JP4110056B2 - 免震装置 - Google Patents

免震装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4110056B2
JP4110056B2 JP2003285497A JP2003285497A JP4110056B2 JP 4110056 B2 JP4110056 B2 JP 4110056B2 JP 2003285497 A JP2003285497 A JP 2003285497A JP 2003285497 A JP2003285497 A JP 2003285497A JP 4110056 B2 JP4110056 B2 JP 4110056B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
guide
seismic isolation
lower plate
upper plate
plate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003285497A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005054869A (ja
Inventor
孝一 渡辺
誠 泉野
猛 野口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nachi Fujikoshi Corp
Original Assignee
Nachi Fujikoshi Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nachi Fujikoshi Corp filed Critical Nachi Fujikoshi Corp
Priority to JP2003285497A priority Critical patent/JP4110056B2/ja
Publication of JP2005054869A publication Critical patent/JP2005054869A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4110056B2 publication Critical patent/JP4110056B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)

Description

この発明は2枚の皿の凹面をボールを介して互いに上下に配置し、ボールの水平移動と皿凹面による原点復帰機能を有する免震装置の水平方向摺動の構造に関する。
従来、免震装置は、例えば特許文献1においては、互いに交差させて連結したガイドと、そのガイドに沿って摺動するガイドレールとによって上プレートを下プレートに対して平面視での姿勢を変えることなく水平移動できる構造となっている。さらに、ガイドドレールの垂直方向摺動面の長手方向を凹形状にすることにより免震装置に原点復帰機能を持たせ、またガイドレールの水平方向摺動面には摺接パッドを設けて、ガイドレールとの間に働く摩擦力による減衰機能も持たせている。
しかし、特許文献1のものでは、構造が簡単ではあるが、複数のガイドが装置に配置された場合、配置されたガイドの方向が完全に一致しないと、ガイドの摺動抵抗が過大となり、装置の動きの円滑度が悪くなるという問題があった。さらに、水平方向荷重と垂直荷重を同時に受けるので強度も必要であり、すべり面の軸受性能も高いものが必要である。また、ころがり軸受に比べ摺動抵抗が大きくスムースな移動ができない場合が生じる虞があった。また、ガイドに装着されている摺接パッドが偏摩耗して減衰性能が低するという問題もあった。一方配置された各ガイドの方向を完全に一致させるためには、ガイド自身の加工精度を高め、かつ各ガイドの取り付け精度を高めるための構造とする必要があり、コストが高くなるという問題もあった。
これに対して、特許文献2においては、上皿と下皿及びボールとからなる支承体を4組以上複数個配置し、ころがり軸受とガイドとを備えた免震装置が開示されている。このものは、4組以上の複数の支承体を設けて、各支承体のボールが一体となって動くように保持する保持器と、装置の上プレートと下プレートと保持器が平面視での姿勢を変えることなく水平方向移動できるようにガイドするガイド機構とを一体に設け、保持器とガイド機構とにより水平方向移動可能にしている。この装置の支承体自身には原点復帰機能があり、また、ガイドには動き難くするための抵抗手段を設け、装置に減衰機能を持たせている。
特開平11−190390号公報 特開2000−240721号公報
しかしながら、特許文献2のものでは保持器とガイド機構を一体にしているのでガイド機構が複雑で、部品加工や組立のコストが高くなるという問題があった。また、保持器で保持するボールの上下を上下皿で覆うので保持器と上下皿の干渉を防ぐために、保持器の上下方向の寸法が限定される。従って、保持器ひいてはガイド機構の強度が低く、装置の急激な運動に対してガイド機構の部品が破損し易く、装置の信頼性が低いという問題もあった。さらに、保持器のボール中心位置と支承体の中心位置とをあわせなければならず、支承体、ガイド機構のガイドの位置精度も確保しなければならないという問題があった。また、保持器の強度を確保するために、片側の皿を平面にして寸法を確保すると平面側の原点復帰機能がないので、上下の位置ずれが生じる等の問題がある。また、長尺のものの免震にあたっては、保持器、ガイド機構を長くしなければならず、大きくなり、構造も複雑である。さらに、長尺の場合は、4組の支承体とガイド機構を一組にして複数配置する(特許文献2の図17)必要があり、大がかりとなる。
本発明の課題は、前述した問題点に鑑みて、凹面の上下皿間にボールを設けた支承体を用いて、水平方向移動及び原点復帰等での動きが円滑で構造が簡単で、強度も容易に確保できコストが低く、かつ信頼性の高い免震装置を提供することである。さらには、長尺にも使用できる免震装置を提供することである。
本発明者等は、支承体のボール間を保持する保持器の必要性について、研究した結果、上下プレートの水平方向移動のみを規制すれば、ボール位置が互いに大きくずれたり、皿から外れたりすることがなければ、保持器がなくても上下両方が凹面である場合は自動原点復帰機能によりボール位置は上下プレートの相対位置でほぼ決定され、大きく変化することがないことを知得した。即ち、特許文献2のように保持器と一体となった案内機構とする必要がないのである。この知得により、本発明においては、下面に凹面が形成された上皿と、上面に前記上皿凹面に対向するように設けられた凹面が設けられた下皿と、前記上皿及び下皿の間にあって回転自在に前記上皿を前記下皿に対して支持するボールと、を一組とする一以上の支承体と、前記支承体の前記上皿が固定されている上プレートと、前記支承体の前記下皿が固定されている下プレートと、前記上プレートが前記下プレートに対して平面視での姿勢を変えることなく水平方向移動可能にさせる案内機構と、を備えた免震装置であって、前記案内機構は、4本の棒材を矩形になるように固定した案内棒と、各案内棒に応じて前記上プレートと前記下プレートにそれぞれガイド面が直交するように固定されたガイドと、からなり、前記上及び下プレート間に設けられ、前記案内棒と前記ガイドが前記上皿及び下皿のいずれとも平面視であっても干渉しないように、一以上の前記支承体を囲むように支承体の外側に配設され、前記矩形を形成する各案内棒が前記上及び下プレートのガイドにそれぞれ軸方向移動可能かつ上下方向に微少移動可能に嵌合された免震部材を有する免震装置を提供することにより上記課題を解決した。
即ち、2枚の皿の凹面をボールを介して互いに上下に配置し、原点復帰機能を独自に確保し、一方、水平方向移動可能にさせる案内機構は、4本の棒材を矩形になるように固定した案内棒と、案内棒のそれぞれを軸方向移動可能に保持するガイドを、支承体の外側に配置し、上皿及び下皿のいずれとも平面視であっても干渉しないように上及び下プレート間に設けたので、案内棒やガイドが上皿と下皿の寸法制限を受けることがない。また、支承体は従来と同様であり、案内機構も案内棒とガイドという簡単な構成である。
より具体的には、前記ガイドは、前記上プレートにガイド面が一方向になるように固定された上ガイドと、前記下プレートにガイド面が前記上プレートのガイド面と直交するように固定された下ガイドと、からなり、前記案内棒は前記上及び下プレートのガイドにそれぞれ軸方向移動可能かつ上下方向に微少移動可能に嵌合するようにした。これにより、案内棒に沿って、上プレートと下プレートは互いに直角方向にガイドに沿って移動可能であるので、上プレートと下プレートとは水平方向に相対運動ができる。また、上下方向に微少移動可能にしたので、支承体の上下移動に追従し、上下方向の取付誤差を吸収できる
また、前述の案内機構は特許文献1の図1に記載のものと比べ、垂直荷重を受けない分強度を必要とせず、軽量化やコストダウンがはかれる。なお、ガイドは長手方向に伸ばすことにより案内棒による水平回転方向のモーメントに対して強くすることができる。
さらに、前述の案内棒及びガイドを支承体の外側に配置することにより上下皿との干渉を無くすことができる。そこで、発明においては、前記案内棒及び前記ガイドは一以上の前記支承体を囲むように支承体の外側に配設され、前記案内棒は4本の棒材を矩形になるように固定した。これにより、案内棒及びガイドを支承体の外側に配置するので支承体間の空間を無くす又は小さくすることができ、また、支承体が一つであってもガイドが可能である。さらに、4本の棒材を矩形にし、各棒材をガイドするので、案内棒の剛性も高く、ガイドも確実に行える。
単数あるいは複数の支承体のものからなる免震装置を複数配置すれば、長スパンのものであっても支持が可能となる。展示物や家具、複数の器材を載置するような場合は、長方形のプレートとなる。かかる場合は、支承体が単数のものを4つ配置するよりも2組の支承体からなる免震装置を配置した方がよい。そこで、請求項に記載の発明においては、請求項に記載の免震装置において、前記支承体は2組とされ、前記案内棒及び前記ガイドは前記2組の支承体を囲むように配設して、一組の免震部材とした。さらに、請求項に記載の発明においては、請求項1又は2に記載の免震部材を複数個配置した。なお、載置するものによって、支承体の多いものを複数配設することが可能であることはいうまでもない。
案内棒及びガイドは、容易に製作・組立できるものが好ましい。そこで、請求項に記載の発明においては、前記案内棒は角材を互いに直角に重ね固定され、前記ガイドは断面略コ字形状とされ開口側を上又は下プレート側に固定し、前記角材が前記ガイドと上又は下プレートとで作るガイド穴を摺接するようにされ、かつ前記ガイド穴と前記角材との上下方向に隙間が設けられた請求項1又は2又は3に記載の免震装置とした。棒状部材は単に、4本の棒状部材を矩形に重ねて固定するだけなので、製作・組立が容易であり、また、ガイド穴に角材を挿入摺接するようにしたので、上プレートと下プレートとは上下方向に結合され輸送時や組立時にバラバラになることがない。
ボール保持器はなくてもよいが、水やゴミその他の要因でボール間の相対位置がずれる場合がある。そこで、請求項に記載の発明においては、前記支承体が2以上のものであって、前記ボールを保持し、かつ、前記案内機構と干渉しないようにされたボール保持器を有する請求項1乃至のいずれか一に記載の免震装置とした。ボール保持器により、各支承体のボールが一体となって動く。ボール保持器は支承体間に渡って設けられる。案内機構が支承体の外側に配置されている場合は、保持器は案内機構に囲まれた支承体のボール間に設けられた形となるので、保持器は案内機構とは干渉しない。このように、ボール保持器は案内機構と干渉せず、案内機構とは独立であるので、案内機構及び保持器は互いに位置関係を精度よく決める必要がない。また、支承体と案内機構との位置関係も干渉しない限り、位置的な制約はない。なお、ボール保持器のボール保持部と支承体のピッチはできる限り一致させるのがよい。
なお、従来と同様に、案内棒をガイドに装着されたバネと摺接パッドとで摺動案内する等して、案内機構に減衰あるいは抵抗機能を持たせる。あるいは、支承体のボールが支承体外に飛び出さないように、支承体の上皿及び下皿にリング状のストッパを設ける等、従来と同様に付加できることはいうまでもない。
本発明においては、2枚の皿の凹面をボールを介して互いに上下に配置し、原点復帰機能を確保し、案内機構を、4本の棒材を矩形になるように固定した案内棒と、案内棒のそれぞれを軸方向移動可能に保持するガイドを上皿及び下皿のいずれとも平面視であっても干渉しないようにし、案内棒、ガイドが上下皿の寸法制限を受けないので、水平方向移動及び原点復帰での動きが円滑で、強度も容易に確保でき信頼性の高い免震装置を提供するものとなった。また、支承体は従来と同様であり、案内機構も案内棒とガイドという簡単な構成であるので、構造が簡単でコストも少なく、信頼性を高めるものとなった。また、支承体と案内機構との位置関係に大きな制約はなく、支承体に対する案内機構の位置精度は高い精度を要求されないので、設計、加工、組立が容易なものとなった。
また、発明においては、ガイドをプレート側に配置し、案内棒をガイドに沿わせて上下プレートを互いに直角方向に移動させ水平方向に相対運動させ、上下方向に微少移動可能にし、支承体の上下移動に追従し、上下方向の取付誤差を吸収させ、水平回転方向のモーメントに対して強くできるので、移動をより円滑にでき、信頼性も高まる。また、案内棒及びガイドを支承体の外側に支承体を囲むように配置し、支承体間の空間を無くす又は小さくしたので、支承体が一つでも水平移動機構を構成でき、免震部材として複数配置することにより種々の被免震物に簡単に適用できるものとなった。また、案内棒は矩形であり剛性も高く、ガイドも確実に行えるので、外力にも強い。また、ガイドも外側に配置されるので減衰機構等の調整やメンテナンスが容易である。
さらに、請求項2に記載の発明においては、支承体を2組として一組の免震部材とし、請求項3に記載の発明においては、免震部材を複数個配置するようにしたので、長尺ものの被免震物用の免震装置を少ない種類の免震部材で供給でき管理が容易になる。
さらに、請求項に記載の発明においては、単に、4本の棒状部材を矩形に重ねて固定し、製作・組立が容易であり、また、ガイド穴に角材を挿入摺接し、上下プレートを上下方向に結合し輸送時や組立時にバラバラになることがないので、取り扱いも容易なものとなった。
さらに、請求項に記載の発明においては、ボール保持器により、各支承体のボールが一体となって動くようにしたので、さらに、信頼性を高めることができる。
本発明の実施の形態について説明する前に、まず、第一の参考形態について図面に基づいて説明する。図1は第一の参考形態である免震装置の上プレート、上皿、上ストッパを除いた参考平面図、図2は図1のA−A線参考断面図、図3は図1のB−B線参考縦断面図である。なお、図1はボール位置が移動して上プレートと下プレートとが相対的にずれている状態を示し、図2、図3では図1でボールが原位置にある場合での断面である。また、実質上同一部材ないし部分は同一の符号を付し説明の一部を省略する。第一の参考形態は4個の支承体間の十字形状空間に十字形状案内機構を設けたものである。各図面において、上皿1と、これに対向する下皿2との間に回転自在に、下皿2に対して上皿1を支持するボール3が介在して成る支承体4が4個配置されている。各支承体4の上皿1は上プレート5に、また下皿2は下プレート6にそれぞれ配置固定され、下プレート6に対して上プレート5が移動すると、その動きに呼応して各支承体のボール3も移動する。各支承体の上皿1の下面1a及び下皿2上面2aは凹面(例えば球面、円錐面、球面と円錐面等の組合面)となっており、ボール3が一旦移動しても凹面1a,2aの中心位置に戻ろうとする作用が働き、免震装置は原点復帰機能を有することとなる。支承体4は方形に配置され支承体間に略十字形状空間14が形成される。
上プレート5と下プレート6との間の十字形状空間14には互いに直交する縦方向案内棒8y及び横方向案内棒8xからなる十字形案内棒8を有する案内機構7が介在する。図1及び3において、上プレート5には横方向案内棒8xに沿って2個のガイド10xが配置固定されている。また図1及び2において、下プレートには縦方向案内棒8yに沿って2個のガイド10yが配置固定されている。図2において、縦方向案内棒8yと横方向案内棒8xとは、中央で直交するように重ねられ交差部においてスペーサ22を介してボルト23によって締め付け十字形状に結合されている。図1において、上プレート5が、下プレート6に対して平面視で横方向に移動した場合、互いに直交して一体となっている案内棒8の縦案内棒8yは下プレート6に配置固定されたガイド10yにより横方向にブロックされて動けず、上プレート5に配置された2個のガイド10xが上プレート5の動きとともに横方向案内棒9x上を摺動する。一方、上プレート5が、下プレート6に対して平面視で縦方向に移動した場合互いに直交して一体となっている縦案内棒8yは、上プレート5に配置固定されたガイド10yに沿って、上プレート5と一体となって縦方向に移動する。上記縦横いずれの動きにおいても、上プレート5が、下プレート6に対して回転しようとしても、案内棒8x,8yと、上下プレート5,6に配置固定されたガイド10x,10yにブロックされるので回転できず、上プレート5は、下プレート6に対して平面視での姿勢を変えることなく移動できる。上プレート5が、下プレート6に対して同時に縦方向と横方向に移動した場合はその移動の縦方向移動成分及び横方向移動成分だけ、各部材はそれぞれ上記で示した動き方をすることとなり、その結果、図1の二点鎖線で示すように、上プレート5は、下プレート6に対して平面視で姿勢を変えることなく水平移動できることになる。また、十字形状空間14内で移動できるので支承体4の上下皿1,2と干渉することがない。なお、ボルト23等の逃げとして上プレート穴5aが上プレートに開けられている。これにより案内棒の交差部を大きくできる。
図3に示すように、ガイド10(横方向案内棒用ガイド10x)は断面略コ字形状とされ開口側10aを上、下プレート5,6側に固定され、ガイド穴10bが形成され、案内棒8(横方向案内棒8x)が挿入されている。ガイド穴10bと案内棒8との上下方向に隙間10cが設けられており、上下方向に微少移動可能にされ、支承体4による上下運動に追従するようにされている。また、上下プレートが上下方向への微少範囲での動きを伴うがバラバラにならない。横方向案内棒8xは、上プレート5に配置固定されたガイド10xに装着された摺接パッド21によって摺動案内される。又、摺接パッド21はバネ20により、横方向案内棒8xと常時一定の接圧で摺動接触している。かかる構成によれば、上プレート5の、下プレート6に対する平面視での縦方向移動を減衰させる能力は常時一定に保たれる。縦方向の動きに対する減衰能力についても、横方向の動きに対する減衰能力と同様、一定に保たれる。また、各図において、各上下皿1,2の外縁にはリング状のストッパ24が設けられている。上プレート5の、下プレート6に対する一定量以上動きは、案内棒とガイドによってブロックされて、ボールが上下皿1,2の外に飛び出すことのない構造ではあるが、更にストッパ24を設けることにより、より確実にボールの飛び出しを防ことができる。
各図において、各支承体のボール3が一体となって動くように、各支承体の上皿1と下皿2との間に、又、縦横案内棒8や各ガイド10と干渉しない位置に、保持器12が設置されている。保持器12は薄板であって、角形状の枠穴12bが開けられた平面枠状をしており、その四隅にボール保持用の穴12aが開けられている。保持器12の枠穴12bはガイド10より外側になるようにされ、また、上下方向は、スペーサ22で上下の十字形案内棒8間に生じる位置となるようにされ、ボール移動範囲内で保持器12とガイド10、保持器12と十字形案内棒8とが干渉しないようにされる。保持器12が自身の質量で落下して下皿2a等と干渉しないように、ボールのポケット面上部は円すい面又は球面とされる。かかる構成によれば、各支承体のボールの各自勝手な動きを抑制でき、又、従来技術のような複雑な保持器案内機構も必要はないので、コストも低減できる。
かかる構成によれば、従来技術のように、各案内棒、ガイド、保持器の方向を完全に一致させるための施策は必要なく、また上プレート5が、下プレート6に対して平面視での姿勢を変えずに移動するための、複雑な保持器案内機構も必要ないので、大幅なコスト低減と信頼性の向上が実現できる。
さらに、第二の参考形態について説明する。図4は第二の参考形態であるガイドの参考斜視図である。実質上同一部材ないし部分は同一の符号を付し説明の一部を省略する。第一の参考形態においては、ガイドを上下プレートにそれぞれ直交するように固定し、ガイド間に十字形状の案内棒を介在させたものであるのに対し、第二の参考形態においては、逆に、案内棒を上下プレートにそれぞれ直交するように固定し、案内棒間に十字形状の組み込んだガイドを介在させたものである。図4に示すように、十字形ガイド11は断面コ字状の2個のガイド11x,11yを直交させ、開口側10aが互いに反対方向になるようにボルトや溶接等で固定したものである。それぞれのガイドには摺接パッド21、バネ20が設けられる。ガイドスパンが短くてよい場合等小型化できる。ガイドと案内棒との関係の他は第一の参考形態と同様なので説明を省略する。
次に、本発明の第の実施の形態について図面に基づいて説明する。図5は本発明の第の実施の形態である免震装置の上プレート、上皿、上ストッパを除いた平面図、図6は図5のC−C線断面図である。なお、図5はボール位置が移動して上プレートと下プレートとが相対的にずれている状態を示し、図6は図5でボールが原位置にある場合での断面である。また、前述した第一及び第二の参考形態と実質上同一部材ないし部分は同一の符号を付し説明の一部を省略する。前述した第一及び第二の参考形態においては、支承体間に案内棒及びガイドを配設したが、本発明の第一の実施の形態においては、支承体の外側に案内棒及びガイドを配設し、さらに、四個の支承体でなく二個の支承体の外側に配設したものである。図5、6において、上下プレート5,6はそれぞれ2枚に分割されており、左右一対の免震部材16から構成されている。免震部材16は、対となる上下プレート5,6にそれぞれ前記第一の参考形態と同じ構造の支承体4が、それぞれ2個ずつ配置固定され一組とされている。対となる上プレート5と下プレート6との間には、互いに直交して矩形に形成された2対の縦方向案内棒9yと横方向案内棒9xとからなる矩形案内棒9を有する案内機構7が介在し、水平方向移動可能にされている。上プレート5には、縦方向案内棒9yに沿って、支承体4の両側にそれぞれ1個ずつ横方向用案内ガイド10xが配置固定されている。また図5及び6において、下プレート6には横方向案内棒9xに沿って支承体4の図で上下両側にそれぞれ1個ずつ横方向用案内ガイド10xが配置固定されている。
図5において、それぞれ2本の縦方向案内棒9yと横方向案内棒9xとで、互いに直交するように端部9aを重ねられ、交差部(端部)において、図6に示すように、前述したと同様にスペーサ22を介してボルト23によって締め付けられ矩形に結合されている。それぞれの案内棒はそれぞれ1個のガイド10y,10xによって案内されている。ガイド10及び矩形案内棒9とで、案内機構7とし、それぞれ組にされた2個の支承体4を囲むように支承体の外側に配設される。また、それぞれの案内棒はガイドに装着されたバネ20と摺接パッド21により、摺接案内されている。なお、ガイド10の数はさらに増してもよい。
かかる構成において、上プレート5が、下プレート6に対して平面視で水平方向に動いた場合の各部材の動きは、第一の参考形態と同様に、上プレート5は、下プレート6に対する平面視での姿勢を変えることなく水平移動でき、1つの独立した免震部材16が形成されることになる。また、案内機構7は、支承体4を囲むように外側に配置されるので支承体の上下皿1,2と干渉することがない。なお、案内機構は支承体の外側に配置するが、案内機構の移動距離が少ない場合には、その移動距離内で支承体の外側であればよいことはいうまでもない。また、それぞの案内棒9は、前記第一の参考形態と同様、常時一定の接圧で摺動案内されるので、免震装置ユニットの減衰性能は常時一定に保たれることとなる。更に各支承体4の上下皿1,2の外縁にはリング状のストッパ24が設けられており第一の参考形態と同様、ボールの皿からの飛び出しを確実に防止できる。
図5に示すように、前記一対の上下プレートとそれらに装着された部材から成る免震部材16は、連結棒25によって複数個連結され免震装置とされ、例えば二点鎖線で示すように水平方向移動が可能となる。さらに、図5の免震部材16の距離18は連結棒25等により自由に設定できるので、据え付けスペースの大きなものでも積載できることとなる。なお、免震部材がさらに複数連結されても、それぞれの免震部材が免震装置として一体となって整合された動きをするので、免震装置全体としての動きは円滑で、減衰性能も常時一定に保たれることは言うまでもない。また、一組の免震部材に設けられる支承体が複数の場合も同様である。
さらに、本発明の第二の実施の形態について説明する。図7は本発明の第の実施の形態である免震部材の上プレート、上皿、上ストッパを除いた平面図、図8は図7の免震部材を複数配置した免震装置の平面図である。また、前述した第一又は第二の参考形態、又は本発明の第一の実施の形態と実質上同一部材ないし部分は同一の符号を付し説明の一部を省略する。図7に示すように、前述した本発明の第一の実施の形態においては二個の支承体の外側に案内機構を設けて免震部材としたのに対し、本発明の第二の実施の形態においては、一個の支承体4を囲むように外側に案内機構7を設けて免震部材17とした。この場合、免震部材一つでは安定しないので、免震装置としては、4組の免震部材17を必要とし、図8に示すように一枚ものにされた上下プレートにそれぞれ固定すればよい。その他は本発明の第一の実施の形態と同様なので説明を省略する。なお、免震部材でなく、従来のように免震装置を複数配置して一台の免震装置としてもよい。さらに、免震部材と免震装置とを適宜組み合わせて一つの免震装置としてもよい。
第一の参考形態である免震装置の上プレート、上皿、上ストッパを除いた参考平面図である。 図1のA−A線参考断面図である。 図1のB−B線参考縦断面図である 第二の参考形態である免震装置の十字形ガイドの参考斜視図である。 本発明の第の実施の形態である免震部材及び免震装置の上プレート、上皿、上ストッパを除いた平面図である。 図5のC−C線断面図である。 本発明の第の実施の形態である免震部材の上プレート、上皿、上ストッパを除いた平面図である。 図7の免震部材を複数配置した免震装置の上プレート、上皿、上ストッパを除いた平面図である。
符号の説明
1 上皿
1a 凹面
2 下皿
2a 凹面
3 ボール
4 支承体
5 上プレート
6 下プレート
7 案内機構
9 (矩形)案内棒
9x 横方向案内棒(矩形)
9y 縦方向案内棒(矩形)
10 ガイド
10a 開口側
10b ガイド穴
10c 隙間
10x 横方向案内棒用ガイド
10y 縦方向案内棒用ガイド
12 保持器
16、17 免震部材

Claims (5)

  1. 下面に凹面が形成された上皿と、上面に前記上皿凹面に対向するように設けられた凹面が設けられた下皿と、前記上皿及び下皿の間にあって回転自在に前記上皿を前記下皿に対して支持するボールと、を一組とする一以上の支承体と、前記支承体の前記上皿が固定されている上プレートと、前記支承体の前記下皿が固定されている下プレートと、前記上プレートが前記下プレートに対して平面視での姿勢を変えることなく水平方向移動可能にさせる案内機構と、を備えた免震装置であって、前記案内機構は、4本の棒材を矩形になるように固定した案内棒と、各案内棒に応じて前記上プレートと前記下プレートにそれぞれガイド面が直交するように固定されたガイドと、からなり、前記上及び下プレート間に設けられ、前記案内棒と前記ガイドが前記上皿及び下皿のいずれとも平面視であっても干渉しないように、一以上の前記支承体を囲むように支承体の外側に配設され、前記矩形を形成する各案内棒が前記上及び下プレートのガイドにそれぞれ軸方向移動可能かつ上下方向に微少移動可能に嵌合された免震部材を有することを特徴とする免震装置。
  2. 請求項1に記載の免震装置において、前記支承体は2組とされ、前記案内棒及び前記ガイドは前記2組の支承体を囲むように配設して、一組の免震部材としたことを特徴とする免震装置。
  3. 請求項1又は2に記載の免震部材を複数個配置したことを特徴とする免震装置。
  4. 前記案内棒は角材を互いに直角に重ね固定され、前記ガイドは断面略コ字形状とされ開口側を上又は下プレート側に固定し、前記角材が前記ガイドと上又は下プレートとで作るガイド穴を摺接するようにされ、かつ前記ガイド穴と前記角材との上下方向に隙間が設けられていることを特徴とする請求項1又は2又は3に記載の免震装置。
  5. 前記支承体が2以上であって、前記ボールを保持し、かつ、前記案内機構と干渉しないようにされたボール保持器を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一に記載の免震装置。
JP2003285497A 2003-08-04 2003-08-04 免震装置 Expired - Lifetime JP4110056B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003285497A JP4110056B2 (ja) 2003-08-04 2003-08-04 免震装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003285497A JP4110056B2 (ja) 2003-08-04 2003-08-04 免震装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005054869A JP2005054869A (ja) 2005-03-03
JP4110056B2 true JP4110056B2 (ja) 2008-07-02

Family

ID=34365100

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003285497A Expired - Lifetime JP4110056B2 (ja) 2003-08-04 2003-08-04 免震装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4110056B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102240883B1 (ko) * 2020-03-10 2021-04-14 주식회사 참솔테크 볼 이탈방지기능을 구비한 지진 격리 구동부

Families Citing this family (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007239907A (ja) * 2006-03-09 2007-09-20 National Institute Of Advanced Industrial & Technology 免震構造体
JP4936903B2 (ja) * 2007-01-05 2012-05-23 株式会社ハウステック 免震装置
JP5956315B2 (ja) * 2012-11-26 2016-07-27 Ntn株式会社 免震台
CN112324852B (zh) * 2020-11-06 2022-05-20 张阿钊 一种减隔震平台

Family Cites Families (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS4523098Y1 (ja) * 1969-08-14 1970-09-11
JPH11190390A (ja) * 1997-12-25 1999-07-13 Fujita Corp 免震装置
JP3706266B2 (ja) * 1999-02-22 2005-10-12 株式会社イトーキ 免震台
JP2003042226A (ja) * 2001-07-26 2003-02-13 Kimio Kawai 横揺れ緩和装置

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102240883B1 (ko) * 2020-03-10 2021-04-14 주식회사 참솔테크 볼 이탈방지기능을 구비한 지진 격리 구동부

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005054869A (ja) 2005-03-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR20180044319A (ko) 상하 면진 장치
KR20120071087A (ko) 직선운동 안내 유닛
JP3547209B2 (ja) 直動転がり案内ユニット
KR101092978B1 (ko) 직선운동 안내 유닛
JP4110056B2 (ja) 免震装置
JP2008051238A (ja) 荷保管用ラックの荷支持装置
JP2004044770A (ja) 転がり案内装置
JP4711055B2 (ja) 水平移動装置又は免震装置及びその組立方法
JP2018004001A (ja) 保持器ずれ防止機構を備えた有限直動案内ユニット
JPH0473421A (ja) 直動形ガイド装置
JPH10169710A (ja) 構造物用免震装置
JP3463162B2 (ja) ローラ案内装置およびテーブル案内装置
TWI680238B (zh) 滾珠收容帶及運動導引裝置
JP5343513B2 (ja) 直動装置
JP4849230B2 (ja) 荷保管用ラックの荷支持装置
JP2010107026A (ja) 転動装置
JP6288579B2 (ja) 免震構造
WO2017033707A1 (ja) 上下免震装置
JP4637037B2 (ja) 免震装置
JP3687033B2 (ja) 免震装置
JP2983493B2 (ja) ベアリング装置および免震装置
JP3404622B2 (ja) 直線ローラ案内装置およびテーブル案内装置
JP4257448B2 (ja) ローラ案内装置
JP2000170830A (ja) 免震支承装置
JP2013083358A (ja) 直動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050401

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070827

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071002

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080325

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080407

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110411

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4110056

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120411

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130411

Year of fee payment: 5

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

EXPY Cancellation because of completion of term