JP4144343B2 - 流体供給システム - Google Patents

流体供給システム Download PDF

Info

Publication number
JP4144343B2
JP4144343B2 JP2002363701A JP2002363701A JP4144343B2 JP 4144343 B2 JP4144343 B2 JP 4144343B2 JP 2002363701 A JP2002363701 A JP 2002363701A JP 2002363701 A JP2002363701 A JP 2002363701A JP 4144343 B2 JP4144343 B2 JP 4144343B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
booster
fluid
flow rate
pressure
gear pump
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2002363701A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004197573A (ja
Inventor
精鋭 増田
易 松永
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
IHI Corp
Original Assignee
IHI Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by IHI Corp filed Critical IHI Corp
Priority to JP2002363701A priority Critical patent/JP4144343B2/ja
Publication of JP2004197573A publication Critical patent/JP2004197573A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4144343B2 publication Critical patent/JP4144343B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Rotary Pumps (AREA)
  • Details And Applications Of Rotary Liquid Pumps (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料等の流体供給システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、航空機等に用いられるジェットエンジン(ターボファンエンジン)の燃料供給システムは、図3に示される如く、燃料タンク1からの燃料を昇圧部としての燃料ポンプ2によって昇圧し、スロットルレバーの位置等の情報が伝達される流量制御ユニット3によってその流量を決定し、設定流量の燃料をジェットエンジンにおける燃焼器5に送り込みつつ、余剰分を燃料ポンプ2の入側に送り返す構成となっている。
【0003】
ここで、前記燃料ポンプ2としては、従来、図3に示されるようなギアポンプが用いられており、この場合、エンジンから伝達された回転運動がエンジン補機としてのギアボックス(AGB:accessory gear box)内の歯車を介して、ギアポンプを駆動するようになっている。そのため、ギアポンプの吐出流量は、エンジンの回転数に略比例するようになっている。
【0004】
前記流量制御ユニット3は、オリフィスの式で差圧が一定に保持されている場合、流量は絞りの開度に比例するという原理に基づくものであって、
開度調節により燃料の流量を設定流量とする計量弁301と、
図示していないトルクモータによりノズルフラッパー機構を介して電流を計量弁301の弁体移動速度に比例させつつ、計量弁301の開度を変位計で捉えてフィードバック制御を行うデジタル電子制御装置302と、
前記計量弁301の前後の差圧を感知する差圧感知弁303と、
該差圧感知弁303で感知した計量弁301の前後の差圧を一定に保持するよう燃料ポンプ2から吐出された燃料の一部をその吸込側へ戻すバイパス弁304と、
圧損を生じさせることにより常に流量制御ユニット3の出口における燃料の圧力を燃焼器5の圧力よりも高く保持する背圧調整弁305と
を備えてなる構成を有している。
【0005】
尚、航空機の燃料系統に関する発明としては、例えば、特許文献1に開示されたようなものが存在する。
【0006】
【特許文献1】
特開平7−317564号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、前記燃料ポンプ2や流量制御ユニット3における各種弁(差圧感知弁303、バイパス弁304、背圧調整弁305)等の油圧機器自体の機械的信頼性は比較的安定しているが、デジタル電子制御装置302におけるトルクモータ等の電気部品の故障率が安定しないため、より高い信頼性を要求されるシステムでは、前記燃料ポンプ2並びに流量制御ユニット3をそれぞれ二個ずつ設けて、全体を二重化することが一般に行われている。
【0008】
しかしながら、前述の如く、単にシステム全体を二重化するのでは、全体の重量が増加すると共に、前記燃料ポンプ2の駆動用ギアボックス等も二個必要になって大型化が避けられず、特に、重量面並びにスペース面において制約の多い航空機等の燃料供給システムとしては不利となり、改善が望まれていた。
【0009】
本発明は、斯かる実情に鑑み、重量増加を最小限に抑え、小型軽量化を図りつつ、信頼性をより向上させ得る流体供給システムを提供しようとするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ポンプから吐出される流体を流量制御ユニットにより設定流量だけ機器へ送り込みつつ余剰分をポンプの入側に送り返すようにした流体供給システムにおいて、
ポンプを第一昇圧部と第二昇圧部とを有する三連式のギアポンプとし、
流量制御ユニットを、ギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体のうち設定流量の流体を機器へ送り込みつつ余剰分をギアポンプの第一昇圧部の入側に送り返す第一流量制御ユニットと、ギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体のうち設定流量の流体を機器へ送り込みつつ余剰分をギアポンプの第二昇圧部の入側に送り返す第二流量制御ユニットとに分割形成し、
第一流量制御ユニットの停止時にギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体を第一昇圧部の入側へ戻して第一昇圧部をアンロード状態とし得る第一切換弁と、
第二流量制御ユニットの停止時にギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体を第二昇圧部の入側へ戻して第二昇圧部をアンロード状態とし得る第二切換弁とを具備したことを特徴とする流体供給システムにかかるものである。
【0011】
上記手段によれば、以下のような作用が得られる。
【0012】
通常運転時には、三連式のギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体が、第一流量制御ユニットによって設定流量だけ機器へ送り込まれつつ余剰分がギアポンプの第一昇圧部の入側に送り返されると共に、ギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体が、第二流量制御ユニットによって設定流量だけ機器へ送り込まれつつ余剰分がギアポンプの第二昇圧部の入側に送り返される。
【0013】
これに対し、第一流量制御ユニットのトルクモータ等の電気部品が故障する等して該第一流量制御ユニットを停止させる際には、第一切換弁の切換により、ギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体が第一昇圧部の入側へ戻されて第一昇圧部がアンロード状態とされ、ギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体の第二流量制御ユニットによる機器への送給は継続される一方、第二流量制御ユニットのトルクモータ等の電気部品が故障する等して該第二流量制御ユニットを停止させる際には、第二切換弁の切換により、ギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体が第二昇圧部の入側へ戻されて第二昇圧部がアンロード状態とされ、ギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体の第一流量制御ユニットによる機器への送給は継続される。
【0014】
即ち、三連式のギアポンプを用いることにより、単にシステム全体を二重化するのとは異なり、全体の重量の増加が抑えられると共に、ポンプ自体がコンパクトになるだけではなく、駆動軸並びにマウントがそれぞれ一つあれば良く、しかも、ポンプの駆動用ギアボックス等も一個で済み小型化が可能となり、特に、重量面並びにスペース面において制約の多い航空機等の燃料供給システムとして有利となる。
【0015】
前記流体供給システムにおいては、ギアポンプの第一昇圧部の入口へ流体を導くための第一吸込ライン途中に第一逆止弁を設け、第一流量制御ユニットの停止時に第一切換弁によってギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体を前記第一逆止弁より下流側における第一吸込ライン途中へ戻すよう構成し、
第一逆止弁より上流側における第一吸込ライン途中から分岐し且つギアポンプの第二昇圧部の入口へ流体を導くための第二吸込ライン途中に第二逆止弁を設け、第二流量制御ユニットの停止時に第二切換弁によってギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体を前記第二逆止弁より下流側における第二吸込ライン途中へ戻すよう構成し、
第一切換弁より上流側における第一吐出ライン途中と前記第二切換弁より上流側における第二吐出ライン途中とを連通ラインによって連通させ、
ギアポンプの原動ギアと第一従動ギアと第二従動ギアを回転自在に支承する原動軸受と第一軸受と第二軸受の軸方向へ可動に配設された可動側板の高圧受圧面に、連通ラインにおける流体圧を印加し、原動軸受と第一軸受の可動側板の低圧受圧面に、第一逆止弁より下流側における第一吸込ラインの流体圧を印加し、第二軸受の可動側板の低圧受圧面に、第二逆止弁より下流側における第二吸込ラインの流体圧を印加するよう構成することができ、
このようにすると、第一昇圧部及び第二昇圧部の両方が通常のノーマル状態で運転されている場合、連通ラインにおける流体圧は高圧で、第一吸込ライン及び第二吸込ラインの流体圧は低圧となり、又、第一昇圧部或いは第二昇圧部のいずれか一方がアンロード状態とされた場合であっても、連通ラインにおける流体圧はやはり高圧に保持可能で、且つアンロード状態とされた側の第一吸込ライン或いは第二吸込ラインの流体圧も高圧に保持することが可能となり、これにより、各可動側板の受圧面に作用させる受圧面側流体圧を、ギア側から可動側板が受けるギア側流体圧に対して釣り合わせることが可能となり、可動側板のギア側面に対する押付力が常に適正に保持され、ギアの焼き付きが生じたり或いは隙間が生じたりすることを回避可能となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図示例と共に説明する。
【0017】
図1は本発明を実施する形態の一例であって、図中、図3と同一の符号を付した部分は同一物を表わしており、基本的な構成は図3に示す従来のものと同様であるが、本図示例の特徴とするところは、図1に示す如く、燃料等の流体の昇圧部としての燃料ポンプ2を、第一昇圧部9と第二昇圧部10とを有する三連式のギアポンプとし、
流量制御ユニット3を、ギアポンプの第一昇圧部9から吐出される流体としての燃料のうち設定流量の燃料を機器としての燃焼器5へ送り込みつつ余剰分をギアポンプの第一昇圧部9の入側に送り返す第一流量制御ユニット3aと、ギアポンプの第二昇圧部10から吐出される流体としての燃料のうち設定流量の燃料を機器としての燃焼器5へ送り込みつつ余剰分をギアポンプの第二昇圧部10の入側に送り返す第二流量制御ユニット3bとに分割形成し、
第一流量制御ユニット3aの停止時にギアポンプの第一昇圧部9から吐出される燃料を第一昇圧部9の入側へ戻して第一昇圧部9をアンロード状態とし得る第一切換弁40aと、
第二流量制御ユニット3bの停止時にギアポンプの第二昇圧部10から吐出される燃料を第二昇圧部10の入側へ戻して第二昇圧部10をアンロード状態とし得る第二切換弁40bと
を具備した点にある。
【0018】
前記三連式のギアポンプとした燃料ポンプ2は、ジェットエンジン等の駆動系から伝達された回転運動により駆動力を得る原動ギア20と、該原動ギア20を挟んで互いに対向する位置に配設される二つの従動ギア(第一従動ギア21、及び第二従動ギア22)とを含んで構成されている。
【0019】
図1に示すように、原動ギア20と第一従動ギア21並びに第二従動ギア22とはそれぞれケーシング23内で互いにかみ合わされており、第一吸込口24と第二吸込口25からそれぞれギアの歯と歯の間に流れ込んだ燃料は、ギアの回転に伴って隣り合う歯とケーシング23の壁面とで囲まれる空間に閉じ込められて昇圧され、第一吐出口26と第二吐出口27まで移動して送り出される。即ち、この燃料ポンプ2は、原動ギア20と第一従動ギア21とを主体とする第一昇圧部9と、原動ギア20と第二従動ギア22とを主体とする第二昇圧部10とを有する構造となっている。第一従動ギア21と第二従動ギア22とは同じ大きさのギアが用いられており、第一昇圧部9と第二昇圧部10とは、原動ギア20の回転数に対する吐出流量が同一である。尚、各ギアの歯形としては、平歯、はす歯等に限定されず、正弦曲線やトロコイド曲線等、さまざまな歯形が適用可能である。
【0020】
前記燃料ポンプ2の第一昇圧部9の第一吸込口24と第二昇圧部10の第二吸込口25にはそれぞれ、燃料タンク1から延びる第一吸込ライン28と第二吸込ライン29とを分岐接続し、第一昇圧部9の第一吐出口26には、前記第一切換弁40aを介して第一流量制御ユニット3aへ通じる第一吐出ライン30を接続すると共に、第二昇圧部10の第二吐出口27には、前記第二切換弁40bを介して第二流量制御ユニット3bへ通じる第二吐出ライン31を接続し、前記第一吸込ライン28途中には第一逆止弁32を設け、該第一逆止弁32より下流側における第一吸込ライン28途中には、通常運転時には第一流量制御ユニット3aからの燃料の余剰分を戻し且つ第一流量制御ユニット3aの停止時には第一切換弁40aの切り換えによってギアポンプの第一昇圧部9から吐出される燃料を戻すための第一返戻ライン34を接続し、前記第二吸込ライン29途中には第二逆止弁33を設け、該第二逆止弁33より下流側における第二吸込ライン29途中には、通常運転時には第二流量制御ユニット3bからの燃料の余剰分を戻し且つ第二流量制御ユニット3bの停止時には第二切換弁40bの切り換えによってギアポンプの第二昇圧部10から吐出される燃料を戻すための第二返戻ライン35を接続し、第一切換弁40aより上流側における第一吐出ライン30途中と前記第二切換弁40bより上流側における第二吐出ライン31途中とを連通ライン41によって連通させるようにしてある。
【0021】
前記第一切換弁40aは、第一昇圧部9から吐出される燃料を第一流量制御ユニット3aへ導き且つ第一流量制御ユニット3aから戻される燃料の余剰分を第一返戻ライン34へ導くノーマルポジションN1と、第一昇圧部9から第一吐出ライン30に吐出される燃料を第一返戻ライン34へ導くアンロードポジションU1とに切換可能となっており、前記第二切換弁40bは、第二昇圧部10から吐出される燃料を第二流量制御ユニット3bへ導き且つ第二流量制御ユニット3bから戻される燃料の余剰分を第二返戻ライン35へ導くノーマルポジションN2と、第二昇圧部10から第二吐出ライン31に吐出される燃料を第二返戻ライン35へ導くアンロードポジションU2とに切換可能となっている。
【0022】
一方、前記原動ギア20と第一従動ギア21と第二従動ギア22はそれぞれ、ジャーナルベアリング等の原動軸受36と第一軸受37と第二軸受38によって回転自在に支承され、各軸受36,37,38はそれぞれ、各ギアの一方の側面側に固定配置される固定側板36a,37a,38aと、各ギアの他方の側面側に軸方向へ可動に配設された可動側板36b,37b,38bとを備え、該可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面36d,37d,38dに燃料等の流体の圧力を作用させることにより、可動側板36b,37b,38bをギアの側面に押し付けてシールを行うようになっているが、本図示例の場合、前記ギアポンプの原動ギア20と第一従動ギア21と第二従動ギア22を回転自在に支承する原動軸受36と第一軸受37と第二軸受38の軸方向へ可動に配設された可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cに、連通ライン41における流体圧(ノーマル状態でもアンロード状態でも常に高圧となる)を印加し、原動軸受36と第一軸受37の可動側板36b,37bの低圧受圧面36d,37dに、第一逆止弁32より下流側における第一吸込ライン28の流体圧(ノーマル状態では低圧となり、アンロード状態では高圧となる)を印加し、第二軸受38の可動側板38bの低圧受圧面38dに、第二逆止弁33より下流側における第二吸込ライン29の流体圧(ノーマル状態では低圧となり、アンロード状態では高圧となる)を印加するようにし、これにより、図2に示す如く、可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面36d,37d,38dに作用させる各々のトータルの受圧面側流体圧が、ギア側から可動側板36b,37b,38bが受けるギア側流体圧と釣り合うようにしてある。
【0023】
次に、上記図示例の作用を説明する。
【0024】
通常運転時には、第一切換弁40aと第二切換弁40bはノーマルポジションN1,N2に切り換えられており、三連式のギアポンプの第一昇圧部9から第一吐出ライン30に吐出される流体としての燃料が、第一流量制御ユニット3aによって設定流量だけ燃焼器5へ送り込まれつつ余剰分が第一返戻ライン34を介してギアポンプの第一昇圧部9の入側に送り返されると共に、ギアポンプの第二昇圧部10から第二吐出ライン31に吐出される流体としての燃料が、第二流量制御ユニット3bによって設定流量だけ燃焼器5へ送り込まれつつ余剰分が第二返戻ライン35を介してギアポンプの第二昇圧部10の入側に送り返される。
【0025】
これに対し、第一流量制御ユニット3aのトルクモータ等の電気部品が故障する等して該第一流量制御ユニット3aを停止させる際には、第一切換弁40aのアンロードポジションU1への切換により、ギアポンプの第一昇圧部9から第一吐出ライン30に吐出される燃料が第一返戻ライン34を介し第一昇圧部9の入側へ戻されて第一昇圧部9がアンロード状態とされ、ギアポンプの第二昇圧部10から吐出される燃料の第二流量制御ユニット3bによる燃焼器5への送給は継続される。一方、第二流量制御ユニット3bのトルクモータ等の電気部品が故障する等して該第二流量制御ユニット3bを停止させる際には、第二切換弁40bのアンロードポジションU2への切換により、ギアポンプの第二昇圧部10から第二吐出ライン31に吐出される燃料が第二返戻ライン35を介し第二昇圧部10の入側へ戻されて第二昇圧部10がアンロード状態とされ、ギアポンプの第一昇圧部9から吐出される燃料の第一流量制御ユニット3aによる燃焼器5への送給は継続される。
【0026】
即ち、前記燃料ポンプ2として三連式のギアポンプを用いることにより、単にシステム全体を二重化するのとは異なり、全体の重量の増加が抑えられると共に、燃料ポンプ2自体がコンパクトになるだけではなく、駆動軸並びにマウントがそれぞれ一つあれば良く、しかも、燃料ポンプ2の駆動用ギアボックス等も一個で済み小型化が可能となり、特に、重量面並びにスペース面において制約の多い航空機等の燃料供給システムとして有利となる。
【0027】
又、本図示例においては、前記ギアポンプの原動ギア20と第一従動ギア21と第二従動ギア22を回転自在に支承する原動軸受36と第一軸受37と第二軸受38の軸方向へ可動に配設された可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cに、連通ライン41における流体圧を印加し、原動軸受36と第一軸受37の可動側板36b,37bの低圧受圧面36d,37dに、第一逆止弁32より下流側における第一吸込ライン28の流体圧を印加し、第二軸受38の可動側板38bの低圧受圧面38dに、第二逆止弁33より下流側における第二吸込ライン29の流体圧を印加するようにしてあるが、このようにすると、第一昇圧部9及び第二昇圧部10の両方がノーマル状態で運転されている場合、連通ライン41における流体圧は高圧で、第一吸込ライン28及び第二吸込ライン29の流体圧は低圧となり、又、第一昇圧部9或いは第二昇圧部10のいずれか一方がアンロード状態とされた場合であっても、連通ライン41における流体圧はやはり高圧に保持可能で、且つアンロード状態とされた側の第一吸込ライン28或いは第二吸込ライン29の流体圧も高圧に保持することが可能となり、これにより、図2に示す如く、可動側板36b,37b,38bの高圧受圧面36c,37c,38cと低圧受圧面36d,37d,38dに作用させる各々のトータルの受圧面側流体圧を、ギア側から可動側板36b,37b,38bが受けるギア側流体圧に対して釣り合わせることが可能となり、可動側板36b,37b,38bのギア側面に対する押付力が常に適正に保持され、ギアの焼き付きが生じたり或いは隙間が生じたりすることを回避可能となる。
【0028】
こうして、重量増加を最小限に抑え、小型軽量化を図りつつ、信頼性をより向上させ得る。
【0029】
尚、本発明の流体供給システムは、上述の図示例にのみ限定されるものではなく、航空機等に用いられるジェットエンジンの燃料供給システムに限らず、さまざまな流体を扱う供給システムに適用可能なこと等、その他、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。
【0030】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の流体供給システムによれば、重量増加を最小限に抑え、小型軽量化を図りつつ、信頼性をより向上させ得るという優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を実施する形態の一例の概要構成図である。
【図2】図1のII部拡大図である。
【図3】従来例の概要構成図である。
【符号の説明】
2 燃料ポンプ(ポンプ)
3 流量制御ユニット
3a 第一流量制御ユニット
3b 第二流量制御ユニット
5 燃焼器(機器)
9 第一昇圧部
10 第二昇圧部
20 原動ギア
21 第一従動ギア
22 第二従動ギア
28 第一吸込ライン
29 第二吸込ライン
30 第一吐出ライン
31 第二吐出ライン
32 第一逆止弁
33 第二逆止弁
34 第一返戻ライン
35 第二返戻ライン
36 原動軸受
36a 固定側板
36b 可動側板
36c 高圧受圧面
36d 低圧受圧面
37 第一軸受
37b 可動側板
37c 高圧受圧面
37d 低圧受圧面
38 第二軸受
38b 可動側板
38c 高圧受圧面
38d 低圧受圧面
40a 第一切換弁
40b 第二切換弁
41 連通ライン
N1 ノーマルポジション
N2 ノーマルポジション
U1 アンロードポジション
U2 アンロードポジション

Claims (2)

  1. ポンプから吐出される流体を流量制御ユニットにより設定流量だけ機器へ送り込みつつ余剰分をポンプの入側に送り返すようにした流体供給システムにおいて、
    ポンプを第一昇圧部と第二昇圧部とを有する三連式のギアポンプとし、
    流量制御ユニットを、ギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体のうち設定流量の流体を機器へ送り込みつつ余剰分をギアポンプの第一昇圧部の入側に送り返す第一流量制御ユニットと、ギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体のうち設定流量の流体を機器へ送り込みつつ余剰分をギアポンプの第二昇圧部の入側に送り返す第二流量制御ユニットとに分割形成し、
    第一流量制御ユニットの停止時にギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体を第一昇圧部の入側へ戻して第一昇圧部をアンロード状態とし得る第一切換弁と、
    第二流量制御ユニットの停止時にギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体を第二昇圧部の入側へ戻して第二昇圧部をアンロード状態とし得る第二切換弁とを具備したことを特徴とする流体供給システム。
  2. ギアポンプの第一昇圧部の入口へ流体を導くための第一吸込ライン途中に第一逆止弁を設け、第一流量制御ユニットの停止時に第一切換弁によってギアポンプの第一昇圧部から吐出される流体を前記第一逆止弁より下流側における第一吸込ライン途中へ戻すよう構成し、
    第一逆止弁より上流側における第一吸込ライン途中から分岐し且つギアポンプの第二昇圧部の入口へ流体を導くための第二吸込ライン途中に第二逆止弁を設け、第二流量制御ユニットの停止時に第二切換弁によってギアポンプの第二昇圧部から吐出される流体を前記第二逆止弁より下流側における第二吸込ライン途中へ戻すよう構成し、
    第一切換弁より上流側における第一吐出ライン途中と前記第二切換弁より上流側における第二吐出ライン途中とを連通ラインによって連通させ、
    ギアポンプの原動ギアと第一従動ギアと第二従動ギアを回転自在に支承する原動軸受と第一軸受と第二軸受の軸方向へ可動に配設された可動側板の高圧受圧面に、連通ラインにおける流体圧を印加し、原動軸受と第一軸受の可動側板の低圧受圧面に、第一逆止弁より下流側における第一吸込ラインの流体圧を印加し、第二軸受の可動側板の低圧受圧面に、第二逆止弁より下流側における第二吸込ラインの流体圧を印加するよう構成した請求項1記載の流体供給システム。
JP2002363701A 2002-12-16 2002-12-16 流体供給システム Expired - Lifetime JP4144343B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002363701A JP4144343B2 (ja) 2002-12-16 2002-12-16 流体供給システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002363701A JP4144343B2 (ja) 2002-12-16 2002-12-16 流体供給システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004197573A JP2004197573A (ja) 2004-07-15
JP4144343B2 true JP4144343B2 (ja) 2008-09-03

Family

ID=32761775

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002363701A Expired - Lifetime JP4144343B2 (ja) 2002-12-16 2002-12-16 流体供給システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4144343B2 (ja)

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5040214B2 (ja) 2006-08-23 2012-10-03 株式会社Ihi 三連式ギアポンプ
JP6023456B2 (ja) * 2012-04-12 2016-11-09 富士重工業株式会社 航空機燃料ポンプのエアロック防止システム及び航空機燃料ポンプのエアロック防止方法
WO2017009994A1 (ja) 2015-07-16 2017-01-19 株式会社Ihi 3連ギアポンプ及び流体供給装置
JP7248114B2 (ja) * 2019-06-11 2023-03-29 株式会社Ihi ポンプシステム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004197573A (ja) 2004-07-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US11060534B2 (en) Linear actuator assembly and system
US10072676B2 (en) System to pump fluid and control thereof
JP2009531598A (ja) 可変容量スライディングベーンポンプ
JP2019533108A (ja) 二重入力ポンプおよびシステム
US11054026B2 (en) Hydrostatic transmission assembly and system
JP2005519223A (ja) 可変液圧ポンプの制御装置
JP6044721B2 (ja) 燃料システム
WO2014112484A1 (ja) 燃料システム
US7591640B2 (en) Three gear type gear pump of a fuel supply system
US11067170B2 (en) Hydrostatic transmission assembly and system
WO2008023619A1 (en) Three-throw gear pump
CN113236556B (zh) 一种谐波型线的齿轮式调压油泵
JP4144343B2 (ja) 流体供給システム
JP2005047296A (ja) パワーステアリング装置
JP4065721B2 (ja) 直列並列切り替え用ダブルギアポンプおよび切り替え回路
US3614269A (en) Integrated pump-control system using a unitized pump
US20130098468A1 (en) Hydraulic distribution system employing a dual pump
KR20010007005A (ko) 가스 터빈용 조합된 리프트 및 작동유 공급 시스템 및가스 터빈용 리프트 및 작동유 공급 방법
JP2002070757A (ja) 可変容量ギヤポンプ
WO2017009994A1 (ja) 3連ギアポンプ及び流体供給装置
JP4200919B2 (ja) ギアポンプ
WO1995020099A1 (en) Pumping arrangement
JPH11117876A (ja) 回転式ポンプ及び回転式ポンプを用いたブレーキ装置
JP4585730B2 (ja) 歯車ポンプ及び歯車ポンプの組立方法
JP2000265769A (ja) アースオーガー等の駆動機構

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20051116

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20080521

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080527

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080609

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4144343

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110627

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120627

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130627

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140627

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term