JP4145307B2 - 乾燥機 - Google Patents

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Description

この発明は乾燥機に関し、特にコインランドリー等で使用される業務用の乾燥機に関する。
乾燥機、たとえばコインランドリーに設置されている業務用乾燥機の中には、加熱空気を生成する熱源にガスバーナが使用されているものがある。かかる乾燥機は、比較的容量の大きなドラムを有する。乾燥すべき衣類が収容されたドラムは回転されるとともに、ガスバーナで加熱された加熱空気がドラム内へ送り込まれることにより、衣類の乾燥が行われる。
この種の乾燥機には、通常、ドラムを回転させるためのドラムモータと、ドラムに加熱空気を供給するための送風モータとが備えられている。ドラムモータは、一般に、ベルトドライブによってドラムを回転させる。また、位相制御によりドラム回転速度が一定速度に保たれるように制御される。送風モータは、一般に、定速度で回転され、風量調整は、ダクトの開閉等によって行われる。
特開平7−51492
従来の乾燥機においては、次のような問題点や課題があった。
1)ドラムはベルトドライブによって駆動される。よって、モータの回転力をドラムに伝達するベルトには、常に適正なテンションが与えられていなければならない。
ベルトにテンションを付与する従来方法としては、a:ドラムに対するモータの配置位置を調整する方法(たとえば、モータ台のモータ取付孔を長孔にし、ベルトのテンションが弱くなったら、取付ねじを緩めてモータの取付位置をベルトテンションが増加する方向へスライドさせ、モータ取付ねじを締めつけてモータを固定する方法)や、b:アイドラローラを用いてベルトにテンションを与える方法があった。
しかしながら、前者の方法aは、テンションを調整する度に、モータ取付ねじを緩めてモータ取付位置を調整しなければならず、手間がかかり、しかもテンション調整が良好にできないという欠点があった。
後者のアイドラプーリを用いる方法bは、ベルトの回転方向が一方向に決まっている場合には効果的である。しかしドラムを正転および逆転させるためにベルトの回転方向が逆転する場合には用いることができないという欠点がある。
ベルトドライブによってドラムを回転させる場合、ベルトのテンションが常に良好であることがドラムを良好に回転させるための前提であるから、乾燥機において、ベルトテンショナの改善が望まれていた。
2)乾燥機のドラムは、上述したように、従来は位相制御によって回転速度が一定になるように制御されていた。
ところが、ドラムに収容された乾燥すべき衣類の量に関わらずドラムを一定速度で回転させることは必ずしも好ましいことではない。たとえば収容された衣類の量が少ないときは、ドラムの回転に伴い衣類もドラム内壁に張りついた状態で回転することがある。逆に、収容された衣類の量が多いときは、ドラムが回転しても衣類は十分にドラム内で攪拌されない。
乾燥機は、乾燥すべき衣類がドラム内で良好に攪拌されることにより加熱空気と衣類との熱交換が行われて乾燥が行われるように設計されている。このため、特に衣類の量が多く、衣類が良好に攪拌されない場合は、乾燥効率が悪くなり、乾燥に時間がかかるという問題がある。また、衣類がもつれたり、乾きむらを生じるという不具合もある。
3)ドラムモータを位相制御することにより、ドラムの回転数が一定に保たれる。ところが、ドラムの回転に伴い中の衣類が攪拌されるから、モータ側から見ると、ドラムという負荷は常に負荷変動をしている。それゆえドラム回転数を一定に保つためには、モータに頻繁な回転数のフィードバック制御を行わなければならず、位相制御されているモータは唸り音を発生するという課題があった。
4)乾燥効率を向上させるためには、ドラムの回転のさせ方を改良するのに加えて、ドラムに供給する加熱空気の供給の仕方を改善する必要がある。
従来、ドラムに供給する加熱空気の温度を一定に保つことによって乾燥効率の向上が図られていた。ところが、従来のやり方は、送風モータを一定速度で回転させながら、排気ダクトの開度を調整して排気抵抗を増減させ、ドラムに供給される加熱空気の風量を調整して、加熱空気の温度を一定に保つというやり方がとられていた。このため、a:電源周波数(50Hz/60Hz)により送風モータによる風量に差が出る、b:リントフィルタが目詰まりしたり、排気管の長さが異なると排気抵抗が異なり、ドラムに導入する加熱空気の温度を一定に保ちにくい、という課題があった。
以上のような各課題を個別に解決し、あるいは関連づけて解決することによって、性能が改善された乾燥機を提供することがこの発明の主たる目的である。
この発明は別の見方をすると、ドラムの回転制御が改善された乾燥機を提供することである。またこの発明は、ドラムに供給する加熱空気の風量制御が改良された乾燥機を提供することである。さらにこの発明は、ベルトドライブにより回転されるドラムを有する乾燥機において、ベルトテンション付与機構が改善された乾燥機およびそれに使用されるベルトテンション付与装置を提供することである。
請求項1記載の発明は、乾燥すべき衣類が収容されるドラムと、
加熱空気を前記ドラムへ供給する入口および前記ドラム内を通った空気が出る出口と、
前記出口から出る空気の温度を検知するための出口温度センサと、
運転時にドラムを回転させるための駆動手段と、
前記駆動手段によるドラム回転状態を、予め定める態様で正転および逆転するように反転させる反転切換手段と、を含み、
前記ドラムは水平な回転軸回りに回転をし、前記回転軸方向に正面側から見たとき、前記加熱空気は左上方から前記ドラムへ入り、前記ドラム内を右下方へと流れ、右下方から前記ドラム外へ出るように構成されていて、
前記出口温度センサの検知温度が乾燥恒率期を過ぎた状態における設定温度に達するまでは、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを左方向への回転をはさみながら、右方向へ回転させ、
前記出口温度センサの検知温度が前記設定温度に達した後は、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを左方向への回転をはさみながら、前記右方向回転に係る時間に比べて相対的に短い時間右方向へ回転させることを特徴とする乾燥機である。
請求項2記載の発明は、乾燥すべき衣類が収容されるドラムと、
加熱空気を前記ドラムへ供給する入口および前記ドラム内を通った空気が出る出口と、
前記出口から出る空気の温度を検知するための出口温度センサと、
運転時にドラムを回転させるための駆動手段と、
前記駆動手段によるドラム回転状態を、予め定める態様で正転および逆転するように反転させる反転切換手段と、を含み、
前記ドラムは水平な回転軸回りに回転をし、前記回転軸方向に正面側から見たとき、前記加熱空気は右上方から前記ドラムへ入り、前記ドラム内を左下方へと流れ、左下方から前記ドラム外へ出るように構成されていて、
前記出口温度センサの検知温度が乾燥恒率期を過ぎた状態における設定温度に達するまでは、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを右方向への回転をはさみながら、左方向へ回転させ、
前記出口温度センサの検知温度が前記設定温度に達した後は、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを右方向への回転をはさみながら、前記左方向回転に係る時間に比べて相対的に短い時間左方向へ回転させることを特徴とする乾燥機である。
請求項1の構成によれば、出口温度センサで検知される空気温度が予め定める設定温度(たとえば70℃)に達すると、ドラムは予め定める態様で正転および逆転するように反転される。出口温度センサで検知される温度が予め定める設定温度に達したときには、ある程度衣類の乾燥が進んだ状態になっている。乾燥運転の開始から終了までの全期間において、ドラムの回転状態が一様であると、ドラム内の衣類が万遍なく攪拌されにくく、乾きむらが生じるおそれがある。あるいは布絡みが生じたままであるおそれもある。
そこで上記の構成では、乾燥がある程度進んだときに、ドラムの回転状態を予め定める態様で反転するように切換えて、衣類の乾きむらや絡み合いを解消するようにした。
すなわち、回転軸方向に正面側からドラムを見たとき、加熱空気はドラム内をたとえば左上方から右下方へと流れる。この場合、原則としてドラムは右回転する方が、ドラム内の衣類の乾燥が良好に行える。しかし、ドラムが常に右回転では、衣類の攪拌が不十分であったり、衣類同士が絡み合ってほぐれないという不具合がある。そこで、出口温度センサの検知温度が設定温度に達するまでは、ドラムを相対的に長い時間(たとえば30秒)右回転させ、短時間(たとえば5秒)左回転させ、それを繰り返すという反転制御を行う。また、出口温度センサの検知温度が設定温度に達して後は、衣類の乾燥がある程度進んだ状態であるから、衣類をほぐし、乾きむらをなくするために、ドラムの右回転時間を短くする。たとえばドラムを相対的に短い時間(たとえば10秒)右回転し、次いで一定時間(たとえば5秒)左回転し、それを繰り返すという反転制御を行う。
ドラム内を流れる加熱空気の流れが、上述とは逆に、右上方から左下方へと流れる場合は、原則としてドラムを左回転させる方が衣類の乾燥が良好である。よって、この場合は、右回転と左回転との割合が上述とは逆になる。(請求項2に対応する)
以上によって、衣類の乾きむらがなくなり、また衣類同士が絡み合わず、良好に乾燥を行うことができる。
以下には、図面を参照して、この発明の実施形態について具体的に説明をする。
図1はこの発明の一実施形態にかかる乾燥機の正面図であり、内部構造がわかるようにケーシング前側面が取り除かれた状態で示されている。図2は図1のA−A矢視図である。
この実施形態にかかる乾燥機1は、コインランドリーに設置されるもので、縦長のケーシング2内にドラム3が上下2段に配列された構成になっている。上段の構成と下段の構成とは同じであり、互いに独立して動作し得るものである。従って、以下の説明では上段または下段の一方の構成を説明する。
図2に示すように、ケーシング2内には水平な回転軸4回りに回転をするドラム3が備えられている。ケーシング2の正面には開閉自在なドア5が設けられており、ドア5を開成することにより、ドラム3内へ乾燥すべき衣類を投入し、またドラム3内で乾燥された衣類を取り出すことができる。ドラム3内には、図1に示すように、その内周面に、たとえば互いに120度ずつ隔てて、回転軸と平行に延びるバッフル6が突設されている。バッフル6はドラム3内に収容された乾燥すべき衣類を攪拌するためのものである。
ドラム3には回転軸4が連結されており、回転軸4の後端には直径の大きな従動プーリ7が固定されている。またドラム3を駆動するためのドラムモータ8が備えられ、その回転軸9には駆動プーリ10が取り付けられている。そして駆動プーリ10と従動プーリ7にはベルト11が掛け渡されている。よってドラム3はベルトドライブにより回転される。
ケーシング2内には外気をドラム3へ供給するための給気ダクト12およびドラム3を通過した空気を外部へ排出するための排気ダクト13が備えられている。排気ダクト13内には送風ファン14が設けられ、また送風ファン14を駆動するためのファンモータ15が備えられている。
なお、給気ダクト12、ドラム3および排気ダクト13を流れる空気の流れが白抜き矢印で示されている。
図2に示すように、ケーシング2の背面側から給気ダクト12に空気が取り込まれる。給気ダクト12内には取り込まれた空気を加熱するためのガスバーナ16が備えられている。取り込まれた空気はガスバーナ16により所定の温度に加熱される。加熱された空気は給気ダクト12を通り、ドラム3へ供給される。ドラム3の周面には多数の小孔17が形成されており、この小孔17を通って加熱空気はドラム3内へ入る。
図1に示すように、ドラム3を回転軸方向に正面から見たとき、給気ダクト12はドラム3の左上方に対向している。このため、加熱空気はドラム3に対して左上方から供給され、ドラム内を右下方へと流れる。ドラム3に対向する給気ダクト12内には入口温度センサ18が備えられていて、ドラム3へ供給される加熱空気の温度(ドラム入口温度)が検知されるようになっている。
ドラム3内を通った空気はドラム3周面に形成された小孔17を通って排気ダクト13へ入る。ドラム3に対向する排気ダクト13の入口には、リントフィルタ19が備えられている。リントフィルタ19は衣類から生じる糸屑を除去するためのものである。リントフィルタ19を通って糸屑が除去された空気は排気ダクト13を通り、ケーシング背面側の出口20から機外へ排出される。排気ダクト13内にはドラムから出る空気温度(ドラム出口温度)を検知するための出口温度センサ21が備えられている。
なお、排気ダクト13の出口20には、必要に応じて、排出される空気を所望の場所へ導くための誘導ダクトがつながれてもよい。
図3は乾燥機1の簡略化した背面図で、ドラムモータ8の取付構造を説明するための図である。図3では、乾燥機1における上下2段の構成のうちの一方の段のみが示されている。
ケーシング2にはモータ台ベース22が固定されている。モータ台ベース22にはドラムモータ8が固定されたモータ台23が取り付けられている。モータ台23は、その一端が回動支軸24によってモータ台ベース22に回動自在に連結されている。モータ台23の他端にはガイド軸25が挿通されている。ガイド軸25はその下端がモータ台ベース22に取り付けられており、上方に向かってやや傾いて伸び上がっている。モータ台23の他端はこのガイド軸25に案内されて上下に移動可能である。ガイド軸25にはモータ台23の他端を下方へ一定の弾性力で付勢するようにコイルばね26が取り付けられている。よってモータ台23には、ドラムモータ8の自重およびコイルばね26の弾性力によって下方向への力(回動支軸24を中心に右回転しようとするモーメント)が常時加えられている。
ところで、ドラムモータ8の回転軸9に取り付けられた駆動プーリ10と、ドラム3の回転軸4に取り付けられた従動プーリ7との間にはベルト11が掛け渡されている。従って、ドラムモータ8の自重およびコイルばね26により発生する下向きの力は、ベルト11のテンションと釣り合っている。それゆえベルト11の伸び、ケーシング2の剛性の弱さやドラム3内の負荷変動に起因して生じるドラム回転軸4の揺れ等によってベルト11の張力変動が生じても、それはコイルばね26の弾性力により吸収され、ベルト11に対して常に一定のテンションを付与することができる。
また、各乾燥機毎にドラム回転軸4とモータ回転軸9との軸間距離のばらつき、ベルト長さのばらつき等があっても、コイルばね26によりそれらを吸収することができる。さらに、ベルト11に加えるテンションの強さは、コイルばね26の伸縮具合により目視で確認することができる。よって、コイルばね26の伸縮具合により、ベルト11のテンションを所望の具合に調整することができる。
この調整は、コイルばね26の上方に設けられたナット27を回すだけの容易な作業で行える。
この実施形態では、モータ台23を保持するためのモータ台ベース22が備えられた例を示したが、ケーシング2のフレーム剛性が高い場合は、モータ台ベース22を省略した構成とすることも可能である。
また、モータ台23の回動支軸24は、図示のように左側に備えられたものではなく、図示の右側に回動支軸を有し、左側にガイド軸25およびコイルばね26が設けられていてもよい。要は、ベルト11のテンションが増加する方向にモータ台23を回動させるようにコイルばね26等によって弾性力が付与される構成であればよい。
以上のようなベルト11へのテンション付与構造を採用すると、ドラムモータ8が右回転する場合でも、左回転する場合でも、その回転方向に関係なくベルト11に対して適正なテンションを付与することができる。従って、ドラム3を正逆反転させて乾燥運転を行う場合に有利なテンション付与構造である。
図4は、乾燥機1における乾燥時間とドラム出口温度との関係を示す図である。ドラム3内に乾燥すべき衣類が投入され、乾燥運転が開始されると、ドラム3から出る空気温度(ドラム出口温度)は約10分程度で40℃前後まで上昇する。その後ドラム出口温度はあまり上昇せず、運転開始後約30分近くまでの間は極めて緩やかな温度上昇を示す。これは、ドラム3内で、供給される加熱空気と湿った衣類とが熱交換を行っているためであり、衣類が湿っている間は熱交換が盛んに行われるから、ドラム出口温度の上昇が緩やかである。また、ドラム出口温度の緩やかな上昇率は、乾燥すべき衣類の量に対応したものとなる。この期間は乾燥恒率期と呼ばれる。
ドラム3内の衣類がある程度乾くと、衣類が奪う熱量は少なくなり、ドラム出口温度が上昇する。この実施形態では、ドラム出口温度は出口温度センサ21で検知されており、その温度がたとえば70℃という設定温度になったときには、加熱用のガスバーナ16がオフされる。そしてドラム出口温度がたとえば65℃に下がると再びガスバーナ16が点火されて、ドラム出口温度が65℃〜70℃の範囲内に保たれるいわゆる温調運転が行われる。
図5は、ドラム3内における衣類の状態を示す図解的な図である。図5Aは、乾燥恒率期において、ドラム3内に投入された衣類の量が多い場合の状態が示されている。ドラム3内の衣類Cが多い場合は、ドラム3が回転しても、バッフル6による衣類Cの持ち上げ(攪拌)が十分に行えず、衣類Cはいわゆるだんご状態になり、ドラム3全体に行き渡らず、絡み合いながら回転される。このため、ドラム3に供給される熱風(加熱空気)の何割かは、衣類Cを通過せず、熱交換されないままドラム3を出る(白抜き実線の矢印で示す)。
ところが、ドラム3の回転数を上げると、衣類Cが多い場合でも、図5Bに示すように、バッフル6による持ち上げ効果(攪拌効果)が良くなって、衣類Cがドラム3内全体に回るようになる。よって、加熱空気と衣類Cとの熱交換率が向上する。
本願発明者は、ドラム3の回転速度と衣類Cの量との上記関係を考察し、以下に説明するように、ドラム3に投入された衣類Cの量に応じて、ドラム3の回転数を切換えるようにした。
図6は、乾燥機1の制御回路の構成例を示すブロック図である。乾燥機1には、マイクロコンピュータ等で構成された制御回路30が備えられている。制御回路30には入口温度センサ18および出口温度センサ21の検知温度が与えられる。制御回路30では、これら与えられる温度に基づき所定の乾燥運転制御を行う。制御回路30の出力はインバータ31へ与えられ、インバータ31によってドラムモータ8の回転が制御される。制御回路30の出力はまた位相制御回路32へ与えられ、位相制御回路32によってファンモータ15の回転が制御される。制御回路30は、さらにガスバーナ制御回路33を介してガスバーナ16の燃焼動作を制御する。
図7は図6の制御回路により実行されるドラムモータ8の制御動作を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートの流れに従って、乾燥機1におけるドラム3の回転制御の仕方について説明をする。
乾燥運転が開始されると、ドラム3は標準回転数で回転され、しかも反転運転がされる。ドラム3の標準回転数は、この実施形態では、40〜41rpmに設定されている。また、ドラム3は、右回転30秒、左回転5秒の周期で反転運転がされる(ステップS1)。
ドラム3の反転周期を右回転を長くし、左回転を短くしているのは、次の理由からである。すなわち、図1に示すように、ドラム3を正面から見たとき、加熱空気はドラム3内を左上方から右下方へと流れる。加熱空気がこのような流れの場合は、ドラム3を右回転させると、加熱空気と衣類との熱交換効率が良い。一方、ドラム3を反転させずに、右回転のみとした場合は、衣類が絡んでいる場合等に、衣類の攪拌にむらが生じて、衣類のむら乾きを招く原因になる。そこで、右回転だけではなく、短時間の左回転を組み込んだ反転運転によって、ドラム3内の衣類の攪拌およびむら乾きを防いでいる。
乾燥運転開始後10分が経過するまでの間は、上記ステップS1の運転が行われる。乾燥運転開始後10分が経過すると(S2)、出口温度センサ21によって検知されるドラム出口温度T10(℃)が読み込まれる(ステップS3)。さらに乾燥運転開始後15分が経過した時(ステップS4)、出口温度センサ21によって検知されるドラム出口温度T15(℃)が読み込まれる(ステップS5)。
そして制御回路30では、運転開始10分後のドラム出口温度T10と運転開始15分後のドラム出口温度T15との温度差ΔTが算出され(ステップS6)、その温度差ΔTが予め定める温度、たとえば「5℃」よりも小さいか否かの判別がされる(ステップS7)。
図4に示すように、乾燥恒率期においては、ドラム出口温度は極めて緩やかな温度上昇を示すが、その場合においても、ドラム3内の負荷量(乾燥すべき衣類の量)が多ければ温度上昇率はより小さく、負荷量が少なければ温度上昇率は大きくなる。そこで、ステップS7では、乾燥運転開始後10分と15分との温度差が5℃以下であれば、ドラム3内の乾燥すべき衣類の量が多いと判断する。そしてこの場合はドラム3を標準回転数から高速回転数に切換える(ステップS8)。この実施形態におけるドラム3の高速回転数は、47〜48rpmに設定されている。そしてこのようにドラム3の回転数を高速回転数にすれば、図5Bで説明したように、乾燥すべき衣類が多くても、バッフル6による攪拌効率が上がり、ドラム3内の乾燥すべき衣類は良好に攪拌される。
なお、ステップS8でドラム3が高速回転に切換えられた場合も、ステップS1で設定されている反転周期でドラム3は反転運転がされる。
乾燥運転が進み、出口温度センサ21で検知される出口温度が、予め定める出口設定温度、たとえば70℃に達した場合には(ステップS9)、ドラム3の反転周期が切換えられる。すなわちステップS1で設定されていた反転周期が、右回転10秒、左回転5秒という周期に変更される(ステップS10)。この理由は、ドラム出口温度が出口設定温度(たとえば70℃)に達したということは、乾燥恒率期が過ぎたことを意味しており、衣類の乾燥は所定の状態まで進んでいる。この状態からは、衣類のむら乾きがないように万遍なく乾燥空気にさらす必要がある。そのためには右回転と左回転との反転周期の差を少なくし、かつ反転周期を短くして、ドラム3内で衣類が良好に攪拌されるようにする必要がある。
そこで反転周期を上述のように切換えている。
以上のドラム3の回転数や反転周期は一例であり、ドラム3内に収容できる標準負荷量の違い等によって、ドラム3の回転数や反転周期を上述した実施例以外の値に切換えてもよいことはもちろんである。
なお、乾燥運転終了時には、ステップS1で行われる回転数および反転周期にイニシャライズされる。
ドラムモータ8は、図6に示すようにインバータ31により回転数が制御される。すなわち、モータに与える電圧をインバータによって容易に切換えられるから、モータの回転数を所望の速度に保つことができるとともに、その切換えが容易である。たとえばインバータ可変速度入力端子に制御信号を与えることにより、インバータ31によってドラムモータ8の速度を簡単に切換えることができる。
図8は乾燥機1の排気性能を示すP−Q線図である。図8の横軸は風量Q(m3 /秒)を示し、縦軸は静圧P(Pa)を示している。加熱空気はガスバーナ16により生成されるから、ガスバーナ16の発熱量が一定であれば、ファンモータ15の回転数を一定にしておけば、送風ファン14により起こされる風量も一定である。ところが、使用に伴って、送風路中に備えられた衣類から生じる糸屑を除去するためのリントフィルタ19が目詰まりし、送風路の風量が低下する。
そこでこの実施形態では、位相制御回路32によってファンモータ15を位相制御する。
位相制御により、ファンモータ15は、50Hz/60Hz(低速)、50Hz(高速)/60Hz(中速)、60Hz(高速)と3段階に回転数が切換えられるので、送風路の風量を一定に保ちながらメンテナンス周期を長くできるという効果がある。なお、ファンモータ15の位相制御の切換えは、主として入口温度センサ18の検知温度に基づいて切換えられる。たとえば、入口温度センサ18の検知温度が120℃に達すると、風量を増加するようにファンモータ15が位相制御される(図8参照)。
次に、図8に示す切換え制御の具体的な処理内容を、図9のファンモータ15の回転数切換え制御のフローチャートを参照して説明する。
ファンモータ15の回転制御では、まず、入口温度Tiが検知される(ステップP1)。好ましくは、入口温度センサ18の検知温度を、たとえば60秒間隔で5回読み込み、それを平均化した平均温度とするのが、温度検知誤差がなくてよい。
検知された入口温度Tiが設定温度である120℃以上か否かの判別がされる(ステップP2)。ファンモータ15により送風ファン14が回転され、良好な送風が行われている場合には、入口温度Tiは120℃には達しない(図8(1)参照)。よって処理はステップP6→P7へと進み、ガスバーナ16が点火状態にされる。
次に、出口温度センサ21により検知される出口温度が出口設定温度(たとえば70℃)よりも3℃低い温度(つまり67℃)以上になったか否かの判別がされる(ステップP8)。図4で説明したように乾燥恒率期では、ドラム出口温度は設定温度70℃には達しないから、上述の処理が繰り返される。
やがて乾燥恒率期が過ぎ、温調運転に切換わる前には、ステップP8で、ドラム出口温度が67℃を超えるときが来る(ステップP8でYES)。この場合には、ファンモータ15の位相制御レベルが切換えられて、送風ファンが最大風量にされる(ステップP9)。このようにする理由は、衣類の乾燥が進んで出口設定温度が67℃に達したときには、衣類に含まれている水分は少ないのに、高温の加熱空気が衣類に供給されることになり、加熱空気により衣類が熱的なダメージを受け易い。そこで、送風ファン14の風量を最大風量とすることで、温調運転に入る衣類に対して熱的なダメージを軽減できるようにしたものである。
乾燥機により何回も乾燥運転をしている間に、リントフィルタ19の目詰まり等により、送風路を流れる風量が徐々に低下してくる。風量が低下すると、入口温度センサ18の検知温度Tiが120℃以上になることがある(ステップP2でYES)。この場合、ファンモータ15の位相制御レベルが最高速になっているか否かが判別され(ステップP3)、そうでない場合は、電源周波数が60Hzか否かの判別がされて(ステップP10)、60Hzのときにはファンモータ15の速度が1段階レベルアップされ(ステップP11)、電源周波数が50Hzのときにはファンモータ15の速度が最高速度に切換えられる(ステップP12)。つまり、図8(2)の状態にされる。
ステップP3においてファンモータ15が最高速度にされている場合には、さらに入口温度Tiが140℃以上か否かの判別がされ、入口温度Tiが140℃以上であれば、ガスバーナ16がオフにされる。
その後は、ステップP6以降の制御へと進む。
従って、通風路の風量が低下した場合には、送風ファン14による風量が増加され、風量が一定に保たれる。また、電源周波数が60Hzであれ、50Hzであれ、その電源周波数の違いに関わらず、送風路の風量を一定に保つことができる。よって、乾燥効率の良い乾燥機を提供することができる。
この発明は以上説明した実施形態に限定されるものではなく、請求項記載の範囲内において種々の変更が可能である。
この発明の一実施形態にかかる乾燥機の正面図であり、内部構造がわかるようにケーシング前側面が取り除かれた状態の図である。 図1のA−A矢視図である。 この発明の一実施形態にかかる乾燥機の簡略化した背面図で、ドラムモータの取付構造を説明するための図である。 この発明の一実施形態にかかる乾燥機における乾燥時間とドラム出口温度との関係を示す図である。 乾燥機のドラム内における衣類の状態を示す図解的な図である。 この発明の一実施形態にかかる乾燥機の制御回路の構成を示すブロック図である。 この発明の一実施形態にかかる乾燥機におけるドラムの回転制御の内容を示すフローチャートである。 この発明の一実施形態にかかる乾燥機の排気性能を示すP−Q線図であり、ファンモータの位相制御の切換えの仕方を説明するための図である。 図8の位相制御の切換えを実行するためのフローチャートである。
符号の説明
1 乾燥機
3 ドラム
4 回転軸
7 従動プーリ
8 ドラムモータ
9 回転軸
10 駆動プーリ
11 ベルト
12 給気ダクト
13 排気ダクト
14 送風ファン
15 ファンモータ
18 入口温度センサ
21 出口温度センサ
23 モータ台
24 回動支軸
25 ガイド軸
26 コイルばね
27 ナット
30 制御回路
31 インバータ
32 位相制御回路

Claims (2)

  1. 乾燥すべき衣類が収容されるドラムと、
    加熱空気を前記ドラムへ供給する入口および前記ドラム内を通った空気が出る出口と、
    前記出口から出る空気の温度を検知するための出口温度センサと、
    運転時にドラムを回転させるための駆動手段と、
    前記駆動手段によるドラム回転状態を、予め定める態様で正転および逆転するように反転させる反転切換手段と、を含み、
    前記ドラムは水平な回転軸回りに回転をし、前記回転軸方向に正面側から見たとき、前記加熱空気は左上方から前記ドラムへ入り、前記ドラム内を右下方へと流れ、右下方から前記ドラム外へ出るように構成されていて、
    前記出口温度センサの検知温度が乾燥恒率期を過ぎた状態における設定温度に達するまでは、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを左方向への回転をはさみながら、右方向へ回転させ、
    前記出口温度センサの検知温度が前記設定温度に達した後は、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを左方向への回転をはさみながら、前記右方向回転に係る時間に比べて相対的に短い時間右方向へ回転させることを特徴とする乾燥機。
  2. 乾燥すべき衣類が収容されるドラムと、
    加熱空気を前記ドラムへ供給する入口および前記ドラム内を通った空気が出る出口と、
    前記出口から出る空気の温度を検知するための出口温度センサと、
    運転時にドラムを回転させるための駆動手段と、
    前記駆動手段によるドラム回転状態を、予め定める態様で正転および逆転するように反転させる反転切換手段と、を含み、
    前記ドラムは水平な回転軸回りに回転をし、前記回転軸方向に正面側から見たとき、前記加熱空気は右上方から前記ドラムへ入り、前記ドラム内を左下方へと流れ、左下方から前記ドラム外へ出るように構成されていて、
    前記出口温度センサの検知温度が乾燥恒率期を過ぎた状態における設定温度に達するまでは、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを右方向への回転をはさみながら、左方向へ回転させ、
    前記出口温度センサの検知温度が前記設定温度に達した後は、前記反転切換手段は前記駆動手段により前記ドラムを右方向への回転をはさみながら、前記左方向回転に係る時間に比べて相対的に短い時間左方向へ回転させることを特徴とする乾燥機。
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