JP4141043B2 - 患者接続器 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、腹膜透析のための患者接続器であって、基体から成り、この基体は、透析溶液のための容器を接続するための第１の接続管と、患者接続器をカテーテル接続器に接続するための第２の接続管とを有しており、その際接続管をシールする手段が設けられている形式のものに関する。
【０００２】
【従来の技術】
このような患者接続器は DE 44 43 714 C2 から公知であり、この明細書においては、ケーシングが、新しい及び使用された透析溶液のためのホースと、カテーテル接続器との間に配置されており、その際ケーシング内に配置されている閉鎖片の操作によって、患者の腹腔内での透析液体の交換のための個々の措置が行われる。閉鎖片には、この場合、単に一方の方向でだけ回転可能な配置部材を介して半径方向の運動が伝達される。この装置は構造が比較的に複雑である。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題はしたがって、より簡単な構造を有している腹膜透析のための患者接続器を提供することである。
【０００４】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明によれば、腹膜透析のための患者接続器であって、基体から成り、この基体は、透析溶液のための容器を接続するための第１の接続管と、患者接続器をカテーテル接続器に接続するための第２の接続管とを有しており、前記第１および第２の接続管をシールする手段が設けられている形式のものにおいて、前記シールする手段が操作機構とシールエレメントと閉鎖片とを有しており、前記第１の接続管が操作機構と閉鎖片との間で、ほぼ直線的に延びている基体内に側方から開口しており、前記第２の接続管と前記閉鎖片と前記シールエレメントとが、軸方向で相前後して前記基体内に配置されていて、この場合、前記操作機構が前記閉鎖片と結合されておらず、前記操作機構によって、第１の接続管を閉鎖するための前記シールエレメントの直線的な運動、および前記第２の接続管を閉鎖するための前記閉鎖片の直線的な運動が行われ、この場合、一度導入された直線的なしゅう動が不可逆であることによって、解決される。
【０００５】
本発明の根底をなす認識は、弁が腹膜内への溶液の流入及び腹膜からの溶液の流出を制御することによって、腹膜透析を患者の睡眠中に実行することが可能であるということである。この場合弁がホースを開放しかつ閉鎖するので、DE 44 43 714 C2 に記載されているような三方弁はもはや必要でない。それは、なお１つの導管だけが腹膜カテーテルに通じているに過ぎないからである。腹膜透析が終了すると、患者は本発明による患者接続器によって簡単に、確実にかつ迅速に接続を外される。
【０００６】
【発明の実施の形態】
本発明の１実施形態では、操作機構は第２の接続管の軸線に配置されている。操作機構が患者によって操作されると、内部に位置しているピンが患者への接続器を閉鎖し、更に送りエレメントによって供給部及び排出部のシールが腹膜カテーテル接続器の閉鎖と同時に行われる。
【０００７】
本発明の範囲内の事項として、第１の接続管は操作機構と閉鎖片との間で側方から、ほぼ直線的に延びる基体内に開口する。
【０００８】
本発明の別の実施形態では、操作機構はシールエレメントを有しており、このシールエレメントは直線的に、第１の接続管の開口の前にしゅう動可能である。
【０００９】
操作機構がシールエレメントと結合されていると、有利なことがある。
【００１０】
操作機構がシールエレメントと結合されていないようにすることも可能である。
【００１１】
操作機構の操作が不可逆であることは本発明の範囲内である。
【００１２】
閉鎖片が、操作機構の操作の前に、ケージ内で保持されていることも本発明の範囲内である。
【００１３】
本発明の別の実施形態では、シールエレメントがほぼ円柱状に構成されていて、その際シールエレメントは前方及び後方の端部にシールリップを有している。
【００１４】
シールエレメントの長さが、第１の接続管の開口の直径よりも大きいようにすると、有利である。
【００１５】
【発明の効果】
本発明の効果は主として、本発明による患者接続器が公知の患者接続器よりも簡単な構造及び容易な操作可能性を有し、したがって患者の睡眠中の弁制御される腹膜透析のための最適の解決策をもたらすことである。
【００１６】
【実施例】
以下においては図面に示した実施例に基づいて本発明の構成を説明する。
【００１７】
図１に示した患者接続器は大体において直線的な基体Ａから成り、この基体は透析溶液の容器のための第１の接続管Ｅと患者接続器をカテーテル接続器と接続するための第２の接続管Ｆとを有している。基体Ａの軸線に配置されている第２の接続管Ｆの軸線において、閉鎖片Ｄがケージ内で保持されており、したがって液体は第１の接続管Ｅを経て、基体Ａを通り、第２の接続管Ｆ内に、したがって容器からカテーテル接続器内に貫流することができる。
【００１８】
閉鎖片Ｄの背後にはシールエレメントＣが配置されており、このシールエレメントは大体において円柱状に構成されていて、前方及び後方の端部にシールリップ（リップ状のシール縁部）を有している。シールエレメントＣの長さは、基体Ａ内への第１の接続管Ｅの側方からの開口の直径よりも大きく、したがってシールエレメントはこの開口を閉鎖することができる。図１に示した状態ではシールエレメントは、その内部において軸方向に第２の接続管Ｆ、閉鎖片Ｄ及びシールエレメントＣが互いに前後に配置されているところの大体において円筒状の基体Ａの後方の範囲を閉鎖している。
【００１９】
この実施例ではシールエレメントＣは操作機構Ｂとしての押しボタン上に差しはめられており、操作機構は基体Ａの後方の範囲を閉ざしている。操作機構がねじ込み可能な操作機構であることも可能である。
【００２０】
操作機構Ｂが操作されると（図２）、基体Ａ内に配置されているエレメントＣ及びＤの直線的な運動が行われる。この場合、閉鎖片Ｄはそのケージから第２の接続管Ｆ内に押され、この第２の接続管を閉鎖する。同時にシールエレメントＣは第１の接続管Ｅの開口の前に押しずらされ、その両方のシールリップによって第１の接続管Ｅを遮断する。したがって基体Ａの後方の範囲もシールされている。
【００２１】
操作機構Ｂの操作は不可逆であり、換言すれば操作機構Ｂは一度操作された後はもはや操作することができず、基体Ａ内に配置されたエレメントの一度導入された直線的なしゅう動は最終的なものである。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明による患者接続器をその操作前の状態で示す。
【図２】本発明による患者接続器をその操作後の状態で示す。
【符号の説明】
Ａ 基体、 Ｂ 操作機構、 Ｃ シールエレメント、 Ｄ 閉鎖片、 Ｅ 第１の接続管、 Ｆ 第２の接続管

Claims (6)

1. 腹膜透析のための患者接続器であって、基体（Ａ）から成り、この基体（Ａ）は、透析溶液のための容器を接続するための第１の接続管（Ｅ）と、患者接続器をカテーテル接続器に接続するための第２の接続管（Ｆ）とを有しており、前記第１および第２の接続管（Ｅ，Ｆ）をシールする手段が設けられている形式のものにおいて、
   前記シールする手段が操作機構（Ｂ）とシールエレメント（Ｃ）と閉鎖片（Ｄ）とを有しており、前記第１の接続管（Ｅ）が操作機構（Ｂ）と閉鎖片（Ｄ）との間で、ほぼ直線的に延びている基体（Ａ）内に側方から開口しており、前記第２の接続管（Ｆ）と前記閉鎖片（Ｄ）と前記シールエレメント（Ｃ）とが、軸方向で相前後して前記基体（Ａ）内に配置されていて、この場合、前記操作機構（Ｂ）が前記閉鎖片（Ｄ）と結合されておらず、前記操作機構（Ｂ）によって、第１の接続管（Ｅ）を閉鎖するための前記シールエレメント（Ｃ）の直線的な運動、および前記第２の接続管（Ｆ）を閉鎖するための前記閉鎖片（Ｄ）の直線的な運動が行われ、この場合、一度導入された直線的なしゅう動が不可逆であることを特徴とする、患者接続器。
2. 操作機構（Ｂ）がシールエレメント（Ｃ）と結合されていることを特徴とする、請求項１記載の患者接続器。
3. 操作機構（Ｂ）がシールエレメント（Ｃ）と結合されていないことを特徴とする、請求項１記載の患者接続器。
4. 閉鎖片（Ｄ）が、操作機構（Ｂ）の操作の前に、基体（Ａ）の軸線上で第２の接続管（Ｆ）側に配置されたケージ内で保持されており、それによって、液体が第１の接続管（Ｅ）を経て基体（Ａ）を通って第２の接続管（Ｆ）内に流入するようになっていることを特徴とする、請求項１記載の患者接続器。
5. シールエレメント（Ｃ）がほぼ円柱状に構成されていて、その際シールエレメントは前方及び後方の端部にシール縁部を有していることを特徴とする、請求項１記載の患者接続器。
6. シールエレメント（Ｃ）の長さが、第１の接続管（Ｅ）の開口の直径よりも大きいことを特徴とする、請求項５記載の患者接続器。

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