JP4149974B2 - チップアンテナ - Google Patents

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Description

本発明は、チップアンテナに関し、より詳細には、広い周波数帯域に対応したチップアンテナに関するものである。
近年、無線通信機能を備えた携帯型の情報処理装置の普及がめざましい。このような情報処理装置における無線通信には、該情報処理装置へのアンテナの搭載が必須である。このようなアンテナとして、比較的広範囲の周波数の電波を送受信できる、テーパースロット形状のアンテナが知られている。テーパースロット形状とは、図21に示すように、導体幅が傾きをもって広くなる構造を持つものである。
図22に、図21に示したテーパースロット形状のアンテナのVSWR(Voltage Standing Wave Ratio :電圧定在波比)の測定結果のグラフを示す。VSWRとは、反射の度合いを示す値であり、1が反射がない状態を示し、アンテナ特性として最良な状態であるといえる。そして、VSWRが高くなるほど反射が大きくなり、アンテナ特性が悪くなっていることを意味する。なお、図22のグラフは、VSWRの最大値について示している。
図22のグラフから、このテーパースロット形状のアンテナは、周波数帯域3.1〜10.6GHzの広帯域の電波に対するVSWR値が比較的低いため、周波数帯域3.1〜10.6GHzの広帯域の電波の送受信に使用することができることがわかる。
また、特許文献1には、導体のうちの電磁波放射方向に平行な両側端にコルゲート構造を設け、このコルゲート構造が中心軸から見て非対称となっているテーパードスロットアンテナが開示されている。これにより、アンテナの指向性を非対称にしている。
特開平11−163626号公報(1999年6月18日公開)
しかしながら、テーパースロット形状のアンテナは、図22に示したように、VSWR値が周波数帯域3.1〜10.6GHzの間で比較的低いが、周波数帯域4〜10GHz付近においてVSWRが上昇する、すなわち、アンテナ特性が悪くなる傾向がある。
また、特許文献1のアンテナは指向性を非対称にすることを目的としており、VSWR特性が向上したり、広帯域(例えば3.1〜10.6GHz)で安定的なアンテナ特性が得られるといった効果は期待できない。さらに、コルゲート構造が複雑で量産が困難である。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、広帯域で安定して良好なアンテナ特性を示すチップアンテナを提供することにある。
本発明のチップアンテナは、上記課題を解決するために、誘電材料からなる誘電体基板と、給電端子を有する端子部と該端子部に導通した導体部とを有する給電導体と、上記給電導体に離間して設けられた接地電極と、を備えたチップアンテナであって、上記導体部が、端子部から離れるにしたがって接地電極との距離が大きくなり、かつ幅が広くなるように傾斜したテーパー形状であって、上記導体部と上記接地電極との間で広帯域の電波の送信および/または受信が行われる電波送受信領域が2箇所設けられているとともに、上記2箇所の電波送受信領域は、上記テーパー形状の軸に対し、互いに非線対称であって、上記電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値が互いに異なっており、端子部から導体部の広がりが始まる部分から接地電極までの距離をaとし、一方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値をbとし、他方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値をcとした場合に、上記距離a、距離b、及び距離cがそれぞれ、送受信可能な上限周波数、送受信可能な下限周波数、及び上限周波数と下限周波数との間の中間周波数を規定するとともに、
a<c<b
が成立し、上記距離bを10としたとき、上記距離cが1より大きく7より小さいことを特徴としている。
ここで、導体部の端部から接地電極までの距離とは、導体部の傾斜部分の端部から接地電極までの距離である。
上記構成によれば、電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離が互いに異なる。チップアンテナの受信するまたは送信する電波の周波数は、導体部の端部から接地電極までの距離に依存するので、この距離を左右で異ならせれば、異なる周波数領域をターゲットとして設定できる。したがって、従来の線対称の形状のテーパースロットアンテナと比べ、広範囲の周波数領域でアンテナ感度の高いチップアンテナとなる。
また、このようなチップアンテナでは、チップアンテナの向きや電波に使用される偏波の方向(縦波、横波等)に関わらず良好に送受信が可能であり、指向性がなくなるという点で有利である。
さらに、比較的容易に製造できるので、簡単に、低コストで高性能のチップアンテナを製造できる。
また、本発明のチップアンテナは、一方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値を10とした場合に、他方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値が、1より大きく7より小さいことを特徴としている。
導体部の端部から接地電極までの距離をこのように設定することで、目的とする周波数範囲全域においてアンテナ特性を向上させる効果が向上する。他方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値が7以上である場合、導体部の端部から接地電極までの距離が左右であまり変わらないので、目的とする周波数範囲全域においてアンテナ特性を向上させる効果が低い。一方、他方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値が1以下である場合、導体部の左右のバランスがとれず、安定的にアンテナ特性を向上できなくなる可能性がある。
また、本発明のチップアンテナは、3.1GHzから10.6GHzの周波数の電波の送信および/または受信を行うことを特徴としている。
3.1GHzから10.6GHzの周波数の電波は、UWB通信の周波数帯域に相当するので、UWB通信を行うアンテナとして使用する場合に良好なアンテナ特性が得られる。
また、本発明のチップアンテナは、上記導体部の少なくとも一部が上記誘電材料によって被覆されるように、上記誘電体基板と上記給電導体とが、インサート成形によって一体成形されていることを特徴としている。
これによれば、従来までのアンテナの製造方法と比較して、製造が容易になる。したがって、量産性を向上することができ、低価格のチップアンテナを提供することができる。
具体的には、本発明に係るチップアンテナは、上記端子部および導体部を有する給電導体を挟持するように、かつ、上記給電導体の導体部の少なくとも一部が、誘電体基板の誘電材料によって被覆されるように、インサート成形によって、上記誘電体基板を、該給電導体とを一体成形する。
一般的なチップアンテナは、多くの製造工程が必要となる。そのため、チップアンテナの生産効率を向上させることが困難である。そこで、本発明に係るチップアンテナは、上記のように、インサート成形によって、上記誘電体基板を、該給電導体とを一体成形することから、上述したマスク加工する工程や、上記マスク部分をエッチングによって除く工程を必要とせず、簡易な方法によって製造することができる。上記誘電体基板の誘電材料としては、樹脂を用いることができる。
すなわち、本発明に係るチップアンテナは量産性が向上している。
さらに、量産性の向上に伴って、チップアンテナに係るコストを低減させることができることから低価格のチップアンテナを提供することができる。
また、上記給電導体の導体部の少なくとも一部を、上記誘電材料によって被覆するようにインサート成形するため、該導体部における誘電材料によって被覆された部分は外部に露出しない。そのため、該導体部を酸化等の外部環境から保護することができる。
したがって、上記導体部の外部環境に対する耐久性および、チップアンテナ全体の外部環境に対する耐久性を向上させることができる。
なお、本明細書中における「インサート成形」とは、金型を用いて、該金型内に、給電導体等の金属材料を設置し、さらに、該金型内に誘電材料を導入することによって、給電導体等の金属材料と、誘電材料とを一体成形することをいう。
また、本発明のチップアンテナの製造方法によって製造されるチップアンテナは、チップ形状であることから、従来のモノポールアンテナと比較して高さ方向の高さがなく、薄型のアンテナを提供することができる。
これにより、近年、開発が盛んに行われている各種モバイル機器等の薄型機器に好適に用いることができる。
また、本発明のチップアンテナは、上記誘電体基板は、比誘電率が異なる少なくとも2つの誘電材料からなり、各該誘電材料の間に境界面が形成されているとともに、各誘電材料が上記導体部と接触していることを特徴としている。
上記の構成とすることにより、上記の効果に加えて、VSWRの最大値を小さく抑えつつ、より広い周波数帯域に対応できるチップアンテナを提供することができる。
従来のテーパースロット形状の広帯域アンテナは、上述したように、特定の周波数帯域においてVSWR値の上昇がみられた。この原因の1つは、放射導体に伝搬する電磁波の反射である。具体的には、誘電体基板の外面などのように、比誘電率が変化する境界面においては、電磁波の反射が生じる。ここで、上記境界面とは、例えば、誘電体基板の外面と電磁波が放射される外部空間との境界のことである。従来のテーパースロット形状の広帯域アンテナは、誘電体基板が単層である。誘電体基板が単層である場合、電磁波の反射の発生箇所は、誘電体基板の外面と電磁波が放射される外部空間との境界面のみになり、所定の周波数に集中して強度の強い反射波が発生してしまう。これにより、VSWR値が上昇してしまう。そこで、本発明のチップアンテナによれば、各該基板材料が少なくとも上記導体部に接触するように構成されており、かつ、各該基板材料は、比誘電率が異なっている。
これにより、誘電体基板の内部において上記給電線から上記給電導体に伝搬する電磁波は、上記比誘電率の違いに応じて各基板材料の境界面および誘電体基板の外面において反射されることになる。
すなわち、上記の構成では、誘電体基板を構成する少なくとも2つの基板材料が、互いに異なる比誘電率を有する基板基材であるため、電磁波の反射の発生箇所が分散することになり、これに伴って、それぞれの周波数の反射波も分散する。したがって、所定の周波数に集中して強度の強い反射波が発生し、その周波数におけるVSWR値が上昇する、という不具合を回避することができる。
また、このように、本発明のチップアンテナは、上記誘電体基板を多層化することができるとともに、多層化する場合であっても、インサート成形によって、容易に各誘電材料と上記給電導体とを一体成形することができる。
したがって、製造が容易であるとともに、広帯域の周波数(電波)にも対応することができるチップアンテナを提供することができる。
本発明のチップアンテナは、以上のように、誘電材料からなる誘電体基板と、給電端子を有する端子部と該端子部に導通した導体部とを有する給電導体と、上記給電導体に離間して設けられた接地電極と、を備えたチップアンテナであって、上記導体部が、端子部から離れるにしたがって接地電極との距離が大きくなり、かつ幅が広くなるように傾斜したテーパー形状であって、上記導体部と上記接地電極との間で広帯域の電波の送信および/または受信が行われる電波送受信領域が2箇所設けられているとともに、上記2箇所の電波送受信領域は、上記テーパー形状の軸に対し、互いに非線対称であって、上記電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値が互いに異なっており、端子部から導体部の広がりが始まる部分から接地電極までの距離をaとし、一方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値をbとし、他方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値をcとした場合に、上記距離a、距離b、及び距離cがそれぞれ、送受信可能な上限周波数、送受信可能な下限周波数、及び上限周波数と下限周波数との間の中間周波数を規定するとともに、
a<c<b
が成立し、上記距離bを10としたとき、上記距離cが1より大きく7より小さい構成である。
上記構成によれば、簡単に、低コストで製造できる、広範囲の周波数領域でアンテナ感度の高いチップアンテナとなる。また、チップアンテナの向きや電波に使用される偏波の方向に関わらず良好に送受信が可能であり、指向性がなくなるという効果がある。
〔実施の形態1〕
本発明に係る実施の形態について、図1〜図11に基づいて説明すれば以下のとおりである。
図1は、本実施の形態におけるチップアンテナ1の形状を示した平面図である。
図1に示すように、チップアンテナ1は、誘電体基板2の一部裏面に、接地電極4が配されており、誘電体基板2の一部表面に、給電導体3が配置されてなるマイクロストリップライン構造である。この構成によれば、高周波の伝送ラインの特性インピーダンスを約50Ωに保つことができる。なお、チップアンテナ1の構成としては特性インピーダンスが適切に保たれる構造であればこれに限られるものではなく、表面に、給電導体を挟むように接地電極が形成されたコプレナーライン構造でもよい。
誘電体基板2は、誘電材料からなり、100mm×50mm、厚さ1mmの直方体の基板である。接地電極4は、導電材料からなり、誘電体基板2の裏面における紙面下側70mmの部分に成膜されている。このように誘電体基板2の一部に金属膜を成膜するには、金属膜を全体に成膜した後エッチングするか、または金属膜を貼りあわせればよい。給電導体3のうち、端子部3bは紙面下側70mmの中央部分に単一幅で線状に形成されており、導体部3aは、端子部3bに続く10×10mmの区画内に形成されている。導電部3aは、端子部3bとの接続部付近では単一幅の線状となっているが、それ以降は端子部3bから離れるにしたがって幅Wが広がるテーパー形状である。ここで、幅Wはテーパー形状の右の傾斜部から左の傾斜間での距離を言い、間にスロットがあったとしてもそれを含んだ長さを幅Wとする。
図2に、導体部3aを切り取った図面を示す。上記導体部3aは、図2に示すように、テーパーの中心軸Sから向かって左側の電波送受信領域5aと右側の電波送受信領域5bでは形状が異なり、非対称となっている。よって、導電部3aの斜面から接地電極4までの距離も異なる。このような形状の導体部3aでは、端子部3bから広がりが始まるまでの長さに規定されるアンテナ長さa、向かって左側の電波送受信領域5aにおける導電部3aと接地電極4との最大距離に規定されるアンテナ長さb、向かって右側の電波送受信領域5bにおける導電部3aと接地電極4との最大距離に規定されるアンテナ長さcの3つのアンテナ長さを有することとなる。ここで、a<c<bである。
そして、長さaに相当するアンテナの長さが、上限周波数を規定する。また、長さbに相当するアンテナの長さが、下限周波数を規定する。長さcに相当するアンテナの長さが、中間周波数を規定する。3.1〜10.6GHz帯域の周波数領域で言えば、上限周波数とは10.6GHzのことであり、下限周波数とは3.1GHzのことであり、中間周波数とは4〜10GHzのことである。
すなわち、本実施の形態のチップアンテナ1は、下限周波数を規定するアンテナ長の長さbと、上限周波数を規定するアンテナ長の長さaの他に、上記の帯域の中間周波数(一般的なテーパースロットアンテナでVSWR最大値が上昇してしまう部分)に相当するアンテナ長の長さcを有するように設計することにより、中間周波数にも合うアンテナになり、広帯域でアンテナ特性を向上させられると考えられる。このことを考慮すると、アンテナの長さcは、VSWRが低くなる4〜10GHzにあわせて設計することが望ましい。
このように、1つのチップアンテナ1が、3種類のアンテナ長さを有するように設計することで、それぞれが、低周波数領域、中周波数領域、高周波数領域に適合したアンテナ特性を示す。したがって、左右対称の給電電極部を有する一般的なテーパースロット形状アンテナのVSWRが、図3の破線に示すように、中間周波数領域で上昇してしまうのに対し、本実施の形態のチップアンテナ1ではこのようなVSWRの上昇が起こらず、広範囲の周波数領域において、良好なアンテナ特性が得られることが推測される。
また、このようなチップアンテナ1は、コルゲート構造等の複雑な構成がなく、比較的容易に製造できるので、低コストで量産できるという利点がある。
なお、本実施の形態では、導体部3aが、電波送受信領域5b内で中心軸Sに沿ったスリットを有している。
また、このチップアンテナ1を用いて電磁波の送受信を行う場合には、給電導体3の端子部3bの導体部3aとは反対側の端部と、誘電体基板2の裏面に配された接地電極4とを、同軸ケーブル(図示せず)などのケーブルで接続する。このとき、同軸ケーブルの内部導体(芯線)を端子部3bと接続し、同軸ケーブルの外部導体(シールド)を接地電極4付近に接続する。
以下に、チップアンテナ1について、図4から図6に基づいて、給電電極部3の形状のアンテナ特性への影響について具体的に説明する。チップアンテナ1としては、電波送受信領域5bの形状を、アンテナ長さcが1mm、3mm、5mm、7mm、9mmとなるように変更したチップアンテナを作製して実験した。
図4は、本実施の形態におけるチップアンテナ1のアンテナ特性として、3.1〜10.6GHz帯域の周波数領域におけるVSWRを測定し、その最大値をグラフにしたものである。また、図4には、比較例として、左右対称で、アンテナ長さb=cのテーパースロット形状の給電電極部を有するチップアンテナの測定結果を太線によって示している。なお、すべてのチップアンテナの誘電体基板の材料は、誘電率ε=4.7のものを用いている。
図4に太線で示すように、比較例の左右対称の給電電極部を有するチップアンテナ(一般的なテーパースロット形状アンテナ)のVSWRは、周波数帯域4〜10GHzの領域とにおけるVSWR最大値が上昇していることがわかる。これは、上限周波数を規定するアンテナ長aと下限周波数を規定するアンテナ長bとを合わせて、3.1〜10.6GHz帯域の周波数領域におけるVSWRを低くしても、テーパースロットアンテナの特性上、中間周波数部分で、VSWRが悪くなってしまうからである。
これに対し、その他の本実施の形態のチップアンテナ1では、周波数4〜10GHzの領域におけるVSWR最大値の上昇が低減していることがわかる。特に、アンテナ長さcが9mmから1mmに減るにしたがって、VSWR最大値の上昇の低減が顕著になっている。
図4のグラフから、比較例、cが7mmおよび9mmのときのチップアンテナの結果を抜き出したのが図5のグラフである。同図に示すように、cが7mmや9mmのときは、給電電極部が左右対称のものとVSWRがあまり変わらない。したがって、cは7mmより短い方が望ましい。
また、図4のグラフから、比較例、cが1,3,5mmのときのチップアンテナの結果を抜き出したのが図6のグラフである。これによれば、比較例の給電電極部が左右対称のものと比べ、cが小さくなるにしたがってVSWRが安定している。ただし、cが短すぎるとcが1mmのときのように、下限周波数が若干高くなる傾向があり5GHz付近で特性がばらつく。したがって、cが3mm〜5mmのときが、VSWRが最も安定していると言え、cは1mmより大きく7mmより小さくすることが望ましい。言い換えると、bを10としたときにcは1より大きくすることが望ましく、3以上にすることがさらに望ましい。また、bを10としたときに、cを7より小さくすることが好ましく、5以下とすることがさらに望ましい。
ここで、本実施の形態のチップアンテナ1が、周波数3.1GHz付近と、周波数4〜10GHzの領域におけるVSWR最大値の上昇を低減することができた理由としては、以下のようなことが考えられる。
一般に、アンテナの長さと、誘電率と、周波数との関係は、下記の式があてはまる傾向にある。
λ=C/f√εeff
なお、λはアンテナの長さを示し、Cは光速を示し、fは周波数を示し、εeffは実効比誘電率を示す。
本実施の形態では、光速や実効比誘電率は一定であるので、アンテナの長さが変化すると、これに依存して周波数も変化する。したがって、3種類のアンテナの長さを有していると、3種類の周波数に適合したアンテナとなるのである。
次に、導体部3aの切り込み部のアンテナ特性に対する影響を観察するため、cを5mmに固定し、図7(a)に示される、中心軸Sにおけるスリットが一番深い部分から接地電極4までの距離CLを2mm、6mm、10mmに変化させて、上述した実験と同様にVSWRを測定した。なお、CLが10mmのときはスリットのない図7(b)のような形状となる。結果を図8(a)に示し、図8(b)にその縦軸拡大図を示す。なお、図8でも、比較例として、左右対称の給電電極部を有するチップアンテナ(一般的なテーパースロット形状アンテナ)のVSWRを示している。
図8(b)によれば、本実施の形態のチップアンテナ1は、すべて比較例よりもVSWRが安定していた。一方、CLを変化させてもVSWRには影響がなく、スロットの有無や大きさは、アンテナ特性に影響がないことが分かる。
続いて、チップアンテナ1を用いて実際に電波を放射したときの放射特性を測定した。まず、cが1mm、3mm、5mm、7mm、9mmであるチップアンテナについて、周波数の利得を3軸2偏波で、チップアンテナ1を水平に2度ずつ回転させて測定した平均を平均利得として測定した。平均利得はアンテナの感度を示す指標であり、理想的には0である。なお、2偏波とは、出力する電波を、縦波のV偏波と、横波のH偏波とした場合の2つについて測定したことを意味する。また、3軸とは、チップアンテナ1の向きを示し、誘電体基板2の平面における長軸方向をy軸、短軸方向をx軸、厚さ方向をz軸とした場合に、x、y、z軸それぞれが鉛直方向となるような3つの姿勢について測定したことを意味する。
結果を図9に示す。これによると、平均利得については、cが9mm、7mmの場合は比較例と変わらないが、cが5mm、3mm、1mmになると、短くなるにつれて平均利得が0に近づいている。特に周波数が7GHzから10.6GHzの高周波領域で平均利得が改善されている。これは、上述したVSWRが改善されたことによるものと考えられる。
なお、本実施の形態では、cの長さを1mm〜5mmとすることで、広範囲の周波数でアンテナ特性を高めることができる。しかし、このような効果を奏するために必要となるcの長さは、誘電体基板の誘電率等の特性に依存して変化する。したがって、cの長さはこれに限られるものではなく、それぞれのチップアンテナや、電波の周波数に合わせて設定すればよい。
また、図10、図11に、比較例のチップアンテナ(図10)と、本実施の形態のチップアンテナ1でcが5mmのもの(図11)について、3軸それぞれの姿勢(鉛直方向がx軸の姿勢(図中(x)で示す)、y軸の姿勢(図中(y)で示す)、z軸の姿勢(図中(z)で示す)について、水平に回転させて指向性の指標となる遠方界放射特性利得を測定した結果を示す。なお、図10において、円周部分の0、90、180、270は、チップアンテナ1を水平に回転させたときの回転角を示す。回転角はチップアンテナ1の正面方向と遠方界放射特性利得の測定装置との位置関係をあらわす。すなわち、X軸を回転させるとき(x)は、表面側Z軸上に測定装置があるときが回転角0度であり、ここから矢印方向に測定装置を回転させて、270度回転させたときがY軸に相当する。同様に、Y軸を回転させるとき(y)は、Z軸が0度の基準となり、90度回転させたときが、X軸に相当する。また、Z軸を回転させるとき(z)は、Y軸が0度の基準となり、270度回転させたときが、X軸に相当する。また、円の半径に示される数値は遠方界放射特性利得を示す。また、V偏波は灰色で、H偏波は黒で示している。周波数は、3.1GHz、5GHz、9GHz、10.6GHzについて測定している。
図10と図11とを比べると、図10では、鉛直方向がx軸のときにすべての周波数でV偏波の遠方界放射特性利得が−40dBi以下と非常に悪いのに対し、図11では、鉛直方向がx軸のときに5GHz〜10.6GHzで周波数利得が改善されている。したがって、cが5mmのチップアンテナ1では、どの方向からでもV偏波、H偏波に関わらず電波を良好に受信でき、無指向性のアンテナとなる事がわかる。
これによれば、縦波、横波両方を使った送受信ができるので、チップアンテナをどのような向きにおいても、安定してアンテナの感度がよくなる。
以上、説明の便宜上、チップアンテナ1を用いて電磁波を送信する場合を想定して、チップアンテナの特性等について説明したが、この特性等は、チップアンテナ1を用いて電磁波を受信する場合についてもほぼ同様に成り立つ。すなわち、チップアンテナ1は、電磁波の送信用にも受信用にも使用することができる。
〔実施の形態2〕
本発明に係る他の実施の形態について、図12〜図20に基づいて説明すれば以下のとおりである。
図12は、本実施の形態におけるチップアンテナ11の形状を示した斜視図である。図12に示すように、チップアンテナ11は、チップ形状のアンテナであり、その外形は、誘電体基板13によって形成されている。
図13は、図12において図示したチップアンテナ11の透視図である。図13に示すように、チップアンテナ11は、給電導体12と、誘電体基板13と、接地電極14aおよび14bを備えている。
上記給電導体12は、給電電極部15(導体部)および給電端子部16(端子部)を備えている。図13に示すように、給電導体12は、誘電体基板13によって狭持された構成となっており、特に、給電電極部15は誘電体基板13によって完全に被覆されている。給電端子部16は、その一部が誘電体基板13外部に露出しており、露出した給電端子部16の端部に給電端子17を有している。
図14は、図12における線分A−A’でチップアンテナ1を切断した状態を示した断面図である。上記給電導体12は、図14に示すように、中心軸Sに対して非線対称の形状である。給電導体12の形状の詳細は、実施の形態1と同じであるので省略する。
上記給電電極部15は、導体からなる電極であり、この形状は、一般に、テーパースロット形状と呼ばれている。給電電極部15は、領域Vにおいて、上記給電端子部16と連結している。
上記給電端子部16は、導体からなる端子であり、その形状は平板である。上記給電端子部16は、接地電極14aおよび14bの間に、それぞれから離間するように配置されており、離間することによって接地電極14aおよび14bとは電気的に絶縁されている。給電端子部16における対向する両端のうち、一端は、上記給電電極部15の領域Vに連結しており、給電電極部15と電気的に接続されている。他端には、給電端子17が備えられており、図示しない給電線に接続されている。
上記給電端子部16の給電端子17が備えられている部分は、上述したように、誘電体基板13外部に露出しており、さらに、露出部分は、図12および図13に示すように屈曲している。上記給電端子部16の給電端子17部分が屈曲していることにより、本実施の形態のチップアンテナ11は、表面実装に適した構造になっている。給電端子部16は、例えば、金属材料によって構成することができる。
接地電極14aおよび14bは、導体からなる電極であり、その形状は平板である。接地電極14aおよび14bは、接地電極14aおよび14bの間に給電端子部16が離間して配置されるように、接地電極14aおよび14bとの間は所定の距離をなして配置されている。接地電極14aおよび14bは、例えば、金属の板材によって構成することができる。
誘電体基板13は、誘電体からなり、給電電極部15と接地電極14aおよび14bとの間に介在して、給電電極部5と接地電極14aおよび14bとの間を埋める部材である。この誘電体基板13の外形は、チップアンテナ11の外形に相当し、図12に示すように、直方体の形状をなしている。
図15は、図12における線分C−C’で、上記チップアンテナ11を切断した状態を示した断面図である。図15に示すように、誘電体基板13は、上記給電電極部15に接触するように構成されている。誘電体基板13は、本実施例のアンテナ形状で、誘電率ε=16となる基板材料を用いている。基板材料としては、樹脂が好ましい。基板材料として樹脂を使用することで、本発明に係るチップアンテナを、インサート成形によって、上記給電導体12と誘電体基板13とを一体成形して製造することができる。インサート成形をするためには、熱可塑性を有する樹脂、すなわち、熱可塑性硬化樹脂であることがさらに好ましい。
上記樹脂としては、例えば、ポリエーテルサルフォン(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、シンジオタクチックポリスチレン(SPS)、ポリカーボネート(PC)、ポリエチレンテレフタレート(PET)、エポキシ樹脂(EP)、ポリイミド樹脂(PI)、ポリエーテルイミド樹脂(PEI)、フェノール樹脂(PF)などを用いることができる。
上記樹脂の中でも、PPSまたはLCPは、高い誘電率を有するように製造できるので、このように製造された高い誘電率を有するPPSやLCPを使用することが好ましい。
以上のようなチップアンテナ11は、実施の形態1の導電部3aと同様の形状の給電電極部15を有しているので、広範囲の周波数領域でアンテナ感度の高いチップアンテナとなる。
このチップアンテナ11を用いて電磁波の送受信を行う場合には、このチップアンテナ11の中心に、接地電極14a側から同軸ケーブル(図示せず)などのケーブルが接続される。このとき、同軸ケーブルの内部導体(芯線)を給電端子17と接続し、同軸ケーブルの外部導体(シールド)を接地電極14aおよび14bの間付近に接続する。そのために、接地電極14aおよび14bには、同軸ケーブルと接続するためのコネクタ(図示せず)が設けられる。なお、コネクタを設けることなく、同軸ケーブルを接地電極14aおよび14bに直接取り付けてもよい。
次に、図16〜図18に基づいて、以上のような構成を備えたチップアンテナ1の製造方法について説明する。
まず、給電導体12の製造方法について、図16(a)および(b)に基づいて説明する。
給電電極部15は、テーパースロット形状のカット型にリードフレームを設置し、プレス加工することによって、図16(a)に示すようなテーパースロット形状の給電電極部15を形成することができる。給電電極部15を構成する材料としては、例えば、金、銀、銅などを用いることができる。給電端子部16は、半田メッキによって形成される。給電電極部15と給電端子部16とは導通しているため、給電端子17は、給電電極部15と電気的に接続できる。図16(b)は、図16(a)の状態の構造から給電端子部16の接続部分を切断した給電導体12の斜視図である。
次に、上記で製造した給電導体12を用いて、インサート成形により、誘電体基板13と一体成形させ、チップアンテナを形成する。
インサート成形によるチップアンテナの製造方法について、図17(a)〜(f)に基づいて説明すれば以下の通りである。
インサート成形によるチップアンテナの製造は、チップの形状をなした第1の金型18を用いてインサート成形する。図17(a)は、第1の金型18の形状を示した斜視図である。なお、説明の便宜上、図17(a)には、第1の金型18のうち片側のみを図示している。したがって、基板材料を導入する際は、もう一方側の第1の金型18も用いて、両側から給電導体12を挟持するように設置される。
図17(a)に示すように、第1の金型18には所定の位置に第1の位置決め領域18aが設けられている。第1の位置決め領域18aとしては、第1の位置決め領域18aのように、給電導体12の給電端子部16の形状に窪みを形成するものが挙げられる。窪みを形成することによって、その窪みに該給電端子部16をはめ込み、給電導体12を位置合わせすることができる。そのほかにも、所定の位置に棒状の突起部が形成され、その突起部に該給電端子部16を接触させることによって位置合わせするものであってもよく、給電導体12を位置合わせすることができるものであれば特に限定されない。
このように、第1の金型18には第1の位置決め領域18aが設けられているため、図16(b)に示した給電導体12は、この第1の位置決め領域18aによって第1の金型18内に正確に設置することができ、給電導体12と誘電体基板13とを精度よく一体成形することができる。
図17(b)は、第1の金型18に給電導体12が配置された状態を示す斜視図である。図17(c)は、両側の第1の金型18によって給電導体12が挟持された状態を示した模式図である。この第1の金型18内に、熱可塑性を有する誘電体基板13の基板材料を図示しない導入口より導入し、インサート成形することによって、誘電体基板13と給電導体12とを一体化する。
図17(d)には、インサート成形後のチップアンテナ11を示している。図17(d)に示したように、誘電体基板13の基板材料は、上記給電導体12のうち給電電極部15の表面を完全に被覆するように、給電導体12と一体成形する。
一体成形したチップアンテナ11は、図17(e)のように、給電端子部16の長さを短くカットされる。次に、図17(f)に示すように、誘電体基板13の外部に露出した給電端子部16を屈曲させる。
以上のような方法によって、誘電体基板13の基板材料が1種類の場合のチップアンテナを製造することができる。
なお、上記した製造方法では、給電導体12に図16(b)に図示した構造のものを用いているが、本発明はこれに限定されるものではない。
すなわち、図18は、図16(a)に示した構造の給電導体12を用いて、該給電導体12と誘電体基板12とインサート成形により一体成形した状態を示す斜視図である。このように、図16(a)に示した構造の給電導体を用いて製造することもできる。
また、容易に、所望の形状の給電電極部15を形成することができる。したがって、上記カット型の形を変えることにより、所望の形状の給電電極部15を形成することが可能となる。そのため、本発明の製造方法によって製造したチップアンテナ11を搭載する装置や機器に好適な形状のチップアンテナ11を提供することができる。
なお、上記誘電体基板を、比誘電率が異なる少なくとも2つの誘電材料により形成することで、さらにアンテナ特性がさらに向上する。
図19は、このような2つの誘電材料からなる誘電体基板23を有するチップアンテナについて、図12における線分A−A’でチップアンテナ11を切断した状態を示した断面図である。なお、誘電体基板23以外の構成は上記したチップアンテナ11と同じである。
誘電体基板23は、基板材料23aおよび23bから構成されている。基板材料23aおよび23bについて、図20に基づいて以下に詳細に説明する。
図20は、図12における線分C−C’で、上記チップアンテナ11を切断した状態を示した断面図である。図20に示すように、誘電体基板23は、基板材料23aおよび23bから構成されており、ともに、上記給電電極部15に接触するように構成されている。具体的には、基板材料23aは上記給電導体12の対称軸Sを含んだ領域に配置しており、基板材料23bは対称軸Sを含まず、対称軸Sから遠い領域に配置されている。
上記基板材料23aおよび23bは、それぞれ誘電率ε23aおよびε23bを有した誘電体であり、それぞれの比誘電率がこの順に大きくなるように誘電率が調整されている。具体的には、対称軸Sから遠くなるにつれて比誘電率が高くなるように、基板材料23bは、基板材料23aよりも高い誘電率を有している。
各基板材料の誘電率は、このような条件を満たすものであれば、特に限定されるものではない。例えば、誘電率ε=4である基板材料23aと、誘電率ε=16である基板材料23bとを用いることができる。
なお、本実施の形態では、直方体の形状を有したチップアンテナ1について説明した。しかしながら、本発明はこれに限定されるものではなく、上述したように表面実装することが可能な形状であれば、直方体の形状に限定されるものではなく、例えば台形の形状になっていてもよい。
また、本発明のチップアンテナ11は、誘電体基板13の基板材料として、セラミックを用いてもよい。
なお、本発明は上述した各実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係るチップアンテナは、容易に製造でき、例えば3.1〜10.6GHz等の広帯域に良好に対応できる。したがって、例えば、携帯電話、PDA、PCカード型無線機、CF(コンパクトフラッシュ(登録商標))型無線機、SDカード型無線機、IEEE1394型無線機、USB型無線機などハンドヘルド機器に広く適用することができる。
本発明に係る実施の形態におけチップアンテナの外形を示した平面図である。 図1において、導体部を拡大した平面図である。 従来のチップアンテナのアンテナ特性と本実施の形態におけるチップアンテナのアンテナ特性としてVSWRを推測したグラフにしたものである。 本実施の形態におけるチップアンテナのアンテナ特性としてVSWRを測定し、その最大値をグラフにしたものである。 本実施の形態におけるチップアンテナのアンテナ特性としてVSWRを測定し、その最大値をグラフにしたものである。 本実施の形態におけるチップアンテナのアンテナ特性としてVSWRを測定し、その最大値をグラフにしたものである。 本実施の形態におけるチップアンテナの外形を示した平面図である。 本実施の形態におけるチップアンテナのアンテナ特性としてVSWRを測定し、その最大値をグラフにしたものである。 本実施の形態におけるチップアンテナの平均利得を測定し、グラフにしたものである。 従来のチップアンテナの放射特性を示すグラフである。 本実施の形態におけるチップアンテナの放射特性を示すグラフである。 本発明に係る他の実施の形態におけチップアンテナの形状を示した斜視図である。 本発明に係る他の実施の形態におけチップアンテナの構成を示す透視図である。 図12に示したチップアンテナを線分A−A’にて切断した断面図である。 図12に示したチップアンテナを線分C−C’にて切断した断面図である。 (a)は本発明に係る実施の形態におけチップアンテナに備えられた給電電極部と、給電端子部とから構成される給電導体の構造を示した平面図であり、(b)は(a)において示した給電導体の斜視図である。 (a)〜(f)は、本発明に係る実施の形態におけチップアンテナの製造方法を示す概略図である。 本発明に係る実施の形態におけるチップアンテナの構造の変形例を示した斜視図である。 本発明に係る他の実施の形態のチップアンテナを線分A−A’にて切断した断面図である。 本発明に係る他の実施の形態のチップアンテナを線分C−C’にて切断した断面図である。 一般的なテーパースロット形状のアンテナの構成を示す断面図である。 一般的なテーパースロット形状のアンテナの特性評価として、3.1〜10.6GHz帯域におけるVSWRを測定した測定結果を示すグラフ図である。
符号の説明
1 チップアンテナ
2 誘電体基板
3 給電導体
3a 導電部
3b 端子部
4 接地電極
5a 電波送受信領域
5b 電波送受信領域
11 チップアンテナ
12 給電導体
13 誘電体基板
14 接地電極
15 給電電極部(導体部)
16 給電端子部(端子部)
23 誘電体基板
S 中心軸

Claims (4)

  1. 誘電材料からなる誘電体基板と、
    給電端子を有する端子部と該端子部に導通した導体部とを有する給電導体と、
    上記給電導体に離間して設けられた接地電極と、を備えたチップアンテナであって、
    上記導体部が、端子部から離れるにしたがって接地電極との距離が大きくなり、かつ幅が広くなるように傾斜したテーパー形状であって
    上記導体部と上記接地電極との間で広帯域の電波の送信および/または受信が行われる電波送受信領域が2箇所設けられているとともに、上記2箇所の電波送受信領域は、上記テーパー形状の軸に対し、互いに非線対称であって、上記電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値が互いに異なっており、
    端子部から導体部の広がりが始まる部分から接地電極までの距離をaとし、
    一方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値をbとし、
    他方の電波送受信領域における導体部の端部から接地電極までの距離の最大値をcとした場合に、
    上記距離a、距離b、及び距離cがそれぞれ、送受信可能な上限周波数、送受信可能な下限周波数、及び上限周波数と下限周波数との間の中間周波数を規定するとともに、
    a<c<b
    が成立し、
    上記距離bを10としたとき、上記距離cが1より大きく7より小さいことを特徴とするチップアンテナ。
  2. 3.1GHzから10.6GHzの周波数の電波の送信および/または受信を行うことを特徴とする請求項1に記載のチップアンテナ。
  3. 上記導体部の少なくとも一部が上記誘電材料によって被覆されるように、上記誘電体基板と上記給電導体とが、インサート成形によって一体成形されていることを特徴とする請求項1または2に記載のチップアンテナ。
  4. 上記誘電体基板は、比誘電率が異なる少なくとも2つの誘電材料からなり、各該誘電材料の間に境界面が形成されているとともに、各誘電材料が上記導体部と接触していることを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載のチップアンテナ。
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