JP4160795B2 - 分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマー、その製法、その使用、これを含有する被覆組成物、これを用いて製造された成形体及び被覆及び粘着物質拒絶性皮膜の製法 - Google Patents

分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマー、その製法、その使用、これを含有する被覆組成物、これを用いて製造された成形体及び被覆及び粘着物質拒絶性皮膜の製法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、その分枝が少なくとも3価の有機構成要素より成り、その末端がSi-Cを介して結合している有機基から形成される、分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーに関する。更に本発明はその製法に関する。
【0002】
更に、本発明は、架橋性シリコーン被覆組成物中のエーロゾル形成を減少するための抗ミスチング(Antimisting)添加剤としてのその使用に関する。
【0003】
その分枝単位が通常のモノアルキルシロキシ単位に相当する分枝したオルガノポリシロキサンは、US-A5670686に記載されている。3個又は4個のヒドロゲンジメチルシロキシ単位を有する予製シロキサンから、1工程ヒドロシリル化法で種々異なる末端基を有する分枝されたシロキサンが製造される。高度に分枝したポリシロキサンは記載されておらず、全ての分枝位置は、慣用のシリコーン化学に相応している。ヒドロゲン予備生成物、例えばトリス[ジメチルシロキシ]アリルシランは、加水分解法で製造され、蒸留により精製される。
【0004】
高分子量のシロキサンは、平衡化によってのみ得ることができ、この際、アルキルシロキシ単位の場合には劣悪にのみ機能する酸性触媒反応が使用されるべきである。それというのも、塩基性触媒反応は、ヒドロゲンシロキシ基を含有する物質の場合には化学的分解をもたらすからである。
【0005】
Polymer Preprints 34(1), 77(1993) によれば、高度に分枝した生成物がAB-モノマーから得ることができ、ここでは、トリス[ジメチルシロキシ]アリルシランをモノマーとして使用し、貴金属触媒反応によりヒドロゲンジメチルシロキシ末端基を有する高度に分枝したカルボシロキサンが得られ、これはα−不飽和有機化合物と反応させられる。重付加により操作するこの方法は、その取り扱いが著しい安全性のリスクをもたらす極めてエネルギーの高いモノマーの製造を前提としている。その分枝は、もっぱら通常のT-単位(SiO3/2−単位)に基づいている。ジアルキルシロキシ単位を含有するシロキサンは、記載されておらず、公知の方法でも全く得られていない。類似の方法が、PMSE-Prepr.80,139(1999)に記載されており:ビス[ジメチルシロキシ]メチルビニルシランから重付加によりH-デンドリマーが得られ、その後α−不飽和有機化合物と反応させられる。
【0006】
DE-A19522144には、ヒドロゲンシリル化に関して反応性である少なくとも3個の二重結合を有する化合物とα,ω-ジヒドロゲンシロキサンとの反応及び引き続く第1工程で生じた中間生成物とα,ω-ジエン、例えば1,5-ヘキサジエンとの反応により得られる、分枝したシロキサンコポリマーが記載されている。この方法は、いずれにせよ、分枝したシロキサンの製造のためには不適当である、それというのも、不溶性のゲルが得られるだけであり、殊にその際に経済的理由から、かつ所望の製品純度の故に、大過剰のα,ω-ジエンの使用は避けるべきであるからである。更に、ヒドロゲンシロキサンに対して不活性である分枝した生成物は、この方法で製造することはできない。
【0007】
Polymer Preprints 39(1), 581(1998) によれば、テトラアリルシランを繰り返しメチルジクロロシランと、かつ引き続きアリル-グリニアル溶液と反応させる際に、通常のデンドリマーが得られる。このデンドリマーは、アリル官能性であり、後続反応でヒドロシリル化することができる。
【0008】
古典的なデンドリマーは、US-A6184407により、複数のSiH-基を有するシロキサンとビニルアルコキシシランとを反応させ、今やポリマー結合したアルコキシ基を加水分解によりSiH含有シロキシ基と交換させる際に得られ、かつこれにより、再びビニル成分と反応することのできるデンドリマーが生じる。この製造法は経費がかかり、高価である。
【0009】
シリコーン被覆工業における趨勢は、生産性の上昇のための機械速度の上昇である。シリコーン被覆を基材上に、例えば300m/minを上回る高速で施与すると、シリコーン被覆系の細かなスプレー霧を生じることがありうる。このエーロゾルはシリコーン塗布作業時に生じる。このスプレー霧形成は、被覆速度の更なる上昇の際の重大な問題であることが判明している。
【0010】
このスプレー霧形成は、シリコーン被覆系へのいわゆる抗ミステイング添加剤を添加することにより減少させることができる。
【0011】
EP-A716115(Dow Corning Corp.) には、有機珪素化合物、オキシアルキレン基含有化合物及び触媒の反応により得られる抗ミステイング添加剤が記載されている。このオキシアルキレン基を含有する反応生成物の架橋性シリコーン被覆系への添加により、高速被覆法(schnell Beshichtungsprozess)におけるエーロゾルの形成は減少される。しかしながら、ポリグリコール基を有するこの抗ミステイング添加剤は、それが架橋性シリコーン被覆組成物とは混和性が悪い欠点を有する。
【0012】
WO 01/98420(Dow Corning Corp. )は、液状シリコーン抗ミステイング組成物を開示しており、これは、
(a)少なくとも2個のSi-H-基(SiH)を有するオルガノヒドロゲンポリシロキサンと
(b)少なくとも3個のアルケニル基(C=C)を有するオルガノアルケニルシロキサンとの、
(c)白金触媒の存在及び場合によっては
(d)禁止剤の存在下における
C=C/SiHの比≧4.6での反応により得られる。ゲル化が起こらないためには、オルガノアルケニルシロキサン(C=C)の極めて大過剰が必要である。この大過剰が、ベース-系、架橋性シリコーン被覆組成物の剥離-特性に影響を及ぼす。更に、ゲル化の阻止のために禁止剤を添加しなければならない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、末端にSi-C結合有機基を有し、経費のかかる多工程法を実施する必要なしに実施され、かつこの際に、高価で危険な取り扱い性の出発物質の使用が避けられる簡単な方法で製造することのできる、分枝した又は強く分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーを提供することであった。
【0014】
従って、その製造時には、高価なモノマー構成成分、例えば、更に分枝位置の間の連鎖長の変動性を許容せず、その取り扱い時の高い安全性のリスクをも有するトリス[ジメチルシロキシ]アリルシランを使用することは避けるべきである。更に、高速被覆法におけるエーロゾル形成を減少し、シリコーン被覆組成物と良好に混和可能であり、かつシリコーン被覆組成物に悪影響を及ぼさない、架橋性シリコーン被覆組成物用の抗ミスチング添加剤を提供する課題が存在した。
【0015】
【課題を解決するための手段】
この課題は本発明により解決される。
【0016】
本発明の目的物は、次式の構造単位を含有する分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーである:
Y[−C2n−(RSiO)−A−RSi−G] (I)
[式中、Yは、酸素-、窒素-及び珪素原子の群から選択された1個以上のヘテロ原子を含有していてよい3〜10価、有利に3〜4価の炭化水素基を表し、
Rは、同一又は異なるものであってよく、基1個当たり炭素原子数1〜18を有し、場合によりハロゲン化された1価の炭化水素基を表し、
Aは、式: −RSi−R−(RSiO)−の基を表し、ここで、Rは、炭素原子数2〜30を有する2価の炭化水素基を表し、これは1個以上の相互に分離された酸素原子により、有利に1〜4個の相互に分離された酸素原子により中断されていてよく、
Gは、式: −C2f - 2k−Zの1価の基又は式: −C2n−の2価の基(この際、更なる基Yへの第二の結合が行われる)を表し、
Zは、ヒドロシリル化反応でSiH-基に対して不活性であり、酸素、窒素、硼素、珪素及びチタンの群から選択された1個以上のヘテロ原子を含有していてよい、末端位脂肪族炭素-炭素-多重結合を有しない1価の炭化水素基又は20より多い炭素原子数を有する1価のポリマー基を表し、
xは3〜10の整数、有利に3又は4であり、fは2〜12の整数、有利に2であり、kは0又は1であり、nは2〜12の整数、有利に2であり、mは少なくとも1の整数、有利に1〜1000の整数であり、pは0又は正の整数、有利に0又は1〜20の整数である、但し、この分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、平均して少なくとも1個の基Zを含有することを条件とする]。
【0017】
更に、本発明の目的は、分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーの製法であり、これは、第1工程で、式:
Y(CR=CH
[式中、Y及びxは、前記のものを表し、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜10を有するアルキル基を表す]の少なくとも3個の脂肪族二重結合を有する化合物(1)と一般式:
H(RSiO)−A−RSiH
[式中、A、R、m及びpは、前記のものを表す]のオルガノポリシロキサン(2)とを、脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒(3)いわゆるヒドロシリル化触媒の存在下に反応させ、
かつ第2工程で、こうして得られたSi-結合水素原子を有する分枝した中間生成物(5)と式: C2f - 2k - −Z
[式中、f、k及びZは前記のものを表す]の有機化合物(4)であって、
k=0である場合には: HC=CR−Z (4a)及び
k=1である場合には: RC≡C−Z (4b)
[R及びRは、Rと同じものを表す]の群から選択される化合物とを、脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒(3)の存在下に反応させることよりなる。
【0018】
第2工程で分枝した中間生成物(5)への有機化合物(4)の付加により得られる本発明による分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、場合により第3工程で、更に変性され、これにより第2工程で導入された置換基Zが化学的に変換される。この処置法は、化合物(4)中の基Zが、例えば燐又は硫黄を含有する基Zのように第2反応工程への禁止特性を及ぼす場合、又はこのような生成物が製造困難であるか又は全く得られない場合に常に有利である。例えば、尿素置換基(Z= -CHNHCONHC1837)を有する分枝したオルガノシロキサンポリマーを得るためには、第2工程で先ずアリルアミンを付加し(Z=-CHNH)、引き続きこのアミノ官能基をオクタデシルイソシアネートと反応させるのが有利である。これに反して、N-アリル-N’-オクタデシル尿素の直接付加は、緩慢かつ不完全にのみ進行する。
【0019】
アミン開放されたエポキシド置換基の製造のためには、先ず、アリルグリシジルエーテルを(5)に付加し、生成物をアミン(例えばHNR)と反応させるのが有利である。Z= -CHOCHCH(OH)CHNRを有する(4)の直接付加は、不所望の副反応をもたらす。メルカプト化合物、例えばCH=CHCHCCHSHは、Pt-触媒下で全くもはや付加できない。従って、Z= -CHCCHSHを有するオルガノシロキサンポリマーの製造のためには、第2工程で先ずアリルアルコールを付加し、後続工程でチオグリコール酸を用いてエステル化するか、又は先ずクロロ酢酸アリルエステルを付加し、引き続き-Clを-SHで交換するのがより良好である。
【0020】
従って、本発明によるオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、化合物(4)を介して直接付加することのできない基Zも包含する。このことは、オリゴマー又はポリマー化合物(4)にも当てはまる。ポリエステル置換基(Z= -CH[OC(CHOH)の有利な製造法は、例えば第2工程での(5)へのアリルアルコールの付加に引き続くカプロラクトンの重合である。第2工程で中間段階(5)に、先ず開始基(例えばZ= -C-C(CHCl)を有する不飽和化合物(4)を付加させ、その後、公知の方法で、(メタ)アクリルエステルを重合させるのが、アリル終端ポリ(メタ)アクリレートを直接付加させる(これは著しい相容性の問題の原因となる)よりも有利でもある。
【0021】
分枝した構造を有する本発明によるオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、原則的に、その末端がそれぞれC2f又はC2f - -橋を介して構造要素Y又はZと結合している鎖状シロキサンブロックを含有する。シロキサンブロックの両側に要素Yが多く結合している程、得られる生成物はより多く分枝している。一般に、本発明によるオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、シロキサンブロック及び有機ブロックが交互に現れ、この際、分枝構造及び末端が有機ブロックから成っているように構成されている。
【0022】
本発明によるオルガノシロキサン(コ)ポリマー中では、分枝基Yに対する末端基Zの割合(Z/Y-比)は有利に1.0〜2.0、有利に1.1〜1.5である。
【0023】
本発明によるオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、有利に25℃で50〜50000000mPa.s、好ましくは25℃で500〜5000000mPa.s、特に好ましくは25℃で1000〜1000000mPa . の粘度を有する。
【0024】
基Rの例は次のものである:アルキル基、例えばメチル-、エチル-、n-プロピル-、イソ-プロピル-、n-ブチル-、イソ-ブチル-、t-ブチル、n-ペンチル-、イソ-ペンチル-、ネオ-ペンチル-、t-ペンチル基、ヘキシル基、例えばn-ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn-ヘプチル基、オクチル基、例えばn-オクチル基及びイソ-オクチル基、例えば2,2,4-トリメチルペンチル基、ノニル基、例えばn-ノニル基、デシル基、例えばn-デシル基、ドデシル基、例えばn-ドデシル基及びオクタデシル基、例えばn-オクタデシル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル-、シクロヘキシル-、シクロヘプチル-及びメチルシクロヘキシル基;アリール基、例えばフェニル-、ナフチル-、アンスリル-及びフェナンスリル基;アルカリール基、例えばo−、m-、p-トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基;及びアラルキル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基。
【0025】
ハロゲン化された基Rの例は、ハロゲンアルキル基、例えば3,3,3-トリフルオロ-n-プロピル基、2,2,2,2’,2’,2’-ヘキサフルオロイソプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基及びハロゲンアリール基、例えばo-、m-及びp-クロロフェニル基である。
【0026】
基Rが炭素原子数1〜6を有する1価の炭化水素基であるのが有利であり、この際、メチル基が特に好ましい。
【0027】
アルキル基Rの例は、次のものである:メチル-、エチル-,n-プロピル-、イソ-プロピル、n-ブチル-、イソ-ブチル-、t-ブチル-、n-ペンチル-、イソ-ペンチル-、ネオ-ペンチル-、t-ペンチル基、ヘキシル基、例えばn-ヘキシル基、ヘプチル基、例えばn-ヘプチル基、オクチル基、例えばn-オクチル基及びイソ-オクチル基、例えば2,2,4-トリメチル-ペンチル基、ノニル基、例えばn-ノニル基及びデシル基、例えばn-デシル基。Rが水素原子であるのが好ましい。
【0028】
基Rの例は、次式のものである:
【0029】
【化1】
Figure 0004160795
【0030】
基Rの例は、基R及びRの全ての範囲内に当てはまる。Rは水素原子が好ましい。Rは水素原子が好ましい。
【0031】
第1工程で、(1)のCH=CR-基への(2)のSiH-基の付加、いわゆるヒドロシリル化が行われ、当業者に公知の2つの異性体の形成が次のように進行する:
【0032】
【化2】
Figure 0004160795
【0033】
本発明によるオルガノシロキサン(コ)ポリマー(I)中の-C2n-基には、これの異性体形成が包含され、従って、有利に異性基は
【0034】
【化3】
Figure 0004160795
【0035】
を意味し、従って、nは、(1)のCH=CR-基中のC-原子の総数である。Rは水素原子であるのが有利であるので、nは有利に2である。
【0036】
本発明の方法では、1種の化合物(1)又は異なる種類の化合物(1)を使用することができる。
【0037】
それを用いて本発明による分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーが製造可能である化合物(1)の例は、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン、1,3,5-トリビニルシクロヘキサン、3,5-ジメチル-4-ビニル-1,6-ヘプタジエン、1,2,3,4-テトラビニルシクロブタン、メチルトリビニルシラン、テトラビニルシラン、1,1,2,2-テトラアリルオキシエタンであり、この際、1,2,4-トリビニルシクロヘキサンが好ましい。
【0038】
従って、基Yの例は次式のものである:
【0039】
【化4】
Figure 0004160795
【0040】
本発明による方法では、1種のオルガノポリシロキサン(2)又は異なる種類のオルガノポリシロキサン(2)を使用することができる。
【0041】
オルガノポリシロキサン(2)として、充分に線状のポリマーが使用される。
【0042】
pは0であるのが有利である。mは5〜400の整数であるのが有利である。
【0043】
オルガノポリシロキサン(2)は、第1の工程で、化合物(1)中の脂肪族二重結合に対するオルガノポリシロキサン(2)中のSi-結合水素の割合が、有利に少なくとも1.5、好ましくは1.5〜20、特に好ましくは1.5〜5.0、特別に好ましくは1.5〜3.0になるような量で使用される。
【0044】
オルガノポリシロキサン(2)は過剰に使用されるのが有利であるので、第1工程で、化合物(1)中の全ての脂肪族二重結合は完全に反応して、Si-結合水素原子を有する分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマー(5)が得られる。p=0及びm=1〜6である低分子量オルガノポリシロキサン(2)の場合には、過剰のオルガノポリシロキサン(2)の引き続く蒸留による除去によって、中間生成物(5)が実際にオルガノポリシロキサン(2)不含で得ることができる。他の場合には、過剰のオルガノポリシロキサン(2)が特に反応混合物中にそのまま残され、これにより中間生成物(5)が希釈される。従って、可溶性の、即ち架橋されていない中間生成物(5)を得るためには、少なくとも1.5の(1)中のC=Cに対する(2)中のSiHのモル割合を使用するのが有利である。必要なモル割合は、その都度の(1)の構造及び指数xに依存し、かつ個々の場合に、当業者によって手による試験により実験的に確かめることができる。
【0045】
脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒(3)として、本発明の方法でも、従来も脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進するために使用することができたと同じ触媒を使用することができる。この触媒は、特に白金族の金属又は白金族金属からの化合物又は錯体である。このような触媒の例は、次のものである:担体、例えば二酸化珪素、酸化アルミニウム又は活性炭上に存在していてよい白金金属又は微細に粉砕された白金、白金の化合物又は錯体、例えばハロゲン化白金、例えばPtCl、HPtCl*6HO、NaPtCl*4HO、白金-オレフィン-錯体、白金-アルコール-錯体、白金-アルコレート-錯体、白金-エーテル-錯体、白金-アルデヒド-錯体、白金-ケトン-錯体、HPtCl*6HOとシクロヘキサノンとからの反応生成物、白金-ビニル-シロキサン錯体、例えば検出可能な無機的に結合したハロゲンを含有する又は含有しない白金-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラ-メチル-ジシロキサン錯体、ビス-(ガンマ-ピコリン)-白金クロリド、トリメチレンジピリジン白金ジクロリド、ジシクロペンタジエン白金ジクロリド、ジメチルスルホキシドエチレン白金(II)-ジクロリド、シクロオクタジエン-白金ジクロリド、ノルボルナジエン-白金ジクロリド、ガンマ-ピコリン-白金ジクロリド、シクロペンタジエン-白金ジクロリド、並びに四塩化白金とオレフィン及び1級アミン又は2級アミン又は1級及び2級アミンとの反応生成物、例えば1-オクテン中に溶かされた四塩化白金とs-ブチルアミンとからの反応生成物又はアンモニウム-白金錯体。
【0046】
触媒(3)は、第1工程で、それぞれ白金元素として計算して、かつ化合物(1)とオルガノポリシロキサン(2)との合計質量に対して0.2〜20質量ppm(百万部当たりの質量部)の量で、有利に1〜10質量ppmの量で使用される。
【0047】
第1工程は、有利に環境圧で、即ち約1020hPa(絶対)で実施されるが、より高い又はより低い圧力でも実施できる。更に第1工程は、有利に20℃〜150℃、好ましくは40℃〜100℃の温度で実施される。
【0048】
少なくとも3個の脂肪族二重結合を有する化合物(1)、例えば1,2,4-トリビニルシクロヘキサンは高い温度で重合する傾向を有するので、第1工程では、有利にラジカル禁止剤、例えば4-メトキシフェノール、2,6-ビス(t-ブチル)-4-メチルフェノール、フェノチアジン、ヒドロキノン又はブレンツカテキンを共用することができる。この場合に、ラジカル禁止剤は、有利に化合物(1)とオルガノポリシロキサン(2)との合計質量に対して10〜500質量ppmの量で使用される。
【0049】
第1工程でも第2工程でも、有利に不活性の有機溶剤を共用することができる。不活性の有機溶剤の例は、トルエン、キシレン、オクタン異性体、ヘプタン異性体、酢酸ブチル、1,2-ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン及びシクロヘキサンである。
【0050】
場合により共用される不活性有機溶剤は、第1又は第2工程の後に蒸留より除去することができるか又は反応混合物中に残存していてもよい。
【0051】
有機化合物(4)は、ヒドロシリル化反応でSi-H基に対して反応性であり、これをSi-C-結合の形成下に付加する脂肪族C-C-二重結合又は三重結合を含有する。
【0052】
k=0である場合に、反応性基は1個の二重結合を含有し、かつ有機化合物(4)は、式 HC=CR−Zの化合物(4a)である。
【0053】
k=1である場合に、反応性基は1個の三重結合を含有し、かつ有機化合物(4)は、式 RC≡C−Zの化合物(4b)である。
【0054】
中間生成物(5)中のSiH-基が(4a)又は(4b)中の二重結合又は三重結合に付加する際に、次のように当業者に公知の異性体が形成される:
【0055】
【化5】
Figure 0004160795
【0056】
本発明によるオルガノシロキサン(コ)ポリマー(I)中の
−C2f - 2k−基は、この異性体形成を包含し、従って、有利に異性基は、
【0057】
【化6】
Figure 0004160795
【0058】
を意味し、従って、fは、(4a)のHC=CR-基中の又は(4b)の
C≡C-基中のC-原子の合計数である。R及びRは水素原子が有利であるので、fは2が有利である。
【0059】
有機化合物(4a)中のHC=CR-基の例は、
【0060】
【化7】
Figure 0004160795
【0061】
である。
【0062】
有機化合物(4b)中のRC≡C-基の例は、
【0063】
【化8】
Figure 0004160795
【0064】
である。
【0065】
(4a)又は(4b)中の二重結合又は三重結合に結合した基Zは、炭素原子又は水素原子以外に、酸素、窒素、硼素、珪素及びチタンの群から選択されたヘテロ原子1個以上を含有していてよく、ヒドロシリル化反応でSiH-基に対して反応性ではない。
【0066】
従って、不飽和化合物(4)は、官能基、例えばヒドロキシル-、エーテル-、エステル-、アミド-、ウレタン-、尿素-、アミノ-、オキシモ-、イミノ-、カルボキシル-、カルボニル-又はエポキシ基を含有していてよい。ヒドロシリル化反応を実質的に阻止する基を含有しないのが有利である。
【0067】
基Zの例は次のものである:
【0068】
【化9】
Figure 0004160795
【0069】
【化10】
Figure 0004160795
【0070】
従って、基Gの例は次のものである:
【0071】
【化11】
Figure 0004160795
【0072】
不飽和化合物(4)は、モノマー、オリゴマー又はポリマーの特徴を有することができる。従って、ポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリアクリレート又はポリアセタールを含有する有機基もZの定義に相当する。ポリマー基として、ポリエーテル、ポリエステル、ポリオレフィン及びポリアクリレートが有利である。
【0073】
有機化合物(4a)の例は次のものである:
【0074】
【化12】
Figure 0004160795
【0075】
有機化合物(4b)の例は次のものである:
【0076】
【化13】
Figure 0004160795
【0077】
オリゴマー/ポリマー有機化合物(4)の例は、ヒドロシリル化反応に関して反応性の多重結合1個を含有するようなオリゴマー/ポリマーである。殊に、これは、アリルアルコールで開始されたポリエーテル、後にアリル化され、アルカノールで開始されたポリエーテル、アリルアルコールで開始されたポリカプロラクタム並びに、アニオン重合され、かつ不飽和カチオン性化合物、例えばジメチルビニルクロルシランで終端されるオレフィン及びアクリレートである。
【0078】
選択的に、オレフィン、例えばイソブテンは、本発明により使用される化合物(4)を得るために、カチオン重合され、アニオン化合物、例えばアルケニルグリニアルで終端させることもできる。
【0079】
第2工程で、1種の化合物(4)又は異なる種類の化合物(4)を使用することができる。1種以上の化合物(4)を同時に又は順々に使用することができ、従って、複数の異なる官能基も本発明により分枝されたオルガノシロキサン(コ)ポリマー中に導入することができる。
【0080】
第2の工程で、有機化合物(4)は、第1工程で得られた中間生成物(5)中のSi-結合水素に対する(4a)中の脂肪族二重結合又は(4b)中の脂肪族三重結合の割合が有利に0.5〜2.0、好ましくは1.05〜2.0、特に好ましくは1.05〜1.5になるような量で使用される。
【0081】
化合物(4)は、中間生成物(5)に対して化学量論的に過剰又は過小で使用することができる。化学量論的に過小な量で(4)が使用される場合には、(4)を介して導入される官能基Zに加えて、なお反応性のSiH-基を含有する分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーが得られる。しかしながら、本発明による分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーの製造のための有利な実施は、少なくとも1当量の(4)の使用、即ち(5)中のSiH-基に対して同等以上の(4)中の反応性多重結合の使用である。従って有利な化学量論的割合は、1.05〜2.0の範囲内にある。
【0082】
第2の方法工程の実施の際には、化合物(4)を、触媒作用された中間生成物(5)に配量添加するかまたはその逆にすることが可能である。しかしながら、触媒(3)と一緒の化合物(4)の装入物の上に中間生成物(5)を配量添加するのが有利である。このヒドロシリル化反応の熱量変化(Waermetoenung)がどちらかといえば僅かである場合には、(4)と(5)との混合を、適当な温度で触媒(3)と共に開始させ、この際、断熱的実施法では、反応混合物の温度上昇(Erwaermung)はこの反応自体の進行の尺度である。
【0083】
化合物(4)が揮発性である場合には、過剰の化合物(4)を蒸留により除去することができるか、さもなければこれは最終生成物中に残留する。
【0084】
触媒(3)は、第2工程で、有利に0.5〜50質量ppm(百万部当たりの質量部)の量で、好ましくは2〜20質量ppmの量(それぞれ、白金元素として計算して、有機化合物(4)と第1工程で得られる中間生成物(5)との合計質量に対して)で使用される。
【0085】
第2の工程は、大気圧で、即ち、約1020hPa(絶対)で実施するのが有利であるが、より高い又はより低い圧力でも実施することができる。更に、この第2工程は、有利に20〜150℃、好ましくは40〜120℃の温度で実施される。
【0086】
本発明による分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーの例は、次の通りである:
第1工程で、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン(1)を
H(MeSiO)MeSiH(2)と反応させ、かつ第2工程で、第1工程で得られたSi-結合水素原子を有する中間生成物(5)と1-オクテン(4)とを反応させる場合には、例えば次式の化合物が得られる:
【0087】
【化14】
Figure 0004160795
【0088】
第1工程で、メチルトリビニルシラン(1)と
H(MeSiO)190MeSiH(2)とを反応させ、第2工程で、第1工程で得られたSi-結合水素原子を有する中間生成物(5)と式
HC≡C- (Me)-OHの3-メチルブチ-1-イン-3-オール(4)とを反応させる場合には、例えば次式の化合物が得られる:
【0089】
【化15】
Figure 0004160795
【0090】
本発明による分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーの製造のために、本発明の方法の工程1及び2を同時に実施することができるが、これは化合物(1)、(2)及び(4)の種類に応じて、それが望ましいかぎりにおいて変性された特性を有する生成物にすることができる。
【0091】
同様に、工程1及び2を逆の順序で実施することができる。この場合には、触媒(3)の存在下に、過剰のオルガノポリシロキサン(2)を化合物(4)と反応させ、引き続きSi-結合水素原子を有する中間生成物と化合物(1)とを触媒(3)の存在下に反応させる。逆の順序のこの方法を用いて、通常の有利な方法で得られるものと匹敵する生成物特性を有する生成物を得るためには、使用化合物(1)、(2)及び(4)の量比の相応する適合が必要である。触媒(3)がその活性を第1工程を越えて保持するかぎりは、第2工程のために触媒(3)の新たな添加を見合わせることもできる。
【0092】
本発明による生成物は、その個々の構造及び置換基Gの種類に応じて、非常に種々の使用分野で使用することができる。工業的観点から、これは、流動性の調節のための添加剤として、相容化剤、乳化剤、架橋剤、成形体及び被覆剤の製造のための架橋性ポリマー並びにコポリマーとして好適である。
【0093】
本発明による生成物の特別な特性は、シロキサン基体が立体的に同価の位置で多数の構造要素Gで置換されていること、即ち、特に尾根位置(kammstaendig)で置換されたシロキサンに公知であるそれとは違っていることである。従って、全く異なる極性を有するシリコーン特性を、非常に変動して組み合わせることもできる。従って、使用分野は、化粧品工業、塗料-及び染料工業、添加剤領域、洗濯-及び清浄化工業及びプラスチック工業にある。
【0094】
更に本発明の課題は、エーロゾル形成を減少するための、架橋性シリコーン被覆組成物中の抗ミスチング添加剤の使用であり、これは、抗ミステイング添加剤として、本発明による分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーを使用することを特徴としている。
【0095】
更に本発明の課題は、エーロゾル形成を減少するための、架橋性シリコーン被覆組成物中の抗ミスチング添加剤の使用であり、これは、抗ミスチング添加剤として、本発明の方法により製造可能な分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーを使用することを特徴としている。
【0096】
本発明による抗ミスチング添加剤、分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、それが高速被覆系中の架橋性シリコーン被覆組成物のエーロゾル形成を減少することだけではなく、それが冒頭に引用したEP-A716115によるポリグリコール基を有する抗ミスチング添加剤とは反対に、殊に少なくとも使用量割合で均一に架橋性シリコーン被覆組成物と混合可能である利点を有する。
【0097】
更に、本発明による抗ミスチング添加剤は、抑制作用を有せず、これは貯蔵安定である。本発明による抗ミスチング添加剤は、それが前もって架橋性シリコーン被覆組成物のポリマー成分(A)と混合できる利点を有する。従って、これは取り扱いが簡単で、このベース-系、架橋性シリコーン被覆組成物の剥離-特性を害しない。
【0098】
抗ミスチング添加剤として使用される分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、好ましくは25℃で400〜5000000mPa.s、特に好ましくは25℃で400〜1000000mPa.sの粘度を有する。
【0099】
抗ミスチング添加剤として、特に高い分枝度を有するような分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーを使用するのが有利である。この分枝の程度は、化合物(1)が反応される工程で確定される。記載の特別好ましい化学量論的範囲で操作される場合に、有利な添加剤が得られる。
【0100】
本発明による抗ミスチング添加剤は、エーロゾル形成の減少のために、架橋性シリコーン被覆組成物に添加される。
【0101】
本発明による抗ミスチング添加剤、分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、架橋性シリコーン被覆組成物中に、有利に、架橋性シリコーン被覆組成物の全質量に対して0.5〜10質量%、好ましくは1〜5質量%の量で使用される。
【0102】
架橋性シリコーン被覆組成物としては、有利に、
(A)脂肪族炭素-炭素-多重結合を有する基を有する有機珪素化合物
(B)Si-結合水素原子を有する有機珪素化合物
(C)脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒
及び場合により
(D)禁止剤
を含有するものが使用される。
【0103】
本発明の目的物は、更に、
(X)本発明による抗ミスチング添加剤
(A)脂肪族炭素-炭素-多重結合を有する基を有する有機珪素化合物
(B)Si-結合水素原子を有する有機珪素化合物
(C)脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒
及び場合により
(D)禁止剤
を含有する、エーロゾル形成の減少された架橋性シリコーン被覆組成物である。
【0104】
この架橋性シリコーン被覆組成物では、有利に本発明による抗ミスチング添加剤(X)1種又は本発明による異なる種類の本発明による抗ミスチング添加剤(X)を使用することができる。
【0105】
脂肪族炭素-炭素-多重結合を有する基を有するオルガノポリシロキサン(A)として、有利に、一般式:
【0106】
【化16】
Figure 0004160795
【0107】
[式中、Rは、場合により置換され、脂肪族炭素-炭素-多重結合不含の、基1個当たり炭素原子数1〜18を有する1価の炭化水素基を表し、Rは、終端の脂肪族炭素-炭素-多重結合を有し、基1個当たり炭素原子数2〜8を有する1価の炭化水素基を表し、zは0、1、2又は3であり、yは、0、1又は2であり、z+yの合計は0、1、2又は3である、但し、平均して少なくとも1.5個の基R、好ましくは平均して少なくとも2個の基Rが存在することを条件とする]の単位からの線状の又は分枝したオルガノポリシロキサンが使用される。
【0108】
有機珪素化合物(A)としては、一般式:
【0109】
【化17】
Figure 0004160795
【0110】
[式中、R及びRは前記のものを表し、gは0、1又は2であり、vは0又は1〜1500の整数であり、wは0又は1〜200の整数である、ただし、平均して少なくとも1.5個の基R、好ましくは、平均して少なくとも2個の基Rを含有することを条件とする]のオルガノポリシロキサンが有利である。
【0111】
本発明の範囲内では、式(III)は、v個の単位 -(SiR O)-及びw個の単位 -(SiRO)-がオルガノポリシロキサン分子中に任意に分散されていてよいと理解すべきである。
【0112】
有機珪素化合物(A)として、US6034225(参考文献)、殊に1欄43行〜2欄13行に及びUS6258913(参考文献)、殊に1欄62行〜2欄35行に記載されているような末端位ω-アルケニル基、好ましくはSi-結合ビニル基を有する分枝したポリマーも使用できる。
【0113】
有機珪素化合物(A)として、例えばUS6274692(参考文献)、殊に2欄3〜27行に記載されているような線状のオルガノポリシロキサン及び双方の末端にそれぞれ1個の脂肪族不飽和炭化水素基、例えばSi-結合ビニル基を有さず、末端に脂肪族飽和炭化水素基、例えばSi-結合メチル基をも有する線状のオルガノポリシロキサンを使用することもできる。
【0114】
有機珪素化合物(A)として、US-A5241034(参考文献)、殊に16欄23行〜17欄35行に、DE-A19522.144(参考文献)、殊に2頁44〜67行に、DE-A19629053(参考文献)、殊に2頁51行〜3頁29行に、US-A5760145(参考文献)、殊に2欄46行〜4欄23行及びUS-A6265497(参考文献)、殊に2欄3〜47行に記載されているようなものも使用できる。
【0115】
オルガノポリシロキサン(A)は、有利に、25℃で、100〜10000mPa.sの平均粘度を有する。
【0116】
炭化水素基Rの例は次のものである:アルキル基、例えばメチル-、エチル-、n-プロピル-、イソ-プロピル-、n-ブチル-、イソ-ブチル-、t-ブチル-,n-ペンチル-、イソ-ペンチル-、ネオ-ペンチル-、t-ペンチル基;ヘキシル基、例えばn-ヘキシル基;ヘプチル基、例えばn-ヘプチル基;オクチル基、例えばn-オクチル基及びイソ-オクチル基、例えば2,2,4-トリメチルペンチル基;ノニル基、例えばn-ノニル基;デシル基、例えばn-デシル基、ドデシル基、例えばn-ドデシル基;オクタデシル基、例えばn-オクタデシル基;シクロアルキル基、例えばシクロペンチル-、シクロヘキシル-、シクロヘプチル基及びメチルシクロヘキシル基;アリール基、例えばフェニル-、ナフチル-、アンスリル-及びフェナンスリル基;アルカリール基、例えばo-、m-、p-トリル基、キシリル基及びエチルフェニル基;及びアラルキル基、例えばベンジル基、α−及びβ−フェニルエチル基。
【0117】
基Rの例はアルケニル基、例えばビニル-、5-ヘキセニル-、アリル-、3-ブテニル-及び4-ペンテニル基;及びアルキニル基、例えばエチニル-、プロパルギル-及び1-プロピン基である。
【0118】
Si-結合水素原子を有する有機珪素化合物(B)として、有利に次の一般式の単位からなる線状、環状又は分枝したオルガノポリシロキサンが使用される:
【0119】
【化18】
Figure 0004160795
【0120】
[式中、Rは前記のものを表し、eは0、1、2又は3であり、fは0、1又は2であり、e+fの合計は0、1、2又は3である、但し、平均して少なくとも2個のSi-結合水素原子が存在することを条件とする]。
【0121】
有機珪素化合物(B)は少なくとも3個のSi-結合水素原子を有するのが有利である。
【0122】
有機珪素化合物(B)として、次の一般式のオルガノポリシロキサンを使用するのが有利である:
【0123】
【化19】
Figure 0004160795
【0124】
[式中、Rは前記のものを表し、hは0、1又は2であり、oは0又は1〜1500の整数であり、pは0又は1〜200の整数である、但し、平均して2個のSi-結合水素原子が存在することを条件とする]。
【0125】
この発明の範囲内で、式(V)は、o個の単位 -(SiR O)-及びp個の単位 -(SiRHO)-が任意にオルガノポリシロキサン分子中に分散されていてよいと理解すべきである。
【0126】
このようなオルガノポリシロキサンの例は、殊に次のものである:ジメチルヒドロゲンシロキサン-、メチルヒドロゲンシロキサン-、ジメチルシロキサン-及びトリメチルシロキサン単位からのコポリマー、トリメチルシロキサン-、ジメチルヒドロゲンシロキサン-及びメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー、トリメチルシロキサン-、ジメチルシロキサン-及びメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン-及びトリメチルシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン-、ジフェニルシロキサン-及びトリメチルシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン-、ジメチルヒドロゲンシロキサン-及びジフェニルシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン-、フェニルメチルシロキサン-、トリメチルシロキサン-及び/又はジメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー、メチルヒドロゲンシロキサン-、ジメチルシロキサン-、ジフェニルシロキサン-、トリメチルシロキサン-及び/又はジメチルヒドロゲンシロキサン単位からのコポリマー並びにジメチルヒドロゲンシロキサン-、トリメチルシロキサン-、フェニルヒドロゲンシロキサン-、ジメチルシロキサン-及び/又はフェニルメチルシロキサン単位からのコポリマー。
【0127】
有機珪素化合物(B)として、US-A5691435(参考文献)、殊に3欄45行〜4欄29行に記載されているようなものを使用することもできる。
【0128】
オルガノポリシロキサン(B)は、25℃での平均粘度10〜1000mPa.sを有するのが有利である。
【0129】
有機珪素化合物(B)は、有機珪素化合物(A)中の脂肪族炭素-炭素-多重結合を有するSi-結合基1モル当たり0.5〜3.5、好ましくは1.0〜3.0グラム原子の量でSi-結合水素を使用するのが有利である。
【0130】
脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒として、架橋性シリコーン被覆組成物の場合にも、従来も脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加の促進のために使用することができたと同じ触媒を使用することができる。成分(C)として、有利に前記の触媒(3)が使用される。
【0131】
触媒(C)は、有利に、それぞれ白金金属元素として計算して、かつ有機珪素化合物(A)及び(B)の合計質量に対して10〜1000質量ppm(百万質量部に対する質量部)、好ましくは50〜200質量ppmの量で使用される。
【0132】
架橋性シリコーン被覆組成物は、室温での脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を遅延させる薬剤、いわゆる禁止剤(D)を含有することができる。
【0133】
禁止剤(D)としては、この架橋性シリコーン被覆組成物の場合にも、従来も同じ目的に使用することのできた全ての禁止剤を使用することができる。
【0134】
禁止剤(D)の例は、次のものである:1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン、ベンゾトリアゾール、ジアルキルホルムアミド、アルキルチオ尿素、メチルエチルケトオキシム、1012ミリバール(絶対)で最低25℃の沸点を有し、少なくとも1個の脂肪族三重結合を有する有機又は珪素有機化合物、例えば1-エチニルシクロヘキサン-1-オール、2-メチル-3-ブチン-2-オール、3-メチル-1-ペンチン-3-オール、2,5-ジメチル-3-ヘキシン-2,5-ジオール及び3,5-ジメチル-1-ヘキシン-3-オール、3,7-ジメチル-オクチ-1-イン-6-エン-3-オール、ジアリルマレイネートと酢酸ビニルとの混合物及びマレイン酸モノエステル及びFa.BASF社から「Dehydrolinalool」なる商品名で購入可能である、式:
HC≡C-C(CH)(OH)-CH-CH-CH=C(CH)の化合物のような禁止剤。
【0135】
禁止剤(D)が共用される場合には、これは、有利に有機珪素化合物(A)と(B)の合計質量に対して特に0.01〜10質量%、好ましくは0.01〜3質量%の量で使用される。
【0136】
架橋性シリコーン被覆組成物で共用されうる更なる成分の例は、剥離力を調節するための薬剤、有機溶剤、付着助剤及び顔料である。
【0137】
本発明による組成物を用いて製造される粘着性物質拒絶性皮膜の剥離力の調節のための薬剤の例は、式 R SiO1/2及びSiOの単位からのシリコーン樹脂、いわゆるMQ-樹脂であり、この際、Rは水素原子、炭化水素基R、例えばメチル基、アルケニル基R、例えばビニル基であり、R及びRは前記のものを表し、式 R SiO1/2の単位は、同じ又は異なるものであってよい。式 SiOの単位に対する式 R SiO1/2の単位の割合は、有利に0.6〜2である。このシリコーン樹脂は、有利に、有機珪素化合物(A)と(B)との合計質量に対して5〜80質量%の量で使用される。
【0138】
有機溶剤の例は、石油ベンジン、例えば沸点範囲70〜180℃を有するアルカン混合物、n-ヘプタン、ベンゼン、トルエン及びキシレン、炭素原子数1〜6を有するハロゲン化されたアルカン、例えば塩化メチレン、トリクロロエチレン及び過クロロエチレン、エーテル、例えばジ-n-ブチル-エーテル、エステル、例えば酢酸エチル及びケトン、例えばメチルエチルケトン及びシクロヘキサノンである。
【0139】
有機溶剤が共用される場合には、これらは、有利に有機珪素化合物(A)と(B)との合計質量に対して10〜90質量%、好ましくは10〜70質量%の量で使用される。
【0140】
成分(X)、(A)、(B)、(C)及び場合によっては(D)の混合の際の順序は決定的ではないが、実際のためには、成分(C)即ち触媒を他の成分の混合物に最後に添加することが効を奏する。
【0141】
本発明による組成物の架橋は、70〜180℃で行うのが有利である。加熱による架橋のためのエネルギー源としては、有利に、オーブン、例えば循環空気乾燥箱、加熱路、加熱ローラ、加熱プレート又は赤外線領域の熱線が使用される。
【0142】
本発明による組成物は、温度上昇による以外に、紫外線の照射又はUV-及びIR-線の照射によって架橋させることもできる。紫外線として、通常は、253.7nmの波長を有するものが使用される。200〜400nmの波長の紫外線を放射し、253.7nmの波長の紫外線を有利に放出する多くのランプが市販されている。
【0143】
更に本発明の目的物は、本発明による組成物の架橋により製造される成形体である。
【0144】
この成形体は、有利に被覆、特に粘着性物質拒絶性皮膜である。
【0145】
更に、本発明の目的は、本発明による架橋性組成物を被覆すべき表面上へ塗布し、かつ引き続きこの組成物を架橋することによる、被覆の製造法である。
【0146】
本発明による架橋性組成物は、好ましくは粘着物質拒絶性皮膜の製造のため、例えば、剥離紙の製造のために使用される。粘着物質拒絶性皮膜は、本発明による架橋性組成物を粘着物質拒絶性にすべき表面上に塗布し、引き続きこの組成物を架橋させることにより製造される。
【0147】
被覆すべき表面、有利に粘着物質拒絶性にすべき表面上への本発明による組成物の塗布は、任意の、液体物質から被覆を製造するために好適である、種々の公知の方法で、例えば浸漬、刷毛塗り、注型、噴射、ローラがけ、印刷により、例えばオフセットグラビア-塗被装置、ナイフ-又はドクタ-被覆を用いて又はエアブラシを用いて行うことができる。
【0148】
今や被覆された表面上の層厚は、有利に0.3〜6μm、殊に好ましくは0.5〜2.0μmである。
【0149】
被覆すべき表面、有利に本発明の範囲で処理することのできる粘着物質拒絶性にすべき表面は、室温及び1012ミリバール(絶対)で任意の固体物質の表面であってよい。このような面の例は、紙、木材、コルク及びプラスチックシート、例えばポリエチレンシート又はポリプロピレンシート、天然繊維又は合成繊維からの織布又は不織布、セラミック物体、ガラス繊維をも包含するガラス、金属、ポリエチレンで被覆された紙及びアスベストからのそれをも包含する厚紙からの面である。前記のポリエチレンは、それぞれ高圧-、中圧-又は低圧-ポリエチレンであってよい。紙は、低品質の紙類、例えば、粗製の、即ち化学品及び/又はポリマー天然物質で前処理されていない質量60〜150g/mを有するクラフト紙を包含する吸収性の紙、無サイズ紙、低い叩解度の紙、木材含有紙、光沢付けされていない又はカレンダ処理されていない紙、その製造時に乾燥光沢機の使用により更なる経費のかかる手段なしに片側上が平滑であり、従って「片面機械光沢仕上げ紙」と称される紙、被覆されていない紙又は廃紙から製造された紙、更にいわゆる廃紙であってもよい。しかしながら、本発明により処理すべき紙は、勿論、高級紙類、例えば吸収性の低い紙、サイズ紙、高い叩解度の紙、木材不含の紙、カレンダ処理又は光沢付けされた紙、透明紙、羊皮化された紙又は前被覆された紙であってよい。紙は、高品質又は低品質であってもよい。
【0150】
本発明による組成物は、例えば剥離紙、床敷板紙及び例えば注型-又は装飾シートの製造又はポリウレタンからのものも包含するフォームの製造時に使用される間紙をも包含する間紙の製造のために好適である。更に、本発明による組成物は、例えば剥離-、床敷き-及び間紙厚紙、-シート及び-クロスの製造のため、粘着バンド又は粘着シートの裏側又は粘着ラベルの記載側の仕上げ加工のために好適である。本発明の組成物は、包装材料、例えば紙、紙函用板紙、金属シートからの包装材料及び樽の仕上げ処理のため、例えば接着剤、粘着性食品、例えばケーキ、蜂蜜、ボンボン及び肉;ビチューメン、アスファルト、脂肪性物質及び生ゴムの貯蔵及び/又は輸送のために決められている、厚紙、プラスチック、木材又は鉄の仕上げ処理のためにも好適である。本発明による組成物の用途のもう一つの例は、いわゆる「トランスファ法」における感圧粘着層(Haftklebeschicht)の転写のためのキャリアの仕上げ処理である。
【0151】
本発明による抗ミスチング添加剤を含有する架橋性シリコーン被覆組成物は、殊に、有利に300〜1500m/min、好ましくは400〜1000/minの被覆速度での高速被覆系での使用のために好適であり、ここでは、本発明による組成物が、高い速度で被覆すべき表面上に施与される。
【0152】
本発明による組成物は、オフ-ライン法でもイン-ライン法でも、剥離紙と結びつく感圧接着材料の製造のために好適である。
【0153】
オフ-ライン法の場合には、シリコーン組成物を紙の上に塗布し、かつ架橋させ、次いで、それに引き続く工程で、慣用のように、この剥離紙をローラ上に巻き上げ、かつこのローラの貯蔵の後に、例えばラベル面紙上にある接着剤膜を、被覆された紙の上に載せ、この複合物を一緒に押しつける。イン-ライン法の場合には、シリコーン組成物を紙の上に塗布し、かつ架橋させ、このシリコーン皮膜に接着剤を塗布し、次いでラベル面紙をこの接着剤上に載せ、最後にこの複合物を一緒に押しつける。
【0154】
オフ-ライン法では、巻き上げ速度は、シリコーン皮膜を非粘着性にするために必要である時間に左右される。イン-ライン法では、この方法速度がシリコーン皮膜を非移行性にするために必要である時間に左右される。このオフ-ライン法及びイン-ライン法は、本発明による組成物を用いて、300〜1500m/min、有利に400〜1000m/minの速度で操作することができる。
【0155】
【実施例】
例1
機械的撹拌機付きガラスフラスコ中で、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン108gと、活性水素(Si-結合水素)含有率0.18質量%(SiH/C=C=1.66)を有し、25℃での粘度9mPa.sを有するα,ω−ジヒドロゲンポリジメチルシロキサン1840gとを混合し、引き続き、25℃での粘度1000mPa.sを有し、1.0質量%のPt-含有率を有するα,ω−ジビニルジメチルポリシロキサン中の白金-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチルジシロキサン-錯体の溶液(いわゆるカールステッド(Karstedt)-触媒、その製法はUS3775452に記載されている)1.9gを加える。この反応混合物は、数分以内に約80℃まで温度上昇するから、この温度で約1時間撹拌する。25℃での粘度220mm/s及び活性水素の含有率0.067質量%を有する、分枝したシロキサンポリマーが得られる。この製造原理に相応して、全ての遊離シロキサン連鎖末端は高反応性ヒドロゲンジメチルシロキシ単位から成っている。
【0156】
例2
例1で製造されたヒドロゲンシロキサンポリマー100g(SiH67ミリモル)に、1-オクテン9g(C=C80ミリモル)を混合し(C=C/SiH-比=1.2)、100℃まで加熱し、例1に記載のカールステッド-触媒溶液の形の白金0.5mgを用いて開始させる。オレフィン付加の経過は軽い発熱性を示し、これは約2時間後に終了する。
【0157】
活性水素(Si-結合水素)の試験は、99%より大きい変換率を生じる。
【0158】
オレフィン過剰分の除去の後に、25℃での粘度320mm/sを有する澄明な生成物が得られる。この分枝したシロキサンポリマーは、遊離のシロキサン連鎖末端でオクチル基で修飾されている。中程度の粘性のシリコーンオイルを用いて均質混合物が得られている。
【0159】
比較例
1-オクテンの代わりに、1,7-オクタジエンの形のC=C80ミリモル(C=C/SiH-比=1.2)を使用することで変更して、例2の操作法を繰り返す。その他は同じ反応条件下に、強い粘度上昇時にトルエン中に不溶の固体が得られる。この生成物は、シリコーンオイルと均質に混合することができない。
【0160】
例3:
例1で製造されたヒドロゲンシロキサンポリマー100gを、平均24個のエチレンオキシ基及び25個のプロピレンオキシ基を有する式:
CH=CH-CH-O-(CHCHO)24-(CHCHCHO)25-H
のモノアリル性ポリエーテル226g(C=C/SiH =1.3)及び例1に記載のカールステッド-触媒溶液(Pt-含分=1.0質量%)0.3gからの100℃熱混合物中に配量添加する。合計3時間の反応時間の後に、活性水素(Si-結合水素)は完全に反応している。25℃まで冷却の後に、25℃で18400mPa.sを有する澄明で非常に粘性の生成物が得られる。遊離の連鎖末端は、線状のポリエーテル連鎖で装飾されている。
【0161】
例4:
Si-結合水素の含有率0.014質量%及び25℃で982mPa.sの粘度を有する線状α,ω-ジヒドロゲンポリジメチルシロキサン219gをメチルトリビニルシラン0.75g(SiH/C=C =1.7)と反応させる。例1に記載のカールステッド-触媒を、25℃で、シロキサンに対して白金10質量%の量で配量添加し、その後、反応混合物を半量のトルエンで希釈した。この溶液を80℃まで加熱し、更にこれを強く濃縮させる。次いで、3-メチルブチ-1-イン-3-オール1.1g(CC/SiH =1.05)を加え、100℃で1時間充分に反応させる。シャーレ中での溶液の1試料の蒸発濃縮の後に、その連鎖末端がOH-官能性を有する非常に高い粘度を有する、著しく分枝したシロキサンポリマーが得られる。このポリマーは、また、トルエン中に澄明に可溶である。
【0162】
例5:
例1で製造されたヒドロゲンシロキサンポリマー672g(SiH450ミリモル)を、同モル量のエチレンオキシド及びプロピレンオキシドからのモノアリル終端ポリエーテル1025g(C=C585ミリモル)と乱流撹拌し(C=C/SiH =1.3)、100℃まで加熱する。その後、イソプロパノール中のヘキサクロロ白金酸溶液(Pt0.48%)3.5gを加える。軽い発熱で、この混合物は約10分後に均質になる。100℃で更に3時間攪拌すると、14970mm/s(25℃)の粘度を有する著しく分枝したポリエーテルシロキサンが得られる。H-NMR-スペクトルは、約99%のSiH-変換率を示す。
【0163】
例6:
例1で製造されたヒドロゲンシロキサンポリマーの672gを100℃まで加熱する。沃素価110のプロポキシル化されたアリルアルコール121g(ポリエーテル231g/C=Cモル)とヘキサクロロ白金酸溶液(Pt0.48%)2.2gとからの混合物をゆっくり流入させ、2時間充分に反応させる(C=C/SiH =1.16)。完全なSiH-消費の後に、25℃での粘度520mm/sの澄明な油状物が得られる。
【0164】
例7:
ポリエーテル基なしの高度に分枝したOH-終端シロキサンの製造のために、アリルポリエーテル1025gの代わりに2-メチル-3-ブテン-2-オール43gのみを用いる(C=C/SiH =1.11)ことで準じて、例5を繰り返す。100℃で1時間以内に、完全なSiH-変換率が得られる。t-アルコール5gの過剰を120℃で除去し、こうして、粘度410mm/s(25℃)の澄明なマルチヒドロキシシロキサンポリマーが得られる。
【0165】
例8:
既に著しく分枝したヒドロゲンシロキサンポリマーを少量のジビニル化合物と充分反応させる方法で、なお高度な分枝を有するシロキサンポリマーが製造できる。例1で得られたポリマー384gに平均分子量1104(Mn)を有するα,ω-ジビニルシロキサン44gを均質に混合させ、100℃で4時間保持する。
【0166】
このヒドロゲンシロキサンポリマーの当初粘度は、その後に25℃で1100mm/sまで上昇し、活性水素(Si-結合水素)の含分は、0.052質量%まで低下する。
【0167】
このバッチの50%を1-オクテン25g(C=C/SiH =2.0)と混合し、100℃まで加熱すると、僅かに発熱性の反応が開始する。1時間後に過剰のオクテンを真空中で除去する。25℃での粘度1330mm/sの非常に高度に分枝した澄明な油状物が得られる。
【0168】
例9:
例8で製造された、Si-結合水素0.052質量%を有する高度に分枝したヒドロゲンシロキサンポリマーの半分を、1-オクタデセン55g(C=C/SiH=2.0)と混合し、100℃まで1時間加熱する。本発明によるシロキサンポリマーは、標準真空下に100℃で除去できない過剰のオレフィンにより希釈されており、従って、25℃で900mm/sのみの粘度を有する。
【0169】
例10:
ヒドロゲン成分の製造時により多くのトリエン(SiH/C=C 1.56)を使用する場合に、高い粘度の本発明による生成物も得られる。従って、1,2,4-トリビニルシクロヘキサン115g(108gの代わりに)を用いて例1を繰り返すと、既に、750mm/s(25℃)を有し、0.060質量%のみのSi-結合水素を含有する高度に分枝したシロキサンポリマーが得られる。
【0170】
この生成物200gを1-オクテン27g(C=C/SiH =2.0)と混合し、100℃で弱い発熱性反応で反応させる。2時間後に、オクテン過剰を真空中で除去すると、25℃での粘度1870mm/sを有する澄明な油状物が得られる。
【0171】
抗ミスチング添加剤としての分枝したシロキサン(コ)ポリマーの使用:
例11:
高い塗布質量及び特定の被覆処方物の場合に、明らかに500m/minを下回る機械速度で既に、エーロゾル形成が現れうる。このような被覆法での使用のための架橋性シリコーン被覆系中の添加剤として、エーロゾル形成の減少のために本発明による分枝したシロキサンコポリマーの使用を行った。
【0172】
標準処方物として、次の成分からの混合物を使用した:
420mPa.s(25℃)の粘度及び8.0の沃素価を有し、US6034225の例3により製造されるビニルジメチルシロキシ末端基を有する分枝したポリシロキサン 100質量部、
モル比24:1でのヒドロゲンメチルシロキサン単位とトリメチルシロキサン単位とからの線状ポリシロキサン 3.6質量部
25℃での粘度1000mPa.sを有するα,ω-ジビニルジメチルポリシロキサン中の白金-1,3-ジビニル-1,1,3,3-テトラメチル-ジシロキサン-錯体の1質量%(白金元素に対して)溶液 1.04質量部及び
1-エチニルシクロヘキサノール 0.3質量部 。
【0173】
第1表中に記載の製造例で本発明による添加剤を、第1表に記載の量で標準処方物に添加した。比較として、本発明の添加剤なしの標準処方物を用いた。これらの混合物を紙被覆のために用いた。
【0174】
基材として、Glassine Larice Tipo 325 なる名称を有するFa. Ahlstrom社の62g/mを有する紙を使用した。被覆を、モデル番号1060のFa. Dixon 社の5-ローラ塗布装置付きパイロット被覆装置で、150m/min.で行った。この際に、塗布ローラを給紙速度の95%で走行させた。被覆を、長さ3mを有する乾燥炉中、140℃で硬化させた。
【0175】
エーロゾル形成を、Dusttrack Aerosol Monitor Model 8530を用いて測定した。試料採取は、シリコーン塗布ローラとシリコーン塗布ローラに対して12cmの間隔のローラスリットとの間で行った。付加的にエーロゾル形成を肉眼で評価し、1〜3の数値で評価した:
1 眼に見えるエーロゾル形成はない
2 僅かに眼に見えるエーロゾル形成
3 著しいエーロゾル形成
被覆実験の間中、最大で示されるエーロゾル値を記録した。X線蛍光分析を用いて、適当な標準に対して参照して被覆質量を測定したら、2.5g/cmであった。結果は第1表中にまとめられている。
【0176】
【表1】
Figure 0004160795
【0177】
この比較実験は、抗ミスチング添加剤としての本発明による分枝した有機末端官能基を有するシロキサン(コ)ポリマーの添加が、高速被覆法における架橋性シリコーン被覆系のエーロゾル形成を明らかに減少することを示している。

Claims (17)

  1. 式:
    Y[−C2n−(RSiO)−A−RSi−G] (I)
    [式中、Yは、基1個当たり炭素原子数1〜25を有する3〜10価の炭化水素基を表し、これは、酸素-及び素原子の群から選択された1個以上のヘテロ原子を含有していてよく、
    Rは、同一又は異なるものであってよく、基1個当たり炭素原子数1〜18を有し、場合によりハロゲン化された1価の炭化水素基を表し、
    Aは、式: −RSi−R−(RSiO)−の基を表し、ここで、Rは、基1個当たり炭素原子数2〜30を有する2価の炭化水素基を表し、これは相互に分離された1個以上の酸素原子により中断されていてよく、
    Gは、式: −C2f - 2k−Zの1価の基又は式: −C2n−の2価の基(この際、更なる基Yへの第二の結合が行われる)を表し、
    Zは、ヒドロシリル化反応でSiH-基に対して不活性であり、酸素、窒素、硼素及びチタンの群から選択された1個以上のヘテロ原子を含有する、末端位の脂肪族炭素-炭素-多重結合を有しない1価の炭化水素基又は20より多い炭素原子数を有する、ポリエーテル、ポリエステル、ポリウレタン、ポリ尿素、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリアクリレート又はポリアセタールから選択される1価のポリマー基を表し、
    xは3〜10の整数であり、fは2〜12の整数であり、kは0又は1であり、nは2〜12の整数であり、mは少なくとも1の整数であり、pは0又は正の整数である、但し、この分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーは、平均して少なくとも1個の基Zを含有することを条件とする]の構造単位からなる分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマー。
  2. xは3又は4である、請求項1に記載の分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマー。
  3. pは0である、請求項1又は2に記載の分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマー。
  4. 分枝基Yに対する末端基Zの割合は1.0〜2.0である、請求項1から3までのいずれか1項に記載の分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマー。
  5. 分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーを製造するために、第1工程で、式:
    Y(CR=CH
    [式中、Y及びxは、請求項1に記載のものを表し、Rは、水素原子又は炭素原子数1〜10を有するアルキル基を表す]の少なくとも3個の脂肪族二重結合を有する化合物(1)と一般式:
    H(RSiO)−A−RSiH
    [式中、A、R、m及びpは、請求項1に記載のものを表す]のオルガノポリシロキサン(2)とを、脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒(3)の存在下に反応させ、かつ第2工程で、こうして得られたSi-結合水素原子を有する分枝した中間生成物(5)と式:
    2f - 2k - −Z
    [式中、f、k及びZは請求項1に記載のものを表す]の有機化合物(4)であって、 k=0である場合には: HC=CR−Z (4a)及び
    k=1である場合には: RC≡C−Z (4b)
    (ここで、R及びRは、Rと同じものを表す)の群から選択される化合物とを、脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒(3)の存在下に反応させることを特徴とする、分枝したオルガノシロキサン(コ)ポリマーを製造する方法。
  6. 化合物(1)として、1,2,4-トリビニルシクロヘキサンを使用する、請求項5に記載の方法。
  7. 第1工程でオルガノポリシロキサン(2)を、化合物(1)中の脂肪族二重結合に対するオルガノポリシロキサン(2)中のSi-結合水素の割合が少なくとも1.5であるような量で使用する、請求項5又は6に記載の方法。
  8. 第2工程で有機化合物(4)を、第1工程で得られた中間生成物(5)中のSi-結合水素に対する(4a)中の脂肪族二重結合又は(4b)中の脂肪族三重結合の割合が1.05〜2.0であるような量で使用する、請求項5から7までのいずれか1項に記載の方法。
  9. 架橋性シリコーン被覆組成物中のエーロゾル形成を減少するための抗ミスチング添加剤としての、請求項1から4までのいずれか1項に記載の分枝したシロキサン(コ)ポリマーの使用。
  10. 架橋性シリコーン被覆組成物中のエーロゾル形成を減少するための抗ミスチング添加剤としての、請求項5から8までのいずれか1項に記載の方法で製造可能な分枝したシロキサン(コ)ポリマーの使用。
  11. 架橋性シリコーン被覆組成物として、
    (A)脂肪族炭素-炭素-多重結合を有する基を有する有機珪素化合物、
    (B)Si-結合水素原子を有する有機珪素化合物
    (C)脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒
    及び場合により
    (D)禁止剤
    を含有するものを使用する、請求項9又は10に記載の使用。
  12. (X)請求項1から4までのいずれか1項に記載の又は請求項5から8までのいずれか1項に記載の方法で製造可能な抗ミスチング添加剤
    (A)脂肪族炭素-炭素-多重結合を有する基を有する有機珪素化合物
    (B)Si-結合水素原子を有する有機珪素化合物
    (C)脂肪族多重結合へのSi-結合水素の付加を促進する触媒
    及び場合により
    (D)禁止剤
    を含有する、減少されたエーロゾル形成性を有する架橋性シリコーン被覆組成物。
  13. 請求項12に記載の組成物の架橋により製造された成形体。
  14. それは被覆である、請求項13に記載の成形体。
  15. それは粘着物質拒絶性皮膜である、請求項13に記載の成形体。
  16. 請求項12に記載の架橋性組成物の被覆すべき表面上への塗布及び引き続くこの組成物の架橋よりなる、被覆の製造法。
  17. 粘着物質拒絶性にすべき表面上への請求項12に記載の架橋性組成物の塗布及び引き続くこの組成物の架橋よりなる、粘着物質拒絶性皮膜の製造法。
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