JP4129597B2 - 円筒状基材の乾燥方法 - Google Patents

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Description

本発明は円筒状基材(感光体ドラムともいう)の乾燥方法及び円筒状基材の乾燥装置に関する。さらに詳しくは、塗布膜を外周面に塗布された円筒状基材を外周にリング状の周方向均一の吸引部材を同心に設け、筒状部材の挿入開口部より挿入し、前記円筒状基材の挿入時に前記円筒状基材面と同心の前記筒状部材の内面との隙間部を吸引して気流をおこし、塗布膜の乾燥を促進させる円筒状基材の乾燥方法及び装置に関する。このような乾燥方法、その装置は、例えば電子写真装置用の感光体ドラムの製造に際して好適に利用される。
塗布直後の円筒状基材の乾燥装置としては、塗布後の円筒状基材に直接エアーを吹き付けて乾燥を促進する技術が開示されている(特許文献1、特許文献2参照)。前記エアーを吹き付ける方式のものは、エアーが塗布膜に衝突するため、塗布膜にはじき又は膜厚むら等が発生し易いという欠点がある。
また、ドラフトを用いて吸気により乾燥を促進する技術が開示されている(特許文献3参照)。エアーを吸引する方法のものは、ドラフト内で発生する乱気流のために、やはり膜厚むらを発生し易い状況になっている。特に、これ等の方法は塗布液の粘度が低粘度化するに従い膜厚むらが顕著に増加する。
これらの改良として同出願人はすでに、円筒状基材の表面に塗布された円筒状基材を乾燥させる電子写真用感光体の乾燥装置において、前記円筒状基材を挿入可能にした筒状部材の中間部の外周にリング状の周方向均一の吸引部材を同心に設け、前記円筒状基材の挿入時に前記円筒状基材面と同心の筒状部材の内面との隙間部を吸引して気流をおこし、塗布膜の乾燥を促進させる乾燥装置を開示している(特許文献4参照)。しかしながら、筒状物の中心にあるものは依然として未乾燥に強い風の影響が生じることが分かった。
特開昭59−73074号公報 特開昭62−44771号公報 特開昭62−4470号公報 特開平6−308747号公報
改良検討の結果、塗布膜を塗布された円筒状基材を挿入開口部より挿入可能にした筒状部材の外周にリング状の周方向均一で同心の吸引部材を設け、円筒状基材を挿入開口部へ挿入時に円筒状基材面と同心の筒状部材内面との隙間部を吸引して気流をおこし、塗布膜の乾燥を促進させる乾燥装置において、筒状部材の全長をL0とし、筒状部材の挿入開口部より吸引部材の吸引部までの距離をL1としたとき、筒状部材の全長の中心より、吸引部材の吸引部までの距離を上方にすることにより、特に薄膜塗布の場合、より良好になることが分かった。
本発明の目的は、塗布直後の塗布膜に悪い影響を与えることなく、均一かつ急速に塗布溶媒を蒸発させ、更に乾燥中の塗布膜表面近傍での乱気流の発生を極力おさえ、かつ塗布膜近傍に溜まる溶媒蒸気を除去し、均一な安定した塗布膜の塗布ができる円筒状基材の乾燥方法を提供することにある。
上記の目的は下記によって達成される。即ち、
(1)塗布膜を外周面に塗布された円筒状基材を外周にリング状の周方向均一吸引部材を同心に設け筒状部材の挿入開口部より挿入し、前記円筒状基材の挿入時に前記円筒状基材面と同心の前記筒状部材の内面との隙間部を吸引して気流をおこし、塗布膜の乾燥を促進させる円筒状基材の乾燥方法において、
前記塗布膜の膜厚は、乾燥膜厚が0.5μm以下となるような膜厚であり、
前記筒状部材の全長をL0、前記筒状部材の円筒状基材の挿入開口部より前記吸引部材までの距離をL1としたとき、
0.6<L1/L0<0.9
なる条件を満足することを特徴とする円筒状基材の乾燥方法。
記式について説明すると、塗布直後の塗布膜に対する表面近傍での乱気流の発生が殆どなくなり、特に、乾燥膜厚0.5μm以下の薄膜塗布において、圧塗布膜に悪影響を与えることなく、均一かつ急速に溶媒を蒸発除去させて完全な乾燥をすることができ、高品質の電子写真感光体ドラムを効率良く生産することが可能となる。下限範囲を越えると、乾燥時に強い風の影響を受ける。
本発明によれば、筒状部材に対する吸引部材の位置を本発明の位置にすることにより、塗布直後の塗布膜に対する表面近傍での乱気流の発生が殆どなくなり、塗布膜に悪影響を与えることなく、均一かつ急速に溶媒を蒸発除去させて完全な乾燥をすることができ、高品質の電子写真感光体ドラムを効率良く生産することが可能となる。
図1は連続塗布装置の全体構成を示す正面図で、図2は図1の塗布手段の断面図で、図3は図1の塗布手段の斜視図をそれぞれ示す。
図1で、供給手段140は円筒状基材1を塗布手段の垂直下方の所定位置に供給して上方に押し上げる。積載案内部材141は円筒状基材1を積載する案内部材で、テーブル142は円筒状基材1を回転する。また、駆動手段143は防振台181の上に設けられテーブル142を駆動している。さらに昇降部材144は防振台182の上に設けられ円筒状基材1を上下方向に昇降する。
搬送手段120は供給された円筒状基材1の外周面を把持して円筒軸を合わせて積み重ね下から上へ垂直に押し上げて搬送する。防振台183の上に設けられたモータM3によりボールネジ124が回転して、上下移動手段123を上下動させ、把持手段121を移動させる。同様にしてモータM4によりボールネジ124が回転して、上下移動手段123を上下動させ、把持手段122を移動させる。
位置決め手段20はエアーベアリング式で、空気等の吹付けノズルから吹き付け、円筒状基材1を塗布手段の環状塗布部の中心に位置合わせする。
塗布手段30は、円筒状基材1に塗布液を塗布する。詳しくは図2で説明する。
乾燥装置150は環状に形成した乾燥装置となっており、装置本体170に固定されている。円筒状基材1は塗布された塗布膜が乾燥される。
分離排出手段160は乾燥されて垂直搬送されてきた積み重ね状の複数の円筒状基材1からを分離させて1個ずつ取り出し排出する。垂直移動ロボットステージ161の軸体162には上チャック163と下チャック164があり、円筒状基材1をチャックしてエヤーシリンダ165で上下駆動する。
次に、図2で、塗布手段30について説明すると、塗布液供給手段である送液ポンプ6は塗布液タンク5の塗布液11を塗布液供給口6aに供給する。塗布液分配室7は円筒状基材1a、1b・・の周囲を環状にとり囲み設けられ、送液ポンプ6により供給される塗布液11を液溜めする。塗布液分配スリット8は塗布液供給手段より供給された塗布液を環状の入口開口部より入れ、前記入口開口部より内方の塗布液分配スリット8の環状の出口開口部9より流出させ塗布液11を分配する。搬送手段120はホッパー面4に対し前記円筒状基材1a、1b・・を把持して上方に垂直移動させる。ホッパー面の環状端部4bの真円度HRD(μm)は1.0<HRD<10の範囲にある。また、ホッパー面の環状端部4bの十点平均表面あらさRZ(μm)は0.1<RZ<5.0の範囲にある。また塗布部での円筒状基材最大振動巾VRはVR=40μm以下の範囲にある。ホッパー面4は前記環状の出口開口部9より内方で下側に傾斜し円筒状基材1a、1b・・の外周面に近接した環状端部4bまで延びて円錐状となっている。
円筒状基材とホッパー面の環状端部との隙間GP(μm)は50<GP<500の範囲にある。この範囲に収めないと、垂直方向に積み重ね誤差変動が加わるので、コータや位置決め部にこすれたりして多数本の連続塗布ができなくなる。また、塗布液の粘度V(ミリパスカル・秒)は1.0<V<300の範囲にある。円筒状基材1の真円度CRD(μm)はCRD<30の範囲にある。なお、円筒状基材1a、1b・・としては中空ドラム、例えば、アルミニウムドラム、プラスチックドラムの他、シームレスベルト型の円筒状基材でも良い。薄膜塗布とはウエット(Wet)膜厚が20μm以下のものをいう。
ここで、円筒状基材の塗布方法を説明する。供給工程では前記所定の諸元値に入った円筒状基材1はテーブル142上に置かれる。円筒状基材1はテーブル142の回転によりYY軸上に達する。この時、昇降部材144が下方より上方へ円筒状基材1を押し上げる。昇降部材144による押し上げが完了する時緩衝機構が作用し、円筒状基材1との接合時のショックを無くするのが良い。円筒状基材1が搬送工程のところまで運び込まれる。
搬送工程では、円筒状基材1の外周面に圧接離間可能で且つ垂直上下方向に移動可能な2組の把持部121、122を有し、円筒状基材1を位置決めして把持し上方に搬送する。
位置決め工程では、円筒状基材1はエヤーシリンダ方式により正確に位置決めされ、位置決めされた円筒状基材1は塗布工程へと移行される。
塗布工程では塗布液タンク5にある所定の諸元値に入った塗布液11を送液ポンプ6で塗布液供給口6aに供給する。塗布液11は塗布液分配室7で液溜めした後に、塗布液分配スリット8の入口開口部より出口開口部9に流す。そして、塗布液11は出口開口部9より内方で下側に傾斜し円筒状基材1a、1b・・の外周面に近接した環状端部まで延びるホッパー面4に流す。
ホッパー面4に対し円筒状基材1a、1b・・を上方向に垂直移動させながら、円筒状基材1a、1b・・の外周面とホッパー面4の環状端部との間に連続的に塗布液11を供給して前記円筒状基材1a、1b・・の外周面上に塗布し塗布膜2を形成する。
乾燥工程では塗布された円筒状基材1を乾燥装置内を通り乾燥する。さらに、分離排出工程では円筒状基材1を分離して排出される。
次に、図4は、同時重層塗布装置の構成断面図で、塗布装置を同時に重層塗布する装置である。図1と機構的、機能的に同じ部材は同一符号を付すとともに説明を省略する。
図4で、塗布液供給手段は送液ポンプ61で前記諸元値に入った塗布液111を塗布液分配スリット81に供給する。塗布液分配スリット81は塗布液111を円筒状基材1a、1b・・の外周面を取り囲み設けられた出口開口部9に流出し分配する。
同時重層の塗布方法について説明すると、前記諸元値に入った塗布液11を供給して前記諸元値に入った円筒状基材1a、1b・・の外周面を取り囲み出口開口部9に流出する。そして出口開口部9より円筒状基材1a、1b・・の外周面に近接する前記諸元値に入ったホッパー面4に流す。
さらに、塗布液111を供給して塗布液111を分配し円筒状基材1a、1b・・の外周面を取り囲み出口開口部91に流出する。出口開口部91より円筒状基材1a、1b・・の外周面に近接するホッパー面4に流す。
円筒状基材1a、1b・・をホッパー面4に対し上方で垂直方向に移動させる。ホッパー面4を流れた塗布液111を上方に移動する円筒状基材1a、1b・・の外周面に塗布液11を塗布し塗布膜2、2Aを同時に形成する。
以上の如く塗布するので、膜厚変動のない、ビード切れのない、優れた塗布膜を形成する。
次に、図5は、逐次重層塗布装置の構成断面図で、塗布装置を上下に配置した逐次重層塗布する塗布装置である。図1と機構的、機能的に同じ部材は同一符号を付すとともに説明を省略する。
図5で、塗布液供給手段は送液ポンプ62で前記諸元値に入った塗布液112を塗布液分配スリット82に供給する。塗布液分配スリット82は塗布液112を前記諸元値に入った円筒状基材1a、1b・・の外周面を取り囲み出口開口部92に流出するように分配する。前記諸元値に入ったホッパー面42は前記出口開口部92より円筒状基材1a、1b・・の外周面に近接する環状端部42bまで延びている。
ここで、逐次重層の塗布方法について説明すると、前記諸元値に入った塗布液11を供給して塗布液11を分配し前記諸元値に入った円筒状基材1a、1b・・の外周面を取り囲み出口開口部9に流出する。流出する塗布液11を前記出口開口部9より円筒状基材1a、1b・・の外周面に近接するホッパー面4に流す。円筒状基材1a、1b・・を前記諸元値に入ったホッパー面4に対し上方で垂直方向に移動させる。ホッパー面4を流れた塗布液11を上方に移動する円筒状基材1a、1b・・の外周面に塗布液11を塗布し塗布膜2を形成する。
塗布液112を供給して前記諸元値に入った塗布液112を分配し前記諸元値に入った円筒状基材1a、1b・・の外周面を取り囲み出口開口部92に流出する。流出する塗布液112を出口開口部92より円筒状基材1a、1b・・の外周面に近接する前記諸元値に入ったホッパー面42に流す。
円筒状基材1a、1b・・をホッパー面42に対し上方で垂直方向に移動させる。ホッパー面4を流れた塗布液112を上方に移動する円筒状基材1a、1b・・の外周面に塗布液112を塗布し塗布膜2Aを形成する。
なお、上記逐次重層の塗布装置は2つの塗布ヘッド32を設けたものであるが、更に塗布ヘッド32の上部に別の塗布ヘッドを設け塗布ヘッドが3つの逐次重層の塗布装置としてもよい。
図6は、位置決め装置と垂直塗布装置の縦断面図である。前記垂直塗布装置は、中心線Oに沿って垂直状に重ね合わせた円筒状基材1a、1bに塗布液2Aを塗布する垂直塗布装置10Aと、前記垂直塗布装置10Aの下方に固設された円筒状基材の位置決め装置20と、前記垂直塗布装置10Aの上方に設置された乾燥フード30Aと、前記位置決め装置20の下部に固定された支持装置40Aとから構成されている。
垂直塗布装置10Aの内部には、円筒状基材1aの外周を取り囲み塗布液を塗布する塗布ヘッド30、前記塗布ヘッド30に隣接するテーパー状の塗布液流出口(塗布液スライド面)12A、水平方向の幅狭の塗布液通路を形成する塗布液分配用スリット13A、塗布液分配室14Aが形成されている。前記塗布液分配室14Aには塗布液供給パイプ16Aが接続され、図示しない圧送ポンプにより塗布液が供給される。
上記垂直塗布装置10Aによる塗布方法は、垂直塗布装置10Aを固定し、前記円筒状基材1aを中心線Oに沿って矢示方向に上昇移動させながら円筒状基材1aの上端部より塗布ヘッド30により塗布を行う。
前記垂直塗布装置10Aには、圧送ポンプにより一定量の塗布液が安定して送り込まれ、塗布液供給パイプ16A、塗布液分配室14A、塗布液分配用スリット13A、塗布液流出口12Aを経て、塗布ヘッド30に供給され、円筒状基材1aの表面に塗布液が塗布され感光層が形成される。
前記垂直塗布装置10Aの上部には、環状に形成した乾燥装置150が固定されている。垂直塗布装置10Aにより形成された円筒状基材上の感光層は、前記乾燥装置150内を通過しながら塗布された塗布液2Aを徐々に乾燥させる。乾燥は塗布液に含まれる溶媒を外部に放出させることにより行なわれる。
前記垂直塗布装置10Aの下部には、円筒状基材の位置決め装置20が固定されている。図7(a)は図6における円筒状基材の位置決め装置のP−P断面図(給気部)、図7(b)はQ−Q断面図(排気部)である。
円筒状基材の位置決め装置20は、外筒部材21Aと、前記外筒部材21Aの内部に固定された内筒部材22Aとから構成されている。外筒部材21Aと内筒部材22Aには、両部材を貫通する複数の給気口23Aと、複数の排気口26Aが穿設されている。前記複数の給気口23Aは、給気ポンプ29Aに接続され、空気等の流体が圧送される。
図6及び図7(a)に示す如く、外筒部材21Aには、給気口23Aが水平方向に4個の放射状に配置され、さらに垂直方向に複数段(図示5段)配列されている。前記外筒部材21Aの内周面には水平溝24Aが穿設されていて、前記内筒部材22Aの外周面との間に水平流路を形成し、前記水平方向に放射状に配置された4個の給気口23Aに連通している。前記内筒部材22Aには、水平方向に12個の吐出口25Aを有する穴が貫通している。前記吐出口25Aは前記円筒状基材1の外周面と隙間Gを保って対向している。前記隙間Gは、20μm〜3mm、好ましくは30μm〜2mmである。この隙間Gが20μmより小さいと、円筒状基材1の僅かな振れで内筒部材22Aに接触して円筒状基材1を傷つけやすい。また、隙間Gが3mmより大であると、円筒状基材1の位置決め精度が低下する。前記吐出口25Aは直径0.01〜1.0mmの小口径のノズルであり、好ましくは0.05〜0.5mmが良い。
図6及び図7(b)に示す如く、前記外筒部材21A及び内筒部材22Aを貫通して、排気口26Aが水平方向に4個の放射状に配置され、さらに垂直方向に複数段(図示5段)配列されている。前記排気口26Aは垂直方向に前記給気口23Aと交互に配列されている。内筒部材22Aの内周面には、垂直溝27Aが穿設されていて、前記複数段の排気口26Aを連通している。
前記内筒部材22Aの下部の内周面は、フッ素樹脂材であるテフロン(登録商標)が内張りされており、入り口側が広がったテーパー面28Aになっている。このテーパー面28Aは、例えば軸方向の長さが50mmで、片側傾斜角が0.5mmの円錐面である。このテーパー面28Aのテーパー比は、0.005〜0.2、好ましくは0.01〜0.1である。このテーパー面28Aを設けた場合、円筒状基材1が水平移動または傾斜して位置決め装置20に進入する際に位置規制されるから有効である。このテーパー面28Aを設けることにより、円筒状基材1が内筒部材22Aに進入するとき、円筒状基材1の先端部が内筒部材22Aの内周面に接触することを防止している。また、別の例では円筒部材22A自体がフッ素樹脂材であるテフロン(登録商標)となっている。最も接触し易いのは導入部であるが、たとえ接触しても導入部材質がフッ素樹脂(比較的軟らかく、滑り性良い)なので傷が付きにくい。
前記給気ポンプ29Aから圧送された流体は、複数の給気口23Aから外筒部材21A内に導入されて、水平溝24Aを介して複数の吐出口25Aから吐出され、円筒状基材1a(1b)の外周面と均一な流体膜層を形成する。吐出後の流体は垂直溝27Aを経て複数の排気口26Aから装置外に排出される。
前記給気口23Aに供給される流体は、空気、不活性ガス例えば窒素ガスが良い。そして前記流体は、JIS規格でクラス100以上の清浄な気体が良い。
また、前記給気口23Aに供給される毎分当たりの流体量は、0.1〜50m3/minが好ましい。流体量が0.1m3/minより小であると、円筒状基材1の位置決め精度が極端に悪化し、50m3/minより大になると、風量の影響が強く出て、積み重ねられた円筒状基材1が振動し、液膜が不均一となる。このため特に、毎分当たりの流体量は、0.2〜20m3/minが好ましい。ここで、規制供給する流体量は、流体圧規制でなく流体量制御にしないと、塗布直後の液膜への影響(膜厚むら等)が発生する。なお、毎分当たりの流体量は、位置決め装置20の給気口23Aの入り口で測定した。また、前記複数の給気口23Aに供給される毎分当たりの流体量は、軸方向の給気口23Aの流量が同じか、下方より上方の流量が多い方が良い。上記位置決め装置20は、図8の(a)、(b)、(c)に示す如く、2つ以上を連結して用いてもよい。
なお、位置決め装置に接続される垂直塗布装置としては、スライドホッパー型、押し出し型、リングコータ、スプレー塗布等の各種装置が用いられる。
図9は乾燥装置の全体配置図で全体配置を説明すると、コータ30は塗布を行うためのコータであり、円筒状基材1は電子写真感光体基体のアルミニウム製の中空のドラムである。円筒状基材1は下方に上下方向に積み重ねられ、矢印の方向(上方)に搬送される。コータ30を通過することにより塗布された円筒状基材1はそのまま搬送されて、本発明の乾燥装置150を通り、塗布膜2の溶媒を除去するものである。
図10はコータの一部切断斜視図で、図11は円筒状基材とコータの塗布時の状態を表す断面図である。図10、図11でコータ30は円筒状基材に塗布液を塗布する。塗布液分配室7から塗布液分配スリット8を通りホッパー面4を流下して流延する塗布液は円筒状基材1のドラム表面に塗布膜2を形成して行く。
図12は乾燥装置の断面図である。図12で乾燥装置150は吸引スリット16B、吸引チャンバー12B、吸引ノズル15Bを有する吸引スリット部材(吸引部材)18Bの下部に筒状部材9B、上部に筒状部材10Bがそれぞれ同心に結合されている。
筒状部材の全長をL0、前記筒状部材の円筒状基材の挿入開口部より前記吸引部材までの距離をL1としたとき、0.6<L1/L0<0.9である。
そして、複数設けられた吸引ノズル15Bから吸引を行ない、周方向均一な吸引チャンバー12B、周方向均一な吸引スリット16Bにより周方向の均一化がなされた吸引エアーが流れ、更に、吸引スリット部材18B、その上下の筒状部材10B、9Bの各内径面と塗布済みの円筒状基材1の外周面との間の空気流の乱れをバッファー空間13Bで極僅かにおさえて、14Bに示す乾燥のための均一吸引エアーの空気流を作り出している。この乾燥ゾーンに矢印で示す方向に塗布済の円筒状基材1を搬送することにより、塗布膜の乾燥を行うものである。
この乾燥装置は二重円筒の間を流れる風により乾燥が促進されるものであるが、塗布膜より蒸発する溶媒のガス濃度が高くなりすぎると乾燥効率が低下してしまうため、円筒内空気の溶媒のガス濃度が飽和状態にならない様に風量(風速)と円筒長さ及び円筒部長での吸引部を中心部からさける必要がある。
塗布膜の溶剤の蒸発速度は、溶剤の蒸気圧、気温、雰囲気の蒸気密度等によって左右される。この中で蒸気圧は、溶剤固有の物性であり、気温は塗布室の温度で決まるため、乾燥を促進させるには蒸気密度を下げればよい。塗膜に空気流を当てることによって、蒸気密度を低下させ、風乾の促進をはかることが可能になる。
塗布直後の溶媒の蒸発速度の速い時は塗布膜は風による影響を受けやすい。ある程度乾燥が進むと風による影響が小さくなる一方、同時に蒸発の潜熱により円筒状基材の温度低下が発生する。室温の空気をより多く流すことにより円筒状基材の温度低下を補正すると共に、円筒内の溶媒のガス濃度を下げる意味からも風量を上げることが望ましい。
円筒状基材の塗装膜の均一乾燥を行うためには周方向の吸引速度が均一であることが要求される。風速が周方向で相違を生じた場合、乾燥スピードが周方向で違うために、塗布膜にまだらな模様が発生する等の問題が起こるが、周方向の風速(風量)をコントロールするために、周方向に均一の圧力損失を持たせることにより、その目的を達成している。
図13の吸引スリットを設けた吸引部材の一部破断斜視図に示すリング状に形成される容量を持つ吸引チャンバー12Bと周方向均一の吸引スリット16Bを用い、圧力損失の少ない前記チャンバー部分を負圧とし、前記周方向均一の吸引スリット16Bを圧力損失部材とした。
また、周方向均一吸引の手段としては周方向均一スリットの代わりとして、図14のパンチ板を設けた吸引部材の一部破断斜視図に示すようなパンチ板19Bや、図15のメッシュを設けた吸引部材の一部破断斜視図に示すようなメッシュ20Bを用いることによってもその目的を達成し得る。なお、本発明において円筒内の風量、風速を変えることは、図12に示した整流用円筒としての筒状部材9B、10Bの内径、長さを変えることで容易に対応し得る。
(実施例1)
実験の条件は以下の通りである。
a)筒状部材9B、10Bの長さは共に400mm、外径は80mm
b)円筒状基材の移動スピードは20mm/S
c)コータ、乾燥装置間の距離:200mm
d)測定箇所:筒状部材の端部にて測定
e)塗布液 :下記に示すUCL−1塗布液組成物
f)乾燥膜厚:0.1μm
UCL−1塗布液組成物
共重合ナイロン樹脂(CM−8000 東レ社製)
メタノール/n−ブタノール=10/1(Vol比)
これ等の実験は図9、図10、図11、図12に示す装置で行った。その結果を表1に示す。
Figure 0004129597
表1に示す如く、本発明の範囲であれば乾燥に強い風の影響を受けることなくなり、塗布が均一で良好である。
(実施例2)
下記に示すCGL−1塗布液組成物を用いた以外、(実施例1)と同様にし、乾燥膜厚0.2μmになるように塗布した。
CGL−1塗布液組成物
Y型チタニルフタロシアニン(CGM−1)
シリコーン樹脂(KR−5240 信越化学社製)
t−酢酸ブチル
上記塗布液組成物(固形分については固形分重量比CGM−1:KR−5240=2:1に固定)をサンドミルを用いて17時間分散したもの。CGM−1の化学式を化1に示す。
Figure 0004129597
塗布ムラもなく良好であった。
なお、上記実施例は電子写真装置の感光体ドラムを製造する際の感光材料含有塗料の乾燥に関し説明されているが、本発明はこれにかぎらず、その他の適宜の塗装乾燥に適用できる。
連続塗布装置の全体構成を示す正面図である。 図1の塗布手段の断面図である。 図1の塗布手段の斜視図である。 同時重層塗布装置の構成断面図である。 逐次重層塗布装置の構成断面図である。 位置決め装置と垂直塗布装置の縦断面図である。 上記塗布装置のP−P断面図及びQ−Q断面図である。 位置決め装置の他の各種実施例を示す模式断面図である。 塗布乾燥装置の全体配置図である。 コータの一部切断斜視図である。 円筒状基材とコータの塗布時の状態を表す断面図である。 乾燥装置の断面図である。 吸引スリットを設けた吸引部材の一部破断斜視図である。 パンチ板を設けた吸引部材の一部破断斜視図である。 メッシュを設けた吸引部材の一部破断斜視図である。
符号の説明
1,1a,1b 円筒状基材(感光体ドラム)
11 塗布液
12A 塗布液流出口
13A 塗布液分配用スリット
14A 塗布液分配室
12B 吸引チャンバー
13B バッファー空間
14B 空気流
15B 吸引ノズル
16B 吸引スリット
18B 吸引スリット部材(吸引部材)
2,2A 塗布膜
20 位置決め装置(位置決め手段)
21A 外筒部材
22A 内筒部材(フッ素樹脂)
23A 給気口
25A 吐出口
26A 排気口
28A テーパー面
30,32 塗布ヘッド(コータ,塗布手段)
4 ホッパー面
4b,42b 環状端部
6a,6b,6c 塗布液供給口
7 塗布液分配室
8 塗布液分配スリット
9 出口開口部
9B,10B 筒状部材
150 乾燥装置
GP 隙間
G 隙間

Claims (1)

  1. 塗布膜を外周面に塗布された円筒状基材を外周にリング状の周方向均一吸引部材を同心に設け筒状部材の挿入開口部より挿入し、前記円筒状基材の挿入時に前記円筒状基材面と同心の前記筒状部材の内面との隙間部を吸引して気流をおこし、塗布膜の乾燥を促進させる円筒状基材の乾燥方法において、
    前記塗布膜の膜厚は、乾燥膜厚が0.5μm以下となるような膜厚であり、
    前記筒状部材の全長をL0、前記筒状部材の円筒状基材の挿入開口部より前記吸引部材までの距離をL1としたとき、
    0.6<L1/L0<0.9
    なる条件を満足することを特徴とする円筒状基材の乾燥方法。
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