JP4143269B2 - 可変速システムおよびその過電圧保護装置の保護方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置を過電圧から保護するために過電圧保護装置を採用している可変速システムおよびその過電圧保護装置の保護方法に係り、特に系統故障時に発生する過電圧から過電圧保護装置を保護する可変速システムおよびその過電圧保護装置の保護方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図4は従来の可変速システムを示す系統図である。なお、図4は可変速システムの中でも、特に水力・揚水発電所に用いられる発電電動機の場合を示している。
【0003】
図4に示すように、発電電動機1は、固定子1aおよび回転子1bから構成され、固定子1aは遮断器5および相切替断路器6を介して系統4と接続されている。一方、発電電動機1の回転子1bには、電力変換装置2から二次回路8を介して可変周波数の励磁電流が供給され、これによって発電電動機1の回転子1bは可変速度で回転する。すなわち、発電電動機1は回転子(2次側巻線)1bを可変周波数の励磁電流によって励磁することで可変速度の運転を可能とした誘導機である(以下、可変速揚水発電などに用いられる巻線型交流励磁同期機も含めて誘導機という)。
【0004】
また、この電力変換装置2と発電電動機1の回転子1bを結ぶ二次回路8には、過電圧保護装置3と、過電圧保護装置3の制御を行う制御手段としての過電圧保護制御装置9とが接続されている。そして、遮断器5は、その開閉によって発電電動機1が電力の入出力を行う系統4から発電電動機1を解列し、もしくは系統4に対して並列するために設けられており、相切替断路器6は、発電電動機1の回転方向を反転させるものである。
【0005】
これらの構成によって、系統4に故障が発生すると、発電電動機1の固定子1aの電圧が変化し、回転子1bに電圧を誘起させる。この回転子1bに誘起された電圧は二次回路8を介して電力変換装置2に印加されるものの、回転子1bに誘起される電圧が大きく、過電圧である場合、電力変換装置2が故障するおそれがある。このため、過電圧が生じた場合、この過電圧を過電圧保護制御装置9にて検知し、これによって過電圧保護制御装置9は、過電圧保護装置3を作動させる制御を行い電力変換装置2に印加する過電圧を抑制する。
【0006】
このように図4の構成では系統4に故障が発生した場合でも、過電圧保護装置3が過電圧を抑制するため、発電電動機1を継続して運転させるように制御することができる。ここで、過電圧保護装置3は、経済性を考慮して過電圧抑制に必要な素子容量に若干の余裕を見込んで設計することが普通である。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、系統4に数秒間といった短時間のうちに連続して故障が発生した場合、過電圧保護装置3内の素子が熱的な使用限界を超えてしまい、過電圧保護装置3が故障する可能性がある。
【0008】
ところが、通常、このように系統4に短時間に連続して起きる故障についても過電圧から保護できるように過電圧保護装置3内の素子容量に十分な余裕を見込んで設計することは難しい。これは、系統4に短時間のうちに連続して故障が発生することは非常に稀であり、また、系統4のこういった故障を想定するとしても、想定し得るあらゆる状況で過電圧を抑制するために必要な素子の容量を決定することが非常に難しいためである。
【0009】
なお、過電圧保護装置3の素子容量を、短時間内に数回の故障にも耐えられるだけの大きさに設計することは技術的に可能であるが、この場合、過電圧保護装置が非常に高価になってしまう上、想定した回数以上の故障が系統4において起きれば、同様にして過電圧保護装置3の素子が熱的に使用限界を超えて故障することになる。
【0010】
本発明は上記事情を考慮してなされたもので、過電圧保護装置の素子容量を大きくすることなく、所定時間内に連続して発生する過電圧に対して過電圧保護装置を故障させることのない可変速システムおよびその過電圧保護装置の保護方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するため、請求項1記載の発明に係る可変速システムでは、可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置と、前記過電圧を検出して過電圧保護装置を動作させる制御手段とを備える可変速システムにおいて、前記制御手段に前記遮断器の開閉を制御する遮断器制御手段を付加し、前記制御手段は、所定時間内に予め定められた回数の過電圧が発生したときに遮断器を開く制御を行うことを特徴とする。
【0012】
請求項1記載の発明に係る可変速システムによれば、過電圧保護装置の制御手段に遮断器の開閉を制御する遮断器制御手段を付加し、所定時間内に予め定められた回数の過電圧が発生したときに遮断器を開く制御を行うことにより、連続して発生する可能性のある過電圧から電力変換装置および過電圧保護装置を保護することができる。
【0019】
請求項2記載の発明に係る可変速システムでは、可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置と、前記過電圧を検出して過電圧保護装置を動作させる過電圧保護制御手段とを備える可変速システムにおいて、前記回転子と前記電力変換装置とを結ぶ二次回路で消費される電力量を検出する電力量検出手段と、この電力量検出手段に接続され、前記電力量が所定時間内に一定値を超える場合に前記遮断器を開く制御を行う遮断器制御手段と、を備えることを特徴とする。
【0020】
請求項2記載の発明に係る可変速システムによれば、誘導機の回転子に誘起された過電圧に伴って発生する電力量を検出し、この検出結果に基づいて遮断器を開操作するため、短時間内に連続して過電圧が発生する場合でも過電圧保護装置内の素子の故障を防ぐことができる。
【0021】
請求項3記載の発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法では、可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置とを備える可変速システムの過電圧保護装置の保護方法において、所定時間内の前記過電圧の検出回数が予め定められた回数以下の場合、前記過電圧保護装置を作動させ、前記予め定められた回数を超えて前記過電圧を検出した際には前記遮断器を開いて前記誘導機を系統から解列させることを特徴とする。
【0022】
請求項3記載の発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法によれば、所定時間内の過電圧の検出回数が予め定められた回数以下の場合、過電圧保護装置を作動させ、予め定められた回数を超えて過電圧を検出した際には遮断器を開いて誘導機を系統から解列させることにより、連続して発生する可能性のある系統故障による過電圧から電力変換装置および過電圧保護装置を保護することができる。
【0025】
請求項4記載の発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法では、可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置とを備える可変速システムの過電圧保護装置の保護方法において、所定時間内に前記回転子に供給される電力量が予め定められた値以下の場合に前記過電圧保護装置を作動させ、前記所定時間内に前記回転子に前記予め定められた値を超える前記電力量が供給されたことを検出した際には前記遮断器を開いて前記誘導機を系統から解列させることを特徴とする。
【0026】
請求項4記載の発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法によれば、所定時間内に回転子に供給される電力量が予め定められた値以下の場合に過電圧保護装置を作動させ、所定時間内に回転子に予め定められた値を超える電力量が供給されたことを検出した際には、遮断器を開いて誘導機を系統から解列させることにより、電力変換装置および過電圧保護装置を保護することができる。
【0027】
請求項5記載の発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法では、請求項3または4に記載の可変速システムの過電圧保護装置の保護方法において、遮断器を開いた後一定時間が経過したときに、誘導機が可変速運転範囲内の回転速度で回転している場合、前記遮断器を再び閉じて前記誘導機を系列に再並列することを特徴とする。
【0028】
請求項5記載の発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法によれば、遮断器を開いた後一定時間が経過したときに、誘導機が可変速運転範囲内の回転速度で回転している場合、遮断器を再び閉じて誘導機を系列に再並列することにより、誘導機を停止させることなく、運転を継続することができる。
【0029】
したがって、請求項3ないし5によれば、遮断器が開いて誘導機を系統から解列させたり、あるいは可変速運転範囲であれば、継続して運転することができるため、系統のニーズに合致した誘導機の運転を実現することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0031】
[第1実施形態]
図1は本発明に係る可変速システムの第1実施形態を示す系統図である。なお、従来の構成と同一の部分には同一の符号を付して説明する。その他の実施形態も同様である。また、図3は本発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法の各実施形態における動作順序を示すフローチャートである。
【0032】
図1において、誘導機7は、固定子7aおよび回転子7bから構成され、この回転子7bには電力変換装置2から可変周波数の励磁電流が供給され、これによって誘導機7の回転子7bは可変速度で回転することが可能に構成されている。そして、電力変換装置2と誘導機7の回転子7bとを接続する二次回路8には、誘導機7の回転子7bに誘起される過電圧から電力変換装置2を保護する過電圧保護装置3と、この過電圧保護装置3を制御する制御手段として過電圧保護制御装置9とが接続されている。ここで、系統4と誘導機7との間に設けられた遮断器5は、その開閉によって誘導機7を系統4から解列し、もしくは系統4に対して並列するものであり、相切替断路器6は誘導機7の回転方向を反転させるものである。
【0033】
そして本実施形態においては、過電圧保護制御装置9は、過電圧保護装置3を制御するとともに、遮断器5の開閉を制御する。すなわち、過電圧保護制御装置9には、過電圧保護装置3の制御手段に遮断器5の開閉を制御する遮断器制御手段が付加された構成となっている。さらに、誘導機7には回転速度検出器10が設けられ、この回転速度検出器10は誘導機7の回転子7bの回転速度を検出する。
【0034】
次に、本実施形態の作用を図1および図3に基づいて説明する。
【0035】
系統4において、連続的に系統4が故障し、誘導機7の固定子7aに作用する電圧が大きく変化すると回転子7bに過電圧が誘起される。過電圧保護制御装置9は二次回路8を介してこの過電圧を検出するが、この過電圧の検出が1回目である場合、過電圧保護制御装置9は、過電圧保護装置3を作動させる。
【0036】
そして、過電圧保護制御装置9が1回目の過電圧の検出から所定時間である数秒間(以下、短時間という)に2回目の過電圧を検出した場合、過電圧保護制御装置9は、遮断器5を開いて誘導機7を系統4から解列する制御を行う。このようにすると、短時間内に2回目の系統故障が発生した場合でも系統故障による過電圧を遮断し、電力変換装置2および過電圧保護装置3の故障を防ぐことができる。
【0037】
ここで、過電圧保護制御装置9は、図示しないタイマを備え、このタイマが1回目の系統故障を検知したことをトリガーとして動作する構成とすることで、短時間内に発生する2回目の過電圧を確実に捉えることができる。
【0038】
また、本実施形態においては、2回目の系統故障に伴う過電圧によって過電圧保護制御装置9が遮断器5を開く制御を行うようにしたが、過電圧保護装置3内の図示しない素子の容量によって、系統故障に伴う過電圧を数回検知した後に過電圧保護制御装置9が遮断器5を開く制御を行うようにしてもよい。
【0039】
さらに、これまで述べた第1実施形態では、過電圧保護制御装置9によって過電圧保護装置3と遮断器5の制御を行う構成としたが、過電圧保護装置3の制御手段に遮断器5の開閉を制御する遮断器制御手段が付加されていればよいため、過電圧保護装置3の制御手段としての過電圧保護制御装置9と、過電圧保護制御装置9に接続され、遮断器5の開閉を制御する遮断器制御装置を別々に設ける構成としても全く同様の効果が得られる。
【0040】
また、本実施形態の変形例として、図3に示すように系統故障が発生した場合、過電圧保護制御装置9がそれを検知して遮断器5を開き、誘導機7を系統から解列するように制御してもよい。
【0041】
このようにすることで、連続して発生する可能性のある系統故障による過電圧から電力変換装置2および過電圧保護装置3を保護することができる。さらに、この場合に、過電圧保護制御装置9が系統故障による過電圧を検出した際に、まず過電圧保護装置3を作動させ、その後過電圧保護装置3内の図示しない素子容量に基づいて予め定められた時間を経過した時点、つまり過電圧が予め定められた時間継続したときでも過電圧保護装置3が作動中である場合、遮断器5を開操作するような制御を行うことも可能である。このようにすることによって、系統4に連続して故障が発生した場合でも、電力変換装置2および過電圧保護装置3を保護することができる。
【0042】
このように本実施形態および変形例によれば、過電圧保護装置3が短時間内に連続して発生する過電圧によって使用限界を超える前に、遮断器5を開くように過電圧保護制御装置9で制御することにより、過電圧保護装置3に印加する過電圧を遮断することができるため、極度に発生することのない連続系統故障による過電圧から過電圧保護装置3を保護することができる。
【0043】
これにより、所定時間内に連続して発生する過電圧に耐える容量を過電圧保護装置3に持たせることなく、また所定時間内に連続して発生する過電圧に対して過電圧保護装置3を故障させることがなくなる。
【0044】
[第2実施形態]
図2は本発明に係る可変速システムの第2実施形態を示す系統図である。
【0045】
本実施形態においても、第1実施形態同様、二次回路8には過電圧保護装置3および過電圧保護制御装置9が接続されているが、これら以外に二次回路8には、電力計11が接続されている。そして、電力計11で検出した信号が遮断器制御装置12に入力されるように、電力計11は遮断器制御装置12に接続されている。そして、遮断器制御装置12は遮断器5に接続されており、遮断器5の開閉を制御する構成となっている。
【0046】
次に、本実施形態の作用を説明する。
【0047】
図3に示すように、本実施形態においては、二次回路8で消費する電力量が短時間内に規定値を超えた場合に遮断器5を開くものである。すなわち、系統4において発生した系統故障により誘導機7の回転子7bに過電圧が誘起されるとともに、過電圧保護制御装置9はこれを検知して、電力変換装置2を過電圧から保護するように過電圧保護装置3を作動させる。このとき、二次回路8には過電圧の発生に伴って通常より過剰な電力が発生する。
【0048】
そして、遮断器制御装置12は、二次回路8に接続された電力計11により検出された電力を時間積分するなどして、短時間内に二次回路8で消費される電力量を求め、この短時間内の電力量がある一定の値を超えた場合、これを検出して遮断器5を開き、誘導機7を系統から解列する制御を行う。
【0049】
すなわち、電力計11と遮断器制御装置12は、二次回路8に短時間内にある一定の電力量が流れたことを検出する電力量検出手段としての機能と、検出した電力量があるしきい値を超えた場合、遮断器5を開く遮断器制御手段としての機能を持つ。この場合、遮断器5を開く基準となる電力量のしきい値は、過電圧保護装置3内に設けられた図示しない素子の容量に基づいて決定するとよい。
【0050】
このように本実施形態は、二次回路8で短時間内に規定の電力量が消費されたことを検出して遮断器5を開くので、電力変換装置2および過電圧保護装置3を保護することができる。
【0051】
すなわち、通常、過電圧保護装置3は誘導機7の回転子7bに誘起された過電圧を、図示しない素子の消費電力として熱に変換して過電圧分を打ち消すよう構成されているため、短時間内に連続して過電圧が発生すると、素子の発熱量が大きくなり故障することとなるが、本実施形態では、誘導機7の回転子7bに誘起された過電圧に伴って二次回路8に発生する電力量を検出し、この電力量がしきい値を超えた場合に遮断器5を開操作するため、短時間内に連続して過電圧が発生する場合でも過電圧保護装置3内の図示しない素子の故障を防ぐことができる。
【0052】
ここで、本実施形態では二次回路8に電力計11を設け、この検出量を基に遮断器制御装置12にて短時間内の電力量を求めるような構成としたが、電力計11の代わりに、電力量検出手段としてのタイマ付き電力量計を二次回路8に設置してもよく、この場合、遮断器制御装置12はタイマ付き電力量計で検出された短時間内の電力量の値によって遮断器5の開閉を制御する構成とすればよい。
【0053】
また、本実施形態では、過電圧保護制御装置9は過電圧保護装置3の動作制御のみに用いられ、遮断器制御装置12が遮断器5の開閉制御を行うように構成されているが、遮断器制御装置12の機能を過電圧保護制御装置9内に設けて過電圧保護制御装置9から遮断器5の開閉を制御する構成としてもよい。この場合、二次回路8に接続された電力計11、もしくはタイマ付き電力量計の検出値が過電圧保護制御装置9に入力される構成となる。
【0054】
また、後述する実施形態のように遮断器5を開いた後、主機である誘導機7を停止させたり、過電圧保護装置3が再度使用可能状態になるのを待って遮断器5を閉じ、再並列し運転継続させる制御を行うことができる。
【0055】
[第3実施形態]
第3実施形態は、図3に示すように前記第1および第2実施形態において、過電圧保護装置3を保護するために遮断器5を開いた後、誘導機7を停止させるようにしている。
【0056】
[第4実施形態]
第4実施形態は、図3に示すように前記第1および第2実施形態において、過電圧保護装置3を保護するために遮断器5を開いた後、過電圧保護装置3が使用可能状態になるのを待つ。そして、再使用可能状態になった時、回転速度検出器10で検出した誘導機7の回転速度が可変速運転範囲内であれば、遮断器5を閉じ系統4と再並列することで、運転を継続することが可能となる。
【0057】
また、再使用可能状態になった時、誘導機7の回転速度が可変速運転範囲外であれば、前記第3実施形態と同様に誘導機7を停止させる。
【0058】
したがって、第3および第4実施形態では、連続系統故障から過電圧保護装置3を保護するために遮断器5を開いた場合、主機である誘導機7を停止することができ、また過電圧保護装置3が再度使用可能状態になるのを待った後、誘導機7が可変速運転範囲内の回転速度であれば、遮断器5を閉じ再並列することによって、主機を停止させることなく継続運転することもできる。
【0059】
このように第3および第4実施形態によれば、遮断器5が開いた後、主機である誘導機7を停止させたり、あるいは可変速運転範囲であれば、継続して運転することができるため、前記第1および第2実施形態の制御方法と組み合わせて制御することにより、系統のニーズにあった誘導機7の運転を実現することができる。
【0060】
なお、本発明は、上記各実施形態に限定されることなく、種々の変更が可能である。例えば、上記各実施形態では主機として誘導機を用いたが、その他の発電電動機またはフライホィール発電機を用いてもよい。
【0061】
【発明の効果】
以上に説明したように本発明によれば、系統の故障が所定時間の内に2回以上連続して発生するという極度に発生しないケースに備えてそれに耐えるだけの容量を過電圧保護装置に持たせることなく、所定時間内に連続して発生する過電圧から過電圧保護装置を保護する制御が可能となる。
【0062】
また、所定時間内に連続して発生する過電圧から過電圧保護装置を保護した後、系統ニーズによって誘導機を停止させたり、誘導機が可変速運転範囲であれば継続して運転させたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る可変速システムの第1実施形態を示す系統図。
【図2】本発明に係る可変速システムの第2実施形態を示す系統図。
【図3】本発明に係る可変速システムの過電圧保護装置の保護方法の各実施形態おける動作順序を示すフローチャート。
【図4】従来の可変速システムを示す系統図。
【符号の説明】
1 発電電動機
2 電力変換装置
3 過電圧保護装置
4 系統
5 遮断器
6 相切替断路器
7 誘導機
8 二次回路
9 過電圧保護制御装置
10 回転速度検出器
11 電力計
12 遮断器制御装置
Claims (5)
- 可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置と、前記過電圧を検出して過電圧保護装置を動作させる制御手段とを備える可変速システムにおいて、
前記制御手段に前記遮断器の開閉を制御する遮断器制御手段を付加し、
前記制御手段は、所定時間内に予め定められた回数の過電圧が発生したときに遮断器を開く制御を行うことを特徴とする可変速システム。 - 可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置と、前記過電圧を検出して過電圧保護装置を動作させる過電圧保護制御手段とを備える可変速システムにおいて、前記回転子と前記電力変換装置とを結ぶ二次回路で消費される電力量を検出する電力量検出手段と、
この電力量検出手段に接続され、前記電力量が所定時間内に一定値を超える場合に前記遮断器を開く制御を行う遮断器制御手段と、を備えることを特徴とする可変速システム。 - 可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置とを備える可変速システムの過電圧保護装置の保護方法において、
所定時間内の前記過電圧の検出回数が予め定められた回数以下の場合、前記過電圧保護装置を作動させ、前記予め定められた回数を超えて前記過電圧を検出した際には前記遮断器を開いて前記誘導機を系統から解列させることを特徴とする可変速システムの過電圧保護装置の保護方法。 - 可変速度で回転子を回転させることが可能な誘導機と、この誘導機を系統に並列させ、もしくは前記系統から解列させる遮断器と、前記誘導機の前記回転子に可変周波数の励磁電流を供給する電力変換装置と、前記回転子に誘起される過電圧から前記電力変換装置を保護するための過電圧保護装置とを備える可変速システムの過電圧保護装置の保護方法において、
所定時間内に前記回転子に供給される電力量が予め定められた値以下の場合に前記過電圧保護装置を作動させ、前記所定時間内に前記回転子に前記予め定められた値を超える前記電力量が供給されたことを検出した際には前記遮断器を開いて前記誘導機を系統から解列させることを特徴とする可変速システムの過電圧保護装置の保護方法。 - 請求項3または4に記載の可変速システムの過電圧保護装置の保護方法において、遮断器を開いた後一定時間が経過したときに、誘導機が可変速運転範囲内の回転速度で回転している場合、前記遮断器を再び閉じて前記誘導機を系列に再並列することを特徴とする可変速システムの過電圧保護装置の保護方法。
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