JP4112395B2 - バルブクリアランス調整方法及び調整装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の給排気用バルブと、このバルブを開閉させるロッカーアームの間のバルブクリアランスを自動で調整する調整方法及び調整装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関の燃焼室にコイルスプリングなどのばね材で附勢保持される給排気用バルブと、カム駆動により揺動してバルブを開閉駆動させるロッカーアームの間には、所定の隙間(バルブクリアランス)が設けてある。このバルブクリアランスが小さくなり過ぎると、バルブの熱膨脹が吸収できずにバルブが正常に閉じず、バルブクリアランスが大きくなり過ぎると異常音(タペット音)が発生することから、内燃機関の製造組立時にバルブクリアランスの調整が手動又は自動で行われる。
【0003】
一般に、バルブクリアランスの調整は、ロッカーアームに螺合した調整ねじを手動又は自動で正逆回転することで行っている。バルブクリアランス調整を手動で行う場合は、調整ねじを正逆回転させるマイナスドライバーや、ロッカーアームとバルブの間に挿入する隙間ゲージなどの複数の工具類が必要なために作業性が悪く、また、調整精度に個人差があって信頼性に欠ける。そこで、バルブクリアランス調整の完全自動化技術の開発が進められ、各種の自動調整装置が提案されている。
【0004】
バルブクリアランスを自動調整する場合、ロッカーアームに螺合された調整ねじのバックラッシや、調整ねじをドライバー(ビット)で正逆回転させる際の調整ねじとドライバー間の隙間によるドライバーの空転が問題となって、バルブクリアランスを正確に自動調整することが難しい。また、バルブクリアランスを自動調整する単純で理論的な技術に、ロッカーアームの端部をバルブの頂部に接触させてバルブクリアランスを零と認定した状態から、調整ねじを所定方向に所定の角度だけ回転させてバルブクリアランスを設定する技術がある。例えば、ロッカーアームを外部からの押圧手段の押圧で揺動させて、ロッカーアームをバルブに接触させたときのロッカーアーム位置をクリアランス零の位置として、バルブクリアランスを自動調整する装置がある(特許文献1参照。)。
【0005】
このバルブクリアランス自動調整装置は、カムに連動して揺動するロッカーアームに螺合した調整ねじ(アジャストボルト)を正逆回転させることで、最終的なバルブクリアランスを設定する。ロッカーアームを外部から押圧手段(シリンダのピストンロッドなど)で一方向に揺動させて、ロッカーアームの端部をバルブの頂部にバルブを変位させることなく接触させたときのロッカーアームの位置を、クリアランス零の零点位置としている。この零点位置に基づいて調整ねじを正逆回転操作して、最終的なバルブクリアランスの設定を行う。
【0006】
【特許文献1】
特開2000−73718号公報(図1)
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記押圧手段でロッカーアームのクリアランス零点位置を設定するようにした自動調整装置の場合、ロッカーアームをバルブに押し当てる押圧手段でロッカーアームの変位量を検出して零点位置を求めているが、押圧手段とロッカーアームとの間の油膜や、バルブを附勢保持するばね材の変動などの不安定要素が影響して、ロッカーアームの零点位置の精度が安定せず、結果的に最終的なバルブクリアランスの精度を安定させることが難しい。また、押圧手段でロッカーアームの零点位置を設定する工程のあと、ロッカーアームに螺合した調整ねじを正転させ、さらに、逆転させて、最終的なバルブクリアランスを求めるため、実質的に工程数が多くなって作業能率を上げることが難しい。
【0008】
本発明の目的とするところは、ロッカーアームの調整ねじのバックラッシ、油膜などの不安定要素の影響を少なくし、かつ、少ない工程でもって、常に高精度にバルブクリアランスを自動設定するバルブクリアランス調整方法と調整装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上目的を達成する本発明の調整方法は、定位置に附勢保持されたバルブ2と、往復揺動してバルブ2を開閉するロッカーアーム10との間のバルブクリアランスを、ロッカーアーム10に螺合した調整ねじ12で調整するバルブクリアランス調整方法であって、調整ねじ12を一方向に回転させてロッカーアーム10を介してバルブ2を押し込む工程と、調整ねじ12を逆方向に回転させてロッカーアーム10を介してバルブ2を変位させ、この変位が止まる位置をバルブクリアランス零と認識する零点位置認識工程と、この零点位置認識の時点から調整ねじ12を逆方向に所定角度だけ回転させてバルブクリアランスを設定する工程とを含むことを特徴としている。
【0010】
ここで、調整ねじ12を一方向に回転させると、調整ねじ12がロッカーアーム10に対し締め付けられて、ロッカーアーム10を一方向に揺動させてバルブ2を押し込む動作をする。ロッカーアーム10がバルブ2を、バルブ2を附勢保持するばね材の附勢力に抗して押し込むと、強い附勢力の反力で微小隙間や油膜などの不安定要素の影響がなくなる。バルブ2を押し込んだ後の調整ねじ12の逆方向の回転は、ロッカーアーム10に対し調整ねじ12を弛める方向の回転で、この回転でロッカーアーム10がバルブ2の附勢力でもって逆方向に揺動して、バルブ2が元の定位置へと変位を始める。バルブ2が元の定位置まで変位すると、この定位置で変位が停止することから、バルブ2やロッカーアーム10の変位をリニアセンサなどで検出し、変位量ではなくて変位が停止した時点だけを検出し、この時点のロッカーアーム10の位置をクリアランス零と認識する。このような変位の停止時点だけを検出する検出手段は、変位量を演算して測定するような変位量検出手段に比べて単純な検出回路が適用でき、高い精度で検出できる。そして、零点位置認識の時点から連続的に調整ねじ12を弛めてバルブクリアランスを設定することで、調整ねじ12のバックラッシや調整ねじを回転させるドライバーの空転の影響がなくなり、常に高精度にバルブクリアランスが設定できる。
【0011】
このバルブクリアランス設定直後に、必要に応じて調整ねじ12をロッカーアーム10にロックする。このロックは、調整ねじ12に螺合したロックナット13で行う。この場合、バルブクリアランス設定直後の調整ねじ12をドライバーなどで締め込み方向の回転を阻止した状態で、ロックナット13を締め込む方向に回転させて行う。
【0012】
また、上記目的を達成する本発明の調整装置は、定位置に附勢保持されたバルブ2と、往復揺動してバルブ2を開閉するロッカーアーム10との間のバルブクリアランスを、ロッカーアーム10に螺合したロックナット付調整ねじ12で調整する装置であって、調整ねじ12を正転及び逆転させるねじ回転手段20と、調整ねじ12に螺合したロックナット13を正転及び逆転させるナット回転手段30と、調整ねじ12の回転に一時的にブレーキを掛けるブレーキ手段40と、ロッカーアーム10の揺動により変位するバルブ2が停止する時点を検出する変位停止検出手段50とを具備したことを特徴とする。
【0013】
ここでのブレーキ手段40は、ねじ回転手段20で調整ねじ12を弛めてバルブクリアランスを設定した直後に、ねじ回転手段20にブレーキを掛けて、調整ねじ12が締まる方向に回転しないようにする。この状態でロックナット13をナット回転手段30で締まる方向に回転させて、調整ねじ12をロッカーアーム10にロックすると、調整ねじ2がロックナット13と同方向に回る、いわゆる連れ回りが確実に防止されて、一旦設定されたバルブクリアランスが変動せず、バルブクリアランス調整精度が安定する。
【0014】
また、変位停止検出手段50は、バルブ2又はバルブ2と一体に変位する変位部材の変位が一時停止するときの変位停止だけを検出ればよく、単純な回路構成のものが適用できる。この変位停止検出手段50は、バルブ2に連接されてバルブ2と一体に変位するバルブリテーナー3などの変位部材に接触して、この変位部材に従動して変位する変位ロッド52と、この変位ロッド52の変位を連続して検出する変位検出手段51を有して、変位検出手段51からの変位信号が一時停止する時点を検出する。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図1乃至図4を参照して説明する。
【0016】
図1乃至図3は、ロッカーアーム10をプッシュロッド7を介してカム駆動させたOHVタイプの動弁機構が示され、ロッカーアーム10は略中央の軸11を支点に揺動して、給排気用バルブ2を開閉駆動する。図面のバルブ2は、左右一対の2本が示されるが、基本的には1本でもよい。バルブ2は、シリンダブロック1にばね材4で附勢保持される。バルブ2の上端部に固定したバルブリテーナ3とシリンダブロック1の間に圧縮コイルスプリングのばね材4が挿入され、このばね材4による附勢力でバルブ2の下端部が給排気ポートを閉じて、バルブ2が所定高さ位置の閉成位置に附勢保持される。左右一対の各バルブ2のバルブリテーナ3がブリッジ部材5に連結され、ブリッジ部材5の頂部とロッカーアーム10のバルブ側端部10bとの間に所望のバルブクリアランスが設定される。
【0017】
なお、バルブ2が1本の場合は、ブリッジ部材が省略されて、1本のバルブ2の上端部のバルブリテーナ3とロッカーアーム10のバルブ側端部10bとの間に所望のバルブクリアランスが設定される。
【0018】
ロッカーアーム10のカム側端部10aに調整ねじ12が螺合され、調整ねじ12にロックナット13が螺合される。調整ねじ12の上端部にマイナス溝12aが形成され、調整ねじ12の下端部がプッシュロッド7の上端部に係合させてある。プッシュロッド7の下端部がカム6と係合する。カム6が回転するとプッシュロッド7が上下動して、ロッカーアーム10が往復揺動し、バルブ2が開閉する。なお、図1乃至図3は、カム6の真円外周部にプッシュロッド7が係合して、バルブ2が閉成位置に附勢保持された状態が示される。
【0019】
以上の動弁機構のバルブクリアランスを自動調整する装置は、ねじ回転手段20、ナット回転手段30、ブレーキ手段40、及び、変位停止検出手段50を備える。
【0020】
ねじ回転手段20は、調整ねじ12のマイナス溝12aにマイナスドライバー先端部のビット21を嵌挿して、調整ねじ12を正転及び逆転させるもので、例えば調整ねじ12をビット21で正転させると調整ねじ12がロッカーアーム10の端部10aに締め付けられる動きをして、ロッカーアーム10を図1で時計方向に揺動させる。ビット21で調整ねじ12を逆転させると、ロッカーアーム10がばね材4の附勢力で反時計方向に揺動する。ビット21の正転及び逆転の回転駆動は、サーボモータ22と減速機23を介して行われる。サーボモータ22の図示しない回転部にブレーキ手段40が係脱可能に連結されて、ビット21の回転に適宜ブレーキが掛けられる。
【0021】
ナット回転手段30は、ロックナット13に挿脱可能に嵌合する筒体で、この筒体内にねじ回転手段20が挿通される。ナット回転手段30の下端部がロックナット13に嵌合し、上端部が駆動ギヤ31と噛合する。駆動ギヤ31は、駆動モータ32の回転軸に連結される。駆動モータ32が駆動ギヤ31、ナット回転手段30を正転及び逆転駆動させる。ナット回転手段30とねじ回転手段20の各々が、例えば上下動する可動フレーム33に支持されて、可動フレーム33に対してナット回転手段30とねじ回転手段20の各々が独自に上下動し、回転駆動する。
【0022】
変位停止検出手段50は、バルブクリアランス調整時のバルブ2の変位が一時停止するときを検出する。図1乃至図3には、ロッカーアーム10が揺動して左右一対のバルブ2と共に変位する変位部材であるブリッジ部材5の変位をリニアセンサなどの変位検出手段51で連続して検出し、変位検出手段51の変位検出が停止したときを変位停止検出手段50が検知して、後述するようにねじ回転手段20とナット回転手段30に制御信号を出力する。変位検出手段51は変位ロッド52を下方に伸縮自在に延在し、変位ロッド52の下端がブリッジ部材5上に当接する。ロッカーアーム10が揺動すると、ブリッジ部材5の上下動に応じて変位ロッド52が上下動して、この変位ロッド52の変位が変位検出手段51で連続して検出され、検出された変位信号が変位停止検出手段50に出力される。
【0023】
なお、バルブ2が1本だけの場合、図1の鎖線で示すように、1本のバルブ2の上端に固定されてバルブ2と共に変位する変位部材であるバルブリテーナ3に変位ロッド52を当接させて、変位ロッド52の変位を変位検出手段51で連続して検出し、検出された変位信号を変位停止検出手段50に出力するようにすればよい。
【0024】
次に、上記バルブクリアランス調整装置を使った本発明の調整方法を、図1乃至図3の各動作時の正面図と、図4の調整ねじ変位量−時間関係の概要を示すグラフ図を参照して説明する。
【0025】
図1に示すように、バルブ2が所定の閉成位置に附勢保持された状態において、調整ねじ12のマイナス溝12aにねじ回転手段20のビット21を嵌挿し、ロックナット13にナット回転手段30を嵌合させ、ロッカーアーム10のバルブ側端部10b上に変位検出手段51の変位ロッド52を当接させる。
【0026】
以上のバルブクリアランス調整のための準備が終了すると、まず、ナット回転手段30を左方向に少し回転させてロックナット13を逆転させ、ロッカーアーム10に対しロックナット13を弛めて、調整ねじ12が回転自在となるようにしておく。その後、ねじ回転手段20を右方向に回転させて、調整ねじ12をロッカーアーム10に締め付ける方向に正転させ、ロッカーアーム10を図1で時計方向に揺動させる。この揺動でバルブ側端部10bがブリッジ部材5を下方に押圧し、閉成位置にあるバルブ2を押し下げる。バルブ2の下端部が図1の鎖線で示すようにバルブクリアランスを超える変位量(0.5mm程度)でバルブ2をロッカーアーム10で押し下げると、ねじ回転手段20の正転を停止する。このとき、ばね材4が圧縮されて、強い附勢力の反力でロッカーアーム10とブリッジ部材5の間の油膜や、他の可動部の微小隙間などの不安定要素の影響がなくなる。
【0027】
ねじ回転手段20のビット21で調整ねじ12を正転させるとき、図4のステップS1で示すように、調整ねじ12のマイナス溝12aの中でビット21が少し空転してから、ビット21の両端がマイナス溝12aの内壁面に係合して調整ねじ12を正転させる。このときのビット21の空転は、バルブ2を押し下げるときの変位に影響しない。そして、図4のステップS2で調整ねじ12の正転が停止した後、ビット21が逆転して少し空転してから、ステップS3に示すようにビット21の両端がマイナス溝12aに係合して、調整ねじ12の逆転による弛め動作が開始される。この調整ねじ12の逆転による弛め動作中に、後述するように、ロッカーアーム10のクリアランス零の零点位置が認識され、引き続いてバルブクリアランスの設定が行われてから、ロックナット13による調整ねじ12のロックが行われて、バルブクリアランス調整の全工程が終了する。
【0028】
ステップS3でビット21の逆転による調整ねじ12の弛めが開始されると、ロッカーアーム10がばね材4の附勢力で反時計方向に揺動を開始し、バルブ2が上昇する方向に変位を始める。このバルブ2の変位は、ブリッジ部材5を介して変位検出手段51で連続して検出される。そして、バルブ2が元の閉成位置まで変位すると、図2に示すように、バルブ2の下端部がシリンダブロック1の給排気ポートに当接してバルブ2の変位が停止する。この変位停止の瞬間を変位停止検出手段50が検出し、その検出信号でロッカーアーム10がバルブクリアランス零の位置にあると認識する。ステップS4で零点位置認識が行われたとき、逆転動作時のビット21はマイナス溝12aに係合したままである。したがって、零点位置認識は、ビット21の空転や調整ねじ12のバックラッシの影響なく、常に安定した精度で行える。
【0029】
ロッカーアーム10の零点位置が認識されると、引き続いてステップS5からビット21を逆転させて調整ねじ12の弛め動作を続行する。ステップS5からビット21の逆転を所望のバルブクリアランスに相当する回転角だけ行って、ステップS6でビット21の回転を停止させる。すると、図3に示すように、ステップS5からステップS6までのビット21の回転角に応じてロッカーアーム10が反時計方向に揺動して、所定のバルブクリアランスが設定される。このバルブクリアランスの設定は、ロッカーアーム10の零点位置の精度がよく、かつ、ビット21がマイナス溝12aで空転することなく調整ねじ12を連続して所定の角度だけ逆転させるので、常に高精度に実行される。
【0030】
ステップS6でビット21の逆転が停止して、一応のバルブクリアランス設定が終了する。ここで、ナット回転手段30を正転させてロックナット13を締め付け、調整ねじ12をロッカーアーム10に回転不能なようにロックすることも可能であるが、次のようにする。ステップS6で調整ねじ12の弛めが終了した時点で、ブレーキ手段40を作動させて、ビット21の回転にブレーキを掛けて、図4のステップS6で示すように、ビット21をマイナス溝12aに係合させたままに保持する。この後、ナット回転手段30を正転させてロックナット13を締め付け、調整ねじ12をロッカーアーム10に回転不能なようにロックする。このロックナット13を正転させるとき、図4のステップS7で示すように、調整ねじ12のマイナス溝12aにビット21が係合して調整ねじ12を正転させないようにロックしているので、正転するロックナット13に調整ねじ12が連れ回りすることがなくなり、一旦設定されたバルブクリアランスが変動する虞がない。
【0031】
なお、本発明は、OHVタイプの動弁機構のバルブクリアランス調整装置に限らず、例えば、カムで直接にロッカーアームを揺動させるOHCタイプやDOHCタイプの動弁機構におけるバルブクリアランス調整装置に適用することも可能である。
【0032】
【発明の効果】
本発明によれば、ロッカーアームの調整ねじを一方向に回転させて締め付け、ロッカーアームを一方向に揺動させて定位置にあるバルブを押し込んでから、調整ねじを逆方向に回転させて弛め、バルブが元の定位置へと変位を始めて元の定位置に達して変位が停止した時点を、ロッカーアームがクリアランス零の位置であると認識することで、ロッカーアームのクリアランス零点位置が油膜やねじ類のバックラッシなどの影響を受けることなく常に安定して出せて、最終的なバルブクリアランスの設定が高精度に行えるようになる。また、ロッカーアームの調整ねじを一方向に回転させ、その後、逆方向に2段階的に回転させるだけで、一連のバルブクリアランス設定が行えるので、工程数少なくして高能率でバルブクリアランスの調整が行える。
【0033】
また、バルブの変位停止を検出する変位停止検出手段は、バルブの一連の変位量を演算して測定するような変位量検出手段に比べて、単純で安価な検出回路が適用できる有利さがある。
【0034】
また、ねじ回転手段で調整ねじを弛めてバルブクリアランスを設定した後に、ブレーキ手段で調整ねじが締まる方向に回転しないようにすることで、ロックナットによる調整ねじのロック時に調整ねじがロックナットと連れ回りすることがなくなり、一旦設定されたバルブクリアランスが安定して、信頼性の高いバルブクリアランス調整装置が提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るバルブクリアランス調整装置の実施の形態を示す要部の正面図である。
【図2】図1の調整装置の零点位置認識時の正面図である。
【図3】図1の調整装置のバルブクリアランス設定時の正面図である。
【図4】図1の調整装置のバルブクリアランス調整時の調整ねじ変位量−時間のグラフ図である。
【符号の説明】
1 シリンダブロック
2 バルブ
3 変位部材(バルブリテーナ)
5 変位部材(ブリッジ部材)
6 カム
7 プッシュロッド
10 ロッカーアーム
12 調整ねじ
12a マイナス溝
13 ロックナット
20 ねじ回転手段
21 ビット
22 サーボモータ
23 減速機
30 ナット回転手段
31 駆動ギヤ
32 駆動モータ
33 可動フレーム
40 ブレーキ手段
50 変位停止検出手段
51 変位検出手段
52 変位ロッド

Claims (4)

  1. 定位置に附勢保持されたバルブと、往復揺動してバルブを開閉動作させるロッカーアームとの間のバルブクリアランスを、ロッカーアームに螺合した調整ねじで調整するバルブクリアランス調整方法であって、
    調整ねじを一方向に回転させてロッカーアームを介しバルブを押し込む工程と、
    調整ねじを逆方向に回転させてロッカーアームを介しバルブを変位させ、この変位が止まる位置をクリアランス零と認識する零点位置認識工程と、
    この零点位置認識の時点から調整ねじを前記逆方向に所定角度だけ回転させてバルブクリアランスを設定する工程と、
    を含むことを特徴とするバルブクリアランス調整方法。
  2. 定位置に附勢保持されたバルブと、往復揺動してバルブを開閉動作させるロッカーアームとの間のバルブクリアランスを、ロッカーアームに螺合したロックナット付調整ねじで調整するバルブクリアランス調整方法であって、
    調整ねじを一方向に回転させてロッカーアームを介しバルブを押し込む工程と、
    調整ねじを逆方向に回転させてロッカーアームを介しバルブを変位させ、この変位が止まる位置をクリアランス零と認識する零点位置認識工程と、
    この零点位置認識の時点から調整ねじを前記逆方向に所定角度だけ回転させてバルブクリアランスを設定する工程と、
    調整ねじの一方向回転を阻止した状態で調整ねじに螺合した前記ロックナットを同じ一方向に回転させてロッカーアームに締め付けて、ロッカーアームに調整ねじをロックする工程と、
    を含むことを特徴とするバルブクリアランス調整方法。
  3. 定位置に附勢保持されたバルブと、往復揺動してバルブを開閉動作させるロッカーアームとの間のバルブクリアランスを、ロッカーアームに螺合したロックナット付調整ねじで調整する装置であって、
    調整ねじを正転及び逆転させるねじ回転手段と、調整ねじに螺合した前記ロックナットを正転及び逆転させるナット回転手段と、調整ねじの回転に一時的にブレーキを掛けるブレーキ手段と、ロッカーアームの揺動により変位するバルブが停止する時点を検出する変位停止検出手段とを具備したことを特徴とするバルブクリアランス調整装置。
  4. 前記変位停止検出手段は、バルブに連接されてバルブと一体に変位する変位部材に接触して、この変位部材に従動して変位する変位ロッドと、この変位ロッドの変位を連続して検出する変位検出手段を有することを特徴とする請求項3記載のバルブクリアランス調整装置。
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