JP4155020B2 - 車両 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、特に夏季炎天下駐車時における車室内の快適性を保つための断熱および人体への熱負荷低減を目的とした内装材、およびそれを用いた車両に関する。
【0002】
【従来の技術】
建築物や自動車等における、室内への光・熱の侵入経路としては、主にガラス、大面積の壁が挙げられる。その中でも車両の場合には、やはり面積の大きい、天井、フロントガラス(ウィンドシールド)、リアガラス、フロントサイドガラス、リアサイドガラス、サンルーフからの侵入が非常に大きい。これらの部位から侵入した光・熱によって、室内の内装材、特に車両では、インストルメントパネル、シート、ドアトリム、リアパーセル、ハンドル、センターコンソール等の内装材が暖まる。
【0003】
これらの暖まった内装材が室内空気を暖める。夏季炎天下駐車車両の場合、車室内は70℃以上にも登る高温にさらされ、然るに乗車直後に感じる不快は言うまでもないが、すぐに運転を開始できない不便や、さらには過大なエアコン負荷による燃料消費、CO2の排出量増加にもつながる。
【0004】
これらの現象を鑑み、近年、車内に流入する光、熱エネルギーを遮蔽し、車室内の温度上昇、冷房負荷を低減させることが目的の技術が各種車両に採用されている。車室内の熱負荷が低減されることで、人体への不快感の低減、燃料の消費の抑制、空調機の小型化による軽量化に伴う燃費の改善、ひいては地球環境の保護への貢献もある。
【0005】
これらの熱への対策として、光学的な反射機能を車両に施した例として、窓ガラスでの反射を考慮した特許文献1に記載の「車両用複層ガラス」が挙げられる。この例では、窓ガラスに反射機能を持たせ、車室内への紫外線の侵入を防いでいる。
【0006】
【特許文献1】
特許第3315453号
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、フロントガラス、フロントサイドガラスには、法規上、可視光線透過率(Tv)が70%以上の確保が必要である。そのため、この基準を確保すると、反射機能も20〜30%程度の日射反射率(Re)しか得られず、また、これ以上の性能向上は望めない。このフロントガラス、フロントサイドガラスは言うまでも無く、光の侵入経路としては非常に大きい面積を持っており、この部位での対策がこれ以上できないことは、他の手段での対策が必要であることを意味している。なお、本発明の中に記載している日射反射率(Re)、日射透過率(Te)、可視光反射率(Rv)、可視光透過率(Tv)の値は、JIS R3106に準じて、測定されたものである。
【0008】
この他、一般的な正反射材を用いることで、その対策を行なった内装材自体を暖めないことは可能である。しかし、正反射材により反射された光が他の内装部品へ照射を行なうばかりで、結果、車室内の温度上昇を招くことに変わりはない。
【0009】
上述の様に、室内や車両のような閉空間内においては、いたずらに反射材の設置を行なっても、いずれはどこかの部材に入射光は吸収され、室内の温度は上昇してしまう。
【0010】
これらの課題を解決すべく、本発明の目的とするところは、最適な材料配置を行ない、建物の室内、炎天下停車時の車室内の温度低下、人体への温熱負荷低減、また、クールダウン時の空調器負荷を低減することを目的に成されたものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、本発明では、内装材の構成、つまりその内装材を成す表皮層に再帰反射材を用いることで上記課題を解決するに至った。
【0012】
【発明の効果】
本発明では、内装材に再帰反射材を用いることで、入射光と同じ方向に光を反射することが可能となり、室内の温度低下、人体への温熱負荷低減、また、クールダウン時の空調器負荷を低減することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下本発明について詳細に述べる。
本発明はまず、内装材を新規な構成、つまりその内装材を成す表皮層に再帰反射材を用いることにより、内装材自体の温度上昇を防ぎ、また、室内の温度の上昇を低減することを可能とした。
【0014】
ここで言う再帰反射材とは、ガラスビーズや微細な立体プリズム構造(コーナーキューブ)を持つ反射材で、一般に道路標識、看板等の視認性向上に用いられるものである。再帰反射材は、光の照射方向に係わらず、入射光を照射方向に反射する性質を有するので、内装部品に照射された太陽光は太陽の方向に反射され他の内装部品に光を照射しない。本発明者は、再帰反射材の持つこれらの機能に着目し、熱対策に用いることを見出した。
【0015】
図1は再帰反射材を用いた内装材での反射を示した模式図である。1は車両用内装材、2はガラス、3は天井材、5は再帰反射材である。ここで言う表皮層とは、内装材1の表面に来る側の層を言い、日射が内装材1に当たる際、日射の当たる面に設置されるものを言う。この構成、すなわち、内装材1の表皮層に再帰反射材5を用いることで、室内に一旦侵入した光は、光源方向へと反射されるため、対策を行なった内装材自体を暖めないばかりか、対策を行っていない内装材を暖めることなく、室外へと放出される。
【0016】
(ガラスビーズ及び樹脂ビーズを有する再帰反射材)
図2は、上記再帰反射材を内装材に設けた例として、ガラスビーズ12(または樹脂ビーズ)を設けた構成を表す図である。図2の矢印で示すように、太陽光がガラスビーズ、樹脂ビーズの光学的性質により、その入射方向に関係なく入射方向に反射される。この原理は再帰反射性として知られ、ガラスビーズ入りの塗料が光反射塗料として道路標識、視認性向上のための衣料、靴等の安全用品等に広く用いられている。
【0017】
ここで言うガラスビーズ、樹脂ビーズとは、硝子や樹脂の透明の球体で、概ね10μm〜1mm程度の大きさのそろったものを言う。
【0018】
(立体プリズムを有する再帰反射材)
図3は、上記再帰反射材を内装材に設けた例として、立体プリズム13を設けた構成を表す図である。ここで言う立体プリズムとは、3面または4面または6面の3角形が、角度を持ちつつ向き合った平面を持つ構造を言う。面の大きさは概ね0.05〜0.5mm程度のものを用いる。これらのうち3面からなる立体プリズムは、図4のように立方体の一隅を切り取った形の互いに垂直な3つの反射面をもち、光は3面で1回ずつ正反射した後再び入射方向に出る。立体プリズムの三角形の面は、入射光の入射方向に関係なく入射方向に反射する機能を持っており、ガラスビーズ、樹脂ビーズよりも高い再帰反射性能が得られる。
【0019】
この立体プリズムを形成するのに樹脂を用いるのは好適である。樹脂で形成することで、加工性、経済性、市場入手性、リサイクル性等の点で金属、セラミクス等の材料より優位である。
【0020】
これらの形成に用いる樹脂は、主に熱可塑性樹脂で、スチレン、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、ポリカーボネート、ポリブタジエン、ポリエチレン−2,6−ナフタレート、テトラメチレングリコールエーテルの熱可塑性ポリウレタン、ナイロン66などの脂肪族ポリアミド、ポリエチレンテレフタレートなどのポリエステル、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、ポリエーテルエーテルケトン、ポリプロピレン等のことで、これらを用いるのが、加工性、経済性、市場入手性、リサイクル性等の点から好適であるが、ここでは特に限定は行わない。
【0021】
〔再帰反射機能を備えた内装材の構成〕
上述の内装材1の表面に再帰反射機能を備えた構成を得るには、ガラスビーズ12や立体プリズム13を塗布する方法や、ガラスビーズ12、立体プリズム13をあらかじめシート状にした再帰反射シートを内装材表面に設置する方法や、内装材を製造する際に表面にプリズム構造をプリントする方法等がある。
【0022】
ガラスビーズが再帰反射層にプリントされたシートとして、市場入手可能なものの例としては、住友3M製スコッチライトカプセルレンズ型反射シートや日本カーバイド工業製ニッカライトカプセルレンズ型高輝度シート、封入レンズ型再帰反射シート等が挙げられる。
【0023】
また、立体プリズムを内装材に形成するのには、内装材の表面に立体プリントにより形成させる方法、あらかじめプリントされたシートを積層させて用いる方法、積層体形成時に形成させる方法等を用いるのが好適である。
【0024】
立体プリズムが再帰反射層のプリントされたシートとして、市場入手可能なものの例としては、住友3M製スコッチライトダイヤモンドグレードや日本カーバイド工業製ニッカライトクリスタルグレード等が挙げられる。
【0025】
(最表面への積層)
次に好ましい構成として、再帰反射材5を最表層に積層することで、より性能が向上する。この再帰反射材の性能を最大限に引き出すには、内装材の最表層に用いることが好ましい。最表層に用いることで、再帰反射材の表面に吸収される光を最小限に抑えることが出来、室内の温度上昇をより小さくすることができる(請求項2に対応)。
【0026】
また、再帰反射材を光線透過層の下層に積層することも好ましい。先述の最表面への設置が困難な場合には、光線透過層の下に、再帰反射材を積層することでも、充分に性能を発揮することができる。ここで言う光線透過層とは、一般に用いられる透明性の高い樹脂(日射透過率60%以上)を用いることが出来る。
【0027】
さらに好適な例としては、高光線透過性樹脂(例:旭硝子製サイトップ、ポリメチルメタクリレート(PMMA)等)や、反射防止膜、反射防止フィルター(例:旭硝子製ARCTOP、東レ製E-Filter等)等の日射透過率が、一般の透明樹脂材料よりも大きくなる加工を施された材料を用いることで、より室内温度を下げることが出来、さらには、ガラス面への映りこみ防止、乗員へ向けての直接反射防止の機能をも併せ持たせることができる。車両においては、この映りこみが問題になることがしばしはある。一般に内装材表面を明るい色合いのもの、もしくは白い紙などを置くとガラス面に映りこみ、視界が不良となることがある。これを解決する手段として、本構成とすることで、温熱性能の向上、映りこみ防止の双方の機能を付与することが出来る。
【0028】
これらの材料、高光線透過性樹脂や、反射防止膜を表面に積層、塗布することや、反射防止フィルターを、再帰反射材に積層することで、再帰反射層を保護しつつ、性能向上することができる。一般的にこれらの材料は、店頭のディスプレイや、ビルのガラス、メガネ、サングラス等の光をより透過させたい部位、はっきりと像を見せたい部位に用いられるものである。これらの材料の光線透過性、反射防止性を活かし、再帰反射材の上層に積層することで、反射機能をより効率良く引き出すことが出来る。
【0029】
〔再帰反射材を有する内装材の車両への適用〕
図5は車両の内装を表す概略斜視図である。上述の内装材を車両のインストルメントパネル21、シート22、ドアトリム23、リアパーセル24、ハンドル25、センターコンソール26の中から選ばれる少なくとも一ヶ所に、その部品面積に対して一部またはすべてに用いることは好ましい。これらの部位は、先述のとおり、車室内の内装部材のなかでも直接、日射が照射される部位である。入熱源により近い部位で、本発明の対策を行なうのが、吸収によるロス、つまりは内装材を暖めることが少なく、より効果的に車室内の温度を低減することができる。
【0030】
〔車両のガラス特性〕
内装材を用いた車両において、図5に示すように、内装材への日射照射窓26,27,28,29の一部またはすべての日射透過率(Te)を60〜90%とすることは好適である。
【0031】
一般に現在用いられる車両用ガラスは日射透過率が60%以下である。これは車室内に入射する日射の透過率を落とすことで、室内温度を下げるために構成されてはいるものの、先述のように、停車時の車両においては、ガラス自体が日射を吸収してしまい、温度の上昇を招く。60%以上とすることで、ガラス自体の吸収が減り、温度上昇を抑えることができる。そればかりか、内装材に用いた再帰反射材への照射量も大きくなるが、車室外への放出量を大きくすることが出来、室内温度を下げるためには、この組合せは閉鎖系である車両、建物等においては非常に好適である。90%以上では、室内への紫外線照射等の影響が大きくなるため、芳しくない。
【0032】
これらのガラスの素材としては、一般に用いられるガラスを適用することができる。無論、透明な無色または着色ガラス、合せガラス等であってかまわない。その他、例えばクリアーガラス、グリーンガラス、ブロンズガラス、グレーガラス、ブルーガラス、UVカット断熱ガラス、熱線吸収ガラス、強化ガラス等も、上述の条件を満たす範囲の組み合わせで採用可能である。
【0033】
上述の範囲内でガラス自体に熱線吸収、熱線反射の機能を持つことももちろん可能であるし、その他の機能(抗菌、脱臭等)を持っていても構わない。
【0034】
(具体的車両への適用例)
【0035】
これらの車両用内装材を車両に用いることは、本発明の課題解決として非常に好適である。これらの構成による車両は、図6〜9に示したような、セダン、コンパクトカー、ミニバン、ワゴン等の車型に好適な他、もちろん軽自動車、クーペ、SUV、1BOX、2BOX、バン、トラック等の車両でも十分に効果を得ることができる。
【0036】
(実施例)
次に、本発明の実施例および従来例としての比較例を説明する。
【0037】
(実施例1)
車両として図8に示す日産製スカイライン(R34)を用意し、図10に示すように、インストルメントパネル31に、粒径0.5mmのガラスビーズ32を塗布し、内装材として車両に用いた。フロントガラスは、グリーンガラス同士のあわせガラスとし、評価に用いた。
【0038】
(実施例2)
図11に示すように、インストルメントパネル31に、粒径0.3mmのガラスビーズ32を用いた表面を透明樹脂(アクリル)33で覆った再帰反射シートを、内装材の表皮層として用いた内装材を車両に用いた以外は実施例1と同様にし、評価に用いた。
【0039】
(実施例3)
図12に示すように、インストルメントパネル31に、一辺の大きさが0.2mmの立体プリズム34を用いた表面を透明樹脂(アクリル)33で覆った再帰反射シートを、内装材の表皮層として用いた内装材を車両に用いた以外は実施例1と同様にし、評価に用いた。
【0040】
(実施例4)
図13に示すように、インストルメントパネル31の最表面を高透過率樹脂(旭硝子製サイトップ)35で覆った再帰反射シートとした内装材を用いた以外は実施例3と同様にし、評価に用いた。
【0041】
(実施例5)
図14に示すように、インストルメントパネル31の最表面を、反射防止シート(旭硝子製ARCTOP)36で覆った再帰反射シートとした内装材を用いた以外は実施例3と同様にし、評価に用いた。
【0042】
(実施例6)
透明ガラスを室外側、グリーンガラスを室内側とした合せガラスをフロントガラスに用いた以外は、実施例3と同様にし、評価に用いた。
【0043】
(実施例7)
透明ガラス同士の合せガラスをフロントガラスに用いた以外は、実施例3と同様にし、評価に用いた。
【0044】
(実施例8)
インストルメントパネル31の最表面を、反射防止シート(旭硝子製ARCTOP)で覆った再帰反射シートとした以外は実施例7と同様にし、評価に用いた。
【0045】
(実施例9)
合せガラスの中間膜を変え、日射透過率を52.3に合せたガラスを用いた以外は実施例7と同様にし、評価に用いた。
【0046】
(実施例10)
フロントガラスを透明ガラス1枚で構成した以外は実施例7と同様にし、評価に用いた。
【0047】
(実施例11)
リアパーセルの表皮材の構成を実施例3の構成とし、リアガラスをグリーンガラスとした車両を用意し、評価に用いた。
【0048】
(実施例12)
ドアトリムの表皮材の構成を実施例3の構成とし、フロントサイドガラス、リアサイドガラスを透明ガラスとした車両を用意し、評価に用いた。
【0049】
(実施例13)
インストルメントパネル、リアパーセル、センターコンソール、ドアトリムの表皮材の構成を実施例3の構成とし、シート、ハンドルには実施例1と同様にガラスビーズを塗布した。フロントガラスには透明ガラスの合せガラスを、フロントサイドガラス、リアサイドガラス、リアガラスを透明ガラスとした車両を用意し、評価に用いた。
【0050】
(比較例1)
一般の車両の構成として、車両用内装材の表皮に塩化ビニールを、ガラスにはグリーンガラスからなる合せガラスを用いた車両を評価に用いた。
【0051】
(比較例2)
車両用内装材の表皮に、正反射機能を持つ、アルミホイルを用いた他は、実施例1と同様の車両を評価に用いた。
【0052】
(比較例3)
車両用内装材の表皮に、白色不織布(東洋紡製スパンボンド、商品名エクーレ)を用いた他は、実施例1と同様の車両を評価に用いた。
【0053】
(比較例4)
ガラスに住友3M製、熱線反射フィルム(SRF1100)を用いた熱線反射ガラスを用いた以外は、比較例1と同様の車両を評価に用いた。
【0054】
〔評価方法〕
【0055】
得られた車両の車室内の温熱性能について下記の測定、評価を行なった。なお、再帰反射材の光学性能を通常の光学機器で評価する方法はJIS Z 9117で規定されているが、この方法で得られる光学性能と、本発明の熱的性能に直接の相関がないため、以下の方法により本発明の効果を評価した。
【0056】
(測定および評価方法)
(ウィンドシールド、サイドガラス、リアガラスの光学特性)
可視光透過率(Tv)、ならびに日射透過率(Te)についてJIS R 3106に準拠し、分光光度計(日立製U−4000)を用いて測定した。
【0057】
(車両温熱特性)
図15はクルマに当たる日射が車室内をどのくらい暖めるかを評価する装置の概略図を示す。人工太陽灯41による日照量は真夏の炎天下を模し、1000W/m2とした。ドライバー席頭部付近(ヘッドレストから前方へ15cm付近、図16参照)の位置の温度をヴァイサラ社製温湿度計(HMP233LD)、およびK型熱電対を用いて測定した。なお、車両の外気温は35℃とし、人工太陽灯照射開始2時間後の温度を結果として用いた。
【0058】
また、参考値として、上記と同様の測定機器を用いて、夏季炎天下に比較例1の車両とその他の例を対にして並べ、温度を測定した。
【0059】
(実施例の効果)
前述の評価方法で得られた結果を表1に示す。人工太陽灯の評価結果では、温熱特性として車室内温度が比較例1と比較して、10℃以上温度が低下したものは◎、低下幅が10℃未満、5℃以上であったものは○、5℃未満、0.5℃以上であったものは△、0.5℃未満の低下代のものは×で示した。
【0060】
(表1)
【0061】
このように、本発明の実施例においては、従来例に比較して車室内温度が大きく低下した。これらは、車内の断熱効果に優れるため乗員の居住性を快適にするばかりか、車両の冷房負荷を低減することができるので、燃費の低減、CO2の削減にも大いに貢献するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】再帰反射材を用いた内装材での反射を示した模式図である。
【図2】再帰反射材での反射機構を示した側断面模式図である。
【図3】立体プリズム式再帰反射材を示した側断面模式図である。
【図4】立体プリズムの概形を示した模式図である。
【図5】内装材の車両での適用例を示した模式図である。
【図6】スカイライン(V35)の概略図である。
【図7】マーチ(K12)の概略図である。
【図8】セレナ(C24)の概略図である。
【図9】プリメーラワゴン(WP11)の概略図である。
【図10】インストルメントパネルに再帰反射塗料を塗布した断面模式図である。
【図11】インストルメントパネルに再帰反射塗料を塗布し、樹脂シートを敷設した断面模式図である。
【図12】インストルメントパネルに立体プリズムを設置し、樹脂シートを敷設した断面模式図である。
【図13】インストルメントパネルに立体プリズムを設置し、高透過率樹脂シートを敷設した断面模式図である。
【図14】インストルメントパネルに立体プリズムを設置し、反射防止シートを敷設した断面模式図である。
【図15】車両評価装置の模式図である。
【図16】車両評価時のセンサー設置位置を示した模式図である。
【符号の説明】
1 内装材
2 ガラス
3 天井材
5 再帰反射材
12,32 ガラスビーズ
13,34 立体プリズム
21,31 インストルメントパネル
22 シート
23 ドアトリム
24 リアパーセル
25 ハンドル
26 センターコンソール
26,27,28,29 日射照射窓
31 インストルメントパネル
41 人工太陽灯
Claims (5)
- 内装材を備えた車両において、
その内装材をなす表皮層の光線透過層の下層に再帰反射材を設置し、
前記光線透過層が、高透過率樹脂からなり、
前記内装材への日射照射窓の一部または全ての日射透過率を 60 〜 90 %としたことを特徴とする車両。 - 内装材を備えた車両において、
その内装材をなす表皮層の光線透過層の下層に再帰反射材を設置し、
前記光線透過層が、反射防止剤、および/または反射防止フィルムを敷設した層であり、
前記内装材への日射照射窓の一部または全ての日射透過率を 60 〜 90 %としたことを特徴とする車両。 - 請求項1または2に記載の車両において、
前記再帰反射材中に、ガラスビーズ、および/または樹脂ビーズが用いられていることを特徴とする車両。 - 請求項1または2に記載の車両において、
前記再帰反射層として、樹脂による立体プリズムを用いたことを特徴とする車両。 - 請求項1ないし4に記載の車両において、
前記内装材を、インストルメントパネル、シート、ドアトリム、リアパーセル、ハンドル、センターコンソールの中から選ばれる少なくとも一箇所に、その部品面積に対して一部又は全てに用いたことを特徴とする車両。
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