JP4122956B2 - 複製ボリューム生成方法およびディスク装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータの外部記憶装置における複製ボリュームの生成方法およびディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
一般に、ディスクアレイ装置などのコンピュータの外部記憶装置に存在するマスタ論理ボリュームには、各種の業務に使用される重要データが記憶されているため、ハードウェア或いはソフトウェアの障害やオペレータの操作ミスなどによるデータの喪失に備え、マスタ論理ボリュームを複製した複製論理ボリュームを定期的に生成する必要がある。この際、マスタ論理ボリュームの容量は業務処理の複雑化、多様化等につれて年々増加しているため、複製論理ボリュームを如何に高速かつ効率良く生成するかが、当分野の重要課題の1つになっている。
【0003】
論理ボリュームを複製する従来技術としては、ディスクアレイ装置において一時的にミラー化してオリジナルファイルのコピーをミラーに作成し、コピー完了後に非ミラー化して切り離す方法(例えば、後述する特許文献1参照)、ログ構造ファイルシステム(Log-Structured File System)を採用するコンピュータシステムにおいて、ディスク上のデータを直接コピーするのでなく、ファイルの仮想アドレスと実アドレスの対応表であるデータ管理テーブルをメモリ上でコピーする方法(例えば、後述する特許文献2参照)などが知れている。また、特許文献2では、コピーしたデータ管理テーブルを再コピーし、この再コピーしたデータ管理テーブルを使って複製を参照および更新し得るようにしている。
【0004】
【特許文献1】
特開平9−231016号公報
【特許文献2】
特開2001−51882号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に記載される方法は、業務処理中に頻繁にデータのコピー動作が行われるため特にオンライン業務に与える影響が大きく、また複製を高速に作成できないという課題がある。これに対して特許文献2に記載される方法は、データ管理テーブルをメモリ上でコピーするだけであるため複製を高速に生成することができる。しかし、実データより容量が小さいとは言え、データ管理テーブルをコピーする必要があり、作成したいタイミングで瞬時に複製を作成することはできない。
【0006】
そこで本発明の目的は、マスタ論理ボリュームの複製を極めて短時間に生成することができる複製ボリューム生成方法およびディスク装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の複製ボリューム生成方法は、ホストコンピュータに接続されたディスク装置における複製ボリューム生成方法において、a)前記ホストコンピュータからのペア設定指示に応答して、複製用論理ボリュームとして仮想論理ボリュームを使用し、マスタ論理ボリュームに対し、複製用論理ボリュームと、該複製用論理ボリュームの各分割領域に1対1に対応する管理データを記憶するデータマップとを割当て、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をペア設定状態として管理するステップ、b)ペア設定状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームに割り当てられている実記憶領域を開放すると共に、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、前記ホストコンピュータからの前記複製用論理ボリュームに対する書き込みを禁止するステップ、c)レプリケート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのセパレート指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理し、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対して前記ホストコンピュータから書き込み要求が出された際、前記マスタ論理ボリュームの前記分割領域に対応する領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、且つ、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対する読み出し要求があった際、前記データマップの管理データが有効状態になっている分割領域への読み出し要求であれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが無効状態になっている分割領域への読み出し要求であれば前記マスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うステップを含み、前記ステップcにおいて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームへの書き込みを許可し、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば前記複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うようにし、セパレート状態にある前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームには、セパレート状態において更新された前記マスタ論理ボリュームの分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域および、セパレート状態において更新された前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域のみが割り当てられることを特徴とする。
【0008】
この第1の複製ボリューム生成方法にあっては、ホストコンピュータからペア設定指示を与えると、ディスク装置が、複製元となるマスタ論理ボリュームに対し、複製用論理ボリュームと、該複製用論理ボリュームの各分割領域に1対1に対応する管理データを記憶するデータマップとを割当て、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をペア設定状態として管理し、次いでホストコンピュータからレプリケート指示を与えると、ディスク装置が、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、前記ホストコンピュータからの前記複製用論理ボリュームに対する書き込みを禁止する。この時点でマスタ論理ボリュームの複製が何時でも瞬時に作成できる準備が整ったことになる。
【0009】
次いで、マスタ論理ボリュームの複製を作成したいタイミングでホストコンピュータからセパレート指示を与えると、ディスク装置は、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理することで、その時点のマスタ論理ボリュームの複製を複製用論理ボリュームとしてホストコンピュータに瞬時に提供する。何故なら、セパレート指示直後においてはデータマップの全ての管理データは無効状態になっており、ディスク装置は、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域への読み出し要求であればマスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うからである。
【0010】
また、ディスク装置は、セパレート指示後に、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域に対してホストコンピュータから書き込み要求が出された際、マスタ論理ボリュームの前記分割領域に対応する領域内の全データを複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後にマスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更する。そして、ディスク装置は、ホストコンピュータから複製用論理ボリュームに対する読み出し要求があった際に、データマップの管理データが有効状態になっている分割領域への読み出し要求であれば、複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行う。これにより、セパレート指示後にホストコンピュータがマスタ論理ボリュームを更新しても、セパレート指示時点のマスタ論理ボリュームの複製が複製用論理ボリュームに保持されるように維持される。
【0011】
本発明の第1の複製ボリューム生成方法は、セパレート指示時点のマスタ論理ボリュームの複製を使って別の業務処理が行えるようにすることを目的として、前記ステップcにおいて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームへの書き込みを許可し、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば前記複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うようにする。
【0012】
本発明の第2の複製ボリューム生成方法は、セパレート状態にある複製用論理ボリュームを別の或る時点のマスタ論理ボリュームの複製用論理ボリュームに再利用し得るようにすることを目的として、第1の複製ボリューム生成方法において、d)セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、前記ホストコンピュータからの前記複製用論理ボリュームに対する書き込みを禁止するステップを有する。
【0013】
本発明の第3の複製ボリューム生成方法は、複製用論理ボリュームをバックアップディスクとして使用し、セパレート時点のボリューム内容に基づいて直ちに業務が再開できるようにすることを目的として、第1の複製ボリューム生成方法において、d)セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのリストア指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をリストア状態として管理し、前記ホストコンピュータから前記マスタ論理ボリュームに対して読み出し要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記マスタ論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記ホストコンピュータから前記マスタ論理ボリュームに対して書き込み要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば前記マスタ論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば、前記分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを有効状態から無効状態へ変更するステップを有する。
【0014】
本発明の第4の複製ボリューム生成方法は、業務再開後の空き時間を有効に活用してリストア処理を高速化することを目的として、第3の複製ボリューム生成方法において、e)リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対し、前記ホストコンピュータからのアクセスに関係なく、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーし、前記管理データを有効状態から無効状態へ変更するステップを有する。
【0015】
本発明の第5の複製ボリューム生成方法は、リストア状態にある複製用論理ボリュームを別の或る時点のマスタ論理ボリュームの複製用論理ボリュームに再利用し得るようにすることを目的として、第4の複製ボリューム生成方法において、f)前記ステップeの処理により前記データマップの全ての管理データが無効状態となった時点で、前記リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をレプリケート状態として管理するステップを有する。
【0016】
本発明の第6の複製ボリューム生成方法は、ディスク容量を有効利用することを目的として、第2または第5の複製ボリューム生成方法において、前記複製用論理ボリュームのレプリケート状態への遷移時、前記複製用論理ボリュームに割当てられていた実記憶領域をすべて切り離して未使用の実記憶領域のプールへ返却する処理を含んでいる。
【0017】
本発明の第7の複製ボリューム生成方法は、マスタ論理ボリュームの入出力性能が複製用論理ボリュームのアクセスで影響がでないようにすることを目的として、第1の複製ボリューム生成方法において、前記マスタ論理ボリュームの負荷状況に応じて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対する入出力性能を調整する処理を含んでいる。具体的には、前記マスタ論理ボリュームの入出力負荷を測定し、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対してアクセス要求があったときの前記マスタ論理ボリュームの入出力負荷が予め定めれられた閾値より高い場合には一定時間だけ待って前記アクセス要求を処理するようにしている。
【0018】
本発明の第1のディスク装置は、ホストコンピュータからのペア設定指示に応答して、複製用論理ボリュームとして仮想論理ボリュームを使用し、マスタ論理ボリュームに対し、複製用論理ボリュームと、該複製用論理ボリュームの各分割領域に1対1に対応する管理データを記憶するデータマップとを割り当て、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をペア設定状態として管理し、ペア設定状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームに割り当てられている実記憶領域を開放すると共に、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、レプリケート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのセパレート指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理するスナップショット制御手段と、前記ホストコンピュータから前記マスタ論理ボリュームおよび前記複製用論理ボリュームに対するアクセスを制御するアクセス制御手段とを備え、前記アクセス制御手段は、レプリケート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みは禁止するものであり、セパレート状態の前記マスタ論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込み要求に対しては、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域への書き込みであれば、書き込み前のデータを含む前記分割領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更するものであり、セパレート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの読み出し要求に対しては、前記データマップの管理データが有効状態になっている分割領域からの読み出しであれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが無効状態になっている分割領域からの読み出しであれば前記マスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うものであり、且つ、セパレート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みを許可するものであり、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば前記複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うものであり、セパレート状態にある前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームには、セパレート状態において更新された前記マスタ論理ボリュームの分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域および、セパレート状態において更新された前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域のみが割り当てられることを特徴とする。
【0019】
この第1のディスク装置にあっては、ホストコンピュータからペア設定指示が与えられると、スナップショット制御手段が、複製元となるマスタ論理ボリュームに対し、複製用論理ボリュームと、該複製用論理ボリュームの各分割領域に1対1に対応する管理データを記憶するデータマップとを割当て、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をペア設定状態として管理し、次いでホストコンピュータからレプリケート指示が与えられると、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、アクセス制御手段が、前記ホストコンピュータからの前記複製用論理ボリュームに対する書き込みを禁止する。この時点でマスタ論理ボリュームの複製が何時でも瞬時に作成できる準備が整ったことになる。
【0020】
次いで、マスタ論理ボリュームの複製を作成したいタイミングでホストコンピュータからセパレート指示が与えられると、スナップショット制御手段が、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理することで、その時点のマスタ論理ボリュームの複製を複製用論理ボリュームとしてホストコンピュータに瞬時に提供する。何故なら、セパレート指示直後においてはデータマップの全ての管理データは無効状態になっており、アクセス制御手段は、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域への読み出し要求であればマスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うからである。
【0021】
また、アクセス制御手段は、セパレート指示後に、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域に対してホストコンピュータから書き込み要求が出された際、マスタ論理ボリュームの前記分割領域に対応する領域内の全データを複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後にマスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更する。また、ホストコンピュータから複製用論理ボリュームに対する読み出し要求があった際に、データマップの管理データが有効状態になっている分割領域への読み出し要求であれば、複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行う。これにより、セパレート指示後にホストコンピュータがマスタ論理ボリュームを更新しても、セパレート指示時点のマスタ論理ボリュームの複製が複製用論理ボリュームに保持されるように維持される。
【0022】
本発明の第1のディスク装置は、セパレート指示時点のマスタ論理ボリュームの複製を使ってホストコンピュータが別の業務処理が行えるようにすることを目的として、前記アクセス制御手段は、セパレート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みを許可するものであり、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば前記複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うようにしている。
【0023】
本発明の第2のディスク装置は、セパレート状態にある複製用論理ボリュームを別の或る時点のマスタ論理ボリュームの複製用論理ボリュームに再利用し得るようにすることを目的として、第1のディスク装置において、前記スナップショット制御手段は、セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、前記アクセス制御手段は、レプリケート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みを禁止する構成を有する。
【0024】
本発明の第3のディスク装置は、複製用論理ボリュームをバックアップディスクとして使用し、セパレート時点のボリューム内容に基づいて直ちに業務が再開できるようにすることを目的として、第1のディスク装置において、前記スナップショット制御手段は、セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのリストア指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をリストア状態として管理し、前記アクセス制御手段は、リストア状態の前記マスタ論理ボリュームに対して前記ホストコンピュータから読み出し要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記マスタ論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行うものであり、リストア状態の前記マスタ論理ボリュームに対して前記ホストコンピュータから書き込み要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば前記マスタ論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば、前記分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを有効状態から無効状態へ変更する構成を有する。
【0025】
本発明の第4のディスク装置は、業務再開後の空き時間を有効に活用してリストア処理を高速化することを目的として、第3のディスク装置において、前記スナップショット制御手段は、リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対し、前記ホストコンピュータからのアクセスに関係なく、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーし、前記管理データを有効状態から無効状態へ変更する処理を行う構成を有する。
【0026】
本発明の第5のディスク装置は、リストア状態にある複製用論理ボリュームを別の或る時点のマスタ論理ボリュームの複製用論理ボリュームに再利用し得るようにすることを目的として、第4のディスク装置において、前記スナップショット制御手段は、前記データマップの全ての管理データが無効状態となった時点で、前記リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をレプリケート状態として管理する構成を有する。
【0027】
本発明の第6のディスク装置は、ディスク容量を有効利用することを目的として、第2または第5のディスク装置において、前記複製用論理ボリュームのレプリケート状態への遷移時、前記複製用論理ボリュームに割当てられていた実記憶領域をすべて切り離して未使用の実記憶領域のプールへ返却する論理ボリューム制御手段を備えている。
【0028】
本発明の第7のディスク装置は、マスタ論理ボリュームの性能が複製用論理ボリュームのアクセスで影響がでないようにすることを目的として、第1のディスク装置において、前記マスタ論理ボリュームの負荷状況に応じて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対する入出力性能を調整する複製ボリュームI/O抑止手段を備えている。具体的には、前記複製ボリュームI/O抑止手段は、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対してアクセス要求があったときの前記マスタ論理ボリュームの入出力負荷が予め定めれられた閾値より高い場合には前記アクセス要求を一定時間だけ待たせるようにしている。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0030】
図1を参照すると、本発明の実施の形態にかかるコンピュータシステムは、ホストコンピュータ1に信号線2を通じてディスクアレイ装置3が接続されている。また、ディスクアレイ装置3は、ディスクアレイを構成する複数の物理ディスク4と、ホストコンピュータ1に信号線2で接続されると共に複数の物理ディスク4に信号線5で接続されたディスクアレイ処理部6とを備える。更に、ディスクアレイ処理部6は、アクセス制御手段10、スナップショット制御手段11、複製ボリュームのデータマップ17および制御管理情報18を記憶する不揮発性のメモリ12、論理ボリューム制御手段13、論理ボリューム管理テーブル14、複製ボリュームI/O抑止手段15および論理ボリューム負荷計測手段16を含んで構成される。
【0031】
論理ボリューム制御手段13は、論理ボリュームの生成と管理を行う。論理ボリュームは、物理ディスク4上に生成される物理的なボリュームではなく、ホストコンピュータ1から1つのボリュームとして認識される論理的なボリュームであり、実論理ボリュームと仮想論理ボリュームの2種類がある。実論理ボリュームは、その全領域に対して記憶データの有無に関係なく最初から物理ディスク4の実記憶領域が割当てられているボリュームである。仮想論理ボリュームは、使用時に部分的に物理ディスク4の実記憶領域が割当てられるボリュームである。具体的には、仮想論理ボリュームにおいてデータを記憶する領域が必要になると、物理ディスク4における未使用の記憶領域プール19から実記憶領域を割当て、既に割当てた実記憶領域が不要になると記憶領域プール19に返却することで、実記憶領域の有効利用を図っている。
【0032】
ディスク装置3がホストコンピュータ1に提供する図1に示したマスタ論理ボリューム(以下、MVとも呼ぶ)21および複製用論理ボリューム(以下、RVとも呼ぶ)22は、論理ボリューム制御手段13によって生成されたものである。ここで、マスタ論理ボリューム21および複製用論理ボリューム22のそれぞれは、実論理ボリュームであっても良いし、仮想論理ボリュームであっても良い。
【0033】
論理ボリューム管理テーブル14は、論理ボリューム上での論理記憶領域の位置(論理アドレス)と実記憶領域上での位置(物理アドレス)との対応関係を保持するテーブルである。また、論理ボリュームが仮想論理ボリュームの場合、論理記憶領域に対する実記憶領域の割当の有無もテーブル上で管理する。
【0034】
論理ボリューム負荷計測手段16は、マスタ論理ボリューム21のI/O負荷を計測する機能を有する。I/O負荷としては、例えば単位時間当たりのI/O回数が用いられる。
【0035】
複製ボリュームI/O抑止手段15は、論理ボリューム負荷計測手段16で計測されているマスタ論理ボリューム21のI/O負荷の状況に応じて、ホストコンピュータ1から複製用論理ボリューム22に対するI/O性能を調整する機能を有する。具体的には、ホストコンピュータ1から複製用論理ボリューム22に対してアクセス要求があったときのマスタ論理ボリューム21のI/O負荷が、予め定めれられた閾値より高い場合、この複製用論理ボリューム22に対する所定のアクセス要求を一定時間だけ待たせる処理を行う。
【0036】
メモリ12に記憶される複製ボリュームのデータマップ17は、複製用論理ボリューム22毎に設けられる。1つのデータマップ17は、複製用論理ボリューム22の各分割領域に1対1に対応する管理データを有する。管理データは、対応する分割領域に有効なデータが記憶されていることを示す有効状態と、対応する分割領域が無効であることを示す無効状態との2つの状態の何れかを示す。本実施の形態の場合、複製用論理ボリューム22を1Mバイト単位で分割し、各1Mバイトの分割領域毎に、1ビットの管理データを割当てる。管理データは、値1で無効状態を、値0で有効状態を示す。勿論、本発明において、分割サイズは1Mバイトに限定されず、任意のサイズとすることができる。また、管理データも1ビットである必要はない。
【0037】
メモリ12に記憶される制御管理情報18は、複製用論理ボリューム22毎に設けられる。1つの制御管理情報18は、マスタ論理ボリューム21を一意に識別する論理ディスク番号と、このマスタ論理ボリューム21の複製用として使用する複製用論理ボリューム22を一意に識別する論理ディスク番号との組と、この組の状態がペア設定状態、レプリケート状態、セパレート状態、リストア状態の何れの状態であるかを示すステータスとから構成される。
【0038】
スナップショット制御手段11は、ホストコンピュータ1から発行されるペア設定コマンド、レプリケートコマンド、セパレートコマンド、リストアコマンドに対応する処理を実行する部分であり、データマップ17および制御管理情報18の生成と管理を司る。
【0039】
アクセス制御手段10は、ホストコンソール1から発行されるマスタ論理ボリューム21および複製用論理ボリューム22への参照要求および更新要求にかかる処理を実行する部分であり、必要に応じてデータマップ17および制御管理情報18を参照/更新し、実行すべきアクセス方法等を決定する。
【0040】
図2は本実施の形態のディスクアレイ装置3がサポートするコマンド(ペア設定コマンド、レプリケートコマンド、セパレートコマンド、リストアコマンド)によってマスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組がどのような状態に遷移するかを示した状態遷移図、図3はホストコンピュータ1からコマンドを受信した際のディスクアレイ処理部6の処理例を示すフローチャート、図4は図3のステップS111の参照処理の詳細を示すフローチャート、図5は図3のステップS112の更新処理の詳細を示すフローチャート、図6はペア設定状態の説明図、図7はレプリケート状態の説明図、図8はセパレート状態の説明図、図9はリストア状態の説明図である。以下、各図を参照して、本実施の形態の機能の詳細と動作を説明する。
【0041】
(1)ペア設定
ディスクアレイ装置3に存在するマスタ論理ボリューム21の複製ボリュームを生成する場合、先ず、複製を生成したいマスタ論理ボリューム21を指定する論理ディスク番号と複製用の論理ボリューム22を指定する論理ディスク番号とを指定したペア設定コマンドをホストコンピュータ1からディスクアレイ装置3に対して発行する。マスタ論理ボリューム21および複製用論理ボリューム22は、実論理ボリュームであっても良いし、仮想論理ボリュームであっても良い。何れの場合も、ペア設定コマンドを投入する以前に論理ボリュームが生成されている必要がある。この論理ボリュームの生成は、従来と同様に行われ、ホストコンピュータ1からディスクアレイ装置3に対して発行される生成コマンドに従って論理ボリューム制御手段13で行われる(図3のS113)。
【0042】
ディスクアレイ装置3のディスクアレイ処理部6は、ペア設定コマンドをホストコンピュータ1から受信すると(図3のS101でYES)、スナップショット制御手段11によりペア設定処理を実行する(図3のS107)。このペア設定処理では、スナップショット制御手段11は、図6に示すように、指定されたマスタ論理ボリューム21と指定された複製用論理ボリューム22とを関連付け、また複製用論理ボリューム22用のデータマップ17を割り付ける。論理ボリュームどうしの関連付けは、図2に示すように、制御管理情報18にそれぞれの論理ディスク番号を設定することで行い、同時に制御管理情報18のステータスにペア設定状態を設定することで、マスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組をペア設定状態として管理する。
【0043】
ペア設定状態のマスタ論理ボリューム21に対する参照(読み出し)コマンドをホストコンピュータ1から受信すると(図3のS105でYES)、ディスクアレイ処理部6のアクセス制御手段10は、図4に詳細を示す参照処理S111を実行し、ペア設定以前の通常の場合と同様にマスタ論理ボリューム21からデータを読み出してホストコンピュータ1に返却する(図4のS204)。また、ホストコンピュータ1からマスタ論理ボリューム21に対する更新(書き込み)コマンドを受信した場合(図3のS106でYES)、アクセス制御手段10は、図5に詳細を示す更新処理S112を実行する。
【0044】
他方、アクセス制御手段10は、ペア設定状態の複製用論理ボリューム22に対する参照および更新は、何れも禁止する(図4のS208、図5のS310)。
【0045】
(2)レプリケート
ディスクアレイ装置3に存在するマスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22とのペア設定後、ホストコンピュータ1からディスクアレイ装置3に対してレプリケートコマンドを発行することができる。なお、レプリケートコマンドはセパレート状態にあるマスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組に対しても発行可能である。レプリケートコマンドでは、対象となるマスタ論理ボリューム21および複製用論理ボリューム22の論理ディスク番号を指定する。
【0046】
ディスクアレイ装置3のディスクアレイ処理部6は、レプリケートコマンドをホストコンピュータ1から受信すると(図3のS102でYES)、スナップショット制御手段11によりレプリケート処理を実行する(図3のS108)。このレプリケート処理では、スナップショット制御手段11は、指定されたマスタ論理ボリューム21と指定された複製用論理ボリューム22の組を管理する制御管理情報18を参照し、ステータスがペア設定状態またはセパレート状態の場合にのみコマンドを受付け、それ以外は拒否する。セパレートコマンドを受付けたスナップショット制御手段11は、図7に示すように、指定された複製用論理ボリューム22のデータマップ17中の全ての管理データを無効状態(1)に設定する。また、図2に示すように、制御管理情報18のステータスをレプリケート状態に設定し、マスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組をレプリケート状態として管理する。
【0047】
更に、スナップショット制御手段11は、レプリケート処理の一環として、複製用論理ボリューム22が仮想論理ボリュームで作成されている場合、論理ボリューム制御手段13に対して複製用論理ボリューム22の論理ディスク番号を指定して実記憶領域の開放を要求する。論理ボリューム制御手段13は、論理ボリューム管理テーブル14を更新して、指定された複製用論理ボリューム22に割当てられている実記憶領域を全て切り離し、未使用の記憶領域プール19へ返却する。
【0048】
レプリケート状態のマスタ論理ボリューム21に対する参照コマンドおよび更新コマンドをホストコンピュータ1から受信したときのディスクアレイ処理部6におけるアクセス制御手段10の処理は、ペア設定状態のときと同じであり、ホストコンピュータ1からのマスタ論理ボリューム21に対する参照、更新は通常通りに許可する(図4のS204、図5のS306)。
【0049】
他方、レプリケート状態の複製用論理ボリューム22に対する参照コマンドをホストコンピュータ1から受信した場合(図4のS201でNO)、アクセス制御手段10は、制御管理情報18のステータスがレプリケート状態になっているため(S207でYES)、参照要求された位置に対応するマスタ論理ボリューム21の位置からデータを読み出してホストコンピュータ1に返却する(S212)。このように、レプリケート状態の複製用論理ボリューム22に対して参照コマンドが出された場合、通常業務に使うマスタ論理ボリューム21がアクセスされるため、マスタ論理ボリューム21の負荷が高まるおそれがある。そこで、本実施の形態では、複製ボリュームI/O抑止手段15において、論理ボリューム負荷計測手段16で計測されているマスタ論理ボリューム21の入出力負荷が予め定められた閾値より大きいかどうかを判定し(S210)、若し、所定の閾値より入出力負荷が高ければ今回の参照要求を一定時間だけ待たせ(S211)、しかる後にアクセス制御手段10が参照要求された位置に対応するマスタ論理ボリューム21の位置からデータを読み出してホストコンピュータ1に返却するようにしている(S212)。
【0050】
また、レプリケート状態の複製用論理ボリューム22に対する更新コマンドをホストコンピュータ1から受信した場合(図5のS301でNO)、アクセス制御手段10は、制御管理情報18のステータスがレプリケート状態になっているため(S309でNO)、更新を許可しない(S310)。
【0051】
(3)セパレート
ディスクアレイ装置3に存在するマスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組をレプリケート状態に設定した後、ホストコンピュータ1からディスクアレイ装置3に対してセパレートコマンドを任意のタイミングで発行することができ、セパレートコマンドを発行した時点で、複製用論理ボリューム22はマスタ論理ボリューム21のスナップショットとなる。セパレートコマンドでは、対象となるマスタ論理ボリューム21および複製用論理ボリューム22の論理ディスク番号を指定する。
【0052】
ディスクアレイ装置3のディスクアレイ処理部6は、セパレートコマンドをホストコンピュータ1から受信すると(図3のS103でYES)、スナップショット制御手段11によりセパレート処理を実行する(図3のS109)。このセパレート処理では、スナップショット制御手段11は、指定されたマスタ論理ボリューム21と指定された複製用論理ボリューム22の組を管理する制御管理情報18を参照し、ステータスがレプリケート状態である場合にのみコマンドを受付け、それ以外は拒否する。セパレートコマンドを受付けたスナップショット制御手段11は、図2に示すように、制御管理情報18のステータスをセパレート状態に設定し、マスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組をセパレート状態として管理する。
【0053】
セパレート状態のマスタ論理ボリューム21に対する参照コマンドをホストコンピュータ1から受信したときのディスクアレイ処理部6におけるアクセス制御手段10の処理は、ペア設定状態およびレプリケート状態のときと同じであり、ホストコンピュータ1からのマスタ論理ボリューム21に対する参照を通常通りに許可する(図4のS204)。
【0054】
他方、セパレート状態のマスタ論理ボリューム21に対する更新コマンドをホストコンピュータ1から受信した場合、アクセス制御手段10は、制御管理情報18のステータスがセパレート状態になっているため(図5のS302でYES)、マスタ論理ボリューム21の更新位置に相当する複製用論理ボリューム22の分割領域に対応するデータマップ17の管理データが無効状態であるかどうかを調べる(S304)。そして、無効状態であれば、図8(A)に示すように、今回のデータGを書き込み前の1分割領域単位の全データBBをマスタ論理ボリューム21から複製用論理ボリューム22の対応する分割領域にコピーして前記管理データを無効状態(1)から有効状態(0)へ変更し(S305)、マスタ論理ボリューム21へ今回のデータGの書き込みを行う。つまり、モディファイライトの処理を行う。これにより、更新後の領域のデータはBGとなる。また、有効状態であれば、ステップS305の処理をスキップして、通常通りマスタ論理ボリューム21にデータを書き込む(S306)。
【0055】
一方、セパレート状態の複製用論理ボリューム22に対する参照コマンドをホストコンピュータ1から受信した場合、アクセス制御手段10は、制御管理情報18のステータスがセパレート状態になっているため(図4のS206でYES)、参照位置に相当する複製用論理ボリューム22の分割領域に対応するデータマップ17の管理データが無効状態であるかどうかを調べる(S209)。そして、有効状態であれば複製用論理ボリューム22からデータの読み出しを行い(S213)、無効状態であればマスタ論理ボリューム21の対応する領域からデータの読み出しを行う(S212)。このように、セパレート状態の複製用論理ボリューム22に対して参照コマンドが出された場合、データマップ17の該当領域に対応する管理データが無効状態であると、通常業務に使うマスタ論理ボリューム21がアクセスされるため、マスタ論理ボリューム21の負荷が高まるおそれがある。そこで、本実施の形態では、複製ボリュームI/O抑止手段15において、論理ボリューム負荷計測手段16で計測されているマスタ論理ボリューム21の入出力負荷が予め定められた閾値より大きいかどうかを判定し(S210)、若し、所定の閾値より入出力負荷が高ければ今回の参照要求を一定時間だけ待たせ(S211)、しかる後にアクセス制御手段10が参照要求された位置に対応するマスタ論理ボリューム21の位置からデータを読み出してホストコンピュータ1に返却するようにしている(S212)。
【0056】
次に、セパレート状態の複製用論理ボリューム22に対する更新コマンドをホストコンピュータ1から受信した場合、アクセス制御手段10は、制御管理情報18のステータスがセパレート状態になっているため(図5のS309でYES)、更新位置に相当する複製用論理ボリューム22の分割領域に対応するデータマップ17の管理データが無効状態であるかどうかを調べる(S311)。そして、無効状態(1)であれば、図8(B)に示すように、データマップ17の管理データが無効状態になっている複製用論理ボリューム22の分割領域に対応するマスタ論理ボリューム21の領域内の全データBBを複製用論理ボリューム22の対応する領域にコピーして前記管理データを無効状態(1)から有効状態(0)へ変更し(S314)、複製用論理ボリューム22へ今回のデータGの書き込みを行う(S315)。これにより、更新後の領域のデータはBGとなる。また、データマップ17の管理データが有効状態になっている複製用論理ボリューム22の分割領域への書き込みであれば、複製用論理ボリューム22にそのままデータの書き込みを行う(S315)。このように、セパレート状態の複製用論理ボリューム22に対して更新コマンドが出された場合、データマップ17の該当領域に対応する管理データが無効状態であると、通常業務に使うマスタ論理ボリューム21がアクセスされるため、マスタ論理ボリューム21の負荷が高まるおそれがある。そこで、本実施の形態では、複製ボリュームI/O抑止手段15において、論理ボリューム負荷計測手段16で計測されているマスタ論理ボリューム21の入出力負荷が予め定められた閾値より大きいかどうかを判定し(S312)、若し、所定の閾値より入出力負荷が高ければ今回の更新要求を一定時間だけ待たせ(S313)、しかる後にアクセス制御手段10が更新要求された位置に対応するマスタ論理ボリューム21の位置にデータを書き込むようにしている(S315)。
【0057】
セパレートコマンド発行時点のマスタ論理ボリューム21のバックアップを図示しない磁気テープに保存する場合、このセパレート状態にある複製用論理ボリューム22の内容を読み出して磁気テープに出力する。また、セパレート状態にある複製用論理ボリューム22を使って、セパレートコマンド発行時点のマスタ論理ボリューム21の内容に基づいて別の業務処理を行うことも可能である。
【0058】
(4)リストア
ディスクアレイ装置3に存在するマスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組をセパレート状態に設定し、複製用論理ボリューム22がマスタ論理ボリューム21のスナップショットとなっている場合、ホストコンピュータ1からディスクアレイ装置3に対してリストアコマンドを発行することで、複製用論理ボリューム22をバックアップディスクとして使用して業務処理を再開することができる。リストアコマンドでは、対象となるマスタ論理ボリューム21および複製用論理ボリューム22の論理ディスク番号を指定する。
【0059】
ディスクアレイ装置3のディスクアレイ処理部6は、リストアコマンドをホストコンピュータ1から受信すると(図3のS104でYES)、スナップショット制御手段11によりリストア処理を実行する(図3のS110)。このリストア処理では、ディスクアレイ処理部6のスナップショット制御手段11は、指定されたマスタ論理ボリューム21と指定された複製用論理ボリューム22の組を管理する制御管理情報18を参照し、ステータスがセパレート状態である場合にのみコマンドを受付け、それ以外は拒否する。リストアコマンドを受付けたスナップショット制御手段11は、図2に示すように、制御管理情報18のステータスをリストア状態に設定し、マスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組をリストア状態として管理する。
【0060】
またスナップショット制御手段11は、リストア処理S110の一環として、リストア状態にあるマスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組に対し、ホストコンピュータ1からのアクセスに関係なく、図9(A)に示すように、データマップ17の管理データが有効状態(0)になっている複製用論理ボリューム22の分割領域内の全データBGをマスタ論理ボリューム21の対応する領域にコピーして前記管理データを有効状態(0)から無効状態(1)へ変更する処理を、ホストコンピュータ1からのコマンドの処理などと並行して空き時間に実行する。そして、データマップ17の全ての管理データが無効状態(1)になると、リストア完了と判断し、図2に示すようにレプリケート状態に遷移させる。つまり、制御管理情報18のステータスをリストア状態からレプリケート状態に変更し、マスタ論理ボリューム21と複製用論理ボリューム22の組を再びレプリケート状態として管理する。更に、スナップショット制御手段11は、レプリケート状態となった複製用論理ボリューム22が仮想論理ボリュームで作成されている場合、論理ボリューム制御手段13に対して複製用論理ボリューム22の論理ディスク番号を指定して実記憶領域の開放を要求する。論理ボリューム制御手段13は、論理ボリューム管理テーブル14を更新して、指定された複製用論理ボリューム22に割り当てられている実記憶領域を全て切り離し、未使用の記憶領域プール19へ返却する。
【0061】
リストア状態のマスタ論理ボリューム21に対する参照コマンドをホストコンピュータ1から受信した場合、ディスクアレイ処理部6におけるアクセス制御手段10は、制御管理情報18のステータスがリストア状態になっているため(図4のS202でYES)、マスタ論理ボリューム21の参照位置に相当する複製用論理ボリューム22の分割領域に対応するデータマップ17の管理データが無効状態であるかどうかを調べる(S203)。そして、有効状態であれば複製用論理ボリューム22からデータを読み出してホストコンピュータ1に返却し(S205)、無効状態であればマスタ論理ボリューム21からデータを読み出してホストコンピュータ1に返却する(S204)。
【0062】
他方、リストア状態のマスタ論理ボリューム21に対する更新コマンドをホストコンピュータ1から受信した場合、ディスクアレイ処理部6におけるアクセス制御手段10は、制御管理情報18のステータスがリストア状態になっているため(図5のS303でYES)、マスタ論理ボリューム21の更新位置に相当する複製用論理ボリューム22の分割領域に対応するデータマップ17の管理データが無効状態であるかどうかを調べる(S307)。そして、有効状態であれば、図9(B)に示すように、複製用論理ボリューム22の当該分割領域の全データBGをマスタ論理ボリューム21の対応する領域にコピーして前記管理データを有効状態(0)から無効状態(1)へ変更し(S308)、マスタ論理ボリューム21に今回のデータHを書き込む(S306)。これにより、更新後の領域のデータはBHとなる。また、無効状態であれば、ステップS308の処理をスキップして、通常通りマスタ論理ボリューム21にデータを書き込む(S306)。
【0063】
一方、リストア状態の複製用論理ボリューム22に対する参照コマンドおよび更新コマンドをホストコマンド1から受信した場合、アクセス制御手段10は、本実施の形態ではその要求を拒否する(図4のS208、図5のS310)。他の実施の形態として、更新は拒否するが、参照はセパレート状態の複製用論理ボリューム22に対する参照方法と同じ方法で許可するようにしても良い。
【0064】
次に本実施の形態の効果を説明する。
【0065】
本実施の形態にかかる複製ボリューム生成方法は、レプリケート状態にある複製用論理ボリューム22をセパレートコマンドでマスタ論理ボリューム21から切り離した時点で瞬時に複製用論理ボリューム22がマスタ論理ボリューム21のスナップショットとなり、切り離し以降に、セパレート時点のデータを維持するためにコピー動作が行われるため、次のような一般的な運用形態をとるコンピュータシステムにおいては、業務への性能影響がなく、非常に効果がある。
【0066】
一般的に、バックアップは、オンライン業務完了後、バッチ処理と同時に実施される場合が多い。よって、オンライン業務完了後に、セパレートして、複製用論理ボリューム22から磁気テープにバックアップの作業を実施するのと並行して、マスタ論理ボリューム21でバッチ処理が実施できる。この場合、オンライン業務には性能影響が全くなく、かつ、オンライン業務完了直後に複製が瞬時に作成できるので、効率的に磁気テープへのバックアップが実施できる。
【0067】
また、複製用論理ボリューム22をバックアップディスクとして使用することにより、マスタ論理ボリューム21のソフトウェア的な破壊時には、複製用論理ボリューム22をリストアすることで、リカバリ時間を短縮することができる。
【0068】
また、複製用論理ボリューム22が仮想論理ボリュームで作成されている場合、レプリケート遷移時点ではデータマップ17の全ての管理データは無効状態にされ複製用論理ボリューム22の実記憶領域がアクセスされることがない点に着目して、全ての実記憶領域を全て未使用の記憶領域プール19へ一旦返却する。このため、複製用論理ボリューム22の使用する実記憶領域は、セパレート後の更新領域のみの実記憶領域だけとなり、複製用論理ボリューム22の使用する実記憶領域を少なく抑えることができる。また、未使用の記憶領域プール19へ返却された実記憶領域は、複数の複製用論理ボリュームで共用して使用できるので、物理ディスク4の容量を節約することができる。
【0069】
本実施の形態では、ホストコンピュータ1からの複製用論理ボリューム22へのアクセスで、マスタ論理ボリューム21にアクセスが必要となる場合があり、マスタ論理ボリューム21のアクセス性能が低下する懸念があるが、複製ボリュームI/O抑止手段15を備えたことにより、マスタ論理ボリューム21の高負荷時には、マスタ論理ボリューム21のアクセスが必要となる複製用論理ボリューム22へのアクセス要求を待たせることができ、マスタ論理ボリューム21のアクセス性能を複製用論理ボリューム22のアクセスで影響がでないように制御することができる。
【0070】
以上本発明の実施の形態について説明したが、本発明は以上の実施の形態にのみ限定されず、その他各種の付加変更が可能である。例えば、適用対象となるディスク装置は、ディスクアレイ装置に限定されない。また、本発明のディスク装置は、その有する機能をハードウェア的に実現することは勿論、コンピュータとディスク制御用プログラムとで実現することができる。ディスク制御用プログラムは、磁気ディスクや半導体メモリ等のコンピュータ可読記録媒体に記録されて提供され、ディスク装置を構成するコンピュータの立ち上げ時などにコンピュータに読み取られ、そのコンピュータの動作を制御することにより、そのコンピュータを前述した実施の形態におけるディスクアレイ装置におけるディスクアレイ処理部として機能させる。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば以下のような効果が得られる。
【0072】
本発明の第1の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、レプリケート状態にあるマスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組に対してセパレート指示を出すことにより、マスタ論理ボリュームの複製を複製用論理ボリュームに瞬時に作成することができる。その理由は、ディスク装置は、セパレート指示が与えられると、マスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理し、セパレート指示直後においてはデータマップの全ての管理データは無効状態になっており、複製用論理ボリュームへアクセスがあると、マスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うからである。
【0073】
また本発明の第1の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、セパレート指示後にホストコンピュータがマスタ論理ボリュームを更新しても、セパレート指示時点のマスタ論理ボリュームの複製が複製用論理ボリュームに保持されるように維持できる。その理由は、ディスク装置は、セパレート指示後に、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域に対してホストコンピュータから書き込み要求が出された際、マスタ論理モジュールの前記分割領域に対応する領域内の全データを複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後にマスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、且つ、ホストコンピュータから複製用論理ボリュームに対する読み出し要求があった際に、データマップの管理データが有効状態になっている分割領域への読み出し要求であれば、複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行うからである。
【0074】
本発明の第2の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、セパレート指示時点のマスタ論理ボリュームの複製を使って別の業務処理が行える。その理由は、セパレート状態の複製用論理ボリュームに対するホストコンピュータからの書き込みを許可し、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域内の全データを複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に管理データを無効状態から有効状態へ変更し、データマップの管理データが有効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うからである。
【0075】
本発明の第3の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、セパレート状態にある複製用論理ボリュームを別の或る時点のマスタ論理ボリュームの複製用論理ボリュームに再利用することができる。その理由は、セパレート状態にあるマスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組に対するホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、複製用論理ボリューム用のデータマップの全ての管理データを無効状態に設定し、マスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームとの組を再びレプリケート状態として管理し、ホストコンピュータからの複製用論理ボリュームに対する書き込みを禁止するからである。
【0076】
本発明の第4の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、複製用論理ボリュームをバックアップディスクとして使用し、セパレート時点のボリューム内容に基づいて直ちに業務を再開することができる。その理由は、セパレート状態にあるマスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組に対するホストコンピュータからのリストア指示に応答して、マスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組をリストア状態として管理し、ホストコンピュータからマスタ論理ボリュームに対して読み出し要求があった際、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であればマスタ論理ボリュームからデータの読み出しを行い、データマップの管理データが有効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、ホストコンピュータからマスタ論理ボリュームに対して書き込み要求があった際、データマップの管理データが無効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であればマスタ論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行い、データマップの管理データが有効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域に対応するマスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば、分割領域に対応する複製用論理ボリュームの領域内の全データをマスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーした後にマスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に管理データを有効状態から無効状態へ変更するからである。
【0077】
本発明の第5の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、業務再開後の空き時間を有効に活用してリストアを短時間で完了することができる。その理由は、リストア状態にあるマスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組に対し、ホストコンピュータからのアクセスに関係なく、データマップの管理データが有効状態になっている複製用論理ボリュームの分割領域内の全データをマスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーして、管理データを有効状態から無効状態へ変更する処理を行うからである。
【0078】
本発明の第6の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、リストア状態にある複製用論理ボリュームを別の或る時点のマスタ論理ボリュームの複製用論理ボリュームに再利用することができる。その理由は、データマップの全ての管理データが無効状態となった時点で、リストア状態にあるマスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組をレプリケート状態として再び管理するからである。
【0079】
本発明の第7の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、ディスク容量を有効利用することができる。その理由は、複製用論理ボリュームとして仮想論理ボリュームを使用し、複製用論理ボリュームのセパレート状態あるいはリストア状態からレプリケート状態への遷移時、複製用論理ボリュームに割当てられていた実記憶領域をすべて切り離して未使用の実記憶領域のプールへ返却するからである。
【0080】
本発明の第8の複製ボリューム生成方法およびディスク装置によれば、マスタ論理ボリュームの性能が複製用論理ボリュームのアクセスで影響がでないようにすることができる。その理由は、マスタ論理ボリュームの負荷状況に応じて、マスタ論理ボリュームにアクセスが必要となる複製用論理ボリュームに対するアクセスを待たせるようにしているからである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態にかかるコンピュータシステムのブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態におけるディスクアレイ装置がサポートするコマンド(ペア設定コマンド、レプリケートコマンド、セパレートコマンド、リストアコマンド)によってマスタ論理ボリュームと複製用論理ボリュームの組がどのような状態に遷移するかを示した状態遷移図である。
【図3】ホストコンピュータからコマンドを受信した際のディスクアレイ処理部の処理例を示すフローチャートである。
【図4】ホストコンピュータから参照コマンドを受信した際にディスクアレイ処理部が行う参照処理の詳細を示すフローチャートである。
【図5】ホストコンピュータから更新コマンドを受信した際にディスクアレイ処理部が行う更新処理の詳細を示すフローチャートである。
【図6】本発明の実施の形態におけるペア設定状態の説明図である。
【図7】本発明の実施の形態におけるレプリケート状態の説明図である。
【図8】本発明の実施の形態におけるセパレート状態の説明図である。
【図9】本発明の実施の形態におけるリストア状態の説明図である。
【符号の説明】
1…ホストコンピュータ
2…信号線
3…ディスクアレイ装置
4…物理ディスク
5…信号線
6…ディスクアレイ処理部
11…スナップショット制御手段
12…不揮発性メモリ
13…論理ボリューム制御手段
14…論理ボリューム管理テーブル
15…複製ボリュームI/O抑止手段
16…論理ボリューム負荷計測手段
17…複製ボリュームのデータマップ
18…制御管理情報
19…未使用の記憶領域プール
21…マスタ論理ボリューム(MV)
22…複製用論理ボリューム(RV)
Claims (24)
- ホストコンピュータに接続されたディスク装置における複製ボリューム生成方法において、
a)前記ホストコンピュータからのペア設定指示に応答して、複製用論理ボリュームとして仮想論理ボリュームを使用し、マスタ論理ボリュームに対し、複製用論理ボリュームと、該複製用論理ボリュームの各分割領域に1対1に対応する管理データを記憶するデータマップとを割当て、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をペア設定状態として管理するステップ、
b)ペア設定状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームに割り当てられている実記憶領域を開放すると共に、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、前記ホストコンピュータからの前記複製用論理ボリュームに対する書き込みを禁止するステップ、
c)レプリケート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのセパレート指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理し、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対して前記ホストコンピュータから書き込み要求が出された際、前記マスタ論理ボリュームの前記分割領域に対応する領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、且つ、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対する読み出し要求があった際、前記データマップの管理データが有効状態になっている分割領域への読み出し要求であれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが無効状態になっている分割領域への読み出し要求であれば前記マスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うステップを含み、
前記ステップcにおいて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームへの書き込みを許可し、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば前記複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うようにし、
セパレート状態にある前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームには、セパレート状態において更新された前記マスタ論理ボリュームの分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域および、セパレート状態において更新された前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域のみが割り当てられることを特徴とする複製ボリューム生成方法。 - 請求項1記載の複製ボリューム生成方法において、
d)セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、前記ホストコンピュータからの前記複製用論理ボリュームに対する書き込みを禁止するステップ、
を含むことを特徴とする複製ボリューム生成方法。 - 請求項1記載の複製ボリューム生成方法において、
d)セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのリストア指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をリストア状態として管理し、前記ホストコンピュータから前記マスタ論理ボリュームに対して読み出し要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記マスタ論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記ホストコンピュータから前記マスタ論理ボリュームに対して書き込み要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば前記マスタ論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば、前記分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを有効状態から無効状態へ変更するステップ、
を含むことを特徴とする複製ボリューム生成方法。 - 請求項3記載の複製ボリューム生成方法において、
e)リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対し、前記ホストコンピュータからのアクセスに関係なく、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーし、前記管理データを有効状態から無効状態へ変更するステップ、
を含むことを特徴とする複製ボリューム生成方法。 - 請求項4記載の複製ボリューム生成方法において、
f)前記ステップeの処理により前記データマップの全ての管理データが無効状態となった時点で、前記リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をレプリケート状態として管理するステップ、
を含むことを特徴とする複製ボリューム生成方法。 - 請求項2または5記載の複製ボリューム生成方法において、前記複製用論理ボリュームのレプリケート状態への遷移時、前記複製用論理ボリュームに割り当てられていた実記憶領域をすべて切り離して未使用の実記憶領域のプールへ返却する処理を含むことを特徴とする複製ボリューム生成方法。
- 請求項1記載の複製ボリューム生成方法において、前記マスタ論理ボリュームの負荷状況に応じて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対する入出力性能を調整する処理を含む複製ボリューム生成方法。
- 請求項7記載の複製ボリューム生成方法において、前記マスタ論理ボリュームの入出力負荷を測定し、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対してアクセス要求があったときの前記マスタ論理ボリュームの入出力負荷が予め定めれられた閾値より高い場合には一定時間だけ待って前記アクセス要求を処理することを特徴とする複製ボリューム生成方法。
- ホストコンピュータからのペア設定指示に応答して、複製用論理ボリュームとして仮想論理ボリュームを使用し、マスタ論理ボリュームに対し、複製用論理ボリュームと、該複製用論理ボリュームの各分割領域に1対1に対応する管理データを記憶するデータマップとを割り当て、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をペア設定状態として管理し、ペア設定状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームに割り当てられている実記憶領域を開放すると共に、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、レプリケート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのセパレート指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理するスナップショット制御手段と、
前記ホストコンピュータから前記マスタ論理ボリュームおよび前記複製用論理ボリュームに対するアクセスを制御するアクセス制御手段とを備え、
前記アクセス制御手段は、レプリケート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みは禁止するものであり、セパレート状態の前記マスタ論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込み要求に対しては、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域への書き込みであれば、書き込み前のデータを含む前記分割領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更するものであり、セパレート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの読み出し要求に対しては、前記データマップの管理データが有効状態になっている分割領域からの読み出しであれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが無効状態になっている分割領域からの読み出しであれば前記マスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うものであり、且つ、セパレート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みを許可するものであり、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば前記複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うものであり、
セパレート状態にある前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームには、セパレート状態において更新された前記マスタ論理ボリュームの分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域および、セパレート状態において更新された前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域のみが割り当てられることを特徴とするディスク装置。 - 請求項9記載のディスク装置において、
前記スナップショット制御手段は、セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理するものであり、
前記アクセス制御手段は、レプリケート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みを禁止するものであることを特徴とするディスク装置。 - 請求項9記載のディスク装置において、
前記スナップショット制御手段は、セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのリストア指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をリストア状態として管理するものであり、
前記アクセス制御手段は、リストア状態の前記マスタ論理ボリュームに対して前記ホストコンピュータから読み出し要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記マスタ論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行うものであり、リストア状態の前記マスタ論理ボリュームに対して前記ホストコンピュータから書き込み要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば前記マスタ論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば、前記分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを有効状態から無効状態へ変更するものであることを特徴とするディスク装置。 - 請求項11記載のディスク装置において、
前記スナップショット制御手段は、リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対し、前記ホストコンピュータからのアクセスに関係なく、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーし、前記管理データを有効状態から無効状態へ変更する処理を行うものであることを特徴とするディスク装置。 - 請求項12記載のディスク装置において、
前記スナップショット制御手段は、前記データマップの全ての管理データが無効状態となった時点で、前記リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をレプリケート状態として管理するものであることを特徴とするディスク装置。 - 請求項10または13記載のディスク装置において、前記複製用論理ボリュームのレプリケート状態への遷移時、前記複製用論理ボリュームに割当てられていた実記憶領域をすべて切り離して未使用の実記憶領域のプールへ返却する論理ボリューム制御手段を備えることを特徴とするディスク装置。
- 請求項9記載のディスク装置において、前記マスタ論理ボリュームの負荷状況に応じて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対する入出力性能を調整する複製ボリュームI/O抑止手段を備えることを特徴とするディスク装置。
- 請求項15記載のディスク装置において、前記複製ボリュームI/O抑止手段は、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対してアクセス要求があったときの前記マスタ論理ボリュームの入出力負荷が予め定めれられた閾値より高い場合には前記アクセス要求を一定時間だけ待たせるものであることを特徴とするディスク装置。
- ディスク装置を構成するコンピュータを、
ホストコンピュータからのペア設定指示に応答して、複製用論理ボリュームとして仮想論理ボリュームを使用し、マスタ論理ボリュームに対し、複製用論理ボリュームと、該複製用論理ボリュームの各分割領域に1対1に対応する管理データを記憶するデータマップとを割り当て、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をペア設定状態として管理し、ペア設定状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームに割り当てられている実記憶領域を開放すると共に、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理し、レプリケート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのセパレート指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をセパレート状態として管理するスナップショット制御手段、
前記ホストコンピュータから前記マスタ論理ボリュームおよび前記複製用論理ボリュームに対するアクセスを制御するアクセス制御手段、
として機能させるプログラムであって、
前記アクセス制御手段は、レプリケート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みは禁止するものであり、セパレート状態の前記マスタ論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込み要求に対しては、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域への書き込みであれば、前記マスタ論理ボリュームの前記分割領域に対応する領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更するものであり、セパレート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの読み出し要求に対しては、前記データマップの管理データが有効状態になっている分割領域からの読み出しであれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが無効状態になっている分割領域からの読み出しであれば前記マスタ論理ボリュームの対応する領域からデータの読み出しを行うものであり、且つ、セパレート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みを許可するものであり、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば、前記分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域内の全データを前記複製用論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記複製用論理ボリュームへのデータの書き込みを行うと共に前記管理データを無効状態から有効状態へ変更し、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域への書き込みであれば前記複製用論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行うものであり、
セパレート状態にある前記複製用論理ボリュームを構成する前記仮想論理ボリュームには、セパレート状態において更新された前記マスタ論理ボリュームの分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域および、セパレート状態において更新された前記複製用論理ボリュームの分割領域に必要な実記憶領域のみが割り当てられることを特徴とするプログラム。 - 請求項17記載のプログラムにおいて、
前記スナップショット制御手段は、セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのレプリケート指示に応答して、前記複製用論理ボリューム用の前記データマップの全ての管理データを無効状態に設定し、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームとの組をレプリケート状態として管理するものであり、
前記アクセス制御手段は、レプリケート状態の前記複製用論理ボリュームに対する前記ホストコンピュータからの書き込みを禁止するものであることを特徴とするプログラム。 - 請求項17記載のプログラムにおいて、
前記スナップショット制御手段は、セパレート状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対する前記ホストコンピュータからのリストア指示に応答して、前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をリストア状態として管理するものであり、
前記アクセス制御手段は、リストア状態の前記マスタ論理ボリュームに対して前記ホストコンピュータから読み出し要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記マスタ論理ボリュームからデータの読み出しを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する読み出し要求であれば前記複製用論理ボリュームからデータの読み出しを行うものであり、リストア状態の前記マスタ論理ボリュームに対して前記ホストコンピュータから書き込み要求があった際、前記データマップの管理データが無効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば前記マスタ論理ボリュームにそのままデータの書き込みを行い、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域に対応する前記マスタ論理ボリュームの領域に対する書き込み要求であれば、前記分割領域に対応する前記複製用論理ボリュームの領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーした後に前記マスタ論理ボリュームへの書き込みを行うと共に前記管理データを有効状態から無効状態へ変更するものであることを特徴とするプログラム。 - 請求項19記載のプログラムにおいて、
前記スナップショット制御手段は、リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組に対し、前記ホストコンピュータからのアクセスに関係なく、前記データマップの管理データが有効状態になっている前記複製用論理ボリュームの分割領域内の全データを前記マスタ論理ボリュームの対応する領域にコピーし、前記管理データを有効状態から無効状態へ変更する処理を行うものであることを特徴とするプログラム。 - 請求項20記載のプログラムにおいて、
前記スナップショット制御手段は、前記データマップの全ての管理データが無効状態となった時点で、前記リストア状態にある前記マスタ論理ボリュームと前記複製用論理ボリュームの組をレプリケート状態として管理するものであることを特徴とするプログラム。 - 請求項18または21記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを更に、前記複製用論理ボリュームのレプリケート状態への遷移時、前記複製用論理ボリュームに割り当てられていた実記憶領域をすべて切り離して未使用の実記憶領域のプールへ返却する論理ボリューム制御手段として機能させることを特徴とするプログラム。 - 請求項17記載のプログラムにおいて、
前記コンピュータを更に、前記マスタ論理ボリュームの負荷状況に応じて、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対する入出力性能を調整する複製ボリュームI/O抑止手段として機能させることを特徴とするプログラム。 - 請求項23記載のプログラムにおいて、前記複製ボリュームI/O抑止手段は、前記ホストコンピュータから前記複製用論理ボリュームに対してアクセス要求があったときの前記マスタ論理ボリュームの入出力負荷が予め定めれられた閾値より高い場合には前記アクセス要求を一定時間だけ待たせるものであることを特徴とするプログラム。
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