JP4109784B2 - 蒸気分散装置を有する精製装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、蒸気を特定方向に偏向する機構の蒸気分散装置を有する精製装置、または蒸留塔とリボイラとから成る精製装置に関し、より詳細には、特に易重合性化合物の蒸留、精製に適する蒸留塔と精製装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
精留は、揮発性の物質の精製に多用されるプロセスである。蒸留塔の塔頂に昇ってくる低沸点成分に富む蒸気を冷却・凝縮させ、この凝縮液を塔頂から降らせて下から昇ってくる蒸気と接触させると凝縮液中の低沸点成分が気化し、同時に蒸気中の高沸点成分が凝集して液化する。このため、塔頂を出ていく蒸気の低沸点成分の純度が増加し、同時に塔底に落下する液体の高沸点成分の純度も増加する。この還流操作が精留であり、一般に蒸留塔でこの精留が行われる。
【0003】
この様な蒸留塔では、内部にトレイや充填物を設置して気液接触が行われ、通常、塔上方からは液を供給し塔下方からは蒸気を供給してトレイ上、充填物表面において十字流または向流で気液接触させて気液間の物質移動を行わせるが、蒸留塔における気液物質移動操作では、気液の接触不良および蒸留塔塔底液の混入により製品が悪化することが知られている。また、蒸留化合物が易重合性化合物である場合には、重合物の生成により分離精製効率が低下し製品の品質が悪化し、また重合物の装置への付着および気液液路の閉塞により連続運転が妨げられることがある。
【0004】
例えば、蒸留塔に導入される気相が一部にのみ偏流すると気液接触が不十分となり、分離精製効率が低下する。また、特に易重合性化合物を蒸留すると重合物が生成し、精製プロセスに使用する各装置に重合物が付着し目詰りを生じさせ、分離精製効率が低下するため製品の品質が悪化する。このため、早期に除去する必要があるが、この様な重合物を除去するためには、精製プロセスを停止しなければならず、また付着した重合物の除去も一般に困難である。
【0005】
この様な分離精製効率の低下および重合は、蒸留塔塔底部に生ずる偏流によって容易に生ずる。例えば、蒸留塔には一般に、塔底液の一部をリボイラで気化させ、この蒸気を塔底の加熱用として塔内に送り込むためのリボイラ蒸気入り口部が存在する。このリボイラから吹き出される蒸気をそのまま塔側面から整流することなく上記ノズルから供給すると、蒸留塔内において、上方への推進力により塔断面の一部分にのみ偏流する。更に、上方への偏流に伴い、蒸留塔の上方から流下してくる液も偏流し、気液の接触が不十分になる。この結果、蒸留塔内の分離効率が低下し、製品の収率も低下する。また、蒸気の偏流により蒸留塔内に蒸気淀み部が生じ、易重合性化合物の気相での凝縮等により重合物が生成しやすくなるのである。
【0006】
さらにリボイラからは蒸気のみならずリボイラ経由で循環する塔底液も多く吹き込まれる。この蒸気が蒸留塔内の上昇速度に伴い上昇すると共に、飛沫を同伴し、当該塔底液を含有する液体が蒸気と共に上段のトレイまで運ばれる。すなわち、蒸留塔上部へ流れる蒸気に塔底液の飛沫が同伴し、塔底液の一部が塔頂留出製品に混入する結果、蒸留分離効率を悪化させるのである。
【0007】
蒸留対象物が、アクリル酸やそのエステル化合物等の易重合性化合物である場合では、特にこの偏流による重合が生じやすい。例えば、アクリル酸は、プロピレンおよび/またはアクロレインを分子状酸素含有ガスにより接触気相酸化して製造され、アクリル酸含有液を蒸留塔で蒸留するのであるが、このアクリル酸含有液組成には、水、酢酸およびアクロレイン等の不純物が含まれており、アクリル酸の重合が極めて起こり易くなっている。このため、ハイドロキノン、メトキノン、フェノチアジンなどの種々の重合防止剤が単独あるいは数種組み合わされて製造プロセス中に添加され、(メタ)アクリル酸等の重合が抑制される。しかしリボイラから蒸留塔へアクリル酸を含有する蒸気を導くと、重合防止剤は液相にのみ存在するため、当該蒸気である気相部からの凝縮した液は重合防止剤を殆ど含んでおらず加熱によって容易に重合する。特に、この気相部における凝縮は塔内蒸気の偏流によって生じる蒸気淀み部分で起こりやすく、この結果、塔内重合をも引き起こすのである。
【0008】
この様な場合、蒸留塔内の飛沫同伴を防止する方法として、特開平3−196801号公報には、フラッシュ蒸留において、蒸留塔の中央に、蒸留塔内壁から独立した傘状の衝突板を設けて飛沫同伴を防止する発明が開示されている。また、特開昭51−2675号公報には、クエンチ塔においてガス衝突分散用プレートを除去し、かつクエンチ塔中央に導いたノズルを塔底液面の中央部に向けて斜め下向きに塔内部に突出させずに取り付けることで、ノズルの目詰まりを防止する方法が開示されている。ガス衝突分散用プレートを除去することでクエンチガス温度から凝縮液温度までの温度勾配のつく箇所をノズル取り付け回りの塔壁のみとし、重合を防止するのである。クエンチ塔中央まで貫通導入させたガス吹込ノズルから噴出される蒸気が重合性不飽和化合物であって、ノズル回りの急冷がうまく行かないとノズル内面に高沸点物が付着し生長し、ノズルを再三詰まらせることに鑑みてなされたものである。
【0009】
しかしながら、上記特開昭51−2675号公報に開示された方法は、本来ノズルの目詰りを防止するものあるが、ノズルとの接触による凝縮が生じる。また、単にノズルから塔底液に向けて反応ガスを放出させただけでは十分な飛沫同伴を防止できず、分離精製効率を十分に高めることができない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、蒸留塔の蒸気の偏流を防止し、蒸留効率を向上させ併せて重合も防止するものである。また、塔底液の飛沫同伴を抑制し、蒸留効率を向上させるものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは蒸留塔について考察した結果、リボイラの蒸気入り口に水平方向より下向きに特定面積の開口部を持つ蒸気分散装置を特定位置に設置すると、リボイラからの蒸気の偏流が抑制され、蒸留塔の分離効率が向上し、塔内重合が抑制されることを見いだし、本発明を完成させた。
【0012】
上記課題は、以下の(1)〜()によって達成される。
【0013】
(1) 精製装置内の側面に有する蒸気入り口部に、水平方向より下向きの開口部を有し、前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、かつ該蒸気分散装置、または蒸気分散装置の開口部を2以上有してなることを特徴とする精製装置。
【0014】
(2) 精製装置内の側面に有する蒸気入り口部に、水平方向より下向きの開口部を有し、前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、該蒸気分散装置の上部に蒸気抜き出し口を有し、かつ前記蒸気抜き出し口の総断面積が塔断面積の0.001〜2%であることを特徴とする精製装置。
【0015】
(3) 前記蒸気分散装置の開口部から底部液面までの距離が、前記蒸気入り口径の0.1〜5倍であることを特徴とする上記(1)または(2)に記載の精製装置。
【0016】
(4) 精製装置が棚段塔または充填塔であり、蒸気分散装置の開口部からトレイ最下段または充填物支持部材までの距離が蒸気入り口径の1.5〜8倍であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載の精製装置。
【0017】
(5) 蒸留塔と塔外部に配置したリボイラとを有する精製装置であって、前記リボイラの蒸気出口ノズルが蒸留塔塔底の気相部塔側壁に連結され、蒸留塔内の前記ノズルのリボイラ蒸気出口に、水平方向より下向きの開口部を有し、かつ前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、かつ該蒸気分散装置、または蒸気分散装置の開口部を2以上有してなることを特徴とする精製装置。
【0018】
(6) 蒸留塔と塔外部に配置したリボイラとを有する精製装置であって、前記リボイラの蒸気出口ノズルが蒸留塔塔底の気相部に塔側壁に連結され、蒸留塔内の前記ノズルのリボイラ蒸気出口に、水平方向より下向きの開口部を有し、かつ前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、該蒸気分散装置の上部に蒸気抜き出し口を有し、かつ前記蒸気抜き出し口の総断面積が塔断面積の0.001〜2%であることを特徴とする精製装置。
【0019】
(7) 子状酸素供給口を有することを特徴とする上記(1)〜(6)のいずれかに記載の精製装置。
【0020】
(8) 易重合性化合物の蒸留に使用することを特徴とする上記(1)〜(のいずれかに記載の精製装置
【0021】
(9) 易重合性化合物が(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルであることを特徴とする上記(8)記載の精製装置
【0023】
【発明の実施の形態】
本発明は、蒸留塔内に特定構造の蒸気分散装置を設けた蒸留塔である。一般に、易重合性化合物の蒸留精製に使用する蒸留塔は、目的物を再循環させ蒸留分離効率を向上させるために塔底液を蒸発させるリボイラを有する。しかし、リボイラ蒸気を蒸留塔内に整流せずに供給すると、蒸留塔内の加熱による上方への推進力により塔断面の一部分にのみリボイラ蒸気の偏流が生じるため、気液接触が不十分となり塔の分離効率が低下する。本発明の蒸留塔では、蒸留塔塔底内部に特定構造の蒸気分散装置を設けるため、リボイラ蒸気を水平方向より下向きに噴出させることができ、蒸気の上向きの偏流を防止することができる。また、これにより併せて蒸留塔内の上方から流下してくる液の偏流も防止できる。このため、蒸気の分散をより均一にすることができ、気液接触が十分に行えるのである。
【0024】
また、リボイラ蒸気には、リボイラ経由で循環する塔底液成分が含有されるのであるが、リボイラ蒸気を水平方向より下向きに噴出させることができるため、当該液の飛沫同伴を防止することができ、製品中への塔底液成分の混入を防止することもできる。
【0025】
更に、当該蒸気分散装置の開口部から塔底液面までの距離や、蒸気分散装置の開口部からトレイ最下段および充填物支持部材までの距離を特定範囲とすることで、滞留時間を調整し更に重合を抑制でき、製品の悪化を防止しうると共に蒸留分離効率を向上させることができるのである。
【0026】
なお、本発明における精製とは、蒸留、放散および吸収を含むものとする。ここに蒸留とは、気液混合物を各成分の蒸気圧の差を利用して分離する操作をいう。また放散とは、溶液中に存在する一または二以上の成分をその成分を含まない気体に接触させて前記溶液から追い出す操作をいう。更に吸収とは、ガス混合物中の一または二以上の成分を、溶媒に吸収させる操作をいう。蒸留とは、精留も含むものとする。以下、本発明を詳細に説明する。
【0027】
(1)蒸留塔
本発明で使用する精製装置としては、一般の蒸留、精製工程で使用するあらゆる精製装置を含み、例えば蒸留塔、放散塔、吸収塔自体等を含む。例えば、蒸留対象物が易重合性化合物である場合、特にアクリル酸をプロピレンおよび/またはアクロレインの接触気相酸化法により製造する場合には、上記接触気相酸化によって得たアクリル酸含有ガスを溶剤により冷却、向流洗浄して捕集した該溶剤とアクリル酸の混合物よりアクリル酸を回収するための蒸留温度、圧力等を変更させた各種の蒸留塔が含まれる。更に、その名称に関わらず、溶剤分離塔、共沸分離塔、酢酸分離塔および高沸点物分離塔などの蒸留、精製、分離等を目的とするものも本発明の精製装置に含まれる。
【0028】
精製装置を構成する蒸留塔の形式としては、棚段塔、充填塔、濡れ壁塔、スプレー塔等の各種の形式の蒸留塔を使用することができるが、本発明では、棚段塔、充填塔であることが好ましい。気液接触効率に優れ、蒸留分離効率に優れるからである。また、流体の接触形式は、十字流、向流、並流、完全混合等の何れであってもよい。本発明は、精製装置内におけるリボイラからの蒸気流を調整することにより重合を抑制し蒸留分離効率を向上させるものであり、流体の接触形式に制限されるものではないからである。
【0029】
(2)リボイラ
本発明の精製装置においては、リボイラが設置されていなくてもよい。しかしながら、例えば上記蒸留塔にリボイラを設置したものであってもよい。従って、蒸留塔と蒸留塔塔外部に設置したリボイラとを有する場合、使用できるリボイラはその名称に関わらずいわゆる熱交換器であって、装置中で凝縮した液体を再び加熱蒸発させるものであればよい。多管式円筒形熱交換器、遊動頭式熱交換器、U字管式熱交換器、固定管板式熱交換器、二重管式熱交換器、単管式熱交換器、プレート式熱交換器等が含まれる。但し、リボイラを有する場合であっても、当該リボイラは、蒸留塔の外部に設けられることを要する。塔内挿入型では、リボイラ自体の存在により偏流が生じ、または蒸気偏流を調整することが困難だからである。
【0030】
(3)精製装置
本発明の精製装置は、蒸留塔単独、放散塔単独、吸収塔単独の場合や、更にこれらにリボイラを配置したものも含む。蒸留装置がリボイラを含む場合には、当該リボイラは蒸留塔に直接連結されずに塔外部に配置したものであって、かつリボイラの蒸気出口ノズルが蒸留塔塔底の気相部の塔側壁に連結されることが必要である。この場合、ノズルと蒸留塔との連結部は、直立した蒸留塔に蒸気が水平方向に導入される様に蒸留塔に垂直に連結されることが好ましい。ノズルが蒸留塔に対して鋭角に連結されると、蒸留塔内に導入される蒸気が蒸留塔内で上方又は下方に流れるため、本発明で使用する蒸気分散装置内で分散せず、滞留が生ずるからである。なお、熱効率を考慮すればこの蒸気出口ノズルは、蒸留塔塔底の塔壁に最短距離で連結されることが好ましい。
【0031】
上記した蒸留塔、リボイラ精製装置のサイズは、易重合物質の物性、精製量、精製目的等に応じて適宜選択できる。従って、本発明の精製装置が蒸留塔である場合、または蒸留塔を含む場合のそのサイズとしては、例えば、塔径300mm〜10000mmのものに使用できる。この際、リボイラ入り口径は、塔径の0.1〜0.9倍であることが好ましく、より好まくは0.15〜0.7倍、より好ましくは、0.2〜0.5倍である。精製装置内に導入される蒸気流量もリボイラ入り口径や易重合性物質の蒸気圧等により適宜選択可能であり、例えば、500〜1,500,000m3/hr、より好ましくは1,000〜1,000,000m3/hrの範囲に応用できる。
【0032】
(4)蒸気分散装置
本発明で使用する蒸気分散装置は蒸留塔内に設けられるが、リボイラノズルからの蒸気の噴出が水平方向より下向きとなる蒸気開口部を有し、かつ前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%であること、すなわち、蒸気分散装置が水平方向より下向きに偏向する機構を蒸留塔内壁に有するものである。この蒸気分散装置は塔内壁にその一部を接触して設置されていればよいが、蒸留塔外部から蒸留塔内に貫通するリボイラ蒸気出口ノズル先端部に直接設けられていてもよい。また、蒸気分離装置の形状は以下の条件を満足するものであれば、特に規定されるものではない。
【0033】
本発明では、当該蒸気分散装置の開口部は、上記リボイラノズルの蒸気入り口部の上部に、当該入り口部の一部を取りまくように配置することができる。また、リボイラノズルの先端が蒸留塔の気相部塔側壁から更に蒸留塔内に貫通する様に設計し、リボイラノズルの蒸留塔内の部分を本発明の蒸気分散装置とすることもできる。蒸気分散装置において水平方向より下向きの開口部を持つことが必要であるとしたのは、ノズルからの蒸気を下向きに噴出させることにより、リボイラからの蒸気を一旦蒸留塔内の下方に流すためである。これにより、当該蒸気は、開口部を経て蒸留塔の塔内を再び上昇するため、蒸気の上昇距離が稼げるからである。更に、再上昇する際に蒸気の線速が塔断面積に相当する速度まで減じるので、蒸留塔下部を上昇する蒸気は十分な時間を経て塔断面に均一に分散されるのである。この結果、塔底付近の気液の偏流が抑制され、気液が十分に接触し、分離効率が向上するのである。
【0034】
また、本発明で使用する蒸気分散装置は、蒸留塔内壁に少なくともその一部を連結されていることが好ましい。蒸留塔内壁にある蒸気入り口からのリボイラ蒸気は、蒸留塔内でその温度のため直ちに上方へ移行するが、蒸気分散装置を蒸留塔内壁に連結させることにより、この蒸気の多くを蒸留塔下方向に誘導し、かつ分散させることができるからである。
【0035】
一般に、リボイラ蒸気出口からは蒸気のみならず塔底をリボイラ経由で循環する塔底液も吹き込まれるため、蒸気には重沸物を多く含む塔底液の飛沫が含まれている。従って、リボイラ蒸気出口に水平方向より下向きに開口を持つ蒸気分散装置を設置すると、蒸気よりも慣性力の大きい液飛沫は蒸気の流れから外れて蒸気分散装置の壁に衝突するため、蒸気から液飛沫が分離される。この結果塔底液の飛沫同伴が抑制され、蒸留効率が向上するのである。
【0036】
蒸気分散装置の開口断面積は、塔断面積の10%〜40%に規定すると蒸気の偏流および塔底液の飛沫同伴が抑制されるため好ましい。蒸気の塔内での均一分散を得るためには、蒸気分散装置により塔の断面が塞がれることを抑えるようにする必要があり、蒸気分散装置の水平投影断面積(開口断面積)をなるべく小さくする必要があり、40%を越えることは好ましくない。一方、このような蒸気分散装置を設置した場合、塔下方すなわち塔底液面に向かって蒸気が吹き込まれるため蒸気の運動エネルギーにより液面から重沸物を多く含む塔底液が巻き上げられ飛沫同伴する可能性がある。従って、運動エネルギー減少のため蒸気分散装置の開口断面積は大きくする必要があり、10%を下回ることは好ましくない。
【0037】
本発明で使用する蒸気分散装置の開口部の大きさは、上記範囲であれば固定されることなく、可変機構を設けて変動させることもできる。本発明の蒸留塔や精製装置を用いる場合、蒸留化合物や、リボイラ蒸気噴出量、蒸留塔内圧、温度等の変動に連動させて、開口面積を変動してもよい。
【0038】
なお、蒸気分散装置、または蒸気分散装置の開口部の数については1つに規定されるものではなく、複数個でも適用可能であり、投入ポイントが増えると更に塔内蒸気の均一性が向上する。なお、本発明の第1実施形態に係る精製装置は、蒸気分散装置、または蒸気分散装置の開口部を2以上有することが必須である。リボイラおよびリボイラ蒸気出口ノズルを2個以上持つ場合を含め、蒸気分散装置や蒸気分散装置の開口部が2以上存在する場合には、当該開口断面積の合計を上記範囲とする。なお、蒸気分散装置の開口部の形状に関しては上記水平投影断面積を有すれば、特に規定されるものではなく、方形、円形、楕円形等様々な形状が可能である。
【0039】
本発明では、蒸気の塔内の均一分散を得るために蒸気分散装置開口部からトレイ最下段または充填物支持部材などの精留機構部までの距離を、リボイラ蒸気入り口径の1.5倍以上に規定すれば更に効果が上がる。1.5倍未満では、十分な飛沫同伴を防止できないが、その一方、距離を取りすぎると不要な気相部が増大し滞留時間が増し、そこで塔内蒸気が凝縮して重合する恐れがあるので8倍以下に規定する必要がある。以上より蒸気分散装置開口部からトレイ最下段および充填物支持部材までの距離をリボイラ蒸気出口ノズル径の1.5〜8倍、好ましくは2〜5に規定する必要がある。
【0040】
また、同時に蒸気分散装置開口部から塔下部の液面の距離をリボイラ蒸気出口ノズル径の0.1倍以上に規定すると、塔底液から飛沫の巻き上げ抑制に効果があるが不要な気相部が増大するため、0.1〜5倍とすることが好ましく、より好ましくは0.5〜2倍に規定することが好ましい。上記したごとく精製装置を構成する蒸留塔の塔径およびリボイラ入り口径のサイズ等は適宜選択でき、蒸気流量も易重合性物質の蒸気圧等により適宜選択できるのであるが、本発明では、上記範囲に調整することで有効に目的を達成できる。
【0041】
更に、蒸気分散装置は、図1の1−bで示すように、その上部に蒸気抜き出し口を有してもよく、その開口部の総断面積は塔断面積の0.001〜2%であることが好ましく、より好ましくは0.005〜1%である。この範囲の蒸気抜き出し口の存在により、蒸気分散装置内の蒸気の滞留を抑制し、かつ蒸気分散装置の直上の空間にも有効に蒸気を分散できるからである。なお、本発明の第2実施形態に係る精製装置は、蒸気分散装置の上部に蒸気抜き出し口を有し、かつ前記蒸気抜き出し口の総断面積が塔断面積の0.001〜2%であることが必須である。
【0042】
本発明で使用する蒸気分散装置の形状を、図をもって説明する。図1〜8の各aは、蒸気分散装置を側面から見た図であり、各b図は上部から見た図である。図1および5〜7は本発明の精製装置を示す。なお、図2〜4および8が示す精製装置は本発明の技術的範囲には属さないが、本発明に係る蒸気分散装置の形状の理解の為に参考図として記載する。
【0043】
本発明では、図1の1−aで示すように蒸気分散装置は蒸留塔の内壁にその一部を連結させて設置されることが好ましい。蒸気分散装置の形状は、図1の1−aで示すように上部が平面であり、その平面に垂直または下方に扇形に広がる側部をもって構成されていても、または、図2(参考図)の2−aで示すように湾曲部材を、図4(参考図)の4−aで示すように三角部材を内壁に連結させて構成してもよい。しかしながら、蒸留物質の滞留を考慮すると部分的な滞留が抑制される円弧型が好ましい。
【0044】
また、蒸気分散装置は、図2(参考図)の2−aや図4(参考図)の4−aで示すように、蒸気分散装置の蒸留塔内壁からの突出が、蒸気入り口部と連結せずにその上方からなされる場合であっても、図3(参考図)の3−aで示すように、蒸気入り口部の上端と連結させて設置する場合であってもよい。但し、蒸気分散装置内での滞留を抑制するためには、蒸気入り口部の上端と連結させて設置する場合ことが好ましい。
【0045】
蒸気分散装置の開口部位置は、図1の1−aで示すように、蒸気入り口部の下端と同じであっても、図2(参考図)の2−aで示すように、蒸気入り口部の下端より下方に延びていても、また、図には示さないが、蒸気入り口部の下端より上方までの長さであってもい。しかしながら蒸気の分散を均一にするには、蒸気開口部は、蒸気入り口部の下端と同一であるかそれより下方まで有ることが好ましい。なお、図1およびならびに図2〜4(参考図)で示す蒸気分散装置の開口部は、全面が開口している。
【0046】
また、蒸留塔内の蒸気分散装置を上部から見たものであるが、蒸気分散装置の開口部は、図1の1−bで示すように方形であっても、図2(参考図)、図3(参考図)の2−b,3−bで示すように円弧を描いてもよく、図4(参考図)の4−bのごとく三角を呈していても、更に蒸留塔内部に広がる扇型や多角形などであってもよい。但し、装置製作が容易にできるためには方形であることが好ましく、蒸気分散装置内での滞留を抑制するためには、角部が少ない方がよいため円弧であることが好ましい。尚、図1の1−aに本発明の精製装置が分子状酸素供給口を有する場合の一例を示した。
【0047】
図5に示すように、本発明の精製装置には蒸気分散装置を複数設置してもよく、そのために複数のリボイラ蒸気入り口部を設けてもよい。これによっても蒸留塔内の上方への偏流を防止できるからである。また、図6、7に示すように、1つの蒸気分散装置に複数の開口部を設けてもよい。また、図6に示すように、蒸気分散装置上部がリボイラノズルの蒸留塔の気相部塔壁連結部から延長して形成される場合であってもよい。更に、図7、図8(参考図)に示す様に、蒸気分散装置の外周がリボイラノズルの該気相部塔側壁の連結部から延長して形成されるノズル型であってもよい。図7は、ノズル型の蒸気分散装置の中心部より下部に複数の開口部を設けたものである。図7−cに、該ノズル型蒸気分散装置の横断面を示した。
なお、図8(参考図)は、ノズル型の蒸気分散装置であって、開口部が全面開口しているものである。
【0048】
(5)分子状酸素供給口
本発明の精製装置は、分子状酸素供給口を有することが好ましい。蒸留対象化合物が易重合性化合物のアクリル酸である場合を例にとると、アクリル酸はハイドロキノン、メトキノン、フェノチアジン等の重合防止剤と分子状酸素の共存下で安定し重合が抑制されるからである。分子状酸素の供給口としては、蒸留塔塔底部の一部に設けた蒸留塔外部と貫通する口であればよい。この口を通じて酸素ボンベから分子状酸素を供給することもできるが、減圧下で蒸留する場合には、分子状酸素を含有する空気が流入される結果、蒸留塔塔底内に分子状酸素を供給することができるのである。
【0049】
分子状酸素の供給口の設置位置は、蒸留塔塔底部の何れでもよく、特にリボイラ蒸気入り口部近傍に限られないが、好ましくはリボイラ蒸気入り口部の下部に設けることである。これにより、上方に向かうリボイラ蒸気と分子状酸素とが混和し、重合を効率よく防止できるからである。
【0050】
この分子状酸素供給口は1つに限られず、複数が分散して設けられて入れもよい。
【0051】
(6)易重合性化合物
本発明の蒸留塔または精製装置は、蒸気分散装置を有し、蒸気を偏向、分散させて分離効率を向上させることができるため、一般に蒸留の対象としうる全ての化合物に使用することができる。しかしながら、特に易重合性化合物の蒸留に適する。この様な易重合性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸またはこれらのエステル化合物が例示され、特にアクリル酸、メタクリル酸またはこれらのエステル化合物に適用すること効果的である。なお、当該アクリル酸含有液には、ハイドロキノン、メトキノン、フェノチアジン、ジブチルジチオカルバミン酸銅塩、p−フェニレンジアミン類、N−オキシル化合物などの種々の重合防止剤の1種以上を蒸留塔に添加したものでもよい。
【0052】
本発明の蒸留塔や精製装置を易重合性化合物の蒸留に使用すると、偏流の防止により分離精製率を向上させることができると共に、重合を防止して、重合物の蒸留塔や精製装置への付着を防止して、重合物除去操作を簡便にすることができると共に、更に長期の連続運転を可能とすることができるから。
【0053】
【実施例】
以下、本発明を実施例により説明する。
【0054】
(実施例1)
塔頂部に留出管を備え、塔底部に多管式熱交換器であるリボイラを連結させた内径1300mm、段数35段のステンレス製(SUS316)蒸留塔であって、リボイラ蒸気入り口部下端から上方に200mmの位置に、径25mmの分子状酸素供給口を用いてアクリル酸の連続精製運転を行った。
【0055】
供給原料としては、不純物マレイン酸を5重量%含有するアクリル酸溶液を使用した。蒸留塔の操作圧力35mmHg、塔頂温度67℃の条件下で蒸留した。なお、重合防止剤としてアクリル酸の蒸発蒸気量に対し100ppmのフェノチアジンをアクリル酸溶液に添加、溶解して塔底より導入した。また、分子状酸素をアクリル酸の蒸発蒸気量に対し、0.4モル%の量を投入した。
【0056】
リボイラ蒸気入り口部は円形であり、蒸留塔の塔内側壁に設けられ、その直径は400mmである。リボイラ蒸気入り口部に、蒸気入り口部の上端より65mmの位置から、蒸気分散装置の上部が幅600mm、蒸留塔中央に向かう長さ416mmの方形であり、側面部が上記蒸気分散装置の上部から下方に向かい最大465mmの長さであり、且つ開口部が、幅600mm、長さ400mm、蒸気分散装置の上部から開口部への長さが最大465mmである蒸気分散装置(断面積比25%)を設置した。その開口部は、液面から500mm、トレイ最下段から1500mmであった。蒸気分散装置上部には、直径12mmの蒸気抜き出し口を4カ所設けた(総断面積比0.034%)。
【0057】
この装置を使用して上記アクリル酸含有液を蒸留し、1ヶ月の連続運転を行ったところ、留出中の不純物マレイン酸の濃度は0.1重量%であった。また、1ヶ月後塔内点検をしたところ塔内の重合物の量は約2kgであった。
【0058】
(比較例1〜5)
実施例1で使用したアクリル酸含有溶液の精製を、リボイラ蒸気入り口部に実施例で使用した蒸気分散装置を設置せずに行った。このときリボイラ蒸気入り口部の下端は液面から500mm、トレイ最下段から1,500mmのところであった。
【0059】
この間、留出中の不純物マレイン酸の濃度は0.15重量%であった。1ヶ月後塔内を点検したところ塔内の重合物の量は約10kgであった。
【0060】
また表1に示す条件で、比較例2〜5を実施し、実施例1と同様に評価した。結果を表1に示す。
【0061】
【表1】
Figure 0004109784
【0062】
【発明の効果】
前記の実施例と比較例から明らかなように、リボイラ蒸気出口に蒸気分散装置を設置することにより塔内の蒸気の偏流が抑制され、良好な気液接触が得られるため蒸留塔の分離効率が向上する。また、塔内の蒸気の偏流が抑制され、塔内の蒸気淀み部が減少し、蒸気の凝縮が軽減されるため重合物の発生を抑制することができる。また、分子状酸素供給口を設けることにより、更なる重合物の生成を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 方形の蒸気分散装置を設置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【図2】 円形の蒸気分散装置を設置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【図3】 円形の蒸気分散装置を設置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【図4】 三角の蒸気分散装置を設置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【図5】 2つのリボイラ蒸気ノズルを連結しおよび2つの蒸気分散装置を配置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【図6】 複数の蒸気開口部を有する蒸気分散装置を設置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【図7】 複数の蒸気開口部を有するノズル型の蒸気分散装置を設置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【図8】 リボイラノズルを延長したノズル型の蒸気分散装置を設置した棚段式蒸留塔の一部を示す図である。
【符号の説明】
1・・・蒸気分散装置
2・・・リボイラ蒸気ノズル
3・・・棚段の最下段
4・・・分子状酸素供給口
5・・・蒸気抜きだし口
6・・・蒸気分散装置の開口部
a・・・蒸気分散装置の開口部〜液面内距離
b・・・蒸気分散装置の開口部〜トレイ最下段または充填物支持部材間距離

Claims (9)

  1. 精製装置内の側面に有する蒸気入り口部に、水平方向より下向きの開口部を有し、前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、かつ該蒸気分散装置、または蒸気分散装置の開口部を2以上有してなることを特徴とする精製装置。
  2. 精製装置内の側面に有する蒸気入り口部に、水平方向より下向きの開口部を有し、前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、該蒸気分散装置の上部に蒸気抜き出し口を有し、かつ前記蒸気抜き出し口の総断面積が塔断面積の0.001〜2%であることを特徴とする精製装置。
  3. 前記蒸気分散装置の開口部から底部液面までの距離が、前記蒸気入り口径の0.1〜5倍であることを特徴とする請求項1または2に記載の精製装置。
  4. 精製装置が棚段塔または充填塔であり、蒸気分散装置の開口部からトレイ最下段または充填物支持部材までの距離が蒸気入り口径の1.5〜8倍であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の精製装置。
  5. 蒸留塔と塔外部に配置したリボイラとを有する精製装置であって、前記リボイラの蒸気出口ノズルが蒸留塔塔底の気相部塔側壁に連結され、蒸留塔内の前記ノズルのリボイラ蒸気出口に、水平方向より下向きの開口部を有し、かつ前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、かつ該蒸気分散装置、または蒸気分散装置の開口部を2以上有してなることを特徴とする精製装置。
  6. 蒸留塔と塔外部に配置したリボイラとを有する精製装置であって、前記リボイラの蒸気出口ノズルが蒸留塔塔底の気相部塔側壁に連結され、蒸留塔内の前記ノズルのリボイラ蒸気出口に、水平方向より下向きの開口部を有し、かつ前記開口部の水平投影断面積が塔断面積の10〜40%である蒸気分散装置を有し、該蒸気分散装置の上部に蒸気抜き出し口を有し、かつ前記蒸気抜き出し口の総断面積が塔断面積の0.001〜2%であることを特徴とする精製装置。
  7. 分子状酸素供給口を有することを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の精製装置。
  8. 易重合性化合物の蒸留に使用することを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の精製装置。
  9. 易重合性化合物が(メタ)アクリル酸および/またはそのエステルであることを特徴とする請求項8記載の精製装置。
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