JP4157454B2 - 高強度電磁鋼板とその製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、高強度電磁鋼板、特に高強度無方向性電磁鋼板に係わり、高速回転機用の低鉄損、かつ高磁束密度で強度の高い磁性材料および電磁開閉器用の耐摩耗性に優れた磁性材料とその製造方法に関する。特に高周波磁場下で使用される電磁鋼板で板厚が薄い材料に関する。
従来、回転機器に要求されていた回転数は、高々10万rpm 程度であり、ローター(回転子)用材料には積層された電磁鋼板が用いられてきた。最近、20〜30万rpm もの超高速回転が要求されるようになり、ローターに加わる遠心力が、電磁鋼板の強度を上回る可能性が出てきた。さらにローターに磁石を組み込む構造のモーターも多くなっており、ローターの回転中にローター材料自身に加わる荷重は大きなものとなっており、疲労強度の面でも材料の強さが問題となることが多くなっている。
また、電磁開閉器はその用途上、使用するにつれて接触面が摩耗するため、電磁特性だけでなく耐摩耗性の優れた磁性材料が望まれる。
このようなニーズに対応して、最近では強度が高い無方向性電磁鋼板について検討され、いくつか提案されている。例えば、特許文献1では、Si含有量を高め、さらにMn,Ni,Mo,Crなどの固溶体強化成分の1種または2種以上を多量に含有させたスラブを素材とすることが提案されているが、圧延時に板破断の発生が頻発する恐れが極めて大きくなり、低速通板、圧延時の板温度、張力等について厳格な管理が必要なため生産性の低下、歩留りの低下をもたらし、生産コストが顕著に上昇する。しかもNiやMo,Crを多量に含有しているために極めて高価な材料となる。
さらに、特許文献2では、0.05%以下のCを含有する鋼に、Nb、Zr、Ti、Vなどの炭化物形成元素を添加し微細析出物により高強度無方向性鋼板を製造することを開示しているが、強度は3%以上のSiを含有させてもせいぜい800MPa程度で、700MPa程度の強度を得るにも3%以上のSi添加が必要となるため鋼板の脆化が起きやすく生産性が低くなる。
また、特許文献3では、2.5%以上の高Si鋼を2.0%以下の低Si鋼で包むことにより圧延性の改善を図ることを開示している。しかしこの提案はプロセスが特殊であるために、通常の電磁鋼板の製造設備では製造できず、工業的に生産することが難しいと考えられ実用化に至っていない。
特開平1−162748号公報 特開平6−330255号公報 特開平8−41601号公報
このように、高強度の電磁鋼板について多くの提案がなされているが、必要な磁気特性を確保しつつ、通常の電磁鋼板製造設備を用いて、工業的に安定して製造するまでに到っていないというのが実情である。
本発明は、抗張力(TS)が500MPa 以上の高強度で、耐摩耗性を有するとともに、特に高速で回転するモーターなど高い周波数の磁場下で使用される際に磁束密度や鉄損など優れた磁気特性を兼ね備えた高強度無方向性電磁鋼板を例えば冷間圧延性など通常の電磁鋼板と変わることなく、安定してオンラインで製造することを目的とする。
本発明は上記課題を解決するためになされたものであり、その要旨は以下のとおりである。
(1)質量%で、C:0.40%以下、Si:0.2〜3.5%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.30%以下、S:0.040%以下、Al:2.50%以下、N:0.020%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ、鋼材内部にフェライト相以外のFeを主体とする組織としてマルテンサイト相、オーステナイト相、ベイナイト相、パーライト相が1種または2種以上存在し、前記フェライト相以外のFeを主体とする組織が断面観察における面積率で1%以上であり、鋼材内部に存在するフェライト相以外のFeを主体とする組織について断面観察における面積率で、(マルテンサイト相+オーステナイト相+ベイナイト相)/(パーライト相)>4.0であることを特徴とする電磁鋼板。
(2)質量%で、さらに、Nb:0.20%以下Ni:2.5%以下の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
(3)(1)または(2)のいずれかの項に記載の電磁鋼板を用いて加工されたモーター部品であって、モーター部品として加工された後は、鋼材中のフェライト相以外のFeを主体とする組織が消失するような熱処理を施されていないことを特徴とするモーター部品
(4)(1)または(2)のいずれかの項に記載の鋼板を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において750℃から550℃までの冷却速度を20℃/秒以上とすることを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
(5)(1)または(2)のいずれかの項に記載の鋼板を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において550℃から200℃までの冷却速度を20℃/秒以上とすることを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
(6)(1)または(2)のいずれかの項に記載の鋼板を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において550℃以下300℃以上の温度域で30秒以上保持することを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
(7)(1)または(2)のいずれかの項に記載の鋼板を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において500℃以下400℃以上の温度域で30秒以上保持することを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
本発明者らは、前記目的を達成すべく種々実験し検討を重ねてきた。即ち本発明は、C:0.40%以下、Si:0.5〜3.5%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.30%以下、S:0.040%以下、Al:2.50%以下、N:0.020%以下を含有する鋼材であって、通常の製造工程条件において電磁鋼板内にフェライト相以外の組織を残存・生成させることにより、板破断などのトラブルを起こすことなく高生産性にて高強度でかつ磁気特性のすぐれた電磁鋼板を得るものである。
先ず、本発明による高強度電磁鋼板の成分組成について説明する。
Cは磁気特性を劣化させるので0.40%以下とする。本発明では「フェライト相以外のFeを主体とした組織」により高強度化が行われるが、この組織の形成にはCの存在が有効に寄与するためこの観点からは0.010%以上とすることが好ましく、さらに好ましくは0.020%以上、さらに好ましくは0.040%以上、さらに好ましくは0.070%以上、さらに好ましくは0.10%以上、さらに好ましくは0.15%以上、さらに好ましくは0.20%以上である。ただし本発明で特徴的なフェライト相以外の組織の形成はC以外の元素、特にSi、Mn、Al、Ni、Cr、N、B等の含有量や焼鈍後の冷却工程の制御にも強く依存するため、比較的低い含有量でも本発明鋼の製造は可能である。多量のCを含有することで鋼中に粗大なセメンタイトやパーライト相が形成させると高強度化が効果的に行われなくなることや磁気特性にとっても好ましくないため、Si、Mn、N等の含有量や焼鈍時の熱履歴によってはC量を0.010%以下、さらには0.0050%程度以下まで低減しておくことが有利な場合もある。
Siは鋼の固有抵抗を高めて渦電流を減らし、鉄損を低下せしめるとともに、抗張力を高めるとともに本発明においては有害な粗大なセメンタイトやパーライト相の形成を抑制する効果があるが、添加量が0.2%未満ではその効果が小さい。低Si鋼では鋼の脆化もほとんどなく、Si含有量を増大させれば磁気特性を劣化させず、特に鉄損を低減しつつ強度を高めることが可能であるため本発明を適用するメリットは小さいため、好ましくは1.0%以上、さらに好ましくは1.5%以上、さらに好ましくは2.0%以上、さらに好ましくは2.5%以上とする。一般に高周波磁場下で用いられる場合には渦電流による損失が大きくなるが、加工組織を含有する本発明鋼においても特にこの渦電流損失を抑制するためSi含有量を高めることが有効である。ただし3.5%を超えると鋼を脆化させ、さらに製品の磁束密度を低下させるため3.5%以下とする。脆化の懸念をさらに小さくするには3.2%以下が好ましく、2.8%以下であれば他の元素量との兼ね合いもあるが脆化に関してはほとんど考慮する必要がなくなる。
Mnは鋼の強度を高めるためにも活用されるが本発明においては主として焼鈍後の冷却過程で形成される相を制御するために添加する。0.05%以下ではその効果がほとんど見られなくなるため0.05%以上を含有させるが過剰な添加は磁束密度を低下させるので、3.0%とする。相の形成を好ましく制御するため好ましくは0.5%以上、さらに好ましくは0.8%以上、さらに好ましくは1.2%以上、さらに好ましくは1.5%以上である。
Pは抗張力を高める効果の著しい元素であるが、高強度化のために固溶体強化を利用しない本発明鋼ではあえて添加する必要はない。0.3%を超えると脆化が激しく、工業的規模での熱延、冷延等の処理が困難になるため、上限を0.30%とする。好ましくは0.20%以下、さらに好ましくは0.15%以下である。
Sは本発明では特に限定する必要はないが、MnやCuと結合し易く硫化物を形成し磁気特性、特に鉄損を劣化させる場合があるので、Sの含有量はできるだけ低いことが好ましく、0.0040%以下と限定する。好ましくは0.0020%以下、さらに好ましくは0.0010%以下である。
Alは通常、脱酸剤として添加されるが、Alの添加を抑えSiにより脱酸を図ることも可能である。Al量が0.005%程度以下のSi脱酸鋼ではAlNが生成しないため鉄損を低減する効果もある。逆に積極的に添加しAlNの粗大化を促進するとともにSiと同様に固有抵抗増加により渦電流損失を抑制し鉄損を低減させる効果や相の形成を好ましく制御する効果も有するが、2.50%を超えると脆化が問題になるため、2.50%以下とする。特に相の形成を制御する効果を得るには0.5%以上、さらに好ましくは1.0%以上、さらに好ましくは1.5%以上、さらに好ましくは2.0%以上である。
NはCと同様に磁気特性を劣化させる傾向があるものの本発明では相の形成を制御するために添加が可能である。過剰な添加は鋼中に多くの欠陥を形成し特性の劣化が顕著になるので0.020%以下に限定する。特にC量が低い場合には重要な元素であり、C<0.02%の場合にC+N>0.02%となるように添加することで本発明の効果を得やすくできる。窒化物等による強度上昇を期待しない本発明鋼では0.0040%以下の低い含有量でも十分な高強度化が可能であり、0.0027%以下とすれば磁気特性は特に良好となる。さらに好ましくは0.0022%、さらに好ましくは0.0015%以下とする。
これまでの高強度電磁鋼板で高強度化のために利用されている殆どの元素は添加コストが問題視されるだけではなく脆性を低下させ圧延性の問題を生じる場合があるとともに磁気特性に少なからず悪影響を及ぼす。本発明において、特にNi、Cr、Bは上記のMnの代替元素としての役割を有するためこの目的での添加は可能であるが、通常はコスト等の観点からMnを主体に利用するのでこの目的だけのためにあえて添加する必要はない。あえて何らかの目的をもって添加する場合にはコスト上昇と磁気特性劣化との兼ね合いからNbiの1種または2種を添加するが、その添加量は、Nb:0.20%以下Ni:2.5%以下程度とする。
bは鋼板中で炭化物、窒化物または硫化物等の微細な析出物を形成し、高強度化に有効な元素ではあるが同時に磁気特性、特に鉄損を顕著に劣化させる。高強度化の主たる手段として微細な炭、窒化物等を利用しない本発明鋼ではあえて添加する必要はない。磁気時効性を改善するために添加することも可能であるが、本発明鋼においては後述のように比較的低温での変態を活用し特別な組織を形成しているため時期時効性の改善を目的とした添加は特に必要ではない。このため上限を0.20%とする。あえて高強度化の効果を得る場合には好ましくは0.020%以上、さらに好ましくは0.050%以下の添加が可能である。
NiはCuによる熱延時の表面荒れ(Cuヘゲ)の防止に有効であることが知られており、この目的を兼ねて積極的に添加することもできる。また、磁気特性への悪影響が比較的小さく、かつ高強度化にも効果が認められるため高強度電磁鋼板では使用されることが多い元素である。また、耐食性の向上にも有効で相の形成を制御する効果も有するが、添加コストや磁気特性への悪影響を考え上限を2.5%とすることが好ましい。
また、その他の微量元素について、鉱石やスクラップなどから不可避的に含まれる程度の量は、本発明の効果は何ら損なわれるものではない。これらの微量元素についての不可避的な含有量は通常、各元素とも0.005%以下程度である
後述するように本発明鋼では「フェライト相以外のFeを主体とした組織」を形成させるため、熱処理においてオーステナイト相の形成やこれの変態挙動を制御することが重要である。成分的には前記のように各元素の範囲を規定することが必要であるが、特に変態挙動に特に強い影響を及ぼすことが知られているC、N、Si、Mn、Al、Cr、Ni等の添加量はそれぞれの添加量を総合的に考慮し、熱処理の少なくとも一時期においてオーステナイト相が形成されるように調整することが好ましい。この調整は当業者であれば熱処理条件等も考慮し数回の試行で適当な範囲に調整することは困難なことではないが、これまでの様々な鉄鋼材料の状態図や近年進歩が著しい各種の状態図計算ソフト等を活用すれば成分の目処を得ることが可能である。
前記成分を含む鋼は、通常の電磁鋼板と同様に転炉で溶製され、連続鋳造でスラブとされ、ついで熱間圧延、熱延板焼鈍、冷間圧延、仕上焼鈍などの工程で製造される。これらの工程に加え絶縁皮膜の形成や脱炭工程などを経ることも本発明の効果を何ら損なうものではない。また、通常の工程ではなく急冷凝固法による薄帯の製造や熱延工程を省略する薄スラブ、連続鋳造法などの工程によって製造しても問題ない。
本発明では「フェライト相以外のFeを主体とする組織」と呼ぶ特別な組織を鋼材内に形成することが必要である。通常鋼板中にはFeを主体とする金属相、通常鋼板が使用される状況においてはフェライト相とオーステナイト相の他に、炭化物や窒化物、硫化物などの析出物相が存在している。炭化物や窒化物にはセメンタイトやFe3NなどFeを主体としたものも存在するが、本発明における「フェライト相以外のFeを主体とする組織」とは、これらの炭、窒、硫化物などを除くものとする。本発明における「フェライト相以外のFeを主体とする組織」とは、一般的にオーステナイト、マルテンサイト、ベイナイト、パーライト等、通常の鉄鋼材料の熱処理において非平衡的に形成される相を指すものとする。もちろん本発明における「フェライト相以外のFeを主体とする組織」はこれらに限定されるものではなく、様々な熱処理において鋼材の教科書等に記載され様々に分別されている多様な組織も含むものである。
通常の電磁鋼板では鋼材のほぼ全量が「フェライト相」で占められているのは周知の事実であり、本発明はこれら従来の電磁鋼板とは一線を画すものである。これらの組織のうち特にマルテンサイト、ベイナイト、パーライトなどの各相は実際の材料を微視的に見れば微細なセメンタイトを含有するものであり、特にパーライトはセメンタイトとフェライト相の層状構造を呈する組織で、また、ベイナイトも微細なセメンタイトが少なからず混在し、さらに各相の境界がはっきりせず混在する場合もあるが、本発明では一般的な分類を用いることとする。実際には、各相の区別は困難な場合はあるものの、学会等においては共通の認識を持って行われており、本発明でもこの認識に従うものとする。本発明ではこの加工組織を活用することで目的とする高強度化を図るものである。
前記の様々な相を「オーステナイト相」、「ベイナイト相」、「マルテンサイト相」、「パーライト相」に区分すれば、このうち最初の3つの相は本発明において有益な組織であり、「パーライト相」はあまり好ましくはない組織である。これは例えば同一の成分組成を有する鋼を熱処理だけで「フェライト相」とこれら各相の一つが主に存在する二相組織を形成させた場合、高強度化と磁気特性の観点から、「パーライト相」は他のものより高強度化能に劣り、磁気特性の劣化が大きいためである。すなわち本発明鋼は「フェライト相以外のFeを主体とする組織」を存在させるものであるが、「フェライト相以外のFeを主体とする組織」に関しては特に「オーステナイト相」、「ベイナイト相」、「マルテンサイト相」が好ましいものである。
本発明が対象とする鋼板は500MPa以上の引張強度を有するものとする。引張強度がこれより低い程度の鋼板であれば通常のSi、Mn等の固溶元素を主体として強化し、組織的には完全に再結晶組織で占められている鋼材でも生産性をそれほど劣化させず製造することが可能であり、その材料の方が磁気特性的には顕著に優れたものが得られるためである。
本発明は通常の固溶強化を主体として生産性を劣化させずに製造が不可能な高強度の材料に限定する。本発明のメリットをより大きく享受するには、好ましくは600MPa以上の鋼材に適用されるべきで、さらに好ましくは700MPa以上、さらに好ましくは800MPa以上の鋼材を対象とし、現在は全く製造されたことがない900MPa以上の鋼材も製造可能であり、さらに従来では想像もされていない1000MPa以上の鋼材でも高生産性で製造することが可能になる。
この「フェライト相以外のFeを主体とする組織」は鋼材の断面組織観察における面積率で1%以上存在するものとする。断面組織観察は、通常の鋼材で行われるナイタール等の薬品を用いエッチングにより組織を現出させる方法を用いるが、特に観察方法に限定されるものではなく「フェライト相」と「フェライト相以外のFeを主体とする組織」を区別できる手法であればよく、本発明においては断面の一辺が鋼材圧延方向、もう一辺が鋼材板厚方向となる断面で行うものとする。
面積率が1%以下では高強度化の効果が小さくなる。加工組織が実質的に0%の場合は通常の鋼板そのものであり、0〜1%の範囲に制御することは高強度化の効果が小さい割には焼鈍の温度制御等を非常に厳格にする必要があり現実的ではない。実際には必要とする強度レベルを得るように「フェライト相以外のFeを主体とする組織」の面積率を制御するが、好ましくは5%以上、さらに好ましくは10%以上、さらに好ましくは20%以上、さらに好ましくは30%以上、さらに好ましくは50%以上、さらに好ましくは70%以上である。完全マルテンサイト組織や完全ベイナイト組織など実質的に「フェライト相以外のFeを主体とする組織」を100%としても何ら問題はない。ただし、「オーステナイト相」だけはよく知られているように常磁性体であり磁束密度を顕著に劣化させるため20%以下とすることが好ましく、さらに好ましくは10%以下、さらに好ましくは7%以下である。
必要とする強度と磁気特性に応じて組織の調整を行う。この調整は鋼成分、熱延履歴、冷延率、焼鈍温度、焼鈍時間や加熱速度、冷却速度等により行うことが可能で、当業者であれば数度の試行により何ら問題なく行うことが可能なものである。
また「フェライト相以外のFeを主体とする組織」の存在量は体積率によって規定することも可能である。本発明の効果を有する範囲、好ましい範囲は前記の断面組織観察による場合と同一とする。厳密には特性は断面での面積率より体積率に依存すると思われるが、測定の簡便さ等を考慮し二種の規定法を記述するものである。体積率は例えば各相における結晶の格子定数の差などを使いX線回折等で測定が可能である。一般的に妥当と考えられる方法であれば測定の方法は特に限定されるものではない。
前記のように本発明鋼で主として対象とする「フェライト相以外のFeを主体とする組織」である「オーステナイト相」、「ベイナイト相」、「マルテンサイト相」、「パーライト相」は混在して存在する場合が多く、本発明の効果にとって好ましい組織と好ましくない組織があることから、これらの比を制御することにより本発明の効果を最大限に得ることが可能となる。すなわち断面観察における面積率または体積率で(マルテンサイト相+オーステナイト相+ベイナイト相)/(パーライト相)>4.0とすることが好ましい。さらに好ましくは10.0以上、さらに好ましくは20.0以上である。
現在使用されている電磁鋼板は製品として出荷され、モーターメーカーでモーターの部品として加工された後、粒成長が十分に起きるような条件で焼鈍を行い粗大な結晶組織を得、磁気特性の改善を図るための熱処理、いわゆる歪取り焼鈍(SRA)が行われる場合がある。しかしながら本発明鋼は組織の制御が重要な要件であり、モーター部品として加工した後に好ましい組織を破壊するような熱処理が必要な用途への適用は避けるべきである。
鋼板の接着や表面制御等で何らかの熱処理を行う場合にも本発明で規定する「フェライト相以外のFeを主体とする組織」が消失せず、本発明の規定内にとどまるものに限定する。これは「フェライト相以外のFeを主体とする組織」が消失または本発明の規定範囲から外れると、実モーターとして使用している状況で必要となる鋼材の特に強度が不足することになるからである。この熱処理の温度の目安は750℃以上で30秒以上保持しないことが好ましく、これを超えると本発明の特徴である高強度化のメリットが失われる。好ましくは700℃を超えない温度、さらに好ましくは650℃を超えない温度、さらに好ましくは600℃を超えない温度、さらに好ましくは550℃を超えない温度、さらに好ましくは500℃を超えない温度、さらに好ましくは450℃を超えない温度とする。
熱処理時間は低温となるほど長時間の保持が許容される。これは成分や熱処理までの製造履歴等に依存するため一義的に明示はできないが、目安としては700℃であれば5分以内、650℃であれば1時間以内、600℃であれば5時間以内、550℃であれば10時間程度以内である。鋼材を製造する当業者の協力の下で、または協力がなくとも通常のモーター製造者であれば数度の試行により何ら問題なく発明の効果を享受できる条件を見出すことが可能なものである。
ただし、モーター部品として加工された後に行われる熱処理の途中でたとえ一時的に本発明で規定する「フェライト相以外のFeを主体とする組織」が消失したとしても、熱処理後半、特に冷却過程の熱履歴の適当な制御により熱処理後に再び本発明で規定する「フェライト相以外のFeを主体とする組織」が存在するような処置が行われるものは本発明の範囲に含まれるものとする。この熱履歴は基本的に本発明鋼板の製造方法における制御に準ずる。部品形状や熱処理方法により多少の調整が必要となるが、鋼材を製造する当業者の協力の下で、または協力がなくとも通常のモーター製造者であれば数度の試行により何ら問題なく発明の効果を享受できる条件を見出すことが可能なものである。
本発明は基本的には熱延鋼板、冷延鋼板を問わずに適用が可能である。しかし、本発明鋼が特徴とする500MPa以上、さらには800MPa以上の高強度、および良好な磁気特性、特に高周波磁場下での低い鉄損を考えると、その主な用途は高速回転するモーター等であり、渦電流損失の低減に好ましい板厚0.5mm以下の材料として使用されることが好ましい。このため製造工程としては冷延工程を経ることが好ましく、板厚は好ましくは0.35mm以下、さらに好ましくは0.25mm以下、さらに好ましくは0.15mm以下の材料として使用されるべきである。
以上のような「フェライト相以外のFeを主体とする組織」の形成は製造工程において結晶組織の明確な変化を伴うような最終の熱処理工程で行われるべきであり、通常冷延工程の後に行われる再結晶焼鈍工程での熱履歴を最適に制御することで最終製品に生成させる。
熱処理工程で重要な管理値の一つは本発明で必要とする「フェライト相以外のFeを主体とする組織」を実質的に形成する温度域の直前での保持温度である。本発明鋼では高温で形成したオーステナイト組織を冷却時に比較的低温で変態させることでマルテンサイト相、ベイナイト相などの「フェライト相以外のFeを主体とする組織」を形成させることが好ましいため、少なくとも冷却開始直前の状態においてオーステナイト相を生成させておくことが好ましい。この冷却前の保持温度は鋼成分にもよるが750℃以上とすることが好ましい。
本発明にとって好ましい相を形成するような変態が起きるための比較的低温域とは550℃以下程度である。鋼成分にもよるが平衡的には変態は低くとも700℃程度では開始することから、通常の冷却速度であればオーステナイト相は過冷度が100℃程度の状態で変態を開始することが必要となる。このためには成分にもよるが高温での保持をオーステナイト相とフェライト相の混相域とし、保持中にC,N,Mnなどのオーステナイト安定化元素をフェライト相からオーステナイト相中に濃化させることが好ましい。
この温度が高すぎるとオーステナイト相の量が多くなり、このこと自体は不都合なことではないが、鋼成分によってはC、N、Mnなどのオーステナイト相中への濃化が不十分で冷却中に変態が早く起き、比較的低温域に達する前に大部分の変態が起きてしまう。具体的には650℃程度で変態が開始し、変態組織の少なからざる量が本発明にとってはあまり好ましくないパーライト相になってしまう。こうなるとその後さらに冷却を継続し温度が降下し変態が進行して生成するベイナイト相やマルテンサイト相の生成量が減少してしまう。以上の理由から冷却開始前の保持温度は700〜1000℃、より好ましくは750〜900℃、さらに好ましくは750〜850℃である。
この保持温度は最終焼鈍工程における最高到達温度である必要はなく、より高温での熱処理で再結晶、粒成長を目的に合わせて十分に進行させ、その冷却過程で前記の好ましい温度域に保持することでオーステナイト中にC,N,Mn等の濃化を図ればよい。このためこの温度域での保持時間も重要となり好ましくは5秒以上、さらに好ましくは10秒以上、さらに好ましくは30秒以上、さらに好ましくは60秒以上、さらに好ましくは120秒以上とする。
本発明において最も重要な熱処理工程での制御因子は前記の保持温度からの冷却過程の制御である。前記のようにオーステナイト相が他の相に変態を開始する際の温度域は550℃以下の比較的低温域が好ましく、650℃程度の比較的高温域は好ましくないため、この高温域での滞在時間をできるだけ短縮することが好ましい。このため本発明では750℃から550℃までの冷却速度を20℃/秒以上とすることを特徴とする。さらに好ましくは30℃/秒以上、さらに好ましくは50℃/秒以上、さらに好ましくは70℃/秒以上、さらに好ましくは90℃/秒以上、さらに好ましくは120℃/秒以上である。150℃/秒以上の冷却を行えば成分系によらずこの温度域で高速冷却を行う理由をほぼ完全に満足できる。
またこの低温での変態温度域を高速で冷却し変態に関する過冷度を増加させることで好ましい組織を様々に制御できる。過冷度をより大きくし変態させた方が高強度化に有利となる。このため鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において550℃から200℃までの冷却速度を20℃/秒以上とすることを特徴とする。さらに好ましくは40℃/秒以上、さらに好ましくは80℃/秒以上、さらに好ましくは150℃/秒以上、さらに好ましくは300℃/秒以上である。500℃/秒以上の冷却を行えば成分系によらずこの温度域で高速冷却を行う理由をほぼ完全に満足できる。
一方、前記の変態を制御する低温域で保持することで組織を制御することも可能である。このような保持を行うことで材料が脆くなり過ぎ、その後のモーター加工の途中で破壊してしまうようなトラブルを防止することが可能となる。また磁気特性にとっても好ましくなる場合もある。このため鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において550℃以下300℃以上の温度域で30秒以上保持することを特徴とする。この温度域については保持時間にもよるが好ましくは520℃以下350℃以上、さらに好ましくは500℃以下400℃以上、さらに好ましくは470℃以下380℃以上である。
低温域での保持時間は好ましくは60秒以上、さらに好ましくは120秒以上、さらに好ましくは180秒以上、さらに好ましくは300秒以上である。連続焼鈍では困難であるが、バッチ炉やモーターに加工後の歪取り焼鈍等の熱処理においてさらに長時間の保持を行うことも可能である。ただし、500℃程度の比較的高温で数時間もの長時間保持すると本発明で好ましく制御されている組織が消失する場合があるので注意が必要である。目処としては350℃であれば30分以下、300℃であれば1時間以下、200℃であれば10時間以下にとどめるべきである。この範囲は部品形状や熱処理方法により多少の調整が必要となるが、鋼材を製造する当業者の協力の下で、または協力がなくとも通常のモーター製造者であれば数度の試行により何ら問題なく発明の効果を享受できる条件を見出すことが可能なものである。
本発明のように材料中に「フェライト相以外のFeを主体とする組織」を残存させても良好な磁気特性を維持できる原因には明確ではないが、以下のように考えられる。従来、マルテンサイト相やベイナイト相など「フェライト相以外のFeを主体とする組織」は磁気特性を大きく劣化させるものとして、電磁鋼板の高強度化の手段としては顧みられず、高強度化はフェライト相の結晶粒微細化、フェライト相の固溶強化、フェライト相中への析出物分散による析出強化等により行われてきた。しかし、材料の高強度化への要求は高まる一方であり、従来の高強度化手段は顕著に磁気特性を劣化させるような条件の領域にまで踏み込まざるを得なくなっており、このような状況で改めて「フェライト相以外のFeを主体とする組織」を活用した高強度化手段を見た場合、それほど不利な方法とは言えなくなっている一面があると思われる。
また、「フェライト相以外のFeを主体とする組織」の中でもベイナイト相は主体となる結晶構造はbccまたはbctであり、本来強磁性を示すものであり、本発明のように低温での熱処理により残留させたオーステナイト相は非磁性とは言え存在量や混在するフェライト相の特性を考慮すれば、従来の手法で強化されたフェライト相よりも生産性、強度と磁性のバランスを考えると実用的なものとなるためと判断できる。
また、加工組織が存在する本発明鋼においても、鉄損において特に渦電流損失の寄与が大きくなる高周波磁場下で使用されるような用途においては、Si、Mn、Al、Cr、Ni等の添加は重要なものであり、電磁鋼板をベースとした複相高強度鋼の開発においては、磁性を考慮しつつ変態挙動や再結晶挙動に大きな影響を及ぼすこれらの元素の含有量を制御しさらに熱処理条件を最適化する必要がある反面、材料の延性等への考慮は比較的小さくてすむことから、最適な組織制御の考え方にも異なる面があり、自動車や容器等に用いられるいわゆる加工用複相高強度鋼における開発とは全く異なった意味を有する。
なお、本発明の効果は通常電磁鋼板の表面に形成されている表面皮膜の有無および種類によらず、さらに製造工程にはよらないため無方向性または方向性の電磁鋼板に適用できる。
用途も特に限定されるものではなく、家電または自動車等で用いられるモーターのローター用途の他、強度と磁気特性が求められる全ての用途に適用される。
(実施例1)
表1に成分を示す鋼を250mm厚のスラブとし表1に示す条件で熱延し、これを酸洗し、さらに表2に示す1次冷延、焼鈍、2次冷延を行い0.30mm厚さの製品板を製造した。
ここで、表中の冷却速度および保持時間について、550℃から200℃までの冷却速度(B)、550℃以下300℃以上の温度域での保持時間(C)および500℃以下400℃以上の温度域での保持時間(D)の値は互いに影響するため、次のような基準で値を示すことにした。すなわち、550℃以下300℃以上の温度域で意識的に鋼板を保持するような制御を行わないような条件については、例えば連続的な冷却過程においてこの温度域での保持時間は有限な値となっているものについても(C)および(D)の値は示さないこととした。このような条件においては(B)の値のみが示される。
一方、550℃以下300℃以上の温度域で何らかの温度保持を伴うような制御を行った場合には、550℃から200℃までの冷却速度(B)については保持時間も含めての平均的な値を算定することは可能であるが、Cの値のみを示し、Bの値は示さない。さらにこのうち、意識する保持温度が特に500℃以下400℃以上の温度域であるものについては(C)の値を示さず(D)の値のみを示すこととした。
製品板についてJIS5号試験片により引張強度、および55mm角のSST試験により鉄損W10/400と磁束密度B10を測定した。各相の定量は断面組織観察における面積率を用いた。
機械的特性および磁気特性ともコイルの圧延方向およびその直角方向についての平均値を求めた。一部の材料についてはモーター製造メーカーでの熱処理を想定した熱処理を行い特性を評価した。結果を表2(表1のつづき)に示す。
表2に示された結果から明らかなように、従来の製法では磁気特性は優れるものの到達強度は600MPaレベルで、800MPaレベルとなると磁気特性も本発明鋼と同程度であり製造が非常に困難となる。一方、本発明の条件にて製造した試料は生産性が良好で、800MPa程度の硬質材はもちろん1000MPaを超える硬質材も製造可能で、さらに磁気特性も十分に使用可能な程度に優れている。
Figure 0004157454
Figure 0004157454
以上説明したように、本発明は硬質で磁気特性のすぐれた高強度電磁鋼板を安定して製造することができる。すなわち本発明は固溶強化、析出強化のために用いられる添加元素が比較的低くても目的とする強度を得ることができることから冷延性が向上し、冷間圧延工程の生産性が向上する。
これにより磁気特性を劣化させず、強度、疲労強度、耐磨耗性の確保が可能となるため超高速回転モーターやローターに磁石を組み込んだモーターおよび電磁開閉器用材料の高効率化、小型化、超寿命化などが達成される。

Claims (7)

  1. 質量%で、C:0.40%以下、Si:0.2〜3.5%、Mn:0.05〜3.0%、P:0.30%以下、S:0.040%以下、Al:2.50%以下、N:0.020%以下を含有し、残部Feおよび不可避的不純物からなり、かつ、鋼材内部にフェライト相以外のFeを主体とする組織としてマルテンサイト相、オーステナイト相、ベイナイト相、パーライト相が1種または2種以上存在し、前記フェライト相以外のFeを主体とする組織が断面観察における面積率で1%以上であり、鋼材内部に存在するフェライト相以外のFeを主体とする組織について断面観察における面積率で、(マルテンサイト相+オーステナイト相+ベイナイト相)/(パーライト相)>4.0であることを特徴とする電磁鋼板。
  2. 質量%で、さらに、Nb:0.20%以下、Ni:2.5%以下の1種または2種を含有することを特徴とする請求項1に記載の電磁鋼板。
  3. 請求項1または2のいずれかの項に記載の電磁鋼板を用いて加工されたモーター部品であって、モーター部品として加工された後は、鋼材中のフェライト相以外のFeを主体とする組織が消失するような熱処理を施されていないことを特徴とするモーター部品
  4. 請求項1または2のいずれかの項に記載の鋼板を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において750℃から550℃までの冷却速度を20℃/秒以上とすることを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
  5. 請求項1または2のいずれかの項に記載の鋼板を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において550℃から200℃までの冷却速度を20℃/秒以上とすることを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
  6. 請求項1または2のいずれかの項に記載の鋼板を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において550℃以下300℃以上の温度域で30秒以上保持することを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
  7. 請求項1または2のいずれかの項に記載の鋼を製造する過程において、鋼材の組織制御を目的とした最終の熱処理において500℃以下400℃以上の温度域で30秒以上保持することを特徴とする電磁鋼板の製造方法。
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