JP4107494B2 - 無線通信システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、移動体通信等に利用する無線基地局と端末局の間の無線通信に係り、特に伝搬路特性の変動に追従しつつ、干渉を低減し、良好な情報伝送効率を達成することができる無線通信システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話を中心とする無線通信システムは、その利便性が認められ、めざましい勢いで普及している。一方で利用者の増加に伴い、使用周波数の逼迫や通信品質の劣化などの問題が生じてきている。特に周囲の構造物での反射、散乱によるマルチパスフェージングの発生は無線通信特有の問題であり、通信品質劣化の大きな要因である。従来、この対策として、無線基地局においては、異なる指向性を有する複数の指向性アンテナを配置するセクタ構成とすることで、最も受信状態のよいアンテナを逐次選択するなどの方法が取られてきた。
【0003】
また従来の上り回線と下り回線で周波数が異なるFDD(Frequency Division Duplex)方式の無線通信システムにおいては、下り回線の伝搬路特性の情報を端末局にて測定し、無線基地局において送信ビームを制御する際に必要となる情報を抽出し、上り回線の送信信号に当該情報を挿入することで、無線基地局に報知するフィードバック型の制御方式がある。
【0004】
たとえば、従来のアンテナ選択型の制御方式においては、下り回線の情報シンボル列に各ビーム(N本のビームを想定)のパイロットシンボルを各スロットに挿入し送信する。そしてこの各ビームから送信されたN個のパイロットシンボル列を端末局側で検知して、それぞれの受信電力を測定し、最も受信電力の大きいビーム番号を上り回線にて報知することで、次スロットにおいて、無線基地局はその選択ビームを用いて情報シンボルを送信する(例えば特許文献1参照)。
【0005】
【特許文献1】
特開平11−252614号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来のアンテナ選択型の制御方式ではビーム数が増えるほどに、スロット全体での情報シンボルに対するパイロットシンボルの比率が高まり、その結果、下り回線における情報伝送効率が劣化する問題等があった。
【0007】
本発明の目的は以上の問題を解決し、環境変動にロバストすなわち対応可能でありながら、情報伝送効率を保持しつつ、通信品質の改善を実現する、無線通信システムを提供するものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記の目的に鑑み、この発明は、複数の異なる指向方向を有するビームを形成する無線基地局と、この無線基地局と通信を行う複数の端末局からなる無線通信システムにおいて、前記各端末局が、前記無線基地局の複数のビームから送信された下り回線の所望信号電力対干渉信号電力の比をそれぞれ推定する手段と、前記所望信号電力対干渉信号電力比から最適なビームを選択するビーム選択手段と、前記選択したビーム番号を前記端末局から前記無線基地局への上り回線を用いて報知する手段と、を備え、前記無線基地局が、前記端末局から報知された前記ビーム番号があれば該ビーム番号に対応するビームを用いて前記端末局に情報信号を送信する送信制御手段を備え、前記無線基地局の送信制御手段が、前記無線基地局より前記端末局に個別チャネルにて送信される情報信号に、共通チャネルにおいて無線基地局で形成する複数のビーム毎に異なる既知の直交信号を割り当て、これらを多重して付加し、前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段が、前記共通チャネルの前記既知の直交信号を検出し、所望信号電力対干渉信号電力比を推定することを特徴とする無線通信システムにある。
【0009】
【発明の実施の形態】
まずこの種の無線通信システムについてもう少し説明すると、上述のように、近年、PDC(Personal Digital Cellular)やPHS(Personal Handy-phone System)等の携帯電話を中心とする無線通信システムは、その利便性が認められ、めざましい勢いで普及している。一方で利用者の増加に伴い、使用周波数の逼迫や通信品質の劣化などの問題が生じてきている。特に周囲の構造物での反射、散乱によるマルチパスフェージングの発生は無線通信特有の問題であり、通信品質劣化の大きな要因である。この対策として、無線基地局においては、異なる指向性を有する複数の指向性アンテナを配置するセクタ構成とすることで、最も受信状態のよいアンテナを逐次選択するなどの方法が取られてきた。
【0010】
また、さらなる高機能化をはかる手法として、サービスエリア内に偏在する複数の端末局の位置や、その端末局から送信される信号の到来方向に応じて、互いに空間的に直交する複数のビームを形成し、各端末局からの信号の受信のために割り当てることが挙げられる。
【0011】
具体的には、通信を希望する端末局と異なる、任意の方向に存在する干渉となる端末局(干渉局)からの信号を積極的に除去するアダプティブアレーアンテナがある。アダプティブアレーアンテナは、複数のアンテナ素子を利用してそれらの受信信号の振幅、位相を調整し、合成することで出力において干渉信号を抑圧する信号処理システムである。すなわち、通信品質に影響を及ぼすような干渉信号が存在する環境において、所望とする信号の到来方向にビームを向け、干渉信号の到来方向に対しては指向性のヌルを形成するように動作する。受信信号の振幅と位相を調整することは、各アンテナ素子からの出力信号を複素重み付けすることに等価である。
【0012】
下り回線(基地局送信、端末局受信)についてはTDD(Time Division Duplex)方式(送信と受信で時間分割することで同一周波数を利用する方式)の場合には、送受の伝搬路特性が短区間変動において同一と見なせるため、セクタ構成の場合には上り回線(基地局受信、端末局送信)において選択したアンテナを下り回線にも利用することで、また、アダプティブアレーアンテナを用いる場合には、干渉局方向に指向性のヌルを向けることで、準最適な制御ができる。
【0013】
一方、上り回線と下り回線で周波数が異なるFDD(Frequency Division Duplex)方式の場合、送受の伝搬路特性が異なり、上り回線の受信信号から下り回線の送信方法を決定する上記の方式では良好な特性が得られない場合がある。
【0014】
そこで、下り回線の伝搬路特性の情報を端末局にて測定し、無線基地局において送信ビームを制御する際に必要となる情報を抽出する。そして、上り回線の送信信号に当該情報を挿入することで、無線基地局に報知するフィードバック型の制御方式がある。この場合、送受の周波数の差異に関わらず、常に端末局の受信状態が良好であるよう、無線基地局側で送信に用いるビームを制御することが可能となり、通信品質の向上が期待できる。
【0015】
たとえば、既存のアンテナ選択型の制御方式においては、上述のように下り回線の情報シンボル列に各ビーム(図ではN本のビームを想定)のパイロットシンボルを各スロットに挿入し送信する。この各ビームから送信されたN個のパイロットシンボル列を端末局側で検知して、それぞれの受信電力を測定し、最も受信電力の大きいビーム番号を上り回線にて報知することで、次スロットにおいて、無線基地局はその選択ビームを用いて情報シンボルを送信する。
【0016】
またアダプティブアレーアンテナを適用した場合には、上り回線において報知する情報としては、無線基地局のアンテナ素子毎の伝搬路伝達係数や、端末局にて送信用のウエイトを推定する場合には、各アンテナ素子に対する重み係数となる。
【0017】
このようにして、端末局において伝搬路特性に関わるパラメータを推定し、上り回線を利用して無線基地局に報知することで、上りと下りの周波数が異なるシステムにおいても、伝搬路特性の変動に追従したビーム制御が可能となる。
【0018】
しかしながら、ビーム選択型の制御方式では、ビーム数が増えるほどに、スロット全体での情報シンボルに対するパイロットシンボルの比率が高まり、その結果、下り回線における情報伝送効率が劣化する問題があった。
【0019】
一方で、アダプティブアレーアンテナを用いた場合、端末局から報知する伝搬路伝達係数あるいは重み係数は振幅および位相情報からなる複素数であり、さらにアンテナ素子数分の各係数を上り回線においてフィードバックする必要があるため、その情報量は多くなる。たとえば、重み係数1つ当りのビット数がk、ビーム数がnの場合、フィードバックする情報量は、k*nビットにもなる。この制御信号をたとえば1スロット毎に上り回線の情報シンボルに挿入する必要があり、上り回線の情報シンボルに対して挿入する制御シンボルの比率が高まるため、上り回線の情報伝送効率が著しく低下する可能性がある。
【0020】
また、干渉局方向に対してヌルを形成する技術は理想的動作においては、極めて有効な方法であるが、現実の運用を考慮したとき、端末局内での処理遅延やフィードバックによる制御遅延などの影響が大きく、処理の複雑さに対して干渉抑圧効果が十分に得られない可能性がある。
【0021】
そこで本発明は、環境変動に対応可能でありながら、情報伝送効率を保持しつつ、通信品質の改善を実現する、無線通信システムを提供する。
【0022】
実施の形態1.
本発明の実施の形態に係る無線通信システム及び無線基地局及び端末局について図を用いて説明する。図1及び図2は本発明の一実施の形態による無線通信システムのそれぞれ無線基地局、端末局、の構成の一例を示すブロック図であり、図3は本発明の無線基地局における送信スロットの信号フォーマットの一例を示す図である。
【0023】
図1の無線基地局は、異なる方向に指向性を有する複数のアンテナ素子(#1〜#N)101〜103と、デュプレクサ104〜106と、送信機(Tx)107〜109と、受信機(Rx)110〜112と、受信ビーム制御回路113と、復調器114と、ビーム番号検出器115と、変調器116と、パイロットシンボル発生器117と、ビーム切替回路118から構成される。
【0024】
図2の端末局は、アンテナ素子141と、デュプレクサ142と、受信機(Rx)143と、送信機(Tx)144と、各ビームSIR推定部145と、ビーム選択回路146と変調器147から構成される。
【0025】
本発明の実施の形態に係る無線通信システムの動作を説明する。図2に示す端末局では、アンテナ141で受信した信号はデュプレクサ142を介して受信機(Rx)143に入力される。受信機143は、RF(Radio Frequency)帯の受信信号をベースバンドのディジタル信号に変換する。各ビームSIR推定部145では、後で説明する図3のように各スロットの先頭に多重化されて挿入されている各ビームのパイロットシンボル(既知信号)を検出し、それぞれの所望信号電力対干渉信号電力比(SIR:Signal-to-Interference Ratio)を推定する。
【0026】
各ビームSIR推定部145の具体的な構成の一例としては、図4に示すような構成が挙げられ、パイロットシンボル発生器151、相関器(1〜N)152〜154、タイミング検出器(1〜N)155〜157、SIR演算器(1〜N)158〜160から成る。
【0027】
パイロットシンボル発生器151では、無線基地局において送信スロットに挿入したものと同じ各ビームのパイロットシンボルを発生する。相関器152〜154において、これらパイロットシンボルと受信機143からの出力信号との相関演算を施し、所望信号成分を抽出する。その後、タイミング検出器155〜157において、受信信号に含まれるパイロットシンボルとのタイミングが最も一致するサンプル、すなわち最もSIRが改善されているサンプルのタイミングを検出した後に、検出したタイミングのサンプルを用いて、SIR演算器158〜160において各ビームのSIRを導出する。これら各ビームのSIR値は後段のビーム選択回路146に入力される。
【0028】
なお、SIR演算器158〜160における演算においては、複数のサンプルを用いた平均化処理を施すことで、精度の良い値を推定することが可能である。
【0029】
ビーム選択回路146においては、最もSIRが高いビームを選択する。これを上り回線において無線基地局に報知するのであるが、その手順は、送信する情報シンボルに選択したビーム番号の情報を挿入し、変調器147にて変調処理を施した後、送信機(Tx)144にてRF帯の帯域信号に変換され、デュプレクサ142を介して、アンテナ141から放射される。
【0030】
このように、端末局からフィードバックする情報はビーム番号のみでよいため、上り回線の伝送効率にほとんど影響を与えない。たとえば、8つのビームを使用する際には、制御情報としては3ビットあればよい。また、ビーム番号を報知する形式であるので無線基地局においてどのような形状のビームを使用しても端末局においてはそれらを考慮する必要はなく、システムの拡張性に優れている。なお、無線基地局から送信される音声などの各種情報データを含む信号成分については、復調器などにより検出されるのであるが、図2の構成例においては説明を簡単にしてこの発明の特徴をより分かり易くするために当該部分を省略している。
【0031】
一方、図1の無線基地局では、端末局から送信された変調信号をそれぞれ異なる方向の指向性を有するN個のアンテナ素子101〜103で受信し、それをデュプレクサ104〜106を介して、受信機(Rx)110〜112において検波し、RF帯の信号をベースバンドのディジタル信号に変換する。
【0032】
アンテナ素子群101〜103はそれぞれが異なる指向性を有するものであり、無線基地局の通信範囲に応じて設定されるものである。たとえば、全周360度を8本のアンテナ素子でカバーする場合には、各アンテナ素子のビーム幅は45度程度として、均等に配置すればよい。
【0033】
受信ビーム制御回路113では、各アンテナ素子の受信信号の振幅、位相を調整して合成し、出力信号を得る。このとき、受信ビーム制御回路113の制御手段では既存の各種アルゴリズムが利用され、例えば選択合成や最大比合成などのダイバーシチ合成手法や干渉信号に対してヌルを形成するアダプティブアレーアンテナの各種制御アルゴリズムが挙げられる。
【0034】
アレー合成後の出力信号は復調器114により復調され、ビーム番号検出器115において、受信データに含まれる選択ビーム番号の情報を検出する。なお、説明を簡単にしてこの発明の特徴をより分かり易くするため図1においては、復調器114から得られる受信データから情報シンボルを判定する処理については省略してある。
【0035】
送信の動作について説明する。パイロットシンボル発生器117において指定された長さのパイロットシンボルを、形成するビームの数だけ発生させ、変調器116にて変調処理を施した情報シンボルとビーム番号検出器115にて検出されたビーム番号情報と共に、ビーム切替回路118に入力する。
【0036】
ビーム切替回路118では、図3に示されるようなフォーマットの送信スロットを作成する。すなわち、ビーム番号検出器115にて検出されたビーム番号に対応するビーム(図3はBeam2が選択された場合の例)のパイロットシンボルの後方に情報シンボルを付加する。他のビームについては、何も付加しないか全てゼロ値のようなヌルシンボルを挿入する。これら各ビームの送信スロット(ここではN個)を同時に送信する多重化を行うことで、スロット内におけるパイロットシンボルの比率を低減し、伝送効率の低下を防止することができる。
【0037】
本発明の実施の形態においては、各ビームのパイロットシンボルを同一時間に多重化して送信する構成であるので、端末局におけるSIR推定の精度を考慮すると、各パイロットシンボルの相関特性はできるだけ小さいことが望ましく、各パイロットシンボルを直交するように設定する。
【0038】
たとえば、CDMA(Code Division Multiple Access:符号分割多元接続)通信方式においては、拡散符号によりユーザの識別を行うことで同一時間での通信を可能にするのであるが、これを拡張して、各ビームのパイロットシンボルにそれぞれ直交する拡散符号を割り当てて拡散処理を施すことで、本発明をCDMA方式に適用可能となり、効率の良い伝送方式が実現できる。
【0039】
なお勿論、パイロットシンボル間に直交関係を与えておけば、拡散符号をビーム間で同一のものとすることも可能であり、この場合は符号の有効利用が可能となる。
【0040】
その後、送信機(Tx)107〜109によって、RF帯の帯域信号に変換され、デュプレクサ104〜106を介してアンテナ素子101〜103により放射される。
【0041】
このように、無線基地局において複数のビームを形成し、おのおのから互いに直交する信号を多重化して送信し、端末局において最も受信状態の良いビームを選択して報知することで、上り回線と下り回線で利用する周波数が異なる無線通信システムにおいても、情報伝送効率を保持し、伝搬路特性の変動に追従することが可能となる。
【0042】
また、図5に示すように無線基地局ではアンテナ素子101〜103からなるアレーアンテナ10a、10b・・・を複数個設置し、それぞれを伝搬路特性が互いに無相関になる程度の間隔として、それぞれのアレーアンテナにおいて上記の制御を施すことで、ダイバーシチ効果を得ることも可能である。そしてこれらの複数の異なる指向方向を有するビームを形成するアレーアンテナ10a、10b・・・それぞれで送信に用いるビームを選択し、送信するようにしてもよいし、あるいは全体(全ビームの中)で1つの最適なビーム(SIRが最も高い)を選択し、送信するようにしてもよい。なお、図1の104〜118からなる制御部分は、各アレーアンテナに個々に設けても、あるいは共通に1組設けて切り換えて接続するようにしてもよい。
【0043】
実施の形態2.
次に、本発明の他の実施の形態による無線基地局について説明する。図6は本発明の他の実施の形態による無線基地局の構成を示すブロック図である。図6の無線基地局は各ビームをディジタル信号処理にて形成するもので、無指向性を有する複数のアンテナ素子(#1〜#N)121〜123と、デュプレクサ124〜126と、送信機(Tx)127〜129と、受信機(Rx)130〜132と、受信ビーム制御回路133と、復調器134と、ビーム番号検出器135と、変調器136と、パイロットシンボル発生器137と、ビーム切替回路138と、ディジタル信号処理にて複数のビームを形成するビーム形成回路139から成る。
【0044】
具体的動作について説明すると、アンテナ素子(#1〜#N)121〜123とビーム形成回路139以外はそれぞれ図1に示された対応する部分と基本的には同じであるので説明を省略する。
【0045】
任意のN個から成るアンテナ素子121〜123はそれぞれ特定の方向に指向性を有さない、いわゆる無指向性のアンテナ素子から構成される。
【0046】
その後の動作は、図1の無線基地局と同様の処理がなされるが、ビーム切替回路138にて各ビームの送信スロットを作成した後、ビーム形成回路139にてディジタル信号処理によって複数の指向方向を有するビームが形成され、アンテナ素子121〜123にて送信される。
【0047】
図7にビーム形成回路139の具体的な構成の一例を示す。図7においてビーム形成回路は、分配器(1〜L)171〜173、重み係数を与える重み係数付加器174および合成器(1〜N)175〜177からなる。図7は形成するビーム数がL個の例を示しているが、ビーム数Lはアンテナ素子数Nと同じである必要はない。図6のビーム切替回路138にて発生した各ビームの送信スロットは、分配器171〜173によって、N分配される。
【0048】
分配された各スロットは、複素数の重み係数wi j(i=1,...,N; j=1,...,L)174により振幅、位相成分を調整された後、合成器(1〜N)175〜177により合成され、多重化される。
【0049】
すなわち、w1 j〜wN jはビームjに対するアレーアンテナの重み係数に対応し、このような重み係数をL組用意することにより、ディジタル段でのビーム形成を行う。
【0050】
また、これらの処理は図7のようなハードウェアによる実現だけでなく、ソフトウェアによっても実現可能である。従って、DFT(Discrete Fourier Transform)やFFT(Fast Fourier Transform)による直交マルチビームを使用することも容易となる。
【0051】
このようにディジタル信号処理によって、各ビームを形成すなわちビーム形状の設定を行うことで、無線基地局の設置環境に応じて、また環境変動に応じて、自由にビームの再形成が可能となる。
【0052】
実施の形態3.
次に、本発明の別の実施の形態による無線基地局について説明する。図8はこの実施の形態による無線基地局の構成ブロック図であり、図9はこの実施の形態による無線基地局における送信スロットの信号フォーマットの一例を示す図である。
【0053】
なお、図8において受信部は実施の形態1あるいは2と同様であるので省略する。この実施の形態による第3の無線基地局は各ビームを識別するための既知信号を共通チャネルの共通パイロットとして送信するものであり、複数のアンテナ素子301〜303と、デュプレクサ304〜306と、送信機(Tx)307〜309と、複数のビームを形成するビーム形成回路310と、パイロットシンボル発生器311と、ビーム切替回路312と、変調器313から成る。なお、図8においては、M個の端末局を収容する構成を示しており、それぞれの端末局との個別チャネルに対応するビーム切替回路および変調器が備えられている。
【0054】
上記の実施の形態においては、ビームを識別するための既知信号、すなわちパイロットシンボルを端末局に送信する情報シンボルの先頭、すなわち各端末局との個別チャネルに付加する構成としていたが、本実施の形態においては、これらパイロットシンボルを共通チャネルの共通パイロットを用いて1つの基地局で共通に利用する構成とすることで更なる効率化を図るものである。
【0055】
具体的には、図8に示すように各端末の個別チャネルにおいて、送信する情報を変調器313で変調した信号を、上り回線の受信信号から検出した選択ビーム番号と共にビーム切替回路312に入力し、情報シンボルの送信に用いるビームを逐次切り替える。この処理を端末毎に対応したチャネルでそれぞれ行い、それら全端末分の送信信号を多重した後、パイロットシンボル発生器311で発生したパイロットシンボル(既知信号)が共通チャネルの共通パイロットとして、さらに多重される。その後の処理は上記の実施の形態と同様である。
【0056】
このように共通チャネルの共通パイロットを利用することで、図9のような送信スロット構成となり、下り回線における端末局の個別チャネルのスループットに与える影響をさらに低減することが可能となる。共通チャネルにおける共通パイロットについては、3GPP(3rd Generation Partnership Project)においても、CPICH(Common Pilot Channel)として標準化されており、特にSecondary CPICHは複数のチャネルを併用できる仕様となっているので、複数のビームにCPICHを割り当てることが可能である。従ってCDMA通信方式においても本実施の形態を適用することが容易である。
【0057】
なお、図9では個別チャネルの情報シンボルに対してパイロットシンボルが少ない場合の構成を示しているが、よりパイロットシンボルを多くしてビーム選択の精度を改善することも、勿論可能である。特に、CDMA通信方式では共通パイロットチャネルの拡散率を上げることで同様の効果が期待できる。
【0058】
実施の形態4.
CDMA通信方式における本発明による端末局の各ビームSIR推定部(図2の145参照)の構成の一例を図10に示す。図10の各ビームSIR推定部145aは、拡散符号発生器181と、MF(Matched Filter:整合フィルタ)(1〜N)182〜184と、各パスタイミング検出器(1〜N)185〜187と、RAKE(1〜N)合成器188〜190と、SIR演算器(1〜N)191〜193から成る。
【0059】
拡散符号発生器181と、MF(Matched Filter:整合フィルタ)182〜184と、各パスタイミング検出器185〜187と、SIR演算器191〜193は、図4に示すパイロットシンボル発生器151、相関器152〜154、タイミング検出器155〜157、SIR演算部158〜160と類似した動作を実行する。
【0060】
CDMA通信方式においては、情報シンボルに比べて高速なデータレートの拡散符号で広帯域の信号に拡散して伝送する。受信機側では、送信側で用いた拡散符号と同じ拡散符号を用いて相関検出を行う(逆拡散処理という)ことにより元の情報シンボルを再生する。このとき、各ユーザに割り当てる拡散符号の相互相関特性が小さいほど、逆拡散処理における干渉抑圧効果が大きい。
【0061】
本発明の実施の形態に係る無線通信システムでは、この特性を端末局におけるビーム選択処理に利用する。以下に具体的に説明する。
【0062】
実施の形態1でも述べたように、各ビーム毎に直交する拡散符号を使用してパイロットシンボルを拡散した送信スロットを端末局で受信したとき、図10に示す拡散符号発生器181は無線基地局において使用したものと同じ拡散符号を生成し、MF182〜184に入力する。MF182〜184において、受信信号と拡散符号との相関検出処理(逆拡散処理)を施した後、各パスタイミング検出器185〜187において、様々な伝搬路を通って到来した所望信号の各パスの遅延タイミングを検出する。RAKE合成器188〜190においては、各パスタイミングに基づき、各パス成分を最大比合成するRAKE合成を施し、その合成出力を使用してSIR演算器191〜193において、各ビームのSIR値を推定する。
【0063】
このようにビーム毎に直交する拡散符号を割り当てることで、相関検出時に高い干渉抑圧効果が得られ、さらにRAKE合成後の信号を用いて各ビームのSIRを推定することで、より正確で最も効率のよいビームの選択が可能となる。
【0064】
実施の形態5.
CDMA通信方式における本発明の別の実施の形態における端末局の各ビームSIR推定部の構成の一例を図11に示す。図11の各ビームSIR推定部145bは、拡散符号発生器201と、MF(Matched Filter:整合フィルタ)(1〜N)202〜204と、最大パスタイミング検出器(1〜N)205〜207と、SIR演算器(1〜N)208〜210から成る。
【0065】
拡散符号発生器201と、MF202〜204と、SIR演算器208〜210は、実施の形態4における拡散符号発生器181と、MF182〜184と、SIR演算部191〜193と同じ動作であるので説明を省略する。
【0066】
最大パスタイミング検出器205〜207において、様々な伝搬路を通って到来した所望信号の各パスの中で、最も受信レベルが高いパスのタイミングを検出する。その後、検出した最大パスのサンプルタイミングに基づき、SIR演算器208〜210において、各ビームのSIR値を推定する。
【0067】
このように最大受信レベルのパスのみを検出する構成とすることで、タイミング検出器を簡易化でき、RAKE合成器を削減できるため、端末局の装置構成を簡略化できる。
【0068】
実施の形態6.
CDMA通信方式における本発明の別の実施の形態における端末局の各ビームSIR推定部の構成例を図12に示す。拡散符号発生器331と、MF(Matched Filter:整合フィルタ)332〜334と、各パスタイミング検出器335〜337と、RAKE合成器338〜340と、SIR演算器341〜343から成る。拡散符号発生器331以外は実施の形態4と同様の動作であるので説明を省略する。なお、実施の形態5で述べた図11のような最大受信レベルのパスのみを利用する構成も勿論可能である。
【0069】
実施の形態4および5では、各ビームに対して直交する拡散符号を割り当てるため、優れた分離特性が得られる。しかし、直交符号の数には限りがあり、より多くの端末を収容するためには、各端末のビーム毎に符号を割り当てることは効率的ではない。そこで、本実施の形態においては、図12に示すように拡散符号発生器331では唯一つの拡散符号を発生させ、これをビーム間で共通利用する。勿論、この場合は実施の形態1で述べたように、無線基地局側においても、同一の拡散符号によって各ビームのパイロットシンボル(既知信号)を拡散処理することが必要である。
【0070】
従って、本実施の形態における各ビームのRAKE合成やSIR推定については、ビーム間で直交関係にあるパイロットシンボルのみを用いて行うことになる。
【0071】
また、この構成は実施の形態3で示した共通チャネルの共通パイロットを利用した無線基地局にも対応した端末局を実現でき、1基地局に対してビーム識別用の複数の共通パイロットチャネルに1つの拡散符号を用意すればよく、直交符号の有効利用が可能となる。
【0072】
実施の形態7.
上記の実施の形態においては、端末局にてSIRが最も良いビームを選択するようにしていたが、伝搬路特性によっては、離れた角度からマルチパスが到来するなどして、SIRの高いビームが複数存在する可能性がある。このような場合のビーム選択法について説明する。
【0073】
端末局においては、予め閾値として目標SIRを設定する。無線基地局からの送信スロット内のパイロットシンボルを用いて各ビームのSIRを推定し、先の目標SIRよりも大きな値を有するビームを複数選択する。これら選択した各ビーム番号を上り回線によって無線基地局に報知し、無線基地局においてはそれら複数のビームを利用して情報シンボルを送信する。
【0074】
図13は本実施の形態における無線基地局における送信スロット構成を示す。これらN個の各ビームの送信スロットを同時に送信する多重化を行う。図13はN個のビームの中で、J個のビームが端末局にて選択された場合の例であるが、選択されたビームの送信スロットそれぞれに情報シンボルを付加し、多重化することで、伝搬路特性の良い状態のビームを効率よく利用することが可能となる。
【0075】
また、実施の形態3のように共通パイロットチャネルを利用した無線基地局構成においても、複数ビームを利用しての送信は勿論可能である。
【0076】
実施の形態8.
本実施の形態に係る無線基地局における送信ビームの形成法について説明する。図14は水平面内に等間隔でビームを形成した場合の例を示す。選択されたビーム221は端末局にて選択されたビームであり、無線基地局において次スロットにて情報シンボルを送信するのに使用する。隣接ビーム222、223はそれに隣接したビームである。
【0077】
端末局から何らかの制御情報を無線基地局にフィードバックするシステムにおいては、その情報量によって、上り回線の情報伝送効率が影響を受ける。そのため、なるべく少ない制御情報であることが望ましい。本実施の形態はそれを実現する方法を示す。
【0078】
具体的動作について説明する。通信の初期状態で、全ビームを用いてパイロットシンボルを送信し、端末局で選択されたビーム番号情報が、上り回線により無線基地局に報知されたとする。先の実施の形態で説明したように無線基地局では、選択されたビーム番号を検出し、送信スロットを作成する。このとき、全ビームを用いて送信スロットを作成するのはなく、選択されたビーム221および、それに隣り合う隣接ビーム222、223のみを用いてスロットを作成する。そして逐次選択するビームを更新する。
こうすることで、無線基地局における処理量を低減できるほか、端末局でのビーム選択処理および上り回線に挿入する制御情報シンボル数も削減が可能となる。
【0079】
なお、図14は水平面内の例であるが、垂直面内にもビームを形成する場合は選択ビーム221の周囲の隣接ビームを利用するなどして、各無線基地局のビーム構成に対応できる。
【0080】
また、定期的に全ビームを使用して選択ビームを決定することで、より精度良く伝搬路特性の変化に追従することが可能となる。
【0081】
実施の形態9.
本実施の形態に係る無線基地局における別の送信ビームの形成法について説明する。図15は水平面内に等間隔でビームを形成した場合の例を示す。選択ビーム群225は初期状態で端末局にて選択されたビームの組である。
【0082】
通信の初期状態において、無線基地局では実施の形態1で説明したように全ビームのパイロットシンボルを送信する。端末局では各ビームのSIRを推定し、SIRの良好な角度範囲から選択ビーム群255を指定する。このとき、選択ビーム群255に含まれるビーム数は予め指定するものとする。
【0083】
ビーム群の範囲設定については、1ビームずつスライドさせる方法や連続的に設定する方法などが挙げられる。
【0084】
上り回線によりこの選択ビーム群の情報を報知された無線基地局では選択ビーム群225内のビームを使用してパイロットシンボルを送信し、順次ビーム選択処理を更新していく。
【0085】
また、定期的に上記のような使用するビーム群の再設定を行うことで、伝搬路特性の変化に追従することが可能となる。
【0086】
実施の形態10.
本実施の形態に係る無線基地局における別の送信ビームの形成法について説明する。図16は水平面内に等間隔でビームを形成した場合の例を示す。図16においてaは初期状態、bは通信開始時のビーム群を示す。選択ビーム群230は初期状態で端末局にて選択されたビームの組である。選択ビーム群230の設定法は実施の形態9にて説明したのと同様である。
【0087】
無線基地局では、端末局より報知された選択ビーム群230の角度範囲に、許される最大の自由度を使用して、ビームを密に再形成する。これら再形成されたビーム群231を利用して通信開始後は情報シンボルを送信する。
【0088】
このようにSIRの良い角度範囲にビームを密に配置することで、伝搬路特性の変動により精度良く追従することができる。
【0089】
また、定期的に上記のような使用するビーム群の再設定を行うことで、伝搬路特性の変化に追従することが可能となる。
【0090】
【発明の効果】
以上のようにこの発明によれば、複数の異なる指向方向を有するビームを形成する無線基地局と、この無線基地局と通信を行う複数の端末局からなる無線通信システムにおいて、前記各端末局が、前記無線基地局の複数のビームから送信された下り回線の所望信号電力対干渉信号電力の比をそれぞれ推定する手段と、前記所望信号電力対干渉信号電力比から最適なビームを選択するビーム選択手段と、前記選択したビーム番号を前記端末局から前記無線基地局への上り回線を用いて報知する手段と、を備え、前記無線基地局が、前記端末局から報知された前記ビーム番号があれば該ビーム番号に対応するビームを用いて前記端末局に情報信号を送信する送信制御手段と、を備えた無線通信システムとしたので、環境変動に対応可能でありながら、情報伝送効率を保持しつつ、通信品質の改善を実現する無線通信システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施の形態による無線通信システムの無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図2】 本発明の一実施の形態による無線通信システムの端末局の構成を示すブロック図である。
【図3】 本発明の一実施の形態による無線基地局における送信スロットの信号フォーマットの一例を示す図である。
【図4】 図2の各ビームSIR推定部の具体的な構成の一例を示す図である。
【図5】 複数のアレーアンテナを設けた本発明による無線通信システムの無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明の別の実施の形態による無線通信システムの無線基地局の構成を示すブロック図である。
【図7】 図6のビーム形成回路の具体的な構成の一例を示す図である。
【図8】 本発明の別の実施の形態による無線基地局の構成ブロック図である。
【図9】 図8の無線基地局における送信スロットの信号フォーマットの一例を示す図である。
【図10】 本発明のCDMA通信方式における端末局の各ビームSIR推定部の具体的な構成の一例を示す図である。
【図11】 本発明のCDMA通信方式における端末局の各ビームSIR推定部の具体的な構成の別の例を示す図である。
【図12】 本発明のCDMA通信方式における端末局の各ビームSIR推定部の具体的な構成の別の例を示す図である。
【図13】 本発明の別の実施の形態による無線基地局における送信スロットの信号フォーマットの一例を示す図である。
【図14】 本発明の別の実施の形態による無線基地局における送信ビームの形成方法を説明するための図である。
【図15】 本発明のさらに別の実施の形態による無線基地局における送信ビームの形成方法を説明するための図である。
【図16】 本発明のさらに別の実施の形態による無線基地局における送信ビームの形成方法を説明するための図である。
【符号の説明】
10a,10b アレーアンテナ、101〜103,141 アンテナ素子、104〜106,142 デュプレクサ、107〜109,144 送信機(Tx)、110〜112,143 受信機(Rx)、113 受信ビーム制御回路、114復調器、115 ビーム番号検出器、116 変調器、117 パイロットシンボル発生器、118 ビーム切替回路、145 各ビームSIR推定部、146ビーム選択回路、147 変調器、151 パイロットシンボル発生器、152〜154 相関器(1〜N)、155〜157 タイミング検出器(1〜N)、158〜160 SIR演算器(1〜N)。

Claims (9)

  1. 複数の異なる指向方向を有するビームを形成する無線基地局と、この無線基地局と通信を行う複数の端末局からなる無線通信システムにおいて、
    前記各端末局が、
    前記無線基地局の複数のビームから送信された下り回線の所望信号電力対干渉信号電力の比をそれぞれ推定する手段と、
    前記所望信号電力対干渉信号電力比から最適なビームを選択するビーム選択手段と、
    前記選択したビーム番号を前記端末局から前記無線基地局への上り回線を用いて報知する手段と、
    を備え、
    前記無線基地局が、
    前記端末局から報知された前記ビーム番号があれば該ビーム番号に対応するビームを用いて前記端末局に情報信号を送信する送信制御手段を備え、
    前記無線基地局の送信制御手段が、前記無線基地局より前記端末局に個別チャネルにて送信される情報信号に、共通チャネルにおいて無線基地局で形成する複数のビーム毎に異なる既知の直交信号を割り当て、これらを多重して付加し、
    前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段が、前記共通チャネルの前記既知の直交信号を検出し、所望信号電力対干渉信号電力比を推定することを特徴とする無線通信システム。
  2. 無線通信システムがCDMA通信方式の通信を行い、既知の直交信号群を互いに直交するデータ系列とし、共通の拡散符号により拡散処理した後に、それらを共通チャネルの共通パイロット信号として各端末局との個別チャネルの送信信号に多重することを特徴とする請求項1に記載の無線通信システム。
  3. 複数の異なる指向方向を有するビームを形成する無線基地局と、この無線基地局と通信を行う複数の端末局からなり、
    前記各端末局が、
    前記無線基地局の複数のビームから送信された下り回線の所望信号電力対干渉信号電力の比をそれぞれ推定する手段と、
    前記所望信号電力対干渉信号電力比から最適なビームを選択するビーム選択手段と、
    前記選択したビーム番号を前記端末局から前記無線基地局への上り回線を用いて報知する手段と、
    を備え、
    前記無線基地局が、
    前記端末局から報知された前記ビーム番号があれば該ビーム番号に対応するビームを用いて前記端末局に情報信号を送信する送信制御手段を備え、
    前記無線基地局の送信制御手段が、前記無線基地局より前記端末局に送信される情報信号に、無線基地局で形成する複数のビーム毎に異なる既知の信号を多重して付加し、
    前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段が、前記既知信号を検出し、所望信号電力対干渉信号電力比を推定する、
    無線通信システムであって、
    無線通信システムがCDMA通信方式の通信を行い、
    前記無線基地局の送信制御手段が、前記既知信号を直交符号によりそれぞれ拡散処理し、各ビームのための拡散処理された既知信号を多重化したものを前記端末局に送信される情報信号に付加し、
    前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段が、前記拡散処理された既知信号を検出し、所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、
    前記既知信号を互いに直交するビット列あるいはシンボル列とし、共通の拡散符号により拡散処理した後に、それらを共通チャネルの共通パイロットとして各端末局との個別チャネルの送信信号に多重することを特徴とする無線通信システム。
  4. 前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段、ビーム選択手 段、報知手段、および前記無線基地局の送信制御手段において、通信開始の初期状態において、全ビームを用いて前記ビーム番号を決定した後は、前記ビーム番号に対応するビームおよびそれに隣接するビームを用いて、下り回線の前記所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、逐次選択するビームを更新することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の無線通信システム。
  5. 前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段、ビーム選択手段、報知手段、および前記無線基地局の送信制御手段において、通信開始の初期状態において、前記端末局では全ビームを用いて下り回線の前記所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、受信状態の良い角度範囲の情報を前記無線基地局への上り回線を用いて報知し、その後、前記無線基地局においては選択された範囲に形成された複数のビームを用いて、下り回線の前記所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、逐次選択するビームを更新することを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項に記載の無線通信システム。
  6. 複数の異なる指向方向を有するビームを形成する無線基地局と、この無線基地局と通信を行う複数の端末局からなる無線通信システムにおいて、
    前記各端末局が、
    前記無線基地局の複数のビームから送信された下り回線の所望信号電力対干渉信号電力の比をそれぞれ推定する手段と、
    前記所望信号電力対干渉信号電力比から最適なビームを選択するビーム選択手段と、
    前記選択したビーム番号を前記端末局から前記無線基地局への上り回線を用いて報知する手段と、
    を備え、
    前記無線基地局が、
    前記端末局から報知された前記ビーム番号があれば該ビーム番号に対応するビームを用いて前記端末局に情報信号を送信する送信制御手段と、
    を備え、
    前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段、ビーム選択手段、報知手段、および前記無線基地局の送信制御手段において、通信開始の初期状態において、全ビームを用いて前記ビーム番号を決定した後は、前記ビーム番号に対応するビームおよびそれに隣接するビームを用いて、下り回線の前記所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、逐次選択するビームを更新することを特徴とする無線通信システム。
  7. 複数の異なる指向方向を有するビームを形成する無線基地局と、この無線基地局と通信を行う複数の端末局からなる無線通信システムにおいて、
    前記各端末局が、
    前記無線基地局の複数のビームから送信された下り回線の所望信号電力対干渉信号電力の比をそれぞれ推定する手段と、
    前記所望信号電力対干渉信号電力比から最適なビームを選択するビーム選択手段と、
    前記選択したビーム番号を前記端末局から前記無線基地局への上り回線を用いて報知する手段と、
    を備え、
    前記無線基地局が、
    前記端末局から報知された前記ビーム番号があれば該ビーム番号に対応するビームを用いて前記端末局に情報信号を送信する送信制御手段と、
    を備え、
    前記端末局の所望信号電力対干渉信号電力比推定手段、ビーム選択手段、報知手段、および前記無線基地局の送信制御手段において、通信開始の初期状態において、前記端末局では全ビームを用いて下り回線の前記所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、受信状態の良い角度範囲の情報を前記無線基地局への上り回線を用いて報知し、その後、前記無線基地局においては選択された範囲に形成された複数のビームを用いて、下り回線の前記所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、逐次選択するビームを更新することを特徴とする無線通信システム。
  8. 定期的に全ビームを用いて下り回線の前記所望信号電力対干渉信号電力比を推定し、受信状態の良い角度範囲の情報を更新することを特徴とする請求項5又は7に記載の無線通信システム。
  9. 前記端末局より報知された角度範囲に基づき、許容された自由度を最大限利用して、その範囲内に複数のビームを再形成することを特徴とする請求項5又は7に記載の無線通信システム。
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