JP4138439B2 - ズームレンズとそれを用いた映像拡大投写システム、ビデオプロジェクター、リアプロジェクター、及びマルチビジョンシステム - Google Patents

ズームレンズとそれを用いた映像拡大投写システム、ビデオプロジェクター、リアプロジェクター、及びマルチビジョンシステム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はズームレンズに関し、特に空間光変調素子の映像をスクリ−ン上に拡大投写するプロジェクター等に用いるズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
赤、緑、青の3原色の反射型の空間変調素子を用いるプロジェクターは照明光を導くプリズムと色合成のプリズムとが、投写レンズと空間変調素子との間に配置される。このため投写レンズは長いバックフォーカスが必要となる。色合成のプリズムは分光特性に入射角依存性があるために、共役距離の短い側の瞳位置を空間変調素子から十分遠方にする光学系、すなわちテレセントリック性が必要である。
【0003】
長いバックフォーカスとテレセントリック性がズーミングによっても変化しない凸群先行4群ズームレンズとして、下記特許文献1に提案されているズームレンズがある。また、凸群先行3群ズームレンズとして、例えば下記特許文献2に提案されているズームレンズがあり、凹群先行4群ズームレンズとして、例えば下記特許文献3に提案されているズームレンズがある。
【0004】
さらに、スクリーンからプロジェクターまでの投写距離を短くして小さなスペースで使用したい要望もあり、投写レンズには短い投写距離で使用できる広角のズームレンズも要望されている。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−161027号公報
【0006】
【特許文献2】
特開2001−215411号公報
【0007】
【特許文献3】
特開2002−131639号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、長いバックフォーカスと広角化を実現するためには、ズームレンズ全長が長くなり、レンズ外径、特に共役距離の長い側のレンズ外径が大きくなるという問題があった。大きな光源を使う大型の高輝度プロジェクターにおいては、レンズの大きさは大きな問題とならなかったが、このような高輝度プロジェクターにおいても、小型軽量化が求められるようになっている。例えば、レンタル会社で使用する場合、小型軽量化により、一人で迅速に設置できれば、コストの削減に大きく影響する。
【0009】
また、レンズ保持構造であるレンズマウントは、レンズのフォーカス機構やシフト機構を有し機構が複雑で、レンズの傾きや振動を抑えるため剛性が必要となる。このレンズマウントを固定しているシャーシもレンズとレンズマウントの重量を支え得る剛性が必要となる。投写レンズを小型軽量化できれば、これらのレンズマウントやシャーシも簡素化でき軽量化できる。
【0010】
すなわち、投写レンズの大きさ、重量を小さくすることは、投写レンズ自体の小型軽量化のみならずセットの構成部材をも軽量化でき、従来大きくて設置が困難だった大型プロジェクターを軽量化でき、設置を容易にできることになる。
【0011】
一方、前記特許文献2に提案の凸群先行3群ズームレンズは、バックフォーカスが不足している上、レンズ全長が広角端焦点距離に対して11倍程度あり小型化が困難であった。また、前記特許文献3に提案の凹群先行4群ズームレンズは、Fナンバーが3.5程度と暗く、明るさを確保できなかった。
【0012】
本発明は、前記のような従来の問題を解決するものであり、明るく高精細でコンパクトなプロジェクターを実現するために、長いバックフォーカスを有しながら、コンパクトなズームレンズ及びそれを用いたプロジェクターを提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するために、本発明の第1のズームレンズは、共役距離の長い側から順に、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折の第2レンズ群と、正の屈折の第3レンズ群と、正の屈折の第レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍に際して、前記第レンズ群と第2レンズ群と第3レンズ群と第4レンズ群とが光軸に沿って移動するズームレンズにおいて、前記第1レンズ群は共役距離の短い側に単調に移動し、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第レンズ群は共役距離の長い側に単調に移動し、絞りは前記第2レンズ群内に位置し、変倍に際して、前記絞りは前記第レンズ群と共に光軸上を移動し、広角端の前記ズームレンズの無限遠時の空気換算のバックフォーカスをbfw、広角端の前記ズームレンズの焦点距離をfwとすると、
2.5<bfw/fw<4
の関係を満足することを特徴とする。
【0014】
本発明の第2のズームレンズは、共役距離の長い側から見て先頭の負レンズの焦点距離をf1、アッベ数をabe1、d線の屈折率をnd11とし、広角端時の第2レンズ群から第4レンズ群の合成焦点距離をfrearとすると、
−0.018<(1/f1/abe1)/(1/frear)<0
1.7<nd11<1.79
の関係を満足することを特徴とする。
【0015】
本発明の第3のズームレンズは、共役距離の短い側から4枚のレンズの構成が、共役距離の長い側から順に、共役距離の長い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、正レンズ、共役距離の短い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、正レンズであり、
前記共役距離の長い側の負メニスカスレンズのd線の屈折率をnd4、アッベ数をνd4、前記4枚のレンズの焦点距離をf4r、広角端時のプリズムやカバーガラスを含まない空気換算のバックフォーカスをbfwとすると、
nd4>1.75
νd4>35
1<f4r/bfw<4
の関係を満足することを特徴とする。
【0016】
本発明の映像拡大投写システムは、前記各ズームレンズを用いた投写レンズを備え、さらに光源と、前記光源から放射される光により照明されるとともに光学像を形成する空間光変調素子とを備え、前記投写レンズで前記空間光変調素子上の光学像を投写することを特徴とする。
【0017】
本発明のビデオプロジェクターは、前記各ズームレンズを用いた投写レンズを備え、さらに光源と、前記光源からの光を青、緑、赤の3色に時間的に制限する手段と、前記光源から放射される光により照明されるとともに時間的に変化する青、緑、赤の3色に対応する光学像を形成する空間光変調素子とを備え、前記投写レンズで前記空間光変調素子上の光学像を投写することを特徴とする。
【0018】
本発明のリアプロジェクターは、前記本発明のデオプロジェクーと、投写レンズから投写された光を折り曲げるミラーと、投写された光を映像に映し出す透過型スクリーンとを備えたことを特徴とする。
【0019】
本発明のマルチビジョンシステムは、前記本発明のビデオプロジェクーと、投写された光を映像に映し出す透過型スクリーンと、筐体とを備えたシステムを複数台有し、さらに映像を分割する映像分割回路を備えたことを特徴とする。
【0020】
発明の第1のズームレンズによれば、第1レンズ群は負のパワーを持ち、共役距離の長い側の瞳を共役距離の長い側に移動させるので第1レンズ群の外径を小さくできる。また、第2〜4レンズ群は、広角端から望遠端の変倍の全領域で良好な収差補正のためそれぞれ共役距離の長い側に移動する。絞りは第2レンズ群内にあり、共役距離の短い側の瞳の位置が変動するのを防いでいる。この構成によれば長いバックフォーカスを実現しながら、コンパクトなズームレンズが実現できる。
【0021】
本発明の第2のズームレンズによれば、倍率色収差を小さくすることができる。frearは広角端時の第2レンズ群から第4レンズ群の合成焦点距離で、第2レンズ群から第4レンズ群の青色の倍率色収差の補正過剰量を表している。f1/abe1は共役距離の長い側の先頭の負レンズの青色の倍率色収差の発生量を表している。前記関係式を満足することにより、第2レンズ群から第4レンズ群で発生する青色の倍率色収差の補正過剰を、共役距離の長い側から見て先頭の負レンズで発生する青色の倍率色収差の発生量で相殺でき、倍率色収差を小さく抑えることができる。nd11は共役距離の長い側から見て先頭の負レンズのd線の屈折率で、屈折率が高いほど青色の倍率色収差の発生量が大きくなる。ただし、屈折率が高いほど青色の内部透過率が悪くなり青色の明るさが暗くなる。このため、前記関係式により、倍率色収差の発生量と内部透過率とのバランスを図っている。
【0022】
本発明の第3のズームレンズによれば、歪曲収差と倍率色収差とを小さく抑えることができる。共役距離の短い側のレンズは歪曲収差と倍率色収差とが大きく発生し、そのパワーと形状はその補正に重要である。このため、共役距離の短い側から4枚のレンズ中の2枚に、歪曲収差と倍率色収差とを補正する能力が高い負メニスカスレンズを用いている。nd4とνd4は前記負メニスカスレンズの屈折率とアッベ数で青色の倍率色収差の補正過剰を抑える条件である。f4r/bfwは共役距離の短い側から、4枚のレンズの焦点距離と、広角端時のプリズムやカバーガラスを含まない空気換算のバックフォーカスの比を表したもので、歪曲収差と倍率色収差の補正とレンズ全長と共役距離の長い側のレンズの外径に関係する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0037】
(実施の形態1)
図1は、実施の形態1に係るズームレンズの広角端の構成図である。図2は、図1に示したズームレンズの望遠端の構成図である。図1に示したズームレンズ10は、共役距離の長い側から見て、負屈折力の第1レンズ群11、正屈折力の第2レンズ群12、正屈折力の第3レンズ群13、正屈折力の第4レンズ群14の4群構成となっている。15は、プリズム等のガラスブロックである。16は像面を表し、撮像系の場合はフィルムやCCDとなり、投写装置の場合は空間変調素子であるLCD等となる。なお、図1の例では、共役距離の長い側とは像面16と反対側である(以下の各図においても同じ)。
【0038】
また、広角端(図1)から望遠端(図2)の変倍に際して、第1レンズ群11は共役距離の短い側に移動し、第2レンズ群12は共役距離の長い側に移動し、第3レンズ群13は共役距離の長い側に移動し、第4レンズ群14は共役距離の長い側に移動する。
【0039】
第1レンズ群11の構成は,共役距離の長い側から順に、負レンズ11a、正レンズ11b、負レンズ11c、負レンズ11d、負レンズ11e、正レンズ11fの6枚構成である。
【0040】
第2レンズ群12は、変倍レンズ群となっている。第2レンズ群12の構成は、共役距離の長い側から負レンズ12a、正レンズ12b、正レンズ12cの3枚構成である。ズームレンズ全体のバックフォーカスを確保するために第2レンズ群12は、逆望遠型の構成をとっている。
【0041】
第3レンズ群13は、比較的大きな正の屈折率を持っており、第4レンズ群の負担を軽減し、絞り17の位置を共役距離の長い側に移動させる効果がある。第3レンズ群13は、広角端から望遠端までの変倍に伴う収差の変動を抑えるために、第2レンズ群12、第4レンズ群14とは少し違う移動を行う、すなわち第3レンズ群13は、第2レンズ群12及び第4レンズ群14と一体の移動はせず、移動量もこれらのレンズ群とは異なることになる。
【0042】
第4レンズ群14は、変倍レンズ群となっている。変倍に際して第4レンズ群14は、第2レンズ群12と同一の移動をし、変倍によるテレセントリック性の変化を抑えるようにしている。第4レンズ群14は、歪曲及び倍率の色収差に大きく影響するので、これら収差を効果的に抑える構成となっている。すなわち、共役距離の長い側から順に、共役距離の長い側に凸面を向けた凹メニスカスレンズ14a、正レンズ14b、共役距離の短い側に凸面を向けた凹メニスカスレンズ14c、正レンズ14dが配置された構成になっている。
【0043】
本発明は、前記のように、共役距離の長い側から見て、負、正、正、正の屈折力の4群構成のズーム構成にすることにより、バックフォーカスを確保しつつ、コンパクトなズームレンズを実現している。以下、ズームレンズ10について、より具体的に説明する。ズームレンズ10は、負、正で構成される2群ズームを基本としている。2群ズームは広角に適し、長いバックフォーカスが得られ易い特徴を持っている。ただし、大ズーム化、大口径化が困難で、広角端から望遠端への変倍でバックフォーカスが変化し、Fナンバーが変化する。
【0044】
正、負、正、正、及び正、負、負、正の4群ズームや、正、負、正の3群ズームのいわゆる正パワー先頭型のズームレンズは、共役距離の長い側の瞳が共役距離の短い側に位置しているため、広角化したときに正の第1レンズ群の外径が大きくなる。さらにテレセントリック性が変倍によって変化しないためには、いずれの構成においても共役距離の一番短い側の正レンズ群内に絞りを配置する必要があり、変倍による歪曲の変動を抑えることが困難である。
【0045】
プロジェクターの投写レンズとするためには歪曲が小さいこと、倍率色収差が小さいことが高画質を得るために必要であり、設置の容易さのために小型化が要望されている。
【0046】
そこで、本実施形態では、負パワー先頭型のズーム構成とし、瞳を共役距離の長い側に位置させることにより、負の第1レンズ群の外径をコンパクトに抑えるようにしている。さらに、絞り位置を共役距離の長い側に位置させることで、瞳はさらに共役距離の長い側に移動できるので、負の第1レンズ群11の外径をコンパクトにできることになる。
【0047】
絞り位置はテレセントリック性を決定づけるため、光学配置をする上で重要である。長いバックフォーカスと、テレセントリック性と、共役距離の長い側に位置した絞り配置とを実現するために、できるだけ絞り近傍に正パワーを配置することが重要になる、本実施の形態では、前記の条件を満たすために、第2レンズ群及び第3レンズ群の正パワーは、第4レンズ群14の正パワーに比べ大きくなっている。
【0048】
基本的なズームレンズは、広角端でマイナスの歪曲、望遠端で広角端よりもプラスの歪曲が発生する。歪曲の変倍による変動を抑えるためには、変倍による各レンズ群が単調に移動することが望ましい。たとえば正、負、正、正の4群ズームにおいて、正の第1レンズ群が変倍中固定で、負の第2レンズ群の倍率が等倍を挟んで移動する場合、正の第3レンズ群は広角端と望遠端とでは同じ位置で、広角端と望遠端の中間で最大の移動量となる。この場合、正の第3レンズ群で発生する歪曲は、広角端と望遠端でほぼ同じとなり、レンズ系全体での変倍による歪曲の変動を抑えることはできない。
【0049】
本実施の形態においては、第2レンズ群12から第4レンズ群14の倍率が変倍によって等倍を挟まないように、マイナスの縮小倍率で使えるように配置している。このようにすることで、本実施の形態では、広角端から望遠端の変倍において、第1レンズ群11は共役距離の長い側から短い側へ単調に移動し、第2レンズ群12から第4レンズ群14は、共役距離の短い側から長い側に単調に移動する。以上のような構成により、効果的に広角端から望遠端の変倍による歪曲の変動が小さく抑えられる。
【0050】
バックフォーカスが変動するズームレンズは、絞りが変倍によって可変しない限りFナンバーが変動する。Fナンバーの変動量はバックフォーカスの変動量と比例する。Fナンバーの変動量を小さくするためには、バックフォーカスの変動量を小さくすればよい。
【0051】
本実施の形態においては、第2レンズ群12から第4レンズ群14の倍率の絶対値を小さくしている。ただしこの倍率を小さくとると、レンズ全長が大きくなり、長いバックフォーカスが確保できなくなる。そこで、本実施の形態においては、第2レンズ群12を共役距離の長い側から見て、負の屈折力のレンズ12a、正の屈折力のレンズ12bで構成することで長いバックフォーカスを確保している。
【0052】
本実施の形態は、広角端の無限遠時の空気換算のバックフォーカスをbfw、広角端のズームレンズ10の焦点距離をfwとしたときに、以下の式(1)を満足する。
(1)2.5<bfw/fw<4
式(1)は、広角端の焦点距離に対して広角端のバックフォーカスを規定しており、プロジェクターに使用する投写レンズの必要なバックフォーカスを規定している。特に空間変調素子に反射型素子を使用する場合は、色合成プリズムの他に、照明光導入用のプリズムブロックが、投写レンズと空間変調素子との間に配置される。このためプロジェクター用投写レンズには長いバックフォーカスが必要である。式(1)の下限を越えると、投写レンズと空間変調素子の間に必要な空間を得ることができなくなり、プロジェクターを構成できなくなる。上限を越えると、レンズの全長と外径が大きくなり、コンパクト化ができなくなる。
【0053】
以下、本実施の形態において、光学性能上好ましい構成について説明する。まず、第2レンズ群12において、共役距離の長い側から見て、最初のレンズが負の屈折力を持ち、共役距離の長い側から第2番目のレンズが正の屈折力を持ち、少なくとも3枚以上のレンズで構成されることである。このように、共役距離の長い側から見て負、正の屈折力を持ったレンズで構成することで長いバックフォーカスを確保できる。なお、図1の例では、第2レンズ群12は3枚構成であるが、共役距離の長い側から負レンズ、正レンズの順に配置されていれば、4枚以上の構成でもよい。
【0054】
次に、広角端から望遠端に変倍する際に、第2レンズ群12と第4レンズ群14が共役距離の短い側から長い側に光軸上を同一の移動をすることである。絞り17は、第2レンズ群12内に配置されているので、第4レンズ群14が第2レンズ群12と同一移動することで、広角端から望遠端までの変倍においてテレセントリック性が変化しない。さらに鏡筒構造が簡略化でき、精度確保とコストの低減に有利である。
【0055】
次に、第1レンズ群11の焦点距離をf1g、第2レンズ群12の焦点距離をf2g、第3レンズ群13の焦点距離をf3g、第4レンズ群14の焦点距離をf4g、広角端の前記ズームレンズの焦点距離をfwとすると、以下の式(2)〜(5)を満足することが好ましい。
(2)−0.45<fw/f1g<−0.3
(3)0.01<fw/f2g<0.3
(4)0.18<fw/f3g<0.29
(5)0.05<fw/f4g<0.2
式(2)は第1レンズ群11の焦点距離を広角端の焦点距離の比で規定したもので、下限を越えるとペッツバール和が補正できなくなり、像面湾曲と非点収差が大きくなる。上限を越えるとバックフォーカスが確保できなくなり、バックフォーカスを確保しようとすると、ズームレンズ全体の光学全長が大きくなり、第1レンズ群の外径が大きくなる。
【0056】
式(3)は、第2レンズ群12の焦点距離を広角端の焦点距離の比で規定したもので、下限を越えるとコマ収差が大きくなり、上限を越えるとバックフォーカスが確保できなくなる。
【0057】
式(4)は、第3レンズ群13の焦点距離を広角端の焦点距離の比で規定したもので、下限を越えると絞り位置が共役距離の短い側に移動し、第1レンズ群11の外径が大きくなる。上限を越えると球面収差が補正できなくなる。
【0058】
式(5)は、第4レンズ群14の焦点距離を広角端の焦点距離の比で規定したもので、下限を越えるとバックフォーカスが確保できなくなる。上限を越えると歪曲と倍率色収差が補正できなくなる。
【0059】
次に、共役距離の長い側から見て、先頭の負レンズ11aの焦点距離をf1、アッベ数をabe1、d線の屈折率をnd11とし、広角端時の第2レンズ群12から第4レンズ群14の合成焦点距離をfrearとすると、以下の式(6)、(7)を満足することが好ましい。
(6)-0.018<(1/f1/abe1)/(1/frear)<0.0
(7)1.70<nd11<1.79
第2レンズ群12から第4レンズ群14は色収差を補正すると、青色の倍率色収差は補正過剰となる。この青色の倍率色収差の補正過剰を打ち消すのが、共役距離の長い側から見て先頭の負レンズ11aである。
【0060】
式(6)は、共役距離の長い側から見て、先頭の負レンズの青色の倍率の色収差発生量と、第2レンズ群から第4レンズ群の青色の倍率の色収差の補正過剰量の関係を表している。下限を越えると、青色の倍率の色収差の補正不足と赤色の倍率色収差の補正不足となる。上限を越えると、青色の倍率色収差が補正過剰で大きくなる。
【0061】
共役距離の長い側から見て先頭の負レンズ11aは、屈折率が高く、アッベ数が小さい方が好ましい。ただし前記のようなガラス硝材は内部透過率が悪くなる特性がある。式(7)は、先頭の負レンズ11aの屈折率の規定で、下限を越えると、青色の倍率の色収差の補正過剰を小さくできず、上限を越えると、内部透過率が低くなって、色のバランスが悪くなる。
【0062】
次に、共役距離の短い側から見て4枚のレンズ(14a〜14d)の構成が、共役距離の長い側から順に、共役距離の長い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ14a、正レンズ14b、共役距離の短い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ14c、正レンズ14dで構成され、共役距離の長い側の負メニスカスレンズ14aのd線の屈折率をnd4、アッベ数をνd4、共役距離の短い側から、4枚のレンズの焦点距離をf4r、広角端時のプリズムやカバーガラスを含まない空気換算のバックフォーカスをbfwとすると、以下の式(8)〜(10)を満足することが好ましい。
(8)nd4>1.75
(9)νd4>35
(10)1<f4r/bfw<4
2つの負メニスカスレンズの凸面を互いに違う方向に向けることにより、倍率の色収差と歪曲収差の低減に有利に作用する。歪曲収差の補正は、共役距離の長い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ14aが有効に作用し、倍率の色収差は、共役距離の短い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ14cが有効に作用する。
【0063】
式(8)は、共役距離の長い側の負メニスカスレンズのd線の屈折率を表しており、下限を越えると像面湾曲が大きくなる。式(9)は共役距離の長い側の負メニスカスレンズのアッベ数を表し、下限を越えると倍率の色収差が大きくなる。また、式(9)において、νd4>40を満足すればより好ましい。
【0064】
式(10)は、共役距離の短い側から4枚のレンズの焦点距離が、広角端時のプリズムやカバーガラスを含まない空気換算のバックフォーカスより大きいことを表し、Fナンバー光線が、共役距離の短い側から4枚のレンズに入射するときに、共役距離の短い側に向かって収束状態で使用することを示しており、下限を越えると共役距離の長い側のレンズの外径が大きくなり、歪曲収差、倍率の色収差が大きくなる。上限を越えると、レンズ全長が大きくなり、バックフォーカスが確保できなくなる。
【0065】
次に、第3レンズ群13と第4レンズ群14を構成する正の屈折力を持ったレンズはすべて、アッベ数80以上で構成されることが好ましい。第3レンズ群13と第4レンズ群14は正の屈折力を持ち、テレセントリック性を確保するために主光線は大きく曲げられ、色収差が大きく発生する。特に倍率の色収差が大きくなる。第3レンズ群13と第4レンズ群14を構成する正の屈折力を持ったレンズがすべてアッベ数80であれば、倍率の色収差を小さくできる。
【0066】
なお、前記式(6)〜(7)を満足する構成、式(8)〜(10)を満足する構成は、それぞれ前記式(1)を満足する構成に適用することを前提に説明したが、前記式(1)を満足する構成でない構成に適用しても、前記のようなこれらの各式を満足することによる効果は得られる。
【0067】
(実施例1)
以下、実施の形態1に係る実施例1について説明する。実施例1のレンズ構成は、図1、2の構成と同じであり、広角端のFNO=2.5、焦点距離f=27.84、半画角=30.9°の設計例である。実施例1の前記式(1)〜(10)の各値は下記の通りである。
式(1)bfw/fw=2.78
式(2)fw/f1g=−0.39
式(3)fw/f2g=0.277
式(4)fw/f3g=0.228
式(5)fw/f4g=0.09
式(6)(1/f1/abe1)/(1/frear)=−0.011
式(7)nd11=1.784
式(8)nd4=1.834
式(9)νd4=37.3
式(10)f4r/bfw=3.94
次に具体的な数値を表1に示し、ズームデータを表2に示す。表1中、ri(mm)はレンズ各面の曲率半径、di(mm)はレンズ厚又はレンズ間間隔、niは各レンズのd線での屈折率、νiは各レンズのd線でのアッベ数である。このことは、以下の表3、5についても同様である。表1の例では、r1〜r12が第1レンズ群、r13〜r19が第2レンズ群、r20〜r27が第3レンズ群、r28〜r35が第4レンズ群であり、r15は絞りである。
【0068】
【表1】
Figure 0004138439
【0069】
【表2】
Figure 0004138439
【0070】
図3の各図はそれぞれ、実施例1の広角端の球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示しており、このことは以下の図7、11についても同様である。図4の各図はそれぞれ、実施例1の望遠端の球面収差(mm)、非点収差(mm)、歪曲収差(%)を示しており、このことは以下の図8、12についても同様である。図3、4から分るように、実施例1に係るズームレンズは良好な収差性能を示している。
【0071】
(実施例2)
図5は、実施例2に係るズームレンズの広角端の構成図である。図6は、図5に示したズームレンズの望遠端の構成図である。図5に示したズームレンズ20は、共役距離の長い側から見て、負屈折力の第1レンズ群21(レンズ21a〜21f)、正屈折力の第2レンズ群22(レンズ22a〜22c)、正屈折力の第3レンズ群23(レンズ23a〜23c)、正屈折力の第4レンズ群14(レンズ24a〜24d)の4群構成となっている。
【0072】
また、広角端(図5)から望遠端(図6)の変倍に際して、第1レンズ群21は共役距離の短い側に移動し、第2レンズ群22は共役距離の長い側に移動し、第3レンズ群23は共役距離の長い側に移動し、第4レンズ群24は共役距離の長い側に移動する。
【0073】
本実施例2は、広角端のFNO=2.3、焦点距離f=21.32、半画角=30.9°の設計例である。実施例2の前記式(1)〜(10)の各値は下記の通りである。
式(1)bfw/fw=3.66
式(2)fw/f1g=−0.37
式(3)fw/f2g=0.01
式(4)fw/f3g=0.222
式(5)fw/f4g=0.175
式(6)(1/f1/abe1)/(1/frear)=−0.009
式(7)nd11=1.784
式(8)nd4=1.834
式(9)νd4=37.3
式(10)f4r/bfw=1.56
次に具体的な数値を表3に示し、ズームデータを表4に示す。表3の例では、r1〜r12が第1レンズ群、r13〜r19が第2レンズ群、r20〜r25が第3レンズ群、r26〜r33が第4レンズ群であり、r17は絞りである。
【0074】
【表3】
Figure 0004138439
【0075】
【表4】
Figure 0004138439
【0076】
図7、8の各図はそれぞれ、実施例2の広角端の収差図、望遠端の収差図を示しており、実施例2に係るズームレンズは良好な収差性能を示していることが分かる。
【0077】
(実施例3)
図9は、実施例3に係るズームレンズの広角端の構成図である。図10は、図9に示したズームレンズの望遠端の構成図である。図9に示したズームレンズ20は、共役距離の長い側から見て、負屈折力の第1レンズ群31(レンズ31a〜31f)、正屈折力の第2レンズ群32(レンズ32a〜32c)、正屈折力の第3レンズ群33(レンズ33a〜33c)、正屈折力の第4レンズ群34(レンズ34a〜34d)の4群構成となっている。
【0078】
また、広角端(図9)から望遠端(図10)の変倍に際して、第1レンズ群31は共役距離の短い側に移動し、第2レンズ群32は共役距離の長い側に移動し、第3レンズ群33は共役距離の長い側に移動し、第4レンズ群34は共役距離の長い側に移動する。
【0079】
本実施例3は、広角端のFNO=2.4、焦点距離f=28.93、半画角=30.9°の設計例である。実施例3の前記式(1)〜(10)の各値は下記の通りである。
式(1)bfw/fw=2.79
式(2)fw/f1g=−0.38
式(3)fw/f2g=0.29
式(4)fw/f3g=0.245
式(5)fw/f4g=0.096
式(6)(1/f1/abe1)/(1/frear)=−0.012
式(7)nd11=1.784
式(8)nd4=1.834
式(9)νd4=37.3
式(10)f4r/bfw=3.75
次に具体的な数値を表5に示し、ズームデータを表6に示す。表5の例では、r1〜r12が第1レンズ群、r13〜r19が第2レンズ群、r20〜r27が第3レンズ群、r28〜r35が第4レンズ群であり、r15は絞りである。
【0080】
【表5】
Figure 0004138439
【0081】
【表6】
Figure 0004138439
【0082】
図11、12の各図はそれぞれ、実施例3の広角端の収差図、望遠端の収差図を示しており、実施例3に係るズームレンズは良好な収差性能を示していることが分かる。
【0083】
(実施の形態2)
図13は、本発明の実施の形態2に係る映像拡大投写システム40の構成図である。映像拡大投写システム40は、実施の形態1のズームレンズで構成された投写レンズ41、光学像を形成する空間光変調素子42、光源43を備えている。44は、投写された映像のフォーカス面である。光源43により照明される空間光変調素子42に形成された光学像は、投写レンズ41によってフォーカス面44に拡大投写される。本実施の形態に係る映像拡大投写システム40は、投写レンズ41に前記実施の形態1のズームレンズを用いているので、歪みや色のにじみのすくない画面を得ることができる。
【0084】
(実施の形態3)
図14は、本発明の実施の形態3に係るビデオプロジェクター50の構成図である。ビデオプロジェクター50は、実施の形態1のズームレンズで構成された投写レンズ51、光学像を形成する空間光変調素子52、回転手段53、光源54を備えている。
【0085】
空間光変調素子52には、各々青、緑、赤の3種の光学像が時間的に分割されて形成される。回転手段53は、青、緑、赤に対応したフィルターを回転させることで光学像を青、緑、赤の3色に時間的に制限する。
【0086】
光源54からの光は、回転手段53によって青、緑、赤の3色に時間的に分解され、空間光変調素子52を照明する。空間光変調素子52には青、緑、赤の3種の光学像が時間的に分割されて形成され、投写レンズ51によって拡大投写される。
【0087】
投写レンズ51に前記実施の形態1のズームレンズを用いているので、明るくて歪みや色のにじみの少ない映像が得られるビデオプロジェクターがコンパクトに実現できる。
【0088】
(実施の形態4)
図15は、本発明の実施の形態4に係るリアプロジェクター60の構成図である。リアプロジェクター60は、実施の形態3のビデオプロジェクター61、光を折り曲げるミラー62、透過型スクリーン63、筐体64を備えている。
【0089】
ビデオプロジェクター61から投写される映像はミラー62によって反射され、透過型スクリーン63に結像される。本実施の形態によれば、ビデオプロジェクター61に実施の形態3のビデオプロジェクターを用いているので、高精細なリアプロジェクターがコンパクトに実現できる。
【0090】
(実施の形態5)
図16は、本発明の実施の形態5に係るマルチビジョンシステム70の構成図である。本図に示したマルチビジョンシステム70は、実施の形態3のビデオプロジェクター71、透過型スクリーン72、筐体73、映像を分割する映像分割回路74を備えている。
【0091】
映像信号は映像分割回路74によって加工分割されて複数台のビデオプロジェクター71に送られる。ビデオプロジェクター71から投写される映像は透過型スクリーン72に結像される。本実施の形態によれば、ビデオプロジェクター71に、実施の形態3のビデオプロジェクタを用いているので、映像のつなぎ目がなだらかにつながれ違和感のないマルチビジョンシステムがコンパクトに実現できる。
【0092】
なお、実施の形態2〜5では、実施の形態1のズームレンズを映像拡大投写システム等に用いた例で説明したが、画像情報をフィルム、CCD等の撮像手段面上に形成するビデオカメラ、フィルムカメラ、デジタルカメラ等の光学機器に用いてもよい。
【0093】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、長いバックフォーカスを有しながら、コンパクトなズームレンズを提供することができ。また、本発明に係るズームレンズを用いることにより、明るく高精細な映像拡大投写システム、ビデオプロジェクター、リアプロジェクター、及びマルチビジョンシステムをコンパクトに実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係るズームレンズの広角端の構成図
【図2】本発明の実施の形態1に係るズームレンズの望遠端の構成図
【図3】本発明の実施例1に係る広角端の収差図
【図4】本発明の実施例1に係る望遠端の収差図
【図5】本発明の実施例2に係るズームレンズの広角端の構成図
【図6】本発明の実施例2に係るズームレンズの望遠端の構成図
【図7】本発明の実施例2に係る広角端の収差図
【図8】本発明の実施例2に係る望遠端の収差図
【図9】本発明の実施例3に係るズームレンズの広角端の構成図
【図10】本発明の実施例3に係るズームレンズの望遠端の構成図
【図11】本発明の実施例3に係る広角端の収差図
【図12】本発明の実施例3に係る望遠端の収差図
【図13】本発明の実施の形態2に係る映像拡大投写システムの構成図
【図14】本発明の実施の形態3に係るビデオプロジェクターの構成図
【図15】本発明の実施の形態4に係るリアプロジェクターの構成図
【図16】本発明の実施の形態5に係るマルチビジョンシステムの構成図
【符号の説明】
10,20,30 ズームレンズ
11,21,31 第1レンズ群
12,22,32 第2レンズ群
13,23,33 第3レンズ群
14,24,34 第4レンズ群
15 ガラスブロック
16 像面
17 絞り
41,51 投写レンズ
42,52 空間光変調素子
43,54 光源
44 投写された映像のフォーカス面
53 回転手段
61 ビデオプロジェクター
62 ミラー
63 透過型スクリーン
64,73 筐体
74 映像分割回路

Claims (10)

  1. 共役距離の長い側から順に、負の屈折力の第1レンズ群と、正の屈折の第2レンズ群と、正の屈折の第3レンズ群と、正の屈折の第レンズ群とからなり、広角端から望遠端への変倍に際して、前記第レンズ群と第2レンズ群と第3レンズ群と第4レンズ群とが光軸に沿って移動するズームレンズにおいて、
    前記第1レンズ群は共役距離の短い側に単調に移動し、前記第2レンズ群、前記第3レンズ群、及び前記第レンズ群は共役距離の長い側に単調に移動し、絞りは前記第2レンズ群内に位置し、変倍に際して、前記絞りは前記第レンズ群と共に光軸上を移動し、
    広角端の前記ズームレンズの無限遠時の空気換算のバックフォーカスをbfw、広角端の前記ズームレンズの焦点距離をfwとすると、
    2.5<bfw/fw<4
    の関係を満足することを特徴とするズームレンズ。
  2. 前記第2レンズ群は、共役距離の長い側から見て、第1番目のレンズが負の屈折力であり、第2番目のレンズが正の屈折力であり、3枚以上のレンズで構成されている請求項に記載のズームレンズ
  3. 広角端から望遠端に変倍する際に、前記第2レンズ群及び前記第4レンズ群は、共役距離の短い側から長い側に光軸上を同一の移動をする請求項1又は2に記載のズームレンズ。
  4. 前記第1レンズ群の焦点距離をf1g、前記第2レンズ群の焦点距離をf2g、前記第3レンズ群の焦点距離をf3g、前記第4レンズ群の焦点距離をf4g、広角端の前記ズームレンズの焦点距離をfwとすると、
    −0.45<fw/f1g<−0.3
    0.01<fw/f2g<0.3
    0.18<fw/f3g<0.29
    0.05<fw/f4g<0.2
    の関係を満足する請求項1から3のいずれかに記載のズームレンズ。
  5. 共役距離の長い側から見て先頭の負レンズの焦点距離をf1、アッベ数をabe1、d線の屈折率をnd11とし、広角端時の第2レンズ群から第4レンズ群の合成焦点距離をfrearとすると、
    −0.018<(1/f1/abe1)/(1/frear)<0
    1.7<nd11<1.79
    の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  6. 共役距離の短い側から4枚のレンズの構成が、共役距離の長い側から順に、共役距離の長い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、正レンズ、共役距離の短い側に凸面を向けた負メニスカスレンズ、正レンズであり、
    前記共役距離の長い側の負メニスカスレンズのd線の屈折率をnd4、アッベ数をνd4、前記4枚のレンズの焦点距離をf4r、広角端時のプリズムやカバーガラスを含まない空気換算のバックフォーカスをbfwとすると、
    nd4>1.75
    νd4>35
    1<f4r/bfw<4
    の関係を満足することを特徴とする請求項1に記載のズームレンズ。
  7. 請求項1からのいずれかに記載のズームレンズを用いた投写レンズを備え、さらに光源と、前記光源から放射される光により照明されるとともに光学像を形成する空間光変調素子とを備え、前記投写レンズで前記空間光変調素子上の光学像を投写することを特徴とする映像拡大投写システム。
  8. 請求項1からのいずれかに記載のズームレンズを用いた投写レンズを備え、さらに光源と、前記光源からの光を青、緑、赤の3色に時間的に制限する手段と、前記光源から放射される光により照明されるとともに時間的に変化する青、緑、赤の3色に対応する光学像を形成する空間光変調素子とを備え、前記投写レンズで前記空間光変調素子上の光学像を投写することを特徴とするビデオプロジェクター。
  9. 請求項に記載のビデオプロジェクーと、投写レンズから投写された光を折り曲げるミラーと、投写された光を映像に映し出す透過型スクリーンとを備えたことを特徴とするリアプロジェクター。
  10. 請求項に記載のビデオプロジェクーと、投写された光を映像に映し出す透過型スクリーンと、筐体とを備えたシステムを複数台有し、さらに映像を分割する映像分割回路を備えたことを特徴とするマルチビジョンシステム。
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