JP4147576B2 - ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、成形用再生ポリアミド樹脂組成物に係り、更に詳細には、魚釣り用テグス、ガット、歯ブラシの毛、各種ロープ、タイヤコード、エアバック基布、パンティーストッキング、水着、スキーウェア、インナーウェア、ホースの補強糸、カーペット、フィルター及びベルト等、ポリアミドモノフィラメントを少なくとも一部又は全部に使用した織物(以下、「ポリアミドモノフィラメント」と略す)などを原料とすることができ、優れた機械的特性を有する成形用再生ポリアミド樹脂組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】
ポリアミド樹脂(PA樹脂)は、優れた機械的特性と耐熱性を有するエンジニアリングプラスチックであり、自動車分野においては主としてアンダーフード部品、例えばインテークマニホールドシリンダヘッドカバー、エンジンカバー、タイミングチェーンケースカバー、スロットルボディ、ウォーターインレット、ウォーターアウトレット、ウォーターポンプベーン、オイルストレーナー、オイルフィルター、オイルレベルゲージオイルフィラーキャップ、インタークーラー、フューエルレール、バキュームタンク、各種アクチュエーター及びクリップ等、多数の部品に使用されている。
【0003】
また、近年では、環境問題対応の重要性が認識されるようになり、自動車分野においても廃棄物ゼロ化を目的とした樹脂部品の再生技術の開発と成形用再生樹脂組成物を使用した樹脂部品の採用が拡大している。
ポリアミド樹脂に関しては、ポリアミド樹脂成形体を解重合させε−カプロラクタムを得る等のケミカルリサイクルの技術開発が進んでいる。例えば、特開2000−038471号公報には、特定のポリアミド樹脂成形体を選択して解重合原料として用い、純度の高い回収ε−カプロラクタムを工業的に効率良く有利に得る手段が提案されている。
しかし、ポリアミド樹脂のケミカルリサイクルは一部のポリマーメーカーによる小規模プラントを用いた試験運転用での採用に止まっており、他の樹脂と同様にポリアミド樹脂に関してもマテリアルリサイクルが主流となっている。
【0004】
ポリアミド樹脂は、成形材料用途の使用量よりも繊維用途の使用量の方が多く、ポリアミド6樹脂、ポリアミド66樹脂に関しては繊維用途の使用量が成形材料用途の3.5〜5倍に達する。これより、現在廃棄されている大量のポリアミドモノフィラメントを原料とする成形用再生ポリアミド樹脂組成物の使用が注目されており、自動車分野においてもバキュームサージタンク、エンジンカバー、タイミングベルトカバー、ナイロンパイル等への採用が試みられてきた。
ポリアミドモノフィラメントを原料とする成形用再生ポリアミド樹脂組成物の歴史は古く、例えばタイヤコードや北洋鮭鱒用魚網を原材料とする再生プラスチックが日東化工(株)からKナイロン、NTナイロンの商品名で販売されており、20年以上の市場実績を有している。この他にも、東洋紡績(株)、いその(株)等がポリアミドモノフィラメントを原料とする成形用再生ポリアミド樹脂組成物を販売している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上述の成形用再生ポリアミド樹脂組成物は、非強化グレード及びミネラル充填グレードに関しては、市販のバージン材(以下「リサイクル材を含まない樹脂組成物」を示す)と大差ない物性を得ることが比較的容易である。しかしながら、ガラス繊維強化グレードに関しては、市販のバージン材と同等のレベルを得ることが難しく、自動車のアンダーフード部品の中でもエンジンカバーやタイミングベルトが必要になるインテークマニホールドやシリンダーヘッドカバーに対する成形用再生ポリアミド樹脂組成物の採用が進んでいないのが実情である。
【0006】
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、市販のバージン材と同等レベルの物性を有する成形用再生ポリアミド樹脂組成物を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、ポリアミドモノフィラメント廃材繊維と、所定の質量平均分子量を有するポリアミド樹脂B及びガラス繊維Cとを溶融混練することにより、溶融混練時のガラス繊維の破損を低減して上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の成形用再生ポリアミド樹脂組成物について、詳細に説明する。なお、本明細書において「%」は、特記しない限り質量百分率を示す。
【0009】
まず、本発明の第1の成形用再生ポリアミド樹脂組成物は、ポリアミドモノフィラメント廃材繊維A(以下、ポリアミドを「PA」と略す)とPA樹脂組成物Dを混合し溶融混練して成る。
ここで、上記廃材繊維Aは、例えば、PAモノフィラメントを一部又は全部に使用した織物等から得られる。具体的には、魚釣り用テグス、ガット、歯ブラシの毛、各種ロープ、タイヤコード、エアバック基布、パンティーストッキング、水着、スキーウェア、インナーウェア、ホースの補強糸、カーペット、フィルター及びベルト等が挙げられる。
【0010】
また、上記PA樹脂組成物Dは、質量平均分子量が上記廃材繊維Aより低いPA樹脂Bとガラス繊維Cとを混合し溶融混練して得られる。
PA樹脂Bとしては、分子中に酸−アミド結合(−CONH−)を有し、ジカルボン酸とジアミンの重縮合によって得られるもの、環状ラクタム類の開環重合によって得られるもの、及びω−アミノ酸の自己縮合物によって得られるもの、が使用できる。具体的には、PA6、PA66、PA610、PA612、PA11、PA12及びPA46等の脂肪族PA樹脂、PA6T、PA6I及びPAMXD6等の主鎖に芳香族環を有するPAやPA6/PA66等の共重合PAなどが挙げられ、これらは単独のみならず複数種を組合せて使用できる。なお、PA樹脂Bの質量平均分子量が上記廃材繊維A以上であると、ガラス繊維Cと混合し溶融混練する際、ガラス繊維Cの破損が従来並に起こり、バージン材同等レベルの物性確保が困難となる。
ガラス繊維Cとしては、カップリング剤を使用して表面処理を施したものを使用できる。具体的には、表面処理により、繊維径が3〜20μm、より望ましくは5〜15μmであり、繊維カット長が0.5〜10mm、より望ましくは1〜5mmであるものを使用することがよい。また、カップリング剤としては、例えば、シラン系、チタネート系、アルミニウム系及びエポキシシラン系などのカップリング剤を適宜選択して使用できる。更に、カップリング剤の添加量は、成形用再生PA樹脂組成物100質量部に対して0.05〜5質量部であることが望ましい。
【0011】
また、上記廃材繊維Aの質量Mと上記PA樹脂Bの質量Mとが、次式
/(M+M)≧100/185
を満足することが好適である。かかる配合とすることにより、成形用再生PA樹脂組成物の靭性を高め、成形後の2次加工が容易となる。なお、M/(M+M)が100/185未満では、得られる成形用再生PA樹脂組成物の靭性が著しく低下し、スナップフィットやセルフタッピング等の2次加工の適用が著しく制約され易い。
【0012】
次に、本発明の第2の成形用再生PA樹脂組成物は、PA樹脂EのペレットとPA樹脂組成物Dのペレットを混合して成る。
ここで、PA樹脂Eは、PAモノフィラメント廃材繊維Aを溶融混練して得られる。また、PA樹脂組成物Dは、質量平均分子量が上記廃材繊維Aより低いPA樹脂Bとガラス繊維Cとを混合し溶融混練して得られる。この場合は、第1の成形用再生PA樹脂組成物と同様な効果が得られる他、ガラス繊維Cの溶融混練工程数が1回減少するので有効である。なお、複数のフィダー等を使用して成形機のホッパーにPA樹脂EとPA樹脂組成物Dを直接供給する方法では、これらをペレットブレンドする工程は独立させても良いし連続させても良い。また、上記廃材繊維A、PA樹脂B、ガラス繊維C及びPA樹脂組成物Dとしては、上記第1の成形用再生ポリアミド樹脂組成物の原料と同一のものが使用できる。
【0013】
また、上記PA樹脂Eの質量Mと上記PA樹脂Bの質量Mとが、次式
/(M+M)≧100/185
を満足することが、再生PA樹脂組成物の靭性を高め2次加工を容易とするため好適である。かかる比率で配合するには、公知の混合装置、例えば、リボンブレンダー、スーパーミキサー、ラインミキサー及びロキングミキサーなどを用いてペレットブレンドすることが望ましい。なお、M/(M+M)が100/185未満では、得られる成形用再生ポリアミド樹脂組成物の靭性が著しく低下し、スナップフィットやセルフタッピング等の2次加工の適用が著しく制約され易い。
【0014】
上述した本発明の2つの成形用再生PA樹脂組成物においては、上記PA樹脂Bの質量平均分子量が10000〜20000であることが好適であり、特に10000〜15000であることがよい。このときは、PA樹脂Bはバージン材及び再生材のいずれかを使用でき、PAモノフィラメントを原料とする再生PA樹脂に限定されない。なお、上記PA樹脂Bの質量平均分子量が10000未満では、得られる成形用再生PA樹脂組成物の靭性が著しく低下し易く、20000を超えると本発明の効果が低下し易い。
また、PAモノフィラメントをPA樹脂Bの原料として使用する場合には、PA樹脂組成物Dは、PAモノフィラメントをガラス繊維Cと混合し溶融混練すること、PAモノフィラメントを溶融混練して得たPA樹脂をガラス繊維Cと混合し溶融混練すること、などにより得ることができる。
【0015】
また、上記PA樹脂組成物Dは、PA樹脂Bを85〜40質量部、上記ガラス繊維Cを15〜60質量部含んで成ることが好適である。この場合はガラス繊維Cの長さと配合比率のバランスを保ち物性向上効果を得易いので有効である。一方、ガラス繊維Cが15質量部未満では再生PA樹脂組成物中のガラス繊維配合比率が小さくなるため、また60質量部を超えるとPA樹脂Bと溶融混練する際にガラス繊維Cが破損し、繊維長が短くなるため、いずれも物性向上効果を得にくくなることがある。
【0016】
本発明の成形用再生PA樹脂組成物には、各種用途目的に応じて、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、無機充填材、有機充填材、顔料、着色料、離型剤、滑剤、結晶核剤、結晶化促進剤、難燃剤、難燃助剤、耐熱剤、耐候剤、紫外線吸収剤、発泡剤及び帯電防止剤などを適宜添加できる。
具体的には、無機充填材としては、カーボン繊維、ワラストナイト及びチタン酸カリウムウィスカー等の繊維状無機充填材、モンモリロナイト、タルク、マイカ、炭酸カルシウム、シリカ、クレイ、カオリン、ガラスビーズ及びガラスパウダー等の無機充填材が挙げられる。有機充填材としては、各種有機パウダー又は高分子パウダー等の有機充填材が挙げられる。また、耐熱剤としては、ヒンダードフェノール類、ホスファイト類、チオエーテル類、ハロゲン化銅などが挙げられる。更に、耐候剤としては、ヒンダードアミン類やサリシレート類、結晶核剤としては、タルク、クレーなどの無機フィラー類、脂肪酸金属塩等の有機結晶核剤、結晶化促進剤としては低分子量ポリアミド、高級脂肪酸類、高級脂肪酸エステル類や高級脂肪酸アルコール類、離型剤としては、脂肪酸金属塩類、脂肪酸アミド類や各種ワックス、帯電防止剤としては、脂肪族アルコール類、脂肪族アルコールエステル類、高級脂肪酸エステル類、難燃剤としては、水酸化マグネシウム等の金属酸化物、リン、リン酸アンモニウム、ポリリン酸アンモニウム、メラミンシアヌレート、エチレンジメラミンシアヌレート、硝酸カリウム、臭素化エポキシ化合物、臭素化ポリカーボネート化合物、臭素化ポリスチレン化合物、テトラブロモベンジルポリアクリレート、トリブロモフェノール重縮合物、ポリブロモビフェニルエーテル類、塩素系難燃剤などが挙げられる。なお、上述したこれら機能性付与剤は単独又は任意に組合せて使用できる。
【0017】
また、本発明の成形用再生PA樹脂組成物には、本発明の範囲を逸脱しない範囲で、他の熱可塑性樹脂を添加できる。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、ABS樹脂、AS樹脂及びアクリル樹脂等の汎用樹脂、本発明で用いるPA樹脂A、B以外のPA樹脂、ポリカーボネート、ポリフェニレンオキサイド、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリフェニレンサルファイド、及びその他の高耐熱樹脂が挙げられる。なお、ポリエチレンやポリスチレンを添加するときは、無水マレイン酸やグリシジル基含有モノマー等で変性させたものを使用することが望ましい。
【0018】
本発明の成形用再生PA樹脂組成物は、公知の方法を採用して製造できる。代表的には、PA樹脂Bとガラス繊維C、及びPA樹脂組成物DとPAモノフィラメントAを混練機を用いて溶融混練することにより製造できる。混練機としては、例えば、一軸押出機や二軸押出機などの押出機、二軸連続ミキサー、バンバリーミキサー、スーパーミキサー、ミキシングロール、ニーダー及びブラベンダープラストグラフなどが挙げられ、嵩高いPAモノフィラメントにも対応できる供給系を有する混練機が特に望ましい。また、得られた組成物の成形には、射出成形、押出成形、ブロー成形などが採用できる。
【0019】
【実施例】
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例で得られた組成物における物性及び2次加工性の評価は以下の要領に基づいて実施した。
【0020】
(物性及び2次加工性の評価)
実施例及び比較例で得られた組成物について、以下1)〜3)に示す物性及び4)に示す2次加工性の評価を実施した。なお、1〜3で使用した試験片は東芝機械(株)製IS80射出成形機を使用して樹脂温度260〜300℃、金型温度80℃の条件で成形した。表1に記載の試験結果は、成形から24時間経過時点での絶乾状態のものである。
1)引張り強さ、引張破断伸び
ASTM D638に準拠し、厚さ3.2mm(1/8インチ)の1号試験片を用いて引張速度5mm/minで実施した。
2)曲げ強さ、曲げ弾性率
ASTM D790に準拠し、厚さ3.2mm(1/8インチ)の短冊試験片を用いた3点曲げ試験を実施した。
3)アイゾット衝撃強さ
ASTM D256に準拠し、アイゾット衝撃試験装置を用いて、機械加工ノッチを有する厚さ3.2mm(1/8インチ)の短冊試験片をアイゾット衝撃強さを測定した。
4)2次加工性
日産自動車(株)が製造する総排気量1998ccの4気筒エンジン(エンジン形式:QR20DE)に採用されている樹脂製インテークマニホールド(製造:(株)テネックス)の金型を使用して、実施例及び比較例で得られた成形用再生ポリアミド樹脂組成物を用いたインテークマニホールドを試作し、インテークポート中間フランジ部に適用されている2次加工:a)スナップフィット及びb)セルフタッピングの組立時の破損の有無を評価した。
【0021】
(PA6及びPA66モノフィラメントの前処理)
通常PAモノフィラメントは30000以上の質量平均分子量を有していることから、PA樹脂の加水分解反応を利用してより低分子量のPA樹脂を得ることが可能である。以下の実施例及び比較例では、PA樹脂Bの一例として、PA6モノフィラメント及びPA66モノフィラメントから製造したPA6樹脂及びPA66樹脂を使用した。
具体的には、恒湿槽を用いてPA6モノフィラメント吸水率が2%になるように調整した後、310℃のオーブン中で加水分解を促進し、しかる後に300度の熱プレスによってPA6モノフィラメントを溶融することにより固形化し、その固形物を粉砕機で粉砕することになり、質量平均分子量10230、15000、18770、23760のPA6樹脂を得た。
一方、PA66樹脂に関しては、PAモノフィラメントAとして、日産自動車(株)純正のウォーターホースから解体・回収したPA66補強糸を使用し、上記PA66補強糸から上記PA6樹脂と同様の製造方法を用いて得られた質量平均分子量13440のPA66樹脂を得た。
【0022】
(実施例1〜6、実施例9)
上記PA6及びPA66モノフィラメントの前処理によって得られたPA樹脂とガラス繊維(日本硝子繊維(株)RES03−TP64)を表1に記載の質量比率になるように両者を秤量し、タンブラー中で約2分間予備混合した後、この混合物を2軸押出機(池貝(株)製PCM30)を用い、シリンダー温度250〜290℃、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練した。
得られたPA樹脂組成物とPAモノフィラメントを表1に記載の質量比率になるように原料を秤量し、タンブラー中で約2分間予備混合した後、この混合物を2軸押出機(池貝(株)製PCM30)を用い、シリンダー温度250〜290℃、スクリュー回転数250rpmの条件で再度溶融混練し、成形用再生PA樹脂組成物を得た。表1に上記評価1〜4の結果を示す。
【0023】
(実施例7及び8)
PA6及びPA66モノフィラメントの前処理によって得られたPA樹脂とガラス繊維(日本硝子繊維(株)RES03−TP64)を表1に記載の質量比率になるように両者を秤量し、タンブラー中で約2分間予備混合した後、この混合物を2軸押出機(池貝(株)製PCM30)を用い、シリンダー温度250〜290℃、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練した。
得られたPA樹脂組成物とPAモノフィラメントを2軸押出機(池貝(株)製PCM30)を用い、シリンダー温度250〜290℃、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練して得られたPA樹脂を表1に記載の質量比率になるようにドライブレンドして、成形用再生PA樹脂組成物を得た。表1に上記評価1〜4の結果を示す。
【0024】
(比較例1、5、6)
PAモノフィラメントとガラス繊維(日本硝子繊維(株)RES03−TP64)を表1に記載の質量比率になるように両者を秤量し、タンブラー中で約2分間予備混合した後、この混合物を2軸押出機(池貝(株)製PCM30)を用い、シリンダー温度250〜290℃、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練し、成形用再生PA樹脂組成物を得た。表2に上記評価1〜4の結果を示す。
【0025】
(比較例2〜4)
PA6及びPA66モノフィラメントの前処理によって得られたPA樹脂とガラス繊維(日本硝子繊維(株)RES03−TP64)を表1に記載の質量比率になるように両者を秤量し、タンブラー中で約2分間予備混合した後、この混合物を2軸押出機(池貝(株)製PCM30)を用い、シリンダー温度250〜290℃、スクリュー回転数250rpmの条件で溶融混練した。
得られたPA樹脂組成物とPAモノフィラメントを表1に記載の質量比率になるように原料を秤量し、タンブラー中で約2分間予備混合した後、この混合物を2軸押出機(池貝(株)製PCM30)を用い、シリンダー温度250〜290℃、スクリュー回転数250rpmの条件で再度溶融混練し、成形用再生PA樹脂組成物を得た。表2に上記評価1〜4の結果を示す。
【0026】
(比較例7〜9、12、14)
市販のバージン材である、宇部興産(株)の30%ガラス繊維強化PA6(1015GC6)を比較例7、三菱エンジニヤリングプラスチックス(株)の30%ガラス繊維強化PA6(1010G30)を比較例8、ビーエーエスエフ ジャパン(株)の30%ガラス繊維強化PA6(B3WG6 RS black)を比較例9、東レ(株)の15%ガラス繊維強化PA6(CM1001G−15)を比較例12、東レ(株)の30%ガラス繊維強化PA66(CM3001G−30)を比較例14、として上記評価1〜4を行った。この結果を表3に示す。
【0027】
(比較例10、11、13)
市販の再生材である、日東化工(株)の30%ガラス繊維強化PA6(KG130)を比較例10、いその(株)の30%ガラス繊維強化PA6(EPG−3030)を比較例11、いその(株)の15%ガラス繊維強化PA6(EPG30−15)を比較例13、として上記評価1〜4を行った。この結果を表3に示す。
【0028】
【表1】
Figure 0004147576
【0029】
【表2】
Figure 0004147576
【0030】
【表3】
Figure 0004147576
【0031】
表1〜3より、実施例1〜9で得られた組成物は、本発明の範囲内にあり、引張り強さ、引張破断伸び、曲げ強さ、曲げ弾性率、アイゾット衝撃強さ、及び2次加工性の全てに優れていることがわかる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明してきたように、本発明によれば、ポリアミドモノフィラメント廃材繊維と、所定の質量平均分子量を有するポリアミド樹脂B及びガラス繊維Cとを溶融混練することとしたため、市販のバージン材と同等レベルの物性を有する成形用再生ポリアミド樹脂組成物を提供することができる。

Claims (3)

  1. ポリアミドモノフィラメント廃材繊維Aとポリアミド樹脂組成物Dを混合し溶融混練して成るポリアミド樹脂組成物であって、
    該ポリアミド樹脂組成物Dは、質量平均分子量が該廃材繊維Aより低いポリアミド樹脂Bとガラス繊維Cとを混合し溶融混練して得られ
    上記ポリアミドモノフィラメント廃材繊維Aの質量M と上記ポリアミド樹脂Bの質量M とが、次式
    /(M +M )≧100/185
    を満足し、
    上記ポリアミド樹脂Bの質量平均分子量が10000〜20000であることを特徴とする成形用再生ポリアミド樹脂組成物。
  2. ポリアミド樹脂Eのペレットとポリアミド樹脂組成物Dのペレットを混合して成るポリアミド樹脂組成物であって、
    該ポリアミド樹脂Eは、ポリアミドモノフィラメント廃材繊維Aを溶融混練して得られ、
    該ポリアミド樹脂組成物Dは、質量平均分子量が該廃材繊維Aより低いポリアミド樹脂Bとガラス繊維Cとを混合し溶融混練して得られ
    上記ポリアミド樹脂Eの質量M と上記ポリアミド樹脂Bの質量M とが、次式
    /(M +M )≧100/185
    を満足し、
    上記ポリアミド樹脂Bの質量平均分子量が10000〜20000であることを特徴とする成形用再生ポリアミド樹脂組成物。
  3. 上記ポリアミド樹脂組成物Dが、ポリアミド樹脂Bを85〜40質量部、上記ガラス繊維Cを15〜60質量部含んで成ることを特徴とする請求項1又は2に記載の成形用再生ポリアミド樹脂組成物。
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