JP4116740B2 - 情報記録媒体、情報記録方法、情報記録装置および情報再生装置 - Google Patents
情報記録媒体、情報記録方法、情報記録装置および情報再生装置 Download PDFInfo
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、情報記録媒体、情報記録方法、情報記録装置および情報再生装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
セクタ構造を有する情報記録媒体として光ディスクがある。近年、高密度化、大容量化が進んでおり、信頼性の確保が重要となっている。この信頼性を確保するため、光ディスク装置は、ディスク上に記録再生できないセクタ(これを欠陥セクタと呼ぶ)を、状態のよい他のセクタで交替する欠陥管理を行っている。このような欠陥管理については、国際標準化機構(ISO)から、90mm光ディスクに対して、ISO/IEC10090(以下ISO規格と略す)が公開されている。
【0003】
以下、背景技術の一つとして、DVD規格に採用されているECCブロックと、ISO規格の欠陥管理方法とについて簡単に説明する。
【0004】
図17は、ディスク1の物理構造を示す。円盤状のディスク1には、同心円状またはスパイラル状に複数のトラック2が形成されている。複数のトラック2のそれぞれは、複数のセクタ3に分割されている。ディスク1の領域は、1以上のディスク情報領域4と、データ記録領域5とを含む。
【0005】
ディスク情報領域4には、ディスク1をアクセスするために必要なパラメータが格納されている。図17に示される例では、ディスク情報領域4は、ディスク1の最内周側と最外周側とにそれぞれ設けられている。最内周側のディスク情報領域4は、リードイン(lead−in)領域とも呼ばれる。最外周側のディスク情報領域4は、リードアウト(lead−out)領域とも呼ばれる。
【0006】
データの記録再生はデータ記録領域5に対して行われる。データ記録領域5の各々のセクタ3には物理セクタ番号という絶対番地が予め割り当てられている。
【0007】
図18Aは、誤り訂正符号の計算単位であるECCブロックの構成を示す。ECCブロックは、172バイト×48行に配置されたメインデータと、その1行毎に(横方向に)誤り訂正符号を計算した内符号パリティPIと、その1列毎に(縦方向に)誤り訂正符号を計算した外符号パリティPOとを含む。
【0008】
内符号パリティと外符号パリティとを用いた誤り訂正方法は、一般的に積符号を用いた誤り訂正方法と呼ばれる。積符号を用いた誤り訂正方法は、ランダムエラーとバーストエラー(局所的に集中した誤り)の両方に強い誤り訂正方法である。例えば、ランダムエラーに加えて、引っ掻き傷で2行分のバーストエラーが発生した場合を考えてみる。バーストエラーは、外符号から見れば殆どが2バイト誤りなので訂正できる。ランダムエラーが多く存在した列は、外符号で訂正できずに誤りが残るが、この残った誤りは内符号によって大抵の場合訂正できる。内符号によっても誤りが残ったとしても、再び外符号で訂正すれば、さらに誤りの減らすことができる。DVDでは、このような積符号を採用したことによって、パリティの冗長度を抑えながら、十分な訂正能力が実現されている。言い換えれば、パリティの冗長度を抑えた分、ユーザデータの容量を高めることができている。
【0009】
より大容量のDVDでは、高い誤り訂正能力と低い冗長度を両立させるために、1つのECCブロックは16セクタから構成される。但し、図18Aでは便宜上、4つのセクタからECCブロックが構成されるとする。
【0010】
図18Bは、ECCブロックに含まれるセクタの構成を示す。ECCブロックの外符号パリティは複数の行に分割され、各セクタに均等に配分される。その結果、1つの記録セクタは、182バイト×13行のデータから構成される。
【0011】
上位制御装置(一般的にはホストコンピュータが相当する)は、光ディスク装置に対して、セクタ単位に記録もしくは再生の命令を行う。あるセクタの再生を命令されると、光ディスク装置は、そのセクタを含むECCブロックをディスクから再生して、誤り訂正を施した後、指定されたセクタに相当するデータ部分だけを送り返す。あるセクタの記録を命令されると、光ディスク装置は、そのセクタを含むECCブロックをディスクから再生して、誤り訂正を施した後、指定されたセクタに相当するデータ部分を上位制御装置から受け取った記録データに置き換え、そのECCブロックについて誤り訂正符号を再計算して付け直し、そのセクタを含むECCブロックをディスクに記録する。特に、このような記録動作を、リード・モディファイド・ライト(Read Modified Write)と呼ぶ。
【0012】
以下の説明において、ブロックとは、上述したECCブロックを意味する。
【0013】
図19は、ISO規格の欠陥管理方法におけるディスク1の物理空間の例を示す。データ記録領域5は、ボリューム空間6とスペア領域9とを含む。
【0014】
ボリューム空間6は、論理セクタ番号と呼ばれる連続的な番地によって管理される。ボリューム空間6は、論理ボリューム空間6aと、論理ボリューム空間6aの構造を示すボリューム構造6bとを含む。
【0015】
スペア領域9は、ボリューム空間6に欠陥セクタが生じた場合にその欠陥セクタの代わりに使用され得る少なくとも1つのセクタを含む。
【0016】
図19に示される例では、ルートディレクトリ(図19では”ROOT”と示されている)の直下に、ファイルA(図19では”File−A”と示されている)が存在する。ルートディレクトリのデータエクステントに含まれるデータブロックa〜データブロックcのうちデータブロックcが欠陥ブロックである。欠陥ブロックcは、スペア領域9の#1スペアブロックによって交替されている。ファイルAのデータエクステントに含まれるデータブロックd〜データブロックgのうちデータブロックfが欠陥ブロックである。欠陥ブロックfは、スペア領域9の#2スペアブロックによって交替されている。
【0017】
欠陥ブロックとスペア領域9のスペアブロックとの交替関係は、2次欠陥リスト(Secondary Defect List;SDL)に登録されている。SDLは、欠陥管理情報の一部として欠陥管理情報領域に格納されている。
【0018】
さらに最近では、書換型の光ディスクも再生専用の光ディスクと同様に、より安価なカートリッジなしの裸ディスクで利用しようとする動きもある。欠陥管理の観点から見ると、裸ディスクは指紋が付き易いので、欠陥セクタが予想以上に増加することが懸念される。そこで、従来は固定であったスペア領域を、動的に拡張可能な手法が検討されている。
【0019】
続いて、光ディスクの大容量化と、動画の圧縮技術の実用化に伴い、動画を光ディスクに記録および再生する用途が拓けてきた。動画といったリアルタイム性を要求する用途の場合に、従来の欠陥管理の方式では、問題がある。つまり、欠陥セクタを物理的に距離の離れたスペアセクタで交替すると、光ヘッドを移動するために、余分な時間がかかり、リアルタイム性を保証できなくなる。そこで、欠陥セクタから離れた位置のスペアセクタで交替する方法に取って代わる欠陥管理方法が検討されている。
【0020】
以下、背景技術の2つ目として、検討されているAVデータ(すなわち、オーディオビデオデータ)を記録再生する方法を説明する。
【0021】
図20Aおよび図20Bは、AVデータの記録再生におけるディスク上のAVデータの配置図である。図20Aおよび図20Bにおいて、沿え字hは16進数を示す。
【0022】
図20Aは、欠陥セクタがない場合のAVデータの配置図である。欠陥セクタが無ければ、#1データから#4データまでのAVデータは、連続した論理セクタ番号(LSN)を持つセクタに記録することができる。また、連続した論理セクタ番号を持つセクタを再生することにより、AVデータを再生することができる。
【0023】
図20Bは、欠陥セクタがある場合のAVデータの配置図である。図20Bは、論理セクタ番号がnからn+0Fhまでの16セクタがデータを記録中に欠陥セクタとして検出された例を示している。この場合、検出された欠陥セクタを含むECCブロックはスキップされる。その結果、#3データと#4データは、論理セクタ番号がn+10hからn+1Fhまでのセクタと、論理セクタ番号がn+20hからn+2Fhまでのセクタとにそれぞれ記録される。このようなECCブロック単位のスキップ動作は、ブロックスキップと呼ばれる。
【0024】
図21は、AVデータの記録再生におけるディスク1の物理空間の例を示す。
【0025】
図21に示される例では、ルートディレクトリ(図21では”ROOT”と示されている)の直下に、AVデータを内容として含むファイルA(図21では”File−A”と示されている)が存在する。ルートディレクトリのデータエクステントに含まれるデータブロックa〜データブロックcのうちデータブロックcが欠陥ブロックである。欠陥ブロックcは、スペア領域9の#1スペアブロックによって交替されている。ファイルAのAVデータエクステントを記録しようとした領域において欠陥ブロックfが検出されたと仮定する。この場合、欠陥ブロックfはスキップされる。その結果、ファイルAのAVデータエクステントは、データブロックdとデータブロックeとを含むAVデータエクステントIと、データブロックgとデータブロックhとを含むAVデータエクステントIIとに分割される。
【0026】
欠陥ブロックcがスペア領域9の#1スペアブロックに交替されていることは、SDLに登録されている。しかし、欠陥ブロックfは、SDLには登録されない。欠陥ブロックfはスキップされただけであり、欠陥ブロックfにはスペアブロックが割り当てられていないし、交替もされていないからである。
【0027】
以下、図22A〜図22Cを参照して、SDLに登録されていない欠陥ブロックが存在することの問題を説明する。
【0028】
図22Aは、正常に記録されたECCブロックを示す。ECCブロックは、複数のセクタにわたって記録される。各セクタは、物理セクタ番号などが記載されたIDから始まる。このIDに続く領域にデータが記録される。そのデータは、メインデータに誤り訂正符号を付加し、誤り訂正符号が付加されたメインデータをさらにインタリーブすることによって得られる(図18参照)。
【0029】
図22Bは、上書きに失敗したECCブロックを示す。図22Aに示されるECCブロックに、新しいデータを上書きする場合、新しいメインデータに応じた誤り訂正符号が付加される。図22Bに示される例では、3つめのセクタのIDが不良IDであったために、最初の2つのセクタまでが新しいECCブロックのデータに書き換えられて、残りの2つのセクタが古いECCブロックのデータのままになっている。
【0030】
図22Cは、上書きに失敗したECCブロックの再生データの構造を示す。図22Bに示される4つのセクタを再生すると、2つのデータが入り混じってしまう。図22Cでは、2つのデータは、斜線の向きが異なるように表示されている。このことは、外符号パリティPOを用いた縦方向において、エラー訂正が常に失敗することを意味する。
【0031】
上述した説明で分かるように、一度でも途中で記録に失敗したブロックは、再生することができないブロックになる。このブロックの一部のセクタにデータを記録するためには、リード・モディファイド・ライト動作が必要になる。しかし、再生することができないブロックに対するリード・モディファイド・ライト動作は、常に失敗する。従って、このブロックは、二度と記録することができないブロックになる。このブロックは、後に交替もできないブロックでもある。なぜなら、リード・モディファイド・ライト動作と同様に交替先のブロックに移動すべきデータをこのブロックから再生できないからである。
【0032】
【発明が解決しようとする課題】
固定サイズのスペア領域を対象としたISO規格の欠陥管理方法に、動的に拡張可能なスペア領域の手法を取り入れようとすると、従来はあり得なかった一時的にスペア領域が枯渇する(すなわち、利用可能なスペア領域が存在しない)という事態が発生する。一時的にスペア領域が枯渇したときに検出された欠陥ブロックを管理する手法は検討されていなかった。この管理されていなかった欠陥ブロックに対するリード・モディファイド・ライト動作が失敗するため、欠陥ブロックにデータをセクタ単位で記録することはできないという問題点があった。
【0033】
また、AVデータをディスクに記録再生する場合においても、スキップされた欠陥ブロック対するリード・モディファイド・ライト動作が失敗する。従って、上述した問題点と同一の問題点があった。
【0034】
本発明は、上記問題点に鑑み、交替先のスペアブロックが存在しない場合でも欠陥ブロックを管理し、リード・モディファイド・ライト動作が失敗する確率を下げることにより、信頼性を高めた情報記録媒体、情報記録方法、情報記録装置および情報再生装置を提供することを目的とする。
【0035】
【課題を解決するための手段】
本発明の情報記録媒体は、ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体であって、前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と、前記交替領域の位置に関する第2位置情報とをさらに含み、前記第2位置情報は、その値が前記交替領域の位置を示す値であるか交替先がないことを示す所定値であるかに基づいて、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを示し、これにより、上記目的が達成される。
【0036】
本発明の情報記録方法は、ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体に情報を記録する情報記録方法であって、前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と前記交替領域の位置に関する第2位置情報とを含み、前記情報記録方法は、前記欠陥領域を検出するステップと、前記第2位置情報を前記欠陥管理情報領域に記録するステップとを包含し、前記第2位置情報は、その値が前記交替領域の位置を示す値であるか交替先がないことを示す所定値であるかに基づいて、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを示し、これにより、上記目的が達成される。
【0037】
本発明の情報記録装置は、ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体に情報を記録する情報記録装置であって、前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と前記交替領域の位置に関する第2位置情報とを含み、前記情報記録装置は、前記欠陥領域を検出する検出部と、前記交替領域の位置に関する第2位置情報を前記欠陥管理情報領域に記録する記録部とを備え、前記第2位置情報は、その値が前記交替領域の位置を示す値であるか交替先がないことを示す所定値であるかに基づいて、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを示し、これにより、上記目的が達成される。
【0038】
本発明の情報再生装置は、ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体に記録された情報を再生する情報再生装置であって、前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と前記交替領域の位置に関する第2位置情報とを含み、前記情報再生装置は、前記第2位置情報を参照することにより、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを判定する判定部と、前記判定結果に応じて、前記ユーザデータの再生を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されていない場合には、前記欠陥領域の再生をスキップし、これにより、上記目的が達成される。
【0057】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。
【0058】
(実施の形態1)
ディスク1は、円盤状の書換型の情報記録媒体である。ディスク1としては、DVD−RAMを含む任意の情報記録媒体が使用され得る。データはディスク1に記録され得る。ディスク1に記録されたデータは再生され得る。データの記録再生は、セクタ単位またはブロック単位に行われる。
【0059】
ディスク1の物理構造は、図17に示される構造と同一である。従って、ここでは、その説明を省略する。
【0060】
図1Aは、ディスク1の物理空間の構造を示す。ディスク1の領域は、1以上のディスク情報領域4と、データ記録領域5とを含む。図1に示される例では、ディスク情報領域4は、ディスク1の最内周側と最外周側とにそれぞれ設けられている。最内周側のディスク情報領域4は、リードイン(lead−in)領域とも呼ばれる。最外周側のディスク情報領域4は、リードアウト(lead−out)領域とも呼ばれる。
【0061】
データの記録再生は、データ記録領域5に対して行われる。データ記録領域5の全セクタには物理セクタ番号(Physical Sector Number;以下、PSNと略称する)という絶対番地が予め割り当てられている。
【0062】
データ記録領域5は、ボリューム空間6と、第1スペア領域7とを含む。
【0063】
ボリューム空間6は、ユーザデータを格納するために用意された領域である。ボリューム空間6をアクセスするために、ボリューム空間6に含まれる各セクタに論理セクタ番号(Logical Sector Number;以下、LSNと略称する)が割り当てられている。LSNを用いてディスク1のセクタにアクセスすることにより、データの記録再生が行われる。
【0064】
第1スペア領域7は、ボリューム空間6に欠陥セクタが生じた場合にその欠陥セクタの代わりに使用され得る少なくとも1つのセクタを含む。第1スペア領域7は、ボリューム空間6よりディスク1の内周側に配置されている。これは、ファイル管理情報(未使用空間管理情報やルートディレクトリのファイルエントリなど)を格納する領域において欠陥セクタが発生した場合に、その欠陥セクタの交替処理を高速に行うためである。ファイル管理情報は、論理セクタ番号”0”が割り当てられるセクタの近傍に格納される。従って、第1スペア領域7をボリューム空間6よりディスク1の内周側に配置することにより、欠陥セクタと交替セクタとの間のシーク距離を小さくすることができる。これにより、欠陥セクタの交替処理が高速化される。ファイル管理情報がアクセスされる頻度は高く、かつ、ファイル管理情報には高いデータ信頼性が求められる。従って、ファイル管理情報を格納する領域において発生した欠陥セクタの交替処理を高速に行うことは、きわめて有用である。
【0065】
ボリューム空間6は、論理ボリューム空間6aと、論理ボリューム空間6aの構造を示すボリューム構造6bとを含む。論理ボリューム空間6aには、論理ボリューム空間6aのセクタが使用済みか未使用かを示す未使用空間管理情報と、ファイルの内容が格納された1以上のデータエクステントと、そのファイルに対応する1以上のデータエクステントが登録されたファイルエントリとが格納される。これらの情報を用いてファイルが管理される。
【0066】
ディスク情報領域4は、制御データ領域4aと欠陥管理情報領域4bとを含む。欠陥管理情報領域4bには、欠陥セクタを管理するための欠陥管理情報10が格納される。
【0067】
欠陥管理情報10は、ディスク定義構造11と、1次欠陥リスト(Primary Defect List;以下、PDLと略称する)12と2次欠陥リスト(Second Defect List;以下、SDLと略称する)13とを含む。
【0068】
PDL12は、ディスク1の出荷時の検査において検出された欠陥セクタを管理するために使用される。ディスク1の出荷時の検査は、通常、ディスク1の製造者によってなされる。
【0069】
SDL13は、ユーザがディスク1を使用中に検出された欠陥セクタを管理するために使用される。
【0070】
図1Bは、SDL13の構造を示す。
【0071】
SDL13は、SDLであることを示す識別子を含む2次欠陥リストヘッダ(SDLヘッダ)20と、SDLに登録されているSDLエントリ22の数を示す情報(SDLエントリ数情報)21と、1以上のSDLエントリ22(図1Bに示される例では、第1エントリ〜第mエントリ)とを含む。なお、SDLエントリ数情報21の値がゼロであることは、SDLに登録されている欠陥セクタがないことを示す。
【0072】
図1Cは、SDLエントリ22の構造を示す。
【0073】
SDLエントリ22は、状態フィールド22aと、欠陥セクタの位置を示す情報を格納するためのフィールド22bと、欠陥セクタに交替する交替セクタの位置を示す情報を格納するためのフィールド22cとを含む。
【0074】
状態フィールド22aは、欠陥セクタが交替セクタに交替されているか否かを示すために使用される。欠陥セクタの位置は、例えば、欠陥セクタの物理セクタ番号によって表現される。交替セクタの位置は、例えば、交替セクタの物理セクタ番号によって表現される。
【0075】
例えば、状態フィールド22aは、1ビットのフラグ22a−1と予約領域22a−2とを含んでいてもよい。例えば、フラグ22a−1の値が1であることは、欠陥セクタが交替セクタに交替されていないことを示す。フラグ22a−1の値が0であることは、欠陥セクタが交替セクタに交替されていること示す。
【0076】
あるいは、状態フィールド22aは、1ビットの枯渇フラグ22a−3と、1ビットのAVフラグ22a−4と、予約領域22a−5とを含んでいてもよい(図1D参照)。枯渇フラグ22a−3およびAVフラグ22a−4は、それぞれ、欠陥セクタが交替セクタに交替されていない要因を示すフラグである。例えば、枯渇フラグ22a−3の値が1であることは、第1スペア領域7が枯渇したために、欠陥セクタが交替セクタに交替されていないことを示す。例えば、AVフラグ22a−4の値が1であることは、検出された欠陥セクタがAVデータをディスク1に記録している間に検出された欠陥セクタであるため、その欠陥セクタが交替セクタに交替されていないことを示す。
【0077】
あるいは、状態フィールド22aを設ける代わりに、交替セクタの位置を示す情報を格納するためのフィールド22cに「交替先なし(すなわち、欠陥セクタが交替セクタに交替されていない)」旨の表明を示す所定の値を挿入するようにしてもよい(図1E参照)。その所定の値は、例えば、0である。
【0078】
なお、図1C〜図1Eに示されるSDLエントリ22のフォーマットは一例であり、SDLエントリ22のフォーマットがこれらに限定されるわけではない。欠陥セクタが交替セクタに交替されているか否かを示す状態情報がSDLに含まれる限り、SDLエントリ22は任意のフォーマットをとることができる。
【0079】
例えば、状態フィールド22aの値が1である場合において、フィールド22cの値を所定の値に設定することによって、識別可能な状態の数を増やすこともできる。例えば、フィールド22cの値が0に設定されていることは、新規に検出された欠陥セクタが交替セクタに交替されておらず、交替セクタが割り当てられていないことを示す。例えば、フィールド22cの値が0以外の値に設定されていることは、以前に検出された欠陥セクタがフィールド22cによって特定される交替セクタに交替されていたが、その交替がキャンセルされたことを示す。
【0080】
さらに、上述した説明では、セクタ単位で欠陥管理を行っているが、複数のセクタを含むブロック単位で欠陥管理を行うようにしてもよい。この場合には、欠陥セクタの位置を示す情報の代わりに、欠陥ブロックの位置を示す情報(例えば、欠陥ブロックの先頭セクタの物理セクタ番号)をSDLに登録し、交替セクタの位置を示す情報の代わりに、交替ブロックの位置を示す情報(例えば、交替ブロックの先頭セクタの物理セクタ番号)をSDLに登録するようにすればよい。誤り訂正を行う単位であるECCブロック単位で欠陥管理を行うことも可能である。
【0081】
このように、欠陥領域(欠陥セクタまたは欠陥ブロック)が交替領域(交替セクタまたは交替ブロック)に交替されているか否かを示す状態情報を欠陥管理情報領域に格納することにより、欠陥領域は検出されているが、その欠陥領域が交替領域に交替されていないという状態を管理することが可能になる。
【0082】
図2は、AVデータを内容として含むファイルAをディスク1に記録した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す。
【0083】
図2に示される例では、ルートディレクトリ(図2では”ROOT”と示されている)の直下に、ファイルA(図2では”File−A”と示されている)が存在する。ルートディレクトリのデータエクステントに含まれるデータブロックa〜データブロックcのうちデータブロックcが欠陥ブロックである。欠陥ブロックcは、第1スペア領域7の#1スペアブロックによって交替されている。ファイルAのAVデータエクステントを記録しようとした領域において欠陥ブロックfが検出されたと仮定する。この場合、欠陥ブロックfはスキップされる。その結果、ファイルAのAVデータエクステントは、データブロックdとデータブロックeとを含むAVデータエクステントI(File−A)とデータブロックgとデータブロックhとを含むAVデータエクステントII(File−A)とに分割される。
【0084】
SDL13の第1番目のSDLエントリ22は、欠陥ブロックcが第1スペア領域7の#1スペアブロックに交替されていることを示す。
【0085】
SDL13の第2番目のSDLエントリ22は、AVデータをディスク1に記録する際に検出され、かつ、スキップされた欠陥ブロックfが交替ブロックに交替されていないことを示す。
【0086】
図3は、AVデータを内容として含むファイルAをディスク1に記録した後に、AVデータ以外のデータを内容として含むファイルBをディスク1に記録した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す。
【0087】
図3に示される例では、ファイルBのデータエクステントを記録する場所として、欠陥ブロックfが指定される。その結果、欠陥ブロックfは第1スペア領域7の#2スペアブロックに交替される。この交替処理に伴って、SDL13の第2番目のSDLエントリ22の状態フィールド22aの値が1から0に更新され、#2スペアブロックの位置を示す情報がフィールド22cに格納される。
【0088】
ここで、ファイルBのデータエクステントのサイズは1つのブロックのサイズに等しいと仮定する。ファイルBのデータエクステントの構成情報はファイルBのファイルエントリに記載される。ファイルBに対応するLSNは未使用空間管理情報において使用済みと記載される。ルートディレクトリのデータエクステントにファイルBが登録される。
【0089】
もし、光ディスク装置が欠陥ブロックfがAVデータを記録しようとして失敗した欠陥ブロックであることを知らずに、欠陥ブロックfの一部のセクタにデータを記録しようとすると、上記のようにはならない。その理由は、次の通りである。光ディスク装置は、記録を要求されたセクタと同じECCブロックに属する他のセクタのデータを変化させないために、リード・モディファイド・ライト動作を行う。光ディスク装置は、リード・モディファイド・ライト動作におけるデータ再生を試みるが、常に失敗する。結果として、スペアブロックに記録するのに必要なECC単位のデータを得られない為、交替処理もできない。
【0090】
もし、光ディスク装置が欠陥ブロックfがAVデータを記録しようとして失敗した欠陥ブロックであると分かっていれば、欠陥ブロックfには有効なユーザデータが記録されていないと断定することができる。なぜなら、AVデータの記録はリアルタイムに行われることが重視されるために、AVデータは、ECCブロック単位でディスク1に記録されることが要求されるからである。言いかえれば、ECCブロックの一部だけのセクタを書き換えることは要求されないのである。従って、スキップされた欠陥ブロックに対して、記録を要求されたセクタと同じECCブロックに属する他のセクタのデータを変化させないためのリード・モディファイド・ライト動作をする必要がない。そこで、他のセクタのデータを0で埋めることによりECCブロックを生成し、交替先のスペアブロックにそのECCブロックを記録することが可能となる。
【0091】
図4は、スペア領域に含まれる利用可能な交替領域が一時的に枯渇(不足)した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す。
【0092】
図2に示される物理空間の例と比較して、データ記録領域5に拡張可能な第2スペア領域8が割り当てられている。第2スペア領域8の割り当てに伴い、ボリューム空間6のサイズと論理ボリューム空間6aのサイズとは第2スペア領域8のサイズの分だけ小さくなる。第2スペア領域8の割り当てに先だって、ディスク1の外周側に配置されているボリューム構造6bがディスク1の内周方向に移動される。未使用空間管理情報のサイズは、論理ボリューム空間6aのサイズに応じて調整される。
【0093】
図4に示される例では、ルートディレクトリ(図4では”ROOT”と示されている)の直下に、ファイルA(図4では”File−A”と示されている)とファイルB(図4では”File−B”と示されている)と記録途中のファイルC(図4では”File−C”と示されている)とが存在する。
【0094】
ルートディレクトリのデータエクステントに含まれるデータブロックcが欠陥ブロックである。欠陥ブロックcは、第1スペア領域7の#1スペアブロックによって交替されている。
【0095】
ファイルAのデータエクステントに含まれるデータブロックfが欠陥ブロックである。欠陥ブロックfは、第1スペア領域7の#2スペアブロックによって交替されている。
【0096】
ファイルBのデータエクステントに含まれるデータブロックhとデータブロックjとが欠陥ブロックである。欠陥ブロックhと欠陥ブロックjとは、それぞれ、第2スペア領域8の#3スペアブロックと#4スペアブロックとによって交替されている。ファイルCのデータエクステントとして記録しようとしたデータブロックmは、記録中に欠陥ブロックであることが検出されたが、第1スペア領域7および第2スペア領域8において利用可能なスペアブロックが存在しなかった。このため、ファイルCは不完全な状態にある。
【0097】
SDL13には、図1Bに示されるSDL13の構造と比較して、第2スペア領域8の位置を示す情報を格納するためのフィールド23が追加されている。第2スペア領域8の位置を示す情報として、例えば、第2スペア領域8の先頭セクタの物理セクタ番号がフィールド23に格納される。フィールド23は、第2スペア領域8を動的に拡張するために設けられている。
【0098】
SDL13の第1番目のSDLエントリ22は、欠陥ブロックcが第1スペア領域7の#1スペアブロックに交替されていることを示す。
【0099】
SDL13の第2番目のSDLエントリ22は、欠陥ブロックfが第1スペア領域7の#2スペアブロックに交替されていることを示す。
【0100】
SDL13の第3番目のSDLエントリ22は、欠陥ブロックhが第2スペア領域8の#3スペアブロックに交替されていることを示す。
【0101】
SDL13の第4番目のSDLエントリ22は、欠陥ブロックjが第2スペア領域8の#4スペアブロックに交替されていることを示す。
【0102】
SDL13の第5番目のSDLエントリ22は、欠陥ブロックmがスペアブロックに交替されていないことを示す。
【0103】
図5は、第2スペア領域8を拡張した後にファイルCの記録をやり直した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す。
【0104】
図5に示されるように、第2スペア領域8が拡張されている。ボリューム空間6のサイズと論理ボリューム空間6aのサイズとは、第2スペア領域8が拡張された分だけ小さくなる。
【0105】
第2スペア領域8の拡張に先だって、ディスク1の外周側に配置されているボリューム構造6bがディスク1の内周方向に移動される。未使用空間管理情報のサイズは、論理ボリューム空間6aのサイズに応じて調整される。
【0106】
ファイルCのデータエクステントに含まれるデータブロックmは、拡張された第2スペア領域8の#5スペアブロックによって交替されている。ファイルCのデータエクステントは3つのデータブロックl、m、nから構成される。ファイルCのデータエクステントの構成情報がファイルCのファイルエントリに記載される。ファイルCに対応するLSNは未使用空間管理情報において使用済みと記載される。ルートディレクトリのデータエクステントにファイルCが登録される。
【0107】
SDL13の第5番目のSDLエントリ22は、データブロックmが拡張された第2スペア領域8の#5スペアブロックに交替されていることを示す。
【0108】
AVデータを記録しようとして失敗した場合と異なり、AVデータ以外のデータを記録しようとして失敗した場合は、欠陥ブロックに有効なユーザデータがあるかも知れない。従って、そのような欠陥ブロックをリカバリする処理は、欠陥ブロックに有効なユーザデータが含まれていない場合に比較して幾分複雑になる。
【0109】
交替ブロックが割り当てられていない欠陥ブロック(ECCブロック)に含まれるセクタにデータを記録することを光ディスク装置が要求されたと仮定する。この場合、光ディスク装置は、そのセクタが含まれるECCブロック内の他のセクタのそれぞれに対して、セクタ毎に独立した内符号パリティPI(図22C参照)だけを用いてデータを再生し、その再生されたデータを用いてリード・ディファイド・ライト動作を行う。
【0110】
このように、外符号パリティPOを使わないために誤り訂正能力は低くなるが、内符号パリティPIで訂正できる範囲の誤りであれば、その誤りを訂正することができる。
【0111】
なお、欠陥ブロックに有効なユーザデータが存在しないときに限り、交替ブロクが割り当てられていない欠陥ブロックをSDLに登録する場合には、欠陥ブロックをリカバリする処理は、上述したAVデータを記録しようとして失敗した場合の処理と同様である。
【0112】
以上のように、リアルタイム性が要求されるデータ(例えば、AVデータ)をディスク1に記録する際に欠陥領域が検出された場合には、そのデータはその欠陥領域には記録されない(すなわち、その欠陥領域はスキップされる)。その欠陥領域の位置は、ディスク1の欠陥管理情報領域4bに書き込まれる。また、その欠陥領域が交替領域に交替されていないことを示す状態情報がディスク1の欠陥管理情報領域4bに書き込まれる。その欠陥領域にリアルタイム性が要求されないデータ(例えば、AVデータ以外のデータ)を記録することが要求された場合には、リード・モディファイド・ライト動作を行うことなく、その欠陥領域が交替領域に交替される。その交替領域の位置は、ディスク1の欠陥管理情報領域4bに書き込まれる。
【0113】
このように、常に失敗することが予めわかっているリード・モディファイド・ライト動作を回避し、その欠陥領域を交替領域に交替することにより、その交替領域にリアルタイム性が要求されないデータを記録することを成功させることができる。
【0114】
さらに、その欠陥領域にデータを記録することを実際に要求されるまでは、その欠陥領域に交替領域が割り当てられない。このことは、交替領域が無駄に消費されないという利点を提供する。
【0115】
また、スペア領域が拡張可能な領域である場合には、そのスペア領域に含まれる利用可能な交替領域が一時的に不足することが起こり得る。スペア領域に含まれる利用可能な交替領域の一時的な不足により、検出された欠陥領域に交替領域を割り当てることができない場合には、その欠陥領域の位置は、ディスク1の欠陥管理情報領域4bに書き込まれる。また、その欠陥領域に交替領域が割り当てられていなくて、交替されていないことを示す状態情報がディスク1の欠陥管理情報領域4bに書き込まれる。スペア領域が拡張されて利用可能な交替領域が確保された後、その欠陥領域に交替領域が割り当てられ、それで交替される。その交替領域の位置は、ディスク1の欠陥管理情報領域4bに書き込まれる。
【0116】
なお、上述した情報記録媒体では、欠陥領域が検出された時点でその欠陥領域に交替領域が割り当てられるのではなく、欠陥領域に相当する論理ボリューム空間に有効なデータが記録される時点でその欠陥領域に交替領域が割り当てられる。このような情報記録媒体は、スペア領域を有効に利用することができるという点で優位性を有している。
【0117】
スペア領域を有効に利用することによる優位性は、リード・モディファイド・ライト動作を必要とする誤り訂正コードの構成に依存するものではない。
【0118】
(実施の形態2)
以下、実施の形態1で説明したディスク1に情報を記録し、または、ディスク1に記録された情報を再生する情報記録再生システムの一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0119】
図6は、AVデータをディスク1に記録し、または、ディスク1に記録されたAVデータを再生する原理を示す概念図である。
【0120】
AVデータをディスク1に記録する場合には、論理ボリューム空間6a内の未使用空間管理情報が参照される。未使用空間管理情報に基づいて、論理ボリューム空間6a内の未使用領域が検索される。連続的に未使用な領域のブロック数は、記録しようとするAVデータに必要なブロック数より所定数以上大きいという条件を満たすことが要求される。ここで、その所定数は、スキップが許容できるブロック数に相当する。検索の結果、その条件を満たす未使用領域が発見された場合には、AVデータは、その未使用領域に割り付けられる。
【0121】
図6に示される例では、AVデータ63が領域61に含まれる未使用領域62に割り付けられている。領域61は、論理ボリューム空間6aの一部の領域である。未使用領域62は、ブロックB1〜ブロックB10から構成されている。
【0122】
スキップ記録命令のパラメータは、AVデータ63が割り付けられた未使用領域62(すなわち、割付領域)のサイズとAVデータ63のサイズ(すなわち、AVデータサイズ)とに基づいて生成される。
【0123】
参照番号65は、スキップ記録命令を実行した場合における記録動作を示す。
【0124】
AVデータ63を未使用領域62に記録する際に欠陥ブロックが検出される。AVデータ63は、検出された欠陥ブロックをスキップしながら未使用領域62に記録される。図6に示される例では、ブロックB4とブロックB7とが欠陥ブロックである。従って、AVデータ63の一部がブロックB1〜B3に記録され、AVデータ63の他の一部がブロックB5〜B6に記録され、AVデータ63の残りの一部がブロックB8〜B9に記録される。AVデータ63に続いてパディングデータ64がブロックB9に記録される。パディングデータ64は、パディングデータ64の終端がブロックの境界に一致するように配置される。記録動作の結果、ブロックB1〜B3、B5〜B6およびB8〜B9は使用済みになる。ブロックB4、B7およびB10は未使用である。
【0125】
欠陥ブロックB4、B7の位置は、欠陥リスト66aに蓄えられる。欠陥リスト66aの内容は、適当なタイミングでディスク1上の欠陥管理情報領域4bに格納されているSDL13に書き込まれ、必要に応じてスキップリスト66bとしてファイルシステムに報告される。ファイルシステムは、報告されたスキップリスト66bから、AVデータ63が記録された領域を示すAVデータエクステント66cの位置と、ECCブロックの端数(すなわち、一部にAVデータが記録されたECCブロックの中で、AVデータが記録されていないセクタ)を示すパディングエクステント66dの位置を求め、ファイル管理情報を更新する。
【0126】
スキップ再生命令のパラメータは、割付領域のサイズとAVデータサイズとである。
【0127】
参照番号67は、スキップ再生命令を実行した場合における再生動作を示す。
【0128】
ディスク1に記録されたAVデータ63を再生する場合には、SDL13が参照される。SDLに登録された欠陥ブロックをスキップしながら、AVデータ63が再生される。
【0129】
図7は、本発明の実施の形態2の情報記録再生システム700の構成を示すブロック図である。
【0130】
図7に示されるように、情報記録再生システム700は、システム全体の制御を行う上位制御装置710と、上位制御装置710からの命令に応じて書換型のディスク1(図7には示されていない)の記録再生制御を行うディスク記録再生ドライブ720と、磁気ディスク装置750と、ディジタルAVデータをアナログ映像・音声信号に変換して出力するAVデータ出力部760と、入力されたアナログAV信号をディジタルAVデータに変換するAVデータ入力部770と、データや制御情報を送受信するI/Oバス780とを含む。
【0131】
上位制御装置710は、制御プログラムや演算用メモリを内蔵するマイクロプロセッサを含む。上位制御装置710は、記録時に記録領域の割当てを行う記録領域割当部711と、記録したファイルのファイル管理情報を作成するファイル管理情報作成部712と、ファイル管理情報からファイルの記録位置の算出や属性情報の判別を行うファイル管理情報解釈部713と、データを一時的に格納するデータバッファメモリ714と、ディスク記録再生ドライブ720に命令を発行する命令発行部715とをさらに含む。
【0132】
命令発行部715は、欠陥領域をスキップしながら記録を行うことを要求するスキップ記録命令を発行するスキップ記録命令発行部716と、記録後にデータが記録された領域を決定する記録位置情報の返送を要求する記録位置要求命令を発行する記録位置要求命令発行部717と、欠陥領域をスキップしながら再生を行うことを要求するスキップ再生命令を発行するスキップ再生命令発行部718とを含む。
【0133】
ディスク記録再生ドライブ720は、制御プログラムや演算用メモリを内蔵するマイクロプロセッサを含む。ディスク記録再生ドライブ720は、マイクロプロセッサで制御される機構部や信号処理回路などで構成され、上位制御装置710からの命令を処理する命令処理部721と、書換型のディスク1への記録時の制御を行う記録制御部730と、書換型のディスク1からの再生時の制御を行う再生制御部740とを機能的に備えている。
【0134】
命令処理部721は、スキップ記録命令の処理を行うスキップ記録命令処理部722と、記録位置要求命令の処理を行う記録位置要求命令処理部723と、スキップ再生命令の処理を行うスキップ再生命令処理部724とを含む。
【0135】
記録制御部730は、記録時に欠陥領域を検出する欠陥領域検出部731と、記録時に検出した欠陥領域をスキップしながら記録するスキップ記録制御部732と、データを記録した位置に関する情報を格納する記録位置格納メモリ733と、記録後に記録したデータを読出すことにより正常に記録されているか否かを検査するデータ検査部734と、記録開始位置や記録長等の記録に必要となる制御情報を格納する記録制御情報メモリ735と、上位制御装置710から受領した記録データを一時的に格納する記録データ格納メモリ736と、記録時に検出しスキップした欠陥領域を欠陥管理情報に記録するスキップ位置記録部737とを含む。
【0136】
再生制御部740は、データを再生する位置に関する情報を格納する再生位置格納メモリ743と、再生位置格納メモリ743を参照して欠陥領域をスキップしながら再生するスキップ再生制御部742と、再生開始位置や再生長等の再生に必要となる制御情報を格納する再生制御情報メモリ745と、書換型のディスク1から読出したデータを一時的に格納する読出データ格納メモリ746と、欠陥管理情報からスキップすべき欠陥領域の位置を再生位置格納メモリ743に読み込むスキップ位置読込部747とを含む。
【0137】
次に、図7に示される情報記録再生システム700を用いて、AVデータを含むファイルをディスク1に記録する記録方法を説明する。
【0138】
図8は、その記録方法の各ステップを示す。
【0139】
図8において、書換型のディスク1に記録されたファイル(”AV_FILE”)のファイル管理情報はディスク1がディスク記録再生ドライブ720に挿入された時に読み出され、ファイル管理情報解釈部713によって解釈された後、上位制御装置710の内部に保持されているものとする。
【0140】
また、図8において、参照番号81は上位制御装置710によって実行される処理を示し、参照番号82はディスク記録再生ドライブ720によって実行される処理を示し、参照番号83は、上位制御装置710とディスク記録再生ドライブ720との間のI/Fプロトコルにおける命令、データ、処理結果の流れを示す。
【0141】
(ステップ801)上位制御装置710は、AVデータ入力部770を制御して、AVデータの受信動作を開始する。この時、AVデータ入力部770から入力されたAVデータは、AVデータ入力部770においてディジタルデータに変換された後、I/Oバス780を介して転送され、データバッファメモリ714に格納される。
【0142】
(ステップ802)上位制御装置710の記録領域割当部711は、AVデータの記録に先立って、ファイル管理情報解釈部713から書換型のディスク1の空き領域を示す情報を取得して、その空き領域を記録領域として割り当てる。ここで、記録領域割当部711は、再生時にAVデータが滑らかな再生が可能となるように、割り当てる領域のサイズ及び領域間の物理的な距離を考慮して、領域割当てを行う。
【0143】
(ステップ803)上位制御装置710のスキップ記録命令発行部716は、記録領域割当部711が割り当てた領域の位置情報を取得し、ディスク記録再生ドライブ720に対してスキップ記録命令である”SKIP WRITE”コマンドを発行する。この時スキップ記録命令発行部716は、”SKIP WRITE”コマンドのパラメータとして記録領域割当部711によって割り当てられた領域の位置情報と記録するサイズ情報とを指定する。さらに、”SKIP WRITE”コマンドに続いて、本コマンドで指定したサイズのデータがデータバッファメモリ714からディスク記録再生ドライブ720に転送される。
【0144】
図23Aおよび図23Bは、”SKIP WRITE”コマンドのフォーマットの例を示す。
【0145】
図23Aは、一度のコマンド発行で、割り当てられた領域と記録するデータサイズの両方を指定することができる”SKIP WRITE”コマンドのフォーマットの例を示す。バイト0には、”SKIP WRITE”コマンドであることを表明する固有の命令コードが格納される。バイト2〜5には、割り当てる領域の先頭セクタを示す論理セクタ番号が格納される、バイト6〜7には、記録するデータサイズに相当するセクタ数が格納される。バイト8〜9には、割り当てる領域サイズに相当するセクタ数が格納される。
【0146】
図23Bは、複数回のコマンド発行で、割り当てられた領域と記録するデータサイズとを指定することができる”SKIP WRITE”コマンドのフォーマットの例を示す。バイト0には、”SKIP WRITE”コマンドであることを表明する固有の命令コードが格納される。バイト1のビット0には、操作オプションが設けられている。操作オプションが1であることは割り当てられた領域を指定することを示す。操作オプションが0であることは記録するデータサイズを指定することを示す。操作オプションが1の場合、バイト2〜5には、割り当てる領域の先頭セクタを示す論理セクタ番号が格納され、バイト7〜8には、割り当てる領域サイズに相当するセクタ数が格納される。操作オプションが0の場合、バイト7〜8には、記録するデータサイズに相当するセクタ数が格納される。
【0147】
なお、図23Aおよび図23Bに示されるコマンドのフォーマットは、”SKIP WRITE”コマンドのフォーマットの一例にすぎない。割り当てられた領域の位置情報と記録するデータのサイズ情報とを指定することができる限り、”SKIP WRITE”コマンドは任意のフォーマットを採用し得る。
【0148】
(ステップ804)上位制御装置710から発行された”SKIP WRITE”コマンドを受取ったディスク記録再生ドライブ720のスキップ記録命令処理部722は、記録制御情報メモリ735と記録位置格納メモリ733とを”SKIP WRITE”コマンドに従って初期化し、スキップ記録制御部732を起動する。スキップ記録制御部732は、欠陥領域検出部731を用いて記録中の欠陥ブロック(新たに発見したものやSDLに登録済みのもの)を検出しながら、記録データ格納メモリ736からのデータをディスク1の欠陥ブロックでないブロックに記録する。欠陥ブロックが検出される毎に、記録制御情報メモリ735のスキップ可能ブロック数は1つ減じられ、記録位置格納用メモリ733に欠陥ブロックの位置が格納される。ブロックの記録に成功する毎に、記録制御情報メモリ735の記録完了ブロック数は1つ増やされる。スキップ可能ブロック数が0未満になる前に、要求されたブロック分の記録が完了すれば、正常終了となる。また、記録後に再生されたデータを検査することを指定された場合は、欠陥領域検出部731が検出した欠陥ブロックに加え、データ検査部734が検出した欠陥ブロックがスキップの対象となる。
【0149】
以上のように、スキップ記録制御部732は、記録中に検出された欠陥領域をスキップするとともに、そのスキップした位置情報を格納しながら、全てのデータを正常に記録するまで記録動作を続行する。
【0150】
(ステップ805)スキップ記録処理を実行したディスク記録再生ドライブ720は、終了ステータスを上位制御装置710に返送する。
【0151】
(ステップ806)上位制御装置710の記録位置要求命令発行部717は、ステップ804のスキップ記録処理においてスキップされた欠陥領域の位置情報を問い合わせる”REPORT SKIPPED ADDRESS”コマンドをディスク記録再生ドライブ720に発行する。
【0152】
図24Aは、”REPORT SKIPPED ADDRESS”コマンドのフォーマットの例を示す。バイト0には、”REPORT SKIPPED ADDRESS”コマンドであることを表明する固有の命令コードが格納される。バイト7〜8には、報告されるデータのサイズの上限値が格納される。
【0153】
図24Bは、”REPORT SKIPPED ADDRESS”コマンドに応答して報告されるデータのフォーマットの例を示す。バイト0〜1には、報告される位置情報の個数が格納される。バイト4以降の各4バイトには、スキップされた欠陥領域の位置情報が格納される。
【0154】
なお、図24Aに示されるコマンドおよび図24Bに示されるデータのフォーマットは、一例にすぎない。スキップされた欠陥領域の位置情報を問い合わせることができる限り、これらのコマンドまたはデータは任意のフォーマットを採用し得る。
【0155】
(ステップ812)スキップ位置記録部737は、ステップ804におけるスキップ記録処理中に記録位置格納メモリ733に格納された欠陥領域の位置情報をSDLのエントリとして登録する。このようにして、欠陥管理情報が更新される。
【0156】
(ステップ807)”REPORT SKIPPED ADDRESS”コマンドを受領したディスク記録再生ドライブ720の記録位置要求命令処理部723は、ステップ804におけるスキップ記録処理中に記録位置格納メモリ733に格納された欠陥領域の位置情報をスキップアドレスデータとして返送する。
【0157】
(ステップ808)スキップアドレスデータを受領した上位制御装置710のファイル管理情報作成部712は、ファイル管理情報を作成する。ここで、ファイル管理情報作成部712は、スキップアドレスデータによって示されるスキップされた領域以外の領域にデータが記録されたと判定してAVファイルのファイルエントリを作成し、記録されたと判定した領域に対応する未使用空間管理情報のビットを1(使用済み)に設定する。さらに、ファイル管理情報作成部712は、ステップ807において返送されたスキップアドレスデータからスキップされた領域を特定し、スキップされた領域に対応する未使用空間管理情報のビットを0(未使用)に設定する。また、ファイル管理情報作成部712は、ファイルのエクステントの終端がECCブロック途中となっている場合は、当該ECCブロックの残りの領域をパディングエクステントとして登録する。この時、パディングエクステントのエクステントタイプをパディングエクステントを意味する1に設定し、パディングエクステントに相当する未使用空間管理情報のビットを1(使用済み)に設定する。その後、ファイル管理情報作成部712は、作成されたファイル管理情報を書換型のディスク1に記録するために、そのファイル管理情報をデータバッファメモリ714に格納する。
【0158】
(ステップ809)上位制御装置710はデータバッファメモリ714に格納されたファイル管理情報を記録するためにディスク記録再生ドライブ720に従来の記録方法で記録することを要求する”WRITE”コマンドを発行する。ここで、”WRITE”コマンドのパラメータとして記録を開始するLSNと記録するセクタ数とが指定される。
【0159】
(ステップ810)ディスク記録再生ドライブ720は”WRITE”コマンドを受領し、従来どおりの記録方法に従ってファイル管理情報をディスク1に記録する。また、”WRITE”コマンドによる記録動作において検出された欠陥領域は、従来の交替方法によって交替処理が行われる。
【0160】
(ステップ811)ディスク記録再生ドライブ720は、”WRITE”コマンドによって指定された全てのデータ記録が完了すれば、終了ステータスを上位制御装置710に返送する。
【0161】
なお、ステップ812の実行は、ステップ804の直後に行ってもよいし、ステップ811が終了してから所定時間以上、上位制御装置710からの要求がないときに行ってもよい。
【0162】
以上のように、ディスク記録再生ドライブ720は、リアルタイム性を要求されるAVデータをディスク1に記録する際に欠陥領域を検出し、その欠陥領域をスキップする。スキップされた欠陥領域には交替領域は割り当てられない。スキップされた欠陥領域の位置が書換型のディスク1の欠陥管理情報領域4bに記録される。
【0163】
次に、図7に示される情報記録再生システム700を用いて、ディスク1に記録されたAVデータを含むファイルを再生する再生方法を説明する。
【0164】
図9は、その再生方法の各ステップを示す。
【0165】
図9において、参照番号91は上位制御装置710によって実行される処理を示し、参照番号92はディスク記録再生ドライブ720によって実行される処理を示し、参照番号93は、上位制御装置710とディスク記録再生ドライブ720との間のI/Fプロトコルにおける命令、データ、処理結果の流れを示す。
【0166】
(ステップ901)ディスク記録再生ドライブ720は、書換型のディスク1の装着時および欠陥管理情報の更新時に、スキップ位置読込部747を用いて書換型のディスク1上の欠陥管理情報を読み出し、再生位置格納メモリ743に格納する。
【0167】
(ステップ902)上位制御装置710の記録領域割当部711は、ステップ802において以前に割り当てたAVデータ記録領域を再生領域として割り当てる。
【0168】
(ステップ903)上位制御装置710のスキップ再生命令発行部718は、ステップ902において割り当てた領域の位置情報を取得し、ディスク記録再生ドライブ720に対してスキップ再生命令である”SKIP READ”コマンドを発行する。スキップ再生命令発行部718は、”SKIP READ”コマンドのパラメータとして、ステップ902において割り当てられた領域の位置情報と再生するサイズ情報とを指定する。さらに、”SKIP READ”コマンドに続いて、本コマンドで指定したサイズのデータがディスク記録再生ドライブ720からデータバッファメモリ714に転送される(ステップ905)。
【0169】
”SKIP READ”コマンドは、”SKIP WRITE”コマンドと同様に定義できる。例えば、図23Aと図23Bのフォーマットにおけるバイト0に”SKIP READ”コマンドであることを表明する固有の命令コードを設定すればよい。なお、これは、”SKIP READ”コマンドのフォーマットの一例である。割り当てられた領域の位置情報と再生するデータのサイズ情報とを指定することができる限り、”SKIP READ”コマンドは、任意のフォーマットを採用し得る。
【0170】
(ステップ904)上位制御装置710から発行された”SKIP READ”コマンドを受取ったディスク記録再生ドライブ720のスキップ再生命令処理部724は、再生制御情報メモリ745を”SKIP READ”コマンドに従って初期化して、スキップ再生制御部742を起動する。スキップ再生制御部742は、再生位置格納メモリ743を参照しながら、ディスク1の欠陥ブロックでないブロックを再生し、読出データ格納メモリ746にデータを格納する。ブロックの再生に成功する毎に、再生制御情報メモリ745の再生完了ブロック数は1つ増やされる。要求されたブロック分の再生が完了すれば、正常終了となる。
【0171】
(ステップ905)ステップ904において、読出データ格納メモリ746に格納されたAVデータが上位制御装置710に転送される。
【0172】
(ステップ906)受領したAVデータは、AVデータ出力部760に転送される。AVデータ出力部760は、入力されたデータをアナログ映像/音声信号に変換して出力する。
【0173】
(ステップ907)スキップ再生処理を実行したディスク記録再生ドライブ720は、終了ステータスを上位制御装置710に返送する。
【0174】
以上のように、ディスク記録再生ドライブ720は、リアルタイム性を要求されるAVデータを再生する場合には、欠陥管理情報を参照することにより、書換型のディスク1上の欠陥領域をスキップしながらAVデータを再生することができる。
【0175】
(実施の形態3)
以下、実施の形態1で説明したディスク1に情報を記録し、または、ディスク1に記録された情報を再生する情報記録再生システムの一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0176】
図10は、本発明の実施の形態3のディスク記録再生ドライブ1020の構成を示すブロック図である。ディスク記録再生ドライブ1020は、I/Oバス780を介して、図7に示される上位制御装置710に接続されている。
【0177】
ディスク記録再生ドライブ1020は、制御プログラムや演算用メモリを内蔵するマイクロプロセッサを含む。ディスク記録再生ドライブ1020は、マイクロプロセッサで制御される機構部や信号処理回路などで構成され、上位制御装置710からの命令を処理する命令処理部1021と、書換型のディスク1への記録時の制御を行う記録制御部1030と、書換型のディスク1からの再生時の制御を行う再生制御部1040と、欠陥ブロックとその交替ブロックとの情報を格納する交替情報格納メモリ1050と、記録および再生データを一時的に格納するデータバッファ1060とを機能的に備えている。
【0178】
命令処理部1021は、スキップ記録を行わない通常の記録命令の処理を行う記録命令処理部1022と、スキップ再生を行わない通常の再生命令の処理を行う再生命令処理部1024とを含む。
【0179】
記録制御部1030は、記録データをセクタ単位からECCブロック単位に変換するデータ合成部1031と、ECCブロック単位のデータを書換型のディスク1に記録するブロック記録部1032と、欠陥ブロックを交替するスペアブロックを割り当てる交替割当部1033と、交替情報格納メモリ1050の内容を書換ディスク上のSDLに記録するSDL更新部1034と、ECC端数検査部1035とを含む。
【0180】
再生制御部1040は、データバッファ1060の一部を0に書き換える0データ埋め部1041と、ECCブロック単位のデータを書換型ディスクから再生するブロック再生部1042と、書換型のディスク1上のSDLから再生した内容を交替情報格納メモリ1050に格納するSDL読込部1043と、ECC端数補正部1044とを含む。
【0181】
次に、図10に示されるディスク記録再生ドライブ1020を用いて、ディスク1に記録されたリアルタイムデータでない通常のコンピュータデータを再生する再生方法を説明する。
【0182】
図11は、その再生方法の各ステップを示す。
【0183】
図11において、参照番号111は上位制御装置710によって実行される処理を示し、参照番号112はディスク記録再生ドライブ1020によって実行される処理を示し、参照番号113は、上位制御装置710とディスク記録再生ドライブ1020との間のI/Fプロトコルにおける命令、データ、処理結果の流れを示す。なお、ディスク記録再生ドライブ1020による再生処理の詳細は後述するので、ここでは簡単な説明に留める。
【0184】
(ステップ1101)ディスク記録再生ドライブ1020は、書換型のディスク1の装着時および欠陥管理情報の更新時に、SDL読込部1043を用いて書換型のディスク1上の欠陥管理情報を読み出し、交替情報格納メモリ1050に格納する。
【0185】
(ステップ1102)上位制御装置710は、ファイル構造を解析して、コンピュータデータが格納されている領域の位置を求める。
【0186】
(ステップ1103)上位制御装置710は、ステップ1102において求められた領域の位置を示す情報を取得し、ディスク記録再生ドライブ1020に対して通常の再生命令である”READ”コマンドを発行する。
【0187】
(ステップ1104)”READ”コマンドを受取ったディスク記録再生ドライブ1020の再生命令処理部1024は、指定されたデータを書換型のディスク1から読み出し、上位制御装置710にデータを転送し(ステップ1105)、要求された全てのデータの転送が終われば、終了ステータスを返送する(ステップ1107)。
【0188】
(ステップ1106)I/Fプロトコルを介して転送された再生データは、上位制御装置710のデータバッファメモリ714に格納される。
【0189】
I/Fプロトコルを介して終了ステータスを上位制御装置710が受け取ると、データバッファメモリ714に格納されたデータは、コンピュータデータとして利用される。
【0190】
図12は、ディスク記録再生ドライブ1020によって実行される再生処理(図11のステップ1104)の手順を示すフローチャートである。
【0191】
再生が要求される領域は、セクタ単位に指定される。ECC端数補正部1044が、再生を要求された領域を含むECCブロックを求める(ステップ1201)。ここで、再生が要求される領域の先頭セクタのLSNをSとし、再生が要求される領域のセクタ数をNとし、ECCブロックを構成するセクタ数をEすると、ECCブロックを考慮して再生が必要な領域の先頭セクタのLSN(S_ECC)および再生が必要な領域のセクタ数(N_ECC)は、次の式により求めることができる。
【0192】
S_ECC = 〔S÷E〕×E
N_ECC = 〔(S+N+E−1)÷E〕×E − S_ECC
ここで、〔α〕はαを超えない最大の整数を示す。
【0193】
再生が必要な全てのブロックをデータバッファ1060に格納し終えていない場合には(ステップ1202)、SDLが参照される(ステップ1203)。その結果、再生しようとするブロックが欠陥ブロックとしてSDLに登録されていない場合には処理はステップ1204に進み、再生しようとするブロックが交替先のスペアブロックが割り当てられた欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合には処理はステップ1205に進み、再生しようとするブロックが交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合には処理はステップ1206に進む。
【0194】
ステップ1204では、再生しようとしたブロックが再生される。ステップ1205では、再生しようとしたブロックの代わりに交替先のスペアブロックが再生される。ステップ1206では、0データ埋め部1041が、ディスク1からデータを再生する代わりに0で埋められたECCブロックを生成する。0で埋められたECCブロックは、例えば、データバッファ1060の所定の領域を0で埋めることによって生成される。
【0195】
再生が必要な全てのブロックをデータバッファ1060に格納し終えた場合には(ステップ1202)、データバッファ1060に格納されたデータが上位制御装置710に転送され(ステップ1207)、処理が終了する。
【0196】
なお、交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合に、その欠陥ブロックの再生データとして0で埋められたECCブロックを生成する代わりに、再生エラーと即座に判断して、上位制御装置710にエラーを報告するようにしてもよい。上位制御装置710は、再生エラーが報告されると、当該ブロックに対して記録を命令する。これにより、後述する交替処理が行われる。その結果、論理ボリューム空間において欠陥ブロックは再生可能なスペアブロックに交替される。
【0197】
以上のように、ディスク記録再生ドライブ1020は、交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックに対して再生が要求されると、再生エラーを報告することなく、0で埋められたデータを再生データとして返送する。あるいは、交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックに対して再生が要求されると、失敗するであろう無駄な再生動作に時間を費やさずに、再生エラーを報告するようにしてもよい。
【0198】
リアルタイムデータでない通常のコンピュータデータをディスク1に記録する記録方法の各ステップは、図11の”READ”コマンドの替わりに”WRITE”コマンドが発行され、再生データの転送の替わりに記録データが逆方向に転送されることを除いて、図11に示される再生方法の各ステップとほぼ同じである。
【0199】
図13は、ディスク記録再生ドライブ1020によって実行される記録処理の手順を示すフローチャートである。
【0200】
ディスク記録再生ドライブ1020は、記録しようとするデータを上位制御装置710から受け取り、データバッファ1060に格納する(ステップ1301)。
【0201】
記録が要求される領域は、セクタ単位に指定される。ECC端数検査部1035は、記録が要求された領域を包含するECCブロックを決定する。
【0202】
さらに、ECC端数検査部1035は、ECCブロックの端数があれば、その端数に対するバッファリング処理を行う。そのバッファリング処理は、図12に示される破線で囲まれたステップ1202〜ステップ1206によって達成される。
【0203】
記録が要求された領域の先頭セクタがECCブロックの先頭セクタでない場合(すなわち、S≠S_ECCの場合)には(ステップ1303)、その先頭セクタを含むECCブロックのバッファリング処理が行われる(ステップ1304)。 記録が要求された領域の最終セクタがECCブロックの最終セクタでない場合(すなわち、S+N≠S_ECC+N_ECCの場合)には(ステップ1305)、その最終セクタを含むECCブロックのバッファリング処理が行われる(ステップ1306)。
【0204】
データ合成部1031は、ステップ1301において得られたデータとステップ1303〜1306において得られたデータとを合成する。その結果、記録されるべき全てのECCブロックに対応する記録データがデータバッファ1060内に生成される(ステップ1307)。
【0205】
記録が必要なブロックをまだ書換型のディスク1に記録し終えていない場合には(ステップ1308)、SDLが参照される(ステップ1309)。その結果、記録しようとするブロックが欠陥ブロックとしてSDLに登録されていない場合には処理はステップ1310に進み、記録しようとするブロックが交替先のスペアブロックが割り当てられた欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合には処理はステップ1312に進み、記録しようとするブロックが交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合には処理はステップ1311に進む。
【0206】
ステップ1310では、記録しようとしたブロックにデータが記録される。ステップ1312では、記録しようとしたブロックの代わりに交替先のスペアブロックにデータが記録される。ステップ1311では、交替割当部1033は、交替先のスペアブロックを欠陥ブロックに割り当てる。その後、その交替先のスペアブロックにデータが記録される(ステップ1312)。
【0207】
ここで、ステップ1311において欠陥ブロックに交替先のスペアブロックを割り当てる方法には、2種類の方法がある。図1C〜図1Eを参照して説明したように、欠陥ブロックに対して以前に交替ブロックが割り当てられていたか否かは、交替ブロックの位置を格納するためのフィールド22cの値によって区別することができる。その欠陥ブロックに対して以前に割り当てられていた交替ブロックが無い(例えば、フィールド22cの値が0である)場合には、その欠陥ブロックにまだ利用されていないスペアブロックが新たに割り当てられる。その欠陥ブロックに対して以前に割り当てられていた交替ブロックが有る(例えば、フィールド22cに以前に割り当てられていた交替ブロックのアドレスが記載されている)場合には、その欠陥ブロックに対して以前に割り当てられていた交替ブロックと同一の交替ブロックが再びその欠陥ブロックに割り当てられる。
【0208】
記録が必要なブロックを書換型のディスク1に記録し終えた場合には(ステップ1308)、SDLの更新が必要か否かが判定される(ステップ1313)。例えば、処理1311において欠陥ブロックに対して交替先のスペアブロックを新たに割り当てた場合には、SDLの更新が必要である。SDLの更新が必要な場合には、SDLが更新され(ステップ1314)、処理が終了する。
【0209】
以上のように、ディスク記録再生ドライブ1020は、交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックにデータを記録することが要求されると、その欠陥ブロックに交替先のスペアブロックが割り当てられた後に、そのデータが交替先のスペアブロックに記録される。このように、記録データはECCブロック単位でディスク1に記録される。ECCブロックの端数の調整は、例えば、その端数を0で埋めることによって行われる。
【0210】
(実施の形態4)
以下、実施の形態1で説明したディスク1に情報を記録し、または、ディスク1に記録された情報を再生する情報記録再生システムの一実施の形態を図面を参照しながら説明する。
【0211】
図14は、本発明の実施の形態4のディスク記録再生ドライブ1420の構成を示すブロック図である。ディスク記録再生ドライブ1420は、I/Oバス780を介して図7で示される上位制御装置710に接続される。図14において、図10と同一の構成要素には同一の参照番号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0212】
ディスク記録再生ドライブ1420は、上位制御装置710からの命令を処理する命令処理部1021と、書換型のディスク1への記録時の制御を行う記録制御部1430と、書換型のディスク1からの再生時の制御を行う再生制御部1440と、欠陥ブロックとその交替ブロックとの情報を格納する交替情報格納メモリ1050と、記録および再生データを一時的に格納するデータバッファ1060とを機能的に備えている。
【0213】
記録制御部1430は、実施の形態3で説明した記録制御部1030の構成要素に加えて、利用可能なスペアブロックの残量を求めるスペア残量検出部1437を備えている。
【0214】
再生制御部1440は、実施の形態3で説明した再生制御部1040と比べて、0データ埋め部1041を削除し、書換型のディスク1に記録されたデータをセクタ単位に再生するセクタ再生部1441を加えた構成を有している。
【0215】
リアルタイムデータでない通常のコンピュータデータを再生する各ステップは、実施の形態3で説明したもの(図11)と同一なので割愛する。
【0216】
図15は、ディスク記録再生ドライブ1420によって実行される再生処理の手順を示すフローチャートである。図15に示される手順が図12に示される手順と異なる点は、再生しようとするECCブロックが、交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合に(ステップ1503)、セクタ再生部1441が、その再生しようとするECCブロックに含まれる複数のセクタのそれぞれに対して、セクタ単位の再生処理を行う(ステップ1507)点である。
【0217】
図22Cを参照しながら、セクタ単位の再生処理を説明する。内符号パリティPIは、1行毎に(横方向に)誤り訂正符号を計算しているので、内符号パリティPIをセクタ単位に切り分けてもメインデータと正しく対応する(すなわち、図22Cにおいて、メインデータの領域と内符号パリティPIの領域とでは斜線の方向が一致している)。このため、外符号パリティPOを使わないために誤り訂正能力は低くなるが、内符号パリティPIを用いて誤りを訂正することができる。例えば、不良IDのためにセクタの切れ目でデータの記録が中止した場合には、内符号パリティPIのみを用いた場合でもその誤りを高い確率で訂正することができる。
【0218】
以上のように、ディスク記録再生ドライブ1420は、交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックに対しても、欠陥ブロック中の上書きされたセクタの正しいデータを返送し、欠陥ブロック中の上書きされなかったセクタの過去のデータを返送する。
【0219】
図16は、ディスク記録再生ドライブ1420によって実行される記録処理の手順を示すフローチャートである。図16に示される手順が図13に示される手順と異なる点は、書換型のディスク1にデータをブロック単位で記録することに失敗した場合にその記録が失敗したブロックを欠陥ブロックとしてSDLに登録する点と、欠陥ブロックに交替先のスペアブロックを割り当てる前に利用可能なスペアブロックが無ければエラー終了する点である。
【0220】
ディスク記録再生ドライブ1420は、記録しようとするデータを上位制御装置710から受け取り、データバッファ1060に格納する(ステップ1601)。
【0221】
記録が要求される領域は、セクタ単位に指定される。記録が要求された領域を包含する領域がECCブロック単位に求められる(ステップ1602)。
【0222】
ECCブロックの端数があれば、その端数に対するバッファリング処理が行われる。そのバッファリング処理は、図15に示される破線で囲まれたステップ1502〜ステップ1506によって達成される。
【0223】
ステップ1601のデータとステップ1603〜1606のデータとを合成することにより、記録に必要な全てのECCブロック分の記録データがデータバッファ1060内に生成される(ステップ1607)。
【0224】
記録が必要なブロックをまだ書換型のディスク1に記録し終えていない場合には(ステップ1608)、SDLが参照される(ステップ1609)。その結果、記録しようとするブロックが欠陥ブロックとしてSDLに登録されていない場合には処理はステップ1610に進み、記録しようとするブロックが交替先のスペアブロックが割り当てられた欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合には処理はステップ1612に進み、記録しようとするブロックが交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックとしてSDLに登録されている場合には処理はステップ1615に進む。
【0225】
ステップ1610では、記録しようとしたブロックにデータが記録される。ステップ1612では、記録しようとしたブロックの代わりに交替先のスペアブロックにデータが記録される。ステップ1615では、スペア残量検出部1437が、スペア領域において利用可能なスペアブロックが存在するか否かを判定する。スペア領域において利用可能なスペアブロックが存在する場合には、記録しようとしたブロックに交替先のスペアブロックが割り当てられ(ステップ1611)、その交替先のスペアブロックにデータが記録される(ステップ1612)。
【0226】
ステップ1610またはステップ1612において、書換型のディスク1にデータをブロック単位で記録することに失敗した場合には(ステップ1616)、その記録に失敗したブロックは欠陥ブロックとしてSDLに登録され(ステップ1617)、その記録をやり直すために処理はステップ1609に戻る。
【0227】
記録が必要なブロックを書換型のディスク1に記録し終えた場合(ステップ1608)またはスペア領域において利用可能なスペアブロックが存在しない場合(ステップ1615)には、SDLの更新が必要か否かが判定される(ステップ1613)。例えば、ステップ1611において欠陥ブロックに対して交替先のスペアブロックを新たに割り当てた場合には、SDLの更新が必要である。また、ステップ1617において検出された欠陥ブロックをSDLに新たに登録した場合にも、SDLの更新が必要である。SDLの更新が必要な場合には、SDLが更新され(ステップ1614)、処理が終了する。
【0228】
ここで、全ブロックの記録完了(ステップ1608)によってここに到達した場合は正常終了と判断され、スペア枯渇(ステップ1615)によってここに到達した場合はエラー終了と判断される。
【0229】
以上のように、ディスク記録再生ドライブ1420は、交替先として利用可能なスペアブロックがなくても、検出した欠陥ブロックは必ず欠陥管理情報領域に登録する。また、ディスク記録再生ドライブ1420は、交替先のスペアブロックが割り当てられていない欠陥ブロックにデータを記録することが要求されると、そのドライブは、上位制御装置から受け取った記録データと、記録を途中でやめてしまった欠陥ブロック中の上書きされたセクタからの正しいデータおよび上書きされなかったセクタからの過去のデータとを合成することができる。このように合成された記録データは、ECCブロック単位でディスク1に記録される。
【0230】
なお、実施の形態2および実施の形態3および実施の形態4において、I/Fプロトコルで渡されるパラメータを、領域の開始位置とサイズ等としたが、四則演算すれば同じ情報を得られるパラメータであっても構わないことは明白である。また、上位制御装置とディスク記録再生ドライブとの間のデータ転送と、ディスク記録再生ドライブと書換型のディスクとの間のデータ転送とは、シーケンシャルに行っても良いし、同時並行に行ってもよい。また、上位制御装置とディスク記録再生ドライブとを一体で構成する場合には、パラメータの引渡しに共有メモリ等を使って実現できることは明白である。
【0231】
【発明の効果】
本発明の情報記録媒体によれば、欠陥領域が交替領域に交替されているか否かを示す状態情報を含む欠陥管理情報が欠陥管理情報領域に記録されている。この状態情報を用いて、欠陥領域は検出されているが、その欠陥領域が交替領域に交替されていないという状態を管理することが可能になる。
【0232】
リアルタイム性が要求されるデータ(例えば、AVデータ)を情報記録媒体に記録する際に欠陥領域が検出された場合には、その欠陥領域はスキップされる。その欠陥領域の位置とその欠陥領域が交替領域に交替されていないことを示す状態情報とが欠陥管理情報領域に書き込まれる。その欠陥領域にリアルタイム性が要求されないデータ(例えば、AVデータ以外のデータ)を記録することが要求された場合には、リード・モディファイド・ライトを行うことなく、その欠陥領域に交替領域が割り当てられる。これにより、要求された記録を成功させることができる。さらに、その欠陥領域にデータを記録することを実際に要求されるまでは、その欠陥領域に交替領域が割り当てられない。このことは、交替領域が無駄に消費されないという利点を提供する。
【0233】
スペア領域が拡張可能な領域である場合には、そのスペア領域に含まれる利用可能な交替領域が一時的に不足することが起こり得る。スペア領域に含まれる利用可能な交替領域の一時的な不足により、検出された欠陥領域に交替領域を割り当てることができない場合には、その欠陥領域の位置とその欠陥領域が交替領域に交替されていないことを示す状態情報とが欠陥管理情報領域に書き込まれる。スペア領域が拡張されて利用可能な交替領域が確保された後、その欠陥領域に交替領域が割り当てられる。その交替領域の位置は、欠陥管理情報領域に書き込まれる。
【0234】
本発明の情報記録方法および情報記録装置によれば、欠陥領域が交替領域に交替されているか否かを示す状態情報を含む欠陥管理情報が欠陥管理情報領域に記録される。これにより、上述した効果と同様の効果が得られる。
【0235】
本発明の情報再生装置によれば、状態情報を参照することにより欠陥領域が交替領域に交替されているか否かが判定され、その判定結果に応じてユーザデータの再生が制御される。これにより、欠陥領域が交替領域に交替されていない場合でも、ユーザデータを再生することができる。
【0236】
交替領域が割り当てられていない欠陥領域に対して再生が要求された場合には、その欠陥領域をスキップしながらユーザデータを再生するようにしてもよい。あるいは、その欠陥領域を再生することによって得られた再生データとして固定値を有するデータ(例えば、0で埋められたデータ)を出力するようにしてもよい。あるいは、複数セクタにまたがる誤り訂正符号による訂正をせずに、複数セクタにまたがらない(すなわち、1つのセクタ内の)誤り訂正符号による訂正だけを実行して、訂正されたデータを再生するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1A】本発明の実施の形態1の情報記録媒体であるディスク1の物理空間の構造を示す図である。
【図1B】図1Aに示されるSDL13の構造を示す図である。
【図1C】SDL13におけるSDLエントリ22の構造を示す図である。
【図1D】SDL13におけるSDLエントリ22の他の構造を示す図である。
【図1E】SDL13におけるSDLエントリ22の他の構造を示す図である。
【図2】AVデータを内容として含むファイルAをディスク1に記録した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す図である。
【図3】AVデータを内容として含むファイルAをディスク1に記録した後に、AVデータ以外のデータを内容として含むファイルBをディスク1に記録した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す図である。
【図4】スペア領域に含まれる利用可能な交替領域が一時的に枯渇(不足)した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す図である。
【図5】第2スペア領域8を拡張した後にファイルCの記録をやり直した場合における、ディスク1の物理空間の例を示す図である。
【図6】AVデータをディスク1に記録し、または、ディスク1に記録されたAVデータを再生する原理を示す概念図である。
【図7】本発明の実施の形態2の情報記録再生システム700の構成を示すブロック図である。
【図8】情報記録再生システム700を用いて、AVデータを含むファイルをディスク1に記録する記録方法の手順を示す図である。
【図9】情報記録再生システム700を用いて、ディスク1に記録されたAVデータを含むファイルを再生する再生方法の手順を示す図である。
【図10】本発明の実施の形態3のディスク記録再生ドライブ1020の構成を示すブロック図である。
【図11】ディスク記録再生ドライブ1020を用いて、ディスク1に記録されたリアルタイムデータでない通常のコンピュータデータを再生する再生方法の手順を示す図である。
【図12】ディスク記録再生ドライブ1020によって実行される再生処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】ディスク記録再生ドライブ1020によって実行される記録処理の手順を示すフローチャートである。
【図14】本発明の実施の形態4のディスク記録再生ドライブ1420の構成を示すブロック図である。
【図15】ディスク記録再生ドライブ1420によって実行される再生処理の手順を示すフローチャートである。
【図16】ディスク記録再生ドライブ1420によって実行される記録処理の手順を示すフローチャートである。
【図17】ディスク1の物理構造を示す図である。
【図18A】誤り訂正符号の計算単位であるECCブロックの構成を示す図である。
【図18B】ECCブロックに含まれるセクタの構成を示す図である。
【図19】ISO規格の欠陥管理方法におけるディスク1の物理空間の例を示す図である。
【図20A】欠陥セクタがない場合のAVデータの配置図である。
【図20B】欠陥セクタがある場合のAVデータの配置図である。
【図21】AVデータの記録再生におけるディスク1の物理空間の例を示す図である。
【図22A】正常に記録されたECCブロックを示す図である。
【図22B】上書きに失敗したECCブロックを示す図である。
【図22C】上書きに失敗したECCブロックの再生データの構造を示す図である。
【図23A】”SKIP WRITE”コマンドのフォーマットの例を示す図である。
【図23B】”SKIP WRITE”コマンドのフォーマットの他の例を示す図である。
【図24A】”REPORT SKIPPED ADDRESS”コマンドのフォーマットの例を示す図である。
【図24B】”REPORT SKIPPED ADDRESS”コマンドに応答して報告されるデータのフォーマットの例を示す図である。
【符号の説明】
1 ディスク
2 トラック
3 セクタ
4 ディスク情報領域
4a 制御データ領域
4b 欠陥管理情報領域
5 データ記録領域
6 ボリューム空間
6a 論理ボリューム空間
6b ボリューム構造
7 第1スペア領域
8 第2スペア領域
10 欠陥管理情報
11 ディスク定義構造
12 1次欠陥リスト(PDL)
13 2次欠陥リスト(SDL)
700 情報記録再生システム
710 上位制御装置
720、1020、1420 ディスク記録再生ドライブ
780 I/Oバス
Claims (4)
- ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体であって、
前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と、前記交替領域の位置に関する第2位置情報とをさらに含み、
前記第2位置情報は、その値が前記交替領域の位置を示す値であるか交替先がないことを示す所定値であるかに基づいて、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを示す、情報記録媒体。 - ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体に情報を記録する情報記録方法であって、
前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と前記交替領域の位置に関する第2位置情報とを含み、
前記情報記録方法は、
前記欠陥領域を検出するステップと、
前記第2位置情報を前記欠陥管理情報領域に記録するステップと
を包含し、
前記第2位置情報は、その値が前記交替領域の位置を示す値であるか交替先がないことを示す所定値であるかに基づいて、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを示す、情報記録方法。 - ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体に情報を記録する情報記録装置であって、
前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と前記交替領域の位置に関する第2位置情報とを含み、
前記情報記録装置は、
前記欠陥領域を検出する検出部と、
前記交替領域の位置に関する第2位置情報を前記欠陥管理情報領域に記録する記録部と
を備え、
前記第2位置情報は、その値が前記交替領域の位置を示す値であるか交替先がないことを示す所定値であるかに基づいて、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを示す、情報記録装置。 - ユーザデータが記録されるボリューム空間と、前記ボリューム空間に含まれる欠陥領域の代わりに使用され得る交替領域を含むスペア領域と、前記欠陥領域を管理するための欠陥管理情報が記録される欠陥管理情報領域とを備えた情報記録媒体に記録された情報を再生する情報再生装置であって、
前記欠陥管理情報は、前記欠陥領域の位置を示す第1位置情報と前記交替領域の位置に関する第2位置情報とを含み、
前記情報再生装置は、
前記第2位置情報を参照することにより、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されているか否かを判定する判定部と、
前記判定結果に応じて、前記ユーザデータの再生を制御する制御部と
を備え、
前記制御部は、前記欠陥領域が前記交替領域に交替されていない場合には、前記欠陥領域の再生をスキップする、情報再生装置。
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