JP4154714B2 - 配線装置、閉塞板、配線器具取付枠及び配線方法 - Google Patents

配線装置、閉塞板、配線器具取付枠及び配線方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、宅地の門、住宅の玄関、トイレ、浴室等におけるタイル貼り壁面等の壁面に各種スイッチ、コンセント、インターホン等の配線器具を設置する配線装置、閉塞板、配線器具取付枠及び配線方法に関するもので、特に、前記壁面におけるタイルの目地に合致する位置などの所望の位置に配線器具を設置し、または、前記所望の位置からケーブルを引出す配線装置、閉塞板、配線器具取付枠及び配線方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、住宅の門、玄関、トイレ、浴室等におけるタイル貼りの壁面に各種スイッチ等の配線器具を設置するために、配線用ボックスをコンクリートに埋設した後、この配線用ボックスの前面開口から内部に配線器具を収容し、取付けている。しかし、コンクリート打設後に配線用ボックスの取付位置を移動調整することはできないため、タイル目地に対してずれた位置に配線器具を設置してしまい、外観を損ねることがあった。
【0003】
そこで、コンクリート打設後に配線用ボックスの位置を移動調整できる技術が実公昭59−29071号公報に開示されている。
図35及び図36において、配線装置81は内部に配線器具が収容可能な配線用ボックス82より大きい容積を有し、合成樹脂で直方体状に形成され、コンクリート打設用の型枠面に当接して仮止される仮枠本体83と、この仮枠本体83に貫通保持され、コンクリートを打設して脱型後に残置される撓曲自在な棒状支持部材84と、前記仮枠本体83の外側面を覆い、凝固後のコンクリートスラブ面に露呈されるラス金網85とを備えている。
【0004】
このような構成の配線装置81によって配線用ボックス82を設置するには、まず、型枠86の所定位置に前記仮枠本体83を仮止めし、その際、棒状支持部材84を前記仮枠本体83に貫挿保持させ、また、前記仮枠本体83の外側面をラス金網85で覆っておく。そして、コンクリートを打設し、コンクリート材が凝固した後、前記型枠86を取外し、前記仮枠本体83を脱型する。すると、内部に配線用ボックス82より大きい容積の収容空間87が形成され、同時に、ラス金網85が露呈し、棒状支持部材84が前記収容空間87内に突出された状態が形成される。そこで、前記棒状支持部材84に取付具を介して配線用ボックス82を取付ける。このとき、前記棒状支持部材84の撓曲自在性を利用して、確認しながら、配線用ボックス82の位置を左右、前後、上下方向に調整する。
【0005】
次いで、前記仮枠本体83の仮止め時に同時に配管、配線されていた電線管等を前記配線用ボックス82に接続し、その後、収容空間87内にモルタル材その他を充填することにより埋め戻しを行なう。これにより、タイル目地等に合わせた任意の位置に配線用ボックス82を取付けることができ、配線器具を所望の位置に取付けることができる。
【0006】
なお、収容空間のコンクリートスラブ面にラス金網85が露呈されるから、モルタル材が前記ラス金網85に食い込み、前記モルタル材がラス金網85を介してコンクリートスラブと一体化され、剥離、脱落するのが防止される。
【0007】
【特許文献1】
実公昭59−29071号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記実公昭59−29071号公報に記載された配線装置81は、仮枠本体83により形成された収容空間87は内部で配線用ボックス82の移動調整を可能とする大きな容積を有するため、配線用ボックス82を除いた収容空間87内をモルタル材で埋め戻す作業において、大量のモルタル材を使用しなければならず、コスト高であった。また、前記収容空間87内には配線用ボックス82及び棒状支持部材84が配設されているので、モルタル材の充填作業も極めて困難かつ面倒であった。
【0009】
更に、配線用ボックス82にケーブルを挿通する配線作業は前記収容空間87内で行なわれるため、当該作業を行なうスペースとしては狭く、したがって、当該作業はしづらく困難であった。
【0010】
そこで、本発明は、壁面の所望の位置に配線器具を設置し、または、壁面の所望の位置からケーブルを引出す作業において、モルタル材の埋め戻し量が少なく、コスト安であり、また、配線作業を楽に行なうことができる配線装置、閉塞板、配線器具取付枠及び配線方法の提供を課題とするものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る配線装置は、壁裏に設置される配線用ボックスと、前記配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板とを備え、前記閉塞板には複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能に形成され、またはケーブルの引出し位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する引出孔が形成され、該引出孔を介して前記ケーブルの引出しを可能に形成され、当該閉塞板の前面に、仕上材が入り込んで硬化することによって該閉塞板の変形を防止する、前記除去溝からなる変形防止溝が形成されたものである。
【0012】
即ち、前記配線用ボックスは、壁裏に設置され、内部に各種スイッチ、コンセント、インターホン等の配線器具が収容、設置される。前記配線用ボックスの前面開口には閉塞板が取付けられ、前記閉塞板の前面にはモルタル材等の埋め戻し材が充填される。前記閉塞板は配線器具の位置に対応する所望の範囲が部分的に除去されることによって配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、この透孔を介して配線器具が配線用ボックスの内部に設置されるものとなっている。ここで、前記閉塞板が部分的に除去される配線器具の位置に対応する所望の範囲とは、タイルの目地等に合致するなど外観その他の観点から定められる所定の位置において配線器具取付枠或いは配線器具の大きさに対応する範囲をいう。なお、壁面は宅地の門、住宅の玄関、トイレ、浴室等におけるタイルが貼られた壁面等であるが、タイル貼り面に限られるものではない。
【0013】
この配線装置は壁裏の配線用ボックスにおける配線のための装置であり、壁裏の配線用ボックスの前面開口に閉塞板を取着し、この閉塞板に配線器具取付枠を取付けて配線器具を設置するものの他、壁裏において配線用ボックス内に引込まれたケーブルを前記配線用ボックスの前面開口に取着した閉塞板から壁表に引出すものも含まれる。更に、この配線装置は、上記のように、配線用ボックスの前面にモルタル材等の埋め戻し材が充填されるものの他、配線用ボックスの前面に塗代カバーを取付けてその内側開口部を除いた外部側における壁面に仕上材が塗布される場合にも適用される。ここで、前記仕上材には前記モルタル材等の埋め戻し材も含まれる。
【0014】
前記配線装置は、配線用ボックスがコンクリートに埋設された後、その前面に取付けられる閉塞板の透孔を任意の位置に設けることによって配線器具を所望の位置に取着可能とし、または、ケーブルの引出しを可能とするものである。したがって、従来の実公昭59−29071号公報に記載された配線装置のように、仮枠本体によってコンクリート内に収容空間を形成した後に配線用ボックスの取付位置を調整するものである場合には、配線用ボックスより大きい容積の収容空間内に大量のモルタル材等の埋め戻し材を充填しなければならないのと異なって、配線用ボックスをコンクリート内に埋設した後に閉塞板の前面のみに埋め戻し材を充填すればよく、材料コストを低減することができる。また、従来は、仮枠本体をコンクリートに埋設して形成される収容空間内で配線用ボックスにケーブルを挿通させる配線作業を行なうのであるから、配線作業のスペースが小さく、作業しにくいものであったのに対し、本願の配線装置は、コンクリート打設用の型枠設置前に配線用ボックスにケーブルの配線作業を行なうものであるから、作業スペースが広く、この配線作業を楽に行なうことができる。
【0015】
なお、閉塞板は樹脂シートで形成できるが、これに限らず、ダンボール等の厚紙、セラミックシートなどを使用することもできる。また、所望の範囲の除去は一部を薄肉形成したノックアウトによる叩打によって行なうことができ、或いは、所望の範囲の罫書き線を入れてカッターナイフ等を使用した切断によって行なうこともできる。閉塞板を部分的に除去して透孔を形成するための所望の範囲は閉塞板を壁面に取付けた後、該閉塞板の上面において移動調整しながら所望される所定位置に配線器具或いは配線器具取付枠を配置して決定することができる。
【0016】
また、本請求項に係る配線装置は、所望の範囲を除去するための複数の除去溝が形成されたものである。前記閉塞板は樹脂シート等で形成され、除去溝は薄肉となっており、ノックアウトによる叩打、或いは、カッターナイフ等を使用して簡単に除去溝に沿って除去される。複数の除去溝を除去することにより、配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、この透孔を介して直接配線器具或いは配線器具取付枠が配線用ボックスの内部に設置される。
【0017】
更に本請求項に係る配線装置は、閉塞板の前面に、仕上材が入り込んで硬化することにより、前記閉塞板の変形を防止する変形防止溝が形成されたものである。変形防止溝内に入り込んだ埋め戻し材が硬化することにより、閉塞板がそるなどの変形を生ずるのが防止され、配線器具取付枠ひいては配線器具が前後方向に移動したり、傾くなどしてずれるのが防止され、外観を損ねることがない。また、配線器具が配線用ボックス内の他の部材と接触するのが防止される。
【0018】
そして本請求項に係る配線装置は、変形防止溝が除去溝で形成されたものである。したがって、別途に変形防止溝を設ける必要がない。
【0019】
請求項2に係る配線装置は、壁裏に設置される配線用ボックスと、前記配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板とを備え、前記閉塞板には複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能として、前記閉塞板は、形成すべき透孔と対応する形状の枠状部を有する透孔形成部材を前記除去溝に嵌入した状態で、該透孔形成部材の内側に対応する部分を叩打することにより、所望の範囲を部分的に除去して前記透孔が設けられるものである。叩打されることによって所望の範囲を部分的に打抜いて除去する透孔形成部材が、形成すべき透孔と対応する形状の枠状部を有することにより、前記透孔形成部材の内側に対応する部分を叩打すれば、叩打したときに枠状部の当接面で押え付けられ、この部分で閉塞板の除去溝の薄肉部分は剪断され、前記透孔形成部材の内側に対応する部分が形成すべき透孔に沿って除去される。
【0020】
請求項3に係る配線装置は、請求項2に記載の透孔形成部材が、透孔に取付けられて配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠に形成されたものである。即ち、配線器具取付枠が透孔形成部材を兼ねているから、別途に透孔形成部材を用意する必要がなく、また、透孔形成部材を現場に持込むのを忘れて作業に支障をきたすことを回避できる。ここで、配線器具取付枠の透孔形成部分を透孔への取着側と反対側面に形成することができ、閉塞板に透孔を形成した後は、前記配線器具取付枠を反転して透孔に取着すれば
【0021】
請求項4に係る配線装置は、請求項1または請求項2に記載の除去溝が、上下及び左右に格子状に形成されたものである。配線器具取付枠は通常矩形状に形成されており、除去溝が上下及び左右に格子状に形成され、碁盤目状に配置されているので、前記配線器具取付枠における除去溝に嵌入する部分のスパンを前記除去溝相互のいずれかの間隔に合致する大きさに設定することにより、前記配線器具取付枠を閉塞板のいずれかの除去溝に適合させて取付けることができる。
【0022】
請求項に係る配線装置は、壁裏に設置される配線用ボックスと、前記配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板と、中央部に配線器具が挿通される開口を備えた枠状に形成され、前記配線器具に挿通された取付ねじを固定可能な固定部を有する配線器具取付枠とを備え、前記配線用ボックスは前記配線器具を取付けるための配線器具取付枠と比較して十分大きい内容積を有し、前記前面開口において前記配線器具及び配線器具取付枠が配設されるレイアウトを自由に選定して位置調整できるに足る十分な大きさに形成されており、前記前面開口を閉塞する閉塞板の、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、前記配線器具取付枠は、前記透孔に取り付けられるものである。即ち、配線器具は配線器具取付枠を介して閉塞板の透孔に取付けられ、配線用ボックスの内部に設置される。前記配線器具取付枠は上下端等にねじ取付孔を設けてこのねじ取付孔に取付ねじを取着することにより、配線器具取付枠に配線器具が取付けられる。
【0023】
請求項に係る配線装置は、請求項に記載の配線器具取付枠が、閉塞板に形成される透孔と嵌合する嵌合片及び嵌合爪を備えて該透孔に取付けられるものである。ここで、前記配線器具取付枠において内側開口の一側の縁部に外向きの鈎状の嵌合片を一体に形成し、他側の縁部に反対側の外向きの鈎状の嵌合爪を一体に形成し、前記他側の鈎状の嵌合爪の先端角部にR状等の面取りを施すことにより、前記配線器具取付枠を前方から強制的に押圧するだけの操作で閉塞板に形成される透孔に取着することができる。
【0024】
請求項7に係る配線装置は、請求項5または請求項6に記載の配線器具取付枠が、仕上代に対応する塗代部を有するものである。前記配線器具取付枠は塗代部を有するので、前記配線器具取付枠の開口を除いて外部側における壁面に所定厚さの仕上材を塗布して仕上げることができる。
【0025】
請求項8に係る配線装置は、5乃至請求項7のいずれか1項に記載の配線用ボックスの内周面と閉塞板の前面と配線器具取付枠の外周面との間に、埋め戻し材が充填される充填空間部が形成されるものである。したがって、従来の実公昭59−29071号公報に記載された配線装置のような、大量の埋め戻し材が必要となることがなく、コストを低減できる。
【0026】
請求項9に係る閉塞板は、壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板であって、当該閉塞板には複数の除去溝が形成され、ケーブルの引出し位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する引出孔が形成され、前記引出孔を介して前記ケーブルの引出しを可能として、当該閉塞板の前面に、仕上材が入り込んで硬化することにより、該閉塞板自身の変形を防止する、前記除去溝からなる変形防止溝が形成されたものである。
【0027】
請求項10に係る閉塞板は、壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板であって、所望の範囲を除去するための複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能に形成され、前面に、仕上材が入り込んで硬化することにより、該閉塞板自身の変形を防止する、前記除去溝からなる変形防止溝が形成されたものである。
【0028】
請求項11に係る閉塞板は、請求項10に記載の透孔が、配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠が取着可能に形成されたものである。
【0029】
請求項12に係る閉塞板は、請求項11に記載の透孔が、前記配線器具取付枠に設けられた嵌合片及び嵌合爪と嵌合可能に形成されたものである。
【0030】
請求項13に係る閉塞板は、請求項11に記載の配線器具取付枠が、仕上代に対応する塗代部を有するものである。
【0031】
請求項14に係る閉塞板は、請求項9または請求項10に記載の除去溝が、上下及び左右に格子状に形成されたものであり、請求項4の構成と対応する。
【0032】
請求項15に係る閉塞板は、壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板であって、所望の範囲を除去するための複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能に形成され、前記透孔は、形成すべき透孔と対応する形状の枠状部を有する透孔形成部材を除去溝に嵌入した状態で、該透孔形成部材の内側に対応する部分を叩打することにより、所望の範囲を部分的に除去して設けられるものであり、請求項の構成と対応する。
【0033】
請求項16に係る配線器具取付枠は、壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞する閉塞板に取付けられ、配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠であって、前記閉塞板は、壁面に設置される前記配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定すべく形成され、前記閉塞板に形成される透孔と対応する形状の枠状部を有する透孔形成部を備え、前記透孔形成部は、これを前記閉塞板の除去溝に嵌入した状態で、該透孔形成部の内側に対応する部分を叩打することにより、前記閉塞板における所望の範囲を部分的に除去して前記透孔を設けるべく形成されたものであり、請求項及び請求項15の構成に対応する。
【0034】
請求項17に係る配線器具取付枠は、壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞する閉塞板に取付けられ、配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠であって、前記閉塞板は、壁面に設置される前記配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定すべく形成され、前記閉塞板に形成される透孔と嵌合する嵌合片及び嵌合爪を備えて該透孔に取付けられるものであり、請求項及び請求項12の構成と対応する。
【0035】
請求項18に係る配線器具取付枠は、請求項17に記載の配線器具取付枠が、仕上代に対応する塗代部を有するものであり、請求項7及び請求項18の構成と対応する。
【0036】
請求項19に係る配線方法は、壁裏に設置される配線用ボックスの前面に型枠を形成してコンクリートを打設し、前記型枠を除去した後、前記配線用ボックスの前面に設けられ上下及び左右に格子状に複数の除去溝が形成された閉塞板において壁面に設置されるケーブルの引出し位置に対応する所望の範囲を決定し、次いで、前記所望の範囲を部分的に除去することによって前記閉塞板に前記引出孔を形成し、次に、前記引出孔を介して前記ケーブルを引出すものである。
【0037】
請求項20に係る配線方法は、配線器具を取付けるための配線器具取付枠と比較して十分大きい内容積を有し、当該配線用ボックスの前面開口において前記配線器具及び配線器具取付枠が配設されるレイアウトを自由に選定して位置調整できるに足る十分な大きさに形成された配線用ボックスを壁裏に設置し、当該配線用ボックスの前面に型枠を形成してコンクリートを打設し、前記型枠を除去した後、前記配線用ボックスの前面に設けられている閉塞板において壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を決定し、次いで、前記所望の範囲を部分的に除去することによって前記閉塞板に前記配線用ボックスの内部と連通する透孔を形成し、次に、前記透孔に前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を取り付け、前記配線用ボックスの内部に配線器具を収容して、該配線器具を前記固定部に固定するものである。
【0040】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図1乃至図22に基づいて説明する。
図1乃至図3において、配線装置1は宅地の門塀3の出入口4の横における壁面5にインターホン等の配線器具2を設置するものであり、内部に前記配線器具2を収容可能な配線用ボックス11と、該配線用ボックス11の前面開口14に取着される閉塞板31と、該閉塞板31に取着される配線器具取付枠51とを備えている。前記壁面5は矩形状のタイル6が縦横に一定配列で貼着されている。
【0041】
前記配線用ボックス11は前記配線器具2及びこの配線器具2を取付けるための配線器具取付枠51と比較して十分大きい内容積を有し、前記前面開口14において前記配線器具2及び配線器具取付枠51が配設されるレイアウトを自由に選定して位置調整できるに足る十分な大きさに形成されている。
【0042】
前記配線用ボックス11は、図4に示すように、合成樹脂製のボックス本体12と、同じく合成樹脂製の継枠13とからなり、前記ボックス本体12の前面開口15の左右両縁部に一体に突設された嵌合爪16を前記継枠13において対向する位置に設けられた図示しない嵌合孔に嵌合させ、また、ボックス本体12の前記前面開口15の上下両縁部に設けられた係合溝17に前記継枠13において対向する位置に設けられた図示しない係合突部を係合させることによって一体化されている。配線用ボックス11をこのようにボックス本体12と継枠13との2部材で構成したのは、成形上の点及びボックス本体12のみ単独使用可能とする汎用化の点に基づく。したがって、前記配線用ボックス11は2部材でなく一体物として成形したものであっても何ら差し支えない。なお、前記ボックス本体12及び継枠13は一般の射出成形等によって形成することができる。
【0043】
前記ボックス本体12は側壁18と底壁19とを有し、前記側壁18にはケーブルを挿通するためのノック孔20が設けられ、また、前記側壁18の内面4隅における前面開口15側には図示しない取付ねじを介して前記閉塞板31を取着するための取付孔21が設けられており、更に、前記取付孔21における内部空間22側には前面開口15側に向けて突出する係合突起23がそれぞれ設けられている。前記底壁19の中央部にはコンクリート打設時に、図12に示すように、配線用ボックス11をコンクリート打設用の型枠71に押付けるための引寄せボルト72が貫挿される貫挿孔24が設けられている。
【0044】
前記継枠13は矩形枠状に形成され、前述の図示しない嵌合孔及び係合突部の他、左右両縁部にはそれぞれ上下2箇所に枠内空間25側に向けて僅かに突出し、後述する閉塞板31の左右両縁部と係合する係合突起26が突設されている。なお、前記係合突起26の先端部26aの前面側は閉塞板31の左右両縁部が前方から強制的に押圧されて弾性的に係合するときに円滑に取着せしめるべくR状の面取加工が施されている。更に、前記継枠13の枠体部分における左右内壁には閉塞板31を仮止めするための仮止め突片が弾性的に挿入されるスリット28が枠体部分の長さ方向に形成されている。
【0045】
次に、閉塞板31は、図5乃至図7に示すように、合成樹脂により矩形状の一定厚さのシートで形成されており、設置したときに前面側となる表面32及び反対側の裏面33の両面の対応する同一位置にそれぞれ複数の除去溝34が縦横の格子状に設けられている。前記除去溝34は薄肉となっているので、打抜いて後述する方法によって配線器具取付枠51を取着でき、配線器具2を挿通できる後述の透孔42を簡単に形成でき、この透孔42を介して配線器具2を配線用ボックス11内に収容できるようになっている。前記縦横の除去溝34によって囲まれた部分は所定高さの四角柱状の突部35となっている。前記閉塞板31は、換言すれば、閉塞板31の厚さ方向の略中央部分に薄肉シートが平面方向に張られ、その薄肉シートの表裏両面に前記四角柱状の突部35が除去溝34の幅の間隔をあけて縦横に規則正しく配置されたものとなっている。前記閉塞板31は縦方向の除去溝34のピッチと横方向の除去溝34のピッチとは同一となっており、したがって、これらの除去溝34によって囲まれた四角柱状の突部35は正四角柱状となっている。但し、縦横同一ピッチとする必要はなく、縦方向の除去溝34のピッチと横方向の除去溝34のピッチとを異ならせ、これらの除去溝34によって囲まれた四角柱状の突部35を矩形角柱状としても差し支えない。前記表面32側に設けられた突部35の高さと除去溝34の肉厚と前記裏面33側に設けられた突部35の高さを合計すると閉塞板31全体としてのシートの厚さと等しくなる。
【0046】
また、前記閉塞板31の左右両側部には、外方に向けて平面方向に突出する仮止め突片36が一体に設けられている。前記仮止め突片36は薄く形成されており、更に、突出基端部37には手で簡単に折取り可能な薄肉に形成された折取溝38が設けられている。前記仮止め突片36の中央部には、閉塞板31を配線用ボックス11に仮止めした後、ドライバ等を差込んで前記閉塞板31を取外すための取外し孔39が形成されている。前記閉塞板31の4隅には打抜きによって開穿する挿通孔40が設けられており、この挿通孔40に取付ねじを挿通して配線用ボックス11の取付孔21に該取付ねじを螺着することにより、前記閉塞板31を配線用ボックス11の前面開口14に取付けできるようになっている。そして、前記4隅の挿通孔40と隣合う除去溝34には係止孔41が設けられている。
【0047】
ここで、前記表面32側に設けられた突部35の高さと前記裏面33側に設けられた突部35の高さとは異なっていてもよく、同一であってもよい。表裏両側の突部35の高さが異なる場合は、配線用ボックス11に取付けた後の両突部35の前面開口14からの突出寸法に差が生ずることになるから、表裏を確認しながら閉塞板31を取付けることとなる。一方、表裏両側の突部35の高さを同一とした場合は、表裏両側を全く同一対称に形成すれば、表裏いずれ側であっても配線用ボックス11の前面開口14への取付けが可能となるから、前記閉塞板31の取付けに際し、裏表面を確認する必要がなくなる。
【0048】
但し、閉塞板31は樹脂の射出成形におけるゲートの位置、仮止め突片36の位置、突部35の高さ等の諸条件によってそりを生ずることがあるから、表裏両突部35の高さの比率を調整することによってそりをなくし、或いは、そりを小さくできる可能性もある。したがって、前記表裏両突部35の高さの比率の設定においてはそりなどの変形も考慮して設定するとよい。
【0049】
次に、前記閉塞板31の前面に取付けられる配線器具取付枠51は、図10及び図11に示すように、合成樹脂の成形により略矩形枠状に形成されており、配線器具2を取付けるためのものである。前記配線器具取付枠51は中央部に配線器具2が挿通される開口52が形成されているとともに前記閉塞板31と当接する平面部53と、前記平面部53の前面側に矩形枠板状に一体に形成されてモルタル材等の埋め戻し材の塗代となる塗代部54と、前記平面部53の反対側に一体に形成された取着部55とが設けられている。
【0050】
前記配線器具取付枠51の塗代部54は高さ方向の上部に段部56が形成され、その段部56の先端側は矩形枠に沿って前記閉塞板31の除去溝34に嵌合する嵌合突起57となっている。前記嵌合突起57は一定厚さに形成され、その外壁面には適宜間隔をおいて平面部53と直交する方向にリブ58が設けられている。前記嵌合突起57のリブ58は前記閉塞板31の除去溝34内に密接して位置ずれを防止するとともに該嵌合突起57の補強を兼ねている。また、前記塗代部54の内壁の上部及び下部に上下一対のボス孔59が形成されており、配線器具2における図示しない挿通孔に挿通された取付ねじを前記ボス孔59螺着することにより、前記配線器具2を前記配線器具取付枠51に取着できるようになっている。
【0051】
一方、前記配線器具取付枠51の取着部55は、図11に示すように、前記平面部53と直交する方向に前記開口52に沿って一定厚さの板状枠60が立設されている。そして、前記板状枠60の左右両側部即ち開口52の両縁部の上下には開口52を挟んで対向する位置に平面部53に沿って相反する外向きに突出する鈎状の嵌合片61及び鈎状の嵌合爪62が一体に設けられている。前記嵌合片61及び嵌合爪と平面部53との間隙は前記閉塞板31のシート厚さより僅かに小さく形成されている。したがって、配線器具取付枠51を閉塞板31の透孔42に取付けたとき、前記嵌合片61及び嵌合爪62と平面部53とが前記閉塞板31を弾性的に挟持し、配線器具取付枠51を前記閉塞板31の一定位置に保持するものとなっている。但し、前記嵌合片61及び嵌合爪と平面部53との間隙は前記閉塞板31のシート厚さと同一であっても僅かに大きいものとしてもよい。前記嵌合爪62は、更に、先端角部にR状等の面取りを施しており、前記配線器具取付枠51を前方から強制的に押圧することによって前記閉塞板31に形成される透孔42に簡単に取着できるようになっている。
【0052】
次に、上記のように構成された本実施例の配線装置による配線器具の設置方法について図12乃至図22に基づいて説明する。
まず、ボックス本体12と継枠13とを一体化してなる配線用ボックス11の上部のノック孔20を打抜いて電線管70の端部を取付け、この電線管70にケーブル10を挿通した後、図12に示すように、前記配線用ボックス11の前面開口14に型枠71を当接し、前記配線用ボックス11の挿通孔24に引寄せボルト72を挿通し、ナット73を締付けることにより、前記配線用ボックス11を前記型枠71に強固に取付ける。次に、この状態でコンクリートを打設した後、ナット73を取外して型枠71を前記配線用ボックス11から取外す。すると、図13に示すように、配線用ボックス11がコンクリートスラブ内に埋設される。
【0053】
次に、図14に示すように、コンクリートスラブの壁面5a上にタイル6の目地に合わせて罫書き線7を描く。次いで、図15及び図16に示すように、閉塞板31の左右両側に設けられた仮止め突片36を前記配線用ボックス11のスリット28に弾性的に挿入することによって、前記閉塞板31を配線用ボックス11の前面開口14に仮設する。閉塞板31を配線用ボックス11の前面開口14に仮設したら、図16及び図17に示すように、タイル6の目地に合わせて配線器具取付枠51の塗代部54の四角枠状の嵌合突起57を前記閉塞板31の除去溝34に嵌合し、閉塞板31におけるタイル6の目地に合わせた最適位置に前記配線器具取付枠51の塗代部54を仮止めする。
【0054】
その後、前記閉塞板31の仮止め突片36の取外し孔39にドライバー等を差込んで仮止めした閉塞板31を配線器具取付枠51とともに一旦取外す。そして、図18に示すように、前記閉塞板31を支持台等を使用して下方から支持し、前記閉塞板31の配線器具取付枠51の取付けられていない側の面を上方から前記配線器具取付枠51の開口52の内部に向けてハンマ等で叩打する。すると、前記閉塞板31における配線器具取付枠51の嵌合突起57が嵌合し、当接している除去溝34を境として該除去溝34の薄肉部分が剪断され、閉塞板31が部分的に打抜かれる。このようにして、1回または繰返して叩打することによって配線器具取付枠51の嵌合突起57の形状に対応する矩形状の透孔42が形成される。
【0055】
前記閉塞板31に矩形状の透孔42が形成されたら、前記配線器具取付枠51を反転し、前記配線器具取付枠51の取着部55側を前記閉塞板31の透孔42内に向けて挿入する。このとき、配線器具取付枠1の取着部55の嵌合片61を先に前記閉塞板31の透孔42の縁部に平面方向に突当てまで移動させながら嵌合し、次に、前記閉塞板31に向けて強制的に配線器具取付枠51を押付ければ、嵌合爪62は弾性的に閉塞板31の透孔42内に押込まれ、前記透孔42の縁部と嵌合する。ここで、前記嵌合爪62の先端角部にはR状等の面取加工が施されているので、円滑に前記嵌合爪62を閉塞板31の透孔42内に挿入することができる。これにより、配線器具取付枠51は、前面側から見た図19及び裏面側から見た図20に示すように、塗代部54が前方に位置し、ボス孔59が前方に臨んだ状態で閉塞板31の透孔42に取着される。
【0056】
次に、閉塞板31の両側に設けられた仮止め突片36をその突出基端部37に形成された薄肉の折取溝38において手で折り取る。その後、配線器具取付枠51が取付けられた状態で、閉塞板31の4隅に設けられた係止孔41を配線用ボックス11の取付孔21の係合突起23に係止して案内させ、閉塞板31の左右両縁部を配線用ボックス11の係合突起26に強制的に押付けながら、前記閉塞板31を配線用ボックス11の前面開口14に取付ける。次いで、前記閉塞板31の4隅の挿通孔40を打抜きつつ図示しない取付ねじを前記配線用ボックス11の取付孔21に螺着し、図21に示すように、前記閉塞板31を前記配線用ボックス11に固定する。
【0057】
このようにして、配線器具取付枠51がタイル6の目地に合わせた所望の位置に取着された状態で配線用ボックス11に閉塞板31及び配線器具取付枠51を取付けたら、図22に示すように、前記配線用ボックス11の内周面と前記閉塞板31の前面と前記配線器具取付枠51の外周面との間に形成される充填空間部8にモルタル材等の埋め戻し材9を充填する。最後に、罫書き線7に合わせて壁面5にタイル6を貼付け、前記配線器具取付枠51のボス孔59に図示しない取付ねじを取着することによって配線器具2を該配線器具取付枠51に取付ける。これによって、配線器具2及び配線器具取付枠51は壁面5におけるタイル6の目地に合わせた所望の位置に設置される。
【0058】
ここで、前記閉塞板31に形成される透孔42の大きさは前記閉塞板31の除去溝34のピッチで形成されるが、前記閉塞板31の透孔42の内側寸法と前記透孔42に取着される配線器具取付枠51の取着部55の外側寸法との間に最大で前記除去溝34の半ピッチ分の上下左右方向に移動できる調整代を設けておくことにより、配線器具取付枠51を閉塞板31における任意の位置に微調整して取着することができる。即ち、前記配線器具取付枠51における平面部53と嵌合片61及び嵌合爪62との隙間を閉塞板31の板厚より小さくし、前記嵌合片61及び嵌合爪62による閉塞板31の挟持力を大きくして配線器具取付枠51の左右上下方向への移動を阻止して一定位置に弾性的に保持せしめるようにし、前記配線器具取付枠51を前記調整代の範囲で上下左右方向に自由に移動させつつ閉塞板31の任意の位置に微調整して取着することができる。その結果、タイル6の目地によりきめ細かく合致する任意の位置に配線器具2を設置することができ、見栄えをより向上させることができる。
【0059】
このように、本実施例の配線装置は、壁裏に設置される配線用ボックス11と、前記配線用ボックス11の前面開口14を閉塞すべく該配線用ボックス11に取付けられる閉塞板31と配線器具取付枠51とを備え、前記閉塞板31は、壁面5に設置される配線器具2の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックス11の内部と連通する透孔42が形成されるとともに、前記透孔42を介して前記配線器具取付枠51を取付け、前記配線用ボックス11の内部に収容された前記配線器具2を固定すべく形成されたものである。
【0060】
したがって、この配線装置は、配線用ボックス11がコンクリート埋設後、その前面に取付けられる閉塞板31の透孔42を任意の位置に設けることによって配線器具2をタイル6の目地に合わせた所望の位置に取着することができるから、門塀3の出入口4の見栄えをよくすることができる。
【0061】
そして、従来の実公昭59−29071号公報に記載された配線装置のような、仮枠本体によってコンクリート内に収容空間を形成した後に配線用ボックスの取付位置を調整するものである場合に配線用ボックスより大きい容積の収容空間内に大量のモルタル材等の埋め戻し材を充填しなければならないのと異なって、配線用ボックス11をコンクリート内に埋設した後に閉塞板31の前面のみに埋め戻し材9を充填すればよいから、材料コストを低減することができる。
【0062】
また、従来は、仮枠本体をコンクリートに埋設して形成される収容空間内で配線用ボックスにケーブルを挿通させる配線作業を行なうのであるから、作業スペースが小さく、作業しにくいものであったのに対し、本願の配線装置は、コンクリート打設用の型枠71の設置前に配線用ボックス11にケーブル10の配線作業を行なうものであるから、従来のような収容空間の制約がなく、作業スペースが広く、配線作業を楽に行なうことができる。
【0063】
更に、閉塞板31は除去溝34と突部35とによって凹凸面に形成されているので、平面板のみによって形成されているものに比較して全体強度、剛性が高い。加えて、埋め戻し材9を充填空間部8内に充填してそれが硬化すると除去溝34内の埋め戻し材9が突部35の変形を阻止する。即ち、閉塞板31が凹凸面でない単に合成樹脂の平面シートで形成されているにすぎないものであるときは、閉塞板31の全体的な強度、剛性は小さく弱いため、埋め戻し材9によって充填された表面が前方から押されたり、叩打されるとそり易く、歪んで変形、破損し易い。しかし、本実施例の閉塞板31は除去溝34及び突部35による凹凸面に加え、除去溝34内に埋め戻し材9が充填し、硬化することによって全体の強度、剛性が一層大きくなるから、そったり、歪んだりするのが防止され、前方即ち壁表側から埋め戻し材9によって充填されたその表面が押されたり、叩打などの衝撃が加わっても折れたり、破損するのが防止される。
【0064】
ところで、上記実施例の閉塞板31は、図8に示すように、除去溝34で囲まれた突部35が四角柱状に形成されているが、例えば、図23に示すように、突部35の側壁を斜面とし、除去溝34をV字状に形成してもよい。それに対応して、配線器具取付枠51の嵌合突起57の先端形状は除去溝34の傾斜角に合わせた山形となる。この場合は、閉塞板34を叩打したときに一番薄肉となっている除去溝34の中央部分に衝撃力が集中し、この部分で剪断されることになるので、図8に示す四角柱状に形成された突部35に比べて透孔42の外周縁を直線状に打抜くことができる。
【0065】
また、図24に示すように、閉塞板31の突部35の一側壁を垂直面に、他側壁面を傾斜面とし、配線器具取付枠51の嵌合突起57を前記突部35の壁面形状に合わせて形成することもできる。この場合、前記突部35のいずれの側壁を傾斜面とするかは、配線器具取付枠51との関係などから適宜選定すればよい。
【0066】
更に、上記実施例においては、閉塞板31の透孔42はハンマ等を使用して直接閉塞板31を叩打しているが、例えば、図25及び図26に示すように、前記透孔42と対応する形状の枠状部を有する透孔形成部材74を除去すべき除去溝34に対応する位置に載置し、この透孔形成部材74を叩打して間接的に除去溝34を剪断してもよい。
【0067】
そして、上記実施例の閉塞板31の突部35は、四角柱状に形成しているが、これに限定されるものではなく、円柱状、楕円柱状等に形成してもよい。
【0068】
次に、上記実施例の変形例を図27に基づいて説明する。
図27において、閉塞板31は表面32及び裏面33の双方において端縁の矩形枠板部43に除去溝34の縦横の交点の番地を表示するための表示が刻印されており、横方向に数字の1、2、3、…が表示され、縦方向にアルファベットのA、B、C、…が表示されている。そして、表面32側の数字及びアルファベットは裏面33側の数字及びアルファベットと対応する除去溝34の交点を示すよう刻印されている。
【0069】
この変形例の閉塞板31を使用した場合は、前記閉塞板31に透孔42を形成する作業において、前記閉塞板31に配線器具取付枠51の嵌合突起57を除去溝34に嵌合させた状態で、嵌合突起57の4隅のいずれか1点について閉塞板31の表面32側のいずれの位置に存在するかを確認しておけば、閉塞板31を反転したときに前記配線器具取付枠51の嵌合突起57がその裏面33のどの位置に取付けられているかを把握することができる。その結果、裏面33側の上方から形成すべき透孔34と対応する部分を叩打するときに、範囲外を叩打することによって閉塞板31において形成すべき透孔42以外の部分をきず付けたり、破損させたりすることがなく、確実に形成すべき透孔42と対応する範囲内を叩打し、その部分のみを除去することができる。
【0070】
更に、上記実施例の別の変形例を図28及び図29に基づいて説明する。
図28及び図29において、配線器具取付枠51の嵌合突起57の4隅には前方に向けて突出する所定長さのピン63が突設されている。前記ピン63は前記閉塞板31の除去溝34を打破り可能な強度、剛性を有している。
【0071】
この変形例の配線器具取付枠51を使用した場合は、閉塞板31に透孔42を形成する作業において、前記閉塞板31に配線器具取付枠51の嵌合突起57を除去溝34に嵌合させながら、配線器具取付枠51を押付け、或いは、叩打して前記嵌合突起57の4隅に設けられたピン63でその部分における除去溝34を打破り、前記ピン63が除去溝34を貫通して裏面33側に突出するので、前述の閉塞板34に番地を刻印した変形例と同様に、閉塞板31を反転したときに、閉塞板34の裏面側から前記配線器具取付枠51の嵌合突起57がどの位置に取付けられているかを把握することができる。その結果、裏面33側の上方から形成すべき透孔34と対応する部分を叩打するときに、確実に形成すべき透孔42と対応する範囲内を叩打し、その部分のみを除去することができる。
【0072】
次に、本発明の別の実施例の配線装置を説明する。
前述の実施例においては、配線用ボックス11の前面開口14に取着した閉塞板31に配線器具取付枠51を取付けた配線器具を設置する配線装置について説明したが、この実施例では、前記配線用ボックス11の前面開口14に取着した閉塞板31の所望とされる任意の位置からケーブルを引出す配線装置について説明する。
【0073】
図30は壁裏から配線用ボックス11内に挿通されたケーブル10が閉塞板31における所望の位置から壁表に引出された状態を示しており、充填空間部8にモルタルなどの埋め戻し材が充填される前の状態を示している。ここで、閉塞板31の所望の位置とは壁面5において最適とされる位置に取付けられるインターホン等の配線器具に対応して外配線器具に接続されるケーブル10が貫通する、前記閉塞板31において設けられるべき引出孔44の位置をいう。なお、図31は前記引出孔44が設けられた閉塞板31を示す。
【0074】
図30及び図31において、配線用ボックス11は前述の実施例と同様に壁裏に設置されており、上部側壁において打抜かれたノック孔20には壁裏のケーブル10が挿通される電線管70が取付けられている。また、前記配線用ボックス11の前面開口14に取着された閉塞板31は前述の実施例の閉塞板31と同様のものであり、表面32及び裏面33には縦横格子状の除去溝34とそれによって囲まれた四角柱状の突部35とが形成されている。そして、前記閉塞板31の前記ケーブル10の引出位置に対応する所望の範囲が除去されてなる引出孔44が設けられている。前記閉塞板31の引出孔44にはケーブル10が該引出孔44の開口縁部によってきず付かないよう保護するための、ゴム、合成樹脂等からなるブッシング45が嵌合されている。前記ブッシング45は正方形状をなし、図示しないが、外周部には外周に沿って嵌合溝が設けられて前記引出孔44の開口縁部に嵌合するようになっており、また、中央部には前記ケーブル10が挿通する挿通孔が設けられている。
【0075】
上記のように構成された本実施例の配線用ボックス11及び閉塞板31を使用して壁裏のケーブル10を壁表の所望とされる最適位置から前記壁表に引出すには、前述の実施例と同様に配線用ボックス11を壁裏に設置した後、コンクリートスラブの壁面5aにタイル6の目地の罫書き線7を描き、前記配線用ボックス11の前面開口14に前記閉塞板31を仮止めする。前記閉塞板31の仮止めは前記閉塞板31の仮止め突片36を前記配線用ボックス11の前面開口14におけるスリット28に弾性的に嵌合させて行なうことができる。そして、前記閉塞板31を仮止めしたら、前記タイル6の目地に合致する位置に対応して前記閉塞板31の表面32上に除去すべき範囲を決定する。その後、一旦、前記閉塞板31を取外し、表面32上においてカッターナイフ等を使用して前記決定された範囲における除去溝34を切断して除去し、ケーブル10の引出孔44を形成する。なお、図30及び図31においては、縦横それぞれ3個分の突部35に相当する部分が除去されている。次に、閉塞板31の仮止め突片36を折取溝38において折取る。次いで、前記引出孔44にブッシング45を嵌合し、前記ブッシング45にケーブル10を挿通して壁表に引出すとともに、前記閉塞板31の外縁部を強制的に押圧して配線用ボックス11の係合突起26に係合させ、前記閉塞板31の挿通孔40に図示しない取付ねじを挿通して該閉塞板31を前記配線用ボックス11に正式に取付ける。これにより、ケーブル10の引出し作業が完了する。
【0076】
次に、ケーブル10の引出し作業が完了したら、配線用ボックス11の前面の充填空間部8に埋め戻し材9を充填し、更に、壁表に引出されたケーブル10の先端にインターホン等の配線器具2を接続する。
【0077】
この実施例においても、前述の実施例と同様に、配線用ボックス11をコンクリート内に埋設した後に閉塞板31の前面のみに埋め戻し材9を充填すればよく、材料コストを低減することができる。また、コンクリート打設用の型枠設置前に配線用ボックス11にケーブル10の配線作業を行なうものであるから、作業スペースが広く、配線作業を楽に行なうことができる。
【0078】
次に、本発明の更に別の実施例の配線装置を説明する。
この実施例においては、前述の実施例とは配線用ボックス11が同一で、閉塞板及び配線器具取付枠が異なる。
図32及び図33において、閉塞板75は合成樹脂シートからなり、表裏両面が平面に形成されている。また、配線器具取付枠51はその塗代部54が矩形枠板状に形成されており、その先端外縁64には直線状に角部を面取りした面取部65が全周に至って形成されている。
【0079】
この実施例において配線器具2を設置するには、図示は省略するが、まず、前述の閉塞板34を使用した実施例と同様にして、配線用ボックス11をコンクリートに埋設した後、タイル6の目地に合わせてコンクリートスラブの壁面5にタイル6の目地に合わせて罫書き線7を描く。次に、閉塞板76を配線用ボックス11の前面開口14に仮止めし、この状態でタイル6の目地に合わせて配線器具取付枠51の塗代部54の先端面を前記閉塞板76に当接する。次いで、図33に示すように、前記配線器具取付枠51の塗代部54の先端外縁64を定規として該塗代部54の外周に沿ってカッターナイフ76で切断する。これによって、閉塞板75に略矩形状の透孔42が形成される。
【0080】
次に、前記配線器具取付枠51を反転し、前記配線器具取付枠51の取着部55側を前記閉塞板75の透孔42内に向けて挿入し、前記閉塞板75に向けて強制的に配線器具取付枠51を押付ければ、嵌合爪62は弾性的に閉塞板31の透孔42内に押込まれ、前記透孔42の縁部と嵌合する。これにより、配線器具取付枠51は塗代部54が前方に位置し、ボス孔59が前方に臨んだ状態で閉塞板75の透孔42に取着される。
【0081】
この後、閉塞板75の左右両縁部を配線用ボックス11の係合突起26に強制的に押付けながら、前記閉塞板75を配線用ボックス11の前面開口14に取付け、前記閉塞板75の4隅の挿通孔40に取付ねじを挿通し、前記取付ねじを前記配線用ボックス11の取付孔21に螺着して前記閉塞板31を前記配線用ボックス11に固定する。次いで、前記配線用ボックス11の内周面と前記閉塞板75の前面と前記配線器具取付枠51の外周面との間に形成される充填空間部8にモルタル材等の埋め戻し材9を充填し、罫書き線7に合わせて壁面5にタイル6を貼付けた後、前記配線器具取付枠51のボス孔59に取付ねじを取着することによって配線器具2を該配線器具取付枠51に取付ける。これにより、配線器具2は壁面5におけるタイル6の目地に合わせた所望の位置に設置される。
【0082】
この実施例の場合には、配線器具取付枠51の塗代部54等の形状に合わせ、閉塞板75に形成されるべき透孔42が矩形状でなく、4隅部が大きなR状の曲線となっていたり、透孔42全体が小判形状となっているなど切断線が直線でなく曲線である場合に、特に有益である。
【0083】
ここで、前記配線器具取付枠51は塗代部54の先端外縁64に面取部65を形成しているが、配線器具取付枠51のカッターナイフ76できず付けずに閉塞板75を切断できれば、前記面取部65は不要とすることもできる。
【0084】
また、この実施例では、配線器具取付枠51の先端外縁64に沿ってカッターナイフ76で切断することによって透孔42を形成しているが、前記配線器具取付枠51の先端外縁64に沿って、図34に示すように、罫書き線77を入れた後、前記配線器具取付枠51を取外し、別途外周が透孔42の形状に合致した専用のゲージ、治工具等を使用し、或いは、汎用の定規等を使用して閉塞板75をカッターナイフ76で切断し、透孔42を形成できることも言うまでもない。
【0085】
なお、この実施例においては、前述の除去溝34において透孔42に対応する部分を叩打するものと異なり、カッターナイフ76等を使用して切断することによって透孔42を形成するものであるから、閉塞板75としてはカッターナイフ等で切断でき、配線器具取付枠51を取着でき、かつ、埋め戻し材の埋め込み圧に耐えられる強度、剛性を有するものであれば、任意の材質を選定でき、例えば、セラミックシート、ダンボール等の厚紙などを採用し得る。
【0086】
また、上記各実施例の閉塞板31及び閉塞板75に形成される透孔42は、壁面5に貼られるタイル6の目地に合わせた位置に形成されるが、他の好ましい位置、例えば、タイル6が貼られない壁面において、他の物品との干渉をさけるために、或いは、配線器具の操作性向上のためなどの点から所望する最適位置に前記配線器具を設置する場合にも同様に適用される。要するところ、本発明の配線装置は配線用ボックスをコンクリートに埋設した後に配線器具或いは配線器具取付枠を所望する位置に設置する場合に広く適用することができる。
【0087】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞する閉塞板が、壁面に設置される配線器具の位置またはケーブルの引出し位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成されるとともに、前記透孔を介して前記配線用ボックスの内部に収容された前記配線器具を固定すべく形成されており、配線用ボックスがコンクリートに埋設された後、その前面に取付けられる閉塞板の透孔を任意の位置に設けることによって配線器具を所望の位置に取着可能とするものである。したがって、配線用ボックスをコンクリート内に埋設した後に閉塞板の前面のみに埋め戻し材を充填すればよいから、材料コストを低減することができる。また、コンクリート打設用の型枠設置前に配線用ボックスにケーブルの配線作業を行なうものであるから、作業スペースが広く、配線作業を楽に行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の配線装置が壁面に設置された状態を示す正面図である。
【図2】 図1の壁面に設置された配線器具を示す斜視図である。
【図3】 図1の配線装置の分解斜視図である。
【図4】 図3の配線用ボックスの分解斜視図である。
【図5】 図3の閉塞板を表面から見た斜視図である。
【図6】 図3の閉塞板の正面図である。
【図7】 図3の閉塞板の背面図である。
【図8】 図6のA−A切断線による断面図である。
【図9】 図3の閉塞板の部分拡大斜視図である。
【図10】 図3の配線器具取付枠の斜視図である。
【図11】 図10の配線器具取付枠を裏側から見た斜視図である。
【図12】 本発明の配線装置による配線器具設置作業での型枠取付後の状態を示す一部破断側面図である。
【図13】 本発明の配線装置による配線器具設置作業でのコンクリート埋設後の状態を示す断面図である。
【図14】 本発明の配線装置による配線器具設置作業でのコンクリート埋設後の配線用ボックスを示す斜視図である。
【図15】 図14の配線用ボックスの前面開口に閉塞板を仮止めする状態を示す斜視図である。
【図16】 図15の仮止めした閉塞板に配線器具取付枠を取付ける状態を示す斜視図である。
【図17】 図15の仮止めした閉塞板に配線器具取付枠を仮設した状態を示す斜視図である。
【図18】 図17で配線器具取付枠を仮設した閉塞板における所望の範囲を除去して透孔を形成する状態を示す斜視図である。
【図19】 図18で透孔が形成された閉塞板に配線器具取付枠を取付けた状態を示す斜視図である。
【図20】 図19の閉塞板及び配線器具取付枠を裏側から見た斜視図である。
【図21】 図18で配線器具取付枠が取付けられた閉塞板を配線用ボックスの前面開口に取着した状態を示す斜視図である。
【図22】 配線器具取付枠及び閉塞板が取着された後の配線用ボックスの前面に形成された充填空間部に埋め戻し材が充填された状態を示す斜視図である。
【図23】 図3の閉塞板の変形例を示す要部断面図である。
【図24】 図3の閉塞板の別の変形例を示す要部断面図である。
【図25】 図3の閉塞板における所望の範囲を除去する透孔形成部材を示す側面図である。
【図26】 図25の透孔形成部材を示す斜視図である。
【図27】 図3の別の閉塞板を示す正面図である。
【図28】 図3の別の配線器具取付枠を示す斜視図である。
【図29】 図28の配線器具取付枠を示す側面図である。
【図30】 本発明の別の実施例の配線装置を示す斜視図である。
【図31】 図30の閉塞板を示す斜視図である。
【図32】 本発明の更に別の実施例における配線器具取付枠を示す斜視図である。
【図33】 図32の配線器具取付枠を使用して閉塞板に透孔を形成する状態を示す要部断面図である。
【図34】 本発明の更に別の実施例において罫書き線を描いた閉塞板を示す斜視図である。
【図35】 従来の配線装置の断面図である。
【図36】 図35の配線装置の正面図である。
【符号の説明】
1 配線装置
2 配線器具
5、5a 壁面
6 タイル
7、77 罫書き線
8 充填空間部
9 埋め戻し材
10 ケーブル
11 配線用ボックス
12 ボックス本体
13 継枠
14 前面開口
31、75 閉塞板
32 表面
33 裏面
34 除去溝
35 突部
42 透孔
44 引出孔
51 配線器具取付枠
54 塗代部
55 取着部
57 嵌合突起
61 嵌合片
62 嵌合爪
74 透孔形成部材

Claims (20)

  1. 壁裏に設置される配線用ボックスと、
    前記配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板とを備え、
    前記閉塞板には複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能に形成され、
    またはケーブルの引出し位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する引出孔が形成され、該引出孔を介して前記ケーブルの引出しを可能に形成され、
    当該閉塞板の前面に、仕上材が入り込んで硬化することによって該閉塞板の変形を防止する、前記除去溝からなる変形防止溝が形成されたことを特徴とする配線装置。
  2. 壁裏に設置される配線用ボックスと、
    前記配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板とを備え、
    前記閉塞板には複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能として、
    前記閉塞板は、形成すべき透孔と対応する形状の枠状部を有する透孔形成部材を前記除去溝に嵌入した状態で、該透孔形成部材の内側に対応する部分を叩打することにより、所望の範囲を部分的に除去して前記透孔が設けられることを特徴とする配線装置。
  3. 前記透孔形成部材は、前記透孔に取付けられて配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠に形成されたことを特徴とする請求項に記載の配線装置。
  4. 前記除去溝は、上下及び左右に格子状に形成されたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の配線装置。
  5. 壁裏に設置される配線用ボックスと、
    前記配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板と、
    中央部に配線器具が挿通される開口を備えた枠状に形成され、前記配線器具に挿通された取付ねじを固定可能な固定部を有する配線器具取付枠とを備え、
    前記配線用ボックスは前記配線器具を取付けるための配線器具取付枠と比較して十分大きい内容積を有し、前記前面開口において前記配線器具及び配線器具取付枠が配設されるレイアウトを自由に選定して位置調整できるに足る十分な大きさに形成されており、
    前記前面開口を閉塞する閉塞板の、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、
    前記配線器具取付枠は、前記透孔に取り付けられることを特徴とする配線装置。
  6. 前記配線器具取付枠は、前記閉塞板に形成される透孔と嵌合する嵌合片及び嵌合爪を備えて該透孔に取付けられることを特徴とする請求項に記載の配線装置。
  7. 前記配線器具取付枠は、仕上代に対応する塗代部を有することを特徴とする請求項5または請求項6に記載の配線装置。
  8. 前記配線用ボックスの内周面と前記閉塞板の前面と前記配線器具取付枠の外周面との間に、埋め戻し材が充填される充填空間部が形成されることを特徴とする請求項5乃至請求項7のいずれか1項に記載の配線装置。
  9. 壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板であって、
    当該閉塞板には複数の除去溝が形成され、ケーブルの引出し位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する引出孔が形成され、
    前記引出孔を介して前記ケーブルの引出しを可能として、
    当該閉塞板の前面に、仕上材が入り込んで硬化することにより、該閉塞板自身の変形を防止する、前記除去溝からなる変形防止溝が形成されたことを特徴とする閉塞板。
  10. 壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板であって、
    所望の範囲を除去するための複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能に形成され、
    前面に、仕上材が入り込んで硬化することにより、該閉塞板自身の変形を防止する、前記除去溝からなる変形防止溝が形成されたことを特徴とする閉塞板。
  11. 前記透孔は、配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠が取着可能に形成されたことを特徴とする請求項10に記載の閉塞板。
  12. 前記透孔は、前記配線器具取付枠に設けられた嵌合片及び嵌合爪と嵌合可能に形成されたことを特徴とする請求項11に記載の閉塞板。
  13. 前記配線器具取付枠は、仕上代に対応する塗代部を有することを特徴とする請求項11に記載の閉塞板。
  14. 前記除去溝は、上下及び左右に格子状に形成されたことを特徴とする請求項9または請求項10に記載の閉塞板。
  15. 壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞すべく該配線用ボックスに取付けられる閉塞板であって、
    所望の範囲を除去するための複数の除去溝が形成され、壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定可能に形成され、
    前記透孔は、形成すべき透孔と対応する形状の枠状部を有する透孔形成部材を除去溝に嵌入した状態で、該透孔形成部材の内側に対応する部分を叩打することにより、所望の範囲を部分的に除去して設けられることを特徴とする閉塞板。
  16. 壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞する閉塞板に取付けられ、配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠であって、
    前記閉塞板は、壁面に設置される前記配線器具位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具 を固定すべく形成され、
    前記閉塞板に形成される透孔と対応する形状の枠状部を有する透孔形成部を備え、
    前記透孔形成部は、これを前記閉塞板の除去溝に嵌入した状態で、該透孔形成部の内側に対応する部分を叩打することにより、前記閉塞板における所望の範囲を部分的に除去して前記透孔を設けるべく形成されたことを特徴とする配線器具取付枠。
  17. 壁裏に設置される配線用ボックスの前面開口を閉塞する閉塞板に取付けられ、配線器具を固定するための固定部を有する配線器具取付枠であって、
    前記閉塞板は、壁面に設置される前記配線器具の位置に対応する所望の範囲を部分的に除去することにより、前記配線用ボックスの内部と連通する透孔が形成され、該透孔に取付けられて前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を介して前記配線器具を固定すべく形成され、
    前記閉塞板に形成される透孔と嵌合する嵌合片及び嵌合爪を備えて該透孔に取付けられることを特徴とする配線器具取付枠。
  18. 仕上代に対応する塗代部を有することを特徴とする請求項17に記載の配線器具取付枠。
  19. 壁裏に設置される配線用ボックスの前面に型枠を形成してコンクリートを打設し、前記型枠を除去した後、前記配線用ボックスの前面に設けられ上下及び左右に格子状に複数の除去溝が形成された閉塞板において壁面に設置されるケーブルの引出し位置に対応する所望の範囲を決定し、次いで、前記所望の範囲を部分的に除去することによって前記閉塞板に前記引出孔を形成し、次に、前記引出孔を介して前記ケーブルを引出すことを特徴とする配線方法。
  20. 配線器具を取付けるための配線器具取付枠と比較して十分大きい内容積を有し、当該配線用ボックスの前面開口において前記配線器具及び配線器具取付枠が配設されるレイアウトを自由に選定して位置調整できるに足る十分な大きさに形成された配線用ボックスを壁裏に設置し、当該配線用ボックスの前面に型枠を形成してコンクリートを打設し、前記型枠を除去した後、前記配線用ボックスの前面に設けられている閉塞板において壁面に設置される配線器具の位置に対応する所望の範囲を決定し、次いで、前記所望の範囲を部分的に除去することによって前記閉塞板に前記配線用ボックスの内部と連通する透孔を形成し、次に、前記透孔に前記配線器具を固定可能な固定部を有する配線器具取付枠を取り付け、前記配線用ボックスの内部に配線器具を収容して、該配線器具を前記固定部に固定すことを特徴とする配線方法。
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