JP4117704B2 - メソポーラス金属の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リオトロピック液晶を用いたメソポーラス金属の製造方法に関するものであり、特に、電解用電極、反応触媒の担体電極、燃料電池電極、電気二重層キャパシタ用電極、二次電池用電極などの電極用として有望視されるメソポーラス金属の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
数ナノメーターの大きさの規則的な細孔を有する材料(メソポーラス材料)は、高い表面積を持つことから、新しい化学反応の場を持つ材料として期待され、活発に研究開発がおこなわれている。特に、金属を用いたメソポーラス材料(メソポーラス金属)は、これを電極として用いた場合、電極と溶液との界面に電気二重層が形成されるなどの特徴があり、新しい電気化学反応が生じる可能性があるとして期待されている。
【0003】
このメソポーラス金属の製造方法としては、リオトロピック液晶の周りに金属を析出させる方法があり、電流を流して金属を析出させる(電気めっき)電解析出法と電流を流さないで金属を析出させる(無電解めっき)無電解析出法がある。
【0004】
このうち電解析出法としては、非イオン性界面活性剤であるアルドリッチ社製のBrij56(C16H33(OCH2CH2)nOH、nは10を主とする)またはBrij78(C18H37(OCH2CH2)nOH、nは20を主とする)(Brijは登録商標)と、電界還元物質である酢酸ニッケル(II)四水和物(金属イオン源)と、酢酸ナトリウム三水和物およびホウ酸を加えた水溶液に、電流を流すことにより、リオトロピック液晶の周りに金属を析出させ、メソポーラス金属を得るものがある(Phillip A Nelson et al., (2002) Chem.Mater. 14,524-529)(非特許文献1)。
【0005】
このような電解析出法では、通常の電気めっきで析出可能な金属を析出させることが可能と考えられるが、析出した金属はリオトロピック液晶に電着した薄膜状態であり、ナノメーターオーダーの粒子を得ることが困難である。また、得られたメソポーラスフィルムではメソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が低いものである。
【0006】
一方、無電解析出法は、メソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高いメソポーラス金属が得られる方法として有力視されている。
【0007】
この無電解析出法としては、例えば、金属イオン源である六塩化白金酸(HCPAと略す。)と四塩化白金アンモニウム(ATCPと略す。)と、界面活性剤であるオクタエチレングリコールモノヘキサデシルエーテルとを水溶液中で混合して得られたリオトロピック液晶相中に、ヒドラジンを還元剤として加え、さらに白金よりもイオン化傾向の高い鉄、亜鉛、マグネシウムなどの金属を反応開始剤として加える。そして、HCPA、ATCPを還元剤の作用によりメソポーラス金属をリオトロピック液晶の周りに析出させ、メソポーラス金属を得るものがある(George S. Attard et al., (1997) Angew.Chem.Int Ed Engl36,No.12 1315-1317)(非特許文献2)。
【0008】
この方法で得られるメソポーラス金属は、まだメソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性は低く、粒径分布も広いものである。また、得られる細孔壁の厚さも一定ではなく、メソチャネルの配列も規則的なものではない。
【0009】
また、金属イオン源である六塩化白金酸と、三塩化ルテニウムと、非イオン性界面活性剤であるデカエチレンオキサイドモノオクタデシルエーテル(アルドリッチ社製のBrij76)とを水溶液中で混合して得られたリオトロピック液晶を含む水溶液に、白金とルテニウムの塩を加え、還元剤として水素化ホウ素ナトリウムを加える。そして、この還元剤の作用によりメソポーラス金属をリオトロピック液晶の周りに析出させ、メソポーラス金属を得るものがある(George S. Attard et al., (2001) Microporous and Mesoporous Materials 44-45 159-163)(非特許文献3)。
【0010】
この方法では、ヘキサゴナルの規則正しいチャネル配向が観察されるが、メソポーラス金属の存在を示すN2吸脱着等温線から考察すると、メソポーラス金属の存在を示唆する高圧部の立ち上がりが不明瞭であるので、十分なメソポーラス構造となっていない可能性がある。また、メソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性もまだ低いことがうかがえる。
【0011】
【非特許文献1】
Phillip A Nelson et al., (2002) Chem.Mater. 14,524-529
【0012】
【非特許文献2】
George S. Attard et al., (1997) Angew.Chem.Int Ed Engl36,No.12 1315-1317
【0013】
【非特許文献3】
George S. Attard et al., (2001) Microporous and Mesoporous Materials 44-45 159-163
【0014】
【発明が解決しようとする課題】
以上のように、メソポーラス金属のメソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高くなると期待されていた無電解析出法でも、未だメソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高く、高比表面積を持つ多孔質材料としてのメソポーラス金属としては十分なものは得られていない状況である。
【0015】
そこで、本発明者らは上記課題を解決するためにメソポーラス金属の析出過程について鋭意努力した結果、還元剤の種類がメソポーラス金属の析出に重要な作用を及ぼすことを発見した。そして、この発見にもとづいてメソポーラス金属を析出させるのに適した還元剤で還元することで、メソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高く、高比表面積を持つ多孔質材料としてのメソポーラス金属の製造方法を完成させたものである。
【0016】
したがって、本発明は、金属を析出させる適度の還元性を有する還元剤を選択することにより、メソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高く、高比表面積を持つ多孔質材料としてのメソポーラス金属を製造する方法を提供することを目的とするものである。
【0017】
【課題を解決するための手段】
請求項1のメソポーラス金属の製造方法の発明は、リオトロピック液晶相中に、金属イオン源と、ジメチルアミンボランと、水素化ホウ素ナトリウムとを加え、前記リオトロピック液晶の周りに金属を析出させる工程と、前記リオトロピック液晶を除去する工程とを含むメソポーラス金属の製造方法であって、前記リオトロピック液晶相中において、前記ジメチルアミンボランの濃度を0.2〜10%とし、かつ、前記水素化ホウ素ナトリウム の濃度を0.01〜0.2%とすることを特徴とするものである。
【0018】
請求項1のメソポーラス金属の製造方法によれば、メソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高く、高比表面積を持つ多孔質材料であるメソポーラス金属を製造することができる。
【0019】
【発明の実施形態】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0020】
まず、リオトロピック液晶を調製する。このリオトロピック液晶の調製は、溶液に界面活性剤を高濃度に加えることによりおこなわれる。この状態を図1に模式的に示す。図1において、1が溶液で、2が界面活性剤によるミセルである。このミセル2は、例えば疎水性基が内側に配向し、親水基が溶液側に配向している。
【0021】
そして、溶液としては、水などの極性溶媒を用いることができる。
【0022】
界面活性剤としては、非イオン性界面活性剤、イオン性界面活性剤などを用いることができるが、非イオン性界面活性剤を用いるのが好ましい。
【0023】
非イオン性界面活性剤としては、例えば、オクタエチレングリコールモノヘキサデシルエーテル、アルドリッチ社製のBrij56(C16H33(OCH2CH2)nOH、nは10を主とする)、Brij78(C18H37(OCH2CH2)nOH、nは20を主とする)、Brij76(C18H37(OCH2CH2)nOH、nは10を主とする)またはBrij58(C16H33(OCH2CH2)nOH、nは20を主とする)(Brijは登録商標)などを用いることができるが、これに限定されるものではない。また、イオン性界面活性剤としては、ハロゲン化アルキルトリメチルアンモニウム、臭化アルキルトリメチルアンモニウムなどを用いることができるが、これに限定されるものではない。
【0024】
このときの界面活性剤の濃度は、25〜70%が好ましく、50〜60%がより好ましい。
【0025】
次に、リオトロピック液晶相中に、無電解析出させようとする金属イオン源とアミンボラン系還元剤を加えめっき液とする。
【0026】
この金属イオン源としては、溶媒に可溶な金属塩などの形で加えることができる。析出させる金属としては、特に限定されるものではないが、例えば、ニッケル、コバルト、パラジウム、銅、金、白金、銀とそれらの合金などを用いることができる。そして、これらの金属塩としては、例えば、塩化ニッケル、硫酸ニッケルなどの塩化物、硫酸塩などを用いることができる。
【0027】
この金属イオンの濃度は、溶解可能な範囲で金属イオンが存在すればよく5〜45%が好ましい。
【0028】
また、この金属イオンを無電解析出させる還元剤としては、反応性が弱くても、また強くても規則性の高いメソポーラス金属が得られない。例えば、次亜リン酸ナトリウムの場合は、反応性が弱く好ましくなく、水素化ホウ素ナトリウムでは、反応性が強すぎて好ましくない。適度の反応性を有する還元剤として、アミンボラン系の還元剤が良く、アルキルアミンボランが好ましい。
【0029】
このアルキルアミンボランとしては、モノメチルアミンボラン、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボラン、モノエチルアミンボラン、ジエチルアミンボラン、などを用いることができるが、これに限定されるものではない。特に好ましいアルキルアミンボランとしては、ジメチルアミンボラン、トリメチルアミンボランがある。
【0030】
この還元剤の濃度は、0.2〜10%が好ましく、1〜8%がより好ましい。
【0031】
そして、このめっき液を数時間〜数日間放置すると、リオトロピック液晶の周りに、金属が析出して結晶を形成するようになる。そして、この金属結晶が成長してリオトロピック液晶を囲むような金属の網目構造を形成するようになる。この状態を図2に模式的に示す。図2では、2が界面活性剤によるミセルで、3が析出した金属である。
【0032】
また、リオトロピック液晶相中に、さらに反応開始剤を加えると、リオトロピック液晶の周りに金属が析出することが促進されるので好ましい。
【0033】
反応開始剤としては、金属の析出を促進するものであれば、特に制限されるものではないが、例えば、水素化ホウ素ナトリウム、パラジウムイオン、析出させようとする金属の微粒子などを用いることができる。このうち、水素化ホウ素ナトリウムは、還元剤としては還元力が強く好ましいものではないが、反応開始剤として少量用いる場合は好ましいものとなる。
【0034】
この水素化ホウ素ナトリウムは、反応開始剤としての機能のほか還元剤としての機能も有するので、少量であれば、アミンボラン系還元剤と併用することで、メソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高く、高比表面積を持つ多孔質材料であるメソポーラス金属が得られる。
【0035】
この反応開始剤の濃度は、1%以下が好ましく、0.01〜0.2%がより好ましい。
【0036】
次に、リオトロピック液晶の周りに網目構造のメソポーラス金属が得られたら、これをエタノールなどの溶媒でリオトロピック液晶を溶解して除去すると、メソポーラス金属が得られる。
【0037】
そして、本発明により得られたメソポーラス金属は、表面積が大きいので多くの電気を集めることができ、メソチャネルも規則的なものであるので、メソ構造に起因する電極と界面に形成される電気二重層および反応場である界面の特徴を生かした電解用電極、反応触媒の担体電極、燃料電池電極、電気二重層キャパシタ用電極、二次電池用電極などの電極として有用となる。
【0038】
【実施例】
次に、本発明の実施例および比較例を示す。
【0039】
(実施例1)
3.2mlの水に、界面活性剤としてアルドリッチ社製のBrij56(C16H33(OCH2CH2)nOH、nは10を主とする)を4.0g加え、リオトロピック液晶を調製した。次に、このリオトロピック液晶相中にニッケルの金属イオン源としての塩化ニッケルを2.0gおよびアミンボラン系還元剤であるジメチルアミンボランを0.4g加え、めっき液を作製した。
【0040】
このめっき液を1日間放置すると、リオトロピック液晶の周りに網目構造のニッケル金属の結晶が析出した。
【0041】
その後、エタノールでリオトロピック液晶を溶解して除去し、メソポーラス金属を得た。
【0042】
得られたメソポーラス金属には、後述するようにX線回折により低角度側にメソポーラス構造が存在していることを確認した。
【0043】
(実施例2)
アミンボラン系還元剤であるジメチルアミンボランを加える際に、反応開始剤として、水素化ホウ素ナトリウムを一緒に0.001g加えた他は、実施例1と同様にしてメソポーラス金属を得た。
【0044】
得られたメソポーラス金属には、後述するようにX線回折により低角度にメソポーラス構造が存在していることを確認した。
【0045】
(比較例)
還元剤として、水素化ホウ素ナトリウム4.0gを用いた他は、実施例1と同様にしてメソポーラス金属を得た。
【0046】
得られた金属には、後述するようにX線回折により低角度にメソポーラス構造が存在していることが確認できなかった。
【0047】
(低角X線回折)
上記実施例1、2および比較例により得られたメソポーラス金属を鉄のKα線を用いて低角X線回折をおこなった。その結果を図3に示す。
【0048】
図3の横軸は、回折角(2θ)であり、縦軸は強度である。そして、S1は実施例1により得られたメソポーラス金属、S2は実施例2により得られたメソポーラス金属、S3は比較例により得られたメソポーラス金属である。
【0049】
この結果から、実施例1のS1および実施例2のS2では、回折角(2θ)約1.6°にメソポーラス構造の存在を示すピーク(ショルダー)を確認することができた(面間隔d値=7.0nm)。これに対し、比較例では、その位置でのピーク(ショルダー)は確認できなかった。
【0050】
このことから、実施例1および2によれば、メソポーラス金属が製造できることが確認できた。
【0051】
(構造解析)
次に、ニッケル金属の結晶性が高かった実施例2で得られたメソポーラス金属(S2)について構造解析をおこなったので、この結果を示す。
【0052】
図4は、得られたメソポーラス金属を鉄のKα線を用いて低角X線回折をおこなった結果である。Aは、リオトロピック液晶を除去する前のX線回折の結果であり、回折角(2θ)約1.6°にメソポーラス構造の存在を示す鋭いピークが確認できた。また、Bは、リオトロピック液晶を除去した後のX線回折の結果であり、回折角(2θ)約1.6°にメソポーラス構造の存在を示すピークが確認できたが、リオトロピック液晶を除去前(A)に比べピークは弱くなっている。これは、リオトロピック液晶を除去することによりメソポーラス構造の規則性がやや乱れることが原因と考えられる。しかし、リオトロピック液晶を除去しても、明確なX線回折ピークが存在し、d値も7.0nmと変化がないことから、従来より優れた規則性を有するものであることがわかった。
【0053】
また、この析出した金属の結晶構造をヘキサゴナル構造と仮定して中心間距離を算出すると、中心間距離=7.0nm×2/30.5=8.1nmであった。
【0054】
次に、析出した金属にメソポーラスが形成されていることを確認するためN2吸脱着測定をおこなった。
【0055】
この結果を図5に示す。図5の横軸は相対圧力であり、縦軸はN2の体積吸着量を示す。また、白丸は吸着曲線を示し、黒丸は脱着曲線を示す。この結果より、相対圧力約0.4nm付近において高圧部立ち上がりがあることから、メソポーラスの存在を確認することができた。
【0056】
また、細孔径はBJH法による測定結果から、4.0nmであった。また、比表面積はBET法による測定結果から112m2/gであり、高比表面積を持つ多孔質材料であることがわかった。
【0057】
また、図6は、得られたメソポーラス金属を銅のKα線を用いて高角X線回折をおこなった結果である。図6の横軸は、回折角(2θ)であり、縦軸は強度である。
【0058】
回折角(2θ)45°付近にニッケルの111面(面間隔d値=2.03Å)、48°付近にニッケルの200面(面間隔d値=1.76Å)のピーク(ショルダー)が確認できた。このことからも、ニッケル金属の結晶の存在を確認することができた。
【0059】
さらに、図7は、得られたメソポーラス金属の電子線回折の結果であり、ニッケルの111面、200面、220面の回折パターンが得られた。この結果はX線回折の結果と一致しているので、電子線回折からもニッケル金属の結晶の存在を確認することができた。
【0060】
図8および9は、得られたメソポーラス金属の走査型電子顕微鏡(SEM)の写真である。
【0061】
これらの写真から、得られたメソポーラス金属は、300〜800nm球状粒子であることがわかる。
【0062】
図10は、得られたメソポーラス金属の透過型電子顕微鏡(TEM)の写真である。図10a〜10cの写真から、得られたメソポーラス金属には、規則的なメソチャネルが形成されていることが確認できた。
【0063】
また、中心間距離を測定したところ、約8nmであり、低角X線回折の面間隔d値=7.0nmから計算した値である8.1nmとほぼ一致した。これによりメソポーラス構造の秩序性が高いことがわかった。
【0064】
以上本発明の実施の形態について説明したが、本発明は、前記実施の形態や実施例に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。
【0065】
【発明の効果】
請求項1記載のメソポーラス金属の製造方法の発明は、リオトロピック液晶相中に、金属イオン源と、ジメチルアミンボランと、水素化ホウ素ナトリウムとを加え、前記リオトロピック液晶の周りに金属を析出させる工程と、前記リオトロピック液晶を除去する工程とを含むメソポーラス金属の製造方法であって、前記リオトロピック液晶相中において、前記ジメチルアミンボランの濃度を0.2〜10%とし、かつ、前記水素化ホウ素ナトリ ウムの濃度を0.01〜0.2%とするので、メソ(ポーラス)構造の秩序性・規則性が高く、高比表面積を持つ多孔質材料であるメソポーラス金属を製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】溶液中で界面活性剤がリオトロピック液晶を形成している状態を示す概念図である。
【図2】リオトロピック液晶の周りに金属が析出している状態を示す概念図である。
【図3】実施例1、2および比較例により得られたメソポーラス金属の低角X線回折チャートである。
【図4】実施例2により得られたメソポーラス金属の低角X線回折チャートである。
【図5】実施例2により得られたメソポーラス金属のN2吸脱着測定図である。
【図6】実施例2により得られたメソポーラス金属の高角X線回折チャートである。
【図7】実施例2により得られたメソポーラス金属の電子線回折の回折パターンである。
【図8】実施例2により得られたメソポーラス金属の走査型電子顕微鏡(SEM)の写真である。
【図9】実施例2により得られたメソポーラス金属の走査型電子顕微鏡(SEM)の写真である。
【図10】実施例2により得られたメソポーラス金属の透過型電子顕微鏡(TEM)の写真である。
Claims (1)
- リオトロピック液晶相中に、金属イオン源と、ジメチルアミンボランと、水素化ホウ素ナトリウムとを加え、前記リオトロピック液晶の周りに金属を析出させる工程と、前記リオトロピック液晶を除去する工程とを含むメソポーラス金属の製造方法であって、前記リオトロピック液晶相中において、前記ジメチルアミンボランの濃度を0.2〜10%とし、かつ、前記水素化ホウ素ナトリウムの濃度を0.01〜0.2%とすることを特徴とするメソポーラス金属の製造方法。
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