JP4135009B2 - 原子力発電プラントの中性子計装システム - Google Patents

原子力発電プラントの中性子計装システム Download PDF

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Description

本発明は、原子力発電プラントの中性子計装システムに関する。
原子力発電プラントの中性子計装システムは、核***を開始する原子炉の起動状態から全出力までを計測できるようにするために、中性子源領域モニタ,中間領域モニタ,出力領域モニタ用の3種類の中性子検出器を設置している。又、最近では、中性子源領域モニタ及び中間領域モニタを一体化した起動領域中性子モニタが実用化されている。中性子源領域モニタ,中間領域モニタ、あるいは起動領域中性子モニタは原子炉に設置される中性子検出器からの非常に微弱な信号、例えばμAオーダのパルス電流を増幅するために前置増幅器が必要であり、この前置増幅器は耐放射線性の観点から原子炉格納容器外に設置されている。
中性子検出器の検出信号は、原子炉の状態を反映する極めて重要な信号であり、その信号にノイズが乗ると、原子力発電プラントの適切な制御に支障を及ぼしかねない。
そのため、従来から種々のノイズ対策が行われている。例えば、〔特許文献1〕には、外来の電気的ノイズの侵入等があり、自乗平均計測の変動をきたすような異常がある場合は、その異常を検出・表示し、そのような異常があることを容易に判定できるようにした中性子測定装置が開示されている。しかし、〔特許文献1〕に記載の技術では、異常があることを判別できるが、ノイズを抑制することができないという問題がある。
〔特許文献2〕には、放射線検出器と前置増幅器の間に配置され、ケーブに混入するノイズを消去するようにケーブルが複数回巻き付けられる環状磁芯と、この環状磁芯に巻き付けられて近接したケーブル間に生じる浮遊容量を小さくするように、ケーブルを互いに離間させて配置させるケーブル配置部材を備えた放射線測定装置が開示されている。
特開2003−149378号公報 特開平7−84088号公報
近年、原子力発電プラントの中性子検出器の検出信号に、従来は見られなかったようなノイズが重畳する現象がしばしば観測されている。本発明者らは、中性子検出器の検出信号に含まれるノイズの原因について検討した。その結果、プラントの機能や性能の向上のために、近年進歩したディジタル化技術が原子力発電プラントに各種ディジタル装置として導入され、このディジタル装置は、装置自体や装置に接続されているケーブルから電磁ノイズを放射する、又、原子炉の制御や保護のために原子炉格納容器内に多数設置されているモータ,ポンプ,電磁弁などの各種電磁機器を運転制御するための駆動信号が中性子検出信号に重畳するノイズに関係していることを見出した。
すなわち、原子力プラントに多数のディジタル装置が設置されるようになってきているために、電磁ノイズのバックグランドレベルが高くなってきている。このために、検出器ケーブル4A,4Bに誘導されるバックグランドノイズのレベルも上がり、このような環境下において動力ケーブル13から放射される電磁ノイズが検出器ケーブル4A,4Bに誘導されるために、中性子監視装置11A,11Bの指示変動の可能性がより高くなってきていることが、本発明者らの検討により判明した。
この電磁ノイズの誘導は、コモンモードノイズが主体であり、〔特許文献2〕に記載の技術では、このコモンモードノイズを抑制するため、前置増幅器の入力段にコモンモードチョークコイルを設置している。
〔特許文献2〕の技術では、磁気コアに同軸ケーブルを複数巻き付ける、いわゆる巻装であるため、巻装した同軸ケーブル間の距離が短くなると線間の浮遊容量により巻装された磁気コアのインピーダンスが低下するという問題があり、これを防止するために、磁気コア内部に棒状スペーサを、外部に放射状スペーサを設置して、同軸ケーブル間の距離が短くならないようにしている。
しかし、磁気コアの内側は外側より空間が狭く、巻装した同軸ケーブル間の距離が短くなってしまい、巻装された磁気コアのインピーダンス低下は避けられない。すなわち、磁気コアに同軸ケーブルを複数回巻きつけると、理想的には巻き数の2乗に比例したインピーダンスが得られるがが、現実的には巻装することによって発生する同軸ケーブルの線間浮遊容量により100KHzから10MHzの高周波に対して高いインピーダンスを得ることができない。
これを防止するためには、磁気コアの内径を大きくする必要があるが、その場合には磁気コアが大きくなってしまうという問題が生じる。又、同軸ケーブルは耐ノイズ性の観点から、例えば3重シールドのように、シールドが強化されており、曲げにくい構造になっている。このために、磁気コアに同軸ケーブルを巻装させようとすると、その曲げ半径が大きくなり、これら全体をシールドする盤が大きなものになってしまい、設置スペースの確保が難しいいう問題もある。
本発明は、原子炉の中性子レベルを正確に計測することのできる原子力発電プラントを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、原子炉圧力容器に挿入された計装管に収納された中性子検出器の出力が、直流高電圧が印加されている同軸ケーブルによって前記原子炉格納容器外に設置された前置増幅器に入力される中性子計装システムであって、該前置増幅器と前記中性子検出器の間に設置され、かつ前置増幅器をシールドする金属の前置増幅器盤内に設置する貫通型の複数のフェライトコア及び/又は貫通型の複数のアモルファスコアであって、貫通型の複数のフェライトコアかつ又は貫通型の複数のアモルファスコアに前記同軸ケーブルを貫通させるように構成したものである。
本発明によれば、金属の前置増幅器盤内で貫通型の複数のフェライトコア及び/又は貫通型の複数のアモルファスコアに中性子検出器出力の同軸ケーブルを貫通させることにより得られるインダクタンスにより、電磁機器の駆動によって生じる高周波電磁ノイズによって中性子検出器出力の同軸ケーブルに重畳されるコモンモードノイズを抑制させることが可能になり、中性子計装システムへの電磁ノイズ影響を十分に抑制し、指示変動の発生可能性を低減できる。又、万一、前置増幅器盤自体が電磁ノイズの影響を受けたとしても、その影響は該当する系統に限定でき、他系統に影響を及ぼさないため、スクラムに至る可能性をなくすことができる。
本発明の一実施形態を図1から図5により説明する。
図1,図2は、本実施例の原子力発電プラントの中性子計装システムの概略構成図である。中性子検出器3A,3B…は、原子炉圧力容器1内に挿入された計装管2A,2B…に収納されている。中性子検出器3A,3B…には、中性子源領域モニタ,中間領域モニタ,起動領域中性子モニタ用の3種類があり、原子炉内の熱中性子による電離作用によって微弱電流を発生させる。この微弱電流信号は、原子炉格納容器5の外に設置した前置増幅器8A,8B…により増幅されて原子炉出力信号を得る。中性子検出器3A,3B…と前置増幅器8A,8B…間は、同軸ケーブル(検出器ケーブルともいう)4A,4B…によって接続される。ここで、中性子検出器,前置増幅器等は、複数設置されるが、説明を簡略化するため、図1では2個の場合を図示し、図2では4個の場合を図示して説明する。
図1に示すように、計装管2A,2Bの下端にはコネクタ41A,41Bが取り付けられており、保守時等には同軸ケーブル4A,4Bが取り外し可能となっている。同軸ケーブル4A,4Bは、原子炉格納容器5を貫通するケーブルペネトレーション6A,6B、すなわち、原子炉格納容器5の内外にケーブルを通すための原子炉格納容器5の貫通孔を通り、原子炉建屋9内に設置される前置増幅器8A,8Bに接続される。前置増幅器8A,8Bは前置増幅器盤19に収納されている。これら同軸ケーブル4A,4Bは、電線管7A,7B内に敷設されており、前置増幅器8A,8Bの出力信号は、電線管7A,7B内に設置されている図示していない同軸ケーブルにより制御建屋10内の中性子監視装置11A,11Bに入力される。
原子炉格納容器5内には、原子炉の制御や保護ためのモータ,ポンプや電磁弁などの各種電磁機器が多数設置されており、これら電磁機器は、交流電源や直流電源の供給によって駆動される。図1では、電磁機器として交流電源で駆動されるポンプ12を示している。このポンプ12には動力ケーブル13が接続されており、動力ケーブル13はケーブルペネトレーション6Cを通り、スイッチ装置15に接続されている。図1では、動力ケーブル13は電線管7C内に敷設されているが、必ずこのようになっている訳ではなく、電線管7Cより金属部分が薄い可撓電線管内に敷設されたり、電線管7Cが設けられていなかったりする。逆に、動力ケーブルが全て電線管7Cや可撓電線管に入っている場合もある。
スイッチ装置15はリレーやコンタクタで構成されるが、図1ではコンタクタ141の場合を示している。コンタクタ141のオン・オフで、電源16からポンプ12への電源供給が制御される。その駆動指令は、制御建屋10内の操作盤18上の操作スイッチ17によって与えられる。図1ではスイッチ装置15は原子炉建屋9内に設置される場合を示しているが、制御建屋10内に設置される場合もある。
図5に示すように、ポンプ12に操作スイッチ17の駆動信号52により、ポンプ12に電源16の交流電圧51が印加されるが、開閉素子がコンタクタ141である場合には、コンタクタ141がオンする時或いはオフする時に、接点の機械的なチャタリングにより、オン・オフをわずかな時間であるが繰り返すため、ノイズ電流53が発生する。この現象は、開閉素子にリレーを用いた場合も同様である。
このノイズ電流は動力ケーブル13を伝達し、原子炉格納容器5内で動力ケーブル13から電磁ノイズが空間に放射される。このノイズ電流の周波数は、コンタクタ部分の配線のインダクタンスや抵抗,コンタクタ接点間の浮遊容量などで決まる高周波の電磁ノイズであり、実測した結果、100KHz前後から数十MHzの範囲で生じていた。動力ケーブル13が全て電線管7C内に敷設されていても、電磁機器のフレームから高周波の電磁ノイズが空間に放射される。電磁機器が特にポンプやモータである場合には、巻き線とフレーム間の浮遊容量を介して高周波の電磁ノイズがフレームから放射される。
保守時等にコネクタ41A,41Bのところで検出器ケーブル4A,4Bを取り外し可能とするため等の理由により、原子炉圧力容器1の下部では検出器ケーブル4A,4Bは電線管7A,7B内に収納されていない状態となっている。このために、動力ケーブル
13やポンプ12のフレームから放射される電磁ノイズが検出器ケーブル4A,4Bに誘導されることになる。前置増幅器8A,8BはμAオーダのパルス電流を増幅するが、その増幅度は1000倍から1万倍と非常に高く、かつ周波数範囲が数百KHzから数十
MHzの範囲であり、高利得かつ広帯域になっている。検出器ケーブル4A,4Bに誘導された電磁ノイズの周波数が100KHz前後から数十MHzの範囲であるため、この電磁ノイズを前置増幅器で増幅し、中性子監視装置11A,11Bに入力させてしまうことになる。この結果、中性子監視装置11A,11Bはポンプ12の駆動時や停止時に指示変動を発生する可能性がある。
前置増幅器盤19,20から中性子監視装置11A,11B,11C,11Dまでの構成について、図2を用いて詳細に説明する。
中性子検出器3A,3B,3C,3Dの出力信号は同軸ケーブル4A,4B,4C,
4Dにより前置増幅器8A,8B,8C,8Dに入力される。中性子検出器3A,3B,3C,3Dには、中性子検出器の出力(原子炉出力に対応)である電離電流を効率的に取り出すために、中性子監視装置11A,11B,11C,11D内に設けられた高圧電源26A,26B,26C,26Dから同軸ケーブル23A,23B,23C,23D、前置増幅器8A,8B,8C,8Dの入力段を介して100V程度の直流高電圧が印加されている。
このように、直流高電圧が印加されている同軸ケーブル4A,4B,4C,4Dは、前置増幅器盤19,20に設置され、貫通型の複数のフェライトコア29A,29B,29C,29D及び貫通型の複数のアモルファスコア30A,30B,30C,30Dを貫通して前置増幅器8A,8B,8C,8Dに接続されている。前置増幅器盤19,20は電磁シールドのために金属ケースで形成しており、前置増幅器盤19,20内に電磁ノイズが誘導されないようにしている。又、前置増幅回路22A,22B,22C,22Dの入力段には、コンデンサ21A,21B,21C,21Dを設けて、直流高電圧が前置増幅回路22A,22B,22C,22Dに印加されて回路が故障することがないようにしている。
前置増幅回路22A,22B,22C,22Dは、中性子検出器3A,3B,3C,
3Dの出力信号を増幅し同軸ケーブル24A,24B,24C,24Dを介して中性子監視装置11A,11B,11C,11D内の信号処理装置27A,27B,27C,27Dに出力する。中性子監視装置11A,11B,11C,11D内に設けられる低圧電源
28A,28B,28C,28Dは、前置増幅回路22A,22B,22C,22Dに回路駆動電圧を印加するためのものであり、同軸ケーブル25A,25B,25C,25Dを用いてノイズ影響を低減させている。
又、同軸ケーブル4A,4B,4C,4Dが、前置増幅器盤19,20に設置される貫通型の複数のフェライトコア29A,29B,29C,29D及び貫通型の複数のアモルファスコア30A,30B,30C,30Dを貫通して設置されているので、同軸ケーブル4A,4B,4C,4Dに重畳する高周波のコモンモードノイズに対して高いインピーダンスを得ることができ、100KHzから10MHz程度の高周波に対しても高いインピーダンスを得ることができる。
中性子源領域モニタ,中間領域モニタ,起動領域中性子モニタは中性子検出器の出力信号の周波数範囲が数百KHzから数十MHzまであり、夫々の前置増幅器は高利得かつ広帯域になっている。従って、原子炉格納容器内に設置されている電磁機器の起動や停止によって、原子炉格納容器内の動力ケーブルあるいはポンプ等の電磁機器から放射される電磁ノイズが原子炉格納容器内の同軸ケーブル4A,4B,4C,4Dにコモンモードノイズとして重畳し、その周波数が中性子源領域モニタ,中間領域モニタ,起動領域中性子モニタの中性子検出器の出力信号の周波数範囲と同一であっても、貫通型のフェライトコア29A,29B,29C,29D及び貫通型アモルファスコア30A,30B,30C,30Dを複数設置しているので、これらのコモンモードノイズに対するインピーダンスが高いために、前置増幅回路22A,22B,22C,22Dにノイズ混入を十分抑制できる。又、数百KHzから数十MHzのコモンモードノイズを十分に抑制でき、中性子計装システムへのノイズ影響を十分に抑制できる。
又、アモルファスコアは飽和磁束密度がフェライトコアより高いために、インダクタンスを高くでき、高周波に対するインピーダンスを高くできる利点があり、アモルファスコアを用いる方が良いが、図3に示すように、アモルファスコアの直流重畳特性がフェライトコアに比べて一定でなく、直流重畳電流が大きくなるに従ってインダクタンスが低下するように変化するため、アモルファスコアの直流重畳特性は直流重畳電流が大きくなるに従って低下する。この結果、直流重畳電流が低い時にはアモルファスコアのインダクタンスがフェライトコアのインダクタンスより高くなる。
図2に示すように、フェライトコア29A,29B,29C,29D及びアモルファスコア30A,30B,30C,30Dには高圧電源26A,26B,26C,26Dの直流高圧が印加される同軸ケーブル4A,4B,4C,4Dに取り付けているために、フェライトコア29A,29B,29C,29D及びアモルファスコア30A,30B,30C,30Dに直流重畳電流が流れることになるが、中性子検出器の特性上、この電流は非常に小さいために、アモルファスコアを利用する方がコモンモードノイズの抑制効果が高い。
しかし、中性子検出器からの出力信号による直流重畳特性を考慮すると、原子炉出力が高くなるに従い中性子検出器からの出力信号レベルが高くなるため、この場合にはアモルファスコアよりフェライトコアの方がコモンモードノイズの抑制効果が高くなる可能性がある。
本実施例では、原子炉の出力過程を考慮し、図1に示すように貫通型のフェライトコア29A,29B,29C,29D及び貫通型アモルファスコア30A,30B,30C,30Dをそれぞれ複数個設けているので、直流重畳電流が低い時でも直流重畳電流が高くなってもコモンモードノイズの抑制効果を高くできる。
なお、フェライトコアだけあるいはアモルファスコアだけの設置個数を多くしてコモンモードノイズに対して十分インピーダンスを得るようにして、コモンモードノイズの抑制効果を高くなるようにすることにより、貫通型のフェライトコア29A,29B,29C,29Dだけを複数設置して構成しても良く、貫通型アモルファスコア30A,30B,30C,30Dだけを複数設置して構成することもできる。フェライトコアは図3に示すように、直流重畳特性が比較的高い直流重畳電流まで一定であるために、飽和磁束密度が高ければ取り付けるフェライトコア個数を少なくできるので、スペース的にも小さくなり、施工性が良くなるため、飽和磁束密度が高いMnZn系やNiZn系のフェライトコアを使用するのが適している。
図4は、前置増幅器盤の構成を示す斜視図である。前置増幅器盤19は金属ケースであり、これ自体が電磁シールドの機能を持っている。前置増幅器盤19には、電線管7A,7Bが固定され、前置増幅器盤19内に設置された前置増幅器8A,8Bの端子と電線管7A,7B内の同軸ケーブル4A,4Bが接続されている。同軸ケーブル4A,4Bの外側には、貫通型のフェライトコア29A,29B及び貫通型アモルファスコア30A,
30Bがそれぞれ複数個設けられ、上述したように、同軸ケーブル4A,4Bは電磁ノイズが重畳されないようになっている。
前置増幅器8A,8Bの残りの3端子には、上述した同軸ケーブル23A,23B,
24A,24B,25A,25Bが接続され、電線管7A,7B内に収納されている。
図1で説明したように、原子炉格納容器内の動力ケーブルあるいはポンプ等の電磁機器から放射される電磁ノイズは電線管7A,7Bに覆われていない原子炉圧力容器1の下部あたりで同軸ケーブル4A,4Bに重畳するが、それ以外に、例えば電線管途中からもわずかであるが電磁ノイズが同軸ケーブルに重畳し、これらのノイズが合成され、全体のノイズレベルが高くなる可能性がある。このため、図4に示すように、同軸ケーブル4A,4B途中にフェライトコア29A,29B及びアモルファスコア30A,30Bを設置し、全体を金属ケースで覆うことにより、コモンモードノイズを抑制する方が抑制効果を高くでき、微弱信号を処理する中性子計装システムの耐ノイズ性を高くできる。
又、図4に示す前置増幅器8Aを中性子源領域モニタの前置増幅器とし、前置増幅器
8Bを中間領域モニタの前置増幅器とし、両前置増幅器を同一の系統の前置増幅器として前置増幅器盤19内に設置することにより、万一、前置増幅器盤19自体が電磁ノイズの影響を受けたとしても、その影響は該当する系統に限定でき、他系統に影響が及ばないため、スクラムに至る可能性をなくすことができるという効果がある。図示しない信号処理装置側を冗長化した構成とすることにより、よりスクラムに至る可能性をなくすことができる。
これに対し、図4に示す前置増幅器8Aを系統1の中性子源領域モニタの前置増幅器とし、前置増幅器8Bを系統2の中性子源領域モニタの前置増幅器とし、両前置増幅器を前置増幅器盤19内に設置するようにした場合は、万一、前置増幅器盤19自体が電磁ノイズの影響を受けた場合は、同時に2系統の中性子源領域モニタにノイズの影響が発生し、確率的にはきわめて低いが誤スクラムを発生させる可能性がある。
本発明の一実施例である原子力発電プラントの中性子計装システムの全体構成図である。 中性子計装システムの一部の構成図である。 フェライトコア及びアモルファスコアの直流重畳特性図である。 前置増幅器盤の構成を示す斜視図である。 原子力発電プラントにおける電源の動作波形を示す図である。
符号の説明
1…原子炉圧力容器、2A,2B…計装管、3A,3B,3C,3D…中性子検出器、4A,4B,4C,4D…同軸ケーブル、5…原子炉格納容器、6A,6B,6C…ケーブルペネトレーション、7A,7B,7C…電線管、8A,8B,8C,8D…前置増幅器、11A,11B…中性子監視装置、19,20…前置増幅器盤、29A,29B,
29C,29D…フェライトコア、30A,30B,30C,30D…アモルファスコア。

Claims (2)

  1. 原子炉圧力容器に挿入された計装管に収納された中性子検出器と、該中性子検出器と同軸ケーブルによって接続され原子炉格納容器外に設置された前置増幅器とを備えた中性子計装システムであって、同一の系統の前置増幅器が2個設置されるものであって、一方の前置増幅器を中性子源領域モニタ用とし、他方の前置増幅器を同系統の中間領域モニタ用とし、前置増幅器盤内に各前置増幅器と前記各中性子検出器の間を接続する前記同軸ケーブルの外側に設けられる貫通型の複数のフェライトコアかつ又は貫通型の複数のアモルファスコアを設置し、該前置増幅器盤を、貫通型の複数のフェライトコアかつ又は貫通型の複数のアモルファスコア及び前記2個の前置増幅器をシールドする金属で形成したことを特徴とする中性子計装システム。
  2. 原子炉圧力容器に挿入された計装管に収納された中性子検出器と、該中性子検出器と同軸ケーブルによって接続され原子炉格納容器外に設置された一方の前置増幅器が中性子源領域モニタ用、他方の前置増幅器が同系統の中間領域モニタ用である同一の系統の2個の前置増幅器と、該2個の前置増幅器を収納する金属ケースの前置増幅器盤と、該前置増幅器盤内の前記同軸ケーブルの外側に貫通型の複数のフェライトコアかつ又は貫通型の複数のアモルファスコアを設けたことを特徴とする中性子計装システム。
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