JP4132633B2 - 車両用空気調和ユニット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は車両用空気調和ユニットに関し、さらに詳しくは、下側に冷却用熱交換器が配置され上側に加熱用熱交換器が配置され、冷却用熱交換器に下側方から空気が送風される車両用空気調和ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、車室内の足元スペースの拡大や材料、製造及び組付コストの低減を図るため、図10に示すように、冷却用熱交換器1と加熱用熱交換器2とを上下方向に配置した車両用空気調和ユニット3がある。この車両用空気調和ユニット3では、冷却用熱交換器1に対して、ユニットの側面下部に開設された略三角形状の空気導入口4を介して図示しないインテークユニットから送風を行っている。図10に示す車両用空気調和ユニット3では、冷却用熱交換器1と加熱用熱交換器2との間に開閉ドア5が配置されている。この開閉ドア5は、加熱用熱交換器2を経由させる空気と直接加熱用交換器2の下流側へ導入する空気との量を制御する。冷却用熱交換器1は、ユニットのコンパクト化や凝縮水の排除を図るため、図示するように傾斜した状態でユニットケース6内に配置・支持されている。図11は、さらにコンパクト化を図った車両用空気調和ユニット3を示す斜視説明図である。同図に示す車両用空気調和ユニット3は、図10に示す車両用空気調和ユニット3の開閉ドア5をスライドドア7に代えた構成であって、上下方向の省スペース化を達成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した車両用空気調和ユニット3の空気導入口4から導入される空気は、冷却用熱交換器1が傾斜しているため、空気導入口4の広い部分から導入される送風と狭い部分から導入される送風との作用により、冷却用熱交換器1の下面に対して送風の圧力が不均一となるという問題がある。
【0004】
すなわち、図11に示すユニットケース6の底面8上の送風状態を平面的に見ると、図12に示すように、空気導入口4の広い開口部分から導入される空気の流れと、狭い開口部分から導入される空気の流れとの量的な違いと、冷却用熱交換器1の下方の空間のエンジンルーム側と車室側とで通気抵抗が非対称となることに起因して、同図において反時計回りの旋回流が発生する。このため、冷却用熱交換器1の中央は旋回流の中心に対応する位置であり、冷却用熱交換器1の中央では空気圧力が下がって風が通り抜けにくくなる。また、図12に示すように、位置Aから導入された空気は位置Bでケース側壁に衝突して圧力が高くなり、位置Cにおいてもケース側壁に衝突して圧力が高くなる。さらに、図12に示す位置Dでは、空気導入口4の狭い開口部分から導入された空気と、広い開口部分から導入されて旋回した空気とが衝突するため、圧力が高くなる。同図中、点描領域が圧力が高くなった領域を示している。図13は、ケース底面8における各位置A〜Eと、ケース底面8から冷却用熱交換器1下面までの高さとの関係を示し、各位置での冷却用熱交換器1を通過する風の状態を示している。同図に示すように、位置B〜位置Cに至る領域と、風同士が衝突する位置Dで、冷却用熱交換器1を通る風量が多くなることが分かる。
【0005】
上記したように冷却用熱交換器1を通る空気の流れが不均一となると、冷却用熱交換器1に熱交換量低下を招いたり、空間調和特性の悪化を招くなどの悪影響を与えるという問題があった。
【0006】
また、図12に示すようにユニットケースには、空間導入口4と反対側の下部位置でエンジンルーム側の底面若しくは側壁下部にドレインパイプ9が設けられている。このドレインパイプ9により、冷却用熱交換器1で発生した凝縮水がエンジンルーム側に排出されるようになっている。しかし、同図に示すように、ケース底面8上に導入される空気が旋回流を発生させているため、この旋回流の影響で凝縮水Wが位置Cに停滞し易くドレインパイプ9への排水効率が低下する問題があった。そして、ケース底面8に停滞した凝縮水Wは、車両の走行状態によってはインテークユニット側へ流れ込む可能性があり、送風機側に支障を及ぼすことが危惧されている。
【0007】
そこで、本発明は、上記した事情を考慮して創案されたものであり、冷却用熱交換器を通過する空気の圧力を均一化すると共に、ユニットケース底部に溜まる凝縮水の排水効率の良好な車両用空気調和ユニットを提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の発明は、ユニットケース内に、冷却用熱交換器と加熱用熱交換器とが配置され、前記冷却用熱交換器が下側に前記加熱用熱交換器が上側に配置され、前記ユニットケースの底面に対して前記冷却用熱交換器が空気の通過面を車両前後方向の一方の向きに傾斜して配置されると共に、車両幅方向の一方側に位置する前記ユニットケースの側壁下部に、前記冷却用熱交換器と前記底面とで形成される空間の側面の略全体を開口するように空気導入口が形成され、当該空気導入口を介して空気が送風される車両用空気調和ユニットであって、前記空気導入口の開口高さ寸法の長い領域から導入される空気の流れを、空気導入方向前方に対してを斜め方向に変更する風向変更壁面を、前記底面の中央よりわずかに空気導入方向前方の位置に立設し、前記風向変更壁面の裏側に導入空気が回り込む流路空間を備え、前記流路空間の流路終点部に位置する前記底面近傍にドレイン入口が形成され、前記風向変更壁面によって方向変更された空気流が当たるケース壁部に前記冷却用熱交換器の端部が載置される段部が前記空気導入方向に沿って形成され、前記段部の上面に前記空気導入方向に沿って水流下用溝部を形成すると共に、該段部の空気導入方向の前後端部で、該水流下用溝部内に収容された凝縮水が底面へ落下可能となるように当該水流下用溝部が解放され、前記段部の側壁における前記空気導入方向前方のケース壁部近傍に、該ケース壁部に略平行をなすリブを形成したことを特徴とする。
【0009】
このような構成の請求項1記載の発明では、空気導入口の開口高さ寸法の長い領域(口の広い領域)から導入される空気流が、ユニットケースの底面に立設された風向変更壁面に当たって、空気導入方向に対して斜めに導かれるため、風向変更壁面のわずかに手前の位置、すなわち底面の中央を通る領域で空気が昇圧される。この結果、冷却用熱交換器の中央を通過する空気の風速を速くすることができる。また、空気導入口の開口高さ寸法の短い領域(口の狭い領域)から導入される空気流は、ユニットケースの底面に立設された風向変更壁面に当たらずに、風向変更壁面で風向変更された風と合流して風向変更壁面の裏側に沿って蛇行して車両前後方向の一方のケース側壁に当たって昇圧する。この結果、空気が合流する領域からケース側壁に当たる領域に亙って空気を昇圧させることができ、これらの領域に対応する冷却用熱交換器の領域を通過する空気の風速を速くすることができ、冷却用熱交換器を通過する空気の風速を均一化することができる。特に、この発明では、底面上を流れる空気流が蛇行するため、この蛇行に沿って凝縮水が案内され、ドレイン入口へ凝縮水を導き易くすることができる。また、段部上面に形成された水流下用溝部は、空気導入方向の前後両端で凝縮水が落下可能に解放されているため、空気導入口における高さの低い位置から流入した空気流により、水流下用溝部内の凝縮水を空気導入方向の前方側へ押し出す作用を有する。さらに、空気導入口から導入される空気流の風量が大きい場合には、段部における空気導入方向前方側の端部の近くの風圧が高まり、段部の水流下用溝部内の凝縮水を空気導入口方向と逆方向に押し出して底面へ落下させることができる。このように底面に落下した凝縮水は、空気流に沿って円滑に排出することが可能となる。したがって、リブに空気流が当たるため、リブの裏側の空気圧が低くなり、段部の空気導入方向前方側の端部に位置する凝縮水を飛散させることを防止できる。また、段部の空気導入方向前方側の端部の空気圧が低くなるため、段部の水流下用溝部内の凝縮水をリブの裏側で円滑に落下させることができ、凝縮水の排出を効率化することができる。
【0012】
さらに、請求項記載の発明は、請求項1記載の車両用空気調和ユニットであって、前記段部は複数であり、それぞれの段部の側壁同士が段違いに形成されていることを特徴とする。
【0013】
したがって、請求項記載の発明では、請求項1記載の発明の作用に加えて、段違いの側壁をもつ複数の段部毎に、前後端部で凝縮水を落下させることが可能となる。このため、凝縮水の落下箇所が多くなるため、段部の水流下用溝部から凝縮水を円滑に排除することができる。
【0014】
【発明の効果】
請求項1記載の発明によれば、冷却用熱交換器を通過する空気の風速を均一化する効果がある。また、請求項1記載の発明によれば、底面上を流れる空気流が蛇行するため、この蛇行に沿って凝縮水が案内され、ドレイン入口へ凝縮水を円滑に導く効果がある。さらに、冷却用熱交換器から落下した水流下用溝部内の凝縮水を空気導入方向の前方側又は後方側へ押し出せるため、冷却用熱交換器からの凝縮水を効率的に排除する効果がある。
加えて、リブに空気流が当たるため、リブの裏側の空気圧が低くなり、段部の空気導入方向前方側の端部に位置する凝縮水の飛散を防止する効果がある。また、段部の空気導入方向前方側の端部の空気圧が低くなるため、段部の水流下用溝部内の凝縮水をリブの裏側で円滑に落下させることができ、凝縮水の排出を効率化する効果がある。
【0016】
請求項記載の発明では、請求項1記載の発明の効果に加えて、段違いの側壁をもつ複数の段部毎に、前後端部で凝縮水を落下させることができるため、凝縮水の落下箇所が多くなり、段部の水流下用溝部から凝縮水を円滑に排除することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る車両用空気調和ユニットの詳細を図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0018】
(実施形態1)
図1は本実施形態の車両用空気調和ユニット10を鉛直方向と車両前後方向とを通る面で切断した状態を示す側断面図、図2は車両用空気調和ユニット10を鉛直方向と車幅方向とを通る面で切断した状態を示す正断面図である。図1及び図2において、符号11はユニットケースを示している。ユニットケース11は、ケース下半部11Aとケース上半部11Bとからなる。図3はケース下半部11Aの斜視図であり、図4はケース下半部11Aの概略を示す平面図である。ケース下半部12は、車幅方向の一方の側部(側壁)に、図示しないインテークユニットの送風機(ブロワ)から送り出される空気を導入する空気導入口12が形成されている。
【0019】
車両用空気調和ユニット10は、ユニットケース11内の下部に車室に向かって前傾するよう配置された冷却用熱交換器(エバポレータ)13と、この冷却用熱交換器13の下流側(上側)に配置されたスライドドア装置14と、このスライドドア装置14の下流側(上側)に配置された加熱用熱交換器(ヒータコア)15と、冷却用熱交換器13及び加熱用熱交換器15の下流側(上側)に配置された開閉ドア16、17とを備えている。
【0020】
スライドドア装置14は、冷却用熱交換器13を通過した空気が加熱用熱交換器15を通る流路の断面積と、冷却用熱交換器13を通過した空気が加熱用熱交換器15の下流側へ直接導かれる流路の断面積とを制御するようになっている。なお、冷却用熱交換器13は、冷媒が流れる冷媒管と多数のフィン(いずれも図示省略)とで構成されている。
【0021】
また、図1に示すように、冷却用熱交換器13の車両前後方向の前部がケース上半部11Bに例えば金属類やプラスチック又は合成樹脂などから成形されるブロックコネクター18にて支持され、冷却用熱交換器13の後部がケース下半部11Aの段部30、31、32の上に載置・固定されている。
【0022】
ここで、本実施形態1の特徴である段部30、31、33について、図3及び図4を用いて説明する。まず、段部30は、車両前後方向後側のケース壁部27における車両幅方向の中間位置下部から、空気導入口12と対向するケース壁部28に至るまで形成されている。また、段部31は、段部30における空気導入口12側の端部から空気導入口12の近傍までに亙って形成されている。さらに、段部32は、段部31における空気導入口12側の端部から所定間隔をおいて空気導入口12まで形成されている。
【0023】
また、段部30の上面の車両前後方向の幅は、段部31の上面の車両前後方向の幅よりも広く設定されている。そして、段部30、31のそれぞれの上面における車両前方向側の縁部には、上方に僅かに突出する突条部33、34が形成されている。このように段部30、31の上面の縁部に突条部33、34が形成されることにより段部30、31の上面に水流下用溝部が形成される。
【0024】
さらに、段部30におけるケース壁部28側の端部は、段部32と所定間隔との間に排水空間を確保するため、上下方向に沿って排水溝35が形成されている。また、図3及び図4に示すように、段部30と段部31の境界部における突条部33と突条部34とは、連続せずに段違いとなっており、排水通路36を形成している。
【0025】
また、段部31における空気導入口12側の端部は、段部32と所定間隔を隔てて断絶されているため、段部31の上面に溜まる凝縮水が底面20へ落下する排水通路37を形成している。
【0026】
なお、これら段部30、31の突条部33、34には、突条部33、34に沿うように固定部材38が設けられ、この固定部材38が冷却用熱交換器13の後部下面を固定するようになっている。また、冷却用熱交換器13の後部上端部は、固定部材39を介してケース壁部27に固定されている。なお、これら固定部材38、39は、例えば緩衝性を有する合成樹脂やゴム、更にはシールパッキンなどを用いることができる。
【0027】
このように冷却用熱交換器13を段部30、31、32の上に載置することにより、傾斜する冷却用熱交換器13に生じた凝縮水が、段部30、31の上面に移動し、この凝縮水が排水溝35、排水通路36、37を通って底面20へ落下するようになっている。
【0028】
なお、冷却用熱交換器13は、図示しない圧縮器、凝縮器、膨張弁と連通し、圧縮器から吐出された冷媒が、凝縮器、膨張弁を通り、蒸発器となる冷却用熱交換器7から再び圧縮器へ戻る冷凍サイクルを構成している。
【0029】
加熱用熱交換器15は、図1に示すように、冷却用熱交換器13及びスライドドア装置14の上方でエンジンルーム側のケース側壁と幅方向の両側壁に支持されている。また、加熱用熱交換器15は、図示しないエンジンによって加熱された加熱水が循環するようになっていて、熱交換器本体を空気が通過するときに、熱交換が行われて空気を加熱するようになっている。
【0030】
上記した空気導入口12は、図1に示すように車両前側で高さが高く広く車両後側で高さが低い略三角形状に形成されている。また、冷却用熱交換器13は、ケース下半部11Aの底面20に対して後傾した状態で対峙するように配置・固定されている。なお、底面20は、空気導入口12から空気導入方向a(図4参照)に向けて漸次低くなるように緩く傾斜するように形成されている。
【0031】
そして、底面20には、空気流を蛇行させるための略三角柱形状の突堤部21が突設されている。この突堤部21は、図4に示すように、空気導入口12側から導入される導入空気流の方向aに対して、車両前後方向の後側に向けて所定の鈍角θをなす風向変更壁面22を備える。なお、風向変更壁面22は、底面20の中央より、導入空気流の方向a前方側に配置され、空気導入口12から導入された空気が風向変更壁面22に衝突して風向を、図4中左上方向へ変更させるようになっている。
【0032】
また、ケース下半部11Aの前壁25における導入空気流の方向aの前側下部近傍の底面20には、ドレインパイプ23が設けられており、底面20の導入空気流の方向aの前側側縁近傍には緩やかにドレインパイプ23側へ向けて下降傾斜するドレイン案内溝部24が形成されている。さらに、段部30の車両幅方向の中間位置からケース壁部28の所定高さ位置から車両前方へ向けて斜め下方へ傾斜する三角形状の排水斜面24Aが形成されている。この排水斜面24Aはドレイン案内溝24へ凝縮水を導く作用を奏する。
【0033】
突堤部21は、その上方に配置される冷却用熱交換器13の傾斜に沿って、図1に示すようにケース下半部11Aの前壁25側で高さが高く、車両後方側に位置する頂点26へ向けて漸次低くなるように形成されている。なお、図4に示すように突堤部21の頂点26Aは、底面20の中央よりやや後方へ位置するように設定されている。なお、前壁25と突堤部21との間には、空気導入口12側が狭くなるように設定された隙間29を形成してもよい。この隙間29は、凝縮水をドレインパイプ23側へ流れるための通路となる。
【0034】
このような構成の車両用空気調和ユニット10では、以下に説明するような作用を奏する。図5に示すように、冷却用熱交換器13の下方の空間、ケース下半部11Aでは、空間導入口12から導入された空間が、空間導入口12の開口高さに応じた風量で吹き込む。以下、空気導入口12から送風される風の風量が小風量の場合と、大風量の場合とで分けて説明する。
【0035】
(小風量の場合)
空気導入口12から導入される空気流が小風量である場合について図5を用いて説明する。図5に示すように、空気導入口12の高さの高い位置A2から導入された小風量の空気流は、車幅方向に直進して、位置A3で突堤部21の風向変更壁面22に当たって風向変更壁面22に沿って斜め後方に流れる。このとき、風向変更壁面22の近傍では、昇圧して上方に配置された冷却用熱交換器13を通過する空気流の風速が増大する。位置A3から位置A4へ進んだ空気流は、ユニットケース11(ケース下半部11A)の後側の段部30の側壁に当たるとともに、空気導入口12の高さの低い位置A1から導入されて直進するさらに小風量の空気流と合流して位置A5へ流れ、ケース下半部11Aのケース壁部に当たって位置A6へ向けて流れる。
【0036】
このため、位置A2から流れ込んだ空気流は、突堤部21を迂回するように蛇行してドレインパイプ23側に向けて流れる。また、従来のように空気流同士が衝突することがなくエネルギー損失が解消され、通気抵抗を低減することができる。また、冷却用熱交換器13の中央を通過する空気流の風速を大きくすることができ、結果的に冷却用熱交換器13を通過する空気流の風速を均一化することが可能となる。
【0037】
また、位置A1から流れ込んだ空気流は、段部31、30に沿って位置A4、A5を経て位置6へ向かう。このとき、空気流の一部は、空気通路37、36を通過して段部31、30の上面に溜まる凝縮水を排水溝35へ向けて押し出す作用がある。このとき、空気導入口12から導入される空気流が小風量であるため、排水溝35の位置するコーナー部の近傍を流れる空気圧は、段部31、30の上面を流れる空気流を逆に押し返す程に高くはないため、段部31、30に落下している凝縮水を排水溝35へ円滑に移動させることができる。
【0038】
(大風量の場合)
空気導入口12から導入される空気流が大風量の場合について図6を用いて説明する。図6に示すように、空気導入口12の高さの高い(開口面積の広い)位置A2から導入された大風量の空気流は、車幅方向に直進して、位置A3で突堤部21の風向変更壁面22に当たって風向変更壁面22に沿って斜め後方に流れる。このとき、風向変更壁面22の近傍では、昇圧して上方に配置された冷却用熱交換器13を通過する空気流の風速が増大する。位置A3から位置A4へ進んだ空気流は、ユニットケース11(ケース下半部11A)の後側の段部30の側壁に当たるとともに、空気導入口12の高さの低い位置A1から導入されて直進するさらに小風量の空気流と合流して位置A5へ流れ、ケース下半部11Aのケース壁部に当たって位置A6へ向けて流れる。
【0039】
このため、位置A2から流れ込んだ空気流は、突堤部21を迂回するように蛇行してドレインパイプ23側に向けて流れる。また、従来のように空気流同士が衝突することがなくエネルギー損失が解消され、通気抵抗を低減することができる。また、冷却用熱交換器13の中央を通過する空気流の風速を大きくすることができ、このように導入風量が大きい場合でも、結果的に冷却用熱交換器13を通過する空気流の風速を均一化することが可能となる。
【0040】
また、位置A1から流れ込んだ空気流は、段部31、30に沿って位置A4で位置A3から来た空気流と合流して、位置A5を経て位置6へ向かう。このとき、空気導入口12から導入される空気流が大風量であるため、排水溝35の位置するコーナー部の近傍を流れる空気圧は高まり、段部31、30の上面を空気導入口12側へむけて流れる空気流Fを作り、段部30、31の上面にある凝縮水を排水通路36、37へ向けて移動させる。このため、凝縮水は、排水通路36、37から底面20へ落下して位置A4、A5、A6を経てドレインパイプ23ヘ導く作用を有する。このため、大風量の場合でも、凝縮水を円滑に排水することが可能となる。
【0041】
上記した小風量の場合及び大風量の場合の双方において、本実施形態では、ケース下半部11Aの底面20の中央で空気圧が高くなるように突堤部21を形成して空気流を蛇行させたことにより、ドレインパイプ23側へ向けて風が流れるため、底面20に溜まる凝縮水をドレインパイプ23へ導く作用がある。このため、凝縮水を効率よくドレインパイプ23側へ排出することができる。
【0042】
(実施形態2)
次に、図7〜図9を用いて、本発明に係る車両用空気調和ユニットの実施形態2を説明する。なお、本実施形態2において、上記した実施形態1と同一部分には同一の符号を付して説明を省略する。なお、本実施形態2では、上記した実施形態1における段部30にリブ40を形成したものであり、他の構成は実施形態1と同様である。
【0043】
本実施形態2では、段部30におけるケース壁部28に近い位置に、段部30と同程度の高さを有するリブ40をケース壁部28に略平行をなすように、当該段部30と底面20に一体的に形成している。このため、リブ40のケース壁部28側に低圧空間41が形成されるようになっている。すなわち、上記した実施形態1のように突堤部21を迂回した空間流は段部30のケース壁部28寄りのコーナー部で空気圧力が高くなるが、リブ40を形成したことにより、リブ40の後ろ側の空間は低圧な低圧空間41となる。このため、段部30の上面から排水溝35へ移動する凝縮水が風圧により逆流されることを防止できる。また、排水溝35近傍に位置する凝縮水を飛散させることがなく、空気流に沿って凝縮水をドレイン側へ円滑に導くことが可能となる。
【0044】
以上、実施形態1及び実施形態2について説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、構成の要旨に付随する各種の変更が可能である。
【0045】
例えば、上記した実施形態では、段部30、31の2つの段部としたが、1つもしくは3以上の段部を設ける構成としてもよい。また、突堤部21を略三角柱形状としたが風向変更壁面22を備えるリブ状の板を立設する構成としてもよい。さらに、上記した実施形態1、2では、ドレイン案内溝部24を形成したが、底面20がドレインパイプ23へ向けて傾斜するものであればドレイン案内溝部24を形成しない構成としても勿論よい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る車両用空気調和ユニットの実施形態1を示す側断面図である。
【図2】実施形態1の車両用空気調和ユニットの正断面図である。
【図3】実施形態1の車両用空気調和ユニットのケース下半部を示す斜視図である。
【図4】実施形態1の車両用空気調和ユニットのケース下半部の平面図である。
【図5】実施形態1において小風量で空気導入する場合の風向状態及び凝縮水の移動方向を示す説明図である。
【図6】実施形態1において大風量で空気導入する場合の風向状態及び凝縮水の移動方向を示す説明図である。
【図7】本発明に係る車両用空気調和ユニットの実施形態2を示す側断面図である。
【図8】実施形態2の車両用空気調和ユニットのケース下半部を示す斜視図である。
【図9】実施形態2の車両用空気調和ユニットのケース下半部の平面図である。
【図10】従来の車両用空気調和ユニットの説明図である。
【図11】従来の他の車両用空気調和ユニットの斜視説明図である。
【図12】従来の車両用空気調和ユニットの風向状態を示す説明図である。
【図13】従来の車両用空気調和ユニットの風向状態を示す図である。
【符号の説明】
10 車両用空気調和ユニット
11 ユニットケース
12 空気導入口
13 冷却用熱交換器
15 加熱用熱交換器
20 底面(ケース底面)
21 突堤部
22 風向変更壁面
23 ドレインパイプ
29 隙間
30、31 段部
33、34 突条部
40 リブ
41 低圧空間

Claims (2)

  1. ユニットケース(11)内に、冷却用熱交換器(13)と加熱用熱交換器(15)とが配置され、前記冷却用熱交換器(13)が下側に前記加熱用熱交換器(15)が上側に配置され、前記ユニットケース(11)の底面(20)に対して前記冷却用熱交換器(13)が空気の通過面を車両前後方向の一方の向きに傾斜して配置されると共に、車両幅方向の一方側に位置する前記ユニットケース(11)の側壁下部に、前記冷却用熱交換器(13)と前記底面(20)とで形成される空間の側面の略全体を開口するように空気導入口(12)が形成され、当該空気導入口(12)を介して空気が送風される車両用空気調和ユニット(10)であって、
    前記空気導入口(12)の開口高さ寸法の長い領域から導入される空気の流れを、空気導入方向前方に対してを斜め方向に変更する風向変更壁面(22)を、前記底面(20)の中央よりわずかに空気導入方向前方の位置に立設し、
    前記風向変更壁面(22)の裏側に導入空気が回り込む流路空間を備え、
    前記流路空間の流路終点部に位置する前記底面(20)近傍にドレイン入口(23)が形成され、
    前記風向変更壁面(22)によって方向変更された空気流が当たるケース壁部(27)に前記冷却用熱交換器(13)の端部が載置される段部(30、31)が前記空気導入方向に沿って形成され、
    前記段部(30、31)の上面に前記空気導入方向に沿って水流下用溝部を形成すると共に、該段部の空気導入方向の前後端部で、該水流下用溝部内に収容された凝縮水が底面へ落下可能となるように当該水流下用溝部が解放され、前記段部(30)の側壁における前記空気導入方向前方のケース壁部(28)近傍に、該ケース壁部(28)に略平行をなすリブ(40)を形成したことを特徴とする車両用空気調和ユニット(10)。
  2. 請求項1記載の車両用空気調和ユニット(10)であって、
    前記段部(30、31)は複数であり、それぞれの段部(30、31)の側壁同士が段違いに形成されていることを特徴とする車両用空気調和ユニット(10)。
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