JP4161467B2 - 遊戯球発射装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、遊戯盤(いわゆるパチンコ)に用いる遊戯球(いわゆるパチンコ玉)を発射する遊戯球発射装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、金属(鋼球)よりなる遊戯球を発射する遊戯球発射装置としては、同期モータ方式、ステップモータ方式、ロータリーソレノイド方式、リニアソレノイド方式のものが提供されている。
【0003】
ところで、遊戯球発射装置では、5000万回ないし1億回程度の繰り返し動作が可能であること、ハンドル操作により遊戯球の球飛び距離が任意に変えられること、ハンドルの位置を一定に保った状態では球飛び距離が一定でばらつかないこと、球打ちの際のショックや動作音が少ないこと、量産時に無調整で1台毎の球飛びのむらがないこと、などが要求されている。また、遊戯盤における遊戯球の1分当たりの発射頻度は、100発/分以下と定められており、100発/分を超えない範囲で極めて100発/分に近い頻度で発射されるようになっている。
【0004】
上記要求について考えた場合、同期モータ式、ステップモータ式、ロータリーソレノイド方式の遊戯球発射装置では、回転レバーの軌道と遊戯球の発射方向がずれるので球飛び距離が不安定になるという不具合がある。これに対し、リニアソレノイド方式の遊戯球発射装置では、図41に示すようにソレノイド本体Aの出力軸5の移動方向(図41中の矢印Cの方向)と遊戯球Bの発射方向(図41中の矢印Dの向き)とが発射時に一致するので、球飛び距離が安定するという長所がある。以下、従来より提案されているリニアソレノイド方式の遊戯球発射装置について説明する。
【0005】
(従来例1)
この種の遊戯球発射装置としては、図42に示すように、筒状であってコイル1が巻装され両端部に鍔部2aを有したコイルボビン2と、コイルボビン2を収納するヨーク3aと、ヨーク3aの開口面を覆うようにヨーク3aにかしめ結合されるヨーク3bと、コイルボビン2の貫通孔2cに挿入され規定の2位置の間で往復直線移動するプランジャ4と、コイル1への通電によりプランジャ4と共動し上記2位置のうちの一方の近傍で遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされている遊戯球を発射させる出力軸5と、出力軸5が上記2位置のうちの他方の位置である初期位置にプランジャ4を復帰させるコイルスプリングよりなる復帰ばね10と、出力軸5の一端が挿通され出力軸5を摺動自在に支持する軸受6と、プランジャ4が挿通されプランジャ4を摺動自在に支持する軸受6’とを備えている。
【0006】
ところで、上記出力軸5は、軸受6に挿通された側の一端部に、弾性体よりなる打出し部材9が取着され、他端部がプランジャ4に圧入されている。ここにおいて、プランジャ4は、コイル1への通電を制御することにより、例えば1分間に100回程度の頻度で往復直線移動する。なお、プランジャ4の重量は20gないし30g程度である。
【0007】
復帰ばね10は、ヨーク3aとプランジャ4に一体化された円板状のプレート15との間に保持されている。また、出力軸5は、打出し部材9の近傍に弾性体よりなる第1のストッパ13が設けられ、プランジャ4は、プレート15により位置決めされる弾性体よりなる第2のストッパ14が設けられている。
【0008】
また、この従来例では、組み立て時における二つの軸受6,6’の軸ずれを吸収するために、出力軸5を支持する軸受6を出力軸5の軸方向に対して直交する方向に可動できるようにし、ゴムよりなる固定部材11によって固定鉄心12を圧接固定することにより、軸受6を位置決めしている。
【0009】
なお、この従来例では、ヨーク3a及びヨーク3bがソレノイドの外殻を兼ねており、ヨーク3aには、遊戯盤へねじを用いて取り付けるための取付孔33が穿孔されている。したがって、この従来例の遊戯球発射装置を遊戯盤の所定部位に取り付ける場合には、取付孔33にねじを挿入して該ねじにて遊戯盤に直接固定している。このような構成では、プランジャ4が各ストッパ13,14を介してヨーク3b,3aに加える衝撃力を吸収する部分がないので、ヨーク3a,3b、各ストッパ13,14、取付部の破損や、遊戯盤への過大な振動、音の発生があり、実用的ではなく、実際は後述の従来例3のように外部に緩衝構造が必要となる。
【0010】
次に、基本動作について説明する。
【0011】
コイル1への通電がない状態では、プランジャ4は復帰ばね10のばね力によって図43(c)に示す所定の初期位置にあり、コイル1に所定の励磁電流を通電すると、プランジャ4がヨーク3bに吸引され図43(a)に示すように復帰ばね10のばね力に抗して固定鉄心12に近づく向きに移動する(加速動作する)。この加速動作の終わり近くの位置で打出し部材9が遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされていた遊戯球と衝突し、遊戯球が発射される。その後、第2のストッパ14が図43(b)に示すようにヨーク3aに衝突することによりプランジャ4の移動が規制される。その後、プランジャ4は、復帰ばね10のばね力によって初期位置に戻っていき第1のストッパ13がヨーク3bに衝突することにより、初期位置に静止する。
【0012】
(従来例2)
その他のこの種の遊戯球発射装置としては、図44に示すように、筒状であってコイル1が巻装され両端部に鍔部2aを有したコイルボビン2と、コイルボビン2を収納するヨーク3aと、ヨーク3aの開口面を覆うようにヨーク3aにかしめ結合されるヨーク3bと、コイルボビン2の貫通孔に挿通される円筒状のガイドパイプ8と、ガイドパイプ8の貫通孔8cに摺動自在に挿入され規定の2位置の間で往復直線移動するプランジャ4と、コイル1への通電によりプランジャ4と共動し上記2位置のうちの一方の近傍で遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされている遊戯球を発射させる出力軸5と、出力軸5が上記2位置のうちの他方の位置である初期位置にプランジャ4を復帰させるコイルスプリングよりなる復帰ばね10と、出力軸5の両端がそれぞれ挿通され出力軸5を摺動自在に支持する二つの軸受6,6と、各軸受6,6を保持する軸受ホルダ7,7とを備えている。
【0013】
軸受ホルダ7,7は、円板状のフランジ片7a,7aを有し、ヨーク3a,3bに固定されている。ガイドパイプ8の両端部はそれぞれ軸受ホルダ7,7の結合孔に挿入されて位置決めされる。すなわち、ガイドパイプ8は、各軸受6,6の位置決め精度を向上させるために用いられている。なお、各ヨーク3a,3bそれぞれには、ガイドパイプ8を挿通する挿通孔が形成されている。ところで、出力軸5の一端部には、弾性体よりなる打出し部材9が取着されている。
【0014】
なお、この従来例においても、ヨーク3a及びヨーク3bがソレノイドの外殻を兼ねており、ヨーク3aは、遊戯盤へねじを用いて取り付けるための取付孔33が穿孔された取付片31が連続一体に延設されている。したがって、この従来例の遊戯球発射装置を遊戯盤の所定部位に取り付ける場合には、取付孔33にねじを挿入して該ねじにて遊戯盤に直接固定している。
【0015】
次に、基本動作について説明する。
【0016】
コイル1への通電がない状態では、プランジャ4は復帰ばね10のばね力によって図45(d)に示す所定の初期位置にあり、コイル1に所定の励磁電流を通電すると、プランジャ4がヨーク3aに吸引され図45(a)に示すように復帰ばね10のばね力に抗して図45(a)における左側へ移動する(加速動作する)。この加速動作の終わり近くの位置で打出し部材9が遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされていた遊戯球と衝突し、遊戯球が発射される。その後、プランジャ4が図45(b)に示すようにヨーク3bから離れるとそれまでと反対方向に吸引力が働きプランジャ4の移動速度が減速する(減速動作する)。その後、プランジャ4は、図45(c)に示すように復帰ばね10のばね力によって初期位置に戻る向きに移動し、図45(d)に示すようにストッパ13が軸受ホルダ7に衝突することにより、初期位置に静止する。
【0017】
(従来例3)
ところで、遊戯球発射装置の動作に伴う衝撃や音が遊戯球本体に伝わるのを防ぐための構成としては、ソレノイド自体を遊戯盤に対して可動とし、例えば図46及び図47に示すような緩衝部材47,48を設けて衝撃を吸収するようにしたものが提案されている(例えば、特公昭61−29375号公報、特公昭62−292184号公報、特公平2−82990号公報、特公平2−88090号公報参照)。なお、従来例1と同様の構成要素には同一の符号を付してある。
【0018】
この遊戯球発射装置では、図示しない操作手段の操縦で一定時間に一定数の信号を送り、これに併せて電源より通電して打撃作動させ遊戯することになる。
【0019】
この操作においてソレノイド本体Aが励磁し発射開始すると、打出し部材9が始発端に突入し、あらかじめセットされている遊戯球Bを発射させると同時に第2のストッパ14をケース本体60に衝突させて打出し部材9の突き出し量を規制する。そして、失磁によって復帰ばね10にてプランジャ4が戻されると、第1のストッパ13がケース本体60に衝突して後退位置を確定し、結果的にこの両ストッパ13,14によってプランジャ4の打撃ストロークが一定に揃えられ、一定電流下における遊戯球Bの飛び距離が均一に揃えられることになる。
【0020】
そして、プランジャ4の往復直線移動する際において、第2のストッパ14がケース本体60に衝突したときに緩衝部材48が圧縮され衝撃を吸収し、次に復帰ばね10によってプランジャ4が戻されたとき第1のストッパ13の衝撃を他方の緩衝部材47が吸収することになり、取付枠50、取付基板100を通して遊戯盤に及ぶ振動、これに伴う騒音を自動的に吸収することになる。
【0021】
(従来例4)
本従来例の基本構成は従来例1と略同じであって、プランジャ4の回転を規制するために、図48ないし図50に示すように、復帰ばね10の両端の座巻部の端部を垂直に立ち上げることにより突起部10c,10cを形成し、これら突起部10c,10cの一方をヨーク3aの孔に挿入し且つ他方をプレート15の孔に挿入することでプランジャ4の回転止めを行うようにしたものである。なお、従来例1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0022】
(従来例5)
本従来例の基本構成は従来例2と略同じであって、プランジャ4の回転を規制するために、図51及び図52に示すように、プランジャ4の軸方向の全長に亙って所定幅の溝4aが形成され、ガイドパイプ8に切欠溝が形成されるとともに、コイルボビン2の貫通孔2cの内周面に、軸方向の全長に亙って突起部2bが突設されており、この突起部2bがプランジャ4の溝4aを摺動するようにしたものである。なお、従来例2と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。
【0023】
(従来例6)
本従来例の基本構成は従来例2と略同じであって、プランジャ4の回転を規制するために、図53及び図54に示すように、出力軸5の一部5b’を軸方向にカットした断面D字状の形状に加工するとともに、軸受6の挿通孔の形状を前記カットの形状に合わせて、出力軸5の回転を規制することによってプランジャ4の回転止めを行うものである。
【0024】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来例1,2,4,5,6の遊戯球発射装置では、遊戯盤へ取り付けるための構造がヨーク3aに設けられているので、遊戯盤の種類が多品種あるような場合、それぞれの取付部位の形状が異なると、仮にプランジャ4、コイルボビン2等のヨーク3a,3b以外の構成部品が共通であっても、組み込まれる遊戯盤毎に1品種のソレノイドを製造する必要があり、結果としてソレノイドの品種も増加し、在庫管理、デリバリー、コスト面で問題が多かった。また、遊戯盤における取付部位の形状によってはヨーク3a,3bの形状が複雑になり、ヨーク3a,3bの板金加工の加工性の悪化、コストアップを招くことがあった。
【0025】
また、従来例1,4においては、一方の軸受6を弾性体よりなる固定部材11にて圧接固定しているので、組み立て時に出力軸5の位置精度を高精度に合わせ込むのは難しく、また、組み立て後に出力軸5に外力が加わって軸受6の位置がずれてしまうことがあった。さらに、従来例1,4では、プランジャ4の中心部に出力軸5の一部を軸方向が一致する形で圧入した構造となっているので、プランジャ4及び出力軸5それぞれの部品加工精度を向上させる必要があるのはもとより、プランジャ4へ出力軸5を圧入する工程において出力軸5が傾かないように工程管理する必要があり、手間がかかるという問題があった。
【0026】
また、従来例2,5,6においては、各軸受ホルダ7,7のフランジ片7a,7aがヨーク3a,3bに固定されるので、各ヨーク3a,3bのフランジ片7a,7aに当接する面同士の平行度の精度が低い場合、軸受6,6が軸ずれをおこしてしまうという問題があった。また、従来例2,5,6では、二つの軸受6,6の同軸度を出すために、ガイドパイプ8を使用しているが、軸受ホルダ7,7を形状が不安定なヨーク3aに固定しているので、同軸度をあまり高めることができないという問題があった。
【0027】
また、従来例1,4では、図43(a)に示すようにプランジャ4がヨーク3bに吸引されて加速する時、図43(b)に示すように第2のストッパ14がヨーク3aに衝突する時、図43(c)に示すように第1のストッパ13がヨーク3bに衝突する時、等にヨーク3a,3bに衝撃が加わり、遊戯盤に振動が伝わったり騒音が発生したりして遊戯者に不快感を与えてしまう恐れがあった。
【0028】
また、従来例2,5,6では、図45(a)に示すようにプランジャ4がヨーク3aに吸引されて加速する時、図45(b)に示すようにプランジャ4に働く吸引力の向きが反転する時、図45(d)に示すように第1のストッパ13が軸受ホルダ7に衝突する時、等にヨーク3a,3bに衝撃が加わり、遊戯盤に振動が伝わったり騒音が発生したりして遊戯者に不快感を与えてしまう恐れがあった。
【0029】
この種の不具合を回避するものとして従来例3の構成が挙げられるが、従来例3の構成では、ソレノイドのケース本体60の周りに緩衝部材47,48や取付枠50等を配設するためのスペースが必要となり、また、部品点数が増えるため、部品コストが増加するとともに、遊戯盤への取付作業が面倒になるという問題があった。また、従来例3では、ケース本体60をゴム等で半固定状態とするので、ケース本体60のセット位置が不安定となりやすく、セット位置がずれた場合、遊戯球に打出し部材9が衝突する時点のプランジャ4のストローク位置がずれることになるため、遊戯球に伝わる力がばらつき、遊戯球の飛び距離がばらついてしまうという問題があった。
【0030】
また、従来例4においては、コイルスプリングよりなる復帰ばね10を利用してプランジャ4の回転を規制しているが、復帰ばね10は回転方向に対してある程度の自由度を有するので、プランジャ4の回転を完全に防止することができないという不具合があった。しかも、復帰ばね10の座巻部の突起部10c,10cをプレート15、ヨーク3aそれぞれの孔に挿入しているだけなので、復帰ばね10の振動や輸送時の外力により突起部10cが上記孔から抜けてしまう場合があった。また、突起部10cを形成する加工は、座巻きの方向に対して直角に立ち上げる必要があるので、加工が面倒であるとともに、座巻部の変形や復帰ばね10のコストアップにつながるという問題があった。
【0031】
また、従来例5においては、プランジャ4の溝4aとコイルボビン2の突起部2bとが摺動するので、摺動抵抗がプランジャ4の移動速度に影響を与え、球飛びのむらを生じやすくなるという問題があった。しかも、プランジャ4に溝4aを形成することにより磁路断面積が減少するので、遊戯球の発射力(遊戯球の飛び距離)が低下するという問題があった。また、摺動による摩耗粉の発生によりソレノイドの寿命が短くなるという問題があった。また、従来例5では、ガイドパイプ8に上記突起部2bを挿通するための切欠溝を形成する必要があるので、軸受6の位置合わせ(同軸度合わせ)の精度が悪化してしまうという不具合があった。
【0032】
また、従来例6においては、円柱状の出力軸5の一部5b’を断面D字状となるようにカットすることを特徴としているが、このようなカット加工は難しく、カットを行った後もセンタレス研磨等をカット面に行うことが難しいので、加工面の表面粗さ上げることができず、また、出力軸5の製造コストが非常に高くなってしまうという問題があった。さらに、軸受6の挿通孔の断面形状を,出力軸5のカット形状の断面に合わせる必要があるため、出力軸5側、軸受6側ともに摺動面の表面粗さを上げられないので、摺動摩耗が発生しやすく、長寿命化が難しいという問題があった。
【0033】
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、低コスト化が可能で、また、低コストで遊戯球の飛び距離を安定させることができ、また、遊戯盤に伝わる振動や衝撃が小さい低コストの遊戯球発射装置を提供することにある。
【0034】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、筒状であってコイルが巻装され両端部に鍔部を有したコイルボビンと、コイルボビンを収納するヨークと、コイルボビンの貫通孔に挿入され規定の2位置の間で往復直線移動するプランジャと、コイルの励磁に呼応してプランジャと共動し上記2位置のうちの一方の近傍で遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされている遊戯球を発射させる出力軸と、出力軸が上記2位置のうちの他方の位置である初期位置にプランジャを復帰させる復帰ばねと、出力軸の両端部がそれぞれ挿通され出力軸を摺動自在に支持する二つの軸受とからなるソレノイド本体を有し、上記ソレノイド本体を内部空間に収納するとともに遊戯盤の取付部位の形状に合わせて取り付けるハウジングを備え、ハウジングには、遊戯盤の取付部位にねじを用いて取り付けるための取付孔が設けられていることを特徴とするものであり、ソレノイド本体に要求される特性が同等で遊戯盤の取付部位の構造のみ相違する各ユーザ向けの遊戯球発射装置の場合、ソレノイド本体の構造を共通化してハウジングのみの変更で対応することができるので、低コスト化が可能になる。しかも、ハウジングは磁路を形成する必要がないので、形状や材質の制約が少なく、ハウジングを樹脂により形成するようにすれば、複雑な取り付け構造にも対応することができるとともに低コスト化及び軽量化を図ることができる。また、ハウジングを亜鉛、黄銅、アルミニウム等の金属により形成するようにすれば、樹脂の場合に比べて比重が大きく重量が増すので、ソレノイド本体から遊戯盤に伝わる衝撃を小さくすることができる。また、ハウジングを備えていることにより、ヨークを従来例のように遊戯盤の取付部位の形状に合わせて加工する必要がないので、ヨークの加工に要するコストや組み立てコストを低減することができる。
【0035】
また、請求項1の発明では、コイルボビンの貫通孔に挿通されプランジャが挿入される筒状のガイドパイプを備え、各軸受がそれぞれガイドパイプの両端部に内装されているので、二つの軸受の同軸度が軸受ホルダとガイドパイプの部品精度のみによって決まり、二つの軸受の高い同軸度が得られるので、二つの軸受の同軸度のずれによる出力軸のこじれが少なくなり、低コストで遊戯球の飛び距離を安定させることができる。
【0036】
また、請求項1の発明では、コイルとヨークとからなるヨークブロックが出力軸の移動方向と平行な方向にハウジングに対して移動可能であり、ヨークブロックの移動方向の両側にヨークブロックの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材が設けられているので、ヨークブロックが移動可能となり且つその移動が緩衝部材により規制されるから、プランジャの往復直線移動に伴ってヨークを伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を低コストで減少させることができ、遊戯者に長時間にわたって快適な遊戯を提供することが可能となる。
【0037】
また、請求項1の発明では、各軸受がハウジングにそれぞれ支持され、軸受とガイドパイプとからなるガイドパイプブロックが出力軸の移動方向と平行な方向にハウジングに対して移動可能であり、ハウジング内においてガイドパイプブロックと共動する重りが上記2位置のうちの上記他方側に設けられ、上記移動方向における重りと上記ハウジングとの間に、重りの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材が設けられているので、ガイドパイプブロックを可動としたことにより、ガイドパイプブロックからケースを伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を減少させることができ、遊戯者に長時間にわたって快適な遊戯を提供することが可能になり、さらに、ガイドパイプブロックと共動する重りを設けたことにより、上記緩衝部材の硬度を小さくしてもプランジャと出力軸とからなるプランジャブロックのリバウンドやプランジャの衝突によるガイドパイプブロックの変位を抑えることができ、上記緩衝部材として硬度の小さいものを使用することにより、ガイドパイプブロックからハウジングを伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を一層低減することができる。
【0038】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、重りの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材は、筒状であって出力軸と軸方向が一致するように配設され、且つ、該緩衝部材の圧縮変形時に屈曲する部位において外周面と内周面との少なくとも一方になだらかな突状部が設けられているので、該緩衝部材の圧縮変形時に屈曲する部位において外周面と内周面との少なくとも一方になだらかな突状部を設けることにより、緩衝部材の圧縮変形時の局所的な摩耗を低コストで抑制することができ、長寿命化を図ることができ、しかも、緩衝部材の圧縮変形時の局所的な摩耗を抑制することができることにより、突状部がない場合に比べて緩衝部材の圧縮変形量を大きくすることができ、ガイドパイプブロックの変位量を大きくすることができるから、ガイドパイプブロックからハウジングを伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音をさらに低減することができる。
【0039】
【発明の実施の形態】
(参考例1)
本参考例の遊戯球発射装置は、図1に示すように、筒状であってコイル1が巻装され両端部に鍔部2aを有したコイルボビン2と、コイルボビン2を収納するヨーク3aと、ヨーク3aの開口面を覆うようにヨーク3aに組み合わせられるヨーク3bと、コイルボビン2の貫通孔2cに挿入され規定の2位置の間で往復直線移動するプランジャ4と、コイル1の励磁に呼応してプランジャ4と共動し上記2位置のうちの一方の近傍で遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされている遊戯球を発射させる出力軸5と、出力軸5が上記2位置のうちの他方の位置である初期位置にプランジャ4を復帰させる復帰ばね10と、出力軸5の両端が挿通され出力軸5を摺動自在に支持する二つの軸受6,6とからなるソレノイド本体Aを有し、上記ソレノイド本体Aを収納するとともに遊戯盤の取付部位の形状に合わせて取り付けるハウジング20を備えている。なお、復帰ばね10はコイルスプリングよりなり、プランジャ4とハウジング20の内面との間に保持される。
【0040】
出力軸5はプランジャ4を貫通して一体化されており、両端部がそれぞれ上記軸受6,6に支持されてハウジング20より突出している。ここにおいて、プランジャ4は、コイル1への通電を制御することにより、例えば1分間に100回の頻度で往復直線移動する。また、出力軸5の一端部には、出力軸5の移動時に遊戯球に衝突する弾性体よりなる打出し部材9が取り付けられている。さらに、出力軸5は、打出し部材9の近傍に弾性体よりなるストッパ13が取り付けられている。ここに、ストッパ13は、復帰ばね10の復帰力の働く方向におけるプランジャ4の移動範囲を規制する機能を有する。
【0041】
ストッパ13は、図3に示すように、出力軸5が圧入される孔13cが中央部に形成された円板状のストッパ本体部13aと、ストッパ本体部13aの周縁から連続一体に延設されストッパ本体部13aの回転を防止するための短冊状の回転防止部13bとからなる。ここにおいて、ストッパ13は出力軸5と共動するが、回転防止部13bは、ハウジング20から連続一体に延設されたコ字状の案内部24のガイド溝24aの内側面を摺動するようになっているので、ストッパ13の回転が防止され、結果として出力軸5及びプランジャ4の回転が防止される。したがって、ガイド溝24aの幅と回転防止部13bの幅とを適切に設定することにより、従来例4のように復帰ばね10に突起部10c(図49参照)を設けることなく、出力軸5及びプランジャ4の回転を規制することができるのである。また、従来例5のようにプランジャ4に溝4a(図51参照)を形成して回転を防止する場合のように磁路断面積が減少することがないので、遊戯球の飛び距離に影響を与えることがない。また、プランジャ4に溝4aを形成したり、コイルボビン2に突起部2bを突設したりする必要もないので、低コストで出力軸5の回転を防止することができ、遊戯球の飛び距離を安定させることができる。
【0042】
ところで、本参考例では、ストッパ13をゴム等の弾性体により形成しているが、その材質は、ハウジング20に衝突する時の衝撃により出力軸5の細幅部5cから抜けない程度の強度を有し、ガイド溝24aの内側面を摺動する際の摩擦抵抗が小さくて摩耗の少ない材質とすることが望ましい。
【0043】
また、ハウジング20は、分割体20aと、分割体20bとを結合することにより構成されるが、分割体20a,20bの形状は遊戯盤の取付部位の形状に合わせて適宜設定すればよい。
【0044】
ヨーク3a,3bは、図4に示すようにコ字状のヨーク3aに形成した切欠部3g,3gに、矩形板状のヨーク3bに形成した突出部3h,3hを嵌合してかしめるようにしてもよいが、本参考例におけるヨーク3a,3bでは、ハウジング20の直方体状のハウジング本体27の内部空間に収納することにより位置決めされるので、かしめを行わなくしてもよく、ヨーク3a,3bの替わりに、例えば図5に示すような互いにコ字状の形状を有するいわゆる水平分割ヨーク3c,3dを用いても良いし、図6に示すような互いにコ字状の形状を有するいわゆる垂直分割ヨーク3e,3fを用いるようにしてもよい。このようにかしめを行わない形状にすれば、ヨーク形成工程を簡単化することができる。
【0045】
ハウジング20は、ハウジング本体27の両端部それぞれから突出部25が突設されており、各突出部25の先端部の中央部近傍に軸受6が配設されるようになっている。また、ハウジング20には、遊戯盤の取付部位の形状に合わせた取付片26が設けられており、該取付片26に分割体20a,20bの固定用の固定用孔22を設けて、この固定用孔22を、遊戯盤の取付部位にねじ等を用いて取り付けるための取付孔として利用している。
【0046】
ハウジング20は磁路を形成する必要がないので、形状や材質の制約が少なく、ハウジング20を樹脂により形成するようにすれば、成形が容易になり複雑な取付構造にも対応することができるとともに低コスト化及び軽量化を図ることができる。要するに、従来例1,2,4,5,6のようにヨーク3aに遊戯盤への取付構造を設ける場合に比べて、より複雑な取付構造にも対応することができる。また、ハウジング20を亜鉛、黄銅、アルミニウム等の金属により形成するようにすれば、樹脂で形成した場合に比べて比重が大きく重量が増すので、ソレノイド本体Aから遊戯盤に伝わる衝撃を小さくすることができる。
【0047】
しかも、ハウジング20を、樹脂一体成形やダイキャストにて加工でき、ハウジング20によって軸受6,6を固定できるので、従来例1,2,4,5,6のように形状の不安定なヨーク3a,3bに軸受6や軸受ホルダ7を固定する場合に比べて、2つの軸受6,6の同軸度を容易に出せるので、出力軸5のこじれを少なくすることができ、往復直線移動の動作が安定して遊戯球の飛び距離を安定させることができる。
【0048】
本参考例では、ソレノイド本体Aに要求される特性が同等で遊戯盤の取付部位の構造のみ相違する各ユーザ向けの遊戯球発射装置の場合、ソレノイド本体Aの構造を共通化して図7に示すようにハウジング20のみの形状変更で対応することができるので、低コスト化が可能になる。なお、図7に示す遊戯球発射装置では、図1のハウジング20に遊戯盤の取付部位の形状に合わせた取付部21,21を一体に形成し、該取付部21,21に遊戯盤の取付部位にねじ等を用いて取り付けるための取付孔23を穿孔してある。
【0049】
次に、図1に示した構成の遊戯球発射装置の動作について説明する。
【0050】
コイル1への通電がない状態では、プランジャ4は復帰ばね10のばね力によって図2(d)に示す所定の初期位置にあり、コイル1に所定の励磁電流を通電すると、ヨーク3とプランジャ4との中に磁束が発生し、プランジャ4がヨーク3aに吸引され、図2(a)に示すように復帰ばね10のばね力に抗して図2(a)における左側へ移動する(加速動作する)。この加速動作の終わり近くの位置で打出し部材9が遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされていた遊戯球と衝突し、遊戯球が発射される。なお、図2(a)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0051】
その後、図2(b)に示すようにプランジャ4の後端部(打出し部材9に遠い側の端部)がヨーク3bの挿通孔を通過すると、プランジャ4の後端部とヨーク3bとの間に吸引力が働いてプランジャ4が減速し、結果的にプランジャ4は反対の向き(つまり、プランジャ4が初期位置に戻る向き)に移動する向きが変わる。なお、図2(b)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0052】
その後、プランジャ4が初期位置へ戻る途中、図2(c)に示すようにプランジャ4の前端部(打出し部材9に近い側の端部)とヨーク3aとの間にギャップが形成され、その間に吸引力が発生するので、プランジャ4は減速しながら初期位置に戻っていく。なお、図2(c)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0053】
その後、プランジャ4は初期位置方向への吸引力と復帰ばね10の復帰力で初期位置に戻ってきて、出力軸5に取り付けてあるストッパ13がハウジング20に衝突し、図2(d)に示すようにプランジャ4が初期位置に静止する。
【0054】
(参考例2)
本参考例の遊戯球発射装置の基本構成は参考例1と略同じであり、図8ないし図10に示すように、円筒状のガイドパイプ8をコイルボビン2の貫通孔2cに挿通し、軸受6,6を保持した軸受ホルダ7,7の幅広部をガイドパイプ8の両端部にそれぞれ嵌装し、軸受ホルダ7,7の細幅の基端部をハウジング20により支持している点に特徴がある。ここにおいて、ハウジング20を構成する分割体20a,20bには、互いを組み合わせる際に軸受ホルダ7,7の基端部の位置決め及び保持を行う凹部が形成されている。したがって、分割体20a、20bを組み合わせることにより、軸受6,6と軸受ホルダ7,7とガイドパイプ8とからなるガイドパイプブロックと、ハウジング20との位置固定を行うことができる。なお、復帰ばね10は、打出し部材9に近い側の軸受ホルダ7とプランジャ4との間に保持される。
【0055】
このため、本参考例では、軸受6,6の位置決め精度(同軸度)が、軸受ホルダ7,7とガイドパイプ8の部品精度のみによって決まるので、高精度に管理することができ、軸対象精度を容易に出すことができる。要するに、二つの軸受6,6の高い同軸度が得られるので、二つの軸受6,6の同軸度のずれによる出力軸5のこじれ等の動作不良がなくなり、遊戯球の飛び距離が安定する。本参考例では、少ない部品点数で且つ簡単な構造で軸受6,6の同軸度を高めることができるので、部品コストも低く、また、出力軸5のこじれが減少するので、組み立て時の歩留まりも向上する。なお、参考例1と同様の構成要素には同一の符号を付して説明を省略する。また、基本動作も参考例1と同様なので説明を省略する。
【0056】
また、プランジャ4と出力軸5とで構成されるプランジャブロック自体の同軸度についても、一本の出力軸5の2箇所を二つの軸受6,6で支持するので、出力軸5の真直度さえ出ていればよく、非常に高精度のものが低コストで得られる。したがって、本参考例では、基本的な同軸精度が高いので、軸受6,6の内径と出力軸5の外径とのクリアランスを小さくすることも可能となり、出力軸5のがたつきを小さくでき、軸受6の偏摩耗が起こりにくくなり、安定したソレノイド特性が得られるとともに長寿命化を図ることが可能になる。
【0057】
なお、軸受ホルダ7の材質は、樹脂でもよいし、磁路に影響を与えない非磁性体であれば金属でもよい。また、本参考例では、軸受6と軸受ホルダ7とを別体で形成して軸受6を軸受ホルダ7に圧入してあるが、軸受ホルダ7として軸受6に適した材料を使用することによって軸受ホルダ7を軸受6と一体化してもよい。
【0058】
ガイドパイプ8としては、同軸精度が出やすく且つ非磁性体で安価な黄銅などの引き抜き材を使用すればよい。なお、ガイドパイプ8の材料は黄銅に限定されるものではなく、パイプ加工が容易な非磁性体であればよい。
【0059】
(参考例3)
本参考例の遊戯球発射装置の基本構成は参考例1と略同じであり、図11に示すように、ヨーク3a,3bと、コイル1が巻装されたコイルボビン2とからなるヨークブロックがハウジング20のハウジング本体27の内部で出力軸5の軸方向に平行な方向へ移動可能となっている点に特徴がある。ここにおいて、ヨーク3aは板金曲げ加工により形成されたコ字状であって、平板状のヨーク3bを組み合わせてかしめ等によりヨーク3a,3b同士を結合している。
【0060】
コイルボビン2の貫通孔2c(図12参照)の内径寸法とガイドパイプ8の外径寸法との間には、コイルボビン2がガイドパイプ8の外周面上を可動となるようにクリアランスをとってある。したがって、コイルボビン2は、ヨーク3a,3bと一体になってガイドパイプ8の外周面上を可動となる。つまり、ヨークブロックがガイドパイプ8の外周面上を可動となる。ここにおいて、コイルボビン2の材質は、摺動性の良い樹脂を使用すれば、ガイドパイプ8との摺動摩耗が少なくなり、長寿命化を図ることができる。
【0061】
また、本参考例では、ヨークブロックがその移動方向においてハウジング20の内面に衝突しないように、ガイドパイプ8の両端部にそれぞれ円筒状のゴム等の弾性体よりなる緩衝部材16(図13参照)を外装してある。ここに、緩衝部材16はハウジング20の突出部25に形成された孔にガイドパイプ8とともに挿入され、軸方向における一端部がハウジング20のハウジング本体27の内部空間へ突出するようになっている。したがって、ヨークブロックの移動範囲は緩衝部材16,16により規制され、ヨークブロックがハウジング本体27の内面へ直接衝突するのを防止することができるのである。
【0062】
なお、本参考例では、緩衝部材16として円筒形状に形成されたゴムを用いているので、緩衝部材16の変形量を大きくすることができ、ゴム硬度を物性的に不安定なほど極端に小さくしなくてもヨークブロックの変位を十分とることができる。
【0063】
また、緩衝部材16としてゴムを用いる場合は、シリコンゴム等の低硬度から高硬度まで安定した物性をもち、ヨークブロックに適当な変位を持たせることができる弾性、硬度を有している材質であればよい。また、緩衝部材16は、ゴムに限定されるものではなく、金属製のコイルススプリングよりなるばね等を用いてもよい。
【0064】
また、ガイドパイプ8の外径よりも緩衝部材16,16の内径を若干大きくすることにより、緩衝部材16,16の内周面がガイドパイプ8の外周面に粘着することなくスムーズに変形することができるので、結果としてヨークブロックの移動が安定して行われる。
【0065】
次に、本参考例の遊戯球発射装置の動作について説明する。
【0066】
コイル1への通電がない状態では、プランジャ4は復帰ばね10のばね力によって図14(d)に示す所定の初期位置にあり、緩衝部材16は変形していない。
コイル1に所定の励磁電流を通電すると、ヨーク3とプランジャ4との中に磁束が発生し、プランジャ4がヨーク3aに吸引され、図14(a)に示すように復帰ばね10のばね力に抗して図14における左側へ移動する(加速動作する)。この時、ヨークブロックには、プランジャ4の移動する向きとは反対向きに反作用力が発生するが、ヨークブロックはプランジャ4の移動する向きと反対の向きに移動し緩衝部材16が変形して緩衝部材16により移動規制されるので、ヨークブロックへの反作用力が吸収され、ハウジング20及び遊戯盤に伝わる振動、衝撃が緩和される。
【0067】
この加速動作の終わり近くの位置で打出し部材9が遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされていた遊戯球と衝突し、遊戯球が発射される。なお、図14(a)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0068】
その後、図14(b)に示すようにプランジャ4の後端部(打出し部材9に遠い側の端部)がヨーク3bの挿通孔を通過すると、プランジャ4の後端部とヨーク3との間にギャップが形成されて吸引力が働いてプランジャ4が減速し、結果的にプランジャ4は反対の向き(つまり、プランジャ4が初期位置に戻る向き)に移動する向きが変わる。この減速時、ヨークブロックには、プランジャ4への反作用力として先に述べた吸引力が発生しプランジャ4に引っ張られるためプランジャ4の移動する向きと同一の向きの力が加わり、ヨークブロックが移動し打出し部材9に近い側の緩衝部材16の弾性変形により移動が規制されるので、ヨークブロックに発生する衝撃がハウジング20及び遊戯盤に伝わることを緩和することができる。なお、図14(b)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0069】
プランジャ4が反転し初期位置へ戻る途中、図14(c)に示すようにプランジャ4の前端部(打出し部材9に近い側の端部)とヨーク3aとの間にギャップが形成され、その間に吸引力が発生するので、プランジャ4は減速しながら初期位置に戻っていく。なお、図14(c)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0070】
その後、プランジャ4は初期位置方向への慣性と復帰ばね10の復帰力で初期位置に戻ってきて、出力軸5に取付けてあるストッパ13が軸受ホルダ7に衝突し、図14(d)に示すようにプランジャ4が初期位置に静止する。
【0071】
以上の動作をまとめると図15のようになる。ここに、図15(a)はプランジャ4の初期位置に対する変位の時間変化を示し、図15(b)はヨークブロックの初期位置に対する変位の時間変化を示す。
【0072】
ところで、打出し部材9が遊戯球に衝突するポイントはプランジャ4の加速時にあるので、プランジャ4の加速時にヨークブロックが反作用によって動くと、遊戯球に対するプランジャ4の速度を低下させる(打出し部材9の衝突速度を低下させる)ことになり、遊戯球の飛距離が低下してしまう。
【0073】
一方、プランジャ4の減速時は、打出し部材9が遊戯球に衝突して遊戯球が発射された後であるため、ヨークブロックの移動は遊戯球の飛距離とは無関係であり、また、プランジャ4の進行方向と反対方向の吸引力でプランジャ4を減速、反転させるため、ヨークブロックに加わる反作用力は加速時に比べて大きいので、緩衝部材16を大きく変位させる必要がある。
【0074】
以上のことから、各緩衝部材16,16の硬度は、打出し部材9に近い側の緩衝部材16の硬度を小さくすることにより、ヨークブロックを十分変位させて振動、衝撃を吸収させ、打出し部材9に遠い側の緩衝部材16の硬度を大きくすることにより、ヨークブロックの変位を小さくして遊戯球の飛距離を低下させないようにすることが望ましい。
【0075】
しかして、本参考例の遊戯球発射装置を用いた遊戯盤では、ヨークブロックから遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を減少させることができ、遊戯者に長時間にわたって快適な遊戯を提供することが可能となる。
【0076】
また、従来例3のようにソレノイドと別に緩衝部材47,48や取付枠50等を設ける必要がなく、ソレノイド本体Aのみで衝撃を吸収できるので、部品点数の削減、組み立てコストの削減を図ることができ、また、遊戯盤に対する遊戯球発射装置の取り付け位置精度が向上し、遊戯球の発射飛距離のばらつく要因を減らすことができる。
【0077】
(参考例4)
本参考例の基本構成は参考例3と略同じであり、図16ないし図18に示すように、ガイドパイプ8、軸受6,6、軸受ホルダ7,7からなるガイドパイプブロックが出力軸5の軸方向と平行な方向に可動な構造とした点に特徴がある。
【0078】
本参考例では、各軸受ホルダ7,7の細幅の基端部が該基端部の挿通されるハウジング20の孔に対して摺動自在となっている。ここに、各軸受ホルダ7,7の基端部の外径とハウジング20の孔の内径との間にクリアランスをとり、軸受ホルダ7,7を軸方向に摺動できるようにすることで、ガイドパイプブロックを可動としている。
【0079】
また、本参考例では、ハウジング20内におけるガイドパイプブロックの位置決めのために、ハウジング20と各軸受ホルダ7,7との間にそれぞれゴム等の弾性体よりなる緩衝材16aを配置してある。ここにおいて、緩衝材16aは中央部に開口を有する円板状であって、参考例3で説明した緩衝部材16に連続一体に形成されている。
【0080】
すなわち、緩衝部材16は、ヨークブロックの位置決めを行い移動を規制する機能とガイドパイプブロックの位置決めを行い移動を規制する機能とを併せ持つことになる。緩衝部材16と緩衝材16aとは別体としても機能的には問題ないが、本参考例では、緩衝部材16と緩衝材16aを連続一体に形成していることにより、別々に形成した場合に比べて、部品点数を少なくすることができ、組み立て性が向上するとともにコストダウンにもつながる。
【0081】
なお、緩衝材16aの形状、硬度は、ガイドパイプブロックが、プランジャ4の初期位置への復帰時にストッパ13からの衝撃を受けた時、遊戯盤への有害な振動や、衝突音の発生を減少させるのに必要なだけ、ガイドパイプブロックが変位できるように設定すればよい。なお、緩衝材16aは、ガイドパイプブロックが有効に可動させることができるものであればよく、例えばコイルばね等でも良い。
【0082】
次に、本参考例の遊戯球発射装置の動作について説明する。
【0083】
コイル1への通電がない状態では、プランジャ4は復帰ばね10のばね力によって図19(d)に示す所定の初期位置にあり、コイル1に所定の励磁電流を通電すると、ヨーク3とプランジャ4との中に磁束が発生し、プランジャ4がヨーク3aに吸引され、図19(a)に示すように復帰ばね10のばね力に抗して図19における左側へ移動する(加速動作する)。この時、ヨークブロックには、プランジャ4の移動する向きとは反対向きに反作用力が発生するが、ヨークブロックはプランジャ4の移動する向きと反対の向きに移動し緩衝部材16が変形して緩衝部材16により移動規制されるので、ヨークブロックへの反作用力が吸収され、ハウジング20及び遊戯盤に伝わる振動、衝撃が緩和される。
【0084】
この加速動作の終わり近くの位置で打出し部材9が遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされていた遊戯球と衝突し、遊戯球が発射される。なお、図19(a)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0085】
その後、図19(b)に示すようにプランジャ4の後端部(打出し部材9に遠い側の端部)がヨーク3bの挿通孔を通過すると、プランジャ4の後端部とヨーク3との間にギャップが形成されて吸引力が働いてプランジャ4が減速し、結果的にプランジャ4は反対の向き(つまり、プランジャ4が初期位置に戻る向き)に移動する向きが変わる。この減速時、ヨークブロックとプランジャ4の後端部の間に吸引力が働き、ヨークブロックは、プランジャ4に引っ張られるのでプランジャ4の移動する向きと同一の向きの力が加わり、ヨークブロックが移動し打出し部材9に近い側の緩衝部材16の弾性変形により移動が規制されるので、ヨークブロックに伝わる衝撃がハウジング20及び遊戯盤に伝わることを緩和することができる。なお、図19(b)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0086】
プランジャ4が反転し初期位置へ戻る途中、図19(c)に示すようにプランジャ4の前端部(打出し部材9に近い側の端部)とヨーク3aとの間にギャップが形成され、その間に吸引力が発生するので、プランジャ4は減速しながら初期位置に戻っていく。なお、図19(c)中の一点鎖線で示す矢印は磁束の流れを示している。
【0087】
その後、プランジャ4は初期位置方向への慣性と復帰ばね10の復帰力で初期位置に戻ってきて、出力軸5に取付けてあるストッパ13が軸受ホルダ7に衝突する。すると、該軸受ホルダ7に加わった衝撃により、ガイドパイプブロックが図19(d)に示すように同図中の右側へ変位し、ガイドパイプブロックが変位するとともに同図中の右側の緩衝材16aが圧縮変形するので、プランジャ4の移動に伴う衝撃が遊戯盤へ伝わるのを抑制することができる。その後、プランジャ4が初期位置に静止する。
【0088】
以上の動作をまとめると図20のようになる。ここに、図20(a)はプランジャ4の初期位置に対する変位の時間変化を示し、図20(b)はヨークブロックの初期位置に対する変位の時間変化を示し、図20(c)はガイドパイプブロックの初期位置に対する変位の時間変化を示す。
【0089】
(参考例5)
本参考例の基本構成は参考例1と略同じであり、図21に示すように、ストッパ13の外形を円形として、ストッパ13とは別に弾性体よりなる回転止部材13b’を出力軸5に圧入してある点が相違するだけである。なお、本参考例では、回転止部材13b’の形状を参考例1におけるストッパ13と同じ形状にしてあり、回転止部材13b’がハウジング20の案内部24のガイド溝24aの内側面を摺動することにより、出力軸5及びプランジャ4の回転が規制される。
【0090】
(実施形態1)
本実施形態の基本構成は参考例4と略同じであり、図22ないし図24に示すように、筒状であってコイル1が巻装され両端部に鍔部2aを有したコイルボビン2と、コイルボビン2を収納するヨーク3aと、ヨーク3aの開口面を覆うようにヨーク3aに組み合わせられるヨーク3bと、コイルボビン2の貫通孔2cに挿通されたガイドパイプ8と、ガイドパイプ8に挿入され規定の2位置の間で往復直線移動するプランジャ4と、コイル1の励磁に呼応してプランジャ4と共動し上記2位置のうちの一方の近傍で遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされている遊戯球を発射させる出力軸5と、出力軸5が上記2位置のうちの他方の位置である初期位置にプランジャ4を復帰させるコイルスプリングよりなる復帰ばね10と、出力軸5の両端が挿通され出力軸5を摺動自在に支持する二つの軸受6a,6bとからなるソレノイド本体Aを有し、上記ソレノイド本体Aを収納するとともに遊戯盤の取付部位の形状に合わせて取り付けるハウジング20を備えている。なお、参考例4と同様の構成要素には同一の符号を付して、説明を一部省略する。
【0091】
ガイドパイプ8は、コイルボビン2の貫通孔2cに挿通され、両端部にそれぞれ軸受6a,6bの幅広部67a,67bが嵌装されている。各軸受6a,6bは、細幅の基端部66a,66bがハウジング20により支持されている。ここにおいて、ハウジング20を構成する分割体20a,20bにはそれぞれ、互いを組み合わせる際に軸受6a,6bの基端部66a,66bの位置決め及び保持を行う一対の凹部28,29が形成されている。したがって、分割体20a,20bを組み合わせることにより、軸受6a,6bとガイドパイプ8とからなるガイドパイプブロックと、ハウジング20との位置決めすることができる。なお、ハウジング20は、ハウジング本体27の両端部それぞれから突出部25が突設されており、各突出部25の先端部の中央部近傍に軸受6a,6bが配設されるようになっている。
【0092】
出力軸5はプランジャ4を貫通してプランジャ4と一体化されており、両端部がそれぞれ上記軸受6a,6bに支持されてハウジング20より突出している。ここにおいて、プランジャ4は、コイル1への通電を制御することにより、例えば1分間に100回の頻度で往復直線移動する。また、出力軸5の一端部には、出力軸5の移動時に遊戯球に衝突する弾性体よりなる打出し部材9が取り付けられている。さらに、出力軸5には、プランジャ4が軸受6bに直接衝突するのを防止するために、例えばゴムのような弾性体よりなる円板状のプランジャ用ストッパ43が取り付けられている。なお、プランジャ用ストッパ43は、出力軸5が挿通される孔43aが中央部に形成されている。ここに、プランジャ用ストッパ43はプランジャ4と共動する。
【0093】
復帰ばね10は、プランジャ4に固定されたスプリングガイド18と打出し部材9に近い側の軸受6aとの間に保持される。ここに、プランジャ4は、軸方向の一端側(打出し部材9に近い側)において出力軸5の外周面との間に、スプリングガイド18に設けられたプランジャ圧入部18aが圧入される被圧入部4b(図24参照)を形成してあり、被圧入部4bにプランジャ圧入部18aを圧入することによりスプリングガイド18が固定されている。
【0094】
また、本実施形態においてもコイルボビン2は、ヨーク3a,3bと一体になってガイドパイプ8の外周面上を可動となっている。つまり、ヨークブロックがガイドパイプ8の外周面上を可動となっている。ここにおいて、本実施形態では、ヨークブロックがその移動方向においてハウジング20の内面に衝突しないように、ゴム等の弾性体よりなる円筒状の緩衝部材16と、中央部にガイドパイプ8が挿通される孔が形成された弾性体よりなる円板状の緩衝部材36とをガイドパイプ8に外装してある。緩衝部材16は、軸方向における一端部がハウジング20のハウジング本体27の内部空間へ突出するように配設され、緩衝部材36は、ハウジング本体27の内面に当接するように配設されている。したがって、ヨークブロックの移動範囲は緩衝部材16,36により規制され、ヨークブロックが移動方向においてハウジング本体27の内面へ直接衝突するのを防止することができるのである。
【0095】
また、本実施形態では、ガイドパイプ8と軸受6a,6bとからなるガイドパイプブロックが出力軸5の軸方向と平行な方向に可動となっている。要するに、本実施形態では、各軸受6a,6bの細幅の基端部66a,66bが該基端部66a,66bの挿通されるハウジング20の孔に対して摺動自在となっている。また、本実施形態では、ハウジング20内におけるガイドパイプブロックの位置決めのために、ハウジング20と軸受6aの幅広部67aとの間に、緩衝部材16に連続一体に形成された緩衝材16aを配置してある。
【0096】
ところで、本実施形態では、ガイドパイプ8において軸受6bが嵌装された側の一端部に、ガイドパイプブロックに質量を付加するための円筒状の重り19(図25参照)を外装してある。重り19は突出部25内に収納される。重り19としては、金属等の比重の大きい材料を用いればよい。
【0097】
軸受6bの基端部66bには、重り19の移動範囲を規制するゴム等の弾性体よりなる円筒状の緩衝部材46(図26参照)が外装されている。ここに、緩衝部材46は、出力軸5の軸方向において重り19とハウジング20の内面との間に配設される。また、この緩衝部材46の軸方向における一端部には、図26に示すように内方へ突出する突出片46aが突設されており、一方、軸受6bの基端部66bには、幅広部67bに近い位置で突出片46aが嵌る溝68bが形成されている。この溝68bは、基端部66bの外周面に、周方向に沿って形成されている。したがって、緩衝部材46は、突出片46aを軸受6bの溝68bに嵌めることにより、上述の緩衝部材16との間にガイドパイプブロックを挟み込んで支持することができる。また、上述の重り19の軸方向における一端側には、内周面から内方へ突出する組込片19a(図25参照)が突設されており、この組込片19aが出力軸5の軸方向において軸受6bの幅広部67bと緩衝部材46の突出片46aとの間に挟まるようになっている。したがって、ガイドパイプ8に重り19を外装して組込片19aを軸受6bの幅広部67bに当接させた状態で、緩衝部材46の突出片46aを軸受6bの基端部66bの溝68bに嵌めることにより、重り19がガイドパイプブロックに一体化されるのである。
【0098】
次に、本実施形態の遊戯球発射装置の動作について説明する。
【0099】
コイル1への通電がない状態では、プランジャ4は復帰ばね10のばね力によって図22(b)に示す所定の初期位置にあり、コイル1に所定の励磁電流を通電すると、ヨーク3aとプランジャ4との中に磁束が発生し、プランジャ4がヨーク3aに吸引され、図27(a)に示すように復帰ばね10のばね力に抗して図27における左側へ移動する(加速動作する)。この時、ヨークブロックには、プランジャ4の移動する向きとは反対向きに反作用力が発生するが、ヨークブロックはプランジャ4の移動する向きと反対の向きに移動し緩衝部材36が変形して緩衝部材36により移動規制されるので、ヨークブロックへの反作用力が吸収され、ハウジング20及び遊戯盤に伝わる振動、衝撃が緩和される。
【0100】
この加速動作の終わり近くの位置で打出し部材9が遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされていた遊戯球と衝突し、遊戯球が発射される。
【0101】
その後、図27(b)に示すようにプランジャ4の後端部(打出し部材9に遠い側の端部)がヨーク3bの挿通孔を通過すると、プランジャ4の後端部とヨーク3との間にギャップが形成されて吸引力が働いてプランジャ4が減速し、結果的にプランジャ4は反対の向き(つまり、プランジャ4が初期位置に戻る向き)に移動する向きが変わる。この減速時、ヨークブロックとプランジャ4の後端部の間に吸引力が働き、ヨークブロックは、プランジャ4に引っ張られるのでプランジャ4の移動する向きと同一の向きの力が加わり、ヨークブロックが移動し打出し部材9に近い側の緩衝部材16の弾性変形により移動が規制されるので、ヨークブロックに伝わる衝撃がハウジング20及び遊戯盤に伝わることを緩和することができる。
【0102】
プランジャ4が反転し初期位置へ戻る途中、図27(c)に示すようにプランジャ4の前端部(打出し部材9に近い側の端部)とヨーク3aとの間にギャップが形成され、その間に吸引力が発生するので、プランジャ4は減速しながら初期位置に戻っていく。
【0103】
その後、プランジャ4は初期位置方向への慣性と復帰ばね10の復帰力で初期位置に戻ってきて、プランジャ4と共動していたプランジャ用ストッパ43が軸受6bに衝突する。すると、軸受6bに加わった衝撃により、ガイドパイプブロックが図27(d)に示すように重り19と一体となって同図中の右側へ変位する。ここに、プランジャ4は、ガイドパイプブロックと一体となって移動するか、又は、上記衝突後にガイドパイプブロックよりも低い速度で同図中の右側へ移動する。ガイドパイプブロックと重り19は、緩衝部材46が変形していくことにより変位していくが、緩衝部材46の反力が高まっていくので、ある位置まで変位したところで、反転する。このとき、プランジャ4がガイドパイプブロックと一体となって変位していた場合は、プランジャ4も反転する。これに対し、プランジャ4が単独で変位していた場合は、ガイドパイプブロックが反転し始める頃に再度ガイドパイプブロックの軸受6bとプランジャ用ストッパ43とが衝突する。
【0104】
ガイドパイプブロックは、上記反転した後、図22(b)の初期位置に戻る。これに対し、プランジャ4は、ガイドパイプブロックが初期位置に戻った後は単独でそのまま前方(図27の左方向)へ移動し、これがリバウンドとなる。
【0105】
本実施形態では、以上のような過程で動作するが、プランジャ用ストッパ43がガイドパイプブロックに衝突した際には、ガイドパイプブロックが図27の右方向へ移動すること及び緩衝部材46が圧縮変形することにより、プランジャ4の移動に伴う振動、衝撃が遊戯盤へ伝わるのを抑制することができる。
【0106】
以上の動作をまとめると図28のようになる。ここに、図28(a)はコイル電流の時間変化を示し、図28(b)はプランジャブロックの初期位置に対する変位の時間変化を示し、図28(c)はガイドパイプブロックの初期位置に対する変位の時間変化を示す。
【0107】
ところで、プランジャ4とガイドパイプブロックの衝突による振動、衝撃の遊戯盤への伝達を抑えるためには、緩衝部材46の硬度はできるだけ小さくした方がよい。しかしながら、緩衝部材46の硬度を小さくしていくと、ガイドパイプブロックがプランジャ4(プランジャ用ストッパ43)の衝突によって大きく変位し、その反動によって、プランジャ4が大きくリバウンドしてしまうことになる。
【0108】
一例として、プランジャブロックの質量を25gf、ガイドパイプブロックの質量を10gf、緩衝部材46の硬度を30°とした条件で、重り19の質量を種々変化させてプランジャブロックのリバウンド量を測定した結果を図29に示す。ここに、図29の横軸にはガイドパイプブロックと重りとの合計質量をとり、縦軸にはプランジャブロックのリバウンド量をとってある。図29より、被衝突物体であるガイドパイプブロックと重り19との合計質量と、衝突物体であるプランジャブロックの質量との関係を、
[プランジャブロックの質量]≦[ガイドパイプブロックと重りとの合計質量]
とすることで、つまり重り19の質量を大きくすることで、プランジャ4のリバウンドをより小さくできることがわかる。一方で、装置全体の軽量化を図る上では、重り19の質量は小さい方がよいので、本実施形態では、重り19の質量を15gfとした。
【0109】
なお、この質量関係は、プランジャブロックの質量とプランジャブロックがガイドパイプブロックに衝突する速度、緩衝部材46の硬度などの条件により最適値が異なるので、実施する条件により適宜決定すればよい。
【0110】
また、本実施形態では、重り19は、ガイドパイプブロックと別部品で構成され、緩衝部材46の突出片46aと軸受6bの幅広部67bとの間に、重り19に設けられた組込片19aを挟み込むことで一体化しているが、軸受6bの材質に金属などの比重の大きい材料を使用することで、ガイドパイプブロック自体の質量を増やした構造にしてもよい。つまり、軸受6bに重り19の機能を持たせるようにしてもよい。また、重り19とガイドパイプブロックは一体化することが望ましいが、一体化していない構造でもよい。
【0111】
本実施形態では、各軸受6a,6bがハウジング20にそれぞれ支持され、軸受6a,6bとガイドパイプ8とからなるガイドパイプブロックが出力軸5の移動方向と平行な方向にハウジング20に対して移動可能であり、ハウジング20内においてガイドパイプブロックと共動する重り19が設けられ、重り19とハウジング20との間に、重り19の移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材46が設けられているので、ガイドパイプブロックを可動としたことにより、ガイドパイプブロックからハウジング20を伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を減少させることができ、遊戯者に長時間にわたって快適な遊戯を提供することが可能になる。さらに、ガイドパイプブロックと共動する重り19を設けたことにより、緩衝部材46の硬度を小さくしてもプランジャ4と出力軸5とからなるプランジャブロックのリバウンドやプランジャ4の衝突によるガイドパイプブロックの変位を抑えることができ、緩衝部材46として硬度の小さいものを使用することにより、ガイドパイプブロックからハウジング20を伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を一層低減することができる。
【0112】
また、ハウジング20は磁路を形成する必要がないので、形状や材質の制約が少なく、ハウジング20を樹脂により形成するようにすれば、成形が容易になり複雑な取付構造にも対応することができるとともに低コスト化及び軽量化を図ることができる。要するに、従来例1,2,4,5,6のようにヨーク3aに遊戯盤への取付構造を設ける場合に比べて、より複雑な取付構造にも対応することができる。また、ハウジング20を亜鉛、黄銅、アルミニウム等の金属により形成するようにすれば、樹脂で形成した場合に比べて比重が大きく重量が増すので、ソレノイド本体Aから遊戯盤に伝わる衝撃を小さくすることができる。
【0113】
しかも、ハウジング20を、樹脂一体成形やダイキャストにて加工でき、ハウジング20によって軸受6,6を固定できるので、従来例1,2,4,5,6のように形状の不安定なヨーク3a,3bに軸受6や軸受ホルダ7を固定する場合に比べて、2つの軸受6a,6bの同軸度を容易に出せるので、出力軸5のこじれを少なくすることができ、往復直線移動の動作が安定して遊戯球の飛び距離を安定させることができる。
【0114】
さらに、ソレノイド本体Aに要求される特性が同等で遊戯盤の取付部位の構造のみ相違する各ユーザ向けの遊戯球発射装置の場合、ソレノイド本体Aの構造を共通化してハウジング20のみの形状変更で対応することができるので、低コスト化が可能になる。
【0115】
(実施形態2)
上述の実施形態1では緩衝部材46の形状を図30(a)に示すような円筒状に形成してあり、軸受6bへのプランジャ用ストッパ43の衝突によってガイドパイプブロックが変位すると、緩衝部材46が圧縮されて変形するが、ガイドパイプブロックの変位量が大きくなると、図30(b)に示すように中間部が極端に屈曲した形状に変形することがある。このように屈曲した緩衝部材46の中間部では、外周面は伸ばされ、内周面は圧縮されている状態にある。ところで、実施形態1では緩衝部材46としてゴムのような弾性体を用いているが、ゴムは伸ばされることに対しては問題を生じにくいものの、屈曲されながら圧縮されると、摩擦が生じ、それが繰り返されると摩耗する。したがって、緩衝部材46が図30(b)に示すように中間部が極端に屈曲するような場合、緩衝部材46の中間部の内周面側で摩耗が進行していき、摩耗部分をきっかけとして、亀裂Kが発生し、一気に緩衝部材46の破断にいたり、遊戯球を発射させるソレノイドとしての動作不良が起こることも考えられる。
【0116】
本実施形態の基本構成は実施形態1と略同じであり、図31(a)に示すように、緩衝部材46の中間部(つまり、圧縮変形時に屈曲する部位)において外周面側になだらかなこぶ状の突状部46bが突設されている点に特徴がある。なお、その他の構成は実施形態1と同じなので図示及び説明を省略する。
【0117】
本実施形態では、緩衝部材46の中間部にあらかじめ突状部46bが形成されているので、緩衝部材46の圧縮変形時には突状部46bとその両側の部分との3ヶ所で屈曲するようになり、ガイドパイプブロックの変位量が図30(b)の場合と同じであっても、図30(b)に比べて図31(b)に示すようになだらかに曲がることになる。要するに、本実施形態では、緩衝部材46が集中的に屈曲することがなくなり、局所的な摩耗が生じにくくなるのである。
【0118】
なお、本実施形態の基本動作は実施形態1と略同じであるが、動作時において緩衝部材46が変形する場合には、緩衝部材46の反力が増加しガイドパイプブロックの慣性力が減少していき、緩衝部材46の反力とガイドパイプブロックの慣性力とが等しくなるまでガイドパイプブロックが変位し、その後、ガイドパイプブロックの移動方向は元の方向に反転し、初期位置に戻っていく。
【0119】
しかして、本実施形態では、緩衝部材46の圧縮変形時の局所的な摩耗を低コストで抑制することができ、長寿命化を図ることができ、しかも、緩衝部材46の圧縮変形時の局所的な摩耗を抑制することができることにより、突状部46bがない場合に比べて緩衝部材46の圧縮変形量を大きくすることができ、ガイドパイプブロックの変位量を大きくすることができるから、ガイドパイプブロックからハウジング20を伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音をさらに低減することができる。
【0120】
ところで、図31(a)に示した例では突状部46bを部分的に突出した形状としてあるが、図32に示すように軸方向において中央から両端に向かって徐々に厚みが薄くなるような突状部46bを形成してもよい。
【0121】
また、突状部46bは、緩衝部材46の内周面側に設けてもよく、あるいは、外周面と内周面との両方に設けてもよい。ここにおいて、突状部46bの形状や、緩衝部材46の材質、硬度、寸法などはプランジャ4の速度や質量、ソレノイドに要求される寿命や、環境条件などの条件によって適宜設定すればよい。
【0122】
要するに、緩衝部材46の圧縮変形時に屈曲する部位において外周面と内周面との少なくとも一方になだらかな突状部46bを設けることにより、緩衝部材46の圧縮変形時の局所的な摩耗を低コストで抑制することができ、長寿命化を図ることができ、しかも、緩衝部材46の圧縮変形時の局所的な摩耗を抑制することができることにより、突状部46bがない場合に比べて緩衝部材46の圧縮変形量を大きくすることができ、ガイドパイプブロックの変位量を大きくすることができるから、ガイドパイプブロックからハウジング20を伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音をさらに低減することができるのである。
【0123】
(実施形態3)
ところで、実施形態1又は実施形態2の構成の遊戯球発射装置において、連続で遊戯球を発射している時に出力軸5が回転すると、出力軸5先端に取り付けられている打出し部材9と遊戯球との接触状態が徐々に変化し、遊戯球の発射飛距離のばらつきが発生することがあるので、往復直線運動するソレノイドにおけるプランジャブロックには動作中に回転力が働かないことが望ましいが、現実にはプランジャ4が仮想中心上にないこと、遊戯球と打出し部材9が衝突する際の位置ずれなどによって、出力軸5に回転力が生じることがある。
【0124】
本実施形態の基本構成は実施形態1と略同じであり、コイルスプリングよりなる復帰ばね10の両端の座巻部の端部に、巻軸方向へ突出する図35或いは図36に示すような突出部10dが設けられ、図33に示すように、軸受6aにおける復帰ばね10の座巻部との当たり面65aに、上記突出部10dが入り復帰ばね10の回転を防止できる程度の断面V字状の回転防止溝69aが放射状に設けられ、図34に示すように、スプリングガイド18における復帰ばね10の座巻部との当たり面18cに、上記突出部10dが入り復帰ばね10の回転を防止できる程度の断面V字状の回転防止溝18dが放射状に設けられている点に特徴がある。ここにおいて、図35における突出部10dは復帰ばね10を構成する線材の切断時のかえりであり、図36における突出部10dは線材の端部を曲げ加工することにより形成されている。なお、その他の構成は実施形態1又は実施形態2と同じなので図示及び説明を省略する。
【0125】
復帰ばね10は、組み込み時に初期荷重を加えられているので、復帰ばね10の座巻部の突出部10dが軸受6aの当たり面に圧接される。
【0126】
したがって、本実施形態では、出力軸5に回転方向の力が加わると、プランジャ4の被圧入部4bへプランジャ圧入部18aが圧入されたスプリングガイド18が回転する。すると、復帰ばね10の一方の突出部10dがスプリングガイド18の当たり面18cに押さえつけながら回転防止溝18dに入り込む。そして、復帰ばね10が回転し、復帰ばね10の他方の突出部10dが同様に軸受6aの当たり面65aに設けられた回転防止溝69aに入り込む。
【0127】
例えば、図35(a)及び図36(a)は、軸受6aの回転防止溝69aに復帰ばね10の突出部10dが入り込んでいる状態を示す。この状態において、例えば、図35(b),図36(b)に示すように復帰ばね10の座巻端部に矢印F1の向きの回転力が加わった場合には、突出部10dが回転防止溝69aに入り込んだ状態から抜け出ようとする時の抵抗により復帰ばね10の回転が規制される。逆に図35(c),図36(c)に示すように復帰ばね10の座巻端部に矢印F2の向きの回転力が加わった場合には、突出部10dが回転防止溝69aの斜面に当たることで、復帰ばね10の回転が規制される。したがって、プランジャ4の動作時に、復帰ばね10の座巻部が共振等により踊ってしまうようなことがない限り、復帰ばね10の突出部10dが回転防止溝69aを乗り越えて回転してしまうことはない。
【0128】
なお、ソレノイドが動作していない時に、手で大きな力を加えて出力軸5を回転させると突出部10dは回転防止溝69aを乗り越えてしまうので、出力軸5は回転することになるが、ソレノイドが動作している時に回転しなければ、発射飛距離のばらつきには影響がないから、問題とはならない。
【0129】
しかして、本実施形態では、コイルスプリングよりなる復帰ばね10の両端の座巻部の端部に巻軸方向へ突出する突出部10d,10dが設けられ、軸受6a,スプリングガイド18それぞれの復帰ばね10の座巻部との当たり面65a,18cに、突出部10dが入り復帰ばね10の回転を防止できる程度の回転防止溝69a,19dが放射状に設けられているので、従来例のようにプランジャ4に溝4aを形成してプランジャ4の回転を防止する場合のように磁路断面積が減少したりプランジャ4の速度が摺動摩擦により低下したりすることがなく、遊戯球の飛び距離に影響を与えずに低コストで出力軸5の回転を規制することができ、しかもプランジャ4に溝4aを形成してプランジャ4の回転を防止する場合のように摩耗する部品が生じることもないから、長寿命化を図ることができる。また、復帰ばね10に設ける突出部10dは、線材の切断時のかえりをそのまま利用してもよいしあるいは端部の曲げ加工を行うことにより形成してもよく、しかも軸受6a,スプリングガイド18それぞれに設ける回転防止溝69a,18dは軸受6a,スプリングガイド18が成形部品であれば特別な加工を必要とせず、低コストで復帰ばね10の回転を防止することができる。
【0130】
なお、本実施形態では、回転防止溝69a,18dの断面形状をV字状としてあるが、V字状に限らず、例えば角形断面形状であってもよい。また、突出部10dとしてのかえりや曲げの大きさは、ソレノイドの動作時に発生する回転力で復帰ばね10が回転しない程度に設計すればよい。また、復帰ばね10のセット荷重は、あまり軽過ぎずないように設定する必要がある。つまり、プランジャ4の動作による振動によって座巻部が浮き上がらない程度であってソレノイドの連続動作中にプランジャ4が回転しない程度の荷重に設定する必要がある。
【0131】
(実施形態4)
本実施形態の基本構成は実施形態1と略同じであり、図39に示すようにコイルスプリングよりなる復帰ばね10の両端の座巻部の端部に、径方向における内側へ突出する突出部10dが設けられ、図37及び図40に示すように、軸受6aにおける復帰ばね10の座巻部との当たり面65aよりも突出する部位の外周面に、突出部10dが入り復帰ばね10の回転を防止できる程度の回転防止溝69aが周方向に沿って離間して設けられ、図38に示すように、スプリングガイド18における復帰ばね10の座巻部との当たり面18cよりも突出する部位の外周面に、突出部10dが入り復帰ばね10の回転を防止できる程度の回転防止溝18dが周方向に沿って離間して設けられている点に特徴がある。
【0132】
しかして、本実施形態では、コイルスプリングよりなる復帰ばね10の両端の座巻部の端部に径方向における内側へ突出する突出部10d,10dが設けられ、軸受6a,スプリングガイド18それぞれの復帰ばね10の座巻部との当たり面65a,18cよりも突出する部位の外周面に、突出部10d,10が入り復帰ばね10の回転を防止できる程度の回転防止溝69a,18dが周方向に沿って離間して設けられているので、従来例のようにプランジャ4に溝4aを形成してプランジャ4の回転を防止する場合のように磁路断面積が減少したりプランジャ4の速度が摺動摩擦により低下したりすることがなく、遊戯球の飛び距離に影響を与えずに低コストで出力軸5の回転を規制することができ、しかもプランジャ4に溝4aを形成してプランジャ4の回転を防止する場合のように摩耗する部品が生じることもないから、長寿命化を図ることができる。また、復帰ばね10に設ける突出部10d、10dは、線材の切断時のかえりをそのまま利用してもよいしあるいは端部の曲げ加工を行うことにより形成してもよく、しかも軸受6a,スプリングガイド18それぞれに設ける回転防止溝69a,18dは軸受6a,スプリングガイド18が成形部品であれば特別な加工を必要とせず、低コストで復帰ばね10の回転を防止することができる。
【0133】
ところで、本実施形態では、プランジャ4に回転力が加わっても、回転防止溝69a,18dに入り込んだ突出部10d,10dが回転防止溝69a,18dに引っ掛かることで抵抗になり、回転規制される。また、手で回すなどの強い回転力が加わった場合、突出部10dは入っていた回転防止溝69a,18dから外れるが、回転力が減少した時点で近くの回転防止溝69a,18dに入り込み、その場所で回転規制される。
【0134】
なお、実施形態3,4ともに復帰ばね10の突出部10dを特定の溝や孔などに挿入しなくてもよいので、組立時に方向性を気にする必要がなく、組立性が向上する。
【0135】
【発明の効果】
請求項1の発明は、筒状であってコイルが巻装され両端部に鍔部を有したコイルボビンと、コイルボビンを収納するヨークと、コイルボビンの貫通孔に挿入され規定の2位置の間で往復直線移動するプランジャと、コイルの励磁に呼応してプランジャと共動し上記2位置のうちの一方の近傍で遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされている遊戯球を発射させる出力軸と、出力軸が上記2位置のうちの他方の位置である初期位置にプランジャを復帰させる復帰ばねと、出力軸の両端部がそれぞれ挿通され出力軸を摺動自在に支持する二つの軸受とからなるソレノイド本体を有し、上記ソレノイド本体を内部空間に収納するとともに遊戯盤の取付部位の形状に合わせて取り付けるハウジングを備え、ハウジングには、遊戯盤の取付部位にねじを用いて取り付けるための取付孔が設けられているので、ソレノイド本体に要求される特性が同等で遊戯盤の取付部位の構造のみ相違する各ユーザ向けの遊戯球発射装置の場合、ソレノイド本体の構造を共通化してハウジングのみの変更で対応することができ、低コスト化が可能になるという効果がある。しかも、ハウジングは磁路を形成する必要がないので、形状や材質の制約が少なく、ハウジングを樹脂により形成するようにすれば、複雑な取り付け構造にも対応することができるとともに低コスト化及び軽量化を図ることができる。また、ハウジングを亜鉛、黄銅、アルミニウム等の金属により形成するようにすれば、樹脂の場合に比べて比重が大きく重量が増すので、ソレノイド本体から遊戯盤に伝わる衝撃を小さくすることができる。また、ハウジングを備えていることにより、ヨークを従来例のように遊戯盤の取付部位の形状に合わせて加工する必要がないので、ヨークの加工に要するコストや組み立てコストを低減することができる。
【0136】
また、請求項1の発明では、コイルボビンの貫通孔に挿通されプランジャが挿入される筒状のガイドパイプを備え、各軸受がそれぞれガイドパイプの両端部に内装されているので、二つの軸受の同軸度が軸受ホルダとガイドパイプの部品精度のみによって決まり、二つの軸受の高い同軸度が得られるので、二つの軸受の同軸度のずれによる出力軸のこじれが少なくなり、低コストで遊戯球の飛び距離を安定させることができるという効果がある。
【0137】
また、請求項1の発明では、コイルとヨークとからなるヨークブロックが出力軸の移動方向と平行な方向にハウジングに対して移動可能であり、ヨークブロックの移動方向の両側にヨークブロックの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材が設けられているので、ヨークブロックが移動可能となり且つその移動が緩衝部材により規制されるから、プランジャの往復直線移動に伴ってヨークに発生して遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を低コストで減少させることができ、遊戯者に長時間にわたって快適な遊戯を提供することが可能となるという効果がある。
【0138】
また、請求項1の発明では、各軸受がハウジングにそれぞれ支持され、軸受とガイドパイプとからなるガイドパイプブロックが出力軸の移動方向と平行な方向にハウジングに対して移動可能であり、ハウジング内においてガイドパイプブロックと共動する重りが上記2位置のうちの上記他方側に設けられ、上記移動方向における重りと上記ハウジングとの間に、重りの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材が設けられているので、ガイドパイプブロックを可動としたことにより、ガイドパイプブロックからハウジングを伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を減少させることができ、遊戯者に長時間にわたって快適な遊戯を提供することが可能になり、さらに、ガイドパイプブロックと共動する重りを設けたことにより、上記緩衝部材の硬度を小さくしてもプランジャと出力軸とからなるプランジャブロックのリバウンドやプランジャの衝突によるガイドパイプブロックの変位を抑えることができ、上記緩衝部材として硬度の小さいものを使用することにより、ガイドパイプブロックからケースを伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音を一層低減することができるという効果がある。
【0139】
請求項2の発明は、請求項1の発明において、重りの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材は、筒状であって出力軸と軸方向が一致するように配設され、且つ、該緩衝部材の圧縮変形時に屈曲する部位において外周面と内周面との少なくとも一方になだらかな突状部が設けられているので、該緩衝部材の圧縮変形時に屈曲する部位において外周面と内周面との少なくとも一方になだらかな突状部を設けることにより、緩衝部材の圧縮変形時の局所的な摩耗を低コストで抑制することができ、長寿命化を図ることができ、しかも、緩衝部材の圧縮変形時の局所的な摩耗を抑制することができることにより、突状部がない場合に比べて緩衝部材の圧縮変形量を大きくすることができ、ガイドパイプブロックの変位量を大きくすることができるから、ガイドパイプブロックからハウジングを伝って遊戯盤に伝わる振動、衝撃音をさらに低減することができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 参考例1を示し(a)は側面図、(b)は断面図、(c)は下面図である。
【図2】 同上の動作説明図である。
【図3】 同上に用いるストッパを示し、(a)は正面図、図(b)は側断面図である。
【図4】 同上に用いるヨークの斜視図である。
【図5】 同上のヨークの他の構成例の説明図である。
【図6】 同上のヨークの他の構成例の説明図である。
【図7】 同上の他の構成例を示し、(a)は側面図、(b)は断面図、(c)は下面図である。
【図8】 参考例2を示し、(a)は側面図、(b)は断面図、(c)は下面図である。
【図9】 同上の要部断面図である。
【図10】 同上の要部断面図である。
【図11】 参考例3を示し、(a)は側面図、(b)は断面図、(c)は下面図である。
【図12】 同上の要部断面図である。
【図13】 同上の要部断面図である。
【図14】 同上の動作説明図である。
【図15】 同上の動作説明図である。
【図16】 参考例4を示し、(a)は側面図、(b)は断面図、(c)は下面図である。
【図17】 同上の要部断面図である。
【図18】 同上の要部断面図である。
【図19】 同上の動作説明図である。
【図20】 同上の動作説明図である。
【図21】 参考例5を示し、(a)は側面図、(b)は断面図、(c)は下面図である。
【図22】 実施形態1を示し、(a)は側面図、(b)は断面図、(c)は下面図である。
【図23】 同上の分解斜視図である。
【図24】 同上の要部分解斜視図である。
【図25】 同上に用いる重りを示し、(a)は左側面図、(b)は断面図、(c)は右側面図である。
【図26】 同上に用いる緩衝部材を示し、(a)は左側面図、(b)は断面図、(c)は右側面図である。
【図27】 同上の動作説明図である。
【図28】 同上の動作説明図である。
【図29】 同上の特性説明図である。
【図30】 同上に用いる緩衝部材を示し、(a)は圧縮前の断面図、(b)は圧縮時の断面図である。
【図31】 実施形態2に用いる緩衝部材を示し、(a)は圧縮前の断面図、(b)は圧縮時の断面図である。
【図32】 同上の緩衝部材の他の構成例を示し、(a)は側面図、(b)は断面図である。
【図33】 実施形態3に用いる軸受を示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図34】 同上に用いるスプリングガイドを示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図35】 同上の動作説明図である。
【図36】 同上の他の構成例の動作説明図である。
【図37】 実施形態4に用いる軸受を示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図38】 同上に用いるスプリングガイドを示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図39】 同上に用いる復帰ばねを示し、(a)は左側面図、(b)は正面図、(c)は右側面図である。
【図40】 同上の要部概略側面図である。
【図41】 リニアソレノイド方式の遊戯球発射装置の説明図である。
【図42】 従来例1を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図、(d)は断面図である。
【図43】 同上の動作説明図である。
【図44】 従来例2を示し、(a)は側面図、(b)は正面図、(c)は下面図、(d)は断面図である。
【図45】 同上の動作説明図である。
【図46】 従来例3の遊戯球発射装置の組み付け状態を示す正面図である。
【図47】 同上の分解斜視図である。
【図48】 従来例4を示し、(a)は正面図、(b)は下面図、(c)は側面図である。
【図49】 同上を示し、(a)は断面図、(b)は要部側面図である。
【図50】 同上に用いる復帰ばねを示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。
【図51】 従来例5を示し、(a)側面図、(b)は断面図である。
【図52】 同上の要部を示し、(a)は断面図、(b)は側面図である。
【図53】 従来例6を示し、(a)は断面図、(b)は側面図である。
【図54】 同上の要部を示し、(a)は断面図、(b)は側面図である。
【符号の説明】
1 コイル
2 コイルボビン
3a,3b ヨーク
4 プランジャ
5 出力軸
6 軸受
10 復帰ばね
A ソレノイド本体
20 ハウジング
20a,20b 分割体
22 固定用孔
Claims (2)
- 筒状であってコイルが巻装され両端部に鍔部を有したコイルボビンと、コイルボビンを収納するヨークと、コイルボビンの貫通孔に挿入され規定の2位置の間で往復直線移動するプランジャと、コイルの励磁に呼応してプランジャと共動し上記2位置のうちの一方の近傍で遊戯盤の所定位置にあらかじめセットされている遊戯球を発射させる出力軸と、出力軸が上記2位置のうちの他方の位置である初期位置にプランジャを復帰させる復帰ばねと、出力軸の両端部がそれぞれ挿通され出力軸を摺動自在に支持する二つの軸受とからなるソレノイド本体を有し、上記ソレノイド本体を内部空間に収納するとともに遊戯盤の取付部位の形状に合わせて取り付けるハウジングを備え、ハウジングには、遊戯盤の取付部位にねじを用いて取り付けるための取付孔が設けられて成り、コイルボビンの貫通孔に挿通されプランジャが挿入される筒状のガイドパイプを備え、各軸受がそれぞれガイドパイプの両端部に内装されて成り、コイルとヨークとからなるヨークブロックが出力軸の移動方向と平行な方向にハウジングに対して移動可能であり、ヨークブロックの移動方向の両側にヨークブロックの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材が設けられて成り、各軸受がハウジングにそれぞれ支持され、軸受とガイドパイプとからなるガイドパイプブロックが出力軸の移動方向と平行な方向にハウジングに対して移動可能であり、ハウジング内においてガイドパイプブロックと共動する重りが上記2位置のうちの上記他方側に設けられ、上記移動方向における重りとハウジングとの間に、重りの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材が設けられて成ることを特徴とする遊戯球発射装置。
- 重りの移動を規制する弾性体よりなる緩衝部材は、筒状であって出力軸と軸方向が一致するように配設され、且つ、該緩衝部材の圧縮変形時に屈曲する部位において外周面と内周面との少なくとも一方になだらかな突状部が設けられて成ることを特徴とする請求項1記載の遊戯球発射装置。
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