JP4118391B2 - 二輪車用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

二輪車用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は二輪車用空気入りラジアルタイヤ、なかでも前輪に用いて好適なタイヤに関し、とくには、パターン構成とベルト構造との適正なる組み合わせに基づいて、すぐれた耐久性と、ウェット路面およびドライ路でのすぐれた操縦安定性とを実現するものである。
【0002】
【従来の技術】
ベルトコードを実質的にトレッド周方向に延在させて設けたベルトを具え、トレッド踏面に、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度が45°以上をなす傾斜主溝を、トレッドセンタからトレッドショルダ域まで延在させて設けた方向性パターンを有する、この種のタイヤの従来のトレッドパターンとしては、たとえば、傾斜主溝に関し、図7に略線展開図で示すように、トレッドセンタCのそれぞれの側部で、タイヤの回転方向側へ凸状に湾曲するそれぞれの傾斜主溝51,52を、トレッドセンタCに対して対称に設けたものがある。
【0003】
しかるに、このようなタイヤ、ひいては、トレッドパターンにあっては、タイヤの子午線断面内でのトレッドの曲げ剛性が高いことに起因して、とくに前輪タイヤにシミーが発生し易いという問題があった他、主溝51,52の周方向成分が少ないことにより、ウェット排水性能、横すべり抗力等が低く、ウェット路面での高い路面グリップ力を発揮し得ないという問題もあった。
【0004】
これに対し、トレッド踏面に、先の傾斜主溝51,52に加えて、トレッド周方向に直線状に連続する周溝を設けることで、トレッドの前記曲げ剛性の調整を図った場合には、シミーの発生を抑制し得るとともに、ウェット排水性能を高めることができるも、ベルト層コードが実質的にトレッド周方向に延在することとの関連の下で、周溝の溝底部分での曲げ抗力が局部的に小さくなって、溝底クラックが比較的早期に発生するという耐久上の不都合がある。
【0005】
そこで、図8に一部を示すように、トレッド踏面に、傾斜主溝51,52に加えて、トレッド周方向にジグザグ状に連続して延びるジグザグ周溝53を設けること、直線状に延びて、それらの主溝51,52に交差する、もしくは両端で開口する傾斜副溝54もしくは55を設けること、または、主溝51,52間で、それらに連通することなく直線状に伸び、トレッド周方向に対して30°を越える大きな角度αで傾斜する傾斜副溝56を設けること等も行われている。
【0006】
これらによれば、ジグザグ周溝53、傾斜副溝54,55もしくは56の存在の故に、一般的には、シミーの抑制と併せて、ウェット排水性能の向上が実現されることになる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかるに、トレッド周方向に連続するジグザグ周溝53を設けた場合には、直線溝よりは良いが、やはりタイヤ子午線断面内での剛性が下がりすぎることにより、安定性および操縦性に不利であり、また、主溝51,52に交差もしくは開口する傾斜副溝54,55を設けた場合には、ジグザグ周溝53以上に剛性が下がり安定性および操縦性に対してさらに不利である。
しかも、これらのいずれにあっても、周溝53および副溝54,55への溝底クラックの発生を十分に抑制することができなかった。
【0008】
そして、トレッド周方向に対して30°を越える傾斜角度αの傾斜副溝56を設けた場合には、ウェット排水性能のそれ程の向上がなく、また、その副溝56のトレッド周方向成分が少なく、溝縁のトレッド周方向長さも短いので、タイヤの横すべり抗力を所期するほどには高めることができないという問題があった。
【0009】
そこで、出願人は先に、特願平10−1434号として、シミーの発生を防止する一方で、ドライ路面での安定性および操縦性を高め、併せて、すぐれたウェット排水性能を確保するとともに、横すべり抗力を十分に高めて、ウェット路面での操縦安定性を向上させ、また溝底クラックの発生を有効に防止して、トレッド耐久性を有利に高めた二輪車用空気入りラジアルタイヤを提案した。
この発明は、先の出願に係る発明にさらなる改良を加えたものであり、上記発明に係るパターン構成とベルト構造とを適正に組み合わせることで、上記各効果に加え、タイヤの子午線断面内での剛性バランスを高めて、溝底クラックの発生を一層有利に防止するとともに、ハンドルシミーに対するコーナリングパワーの低減に有効なトレッドの曲げ剛性を実現し、しかも、操縦性の面で、キャンバー角を付与する場合の軽快性とそれに要する操作力の変化のリニア性をバランスよく得ることができる二輪車用空気入りラジアルタイヤを提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
この発明の二輪車用空気入りラジアルタイヤは、ベルトコードを実質的にトレッド周方向に延在させたベルトを具え、トレッド踏面に、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度が45°以上をなす傾斜主溝を、トレッドセンタもしくはその近傍部分からトレッドショルダ域まで延在させて設けるとともに、たとえば、トレッドセンタの各側部で、二本の傾斜主溝間に、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度がそれらの傾斜主溝より小さい傾斜副溝を延在させて設けてなる方向性パターンを有するものであって、ベルトコードの配設密度をトレッドセンタ域でトレッドショルダ域より大きくし、傾斜主溝の溝幅を、タイヤを標準リムに組付けるとともに、最高空気圧の80%の空気圧を充填した無負荷状態の下での両トレッド端間のペリフェリ長さの3〜15%の範囲とし、傾斜副溝の、幅および深さの少なくとも一方が他の部分より大きい主要部分を、傾斜主溝に開口させることなく終了させ、その主要部分の、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度を0〜30°の範囲とするとともに、主要部分の溝幅を傾斜主溝のそれより狭くし、また、前記主要部分のトレッド周方向の長さを傾斜主溝の配設ピッチの30〜80%の範囲とし、さらに主要部分の深さを傾斜主溝のそれの50〜100%の範囲とし、併せて、それぞれの傾斜主溝のトレッド周方向長さと、傾斜副溝の主要部分のトレッド周方向長さとの和の、トレッド周方向のトータル長さを、トレッドセンタ域でトレッドショルダ域より長くしたものである。
【0011】
ここにおいて、傾斜副溝は、トレッドセンタに重ねて配設することもでき、この場合には、傾斜副溝は、トレッドセンタで相互に連通する二対の傾斜主溝間で延在することになる。
また、ここにおけるトレッドセンタ域は、トレッドセンタを中心として、その両側に上記ペリフェリ長さの約1/4の距離をとった場合の内側領域を意味するものとする。従って、トレッドショルダ域はそれの外側領域となる。
【0012】
なおここで、傾斜副溝の主要部分とは、その副溝に、溝幅の広狭および溝深さの深浅の少なくとも一方がある場合には、幅の広い部分および深さの深い部分を指すものとし、溝幅および溝深さがともに一定である場合には、傾斜副溝の全体が主要部分となる。
【0013】
ところで、一本の副溝中に溝幅が狭くて溝深さが深い部分と、幅が広くて深さが浅い部分とのそれぞれが混在する場合の主要部分は、溝深さの深い部分を意味するものとし、また、一本の副溝中に、幅の広い部分または深さの深い部分が複数存在する場合は、それらの複数箇所がいずれも、一本の傾斜副溝の主要部分となり、主要部分の長さはそれらの和となる。
そしてこのことは、一本の直線上で、複数の副溝部分が間隔をおいて延在する場合にもまたほぼ同様である。
【0014】
このような空気入りラジアルタイヤでは、ベルトコードを、たとえば、一本もしくは複数本のコードの螺旋巻回によって実質的にトレッド周方向に延在させることで、高速耐久性、ドライ路面での操縦安定性等を高めることができ、また、傾斜主溝の、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度を45°以上とすることで、円滑にして迅速な側方排水を実現し、併せて、すぐれた駆動および制動性能をもたらすことができ、さらには、子午線断面内での曲げ剛性を確保して、ドライ路面での旋回時の、すぐれた路面グリップ力をもたらすことができる。
【0015】
そしてまた、傾斜主溝の溝幅を、両トレッド端間のペリフェリ長さの3〜15%の範囲とすることによって、タイヤの赤道線断面もしくはそれと平行な断面内でのトレッド曲げ剛性を適度に低下させて、接地長/幅を適度に大きくし、ドライおよびウェット路でのすぐれたグリップ力、滑りのコントロール性、安定性を実現することができ、又、十分な排水性を実現し、併せて、ウェット路でのすぐれたグリップ性を実現することができる。すなわち、それが3%未満では、トレッド曲げ剛性を有利に低下させることができず、又、排水性を十分には確保できない為に上記のグリップ力、滑りコントロール性、安定性およびウェット路でのグリップ性が十分ではない。一方15%を越えると、トレッド部剛性が下がりすぎる事によりドライ路でのグリップ安定性を十分に確保することができない。
なおここで、傾斜主溝の溝幅を、最高空気圧の80%の空気圧を充填した無負荷状態の下でのペリフェリ長さに基づいて特定するのは、種々のサイズのタイヤに対する溝幅を規定する事を考えた場合、接地幅が概略ペリフェリ長さに比例して変化する事に対して接地面内で有効な働きをする主溝幅を規定するのにペリフェリ長さに対する比率で表現するのが適正且つ簡便であるからである。
【0016】
さらに、傾斜副溝につき、それの主要部分を傾斜主溝に開口させることなく終了させるとともに、その主要部分の、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度を0〜30°の範囲とすることに加えて、主要部分の幅、深さ等、傾斜副溝の配設方法、寸度その他を総合的にバランス良く最適化することにより、ウェット排水性能を高めるとともに、タイヤの子午線断面内でのトレッドの曲げ剛性を適度に確保して耐溝底クラック性を有利に改善し、また、横方向入力に対して有効な溝縁長さを十分に確保して、高い横すべり抗力をもたらすことができ、加えて、ハンドルシミーに対し、コーナリングパワを下げるためにとくに有効な位置、すなわち、直進時の接地域内に傾斜副溝を配置することができる。
【0017】
そしてそれらの結果として、ウェット路面上での横方向グリップ力を高めるとともに、ドライ路面を走行時の所要の剛性感をもたらすことができ、また、ハンドリングの軽快感、安定性等を十分に適正化し、とくにフロントタイヤでは、シミーの発生を効果的に抑制することができる。
【0018】
ところで、前記主要部分の傾斜角度を30°を越える値としたときは、排水性能が低くなり、また、ウェット路面での横方向グリップ力、いいかえれば横すべり抗力が低下するうれいがある。
【0019】
またここで、主要部分の溝幅を、傾斜主溝のそれより狭くすることで、操縦安定性および耐摩耗性を有効に確保することができる。すなわち、主要部分の溝幅を、傾斜主溝のそれより広くすると、子午線断面内でのトレッド曲げ剛性が必要以上に低下して操縦安定性が損なわれるおそれがあり、加えて、接地面積の低下によって耐摩耗性が悪化するおそれがある。
【0020】
そしてまた、主要部分のトレッド周方向の長さを、傾斜主溝の配設ピッチの30〜80%の範囲とすることにより、より高いウェット排水性能、横すべり抗力等を確保しつつ、操縦安定性をもまた十分に高めることができる。つまり、それが30%未満のときには、傾斜副溝の配設効果を十分に発揮させることが難しく、80%を越えると、トレッドの子午線断面内での曲げ剛性が低くなりすぎ、操縦安定性の低下が否めない。
【0021】
併せて、このタイヤでは、主要部分の深さを傾斜主溝のそれの50〜100%とすることで、一層すぐれたウェット排水性能を担保する。すなわち、それが50%未満では、ウェット排水性能が不足傾向となり、100%を越えると、溝底より内周側でのトレッド厚みが薄くなりすぎて、釘等による、パンクの発生のおそれが高くなる。
【0022】
その上ここでは、ベルトコードの配設密度をトレッドセンタ域でトレッドショルダ域より大きくすることと、それぞれの傾斜主溝および副溝主要部分の両者の、トレッド周方向のトータル長さを、トレッドセンタ域でトレッドショルダ域より長くすることとを、上述したところに組み合わせた適正構成とすることにより、トレッドの、子午線断面内での曲げ剛性を、ベルトコードおよび傾斜副溝の相互の配置態様との関連の下で、適当にバランスさせて確保して耐溝底クラック性を有利に改善することができる他、横方向入力に対するより十分な溝縁長さを確保することができる。また、ハンドルシミーに対しては、これも、ベルトコードの配設密度分布および傾斜副溝の配設態様の故に、コーナリングパワーを下げるに適正な、トレッドの子午線断面内での曲げ剛性を得ることができ、併せて、操縦安定性の確保に好適な曲げ剛性分布を得ることができる。
【0023】
従って、これによれば、ウェット路面上での横方向グリップ力、ドライ路面上での剛性感等についての前述したそれぞれの効果をより有効にバランスさせることが可能となる。
【0024】
ちなみに、ベルトコードの配設密度をトレッドセンタ域でトレッドショルダ域より大きくしたベルト構造の下で、それぞれの傾斜主溝および副溝主要部分のトレッド周方向のトータル長さを、トレッドセンタ域とトレッドショルダ域とで同等とし、または、トレッドショルダ域で長くした場合には、トレッドショルダ域の、子午線断面内での曲げ剛性がより低下する部分に溝底クラックが発生し易い一方、直進走行時の剛性が高くなることによって直進安定性が悪化し、シミーが発生し易くなる。そしてさらには、キャンバー角を付与したときの接地部の剛性が低下して、コーナリングフォースが小さくなり、旋回力が低下することになる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下にこの発明の実施の形態を図面に示すところに基づいて説明する。
図1は、この発明に係るトレッドパターンの形態を八通りの傾斜副溝について部分的に示す略線展開図であり、通常は、いずれの傾斜副溝も、トレッドセンタに対して対称に配置され、トレッド周方向に等ピッチで繰り返し形成される。
【0026】
図に示すところでは、トレッド路面1に、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度βを45°以上とした傾斜主溝2,3を、トレッドセンタCからトレッドエンドEまで直線状に延在させて設けるとともに、それらの両傾斜主溝2,3をトレッドセンタCに対して対称に位置させる。
【0027】
ここで、各傾斜主溝2,3は、タイヤを標準リムに組付けるとともに、最高空気圧の80%の空気圧を充填した無負荷状態の下での両トレッド端間のペリフェリ長さの3〜15%の範囲の溝幅を有する。
【0028】
傾斜主溝間に形成される傾斜副溝の第1の態様は、図に4で示すように、トレッドセンタCに重なって位置して、いずれの傾斜主溝にも開口することなく終了するものであり、この傾斜副溝4は、その全長にわたって、一定の幅および深さを有する。従って、この傾斜副溝4は、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度が0°であって、実質的な傾斜を有しないものであり、また、その全体が主要部分をなすものである。
【0029】
ところで、ここにおいては、傾斜副溝4の溝幅を、傾斜主溝2,3のそれより狭く、また、それのトレッド周方向長さを傾斜主溝2,3の配設ピッチの30〜80%の範囲とし、そしてそれの深さを、傾斜主溝2,3のそれの50〜100%の範囲とする。
【0030】
以上のような傾斜副溝4は、ベルト層コードと実質的に同方向に延びることになるも、その副溝4は、傾斜主溝2,3に不連続であって、その不連続部分が、タイヤの子午線断面内での曲げ変形に対して、トレッド剛性を十分高く維持すべく機能するので、その副溝4の溝底へのクラックの発生は十分に阻止されることになる。しかも、トレッド周方向に伸びるこの副溝4は、とくにすぐれたウェット排水性能をもたらすことができるとともに、その溝縁をもって、ウェット路面に対する高い横すべり抗力をもたらすことができる。
【0031】
図中5および6はそれぞれ、傾斜副溝の第2および第3の態様を示すものである。これらの副溝5,6はいずれも、トレッドセンタCの各側部で、傾斜主溝2,3と同方向に傾斜して延在するものであり、トレッド周方向に対する鋭角側の傾斜角度θ12 を0〜30°の範囲としたものである。
【0032】
なおここでは、トレッド周方向長さを、副溝5で副溝6より長くしているも、それらのいずれの周方向長さも先に述べた要件を十分に満足するものであり、このことは溝幅および溝深さについても同様である。
【0033】
そして、第4の態様の傾斜副溝7は、同一の直線上に間隔をおいて位置する二個の副溝部分7a,7bからなるものであり、ここでは、両副溝部分7a,7bがともに副溝7の主要部分を構成する。従って、ここにおける主要部分のトレッド周方向長さは、それらの副溝部分7a,7bの和の長さのトレッド周方向成分を意味する。
【0034】
第5の態様の傾斜副溝8は、傾斜主溝3と同方向に傾斜する広幅の主要部分8aの、タイヤの回転方向側の端部に、主溝3とほぼ平行にトレッド端側へ伸びる狭幅折曲部分8bを設けたものであり、ここでは、主要部分8aが、先の要件のことごとくを満足するものとする。
【0035】
第6の態様の傾斜副溝9は、図1に示すように、溝幅が広く、かつ、図2に断面図で示すように溝深さが深い主要部分9aの両端に、それぞれの主溝3に開口する、溝幅が狭く、深さが浅い直状延長部9b,9cを形成したものである。ここでもまた主要部分9aは、前述した要件の全てを満たすものとする。
【0036】
第7の態様の傾斜副溝10は、第4の態様の傾斜副溝7の副溝部分7a,7bとほぼ同様に形成したそれぞれの主要部分10a,10bを、狭幅の中間部分10cをもって相互に連通させたものであり、ここでは、中間部分10cは主要部分とはならない。
第8の態様の傾斜副溝11は、傾斜方向を主溝3とは逆方向としたものである。
【0037】
以上傾斜副溝の各種の態様について述べたが、これらの態様の少なくとも一の傾斜副溝をトレッド踏面1に規則的に形成することで、先にも述べたように、高いウェット排水性および横すべり抗力をもたらすとともに、その副溝の溝底へのクラックの発生を防止してトレッド耐久性を大きく向上させることができる。
【0038】
図3は、この発明に係るベルトの構成形態を示す子午線断面図であり、図中12は一対のビードコアを、また13は、それらのビードコア間にトロイダルに延在させて、各端部分をビードコア12の周りに内側から外側に巻き上げたラジアルカーカスをそれぞれ示す。
【0039】
ここで、ラジアルカーカス13のクラウン部の外周側にはベルト14およびトレッド15を順次に配設して、そのベルト14を、たとえばベルトコード14aの螺旋巻回によってそれが実質的にトレッド周方向に延在する構成とするとともに、ベルトコード14aの配設密度がトレッドセンタ域でトレッドショルダ域より大きくなる構成とし、さらにまた、トレッド15の踏面15aに形成される、先に述べたような傾斜主溝2,3および、傾斜副溝4〜11の主要部分の両者の、トレッド周方向のトータル長さを、トレッドセンタ域でトレッドショルダ域より長くする。
【0040】
これらのことによれば、ウェット路面上でのすぐれた横方向グリップ力をもたらすことができ、加えて、ドライ路面上での剛性感、ハンドリングの軽快感、安定性、シミーの抑制等についてのそれぞれの効果を、ベルトコード14aおよび傾斜副溝4〜11の配設態様に基づく、子午線断面内での所要に応じた剛性分布により、有効にバランスさせて発揮させることができる。
【0041】
【実施例】
サイズが120/70ZR17の二輪車用空気入りラジアルタイヤに2.5kg/cm2 の空気圧を充填して前輪タイヤとした場合の、実車走行による、ドライ路面上での各種ハンドリング性能およびウェットグリップ性能をフィーリングをもって評価し、また、耐溝底クラック性能をドラム試験をもって評価した。その結果を表1に示す。
【0042】
ここで、比較タイヤ1は、図4に示すベルト構造およびパターン構成を有し、比較タイヤ2は、図5に示すベルト構造およびパターン構成を有し、そして実施例タイヤは図6に示すそれらを有するものとした。
また、比較タイヤ1のベルトコードの配設本数は、トレッドセンタ域で58本/5cm、トレッドショルダ域で42本/5cmとし、比較タイヤ2のそれは、トレッドセンタ域およびトレッドショルダ域のそれぞれでともに50本/5cmとし、実施例タイヤのそれは、比較例タイヤ1と同一とした。
【0043】
そしてさらに、図4〜6に示すトレッドパターンでは傾斜主溝はいずれも同一の条件の下で形成されていることから、傾斜副溝のみについてのトレッド周方向のトータル長さをトレッド周長に対する比率として求めたところ、比較タイヤ2および実施例タイヤともに、トレッドセンタ域で50%、トレッドショルダ域で20%であった。
【0044】
【表1】
Figure 0004118391
【0045】
【発明の効果】
前記実施例からも明らかなように、この発明によれば、主にはそれのベルト構造の故に、ハンドリングの軽快性を高めることができ、また、傾斜副溝をもって、すぐれたウェットグリップ性をおよびシミーの有効なる抑制を実現することができる。
しかも、その傾斜副溝それ自身の形成態様に基づき、溝底クラックの発生を十分に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係るトレッドパターンの形態を、複数種類の傾斜副溝とともに示す略線展開図である。
【図2】図1のA−A線に沿う断面図である。
【図3】この発明に係るベルトの構成形態を示す子午線断面図である。
【図4】比較タイヤ1のベルト構造およびパターン構成を示す図である。
【図5】比較タイヤ2のベルト構造およびパターン構成を示す図である。
【図6】実施例タイヤのベルト構造およびパターン構成を示す図である。
【図7】従来タイヤのトレッドターンの略線展開図である。
【図8】他の従来タイヤのトレッドターンの略線展開図である。
【符号の説明】
1 トレッド踏面
2,3 傾斜主溝
4〜11 傾斜副溝
7a,7b 副溝部分
8a,9a,10a,10b 主要部分
12 ビードコア
13 ラジアルカーカス
14 ベルト
14a ベルトコード
15 トレッド
15a トレッド踏面

Claims (1)

  1. ベルトコードを実質的にトレッド周方向に延在させたベルトを具え、トレッド踏面に、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度が45°以上をなす傾斜主溝を、トレッドセンタもしくはその近傍部分からトレッドショルダ域まで延在させて設けるとともに、傾斜主溝間に、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度が傾斜主溝より小さい傾斜副溝を延在させて設けてなる方向性パターンを有する二輪車用空気入りラジアルタイヤであって、
    ベルトコードの配設密度をトレッドセンタ域でトレッドショルダ域より大きくし、
    傾斜主溝の溝幅を、タイヤを標準リムに組付けるとともに、最高空気圧の80%の空気圧を充填した無負荷状態の下での両トレッド端間のペリフェリ長さの3〜15%の範囲とし、
    傾斜副溝の、幅および深さの少なくとも一方が他の部分より大きい主要部分を、傾斜主溝に開口させることなく終了させ、その主要部分の、トレッド周方向に対する鋭角側傾斜角度を0〜30°の範囲とするとともに、主要部分の溝幅を傾斜主溝のそれより狭くし、主要部分のトレッド周方向の長さを傾斜主溝の配設ピッチの30〜80%の範囲とし、その主要部分の深さを傾斜主溝のそれの50〜100%の範囲とし、
    それぞれの傾斜主溝のトレッド周方向長さと、傾斜副溝の主要部分のトレッド周方向長さとの和の、トレッド周方向のトータル長さを、トレッドセンタ域でトレッドショルダ域より長くしてなる二輪車用空気入りラジアルタイヤ。
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