JP4134815B2 - 熱光発電装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃焼ガスで加熱された発光体からの輻射光を光電変換素子(PV素子)により電力に変換する熱光発電装置(TPV装置)に関する。
【0002】
【従来の技術】
化石燃料や可燃性ガスから直接に電気エネルギーを得る技術として、熱光起電力変換(thermophotovoltaic energy conversion)による発電すなわち熱光発電(TPV発電)が注目されている。TPV発電のしくみは、燃焼室から噴出させた燃焼ガスで発光体(輻射体、エミッタ)を加熱し、発光体から輻射光を発生させ、その光を光電変換素子(光電池)に照射して電気エネルギーを得るというものである。TPV発電装置は、可動部分を有しないため、無騒音・無振動システムを実現することができる。次世代のエネルギー源として、TPV発電は、クリーン性、静粛性などの点で優れている。
【0003】
図1に、従来の熱光発電装置の典型例(特許文献1、2等を参照して構成したもの)を示す。図示した熱光発電装置100は、ステンレス鋼等の耐熱金属材料で作られた燃焼室102の周りを発光体104と光電変換素子106が取り巻いており、全体が耐熱性のハウジング110に収容されている。
【0004】
装置100の底部中央からは燃料F、底部外周部からは燃焼用空気A1がそれぞれ導入される。燃料Fは燃料管112内を上昇して気化器114で気化され、燃焼室102の底部にあるバーナー116で燃焼用空気A1により燃焼し、火炎Bを生ずる。燃焼により発生した燃焼ガスは上昇流G1として進行し、発光体104の頂部104Tに当たって外向きに放射状に流れ、燃焼室102の壁と発光体104との間の間隙を下降流G2として進行する。その際、燃焼ガスの下降流G2により発光体104が加熱されて特定の波長範囲の輻射光を発する。この輻射光が光電変換素子106に達して電力に変換される。
【0005】
発光体104と光電変換素子106との間に介在するフィルター108は耐熱ガラス等で作られており、発光体104を介して燃焼ガスや輻射熱が光電変換素子106に到達するのを防止しつつ、光電変換素子106に適した波長の光を透過する。
【0006】
燃焼ガスの下降流G2は更に下方へ進行してステンレス鋼等の耐熱金属材料から成る熱交換部120を介して燃焼用空気A1の上昇流へ熱伝達する。この部位の発光体104の周囲と装置底部には断熱材料122が設けてある。燃焼ガスは更に下方へ進行し、装置底部の排気口124から装置外へ放出される。
【0007】
装置100の頂部に設けた送風ファン118により、冷却用空気A2が装置内に送り込まれ、光電変換素子106とハウジング110との間の空間を下降しつつ光電変換素子106を外周面から冷却し、更に下降して装置底部の排気口124から装置外へ放出される。
【0008】
上記従来の熱光発電装置100は、発光体104が全体として一種類の発光物質で形成されており、また光電変換素子106も全体として一種類の素子で形成されていた。これには下記の問題がある。
【0009】
第1の問題は、燃焼ガスが進行に伴って温度低下するため、燃焼ガスにより加熱される発光体104の温度が部位によって変化することに起因する。すなわち、燃焼ガスは燃焼室102から噴出した直後の頂部で最も高温であり、下降流G2として進行するに伴って温度が低下していくので、下降流G2により加熱される発光体104も下方の部位ほど低温になる。一般に、発光物質は高温ほど発光量が増大し且つ短波長(高エネルギー)の光を出すので、温度低下に伴い発光量が減少し且つ発光波長が長波長側(低エネルギー側)にシフトする。そのため、一種類の発光物質で構成された発光体104はその部位により発光量も発光波長も変動してしまう。
【0010】
第2点の問題は、上記第1の問題に起因する。すなわち、光電変換素子106は発電に適した特定の波長域を持つので、発光体104の部位により発光量および発光波長が変動すると、輻射光を電力に変化する光電変換素子106の変換効率も変動してしまう。
【0011】
このように、燃焼ガスが進路に沿って不可避的に温度低下するため、単一種類の発光体104単一種類の光電変換素子106とを組合せた従来の熱光発電装置では、装置全体として最適の熱光発電条件が確保できず、高い発電効率が得られないという問題があった。
【0012】
更にもう1つの問題として、燃焼室がステンレス鋼等の灰色体によって構成されており、最初に熱エネルギーを吸収するとともに光電変換素子に対して無効な波長帯域の赤外光を多く発し、発電に寄与しない無駄なエネルギーを放射され、高い発電効率が得られないという問題もあった。
【0013】
【特許文献1】
特開2002−315371(特許請求の範囲)
【特許文献2】
特開2002−319693(特許請求の範囲)
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記従来の問題を解消して、燃焼ガスの温度分布の影響を最小限に抑えることによりおよび/または燃焼室からの発光を有効に利用することにより発電効率を高めた熱光発電装置を提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、第1発明の熱光発電装置は、燃焼ガスで加熱された発光体からの輻射光を光電変換素子により電力に変換する熱光発電装置において、異なる発特性を持つ複数の発光体を有し、燃焼ガスの進路上において変化する燃焼ガス温度に適した発光体をそれぞれ配置したことを特徴とする。
【0016】
また、第2発明による熱光発電装置は、第1発明の熱光発電装置において、発光体と同一の材料で燃焼室を構成したことを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
第1発明の熱光発電装置は、燃焼ガスの進路上の複数の部位に、各部位の燃焼ガス温度に適した発光特性を持つ発光体をそれぞれ設けた基本構成により、各部位毎に高い発光効率で一定波長域の輻射光を発光させることができ、装置全体としての発電効率が高まる。
【0018】
望ましくは、上記各部位の発光体に対面させて、各発光体からの輻射光の波長に対応した発電波長域を持つ光電変換素子を設ける。これにより、上記基本構成による発光体の発光効率の向上に加えて、発光体と光電変換素子との組合せが最適化され、装置全体として更に発電効率が高まる。
【0019】
望ましくは、上記発光体の設置部位間および/または上記光電変換素子の設置部位間に遮光手段を設ける。これにより、隣接部位間で異なる波長の輻射光が混入し合うことが防止されるので、各部位の光電変換素子を不必要に昇温させることなく高い光電変換効率を得ることができる。特に、高温部位からの輻射光の漏洩が防止されることにより、高い発光量が得られる高温域での熱光変換効率が高まる。
【0020】
望ましくは、燃焼室から噴出した直後の高温の上記燃焼ガスと上記発光体との接触時間を増加させる手段を設ける。この接触時間を増加させる手段として、燃焼室からの燃焼ガスの噴出口を複数設けたり、あるいは、燃焼室から噴出した燃焼ガスの向きを変える手段を設けることができる。これにより、高温部位の燃焼ガスから発光体への熱伝達効率が高まり、高い発光量が得られる高温域での熱光変換効率が高まる。
【0021】
第2発明においては、発光体と同一の材料で燃焼室を構成する。燃焼室をステンレス鋼等の耐熱性金属材料で作製すると、燃焼室を加熱する燃焼ガスの熱エネルギーは無駄に費やされることになる。燃焼室を発光体と同一の材料で作製することにより、燃焼室自体も発光体として機能でき、熱光変換効率が高まる。
【0022】
第1、第2発明において、望ましくは、燃焼ガスを、燃焼室から下向きに噴出させ、発光体の最下部位に当てた後、発光体に沿って上昇させる。燃焼ガスを燃焼室から下向きに噴出させる構造は燃料を燃焼室上部より下向きに供給する形になるので、液体燃料を噴霧あるいは滴下する場合の完全燃焼を促進し、また、燃焼ガスを発光体に沿って上昇させる構造は重力により燃焼ガスの上昇流速を高め、熱伝達率を向上させることができる。
【0023】
第1発明に第2発明を組み合わせると更に高い効果が得られる。
【0024】
【実施例】
〔実施例1〕
図2に、第1発明の望ましい形態による熱光発電装置の一例を示す。図示した熱光発電装置200は上部の熱交換器200T、中央の主部200M、下部の給気部200Bから成る。
【0025】
主部200Mは、ステンレス鋼等の耐熱金属材料で作られた燃焼室202の周りを発光体203、204、205と光電変換素子206、207とが取り巻いており、全体が耐熱性のハウジング210に収容されている。発光体204、205と光電変換素子206、207との間には耐熱ガラス等で作られたフィルター208が介在しており、発光体204、205を介して燃焼ガスや輻射熱が光電変換素子206、207に到達するのを防止しつつ、光電変換素子206、207に適した波長の光を透過する。
【0026】
給気部200Bは、導入口212から外気を取り入れ(矢印Q1)、モーター214で駆動されるブロア216によって、主部200Mに空気流(矢印Q2)として供給する。主部に供給された空気流はフィルター208と光電変換素子206、207との間を通って光電変換素子206、207を冷却しつつ上昇し(矢印Q3)、上部の熱交換器224を経て予混合室220に入る。
【0027】
一方、主部200Mの上部にある燃料導入口218から燃料Fが導入され、予混合室220内に入って、ここで上記の空気と混合される。形成された混合ガスは、燃焼室202の上部にあるバーナー222により燃焼し、下向きの火炎Bを生ずる。燃焼により発生した燃焼ガスは下降流G1として燃焼室202から噴出し、底部の発光体205に当たって外向きに放射状に流れ(矢印G2)、燃焼室202の直ぐ外側を取り巻く発光体203の壁とその外側を取り巻く発光体204との間の間隙を上昇流する(矢印G3)。その際、燃焼ガスの放射流G2により発光体205が加熱され、燃焼ガスの上昇流G3により発光体204が加熱されて各発光体に特有の波長範囲の輻射光を発する。内側の発光体203は多孔体として形成されており、その内部を通って流れる燃焼ガス(矢印G4)によって加熱される。発光体203、204からの輻射光はフィルター208を透過して対面する光電変換素子206に達し、発光体205からの輻射光はフィルター208を透過して対面する光電変換207に達して、それぞれ電力に変換される。
【0028】
燃焼ガスの上昇流G3、G4は更に上方へ進行し、ステンレス鋼等の耐熱金属材料から成る熱交換器224で空気を加熱した後、排気口226から装置外へ放出される。
【0029】
また、光電変換素子206、207を背面から冷却するための冷却水の導入口228および排出口230を備えている。
【0030】
ここで、第1発明の望ましい形態の特徴として、上記各部位の発光体203、204、205および光電変換素子206、207をそれぞれ下記のように選択して組み合わせる。まず、燃焼室202から噴出した燃焼ガス(G2)が最初に当たる部位は最も高温になるので、この部位の発光体205は高温での熱光変換効率が高いYbを用い、これに対面する部位の光電変換素子207は、高温でYb発光体205から放射される短波長の輻射光に対して光電変換効率の高いSiを用いる。これに対して、燃焼ガスの上昇流(G3)に沿った部位は燃焼ガス温度が低下しているので、この部位の発光体203、204は低温での熱光変換効率が高いErを用い、これらに対面する部位の光電変換素子206は、低温でErから放射される長波長の輻射光に対して光電変換効率の高いGeを用いる。
【0031】
すなわち、燃焼ガスが高温である部位はYb発光体205/Si光電変換素子207の組み合わせとし、燃焼ガス温度が低下した部位はEr発光体203、204/Ge光電変換素子206の組合せを用いる。
【0032】
このように第1発明においては入力エネルギーの大部分を光電変換素子の感度領域の光に変換する選択発光体を用いる。熱光発電に都合の良い波長で発光する発光体として希土類元素を用いた発光体がある。希土類元素には、図3に示すように、発光バンド中心波長が1.0μmのYb、1.5μmのEr、2.0μmのHo等がある。使用する温度領域と光電変換素子の感度領域とに適した発光体を用いる。
【0033】
光電変換素子と発光体との組合せとしては、図3に示すように、光電変換素子としてのSiの感度波長領域に強い発光を持つYbを発光体として組合せ、光電変換素子としてGaSbやGeを用いる場合にはこれらの感度波長領域に強い発光を持つErを発光体として組み合わせる。これらの組合せの発電効率は、Er/Geで最大45%、Yb/Siで最大60%であり、Siを用いた方が高い発電効率が得られる。しかし、Siの場合、電子/正孔対を形成するためのエネルギーは波長1μmの光に対応している。光は波長が短いほど大きなエネルギーを持つので、Si光電変換素子では1μmより短い波長の光を入射しなければ電力を得られない。そのため従来は、選択発光体を用いる熱光発電装置において光電変換素子としてSiを用いることは感度領域の狭さから敬遠されてきた。
【0034】
第1発明においては、光電変換と発光体とを燃焼ガスの温度分布に対応させて組み合わせたことにより、感度領域は狭いが短波長域での光電変換効率が高いSiを燃焼ガス高温域で集中的に活用することができるので、熱光発電装置全体としての発電効率を従来に比べて大幅に向上させることができる。
【0035】
図4に、発光体としてSiCを用いた場合について、種々の発光体温度における発光波長バンドを示す。発光体は高温になるほど発光量が増大し、発光バンド全体としての発光強度が大きくなると同時に、発光バンド内の短波長成分の強度が長波長成分に対して相対的に大きくなる。その結果、発光体が高温になるほど、上記のように発電効率の良いSiの感度領域内の波長成分の強度が大きくなる。そこで噴出直後の燃焼ガスに加熱される高温部位でSi光電変換素子を積極的に用い、またそれ以下の比較的低温部位についても最適な光電変換素子/発光体の組合せを用いることにより、高効率の発電が実現する。
【0036】
発光体温度に対応した光電変換素子/発光体の組合せの典型例を表1に示す。
【0037】
【表1】
Figure 0004134815
【0038】
なお、図2に示した望ましい形態においては、Yb発光体205/Si光電変換素子207を組み合わせた高温部位と、Er発光体203、204/Ge光電変換素子206を組合せた低温部位との境目に、絞り232を設けた。これにより、異なる波長域の輻射光の相互混入(特に高温側から低温側への混入)が低減され、高温部位、低温部位においてそれぞれ変換効率が更に向上する。
【0039】
本実施例の重要な着目点は、高温域の有効利用、すなわち高温域に適したSi光電変換素子をいかに効率良く作動させるかにある。そのためにはYb発光体の昇温を効率良く行なう必要がある。以下に、そのための更に望ましい形態による実施例を説明する。
【0040】
〔実施例2〕
図5に、第1発明の更に望ましい形態による熱光発電装置の一例を示す。図5(1)は装置全体を示す断面図であり、図5(2)は噴出口の部分のみを示す平面図である。図示した熱光発電装置300は、基本的な構造は実施例1(図2)と共通であるが、高温部位の構造に特徴がある。
【0041】
すなわち、燃焼ガスを複数の小さい噴出口201から噴出させてガス流速を高めた。また、噴出ガス流に対して垂直となる面を大きくとりYb発光体205をその面に配列して、高温ガス205とYb発光体との接触時間を増加させることにより燃焼ガスから発光体への熱伝達効率を高めた。Yb発光体205と組み合わせるSi光電変換素子207もYb発光体205の設置面と平行な面に配列してある。
【0042】
なお、本実施例においても、高温部位と低温部位の境目に絞り232を設けて両部位間での(特に高温側から低温側への)光の相互混入を制限してある。
【0043】
〔実施例3〕
図6に、第1発明の別の望ましい形態による熱光発電装置の一例を示す。図6(1)は装置全体の断面図、(2)は燃焼室202の底面202Bの平面図、(3)は底部に配列した一群のYb発光体205の表面205Sの平面図、(4)および(5)はそれぞれ(3)の線A−A’および線B−B’における断面図である。
【0044】
図示した熱光発電装置400は、基本的な構造は実施例1(図2)と共通であるが、高温部位の構造に特徴がある。
【0045】
すなわち、燃焼ガスを複数の小さい噴出口201から噴出させてガス流速を高めた。更に、図6(2)に示すように、噴出口201の形態を管としたことにより燃焼ガスを渦流として噴出させる。これに対応させて、底部に配置した一群のYb発光体205の表面205Sを図6(3)のように渦巻き状の形状にして、燃焼ガスの渦流を促進させる。個々の渦巻き面は図6(4)および(5)にそれぞれ示すように半径方向および円周方向に傾斜している。これにより高温ガス205とYb発光体との接触時間を増加させて燃焼ガスから発光体への熱伝達効率を高めた。
【0046】
なお、本実施例においても、Yb発光体205/Si光電変換素子207を組み合わせた高温部位と、Er発光体203、204/Ge光電変換素子206を組合せた低温部位との境目に、絞り232を設けて両部位間での(特に高温側から低温側への)光の相互混入を制限してある。
【0047】
〔実施例4〕
図7に、第1発明の別の望ましい形態による熱光発電装置の一例を部分断面図で示す。実施例3のように燃焼ガスの渦流を発生させるために、本実施例では噴出口の前方にフィン201Fを設けた。これにより実施例3と同様に高温ガス205とYb発光体との接触時間を増加させて燃焼ガスから発光体への熱伝達効率を高めた。
【0048】
なお、本実施例においても、Yb発光体205/Si光電変換素子207を組み合わせた高温部位と、Er発光体203、204/Ge光電変換素子206を組合せた低温部位との境目に、絞り232を設けて両部位間での(特に高温側から低温側への)光の相互混入を制限してある。
【0049】
〔実施例5〕
図8に、第1発明の別の望ましい形態による熱光発電装置の一例を部分断面図で示す。本実施例においては、実施例3(図6)による「管形態の噴出口+底面発光体表面形状」と実施例4(図7)による「噴出口前方のフィン」とを組み合わせた。これにより、渦流の発生を更に促進できるので、燃焼ガス/発光体接触時間増大による熱伝達効率向上効果が更に高まる。
【0050】
なお、本実施例においても、Yb発光体205/Si光電変換素子207を組み合わせた高温部位と、Er発光体203、204/Ge光電変換素子206を組合せた低温部位との境目に、絞り232を設けて両部位間での(特に高温側から低温側への)光の相互混入を制限してある。
【0051】
〔実施例6〕
図9に、第1発明の別の望ましい形態による熱光発電装置の一例を示す。図示した熱光発電装置500は、基本的な構造は実施例1(図2)と共通であるが、発光体/光電変換素子の組合せを高温、中温、低温の3通り配置した構造が特徴である。すなわち、高温部位はYb発光体205/Si光電変換素子207の組合せ、中温部位はEr発光体204/Ge光電変換素子206の組合せ、低温部位はSiC発光体234/InAs光電変換素子236の組合せとした。これにより、燃焼ガスの温度域と発光体/光電変換素子との対応を更に適正化できると共に、更に低温域の燃焼ガスエネルギーまで有効に利用できるので、発電効率が更に高まる。
【0052】
なお、本実施例においても、高温部位(Yb発光体205/Si光電変換素子207)、中温部位(Er発光体204/Ge光電変換素子206)、低温部位(SiC発光体234/InAs光電変換素子236)の各境目に、絞り232を設けて隣接部位間での(特に高温側から低温側への)光の相互混入を制限してある。更に、中温部位(Er発光体204/Ge光電変換素子206)、低温部位(SiC発光体234/InAs光電変換素子236)の境目には、反射板を配置してあり、両部位間での(特に高温側から低温側への)光の相互混入を更に制限してある。
【0053】
〔実施例7〕
図10に、第2発明の望ましい形態による熱光発電装置の一例を示す。図示した装置600は全体がほぼ円筒状であり、燃焼室302は発光体304と同一材料で作られている。発光体304の外側に耐熱ガラス製フィルター306を介して光電変換素子308が配置されている。
【0054】
燃料ガスFは装置上端の燃料導入口312から導入され、下向きに燃焼室302に供給される。空気は装置下端の空気導入口314から導入され(矢印P1)、フィルター306と光電変換素子308との間の間隙を通って上昇し(矢印P2)、更に上昇して(矢印P3)、装置上端から下向きに燃焼室302内に供給され(矢印P4)、燃焼室302内で燃料Fを燃焼させて火炎Bを形成する。これにより発生した燃焼ガスは燃焼室302の下端から噴出して底部の発光体304に当たって放射状に外向きに進み(矢印G1)、その後、燃焼室302の外周面とその外側を取り巻く発光体304との間を上昇する(矢印G2)。その際、同一材料から成る燃焼室302と発光体304とが燃焼ガスにより加熱されて同一波長帯を持つ輻射光を発し、この輻射光がフィルター306を透過して光電変換素子308に到達する。
【0055】
発光体304の発光波長域に感度領域を持つ光電変換素子308は、発光体304からの輻射エネルギーに加えて更に燃焼室302からの輻射エネルギーも有効に吸収して電力に変換するので、ステンレス鋼等の灰色体で燃焼室を構成した構造に比べて発電効率が向上する。
【0056】
使用済の燃焼ガスは更に上昇して(矢印G3)、装置上端の排出口310から装置外部へ排出される(矢印G4)。
【0057】
〔実施例8〕
図11に、第2発明の望ましい形態による熱光発電装置の一例を示す。図示した装置700は全体がほぼ円筒状であり、多孔質の発光体材料で作製した燃焼室兼発光体303を備えている。燃焼室兼発光体303の外側に耐熱ガラス製フィルター306を介して光電変換素子308が配置されている。
【0058】
燃料ガスFが装置上端の燃料導入口312から導入されて下向きに燃焼室空間303C内に供給され、一方、空気が装置上端の空気導入口314から導入されて下向きに燃焼室空間303Cに供給され、燃料ガスFを燃焼させて火炎Bを形成する。これにより発生した燃焼ガスは燃焼室空間303Cの下端から噴出して底部に当たって放射状に外向きに進み(矢印G1)、その後、多孔質の燃焼室兼発光体303内を上昇する(矢印G2)。その際、発光体材料から成る燃焼室兼発光体303から発生した輻射光がフィルター306を透過して光電変換素子308に到達する。
【0059】
これにより、光電変換素子308に適した波長域を持つ輻射光の発生量が増加し、ステンレス鋼等の灰色体で燃焼室を構成した構造に比べて発電効率が向上する。
【0060】
〔実施例9〕
図12に、第2発明の望ましい形態による熱光発電装置の一例を示す。図示した装置800は全体がほぼ円筒状であり、発光体材料から成る二重管305が燃焼室壁と内側発光体を構成し、その外側を同じ発光体材料から成る発光体304が取り巻き、更に外側を耐熱ガラス製フィルター306と光電変換素子308が順次取り巻いている。内側の発光体305と外側の発光体304との間には同じ発光体材料から成るスパイラルフィン316が形成されている。
【0061】
実施例8と同様に燃料ガスFおよび空気P1が装置上端の各導入口312および314から導入されて下向きに燃焼室空間305Cに供給され、燃焼により火炎Bが形成される。これにより発生した燃焼ガスは燃焼室下端から噴出して、底部の発光体304に当たって放射状に外向きに進み、スパイラルフィン316により画定された空隙318を流速を挙げて旋回しながら上昇し、装置上端の排出口310から装置外部へ排出される。これにより、燃焼ガスは流速が増加しかつ発光体304、305との接触時間が増大し、実施例7、8に比べて更に高い発電効率が得られる。
【0062】
【発明の効果】
本発明によれば、燃焼ガスの温度分布の影響を最小限に抑えることによりおよび/または燃焼室からの発光を有効に利用することにより発電効率を高めた熱光発電装置が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、従来の熱光発電装置を示す断面図である。
【図2】図2は、第1発明による実施例1の熱光発電装置の断面図である。
【図3】図3は、種々の発光体の発光波長域と光電変換素子の感度領域との関係を示すグラフである。
【図4】図4は、SiC発光体の温度を変えたときの発光波長域と組合せに適した光電変換素子との関係を示すグラフである。
【図5】図5は、第1発明による実施例2の熱光発電装置の(1)断面図および(2)部分平面図である。
【図6】図6は、第1発明による実施例3の熱光発電装置の(1)断面図、(2)部分平面図、(3)部分平面図、(4)部分断面図および(5)部分断面図である。
【図7】図7は、第1発明による実施例4の熱光発電装置の部分断面図である。
【図8】図8は、第1発明による実施例5の熱光発電装置の部分断面図である。
【図9】図9は、第1発明による実施例6の熱光発電装置の部分断面図である。
【図10】図10は、第2発明による実施例7の熱光発電装置の断面図である。
【図11】図11は、第2発明による実施例8の熱光発電装置の断面図である。
【図12】図12は、第2発明による実施例9の熱光発電装置の断面図である。
【符号の説明】
100…従来の熱光発電装置
200、300、400、500、600、700、800…本発明の熱光発電装置
102、202、302、303C…燃焼室(燃焼室空間)
104、203、204、205、234、302、303、304、305…発光体
106、206、207、236、308…光電変換素子

Claims (8)

  1. 燃焼ガスで加熱された発光体からの輻射光を光電変換素子により電力に変換する熱光発電装置において、
    異なる発特性を持つ複数の発光体を有し、燃焼ガスの進路上において変化する燃焼ガス温度に適した発光体をそれぞれ配置したことを特徴とする熱光発電装置。
  2. 請求項1において、上記各部位の発光体に対面させて、各発光体からの輻射光の波長に対応した発電波長域を持つ光電変換素子を設けたことを特徴とする熱光発電装置。
  3. 請求項1または2において、上記発光体の設置部位間および/または上記光電変換素子の設置部位間に遮光手段を設けたことを特徴とする熱光発電装置。
  4. 請求項1から3までのいずれか1項において、燃焼室から噴出した直後の高温の上記燃焼ガスと上記発光体との接触時間を増加させる手段を設けたことを特徴とする熱光発電装置。
  5. 請求項4において、接触時間を増加させる手段として、燃焼室からの燃焼ガスの噴出口を複数設けたことを特徴とする熱光発電装置。
  6. 請求項4において、接触時間を増加させる手段として、燃焼室から噴出した燃焼ガスの向きを変える手段を設けたことを特徴とする熱光発電装置。
  7. 請求項1から6までのいずれか1項において、発光体と同一の材料で燃焼室を構成したことを特徴とする熱光発電装置。
  8. 請求項1から7までのいずれか1項において、燃焼ガスを、燃焼室から下向きに噴出させ、発光体の最下部位に当てた後、発光体に沿って上昇させることを特徴とする熱光発電装置。
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