JP4121137B2 - イオン交換膜電解槽 - Google Patents

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Description

本発明はイオン交換膜電解槽に関するものであり、電極間の間隔を所定の大きさに保持することが可能なイオン交換膜電解槽に関するものである。
水溶液の電気分解に用いる電解槽においては、電気分解に要する電圧は各種の要因によって左右される。なかでも陽極と陰極との間の間隔が電解槽電圧に大きく影響を及ぼす。そこで、電極間の間隔を小さくし、電解槽電圧を低下させて電気分解に要するエネルギー消費量を低下させることが行なわれている。
食塩水の電気分解に使用するイオン交換膜電解槽等においては、陽極、イオン交換膜、陰極の三者を密着状態に配置して電解槽電圧を低下させているが、電極面積が数平方メートルにも達する大型の電解槽では、陽極、陰極を剛性の部材によって電極室に結合した場合には、両電極をイオン交換膜に密着させて電極間隔を小さくして所定の値に保持することは困難であった。
そこで、陽極または陰極の少なくともいずれか一方に可撓性の部材を使用して電極間の間隔を調整可能とした電解槽が提案されている。例えば、金属の細線の織布、不織布、網等からなる可撓性の部材を多孔性の電極基体上に配置した電極が提案されている。
これらの電極は、可撓性の部材が金属細線から構成されているので、対極からの逆圧によって過度に押圧された場合には、部分的に変形して電極間の間隔が不均一なものとなったり、細線がイオン交換膜に突き刺さる等の問題点があった。
また、多数の平板状のばね材によって電極室隔壁側と電極との間に導電接続を形成した電解槽が提案されている(例えば、特許文献1又は特許文献2)。
平板ばね状体を用いた可撓性の電極にあっては、細線からなる部材等を用いたものに比べると押圧の際の部分的な変形に対する挙動は優れているものの、これらの電解槽では、平板ばね状体は、可撓性の陰極保持部材からすべて同一の方向へと斜めに延びるものである。
したがって、電極面側から力が作用すると、電極面には平板ばね状体の変位によってばね材が変形する一方向へと移動する力が作用することとなり、その結果、平板ばね状体と接触する電極の位置ずれが生じたり、イオン交換膜に電極が接している場合には、電極の位置ずれの際にイオン交換膜に傷が生じるおそれがあった。
そこで、このような問題点を解決するために、平板ばね状体を設けた板を平板状の電極室隔壁、集電体等に配置し、平板ばね状体を互いに櫛状に対向させて相互に差し込んで配置することによって、電極面を平板ばね状体に押圧した場合には、電極の横ずれ等は生じずに対極との間隔を所定の大きさに保持した電解槽を本出願人は提案している(特許文献3)。
特開昭57−108278号公報 特開昭58−37183号公報 特許第3501453号
本発明は、平板ばね状体を設けた板を平板状の電極室隔壁、集電体等に配置し、平板ばね状体を互いに櫛状に対向させて相互に差し込んで配置したイオン交換膜電解槽において、組立が容易で組立精度が高く、平板ばね状体に接触する電極の横ずれが生じない電解槽を提供することを課題とするものである。
本発明の課題は、イオン交換膜電解槽において、少なくとも一方の電極は、平板状の電極室隔壁に帯状の接合部によって接合された電極室隔壁との間に空間を形成した電極保持部材の電極室隔壁と平行な部分に形成された平板ばね状体と接触して通電されており、該電極には平板ばね状体との接触部以外の部分に遊動取付手段が設けられ、該遊動取付手段には係合部が設けられ、該係合部は固定された係合部材と係合して該電極を電極面に垂直方向であって平板ばね状体の変位範囲内の移動が許容されたイオン交換膜電解槽によって解決することができる。
また、遊動取付手段は、電極取付部と係合部材に係合する係合部を設けた脚部を有し、遊動取付手段の少なくとも一方の脚部は、電極保持部材が電極室隔壁との帯状の接合部から電極室隔壁面に対して垂直方向に立ち上がる壁面に設けた開口部からなる係合部に係合されて電極面に垂直な方向のみに移動可能である前記のイオン交換膜電解槽である。
平板ばね状体は電極保持部材の板状体から傾斜して延びる複数の同一の長さの櫛状のばね状体である前記のイオン交換膜電解槽である。
平板ばね状体が結合された板状体は、平板状の電極室隔壁に帯状の接合部によって接合され、電極室隔壁との間に空間を形成した電極室隔壁と平行な部分に形成されたものであり、電極室隔壁との間に形成した空間を電解液の下降流路とし、電極側には電解液の上昇流路を形成した前記のイオン交換膜電解槽である。
本発明のイオン交換膜電解槽によれば、少なくとも一方の電極を、相互に差し込まれた平板ばね状体によって保持するとともに、電極には電極面に垂直な方向のみへ、平板ばね状体の可動範囲内の量の移動を可能とした遊動取付手段を取り付けたので、横ずれ等を生じることなく電極間の間隔を所定の大きさに保持するとともに、圧力の異常時に対極側から押圧された場合にも、圧力が取り除かれた後は元の状体へ復帰して運転することが可能なイオン交換膜電解槽を提供することができる。
本発明は、平板ばね状体を設けた板を平板状の電極室隔壁、集電体等に配置した電解槽において、平板ばね状体を互いに櫛状に対向させて相互に差し込んで配置して電極を接触させたイオン交換膜電解槽における電極の横ずれを、電極の移動範囲を電極面に垂直な方向に制限する遊動取付手段によって防止することが可能であることを見出したものである。
その結果、電極面に接触するイオン交換膜等に損傷を及ぼす危険はなくなるとともに、大面積の電極にあっても電極の横ずれ等が生じることなくイオン交換膜との距離を所望の大きさに設定することを可能としたものである。
以下に図面を参照して本発明を説明する。
図1は、本発明の電解槽の一実施例を説明する図であり、図1(A)は、複数個の電解槽ユニットを積層したイオン交換膜電解槽の断面を説明する図であり、図1(B)は、電解槽ユニットの陰極側から見た平面図であり、図1(C)は、図1(B)において、A−A’線で切断した断面図である。
図1(A)に示すように、イオン交換膜電解槽1は複数の複極式の電解槽ユニット2をイオン交換膜3を介して積層して組み立てられている。
電解槽ユニット2には、陽極室隔壁4から間隔を設けて陽極5が配置され、陽極室6が形成されている。また、陰極室隔壁7から間隔を設けて陰極8が配置されており、陰極室隔壁7とイオン交換膜3の間に陰極室9が形成されており、電解槽ユニット2の周囲には枠体10が設けられており、電解槽ユニット2の変形を防止している。
また、陽極室6、陰極室9の上部には、それぞれ陽極室側気液分離手段30、陰極室側気液分離手段31が設けられている。
また、電解槽ユニット2の陽極室6には、陽極液供給管32が取り付けられ、陽極室側気液分離手段30には、濃度が低下した陽極液と気体を排出する陽極室排出管34が取り付けられている。
また、電解槽ユニット2の陰極室6には、陰極液供給管33が取り付けられ、陰極室側気液分離手段31には、濃度が低下した陰極液と気体を排出する陰極室排出管35が取り付けられている。
なお、陽極液供給管、陰極液排出管は、図に示すように、それぞれを同一の側に配置する例を示したが、供給管と排出管を対向して配置しても良く、また陽極液供給管と陰極液供給管を同一の側に配置しても良い。
図1(B)および図1(C)に示すように、陰極室隔壁7には、平板ばね状体保持部材11が取り付けられており、平板ばね状体保持部材11から傾斜して延びる複数対の櫛状の平板ばね状体12の先端部に陰極8が接触して通電されており、各対の櫛状の平板ばね状体12は、隣接する平板ばね状体12が相互に対向して差し込まれ相互に差し込んで配置されている。また、陰極8面上にはイオン交換膜3が配置されている。
陰極8は平板ばね状体保持部材11から相互に反対方向へ延びた平板ばね状体12と接しているので、陰極8には、陰極室隔壁と垂直方向の力のみが作用することとなる。その結果、平板ばね状体12の反発力によって陰極室隔壁7と直角の方向へと陰極を変位させ、陰極8を陰極室隔壁7と平行に移動させることはなく、イオン交換膜面を傷つける等の問題を生じることなく所定の位置に調整することが可能となる。
また、平板ばね状体保持部材11は、帯状の接合部13において陰極室隔壁7と平板ばね状体保持部材11が密着して接合されている。平板ばね状体保持部材11は、接合部13に接続された縦方向部11Aと、縦方向部に直角に交わる陰極室隔壁に平行な横方向部11Bとから構成されており、横方向部11Bに平板ばね状体12が櫛状に互いに対向する平板ばね状体12を相互に差し込んで設けられており、平板ばね状体保持部材11と陰極室隔壁7の間に陰極液循環通路14が形成されている。
その結果、陰極8面側の空間を上昇した気液混合流体が陰極室の上部で気液分離した電解液の一部は陰極室排出管35を通じて電解槽外へ流出するとともに、一部は陰極液循環通路14を下降し、陰極室の下部において陰極面側の空間へ流出し、電解槽に設けた陰極液供給管33から供給されて陰極室内へ噴出する陰極液と共に混合されて陰極において電気分解を受ける。
このように、陰極室内における電解液の循環が促進されるので、陰極液の濃度分布が均一となり、電気分解が効率的に行われる。
一方、陽極室隔壁4には、L字状の陽極保持部材15の底部16が接合されており、底部と直角の先端部17は板状のダウンカマー18の接合部18Aに接合されている。陽極保持部材15は、陽極5の保持と陽極5への通電の機能を果たしているので、通電抵抗を減少させるために陽極保持部材15の底部16は、陰極壁隔壁7の接合部13の背面に設けることが好ましい。
接合部18Aには、陽極保持部材15が安定に装着されるように、陽極室隔壁4側の面には凹部18Bが形成されており、陽極5側へ突出した凸部18Cには陽極5が接合されている。
そして、ダウンカマー18の陽極5面側の空間を上昇した気液混合流体が陽極室の上部で気液分離し、陽極液の一部は陽極液循環通路19を下降し、電解液の一部は陽極室排出管34から流出する。そして陽極液循環通路19を下降した陽極液は、陽極側の電極室の下部において陽極面側の空間へ流出し、電解槽に設けた陽極液供給管32から供給る陽極液とともに混合されて陽極面において電気分解を受ける。
本発明のイオン交換膜電解槽は、陰極8には、平板ばね状体との接触部以外の部分において遊動取付手段20が固定されていることを特徴としている。
遊動取付手段20の陰極を取り付けた部分すなわち電極結合部21は、陰極8の対極面側、すなわち陽極面側に形成された凹部8Aにおいて陰極8を結合している。また、陰極8に形成した凹部8Aは陰極8が多少の変動等をしても対極面から結合部材23の頂部が突出することがない深さを有している。
また、遊動取付手段20は、陰極室隔壁7と直角方向への所定の距離の移動を可能としたものであって、陰極の陰極室隔壁に平行な方向への移動を制限し、平板ばね状体12による電極間隔の調整を可能としている。
遊動取付手段20は、電極を結合する電極結合部21、電極結合部21に設けた結合孔22を有しており、結合孔に装着した結合部材23によって陰極8を結合し、脚部24に設けた係合部25を、平板ばね状体保持部材11の縦方向部11Aに設けた開口部26に係合されている。
その結果、遊動取付手段は、陰極室隔壁と直角方向の移動を可能とすることができるので、陰極を陰極室隔壁と直角方向の位置を調整することができる。
平板ばね状体および平板ばね状体保持部材は、陰極室内部の環境において、良好な耐食性を示すニッケル、ニッケル合金、ステンレス等を用いることができ、陰極には、ニッケル、ニッケル合金の多孔体、網状体、エキスパンデッドメタル、あるいはこれらを基体として、表面に白金族金属含有層、ラネーニッケル含有層、活性炭含有ニッケル層等の電極触媒物質の被覆を形成し、水素過電圧を低下させたものを用いることができる。
また、平板ばね状体の大きさは、電解槽の電極面積等に応じて定めることができるが、厚さ0.2mmないし0.5mm、幅2mmないし10mm、長さ20mmないし50mmのものを挙げることができる。
なお、以上の説明では、陰極室側に櫛状の平板ばね状体を設けて、平板ばね状体に接触する陰極と陰極室隔壁との間隔を調整可能とした電解槽について説明したが陰極と陰極室隔壁との間隔を固定し、陽極室側に櫛状の平板ばね状体を設け、陽極と陽極室隔壁との間隔を調整可能として電極間間隔を調整しても良い。
また、平板ばね状体および平板ばね状体保持部材を陽極側に設ける場合には、チタン、タンタル、ジルコニウム等の薄膜形成性金属あるいはこれらの合金を用いることができる。陽極には、チタン、タンタル、ジルコニウム等の薄膜形成性金属あるいはこれらの合金の表面に、白金族金属、白金族金属の酸化物を含有する電極触媒物質の被覆を形成した陽極を用いることができる。
図2は、本発明の遊動取付手段の取付状態を説明する図である。
図2(A)は、電解槽ユニットの枠体に隣接する側の陰極の一部を切り欠いた斜視図であり、平板ばね状体保持部材11は、帯状の接合部13において陰極室隔壁7と平板ばね状体保持部材11が密着して接合されている。
平板ばね状体保持部材11は、接合部13に接続された縦方向部11Aと、陰極室隔壁に平行な横方向部11Bとから構成されており、該横方向部11Bには、平板ばね状部材が櫛状に互いに対向して相互に差し込んで結合された平板ばね状体12が形成されており、平板ばね状体保持部材11と陰極室隔壁7の間には、陰極液循環通路14が形成されている。
遊動取付手段20は、電極を結合する電極結合部21を有し、電極結合部は結合孔22を有しており、結合孔に装着した結合部材23によって、陰極8に設けた凹部8Aにおいて陰極を結合している。
凹部8Aは、結合部材23が陰極8の対極面側から突出しない深さを有しており、遊動取付手段20の脚部24には係合部25が設けられており、平板ばね状体保持部材11の縦方向部11Aに設けた開口部26に係合している。
遊動取付手段20の両方の脚部24の外側の間隔は対向して配置されている2つの縦方向部11Aの間の空間に装着されて、縦方向部を陰極面と垂直の方向に円滑に動き得る大きさであり、また、遊動取付手段の脚部の係合部25の開口部26の幅方向の大きさは、開口部に装着されて開口部の幅方向と直角の方向に円滑に動き得る大きさを有している。
その結果、遊動取付手段20は、陰極室隔壁7と直角方向のみに移動が制限されるので、陰極は、陰極室隔壁と平行な方向への位置ずれ等を生じることなく陰極室隔壁と直角方向への距離を調整可能とした安定した保持が可能となる。
平板ばね状体12は、平板ばね状体保持部材11に任意の方法によって接合することによって作製することができるが、平板を切断し一方向へ引き起こし、平板ばね状体保持部材11と一体に作製することが好ましい。
平板ばね状体12を平板ばね状体保持部材11と一体に作製する場合には、陰極隔壁面に投影した投影面に、隣接する平板ばね状体12の間に開口部28と残存部29が形成することが好ましい。残存部29は、平板ばね状体保持部材12の剛性を高める作用を果たし、平板ばね状体12に接する陰極の動きをより円滑なものとすることができる。
また、残存部29は、すべての平板ばね状体12の間に設けなくても良く、部材の剛性等を考慮して配置個所、配置個数を決定することができる。
図2(B)は、他の例を説明する斜視図であり、図2(A)に示した実施態様とは、平板ばね状体12が、陰極に接触する先端部において陰極隔壁面7とほぼ平行に折り曲げられた接触部12Aを有しており、接触部12Aが電極と接触している。
陰極8と平板ばね状体保持部材11との間の間隔を小さくした場合に陰極8と平板ばね状体12との動きが円滑なものとなり、電極間の間隔の調整が円滑に行われるとともに、電極と平板ばね状体との導電接続も確実なものとなる。
図3は、本発明の遊動取付手段の他の取付状態を説明する図である。
図3(A)は、電解槽ユニットの枠体に隣接する電極の一部を切り欠いた斜視図である。
電解槽ユニットの枠体に最も近い部分は、平板ばね状体保持部材11の縦方向部11Aと、平板ばね状体保持部材11と一体に形成され、端部の帯状の接合部13から縦方向部11と同様に陰極室隔壁に対して直角方向に延びた一体型遊動取付手段係合部材27Aから構成されている。そして、遊動取付手段20は縦方向部11と同様に陰極室隔壁と直角方向に延びた一体型遊動取付手段係合部材27Aに設けた開口部26に係合されて保持されている。
この例で示した電解槽では、すべての遊動取付手段を係合する部材が、平板ばね状体保持部材11と一体に構成されているので、電解槽ユニットの製造においては、遊動取付手段の係合部は、遊動取付手段の係合部用の開口部を形成した平板ばね状体保持部材を陰極室隔壁に結合するのみで製造することが可能である。
図3(B)は、電解槽ユニットの枠体に隣接する電極の一部を切り欠いた斜視図であり、電解槽ユニットの枠体に最も近い部分には、平板ばね状体保持部材11の縦方向部11Aに対向して、個別型遊動取付手段係合部材27Bが設けられている。
この例で示した電解槽では、遊動取付手段20の個数に見合った数の部材を個別に取り付けることが必要となるので、先に示した電解槽に比べて組立工程が増加するが、材料の使用量を減少させることができ、また電解槽内の電解液の流動等に及ぼす影響を小さくすることが可能となる。
図4は、本発明の遊動取付手段を説明する図である。
図4(A)は、遊動取付手段の一例を説明する図であり、断面図である。
遊動取付手段20は平板ばね状体保持部材11の対向する2個の縦方向部11Aの間に装着されており、陰極8の対極面側、すなわち陽極面側に形成された凹部8Aを電極結合部21において、結合孔22を貫通する結合部材23によって固定されている。
また、遊動取付手段20はその脚部24に設けた係合部25を、両側に位置する開口部26に係合して保持されているので、開口部の下部および上部で上下の移動の制限を受けるとともに、2個の縦方向部11Aの内部に製造上の遊びを設けて装着されるので、紙面の横方向及びその直角方向への動きが制限され、図示していない平板ばね状体の反発力とつり合って所定の位置に電極面を保持することができる。
また、陰極8に形成した凹部8Aは陰極8が多少の変動等をしても対極面から電極結合部23の頂部23が突出することがない深さとすることが好ましい。
図4(B)は、遊動取付手段の他の例を説明する図であり、断面図である。
図4(B)に示す遊動取付手段20は、図4(A)に示したものと、結合部22および結合部材23の構造が異なっている点を除き、図4(A)に示すものと同様の構造を有している。
結合部22には、結合部材23の挿入によって結合孔が押し広げられて固着されるように、結合部には挿入方向から径が漸減するように傾斜結合孔22Aが形成されている。
また、曲面状結合部材頭部23Cおよび曲面状結合部材軸部23Dを有しているので電解液の抵抗を小さくことができる。
遊動取付手段と陰極との結合は各種の取付手段によって行うことが可能であるが、図4で示したように、遊動取付手段の結合部に設けた結合孔に嵌合させることによって固定が結合が可能な部材で行うことが好ましい。
また、結合部材としては、電解室内の環境において影響を受けないものであれば任意の材料を用いることができるが、例えば、電解液中で安定したゴム、フッ素樹脂で作製した部材を用いることが好ましい。
遊動取付手段は、図で示したように、板材を開口部23に装着可能で移動可能な幅に切断した後に、電極結合部21に結合孔22を設け、折り曲げて脚部24を形成し、更に脚部の先端部を外側に折り曲げて所定の長さの係合部25を形成することによって作製することができる。
板材以外にも、線材、エキスパンデッドメタル等で作製したものを利用することができる。
本発明の電解槽をアルカリ金属ハロゲン化物の水溶液の電気分解、例えば食塩水の電気分解に用いる場合には、陽極室には、飽和食塩水を供給し、陰極室には水または希薄水酸化ナトリウム水溶液を供給し、所定の分解率で電気分解を行った後に電解槽から取り出される。
また、食塩水のイオン交換膜電解槽による電気分解においては、陰極室の圧力を陽極室の圧力よりも高く保持して電気分解が行われ、イオン交換膜は陽極に密着した状態で運転が行われるが、陰極は可撓性の平板ばね状体によって保持されているので、陰極をイオン交換膜面に所定の距離に近づけて電気分解をすることができることができる。また、異常時に陽極室側の圧力が大きくなった場合においても、平板ばね状体は復元力が大きく、圧力が取り除かれた後には所定の間隔を保持した運転が可能となる。
本発明のイオン交換膜電解槽は、少なくとも一方の電極を、相互に差し込まれた平板ばね状体によって保持するとともに、電極面に垂直な方向のみへ、平板ばね状体の可動範囲内の量の移動を可能とした遊動取付手段を取り付けたので、電極の横ずれ等を生じることなく電極間の間隔を所定の大きさに保持するとともに、圧力の異常時に対極側から押圧された場合にも、圧力が取り除かれた後は元の状体へ復帰して運転することが可能なイオン交換膜電解槽を提供することができる。
図1は、本発明の電解槽の一実施例を説明する図である。 図2は、本発明の遊動取付手段の取付状態を説明する図である。 図3は、本発明の遊動取付手段の他の取付状態を説明する図である。 図4は、本発明の遊動取付手段を説明する図である。
符号の説明
1…イオン交換膜電解槽、2…電解槽ユニット、3…イオン交換膜、4…陽極室隔壁、5…陽極、6…陽極室、7…陰極室隔壁、8…陰極、8A…対極面、8B…凹部、9…陰極室、10…枠体、11…平板ばね状体保持部材、11A…縦方向部、11B…横方向部、12…平板ばね状体、12…平板ばね状体の接触部、13…帯状の接合部、14…陰極液循環通路、15…陽極保持部材、16…底部、17…先端部、18…ダウンカマー、18A…接合部、18…凹部、18C…凸部、19…陽極液循環通路、20…遊動取付手段、21…電極結合部、22…結合孔、23…結合部材、23A…結合部材頭部、23B…結合部材軸部、23C…曲面状結合部材頭部、23D…曲面状結合部材軸部、24…脚部、25…係合部、26…開口部、27…遊動取付手段係合部材、28…開口部、29…残存部、30…陽極室側気液分離手段、31…陰極室側気液分離手段、32…陽極液供給管、34…陽極室排出管、35…陰極室排出管

Claims (4)

  1. イオン交換膜電解槽において、少なくとも一方の電極は、平板状の電極室隔壁に帯状の接合部によって接合された電極室隔壁との間に空間を形成した電極保持部材の電極室隔壁と平行な部分に形成された平板ばね状体と接触して通電されており、該電極には平板ばね状体との接触部以外の部分に遊動取付手段が設けられ、該遊動取付手段には係合部が設けられ、該係合部は固定された係合部材と係合して該電極を電極面に垂直方向であって平板ばね状体の変位範囲内の移動が許容されたことを特徴とするイオン交換膜電解槽。
  2. 遊動取付手段は、電極取付部と係合部材に係合する係合部を設けた脚部を有し、遊動取付手段の少なくとも一方の脚部は、電極保持部材が電極室隔壁との帯状の接合部から電極室隔壁面に対して垂直方向に立ち上がる壁面に設けた開口部からなる係合部に係合されて電極面に垂直な方向のみに移動可能であることを特徴とする請求項1記載のイオン交換膜電解槽。
  3. 平板ばね状体は電極保持部材の板状体から傾斜して延びる複数の同一の長さの櫛状のばね状体であることを特徴とする請求項1又は2記載のイオン交換膜電解槽。
  4. 平板ばね状体が結合された板状体は、平板状の電極室隔壁に帯状の接合部によって接合され、電極室隔壁との間に空間を形成した電極室隔壁と平行な部分に形成されたものであり、電極室隔壁との間に形成した空間を電解液の下降流路とし、電極側には電解液の上昇流路を形成したことを特徴とする請求項1ないし3のいずれか1項記載のイオン交換膜電解槽。
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