JP4113146B2 - ガスタービン及びその遮熱管の外れ防止方法 - Google Patents

ガスタービン及びその遮熱管の外れ防止方法 Download PDF

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Description

本発明は、圧縮空気を燃料とともに燃焼して生成した燃焼ガスによりタービンの軸動力を得るガスタービンに係り、さらに詳しくは、ガスタービン及びその圧縮機及びタービンを連結する中間軸の中心孔に配置する遮熱管の外れ防止方法に関する。
一般に、圧縮機ロータとタービンロータとの間の中間軸に中心孔を設け、この中間軸の中心孔を介して圧縮機から抽気した圧縮空気の一部を冷却空気としてタービンロータに導くように構成されたガスタービンがある。しかし、中間軸の中心孔に圧縮機吐出空気の一部を通す場合、その冷却空気は高温(例えば300℃以上)となることがある。そのため、この中間軸を軸受により支持する場合、軸受メタルの耐熱温度は一般に100〜150℃程度であることから、何等の対策も講じなければ軸受メタルが溶融し運転に支障を来たす恐れがある。
そこで、軸受支持箇所に対応するように中間軸の中心孔に遮熱管を取り付け、中間軸の中心孔内壁と遮熱管との間に空気層を形成することにより、軸受支持箇所の熱通過係数を低下させ、軸受メタルに対する熱的影響を軽減したものがある(例えば、特許文献1等参照)。
特開2002−242606号公報
しかしながら、遮熱管と中間軸とは管径及び材質が異なるため、運転中に生じる遠心伸びや熱伸び等による径方向外側への変形量は中間軸の方が大きくなる。このように、運転中に受ける径方向外側への伸び量が中間軸の場合よりも小さいことから、中間軸と別部材で構成された遮熱管と中心孔との間の間隙が大きくなり、運転中に中心孔と中間軸との間に非接触部分が生じる場合がある。この場合には、遮熱管が中間軸の回転中心に対して芯ずれを起こし、中間軸の中でアンバランス荷重となって回転振動増大の原因となる恐れがある。
本発明は、上記に鑑みなされたものであり、その目的は、運転中、中間軸の変形に追従して遮熱管を変形させ、回転振動の増大を防止することができるガスタービン及びその遮熱管の外れ防止方法を提供することにある。
(1)上記目的を達成するために、本発明のガスタービンは、空気を圧縮して圧縮空気を吐出する圧縮機と、この圧縮機と同軸上に連結されたタービンと、前記圧縮機及び前記タービンを連結するとともに、前記圧縮機からの圧縮空気の一部を前記タービンに供給する中心孔を有する中間軸と、この中間軸を支持する軸受と、この軸受に軸方向位置が対応するように前記中間軸の中心孔内に配置され、軸方向に延びるスリットを有する遮熱管と、この遮熱管の外周部に設けられ、前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座とを備えたことを特徴とする。
(2)上記目的を達成するために、また本発明のガスタービンは、空気を圧縮して圧縮空気を吐出する圧縮機と、この圧縮機と同軸上に連結されたタービンと、前記圧縮機及び前記タービンを連結するとともに、前記圧縮機からの圧縮空気の一部を前記タービンに供給し内径が拡大する段差部を設けた中心孔を有する中間軸と、この中間軸を支持する軸受と、この軸受に軸方向位置が対応するように前記中間軸の中心孔内に配置され、径方向外側に延び前記中心孔の段差部内に拘束される曲成部及び軸方向に延びるスリットを有する遮熱管と、この遮熱管の外周部に設けられ、前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座と、前記遮熱管の曲成部に隣接して前記中心孔の段差部内に配置され、軸方向に延びるスリットを有するスペーサとしてのスリーブとを備えたことを特徴とする。
(3)上記目的を達成するために、また本発明のガスタービンは、空気を圧縮して圧縮空気を吐出する圧縮機と、この圧縮機と同軸上に連結されたタービンと、前記圧縮機及び前記タービンを連結するとともに、前記圧縮機からの圧縮空気の一部を前記タービンに供給し内径が拡大する段差部を設けた中心孔を有する中間軸と、この中間軸を支持する軸受と、この軸受に軸方向位置が対応するように前記中間軸の中心孔内に配置され、径方向外側に延び前記中心孔の段差部内に拘束される曲成部及び軸方向に延びるスリットを有する遮熱管と、この遮熱管の外周部に設けられ、前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座と、前記遮熱管の曲成部に隣接して前記中心孔の段差部内に配置され、複数の孔を有するスペーサとしてのスリーブとを備えたことを特徴とするガスタービン。
(4)上記(1)〜(3)のいずれかにおいて、好ましくは、前記台座は、前記遮熱管の周方向に所定間隔で複数設けられていることを特徴とするガスタービン。
(5)上記(1)〜(4)のいずれかにおいて、好ましくは、前記遮熱管は、前記中間軸に対し焼嵌め又は冷やし嵌めされていることを特徴とする。
(6)また、上記目的を達成するために、本発明は、圧縮機により圧縮された圧縮空気を燃料とともに燃焼し、その燃焼ガスによってタービンの軸動力を得るガスタービンの遮熱管の外れ防止方法において、前記圧縮機及び前記タービンを連結する中間軸の中心孔内に配置され、外周部に前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座を有する遮熱管にスリットを設け、運転中の前記遮熱管の径方向への伸びを促進して前記台座の前記中心孔内壁面への密着度を増大させることにより前記遮熱管の外れを防止することを特徴とする。
本発明によれば、遮熱管に伸長促進手段を設けて運転中の遮熱管の径方向外側への伸び量を増大させることにより、遮熱管と中間軸の中心孔との接触面圧を増大させ、中間軸に対し遮熱管を強固に固定することができる。これにより、運転中、中間軸の変形に追従して遮熱管を変形させ、回転振動の増大を防止することができ、高い信頼性を確保することができる。
以下、本発明のガスタービン及びその遮熱管の外れ防止方法の実施形態について図面を用いて説明する。
図1は、本発明のガスタービンの第1実施形態の要部構造を表す軸方向断面図である。
この図1において、空気を圧縮して圧縮空気を吐出する圧縮機1の圧縮機ロータ2と、作動流体の流体エネルギーにより軸動力を得るタービン3のタービンロータ4と、これら圧縮機ロータ2及びタービンロータ4を同軸上に連結する中間軸5とで、一体となって回転するガスタービンロータが構成されている。中間軸5は、圧縮機ロータ2及びタービンロータ4を連結するとともに、圧縮機1からの圧縮空気の一部をタービン2に供給する中心孔5bを有している。なお、本実施形態において、中間軸5は、圧縮機ロータ2の一部分であるが別部材としても良い。この図に示したガスタービンは、圧縮機1から吐出された圧縮空気を燃焼器6内で燃料とともに燃焼し、燃焼器からの燃焼ガスによってタービンロータ4の回転動力を得るようになっている。
圧縮機ロータ2は、詳細には図示していないが、外周部に圧縮機動翼7を複数備えた圧縮機ホイール8を軸方向に積層し締結したもので、圧縮機ホイール8とケーシング9との間には圧縮機主流路10が形成されている。圧縮機主流路10内においては、ケーシング9の内壁に固定した圧縮機静翼11が圧縮機動翼7と軸方向に交互に設けられている。
上記タービンロータ4は、外周部にタービン動翼12を複数備えたタービンホイール13を、スペーサ14を介し軸方向に積層したもので、接続する中間軸5のスタブシャフト5aに対しスタッキングボルト15により締結されている。
タービンホイール13とタービンケーシングとの間には燃焼器6からの燃焼ガスが通過するガスパス16が形成されている。このガスパス16内においては、ケーシング9の内壁に固定したタービン静翼17がタービン動翼12と軸方向に交互に設けられている。本実施形態において、初段タービンホイール13の回転中心には中心孔18が設けられている。
上記中間軸5は、軸受20により軸受け支持されている。この軸受20を包囲する軸受箱21には、ケーシング9外部に連通する通気管路22が接続しており、軸受箱21の内部空間、すなわち軸受20の周囲は、ほぼ外気圧に近い状態となっている。軸受箱21と中間軸5との間隙はシール23,24によってシールされている。
圧縮機ロータ2とタービンロータ4との間には、圧縮機1からの圧縮空気のパスを形成する中間ダクト25が配置されている。この中間ダクト25は、中間軸5及び軸受箱21を覆っており、ストラット26等を介してケーシング9に固定されている。中間ダクト25と中間軸5との間隙はシール29〜31によってシールされており、軸受箱21の周囲空間への圧縮空気の流入を防止している。中間ダクト25と圧縮機ロータ25との間隙には、圧縮機主流路10からの圧縮空気の一部を冷却空気として抽気する抽気口19が形成されており、この抽気口19から抽気された圧縮空気は、シール29、圧縮機ロータ2に設けた導入口2a、中間軸5の中心孔5b及び初段タービンホイール13の中心孔18を通過してタービンロータ4の内部に導かれる。
上記構成の本実施形態のガスタービンにおける最も大きな特徴は、軸受20に軸方向位置が対応するように中間軸5の中心孔5b内に配置され、中心孔5bの内壁との間に空気層(間隙)32を形成するとともに、運転中の径方向への伸びを促進させる伸長促進手段(後述)を有する遮熱管33を備えたことにある。
図2(a)は遮熱管33の径方向断面図、図2(b)は図2(a)中のA−A断面による部分断面図、図2(c)は図2(a)中のB−B断面による部分断面図であり、図2(c)はスリット34(後述)が設けられている位置の断面を表している。
これら図2(a)〜図2(c)に示すように、遮熱管33の軸方向両端部には、軸方向に延びるスリット34が設けられている。このスリット34は、前述した伸長促進手段として設けられたもので、遮熱管33の剛性を低下させ、運転中の遠心力や熱伸びによる径方向外側への変形を積極的に生じさせる役割を果たす。また、スリット34は、周方向に1本又は複数設けられ、その長さLは、特に限定されるものではなく、遮熱管33の管径や温度環境、或いは適用されるタービンロータの回転数等に応じて遮熱管33の径方向の伸び量が適切となるように適宜設定する。また、スリット34を設ける箇所も、必ずしも遮熱管33の端部に限られず、例えば軸方向中央部でも良い。
遮熱管33の外周部には、周方向に所定間隔で複数の台座35が径方向外側に突出して設けられており、この台座35が中間軸5の中心孔5bの内壁面に当接し密着することにより、遮熱管33の外周部と中心孔5bの内周部との間に上記空気層32が形成される。なお、本実施形態において、台座35は、遮熱管33の外周部の軸方向複数箇所(本例では4箇所)に設けてあるが、これに限られない。例えば、台座35の軸方向長さをほぼ遮熱管33と同等にし、それを軸方向に1箇所配置するようにしても良く、要は遮熱管33からの面圧をバランス良く受けられるように台座35が設置してあれば良い。なお、遮熱管33を中間軸5の中心孔5bに差し込む際、焼嵌め或いは冷やし嵌めによって締代を設け、中間軸5と遮熱管33の接触部14との間に適正な面圧を持たせることにより遮熱管33を中間軸5に固定することが好ましい。
上記構成の本実施形態のガスタービンにおいては、前述したように、運転中、圧縮機1の圧縮空気の一部が抽気口19から抽気され、中間軸5の中心孔5bを介して冷却空気としてタービンロータ4に導かれる。このとき、中間軸5を支持する軸受20の軸受メタルの耐熱温度は一般に100〜150℃程度であるが、中心孔5bを通る冷却空気温度は軸受メタルの耐熱温度以上になる場合があり、この熱が中間軸5に伝わると、軸受メタルの温度が耐熱温度を超えてしまう可能性がある。そこで、中心孔5bに遮熱管33を取付けて、中間軸5の中心孔5bの内壁と遮熱管33との間に空気層32を形成して軸受20への熱通過係数を低下させ、軸受メタル温度をその耐熱温度以下に抑えている。
しかし、このように中間軸5を通して冷却空気を導く構造には、次のような技術的課題がある。すなわち、遮熱管33は中間軸5と別部材であり、中間軸5に比して小径で耐熱性に優れているため、運転中、中間軸5との遠心伸び、熱伸びの違いにより、中間軸5との間(台座35と中間軸5との間)に間隙が生じ、中間軸5から外れてしまう可能性がある。遮熱管33が中間軸5から外れると、中間軸5の中で遮熱管33がアンバランス荷重として作用し、回転振動の増大を招く可能性がある。
そこで、図3に示すように、遮熱管33が中間軸5から外れないようにするため、従来では、遮熱管33を中間軸5に対しボルト40で固定していた。この場合、遮熱管33の下流側(図中右側)はボルト40が緩まない限り外れることはないが、ボルト40は運転時の振動、熱伸びにより緩んでしまう可能性がある。また、ボルト40を用いる分、部品点数が増え、組立てにも手間がかかり、コストの面でも負担が大きくなる。更に、回転体である中間軸5にねじ孔を設ける必要があるため、ねじ孔からのクラックが発生する可能性がある等、信頼性の面でも課題が生じる。また、図示した従来構造では、遮熱管33の上流側(図中左側)は自由端となっているため、ボルト40が緩まなくても、この自由端側は運転中の径方向への伸び量の差から芯ずれを起こしアンバランス荷重となる可能性がある。
それに対し、本実施形態においては、遮熱管33に伸長促進手段としてのスリット34を設けて剛性を低下させ、運転中の径方向外側への遠心伸び、熱伸びの量を中心孔5bの内壁面の伸び量と同等かそれよりも若干大きくすることにより、遮熱管33(厳密にはその台座35)と中心孔5bとの密着度(接触面圧)を増大させ、中間軸5に対し遮熱管33を強固に固定することができる。これにより、簡便かつ最小限の部品点数でありながら、運転中、中間軸5の変形に追従して遮熱管33を変形させ、回転振動の増大を防止することができ、高い信頼性を確保することができる。また、遮熱管33の周方向への熱伸びをスリット34により吸収できるため、遮熱管33に発生する熱応力を緩和できることもメリットとなる。
さらに、スリット34に圧縮空気の一部が入り込むため、中間軸5におけるスリット34近傍部分が温まり易くなる。遮熱管33の目的はあくまで軸受20に伝達する熱の遮熱であり、軸受20以外の部位に伝達する熱を遮熱することは不要であり、必要以上の箇所に遮熱構造を採用すると、熱的アンバランスを引き起こし却って悪影響となる場合もある。例えば、中間軸5のスタブシャフト5aは、タービンロータ4とスタッキングボルト15及びインロー構造により締結されているため、このスタブシャフト5a部分を完全に遮熱してしまうと、スタブシャフト5aの温度がタービンロータ4より低くなり、インローに緩みや過大面圧が発生する可能性がある。本実施形態においては、遮熱管33のスリット34を通じて中間軸5のスタブシャフト5a付近に熱が流入するため、スタブシャフト5aとタービンロータ4の温度差が軽減され、インロー部の適切な面圧を維持することができる。
図4は本発明のガスタービンの第2実施形態の要部構造を表す軸方向断面図、図5(a)は本実施形態における遮熱管33の径方向断面図、図5(b)は図5(a)中のC−C断面による部分断面図、図5(c)は図5(a)中のD−D断面による部分断面図であり、図5(c)はスリット34が設けられている位置の断面を表している。これら図4及び図5(a)〜図5(c)において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
本実施形態が、前述した本発明のガスタービンの第1実施形態と相違する点は、遮熱管33の軸方向への動きを拘束する構造を追加した点にある。
図4に示すように、本実施形態において、中間軸5は独立した部材で形成されており、圧縮機ロータ2に対してスタッキングボルト41で締結されている。このとき、中間軸5の両端には段差部42,43が設けられている。段差部42は、その内周部が中心孔5bよりも大径となるように中間軸5の一方側(図中左側)の端面を径方向外側に退避させて設けられている。一方、段差部(出張り部)43は、その内周部が中心孔5bよりも小径となるように中間軸5の他方側(図中右側)の端面に突出して設けられている。そして、圧縮機ロータ2の段差部42との対向端面は、その内径が中間軸5の中心孔5bとほぼ同等となっており、圧縮機ロータ2と中間軸5とが締結された状態で、段差部42が円周溝をなすようになっている。
それに対し、本実施形態の遮熱管33は、図5(a)〜図5(c)に示すように、一方側(図5(b)及び図5(c)中の左側)端部に、径方向外側に延びる曲成部44が設けられている。したがって、この遮熱管33を中間軸5に組み込む際には、中間軸5の上流側(図4中左側)から、曲成部44を後方側にして差し込み、曲成部44が中間軸5の段差部42に当接するようにする。その後、中間軸5を圧縮機ロータ2と締結することにより、曲成部44が段差部42内に拘束され、遮熱管33の軸方向への動きが拘束されるようになっている。段差部43も、遮熱管33の下流側(図4中右側)への動きを拘束する役割を果たす。第1実施形態と同様、遮熱管33を中間軸5に差し込む際、焼嵌め或いは冷やし嵌めによって締代を設け、中間軸5と遮熱管33の接触部14との間に適正な面圧を持たせることにより遮熱管33を中間軸5に固定することが好ましい。
本実施形態において、その他の構成は第1実施形態と同様である。
本実施形態においても、遮熱管33にスリット34を設けたことにより、運転中、遮熱管33を積極的に径方向外側へ変形させることができるので、第1実施形態と同様の効果が得られるとともに、遮熱管33の軸方向への動きを拘束することができるため、より確実に遮熱管33の外れを防止することができる。
図6は、本発明のガスタービンの第3実施形態の要部構造を表す軸方向断面図で、この図6において、先の各図と同様の部分には同符号を付し説明を省略する。
本実施形態が、前述した本発明のガスタービンの第2実施形態と相違する点は、遮熱管33の一部を別部材とし、伸長促進手段を少なくともこの別部材に設けた点にある。
すなわち、本実施形態においては、図6に示すように、遮熱管本体をなす遮熱管33の軸方向の隣接位置に、遮熱管33の一部を構成するスリーブ45が設けられている。このスリーブ45の軸方向長さは、遮熱管33の曲成部44の軸方向の厚みと合わせてほぼ中間軸5の段差部42の軸方向寸法とほぼ同等かそれよりも若干短くなるように設定されており、中間軸5の段差部42内に配置された状態で遮熱管33の曲成部44と圧縮機ロータ2との間のスペーサとなり、遮熱管33の軸方向への動きを拘束する役割も果たす。
図7は、スリーブ45の構造を表す拡大図である。
この図7に示すように、スリーブ45の軸方向両端部には台座46が径方向外側に突出して設けられており、この台座46が中間軸5の内壁面に当接し密着することにより、遮熱管33の外周部と中間軸5の内周部との間に空気層が形成される。また、スリーブ45には、軸方向に延びるスリット34が設けられている。このスリット34は、前述した伸長促進手段として設けられたもので、スリーブ45の剛性を低下させ、運転中の遠心力や熱伸びによる径方向への変形を積極的に生じさせる役割を果たす。また、スリット34は、スリーブ45に対し周方向に1本又は複数設けられ、その長さは特に限定されるものではなく、遮熱管33の管径や温度環境、或いは適用されるタービンロータの回転数等に応じてスリーブ45の径方向の伸び量が適切となるように適宜設定する。
なお、中間軸5にスリーブ45を差し込む際には、焼嵌め或いは冷やし嵌めによって締代を設け、中間軸5とスリーブ45の台座46との間に適正な面圧を持たせることにより中間軸5に固定することが好ましい。また、本実施形態においては、遮熱管本体をなす遮熱管33には必ずしもスリット34を設ける必要はないが、勿論、前述した各実施形態と同様にスリット34を設けても良い。その他の構成については前述した第2実施形態と同様である。
本実施形態によれば、スリット34により運転中のスリーブ45の径方向外側への変形を増大させ、スリーブ45の台座46と中間軸5の内壁との密着度を大きくし、遮熱管の一部を構成するスリーブ45の外れを防止することができる。また、スリーブ45のスリット34を流れる圧縮空気により、中間軸5の温度を適度に上昇させることができ、タービンロータの熱的アンバランスを抑制することもできる。このように、遮熱管33の一部を別部材としても、その別部材であるスリーブ45に伸長促進手段(スリット34)を設ける構成とすれば、この遮熱管の一部であるスリーブ45について前述した各実施形態と同様の効果を得ることができる。加えて、スリット34を遮熱管33の端部に設けるとその強度が低下するが、スリット34を別部材であるスリーブ45に設けることで、遮熱管本体である遮熱管33の強度を十分に確保することができる。勿論、前述したように、遮熱管本体である遮熱管33にもスリット34を設ければ、遮熱管全体としての中間軸5への密着度を向上させることができる。
なお、本実施形態においては、スリーブ45に設けた伸長促進手段としてスリット34を例に挙げたが、スリーブ45の強度を低下させ運転中の径方向外側への変形を促進することができれば、伸長促進手段の態様はスリット34に限定されるものではない。一例としては、図8に示すように、スリット34に代えて複数の孔47を設ける構造としても良い。勿論、遮熱管本体である遮熱管33においても、スリット34の代わる伸長促進手段として孔47を設ける構成として構わない。この場合も、同様の効果を得ることができる。
なお、以上は、1つのタービンを有する一軸式ガスタービン、低圧タービン及び高圧タービンを有する二軸式ガスタービンのいずれにも適用可能であり、同様の効果を得ることができる。
本発明のガスタービンの第1実施形態の要部構造を表す軸方向断面図である。 本発明のガスタービンの第1実施形態に備えられた遮熱管の径方向断面図、及びこの図中のA−A断面、B−B断面による部分断面図である。 遮熱管を用いた従来のガスタービンの要部構造を表す軸方向断面図である。 本発明のガスタービンの第2実施形態の要部構造を表す軸方向断面図である。 本発明のガスタービンの第1実施形態に備えられた遮熱管の径方向断面図、及びこの図中のC−C断面、D−D断面による部分断面図である。 本発明のガスタービンの第3実施形態の要部構造を表す軸方向断面図である。 本発明のガスタービンの第3実施形態に備えられた遮熱管の一部を構成するスリーブの構造を表す拡大図である。 本発明のガスタービンの第3実施形態に備えられた遮熱管の一部を構成するスリーブの他の例の構造を表す拡大図である。
符号の説明
1 圧縮機
3 タービン
5 中間軸
5b 中心孔
20 軸受
32 空気層
33 遮熱管
34 スリット(伸長促進手段)
45 スリーブ
47 孔(伸長促進手段)

Claims (6)

  1. 空気を圧縮して圧縮空気を吐出する圧縮機と、
    この圧縮機と同軸上に連結されたタービンと、
    前記圧縮機及び前記タービンを連結するとともに、前記圧縮機からの圧縮空気の一部を前記タービンに供給する中心孔を有する中間軸と、
    この中間軸を支持する軸受と、
    この軸受に軸方向位置が対応するように前記中間軸の中心孔内に配置され、軸方向に延びるスリットを有する遮熱管と
    この遮熱管の外周部に設けられ、前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座と
    を備えたことを特徴とするガスタービン。
  2. 空気を圧縮して圧縮空気を吐出する圧縮機と、
    この圧縮機と同軸上に連結されたタービンと、
    前記圧縮機及び前記タービンを連結するとともに、前記圧縮機からの圧縮空気の一部を前記タービンに供給し内径が拡大する段差部を設けた中心孔を有する中間軸と、
    この中間軸を支持する軸受と、
    この軸受に軸方向位置が対応するように前記中間軸の中心孔内に配置され、径方向外側に延び前記中心孔の段差部内に拘束される曲成部及び軸方向に延びるスリットを有する遮熱管と
    この遮熱管の外周部に設けられ、前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座と、
    前記遮熱管の曲成部に隣接して前記中心孔の段差部内に配置され、軸方向に延びるスリットを有するスペーサとしてのスリーブと
    を備えたことを特徴とするガスタービン。
  3. 空気を圧縮して圧縮空気を吐出する圧縮機と、
    この圧縮機と同軸上に連結されたタービンと、
    前記圧縮機及び前記タービンを連結するとともに、前記圧縮機からの圧縮空気の一部を前記タービンに供給し内径が拡大する段差部を設けた中心孔を有する中間軸と、
    この中間軸を支持する軸受と、
    この軸受に軸方向位置が対応するように前記中間軸の中心孔内に配置され、径方向外側に延び前記中心孔の段差部内に拘束される曲成部及び軸方向に延びるスリットを有する遮熱管と
    この遮熱管の外周部に設けられ、前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座と、
    前記遮熱管の曲成部に隣接して前記中心孔の段差部内に配置され、複数の孔を有するスペーサとしてのスリーブと
    を備えたことを特徴とするガスタービン。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載のガスタービンにおいて、前記台座は、前記遮熱管の周方向に所定間隔で複数設けられていることを特徴とするガスタービン。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のガスタービンにおいて、前記遮熱管は、前記中間軸に対し焼嵌め又は冷やし嵌めされていることを特徴とするガスタービン。
  6. 圧縮機により圧縮された圧縮空気を燃料とともに燃焼し、その燃焼ガスによってタービンの軸動力を得るガスタービンの遮熱管の外れ防止方法において、
    前記圧縮機及び前記タービンを連結する中間軸の中心孔内に配置され、外周部に前記中心孔の内壁面に当接し前記遮熱管と前記中心孔内壁との間に空気層を形成する台座を有する遮熱管にスリットを設け、運転中の前記遮熱管の径方向への伸びを促進して前記台座の前記中心孔内壁面への密着度を増大させることにより前記遮熱管の外れを防止する
    ことを特徴とするガスタービンの遮熱管の外れ防止方法。
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