JP4121420B2 - ハーネスチェッカー及びハーネスチェック方法 - Google Patents

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  • Installation Of Indoor Wiring (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、電線端部に端子が固着された切圧電線のコネクタハウジング内への装着状態を非接触で検査可能なハーネスチェッカー及びハーネスチェック方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年はあらゆるものが電気制御で動作するようになってきており、各構成間をワイヤハーネスで接続しなければならず、ワイヤハーネスの不良はワイヤハーネスを使用している製品全体の品質を直接左右する。
【0003】
ワイヤハーネスの製造工程において、ワイヤハーネスが正常に製造されたか否かを検査する必要がある。従来はコネクタハウジングを検査治具に装着してコネクタハウジング内に装着された端子に検査用プローブを機械的に接触させて導通検査により検査していた。
【0004】
例えば特許文献1に記載の検査装置では、検査モードにおいて、検査装置に接続された切圧電線が装着されたコネクタハウジングに検査用信号の供給/受信をする検査用コネクタを装着し、被検査コネクタと機械的に接触させ、検査用コネクタから被検査コネクタハウジング内に装着されている端子に検査信号を印加してワイヤハーネスが正常に製造されたか否かを検査していた。
【0005】
【特許文献1】
特開平8−146070号
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、検査用プローブを機械的に接触させる導通検査では、検査プローブの不具合により端子に塑性変形が発生するという問題があった。また、近年はコネクタの小型化により端子も小型化が進んでいるため、検査プローブを接触させる端子の端面がなくなってきている。このため、接触面を確保する必要性から検査プローブを端子舌片に接触させて検査を行う場合もあり、検査プローブの僅かの圧力変化で端子の塑性変形が発生してしまうおそれがあった。
【0007】
更に、塑性変形が発生しても、ハーネスの導通検査は正常に終了してしまうため、製品に組み込まれた時に不良が顕在化することになり、端子と検査プローブを非接触にて行えるハーネスチェッカーが望まれていた。
【0008】
更に、誤配線の検査は、切圧電線のコネクタへの装着が全て完了したあとに検査しており、不良箇所が発見されても不良箇所の端子を取り外して再装着する作業が非常に面倒であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は上述した課題に鑑みてなされたもので、コネクタハウジングや端子に損傷などを与えることなく、また、ハーネスの製造時にも容易に使用できるハーネスチェッカー及びハーネスチェック方法を提供することを目的としてなされたものである。
【0010】
係る目的を達成する一手段として例えば以下の構成を備える。
【0011】
即ち、電線端部に固着された端子をコネクタハウジング内に装着してなるハーネスにおける前記端子のコネクタハウジング内への装着状態を検査するハーネスチェッカーであって、端部に前記コネクタハウジング内に装着される端子が固着された切圧電線に交流検査信号を印加する交流検査信号供給手段と、前記コネクタハウジング内に装着される前記端子よりの交流検査信号を検出する前記コネクタハウジング近傍に配設される少なくとも一対の導電板と、前記対となる導電板の検出信号の相対検出値より、前記交流検査信号供給手段より交流検査信号が印加されている切圧電線の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別する判別手段とを備えることを特徴とする。
【0012】
そして例えば、前記判別手段は、前記一対のそれぞれの導電板の検出信号値を導電板間距離を基準とする相対値とすることにより前記交流検査信号供給手段より前記切圧電線に印加される前記交流検査信号値の変動を相殺することを特徴とする。
【0013】
又は、前記コネクタハウジングに装着する切圧電線をコネクタハウジング内への装着位置ごとに収納し、少なくとも一部に前記切圧電線を静電結合可能な給電部を備えるワイヤ収納部とコネクタに装着する切圧電線が収納される前記ワイヤ収納部に前記交流検査信号を供給して前記切圧電線に検査信号を供給する検査信号供給手段と、前記コネクタハウジングの外側面近傍に対向して配設された少なくとも一対の導電板とを備えるハーネスチェッカーにおけるハーネスチェック方法であって、前記検査信号供給手段より前記ワイヤ収納部の前記給電部に順次検査信号を供給すると共に、前記それぞれの導電板よりの交流検査信号を検出して前記それぞれの検出信号の相対検出値より前記交流検査信号が印加されている切圧電線の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別し、検査信号が供給されている切圧電線と、当該切圧電線の前記コネクタハウジング内への装着位置が一致しているか否かを検査可能とするハーネスチェック方法とすることを特徴とする。
【0014】
更にまた、交流検査信号が印加された端子のコネクタハウジング内への装着位置を検査可能な端子装着検査装置であって、前記コネクタハウジング内に装着される前記端子よりの交流検査信号を検出する前記コネクタハウジングの外側面近傍に対向して配設される少なくとも一対の導電板と、前記それぞれの導電板よりの交流検査信号検出結果より前記交流検査信号が印加されている端子の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別する判別手段とを備え、前記判別手段は、前記一対の導電板のそれぞれの検出信号の相対検出値より前記交流検査信号が印加されているワイヤ端子の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別して前記コネクタハウジング内への装着位置を検査することを特徴とする。
【0015】
そして例えば、前記判別手段は、予め求めた基準となる位置に装着された前記一対の導電板n1、n2よりの検出信号値Vn1、Vn2に対する(Vn2)/(Vn1+Vn2)を基準値とし、前記基準値と被測定端子よりの検出信号値Vn1、Vn2に対する(Vn2)/(Vn1+Vn2)とを比較して前記交流検査信号が印加されている端子の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別し、前記コネクタハウジング内への装着位置を検査することを特徴とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明に係る一実施の形態例を詳細に説明する。
【0017】
本実施の形態例のハーネスチェッカーは、切圧電線がコネクタハウジングの正しい位置に装着されたか否かをコネクタハウジング内の端子に非接触で判定できる装置であり、本実施の形態例装置を用いればワイヤハーネスの製造工程で切圧電線をコネクタへ装着する時点で正しく装着されたか否かを判別することができ、後工程でコネクタへの装着状態のチェックが不要になる。
【0018】
〔第1の実施の形態例〕
まず図1を参照して本発明の適用されるハーネスチェッカーの検査原理を説明する。図1は本発明に係る一発明の実施の形態例の基本原理を説明するための模式図である。
【0019】
図1において、10は検査対象のワイヤハーネスの端部を構成するコネクタハウジング(以下「コネクタ」と称す。)であり、コネクタ10内の所定位置には、予め予定されている仕様の切圧電線300の片側端子が所定深さまで挿入される。
【0020】
このコネクタに装着される切圧電線300は、例えば、予め所定長さに切断され、端部にはコネクタ10内に装着されるべき所定仕様の端子が例えば圧着などによって固着されている。
【0021】
20a,20bはコネクタ10の対向する一方側面、例えばコネクタ10が上面視長方形であれば長辺両側面の外壁近傍に配設されるY軸センサ板、30a,30bはコネクタ10の対向する他方側面、例えばコネクタ10が上面視長方形であれば短辺両側面の外壁近傍に配設されるX軸センサ板である。
【0022】
40a,40bはコネクタ10の対応するコネクタとの係合面(図1では底部面)に近接して配設される2枚の導電板を一定距離離反してほぼ並行となるように位置決めしたZ軸センサ板であり、例えば図1の例では絶縁シートの両面にセンサ板を形成して一定距離離反した構成している。しかし、構成としては以上の例に限定されるものではない。
【0023】
50はコネクタ10内に装着される切圧電線を保持するワイヤ保持部であり、図1に示す例では、切圧電線をそれぞれ個別に保持する4つの樋状収納部51〜54を備えている。
【0024】
ワイヤ保持部50の各樋状収納部51〜54の少なくとも一部には、交流検査信号を供給し、収納状態のワイヤに交流検査信号を印加するための給電部51a,52a,53a,54aが備えられている。
【0025】
本実施の形態例においては、樋状収納部51〜54の各給電部の位置を、樋状収納部51〜54に収納されている切圧電線を引き出し、引き出した切圧電線の端子をコネクタの所定の位置に装着させた状態であっても、少なくとも引き出した切圧電線の一部が給電部(例えば52a)位置にあるように構成している。
【0026】
この結果、切圧電線の端子をコネクタ10の所定位置に装着する過程のすべての状態時に、少なくとも切圧電線の一部は給電部位置にあり、給電部が駆動されている状態である場合には、コネクタに装着される切圧電線には交流信号が印加された状態に維持される。
【0027】
なお、交流検査信号は給電されている樋状収納部50に収納されている切圧電線にのみ印加し、他の樋状収納部50に収納されている切圧電線には印加されないようにすることが望ましい。このことから、各樋状収納部50間を電磁的にシールドするため、樋状収納部50の外側部分をシールドした構成として、給電部から切圧電線に印加される交流信号が外部にもれるレベルを低減することが望ましい。
【0028】
この様に樋状収納部50の外側部分をシールドした樋状収納部の詳細構成を図2に示す。図2は図1に示す外側部分をシールドした樋状収納部50の構成例を説明するための図である。
【0029】
図2において、55は導電材料で形成され、交流信号(検査信号)を給電しない場合は、シールド機能を実現する給電部であり、給電機能を達成する場合には給電制御部170より交流信号が供給され、シールド機能を実現する場合(給電機能を達成していない場合)には接地される。これにより、樋状部55に収納されている切圧電線に、非接触で交流信号を供給できると共に、交流信号を供給しない場合に切圧電線を低い対接地インピーダンスとすることができる。
【0030】
56は例えばプラスチックなどで構成されるハーネス保護部材であり、ハーネス端子と給電部の金属部分とが接触して端子部が損傷するのを防止している。
【0031】
57は例えばプラスチックなどで構成される給電部55及び切圧電線を保持する保持部材であり、少なくとも給電部55配設部外壁に配設される。
【0032】
なお、図2の例では半円状の樋状収納部が示されているが、本発明は以上の例に限定されるものではなく、円筒形状に形成し、筒内に切圧電線を通す構成であっても良い。
【0033】
給電部55は,導電特性が良好で廉価なアルミ箔を樋状収納部に貼着して形成してもよく、切圧電線間が離間している場合で樋状収納部がプラスチックスのような非導電性材料で形成されている場合にはアルミ箔を樋状収納部の外側に貼着して給電部を形成してもよい。
【0034】
図1の例は説明の簡単のために樋状収納部として4つのみ例示されているが、実際の樋状収納部は、少なくともコネクタ10に装着される切圧電線の本数分備えられている。
【0035】
また、図1において、コネクタ10の各側面近傍及び底部近傍にはセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)が配設されており、交流検査信号が印加されている切圧電線がコネクタ10に装着される場合には、端子よりの信号がセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)で検知され、検出信号が得られる。具体的には、端子からの距離に対応したレベルの検出信号が検出される。
【0036】
100は検査装置の制御を司る検査制御部、170は検査制御部100の制御下で収納部50の各給電部(51a,52a,53a,54a)に対する交流検査信号の給電制御を司る給電制御部である。
【0037】
給電制御部170は、各樋状収納部の給電部に対して順次交流検査信号を給電し樋状収納部50に収納されている切圧電線のいずれかにのみ交流検査信号が印加され、他の樋状収納部に収納されている切圧電線には印加されないように制御する。
【0038】
給電制御部170が給電する交流検査信号の信号波形は任意であるが、発振器の構成を容易化するためには、1KHz〜10KHzの正弦波とすることが望ましい。また、給電信号レベルは、給電部の有効給電面積により異なるが、例えば給電部は樋状収納部の樋の長さ方向(切圧電線の長さ方向)に50cm程度であれば25Vp−pで良好な検査が行える。この結果、たとえ作業者が給電部に接触しても身体に悪影響を与えることがない、安全な検査を行える。
【0039】
なお、交流検査信号を印加していない給電部は接地されていることが望ましい。給電部が接地状態であれば当該樋状収納部に収納されている切圧電線へのもれ信号レベルを低レベルに維持することができ、切圧電線へのもれ信号の影響による誤差を軽減できる。
【0040】
180は表示制御部であり、検査制御部100の制御で挿入位置指示部200の次に切圧電線を装着するべきコネクタハウジング位置の発光素子を発光させる。
【0041】
本実施の形態例の検査制御部100では、センサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)のうちの一対のセンサ板で検出される検出信号の値をもとにセンサ板間の距離を基準としたセンサ板と端子との相対距離を検出することとしている。これにより、給電部から切圧電線に印加される交流検査信号のレベル差(印加されている検査信号強度のばらつき)の影響を軽減している。
【0042】
Y軸センサ板20a,20bによりコネクタ10内のY軸方向(短辺方向)の位置を検出し、X軸センサ板30a,30bによりコネクタ10内のX軸方向(長辺方向)の位置を検出することにより、交流検査信号が印加された端子のコネクタ10内の挿入位置を特定することができ、正しい位置に挿入されたか否かを検出できる。
【0043】
更に、コネクタ10の底部近傍に2枚のZ軸センサ板40a,40bを配設することにより、Z軸センサ板40a,40b間の距離を基準にしたセンサ板と端子との相対距離を検出することとしている。これにより、端子がコネクタ10内の所定位置まで挿入されたか(切圧電線の端子をコネクタ10内に装着したか否か)を判定できる。
【0044】
更に、本実施の形態例では、各センサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)は、端子よりの交流検査信号を検出するものであり、各センサ板の検出電圧は端子に対する対向面積で決まるので、例えば一部に孔が配設されていても、一部に切欠が形成されていても検出結果に与える影響はごくわずかであり、ほとんど無視できる。
【0045】
例えば、必要に応じてコネクタ10の底部にコネクタの挿入位置に対応して例えばマトリクス状に発光素子の配設された挿入位置指示部200を設け、Z軸センサ板40a,40bの発光素子の上部となる部分に所定径の孔を空け、表示制御部180を制御して端子を挿入するべき位置の下部に位置する発光素子を点灯させることにより、コネクタ10に端子を装着する作業者に対して、端子挿入位置を可視表示しても支障がない。そこで、本実施の形態例では端子を挿入するべき位置の下部に位置する発光素子を点灯させることとしている。
【0046】
この場合においても、例えば端子挿入位置の下部から発光させているため、視認性が増すと共に、正しい位置に端子を挿入していくと、発光素子よりの光が遮断される。従って、発光素子よりの光が遮断されたことが確認できると正しい位置に挿入したことになり、間違いなく、容易且つ確実に挿入位置の正誤を判断できる。
【0047】
図1に示す検査制御部100の検査信号処理部の詳細構成を図3を参照して以下に説明する。図3は本実施の形態例の検査制御部の信号処理部の詳細構成を説明するための図である。
【0048】
図3において、111〜116はセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)よりの検出信号を増幅する増幅器A〜F、121〜126はセンサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)よりの検出信号のピーク値を検出するためのピーク検出回路A〜Fである。
【0049】
131はX軸センサ板30a,30bよりの検出ピーク信号を入力しその検出値を(Vx1+Vx2)して加算するX軸加算回路、132はY軸センサ板20a,20bよりの検出ピーク信号を入力しその検出値を(Vy1+Vy2)して加算するY軸加算回路、133はZ軸センサ板40a,40bよりの検出ピーク信号を入力しその差分(Vz1−Vz2)を出力するZ軸減算回路である。
【0050】
141はX軸加算回路131の出力と、一方のX軸センサ板(例えば30b)よりの検出ピーク信号値を入力し、X軸加算回路131よりのX軸加算信号(Vx1+Vx2)を分母とし、一方のX軸センサ板(例えば30b)よりのピーク検出信号(Vx2)を分子とする{Vx2/(Vx1+Vx2)}を求めるX軸割算回路である。
【0051】
X軸割算回路141の出力は、X軸センサ板30a,30bの検出信号の相対変化を表しており、給電部より切圧電線に印加される(給電される)交流検査信号に強度変化があっても、その影響を相殺することができる。この結果、X軸割算回路141の出力はコネクタ10内のX軸方向の位置に直接対応した信号レベルとなるため、X軸割算回路141の出力よりコネクタ10内に装着される切圧電線のX軸方向位置を非接触で検知できる。
【0052】
142はY軸加算回路132よりの出力と、一方のY軸センサ板(例えば20b)よりの検出ピーク信号値を入力し、Y軸加算回路132よりのY軸加算信号(Vy1+Vy2)を分母とし、一方のY軸センサ板(例えば20b)よりのピーク検出信号(Vy2)を分子とする{Vy2/(Vy1+Vy2)}を求めるY軸割算回路である。
【0053】
Y軸割算回路142の出力は、Y軸センサ板20a,20bの検出信号の相対変化を表しており、給電部より切圧電線に印加される(給電される)交流検査信号に強度変化があっても、その影響を相殺することができる。この結果、Y軸割算回路142の出力はコネクタ10内のY軸方向の位置に直接対応した信号レベルとなるため、Y軸割算回路142の出力よりコネクタ10内に装着される切圧電線のY軸方向位置を非接触で検知できる。
【0054】
更に、143はZ軸減算回路133よりのZ軸差分信号(Vz1−Vz2)を分母とし、Z軸センサ板40bよりの検出信号(Vz2)を分子とする{Vz2/(Vz1−Vz2)}を求めるZ軸割算回路である。
【0055】
Z軸割算回路143の出力は、Z軸センサ板40a,40bの検出信号の相対変化を表しており、給電部より切圧電線に印加される(給電される)信号の強度変化の影響を相殺することができる。この結果、Z軸割算回路143の出力は、切圧電線の端子とそれぞれのZ軸センサ板40a,40bよりの距離に比例した信号レベルとなるため、Z軸割算回路143の出力より端子が装着位置まで挿入されたか否かを非接触で検知できる。
【0056】
以上の回路構成としたのは、X軸センサ板、Y軸センサ板では、X又はYをnとすると
〔1/{(1/Vn2)+(1/Vn1)}〕/Vn1
={(Vn1×Vn2)/(Vn1+Vn2)}/Vn1
=(Vn2)/(Vn1+Vn2)
が成り立つからである。
【0057】
即ち、本実施の形態例では、静電結合を利用して交流検査信号を検出しているため、導電板よりの検査信号の検出レベルは各々の切圧電線の端子との距離に反比例する値となる。従って、その逆数演算値(1/Vn1)及び(1/Vn2)はそれぞれ端子との距離に比例する値となる。
【0058】
従って、これらの和{(1/Vn1)+(1/Vn2)}は導電板30a,30bの距離(基準距離)に相当する量となる。従って、最終量〔1/{(1/Vn2)+(1/Vn1)}〕/Vn1は、その基準距離に対する(1/Vn1)の位置を示すことになり、その逆数1/{(1/Vn1)−(1/Vn2)}は基準距離に相当する基準電圧値を示す。よって、更にその逆数Vn1/{(1/Vn1)−(1/Vn2)}はその基準値電圧に対するVn1の比を示すことになり、供給検査信号にかかわる等率変動分を吸収している。更に、この比の結果は距離に比例する量ともなり、検査に用いるのに最適である。
【0059】
図1のように、コネクタの列方向に直角に配置された2枚の導電板間の距離を位置測定時の基準距離とする(測定値を基準距離に対する相対値として表現する)。なお、この基準値としては、少なくともX軸センサ板20a,20bに対する基準値と、Y軸センサ板30a,30bに対する基準値とがある。
【0060】
基準距離の交差は、例えばコネクタを保持するためのホルダーを使用するときには使用するホルダーの機械的精度で定まるが、本実施の形態例では0.1mm程度の交差は十分に実現できるため、端子の位置測定が正確に行える。
【0061】
実施の測定時には、一対の導電板で検出される検査信号検出レベルはコネクタへの端子装着位置によりそれぞれ異なるが、対向するそれぞれの導電板よりの検査信号を処理する際の増幅度とオフセットを一致させ例えばピーク値を検出すれば、V1とV2を直流電圧値として得ることができ、例えばX軸割算回路で{Vx2/(Vx1+Vx2)}を求めれば、検査信号供給元端子の装着位置に対応した電圧値Vlを得ることができる。
【0062】
このため、何らかの理由で切圧電線に印加される検査信号のレベルが(1/2)になったとしても、Vx1、Vx2等のすべての値が(1/2)となるのみで、位置相当電圧値に影響は出ない。
【0063】
そこで、本実施の形態例においては、予め検査信号の印加される端子をコネクタのそれぞれの位置に挿入したときの上記演算の結果を調べて基準値として保持しておき、検査対象の端子が挿入された時に、この基準値と比較して挿入位置を検出する。
【0064】
なお、上述した加算、あるいは割算等を行う演算部は、ハードウエア演算回路で構成しても、あるいはコンピュータとコンピュータプログラムを用いたソフトウェア演算で実現してもよい。
【0065】
検査制御部における検査結果の例を図4に示す。図4は本実施の形態例の検査制御部における検出結果例を説明するための図である。
【0066】
図4の例は、コネクタハウジングの端子保持部(キャビティ)を図1に示すように、格子状のキャビティを有した構成とし、端子をキャビティ位置(1,2)から順次移動して挿入した場合のハードウエア演算回路で処理した例(単位は“V”である。)である。
【0067】
切圧電線に交流検査信号を供給するのに、静電結合を利用しているため、検査信号のレベルを一定にすることができず、大きく変動することが予想される。このため、切圧電線に20Vp−pの検査信号を与えた場合と、10Vp−pの検査信号を与えた場合において、それぞれコネクタハウジングの各キャビティ内へ端子を挿入した場合の検出結果を比較している。
【0068】
図4の例では上段が20Vp−pの検査信号を与えた場合の検査信号検知結果と演算後の割算回路出力例、下段が10Vp−pの検査信号を与えた場合の検査信号検知結果と演算後の割算回路出力例であり、このように切圧電線へ与える検査信号レベルが大きく変動した場合であっても、割算回路出力電圧X1の変動は4%未満であり、キャビティ位置に固有の検出結果が得られる。
【0069】
【表1】
Figure 0004121420
割算器の演算値Xとキャビティ位置の関係の説明
【0070】
【表2】
Figure 0004121420
図4に示すように、演算結果とキャビティ位置の関係は上記グラフの通りである。
【0071】
コネクタハウジングは、約2.5mmピッチで等間隔にキャビティを有しているので、Xの演算値とキャビティ位置には比例関係があり、更に表2に示すコネクタハウジングの上下段、供給電圧に影響されずにほぼ同じ値であることから、Xの演算値により端子が挿入されたキャビティの特定が可能である。
【0072】
これはY軸センサ板30a,30bであってもまったく同様であり、切圧電線に供給される検査信号に変動があっても、安定した検出結果が得られるハーネスチェッカーとしている。
【0073】
以上から、X軸センサ板20a,20bにより列方向の各キャビティへの挿入位置を特定し、Y軸センサ板30a,30bにより行方向のキャビティへの挿入位置を特定することができる。
【0074】
同様に、Z軸センサ板では
〔1/{(1/Vz2)−(1/Vz1)}〕/Vz1
={(Vz1×Vz2)/(Vz1−Vz2)}/Vz1
=(Vz2)/(Vz1−Vz2)
が成り立つ。
【0075】
本実施の形態例においては、Z軸センサ40bは、いわばコネクタ側からみてZ軸センサ40aの裏側に位置するが、コネクタ10は非導電材料で成型されており、また、Z軸センサ板40a,40bは共にハイインピーダンス状態に維持されているため、Z軸センサ40bにおける端子よりの交流検査信号の検出値は多少Z軸センサ40aの影響を受けても、端子よりの交流検査信号の影響がZ軸センサ板40aで遮断されてしまうことはなく、確実に一定レベルの値が検出できる。この結果、Z軸センサ40aとZ軸センサ40bの検出値の相対的な関係は端子の挿入位置のみで定まり、ほぼ正確にコネクタ10内への端子の挿入位置を検出できる。
【0076】
即ち、Z軸センサ40aの存在によりZ軸センサ40bから交流検査信号が検出できないといったことはなく、Z軸センサ40aの存在によりZ軸センサ40bの検出レベルがやや下がることはあっても、確実に一定レベルの値が検出できる。
【0077】
これは、コネクタ10に挿入される端子が最初の端子でない場合であっても同じであり、すでに何本かの端子がコネクタ10内に装着されている場合には装着されている端子の位置及び数によりセンサ板での検出レベルに変動があっても、それぞれの場合の端子が装着位置まで装着されたか否かは正確に識別できる。
【0078】
即ち、本実施の形態例では、静電結合を利用して交流検査信号を検出しているため、導電板よりの検査信号の検出レベルは各々のワイヤ端子との距離に反比例する値となる。従って、その逆数演算値(1/Vz1)及び(1/Vz2)はそれぞれワイヤ端子との距離に比例する値となる。
【0079】
従って、これらの差分{(1/Vz1)−(1/Vz2)}は導電板40a,40b間の距離(基準距離)に相当する。よって、〔1/{(1/Vn2)+(1/Vn1)}〕/Vn1は基準距離に対する(1/Vz1)の距離に比例することになる。その逆数1/{(1/Vz1)−(1/Vz2)}は基準距離に相当する基準電圧値を示す。
【0080】
よって、更にその逆数Vz1/{(1/Vz1)−(1/Vz2)}はその基準値電圧に対するVz1の比を示すことになり、供給検査信号にかかわる等率変動分を吸収している。この比の結果は、距離に比例する量ともなり、検査に用いるのに最適である。
【0081】
この結果、端子が挿入されたときのZ軸割算回路143の出力は、端子の挿入深さに固有の検出結果が得られる。これを利用して、本実施の形態例では、主に端子の挿入作業が確実に実施されたか否かを検知するために利用されている。
【0082】
なお、製造工程で使用するハーネスチェッカーにおいては、ハーネス製造現場においてコネクタ10をコネクタ保持部に位置決めし、各センサ板をコネクタの側面近傍あるいは底面近傍に位置決めする必要がある。このため、本実施の形態例ではコネクタを保持すると共に、センサ板を位置決めするためにコネクタ保持部を用いている。
【0083】
本実施の形態例のコネクタ保持部の一例を図6に示す。図6において、60がコネクタ10を位置決めした状態で収納保持するコネクタ収納部61を備えるコネクタ保持部である。コネクタ収納部61は、コネクタを遊嵌できるスペースを有しており、底部は例えばコネクタ10の底面よりやや小さい開口部が配設されており、ここにZ軸センサ板40a,40bと挿入位置指示部200が収納されている。
【0084】
また、コネクタ保持部60の側面にはX軸センサ板20a,20bとY軸センサ板30a,30bがそれぞれ固着されており、コネクタ収納部61に収納保持されたコネクタ側面とほぼ一定距離となるように構成されている。
【0085】
従って、ハーネス製造時にコネクタ保持部60のコネクタ収納部61に単にコネクタ10を収納して保持させるのみで切圧電線の装着検査が可能となる。
【0086】
図5は本実施の形態例のコネクタに対する端子の装着状態確認装置における装着検査方法を説明するためのフローチャートである。
【0087】
図5において、まずステップS1において、コネクタ10を、図6に示すコネクタ保持部60のコネクタ収納部61内に収納し、コネクタ保持部60に保持させる。
【0088】
本実施の形態例では、コネクタ10を切圧電線の挿入作業位置に位置決め収納した時に、各センサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)が、コネクタ10の各側面近傍、底面近傍位置になるように位置決め配置されており、コネクタ10をコネクタ保持部に位置決め収納するのみで後述する検査可能状態になる。このため、コネクタ10の収納が正しく行われた場合には、ステップS2以下の処理に移行すればよい。
【0089】
コネクタの位置決めが行われると、ステップS2に示すように、給電制御部170を起動する。給電制御部170は、コネクタ10に挿入するべき切圧電線300を保持している例えば樋状収納部51〜54の給電部への給電制御を開始し、各樋状収納部の給電部ごとに一定時間毎に所定周波数の交流検査信号を順次切り替えて供給する制御を開始する。この制御は検査が終了するまで(コネクタ10への切圧電線の装着が終了するまで)繰り返し行われる。これにより、一定時間ごとに順次各樋状収納部の給電部のうちいずれか一つの給電部のみに交流検査信号を供給した状態となる。
【0090】
なお、樋状収納部にインジケータを付加し、次にコネクタに装着するべき切圧電線の収納されている樋状収納部のインジケータを点灯させて、次にコネクタ10に装着するべき切圧電線を目視確認可能に表示する(給電部に交流検査信号が印加されている樋状収納部のインジケータを発光させる)ことが望ましい。
【0091】
このように発光制御することにより、作業者は樋状収納部のインジケータを確認することにより間違いなく次にコネクタ10に装着するべき切圧電線を確認できる。
【0092】
次にステップS3において、挿入位置指示部200を駆動して最初にコネクタ10に挿入するべき切圧電線300の挿入位置に対応する発光素子を発光させる。これにより、切圧電線をコネクタに装着する作業者は、Z軸センサ板40a、40bの孔を通して樋状収納部から取り出した切圧電線のコネクタ10への装着位置を、目線の移動等無く、ダイレクトに確認できる。
【0093】
挿入位置が予め確認できるのみならず、正しい位置に端子が挿入されていない場合には、発光素子よりの光が挿入された端子で遮られることがないため、挿入中に光が遮蔽されたか否かでも挿入位置が確認でき、かかる点でも端子の挿入位置の目視確認ができる。
【0094】
そしてステップS4において、検査制御部100の図3に示す各構成を駆動し、端子挿入位置(装着状態)の検出を開始する。検査制御部200では上述した動作により、ピーク検出回路A〜F(121〜126)が各センサ板よりの検出信号のピーク検出を開始する。
【0095】
作業者は、ステップS3の処理で挿入位置が指示されたことを確認してステップS5に示す切圧電線挿入作業を開始する。まず最初に、樋状収納部に収納されている切圧電線のうち、次にコネクタ10に装着するべき切圧電線を選択して取り出す。そして、コネクタの挿入が指示されている所望の位置に端子を挿入し、装着する作業を行う。
【0096】
コネクタへの装着作業が行われると、各センサ板の検出結果が得られ、検出したピーク値より端子のコネクタへの挿入位置、挿入深さを検出することが可能となる。
【0097】
続くステップS6において、コネクタ10への端子の挿入が行われたか否かを監視する。この切圧電線のコネクタ10への装着の終了検出は、例えば、Z軸センサ板40aのピーク検出電圧Vz1が所定の値を超えた後、一定時間が経過したかどうかで判定することが望ましい。
【0098】
又は、検査制御部100でZ軸割算回路143の出力Zを監視し、出力が所定閾値以上となった時に端子装着完了と判断してもよい。さらに、端子がコネクタ10内に装着され、装着された端子の位置が一定時間変化しない状態となったときに装着完了としてもよい。即ち、各センサ板(20a,20b,30a,30b,40a,40b)よりの検出信号レベルが一定レベル以上で且つ一定時間変化しない状態となったときに端子の挿入完了と判断することが考えられる。以上の各方法のいくつかを組み合わせて装着終了と判断することが望ましい。
【0099】
端子の挿入が行われたか否か検知するとステップS7に進み、検査制御部100が、交流検査信号の印加された切圧電線の装着されたコネクタ位置の検出を行い、正しいコネクタ位置への挿入がなされたことを検出したか否かを判断する。
【0100】
本実施の形態例では、各ワイヤに順次交流検査信号を印加しており、給電制御部170で交流検査信号を供給している樋状収納部に収納されている切圧電線がコネクタ10に装着された事が検出できるため、どの種類の切圧電線がどの位置に挿入されたかを、切圧電線及び端子に非接触で検出することができる。
【0101】
本実施の形態例では、コネクタ10への端子挿入位置の測定は、予めコネクタの各位置に端子を挿入したときのそれぞれの場合の検出信号値を測定して基準測定値として登録すると共に、例えば挿入位置を判別するための閾値を求め、基準測定値と共に登録している。
【0102】
そして、検査モード時に検出されたX軸センサ板での測定検出結果、Y軸センサ板での測定検出結果を基準測定値と比較し、これらの測定検出結果から端子を挿入したコネクタ位置を判別している。
【0103】
ステップS7において、装着が指示されている切圧電線が予め定められたコネクタ位置へ挿入されていない場合にはステップS8に進み、不良原因を特定する。
【0104】
例えば、給電制御部170での給電タイミングが装着するべき切圧電線が収納されている樋状収納部である場合で端子挿入位置が正しくない場合(誤って他の位置に端子を挿入してしまった場合)、あるいは、給電制御部170での給電タイミングが装着するべき切圧電線が収納されている樋状収納部でない場合で端子挿入位置は正しい場合(誤って他の切圧電線を位置に端子を挿入してしまった場合)などがある。
【0105】
そして続くステップS9で作業者に不良発生及びその原因を報知する。不良発生は警報音での報知及び誤り箇所の点滅表示のほか、例えば不図示の表示パネルでの原因表示を行い、不良箇所及び正しい挿入位置の表示等を行う。
【0106】
作業者は、このエラー報知を受けてその後必要なエラー処理を行う。例えば、挿入位置が誤っている場合、挿入した切圧電線を取り外し、新たな別の切圧電線をコネクタ10に挿入することになる。
【0107】
一方、ステップS7で検査制御部100が、切圧電線が予め定められたコネクタ位置への挿入がなされ、切圧電線に給電されているタイミングも当該コネクタ位置に装着される切圧電線に対して給電されているタイミングである場合には正常に装着がなされたとしてステップS10に進み、コネクタ10への切圧電線の装着がすべて終了したか否かを判断する。コネクタ10への切圧電線の装着がすべて終了した場合にはその旨を例えば終了音で報知し、当該コネクタへの端子の装着を終了する。
【0108】
ステップS10において、コネクタ10への切圧電線の装着がすべて終了していない場合にはステップS15に進み、次に装着するべき切圧電線の収納されている樋状収納部とコネクタ10内に収納する位置を特定し、ステップS3に進む。
【0109】
以上説明したように本実施の形態例によれば、コネクタハウジングの各側面外壁近傍に対向してセンサ板を配設するのみで、ハーネス製品の信頼性に大きな影響のある切圧電線に完全非接触でコネクタへの正常な端子装着が行われたか否かを検査することが可能となり、効率の良いワイヤハーネスの製造が可能となる。
【0110】
さらに、この不良品の発生をハーネスを製造する工程で何ら特別の検査工程を設定することなく確実に抑えることができる。さらに、検査時においても人体にほとんど悪影響を与えることの無い低レベルの交流検査信号を供給するのみで検査が行える。
【0111】
また、コネクタに装着する切圧電線のどの部分からでも導電材料にふれることなく、検査信号を印加できるため、長さの異なる切圧電線の場合であっても全く同様に検査信号を供給することができる。
【0112】
更に、コネクタハウジングの底部に切圧電線に検査信号を供給するプローブなどを配する必要がないため、底部に挿入位置を指示する指示手段(挿入位置指示発光素子)を配設して、必要に応じて底部のセンサ板にコネクタ上部より発光状態が視認可能に孔部を設けることにより、直接切圧電線の挿入位置を指示することができ、確実な挿入が可能となる。しかも、挿入位置の誤りがあれば直接的に視認でき、製造ミスを確実に防止することができる。
【0113】
更に、コネクタ内に位置測定に際して、端子に供給される交流検査信号に変動があっても、かかる変動の影響をほとんど抑制でき、信頼性の高いハーネスチェッカーが提供できる。
【0114】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、コネクタ内に装着する端子を損傷などすることなく、ワイヤハーネスの製造工程において、切圧電線と非接触で、切圧電線の装着不良を判別でき、特別の検査工程を経ることなく信頼性の高いワイヤハーネスを提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る一発明の実施の形態例の基本原理を説明するための模式図である。
【図2】図1に示す外側部分をシールドした樋状収納部50の構成例を説明するための図である。
【図3】本実施の形態例の検査制御部の検査信号処理部の詳細構成を説明するための図である。
【図4】本実施の形態例の検査制御部における検出例を示す図である。
【図5】本実施の形態例のコネクタに対する端子の装着状態確認装置における装着検査方法を説明するためのフローチャートである。
【図6】本実施の形態例のコネクタ保持部の構成例を説明するための模式図である。
【符号の説明】
10 コネクタハウジング(コネクタ)
20a,20b X軸センサ板
30a,30b Y軸センサ板
40a,40b Z軸センサ板
50 ワイヤ保持部
51〜54 樋状収納部
52a 給電部
55 給電部
56 ハーネス保護部材
57 保持部材
100 検査制御部
111〜116 増幅器A〜F
121〜126 ピーク検出回路A〜F
131 X軸加算回路
132 Y軸加算回路
133 Z軸差分回路
141 X軸割算回路
142 Y軸割算回路
143 Z軸割算回路
200 挿入位置指示部
300 切圧電線

Claims (5)

  1. 電線端部に固着された端子をコネクタハウジング内に装着してなるハーネスにおける前記端子のコネクタハウジング内への装着状態を検査するハーネスチェッカーであって、
    端部に前記コネクタハウジング内に装着される端子が固着された切圧電線に交流検査信号を印加する交流検査信号供給手段と、
    前記コネクタハウジング内に装着される前記端子よりの交流検査信号を検出する前記コネクタハウジング近傍に配設される少なくとも一対の導電板と、
    前記対となる導電板の検出信号の相対検出値より、前記交流検査信号供給手段より交流検査信号が印加されている切圧電線の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別する判別手段とを備えることを特徴とするハーネスチェッカー。
  2. 前記判別手段は、前記一対のそれぞれの導電板の検出信号値を導電板間距離を基準とする相対値とすることにより前記交流検査信号供給手段より前記切圧電線に印加される前記交流検査信号値の変動を相殺することを特徴とする請求項1記載のハーネスチェッカー。
  3. コネクタハウジングに装着する切圧電線を前記コネクタハウジング内への装着位置ごとに収納し、少なくとも一部に前記切圧電線を静電結合可能な給電部を備えるワイヤ収納部とコネクタに装着する前記切圧電線が収納される前記ワイヤ収納部に交流検査信号を供給して前記切圧電線に検査信号を供給する検査信号供給手段と、前記コネクタハウジングの外側面近傍に対向して配設された少なくとも一対の導電板とを備えるハーネスチェッカーにおけるハーネスチェック方法であって、
    前記検査信号供給手段より前記ワイヤ収納部の前記給電部に順次検査信号を供給すると共に、
    前記それぞれの導電板よりの交流検査信号を検出して前記それぞれの検出信号の相対検出値より前記交流検査信号が印加されている切圧電線の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別し、
    検査信号が供給されている切圧電線と、当該切圧電線の前記コネクタハウジング内への装着位置が一致しているか否かを検査可能とすることを特徴とするハーネスチェック方法。
  4. 交流検査信号が印加された端子のコネクタハウジング内への装着位置を検査可能な端子装着検査装置であって、
    前記コネクタハウジング内に装着される前記端子よりの交流検査信号を検出する前記コネクタハウジングの外側面近傍に対向して配設される少なくとも一対の導電板と、
    前記それぞれの導電板よりの交流検査信号検出結果より前記交流検査信号が印加されている端子の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別する判別手段とを備え、
    前記判別手段は、前記一対の導電板のそれぞれの検出信号の相対検出値より前記交流検査信号が印加されている端子の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別して前記コネクタハウジング内への装着位置を検査することを特徴とする端子の検査装置。
  5. 前記判別手段は、予め求めた基準となる位置に装着された前記一対の導電板n1、n2よりの検出信号値Vn1、Vn2に対する(Vn2)/(Vn1+Vn2)を基準値とし、前記基準値と被測定端子よりの検出信号値Vn1、Vn2に対する(Vn2)/(Vn1+Vn2)とを比較して前記交流検査信号が印加されている端子の前記コネクタハウジング内への装着位置を判別し、前記コネクタハウジング内への装着位置を検査することを特徴とする請求項4記載の端子の検査装置。
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