JP4112137B2 - 缶及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、缶底に、缶胴の内部側へ凹むドーム部と、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部とを形成した構成の缶及びその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、飲料用に用いる缶としては、有底円筒状に形成した缶胴の開口部に、缶蓋を固定して構成するアルミ合金製の2ピース缶が知られている。この2ピース缶の缶胴を製造するには、先ず、絞り装置を用いてアルミ合金製の素板を打ち抜き・絞り加工してカップ状部材を成形する。次いで、このカップを保持しつつ内部にパンチスリーブを挿入して再絞り・しごき加工を施すとともに、パンチスリーブと同軸上に対向配置した先端が半球面状のドーム成形部との間にカップの底部を挟みつつ底部の周縁部に絞って、図15に示す底部形状の缶胴51を得る。
【0003】
従って、缶胴51の缶底53には、缶胴51の内部側へ球面状に凹んだドーム部55と、このドーム部55の周縁に連なり缶胴51の外部側へ缶軸方向に突出した環状凸部(リム)57とが形成される。この環状凸部57は、缶胴51を直立させた際に接地する脚となり、缶胴51の直立安定性及び支持強度を向上させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、近年、省資源化や低コスト化の観点から缶の薄肉化が図られており、缶強度が低下することに起因して種々の不都合が生じている。その一つとして、内容物封入後の内圧の作用によって缶底53の環状凸部57が、図16の鎖線で示すように下方へ突出しつつ半径方向外方へ変形する、いわゆるボトムグロースのものがある。このボトムグロースを生じさせる要因の一つに、環状凸部57の内周壁であるインナーウォール57aの剛性不足がある。インナーウォール57aは、一方の周縁が、凹曲面部であるカウンターシンクR部59を介してドーム部55に連なるとともに、他方の周縁が、環状凸部57の先端であるノーズ部57bに連なっている。缶底53に内圧が作用すると、薄肉のインナーウォール57aの円周方向、及び缶軸方向にひずみが生じ、特に缶軸方向のひずみ(伸び)が大きくなると、環状凸部57を下方、及び半径方向外方へ変形させることになる。
【0005】
そして、ボトムグロースが生じれば、缶の全高が高くなり、製品出荷前では、搬送コンベア上で引っ掛かったり、梱包を困難としたりするなどの問題を発生させた。また、缶の薄肉化に伴い缶底の落下強度が不足するという問題がある。すなわち、缶が落下すると、その衝撃により、落下時の衝撃に弱い部位である缶底53のドーム部55の周辺部が膨出して、最悪の場合破損に至ることになる。
【0006】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、缶の薄肉化、特に缶底の薄肉化を図ることができるとともに、缶底に変形を生じることなく十分な缶強度を確保することができる缶及びその製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するため、本発明は、缶底に、缶胴の内部側に凹むドーム部と、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部とを形成した構成の缶であって、前記ドーム部に連なる環状凸部の内周壁には、缶胴の内部側へ円周方向断面円弧状に凹む複数の内側凹部と、各内側凹部の間に配置される縦リブとが円周方向に交互に形成され、前記ドーム部の、該ドーム部中心と内周壁との間の部分には、缶胴の内部側へ凹んだ成形加工部が内側凹部と同じ数だけ形成されるとともにドーム部中心を基準に円環状に配置されていることを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、前記環状凸部の内周壁の円周方向に、複数の円弧状に凹んだ内側凹部と、各内側凹部の間に配置される縦リブとを交互に設け、内周壁の円周方向の断面形状が花びら状になるように形成したことにより、内周壁の剛性、特に缶軸方向の応力に対する剛性が高められることになり、内圧の作用によっても内周壁に缶軸方向のひずみ(伸び)が生じなくなり、環状凸部の下方、及び半径方向外方への変形が阻止される。このため、缶が薄肉に形成されても、十分な強度を有するため省資源化、低コスト化を実現することができる。
更に、前記ドーム部の該ドーム部中心と内周壁との間の部分に、缶胴の内部側へ凹んだ成形加工部を内側凹部と同じ数だけ形成するとともにドーム部中心を基準に円環状に配置したことにより、該加工部分の強度は増し、形成される缶のボトムグロースは低減される。因みに、この成形加工部は、前記内周壁の最短径をD1とし、前記円環状に配置された成形加工部の円環径をD2としたとき、0.65 D2/D1 ≦0.9となるように設けることによって、ドーム部の強度を高めることができるとともに、安定した加工を行うことができる。
【0013】
このような缶は、缶底に、缶胴の内部側に凹むドーム部と、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部とを形成した構成の缶を製造する製造方法であって、缶胴の上端を、ベースに当接させて該缶胴の缶軸方向の移動を規制させつつ、円周方向に複数設けられ、半径方向外向き円弧状に形成された先端凸部と缶軸線方向に突起した先端角部とを有する半径方向に移動可能な複数の第1ポンチ爪の、該先端凸部を前記環状凸部の内周壁に当接させるとともに前記先端角部をドーム部中心と前記内周壁との間の部分に当接させ、一方、環状凸部の外方には、その先端内側が環状凸部外周壁に沿った形状を有する複数の第2ポンチ爪の該先端を当接させて、前記第1ポンチ爪を半径方向外方に移動させることで、前記環状凸部の内周壁に、缶胴の内部側へ円周方向断面円弧状に凹む複数の内側凹部と、各内側凹部の間に配置される縦リブとを円周方向に交互に形成するとともに、前記ドーム部の、該ドーム部中心と前記内側凹部との間の部分に、缶胴の内部側へ凹んだ複数の成形加工部を円環状に配置させることを特徴とする缶の製造方法により製造することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態による缶蓋を図面を参照して説明する。図1は本発明の缶の底部近傍の側方断面図であり、図2及び図15は図1のうち、環状凸部近傍の拡大断面図である。また、図3は図1の缶を底部側から見た平面図である。
【0015】
図1に示す缶1において、缶胴2の缶底3には、缶胴2の内部側へ凹むドーム部4が形成されている。また、ドーム部4の周縁には、缶胴2の外部側へ缶軸方向に突出した環状凸部(リム)5が形成されている。
【0016】
環状凸部5は、先端のノーズ部5aと、ノーズ部5aより半径方向内側の内周壁(インナーウォール)5bと、ノーズ部5aより半径方向外方の外周壁(アウターウォール)5cとからなる。インナーウォール5bは、環状の凹曲面部(カウンターシンクR部)6を介してドーム部4に連なり、ノーズ部5aはアウターウォール5cを介して缶胴2に連なる。また、インナーウォール5bの下方には半径方向内側に突出した内側突出部5dが形成されており、該内側突出部5dにおいてドーム部の最短径(ドーム径)D1が形成されている。
【0017】
インナーウォール5bには、缶胴2の内部側へ凹む内側凹部7が円周方向に複数形成されている。内側凹部7はそれぞれ円周方向断面円弧状に形成されており、図2に示すように、内側突出部5dよりドーム部側に位置するカウンターシンクR部6近傍に形成され、下辺7aはノーズ部5aの先端に達しないようにインナーウォール5bの中間部に設けられている。この内側凹部7は、該内側凹部7が形成されていない状態である破線で示した7’より半径方向外方に向かって缶胴2の内部側に押し込まれるように形成されており、内側突出部5dから缶軸線方向に延ばした接線である線Lに対して角度αを有している。内側凹部7は、この角度αが、20°≦α≦50°になるように形成されている。
【0018】
図3に示すように、内側凹部7は、それぞれが平面視円弧状に形成されており、缶胴2の内部側に凹むように複数形成されている。これら内側凹部7の間には縦リブ7aが形成されており、内側凹部7と縦リブ7aとは円周方向に交互に形成されている。そして、内側凹部7と縦リブ7aとはそれぞれ滑らかに連続するように設けられており、インナーウォール5bは、円周方向断面視花びら状に形成されている。この内側凹部7は、インナーウォール5bの内側凹部7が形成された部分の断面視円周方向における、インナーウォール5bの円周方向全体に対して、63%〜99%の範囲で加工されている。
【0019】
また、内側凹部7に連なるように、ドーム部4の、該ドーム部4の中心4aと内側凹部7との間に位置する部分には成形加工部8が形成されている。この成形加工部8は内側凹部7に対応するように同じ数が形成されており、図3に示すようにドーム部4の中心4aを基準として円環状に配置されている。そして該成形加工部8では、もとのドーム部4の形状から缶胴2の内部側に折れ曲がるように変曲点Pが形成されており、変曲点Pは直径D2を有している。つまり直径D2は円環状に配置された成形加工部8の円環径である。このとき成形加工部8は、前記ドーム径D1に対して、0.65 ≦ D2/D1 ≦ 0.9となる位置に形成されている。
【0020】
ところで、十分な缶強度を確保するためには、缶底3の寸法や角度が重要な要素となる。これについて、図15を用いて更に詳細に説明する。
先ず、内側凹部7の水平方向先端部である底部7bが形成されており、この底部7bにおいてドーム部の最長径D3が形成されている。このD3は、1.01≦D3/D1≦1.15となるように設定されている。また、缶1の最大外径、すなわち缶胴2の径をD(図示略)とすると、このDとドーム部の最長径D3とは、0.60≦D3/D≦0.85となるように設定されている。最適値としては、缶1の直立安定性等も考慮して、Dが66.3mmのときにD1は45.0mm、D3は47.7mmとなっている。
【0021】
内側凹部7は、一定の曲率で、すなわち曲率半径R2で湾曲している。この内側凹部7の上端部、すなわち曲率半径が変化する部分には、変曲点P1が形成されており、また内側凹部7の下端部、すなわち曲率半径が変化する部分には、変曲点P2が形成されている。内周凹部7は、変曲点P1を境として曲率半径がR11をなすドーム部4の部分に連なっており、また、変曲点P2を境としてインナーウォール5b(曲率半径R1)に連なっている。なお、インナーウォール5bは、ノーズ部5aを変曲点として、曲率半径R3をなすアウターウォール5cの部分に連なっている。
変曲点P1における接線l1と変曲点P2における接線l2は、角度θをなしており、このθは、85°≦θ≦103°、より望ましくは、98°≦θ≦103°となるように設定されている。
また、変曲点P2における接線l2の傾きβ(=90°−α)は、40°≦β≦70°の範囲に設定されており、最適値は57°となっている。
【0022】
板厚tは、0.2mm≦t≦0.3mmの範囲、最適には0.26mmに設定されており、R1、R2、R3は各々、2t≦R1≦7t、2t≦R2≦12t、3t≦R3≦10tの範囲に設定されている。但し、各々の範囲内における下限値近傍では、缶1を塗装する際に塗装被膜の欠陥を生じ、また、各々の上限値近傍では、耐圧不足を生じてしまうおそれがある。そのため、最適値は、tが0.26mmの場合に、R1は1.0mm、R2は1.1mm、そしてR3は1.5mmとなっている。
【0023】
ノーズ部5aからドーム部4の中心4aまでの缶軸方向の距離、すなわちドーム部4の最大高さはH1(図示略)、ノーズ部5aから変曲点P1までの缶軸方向の距離はH2、そしてノーズ部5aから曲率半径R2の中心までの缶軸方向の距離はH3である。これらH1、H2及びH3は、次のような関係となるようにすなわち、0.1≦H3/H1≦0.4、1.4≦H2/H3≦2.0の範囲内に設定されている。最適値は、H1は11.5mm、H3は2.9mmとなっている。H2は、上記範囲内であればよい。
上記のように各々の寸法や角度を設定することが、十分な缶強度を確保しつつ、直立安定性や塗装性等の他の要件を満たす上で望ましい。
【0024】
このような缶1は、図4に示すような装置によって形成される。図4において、製造装置10は、缶胴2の上端に当接して缶胴2の缶軸方向の移動を規制するベース11と、ベース11に垂直な軸線方向で前後移動可能となった成形機構12と、ベース11と成形機構12との間に内側凹部7の未だ形成されていない缶(ワーク)13を供給するターレット機構14とによって概略構成されている。
【0025】
缶胴2は、絞り加工により素板から有底円筒状のカップを成形する絞り工程と、カップにパンチスリーブを挿入して再絞り加工及びしごき加工を施すとともに、缶底3をパンチスリーブとドーム成形部とで挟んでドーム部4を成形する再絞り・しごき加工及び缶底成形工程と、缶胴2の外面を印刷する印刷工程と、缶胴2の開口上端部(ネック)を形成するネッキング工程とを順次経て製造されて行く。本実施形態では、このうちネッキング工程の中の一工程に製造装置10が設けられている。
【0026】
ベース11は、製造装置10の図示していないフレームに固設されており、一側面がワーク13の上端を当接する当接面11aとなっている。ワーク13は、上端をベース11の当接面11aに当接することで、缶軸方向の上端側への移動が規制されることになる。
【0027】
成形機構12は、第1ポンチ爪15と、該第1ポンチ爪15の内方に前記缶胴2の缶軸方向に前後移動可能に設けられ、前記第1ポンチ爪15の先端に当接して該第1ポンチ爪15の先端を外方に移動させる拡径部材16と、該拡径部材16の内方に前記缶胴2の缶軸方向に前後移動可能に設けられ、前記ドーム部4に当接して支持するドーム支持部材17と、第1ポンチ爪15の外方に配置された第2ポンチ爪18と、該第2ポンチ爪18の先端に当接して該第2ポンチ爪18の先端を内方に移動させる縮径部材19とにより概略構成されている。
【0028】
第1ポンチ爪15及び第2ポンチ爪18は、バネ鋼、ダイス鋼等からなる円筒の先端側を複数本に分割して形成したもので、第1ポンチ爪15のリング状の基端15aを第2ポンチ爪18の内部に装着して、該第2ポンチ爪18の環状の基端18aに取り付けてある。
【0029】
図4、図6に示すように、第1ポンチ爪15先端15bは、その中間部15cに比べて半径方向の幅が大きく形成されており、中間部15cとともに弾性変形することによって半径方向に移動可能になっている。第1ポンチ爪15の先端15bには、半径方向外側に向かって先端凸部15dが形成されており、該先端凸部15dから半径方向内側に向かうほど先端側に平面状に傾斜する傾斜面15eが形成されている。また、該傾斜面15eの先端側には、缶胴2のドーム部4側に向かって先端角部15gが突設されている。また、先端面15fと内面15jとは平面状に形成されており、内面15jの基端15a側に位置する部分には中間部15cと内面15jとを結ぶように、先端側にいくほど半径方向内側に向くように曲面状に傾斜する内側傾斜面15hが形成されている。
【0030】
この第1ポンチ爪15は、図8に示すように円環状に複数個(図8では16個)設置されており、それぞれが離間して設けられている。第1ポンチ爪15の先端15bの外側の先端凸部15dの断面輪郭形状は、それぞれが円弧状に形成されており、インナーウォール5bより小さい曲率を有している。また、隣接する第1ポンチ爪15どうしの面は平面状に形成されている。そして第1ポンチ爪15は、破線で示した15’との間を半径方向に弾性変形するようになっている。
【0031】
図4、図7に示すように、第2ポンチ爪18の先端18bは、その中間部18cに比べて半径方向の幅を大きく形成してあり、中間部18cとともに弾性変形して半径方向に移動可能になっている。第2ポンチ爪18の先端18bには先にいくほど半径方向外側に向かって傾斜されている傾斜曲面18dが形成されている。第2ポンチ爪18の先端外側には、先にいくほど半径方向外側に向かって曲面状に傾斜する外側傾斜面18eが形成されている。
【0032】
この第2ポンチ爪18は、図9に示すように円環状に複数個(図9では16個)設置されており、破線で示した18’との間を弾性変形されるようになっている。このとき、各第2ポンチ爪18は、破線で示した18’のように拡がった状態ではそれぞれは離間するようになっており、実線18で示した状態では隣接する各第2ポンチ爪18どうしは当接されている。この隣接する第2ポンチ爪18どうしの当接面は平面状に形成されているととともに、第2ポンチ爪18の先端18bの外面及び内面18fの断面輪郭形状はそれぞれが円弧状に形成されており、特に内面18fは缶胴のアウターウォール5cの輪郭形状に沿った曲率を有している。
【0033】
拡径部材16の内部には小径孔部16bが形成されており、この小径孔部16bにはリング状のブッシュ20が装着されている。ブッシュ20の内部にはボルト21が摺動可能に装着されており、ボルト21には前記ドーム支持部材17がねじ込まれている。ドーム支持部材17はT字状の断面形状を有するもので、このドーム支持部材17の先端面17aは凸曲面状に形成されている。拡径部材16の小径孔部16bに装着されたブッシュ20は、その先端にフランジ20aが形成されており、このフランジ20aが前記小径孔部16bに係止することにより、ブッシュ20の基端15a(18a)側への移動が規制されている。拡径部材16、ドーム支持部材17、ブッシュ20及びボルト21で構成される空間内にはリング22とスプリング23とが装着されており、このスプリング23によってドーム支持部材17とボルト22とが先端15b(18b)側へ付勢されるようになっている。
【0034】
図10に示すように、ターレット機構14には、成形機構12の軸線と平行な回転軸30により回転自在となった把持板31が設けられている。把持板31の円周方向には、缶胴2を保持可能としたポケット部32が等間隔で複数設けられている。ポケット部32は、例えばバキュームにより缶胴2を吸着保持するようになっている。上述した成形機構12は、任意のポケット部32の位置に、このポケット部32に把持された缶胴2と同軸上で配置されている。
【0035】
ターレット機構14は、把持板31を回転させることで、ポケット部32に把持されたワーク13を成形機構12へ供給するとともに、成形機構12にて成形の施された缶1を、成形機構12から移動して、次の工程へ受渡しするようになっている。
【0036】
このように構成された製造装置10を用いての缶1の製造方法を説明する。
先ず、缶底3を成形したワーク13を、ターレット機構14により、ベース11と成形機構12との間に供給し、上端部をベース11の当接面11aに当接して、成形機構12と同軸上に位置決めする。
【0037】
次いで、成形機構12を不図示の円周カムによりベース11側へ移動させ、第1ポンチ爪15の先端15bが、缶底3の環状凸部5のインナーウォール5bからドーム部4にかけた部位に当接する位置で停止させるとともに、第2ポンチ爪18の先端18bが、アウターウォール5cに当接する位置で停止させる。この際、ドーム支持部材17は、スプリング23によって、第1、第2ポンチ爪15、18の先端15b、18bより前方に付勢されているため、第1、第2ポンチ爪15、18の先端15b、18bより先に缶底3のドーム部4に、先端面17aが当接し、その反力により、スプリング23を圧縮して基端15a(18a)側へ後退する。
【0038】
従って、この状態で、ワーク13は、スプリング23で付勢されたドーム支持部材17によって、ベース11側へ押し付けられて、ベース11とドーム支持部材17とで挟持される。また、この状態で、ドーム支持部材17の先端面17aが、ドーム部4に当接することで、成形工程におけるドーム部4の変形が規制されることになる。これにより、所望の形状のドーム部4が得られ、内容物封入後の内圧に十分に対抗できる耐圧強度が確保される。
【0039】
次に、不図示の円周カムにより、拡径部材16と縮径部材19とを、ベース11側にさらに移動させる。これにより、拡径部材16の外周傾斜面16aは第1ポンチ爪15の内側傾斜面15hに沿って押し付けるように摺動され、除々に第1ポンチ爪15を拡径させながら内面15jに当接し、先端15bは半径方向外方に拡径され、例えば図8に示すように15’から15に移動される。
【0040】
同様に、縮径部材19の先端内面の傾斜面19aは第2ポンチ爪18の外側傾斜面18eに沿って押し付けるように摺動され、除々に第2ポンチ爪18を縮径させながら外周面18gに当接し、先端18bは半径方向内方に縮径され、例えば図9に示すように18’から18に移動される。
【0041】
そして、図5に示すように、第1ポンチ爪15の先割れ状の先端15bを拡径させるとともに、第2ポンチ爪18の先端18bを縮径させることによって、第2ポンチ爪18の傾斜曲面18dはアウターウォール5cに当接して環状凸部5を外側から支持し、第1ポンチ爪15の先端凸部15dは環状凸部5のインナーウォール5bからドーム部4にかけての領域を缶胴2の内側に凹ませるように押圧し、この領域に円周方向に複数の断面円弧状の内側凹部7を成形させる。このとき押圧されていない部分は縦リブ7aとなる。そして、それと同時に、第1ポンチ爪15の先端角部15gはドーム部4の周辺部に当接されてそこを押圧し、その部分に円環状の成形加工部8を形成させる。
【0042】
このとき、隣接する各第2ポンチ爪18は当接しあって、その円環状の形状を安定させたまま環状凸部5のアウターウォール5cを外側から支持するため、第1ポンチ爪15によるインナーウォール5bの押圧は安定して行われるとともに、環状凸部5に作用する、外方に拡がろうとする力と内方に縮まろうとする力とが相殺して環状凸部5が内外何れかの方向に無理に変形する(逃げる)ことがなくなる。
【0043】
内側凹部7が成形された後、拡径部材16及び縮径部材19を後退させることにより、第1、第2ポンチ爪15、18は弾性力により半径方向内側及び外側に移動される。次いで、成形機構12を缶底3から離れる方向へ後退させる。このとき、ドーム支持部材17は、スプリング23の付勢力により、前方に移動し缶底3を押圧し続けるから、万一、缶底3から第1、第2ポンチ爪15、18が円滑に離れていない場合にも、缶底3から各ポンチ爪15、18を確実に引き離すことができる。次いで、前記ドーム支持部材17は、次の缶底3の押圧に備えて待機位置に戻される。以上により、缶底3への内側凹部7の成形は終了される。
【0044】
内側凹部7の成形が終了した缶1は、ターレット機構14の把持板31を回転させることにより、ベース11と成形機構12との間から移動し、次工程へと受け渡される。このようにして、缶底3に内側凹部7を容易に形成することができる。ここで、第1、第2ポンチ爪15、18は、鋼製の円筒の一体物の先端側にスリット加工を施すだけで容易に製作される。従って、機構が簡単で、メンテナンスが容易な上に、第1、第2ポンチ爪15、18の半径方向への移動が、その弾性変形によっているから、作動が確実で長期間にわたって安定して使用することができる。
【0045】
このように、環状凸部5のインナーウォール5bの円周方向に、断面円弧状に凹んだ複数の内側凹部7と、各内側凹部7の間に配置される縦リブ7aとを交互に設け、インナーウォール5bの円周方向の断面形状が花びら状になるように形成したことにより、インナーウォール5bの剛性、特に缶軸方向の応力に対する剛性が高められることになり、内圧の作用によってもインナーウォール5bに缶軸方向のひずみ(伸び)が生じなくなり、環状凸部5の下方、及び半径方向外方への変形が阻止される。
【0046】
また、内側凹部7は、内側突出部5dから缶軸線方向に延ばした接線である線Lに対して缶胴2の内部側に20°〜50°の角度で凹ませることが好ましい。20°以下ではボトムグロースを低減させるといった所望の効果が得られず、50°以上では環状凸部5のインナーウォール5bとアウターウォール5cとの距離が近くなり、直立安定性が低下するとともに加工時に該環状凸部5が破断したりするためである。
【0047】
また、内側凹部7が加工される部分、つまり、インナーウォール5bが第1ポンチ爪15によって押圧される部分は、インナーウォール5bの内側凹部7が形成された部分の断面視円周方向における、インナーウォール5bの円周方向の全周に対して、63%〜99%の範囲に形成させることが望ましい。
このことを図12を用いて説明する。
【0048】
図12のグラフにおいて、縦軸は、缶1に内容物を封入し内圧を変化させて落下試験を行った場合の破損した時の内圧を示す耐圧強度を、横軸は、インナーウォール5bの円周方向範囲に対する第1ポンチ爪18によってインナーウォール5bが押圧された範囲の割合であるインナーウォール加工量を表す。図12のように、インナーウォール加工量を63%以上にした場合、耐圧強度は約675kPa以上の高い数値を示すが、63%以下にした場合、インナーウォール5bは十分な剛性が得られず、所望の効果を得ることができない。そして、加工量を大きくすればするほど、耐圧強度は増加する。また、本実施形態の製造方法においては、複数の第1ポンチ爪15によって缶底3を拡げるように加工するため、実際に加工可能なインナーウォール加工量の上限は99%である。(言い換えると、縦リブ7aは少なくとも1%形成される。)このため、インナーウォール5bの加工量を63%〜99%と設定することにより、缶1は十分な耐圧強度を得ることができる。
【0049】
なお内側凹部7が形成される数、つまり第1、第2ポンチ爪15、18の数は12箇所〜48箇所とすることが好ましい。12箇所以下では、所望の効果を得るためのインナーウォール加工量を得るためには、1つのポンチ爪がインナーウォール5bを押圧すべき領域が大きすぎ、内側凹部7は安定して形成されず、缶底3は十分な強度を得ることができない。一方、48箇所以上では設置される各ポンチ爪15、18の数が多すぎるため、該ポンチ爪15、18をスリット加工によって加工する際、安定して形成されない。
【0050】
次に、第1ポンチ爪15の先端角部15gを、ドーム部4の周辺部に当接させてそこを押圧し、円環状に複数の成形加工部8を形成させることにより、缶1のボトムグロースは大幅に低減されることを図11、図13を用いて説明する。
【0051】
図13は、インナーウォール5bに内側凹部7を形成させるとともにドーム部4の周辺部を押圧した場合と、インナーウォール5bのみを押圧した場合とのボトムグロースを比較した結果である。縦軸は缶1に作用させる内圧を示しており、横軸はそのときに生じたボトムグロースを示している。
【0052】
図13において、線(サンプル)Aはインナーウォール5bに内側凹部7及び縦リブ7aを花びら状に設けるとともに第1ポンチ爪15の先端角部15gによってドーム部4周辺部を押圧し成形加工部8を形成した場合である。線(サンプル)Bは、図11のように傾斜面40eの距離が短い第1ポンチ爪40を用いてドーム部4を押圧せず(成形加工部8を設けず)インナーウォール5bのみを先端凸部40gによって押圧して内側凹部7を形成した場合である。線(サンプル)Cは内側凹部7、成形加工部8ともに形成していないものである。
【0053】
缶1に作用させる内圧が0〜4kg/cm2 程度までの範囲では、サンプルA、B、Cの各サンプルに生じるボトムグロースには大きな違いは見られない。内圧が4kg/cm2 以上になると、ボトムグロースは缶底3に加工を施したサンプルAとサンプルBとに大きな改善が見られる。特に、成形加工部8が形成されているサンプルAに関しては、ボトムグロースは大幅に低減されている。
【0054】
例えば作用させる内圧が6.3kg/cm2 である場合、缶底3に加工を施していないサンプルCに関しては、ボトムグロースは約1.35mmであったのに対し、サンプルBは約1.05mmであり、サンプルAは約0.75mmであった。
【0055】
このように、環状凸部5のインナーウォール5bの円周方向に、複数の内側凹部7と縦リブ7aとを設け、インナーウォール5bの円周方向の断面形状が花びら状になるように形成したことにより、インナーウォール5bの剛性、特に缶軸方向の応力に対する剛性が高められることになり、内圧の作用によってもインナーウォール5bに缶軸方向のひずみ(伸び)であるボトムグロースが生じなくなり、環状凸部5の下方、及び半径方向外方への変形が阻止される。このため、缶1が薄肉に形成されても、十分な強度を有する。
【0056】
さらに、環状凸部5のインナーウォール5bに連なるドーム部4の、該ドーム部4の中心4aとインナーウォール5bとの間の部分に、缶胴2の内部側へ凹んだ複数の成形加工部8を形成するとともに、該成形加工部8は中心4aを基準に円環状に配置されたことにより、加工部分の強度が増されるため、形成される缶1のボトムグロースは、図13に示したように、同じ内圧を作用させたとき、加工を施さない場合に比べて約1/2程度まで低減される。
【0057】
なお、このときの耐圧強度はサンプルBが7.02kg/cm2 であったのに対し、サンプルAは6.85kg/cm2 であった。つまり、成形加工部8を形成していないサンプルBのほうが、耐圧強度に関しては強度が高いという結果を得た。
【0058】
次に、成形加工部8を形成する位置を検証した実験について説明する。図14は、成形加工部8を形成した位置と耐圧強度との関係を示した図である。
図14において、横軸はドーム径D1に対する成形加工部8の直径D2の割合であるD2/D1を示しており、縦軸は耐圧強度を示している。
また、線B’は、図11に示したような第1ポンチ爪40を用いて加工させた、成形加工部8が形成されていないサンプルB’についての耐圧強度を示しており、点A’は内側凹部とともに成形加工部8を形成させたサンプルA’についての耐圧強度を示している。
【0059】
D2/D1が0.65より小さい場合、つまり形成される成形加工部8がドーム部4の中心近傍に形成された場合、耐圧強度に関してサンプルA’とB’との間には顕著な違いが見られない。D2/D1を0.65以上にした場合、つまり成形加工部8を環状凸部5側に形成させる場合、図14に示すように耐圧強度は徐々に増し、成形加工部8が形成される位置がドーム部4の半径方向外方に位置させるにつれて耐圧強度は高くなる。しかしながら領域MのようにD2/D1が大きすぎる場合、加工時にドーム部4は破断し加工不可能となる。
【0060】
このように、D2/D1が0.65〜0.9となるように成形加工部8を形成させることにより、耐圧強度は高くなる。
【0061】
更に、内側凹部7は、変曲点P1における接線と変曲点P2における接線のなす角度θが、85°≦θ≦103°に設定されていることが望ましく、この範囲内でも、98°≦θ≦103°となるように設定されていればより望ましい。
このことを、表1及び図16を用いて説明する。
【0062】
【表1】
Figure 0004112137
【0063】
表1、及び図16のグラフに示すように、θが85°より小さい場合、例えば80°の場合では、耐圧強度には特に問題なくとも落下強度が低く、缶強度として良好な結果が得られない。逆に、θが103°より大きい場合、例えば105°の場合では、落下強度は高値であるが耐圧強度が極端に下がってしまい、こちらも缶強度として良好な結果が得られない。この図から明らかなように、耐圧強度が930〜950kPaで落下強度が20cm以上といった、比較的良好な缶強度を得ることができるのは、85°≦θ≦103°に設定した場合である。
その中でも、98°≦θ≦103°に設定した場合には、耐圧強度が930〜950kPaで落下強度が25〜30cmといった、非常に良好な缶強度が得られる。
【0064】
なお、落下強度とは、内圧を4kg/cm2に設定した缶を、約5cm毎に高さを変えてその位置から鉄板の上に落とし、ドーム部が完全に反転するまでの到達高さとしている。
また、耐圧強度は、缶内に加圧エアーを送り込む方法で測定した。すなわち、缶内に加圧エアーを送り込むと、缶の内圧が上昇して、ある時点でドーム部が外方へ反転するように瞬間的に飛び移り変形を起こし、この飛び移り変形と同時に缶の内圧が急激に低下する。この低下する寸前の缶内圧値、すなわち缶内圧値の最高値を、耐圧強度とするものである。
【0065】
そして、上述した製造方法では、環状凸部5を成形した後の缶底3に、拡径部材16及び縮径部材19を当接させ、環状凸部5との成形とは別途に内側凹部7を成形するので、平面方向の応力と厚み方向の応力とはインナーウォール5bに同時に作用されず、環状凸部5と同時に内側凹部7を成形した場合に生じやすい過酷な塑性変形による内側凹部7での亀裂は生じない。また、第1ポンチ爪15を拡径させるとともに、環状凸部5のアウターウォール5cに、該アウターウォール5cの形状に沿った第2ポンチ爪18を当接させて環状凸部5が外方から支持されることにより、環状凸部5の外方への変形が防止される。
【0066】
さらに、ネッキング工程の一部で加工が行えるため、新たな製造ラインを増設することなく、内側凹部7を形成することができる。
【0067】
また、上述のような製造方法では、第1、第2ポンチ爪15、18は、鋼製の円筒の一体物の先端側にスリット加工を施すだけで容易に製作される。従って、機構が簡単で、メンテナンスが容易な上に、第1、第2ポンチ爪15、18の半径方向への移動が、その弾性変形によっているから、作動が確実で長期間にわたって安定して使用することができる。
【0068】
【発明の効果】
本発明の缶及びその製造方法は、以下のような効果を有するものである。
(1) 前記環状凸部の内周壁の円周方向に、複数の円弧状に凹んだ内側凹部と、各内側凹部の間に配置される縦リブとを交互に設け、内周壁の円周方向の断面形状が花びら状になるように形成したことにより、内周壁の剛性、特に缶軸方向の応力に対する剛性が高められることになり、内圧の作用によっても内周壁に缶軸方向のひずみ(伸び)が生じなくなり、環状凸部の下方、及び半径方向外方への変形が阻止される。このため、缶が薄肉に形成されても、十分な強度を有するため省資源化、低コスト化を実現することができる。
(2)前記ドーム部の該ドーム部中心と内周壁との間の部分に、缶胴の内部側へ凹んだ成形加工部を内側凹部と同じ数だけ形成するとともにドーム部中心を基準に円環状に配置したことにより、該加工部分の強度は増し、形成される缶のボトムグロースは低減される。
(3) 成形加工部は、前記内周壁の最短径をD1とし、前記円環状に配置された成形加工部の円環径をD2としたとき、0.65 ≦ D2/D1 ≦ 0.9となるように設けることによって、ドーム部の強度を高めることができるとともに、安定した加工を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 缶の底部を断面にした要部側面図である。
【図2】 図1における環状凸部近傍の拡大図である。
【図3】 缶を缶底側から見た図である。
【図4】 缶が製造される様子を説明する図である。
【図5】 缶が製造される様子を説明する図である。
【図6】 第1ポンチ爪を説明する図である。
【図7】 第2ポンチ爪を説明する図である。
【図8】 第1ポンチ爪が拡径及び縮径される様子を説明する図である。
【図9】 第2ポンチ爪が拡径及び縮径される様子を説明する図である。
【図10】 ターレット機構を回転軸方向から見た図である。
【図11】 内周壁部分が押圧される様子を説明する図である。
【図12】 耐圧強度とインナーウォール加工量との関係を説明する図である。
【図13】 缶内圧とボトムグロースとの関係を説明する図である。
【図14】 耐圧強度と成形加工部の形成位置との関係を説明する図である。
【図15】 図1における環状凸部近傍の拡大図である。
【図16】 耐圧強度及び落下強度と角度θとの関係を説明する図である。
【図17】 従来の缶を説明する図である。
【図18】 ボトムグロースを説明する図である。
【符号の説明】
1 缶
2 缶胴
3 缶底
4 ドーム部
4a ドーム部中心
5 環状凸部(リム)
5a ノーズ部
5b 内周壁(インナーウォール)
5c 外周壁(アウターウォール)
5d 内側突出部
6 凹曲面部(カウンターシンクR部)
7 内側凹部
7a 縦リブ
8 成形加工部
10 製造装置
11 ベース
12 成形機構
13 ワーク(缶)
14 ターレット機構
15 第1ポンチ爪
15b 第1ポンチ爪先端
15d 先端凸部
15g 先端角部
16 拡径機構
17 ドーム支持部材
18 第2ポンチ爪
18b 第2ポンチ爪先端
19 縮径部材
P、P1、P2 変曲点
R1、R2、R3 曲率半径
D1 ドーム径
D2 成形加工部直径
D3 ドーム部の最長径
l1、l2 接線
α 角度
θ 角度

Claims (2)

  1. 缶底に、缶胴の内部側に凹むドーム部と、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部とを形成した構成の缶であって、
    前記ドーム部に連なる環状凸部の内周壁には、缶胴の内部側へ円周方向断面円弧状に凹む複数の内側凹部と、各内側凹部の間に配置される縦リブとが円周方向に交互に形成され、
    前記ドーム部の、該ドーム部中心と内周壁との間の部分には、缶胴の内部側へ凹んだ成形加工部が内側凹部と同じ数だけ形成されるとともにドーム部中心を基準に円環状に配置されていることを特徴とする缶。
  2. 缶底に、缶胴の内部側に凹むドーム部と、該ドーム部の周縁に缶軸方向外方に突出する環状凸部とを形成した構成の缶を製造する製造方法であって、
    缶胴の上端を、ベースに当接させて該缶胴の缶軸方向の移動を規制させつつ、
    円周方向に複数設けられ、半径方向外向き円弧状に形成された先端凸部と缶軸線方向に突起した先端角部とを有する半径方向に移動可能な複数の第1ポンチ爪の、該先端凸部を前記環状凸部の内周壁に当接させるとともに前記先端角部をドーム部中心と前記内周壁との間の部分に当接させ、
    一方、環状凸部の外方には、その先端内側が環状凸部外周壁に沿った形状を有する複数の第2ポンチ爪の該先端を当接させて、
    前記第1ポンチ爪を半径方向外方に移動させることで、前記環状凸部の内周壁に、缶胴の内部側へ円周方向断面円弧状に凹む複数の内側凹部と、各内側凹部の間に配置される縦リブとを円周方向に交互に形成するとともに、前記ドーム部の、該ドーム部中心と前記内側凹部との間の部分に、缶胴の内部側へ凹んだ複数の成形加工部を円環状に配置させることを特徴とする缶の製造方法。
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