JP4114286B2 - 二軸アクチュエータ及びその光学部品並びに光学ディスク装置 - Google Patents

二軸アクチュエータ及びその光学部品並びに光学ディスク装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光ディスクや光磁気ディスク等の光学記録媒体を用いて情報信号の記録(書込み)及び/又は再生(読取り)を行う光学ピックアップ装置に使用される二軸アクチュエータ及びその光学部品、並びにその二軸アクチュエータが使用される光学ディスク装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、一般に、再生専用の光ディスクや記録及び再生の双方が可能な相変化型光ディスク又は光磁気ディスク等と言った光学ディスクを光学記録媒体として使用して情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ディスク装置では、スピンドルモータの回転軸に取り付けられたディスクテーブルに光学ディスクを装着して回転駆動する一方、このスピンドルモータに対してピックアップ装置のヘッド部を接近及び離反可能に構成している。
【0003】
ピックアップ装置としての光学ピックアップ装置は、レーザ光を出射する光源と、この光源から出射されたレーザ光が光学ディスクの情報記録面で反射して戻されたレーザ光を受光する光検出器等を備えて構成されている。光学ディスクの情報記録面には光学ヘッドの対物レンズが対向設置され、この対物レンズで集光されて情報記録面に略垂直に照射されたレーザ光が情報記録面で反射されて再び対物レンズを通過し、その反射光が光検出器によって受光される。この対物レンズを光学ディスクの情報記録面に沿って半径方向内側から外側へ移動させることにより、その情報記録面に情報信号を書き込んだり、その情報記録面に記録されている情報信号を読み出すことができる。
【0004】
このような光学ピックアップ装置の二軸アクチュエータとしては、例えば、図19及び図20に示すようなものが知られている。この二軸アクチュエータ1は、光学ディスクの情報記録面に対向される対物レンズ2を有する可動部3と、この可動部3を支持部材4を介して弾性的に支持する固定部5と、この固定部5が固定されるベース部材6等を備えている。
【0005】
可動部3は、対物レンズ2を接着剤で接着して保持するホルダ7と、このホルダ7に結合されて一体化される角筒状のボビン8とを有し、ボビン8にはフォーカス駆動用コイル9が対物レンズ2の光軸方向と直交する方向に巻回されている。そして、ボビン8の一辺のフォーカス駆動用コイル9の外側には、一対のトラッキング駆動用コイル10,10が対物レンズ2の光軸方向と平行する方向に巻回されて取り付けられている。
【0006】
このような可動部3のホルダ7の両側部には、支持部材としてのサスペンションワイヤ4の一端が、上下に所定の隙間をあけて2本ずつ取り付けられている。各サスペンションワイヤ4の他端は対物レンズ2の反対側に延在されて、固定部としてのワイヤ支持ブロック5にそれぞれ固定されている。そして、ワイヤ支持ブロック5は、固定ねじ11による固着手段でベース部材としてのアクチュエータベース6に固定されている。これらサスペンションワイヤ4には、その可動部側において、フォーカス駆動用コイル9とトラッキング駆動用コイル10の巻線端部がそれぞれ巻付けられ、はんだ付けされてフォーカス駆動用コイル9とトラッキング駆動用コイル10に電流を供給する導線とされている。
【0007】
また、アクチュエータベース6には、サスペンションワイヤ4が延びる方向に所定の隙間をあけて一対のヨーク12,12が平行に立設されている。そして、両ヨーク12,12が対向する面には、それぞれマグネット13が接着剤による固着手段で固着されている。この一対のマグネット13,13が対向する隙間内には、トラッキング駆動用コイル10が取り付けられているボビン8の一辺が所定の隙間をあけて挿入されている。
【0008】
かくして、サスペンションワイヤ4を介してフォーカス駆動用コイル9に電流を供給することにより、マグネット13から発生している磁束によって光軸方向(フォーカス方向)に向かう推力が発生し、これにより、対物レンズ2がその光軸方向に移動してフォーカシング制御が行われる。また、サスペンションワイヤ4を介してトラッキング駆動用コイル10に電流を供給することにより、マグネット13から発生している磁束によって光軸と直交する方向(トラッキング方向)に向かう推力が発生し、これにより、対物レンズ2がその直交方向に移動してトラッキング制御が行われる。
【0009】
これらフォーカス駆動用コイル9のフォーカシング制御及びトラッキング駆動用コイル10のトラッキング制御に基づいて、対物レンズ2により集光されたレーザ光の焦点が、光学ディスクの情報記録面における記録トラックの周期的な移動に追従して、常に記録トラック上に形成されることになる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような従来の光学ピックアップ装置の二軸アクチュエータにおいては、対物レンズ2とホルダ7とが別個独立の部材で形成されていて、このような対物レンズ2とホルダ7を接着剤で接着して一体化させる構成となっていたため、次に述べるような課題が生じていた。
【0011】
即ち、対物レンズ2とホルダ7の固定手段として接着剤を用いた場合には、組立時における接着剤の硬化による収縮、或いは接着後の温度変化や劣化等に基づく硬化による収縮又は軟化による伸長等によって接着剤に歪みが発生し、対物レンズ2の組立精度にバラツキが生じたり、取付位置や取付状態が変化することがある。また、接着剤を使用することによって組立工数が多くなるばかりでなく、接着剤自体の費用が嵩んで不経済であるという課題があった。
【0012】
本発明は、かかる従来の課題に鑑みてなされたものであり、対物レンズとホルダをレーザ光の透過可能な合成樹脂で一体成形して形成することにより、上記課題を解決することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
上述したような課題等を解決し、上記目的を達成するために、本発明の請求項1記載の二軸アクチュエータは、光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の情報記録面に照射する対物レンズと、この対物レンズの外周に設けられたホルダ部とがレーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形された光学部品と、この光学部品に設けられたホルダ部に対して取り付けられるコイルと、このコイルに対して磁束を発生する磁束発生手段と、コイルが取り付けられるボビンと、を備え、ホルダ部は、対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、この突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設けたことを特徴としている。
【0014】
本発明の請求項2記載の二軸アクチュエータは、合成樹脂は、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂であることを特徴としている。
【0015】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータは、ボビンは、対物レンズの光軸に対して平行な軸を中心に巻回されたフォーカス駆動用コイルと、光軸に対して夫々直交する第1、第2の軸を中心に夫々巻回された第1、第2のトラッキング駆動用コイルとが取り付けられたことを特徴としている。
【0016】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータは、ボビンは、対物レンズの光軸に対して平行に開口された開口部を有し、この開口部に磁束発生手段が挿通され、一対のトラッキング駆動用コイルは、磁束発生手段に対して、囲むように傾斜して配置されたことを特徴としている。
【0017】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータは、突出部及びボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には係合凸部に係合される係合凹部を設け、係合凸部と係合凹部とを係合した後、係合凸部の先端をかしめて光学部品とボビンとを結合したことを特徴としている。
【0018】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータは、突出部及びボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には係合凸部に係合される係合凹部を設け、係合凸部と係合凹部とを接着剤にて結合したことを特徴としている。
【0019】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータは、ボビンは、導電性を有する複数の金属ワイヤ部材によって、フォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持されていることを特徴としている。
【0020】
本発明の請求項記載の光学部品は、光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の情報記録面に照射する対物レンズと、この対物レンズの外周に、対物レンズの光軸に対して直交する方向に向かって突出する突出部とを、レーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形して形成し、突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設けたことを特徴としている。
【0021】
本発明の請求項記載の光学部品は、合成樹脂は、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂であることを特徴としている。
【0022】
本発明の請求項10記載の光学部品は、突出部は、コイルが取り付けられるコイル装着部が設けられたことを特徴としている。
【0023】
また、本発明の請求項11記載の光学ディスク装置は、光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の情報記録面に照射する対物レンズと、この対物レンズの外周に設けられたホルダ部と、このホルダ部に対して取り付けられるコイルと、このコイルに対して磁束を発生する磁束発生手段と、コイルが取り付けられるボビンと、設けた二軸アクチュエータを備え、この二軸アクチュエータをフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動して対物レンズによって集光されたレーザ光を情報記録面上に照射して情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ディスク装置であって、対物レンズ及びホルダ部をレーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形し、ホルダ部は、対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、この突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設けたことを特徴としている。
【0024】
本発明の請求項12記載の光学ディスク装置は、合成樹脂は、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂であることを特徴としている。
【0025】
本発明の請求項13記載の光学ディスク装置は、ボビンは、対物レンズの光軸に対して平行な軸を中心に巻回されたフォーカス駆動用コイルと、光軸に対して夫々直交する第1、第2の軸を中心に夫々巻回された第1、第2のトラッキング駆動用コイルとが取り付けられたことを特徴としている。
【0026】
本発明の請求項14記載の光学ディスク装置は、ボビンは、対物レンズの光軸に対して平行に開口された開口部を有し、この開口部に磁束発生手段が挿通され、一対のトラッキング駆動用コイルは、磁束発生手段に対して、囲むように傾斜して配置されたことを特徴としている。
【0027】
本発明の請求項15記載の光学ディスク装置は、突出部及びボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には係合凸部に係合される係合凹部を設け、係合凸部と係合凹部とを係合した後、係合凸部の先端をかしめて光学部品とボビンとを結合したことを特徴としている。
【0028】
本発明の請求項16記載の光学ディスク装置は、突出部及びボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には係合凸部に係合される係合凹部を設け、係合凸部と係合凹部とを接着剤にて結合したことを特徴としている。
【0029】
本発明の請求項17記載の光学ディスク装置は、ボビンは、導電性を有する複数の金属ワイヤ部材によって、フォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持されていることを特徴としている。
【0030】
このように構成したことにより、本発明の請求項1記載の二軸アクチュエータでは、磁束発生手段によって磁束が発生するコイルが取り付けられるホルダ部と、光源からのレーザ光を集光して情報記録面に照射する対物レンズとが、光学部品として一体成形され、ホルダ部は、対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、この突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設ける構成としたため、接着剤が不要となって製造コストのダウンを図ることができると共に、接着剤による歪みや位置ズレ等の影響をなくして信頼性を高めることができる。また、対物レンズに対してボビンを横並びに配置して、突出部を用いてホルダ部をボビンに結合させることができる。更に、コイルが取り付けられたボビンと光学部品を、突出部の結合部を用いて結合させることができる。
【0031】
本発明の請求項2記載の二軸アクチュエータでは、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂によって光学部品が一体成形されるため、非晶性であって透明性に優れ、歪みの少ないレーザ光を情報記録面に集光させることができる。
【0032】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータでは、ボビンにはフォーカス駆動用コイルと第1、第2のトラッキング駆動用コイルとが取り付けられているため、フォーカス制御及びトラッキング制御を共に行うことができる。
【0033】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータでは、ボビンの開口部に磁束発生手段が挿通されると共に、この磁束発生手段を囲むように傾斜して一対のトラッキング駆動用コイルが配置されているため、大きな推力を発生させてトラッキング制御を容易に行うことができる。
【0034】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータでは、係合凸部と係合凹部を係合して係合凸部の先端をかしめることにより、光学部品とボビンを簡単な構造でありながら確実且つ強固に結合することができる。
【0035】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータでは、係合凸部と係合凹部を係合して接着剤で接合することにより、光学部品とボビンを確実且つ強固に結合することができる。
【0036】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータでは、ボビンが複数の導電性金属ワイヤ部材によって支持されているため、簡単な構造でありながら電気を確実に通電させてボビンをフォーカス方向及びトラッキング方向に確実に移動させることができる。
【0037】
本発明の請求項記載の光学部品では、光源からのレーザ光を集光して情報記録面に照射する対物レンズと、この対物レンズに対してボビンを横並びに配置する突出部とが一体成形されるため、接着剤が不要となって製造コストのダウンを図ることができると共に、接着剤による歪みや位置ズレ等の影響をなくして信頼性を高めることができる。更に、コイルが取り付けられたボビンと光学部品を、突出部の結合部を用いて結合させて一体に構成することができる。
【0038】
本発明の請求項記載の光学部品では、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂によって光学部品が一体成形されるため、非晶性であって透明性に優れ、歪みの少ないレーザ光を情報記録面に集光させることができる。
【0039】
本発明の請求項10記載の光学部品では、突出部にコイル装着部が設けられているため、ボビンレスにて巻いたコイルを取り付けることにより、使用する部品点数を削減できると共に、取付誤差を少なくすることができる。
【0040】
また、本発明の請求項11記載の光学ディスク装置では、対物レンズとホルダ部とコイルと磁束発生手段とを備えた二軸アクチュエータを備え、この二軸アクチュエータをフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動して情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ディスク装置において、コイルが取り付けられるホルダ部と情報記録面にレーザ光を照射する対物レンズとが光学部品として一体成形され、ホルダ部は、対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、この突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設ける構成としたため、接着剤が不要となって製造コストのダウンを図ることができると共に、接着剤による歪みや位置ズレ等の影響をなくして情報信号の記録及び/又は再生の信頼性を高めることができる。また、対物レンズに対してボビンを横並びに配置して、突出部を用いてホルダ部をボビンに結合させることができる。更に、コイルが取り付けられたボビンと光学部品を、突出部の結合部を用いて結合させることができる。
【0041】
本発明の請求項12記載の光学ディスク装置では、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂によって光学部品が一体成形されるため、非晶性であって透明性に優れ、歪みの少ないレーザ光を情報記録面に集光させることができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができる。
【0042】
本発明の請求項13記載の光学ディスク装置では、ボビンにはフォーカス駆動用コイルと第1、第2のトラッキング駆動用コイルとが取り付けられているため、フォーカス制御及びトラッキング制御を共に行うことができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができる。
【0043】
本発明の請求項14記載の光学ディスク装置では、ボビンの開口部に磁束発生手段が挿通されると共に、この磁束発生手段を囲むように傾斜して一対のトラッキング駆動用コイルが配置されているため、大きな推力を発生させてトラッキング制御を容易に行うことができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができる。
【0044】
本発明の請求項15記載の光学ディスク装置では、係合凸部と係合凹部を係合して係合凸部の先端をかしめることにより、光学部品とボビンを簡単な構造でありながら確実且つ強固に結合することができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができる。
【0045】
本発明の請求項16記載の光学ディスク装置では、係合凸部と係合凹部を係合して接着剤で接合することにより、光学部品とボビンを確実且つ強固に結合することができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができる。
【0046】
本発明の請求項17記載の光学ディスク装置では、ボビンが複数の導電性金属ワイヤ部材によって支持されているため、簡単な構造でありながら電気を確実に通電させてボビンをフォーカス方向及びトラッキング方向に確実に移動させることができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができる。
【0047】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。図1〜図18は、本発明の実施の例を示すもので、光学記録媒体として再生専用の光ディスクを用いて情報信号の再生(読取り)を専用に行う光学ディスク装置の一具体例を示す光ディスク再生装置に用いて好適な光学ピックアップ装置の二軸アクチュエータ及びその光学部品に適用したものである。
【0048】
即ち、図1は本発明の第1の実施例に係る二軸アクチュエータの光学部品であるホルダ一体レンズとボビンを示す斜視図、図2はホルダ一体レンズの中央縦断面図、図3はベース部材の斜視図、図4は二軸アクチュエータの斜視図、図5A〜Dはホルダ一体レンズとボビンの結合部を示す説明図、図6は図4に示す二軸アクチュエータを備えた光学ピックアップ装置の平面図、図7は同じく光学ピックアップ装置の底面図である。また、図8は二軸アクチュエータのコイルとマグネットとヨークとの位置関係の第1の例を示す斜視図、図9はコイルとマグネットとヨークとの位置関係の第2の例を示す斜視図、図10は図9に示した位置関係の変形例を示す斜視図、図11〜図17はコイルとマグネットとの位置と電流、磁束及び力の関係を示す説明図、図18は本発明の第2の実施例に係る二軸アクチュエータのホルダ一体レンズとボビンを示す斜視図である。
【0049】
この実施例に係る光学ピックアップ装置の光学ヘッド駆動装置としての二軸アクチュエータ21は、図4に示すように、光学ディスクの情報記録面に対向される対物レンズ22を有する可動部23と、この可動部23を金属ワイヤ部材である4本のサスペンションワイヤ24a,24bを介して弾性的に支持する固定部25と、この固定部25が固定されるベース部材26等を備えている。そして、二軸アクチュエータ21の可動部23は、対物レンズ22と、この対物レンズ22を保持するホルダ27と、このホルダ27に結合されて一体化されるボビン28と、コイルとしての2種類のフォーカス駆動用コイル29及びトラッキング駆動用コイル30a,30bとから構成されている。
【0050】
二軸アクチュエータ21の可動部23の対物レンズ22とホルダ27とは、図1及び図2に示すように、レーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形により1つの光学部品として形成されている。ホルダ27は、円筒状のレンズ支持部27aを有し、このレンズ支持部27aの凹部内に、非球面レンズからなる対物レンズ22が一体に設けられている。このレンズ支持部27aの外周面には、対物レンズ22の光軸と直交する方向の両外側に突出する一対の肩部27b,27bが設けられている。そして、これらの肩部27b,27bから後方には、所定の隙間をあけて互いに平行をなすように突出する突出部27c,27cが設けられている。
【0051】
更に、ホルダ27の各突出部27cの上下面には、結合部である係合凸部31a,31a及び31b,31bが突設されて一体に設けられている。上下の係合凸部31a,31a及び31b,31bは、それぞれ同一軸心線上に設定されており、これらの軸心線は対物レンズ22の光軸と平行となるように設定されている。このようなホルダ27と対物レンズ22とによって光学部品であるホルダ一体レンズ32が形成されている。
【0052】
このホルダ一体レンズ32の材質としては、例えば、日本合成ゴム株式会社製のレンズ用素材「ゼオネックス(Zeonex) :商標」を適用することができる。この「ゼオネックス」は、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂であり、優れた光線透過性を有し、電気絶縁性に優れ、また低周波から高周波までの広い範囲にわたって誘電率、誘電正接ともに小さく、周波数・温度による変化も少ないという特長を備えている。その他の材質としては、同じく日本合成ゴム株式会社製のレンズ用素材「アルトン(Arton):商標」を適用することもできる。これらの素材は、主鎖がノルボルネン構造であることは同じであるが、アルトンが側鎖に極性基を有するのに対し、ゼオネックスは側鎖に極性基を持たない、という違いがある。
【0053】
また、可動部23のボビン28は、略四角形の角筒体をなすボビン本体28aを有し、このボビン本体28aの中央部には上下方向に貫通する開口部28bが設けられている。このボビン本体28aの一側面には、同方向に突出する左右の係合部33a及び33bが設けられている。左右の係合部33a,33bはそれぞれ上下一対とされており、合計4個の係合部33a,33a及び33b,33bが形成されている。これら係合部33a,33bには、側方に開口するスリット状の係合溝34がそれぞれ設けられている。これらの係合溝34は係合凹部の一具体例を示すもので、各係合溝34には上述した係合凸部31a,31a及び31b,31bがそれぞれ係合される。
【0054】
このボビン28のボビン本体28aには、コイルの具体例を示すフォーカス駆動用コイル29と一対のトラッキング駆動用コイル30a,30bとがそれぞれ適宜回数巻き付けるようにして装着されている。即ち、フォーカス駆動用コイル29は、ボビン本体28aの外周面において対物レンズ22の光軸方向と直交する方向であって、その光軸と平行な仮想軸を中心に巻回されている。そして、ボビン本体28aの左右の係合部33a,33bが設けられた一辺においては、上下の係合部33a,33a(又は33b,33b)間を分けるようにフォーカス駆動用コイル29が通過されている。
【0055】
また、第1及び第2のトラッキング駆動用コイル30a及び30bは、ボビン本体28aの左右の係合部33a,33a及び33b,33bが設けられた各角部において、フォーカス駆動用コイル29の外側であって、対物レンズ22の光軸に対して夫々直交する仮想軸を中心に個別に巻回されている。即ち、第1のトラッキング駆動用コイル30aは、ボビン本体28aの一の角部において上下の係合部33a,33aの根元部分に斜めに巻回されている。また、第2のトラッキング駆動用コイル30bは、ボビン本体28aの他の角部において上下の係合部33b,33bの根元部分に斜めに巻回されている。
【0056】
このようなボビン本体28aに巻かれるフォーカス駆動用コイル29及び一対のトラッキング駆動用コイル30a,30bのコイル巻取状態を、図1に示す。このボビン28に対して、磁束発生手段の一具体例を示すマグネット35は、図4に示すように、ボビン本体28aの開口部28b内に挿通され、一対のトラッキング駆動用コイル30a,30bの内側に配置されている。これにより、一対のトラッキング駆動用コイル30a,30bは、マグネット35の一面側を囲むように夫々傾斜して対向設置されている。
【0057】
これらフォーカス駆動用コイル29及び一対のトラッキング駆動用コイル30a,30bの始端部及び終端部は、ボビン28に設けたホールド部37a,37a及び37b,37bに巻付けられている。このホールド部37a,37a及び37b,37bは、ボビン本体28aの左右の係合部33a,33a及び33b,33bの近傍においてこれらと直交する方向に突出する凸部として左右に2個ずつ合計4箇所に設けられている。これらのホールド部37a,37bに巻かれた後、各コイル29,30a,30bの始端部及び終端部は、4本のサスペンションワイヤ24a,24a及び24b,24bにそれぞれ個別に巻かれ、はんだ付け等の固着手段により固定されて通電可能に構成されている。
【0058】
4本のサスペンションワイヤ24a,24a及び24b,24bは、2本ずつが上下方向に所定の間隔をあけてホルダ一体レンズ32の両側に配置されている。これらサスペンションワイヤ24a,24bは、導電性に優れていると共に、適度に可撓性を有する材料で形成されている。このようなサスペンションワイヤ24a,24bの材質としては、例えば、リン青銅が好適であるが、他の金属を使用できることは勿論であり、また金属以外にも、例えば、プラスチックに金属粉末を混ぜて導電性を付与したプラスチックロッド等を用いることもできる。
【0059】
これらサスペンションワイヤ24a,24bの他端は、対物レンズ22とは反対側の後方に延在されて、固定部としてのプリント配線基板25の透孔に挿通され、その配線パターンにはんだ付けにて接続されて固定されている。このプリント配線基板25は、ベース部材としてのアクチュエータベース26に固定ねじ等の固着手段によって固定されている。
【0060】
アクチュエータベース26は、図3等に示すように、四角形の枠状に形成されたベース本体26aと、このベース本体26aの後半分を折り曲げて立ち上げるように形成した固定部26bと、ベース本体26aの両側部に連続して設けた取付部26c,26cとを有している。このベース本体26aの固定部26bに対向する辺の内外両側縁を切起して立ち上げることにより、互いに所定の間隔をあけて対向設置された一対のヨーク38a,38bが形成されている。そして、一対のヨーク38a,38bのうち、内側に位置するヨーク38aの、外側に位置するヨーク38bと対向する面には、上述したマグネット35が接着剤等の固着手段によって固定されている。
【0061】
このアクチュエータベース26の固定部26bには、プリント配線基板25をねじ止めするためのねじ穴39aが設けられ、左右の取付部26cには挿通穴39b及び切欠き部39cと位置決め穴40a,40bとが設けられている。そして、図4に示すように、固定部26bとプリント配線基板25との間にはワイヤ受け板41が挟持されて一体的に固定されている。
【0062】
ワイヤ受け板41は横方向に長い板材からなり、その長手方向の両端部には、断面コ字状をなすワイヤ受部41a,41aがそれぞれ設けられている。各ワイヤ受部41aにはシリコン系ゲル材42が保持されていて、各シリコン系ゲル材42を上下2本のサスペンションワイヤ24a及び24bがそれぞれ貫通している。このシリコン系ゲル材42の粘性によって各サスペンションワイヤ24a,24a及び24b,24bがワイヤ受部41aに弾性的に支持され、フォーカスサーボ及びトラッキングサーボの制御性能の向上が図られている。
【0063】
このような構成を有する二軸アクチュエータ21は、例えば、次のようにして簡単に組み立てることができる。まず、図1に示すように、予めフォーカス駆動用コイル29及び第1、第2のトラッキング駆動用コイル30a,30bが巻かれたボビン28に、対物レンズ22とホルダ27とが一体に設けられたホルダ一体レンズ32を組み立てる。
【0064】
この場合は、まず、ホルダ27の左右の突出部27c,27cをボビン28の左右の上下係合部33a,33a及び33b,33b間にそれぞれ挿入する。そして、図2及び図5A,Bに示すように、上下の係合凸部31a,31a及び31b,31bを上下の係合溝34,34にそれぞれ係合させる。その後、図5C,Dに示すように、各係合凸部31a,31bの先端部を熱により融解してかしめ43を行い、レンズ合体ボビン44を構成する。このかしめ43に代えて、接着剤を用いて係合凸部31a,31bと係合部33a,33bとを接着して、レンズ合体ボビン44を構成するようにしてもよい。
【0065】
これにより、簡単な構造でありながら、ホルダ一体レンズ32とボビン28とを確実且つ強固に結合することができる。その結果、ホルダ一体レンズ32とボビン28とが一体化されて全体として高い剛性を有するレンズ合体ボビン44を製造することができる。
【0066】
次に、レンズ合体ボビン44の4箇所のホールド部37a,37a及び37b,37bに、4本のサスペンションワイヤ24a,24a及び24b,24bの各先端部を重ね合せる。そして、各駆動用コイル29,30a,30bの始端部及び終端部を、4本のサスペンションワイヤ24a,24a及び24b,24bにそれぞれ個別に巻回する。その後、各駆動用コイル29,30a,30bの始端部及び終端部とサスペンションワイヤ24a,24bとを、それぞれはんだ付け等の固着手段を用いて接合し、サスペンションワイヤ24a,24bの自由端側を固定する。
【0067】
次に、各サスペンションワイヤ24a,24bの他端側をワイヤ受部41aにそれぞれ通過させると共に、それぞれの他端部をプリント配線基板25にはんだ付け等の固着手段を用いて固定する。そして、ワイヤ受部41aの凹部内にシリコン系ゲル材42を充填し、各サスペンションワイヤ24a,24bの固定端の近傍をシリコン系ゲル材42で弾性支持する。これにより、この実施例に係る二軸アクチュエータ21を製造することができる。
【0068】
このような構成を有する二軸アクチュエータ21は、例えば、図6及び図7に示すように、ディスクプレーヤのディスクドライブ装置50に使用される光学ピックアップ装置51の対物レンズ駆動装置として用いることができる。このディスクドライブ装置50は、二軸アクチュエータ21を有する光学ピックアップ装置51と、この光学ピックアップ装置51を移動可能に支持するシャーシ52と、このシャーシ52に搭載されたディスク回転駆動機構53等を備えて構成されている。
【0069】
光学ピックアップ装置51は、ディスク回転駆動機構53に対して接近及び離反可能に支持されたスライドベース54を有し、このスライドベース54に二軸アクチュエータ21が搭載されている。更に、スライドベース54には、光源としてのレーザ光を発射する半導体レーザ及びディスクから反射されてきたレーザ光を受光する光検出器等を備えた光学系機構が内蔵されている。この光学系機構の光学系の光路が、スライドベース54の表面側に露出される対物レンズ22と連通されている。
【0070】
この対物レンズ22を有する二軸アクチュエータ21は、図6に示すように、スライドベース54に装着されるカバー部材55で覆われており、このカバー部材55の上面部には対物レンズ22に対応して開口窓55aが設けられている。この開口窓55aから露出される対物レンズ22に光学ディスクの情報記録面が対向され、対物レンズ22により集光されたレーザ光が情報記録面に照射される。
【0071】
また、図7に示すように、スライドベース54の一方の側部には、貫通孔を有する一対の支持アーム56が所定の間隔をあけて設けられ、他方の側部には、略コ字状をなす案内溝を有する案内アーム57が設けられている。そして、一対の支持アーム56,56の貫通孔には送りねじ軸58が挿通され、案内アーム57の案内溝には、送りねじ軸58と平行に配置されたガイド軸59が挿通されている。送りねじ軸58には、一対の支持アーム56,56間に配置されたねじ係合部材60が螺合されており、このねじ係合部材60はスライドベース54に固定されている。
【0072】
更に、送りねじ軸58は、その基端部において歯車減速機構61を介して送りモータ62に動力伝達可能に連結されている。この送りモータ62の駆動力が伝達されて送りねじ軸58が回転駆動されることにより、スライドベース54が移動される。即ち、送りねじ軸58の正逆回転の方向に応じて光学ピックアップ装置51が、ディスク回転駆動機構53に対して接近及び離反する方向に移動される。
【0073】
ディスク回転駆動機構53は、シャーシ52に固定されたスピンドルモータ63と、このスピンドルモータ63の回転軸に固定されたディスクテーブル64等から構成されている。このディスクテーブル64上にチャッキングされる光学ディスクの情報記録面に対して光学ピックアップ装置51を、その内周から外周に向かって移動させることにより、情報記録面に予め記録されている情報信号の読み出し(再生)が行われる。
【0074】
ところで、このような光学ピックアップ装置51等に用いられる二軸アクチュエータの磁気回路構成には、図8〜図17に示すような構成を選択することができる。図8に示す二軸アクチュエータの磁気回路71は、所定の間隔をあけて互いに平行に設けられた一対のヨーク72a,72bと、一方のヨーク72aの内面に固定された磁束発生手段であるマグネット73と、このマグネット73が取り付けられたヨーク72aに緩く嵌合されたフォーカス駆動用コイル74と、このフォーカス駆動用コイル74の一辺に配置された一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bとを備えている。一対のヨーク72a,72bは、上向きに開口されたコ字状のヨーク部材によって形成されており、両ヨーク72a,72b間に介在するフォーカス駆動用コイル74の一辺に、一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bが同一平面上に横並びに配置されている。
【0075】
このような磁気回路71において、矢印X方向(トラッキング方向)及び矢印Z方向(フォーカス方向)の推力を得るために、フォーカス駆動用コイル74及び一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bが用いられている。この場合、一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bにて要求する矢印X方向の推力Fxを発生することができるのは、図11A及びBに示すように、トラッキング駆動用コイル75a,75bの、マグネット73の長手方向と平行をなす内側部S,Sのみである。
【0076】
この一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bには、図11Cに示すように磁束Ta,Tbが矢印の向きに通る。その結果、矢印方向に電流ia,ibが流れている場合、Z方向に平行な内側部S,Sに対向する外側部U,Uにおいては、マグネット73から発生している磁束のX方向に向かうX成分及びY方向に向かうY成分(X成分と直交する方向に作用する。)は、ベクトル量Va,Vdとして現され、これらの磁束により発生する力のXY成分は、力Faと力Fdのベクトルとして得られる。従って、これらの力Fa,Fdは、図11Dに示すようにメイン推力の力Fb,Fcに対してX方向に逆成分を持っているため、推力減少の原因となる場合が考えられる。
【0077】
また、一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bのZ方向に平行をなす内外側部S,S及びU,U以外のX方向に平行をなす上部Q,Q及び下部R,Rについては、図12Aに示すように作用する磁束Ve,Vfにより、同図Bに示すように、それぞれ力Fe,Ffが発生する。従って、これらの力Fa,Fb,Fe,Ffにより、磁気回路71の重心Cgを中心にした回転モーメントMaが発生する。その結果、フォーカス駆動用コイル74及び第1、第2のトラッキング駆動用コイル75a,75bの各磁気推力と、重心位置のバランス調整が困難となる。しかも、マグネット73が1個のタイプの磁気回路71においては、マグネットの大きさが限定されて、得られる推力にも限度があるため、推力のアップが困難になることが考えられる。
【0078】
そこで、このタイプの磁気回路71では、磁気回路による推力が足りない場合には、図12Cに示すように、対向するヨーク72bにもう1つのマグネット76を使用する。この第2のマグネット76で外側部U,Uに流れる磁束を減少させ、なおかつ、内側部S,Sの磁束密度を増加させることにより、推力をアップさせることができる。
【0079】
一方、図9に示すように、一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bでマグネット73を囲うように内側に傾斜させて配置して構成した磁気回路77では、一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bの位置精度の向上、ボビンに直接コイルを巻くことが可能となることにより巻線工程の生産効率の向上、及び自動化を図ることができる。更に、コイル線材の選択幅の拡大、線形が細くなることによる電磁変換率の向上等の効果も得ることができる。
【0080】
また、図10に示すように、ボビン78に巻回される一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bの傾斜方向をマグネット73と反対側に配置してもよい。この場合、図9に示す構成と同様に、一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bの位置精度の向上、ボビン78に直接コイルを巻くことが可能となることにより、巻線工程の生産効率の向上といった効果が得られる。
【0081】
ここで、トラッキング駆動用コイル75a,75bに対する磁束のXY成分の流れ方は、図13に矢印Tで示すようになる。その結果、トラッキング駆動用コイル75a,75bのJ部,K部,L部及びM部に発生する力のXY方向成分は、図14に示すようになり、メイン推力Fjに対してその他の推力Fk、Fl及びFmには、矢印X方向に向かう逆成分が含まれることが考えられる。これにより、推力のアップが困難となり、また、逆推力Fl,Fk,Fmにより磁気回路77の重心Cgを中心とした回転モーメントMbが発生して、フォーカス駆動用コイル74及び一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bの各磁気推力と、重心位置のバランス調整が困難になる可能性が考えられる。
【0082】
そこで、本発明の第1の実施例においては、図9に示したような磁気回路77の構成を採用して、図1に示すように一対のトラッキング駆動用コイル30a,30bをマグネット35側に傾斜させて配置して二軸アクチュエータ21を構成することにより、上述したような2軸アクチュエータとしての特性の向上を図る。
【0083】
一般に、マグネット1個の磁束は、図16A,Bに示すように、N極から出て、S極に戻ってくる。このマグネット80を、コ字状をなすヨーク部材81の一方のヨーク81aに取り付けると、マグネット80の周辺空間の磁束の流れは、ヨークによって多少の影響を受けるが、基本的にはマグネット80の裏側のヨーク81aに戻ってくる。
【0084】
この場合、図8に示す構成を有する磁気回路71にあっては、マグネット73から発生されてマグネット73に戻ってくる磁束のうち、マグネット73から対向するヨーク72bに進む(矢印Y方向)磁束のみを利用して、第1及び第2のトラッキング駆動用コイル75a,75bの推力を発生させることができる。これに対して、図9に示す構成を有する磁気回路77にあっては、矢印Y方向と平行に進む磁束のみならず、矢印Y方向と交差する方向に進む磁束をも利用して、第1及び第2のトラッキング駆動用コイル75a,75bの推力を増加させることができる。
【0085】
即ち、一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bでマグネット73を囲むようにマグネット73側に傾斜させ、両側部に矢印Y方向と平行に進む磁束が流れる位置に一対のトラッキング駆動用コイル75a,75bを配置する。その結果、図17A,Bに示すようなマグネット80周辺の空間の磁束の流れにより、図15に示すように、一対のトラッキング駆動用コイル82a,82bのP部には、メイン推力の発生部であるN部の推力Fnと同方向に向かう成分を持った推力Fpを得ることが可能となる。また、一対のトラッキング駆動用コイル82a,82bのP部を、矢印Y方向と平行に磁束が流れるポイント周辺に配置するだけでも、メイン推力発生部のN部に発生する推力Fnと同方向に向かう成分を持った推力Fpを得ることが可能となる。
【0086】
同様に、図15に示すように、一対のトラッキング駆動用コイル82a,82bのO部及びQ部に関しても、図17A,Bのように流れている磁束により、メイン推力発生部のN部に発生する推力Fnと同方向に向かう成分を持った推力Fo及び推力Fqを得ることが可能となる。このように、一対のトラッキング駆動用コイル82a,82bをマグネット80側に傾斜させて囲うようにすると共に、P部を矢印Y方向と平行に磁束が流れる位置又はそのポイント周辺に配置することにより、推力発生部がコイルの1/4のみであったものを、トラッキング駆動用コイル82a,82bの全周によって推力を発生させることが可能となる。そのため、図9(図15及び図17A,Bの場合も同様)に示す構成を有する磁気回路77を備えた二軸アクチュエータによれば、トラッキング駆動用コイルの推力を飛躍的に増加させることが可能となる。
【0087】
更に、磁気回路77を備えた二軸アクチュエータによれば、図15に示すように二軸アクチュエータの重心Cgを中心とする回転モーメントMcは、図12Bに示す二軸アクチュエータの重心Cgを中心とする回転モーメントMa及び図14に示す二軸アクチュエータの重心Cgを中心とする回転モーメントMbと比較して、減少させることができる。従って、二軸アクチュエータの重心Cgの位置に対する一対のトラッキング駆動用コイル82a,82bの矢印Y方向の位置ずれの影響が少なくなり、その結果、各磁気推力と、重心位置のバランス調整が容易になる。
【0088】
また、フォーカス駆動用コイル及び一対のトラッキング駆動用コイルを直接巻き付けるボビンを、図1に示す構成とすることにより、機械的強度が増加する。更に、サスペンションを取り付ける構造を持たせることにより、単に巻線を行うためのボビンではなく、二軸アクチュエータの半分の構造を構成することができる。その結果、レンズを保持するための部品を必要以上に伸ばして取り付け構造を持たせる必要がなく、部品の小型化、横幅方向の小型化を図ることができる。
【0089】
更に、ホルダ一体レンズとボビンとに分けることにより、ボビンの形状による変更のみでなく、ボビンの材質を変更し、或いは比重を変更することによっても重心バランスを調整することが可能となり、その調整の自由度を広げることができる。その結果、バランスを取るための他部品が不要となり、また、接着剤等によるバランス調整が不要となって、バランスずれによる共振のばらつきを抑えることが可能となる。
【0090】
更に又、ホルダ一体レンズとボビンとを分けることにより、ボビン側にサスペンションワイヤの取付部を設けることが可能となり、ボビンの材料としてはんだ耐熱性の液晶ポリマーを使用することにより、この部分にからげて、はんだによりサスペンションワイヤを取り付けることが可能となる。その結果、からげ用のピン等の他部品が不要となり、コストダウン、部品点数の削減が可能となる。また、トラッキング駆動用コイルの巻き付け部をすべて巻き付け角度に対して90度に設定することにより、トラッキング駆動用コイルを直接巻きにした際、整列巻きが可能となり、2軸特性のばらつき、巻線後の外形寸法のばらつきを抑えることが可能となる。
【0091】
図18には、本発明に係る二軸アクチュエータの可動部の第2の実施例を示す。この可動部83は、光学部品の第2の実施例を示すホルダ一体レンズ84と、このホルダ一体レンズ84の突出部85に設けられたコイル装着部86に取り付けられるコイルであるコイル組立体87とを備えている。ホルダ一体レンズ84は、対物レンズ88とホルダ89と突出部85とを有し、これら対物レンズ88等はレーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形により1つの光学部品として形成されている。
【0092】
ホルダ89は、円筒状のレンズ支持部89aを有し、このレンズ支持部89aの凹部内に、非球面レンズからなる対物レンズ88が一体に設けられている。このレンズ支持部89aの外周面には、対物レンズ88の光軸と直交する方向の両外側に突出する一対の肩部89b,89bが設けられている。そして、これら肩部89b,89bが延在する方向と直交する側部には、両肩部89b,89bの最大幅と同程度の幅を有する突出部85が後方へ突出するよう一体に設けられている。
【0093】
ホルダ一体レンズ84の突出部85には、コイル組立体87が取り付けられるコイル装着部86が設けられている。このコイル装着部86は、上面に開口された略四角形をなす凹陥部86aと、この凹陥部86aの底部を下方へ貫通するように設けた開口部86bとを有している。このコイル装着部86の凹陥部86a内にコイル組立体87が収納され、そのコイル組立体87の周縁部が凹陥部86aの底部に設定された段部によって下方から支持されている。このコイル組立体87には、図示しないが、開口部86bを貫通するマグネット及びヨークが下方から貫通される。
【0094】
コイル組立体87は、ボビンレスにて長方形で所定の厚みに巻回されたフォーカス駆動用コイル90と、このフォーカス駆動用コイル90の長辺側の一辺外側に横並びに取り付けられたトラッキング駆動用コイル91a,91bとを有している。このトラッキング駆動用コイル91a,91bが取り付けられたフォーカス駆動用コイル90の一辺を挟み込むように、1個のマグネットが取り付けられたヨーク部材が図8又は図9に示すように配置され、或いは、2個のマグネットが取り付けられたヨーク部材が図12Cに示すように配置される。また、突出部85のホルダ89側の連結部には、サスペンションワイヤの先端部を取り付けるためのホールド部92a,92bが、左右に2箇所すつ合計4箇所に設けられている。
【0095】
この実施例のように可動部83を、ホルダ一体レンズ84とコイル組立体87とで構成することにより、上述した第1の実施例の効果に加えて、部品点数を削減することができ、製造工程の簡略化を図ることができると共に、取付誤差を少なくして精度の向上を図ることができる。
【0096】
以上説明したが、本発明は上記実施の例に限定されるものではなく、例えば、上記実施の例においては、情報記録媒体として再生専用の光学ディスクを使用する光ディスク再生装置並びにこれに用いられる二軸アクチュエータ及びその光学部品に適用した例について説明したが、再生のみならず記録も可能な光ディスクを光学記録媒体として用いる記録再生両用の光学ディスク装置並びにその二軸アクチュエータ及びその光学部品、或いは記録専用の光学ディスク装置並びにその二軸アクチュエータ及びその光学部品に適用することができることは勿論である。
【0097】
また、上述した実施例では、二軸アクチュエータの構造としてワイヤ支持方式のものを用いた例について説明したが、板バネ方式のものであってもよく、また、弾性を持った合成樹脂でヒンジのリンク機構と回転部分を形成して可動部を支持するヒンジ方式等その他の構成のものを適用することもできる。更に、係合凹部34,34と係合凸部31a,31bの配置を逆にして、ホルダ一体レンズ32に係合凹部を設け、これに係合される係合凸部をボビン28に設ける構成とすることもできる。更に又、フォーカス及びトラッキング用駆動コイルの構成について、上述した巻線コイルに代えて、プリント印刷されたコイル部材を用いることもできる。このように、本発明は、その趣旨を逸脱しない範囲で種々変更できるものである。
【0098】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の請求項1記載の二軸アクチュエータによれば、磁束発生手段によって磁束が発生するコイルが取り付けられるホルダ部と、光源からのレーザ光を集光して情報記録面に照射する対物レンズとを光学部品として一体成形し、コイルと磁束発生手段とボビンとを備え、ホルダ部は対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、この突出部にはコイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設ける構成としたため、接着剤が不要となって製造コストのダウンを図ることができると共に、接着剤による歪みや位置ズレ等の影響をなくして信頼性を高めることができるという効果を得ることができる。
また、対物レンズに対してボビンを横並びに配置して、突出部を用いてホルダ部をボビンに結合させる構成としたため、光学部品とボビンとの結合強度を高くし、強度に対する信頼性の向上を図ることができる。更に、コイルが取り付けられたボビンと光学部品を、突出部の結合部を用いて結合させる構成としたため、光学部品とボビンとの結合強度を高くし、強度に対する信頼性の向上を図ることができるという効果を得ることができる。
【0099】
本発明の請求項2記載の二軸アクチュエータによれば、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂によって光学部品を一体成形して形成する構成としたため、非晶性であって透明性に優れ、歪みの少ないレーザ光を情報記録面に集光させることができるという効果を得ることができる。
【0100】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータによれば、ボビンにはフォーカス駆動用コイルと第1、第2のトラッキング駆動用コイルとを取り付ける構成としたため、フォーカス制御及びトラッキング制御を共に精度良く行うことができるという効果を得ることができる。
【0101】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータによれば、ボビンの開口部に磁束発生手段が挿通されると共に、この磁束発生手段を囲むように傾斜して一対のトラッキング駆動用コイルを配置する構成としたため、トラッキング駆動用コイルの全体を有効に活用して大きな推力を発生させ、トラッキング制御を容易且つ確実に行うことができるという効果を得ることができる。
【0102】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータによれば、係合凸部と係合凹部を係合して係合凸部の先端をかしめる構成としたため、光学部品とボビンを簡単な構造でありながら確実且つ強固に結合することができるという効果を得ることができる。
【0103】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータによれば、係合凸部と係合凹部を係合して接着剤で接合する構成としたため、光学部品とボビンを確実且つ強固に結合することができるという効果を得ることができる。
【0104】
本発明の請求項記載の二軸アクチュエータによれば、ボビンを複数の導電性金属ワイヤ部材によって支持する構成としたため、簡単な構造でありながら電気を確実に通電させてボビンをフォーカス方向及びトラッキング方向に確実に移動させることができるという効果を得ることができる。
【0105】
本発明の請求項記載の光学部品によれば、光源からのレーザ光を集光して情報記録面に照射する対物レンズと、この対物レンズに対してボビンを横並びに配置する突出部とを一体成形して形成し、突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設ける構成としたため、接着剤が不要となって製造コストのダウンを図ることができると共に、接着剤による歪みや位置ズレ等の影響をなくして信頼性を高めることができるという効果を得ることができる。更に、コイルが取り付けられたボビンと光学部品を、突出部の結合部を用いて結合させて一体に構成することができ、光学部品とボビンとの結合強度を高くし、強度に対する信頼性の向上を図ることができるという効果を得ることができるという効果を得ることができる。
【0106】
本発明の請求項記載の光学部品によれば、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂によって光学部品を一体成形して形成する構成としたため、非晶性であって透明性に優れ、歪みの少ないレーザ光を情報記録面に集光させることができるという効果を得ることができる。
【0107】
本発明の請求項10記載の光学部品によれば、突出部にコイル装着部を設ける構成としたため、ボビンレスにて巻いたコイルを取り付けることによって使用する部品点数を削減できると共に、取付誤差を少なくすることができるという効果を得ることができる。
【0108】
また、本発明の請求項11記載の光学ディスク装置によれば、対物レンズとホルダ部とコイルと磁束発生手段とボビンとを設けた二軸アクチュエータを備え、この二軸アクチュエータをフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動して情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ディスク装置であって、対物レンズ及びホルダ部をレーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形し、ホルダ部は、対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、この突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設ける構成としたため、接着剤が不要となって製造コストのダウンを図ることができると共に、接着剤による歪みや位置ズレ等の影響をなくして情報信号の記録及び/又は再生の信頼性を高めることができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができるという効果を得ることができる。
更に、対物レンズに対してボビンを横並びに配置して、突出部を用いてホルダ部をボビンに結合する構成としたため、光学部品とボビンとの結合強度を高くし、強度に対する信頼性の向上を図ることができる。また、コイルが取り付けられたボビンと光学部品を、突出部の結合部を用いて結合させる構成としたため、光学部品とボビンとの結合強度を高くし、強度に対する信頼性の向上を図ることができるという効果を得ることができる
【0109】
本発明の請求項12記載の光学ディスク装置によれば、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂によって光学部品を一体成形シテ形成する構成としたため、非晶性であって透明性に優れ、歪みの少ないレーザ光を情報記録面に集光させることができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができるという効果を得ることができる。
【0110】
本発明の請求項13記載の光学ディスク装置によれば、ボビンにはフォーカス駆動用コイルと第1、第2のトラッキング駆動用コイルとを取り付ける構成としたため、フォーカス制御及びトラッキング制御を共に精度良く行うことができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができるという効果を得ることができる。
【0111】
本発明の請求項14記載の光学ディスク装置によれば、ボビンの開口部に磁束発生手段が挿通されると共に、この磁束発生手段を囲むように傾斜して一対のトラッキング駆動用コイルを配置する構成としたため、大きな推力を発生させてトラッキング制御を容易に行うことができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができるという効果を得ることができる。
【0112】
本発明の請求項15記載の光学ディスク装置によれば、係合凸部と係合凹部を係合して係合凸部の先端をかしめる構成としたため、光学部品とボビンを簡単な構造でありながら確実且つ強固に結合することができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができるという効果を得ることができる。
【0113】
本発明の請求項16記載の光学ディスク装置によれば、係合凸部と係合凹部を係合して接着剤で接合する構成としたため、光学部品とボビンを確実且つ強固に結合することができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができるという効果を得ることができる。
【0114】
本発明の請求項17記載の光学ディスク装置によれば、ボビンを複数の導電性金属ワイヤ部材によって支持する構成としたため、簡単な構造でありながら電気を確実に通電させてボビンをフォーカス方向及びトラッキング方向に確実に移動させることができる二軸アクチュエータを備えた光学ディスク装置を提供することができるという効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る二軸アクチュエータの第1の実施例の可動部を構成するホルダ一体レンズとボビンの分離した状態を示す斜視図である。
【図2】 本発明に係る二軸アクチュエータの第1の実施例の可動部を構成するホルダ一体レンズとボビンの結合した状態を示す中央部縦断面図である。
【図3】 本発明に係る二軸アクチュエータの第1の実施例のベース部材を示す斜視図である。
【図4】 本発明に係る二軸アクチュエータの第1の実施例を示す斜視図である。
【図5】 本発明に係る二軸アクチュエータのホルダ一体レンズとボビンとの結合部を示すもので、同図Aはかしめ前の状態の斜視図、同図Bは同図Aの断面図、同図Cはかしめ後の状態の斜視図、同図Dは同図Cの断面図である。
【図6】 本発明に係る二軸アクチュエータを有する光学ピックアップ装置を備えた光学ディスク装置の一実施例を示す平面図である。
【図7】 本発明に係る二軸アクチュエータを有する光学ピックアップ装置を備えた光学ディスク装置の一実施例を示す底面図である。
【図8】 本発明に係る二軸アクチュエータの磁気回路の第1の実施例を示すもので、トラッキング駆動用コイルがマグネットに対して平行に配置された状態を示す斜視図である。
【図9】 本発明に係る二軸アクチュエータの磁気回路の第2の実施例を示すもので、トラッキング駆動用コイルがマグネットに対して傾斜して配置された状態を示す斜視図である。
【図10】 図9に示す磁気回路の変形例を示すもので、フォーカス及びトラッキング駆動用コイルの外側にマグネットを配置した状態を示す斜視図である。
【図11】 本発明に係る二軸アクチュエータのマグネットと一対のトラッキング駆動用コイルとの関係を説明するもので、同図Aはマグネットに対して一対のトラッキング駆動用コイルが横並びに平行に配置された状態の正面図、同図Bは磁束の方向を示す平面図、同図Cは磁束及び電流の方向を示す平面図、同図Dは推力及び電流の方向を示す平面図である。
【図12】 本発明に係る二軸アクチュエータのマグネットと一対のトラッキング駆動用コイルとの関係を説明するもので、同図Aはマグネットに対して一対のトラッキング駆動用コイルが横並びに平行に配置された状態の側面図、同図Bは推力、電流及び回転モーメントの方向を示す平面図、同図Cは2個のマグネットによる磁束の方向を示す平面図である。
【図13】 本発明に係る二軸アクチュエータのマグネットに対して一対のトラッキング駆動用コイルを外向きに傾斜させて配置したときの磁束及び電流の方向を示す平面図である。
【図14】 本発明に係る二軸アクチュエータのマグネットに対して一対のトラッキング駆動用コイルを外向きに傾斜させて配置したときの推力、電流及び回転モーメントの方向を示す平面図である。
【図15】 本発明に係る二軸アクチュエータのマグネットに対して一対のトラッキング駆動用コイルを内向きに傾斜させて配置したときの推力、電流及び回転モーメントの方向を示す平面図である。
【図16】 本発明に係る二軸アクチュエータのマグネットから発生した磁束がヨークを通過してマグネットに戻る状態を説明するもので、同図Aは平面図、同図Bは側面図である。
【図17】 本発明に係る二軸アクチュエータのマグネットから発生した磁束が、マグネットに対して内向きに傾斜させて配置した一対のトラッキング駆動用コイル及びヨークを通過してマグネットに戻る状態を説明するもので、同図Aは平面図、同図Bは側面図である。
【図18】 本発明に係る二軸アクチュエータの第2の実施例の可動部を構成するホルダ一体レンズとコイルの分離した状態を示す斜視図である。
【図19】 従来の二軸アクチュエータを示す平面図である。
【図20】 従来の二軸アクチュエータを示す中央部縦断面図である。
【符号の説明】
21,82 二軸アクチュエータ、 22,88 対物レンズ、 23,83 可動部、 24a,24b サスペンションワイヤ(金属ワイヤ部材)、 25 固定部、 26 ベース部材、 27,89 ホルダ、 27c,85 突出部、 28,78 ボビン、 29,74,90 フォーカス駆動用コイル(コイル)、 30a,30b,75a,75b,82a,82b,91a,91b トラッキング駆動用コイル(コイル)、 31a,31b 係合凸部、 32,84 ホルダ一体レンズ(光学部品)、 34 係合溝(係合凹部)、 35,73,76,80 マグネット(磁束発生手段)、 37a,37b,92a,92b ホールド部、 38a,38b,81a ヨーク、 44 レンズ合体ボビン、 50 ディスクドライブ装置、 51 光学ピックアップ装置、 71,77 磁気回路、 86 コイル装着部、 87 コイル組立体(コイル)

Claims (17)

  1. 光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の情報記録面に照射する対物レンズと、この対物レンズの外周に設けられたホルダ部とが上記レーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形された光学部品と、
    上記光学部品に設けられたホルダ部に対して取り付けられるコイルと、
    上記コイルに対して磁束を発生する磁束発生手段と、
    上記コイルが取り付けられるボビンと、を備え、
    上記ホルダ部は、上記対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、
    上記突出部には、上記コイルが取り付けられた上記ボビンと結合される結合部を設けた
    ことを特徴とする二軸アクチュエータ。
  2. 上記合成樹脂は、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂である
    ことを特徴とする請求項1記載の二軸アクチュエータ。
  3. 上記ボビンは、上記対物レンズの光軸に対して平行な軸を中心に巻回されたフォーカス駆動用コイルと、上記光軸に対して夫々直交する第1、第2の軸を中心に夫々巻回された第1、第2のトラッキング駆動用コイルとが取り付けられた
    ことを特徴とする請求項記載の二軸アクチュエータ。
  4. 上記ボビンは、上記対物レンズの光軸に対して平行に開口された開口部を有し、この開口部に上記磁束発生手段が挿通され、上記一対のトラッキング駆動用コイルは、上記磁束発生手段に対して、囲むように傾斜して配置された
    ことを特徴とする請求項記載の二軸アクチュエータ。
  5. 上記突出部及び上記ボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には上記係合凸部に係合される係合凹部を設け、上記係合凸部と係合凹部とを係合した後、係合凸部の先端をかしめて上記光学部品と上記ボビンとを結合した
    ことを特徴とする請求項記載の二軸アクチュエータ。
  6. 上記突出部及び上記ボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には上記係合凸部に係合される係合凹部を設け、上記係合凸部と係合凹部とを接着剤にて結合した
    ことを特徴とする請求項記載の二軸アクチュエータ。
  7. 上記ボビンは、導電性を有する複数の金属ワイヤ部材によって、フォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持されている
    ことを特徴とする請求項記載の二軸アクチュエータ。
  8. 光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の情報記録面に照射する対物レンズと、この対物レンズの外周に、対物レンズの光軸に対して直交する方向に向かって突出する突出部とを、上記レーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形して形成し、
    上記突出部には、コイルが取り付けられたボビンと結合される結合部を設けた
    ことを特徴とする光学部品。
  9. 上記光学部品において、
    上記合成樹脂は、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂である
    ことを特徴とする請求項記載の光学部品。
  10. 上記光学部品において、
    上記突出部は、コイルが取り付けられるコイル装着部を有する
    ことを特徴とする請求項記載の光学部品。
  11. 光源から出射されたレーザ光を集光して光学記録媒体の情報記録面に照射する対物レンズと、
    上記対物レンズの外周に設けられたホルダ部と、
    上記ホルダ部に対して取り付けられるコイルと、
    上記コイルに対して磁束を発生する磁束発生手段と、
    上記コイルが取り付けられるボビンと、設けた二軸アクチュエータを備え、
    上記二軸アクチュエータをフォーカス方向及びトラッキング方向に駆動して上記対物レンズによって集光されたレーザ光を上記情報記録面上に照射して情報信号の記録及び/又は再生を行う光学ディスク装置であって、
    上記対物レンズ及び上記ホルダ部を上記レーザ光を透過可能な合成樹脂を用いて一体成形し
    上記ホルダ部は、上記対物レンズの光軸に対して垂直な方向に延びた突出部を有し、
    上記突出部には、上記コイルが取り付けられた上記ボビンと結合される結合部を設け
    ことを特徴とする光学ディスク装置。
  12. 上記合成樹脂は、主鎖がノルボルネン構造をなすポリオレフィン系樹脂である
    ことを特徴とする請求項11記載の光学ディスク装置。
  13. 上記ボビンは、上記対物レンズの光軸に対して平行な軸を中心に巻回されたフォーカス駆動用コイルと、上記光軸に対して夫々直交する第1、第2の軸を中心に夫々巻回された第1、第2のトラッキング駆動用コイルとが取り付けられた
    ことを特徴とする請求項11記載の光学ディスク装置。
  14. 上記ボビンは、上記対物レンズの光軸に対して平行に開口された開口部を有し、この開口部に上記磁束発生手段が挿通され、上記一対のトラッキング駆動用コイルは、上記磁束発生手段に対して、囲むように傾斜して配置された
    ことを特徴とする請求項11記載の光学ディスク装置。
  15. 上記突出部及び上記ボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には上記係合凸部に係合される係合凹部を設け、上記係合凸部と係合凹部とを係合した後、係合凸部の先端をかしめて上記光学部品と上記ボビンとを結合した
    ことを特徴とする請求項11記載の光学ディスク装置。
  16. 上記突出部及び上記ボビンの一方には係合凸部を設けると共に、他方には上記係合凸部に係合される係合凹部を設け、上記係合凸部と係合凹部とを接着剤にて結合した
    ことを特徴とする請求項11記載の光学ディスク装置。
  17. 上記ボビンは、導電性を有する複数の金属ワイヤ部材によって、フォーカス方向及びトラッキング方向に移動可能に支持されている
    ことを特徴とする請求項11記載の光学ディスク装置。
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