JP4121905B2 - タイヤ内圧計測装置およびタイヤ内圧計測方法 - Google Patents

タイヤ内圧計測装置およびタイヤ内圧計測方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、トラック、バスあるいは乗用車等の少なくとも4輪以上の車輪を有する車両や二輪車両等の各種車両に装着されるタイヤにおけるタイヤ内圧を計測するタイヤ内圧計測装置およびタイヤ内圧計測方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
今日、トラック、バス、乗用車、さらにはモーターバイク等のタイヤをリムに組み付けた車輪を有する各種車両において、タイヤ内圧を常に監視し、異常時にはタイヤ内圧の異常を報知するタイヤ内圧警報システムを装着することが提案されている。
【0003】
タイヤ内圧警報システムでは、例えば、タイヤの内周面とリム底の底面とで囲まれた空気が充填されるタイヤ空洞領域に、タイヤ内圧を計測する圧力センサとこの圧力センサで計測された内圧データを無線で送信する送信器とが設けられる。一方、車体本体のタイヤハウス近傍にタイヤの内圧データを受信する受信器のアンテナが設けられ、このアンテナで内圧データを受信する。受信器では、タイヤ内圧が異常か否かが常に監視され、異常の場合は内圧が異常である旨がドライバに報知される。
【0004】
ところで、タイヤは、タイヤの転動によってタイヤ自体が周期的な歪みを受けるためタイヤ自体が60〜80度以上の温度状態となり、タイヤ空洞領域の温度も上昇する。このため、タイヤ故障によりタイヤ空洞領域内の空気が抜け、タイヤ内圧が徐々に低下する場合、タイヤの温度上昇のためにタイヤ内圧の低下が抑制される。このため、タイヤ故障による実際のタイヤ内圧の減少を早期に気づかず、内圧が異常である旨の警報が遅れる場合がある。
【0005】
このようなタイヤの転動によるタイヤの温度上昇に基づいてタイヤ内圧の温度補正を行い、タイヤ内圧の減少を早急に検知することのできるタイヤの空気圧検知装置が特許文献1において提案されている。
これによると、予めタイヤの推奨空気圧に対応する推奨温度が設定して固定されており、計測された温度の、上記推奨温度からの変化分を所定倍した値を、計測されたタイヤ内圧のデータから減算することで、補正後のタイヤ内圧を得、このタイヤ内圧に基づいてタイヤを監視している。
【0006】
【特許文献1】
特開2002−225519号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、タイヤの空気圧検知装置における推奨温度は、タイヤの置かれている環境温度とは無関係に固定された温度であるので、タイヤの環境温度が上記推奨温度より低い場合、推奨温度からの上記変化分は負の値となる。このため、タイヤ内圧は実際に計測されたタイヤ内圧より高く補正されて算出される。したがって、タイヤの空気圧検知装置においてが故障により徐々にタイヤ内圧が抜けたと判定する時期が、補正を行わない場合に比べて遅くなるといった不都合が発生する。
また、タイヤの環境温度が50℃のように推奨温度に比べて非常に高い場合、タイヤの転動開始時に実際に計測されたタイヤ内圧に対して大きく減算する温度補正を行うため、場合によっては、タイヤ内の空気が抜けたと誤判定する場合もある。このように、上記タイヤの空気圧検知装置は必ずしも信頼性のある検知装置とはいえなかった。
【0008】
そこで、本発明は、上記タイヤの空気圧検知装置のように、タイヤ空洞領域におけるタイヤ内圧を計測する際、タイヤの環境温度によらず、また、タイヤ空洞領域の温度によらず、タイヤ空洞領域からの空気の漏れを信頼性高く計測することのできるタイヤ内圧計測装置およびタイヤ内圧計測方法を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明は、タイヤ空洞領域におけるタイヤ内圧を計測するタイヤ内圧計測装置であって、タイヤ空洞領域のタイヤ内圧を計測する圧力センサと、タイヤ空洞領域の温度を計測する温度センサと、前記タイヤの転動開始が所定の停止時間の後であって、この転動開始時に前記温度センサから得られる温度データを基準温度データとして記憶するメモリと、前記タイヤの転動中に前記温度センサから得られる温度データの前記基準温度データからの変化分を用いて、前記圧力センサから得られる内圧データを温度補正する補正手段と、を有することを特徴とするタイヤ内圧計測装置を提供する。
【0010】
ここで、前記タイヤの停止時間は、前記タイヤの転動および停止を前記タイヤの回転によって検知する検知センサからの検知信号によって求められるのが好ましい。また、前記補正手段による内圧データの温度補正は、前記温度データの前記基準温度データからの変化分を定数倍したものを前記内圧データから差し引く処理であるのが好ましい。
【0011】
また、本発明は、タイヤ空洞領域におけるタイヤ内圧を計測するタイヤ内圧計測方法であって、前記タイヤの転動開始が所定の停止時間の後であって、この転動開始時に温度計測で得られたタイヤ空洞領域の温度データを基準温度データとして記憶保持するステップと、前記タイヤの転動中にタイヤの空洞領域の温度および内圧を計測するステップと、計測で得られた温度データの前記基準温度データからの変化分を用いて、計測で得られた内圧データを温度補正するステップと、を有することを特徴とするタイヤ内圧計測方法を提供する。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のタイヤ内圧計測装置およびタイヤ内圧計測方法について、添付の図面に示される好適実施例を基に詳細に説明する。
【0013】
図1は、タイヤ内圧計測装置の一例であるタイヤ内圧監視装置の主要部の1つである送信装置の構成図である。
【0014】
図1に示される送信装置は、タイヤとリムの組立体である車輪が図示されない車両の各車輪装着位置に装着されている。以降、1つの車輪に装着された送信装置に注目して説明する。
車輪のタイヤ空洞領域には、この領域の壁面となるリム底の底面、バルブステム、あるいはタイヤ側面等に、計測により得られた内圧データを無線で送信する送信器16が設置固定されている。また、送信器16は圧力センサおよび温度センサと接続されている。
また、車両の、車輪を装着する車両本体における各装着位置のタイヤハウス近傍には、送信器16から無線で送信される情報を受信するアンテナおよびアンプを有する受信器通信部18が設けられ、この受信器通信部18は受信器本体部20に有線で接続されている。さらに、受信器本体部20は、車両のドライバに対してタイヤの内圧データを表示し、必要に応じてタイヤ内圧が減少したことを報知する表示器22と接続されている。
【0015】
送信器16は、回路基板24に設けられた各回路を有し、タイヤ内圧を計測する圧力センサ26および温度センサ27と接続されている。
圧力センサ26は、ゲージ圧、差圧あるいは絶対圧を計測する半導体圧力センサや静電容量型圧力センサであって、タイヤ内圧を計測する。温度センサ27は、半導体温度センサあるいは抵抗素子型温度センサであり、タイヤ空洞領域の温度を計測する。圧力センサ26および温度センサ27は後述するAD変換回路28と接続されている。
【0016】
回路基板24には、AD変換回路(AD)28、マイクロプロセサ(MP)32、メモリ34、通信回路36、スイッチング素子39、アンテナ40および各回路の電源としてのバッテリ44が設けられている。
AD変換回路28は、圧力センサ26および温度センサ27と接続されており、圧力センサ26で計測された圧力信号および温度センサで計測された温度信号を例えば8ビット等の信号にデジタル変換する部分である。
【0017】
MP32は、AD変換回路28においてAD変換されて供給された内圧データおよび温度データと、メモリ34から呼び出された、他の送信器と識別することのできる識別情報(ID)とワード信号と、後述するスイッチング素子39からの検知信号の情報と、を用いて、受信器通信部18に送信する送信信号を生成する他、各回路の動作を制御管理する部分である。
【0018】
MP32で生成される送信信号は、所定の形式の信号が繰返し生成された信号である。IDやワード信号は、特定のビット数の0と1が所定の規則で連続して配列された信号である。ワード信号は、例えば0を10ビット配列し、その後1を10ビット配列したブロックを3ブロック繰り返して配置した信号である。
メモリ34は、送信器16のIDを記憶保持する他、計測された内圧データおよび温度データを記憶することができる。
【0019】
通信回路36は、所定の周波数、例えば315MHzの搬送波を生成する図示されない発振回路と、MP32で生成された送信信号に応じて搬送波を変調した高周波信号を生成する図示されない変調回路と、高周波信号を増幅する図示されない増幅回路とを有する。ここで、搬送波の変調方式は、ASK(Amplitude shift keying) 方式、FSK(Frequency shift keying)方式、PSK(Phase shift keying)方式、QPSKや8層PSK等の多値のPSK方式、16QAMや64QAM等の多値のASK方式等、公知の方式であればよい。
【0020】
スイッチング素子39は、車両の走行に伴って送信器16に作用する遠心力あるいは振動によって接点の当接、非当接が行われて、車輪の転動状態、非転動(停止状態)を自動的に検知することのできる素子(検知センサ)である。スイッチング素子39で生成される転動状態の検知信号はMP32に送られる。この検知信号の情報は受信器通信部18に送信する送信信号に含まれ、後述する受信器本体部20において非転動状態であるタイヤの停止時間の算出に用いられる。
【0021】
アンテナ40は、受信器通信部18aおよび上記設定装置に向けて、例えば315MHzの電波を放射するように構成される。
バッテリ44は、例えばCR−2032(コイン形二酸化マンガンリチウム電池)等の公知の電池が用いられる。
以上が、送信器12の構成である。
【0022】
図2は、タイヤ内圧監視装置の主要部の1つである受信装置の構成図であり、受信器本体部20と受信器本体部20に接続された受信器通信部18を示す。
受信器通信部18は、アンテナ46および増幅回路48を有する。アンテナ46は、送信器12から送信された、例えば315MHzの電波を受信するように構成される。増幅回路48は、FET(電界効果トランジスタ)等を用いて構成され、受信した高周波信号を増幅し、受信器本体部20に供給する。
【0023】
受信器本体部20は、受信器通信部18から供給された高周波信号から送信信号を復調して内圧データおよびIDを取り出し、送信された内圧データがどの装着位置に装着された車輪のタイヤの内圧データであるか、取り出されたIDから予め設定登録された対応づけの結果を用いて取得する。取得された装着位置情報にしたがってタイヤの内圧データを温度補正し、この温度補正した内圧データによってタイヤ内圧を監視する。
受信器本体部20において、受信器通信部18から高周波信号が供給された場合、例えば、右前輪のタイヤの温度補正した内圧を予め定められた設定値と比較することで、例えば「通常」、「注意」、「警告」の3段階の内圧の状態に区別して判定する。判定結果は、受信器本体部20に接続された表示盤22に供給される。また、表示盤22は、内圧の値を車両装着位置毎に表示する。ここで表示盤22は、車両の計器パネルに内圧の数値および判定した内圧の状態を表示するものである。
【0024】
受信器本体部20は、復調回路52と、MP56と、メモリ58と、信号処理回路59とを有して構成される。復調回路52は、公知のフィルタリング処理を行い、さらに信号の符号訂正を行って復調された信号を生成する回路であって、復調された信号をMP56に供給する。
【0025】
MP56は、図示されないタイマ回路のタイミングに応じてスリープモードと駆動モードの間でモードの切り換えが行われる。駆動モードは、所定の周期で、例えば100(m秒)に一度の周期で一定の時間持続される。
また、駆動モードの状態で、受信器通信部18が送信器12からの送信信号を受信した場合、MP56は、各復調回路52から供給された信号からIDとタイヤの内圧データおよび温度データを取得し、メモリ58に設定されて記憶保持されているIDと車輪の装着位置情報との対応付けのデータを参照して取得したIDからタイヤの内圧データおよび温度データがどの車輪のタイヤの情報であるかを求める。
さらに、取得された温度データの、メモリ58に記憶されている基準温度データからの変化分を求め、この変化分に所定の補正係数を乗算し、この乗算結果の値を取得されたタイヤの内圧データから減算し、この減算結果の値を温度補正後の内圧データとする。
【0026】
ここで、基準温度データとは、タイヤの停止時間(タイヤの非転動状態の持続時間)が例えば3時間等の所定の時間より長く、この停止時間後に転動を開始したときの、転動開始時点に計測された温度データである。この温度データは、タイヤの環境温度とタイヤ空洞領域の温度が略一致したときのデータ、すなわち、タイヤに温度勾配のない温度が定常状態となっているときの計測データである。
MP56は、タイヤの転動開始時の、タイヤに温度勾配のない状態で計測された温度データを基準温度データとし、このデータを用いて、これ以降に計測されて送信される内圧データを温度補正する。
【0027】
メモリ58は、送信器16のIDと車両における装着位置との対応づけのデータ、さらには、内圧データを温度補正するために用いる上記基準温度データおよび上記補正係数を記憶保持する部分である。
ここで、補正係数とは、予めタイヤに温度勾配が無い状態で計測された内圧データの増分ΔPと温度データの増分ΔTの対応関係を線形で規定する比例定数をいう。タイヤに温度勾配の無い状態では、図3に示すように、内圧データの増分ΔPと温度データの増分ΔTとの間に概略比例関係があり、このときの比例定数を上記補正係数として記憶保持する。図3では、補正係数は1.33である。この補正係数はタイヤの空洞領域の大きさによって定まっており、したがってタイヤサイズによって異なる定数である。もちろん、同一のタイヤサイズであっても、タイヤの仕様によって補正係数を変えてメモリ58に記憶させてもよい。
【0028】
信号処理回路59は、MP56と接続されており、温度データを用いて内圧データの温度補正を行い、この温度補正された内圧データおよびMP56で生成された信号を表示装置50に適合する信号に変換する部分である。
受信器通信部18および受信器本体部20は以上のように構成される。
【0029】
このようなタイヤ内圧監視装置では、タイヤの非転動状態である停止状態においても、計測された内圧データと温度データが送信装置から所定の時間間隔毎に常時送信され、受信器本体部20において内圧データおよび温度データが取得される。
この時、送信された内圧データは、受信器本体部20のメモリ58に記憶保持されている基準温度データを用いて温度補正される。
【0030】
このような非転動状態からタイヤが転動状態に移行する。
まず、タイヤが転動を開始すると、スイッチング回路39で転動状態が検知され、スイッチング素子39で生成される検知信号がMP32に供給される。MP32では、タイヤの転動を検知した検知信号の情報が、転動開始時の計測された内圧データ、温度データ、IDおよびワード信号とともに送信信号に変換され、通信回路36、アンテナ40を介して受信器通信部18に送信される。
受信器通信部18で受信された送信信号は、受信器本体部20に供給され、復調回路52で復調され、MP56に供給される。
【0031】
MP56では、まず、復調された送信信号の中から、IDが取り出され、どの車輪からの信号かを調べ、メモリ58から車輪に対応した基準温度データおよび補正係数が呼び出される。
さらに、転動を検知した検知信号の情報がを取り出されると、メモリ58に記憶保持されている転動状態から非転動状態に移行した直前の時間情報が呼び出され、この過去の時間情報から現在に至る経過時間が内部クロック信号によって算出される。この経過時間はタイヤの非転動状態の時間、すなわち停止時間となっている。この経過時間が例えば3時間を超える場合、送信信号に含まれている温度データが基準温度データとされ、基準温度データが変更され、メモリ58に新たな基準温度データとして書き変えられる。つまり、タイヤの停止時間が例えば3時間を超える場合、タイヤの空洞領域の温度とタイヤの環境温度とは略一致し、タイヤは温度勾配の無い状態となっている。このため、温度勾配の無い定常状態にあるタイヤの温度データが転動開始時の基準のデータとされ、メモリ58に基準温度データとして記憶保持される。そして、転動中に計測される内圧データの温度補正に用いられる。
【0032】
なお、上記経過時間が、3時間等の所定時間以内の場合は、メモリ58に記憶保持されている基準温度データは変更されない。この場合、タイヤは、環境温度とタイヤ空洞領域の温度とに差があり、温度勾配を有する状態である可能性が高いからである。
【0033】
タイヤの転動によりタイヤの温度が次第に上昇する。一方、所定の時間間隔毎にタイヤの内圧データおよび温度データが送信され、内圧データおよび温度データが受信器本体部20のMP56に取得される。
MP56では、取得された内圧データを下記式(1)に従って温度補正を行い、温度補正した内圧データPi ' を求める。
i ’= Pi −K・(Ti −T0 ) (1)
ここで、基準温度データをT0 、計測され送信された内圧データをPi 、この時の温度データをTi とし、補正係数をKとする。
【0034】
このようにして求められた温度補正後の内圧データPi ’が予め定められた閾値と比較され、比較の結果、「通常」、「注意」、「警告」等の内圧の状態を区別する判定が行われ、判定結果の情報の信号が生成される。生成された信号および温度補正後の内圧データPi ' の信号が信号処理回路59に供給される。信号処理回路59では、所定の処理が行われて、表示盤22に適合した信号に変換されて表示盤22に供給され、温度補正後の内圧データPi ' が表示されると共に、報知すべき情報(タイヤ内圧「注意」等の情報)が表示される。
このように、タイヤが転動中基準温度データを用いて内圧データが温度補正され、温度補正後の内圧データでタイヤ内圧が監視される。
【0035】
タイヤの転動が停止すると、送信装置のスイッチング素子39の転動の検知信号がOFFとなり、送信装置から内圧データおよび温度データを送信する送信信号に含まれていた検知信号の情報がなくなる。このため受信器本体部20のMP56では、検知信号の情報がなくなったことが認識され、タイヤが停止したと判定される。このときの時間情報、すなわち、タイヤが転動状態から非転動状態に移行した時間情報がメモリ58に記憶される。この時間情報は、上述したように、次回にタイヤが転動を開始するまでの停止時間を算出する際に用いられる。
【0036】
図4は、タイヤが転動を開始して、速度5(km/時)で転動したときの計測により得られた温度データおよび内圧データと、上述の温度補正後の内圧データの時間履歴を表したグラフである。
タイヤの故障が転動開始から20分後(t1 )に発生し、徐々に空気が抜けたものである。そして、タイヤ内圧が異常低下したと判定する閾値(150kPa)に対して温度補正しない内圧データでは転動開始から約40分後に閾値を横切るのに対し、温度補正後の内圧データでは、転動開始から約33分ごに閾値を横切る。すなわち、この閾値でタイヤ内圧が異常に減少したと判定して警報を行う時間が7分(Δt)も異なることがわかる。
このように、タイヤ内圧を、温度勾配の無い安定状態にあるタイヤの転動開始時の温度データを基準温度データとし、このデータを用いて温度補正を行うことで、図4のように7分も早く内圧の異常を警告することができる。
【0037】
上記実施例では、温度補正を受信器本体部20にて行うものであるが、本発明では、送信装置から送信する前にMP32にて温度補正を行ってもよい。
また、上記実施例では、タイヤの回転によって検知する、送信装置に設けられたスイッチング素子の検知信号によってタイヤの停止時間を求めるものであるが、本発明においてはこれに限定されない。例えば、受信器本体部20あるいは車両に設けられたタイヤの転動を検知する速度センサや回転計等のセンサによって転動および非転動が検知され、この検知に基づいて停止時間を求めるものであってもよい。
また、温度補正は、上記式(1)に従って行われる線形の補正に限定されない。例えば、計測により得られた温度データと基準温度データとを用いて、内圧データを補正するものであれば非線形の補正であっても構わない。この場合、式(1)のような補正式によって温度補正後の内圧データを求めるものの他、基準温度データを設定し、計測により得られた温度データと内圧データが入力されると、温度補正後の内圧データが求められる参照テーブル等を用いてもよい。
【0038】
以上、本発明のタイヤ内圧計測装置およびタイヤ内圧計測方法について詳細に説明したが、本発明は上記実施例に限定はされず、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、各種の改良および変更を行ってもよいのはもちろんである。
【0039】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したように、本発明は、タイヤの転動開始が所定の停止時間の後であって、この転動開始時に温度計測で得られたタイヤ空洞領域の温度データを基準温度データとして、計測により内圧データを温度補正するので、タイヤの環境温度によらず、また、タイヤ空洞領域の温度によらず、タイヤ空洞領域内の空気の漏れを信頼性高く検知することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明のタイヤ内圧計測装置の一例であるタイヤ内圧監視装置の主要部の1つである送信装置の構成図である。
【図2】 本発明のタイヤ内圧計測装置の一例であるタイヤ内圧監視装置の主要部の1つである受信装置の構成図である。
【図3】 タイヤ空洞領域の温度の増分とタイヤ内圧の増分の関係を示す図である。
【図4】 本発明のタイヤ内圧計測装置における温度補正された内圧データと温度補正のされていない内圧データの時間履歴の違いを示した図である。
【符号の説明】
16 送信器
18 受信機通信部
20 受信器本体部
22 表示盤
24 回路基板
26 圧力センサ
27 温度センサ
28 AD変換回路
32,56 マイクロプロセサ
34,58 メモリ
36 通信回路
39 スイッチング素子
40 アンテナ
44,46 バッテリ
48 増幅回路
52 復調回路
59 信号処理回路

Claims (4)

  1. タイヤ空洞領域におけるタイヤ内圧を計測するタイヤ内圧計測装置であって、
    タイヤ空洞領域のタイヤ内圧を計測する圧力センサと、
    タイヤ空洞領域の温度を計測する温度センサと、
    前記タイヤの転動開始が所定の停止時間の後であって、この転動開始時に前記温度センサから得られる温度データを基準温度データとして記憶するメモリと、
    前記タイヤの転動中に前記温度センサから得られる温度データの前記基準温度データからの変化分を用いて、前記圧力センサから得られる内圧データを温度補正する補正手段と、を有することを特徴とするタイヤ内圧計測装置。
  2. 前記タイヤの停止時間は、前記タイヤの転動および停止を前記タイヤの回転によって検知する検知センサからの検知信号によって求められる請求項1に記載のタイヤ内圧計測装置。
  3. 前記補正手段による内圧データの温度補正は、前記温度データの前記基準温度データからの変化分を定数倍したものを前記内圧データから差し引く処理である請求項1または2に記載のタイヤ内圧計測装置。
  4. タイヤ空洞領域におけるタイヤ内圧を計測するタイヤ内圧計測方法であって、
    前記タイヤの転動開始が所定の停止時間の後であって、この転動開始時に温度計測で得られたタイヤ空洞領域の温度データを基準温度データとして記憶保持するステップと、
    前記タイヤの転動中にタイヤの空洞領域の温度および内圧を計測するステップと、
    計測で得られた温度データの前記基準温度データからの変化分を用いて、計測で得られた内圧データを温度補正するステップと、を有することを特徴とするタイヤ内圧計測方法。
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