JP4150534B2 - 表示素子の製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示素子製造方法に関する。本発明で製造される表示素子、例えば液晶表示素子は、投射型液晶表示装置のライトバルブに用いることができる。
【0002】
【従来の技術】
液晶表示素子は、対向する電極間に液晶層を挟み込み、外部信号を各画素に与えて各画素をオン・オフさせて駆動される。液晶表示素子は、例えば特開平3-17625 号公報などに記載された方法により製造することができる。具体的には、注入口を有する紫外線硬化型シール材を基板上に形成し、シール材を介して一対の基板を貼り合わせる。液晶層を形成する液晶組成物を真空注入法により注入口からパネル内に注入する。注入口に紫外線硬化樹脂からなる封口材を塗布し、紫外線硬化工程を経て封口する。また、真空注入法では、液晶注入工程に要する時間が長いので、特開昭56-77821号公報、特開平2-228626号公報等には、注入工程の生産性の向上とプロセスの簡略化を目指して、液晶パネルに注入口を設けない滴下注入法を用いた技術が開示されている。
【0003】
しかしながら、シール材および封口材は、液晶組成物と直接触れ合うので、シール材近傍および注入口近傍において表示不良や焼き付けなどを起こすおそれがある。とりわけ、紫外線硬化樹脂を用いた封口工程では、硬化処理前の未反応樹脂材料が液晶組成物と直接接するので、樹脂による液晶組成物の汚染などの問題がある。その他にも、紫外線硬化樹脂を硬化させる際に照射する紫外線によって、液晶組成物が光劣化して、注入口近傍での表示不良が引き起こされる。
【0004】
液晶組成物とシール材との接触による課題を改善する技術が、例えば以下の公報に開示されている。特開平5-265012号公報には、液晶が接するシール材の部分に被膜を形成することが記載されている。具体的には、液晶注入口を設けずに、紫外線硬化型シール材を基板上に形成し、遮光マスクを介してシール材の内側のみに選択的に紫外線を照射して、被膜を形成する。その後、シール材の枠内に液晶を滴下し、一対の基板を貼り合わせた後、紫外線を照射して、シール材を硬化させる。
【0005】
特開2000-19540には、内側にポリイミド製シール、外側に紫外線硬化型シールを適用した二重シールを形成することが記載されている。これらの先行技術では、シール塗布、パネル貼り合わせ工程が煩雑になる。また、これらの公報には、紫外線硬化型シールの硬化条件や反応性についての具体的な記載はない。紫外線硬化型シールの硬化条件を設定するための適当な指標が知られていないので、作業者の感や経験に頼らざるを得ず、パネル駆動時に樹脂材料が液晶層への溶出するのを確実に抑制することは困難である。
【0006】
特開平11-264989 号公報には、紫外線硬化型シール剤の接着強度を改善する目的で、光照射工程終了後所定時間を経過した後に、一対の基板間の加圧を解除することが記載されている。この公報は、シール材料に対しての本質的な課題である光硬化条件を最適化する手法については開示していないので、液晶材料とシール樹脂の混入などの課題は残されたままである。
【0007】
液晶材料と封口材との接触による課題を改善する技術が、例えば以下の公報に開示されている。封口材を材料面で改良した技術が、特開平7-56178 号公報や特開2001-290165 に開示されている。前者は、硬化前の樹脂材料の比抵抗値を規定し、高抵抗値を実現することで、液晶材料への汚染を抑制することが開示されている。後者は、未硬化の状態で液晶材料と混合した場合、液晶材料のネマティック相〜等方性液体相間転移温度の変化が小さい封止材を開示している。この封止材は、液晶材料との相溶性が低いので、液晶材料が封止材により汚染され難い。未硬化の封止樹脂材料は、液晶材料と直接接するだけでなく、紫外線硬化過程を経て処理されるので、材料的には高い比抵抗値を実現し、液晶材料との相溶性を下げることが重要である。しかしながら、材料面だけでは注入口付近の表示不良や経時不良を改善することは困難であり、紫外線照射に伴う化学反応等を制御したパネルの構造面やプロセス面などの対策がきわめて重要になる。
【0008】
パネル構造面での改善策が、特開平9-90388 号公報や特開2001−66613 に開示されている。前者は、液晶注入口に壁部を形成することで、注入口封止時における液晶のUV曝露を低減することか開示されている。後者は、封止部材を紫外線が液晶注入口付近に集束されない形状にすることで、注入口付近の表示不良を低減することが開示されている。しかしながら、パネル構造面の改善だけでは、紫外線露光時の制御が十分にできず、硬化反応に局所的なムラが発生する。したがって、紫外線硬化反応を伴う液晶封止材の特性を十分に引き出す、あるいは液晶材料と接する未反応樹脂成分に起因した表示不良を解決することは困難である。
【0009】
近年、液晶表示素子では、高速応答化、広視野角化、高コントラスト化等の表示性能の高性能化が要望されている。加えて信頼性向上のために、液晶材料、配向膜材料および封止樹脂を含めた改善が重要となっている。さらに、透過型の液晶表示装置だけでなく、投射型液晶表示装置などでも高輝度化が急速に進展している。したがって、これまで以上に信頼面での問題を解決することが重要となり、中でも表示不良の問題で主要因となっている、シール材近傍および注入口近傍の液晶配向ムラの対策が強く求められている。
【0010】
一方、有機EL(エレクトロルミネッセンス)素子は、酸素や水分に弱いので、有機材料の変質、膜剥がれ、ダークスポット(非発光部)の成長などの現象が表れ、結果として寿命が短いという問題がある。この問題を解決するために、例えば特開平11−214152号公報には、一対の基板の空隙に有機EL構造体を配置し、光硬化型接着剤を用いて、有機EL構造体を密閉することが開示されている。また、特開2001−126866は、一対の基板間に光硬化性樹脂層を介して有機EL素子が封止された有機EL表示装置を開示している。
【0011】
しかしながら、光硬化型接着剤や光硬化性樹脂の硬化が不十分な場合、外部から進入する酸素や水分により、有機EL構造体が劣化するおそれがある。また、未反応成分が接着剤や樹脂中に残存することにより、あるいは低分子量の樹脂成分や分解物のガス成分等が発生することにより、有機EL構造体の特性劣化が懸念される。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、表示不良が低減された表示素子の提供を主な目的とする。また、本発明の他の目的は、使用に伴う表示品位の劣化が防がれ、信頼性に優れた表示素子の提供にある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明の製造方法で製造される表示素子は、シール材を介して、一対の基板が貼り合わせられ、前記シール材および前記一対の基板により規定される空間内に表示媒体層が形成された表示素子であって、前記シール材の一部または全部は、少なくとも光硬化性樹脂を含む硬化性組成物が硬化した硬化物であり、光示差走査熱量測定による前記光硬化性樹脂の硬化反応率が90%以上である。「表示媒体層」とは、互いに対向する電極間の電位差により光透過率が変調される層、または互いに対向する電極間を流れる電流により自発光する層である。表示媒体層は、例えば液晶層、無機または有機EL層、発光ガス層、電気泳動層、エレクトロクロミック層などである。なお、本明細書では、硬化性組成物をシール樹脂とも呼ぶ。
【0014】
前記光硬化性樹脂を所定の照度で処理したときの前記硬化反応率が100%を与える時間をTr100 と規定し、前記光硬化性樹脂の光硬化処理時間Tとした場合、前記光硬化性樹脂は、Tr100≦T≦1. 3×Tr100 の条件で光硬化処理されている。
【0015】
前記硬化性組成物は、熱硬化性樹脂をさらに含んでいても良い。言い換えれば、硬化性組成物は、完全紫外線硬化型のシール樹脂だけでなく、紫外線/熱硬化併用型のシール樹脂であっても良い。紫外線/熱硬化併用型のシール樹脂を用いる場合には、紫外線硬化の条件に関して、本発明で規定した好適な設定を適応することが効果的である。
【0016】
前記シール材は、開口部を有するシールパターンで形成されたメインシール材と、前記開口部を封止するエンドシール材とから構成され、前記メインシール材および/または前記エンドシール材は前記硬化物であっても良い。以下、特に断わりのない限り、シール材は、メインシール材とエンドシール材(封止材)とを包含する。
【0017】
本発明の表示素子の製造方法は、シール材を介して、一対の基板が貼り合わせられ、前記シール材および前記一対の基板により規定される空間内に表示媒体層が形成され、前記シール材の一部または全部は、少なくとも光硬化性樹脂を含む硬化性組成物が硬化した硬化物である表示素子を製造する方法であって、前記一対の基板のうちいずれか一方の基板上に、所定のシールパターンを有する前記シール材を形成する工程と、前記シール材を硬化させる工程とを含み、前記シール材を硬化させる工程は、光示差走査熱量測定による前記光硬化性樹脂の硬化反応率が90%以上となるように、前記光硬化性樹脂を光硬化処理する工程を有し、前記光硬化性樹脂を所定の照度で処理したときの前記硬化反応率が100%を与える時間をTr100 と規定し、前記光硬化性樹脂の光硬化処理時間Tとした場合、Tr100≦T≦1. 3×Tr100 の条件で、前記光硬化性樹脂を光硬化処理する。
【0018】
前記シール材を硬化させる工程は、熱硬化性樹脂をさらに含む前記硬化性組成物を光硬化処理する工程と、光硬化処理の後に熱硬化処理する工程を有していても良い。
【0019】
前記シール材は、開口部を有するシールパターンで形成されたメインシール材と、前記開口部を封止するエンドシール材とから構成され、前記メインシール材および/または前記エンドシール材は、前記硬化性組成物である、表示素子を製造する方法であって、前記一方の基板上に、前記メインシール材を形成する工程と、前記メインシール材を介して、前記一対の基板を貼り合わせた後、前記メインシール材を硬化させる工程と、硬化した前記メインシール材の前記開口部から表示媒体を注入する工程と、前記開口部に前記エンドシール材を形成する工程と、前記エンドシール材を硬化させる工程とを含み、前記メインシール材を硬化させる工程および/または前記エンドシール材を硬化させる工程は、前記光硬化処理工程を有していても良い。
【0020】
あるいは、前記一方の基板上に、閉じたシールパターンを有する前記シール材を形成する工程と、前記閉じたシールパターン枠内に、前記表示媒体組成物を滴下する工程と、前記シール材を介して、前記一対の基板を貼り合わせた後、前記シール材を硬化させる工程とを含んでいても良い。
【0021】
本発明の製造方法で製造される投射型液晶表示装置は、光源と、前記光源からの光束を互いに異なる色の複数の色光束に分離する色分離光学系と、前記色分離光学系によって分離された複数の色光束のそれぞれに対応して配置された複数の液晶表示素子と、前記複数の液晶表示素子のそれぞれによって変調された前記複数の色光束を合成する色合成光学系と、前記色合成光学系によって合成された前記複数の色光束を投影する投影光学系とを備える投射型液晶表示装置であって、前記複数の液晶表示素子のうち少なくとも1つの液晶表示素子は、本発明の製造方法で製造される表示素子である。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、液晶表示素子を例にして、本発明の表示素子を説明する。本発明では、光硬化性樹脂の硬化反応での処理条件を熱解析から数値化して求め、最適条件で光硬化処理することで、硬化性組成物中の反応性成分を所望の状態で硬化させると共に、硬化物の設計通りの強度と性能を達成させている。具体的には、光照射時の熱解析を通じて反応率を算定することで、光硬化性樹脂材料の硬化反応に適した条件を規定している。これにより、信頼性に優れ、かつ駆動時の表示不良を引き起こさない液晶表示素子が実現される。
【0023】
一般的に、シール材や封止材が液晶組成物に直接接することによって、表示不良や信頼性不良が、シール材近傍や封止材近傍に発生する。例えば、(1)液晶パネル内気泡の発生、(2)液晶配向の乱れ、(3)映像のにじみやコントラスト低下、(4)シール強度不足や剥離などである。これらの不良を解消して、信頼性に優れた硬化物を得るためには、樹脂材料の観点からは、(1)未反応の樹脂成分と液晶組成物との相溶性が低いこと、(2)単体での比抵抗値が高いこと、(3)イオン性の不純物濃度が低いことが望まれる。光硬化反応の観点では、硬化反応が完結する条件を定量解析することで、最適な硬化条件を規定することが求められる。しかしながら、硬化反応が完結する条件を定量解析するための手法が知られていないので、従来は最適な硬化条件を規定することができなかった。
【0024】
本発明では、光硬化性樹脂の硬化反応が完結する条件を定量解析するための手法として、光示差走査熱量〔以下、光DSC(Differential Scanning Calorimeter )ともいう。〕解析を適用する。例えば、紫外線硬化樹脂は、反応性の二重結合を持つオリゴマー成分やモノマー成分と、紫外線反応開始剤、安定剤などから構成されている。紫外線露光時には、図6に示すように、紫外線反応開始剤が紫外線のエネルギーを吸収して反応活性なラジカルとなり(開始反応)、オリゴマーやモノマーなどの反応活性点(反応性二重結合部位)に作用する。二重結合の開裂と重合鎖が進行し、架橋構造化する(重合・成長反応)。最終的にはラジカルが失活し、反応が完結して重合硬化物が形成される(停止反応) 。反応性の二重結合が開裂して重合が進行する際に熱が発生する。光DSC(光反応熱)解析では、この発熱量を熱分析することにより、紫外線反応挙動を逐次定量的に解析できる。光DSC解析は、赤外分光(IR)法など他の解析手法に比べて光反応過程の追跡が容易であり、しかも高精度の分析が可能である。
【0025】
液晶表示素子では、シール材が反応性の硬化物から構成され、液晶組成物や配向膜と接している。硬化処理工程がある程度完結していない場合には、系中(樹脂中)に反応活性な樹脂成分が残存する。硬化不足の状態でシール形成した液晶表示素子では、長期駆動により、大部分のパネルにおいてシール周辺の表示ムラが確認される。また、封止樹脂は、液晶組成物の注入後に直接、未反応の液体状態で接するだけでなく、封止樹脂の成分が化学反応を導く反応性成分で構成されていることから、硬化処理工程がある程度完結していない場合には、系中に反応活性な樹脂成分が残存することになる。紫外線硬化不足の状態で封口した液晶表示素子では、シール材の場合と同様に、長期駆動試験や加速信頼性評価をした場合に、大部分のパネルにおいて注入口近傍に表示ムラが確認される。表示不良が認められる液晶パネルの液晶組成物の成分分析を行ったところ、樹脂成分に起因する不純物が検出された(図9(a)および(b)参照)。このことから、樹脂材料の残存と液晶層への溶出が表示不良の要因であることが確認された。
【0026】
一方、硬化反応を完結させる目的で、過剰量の紫外線露光処理を施した場合には、シール材周辺や注入口近傍における液晶層や配向膜にもUV光が輻射されて、液晶組成物や配向膜の変質や劣化による特性変化が懸念される。紫外線による材料の劣化に関しても、液晶パネルから表示不良部の液晶材料を採取し、GC/MS(ガスクロ/Mass)解析を行うことで、劣化物の検出および同定が可能である。これにより、過剰量のUV光照射がシール材周辺や注入口近傍における表示不良の要因となることも確かめられた。
【0027】
以上のことから、硬化処理工程と同等の条件での硬化反応率を規定することは、信頼性の改善を達成する観点からは極めて有効であることが理解される。本発明に従うと、液晶表示素子のシール材や封止材の硬化に適した条件を規定できる。したがって、これまで経験的にしか設定されていなかった硬化工程の管理が可能となるばかりでなく、液晶表示素子の駆動時における未反応樹脂材料等の溶出などを防ぎ、信頼性の大幅な改善が可能となる。
【0028】
本発明によれば、シール材の加工での露光処理にかかわる条件を最適化することが可能となり、最適な露光条件を設定して処理することで、シール材周辺部を中心にして発生する配向不良を効果的に抑制することができる。
【0029】
最適な硬化条件にて処理・形成した硬化物を有する液晶表示素子では、パネル駆動時に硬化物から未反応物が液晶層へ溶出することがない。また、シール材の接着強度が十分であるので、シール材が剥がれて、液晶セル内に気泡が発生するおそれもない。さらに、露光時の過剰なUV光などによる液晶組成物や配向膜への劣化を防ぐことができる。したがって、大幅な信頼性の改善を達成した液晶表示素子および投射型液晶表示装置を実現させることが期待できる。
【0030】
さらに、本発明の液晶表示素子の製造方法に従えば、従来はパネルのシール硬化工程で経験的に行われていた硬化処理条件を最適な条件に規定できる。これにより、信頼性と効率の改善を図ることが可能となる。
【0031】
以下、図面を参照しながら本発明による実施形態を説明する。なお、以下の実施形態では、薄膜トランジスタ(TFT)を用いた液晶表示素子を例にして説明するが、本発明の表示素子は、TFT以外にもMIM(Metal Insulator Metal)、BTB(バックツーバックダイオード)、ダイオードリング、バリスタまたはプラズマスイッチング等を用いたアクティブマトリクス型やパッシブマトリクス型の液晶表示素子に適用することもできる。また、以下では、透過型液晶表示素子を例に本発明の実施形態を説明するが、本発明はこれに限られず、反射型液晶表示素子や、透過反射両用型液晶表示素子にも適用することができる。
【0032】
〔実施形態1〕
図1は、実施形態1の液晶表示素子を模式的に示す平面図である。図1を参照しながら本実施形態の液晶表示素子を説明する。
【0033】
本実施形態の液晶表示素子は、マトリクス状に配列された複数のTFT素子および絵素電極が形成された素子基板1と、素子基板1の絵素電極に対向する対向電極が設けられた対向基板2とを有する。具体的には、素子基板1は、素子基板1の一方面上に形成された導電性のタンタルからなるゲート配線と、ゲート配線上に形成された窒化シリコン膜と、窒化シリコン膜上に形成され、ゲート配線と交差するソース配線と、交差部に形成されたTFT(薄膜トランジスタ)からなるスイッチング素子と、スイッチング素子を介して電気的に接続され、透明導電性膜であるITO(Indium Tin Oxide、酸化インジウムおよび酸化スズの混合物)からなる絵素電極と(いずれも図示せず)を有する。さらに、これらの上に、ラビング法によって配向処理が施された、ポリイミドからなる配向膜を設けることによって、素子基板1が形成される。
【0034】
対向基板2は、基板上に形成されたITOからなる対向電極を有する。素子基板1および対向基板2は、いずれもプラスチック基板またはガラス基板である。
【0035】
素子基板1と対向基板2とは、それぞれの電極(絵素電極と対向電極)面が向かい合い、かつ対向基板2の二辺が素子基板1の二辺と面一となるように、所定のシールパターンを有するメインシール材3によって、貼り合わされている。メインシール材3は、対向基板2の端部近傍の内側を、対向基板2の各辺に沿って形成されている。両基板1,2間のメインシール材3で囲まれた液晶注入領域には、プラスチックビーズからなるスペーサが散布されている。以下、貼り合わされた状態の素子基板1および対向基板2を「貼り合わせ基板4」ともいう。
【0036】
貼り合わせ基板4の面一な一辺の中央付近には、略矩形状の注入口(開口部)5が形成されている。注入口5は、メインシール材3の一部が屈曲し、貼り合わせ基板4の一辺端部まで外方向に延びて形成されている。両基板1,2間に設けられた注入口5から液晶組成物が注入されて、両基板1,2間に液晶層6が形成され、液晶表示素子の表示領域が形成される。また、貼り合わせ基板4の端面には、注入口5を覆うエンドシール材(封止材)7が形成されている。
【0037】
(シール材料)
メインシール材3およびエンドシール材(封止材)7の材料について説明する。シール材3,7は、少なくとも光硬化性樹脂を含む硬化性組成物が硬化した硬化物である。光硬化性樹脂としては、基板1,2との密着性に優れ、光化学反応にて効率よく重合硬化反応が進行し、かつ硬化速度が比較的速く、液晶組成物に溶解しない材料系が好ましい。例えば、紫外線硬化型アクリル系樹脂、ウレタン変性アクリル樹脂、エポキシ変性アクリル樹脂、エポキシ系樹脂などが適用できる。硬化性組成物は、アクリル、メタクリル系などの単量体モノマーやオリゴマー(多官能および単官能樹脂)を主剤として含み、他に重合開始剤、促進剤、安定剤などが好適な割合で混合されている。また、シール強度を高めて、耐環境信頼性を改善する目的で、熱硬化性樹脂をさらに含む光硬化/加熱併用型シール樹脂を用いることもできる。一般に、エポキシ系樹脂を主体とした従来の熱硬化型シール材に比べて、光硬化型および光/熱硬化併用型シール材では、短時間硬化が可能で、加熱時の熱ストレスによる基板への影響が少ない。したがって、高精細パネルへの展開が容易である。さらに液晶表示素子のシール樹脂としては、高抵抗値(1×1010Ω・cm以上)を有するシール樹脂が好ましく、樹脂内の残留不純物イオン濃度もできるだけ低く、数ppm以下に設計することが望ましい。また、樹脂や硬化物から液晶組成物への溶出や混合の悪影響を防止するためには、樹脂材料の吸水性や透湿度を低く設計することが好ましい。
【0038】
なお、メインシール材3およびエンドシール材7のうちいずれか一方に、エポキシ系樹脂などの熱硬化型シール材を用いても良い。また、光硬化性樹脂は、紫外線硬化型に限らず、可視光硬化型の樹脂であっても良い。
【0039】
(硬化反応率の解析)
光硬化性樹脂の光硬化反応率定量や光反応過程の解析には、光DSCを用いた解析が非常に有効である。光DSCによれば、光重合反応過程を連続的に、言い換えれば、紫外線反応挙動を逐次定量的に解析することができる。シール材についても、硬化工程での光照射条件に設定することで、硬化反応の最適な条件を精度良く算定できる。
【0040】
本発明では、メインシール材3やエンドシール材7の光硬化反応率を定量するために、または最適な光硬化条件を設定するために、光DSCによる光反応過程の解析を行う。さらに、光硬化に過不足が起こった状態の硬化物の同定や解析は、複合的に行うことができる。例えば、液晶組成物に混入した樹脂成分のGC/MS(ガスクロ/Mass)解析による同定、光硬化した樹脂を熱分析もしくは定量分析することによるTg(ガラス転移温度)または重合度の測定などにより、複合的に同定や解析が可能である。
【0041】
光DSC解析での代表的な解析例について説明する。光DSCの解析条件は、使用する樹脂材料の材料設計や液晶パネルの製造工程で用いる装置の条件(ランプの種類、波長や強度)に合わせて設定することが好ましい。例えば、エンドシール材7では、封止樹脂の硬化工程で用いられるランプと同様の高圧水銀ランプを用い、室温(25℃)にてi線(365nm)での強度を35mW/cmに設定して、光DSC解析を行うことができる。メインシール材3では、シール樹脂の硬化工程で用いられるランプと同様の高圧水銀ランプを用い、室温(25℃)にてi線(365nm)での強度を100mW/cmに設定して、光DSC解析を行うことができる。メインシール材3は、基板越しに紫外線が照射されるので、光DSC解析においても基板越しに解析を行う。
【0042】
本発明では、光DSC法によりシール樹脂材料の光反応率を求め、樹脂材料の光重合・硬化反応の進行をほぼ完結させることにより、最適な条件を規定している。具体的には、光DSC解析による光硬化性樹脂の硬化反応率が90%以上となる条件にて、光硬化性樹脂を光硬化処理する。これにより、シール樹脂の光重合をほぼ完結させて、効率よく硬化物を加工・作製することができ、メインシール材3やエンドシール材7の近傍に発生する表示不良を解決することができる。
【0043】
硬化反応率は、上記の光DSC解析に基づき、光硬化反応の解析図からシール樹脂の硬化反応率として求めることができる。特に、シール材の光硬化処理は、各種電極等が積層された基板越しで行われるので、パネルの設計や工程の条件に合わせた解析が重要になる。図7に、紫外線硬化型封止樹脂の紫外線硬化反応時における熱挙動解析チャートの一例を示す。さらに、紫外線反応時の熱挙動解析を基にしてUV硬化反応率を算出した解析チャートを図8に示す。
【0044】
硬化反応率が90%よりも低い場合には、光重合反応が十分に完結していない状態であり、反応系中に未反応の状態で光重合開始剤や反応活性な樹脂成分が残存している。したがって、液晶表示素子の駆動時に、未反応樹脂成分が液晶層へ溶出して、シール周辺の表示ムラが顕著になる。また、シール材の接着強度が不足し、シール材が剥がれて、液晶セル内に気泡が発生するおそれもある。
【0045】
理想的な硬化反応率は100%である。但し、透明な光硬化型樹脂を用いた場合に、90%以上の反応率に到達すると、樹脂表層および内部のほぼ全域で架橋・硬化反応が進行することになり、樹脂表面の未硬化成分によるベトつき、吸湿、透湿、ひび割れなどがないことが確認された。したがって、本発明では、硬化反応率を90%以上に設定する。
【0046】
また、光硬化性樹脂を所定の照度で処理したときの硬化反応率が90%および100%を与える時間を各々Tr90およびTr100 と規定し、光硬化性樹脂の光硬化処理時間Tとした場合、光硬化性樹脂は、Tr90≦T≦1. 3×Tr100 の条件で光硬化処理されていることが望ましい。言い換えれば、シール樹脂の硬化反応率が90%以上となる時間を処理時間の下限にすると共に、硬化反応率100%を与える時間の1.3倍の時間を光硬化反応処理時間の上限に規定することが望ましい。光硬化処理時間が上限値を超えて、過剰な紫外線が液晶パネルに照射された場合には、シール樹脂の劣化や変質が誘起され、シール周辺の表示不良の要因となる。
【0047】
本発明では、シール材に対して最適な光硬化処理条件を規定することにより、液晶表示素子のシール材周辺部に発生する表示不良を解決することができる。最近の液晶表示素子では、高精細化・高開口率や狭額縁化に伴うシール部の設計マージンの低下が認められる。一方、投射型液晶表示装置では超高輝度化への開発が急務である。これらの実情により、液晶パネルの信頼性や耐光性の大幅な改善が要求され、本発明によるシール周辺部の表示不良の防止は極めて有効な手段となる。
【0048】
次に、本実施形態の液晶表示素子の製造方法について説明する。まず、一対の基板のうち一方の基板に、フォトリソ法により、TFT素子、絵素電極、ゲート配線およびソース配線を形成する。同様にして、他方の基板に、ITOからなる対向電極を形成する。両基板のそれぞれに、ラビング法によって配向処理が施された、ポリイミドからなる配向膜を設けることによって、素子基板1および対向基板2が形成される。なお、素子基板1または対向基板2のうちいずれか一方の基板に、カラーフィルタを形成しても良い。
【0049】
素子基板1または対向基板2のうちいずれか一方の基板上に、開口部5を有するシールパターンのメインシール材3を塗布する。メインシール材3の塗布は、ディスペンサ法や転写印刷法などにより行うことができる。メインシール材3を塗布した後、メインシール材3を介して、両基板1,2を貼り合わせる。高圧水銀ランプを用いて、基板越しに紫外線を照射する。Tr90≦T≦1. 3×Tr100 の照射条件にて紫外線を照射することにより、メインシール材3が90%以上の反応率(光DSC解析)で硬化する。これにより、両基板1,2が接着されて、貼り合わせ基板4が形成される。
【0050】
開口部5から貼り合わせ基板4(空セル)内に液晶組成物を注入して、液晶層6をセル内に形成する。液晶組成物の注入は、ディップ式(汲み上げ式)やディスペンサ式(滴下式)などにより行うことができる。液晶組成物を注入した後、開口部5にエンドシール材7を塗布する。エンドシール材7の塗布は、ディスペンサ法により行うことができる。エンドシール材7を塗布した後、高圧水銀ランプを用いて、紫外線を照射する。Tr90≦T≦1. 3×Tr100 の照射条件にて紫外線を照射することにより、メインシール材3が90%以上の反応率(光DSC解析)で硬化する。以上の工程を経て、本実施形態の液晶表示素子が製造される。
【0051】
本実施形態によれば、液晶表示素子のシール材3,7に対する紫外線露光処理の条件を最適化することができる。最適な紫外線露光条件を設定して処理することで、シール材3の周辺および注入口5付近を中心にして発生する配向不良を効果的に抑制できる。シール樹脂を最適な硬化条件にて処理・形成した硬化物を有する液晶表示素子では、パネル駆動時にシール樹脂から未反応物が液晶層へ溶出することが抑制される。
【0052】
また、紫外線露光時の過剰なUV光による液晶組成物や配向膜への劣化を防ぐことができる。したがって、信頼性の大幅な改善を達成した液晶表示素子の実現が期待できる。さらに、従来は経験的に行われていた、紫外線樹脂の硬化処理に最適な条件を規定できるので、信頼性と効率の改善を図ることが可能となる。
【0053】
〔実施形態2〕
図2は、本実施形態の液晶表示素子を模式的に示す平面図である。図2を参照しながら本実施形態の液晶表示素子を説明する。なお、図2においては、実施形態1の液晶表示素子と実質的に同じ機能を有する構成要素を共通の参照符号で示し、その説明を省略する。
【0054】
本実施形態の液晶表示素子は、開口部がないシールパターン、言い換えれば閉じたシールパターンを有するシール材13が形成されている点で、開口部5を有するシールパターンのシール材3が形成された実施形態1の液晶表示素子と異なる。
【0055】
本実施形態の液晶表示素子の製造方法について説明する。なお、素子基板1および対向基板2は、実施形態1と同様にして製造することができるので、その説明を省略する。素子基板1または対向基板2のうちいずれか一方の基板上に、閉じたシールパターンを有するシール材13を塗布する。シール材13の塗布は、ディスペンサ法や転写印刷法などにより行うことができる。閉じたシールパターン枠内に、液晶組成物を滴下する。液晶組成物を滴下した後、一対の基板1,2を貼り合わせる。
【0056】
高圧水銀ランプを用いて、基板越しに紫外線を照射する。Tr90≦T≦1. 3×Tr100 の照射条件にて紫外線を照射することにより、シール材13が90%以上の反応率(光DSC解析)で硬化する。これにより、両基板1,2が接着されて、貼り合わせ基板4が形成されるとともに、液晶層6が形成される。
【0057】
本発明の製造方法は、滴下注入法などの近年開発された液晶パネルの製造プロセスにも有効に適用できることが確かめられた。これまで信頼面で抱えていた課題を解決でき、工程の短縮と生産性の向上に寄与できることが期待される。
【0058】
〔実施形態3〕
本発明の表示素子は、実施形態1および2で示した液晶表示素子に限らず、有機EL表示素子にも適用できる。図3は、実施形態3の有機EL表示素子を模式的に示す断面図である。本実施形態の有機EL素子は、基板11と、基板11上に設けられた有機EL構造体12と、有機EL構造体12上に所定の空隙を有するように配置された封止板14と、有機EL構造体12を囲み、基板11および封止板13とともに有機EL構造体12を密閉するためのシール材13とを有する。なお、シール材13中には、粒状またはファイバー状のスペーサが分散されている。スペーサによって、基板11と封止板14との間の距離や有機EL構造体12と封止板14との間の距離が所定の距離に維持される。
【0059】
有機EL構造体12は、ホール注入電極15と、1種または2種以上の有機層16と、電子注入電極17とが順次積層された構造を有する。有機層16は、少なくとも1層のホール輸送層および発光層を有する。なお、ホール輸送層はなくても良い。また、電子注入電極17上に保護電極を設け、さらに保護電極上に保護膜を設けても良い。
【0060】
本実施形態の有機EL素子の製造方法について説明する。ガラスやプラスチックからなる基板11上に、有機EL構造体12を形成する。有機EL構造体12を構成する各材料や製造方法は、特に限定されず、既知の技術を採用することができる。例えば特開平11−214152号公報を参照することができる。
【0061】
基板1上に、閉じたシールパターンを有するシール材13を塗布する。シール材13の塗布は、ディスペンサ法や転写印刷法などにより行うことができる。シール材13を塗布した後、一対の基板を貼り合わせる。高圧水銀ランプを用いて、基板越しに紫外線を照射する。Tr90≦T≦1. 3×Tr100 の照射条件にて紫外線を照射することにより、シール材13が90%以上の反応率(光DSC解析)で硬化する。これにより、両基板11,14がシール材13を介して接着される。
【0062】
本実施形態の有機EL素子によれば、シール材13に対する紫外線露光処理の条件を最適化することができる。最適な紫外線露光条件を設定して処理することで、シール材13を介して、外部から酸素や水分が進入するのを十分に阻止することができる。また、未反応成分がシール材13中に殆ど残存せず、低分子量の樹脂成分や分解物のガス成分等が発生するのを低減することができる。したがって、有機層16の変質、膜剥がれ、ダークスポットの成長などを防ぎ、有機EL構造体12の特性が長期間維持される。
【0063】
本実施形態では、シール材13は閉じたシールパターンを有するが、実施形態1で説明した、開口部を有するメインシール材であっても良い。例えば、封止板14と有機EL構造体12との空間内に、シリコンオイルなどの不活性液体を充填する場合には、開口部からシリコンオイルを注入することができるので、開口部を有するメインシール材を形成することは、製造上有益である。なお、メインシール材の開口部は、実施形態1と同様に、エンドシール材(封止材)にて封止する。
【0064】
〔実施形態4〕
図4は、他の実施形態の有機EL表示素子を模式的に示す断面図である。なお、図4においては、実施形態3の有機EL表示素子と実質的に同じ機能を有する構成要素を共通の参照符号で示し、その説明を省略する。
【0065】
本実施形態の有機EL素子は、基板11と、基板11上に設けられた有機EL構造体12と、有機EL構造体12を囲み、かつ有機EL構造体12を覆うシール材13と、シール材13を介して有機EL構造体12上に配置された封止板14とを有する。すなわち、本実施形態の有機EL素子は、有機EL構造体12を囲むシール材23が、有機EL構造体12を覆っている点で、有機EL構造体12がシール材13で覆われていない実施形態3の有機EL表示素子と異なる。
【0066】
本実施形態で用いられる光硬化性樹脂は、溶剤などの揮発成分が少ないものが好ましい。例えば、アクリル系やエポキシ系の光硬化性樹脂である。さらに、吸水性の小さなエポキシ系の光硬化性樹脂が好ましい。
【0067】
本実施形態の有機EL素子の製造方法を簡潔に説明する。まず、実施形態3と同様にして、基板11上に有機EL構造体12を形成する。有機EL構造体12をシール材23で被覆する。シール材23による被覆は、印刷法、スピンコート法、スプレー法、滴下法などにより行うことができる。気泡が内部に入らないようにシール材23を介して封止板14を貼り合わせる。
【0068】
封止板14を貼り合わせた後、高圧水銀ランプを用いて、基板越しに紫外線を照射する。Tr90≦T≦1. 3×Tr100 の照射条件にて紫外線を照射することにより、シール材23が90%以上の反応率(光DSC解析)で硬化する。これにより、両基板11,14がシール材23を介して接着されるとともに、シール材23により有機EL構造体12が保護される。
【0069】
本実施形態の有機EL素子によれば、有機EL構造体12がシール材23で覆われているので、外部環境に曝されない。また、未反応成分がシール材23中に殆ど残存せず、低分子量の樹脂成分や分解物のガス成分等が発生するのを低減することができる。したがって、有機EL構造体12の特性が長期間維持される。さらに、実施形態3の場合と異なり、両基板11,14間の空間に不活性ガスや不活性液体を充填する必要がないので、製造工程が簡略化される。
【0070】
〔実施形態5〕
図5に、本発明による液晶表示素子を備えた投射型液晶表示装置(プロジェクタ)を模式的に示す。投射型液晶表示素子1000は、ランプ光源120を含む照明光学系100と、ランプ光源120からの光束(白色光束)を赤,緑,青の3原色の色光束に分離する色分離光学系200と、反射ミラー206を含むリレー光学系220と、赤,緑,青の3原色の光路に対応して配置された3つの液晶ライトバルブ300R,300G,300Bと、クロスダイクロイックプリズム522を含む色合成光学系520と、投影レンズ542を含む投影光学系540とを備えている。
【0071】
照明光学系100から出射された光(白色光束)は、ダイクロイックミラー232を含む色分離光学系200によって、赤(R),緑(G),青(B)の3原色の色光束に分離される。色分離光学系200によって分離された色光束のそれぞれは、色光束のそれぞれに対応して液晶ライトバルブ300R,300G,300Bに入射する。液晶ライトバルブ300R,300G,300Bは、実施形態1または実施形態2に示した本発明による液晶表示素子である。各色光束は、液晶ライトバルブ300R,300G,300Bによって、画像情報に応じて変調される。変調された各色光束は、色合成光学系520のクロスダイクロイックプリズム522によって合成される。その後、投影レンズ542を含む投影光学系540によってスクリーン500上に投影されて、カラー画像が投影表示される。
【0072】
本発明による液晶表示素子は、シール材の周辺および/または注入口付近を中心にして発生する配向不良が効果的に抑制され、長期駆動による信頼性が大幅に改善され、特に高い耐光性を要求される液晶ライトバルブに好適である。本実施形態の投射型液晶表示装置は、液晶ライトバルブに本発明による液晶表示素子が用いられているので、長期駆動による信頼性の大幅な改善が期待できる。
【0073】
なお、本実施形態では、3つの液晶ライトバルブ300R,300G,300Bがいずれも、実施形態1または実施形態に示した液晶表示素子であるが、3つの液晶ライトバルブのうち少なくとも1つの液晶ライトバルブが本発明の液晶表示素子であれば良い。例えば、青(B)に対応する液晶ライトバルブ300Bは、高い照射エネルギーを受けて、シール近傍で微小気泡が発生し易いので、青の液晶ライトバルブ300Bにのみ、本発明の液晶表示素子を適用しても良い。
【0074】
本実施形態では、色分離光学系200が、白色光束を赤,緑,青の色光束に分離する場合について説明したが、白色光束をシアン,マゼンタ,イエローの色光束に分離する色分離光学系を用いても良い。また、照明光学系100から出射された光を互いに異なる4色以上の色光束に分離する色分離光学系を用いても良い。
【0075】
本実施形態では、クロスダイクロイックプリズム522とダイクロイックミラー232とを用いる3板式(3つの液晶ライトバルブを用いる方式)について説明した。しかし、クロスダイクロイックプリズムを用いずに、ダイクロイックミラーによって各色光束を合成する3板式に適用することもできる。また、本発明の投射型液晶表示装置は、複数の液晶表示素子を用いるが、本発明の液晶表示素子を単板式の投射型液晶表示装置に適用することもできる。例えば、赤(R),緑(G),青(B)の3原色のマイクロカラーフィルタを重ね合わせた1つのカラー液晶素子を用いる方式、1つの白黒型液晶素子と3原色のダイクロイックミラーとマイクロレンズアレイとを用いる方式などが挙げられる。
【0076】
本実施形態の投射型液晶表示装置は、スクリーンの手前から投写するフロント投写方式であるが、反射ミラーを用いてスクリーンの背面から投写するリア投写方式に適用することができる。
【0077】
本実施形態に用いられた液晶表示素子は、アクティブマトリクス型電気書き込み方式により情報の書き込みが行われる。しかし、本発明の液晶表示素子は、単純マトリクス型電気書き込み方式、光書き込み方式、熱(レーザ)書き込み方式の液晶表示素子であっても良い。
【0078】
上記の実施形態1および2では、TFT基板を用いた液晶表示素子について、実施形態3および4では、有機EL素子について、それぞれ説明した。本発明の表示素子は、液晶表示素子や有機EL素子に限らす、無機EL表示装置、プラズマディスプレイパネル(PDP)、真空蛍光表示(VFD)素子、電子ペーパーなどの各種表示素子にも適用できる。
【0079】
〔試験例1〕
次に、本発明の具体的な試験例を示す。試験例1の液晶表示素子は、TNモードの単純マトリクス型の液晶表示素子である。まず、厚さ約50nmのITO(酸化インジウムと酸化スズの混合物)層からなる透明電極がそれぞれ形成された一対のガラス基板を用意した。一方の基板に形成された透明電極は、ストライプ状の列電極(信号電極)であり、他方の基板に形成された透明電極は、ストライプ状の行電極(走査電極)である。両方の基板に同一の条件で、配向膜形成工程、ラビング処理工程、基板貼り合わせ(TN配置)工程を施した。
【0080】
シール材としては、表1に記載のシール材を用いた。例1,2,4および5では、完全紫外線硬化型樹脂スリーボンド3025((株)スリーボンド製)を用い、例3および6では、紫外線/熱硬化併用型樹脂WR-860(協立化学産業(株) 製)を用いた。印刷法により開口部を有するシールパターンに形成し、アライメント後に、表1に記載の条件(i線照度;100 mW/cm)にて所定の加圧下で光反応硬化処理を行って、両基板を貼り合わせた。熱硬化併用型については120 ℃で60分の本焼成を行い、液晶パネルを作製した。次いで、液晶材料MLC-6012(メルク社製)を減圧・脱泡処理を施して真空注入した。シール材の開口部に紫外線硬化型封止樹脂を塗布し、所定の条件で光反応硬化処理を行って、TN液晶表示素子を作製した。
【0081】
作製した各液晶パネルについて、パネル形成後の外観観察と、駆動電圧5V、70℃、500 時間の高温通電試験による表示観察を行った。評価結果は表1に併記した。使用するガラス基板越しで紫外線照射(i線照度で100 mW/cm)し、光DSC解析して光反応率を求めた。スリーボンド3025、WR-860ではTr100 (100 %光反応率時間)が各々0.65分、0.5分であった。
【0082】
【表1】
Figure 0004150534
【0083】
例5および例6で示されるように樹脂材料の種類に拘わらず、光反応率が90%以上に到達しない場合には、後工程の本焼成の有無に関係なく、シール強度不足を認め、高温通電試験によっても表示不良がエージングと共に拡大し、気泡発生も認められた。また、例4のようにUV露光を過剰量加えた場合には、シール強度が良好でも、高温通電試験の初期からシール周辺で液晶配向ムラや通電評価時の残像が認められた。GC/MS分析からも、シール周辺の表示不良パネルでは樹脂成分のピークが確認され、液晶層への溶出が認められた。
【0084】
〔試験例2〕
試験例1の液晶表示素子と同様にして、TNモードの単純マトリクス型液晶表示素子を作製した。但し、試験例2の例7,8,10および11では、紫外線硬化型液晶封止樹脂スリーボンド3026((株)スリーボンド製)を用い、例9および12では、紫外線硬化型液晶封止樹脂ロックタイト352(日本ロックタイト(株)製)を用いて、シール材の開口部に滴下した。さらに表2に記載の条件(i線照度;35mW/cm)にて光反応硬化処理を行って、液晶パネルを封口し、TN液晶表示素子を作製した。
【0085】
作製したパネルについて、封止工程後の硬化物について状態の外観観察を行った。また、駆動電圧5V、70℃、500 時間の高温通電試験による表示観察を行った。評価結果は表2に併記した。
【0086】
液晶封止樹脂ロックタイト352について、紫外線照射条件をi線照度で35mW/cmに設定して処理した場合の光DSC解析による熱分析解析図は図7のようになり、この結果より求めた光反応率の解析図を図8に示す。紫外線硬化型液晶封止樹脂スリーボンド3026、ロックタイト352では、Tr100 (100 %光反応率時間)が各々1.19分、1.91分であった。
【0087】
【表2】
Figure 0004150534
【0088】
例11および12で示されるように樹脂材料の種類に拘わらず、光反応率が90%以上に到達しない場合には、UV露光処理後の表面硬化性が不十分であり、かつ、高温通電試験によっても表示不良がエージングと共に拡大することが判った。また、例10のようにUV露光を過剰量加えた場合には、UV露光処理後の表面硬化性が十分でも、高温通電試験の初期から注入口部に液晶配向ムラが認められた。GC/MS解析図でも液晶の分解物ピークが認められた。
【0089】
図9(a)および(b)に、例9および例12における500 時間、70℃高温通電後の液晶材料のGC/MS解析図をそれぞれ示す。例9の液晶表示パネルでは、不純物ピークは認めなかったが、例12の表示不良パネルでは変性アクリル樹脂材料に起因した不純物ピークが確認され(分子量412 )、未硬化樹脂が注入口部の不良の要因として挙げられることが判った。
【0090】
〔試験例3〕
試験例1の液晶表示素子と同様にして、それぞれ透明電極が形成された一対の基板を用意した。両方の基板に同一の条件で、配向膜形成工程、ラビング処理工程を施した。ラビング処理を施した後、一方のガラス基板上に、開口部のない閉じたシールパターンを有する枠シール材を形成した。シール樹脂として、紫外線硬化型樹脂スリーボンド3025G((株)スリーボンド製)を用い、ディスペンサで滴下形成した。その後、液晶材料MLC-6012(メルク社製)を所定の条件で滴下して、対向基板とアライメントして、両基板を貼り合わせた。次いで、表3に記載の条件(i線照度;100 mW/cm)にて光反応硬化処理を行って、TN液晶表示素子を作製した。
【0091】
作製した液晶パネルについて、パネル形成後のシール材の外観観察を行った。また、駆動電圧5V、70℃、500 時間の高温通電試験による表示観察を行った。評価結果は表3に併記した。
【0092】
使用するガラス基板越しで紫外線照射(i線照度で100 mW/cm)し、光DSC解析して光反応率を求めた。紫外線硬化型樹脂スリーボンド3025G では、Tr100 (100 %光反応率時間)が0.6分であった。
【0093】
【表3】
Figure 0004150534
【0094】
例16で示されるように、光反応率が90%以上に到達しない場合には、十分なシール強度が実現できないだけでなく、高温通電試験においても表示ムラや気泡発生が認められた。また、例15のように、UV露光を過剰量加えた場合にはパネル形成後にシール部に異常が認められなくても、高温通電試験の初期からシール材周辺に液晶配向ムラが認められた。
【0095】
以上の結果から、滴下注入法により形成した液晶表示素子おいても、紫外線硬化型樹脂の光硬化条件を最適化することが有効であると確かめられた。
【0096】
〔試験例4〕
試験例4の液晶表示素子は、実施形態1で説明した、TNモードのアクティブマトリクス型の液晶表示素子である。まず、公知の技術により、マトリクス状に配列された複数のTFT素子および絵素電極が形成された素子基板と、素子基板に対向する対向基板とを用意した。素子基板と対向基板のそれぞれに、配向膜形成工程、ラビング処理工程、基板貼り合わせ(TN配置)工程を施した。
【0097】
シール材として、完全紫外線硬化型樹脂WR-SD01Z(協立化学産業(株)製)を用いた。印刷法により開口部を有するシールパターンに形成し、アライメント後に、所定の加圧下で表4に記載の光反応硬化処理(基板越しでi線照度;100 mW/cm) を行って、両基板を貼り合わせた。シール材の開口部から液晶組成物の注入を行ない、紫外線硬化型封止樹脂を用い、開口部の封口を行って、アクティブマトリックス型液晶表示素子を得た。
【0098】
使用するガラス基板越しで紫外線照射(i線照度で100 mW/cm)し、光DSC解析して光反応率を求めた。シール樹脂WR-SD01ZのTr100 (100%光反応率時間)は0.55分であった。
【0099】
【表4】
Figure 0004150534
【0100】
例17の液晶パネルでは、シール周辺に特に問題は認められなかったが、例18では、シール強度が完全ではなく枠補強を行った。これらのパネルを実施形態5で説明した投射型液晶表示装置(プロジェクタ)のライトバルブとして適用し、投影評価を行うと共に、1000時間の耐光性評価を行った。
【0101】
例18の液晶ライトバルブは、500 時間経過後から表示不良が拡大し、コントラスト比が低下した領域がシール周辺付近からパネル中央部まで広がっていくことが確認され、さらにシール近傍で微小気泡が認められた。また、1000時間経過後には、特に照射エネルギーの高い青(B)光路の液晶ライトバルブにおいて気泡が発生していることが確認された。
【0102】
一方、例17の液晶ライトバルブでは、上記のような表示不良は特に確認されなかった。これらのことから、シール樹脂硬化処理工程の最適な硬化条件解析は、耐光性や信頼性が特に求められる投射型液晶表示装置において極めて重要であることが判った。
【0103】
〔試験例5〕
試験例4の液晶表示素子と同様にして、TNモードのアクティブマトリクス型の液晶表示素子を作製した。但し、試験例5では、紫外線硬化型封止樹脂フォトレック(積水化学工業(株)製)を用いて、シール材の開口部に滴下した。さらに表5に記載の条件(i線照度;35mW/cm)にて光反応硬化処理を行って、液晶パネルを封口し、アクティブマトリックス型液晶表示素子を得た。
【0104】
i線照度35mW/cmで紫外線を照射し、光DSC解析して光反応率を求めた。封止樹脂フォトレックのTr100 (100 %光反応率時間)は2.18分であった。
【0105】
【表5】
Figure 0004150534
【0106】
例19の液晶パネルでは、封止処理後で特に問題は認めなかったが、例20では、表面硬化性が完全ではなかった。これらのパネルを実施形態5で説明した投射型液晶表示装置(プロジェクタ)のライトバルブとして適用し、投影評価を行うと共に、1000時間の耐光性評価を行った。
【0107】
例20の液晶ライトバルブは、100 時間経過後から表示不良が拡大し、コントラスト比が低下した領域が注入口周辺付近からパネル中央部まで広がっていくことが確認された。また、1000時間経過後には、特に照射エネルギーの高い青(B)光路の液晶ライトバルブにおいて気泡が発生していることが確認された。
【0108】
一方、例19の液晶ライトバルブでは、上記のような表示不良は特に確認されなかった。これらのことから、注入口封止工程の最適な硬化条件解析は、耐光性や信頼性が特に求められる投射型液晶表示装置において極めて重要であることが判った。
【0109】
【発明の効果】
発明の表示素子の製造方法によれば、従来は経験的に行われていた、パネルのシール硬化工程を最適な条件で行うことができるので、信頼性と効率の改善を図ることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態1の液晶表示素子を模式的に示す平面図である。
【図2】 実施形態2の液晶表示素子を模式的に示す平面図である。
【図3】 実施形態3の有機EL表示素子を模式的に示す図である。
【図4】 実施形態4の有機EL表示素子を模式的に示す図である。
【図5】 実施形態5の投射型液晶表示装置を模式的に示す図である。
【図6】 紫外線硬化樹脂の紫外線反応過程の概説図である。
【図7】 液晶封止樹脂ロックタイト352の紫外線硬化反応時における熱挙動解析チャートである。
【図8】 図7の熱挙動解析を基にしてUV硬化反応率を算出した解析チャートである。
【図9】 図9(a)および(b)は、それぞれ試験例2の例9および例12における500 時間、70℃高温通電後の液晶材料のGC/MS解析図である。
【符号の説明】
1 素子基板
2 対向基板
3 メインシール材
4 貼り合わせ基板
5 注入口(開口部)
6 液晶層
7 エンドシール材(封止材)
11 基板
12 有機EL構造体
13 閉じたシールパターンを有するシール材
14 封止板
15 ホール注入電極
16 有機層
17 電子注入電極
23 有機EL構造体12を被覆するシール材
1000 投射型液晶表示装置(プロジェクタ)
100 照明光学系
120 ランプ光源
200 色分離光学系
206 反射ミラー
220 リレー光学系
232 ダイクロイックミラー
300R,300G,300B 液晶ライトバルブ(液晶表示素子)
500 スクリーン
520 色合成光学系
522 クロスダイクロイックプリズム
540 投影光学系
542 投影レンズ

Claims (5)

  1. シール材を介して、一対の基板が貼り合わせられ、前記シール材および前記一対の基板により規定される空間内に表示媒体層が形成され、前記シール材の一部または全部は、少なくとも光硬化性樹脂を含む硬化性組成物が硬化した硬化物である表示素子を製造する方法であって、
    前記一対の基板のうちいずれか一方の基板上に、所定のシールパターンを有する前記シール材を形成する工程と、
    前記シール材を硬化させる工程とを含み、
    前記シール材を硬化させる工程は、光示差走査熱量測定による前記光硬化性樹脂の硬化反応率が90%以上となるように、前記光硬化性樹脂を光硬化処理する工程を有すると共に、
    前記光硬化性樹脂を所定の照度で処理したときの前記硬化反応率が100%を与える時間をTr100 と規定し、前記光硬化性樹脂の光硬化処理時間Tとした場合、Tr100≦T≦1. 3×Tr100 の条件で、前記光硬化性樹脂を光硬化処理する表示素子の製造方法。
  2. 前記シール材を硬化させる工程は、熱硬化性樹脂をさらに含む前記硬化性組成物を光硬化処理する工程と、
    光硬化処理の後に熱硬化処理する工程を有する、請求項に記載の表示素子の製造方法。
  3. 前記シール材は、開口部を有するシールパターンで形成されたメインシール材と、前記開口部を封止するエンドシール材とから構成され、前記メインシール材および/または前記エンドシール材は、前記硬化性組成物である、表示素子を製造する方法であって、
    前記一方の基板上に、前記メインシール材を形成する工程と、
    前記メインシール材を介して、前記一対の基板を貼り合わせた後、前記メインシール材を硬化させる工程と、
    硬化した前記メインシール材の前記開口部から表示媒体組成物を注入する工程と、
    前記開口部に前記エンドシール材を形成する工程と、
    前記エンドシール材を硬化させる工程とを含み、
    前記メインシール材を硬化させる工程および/または前記エンドシール材を硬化させる工程は、前記光硬化処理工程を有する、請求項1または2に記載の表示素子の製造方法。
  4. 前記一方の基板上に、閉じたシールパターンを有する前記シール材を形成する工程と、
    前記閉じたシールパターン枠内に、前記表示媒体組成物を滴下する工程と、
    前記シール材を介して、前記一対の基板を貼り合わせた後、前記シール材を硬化させる工程とを含む、請求項1または2に記載の表示素子の製造方法。
  5. 前記表示媒体組成物が液晶組成物である、請求項1から4のいずれか1項に記載の表示素子の製造方法。
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