JP4143151B2 - 陶磁器成形方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、陶磁器成形方法に関するものであり、特に、陶磁器の半成品である被成形体を成形加工する陶磁器成形方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、陶磁器成形装置には、石膏型等からなる成形面を有し轆轤と一体で回転する成形型と、成形面を有するローラ鏝とを組み合わせて、前記成形型及びローラ鏝の両成形面によって粘土等のセラミック材料を圧延して陶磁器の半成品である被成形体を成形するものがある。
【0003】
この陶磁器成形装置により成形された被成形体の各部に各種の凹凸模様を形成するには、成形面に凹凸模様を備えた模様成形部材を前記被成形体の各部に硬化する前に当接させて、前記模様成形部材の成形面の凹凸模様を被成形体の各部に転写して成形するのが一般的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記のように、模様成形部材の成形面を当接させて硬化前の被成形体の各部に凹凸模様を成形する場合は、硬化前の被成形体は変形し易いために、被成形体に模様成形部材の成形面を当接させる時の押圧力が大きすぎると、被成形体全体の形状が変形等して破損するおそれがあった。
【0005】
また、静止した状態で被成形体に成形される各種の凹凸模様は、模様成形部材の成形面に形成された凹凸模様を反転させたものであるため、極めて機械的で単調であり、味わいや趣を出すには限界があった。
【0006】
さらに、一旦、陶磁器成形装置で成形した被成形体に模様成形部材により各種の凹凸模様を成形する場合には、陶磁器が完成するまでに、更に多くの手間、時間及び作業スペースを要するため、陶磁器の製造コストが増大していた。
【0007】
そこで、本発明は、既成の陶磁器成形装置のローラ鏝として用いることにより陶磁器の製造工程において陶磁器の各部に各種の凹凸模様を成形しない場合と略同等の製造コストで陶磁器の各部に各種の凹凸模様を成形することができ、しかも、凹凸模様が変化に富み味わい深く趣のある陶磁器成形方法の提供を課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明にかかる陶磁器成形方法は、轆轤によって回転する成形型と、凹凸模様成形部が形成された成形面が前記成形型の成形面に対向し前記成形型の回転軸に対し所定の角度を有して回転するローラ鏝とを連携させて、陶磁器の被成形体を成形する陶磁器成形方法であって、前記成形型の成形面と前記ローラ鏝の成形面との間に所定量の粘土等のセラミック材料を投入する第一工程と、
前記成形型の回転数は前記ローラ鏝の回転数より大きめで、かつ、前記成形型及び前記ローラ鏝が回転を重ねる毎に前記被成形体の様々な位置にランダムに前記凹凸模様成形部を反転した凹凸模様を成形することで、複数の前記凹凸模様がランダムな位置に重なって、互いの形状を打ち消し合い前記被成形体に凹凸模様が残らないような回転数の比率で成形型及びローラ鏝を回転させて、前記セラミック材料を凹凸模様の無い前記被成形体に成形する第二工程と、該第二工程の後に、前記成形型及び前記ローラ鏝の回転数を調節して、前記ローラ鏝の回転数を前記成形型の回転数の整数倍にすることで、前記凹凸模様成形部の模様を反転させた凹凸模様を、所望の位置に、所望の個数だけ有する前記被成形体を形成する第三工程とを有することを特徴とする陶磁器成形方法である。
【0009】
ここで、成形型の材質には、石膏がある。また、凹凸模様には、文字、絵柄等がある。さらに、ローラ鏝には、成形対象となる被成形体の内面を成形する内鏝と、被成形体の外面を成形する外鏝とがある。そして、ローラ鏝が内鏝の場合には成形型の成形面は凹状であり、ローラ鏝が外鏝の場合には成形型の成形面は凸状である。
【0010】
したがって、請求項1の発明の陶磁器成形方法によれば、陶磁器成形装置を使用して、ローラ鏝の成形面と成形型の成形面との間に陶磁器の材料となる粘土等のセラミック材料を介在させて轆轤により前記成形型を回転させるとともに、前記ローラ鏝を回転させれば、前記セラミック材料が圧延されて所定の形状を有する被成形体が成形される。その際、前記ローラ鏝及び成形型の各回転数を所定の比率にすれば、ローラ鏝と成形型との回転比率に応じて、前記ローラ鏝の成形面により成形される部分に、前記ローラ鏝の成形面の凹凸模様成形部の模様を反転させた凹凸模様が前記ローラ鏝の成形面の回転方向に所望の比率で変形されて、所望の位置に、所望の個数だけ成形される。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の各実施の形態について説明をする。図1は本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置を示す斜視図である。
【0016】
図1に示すように、本実施形態のローラ鏝3は、陶磁器成形装置1に用いられ、成形型2と対になって陶磁器11を成形する。
【0017】
成形型2は、石膏からなり略壷状をしており凹状の成形面2aを有している。この成形面2aは、後述する陶磁器11の外面を成形するためのものであり、図示しない轆轤と一体で、矢印5に示すように回転する。なお、轆轤の動力源は、サーボモータ等の回転数を所定範囲で自在に制御できるものが使用される。また、モータによることなく、人力で回転するものもある。
【0018】
ローラ鏝3は、鉄、アルミニウム等の各種金属、或いはナイロン樹脂等の各種樹脂からなり、凸状で前記成形型2の成形面2aと対向する形状の成形面4を有している。この成形面4は、後述する陶磁器11の内面を成形するためのものであり、図示しない回転手段と一体で、矢印6に示すように回転する。つまり、ローラ鏝3の成形面4は前記成形型2の成形面2aに対向し、成形型2の回転軸に対し所定の角度を有して回転する。なお、回転手段の動力源は、サーボモータ等の回転数を所定範囲で自在に制御できるものが使用される。
【0019】
また、轆轤及び回転手段の各回転数は図示しない回転数可変手段により可変できるようになっており、成形型2及びローラ鏝3の各回転比率は所定の範囲内で可変可能となっている。このため、成形型2とローラ鏝3は一定の関係を有し連携して回転することができる。
【0020】
ローラ鏝3の成形面4には、各種装飾模様が凹凸状に成形された凹凸模様成形部4aが彫刻によって設けられている。
【0021】
上記のように組付けられた成形型2の成形面2aと、ローラ鏝3の成形面4によって粘土等のセラミック材料を圧延して、後述する陶磁器11を成形する。
【0022】
続いて、本実施形態のローラ鏝3を備えた陶磁器成形装置1により陶磁器を成形する過程について説明する。図2は本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により被成形体を成形する状態を示す断面図である。なお、説明の都合上、成形型2は縦断面を示し、ローラ鏝3は側面を示してある。
【0023】
先ず、成形型2の成形面2aとローラ鏝3の成形面4との距離を成形する陶磁器11の肉厚に応じて所定間隔になるようにローラ鏝3の位置を決める。このとき、成形型2の回転軸7とローラ鏝3の回転軸8とは一致するのではなく、ローラ鏝3の回転軸8は成形型2の回転軸7に対して所定角度で傾斜している。そのため、成形型2の成形面2aとローラ鏝3の成形面4との間には回転軸8の傾斜方向の反対側に所定の空間が形成される。
【0024】
成形型2の成形面2aとローラ鏝3の成形面4との間に所定量の粘土等のセラミック材料が投入され、成形型2を図示しない轆轤と一体で回転軸7を中心に回転させるとともに、ローラ鏝3を図示しない回転手段により回転軸8を中心に前記成形型2の回転方向と同じ回転方向に回転させる。なお、成形型2及びローラ鏝3の回転数は、最初は成形型2が、例えば500r.p.m.に対して、ローラ鏝3が300r.p.m.という具合に、成形型2の回転数をローラ鏝3の回転数より大きめに回転させる。
【0025】
このまま所定時間が経過すると、成形型2内部に予め投入した粘土等のセラミック材料は、成形型2の成形面2aとローラ鏝3の成形面4との間で圧延され、図3に示すような湯呑み状の陶磁器11に近い形状に成形される。図3は本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により成形された陶磁器を示す斜視図である。
【0026】
このように、成形型2の内部に予め投入した粘土等のセラミック材料が、略湯呑み状に成形されたら、成形型2及びローラ鏝3の回転数を調節して、ローラ鏝3の成形面4に設けられた凹凸模様成形部4aにより被成形体の内面に沿って凹凸模様を成形する。つまり、成形型2及びローラ鏝3の回転状態がある条件のときに、凹凸模様成形部4aを反転させた凹凸模様12を陶磁器11の内面に成形させることができる。
【0027】
ここで、陶磁器11の内面に凹凸模様12を成形させる条件について説明をする。
【0028】
まず、成形型2、ローラ鏝3を共に適当な回転数で複数回回転させると、陶磁器11の内面の同じ位置を凹凸模様成形部4aが再び通ることは殆どなく、成形型2及びローラ鏝3が回転を重ねる毎に陶磁器11内面の様々な位置にランダムに凹凸模様成形部4aを反転した凹凸模様12が成形される。そのため、複数の凹凸模様12がランダムな位置に重なって、各凹凸模様12が互いの形状を打ち消し合い、結果的に陶磁器11内面には殆ど凹凸模様12が残ることがない。
【0029】
ところが、ローラ鏝3の回転数が成形型2の回転数の整数倍の場合には、一度目に陶磁器11の内面の所定位置を通過したローラ鏝3の成形面4は、何度目に成形型2の成形面2aの同じ位置を辿るときにも同じ条件で通過する。つまり、陶磁器11の内面の凹凸模様成形部4aによって成形される部分は常に一定位置となり、成形型2及びローラ鏝3が何回回転しようと、陶磁器11の内面の異なる位置で凹凸模様成形部4aによる成形が行われることがない。そのため、凹凸模様成形部4aにより成形される複数の凹凸模様が位置を変えて互いの形状を打ち消し合うことはなく、陶磁器11の内面には、凹凸模様成形部4aの模様を反転させた凹凸模様12が鮮明に成形される。
【0030】
また、ローラ鏝3の回転数と成形型2の回転数との比率を変えることによって、陶磁器11の内面に成形される凹凸模様12を複数にすることができる。なお、陶磁器11の内面に成形される凹凸模様12の個数は、ローラ鏝3の回転数と成形型2の回転数との比率に応じて異なる。詳しくは、陶磁器11の内面に成形される凹凸模様12の個数は、成形型2の回転数に対するローラ鏝3の回転数の倍率に等しい数となる。
【0031】
例えば、ローラ鏝3の回転数が成形型2の回転数に等しい場合、図4に示すように、陶磁器11の内面には凹凸模様成形部4aを反転させた凹凸模様12が1つだけ成形される。図4は本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により成形された陶磁器を示す平面図である。また、ローラ鏝3の回転数が成形型2の回転数の2倍になれば、図5に示すように、陶磁器11の内面には凹凸模様成形部4aを反転させた凹凸模様12が2つ成形される。図5は本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により他の条件で成形された陶磁器を示す平面図である。ただし、陶磁器11の内面に成形される凹凸模様12の数が増加するに従い、各凹凸模様12の横幅は小さくなる。つまり、陶磁器11の内面に成形される凹凸模様12の数が増加するに従い、各凹凸模様12の成形型2の回転方向へ向かう幅は縮小され小さくなる。
【0032】
陶磁器11の内面に成形される凹凸模様12の個数が、成形型2の回転数に対するローラ鏝3の回転数の倍率に等しい数になる理由は、成形型2が1回転する間に、ローラ鏝3がn回転したとすると、ローラ鏝3に形成された凹凸模様成形部4aが成形型2の成形面2aのn箇所の位置を辿るためである。
【0033】
さらに、ローラ鏝3の回転数と成形型2の回転数の比率を所定の値にすることで、陶磁器11の内面に成形される凹凸模様12を位置の異なる複数箇所に重ね合わせた状態にすることもできる。例えば、ローラ鏝3の回転数と成形型2の回転数の比率を2:3にすれば、図6に示すように、2つの凹凸模様12が回転方向に180°位置を変えて重なった状態になる。図6は本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により更に他の条件で成形された陶磁器を示す平面図である。図6に示す陶磁器11に凹凸模様成形部4aを反転させた凹凸模様12と、この凹凸模様12と180°ずれた凹凸模様12とが形成されている理由は、ローラ鏝3が1回転する間に成形型2が半回転余分に回転するため、ローラ鏝3が次回に回転を開始する位置が成形型2の半回転ずれた位置から始まることによる。つまり、この場合、成形型2の回転位置のうち角度を変えた2箇所で陶磁器11の内面に凹凸模様12が成形されている。この他に、ローラ鏝3の回転数と成形型2の回転数の比率を適宜変えることによって、更に、複雑に凹凸模様12が角度を変えて重なって形成された陶磁器11を製造することができる。
【0034】
このように、本実施形態のローラ鏝3は、轆轤によって回転する石膏型等からなる成形型2と、成形面4が成形型2の成形面2aに対向し成形型2の回転軸7に対し所定の角度を有する回転軸8を中心に回転するローラ鏝3とを備え、成形型2及びローラ鏝3の両成形面2a,4によって陶磁器11の被成形体を成形する陶磁器成形装置1のローラ鏝3であって、前記ローラ鏝3の成形面4には、凹凸模様成形部4aが形成されており、この凹凸模様成形部4aによって被成形体に各種の凹凸模様12が形成されるように成形型2と連携して回転するものである。
【0035】
そして、本実施形態のローラ鏝3は、ローラ鏝3の成形面4が被成形体の内面を成形し、装着先の陶磁器成形装置1の成形型2の成形面2aが被成形体の外面を成形するものである。
【0036】
したがって、本実施形態のローラ鏝3は、陶磁器成形装置1を使用して、ローラ鏝3の成形面4と成形型2の成形面2aとの間に陶磁器11の材料となる粘土等のセラミック材料を介在させて轆轤により成形型2を回転させるとともに、ローラ鏝3を回転させれば、セラミック材料が圧延されて陶磁器11が成形される。その際、ローラ鏝3及び成形型2の各回転数を所定の比率にすれば、ローラ鏝3と成形型2との回転比率に応じて、陶磁器11のうちローラ鏝3の成形面4により成形される部分には、ローラ鏝3の成形面4の凹凸模様成形部4aの模様を反転させた凹凸模様12がローラ鏝3の成形面4の回転方向に所望の比率で変形されて、所望の位置に、所望の個数だけ成形される。このため、静止した状態で各種の装飾模様を成形された陶磁器に比べ、変化に富み味わい深く趣のある凹凸模様12を有する陶磁器11を成形できる。しかも、陶磁器11は各種凹凸模様12を有しているにも拘らず、各種の凹凸模様を有しない陶磁器と略同じ製造コストで成形することができる。
【0037】
また、本実施形態のローラ鏝3は、陶磁器成形装置1を用いることにより、陶磁器11の外面が成形型2の成形面2aによって成形され、陶磁器11の内面がローラ鏝3の成形面4によって成形されるので、凹凸模様成形部4aによる文字絵柄等の凹凸模様12は陶磁器11の内面に成形される。そのため、変化に富み味わい深く趣のある凹凸模様12を内面に有する陶磁器11を成形できる。
【0038】
ところで、上記説明では、成形型2の成形面2aは凹状をしており、この成形面2aは陶磁器11の外面を成形し、ローラ鏝3は陶磁器11の内面を成形する内鏝であるが、必ずしも、成形型2の成形面2aの形状は凹状で、ローラ鏝3は陶磁器11の内面を成形する内鏝に限定されるものではなく、成形型2の成形面2aの形状を凸状にして陶磁器11の内面を成形し、ローラ鏝3を陶磁器11の外面を成形する外鏝としても構わない。
【0039】
図7は本発明の第二実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により被成形体を成形する状態を示す断面図、図8は本発明の第二実施形態であるローラ鏝の成形面を示す平面図である。
【0040】
本実施形態のローラ鏝23を備えた陶磁器成形装置21は、深さの浅い皿状の陶磁器31を成形するものであり、上記第一実施形態のローラ鏝3を備えた陶磁器成形装置1において、凹状の成形面2aを有する成形型2を凸状の成形面22aを有する成形型22に代え、これに合わせて、成形型2に対向する内鏝からなるローラ鏝3を成形型22に対向する外鏝からなるローラ鏝23に代えたものである。
【0041】
そして、成形型22の成形面22aでは、陶磁器31の内面を成形し、ローラ鏝23の成形面24では、陶磁器31の外面を成形する。当然のことながら、本実施形態のローラ鏝23を備えた陶磁器成形装置21においても、ローラ鏝23の成形面24と成形型22の成形面22aとの間で粘土等のセラミック材料を圧延して陶磁器31を成形する点では上記第一実施形態のローラ鏝3を備えた陶磁器成形装置1の場合と同様である。しかし、各成形面22a,24により成形される陶磁器31の内面及び外面が逆になることにより、陶磁器31の凹凸模様成形部24aにより凹凸模様が成形される面が内面から外面に代わっている点で上記第一実施形態のローラ鏝3を備えた陶磁器成形装置1の場合と異なる。
【0042】
このように、本実施形態のローラ鏝23は、上記第一実施形態のローラ鏝3を備えた陶磁器成形装置1において、被成形体の内面を成形する成形面4を有するローラ鏝3を被成形体の外面を成形する成形面24を有するローラ鏝23に代え、被成形体の外面を成形する成形面2aを有する成形型2を被成形体の内面を成形する成形面22aを有する成形型22に代えた陶磁器成形装置21に使用されるものである。
【0043】
したがって、本実施形態のローラ鏝23は、上記第一実施形態のローラ鏝3と同様に、陶磁器成形装置21を使用して、ローラ鏝23の成形面24と成形型22の成形面22aとの間に陶磁器31の材料となる粘土等のセラミック材料を介在させて、成形型22を回転軸27を中心に回転させ、ローラ鏝23を回転軸28を中心に回転させれば、セラミック材料が圧延されて陶磁器31が成形され、その際、ローラ鏝23と成形型22との回転比率に応じて、陶磁器31のうちローラ鏝23の成形面24により成形される部分には、ローラ鏝23の成形面24の凹凸模様成形部24aの模様を反転させた凹凸模様がローラ鏝23の回転方向に所望の比率で変形されて、所望の位置に、所望の個数だけ成形される。このため、静止した状態で各種の装飾模様を成形された陶磁器に比べ、変化に富み味わい深く趣のある凹凸模様を有する陶磁器31を成形できるとともに、陶磁器31は各種凹凸模様を有しているにも拘らず、各種の凹凸模様を有しない陶磁器と略同じ製造コストで成形することができる。
【0044】
また、本実施形態のローラ鏝23は、陶磁器成形装置21を使用して、陶磁器31の内面が成形型22の成形面22aによって成形され、陶磁器31の外面がローラ鏝23の成形面24によって成形されるので、凹凸模様成形部24aによる文字絵柄等の各種の凹凸模様を陶磁器31の外面に成形できる。そのため、変化に富み味わい深く趣のある凹凸模様を外面に有する陶磁器31を成形できる。
【0045】
ところで、上記各実施形態では、成形型2,22は石膏からなるものとしたが、成形型2,22の材質は、必ずしも、石膏に限定されるものではなく、その他の材質であっても構わない。
【0046】
また、上記各実施形態では、ローラ鏝3,23は、鉄、アルミニウム等の各種金属、或いはナイロン樹脂等の各種樹脂からなるものとしたが、ローラ鏝3,23の材質には、必ずしも、このような材質に限定されるものではなく、上記説明のような陶磁器の成形に対する所定の耐久性を備えていれば、その他の材質であっても構わない。特に、ローラ鏝3,23の材質が鉄、アルミニウム等の金属からなる場合には、表面にセラミックをコーティングすることにより、耐磨耗性が増す。ローラ鏝3,23の表面にセラミックをコーティングすることにより百万個以上の陶磁器11,31を連続して成形することができる。
【0047】
さらに、上記各実施形態では、轆轤及び回転手段の動力原としてサーボモータとしたが、必ずしも、サーボモータに限定されるものではなく、回転数を可変できるものならば、その他の動力源でもよく、人力によるものとしても構わない。
【0048】
【発明の効果】
以上のように、請求項1の発明の陶磁器成形方法は、陶磁器成形装置を使用して、ローラ鏝の成形面と成形型の成形面との間に粘土等のセラミック材料を介在させ、前記ローラ鏝及び成形型を回転させることにより、前記セラミック材料が圧延されて所定の形状を有する被成形体が成形され、前記ローラ鏝及び成形型の各回転数を所定の比率にすれば、前記ローラ鏝と前記成形型との回転比率に応じて、前記ローラ鏝の成形面により成形される部分に、前記ローラ鏝の成形面の凹凸模様成形部の模様を反転させた凹凸模様が前記ローラ鏝の回転方向に所望の比率で変形されて、所望の位置に、所望の個数だけ成形されるので、静止した状態で各種の凹凸模様が成形された陶磁器に比べて変化に富み味わい深く趣のある凹凸模様を有する陶磁器を成形できる。しかも、この陶磁器は各種装飾模様を有しているにも拘らず各種装飾模様を有しない陶磁器と略同じ程度の製造コストで成形することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置を示す斜視図である。
【図2】本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により被成形体を成形する状態を示す断面図である。
【図3】本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により成形された陶磁器を示す斜視図である。
【図4】本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により成形された陶磁器を示す平面図である。
【図5】本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により他の条件で成形された陶磁器を示す平面図である。
【図6】本発明の第一実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により更に他の条件で成形された陶磁器を示す平面図である。
【図7】本発明の第二実施形態であるローラ鏝を備えた陶磁器成形装置により被成形体を成形する状態を示す断面図である。
【図8】本発明の第二実施形態であるローラ鏝の成形面を示す平面図である。
【符号の説明】
1,21 陶磁器成形装置
2,22 成形型
2a,22a 成形面
3,23 ローラ鏝
4,24 成形面
4a,24a 凹凸模様成形部
11,31 陶磁器
12 凹凸模様

Claims (1)

  1. 轆轤によって回転する成形型と、凹凸模様成形部が形成された成形面が前記成形型の成形面に対向し前記成形型の回転軸に対し所定の角度を有して回転するローラ鏝とを連携させて、陶磁器の被成形体を成形する陶磁器成形方法であって、
    前記成形型の成形面と前記ローラ鏝の成形面との間に所定量の粘土等のセラミック材料を投入する第一工程と、
    前記成形型の回転数は前記ローラ鏝の回転数より大きめで、かつ、前記成形型及び前記ローラ鏝が回転を重ねる毎に前記被成形体の様々な位置にランダムに前記凹凸模様成形部を反転した凹凸模様を成形することで、複数の前記凹凸模様がランダムな位置に重なって、互いの形状を打ち消し合い前記被成形体に凹凸模様が残らないような回転数の比率で前記成形型及び前記ローラ鏝を回転させて、前記セラミック材料を凹凸模様の無い前記被成形体に成形する第二工程と、
    該第二工程の後に、前記成形型及び前記ローラ鏝の回転数を調節して、前記ローラ鏝の回転数を前記成形型の回転数の整数倍にすることで、前記凹凸模様成形部の模様を反転させた凹凸模様を、所望の位置に、所望の個数だけ有する前記被成形体を形成する第三工程と
    を有することを特徴とする陶磁器成形方法
JP34064497A 1997-11-25 1997-11-25 陶磁器成形方法 Expired - Lifetime JP4143151B2 (ja)

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