JP4161111B2 - 環境水中の有害物質のモニタリング方法 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば、河川水や湖沼等の環境水、及び上下水道の各プロセスの水等を対象とした微生物センサを用いた水中の有害化学物質のモニタリング方法に関する。
バイオセンサは、試料水中の測定対象化学物質を認識する分子識別素子として、酵素や抗体等の生体機能性材料や微生物、細胞等の生体そのものを利用し、これらの生物材料を多孔性高分子膜に化学的に包括又は共有結合させることにより固定化した膜と、電気化学的検出器等のトランスデューサと組み合せて前記生物材料の分子識別信号を電気信号に変換して試料水中の化学物質の測定を行うセンサである。
バイオセンサは、試料水を上記生体材料の固定化膜に接触させ、これによって生ずる生化学反応により生成又は消費される物質の濃度変化を検出器で電流や電圧等の電気的な出力(本発明において、センサ出力という)の変化に変換して測定する。
通常、微生物を使用したバイオセンサ(本発明においては、微生物センサという)応用水質計測器では、固定化膜内の微生物の酸素の消費状態を溶存酸素電極で測定することにより、検水中の有害物質を検知しているので、固定化膜内の微生物の数や活性(以下、これらを活性度という)をできるだけ長い期間安定に維持するために、微生物の至適温度条件、至適pH条件を維持し、生育に必要な微量栄養成分を含む緩衝液を用いて測定を行っている。
例えば、下記特許文献1には、a.亜硝酸生成細菌を固定した固定化微生物膜を保持しこの固定化微生物膜の各々の面に接する二つの液流路を設けたフローセルと、前記固定化微生物膜の一方の面にガス透過膜を介して接触させた溶存酸素電極とを組み合わせた微生物センサ,b.前記固定化微生物膜の前記一方の面に前記亜硝酸生成細菌の基質となるアンモニア態窒素を所定の濃度で含む緩衝溶液を循環させる循環系統,c.試料水と前記微生物センサ校正用の標準溶液と洗浄水とを切り替え、前記試料水と前記標準溶液との溶存酸素量を飽和させて前記固定化微生物膜の他方の面に送液する送液系統,d.前記微生物センサの出力信号を演算処理し運転を制御する演算・制御回路を備えたことを特徴とする毒物検知装置が開示されている。
この毒物検知装置によれば、有害物質にきわめて弱い微生物である亜硝酸生成細菌を生きたまま固定化して高分子多孔膜で封じ込めた固定化微生物膜と検出器として溶存酸素電極とを組み合わせた微生物センサを構成し、これに亜硝酸生成細菌の基質となるアンモニア性窒素と鉄やマグネシウム等の微量成分を一定濃度含む緩衝溶液と試料水を所定の比率となるように混合して連続的に流すことにより、試料水中に亜硝酸精製細菌の呼吸を阻害するような有害物質が存在した場合、亜硝酸生成細菌の呼吸活性が阻害されて酸素電極出力が増加するので、このセンサ出力の変化から試料水中の有害物質の存在を検知することができる。
しかしながら、上記のような微生物センサ応用水質計測器を用いて、例えば、下排水等が混入し、栄養成分が豊富に含まれている河川水等に含まれる有害物質をモニタリングする場合、固定化微生物膜内の微生物の活性度が短期間で高くなるため、下記に述べるように、有害物質に対する微生物センサの検出感度が低下するという問題があった。
微生物センサの有害物質に対する検出感度の劣化のメカニズムを図7に基づいて説明する。図7には、上記のような微生物センサのシアン(有害物質)溶液への応答例が示されている。
図7において、(1)に示す曲線は、固定化微生物膜を溶存酸素電極に装着した当初、すなわち、固定化微生物膜内の微生物が至適活性度にある場合のセンサ出力の例である。(1)に示す曲線のように、固定化微生物膜内の微生物が至適活性度にある場合、通常、センサ出力はゼロ点校正(図7中I)で5mV程度、次のセンサ校正(図7中II)で0mV付近であり、その後に連続監視測定(図7中III)に移る。
このとき、センサ出力は0mVに近い状態で推移する。そして、図7中、IVa及びIVbの時点で、人や生物に呼吸阻害作用を示す毒性物質であるシアン溶液を試料水中に混入すると、固定化微生物膜内の微生物の呼吸が阻害されるため、試料水中の溶存酸素の消費量が減り、シアン濃度(IVaでは0.05mg/L、IVbでは0.2mg/L)に応じてセンサ出力も増加する。この結果、有害物質が混入したこととその度合いが検出できる。
しかしながら、この微生物センサを用いて大都市の汚濁河川水を約1週間程度連続測定すると、微生物センサのセンサ出力は、図7の(2)の実線に示すようになり、連続監視測定IIIのセンサ出力は0mVとなる。そして、有害物質の混入については、シアン溶液の濃度0.05mg/L(IVa)では検出できず、また濃度が高いIVbの濃度0.2mg/Lでも感度が低下する。これは、固定化微生物膜内の微生物の活性度が高くなった結果、固定化微生物膜内では酸素不足状態になっているが、酸素不足状態でもセンサ出力は0mV以下にはならないため、見かけ上、センサ出力は0mVとなっている状態である。したがって、例えば、センサ出力の負の値がとれるとすると、有害物質に対する応答は、図7の破線で示すような応答になると考えられる。
これを、有害物質濃度に対する微生物センサの酸素消費率、即ち、作用応答曲線で表現すると図8に示すようになる。ここで、微生物センサの検出可能濃度を、酸素消費率が20分間で10%低下するレベルとすると、固定化微生物膜装着当初(図7の(1)の曲線)はシアンに対する検出感度が0.05mg/Lであったのが、汚濁河川水を約1週間程度連続測定した後(図7の(2)の曲線)は、0.2mg/Lに検出感度が劣化することになる。
上記のような微生物センサの有害物質に対する検出感度の低下を解決するために、下記特許文献2には、微生物を固定化した膜と溶存酸素電極とから構成される微生物センサを用い、環境水(検水)中の有害物質を検出する方法において、微生物センサの電気的出力の値によって、微生物センサの設定温度を制御することを特徴とする環境水中の有害物質の検出方法が開示されている。
この方法によれば、センサ出力値に、出力の減少側と増加側とに2つのしきい値を設定し、微生物センサが設置される恒温槽に、至適温度と高温側温度の2つの温度を設定し、センサ出力値がしきい値に達する毎に、恒温槽の温度を変える制御を行い、微生物の増殖あるいは活性を抑制することにより、有害物質に対する検出感度の保持を可能としている。
特公平7−85072号公報 特開2001−165893号公報
しかしながら、上記特許文献2に開示された方法では、センサ出力から酸素律速の程度、すなわち固定化微生物内の微生物の活性度の増大の程度を正確に把握することは難しく、また、一律の温度制御方法では、固定化微生物内の微生物に対して温度負荷を与えすぎる場合があった。その結果、微生物が過剰なダメージを受けてしまい、センサ出力の急激な出力低下をきたし、温度を至適温度まで下げても回復に時間を要し、誤警報を発信する場合があることが分かった。
したがって、本発明の目的は、微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、様々な水質の検水に対しても有害物質に対する検出感度を低下させることなく、長期にわたって安定して有害物質をモニタリングすることができる方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つは、微生物を固定化した膜と溶存酸素電極とから構成される微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、少なくとも2種類以上の異なる基質濃度のセンサ校正用溶液を用いて各基質濃度に対する前記微生物センサの出力電流値又は出力電圧値をそれぞれ測定することにより基質濃度依存応答特性を求め、この基質濃度依存応答特性に応じて該微生物センサの設定温度を変えることにより、微生物の活性度を制御することを特徴とする環境水中の有害物質のモニタリング方法を提供するものである。
上記発明においては、前記基質濃度依存応答特性が所定値を超えるときに、前記微生物センサの設定温度を該微生物の至適生育温度よりも高い温度に設定することが好ましい。
上記発明によれば、微生物を固定化した膜と溶存酸素電極とから構成される微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、少なくとも2種類以上の異なる基質濃度のセンサ校正用溶液を用いて各基質濃度に対する前記微生物センサの出力電流値又は出力電圧値をそれぞれ測定して基質濃度依存応答特性を求めることにより、固定化した微生物の活性度を正確に把握することができる。そして、この基質濃度依存応答特性に応じて該微生物センサの設定温度を変えることにより、微生物の活性度に応じてより的確に微生物センサの設定温度を変えることができ、微生物へ過剰なダメージを与えることなく微生物の活性度を制御することができる。その結果、様々な水質の検水に対しても有害物質に対する検出感度を低下させることなく、長期にわたって安定して有害物質をモニタリングすることができる。
また、本発明のもう一つは、微生物を固定化した膜と溶存酸素電極とから構成される微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、基質濃度とセンサ出力の関係が直線関係にある基質濃度のセンサ校正用溶液を用いて、定常運転状態から所定の基質濃度に変えた際の、前記微生物センサの出力電流値又は出力電圧値が予め定めた値を超えるまでの時間を測定することにより、前記所定の基質濃度における応答速度を求め、この応答速度に応じて該微生物センサの設定温度を変えることにより、微生物の活性度を制御することを特徴とする環境水中の有害物質のモニタリング方法を提供するものである。
上記発明においては、前記応答速度が所定値を超えるときに、前記微生物センサの設定温度を該微生物の至適生育温度よりも高い温度に設定することが好ましい。
上記発明によれば、微生物を固定化した膜と溶存酸素電極とから構成される微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、基質濃度とセンサ出力の関係が直線関係にある基質濃度のセンサ校正用溶液を用いて、定常運転状態から所定の基質濃度に変えた際の、前記微生物センサの出力電流値又は出力電圧値が予め定めた値を超えるまでの時間を測定し、前記所定の基質濃度における応答速度を求めることにより、固定化した微生物の活性度をより簡便に把握することができる。そして、この応答速度に応じて該微生物センサの設定温度を変えることにより、微生物の活性度に応じてより的確に微生物センサの設定温度を変えることができ、微生物へ過剰なダメージを与えることなく微生物の活性度を制御することができる。その結果、様々な水質の検水に対しても有害物質に対する検出感度を低下させることなく、長期にわたって安定して有害物質をモニタリングすることができる。
本発明によれば、微生物センサの基質濃度依存応答特性、あるいは所定の基質濃度における応答速度を求めることにより、微生物センサに使用されている微生物の活性度を正確に把握することができる。そして、この活性度に応じて微生物センサの設定温度を段階的にコントロールすることにより、微生物に対して過大な温度負荷をかけることなく微生物の活性度を制御することができる。その結果、過大な温度負荷によって微生物へダメージを与えることによるセンサ出力の急激な低下を防ぎつつ、微生物センサに使用している微生物の活性度の増大による有害化学物質に対する検出感度の低下を抑制することができる。したがって、様々な水質の検水に対しても有害物質に対する検出感度を低下させることなく、長期にわたって安定して有害物質をモニタリングすることができる。
本発明において、微生物を固定化した膜(以下、固定化微生物膜という)と溶存酸素電極とから構成される微生物センサとしては、例えば、図1に示すような構成のものを用いることができる。
図1に示すように、微生物センサ1は、流路20aを有するフローセル20と、固定化微生物膜25と、検水中の溶存酸素量を測定する溶存酸素電極21とから構成されている。前記固定化微生物膜25は、前流路20a内を流れる検水と接触できるように前記フローセル20内に設置されたステンレス製金網26の上に載置されており、前記溶存酸素電極21は、前記固定化微生物膜25の上に密着するように取付けられている。電極液で満たされた前記溶存酸素電極21内には負極23が設置されており、正極22は固定化微生物膜25の一方の面に隔膜24を介して接触するように設置されている。また、前記隔膜24は、溶存酸素電極21本体にOリング27c及びワッシャー29により固定されている。
本発明において、固定化微生物膜に使用される微生物としては、硝化細菌が好ましく、特にアンモニア酸化細菌が好ましい。アンモニア酸化細菌としては、ニトロソモナス ユーロピア(Nitrosomonas europaea ATCC25978)が例示できる。
固定化微生物膜は、公知の方法にしたがって作製することができ、例えば、硝化細菌をアルギン酸ナトリウム水溶液に懸濁し、この懸濁液を多孔質のセルロース膜上に滴下してからもう1枚のセルロース膜で挟み、塩化カルシウム水溶液でアルギン酸ナトリウムをゲル化させて菌体を固定化することにより作製できる。
本発明の方法の一つは、上記のような構成からなる微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に適用されるものであり、固定化微生物膜内の微生物の餌(以下、基質という)を含む溶液(以下、センサ校正用溶液という)を用い、該基質濃度を変えたときの前記微生物センサのセンサ出力の変化を測定することにより基質濃度依存応答特性を求め、該基質濃度依存応答特性から固定化微生物膜内の微生物の活性の高さを把握し、微生物センサの設定温度を変えて微生物の活性度を制御するものである。
前記基質濃度依存応答特性は、少なくとも2種類以上の異なる基質濃度のセンサ校正用溶液を用いて微生物センサのセンサ出力差をそれぞれ測定して、各基質濃度に対するセンサ出力差をプロットする(横軸:基質濃度、縦軸:センサ出力差)ことにより得られる直線の傾きとして求めることができる。
実施例1に示すように、前記直線の傾きは、固定化微生物膜内の微生物の活性度と相関があり、固定化微生物膜内の微生物の活性度が高い場合は、前記直線の傾きが大きくなり、活性度が低い場合は傾きが小さくなるので、前記直線の傾きが所定値を超える場合、すなわち活性度が高過ぎる場合は、活性度を低減させるために微生物センサの設定温度を微生物の生育阻害温度に調整し、前記直線の傾きが所定値内の場合、すなわち活性度が至適である場合は、設定温度を生育至適温度に調整する。
図6に、微生物の相対活性の温度特性の測定例を示すが、この例においては、生育至適温度は30℃付近であり、この生育至適温度の低温側及び高温側が生育阻害温度になる。しかし、本発明においては、生育至適温度より低温側では微生物の生育を十分に阻害することができず、最終的に固定化微生物膜内の微生物の活性度を低減させることができないので、生育阻害温度としては生育至適温度より高温側を採用することが好ましい。
例えば、アンモニア酸化細菌を使用した固定化微生物膜を用いた微生物センサの場合は、基質としてアンモニア性窒素が用いられ、少なくとも2種類以上の異なる基質濃度(通常、アンモニア性窒素濃度が0〜10mg/Lの少なくとも1種類以上と、10mg/L以上の少なくとも1種類以上)のセンサ校正用溶液を用いて、各センサ校正用溶液におけるセンサ出力差を測定し、各基質濃度に対するセンサ出力差をプロットして得られる直線の傾き(基質濃度依存応答特性)を求める。
そして、前記直線の傾きが大きい場合(固定化微生物膜内の微生物の活性度が高い場合)、具体的には前記直線の傾きが6以上の場合は、微生物センサの設定温度をアンモニア酸化細菌の生育阻害温度である35〜45℃、好ましくは、生育至適温度(28〜30℃)から+5〜10℃の範囲内に調整する。なお、温度調整は、例えば、前記直線の傾きが6〜6.5の場合は37℃、6.5を超える場合は40℃に調整するというように、前記直線の傾きに応じて段階的行うことが好ましい。また、前記直線の傾きが小さい場合(固定化微生物膜内の微生物の活性度が至適である場合)、具体的には前記直線の傾きが6未満の場合は、微生物センサの設定温度をアンモニア酸化細菌の生育至適温度である28〜30℃に調整すればよい。
この方法によれば、固定化微生物膜内の微生物の活性度を正確に把握することができ、この活性度に応じて細かな温度調整ができるので、微生物に対して過大な温度負荷をかけることなく微生物の活性度を制御することができる。
また、本発明のもう一つの方法は、上記のような構成からなる微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、定常運転状態から所定の基質濃度に変えた際の、前記微生物センサの出力電流値又は出力電圧値が予め定めた値を超えるまでの時間を測定することにより、前記所定の基質濃度における応答速度を求め、この応答速度に応じて該微生物センサの設定温度を変えることにより、微生物の活性度を制御するものである。
この方法では、基質濃度とセンサ出力の関係が直線関係にある所定の基質濃度の一つのセンサ校正用溶液を用いて、このセンサ校正用溶液に対するセンサ出力が予め定めた値を超えるまでの時間(応答速度)を測定し、この応答速度が所定値を超える場合、すなわち固定化微生物膜内の微生物の活性度が高い場合は、活性度を低減させるために微生物センサの設定温度を上記度同様に微生物の生育阻害温度に調整し、前記応答速度が所定値内の場合、すなわち活性度が至適である場合は、設定温度を生育至適温度に調整する。
例えば、アンモニア酸化細菌を使用した固定化微生物膜を用いた微生物センサの場合は、基質としてアンモニア性窒素が用いられ、アンモニア性窒素濃度とセンサ出力が直線関係にある濃度範囲のセンサ校正用溶液(通常アンモニア性窒素濃度1〜5mg/L)を一つ用意し、定常の運転状態からこのセンサ校正用溶液を流し始めた際に、センサ出力が予め定めた値(例えば、90%応答出力相当の値)を超える時間(応答速度)を測定する。そして、前記センサ校正用溶液に対する応答速度が速い場合(固定化微生物膜内の微生物の活性度が高い場合)、具体的には応答速度が15分以内の場合は、微生物センサの設定温度をアンモニア酸化細菌の生育阻害温度である35〜45℃、好ましくは、生育至適温度(28〜30℃)から+5〜10℃の範囲内に調整する。なお、温度調整は、前記直線の傾きに応じて段階的に調整することが好ましい。また、速度が遅い場合(固定化微生物膜内の微生物の活性度が至適である場合)、具体的には応答速度が15分以上の場合は、微生物センサの設定温度をアンモニア酸化細菌の生育至適温度である28〜30℃に調整すればよい。なお、定常の運転状態における基質濃度は、例えばアンモニア性窒素濃度10mg/Lに設定されている。
この方法では、1種類のセンサ校正用溶液で固定化微生物膜内の微生物の活性度を測定することができるので、先に説明した方法に比べてより簡便に活性度を把握することができる。
本発明の方法における固定化微生物膜内の微生物の活性度の測定は、モニタリング期間中、少なくとも1日1回以上(通常1日1回程度)行い、その活性度の状態に応じて適宜微生物センサの設定温度を調整することが好ましい。
図2には、本発明の方法を実施するための微生物センサ応用水質計測器の一例を示すフロー図が示されており、以下、図2に基づいて本発明の方法を説明する。
この微生物センサ応用水質計測器は、所定の温度(通常、微生物センサの微生物の生育至適温度)に調整された恒温槽2の中に、図1に示すように設置された微生物センサ1を有する測定部5、センサ出力の表示部6、制御部7、記録計8、及び検水やセンサ校正用溶液を送液するための送液部14とからなり、更に、エアポンプ12及び圧力センサ13を備え、検水にエアレーションを行うことができるようになっている。
送液ポンプ11aにより送液された検水は、エアレーションされた後、熱交換器3により所定の温度に調整されてから微生物センサ1と接触し、排水されるようになっている。
そして、微生物センサの固定化微生物膜内の微生物の活性度を測定する際には、以下のように操作を行う。
まず最初に、固定化微生物膜内の微生物は基質を与えないと活動できず、溶存酸素が消費されないという点を利用して、電磁弁9aを閉じて検水の送液を止めてから、電磁弁9bと電磁弁9dを開けて、有害物質及び基質を含まない緩衝溶液Aと純水とを、それぞれポンプ11b及びポンプ11aにより送液し、微生物センサ1の安定化したセンサ出力を装置に記憶してゼロ点校正を行う。この場合のセンサ出力は水中の溶存酸素濃度に対応した値である。
次に、固定化微生物膜内の微生物に有害物質を含まない既知の濃度の基質を与えて、微生物が正常に活動した場合の溶存酸素濃度の測定を行う。本発明においては、基質濃度の異なる少なくとも2種類以上のセンサ校正用溶液を流し、各基質濃度におけるセンサ出力を装置に記憶する。具体的には、電磁弁9dを閉し、電磁弁9eを開けて、所定の濃度の基質を含むセンサ校正用溶液(緩衝液B)と純水とを送液し、微生物センサ1の出力安定化後のセンサ出力を装置に記憶する。
更にその後、電磁弁9eを閉じ、電磁弁9fを開けて、前記センサ校正用溶液(緩衝液B)とは異なる基質濃度のセンサ校正用溶液(緩衝液C)と純水とを送液し、微生物センサ1の出力安定化後のセンサ出力を装置に記憶する。これらの場合のセンサ出力は、微生物センサの微生物の活動によって消費され、残った溶存酸素濃度に対応した値である。なお、前記緩衝溶液A〜Cとしては、微生物センサの微生物が安定して機能するpH付近に緩衝能を有する緩衝液が用いられ、例えば、アンモニア酸化細菌を使用した微生物センサの場合は、pH8〜9付近に緩衝能を有するリン酸緩衝溶液等を用いることができる。
そして、前記各測定結果から、各基質濃度におけるセンサ出力差をプロットして得られる直線の傾き(基質濃度依存応答特性)を求め、上記の基準により、微生物センサの微生物の活性度を判断してその活性度に応じて恒温槽2の温度を調整する。なお、通常の状態では、恒温槽2は、微生物センサの微生物の生育至適温度に調整されており、活性度が高過ぎる場合には、前記生育至適温度よりも高い温度(好ましくは+5〜10℃の範囲内)に段階的に調整すればよい。これにより、微生物センサの微生物に過大な温度負荷を与えることなく、その活性度を好ましい状態に維持することができる。
なお、上記の方法においては、基質濃度の異なるセンサ校正用溶液を少なくとも2種類以上(前記緩衝液B又は緩衝液C)用いて固定化微生物膜内の微生物の活性度の測定を行っているが、基質濃度とセンサ出力の関係が直線関係にある所定の基質濃度のセンサ校正用溶液を一つ用い、このセンサ校正用溶液に対する応答速度を測定することにより行うこともできる。
そして、恒温槽2の温度調整を行った後、電磁弁9f及び電磁弁9bを閉じ、電磁弁9aを開けて検水を送液し、モニタリングを開始すればよい。
図2に示す構成の微生物センサ応用水質計測器を用いて以下の実験を行った。なお、微生物センサ1の固定化微生物膜には、ニトロソモナス ユーロピア(Nitrosomonas europaea ATCC25978)を固定化した固定化微生物膜を用いた。
図2において、電磁弁9d及び電磁弁9bを開け、最初にゼロ点校正(第1の校正)のため、アンモニア性窒素を含まないリン酸緩衝溶液(pH8〜9)(緩衝溶液A)と純水とを流し、微生物センサ1の安定化した電流値を記憶した。
次に、電磁弁9dを閉じ、電磁弁9eを開けて、アンモニア性窒素を0〜10mg/L含むリン酸緩衝溶液(pH8〜9)(緩衝溶液B)と純水とを流し、センサ出力安定化後の電流値を記憶した。
更に、電磁弁9eを閉じ、電磁弁9fを開けて、アンモニア性窒素を10mg/L以上濃度含むリン酸緩衝溶液(pH8〜9)(緩衝溶液C)と純水とを流し、センサ出力安定化後の電圧値を記憶した。
なお、上記のような測定を、微生物の活性度の異なる固定化微生物膜A〜D(活性度の高さ:A>B>C>D)について行い、固定化微生物膜A〜Dの各基質濃度におけるセンサ出力差を測定し、各アンモニア濃度におけるセンサ出力差をプロットした。その結果を図3に示す。図3から、アンモニア濃度とセンサ出力との関係は、あるアンモニア濃度の範囲で直線関係が認められることが分かる。
また、各固定化微生物膜の基質濃度依存応答性(図3における直線の傾き)と有害物質に対する感度(阻害(%))の関係を図4に示す。
なお、図4における阻害(%)とは、有害物質としてシアンを0.05mg/L(KCNのCNとして)添加した水を検水として流し、下記(1)式によって計算した呼吸阻害率を意味する。
呼吸阻害率(%)={(V−V)/(V−V)}×100…(1)
:ゼロ校正のセンサ出力
:フィード液のセンサ出力
:検水のセンサ出力
なお、フィード液としては、V測定用としては緩衝液、V測定用としては緩衝液にアンモニア性窒素が5〜10mg/Lとなるように添加した液、更に、V測定用としては、アンモニア性窒素1〜5mg/Lとなるように添加したものを用いた。
図4から、前記直線の傾き(固定化微生物膜内の微生物の活性度)が大きいほど、有害物質による阻害(%)の値が小さくなっており、結果的に微生物センサの感度が低くなっていることが分かる。なお、図4において、呼吸阻害率(%)が10%以上であれば、検出可能レベルであると判断される。
実施例1と同様の微生物センサ応用水質計測器(恒温槽2の温度は、最初30℃に調整)を用いて、大都市の汚濁河川水に有害物質としてシアンを添加した試料水を用いて、シアンに対する検出感度(呼吸阻害率(%))の経時変化を約1ヶ月間測定した。なお、呼吸阻害率(%)は、実施例1の前記(1)式により計算した。
具体的には、河川水に有害物質としてシアンを0.05mg/L、又は0.2mg/L添加した水を検水として流し、1日1回、実施例1と同様の方法で微生物センサの基質濃度依存特性を測定して、固定化微生物膜内の微生物の活性度を把握し、前記直線の傾きが6未満の場合は、恒温槽2の設定温度を30℃のまま、6〜6.5の場合は、37℃、6.5を超える場合は40℃に段階的に変え、微生物の活性度の制御を行いながら、モニタリングを行った。その結果を図5に示す。図5から、大都市の栄養豊富な河川水を検水としてもシアン0.05mg/Lに対する感度を1ヶ月以上保持することができていることが分かる。なお、呼吸阻害率(%)が10%以上であれば、検出可能レベルとあると判断される。
したがって、本発明の方法によれば、過大な温度負荷によって微生物センサの微生物へダメージを与えることによるセンサ出力の急激な低下を防ぎつつ、有害物質に対する検出感度を低下させることなく、長期にわたって安定して有害物質をモニタリングすることができることが分かる。
本発明の方法は、検水の水質によらず微生物センサの有害物質に対する検出感度を高感度に維持することができるので、例えば、微生物センサに使用している微生物の活性度が増大して、短期間で有害化学物質に対する検出感度の低下が起こりやすい大都市の汚濁河川水等の栄養成分が豊富な水を対象とした有害物質のモニタリングに好適に適用することができる。
微生物センサの構成の一例を示す模式図である。 微生物センサ応用水質計測器の構成の一例を示すフロー図である。 微生物センサの基質(アンモニア)濃度依存性を説明する図である。 濃度依存特性(直線近似)の傾きの値(活性度)と有害物質に対する感度の関係を説明する図である。 本発明の実施例2の結果を示す図である。 微生物の増殖温度特性を説明する図である。 有害物質に対する検出感度の低下を示す図である。 図7における有害物質濃度に対する微生物センサの酸素消費率の関係を示す図である。
符号の説明
1.微生物センサ
2.恒温槽
3.熱交換器
4.二方切換三方弁
5.測定部
6.表示部
7.制御部
8.記録計
9a〜9h.電磁弁
10.ローラークランプ
11a〜11b.ポンプ
12.エアポンプ
13.圧力センサ
20.フローセル
20a.試料流路
21.溶存酸素電極
22.正極
23.負極
24.隔膜
25.固定化微生物膜
26.ステンレス製金網
27a〜27c.Oリング
28a〜28b.リード線
29.ワッシャー

Claims (4)

  1. 微生物を固定化した膜と溶存酸素電極とから構成される微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、少なくとも2種類以上の異なる基質濃度のセンサ校正用溶液を用いて各基質濃度に対する前記微生物センサの出力電流値又は出力電圧値をそれぞれ測定することにより基質濃度依存応答特性を求め、この基質濃度依存応答特性に応じて該微生物センサの設定温度を変えることにより、微生物の活性度を制御することを特徴とする環境水中の有害物質のモニタリング方法。
  2. 前記基質濃度依存応答特性が所定値を超えるときに、前記微生物センサの設定温度を該微生物の至適生育温度よりも高い温度に設定する請求項1記載の環境水中の有害物質のモニタリング方法。
  3. 微生物を固定化した膜と溶存酸素電極とから構成される微生物センサを用いて環境水中の有害物質を検出する際に、基質濃度とセンサ出力の関係が直線関係にある基質濃度のセンサ校正用溶液を用いて、定常運転状態から所定の基質濃度に変えた際の、前記微生物センサの出力電流値又は出力電圧値が予め定めた値を超えるまでの時間を測定することにより、前記所定の基質濃度における応答速度を求め、この応答速度に応じて該微生物センサの設定温度を変えることにより、微生物の活性度を制御することを特徴とする環境水中の有害物質のモニタリング方法。
  4. 前記応答速度が所定値を超えるときに、前記微生物センサの設定温度を該微生物の至適生育温度よりも高い温度に設定する請求項3記載の環境水中の有害物質のモニタリング方法。
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