JP4117073B2 - 監視装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動きのある背景中において監視対象物を検出して監視する技術に係り、特に、洋上、木立の中など、監視対象以外についても動きのある画像から、特定の監視対象物を検出して監視する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
カメラ等を用いて対象を撮影し、撮影した画像を用いて、監視対象物を監視することが一般に行なわれている。この場合、監視を行うためには、撮影された画像から対象物の画像を検出し、その変化を抽出することが必要である。
【0003】
この種の監視装置として、例えば、背景と現フレームの差分を二値化して侵入物を検出する技術がある(特開平7−129779号公報)。また、背景と現フレームの差分の移動速度を検証して侵入物を検出する技術がある(特開平5−284501号公報)。
【0004】
この他に、フレームをあらかじめ幾つかの領域に分割してそれぞれの領域に応じた処理する技術がある(特開平10−136341号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、例えば、特開平7−129779号公報に開示される技術では、これを桟橋などの洋上施設の監視に用いると、固定背景画像と現フレームの波の揺らぎが差分となって誤検知してしまう。すなわち、固定背景による背景差分では、波等の実際の背景における揺らぎを誤検知することが多いという問題がある。また、検出すべき侵入物が背景の波の揺らぎと同様の様々な速度の成分を持つ場合、特開平5−284501号公報に開示される技術で、差分の移動速度を求めても、侵入物と波とを区別することは困難となる。
【0006】
本発明の目的は、波や木々の揺らぎのように、時間的に揺らぎを持つ背景において、監視対象を、精度よく検出することができる監視装置を提供することにある。
【0007】
また、本発明の他の目的は、監視対象から、検出すべき画像を精度よく抽出することができる監視装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の第1の目的を達成するための第1の態様として、
対象領域を撮像した画像に基づいて該対象領域についての監視を行う監視装置において、
撮像した画像をフレーム単位で時系列に取り込む手段と、
前記取り込まれた画像に基づいて生成され、更新される第1の背景画像を記憶する手段と、
最新に取り込まれた現フレームの画像とそれより前に取り込まれた前フレームの画像とを比較して両者の輝度値差が所定しきい値よりも小さい領域がある場合、前記記憶される第1の背景画像の当該領域を現フレームの対応する領域の輝度値に置き換えて前記第1の背景画像を更新する手段と、
前記第1の背景画像と現フレームの画像との輝度値差を所定のしきい値で二値化して画素集合を検出する手段と、
前記検出された画素集合が対象領域での検出対象であるかを判定して、判定結果を出力する手段とを備えること
を特徴とする監視装置が提供される。
【0009】
また、本発明の第2の目的を達成するための第2の態様として、
対象領域を撮像した画像に基づいて該対象領域についての監視を行う監視装置において、
撮像した画像をフレーム単位で時系列に取り込む手段と、
前記取り込まれた画像に基づいて生成され、更新される第1の背景画像を記憶する手段と、
前記第1の背景画像と現フレームの画像との輝度値差を所定のしきい値で二値化して画素集合を検出する手段と、
前記画素集合に対応する領域の輝度値パターンを、現フレームから切出して、一致度を調べる演算を行うためのテンプレートとして記憶する手段と、
現フレームの少なくとも一部の領域について、前記テンプレートとの一致度を調べる演算を順次行って、予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンの有無を検出する手段と、
予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンが検出されたとき、当該輝度値パターンについて、検出対象であると判定する手段とを備えること
を特徴とする監視装置が提供される。
【0010】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。以下では、洋上施設について監視する場合を例として説明するが、本発明はこれに限られない。
【0011】
図2は本発明の監視装置を用いた洋上施設監視システムの一例である。この例では、洋上10に、施設26が設けられ、施設26と岸壁25とが連絡橋27により連結されている。本発明の監視装置は、TVカメラ2000と、監視装置2100と、表示装置2200と、報知装置2300と、操作装置2400とを備えている。監視装置2100は、例えば、後述するハードウエア論理回路等により構成される。もちろん、コンピュータを用いてソフトウエアにより対応する機能を実現することにより構成することもできる。TVカメラ2000は、岸壁25に設置されて、洋上施設26を監視している。なお、TVカメラ2000は、連絡路27や洋上施設26上に設置されていてもよい。
【0012】
TVカメラ2000により撮影された画像は、表示装置2200の表示画面2210において、例えば、図3に示すように表示される。すなわち、洋上に洋上施設30と船舶31とがあり、洋上施設30上には侵入物32が存在する。本発明の監視装置は、常に揺らいでいる波34を無視して、侵入物32や、時には船舶31を検出するものである。なお、表示画面2210内に表示されている枠は、揺らぎ観測窓33である。この観測窓33は、画面2210の洋上に設置されることにより、波の揺らぎを観測して検出パラメータの自動調整を行う処理に用いられる。これについては後記する。
【0013】
本発明では、監視対象を撮像した画像をフレーム単位で時系列に取込み、最新のフレームである現フレームの画像と第1の背景画像(動的背景)の輝度値差をもとに侵入物候補を、例えば、画素集合として検出する。前記検出された画素集合が対象領域での検出対象であるかを判定して、判定結果を出力する。
【0014】
第1の背景画像は、最新に取り込まれた現フレームの画像とそれより前に取り込まれた前フレームの画像とを比較して両者の輝度値差が所定しきい値よりも小さい領域がある場合、記憶される第1の背景画像の当該領域を現フレームの対応する領域の輝度値に置き換えることで更新される。これにより、動的背景は、現フレームの監視対象の背景において生ずる揺らぎ、例えば、波の揺らぎを反映するほど迅速に更新される。更新に係るパラメータは、監視対象の画像中の揺らぎを生ずる領域、例えば、洋上を示す画像領域に、観測窓を設定して、この窓において観測される揺らぎの程度を表わす値に対応して定められる。具体的には、それによって、しきい値を定めて、最適化することができる。これにより、侵入物の大きさや動きが波の変化の大きさよりも大きい場合は、背景差分で検出されることになる。
【0015】
次に、侵入候補をフレーム毎に追跡する。追跡は、複数のフレームにおいてそれぞれ検出された画素集合について、複数のフレーム間で同一の画素集合を対応付けることによって行う。侵入物候補は、所定時間追跡されると侵入物と判定される。
【0016】
一方、検出された侵入物を含む画像をテンプレートとして登録しておく。前記動的背景は迅速に更新するので、動きの少ない侵入物は速やかに前記動的背景に取り込まれ、現フレームとの差分が出なくなることがある。この場合は、既に登録してあるテンプレートで現フレームにパターンマッチング処理することで差分のでない画像を検出することができる。また、追跡を再開できる。
【0017】
さらに、背景中にある固定的な物体の画像、例えば、洋上の施設自体を含む画像をテンプレートとして登録してしまうと、洋上施設自体を侵入物として検出してしまう。これを防ぐために前記侵入者のテンプレートで検出された場所と同じ位置における第2の背景画像(静的背景)をテンプレートとして一致度を計算する。この時、前記静的背景テンプレートとの一致度が低ければ、侵入物が存在して洋上施設の一部を隠していると見做せる。洋上施設は固定的なものであるから前記静的背景は洋上施設そのものの画像である。
【0018】
この他に、現フレームと静的背景の輝度値差を累積して、恒常的に変動の激しい部分とそうでない部分を判定して、それに応じて、侵入物候補の検出を行うためのしきい値を変えることができる。
【0019】
以下、これらを実現するための各種実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0020】
本発明の第1の実施の形態の構成の概要について、図1を参照して説明する。本発明の監視装置は、TVカメラ2000の画像をアナログ−デジタル変換して現フレームとして取り込む手段として機能する画像入力回路2110と、前フレームなど過去の数フレームを時系列的に記憶する手段として機能するフレーム遅延回路2120と、時系列の数フレームを用いて第1の背景画像(以下、動的背景という。動的背景については後述する。)を作成更新する手段および動的は畏敬を記憶するとして機能する動的背景更新回路2130と、現フレームと前記動的背景の輝度値の差分を二値化して画素集合を侵入物候補として検出する、画素集合検出手段として機能する差分回路2140と、前記侵入物候補をフレーム間に亘って対応付け位置を追跡する、画素集合追跡手段として機能する差分追跡回路2150と、所定時間以上追跡できたことを条件に前記侵入物候補を侵入物と判定して報知する手段として機能する侵入物判定報知回路2160とを有する。
【0021】
なお、静的背景更新回路2170、差分蓄積回路2180およびパターン更新回路2190は、本実施の形態では使用しないので、後述する他の実施の形態に関する説明において述べる。したがって、本実施の形態では、これらは省略してもよい。
【0022】
まず、フレーム遅延回路2120の構成と動作を説明する。図4はフレーム遅延回路2120の構成の一例を示す図である。フレーム遅延回路2120は、画像入力回路2110のフレームを書き込み、読み出し可能なフレームメモリ群2121と、書き込むべきフレームメモリを選択する書込カウンタ2122と、フレームメモリ群2121から読み出すべきフレームメモリを選択する読出カウンタ2123とを有する。
【0023】
フレームメモリ群2121は、フレームメモリ2121a〜2121iを有する。各フレームメモリ2121a〜2121iは並列に接続され、入力側が画像入力回路2110に、出力側が動的背景更新回路2130(図1参照)に接続される。書込カウンタ2122は、フレームメモリ群2121のフレームメモリ2121a〜2121iの個数分計数して、再び初期値に戻るという循環的カウンタである。画像入力回路2110のフレームをフレームメモリ群2121に書き込むたびにカウントする。このためフレームメモリ群2121にはエンドレスでフレームメモリ数分の時系列フレームが保持される。読出カウンタ2123も循環的カウンタで、フレームメモリ群2121のフレームメモリ数通りの数を示せる。初期値は、書込カウンタ2122に等しい値で、読み出し時に1減ずると前フレームが読み出せ、さらに、1減ずると前々フレームが読み出せる。フレームメモリ群2121のフレームメモリ数は必要に応じて増減して構成できる。
【0024】
次に、動的背景の概念とこれを実現するための動的背景更新回路2130の構成とについて説明する。図5は動的背景更新回路2130の一実施例を示す図である。動的背景更新回路2130は、現フレームと前フレームあるいは数フレーム前のフレームとの輝度値差を計算する差分回路2131と、前記輝度値差をあるしきい値で二値化する二値化回路2132と、前記輝度値差の小さい領域を現フレームで置き換える背景合成回路2133と背景保持メモリ2134と、二値化しきい値調整回路2135とを有する。
【0025】
動的背景は、背景保持メモリ2134に保持される。初期値として、最初は現フレームが保持される。そして、次の撮像サイクルから、差分回路2131で、現フレームと前フレームあるいは更に前のフレームとの輝度値差を求める。この輝度値差について、二値化回路2132で、あるしきい値により二値化する。二値化することで、監視画面がフレーム間で差の大きかった領域と大きくなかった領域とに二分されることになる。この二分結果を背景合成回路2133で用いる。すなわち、フレーム間の差の大きい領域は現在の背景を維持し、フレーム間の差の大きくなかった領域は現フレームに更新する。こうして合成した動的背景は、背景保持メモリ2134に保持される。そして、二値化回路2132のあるしきい値は、しきい値調整回路2135で自動調整される。
【0026】
ここで、しきい値調整回路2135の動作について説明する。図6(a)は、観測窓33の現フレームの波の画像である。図6(b)は、前フレームの波の画像である。図6(c)は、差分を二値化したものである。図6(c)の白い部分が差の大きな場所である。この白い部分の面積が所定の範囲に収まるように、二値化しきい値を自動調整し、二値化回路2132のしきい値として用いる。二値化しきい値の自動調整に際し、しきい値調整回路2135は、例えば、次のように行うことができる。白画素数を計数し、その計数値が予め定めた範囲内に収まるかを判定する。そして、上限オーバー、下限オーバー等の場合、それぞれ、しきい値を上げて、または、下げて、再び、白画素数の計数、計数値の判定等を行う。このようにして、最終的に、白画素の計数値が所定範囲内となったとき、その時のしきい値を二値化回路2132のしきい値とする。
【0027】
以上説明した動作によって作成更新される動的背景は、波の変動を反映する。しかし、波よりも大きな輝度値の変化については、反映しないものとなる。
【0028】
次に、差分回路2140の動作を説明する。差分回路2140は、現フレームと動的背景更新回路2130の輝度値の差分を求め、それを二値化するものである。図7(a)は現フレームの画像である。図7(b)は差分回路2140の出力の二値画像である。動的背景は先に説明したように波の揺らぎは現フレームとほぼ同じなので差はあまり出ないが、動きのある侵入物や航行中の船舶は差が現れる。差分回路2140は、差分を求める他、差分出力に含まれる二値画像について、ある程度の大きさを有する同一輝度値の画素分布(画素集合)を抽出して侵入物候補とし、その侵入物候補についての外接矩形の座標と中心座標を求め、次段の差分追跡回路2150に出力する。
【0029】
ここで、画素集合についての外接矩形と中心座標の算出は、例えば、次のように行うことができる。まず、白い画素の縮小処理を行う。これにより、図7(b)において点在するような小さな面積の白画素の集合を消す。次に、縮小した白画素を元の大きさとなるように拡大処理する。この時、一旦、消えた白画素は拡大されないので、ある程度の面積を有する画素集合のみが残ることとなる。すなわち、所定の大きさの白がその固まりが抽出されることとなる。次に、抽出された白画素の集合について、x、y両軸方向での最小値と最大値を求め、それらを含む外接矩形を設定する処理を行う。ついで、当該外接矩形の中心を求める。
【0030】
次に、差分追跡回路2150の動作を説明する。差分追跡回路2150は、差分回路2140で検出された侵入物候補について、それぞれの中心座標を記憶すると共に、フレーム間での侵入物候補の移動を対応付けてその移動軌跡を求める演算と、求められた移動軌跡を記憶する。
【0031】
図8(a)は前々フレームと前フレームの侵入物候補の対応付けを示す図である。物体81と物体82とは前々フレームで検出された侵入物候補であり、物体83と物体84は前フレームで検出された侵入物候補である。差分追跡回路2150は、物体81の中心座標と物体83乃至物体84の中心座標との距離を求め、最近傍の物体、すなわち、物体83を物体81と対応付ける。同様に、物体82の中心座標と物体83乃至物体84の中心座標との距離を求め、最近傍の物体、すなわち、物体84を物体82と対応付ける。
【0032】
図8(b)は前フレームと現フレームの侵入物候補の対応付けを示す図である。物体83と物体84とは前フレームで検出された侵入物候補であり、物体85と物体86とは現フレームで検出された侵入物候補である。差分追跡回路2150は、図8(a)で説明したのと同様な手順で、物体83と物体85とを、および、物体84と物体86とをそれぞれ対応付ける。
【0033】
結局、図8(c)に示すように、物体81と物体82とは、それぞれ軌跡87と軌跡88とを描いて追跡される。この追跡結果は、侵入物判定報知回路2160に送られる。
【0034】
侵入物判定報知回路2160は、このようにして、侵入物候補が所定フレーム数あるいは所定時間以上に追跡された場合には、侵入物が存在すると判定して、その旨を報知する信号を出力する。報知後も、該侵入物に対応付けられる物体は、侵入物として、追跡され続ける。なお、侵入物が存在する旨を報知する信号は、報知装置2300に送られ、例えば、メッセージ、ブザー等の音響、光の点滅等を発生させる。これにより、オペレータ等に、侵入物の存在を報せる。この時、表示装置220においても、同様の事態を報知する表示を行うようにすることができる。
【0035】
以上説明したように、本発明の第1の実施の形態に係る監視装置は、画面の中に波や木の葉などの揺らぐものがあっても、これらを検出して誤報を出すことなく、侵入物を検出して報知することができる。
【0036】
次に、本発明の監視装置の第2の実施の形態について、図1を参照して説明する。本実施の形態に係る監視装置は、画像入力回路2110と、フレーム遅延回路2120と、動的背景更新回路2130と、過去から現フレームまでの数枚の時系列フレームを加算平均化して第1の背景画像(以下、静的背景という)を作成更新する手段、および、第1の背景画像を記憶する手段として機能する静的背景更新回路2170と、現フレームと前記静的背景の輝度値差分を蓄積して波など常に揺らいでいる領域と施設など揺らぎの無い領域を識別するための手段として機能する差分蓄積回路2180と、揺らぎのある領域か否かで差分パラメータを変える差分回路2140と、差分追跡回路2150と、侵入物判定報知回路2160とを有する。
【0037】
まず、静的背景の概要と静的背景更新回路2170の動作とを説明する。静的背景更新回路2170の動作初期の静的背景は、現フレームそのものである。次サイクルで画像入力回路2110が現フレームを出力すると、静的背景更新回路2170は、前記静的背景と前記現フレームとを所定の割合で重み付き平均値を計算し、これを新たに更新された静的背景とする。例えば、現フレームと静的背景を1対31の割合で平均化するときは、現フレームに静的背景の輝度値を31倍にしたものを加え、輝度値の平均を処理前後で合わせるために、前記現フレームと前記31倍の静的背景の和を32で除したものを新たな静的背景とする。上記の処理を繰り返すことで、静的背景は、波など揺らぎのある領域は平滑化されて、時間的にも空間的にも輝度値変化のない領域となる。一方、静止した洋上施設は、コントラストの良いくっきりとした領域となる。
【0038】
次に、差分蓄積回路2180の動作について説明する。差分蓄積回路2180の差分蓄積画像の初期値は、全画素0あるいは255の画像である。画像入力サイクル毎に現フレームと静的背景の輝度値差分を前記差分蓄積画像と所定の割合で加算平均し、新たな差分蓄積画像とする。こうして得られる差分蓄積画像を所定のしきい値で二値化すると、現フレームにおいて揺らぎのある領域と揺らぎの無い領域とに分離できる。
【0039】
図9(a)は現フレームである。差分蓄積画像を二値化したものが図9(b)である。ここでは、白領域が揺らぎのある領域で、黒領域が揺らぎの無い領域である。差分回路2140で差分画像を二値化する際に、前記揺らぎの無い領域はしきい値を低くして、侵入物候補の検出感度を高く維持しつつ、前記揺らぎのある領域はしきい値を幾分高くして、波による誤報を少なくできる。
【0040】
、差分蓄積回路2180の出力で、該当位置が揺らぎのある箇所であると判定したときは、差分回路2140における二値化しきい値を上げることで差分を検出しにくくして、波による誤報を抑制する。一方、差分蓄積回路2180の出力で、該当位置が揺らぎのない箇所であると判定したときは、差分回路2140における二値化しきい値を下げて差分を検出しやすくして、侵入物の検出取りこぼしを減らす。
【0041】
次に、本発明の監視装置の第3の実施の形態について図1を参照して説明する。本実施の形態に係る監視装置は、画像入力回路2110と、フレーム遅延回路2120と、動的背景更新回路2130と、侵入物体のモデル輝度値パターン(以後テンプレートと表記する)を更新するとともに、更新したモデルパターンを保持し、差分回路2140が該侵入物を見失ったときに、輝度値パターンマッチング処理で該侵入物を検出する、輝度値パターン有無検出手段として機能するパターン更新検出回路2190と、差分回路2140と、差分追跡回路2150と、侵入物判定報知回路2160とを有する。
【0042】
図10は移動と静止を繰り返す侵入物と差分画像とテンプレートとの対応を示す図である。図10(b-1)は移動中の侵入物の画像の一例を示す。図10(b-2)は静止した直後の侵入物、図10(b-3)はしばらく静止している侵入物、図10(b-4)は再び動きだした侵入物、図10(b-5)は移動中の侵入物である。図10(a-1)乃至図10(a-5)は、それぞれ図10(b-1)乃至図10(b-5)の侵入物に対応して、差分回路2140による差分画像である。図10(a-1)、同(a-2)、同(a-4)および同(a-5)のように、侵入物は、それが移動中あるいは静止直後の場合には、差分が現れ、差分追跡回路2150による追跡が可能である。しかし、侵入物が静止状態を続けると、動的背景に侵入物が取込まれ、図10(a-3)のように差分が消滅する。すなわち、侵入物を見失うこととなる。そこで、この消滅期間中においても侵入物を検出し続けるために、パターン更新検出回路2190が設けられる。
【0043】
ここで、パターン更新検出回路2190の機能について説明する。図11は更新検出回路2190の構成を示す図である。更新検出回路2190は、差分回路2140から出力される差分と、差分追跡回路2150から出力される追跡情報を基に、現フレームから侵入物の領域を切り出す領域切出し回路2191と、侵入物領域の輝度値パターンをテンプレートとして登録するテンプレート更新回路2192と、差分追跡不可能なときは前サイクルまでに登録していたテンプレートでパターンマッチング処理して現フレーム内から差分消滅で見失った侵入物を検出する一致度計算回路2193とを有する。
【0044】
領域切出し回路2191は、侵入物として検出された画素集合について、外接矩形を求め、その外接矩形内の輝度値パターンを現フレームから切り出す。テンプレート更新回路2192は、前記差分追跡回路2150により差分追跡可能な時は、現フレームの切出された輝度値パターンを、追跡されている侵入物のテンプレートとして更新登録する。
【0045】
図10を参照して、パターン更新検出回路2190の動作について説明する。図10(c-1)乃至図10(c-5)は、それぞれ図10(b-1)乃至図10(b-5)の侵入物に対応するテンプレートである。図10(c-1)と図10(c-2)と図10(c-4)と図10(c-5)は、それぞれ差分を表わす、図10(a-1)と図10(a-2)と図10(a-4)と図10(a-5)の領域で現フレームから切り出したテンプレートである。図10(c-3)は、差分が消滅する以前のフレームのテンプレート図10(c-2)をそのまま保持している。
【0046】
以上の動作をまとめると、図10において、侵入物(b-1)と(b-2)は、差分回路2140において、それぞれ差分(a-1)と(a-2)によって検出される。また、領域切り出し回路2191によって侵入物(b-1)と(b-2)の領域が切り出され、テンプレート更新回路2192により、侵入物(b-1)と(b-2)をテンプレート(c-1)と(c-2)として登録される。一方、侵入物(b-3)は、一致度計算回路2193により、テンプレート(c-3)とのパターンマッチングによって検出される。そして、侵入物(b-4)と(b-5)は、それぞれ差分(a-4)と(a-5)によって検出されると共に、侵入物(b-4)と(b-5)とを切出してテンプレート(c-4)と(c-5)として登録される。
【0047】
次に、一致度計算回路2193によるパターンマッチング処理を説明する。図12はパターンマッチング処理を説明する図である。現フレーム1201内に探査枠1202を設け、探査枠1202の原点すなわち左上角をPとする。探査枠1202内からテンプレート1203に類似の物体1204を検出することが目的である。探査枠1202は、フレーム全体に設定することもできるが、侵入物がそれほど移動していないので、最も最近検知された位置を中心とする一定の範囲の広さに設定する。この広さを絞ることで、無駄な探査を省いて、能率良く探査を行なうことが可能となる。この時、現フレームは、図11における領域切出し回路2191を介して入力される。もちろん、現フレームの画像を一致度計算回路2193に直接入力させるようにしてもよい。なお、探査を領域切出し回路2191において、比較すべき画像の走査および切出しを行い、一致度の計算を一致度計算回路2193において行うようにしてもよい。
【0048】
一致度計算回路2193は、テンプレート1203と等しい大きさの走査枠1205(原点O)を探査枠1202内で走査して、現フレームで走査枠1205の囲む部分とテンプレート1203の輝度値パターンの一致度あるいは不一致度を計算する。このような計算によってテンプレート1203に類似の物体を検出する処理をパターンマッチング処理という。一致度の計算法としては、正規化相関演算があり、相関値をR(j,i)とすると、(1)式、(2)式、(3)式および(4)式で表現される。
【0049】
【数1】
Figure 0004117073
【0050】
【数2】
Figure 0004117073
【0051】
【数3】
Figure 0004117073
【0052】
【数4】
Figure 0004117073
【0053】
ここで、探査枠1202の輝度値パターンをf(J,I)、テンプレート1203の輝度値パターンをg(X,Y)とし、PからOへの移動量を(j,i)で表している。Nはテンプレート1203内の画素数である。R(j,i)は相関係数と等しく、テンプレート1203の輝度値パターンと走査枠1205内の輝度値パターンが完全に一致したときは最大値1.0をとる。通常は、0.7以上の値で類似物体が検出されたと判断できる。不一致度の計算としては、fとgの輝度値差の絶対値を走査枠1205内で累積したときに値が所定の値よりも小さければ、類似物体が検出されたと判断する。
【0054】
以上説明したように、本実施の形態に係る監視装置は、画面の中に波や木の葉などの揺らぐものがあっても、これらを検出して誤報を出すことなく、侵入物を検出して報知することができると共に、侵入物がしばらく静止状態に入っても追跡し続けることができる。
【0055】
次に、本発明の監視装置の第4の実施の形態について図1を参照して説明する。本実施の形態の監視装置は、画像入力回路2110と、フレーム遅延回路2120と、動的背景更新回路2130と、静的背景更新回路2170と、パターン更新検出回路2190と、差分回路2140と、差分追跡回路2150と、侵入物判定報知回路2160とを有する。静的背景更新回路2170とパターン更新検出回路2190以外の回路の動作は、第3の実施の形態と同様であり、静的背景更新回路2170の動作は第2の実施の形態と同様である。
【0056】
ここで、第4の実施の形態に係る監視装置の動作を特徴付けるパターン更新検出回路2190の構成と動作について説明する。図11は更新検出回路2190の構成を示す図である。差分回路2140の差分と差分追跡回路2150の追跡情報とを基に、侵入物の領域の輝度値パターンを切り出す領域切出し回路2191と、差分追跡可能な時は現フレームの侵入物領域の輝度値パターンをテンプレートとして登録するテンプレート更新回路2192と、差分追跡不可能なときは前サイクルまでに登録していたテンプレートでパターンマッチング処理して現フレーム内から差分消滅で見失った侵入物を検出すると共に、該テンプレートと該侵入物の検出位置で、静的背景更新回路17による静的背景画像との不一致度を計算する一致度計算回路2193とを有する。
【0057】
第4の実施の形態では、第3の実施の形態と同様にパターンマッチング処理で侵入物を検出した後に、同じテンプレートで該静的背景上の同一領域で一致度を計算する。先に説明したように、前記静的背景は監視すべき設備そのものの画像と考えられるから、侵入物が存在する領域では該テンプレートに対して一致度が低くなる。このチェックを入れることで、設備の一部を侵入者として登録して侵入者を誤検知することを防げる。
【0058】
すなわち、パターン更新検出回路2190は、侵入物が検出された領域について、テンプレートと静的背景の輝度値パターンとをパターンマッチング処理で一致度を計算し、前記テンプレートと追跡中物体の輝度値パターンの一致度が所定の値より高くかつ、前記テンプレートと前記静的背景の輝度値パターンの一致度が所定の値より低い場合は、前記パターンマッチング処理によって前記侵入物体が検出できたとして物体追跡を継続する。ここで、二つの一致度の差が所定の値よりも大きい場合は、パターンマッチング処理によって前記侵入物体が検出できたとして物体追跡を続行し、二つの一致度の差が所定の値よりも小さい場合は、侵入物体を見失ったとして追跡を中止することもできる。
【0059】
パターンマッチングで物体が検出された場合、差分回路2140にて差分で検出された物体と同様に、中心座標を求め、差分追跡回路2150に記憶し、前後のフレームで検出された物体との距離計算を行い、距離の最小の物からフレーム間の対応付けを行う。この動作の結果、差分あるいはパターンマッチングで物体が検出され、差分追跡回路2150で物体追跡されることになる。
【0060】
次に、コンピュータとビデオキャプチャボードを使った、本発明の第5の実施の形態に係る監視装置について説明する。本実施の形態は、基本的には、ソフトウエアの如何により、上述した第1の実施の形態〜第4の実施の形態のすべての機能について実現することが可能である。すなわち、ソフトウエアによる手順の実行により、第1の実施の形態〜第4の実施の形態の各種機能を実現する手段が実現される。もちろん、第1の実施の形態〜第4の実施の形態に対応するように機能させることもできる。また、第1の実施の形態〜第4の実施の形態において用いられる各種回路と、第5の実施の形態で用いられるコンピュータとを混在させ、機能を分担するように構成してもよい。
【0061】
図13は第5の実施の形態のハードウェア構成を示す図である。第5の実施の形態に係る監視装置は、中央演算装置(CPU)2101とメモリ2102とユーザインタフェース2103とを有するコンピュータと、画像メモリ2104と、ビデオキャプチャボード2105と、TVカメラ2000と、通信ボード2107とで構成される。なお、中央演算装置2101が実行するプログラムは、例えば、CD−ROM等の記録媒体によって提供される。
【0062】
中央演算装置2101は、メモリ2102のプログラムを実行し、演算に必要な記憶部はメモリ2102に確保するものとする。ユーザインタフェース2103は、モニター等の出力装置と、キーボード等の入力装置から成る。ビデオキャプチャボード2105は、TVカメラ2000のアナログ画像信号をデジタルデータに変換して画像メモリ2104に格納する。中央演算装置2101は、画像メモリ2104をアクセスして所定の画像を処理し、結果を画像メモリ2104に格納する。通信ボード2107は、シリアルポートあるいはパラレルポートを備え、外部機器とデータのやり取りをする。侵入者の有無等の検出結果は通信ボード2107を介して外部機器に伝送する。また、外部機器から通信ボード2107を介して中央演算装置2101を制御できる。
【0063】
次に、図14のフローチャートによって第5の実施の形態の監視装置の動作について説明する。
【0064】
まず、監視装置の電源投入あるいは割り込み指令によって(S)よりスタートする。また、画角に応じたパラメータ設定と、メモリ配列やポインタなどの変数を初期化する(ステップ1401)。
【0065】
次に、中央演算装置2101は、画像を取り込んで、画像メモリ2104に格納する(ステップ1402)。ここで、画像メモリ2104には、時系列のフレームを複数枚格納する(ステップ1403)。ただし、最初は、ステップ1402で得た画像をコピーして初期化する。動的背景と静的背景も画像メモリ2104に保持するが、最初はステップ1402で得た画像をコピーして初期化する。
【0066】
ステップ1404以降が監視サイクルで、ステップ1416を経て再びステップ1404に戻る。
【0067】
監視サイクルにおいて、中央演算装置2101は、TVカメラ2000からの最新画像を画像メモリ2104に格納する(ステップ1404)。画像メモリ2104には、ストック画像として数フレーム分の画像保持領域が確保してあり、その一箇所に最新画像を格納する。ストック画像は、ストック画像保持領域ポインタで管理し、最新画像を更新するたびに、該画像保持領域ポインタを更新する。画像保持領域ポインタは、ストック数分のサイクルカウンタで、常に最新の画像の格納領域を示している。 TVカメラ2000からの最新画像を得るたびに最古の画像保持領域に上書きする。
【0068】
中央演算装置2101は、画像メモリ2104に記憶されている最新画像と動的背景画像の差分を画素毎にとり、所定のしきい値で二値化し、二値物体を検出する(ステップ1405)。また、ステップ1405の該二値物体の大きさをチェックして、侵入者として判定しうる大きさの場合はステップ1407に進み、該二値物体が大きすぎる場合はステップ1402にて再び画像入力して背景などを初期化する(ステップ1406)。
【0069】
(ステップ1407)前フレームで検出した二値物体と現フレームで検出した二値物体を距離計算で照合する。照合については、既に図8を参照して説明したものと同じアルゴリズムによって行なう。ここで、フレーム間で照合可能な物体は(1)を経てステップ1409に進み、照合できない物体は(2)を経てステップ1412に進む(ステップ1408)。
【0070】
次に、二値物体のフレーム間の対応付けを基に物体の移動を追跡する(ステップ1409)。追跡中の物体の輝度値パターンをテンプレート登録する(ステップ1410)。追跡方法については、既に述べた方法と同じである。また、テンプレート登録の詳細についても、図10を参照して既に説明したものと同じである。
【0071】
次に、差分による二値物体のフレーム間対応付けが不可能なときは、パターンマッチングによってフレーム間の物体対応付けを行う(ステップ1411)。パターンマッチングの詳細は、図12を参照して既に説明した方法と同じである。。
【0072】
物体を所定フレーム数に亘って追跡できた場合は、また、パターンマッチングにより物体を検知できたとき、侵入者ありと判定する(ステップ1412)。
【0073】
次に、ステップ1413〜1416において、本実施の形態において用いる各種画像データの生成および更新についての処理を行う。
【0074】
まず、波の荒れ具合でパラメータを自動更新して動的背景を更新する(ステップ1413)。これについては後述する。
【0075】
既に用意されている静的背景と最新画像の輝度値分布を所定の割合で画素毎に平均化する(ステップ1414)。この処理で侵入物や波など動きのあるものはぼやけ、洋上施設など固定しているものはS-N比があがり、コントラストがよくなる。この処理に関するアルゴリズムは、既に述べた通りである。
【0076】
最新画像と静的背景の輝度値の差を画素毎に一定期間蓄積する(ステップ1415)。ステップ1415による差分蓄積画像は、波など常に変動する部分の蓄積値が大きくなり、波などの変動する領域を自動判定できる(ステップ1416)。差分蓄積およびそれに基づく領域自動検出の手法については、既に図9を参照して説明した通りである。
【0077】
このような処理を経てステップ1404に戻り、監視処理を引き続き行う。
【0078】
次に、動的背景更新処理について、図15を参照して説明する。図15で(S)よりスタートする。
【0079】
中央演算装置2101は、ストック画像領域から所定のフレームを選択し、最新画像と輝度値差を画素毎に算出し差分画像を作る(ステップ1501)。前記差分画像を所定のしきい値で二値化して二値画像を作成する(ステップ1502)。二値化することで、監視画面がフレーム間で差の大きかった領域と大きくなかった領域とに二分されることになる。なお、ここで用いられるしきい値は、次のステップにおいて設定される。
【0080】
図3の窓33を波あるいは木の葉など常に揺らぐ領域上に設け、窓33の領域内で該二値画像の物体面積を求め、前記物体面積が所定の範囲より大きい場合はステップ1502で用いたしきい値の値を大きくし、前記物体面積が所定の範囲より小さい場合はステップ1502で用いたしきい値の値を小さくして前記しきい値を更新する(ステップ1503)。これは、図5を参照して述べた手法と基本的に同じである。
【0081】
ここで、最新画像から、変化の少ない領域に相当する前記二値画像が得られた領域について切出して、その部分について動的背景を更新する(ステップ1504)。これは部分的な更新であって、ステップ1502による二値画像の物体以外の部分を最新画像で置き換える。変化が大きい領域については、動的背景を更新しない。
【0082】
以上説明した本実施の形態によれば、画面の中に波や木の葉などの揺らぐものがあってもこれらを検出して誤報を出すことなく、侵入物を検出して報知することができると共に、侵入物がしばらく静止状態に入っても追跡し続けることができる。
【0083】
なお、以上に述べた各実施の形態において、画像をフレーム単位で扱っているが、これに限定されない。その他の単位で扱うことも可能である。
【0084】
【発明の効果】
本発明の第1の態様によれば、波や木々の揺らぎのように、時間的に揺らぎをもつ背景において、監視対象を、精度よく検出することができる。
【0085】
また、本発明の第2の態様によれば、監視対象から、検出すべき画像を精度よく抽出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明による監視装置の機能構成の概要を示すブロック図である。
【図2】 本発明による監視装置を用いた洋上施設監視システムの一例を示す説明図である。
【図3】 本発明による監視装置の処理画像の一例を示す説明図である。
【図4】 本発明による監視装置のフレーム遅延回路の一例を示すブロック図である。
【図5】 本発明による監視装置の動的背景更新回路の一例を示すブロック図である。
【図6】 本発明による監視装置の基準波形観測窓の処理画像の一例を示す説明図である。
【図7】 本発明による監視装置の現フレームと差分画像を示す説明図である。
【図8】 本発明による監視装置の差分追跡の一例を示す説明図である。
【図9】 本発明による監視装置の現フレームと差分差分蓄積画像を二値化した画像を示す説明図である。
【図10】 本発明による監視装置の侵入物と差分画像とテンプレートの対応を示す説明図である。
【図11】 本発明による監視装置のパターン更新検出回路の一例を示すブロック図である。
【図12】 本発明による監視装置の一致度計算回路の動作を説明する説明図である。
【図13】 本発明による監視装置の第5の実施の形態のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
【図14】 本発明による監視装置の第5の実施の形態の動作のフローチャートである。
【図15】 本発明による監視装置の動的背景更新処理のフローチャートである。
【符号の説明】
2000…TVカメラ、2100…監視装置、2110…画像入力回路、2120…フレーム遅延回路、2130…動的背景更新回路、2140…差分回路、2150…差分追跡回路、2160…侵入物判定報知回路、2170…静的背景更新回路、2180…差分蓄積回路、2190…パターン更新検出回路、2200…表示装置。

Claims (10)

  1. 対象領域を撮像した画像に基づいて該対象領域についての監視を行う監視装置において、
    撮像した画像をフレーム単位で時系列に取り込む手段と、
    前記取り込まれた画像に基づいて生成され、更新される第1の背景画像を記憶する手段と、
    最新に取り込まれた現フレームの画像とそれより前に取り込まれた前フレームの画像とを比較して両者の輝度値差が所定しきい値よりも小さい領域がある場合、前記記憶される第1の背景画像の当該領域を現フレームの対応する領域の輝度値に置き換えて前記第1の背景画像を更新する手段と、
    前記第1の背景画像と現フレームの画像との輝度値差を所定のしきい値で二値化して画素集合を検出する手段と、
    前記検出された画素集合が対象領域での検出対象であるかを判定して、判定結果を出力する手段と、を備え、
    前記第1の背景画像を更新する手段は、フレーム内に観測窓を設定し、該フレーム内での現フレームと前フレームの輝度値差に応じて前記しきい値を変化させることを特徴とする監視装置。
  2. 対象領域を撮像した画像に基づいて該対象領域についての監視を行う監視装置において、
    撮像した画像をフレーム単位で時系列に取り込む手段と、
    前記取り込まれた画像に基づいて生成され、更新される第1の背景画像を記憶する手段と、
    最新に取り込まれた現フレームの画像とそれより前に取り込まれた前フレームの画像とを比較して両者の輝度値差が所定しきい値よりも小さい領域がある場合、前記記憶される第1の背景画像の当該領域を現フレームの対応する領域の輝度値に置き換えて前記第1の背景画像を更新する手段と、
    前記第1の背景画像と現フレームの画像との輝度値差を所定のしきい値で二値化して画素集合を検出する手段と、
    前記検出された画素集合が対象領域での検出対象であるかを判定して、判定結果を出力する手段と
    時系列の複数フレームの画像を加算して平均化して第2の背景画像を生成すると共に更新して記憶する手段と、
    現フレームの画像と前記第2の背景画像との輝度値差を累積する手段と、を備え、
    前記画素集合を検出する手段は、前記所定のしきい値を、前記輝度値差の累積の大きい領域では、他の領域より高く設定することを特徴とする監視装置。
  3. 請求項1または2のいずれか一項に記載の監視装置において、
    複数のフレームにおいてそれぞれ検出された画素集合について、複数のフレーム間で同一の画素集合を対応付けて画素集合の追跡を行なう手段をさらに備え、
    前記検出対象であるかを判定する手段は、追跡が行えた画素集合について、検出対象であると判定することを特徴とする監視装置。
  4. 請求項に記載の監視装置において、
    前記画素集合の追跡を行う手段により追跡されている画素集合に対応する領域の輝度値パターンを、現フレームから切出して、パターンマッチング処理を行うためのテンプレートとして記憶する手段と、
    前記画素集合の追跡を行う手段において追跡が行えなくなった場合に、現フレームの少なくとも一部の領域について、前記テンプレートとの一致度を調べる演算を順次行って、予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンの有無を検出する手段とをさらに備え、
    前記検出対象であるかを判定する手段は、予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンが検出されたとき、当該輝度値パターンについて、検出対象であると判定することを特徴とする監視装置。
  5. 対象領域を撮像した画像に基づいて該対象領域についての監視を行う監視装置において、
    撮像した画像をフレーム単位で時系列に取り込む手段と、前記取り込まれた画像に基づいて生成され、更新される第1の背景画像を記憶する手段と、
    最新に取り込まれた現フレームの画像とそれより前に取り込まれた前フレームの画像とを比較して両者の輝度値差が所定しきい値よりも小さい領域がある場合、前記記憶される第1の背景画像の当該領域を現フレームの対応する領域の輝度値に置き換えて前記第1の背景画像を更新する手段と、
    前記第1の背景画像と現フレームの画像との輝度値差を所定のしきい値で二値化して画素集合を検出する手段と、
    前記検出された画素集合が対象領域での検出対象であるかを判定して、判定結果を出力する手段と、
    複数のフレームにおいてそれぞれ検出された画素集合について、複数のフレーム間で同一の画素集合を対応付けて画素集合の追跡を行なう手段と、
    前記画素集合の追跡を行う手段により追跡されている画素集合に対応する領域の輝度値パターンを、現フレームから切出して、パターンマッチング処理を行うためのテンプレートとして記憶する手段と、
    現フレームの少なくとも一部の領域について、前記テンプレートとの一致度を調べる演算を順次行って、予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンの有無を検出する手段と、備え、
    前記輝度値パターンの有無を検出する手段は、前記画素集合の追跡を行う手段において追跡が行えなくなった場合に、その検出を行い、
    前記検出対象であるかを判定する手段は、追跡が行えた画素集合について、検出対象であると判定し、前記画素集合の追跡を行う手段において追跡が行えなくなった場合に、予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンが検出されたとき、当該輝度値パターンについて、検出対象であると判定することを特徴とする監視装置。
  6. 請求項に記載の監視装置において、
    前記第1の背景画像を更新する手段は、フレーム内に観測窓を設定し、該フレーム内での現フレームと前フレームの輝度値差に応じて前記しきい値を変化させることを特徴とする監視装置。
  7. 請求項5および6のいずれか一項に記載の監視装置において、
    時系列の複数フレームの画像を加算して平均化して第2の背景画像を生成すると共に更新して記憶する手段と、
    現フレームの画像と前記第2の背景画像との輝度値差を累積する手段とをさらに備え、
    前記画素集合を検出する手段は、前記所定のしきい値を、前記輝度値差の累積の大きい領域では、他の領域より高く設定することを特徴とする監視装置。
  8. 対象領域を撮像した画像に基づいて該対象領域についての監視を行う監視装置において、
    撮像した画像をフレーム単位で時系列に取り込む手段と、
    前記取り込まれた画像に基づいて生成され、更新される第1の背景画像を記憶する手段と、
    前記第1の背景画像と現フレームの画像との輝度値差を所定のしきい値で二値化して画素集合を検出する手段と、
    前記画素集合に対応する領域の輝度値パターンを、現フレームから切出して、一致度を調べる演算を行うためのテンプレートとして記憶する手段と、
    現フレームの少なくとも一部の領域について、前記テンプレートとの一致度を調べる演算を順次行って、予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンの有無を検出する手段と、
    予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンが検出されたとき、当該輝度値パターンについて、検出対象であると判定する手段と、
    現フレームの画像と前記第2の背景画像との輝度値差を累積する手段と、を備え、
    前記画素集合を検出する手段は、前記所定のしきい値を、前記輝度値差の累積の大きい領域では、他の領域より高く設定することを特徴とする監視装置。
  9. 対象領域を撮像した画像に基づいて該対象領域についての監視を行う監視装置において、
    撮像した画像をフレーム単位で時系列に取り込む手段と、
    前記取り込まれた画像に基づいて生成され、更新される第1の背景画像を記憶する手段と、
    前記第1の背景画像と現フレームの画像との輝度値差を所定のしきい値で二値化して画素集合を検出する手段と、
    前記画素集合に対応する領域の輝度値パターンを、現フレームから切出して、一致度を調べる演算を行うためのテンプレートとして記憶する手段と、
    現フレームの少なくとも一部の領域について、前記テンプレートとの一致度を調べる演算を順次行って、予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンの有無を検出する手段と、
    予め定めた値以上の一致度を有する輝度値パターンが検出されたとき、当該輝度値パターンについて、検出対象であると判定する手段と、
    時系列の複数フレームの画像を加算して平均化して第2の背景画像を生成すると共に更新して記憶する手段と、を備え、
    前記輝度値パターンの有無を検出する手段は、検出した輝度値パターンの領域における前記第2の背景画像の輝度値パターンと前記テンプレートとの一致度を演算し、
    前記検出対象であると判定する手段は、前記テンプレートと前記現フレーム画像の輝度値パターンとの一致度が所定の値より高く、かつ、前記テンプレートと前記第2の背景画像の輝度値パターンとの一致度が所定の値より低い場合、当該現フレームの輝度値パターンが検出対象であると判定することを特徴とする監視装置。
  10. 請求項9に記載の監視装置において、
    現フレームの画像と前記第2の背景画像との輝度値差を累積する手段をさらに備え、
    前記画素集合を検出する手段は、前記所定のしきい値を、前記輝度値差の累積の大きい領域では、他の領域より高く設定することを特徴とする監視装置。
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