)の内側から外側に向けて、内板(21)と、中間板(22)と、外板(23)を重ね合わせ、これらの板(21)(22)(23)に内板(21)側から円周線に沿ってレーザ溶接を施し、一体化したものである。
又、封口板(2)には、その中央部に形成された薄肉部によってガス排出弁(24)が構成され、封口板(2)の表面には、ガス排出弁(24)を覆って正極端子(25)が接合されている。
次に、上記本発明のリチウムイオン二次電池の製造工程について説明する。
正極の作製
Ni:Co:Mn=4:3:3のモル比となる様にした硫酸ニッケルと硫酸コバルトと硫酸マンガンの混合水溶液に水酸化ナトリウムを加えて水酸化物の共沈物を得、その共沈物と水酸化リチウムをモル比で1:1の割合で混合した後、750〜900℃の酸素雰囲気中で12時間の熱処理を施して、LiNi0.4Co0.3Mn0.3で表わされるリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン系複合酸化物を得る。その後、リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン系複合酸化物を粉砕することにより、平均粒径8μmのリチウム−ニッケル−コバルト−マンガン系複合酸化物の粉末を得る。
又、水酸化リチウムと硫酸マンガンとをLiとMnのモル比が1:2になる様に混合した後、800℃の大気中で20時間の熱処理を施して、LiMn204を得る。その後、LiMn204を粉砕することにより、平均粒径7μmのスピネル構造を有するLiMn204の粉末を得る。
次に、リチウム−ニッケル−コバルト−マンガン系複合酸化物とLiMn204を重量比で6:4となる様に混合して、正極活物質を得る。
そして、該正極活物質の粉末90重量部と、人造黒鉛粉末5重量部と、ポリフッ化ビニデン5重量部のN−メチル−2−ピロリドン(NMP)溶液とを混合して、スラリーを調製する。このスラリーを正極芯体となるアルミニウム箔の両面にドクターブレード法により塗布し、150℃で2時間の真空乾燥を施して、正極を得る。尚、正極の寸法は、幅60mm、長さ5600mmである。
負極の作製
天然黒鉛99重量部と、ポリアミド酸1重量部のNMP溶液とを混合してスラリーを調製する。このスラリーを負極芯体となる銅箔の両面にドクターブレード法により塗布し、340℃の不活性雰囲気中で2時間の真空乾燥を施して、負極を得る。尚、負極の寸法は、幅62mm、長さ5500mmである。
電解液の調製
エチレンカーボネートとジエチルカーボネートを1:1の体積比で混合した溶媒に、LiPFを1mol/lの割合で溶解し、電解液を調製する。
巻き取り電極体の作製
ポリプロピレン製の微多孔膜によって形成される第1セパレータ(51)の表面に正極(41)を重ね合わせ、該正極(41)の表面に、ポリプロピレン製の微多孔膜によって形成される第2セパレータ(52)を重ね合わせ、更に、第2セパレータ(52)の表面に負極(43)を重ね合わせる。
尚、第1セパレータの厚さは30μmであり、多孔度は44%である。又、第2セパレータの厚さは30μmであり、多孔度は54%である。又、両セパレータ(51)(52)の構成は、本実施例に限定されるものではなく、イオン透過性や内部短絡の抑制等の観点から、その厚さは20μm〜40μmが望ましく、その多孔度は40%〜60%のものが望ましい。
そして、第1セパレータ(51)が最外周となる様に、第1セパレータ(51)、正極(41)、第2セパレータ(52)及び負極(43)の4枚を直径7.5mmの巻芯に巻きつけて巻回し、最後に巻芯を抜き取って巻き取り電極体(4)を得る。このとき、前記4枚は、それぞれに張力をかけた状態で巻き取られるため、第1セパレータ(51)よりも内側にて巻回される第2セパレータ(52)には、第1セパレータ(51)よりも大きな圧縮力が作用する。これによって、第1セパレータ(51)よりも第2セパレータ(52)の収縮の度合いが大きなものとなり、第2セパレータ(52)の複数の気孔の大きさが巻き取り前よりも小さくなる。この結果、第2セパレータ(52)の多孔度は低減する。
組立工程
先ず、図1に示す負極缶(11)、封口板(2)、両極の集電板(3)(30)をそれぞれ作製しておく。
次に、巻き取り電極体(4)の負極側の端縁に負極側の集電板(30)を設置し、該集電板(30)の表面へレーザビームを照射して、該端縁に該負極側の集電板(30)を溶接する。又、巻き取り電極体(4)の正極側の端縁に正極側の集電板(3)を設置し、該集電板(3)の表面へレーザビームを照射して、該端縁に該正極側の集電板(3)を溶接する。
その後、負極缶(10)の内部に巻き取り電極体(4)を収容し、負極側の集電板(30)を負極缶(10)の底面に抵抗溶接によって接合する。又、正極側の集電板(3)から伸びるリード片(31)の先端部を、封口板(2)の裏面にレーザ溶接により接合する。その後、負極缶(10)の内部に電解液を注入する。ここで、巻き取り電極体(4)に電解液を含浸することにより、正極(41)が膨潤し、該膨潤によって、第2セパレータ(52)は第1セパレータ(51)よりも正極(41)から大きな圧縮力を受けることとなり、これによって、第2セパレータ(52)は更に収縮し、これに伴って第2セパレータ(52)の複数の気孔の大きさは更に小さなものとなる。この結果、電解液を注入した後の第1セパレータ(51)と第2セパレータ(52)の多孔度は略同一となる。
最後に、負極缶(10)の開口部にポリプロピレン製の絶縁部材(12)を介して封口板(2)をかしめ固定する。これによって、直径40mm、高さ100mmの寸法を有する円筒型のリチウムイオン二次電池が完成する。
上記本発明のリチウムイオン二次電池においては、電池組立て後の第1セパレータ(51)の多孔度と第2セパレータ(52)の多孔度は略同一となり、これによって、第1セパレータ(51)によって保持される正極(41)の外側の面近傍の電解液量と、第2セパレータ(52)によって保持される正極(41)の内側の面近傍の電解液量が略同一となる。従って、充放電に伴って発生する化学反応は、正極(41)の内側の面においても正極(41)の外側の面と同程度に生じることとなり、正極(41)の内側にて上述の如き副反応が過剰に発生して第2セパレータ(52)が急速に劣化する虞はない。
従って、上記本発明のリチウムイオン二次電池によれば、充放電を繰り返した場合にも、正極(41)の両側に位置する両セパレータ(51)(52)の性能に著しい差が生じることはなく、電池のサイクル特性が低下する虞はない。
発明のリチウムイオン二次電池は、図5に示す如く、両セパレータ(51)(52)を2層の微多孔膜を積層して形成する構成を有する。
該リチウムイオン二次電池において、第1セパレータ(51)は、正極(41)の外側の面と接することとなる第1の微多孔膜(53)と、該第1の微多孔膜(53)の外側の面に密着する第2の微多孔膜(54)とから形成されている。第2セパレータ(52)は、正極(41)の内側の面と接することとなる第3の微多孔膜(55)と、該第3の微多孔膜(55)の内側の面に密着する第4の微多孔膜(56)とから形成されている。又、両セパレータ(51)(52)を巻き取る前の第3の微多孔膜(55)の多孔度は、第1の微多孔膜(53)の多孔度よりも大きい。
巻き取り電極体(4)の作製工程においては、先ず、第1セパレータ(51)の第1の微多孔膜(53)の表面に正極(41)を重ね合わせ、該正極(41)の表面に第2セパレータ(52)の第3の微多孔膜(55)が接する様に、第2セパレータ(52)を正極(41)に重ね合わせ、更に、第2セパレータ(52)の表面に負極(43)を重ね合わせる。そして、第1セパレータ(51)が最外周となる様に、これらを巻芯に巻きつけて巻回し、最後に巻芯を抜き取って巻き取り電極体(4)を得る。このとき、第1セパレータ(51)、正極(41)、第2セパレータ(52)及び負極(43)の4枚は、それぞれに張力をかけた状態で巻き取られるため、第1セパレータ(51)よりも内側にて巻回される第2セパレータ(52)には、第1セパレータ(51)よりも大きな圧縮力が作用する。これによって、第1セパレータ(51)よりも第2セパレータ(52)の収縮の度合いが大きなものとなり、第2セパレータ(52)の第3の微多孔膜(55)の複数の気孔の大きさが巻き取り前よりも小さくなる。この結果、第3の微多孔膜(55)の多孔度は低減する。
そして、電池の組立工程にて、巻き取り電極体(4)の両端部に集電板を接合した後にこれらを負極缶に収容し、負極缶に電解液を注入する。ここで、巻き取り電極体(4)に電解液を含浸させることにより、正極(41)が膨潤し、該膨潤によって、正極(41)の内側の面に接している第3の微多孔膜(55)は、正極(41)の外側に接している第1の微多孔膜(53)よりも正極(41)から大きな圧縮力を受け、これによって、第2セパレータ(52)は更に収縮し、これに伴って第3の微多孔膜(55)の複数の気孔の大きさは更に小さなものとなる。この結果、巻き取り電極体(4)を形成した後の第1の微多孔膜(53)と第3の微多孔膜(55)の多孔度は略同一となる。
従って、該リチウムイオン二次電池によれば、第1セパレータ(51)の第1の微多孔膜(53)と第2セパレータ(52)の第3の微多孔膜(55)によって正極(41)の両側に保持されることとなる電解液量は略同一となるので、前記化学反応は、正極(41)の両側にて同程度に生じることとなる。従って、充放電を繰り返した場合にも、第2セパレータ(52)が第1セパレータ(51)よりも急速に劣化する虞はない。
又、両セパレータ(51)(52)は、複数の微多孔膜を具えることによって、セパレータの特性が更に向上する。
実験
上述の組立工程によって作製した実施例のリチウムイオン二次電池と、両セパレータの多孔度を54%としたことを除いては実施例の同一の構成である比較例のリチウムイオン二次電池を用意して、電池組立て前の第1及び第2セパレータの透気度を測定した。又、両電池を組み立てて初期充放電を行なった後に両電池を分解し、再び第1及び第2セパレータの透気度を測定した。その結果を下記表1に示す。
Figure 0004162570
表1から明らかな様に、巻き取り前の第2セパレータの多孔度を巻き取り前の第1セパレータよりも大きくすることにより、電池組立て後、両セパレータの圧縮の度合いが異なっても、両セパレータの透気度は同等となり、正極の内側と外側で反応の不均一が生じる虞はない。
又、第1セパレータの体積に第1セパレータの多孔度を乗じた空孔体積Vを1とした場合、第2セパレータの体積に第2セパレータの多孔度を乗じた空孔体積Vが1.1未満であると、巻き取り電極体を組み立てることによって第1セパレータよりも第2セパレータの多孔度が小さくなってしまい、本実施例の効果を発揮させることが出来ない。又、空孔体積Vが1.4よりも大きいと、巻き取り電極体の組立後も第2セパレータの多孔度が第1セパレータの多孔度よりも過剰に大きなものとなり、これによって正極の内側と外側で前記化学反応の不均一が生じる虞がある。従って、第2セパレータの空孔体積Vは、1.1〜1.4が好ましい。
尚、本発明の各部構成は上記実施の形態に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能である。例えば、第1セパレータを単層の微多孔膜とし、第2セパレータを複層の微多孔膜を積層して形成した構成においても、第1セパレータの単層の微多孔膜の巻き取り前の多孔度よりも、正極の内側の面と接することとなる第2セパレータの微多孔膜の巻き取り前の多孔度を大きくすることにより、本実施例と同様の効果が得られる。
又、第1セパレータを複数の微多孔膜を積層して形成し、第2セパレータを単層の微多孔膜とした構成においても、正極の外側の面と接することとなる第1セパレータの微多孔膜の巻き取り前の多孔度よりも、第2セパレータの単層の微多孔膜の巻き取り前の多孔度を大きくすることにより、本実施例と同様の効果が得られる。
本発明に係るリチウムイオン二次電池の断面図である。 巻き取り電極体と集電板を展開して示す斜視図である。 該巻き取り電極体の一部を破断して示す断面図である。 該巻き取り電極体の一部を拡大して示す断面図である。 巻き取り電極体の一部を拡大して示す断面図である。 従来の巻き取り電極体を展開して示す斜視図である。
符号の説明
(1) 電池缶
(10) 負極缶
(12) 絶縁部材
(2) 封口板
(3) 集電板
(30) 集電板
(4) 巻き取り電極体
(41) 正極
(43) 負極
(51) 第1セパレータ
(52) 第2セパレータ
(53) 微多孔膜
(54) 微多孔膜
(55) 微多孔膜
(56) 微多孔膜

Claims (1)

  1. 電池缶(1)の内部に、それぞれ帯状の正極(41)と負極(43)の間にイオン透過性の絶縁層を介在させてこれらを渦巻き状に巻き取った巻き取り電極体(4)が収容され、巻き取り電極体(4)が発生する電力を電池缶(1)に設けた正負一対の電極端子部から取り出すことが出来る二次電池において、
    前記絶縁層は、正極(41)の外側の面と負極(43)の内側の面との間に介在する第1セパレータ(51)と、正極(41)の内側の面と負極(43)の外側の面との間に介在する第2セパレータ(52)とから構成され、第1セパレータ(51)は正極(41)の外側の面と接する第1の微多孔膜(53)と、該第1の微多孔膜(53)の外側の面に密着する第2の微多孔膜(54)とから形成されると共に、第2セパレータ(52)は正極(41)の内側の面と接する第3の微多孔膜(55)と、該第3の微多孔膜(55)の内側の面に密着する第4の微多孔膜(56)とから形成され、正極(41)
    の内側の面に接する第3微多孔膜(55)は、正極(41)の外側の面に接する第1微多孔膜(53)よりも、巻き取り前の多孔度が大きいことを特徴とする二次電池。
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