JP4106913B2 - Exhaust gas purification device for internal combustion engine - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は内燃機関の排気浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
内燃機関から排出される排気ガス中の微粒子を捕集するためのパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置することが、例えば、特開2001−271629号公報に開示されている。パティキュレートフィルタとしては、機関排気通路に沿って延びる複数の排気ガス通路を有し、排気ガスがこれら排気ガス通路を通過する間に排気ガス中の微粒子を捕集するタイプが知られている。しかしながら、こうしたタイプのパティキュレートフィルタでは、排気ガスが単にパティキュレートフィルタの排気ガス通路を通過するだけであるので、微粒子の捕集率は比較的低い。そこで、上記公報に開示されているパティキュレートフィルタでは、微粒子の捕集率を向上させるために、各排気ガス通路を画成する隔壁を多孔質材料にて形成し、隣接する排気ガス通路のうちの一方の排気ガス通路の下流端開口を栓によって閉鎖し、他方の排気ガス通路の上流端開口を栓によって閉鎖し、パティキュレートフィルタに流入した排気ガスが必ず隔壁の細孔内を通ってパティキュレートフィルタから流出するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記公報に記載のパティキュレートフィルタでは、排気ガスが必ず隔壁の細孔を通るようになっている。したがって、このパティキュレートフィルタを機関排気通路内に配置すると、少なからず排気抵抗となる。すなわち、少なくとも、上記公報に記載のパティキュレートフィルタを備えた排気浄化装置に対して、当該排気浄化装置に起因する排気抵抗をできるだけ小さくするという要求がある。そこで本発明の目的は、パティキュレートフィルタを備えた排気浄化装置において、当該排気浄化装置下流へ流出する微粒子の量をできるだけ少なく維持しつつ、当該排気浄化装置に起因する排気抵抗をできるだけ低く維持することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために、1番目の発明では、内燃機関から排出される排気ガス中の微粒子を捕集するために機関排気通路に配置されるパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタをバイパスするバイパス通路と、該バイパス通路を遮断することができる遮断弁とを具備し、内燃機関が、点火栓周りにのみ燃料が存在するように燃料噴射弁から燃料を噴射してこの燃料を燃焼させる成層燃焼と、燃焼室全体に燃料が存在するように燃料噴射弁から燃料を噴射してこの燃料を燃焼させる均質燃焼とを選択的に実行することができ、要求負荷が機関回転数に応じて定まる閾値よりも小さいときには成層燃焼を実行し、要求負荷が機関回転数に応じて定まる閾値よりも大きいときには均質燃焼を実行するようになっている排気浄化装置において、成層燃焼が実行されているときには遮断弁がバイパス通路を遮断し、均質燃焼が実行されているときには遮断弁がバイパス通路を開放するようになっており、均質燃焼が実行されているときであってもパティキュレートフィルタによる圧力損失が予め定められた値よりも小さいときには遮断弁がバイパス通路を遮断するようになっている。
【0005】
2番目の発明では、内燃機関から排出される排気ガス中の微粒子を捕集するために機関排気通路に配置されるパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタをバイパスするバイパス通路と、該バイパス通路を遮断することができる遮断弁とを具備し、内燃機関が、点火栓周りにのみ燃料が存在するように燃料噴射弁から燃料を噴射してこの燃料を燃焼させる成層燃焼と、燃焼室全体に燃料が存在するように燃料噴射弁から燃料を噴射してこの燃料を燃焼させる均質燃焼とを選択的に実行することができ、要求負荷が機関回転数に応じて定まる閾値よりも小さいときには成層燃焼を実行し、要求負荷が機関回転数に応じて定まる閾値よりも大きいときには均質燃焼を実行するようになっている排気浄化装置において、成層燃焼が実行されているときには遮断弁がバイパス通路を遮断し、均質燃焼が実行されているときには遮断弁がバイパス通路を開放するようになっており、内燃機関が冷却水によって冷却されるようになっており、均質燃焼が実行されているときであっても該冷却水の温度が予め定められた温度よりも低いときには遮断弁がバイパス通路を遮断するようになっている。
【0006】
3番目の発明では、内燃機関から排出される排気ガス中の微粒子を捕集するために機関排気通路に配置されるパティキュレートフィルタと、該パティキュレートフィルタをバイパスするバイパス通路と、該バイパス通路を遮断することができる遮断弁とを具備し、内燃機関が、点火栓周りにのみ燃料が存在するように燃料噴射弁から燃料を噴射してこの燃料を燃焼させる成層燃焼と、燃焼室全体に燃料が存在するように燃料噴射弁から燃料を噴射してこの燃料を燃焼させる均質燃焼とを選択的に実行することができ、要求負荷が機関回転数に応じて定まる閾値よりも小さいときには成層燃焼を実行し、要求負荷が機関回転数に応じて定まる閾値よりも大きいときには均質燃焼を実行するようになっている排気浄化装置において、成層燃焼が実行されているときには遮断弁がバイパス通路を遮断し、均質燃焼が実行されているときには遮断弁がバイパス通路を開放するようになっており、内燃機関から排出される微粒子の量を検出するための微粒子量検出手段を更に具備し、該微粒子量検出手段によって検出される微粒子の量が予め定められた量よりも多いときには、均質燃焼が実行されているときであっても遮断弁がバイパス通路を遮断するようになっている。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の排気浄化装置を説明する。図1は本発明の排気浄化装置が取り付けられた内燃機関の全体図である。図1を参照すると、1は機関本体、2はシリンダブロック、3はシリンダヘッド、4はピストン、5は燃焼室、6は電気制御式燃料噴射弁、6bは点火栓、7は吸気弁、8は吸気ポート、9は排気弁、10は排気ポートを夫々示す。吸気ポート8は対応する吸気枝管11を介してサージタンク12に連結される。サージタンク12は吸気ダクト13を介して排気ターボチャージャ14のコンプレッサ15に連結される。シリンダブロック2には内燃機関を冷却するための冷却水の温度を検出するための水温センサ50が取り付けられる。
【0017】
吸気ダクト13内には、ステップモータ16により駆動されるスロットル弁17が配置される。さらに、吸気ダクト13周りには、吸気ダクト13内を流れる吸入空気を冷却するための冷却装置18が配置される。図1に示した内燃機関では、冷却装置18内に機関冷却水が導かれ、この機関冷却水により吸入空気が冷却される。一方、排気ポート10は排気マニホルド19および排気管20を介して排気ターボチャージャ14の排気タービン21に連結される。排気タービン21の出口は排気管20を介して排気浄化装置22に連結される。
【0018】
排気マニホルド19とサージタンク12とは排気ガス再循環(以下、EGR)通路24を介して互いに連結される。EGR通路24内には電気制御式EGR制御弁25が配置される。また、EGR通路24周りにはEGR通路24内を流れるEGRガスを冷却するための冷却装置26が配置される。図1に示した内燃機関では、冷却装置26内に機関冷却水が導かれ、この機関冷却水によりEGRガスが冷却される。
【0019】
一方、各燃料噴射弁6は燃料供給管6aを介して燃料リザーバ、いわゆるコモンレール27に連結される。コモンレール27内へは電気制御式の吐出量可変な燃料ポンプ28から燃料が供給される。コモンレール27内に供給された燃料は各燃料供給管6aを介して燃料噴射弁6に供給される。コモンレール27にはコモンレール27内の燃料圧を検出するための燃料圧センサ29が取り付けられる。燃料圧センサ29の出力信号に基づいてコモンレール27内の燃料圧が目標燃料圧となるように燃料ポンプ28の吐出量が制御される。
【0020】
電子制御ユニット30はデジタルコンピュータからなり、双方向性バス31により互いに接続されたROM(リードオンリメモリ)32、RAM(ランダムアクセスメモリ)33、CPU(マイクロプロセッサ)34、入力ポート35および出力ポート36を具備する。燃料圧センサ29、および、水温センサ50の出力信号は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。
【0021】
アクセルペダル40にはアクセルペダル40の踏込量Lに比例した出力電圧を発生する負荷センサ41が接続される。負荷センサ41の出力電圧は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に入力される。さらに、入力ポート35にはクランクシャフトが例えば30°回転する毎に出力パルスを発生するクランク角センサ42が接続される。一方、出力ポート36は対応する駆動回路38を介して燃料噴射弁6、点火栓6b、スロットル弁駆動用ステップモータ16、EGR制御弁25、および燃料ポンプ28に接続される。
【0022】
図2に第1の実施例の排気浄化装置22を示した。排気浄化装置22は排気管20に接続されたケーシング23内に収容されたパティキュレートフィルタ43を具備する。パティキュレートフィルタ43にはその温度を検出するための温度センサ44が取り付けられる。温度センサ44は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に接続される。
【0023】
また、第1の実施例の排気浄化装置22では、パティキュレートフィルタ43上流の排気管20からバイパス通路45が分岐している。バイパス通路45はパティキュレートフィルタ43下流において排気管20に連結される。したがって、排気ガスはバイパス通路45を通過することによってパティキュレートフィルタ43をバイパスすることができる。また、バイパス通路45内にはこのバイパス通路45を遮断することができる遮断弁46が配置される。
【0024】
遮断弁46はバイパス通路45を遮断する方向へ付勢されている。したがって、排気浄化装置22に流入する排気ガスの圧力(以下、排気圧と称す)が比較的低いときには、遮断弁46は、図2(A)に示したように、バイパス通路45を遮断する。この場合、排気ガスはバイパス通路45を介して流れることはなく、パティキュレートフィルタ43にのみ流入する。
【0025】
一方、排気圧が比較的高くなると、遮断弁46は、図2(B)に示したように、バイパス通路45を開放する。この場合、排気ガスの一部がバイパス通路45を介して流れ、残りの排気ガスがパティキュレートフィルタ43に流入する。すなわち、一部の排気ガスがパティキュレートフィルタ43をバイパスすることとなる。
【0026】
なお、第1の実施例では、遮断弁46はバイパス通路45内に配置されているが、図3に示したように、遮断弁46はバイパス通路45が排気管20から分岐する領域、すなわち、バイパス通路45の上流端領域に配置されてもよく、また、図4に示したように、遮断弁46はバイパス通路45が排気管20に合流する領域、すなわち、バイパス通路45の下流端領域に配置されてもよい。
【0027】
図5に第1の実施例のパティキュレートフィルタ43を示した。図5(A)はパティキュレートフィルタの端面図であり、図5(B)はパティキュレートフィルタの縦断面図である。図5(A)および図5(B)に示したように、パティキュレートフィルタ43はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路50,51を具備する。これら排気流通路の略半数が排気流入通路50を構成し、残りの半数が排気流出通路51を構成する。これら排気ガス流入通路50および排気ガス流出通路51は薄肉の隔壁54を介して交互に配置される。云い換えると、排気ガス流入通路50および排気ガス流出通路51は各排気ガス流入通路50が四つの排気ガス流出通路51により包囲され、各排気ガス流出通路51が四つの排気ガス流入通路50により包囲されるように配置される。排気ガス流入通路50はその下流端開口が栓52によって閉塞されている。一方、排気ガス流出通路51はその上流端開口が栓53によって閉塞されている。
【0028】
パティキュレートフィルタ43は、例えば、コージライトのような多孔質材料から形成される。したがって、隔壁54内には多数の細孔が存在する。したがって、排気ガス流入通路50内に流入した排気ガスは、図5(B)において矢印で示したように、周囲の隔壁54の細孔を通って隣接する排気ガス流出通路51内に流入する。
【0029】
また、各排気ガス流入通路50および各排気ガス流出通路51の周壁面、すなわち、各隔壁54の両側壁面、および、各隔壁の細孔を画成する壁面の全面に亘って、例えば、アルミナからなる担体の層が形成され、この担体上に貴金属触媒と、周囲に過剰な酸素が存在すると酸素を捕捉し且つ周囲の酸素濃度が低下すると保持している酸素を活性酸素の形で解放して活性酸素を生成する活性酸素生成剤とが担持されている。この活性酸素生成剤については後述にて詳細に説明する。
【0030】
次に、第1の実施例の排気浄化装置が取り付けられる内燃機関の基本的な運転制御について説明する。ここでの内燃機関の運転は図6に示したマップに基づいて制御される。すなわち、図6において、横軸は機関回転数Neであり、縦軸は要求負荷Lであり、内燃機関の運転はこれら機関回転数Neと要求負荷Lとに基づいて制御される。すなわち、図6に示した機関回転数Neが比較的小さく且つ要求負荷Lが比較的小さい領域Sでは、点火栓6b周りにのみ燃料が成層をなして存在するように燃料噴射弁6から燃料を噴射し、この燃料を点火栓6bによって点火して燃焼せしめるといういわゆる成層燃焼が実行されるように、内燃機関の運転が制御される。
【0031】
一方、図6に示した領域S以外の領域Hでは、点火栓6b周りだけでなく、燃焼室5全体に均一に燃料が存在するように燃料噴射弁6から燃料を噴射し、この燃料を点火栓6bによって点火して燃焼せしめるといういわゆる均質燃焼が実行されるように、内燃機関の運転が制御される。
【0032】
別の表現をすれば、本実施例によれば、要求負荷が機関回転数Neに応じて定まる要求負荷Lよりも小さいときには成層燃焼が実行され、要求負荷が機関回転数Neに応じて定まる要求負荷Lよりも大きいときには均質燃焼が実行される。なお、成層燃焼が実行されているときの機関空燃比は全体としてリーンであり、均質燃焼が実行されているときの機関空燃比は全体としてリーンまたは理論空燃比である。
【0033】
次に、第1の実施例の排気浄化装置について詳細に説明する。上述したように、遮断弁46が閉弁しているときには、排気ガスは全てパティキュレートフィルタ43に流入する。一方、遮断弁46が開弁しているときには、排気ガスの一部がバイパス通路45に流入してパティキュレートフィルタ43をバイパスし、残りの排気ガスがパティキュレートフィルタ43に流入する。したがって、排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量は、同じ条件下において、遮断弁46が開弁している場合に比べて遮断弁46が閉弁している場合のほうが高い。しかしながら、排気浄化装置22の圧力損失は、同じ条件下において、遮断弁46が閉弁している場合に比べて遮断弁46が開弁している場合のほうが小さい。
【0034】
すなわち、同じ条件下において、排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量を少なくするためには、遮断弁46が閉弁していることが好ましいが、排気浄化装置22の圧力損失を低くするため、すなわち、内燃機関の出力効率の低下を抑制するためには、遮断弁46が開弁していることが好ましい。このように排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量を少なくすることと排気浄化装置22の圧力損失を低くすることとは相反事項であるように見える。
【0035】
しかしながら、燃焼室5にて生成されて排出される微粒子の量(以下、排出微粒子量と称す)と排気ガスの圧力(排気圧)との間に相関関係があることに着目して、遮断弁46が開弁するときの排気圧を設定すれば、排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量を少なくすると共に排気浄化装置22の圧力損失を低くすることが可能である。
【0036】
本実施例の内燃機関において、排気圧と排出微粒子量との間には図7に示した関係がある。すなわち、図7において、横軸が排気圧Pexを示し、縦軸が排出微粒子量Mを示しているが、排気圧Pexが或る圧力Pexthを超えると排出微粒子量Mが急激に少なくなる。すなわち、排気圧Pexが或る圧力Pexthよりも低い領域を低排気圧領域と称し、排気圧Pexが或る圧力Pexthよりも高い領域を高排気圧領域と称すると、排出微粒子量Mは高排気圧領域に比べて低排気圧領域のほうが多い。
【0037】
排出微粒子量Mが或る圧力Pexthを境に急激に少なくなる理由としては、排気圧Pexが低排気圧領域内に入っているときには成層燃焼が実行されており、排気圧Pexが高排気圧領域内に入っているときには均質燃焼が実行されているからである。次に、この理由について詳細に説明する。
【0038】
排出微粒子量Mは燃料が完全燃焼しづらいほど多くなる。成層燃焼が実行されているときには、点火栓6b周りに燃料が集中せしめられているので、燃料と空気とが接触する機会が少なく、したがって、排出微粒子量Mは多くなる。そして、本実施例では、機関回転数Neが小さく且つ要求負荷Lが小さいときに成層燃焼が実行されるので、成層燃焼が実行されているときの排気圧Pexは比較的低い。このように成層燃焼が実行されているときには、排気圧Pexが比較的低く、排出微粒子量Mが比較的多い。すなわち、成層燃焼が実行されているときには、排気圧Pexは低排気圧領域内に入り、排出微粒子量Mは比較的高い。
【0039】
一方、燃焼形態が成層燃焼から均質燃焼に切り換わると、燃焼室5全体に燃料が分散されるので、燃料と空気とが接触する機会が一気に多くなり、したがって、排出微粒子量Mは一気に少なくなる。そして、本実施例では、機関回転数Neが大きいか或いは要求負荷Lが大きいときに均質燃焼が実行されるので、均質燃焼が実行されているときの排気圧Pexは比較的高い。このように均質燃焼が実行されているときには、排気圧Pexが比較的高く、排出微粒子量Mが比較的少ない。すなわち、均質燃焼が実行されているときには、排気圧Pexは高排気圧領域内に入り、排出微粒子量Mは非常に少ない。
【0040】
こうした理由から、排気圧Pexと排出微粒子量Mとの関係が図7に示したようになる。
【0041】
なお、図7に示したように、排出微粒子量Mは、低排気圧領域においても高排気圧領域においても、排気圧が高くなるほど多くなる。すなわち、排気圧Pexが高くなるということは、機関回転数Neまたは要求負荷Lが大きくなっていることを示しており、したがって、燃料噴射量が多くなっていることを示す。一般的に燃料噴射量が多くなるほど完全燃焼しない燃料が増えるので、図7に示したように、排気圧Pexが高くなるほど排出微粒子量Mは多くなる。
【0042】
さて、本実施例では、排気圧と排出微粒子量との間に図7に示した関係があることに着目して、排気圧Pexが或る圧力Pexthを超えたときに、遮断弁46が排気ガスの圧力によって開弁されるように、遮断弁46を閉弁方向へと付勢するための付勢力、すなわち、遮断弁46の開弁圧が設定される。
【0043】
したがって本実施例によれば、排出微粒子量Mは比較的多いが排気圧Pex自体は低い低排気圧領域では、遮断弁46が閉弁されている。この場合、排気ガスは全てパティキュレートフィルタ43に流入し、排気ガス中の微粒子はこのパティキュレートフィルタ43にて捕集されるので、排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量は少なく維持される。また、この場合、排気抵抗となるパティキュレートフィルタ43に全ての排気ガスが流入しているが、排気圧自体が低いので、排気浄化装置22の圧力損失は小さい。
【0044】
一方、本実施例によれば、排出微粒子量Mは比較的少ないが排気圧Pex自体は高い高排気圧領域では、遮断弁46が排気圧によって開弁せしめられている。この場合、排気ガスの一部がパティキュレートフィルタ43をバイパスするので、排気浄化装置22の圧力損失は小さく維持される。また、この場合、一部の排気ガスがパティキュレートフィルタ43をバイパスしてしまうので、パティキュレートフィルタ43によって捕集されずに排気浄化装置22下流へと流出する微粒子が発生する。しかしながらこの高排気圧領域では、排気ガス中に含まれている微粒子の量自体が少ないので、排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量は少なく維持されている。
【0045】
要約すれば、本実施例では、図8(A)に示したように、排気圧Pexに係わらず、すなわち、全ての機関運転領域において、排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量Mdは非常に少なく維持される。また、排気ガスがパティキュレートフィルタ43をバイパスすることができるようになっていない場合には、図8(B)の鎖線Bで示したように、排気浄化装置22の圧力損失Plossは排気圧Pexが或る圧力Pexthを超えてから急激に上昇する。しかしながら、本実施例では、図8(B)の実線Aで示したように、排気浄化装置22の圧力損失Plossの上昇は排気圧Pexが或る圧力Pexthを超えても抑制される。
【0046】
斯くして本実施例によれば、排気浄化装置22下流へと流出する微粒子の量が少なく維持されると共に、排気浄化装置22の圧力損失が低く維持される。
【0047】
なお、第1の実施例のように、遮断弁46が開弁したとしても一部の排気ガスがパティキュレートフィルタ43に流入するので、遮断弁46が開弁しているときであっても、排気ガスの熱によってパティキュレートフィルタ43の温度は低下せずに保持される。
【0048】
図9に第2の実施例の排気浄化装置22を示した。第2の実施例では、遮断弁46にステップモータ47が接続される。ステップモータ47は対応する駆動回路38を介して出力ポート36に接続される。したがって本実施例では、遮断弁46の開弁動作および閉弁動作はステップモータ47によって行われる。具体的には、成層燃焼が実行されているときには遮断弁46を閉弁し、均質燃焼が実行されているときには遮断弁46を開弁する。斯くして本実施例によっても、第1の実施例と同様な効果が得られる。
【0049】
次に、第3の実施例の排気浄化装置について説明する。図10に示したように、第3の実施例の排気浄化装置22はバイパス通路45に排気ガスの圧力を検出するための圧力センサ48を具備する。圧力センサ48は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に接続される。その他の構成は第2の実施例の排気浄化装置の構成と同じであるので、説明は省略する。
【0050】
本実施例では、成層燃焼が実行されているときには遮断弁46は閉弁せしめられる。一方、均質燃焼が実行されているときには、圧力センサ48によって検出された排気ガスの圧力(排気圧)に基づいて遮断弁46の動作が制御される。すなわち、均質燃焼が実行されているときには、排気圧が予め定められた圧力よりも低いか否かが判定され、この判定結果に応じて遮断弁46の動作が制御される。上述したように、排気圧が高くなるにつれてパティキュレートフィルタ43に起因する圧力損失が大きくなり、内燃機関の出力効率が低下してしまうので、予め定められた圧力はパティキュレートフィルタ43に起因する圧力損失による内燃機関の出力効率の低下が許容できなくなり始める値に設定される。
【0051】
さて、本実施例では、均質燃焼が実行されているときであって、排気圧が予め定められた圧力よりも低いときには、遮断弁46は閉弁せしめられる。すなわち、排気圧が予め定められた圧力よりも低ければ、パティキュレートフィルタ43に起因する圧力損失による内燃機関の出力効率の低下は許容範囲内にあるので、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量を少なく維持するべく、遮断弁46は閉弁せしめられる。
【0052】
一方、均質燃焼が実行されているときであっても、排気圧が予め定められた圧力よりも高いときには、遮断弁46は開弁せしめられる。すなわち、排気圧が予め定められた圧力よりも高ければ、パティキュレートフィルタ43に起因する圧力損失による内燃機関の出力効率の低下が許容範囲外となるので、パティキュレートフィルタ43に起因する圧力損失を低く維持するべく、遮断弁46は開弁せしめられる。なお、このときには均質燃焼が実行されているので、内燃機関から排出される微粒子の量自体は少なく、したがって、遮断弁46を開弁したとしても排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量は比較的少なく維持されている。
【0053】
次に、第4の実施例の排気浄化装置について説明する。図11に示したように、第4の実施例の排気浄化装置22はバイパス通路45が分岐する地点よりも上流側の排気管20に排気ガス中の微粒子の量(または濃度)を検出するための微粒子センサ49を具備する。微粒子センサ49は対応するAD変換器37を介して入力ポート35に接続される。その他の構成は第2の実施例の排気浄化装置の構成と同じであるので、説明は省略する。
【0054】
本実施例では、成層燃焼が実行されているときには、遮断弁46は閉弁せしめられる。一方、均質燃焼が実行されているときには、微粒子センサ49によって検出された微粒子量に基づいて遮断弁46の動作が制御される。すなわち、検出された微粒子量が予め定められた量よりも多いか否かが判定され、この判定結果に応じて遮断弁46の動作が制御される。ここで予め定められた量は、バイパス通路45を介して排気ガスを排気浄化装置22下流へ流出させた場合に、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が許容範囲内に収まらなくなり始める値に設定される。
【0055】
さて、本実施例では、均質燃焼が実行されているときであっても、検出される微粒子量が予め定められた量よりも多いときには、遮断弁46は閉弁せしめられる。すなわち、内燃機関から排出される微粒子の量が予め定められた量よりも多いときには、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量を少なく維持するべく、遮断弁46は閉弁せしめられる。
【0056】
一方、均質燃焼が実行されているときであって、検出される微粒子の量が予め定められた量よりも少ないときには、遮断弁46は開弁せしめられる。すなわち、内燃機関から排出される微粒子の量が予め定められた量よりも少なければ、排気ガスをバイパス通路45を介して排気浄化装置22下流へ流出させたとしても、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量は許容範囲内に収まるので、パティキュレートフィルタ43に起因する圧力損失による内燃機関の出力効率の低下を抑制するべく、遮断弁46が開弁せしめられる。
【0057】
次に、第5の実施例の排気浄化装置について説明する。本実施例の排気浄化装置の構成は第2の実施例の排気浄化装置の構成と同じであるので、構成の説明は省略し、遮断弁の制御についてのみ説明する。第4の実施例では、微粒子センサ49によって排気ガス中の微粒子の量を検出し、この検出された微粒子の量に基づいて遮断弁46の動作が制御されているが、本実施例では、内燃機関を冷却するための冷却水の温度が排気ガス中の微粒子の量を代表することを利用し、水温センサ50によって検出される冷却水の温度(水温)に基づいて遮断弁46の動作が制御される。
【0058】
すなわち、一般的に、水温が低いときには燃焼室5内の温度も低く、したがって、燃焼室5内にて発生する微粒子の量が多くなる。すなわち、水温が低いほど排気ガス中の微粒子の量は多くなる。そこで本実施例では、成層燃焼が実行されているときには、遮断弁46は閉弁せしめられる。一方、均質燃焼が実行されているときには、水温が予め定められた水温よりも低いか否かが判定され、この判定結果に応じて遮断弁46の動作が制御される。ここで予め定められた水温は、第4の実施例における予め定められた量に対応する値に設定される。
【0059】
本実施例によれば、均質燃焼が実行されているときであっても、水温が予め定められた水温よりも低いときには、遮断弁46が閉弁せしめられる。これによれば、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が少なく維持される。一方、均質燃焼が実行されているときであって、水温が予め定められた水温よりも高いときには、遮断弁46は開弁せしめられる。これによれば、排気浄化装置22に起因する排気抵抗が小さくなるので、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が少なく維持されつつ、内燃機関の出力効率が高く維持される。
【0060】
なお、本願にて説明する実施例において、内燃機関の運転状態を内燃機関の始動から予め定められた期間に相当する機関始動運転領域と、この機関始動運転領域以外の通常運転領域とに分割し、内燃機関の運転状態が通常運転領域にあるときには、各実施例における制御に基づいて遮断弁46を開弁したり閉弁したりし、内燃機関の運転状態が機関始動運転領域にあるときには、各実施例における制御に基づけば、遮断弁46が開弁されるような場合であっても、強制的に、閉弁されるようにしてもよい。
【0061】
内燃機関の運転状態が機関始動運転領域にあるときには、内燃機関の温度が比較的低い。したがって、内燃機関から比較的多くの微粒子が排出されるので、遮断弁46を閉弁して排気ガスを全てパティキュレートフィルタ43に流入させることによって、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が少なく維持される。
【0062】
次に、第6の実施例の排気浄化装置について説明する。第6の実施例の排気浄化装置の構成は第2実施例の排気浄化装置の構成と同じであるので、構成の説明は省略し、遮断弁の制御についてのみ説明する。第6の実施例では、内燃機関から実際に出力されている機関出力(以下、実機関出力と称す)に基づいて遮断弁46の動作が制御される。すなわち、成層燃焼が実行されているときには、遮断弁46は閉弁せしめられる。一方、均質燃焼が実行されているときには、実機関出力が目標機関出力に達しているか否かが判定され、この判定結果に応じて遮断弁46の動作が制御される。
【0063】
均質燃焼が実行されているときであって、実機関出力が目標機関出力に達していないと判定されたときには、遮断弁46は開弁せしめられる。これによれば、排気浄化装置22に起因する排気抵抗が小さくなるので、内燃機関の出力が上昇し、実機関出力が目標機関出力に達し、或いは、目標機関出力に近づくこととなる。
【0064】
一方、均質燃焼が実行されているときであっても、実機関出力が目標機関出力に達していると判定されたときには、遮断弁46は閉弁せしめられる。これによれば、排気浄化装置22に起因する排気抵抗は大きくなり、内燃機関の出力が低下するが、実機関出力は目標機関出力近傍にあり、しかも、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が少なく維持されることとなる。
【0065】
なお、実機関出力が目標機関出力に達しているか否かを判定するための具体的な手段として種々考えられるが、例えば、排気浄化装置22上流の排気ガスの圧力、または、燃焼室5内に吸入される空気の量を利用して、実機関出力が目標機関出力に達しているか否かを判定することができる。
【0066】
すなわち、排気浄化装置22上流の排気ガスの圧力を利用する場合には、排気浄化装置22上流の排気ガスの圧力が所定値よりも高いと、排気浄化装置22に起因する排気抵抗が大きく、したがって、内燃機関の出力が低下していると考えられるので、このときには、実機関出力が目標機関出力に達していないと判定される。もちろん、排気浄化装置22上流の排気浄化装置の圧力が所定値よりも低ければ、実機関出力が目標機関出力に達していると判定される。
【0067】
また、燃焼室5内に吸入される空気の量を利用する場合には、燃焼室5内に吸入される空気の量が所定量よりも多いと、内燃機関から排出される排気ガスの量も多く、したがって、排気ガスの圧力が高く、排気浄化装置22に起因する排気抵抗が大きく、したがって、内燃機関の出力が低下していると考えられるので、このときには、実機関出力が目標機関出力に達していないと判定される。もちろん、燃焼室5内に吸入される空気の量が所定量よりも多ければ、実機関出力が目標機関出力に達していると判定される。
【0068】
なお、ここで、燃焼室5内に吸入される空気の量から推定される排気ガスの圧力は、排気ガスの温度によって変化する。すなわち、燃焼室5内に吸入される空気の量が同じであっても、排気ガスの温度が高いほど排気ガスの圧力は高くなる。したがって、燃焼室5内に吸入される空気の量から推定される排気ガスの圧力を排気ガスの温度によって補正すれば、実機関出力を目標機関出力に近づける制御の精度が向上される。
【0069】
次に、第7の実施例の排気浄化装置について説明する。第6の実施例の排気浄化装置の構成は第2実施例の排気浄化装置の構成と同じであるので、構成の説明は省略し、遮断弁の制御についてのみ説明する。第7の実施例では、燃焼室5内に噴射された燃料が成層状態となっている度合い(以下、成層度合いと称す)に基づいて遮断弁46の動作が制御される。すなわち、成層度合いが予め定められた度合いよりも高いか否かが判定され、この判定結果に応じて遮断弁46の動作が制御される。
【0070】
すなわち、成層度合いが高いほど、すなわち、燃料が点火栓6b周りにまとまって存在する度合いが高いほど、内燃機関から排出される微粒子の量は多くなる。そこで、成層度合いが予め定められた度合いよりも高いと判定されたときには、遮断弁46は閉弁せしめられる。これによれば、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が少なく維持される。
【0071】
一方、成層度合いが予め定められた度合いよりも低いと判定されたときには、遮断弁46は開弁せしめられる。これによれば、排気浄化装置22に起因する排気抵抗が小さくなるので、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が少なく維持されつつ、内燃機関の出力効率が高く維持される。
【0072】
なお、成層度合いは、例えば、アクセルペダル40の踏込量、または、燃焼室5内における空燃比に基づいて推定される。すなわち、アクセルペダル40の踏込量が利用される場合には、アクセルペダル40の踏込量が大きいほど成層度合いは低くなっていると推定される。また、燃焼室5内における空燃比が利用される場合には、空燃比が理論空燃比に近くなるほど成層度合いが低くなっていると推定される。
【0073】
次に、第8の実施例の排気浄化装置について説明する。図12に第8実施例の排気浄化装置22を示した。第8の実施例では、バイパス通路45に排気ガス中の炭化水素(HC)および一酸化炭素(CO)を酸化浄化することができる酸化触媒55が配置される。なお、本実施例において、酸化触媒55は排気ガス中の窒素酸化物(NOx)とHCとCOとを同時に高い浄化率にて浄化することができる三元触媒であってもよい。
【0074】
また、遮断弁46は、バイパス通路45が排気管20から分岐する領域、すなわち、バイパス通路45の上流端領域に配置される。遮断弁46にはステップモータ47が接続されている。ステップモータ47は対応する駆動回路38を介して出力ポート36に接続される。
【0075】
図13は酸化触媒55を示す。図13(A)は酸化触媒55の端面図であり、図13(B)は酸化触媒55の縦断面図である。図13(A)および図13(B)に示したように、酸化触媒55はハニカム構造をなしており、互いに平行をなして延びる複数個の排気流通路56を具備する。排気流通路56を画成する隔壁57の壁面には、例えば、アルミナからなる担体層が形成され、この担体層に白金Ptなどの貴金属触媒が担持されている。
【0076】
図13(B)の矢印で示したように、排気ガスは酸化触媒55の排気流通路56内を流れる。すなわち、パティキュレートフィルタ43とは異なり、酸化触媒55に流入した排気ガスは酸化触媒55の隔壁57を通ることなく、排気流通路56のみを通って酸化触媒55から流出する。したがって、酸化触媒55に起因する排気抵抗はパティキュレートフィルタ43に起因する排気抵抗よりも格段に低い。
【0077】
次に、第8実施例の排気浄化装置22の作用について説明する。本実施例の排気浄化装置22の遮断弁46の動作は本明細書にて説明するいずれかの実施例における遮断弁の制御に従って制御される。しかしながら、本実施例では、遮断弁46が閉弁されているときには、排気ガスは全てパティキュレートフィルタ43に流入するが、遮断弁46が開弁されているときには、排気ガスは全て酸化触媒55に流入する。もちろん、本実施例において、遮断弁46が閉弁されているときには、排気ガスが全てパティキュレートフィルタ43に流入し、一方、遮断弁46が開弁されているときには、排気ガスの一部が酸化触媒55に流入すると共に、残りの排気ガスがパティキュレートフィルタ43に流入するようにしてもよい。
【0078】
本実施例によれば、遮断弁46が開弁せしめられて、排気ガスがバイパス通路45を介してパティキュレートフィルタ43をバイパスせしめられるときに、バイパス通路45に流入した排気ガス中のHCおよびCOが酸化触媒55によって酸化浄化される。したがって、排気浄化装置22下流へと流出する排気ガス中のHCおよびCOの量は少なく維持されている。すなわち、本実施例によれば、排気浄化装置22の排気浄化率は全体として高く維持されている。
【0079】
もちろん、酸化触媒55に起因する排気抵抗はパティキュレートフィルタ43に起因する排気抵抗に比べて格段に低いので、遮断弁46が開弁されて排気ガスがバイパス通路45内に流入するようにされたときには、排気浄化装置22に起因する排気抵抗は低く維持されている。
【0080】
もちろん、本実施例の酸化触媒55の代わりに、酸化触媒55と同じ構造を有するパティキュレートフィルタをバイパス通路45に配置してもよい。すなわち、流入した排気ガスが隔壁を通ることなく、排気流通路のみを通って流出するように構成したパティキュレートフィルタを酸化触媒55の代わりに配置してもよい。このように構成されたパティキュレートフィルタに起因する排気抵抗はパティキュレートフィルタ43に起因する排気抵抗に比べて格段に低くなる。
【0081】
次に、第9の実施例の排気浄化装置について説明する。図14に第9実施例の排気浄化装置を示した。第9実施例の排気浄化装置22では、排気管20にパティキュレートフィルタ43が配置されている。また、バイパス通路45はパティキュレートフィルタ43内に形成されている。すなわち、図15はパティキュレートフィルタ43を示す図であり、図15(A)はパティキュレートフィルタの端面図であり、図15(B)はパティキュレートフィルタの縦断面図であるが、バイパス通45はパティキュレートフィルタ43の中央を上流から下流へと延びるように形成されている。すなわち、バイパス通路45はパティキュレートフィルタ43内に形成されると共に、パティキュレートフィルタ43の排気流通路50,51と平行をなして延びる。
【0082】
また、バイパス通路45の下流端に遮断弁46が取り付けられている。遮断弁46はバイパス通路45を閉弁するように図示していない付勢手段によって付勢されている。そして、遮断弁46を閉弁するように付勢する付勢力は、例えば、第1の実施例と同様に、排気浄化装置22に流入する排気ガスの圧力が所定の圧力になったときに、開弁するように設定されている。
【0083】
もちろん、遮断弁46がステップモータによって開弁せしめられたり閉弁せしめられたりするように本実施例の排気浄化装置を構成してもよい。
【0084】
次に、第10の実施例の排気浄化装置について説明する。第10の実施例の排気浄化装置の構成は第2の実施例の排気浄化装置の構成と同じであるので、構成の説明は省略し、図16を参照して本実施例の遮断弁の制御についてのみ説明する。図16(A)は要求負荷Lの時間変化を示し、図16(B)は内燃機関から排出される微粒子量(排出微粒子量)PMの時間変化を示し、図16(C)は遮断弁46の動作を示す。
【0085】
図16では、時刻t1以前において要求負荷Lが所定値Lthより小さく、時刻t1において要求負荷Lが所定値Lthを超える場合を示している。時刻t1以前においては、要求負荷Lが所定値Lthよりも小さいので、成層燃焼が実行されている。したがって、時刻t1以前においては、排出微粒子量PMは比較的多い。そして、時刻t1以前においては、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量を低く維持するために、図16(C)に示したように、遮断弁46は閉弁されている。
【0086】
例えば加速のために要求負荷Lが増大し、時刻t1において要求負荷Lが所定値Lthを超えると、一時的に、排出微粒子量PMも増大する。ここで、要求負荷Lが所定値Lthを超えたときには、均質燃焼が実行される。上述したように、均質燃焼が実行されているときには、排出微粒子量PMは比較的少なくなるが、本実施例のように、要求負荷Lが急激に増大せしめられたときには、要求負荷Lが増大すると、排出微粒子量PMは一時的に増大する。そして、要求負荷Lが所定値Lthを超えた状態が続くと、排出微粒子量PMは比較的低い量となる。
【0087】
ここで、第2の実施例の排気浄化装置によれば、時刻t1において要求負荷Lが所定値Lthを超え、内燃機関の燃焼形態が成層燃焼から均質燃焼に切り換えられたときに、図16(C)に示したように、遮断弁46が或る一定の開弁速度にて所定の開弁度合いにまで開弁せしめられる。
【0088】
ところがこの場合、遮断弁46が開弁せしめられたときに排出微粒子量PMが一気に増大しており、したがって、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が一気に増大してしまう。
【0089】
そこで、本実施例では、図16(D)〜(F)に示したように、遮断弁46が開弁せしめられる。すなわち、図16(D)に示した実施例では、要求負荷Lが所定値Lthを超え、内燃機関の燃焼形態が成層燃焼から均質燃焼に切り換えられたとしても、期間aの間、遮断弁46を開弁するのを待機し、期間aが経過したときに遮断弁46を開弁するようにする。これによれば、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が低く維持される。
【0090】
また、図16(E)に示した実施例では、要求負荷Lが所定値Lthを超え、内燃機関の燃焼形態が成層燃焼から均質燃焼に切り換えられたとき、すなわち、時刻t1に遮断弁46を開弁するが、期間bの間においては、図16(C)での遮断弁46の開弁速度よりも遅い開弁速度にて遮断弁46を開弁し、期間bが経過したときに、図16(C)での遮断弁46の開弁速度と同じ開弁速度にて遮断弁46を所定の開弁度合いまで開弁するようにする。これによれば、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が低く維持される。
【0091】
さらに、図16(F)に示した実施例では、要求負荷Lが所定値Lthを超え、内燃機関の燃焼形態が成層燃焼から均質燃焼に切り換えられたとき、すなわち、時刻t1に遮断弁46を開弁するが、図16(F)の期間cにおいて、図16(C)での遮断弁46の開弁速度よりも遅い開弁速度にて遮断弁46を所定の開弁度合いまで開弁するようにする。これによれば、排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量が低く維持される。
【0092】
なお、第10実施例において、図16(D)に示されている期間aは、排出微粒子量PM、または、遮断弁46を開弁したときに排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量に応じて適宜決定される。また、第10実施例において、図16(E)および(F)に示されている期間bおよびcにおける遮断弁46の開弁速度も、排出微粒子量PM、または、遮断弁46を開弁したときに排気浄化装置22下流へ流出する微粒子の量に応じて適宜決定される。
【0093】
次に、第11の実施例の排気浄化装置について説明する。第11実施例の排気浄化装置の構成は以下で説明する事項を除いて、第2実施例の排気浄化装置の構成と同様である。
【0094】
内燃機関の運転が開始されたとき、すなわち、機関始動時においては、内燃機関から比較的多量の未燃HCが排出される。このとき要求負荷Lが高く、遮断弁46が開弁され、排気ガスがパティキュレートフィルタ43をバイパスすると、排気浄化装置22下流に多量の未燃HCが流出することになり、好ましくない。本実施例の目的は、こうした機関始動時において排気浄化装置22下流へ流出する未燃HCの量を少なく維持することにある。
【0095】
すなわち、本実施例では、未燃HCを吸着することができるHC吸着剤をパティキュレートフィルタ43に担持させる。本実施例のHC吸着剤はその温度が或る一定温度よりも低いときにはHCを吸着することで捕捉し、その温度が一定温度よりも高くなると捕捉しているHCを放出することができるタイプのHC吸着剤である。このHC吸着剤としては、ゼオライト、モルデナイト、セピライト等がある。放出されたHCはパティキュレートフィルタ43において酸化浄化される。
【0096】
したがって本実施例によれば、機関始動時において、要求負荷Lに係わらず、遮断弁46を閉弁しておくことによって、内燃機関から排出された未燃HCはパティキュレートフィルタ43に担持されているHC吸着剤に吸着する。このため、排気浄化装置22下流へ流出する未燃HCの量が少なく維持される。
【0097】
内燃機関の運転が始動されてから一定期間が経過すると、パティキュレートフィルタ43の温度が上昇して一定温度に達するので、HC吸着剤に吸着されている未燃HCは酸化浄化される。
【0098】
ところが、パティキュレートフィルタ43の温度が急激に上昇して一定温度に達し、さらに、単位時間当たりにパティキュレートフィルタ43に流入する排気ガスの量が比較的多いと、HC吸着剤に吸着されている未燃HCは一気に吸着剤から解放されてしまう。この場合、未燃HCはHC吸着剤によって酸化浄化されずにパティキュレートフィルタ43から下流へと流出してしまう。
【0099】
そこで本実施例では、上述したように、機関始動時に遮断弁46を閉弁し、内燃機関から排出される未燃HCをHC吸着剤によって吸着して保持させると共に、パティキュレートフィルタ43の温度が一定温度にまで上昇したときには、遮断弁46を開弁して、パティキュレートフィルタ43に流入する排気ガスの量を少なくするようにする。そして、遮断弁46を開弁してから所定の時間が経過したときに、本明細書にて説明する他の実施例における遮断弁46の動作制御が実行されるようにする。
【0100】
これによれば、内燃機関の運転が始動されてからパティキュレートフィルタ43の温度が一定温度に達するまでは、遮断弁46が閉弁せしめられ、パティキュレートフィルタ43に担持されているHC吸着剤によって未燃HCが吸着される。このため、排気浄化装置22下流へ流出する未燃HCの量が少なく維持される。一方、パティキュレートフィルタ43の温度が一定温度に達したときには、遮断弁46が開弁せしめられ、パティキュレートフィルタ43に流入する排気ガスの量が少なく維持され、HC吸着剤に吸着されている未燃HCが酸化浄化されることなく排気浄化装置22下流へ流出することが抑制されつつ、HC吸着剤に吸着されている未燃HCが酸化浄化される。このため、排気浄化装置22下流へ流出する未燃HCの量が少なく維持される。
【0101】
なお、パティキュレートフィルタ43の温度が一定温度に達したときには、単位時間当たりに内燃機関から排出される未燃HCの量は既に比較的少なくなっている。
【0102】
第11実施例の排気浄化装置22において、機関始動時に遮断弁46の動作を制御するために実行されるフローチャートを図17に示した。初めにステップ10において、機関始動時フラグFがリセットされている(F=0)か否かが判別される。この機関始動時フラグFは内燃機関が始動されるとリセットされ、一方、機関始動後に初めて遮断弁46が開弁せしめられたときにセットされる。
【0103】
さて、ステップ10において、F=0であると判別されたときには、ステップ11に進んで、パティキュレートフィルタ43の温度TFが一定温度TFthよりも高い(TF>TFth)か否かが判別される。上述したように、機関始動時フラグFは内燃機関が始動されるとリセットされるので、内燃機関が始動された直後にはルーチンはステップ11に進むこととなる。
【0104】
ステップ11において、TF>TFthであると判別されたときには、ルーチンはステップ12に進んで、遮断弁46が開弁せしめられ、次いで、ステップ13において、機関始動時フラグFがセットされる。したがって、いったんパティキュレートフィルタ43の温度が一定温度よりも高くなって遮断弁46が開弁せしめられた後においては、ステップ10において、F=1であると判別されることとなる。
【0105】
一方、ステップ11において、TF≦TFthであると判別されたときには、ルーチンはステップ14に進んで、遮断弁46が閉弁せしめられる。したがって、本フローチャートによれば、ステップ13において、機関始動時フラグFがセットされるまでは、遮断弁46は閉弁された状態に維持される。
【0106】
次に、第12の実施例の排気浄化装置について説明する。第12実施例の排気浄化装置22は図18に示されている。本実施例の排気浄化装置22では、パティキュレートフィルタ43を収容するためのケーシング23内にバイパス通路45が形成されている。バイパス通路45内には遮断弁46が配置されている。差46にはステップモータ47が接続される。ステップモータ47は対応する駆動回路38を介して出力ポート36に接続される。
【0107】
本実施例の排気浄化装置22においては、バイパス通路45がケーシング23内に形成されているので、排気浄化装置22全体の寸法が小さくなるという利点がある。なお、本実施例の遮断弁46の動作制御としては、本明細書にて説明する他の実施例における制御が適用される。
【0108】
次に、第13の実施例の排気浄化装置について説明する。第13実施例の排気浄化装置22は図19に示されている。本実施例では、消音器58が排気浄化装置22となっている。消音器58は、排気流入管70と、排気流出管71とを具備する。また、消音器58内には、第1室72と、第2室73と、第3室74とが形成されている。
【0109】
排気流入管70は外部から第1室72を通って第2室73まで延びる。排気流入管70の上流端開口は排気管20に接続されている。一方、排気流入管70の下流端開口は第2室73内に開口している。また、排気流入管70はその側壁に多数の孔を備える。これら孔は第1室72内に開口している。さらに、排気流出管71は第3室74から第2室72を通って外部まで延びる。排気流出管71の上流端開口は第3室74内に開口している。一方、排気流出管71の下流端開口は排気管20に接続されている。
【0110】
さらに、消音器58内には、バイパス通路45が第2室73から第3室74まで延びるように形成されている。バイパス通路45の上流端開口は第2室73内に開口している。一方、バイパス通路45の下流端開口は第3室74内に開口している。さらに、バイパス通路45の下流端開口に遮断弁46が取り付けられている。遮断弁46は第1の実施例と同様に閉弁するように付勢されており、第1室73内の排気ガスの圧力が或る一定の圧力になったときに、排気ガスの圧力によって開弁せしめられる。
【0111】
さらに、消音器58内には、パティキュレートフィルタ43が第1室72から第3室74に延びるように配置されている。パティキュレートフィルタ43の上流側端面は第1室72内に位置する。一方、パティキュレートフィルタ43の下流側端面は第3室74内に位置する。
【0112】
本実施例では、消音器58、すなわち、排気浄化装置22内に流入する排気ガスの圧力が或る所定圧力よりも低いときには、遮断弁46が閉弁している。このときには、図19(A)の矢印で示したように、排気ガスは全て排気流入管70の多数の孔を介して第1室72内に流出し、パティキュレートフィルタ43を介して第3室74に流入する。そしてその後、第3室74内の排気ガスは排気流出管71を介して下流へと放出される。
【0113】
一方、排気浄化装置22内に流入する排気ガスの圧力が或る所定圧力よりも高くなったときには、遮断弁46が開弁する。このときには、図19(B)の矢印で示したように、一部の排気ガスが排気流入管70の下流端開口から第2室73に流入する。第2室73に流入した排気ガスはバイパス通路45を介して第3室73に流入する。一方、残りの排気ガスは排気流入管70の多数の小孔を介して第1室72内に流出し、パティキュレートフィルタ43を介して第3室74に流入する。第3室74内の排気ガスは排気流出管71を介して下流へと放出される。
【0114】
本実施例によれば、消音器58内に排気浄化装置22が形成されるので、排気浄化装置22の寸法が小さくなる。なお、本実施例の遮断弁46の動作は第1実施例の遮断弁の動作と同様である。
【0115】
次に、第14の実施例の排気浄化装置について説明する。第14実施例の排気浄化装置22は図20に示されている。図20(A)を参照すると、排気浄化装置22では、排気管20から第1の排気枝管20aと第2の排気枝管20bとに分岐している。これら第1排気枝管20aと第2排気枝管20bとはパティキュレートフィルタ43を介して接続される。云い方を換えれば、パティキュレートフィルタ43は第1排気枝管20aと第2排気枝管20bとによって形成されるループ状の排気通路内に配置されている。
【0116】
第1排気枝管20aおよび第2排気枝管20bとが分岐している排気枝管分岐領域において、排気管20内に遮断弁46が配置されている。遮断弁46にはステップモータ47が接続される。ステップモータ47は対応する駆動回路38を介して出力ポート36に接続される。
【0117】
さて、遮断弁46が図20(A)に示されている第1動作位置に位置決めされると、排気ガスは排気管20から第1排気枝管20aに流入する。そして、排気ガスはパティキュレートフィルタ43を介して第2排気枝管20bに流出する。さらに、排気ガスは遮断弁46が配置されている排気枝管分岐領域にて排気管20内に流入する。
【0118】
一方、遮断弁46が図20(B)に示されている第2動作位置に位置決めされると、排気ガスは排気管20から第2排気枝管20bに流入する。そして、排気ガスはパティキュレートフィルタ43を介して第1排気枝管20aに流出する。さらに、排気ガスは遮断弁46が配置されている排気枝管分岐領域にて排気管20内に流入する。
【0119】
したがって、遮断弁46の動作位置を図20(A)に示した第1動作位置と図20(B)に示した第2動作位置との間で切り換えることによって、パティキュレートフィルタ43に流入する排気ガスの向きが逆転せしめられる。こうした遮断弁46の動作位置の切換を定期的に実行することによって、パティキュレートフィルタ43に堆積している微粒子をパティキュレートフィルタ43内にて流動させることができる。そしてこれによれば、後述する活性酸素生成剤によって生成される活性酸素による微粒子の酸化除去が促進される。
【0120】
ところで、遮断弁46の動作位置が図20(C)に示されている中立動作位置に位置決めされると、排気ガスは第1排気枝管20aおよび第2排気枝管20bにはほとんど流入せず、ほとんど全ての排気ガスが排気枝管分岐領域下流の排気管20に流入する。すなわち、この場合、排気ガスはパティキュレートフィルタ43をバイパスすることとなる。
【0121】
本実施例では、上述した他の実施例において、遮断弁46が閉弁せしめられるべきときには、遮断弁46は第1動作位置または第2動作位置に位置決めされ、或いは、第1動作位置と第2動作位置とに交互に位置決めされる。一方、本実施例では、上述した他の実施例において、遮断弁46が開弁せしめられるべきときには、遮断弁46は中立動作位置に位置決めされる。
【0122】
ところで、上述したように、パティキュレートフィルタ43には微粒子を輝炎を発することなく連続的に酸化除去するために活性酸素生成剤が担持されている。最後にこの活性酸素生成剤について説明する。
【0123】
上述した実施例では、貴金属触媒として白金Ptが用いられ、活性酸素生成剤としてカリウムK、ナトリウムNa、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRbのようなアルカリ金属、バリウムBa、カルシウムCa、ストロンチウムSrのようなアルカリ土類金属、ランタンLa、イットリウムY、セリウムCeのような希土類、鉄Feのような遷移金属、およびスズSnのような炭素族元素から選ばれた少なくとも一つが用いられる。
【0124】
また、活性酸素生成剤としては、カルシウムCaよりもイオン化傾向の高いアルカリ金属またはアルカリ土類金属、すなわち、カリウムK、リチウムLi、セシウムCs、ルビジウムRb、バリウムBa、ストロンチウムSrを用いることが好ましい。
【0125】
次に、パティキュレートフィルタ43による微粒子除去作用について、担体上に白金PtおよびカリウムKを担持させた場合を例にとって説明するが、他の貴金属、アルカリ金属、アルカリ土類金属、希土類、遷移金属を用いても同様な微粒子除去作用が行われる。
【0126】
吸気通路および燃焼室5内に供給された空気と燃料との比を排気ガスの空燃比と称したときに、排気ガスの空燃比がリーンであるときには、パティキュレートフィルタ43に流入する排気ガスは多量の過剰空気を含んでいる。また、燃焼室5内における空燃比がリーンであるときには、燃焼室5内ではNOが発生する。したがって、排気ガス中にはNOが含まれている。また、燃料中には硫黄成分Sが含まれており、この硫黄成分Sは燃焼室5内で酸素と反応してSO2となる。したがって、排気ガス中にはSO2が含まれている。このため過剰酸素、NOおよびSO2を含んだ排気ガスがパティキュレートフィルタ43の排気ガス流入通路50内に流入することになる。
【0127】
図21(A)および(B)は排気ガス流入通路50の周壁面上に形成された担体層の表面の拡大図を模式的に表わしている。なお、図21(A)および(B)において、60は白金Ptの粒子を示し、61はカリウムKを含んでいる活性酸素生成剤を示している。
【0128】
上述したように、排気ガス中に多量の過剰酸素が含まれている場合、排気ガスがパティキュレートフィルタ43の排気ガス流入通路50内に流入すると、図21(A)に示したように、これら酸素O2がO2 -またはO2-の形で白金Ptの表面に付着する。一方、排気ガス中のNOは白金Ptの表面上でO2 -またはO2-と反応し、NO2となる(2NO+O2→2NO2)。次いで、生成されたNO2の一部は白金Pt上で酸化されつつ活性酸素生成剤61内に保持され、図21(A)に示したように、カリウムKと結合しながら硝酸イオンNO3 -の形で活性酸素生成剤61内に拡散し、硝酸カリウムKNO3を生成する。すなわち、結果的には、排気ガス中の酸素が硝酸カリウムKNO3の形で活性酸素生成剤61内に保持される。
【0129】
一方、上述したように、排気ガス中にSO2が含まれている場合、このSO2もNOと同様なメカニズムによって活性酸素生成剤61内に保持される。すなわち、上述したように、酸素O2がO2 -またはO2-の形で白金Ptの表面に付着しており、排気ガス中のSO2は白金Ptの表面でO2 -またはO2-と反応してSO3となる。次いで、生成されたSO3の一部は白金Pt上でさらに酸化されつつ活性酸素生成剤61内に保持され、カリウムKと結合しながら硫酸イオンSO4 2-の形で活性酸素生成剤61内に拡散し、硫酸カリウムK2SO4を生成する。すなわち、結果的には、排気ガス中の酸素が硫酸カリウムK2SO4の形で活性酸素生成剤61内に保持される。
【0130】
一方、燃焼室5内においてカーボンCからなる微粒子が生成される場合、排気ガス中にはこれら微粒子が含まれている。排気ガス中に含まれているこれら微粒子は排気ガスがパティキュレートフィルタ43の排気ガス流入通路50内を流れているとき、或いは、隔壁54の細孔内を通過するときに、図21(B)において62で示したように担体層の表面、例えば、活性酸素生成剤61の表面上に接触し、付着する。
【0131】
このように微粒子62が活性酸素生成剤61の表面上に付着すると、微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面では酸素濃度が低下する。酸素濃度が低下すると酸素濃度の高い活性酸素生成剤61内との間で濃度差が生じ、斯くして、活性酸素生成剤61内の酸素が微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に向けて移動しようとする。その結果、活性酸素生成剤61内に形成されている硝酸カリウムKNO3がカリウムKと酸素OとNOとに分解され、酸素Oが微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に向かい、その一方で、NOが活性酸素生成剤61から外部に放出される。外部に放出されたNOは下流側の白金Pt上において酸化され、再び活性酸素生成剤61内に保持される。
【0132】
また、このとき活性酸素生成剤61内に形成されている硫酸カリウムK2SO4もカリウムKと酸素OとSO2とに分解され、酸素Oが微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に向かい、その一方で、SO2が活性酸素生成剤61から外部に放出される。外部に放出されたSO2は下流側の白金Pt上において酸化され、再び活性酸素生成剤61内に保持される。ただし、硫酸カリウムK2SO4は安定で分解しづらいので硫酸カリウムK2SO4は硝酸カリウムKNO3よりも酸素を放出しづらい。
【0133】
ところで、微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に向かう酸素Oは硝酸カリウムKNO3や硫酸カリウムK2SO4のような化合物から分解された酸素である。このように化合物から分解された酸素Oは不対電子を有しており、極めて高い反応性を有する。したがって、微粒子62と活性酸素生成剤61との接触面に向かう酸素は活性酸素Oとなっている。同様に、活性酸素生成剤61におけるNOと酸素との反応過程、或いは、SO2と酸素との反応過程にて生成される酸素も活性酸素となっている。すなわち、活性酸素生成剤61がNOを硝酸イオンNO3 -の形で保持するとき、或いは、SO2を硫酸イオンSO4 2-の形で保持するときにも、活性な酸素を生成する。
【0134】
これら活性酸素Oが微粒子62に接触すると、微粒子62は短時間(数秒〜数十分)のうちに輝炎を発することなく酸化せしめられ、微粒子62は完全に消滅する。したがって、微粒子62がパティキュレートフィルタ43上に堆積することはほとんどない。すなわち、パティキュレートフィルタ43には酸化触媒が担持されていることとなる。
【0135】
従来のようにパティキュレートフィルタ43上に積層状に堆積した微粒子を燃焼によって除去する場合には、パティキュレートフィルタ43が赤熱し、微粒子は火炎を伴って燃焼する。このような火炎を伴う燃焼は高温でないと持続しない。したがって、このような火炎を伴う燃焼を持続させるためには、パティキュレートフィルタ43の温度を高温に維持しなければならない。
【0136】
これに対して本発明では、上述したように、微粒子62は輝炎を発することなく酸化せしめられる。このとき、パティキュレートフィルタ43の表面が赤熱することもない。云い換えると、本発明では従来に比べてかなり低い温度でもって微粒子62が酸化除去せしめられている。したがって、本発明による輝炎を発しない微粒子62の酸化による微粒子除去作用は火炎を伴う従来の燃焼による微粒子除去作用と全く異なっている。
【0137】
ところで白金Ptおよび活性酸素生成剤61の活性度はパティキュレートフィルタ43の温度に依存する。したがって、パティキュレートフィルタ43において単位時間当りに輝炎を発することなく最大限に酸化除去可能な微粒子の量(酸化除去可能微粒子量)はパティキュレートフィルタ43の温度に依存して変化する。図22にパティキュレートフィルタ43の酸化除去可能微粒子量を示した。
【0138】
図22の実線がパティキュレートフィルタ43の温度(以下、フィルタ温度と称す)TFに応じて変化する酸化除去可能微粒子量Gを示している。単位時間当りにパティキュレートフィルタ43に流入する微粒子の量を流入微粒子量Mと称すると、この流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子Gよりも少ないとき、すなわち、図22の領域Iにあるときにはパティキュレートフィルタ43に流入した全ての微粒子がパティキュレートフィルタ43に接触すると、短時間(数秒から数十分)のうちにパティキュレートフィルタ43上において輝炎を発することなく酸化除去せしめられる。
【0139】
これに対して、流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも多いとき、すなわち、図22の領域IIにあるときには、全ての微粒子を酸化するには活性酸素量が不足している。図23(A)〜(C)はこのような場合の微粒子の酸化の様子を示している。すなわち、全ての微粒子を酸化するには活性酸素量が不足している場合には、図23(A)に示したように、微粒子62が活性酸素生成剤61上に付着すると、微粒子62の一部のみが酸化され、十分に酸化されなかった微粒子部分が担体層上に残留する。次いで、活性酸素量が不足している状態が継続すると、次から次へと酸化されなかった微粒子部分が担体層上に残留し、その結果、図23(B)に示したように、担体層の表面が残留微粒子部分63により覆われるようになる。
【0140】
担体層の表面が残留微粒子部分63によって覆われてしまうと、白金PtによるNO,SO2の酸化作用、および活性酸素生成剤61による活性酸素の生成作用が行われづらくなり、しかも、これら酸化作用および生成作用が行われたとしても、残留微粒子部分63の大部分は白金Ptから離れており、したがって、白金Ptの酸化作用を受けづらくなっている。このため、残留微粒子部分63は酸化されることなくそのまま残り、次に、この残留微粒子部分63上に堆積した微粒子64も、同様の理由から、酸化されることなくそのまま残る。斯くして、図23(C)に示したように、残留微粒子部分63の上に別の微粒子64が次から次へと堆積する。すなわち、微粒子が積層状に堆積することになる。
【0141】
このように微粒子が積層状に堆積すると、微粒子64はもはや活性酸素Oにより酸化されることがなく、したがって、この微粒子64上にさらに別の微粒子が次から次へと堆積する。すなわち、流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも多い状態が継続すると、パティキュレートフィルタ43上には微粒子が積層状に堆積し、斯くして排気ガス温を高温にするか、或いは、パティキュレートフィルタ43の温度自体を高温にしない限り、堆積した微粒子を着火燃焼させることができなくなる。
【0142】
このように図22の領域Iでは、微粒子はパティキュレートフィルタ43上において輝炎を発することなく短時間のうちに酸化せしめられ、図22の領域IIでは、微粒子がパティキュレートフィルタ43上に積層状に堆積する。したがって、微粒子がパティキュレートフィルタ43上に積層状に堆積しないようにするためには、流入微粒子量Mが常時、酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなっている必要がある。
【0143】
図22から判るように、本発明のパティキュレートフィルタ43ではフィルタ温度TFがかなり低くても微粒子を酸化させることが可能であり、したがって、流入微粒子量Mおよびフィルタ温度TFは流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも常時少なくなるように維持されている。このように流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも常時少ないと、パティキュレートフィルタ43上に微粒子がほとんど堆積せず、斯くして背圧がほとんど上昇しない。
【0144】
一方、前述したように、いったん微粒子がパティキュレートフィルタ43上において積層状に堆積すると、たとえ流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなったとしても、活性酸素Oにより微粒子を酸化させることは困難である。しかしながら、酸化されなかった微粒子部分が残留し始めているとき、すなわち、微粒子が一定限度以下しか堆積していないときに流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなれば、この残留微粒子部分は活性酸素Oにより輝炎を発することなく酸化除去される。
【0145】
ところで上述したように、いったん微粒子がパティキュレートフィルタ43上において積層状に堆積すると、たとえ流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなったとしても活性酸素Oにより微粒子を酸化させることは困難である。特に機関始動直後はパティキュレートフィルタ43の温度TFは低く、したがってこのときには流入微粒子量Mのほうが酸化除去可能微粒子量Gよりも多くなる。しかしながら、酸化されなかった微粒子部分が残留し始めているとき、すなわち、微粒子が一定限度以下しか堆積していないときに、流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなると、この残留微粒子部分は活性酸素Oにより輝炎を発することなく酸化除去される。
【0146】
したがって、本発明では、通常は、流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなっているが、流入微粒子量Mが一時的に酸化除去可能微粒子量Gより多くなったとしても、図23(B)に示したように担体層の表面が残留微粒子部分63により覆われないように、すなわち、流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gより少なくなったときに酸化除去しうる一定限度以下の量の微粒子しかパティキュレートフィルタ43上に積層しないように、流入微粒子量Mおよびフィルタ温度TFを維持するようにする。
【0147】
ところが、このように流入微粒子量Mおよびフィルタ温度TFを制御していたとしても、パティキュレートフィルタ43上に微粒子が積層状に堆積する場合がある。そこで本発明では、このような場合には、排気ガスの一部または全体の空燃比を一時的にリッチにすることによって、パティキュレートフィルタ43上に堆積した微粒子を輝炎を発することなく酸化させるようにする。
【0148】
すなわち、排気ガスの空燃比がリーンである状態が一定期間に亘って継続すると白金Pt上に酸素が多量に付着し、このために白金Ptの触媒作用が低下してしまう。ところが、排気ガスの空燃比をリッチにして排気ガス中の酸素濃度を低下させると、白金Ptから酸素が除去され、斯くして、白金Ptの触媒作用が回復する。これにより排気ガスの空燃比をリッチにすると活性酸素生成剤61から外部に活性酸素Oが一気に放出されやすくなる。斯くして、一気に放出された活性酸素Oにより堆積している微粒子が酸化されやすい状態に変質せしめられると共に微粒子が活性酸素により輝炎を発することなく燃焼除去される。斯くして、排気ガスの空燃比をリッチとすると全体として酸化除去可能微粒子量Gが増大する。
【0149】
なおこの場合、パティキュレートフィルタ43上において微粒子が積層状に堆積したときに排気ガスの空燃比をリッチにしてもよいし、微粒子が積層状に堆積しているか否かに係わらず周期的に排気ガスの空燃比をリッチにしてもよい。
【0150】
排気ガスの空燃比をリッチにする方法としては例えば機関負荷が比較的低いときにEGR率(EGRガス量/(吸入空気量+EGRガス量))が65パーセント以上となるようにスロットル弁17の開度およびEGR制御弁25の開度を制御し、このとき燃焼室5内における平均空燃比がリッチになるように噴射量を制御する方法を用いることができる。
【0151】
以上説明した内燃機関の運転制御ルーチンの一例を図24に示した。図24を参照するとまず初めにステップ100において燃焼室5内の平均空燃比をリッチにすべきか否かが判別される。燃焼室5内の平均空燃比をリッチにする必要がないときには流入微粒子量Mが酸化除去可能微粒子量Gよりも少なくなるようにステップ101においてスロットル弁17の開度が制御され、ステップ102においてEGR制御弁25の開度が制御され、ステップ103において燃料噴射量が制御される。
【0152】
一方、ステップ100において燃焼室5内の平均空燃比をリッチにすべきであると判別されたときにはEGR率が65パーセント以上になるようにステップ104においてスロットル弁17の開度が制御され、ステップ105においてEGR制御弁25の開度が制御され、燃焼室5内の平均空燃比がリッチとなるようにステップ106において燃料噴射量が制御される。
【0153】
【発明の効果】
本発明によれば、成層燃焼が実行されているときには、排気ガスが全てパティキュレートフィルタを介して排気浄化装置下流へ流出せしめられ、一方、均質燃焼が実行されているときには、少なくとも一部の排気ガスがパティキュレートフィルタをバイパスして排気浄化装置下流へと流出せしめられる。ここで、一般的に、成層燃焼が実行されているときには、排気浄化装置に流入する排気ガス中の微粒子量は多く、一方、均質燃焼が実行されているときには、排気浄化装置に流入する排気ガス中の微粒子量は少ない。したがって、本発明によれば、排気浄化装置下流へ流出する微粒子の量が、全体として、できるだけ少なく維持され、且つ、排気浄化装置に起因する排気抵抗が、全体として、できるだけ低く維持される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排気浄化装置を備えた内燃機関の全体図である。
【図2】本発明の排気浄化装置を示す図である。
【図3】第1実施例の排気浄化装置の変更例を示す図である。
【図4】第一実施例の排気浄化装置の変更例を示す図である。
【図5】パティキュレートフィルタを示す図である。
【図6】内燃機関の運転制御に用いられるマップを示す図である。
【図7】排気ガスの圧力と内燃機関から排出される微粒子の量との関係を示す図である。
【図8】排気ガスの圧力と排気浄化装置下流へ流出する微粒子の量および排気浄化装置に起因する排気抵抗との関係を示す図である。
【図9】第2実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図10】第3実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図11】第4実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図12】第8実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図13】第8実施例の酸化触媒を示す図である。
【図14】第9実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図15】第9実施例のパティキュレートフィルタを示す図である。
【図16】第10実施例の排気浄化装置における遮断弁の動作を説明するための図である。
【図17】第11実施例の排気浄化装置において、機関始動時における遮断弁の制御を実行するためのフローチャートである。
【図18】第12実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図19】第13実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図20】第14実施例の排気浄化装置を示す図である。
【図21】パティキュレートフィルタの微粒子浄化作用を説明するための図である。
【図22】パティキュレートフィルタの温度と酸化除去可能微粒子量との関係を示す図である。
【図23】パティキュレートフィルタへの微粒子の堆積作用を説明するための図である。
【図24】パティキュレートフィルタにおいて微粒子を浄化するための内燃機関の運転制御を実行するためのフローチャートである。
【符号の説明】
1…機関本体
5…燃焼室
6…燃料噴射弁
6b…点火栓
22…排気浄化装置
43…パティキュレートフィルタ
45…バイパス通路
46…遮断弁
48…圧力センサ
49…微粒子センサ
55…酸化触媒[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to an exhaust emission control device for an internal combustion engine.
[0002]
[Prior art]
For example, Japanese Patent Laid-Open No. 2001-271629 discloses that a particulate filter for collecting particulates in exhaust gas discharged from an internal combustion engine is disposed in an engine exhaust passage. As the particulate filter, there is known a type having a plurality of exhaust gas passages extending along the engine exhaust passage and collecting particulates in the exhaust gas while the exhaust gas passes through the exhaust gas passage. However, in such a type of particulate filter, since the exhaust gas simply passes through the exhaust gas passage of the particulate filter, the particulate collection rate is relatively low. Therefore, in the particulate filter disclosed in the above publication, in order to improve the collection rate of the fine particles, the partition walls defining each exhaust gas passage are formed of a porous material, and among the adjacent exhaust gas passages, The downstream end opening of one of the exhaust gas passages is closed with a stopper, and the upstream end opening of the other exhaust gas passage is closed with a stopper, so that the exhaust gas flowing into the particulate filter always passes through the pores of the partition walls. It flows out from the curate filter.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
By the way, in the particulate filter described in the above publication, the exhaust gas always passes through the pores of the partition walls. Therefore, when this particulate filter is disposed in the engine exhaust passage, the exhaust resistance is not a little. That is, at least, there is a demand for an exhaust gas purification apparatus provided with the particulate filter described in the above publication to minimize the exhaust resistance caused by the exhaust gas purification apparatus. Therefore, an object of the present invention is to maintain an exhaust resistance caused by the exhaust purification device as low as possible in an exhaust purification device equipped with a particulate filter while keeping the amount of particulates flowing out downstream of the exhaust purification device as small as possible. There is.
[0004]
[Means for Solving the Problems]
In order to solve the above problems, in the first invention, a particulate filter disposed in the engine exhaust passage for collecting particulates in the exhaust gas discharged from the internal combustion engine, and the particulate filter are bypassed. A stratification comprising a bypass passage and a shut-off valve capable of shutting off the bypass passage, wherein the internal combustion engine injects fuel from the fuel injection valve so that the fuel exists only around the spark plug and burns the fuel. Combustion and homogeneous combustion in which fuel is injected from the fuel injection valve so that the fuel exists in the entire combustion chamber and this fuel is combusted can be selectively executed, and the required load is determined according to the engine speed. Exhaust purification that performs stratified combustion when it is smaller than the threshold value, and performs homogeneous combustion when the required load is larger than a threshold value that is determined according to the engine speed. In location, shut-off valve shuts off the bypass passage when the stratified combustion is being performed, the shut-off valve when the homogeneous combustion is performed so as to open the bypass passageEven when the homogeneous combustion is being performed, the shutoff valve shuts off the bypass passage when the pressure loss due to the particulate filter is smaller than a predetermined value.It is like that.
[0005]
In the second invention,A particulate filter disposed in the engine exhaust passage for collecting particulates in the exhaust gas discharged from the internal combustion engine, a bypass passage that bypasses the particulate filter, and a shutoff that can shut off the bypass passage Stratified combustion in which the internal combustion engine injects fuel from the fuel injection valve so that the fuel exists only around the spark plug and burns the fuel, and the fuel exists so that the fuel exists in the entire combustion chamber. It is possible to selectively execute homogeneous combustion in which fuel is injected from the injection valve and combusted. When the required load is smaller than a threshold value determined according to the engine speed, stratified combustion is executed, and the required load is reduced. When the stratified charge combustion is being performed in the exhaust emission control device configured to perform homogeneous combustion when it is larger than a threshold value determined according to the engine speed. When the shut-off valve shuts off the bypass passage and homogeneous combustion is being performed, the shut-off valve opens the bypass passage, and the internal combustion engine is cooled by cooling water, so that homogeneous combustion is performed. Even when the cooling water temperature is lower than the predetermined temperature, the shut-off valve shuts off the bypass passage.
[0006]
In the third invention,A particulate filter disposed in the engine exhaust passage for collecting particulates in the exhaust gas discharged from the internal combustion engine, a bypass passage that bypasses the particulate filter, and a shutoff that can shut off the bypass passage Stratified combustion in which the internal combustion engine injects fuel from the fuel injection valve so that the fuel exists only around the spark plug and burns the fuel, and the fuel exists so that the fuel exists in the entire combustion chamber. It is possible to selectively execute homogeneous combustion in which fuel is injected from the injection valve and combusted. When the required load is smaller than a threshold value determined according to the engine speed, stratified combustion is executed, and the required load is reduced. When the stratified charge combustion is being performed in the exhaust emission control device configured to perform homogeneous combustion when it is larger than a threshold value determined according to the engine speed. The shut-off valve shuts off the bypass passage, and when the homogeneous combustion is being performed, the shut-off valve opens the bypass passage, and a particulate amount detection means for detecting the amount of particulate discharged from the internal combustion engine is provided. Further, when the amount of fine particles detected by the fine particle amount detection means is larger than a predetermined amount, the shutoff valve shuts off the bypass passage even when homogeneous combustion is being performed. ing.
[0016]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, an exhaust emission control device of the present invention will be described with reference to the drawings. FIG. 1 is an overall view of an internal combustion engine to which an exhaust emission control device of the present invention is attached. Referring to FIG. 1, 1 is an engine body, 2 is a cylinder block, 3 is a cylinder head, 4 is a piston, 5 is a combustion chamber, 6 is an electrically controlled fuel injection valve, 6b is a spark plug, 7 is an intake valve, 8 Indicates an intake port, 9 indicates an exhaust valve, and 10 indicates an exhaust port. The
[0017]
A
[0018]
The
[0019]
On the other hand, each fuel injection valve 6 is connected to a fuel reservoir, so-called
[0020]
The
[0021]
Connected to the
[0022]
FIG. 2 shows an
[0023]
Further, in the
[0024]
The shut-off
[0025]
On the other hand, when the exhaust pressure becomes relatively high, the
[0026]
In the first embodiment, the shut-off
[0027]
FIG. 5 shows the
[0028]
The
[0029]
Further, the peripheral wall surfaces of the exhaust
[0030]
Next, basic operation control of the internal combustion engine to which the exhaust purification system of the first embodiment is attached will be described. The operation of the internal combustion engine here is controlled based on the map shown in FIG. That is, in FIG. 6, the horizontal axis is the engine speed Ne, the vertical axis is the required load L, and the operation of the internal combustion engine is controlled based on the engine speed Ne and the required load L. That is, in the region S where the engine speed Ne is relatively small and the required load L is relatively small as shown in FIG. 6, the fuel is injected from the fuel injection valve 6 so that the fuel exists only in the vicinity of the
[0031]
On the other hand, in the region H other than the region S shown in FIG. 6, the fuel is injected from the fuel injection valve 6 so that the fuel exists uniformly not only around the
[0032]
In other words, according to this embodiment, when the required load is smaller than the required load L determined according to the engine speed Ne, stratified combustion is executed, and the required load is determined according to the engine speed Ne. When it is larger than the load L, homogeneous combustion is executed. Note that the engine air-fuel ratio when stratified combustion is being executed is lean as a whole, and the engine air-fuel ratio when homogeneous combustion is being executed is lean or stoichiometric as a whole.
[0033]
Next, the exhaust emission control device of the first embodiment will be described in detail. As described above, all the exhaust gas flows into the
[0034]
That is, in order to reduce the amount of particulates flowing out downstream of the
[0035]
However, paying attention to the fact that there is a correlation between the amount of particulates produced and discharged in the combustion chamber 5 (hereinafter referred to as exhaust particulate amount) and the exhaust gas pressure (exhaust pressure), the shut-off valve By setting the exhaust pressure when the
[0036]
In the internal combustion engine of the present embodiment, there is a relationship shown in FIG. 7 between the exhaust pressure and the amount of discharged fine particles. That is, in FIG. 7, the horizontal axis indicates the exhaust pressure Pex and the vertical axis indicates the exhaust particulate amount M, but when the exhaust pressure Pex exceeds a certain pressure Pexth, the exhaust particulate amount M decreases rapidly. That is, if the region where the exhaust pressure Pex is lower than a certain pressure Pexth is referred to as a low exhaust pressure region, and the region where the exhaust pressure Pex is higher than a certain pressure Pexth is referred to as a high exhaust pressure region, There are more low exhaust pressure regions than atmospheric pressure regions.
[0037]
The reason why the amount M of exhaust particulates rapidly decreases at a certain pressure Pexth is that stratified combustion is performed when the exhaust pressure Pex is in the low exhaust pressure region, and the exhaust pressure Pex is in the high exhaust pressure region. This is because homogeneous combustion is being performed when inside. Next, the reason will be described in detail.
[0038]
The amount M of discharged fine particles increases as the fuel is difficult to burn completely. When stratified combustion is being performed, since the fuel is concentrated around the
[0039]
On the other hand, when the combustion mode is switched from stratified combustion to homogeneous combustion, the fuel is dispersed throughout the
[0040]
For these reasons, the relationship between the exhaust pressure Pex and the discharged particulate amount M is as shown in FIG.
[0041]
As shown in FIG. 7, the amount M of discharged particulate increases as the exhaust pressure increases in both the low exhaust pressure region and the high exhaust pressure region. That is, an increase in the exhaust pressure Pex indicates that the engine speed Ne or the required load L is increased, and thus indicates that the fuel injection amount is increased. Generally, as the fuel injection amount increases, the amount of fuel that does not burn completely increases. Therefore, as shown in FIG. 7, the exhaust particulate amount M increases as the exhaust pressure Pex increases.
[0042]
Now, in this embodiment, paying attention to the relationship shown in FIG. 7 between the exhaust pressure and the amount of discharged fine particles, when the exhaust pressure Pex exceeds a certain pressure Pexth, the
[0043]
Therefore, according to the present embodiment, the
[0044]
On the other hand, according to the present embodiment, the
[0045]
In summary, in this embodiment, as shown in FIG. 8 (A), the amount Md of particulates flowing out downstream of the
[0046]
Thus, according to the present embodiment, the amount of fine particles flowing out downstream of the
[0047]
As in the first embodiment, even if the
[0048]
FIG. 9 shows an
[0049]
Next, an exhaust emission control device according to a third embodiment will be described. As shown in FIG. 10, the
[0050]
In this embodiment, the
[0051]
In the present embodiment, when the homogeneous combustion is being executed and the exhaust pressure is lower than a predetermined pressure, the
[0052]
On the other hand, even when homogeneous combustion is being performed, the shut-off
[0053]
Next, an exhaust emission control device according to a fourth embodiment will be described. As shown in FIG. 11, the
[0054]
In this embodiment, when stratified combustion is being performed, the
[0055]
In the present embodiment, even when the homogeneous combustion is being performed, the
[0056]
On the other hand, when the homogeneous combustion is being performed and the amount of detected fine particles is smaller than a predetermined amount, the shut-off
[0057]
Next, an exhaust emission control device according to a fifth embodiment will be described. Since the configuration of the exhaust gas purification apparatus of the present embodiment is the same as the configuration of the exhaust gas purification apparatus of the second embodiment, the description of the configuration is omitted, and only the control of the shutoff valve will be described. In the fourth embodiment, the amount of fine particles in the exhaust gas is detected by the
[0058]
That is, generally, when the water temperature is low, the temperature in the
[0059]
According to the present embodiment, even when homogeneous combustion is being performed, the
[0060]
In the embodiment described in the present application, the operation state of the internal combustion engine is divided into an engine start operation region corresponding to a predetermined period from the start of the internal combustion engine and a normal operation region other than the engine start operation region. When the operation state of the internal combustion engine is in the normal operation region, the shut-off
[0061]
When the operation state of the internal combustion engine is in the engine start operation region, the temperature of the internal combustion engine is relatively low. Accordingly, since a relatively large amount of particulates are discharged from the internal combustion engine, the amount of particulates flowing out downstream of the
[0062]
Next, an exhaust emission control device according to a sixth embodiment will be described. Since the configuration of the exhaust purification system of the sixth embodiment is the same as that of the exhaust purification system of the second embodiment, description of the configuration will be omitted and only control of the shutoff valve will be described. In the sixth embodiment, the operation of the shut-off
[0063]
When it is determined that the homogeneous combustion is being executed and the actual engine output has not reached the target engine output, the shut-off
[0064]
On the other hand, even when the homogeneous combustion is being performed, if it is determined that the actual engine output has reached the target engine output, the
[0065]
Various specific means for determining whether or not the actual engine output has reached the target engine output can be considered. For example, the pressure of the exhaust gas upstream of the
[0066]
That is, when the pressure of the exhaust gas upstream of the
[0067]
Further, when the amount of air sucked into the
[0068]
Here, the pressure of the exhaust gas estimated from the amount of air taken into the
[0069]
Next, an exhaust emission control device according to a seventh embodiment will be described. Since the configuration of the exhaust purification system of the sixth embodiment is the same as that of the exhaust purification system of the second embodiment, description of the configuration will be omitted and only control of the shutoff valve will be described. In the seventh embodiment, the operation of the
[0070]
That is, the higher the degree of stratification, that is, the higher the degree that fuel is present around the
[0071]
On the other hand, when it is determined that the stratification degree is lower than a predetermined degree, the
[0072]
The degree of stratification is estimated based on, for example, the depression amount of the
[0073]
Next, an exhaust emission control device according to an eighth embodiment will be described. FIG. 12 shows an exhaust
[0074]
The
[0075]
FIG. 13 shows the
[0076]
As indicated by the arrow in FIG. 13B, the exhaust gas flows in the
[0077]
Next, the operation of the exhaust
[0078]
According to this embodiment, when the shut-off
[0079]
Of course, since the exhaust resistance caused by the
[0080]
Of course, instead of the
[0081]
Next, an exhaust emission control device according to a ninth embodiment will be described. FIG. 14 shows an exhaust emission control device according to the ninth embodiment. In the exhaust
[0082]
A
[0083]
Of course, the exhaust purification device of this embodiment may be configured such that the
[0084]
Next, an exhaust emission control device according to a tenth embodiment will be described. Since the configuration of the exhaust emission control device of the tenth embodiment is the same as the configuration of the exhaust emission control device of the second embodiment, the description of the configuration will be omitted, and the control of the shutoff valve of this embodiment will be described with reference to FIG. Only will be described. 16A shows the change over time in the required load L, FIG. 16B shows the change over time in the amount of particulates (exhaust particulates) PM discharged from the internal combustion engine, and FIG. Shows the operation.
[0085]
FIG. 16 shows a case where the required load L is smaller than the predetermined value Lth before time t1 and the required load L exceeds the predetermined value Lth at time t1. Before the time t1, the required load L is smaller than the predetermined value Lth, so stratified combustion is being performed. Therefore, before the time t1, the discharged particulate amount PM is relatively large. Before time t1, as shown in FIG. 16C, the
[0086]
For example, when the required load L increases due to acceleration and the required load L exceeds a predetermined value Lth at time t1, the discharged particulate amount PM also temporarily increases. Here, when the required load L exceeds a predetermined value Lth, homogeneous combustion is executed. As described above, when the homogeneous combustion is being performed, the amount PM of discharged particulates is relatively small. However, when the required load L is rapidly increased as in this embodiment, the required load L increases. The discharged particulate amount PM temporarily increases. If the state where the required load L exceeds the predetermined value Lth continues, the discharged particulate amount PM becomes a relatively low amount.
[0087]
Here, according to the exhaust gas purification apparatus of the second embodiment, when the required load L exceeds the predetermined value Lth at time t1, and the combustion mode of the internal combustion engine is switched from stratified combustion to homogeneous combustion, FIG. As shown in C), the shut-off
[0088]
However, in this case, when the shut-off
[0089]
Therefore, in this embodiment, as shown in FIGS. 16D to 16F, the
[0090]
In the embodiment shown in FIG. 16E, when the required load L exceeds a predetermined value Lth and the combustion mode of the internal combustion engine is switched from stratified combustion to homogeneous combustion, that is, at time t1, the shut-off
[0091]
Further, in the embodiment shown in FIG. 16F, when the required load L exceeds a predetermined value Lth and the combustion mode of the internal combustion engine is switched from stratified combustion to homogeneous combustion, that is, at time t1, the
[0092]
In the tenth embodiment, the period a shown in FIG. 16D corresponds to the amount PM of discharged particulates or the amount of particulates flowing out downstream of the
[0093]
Next, an exhaust emission control device according to an eleventh embodiment will be described. The configuration of the exhaust emission control device of the eleventh embodiment is the same as the configuration of the exhaust emission control device of the second embodiment except for the matters described below.
[0094]
When the operation of the internal combustion engine is started, that is, when the engine is started, a relatively large amount of unburned HC is discharged from the internal combustion engine. At this time, if the required load L is high, the
[0095]
That is, in this embodiment, the
[0096]
Therefore, according to this embodiment, when the engine is started, the unburned HC discharged from the internal combustion engine is carried by the
[0097]
When a certain period elapses after the operation of the internal combustion engine is started, the temperature of the
[0098]
However, if the temperature of the
[0099]
Therefore, in this embodiment, as described above, the
[0100]
According to this, the
[0101]
When the temperature of the
[0102]
FIG. 17 shows a flowchart executed to control the operation of the
[0103]
When it is determined at
[0104]
When it is determined at
[0105]
On the other hand, when it is determined in
[0106]
Next, an exhaust emission control device according to a twelfth embodiment will be described. An
[0107]
In the
[0108]
Next, an exhaust emission control device according to a thirteenth embodiment will be described. An
[0109]
The
[0110]
Further, a
[0111]
Further, the
[0112]
In the present embodiment, the
[0113]
On the other hand, when the pressure of the exhaust gas flowing into the
[0114]
According to this embodiment, since the
[0115]
Next, an exhaust emission control device according to a fourteenth embodiment will be described. The
[0116]
In the exhaust branch pipe branching region where the first
[0117]
When the
[0118]
On the other hand, when the shut-off
[0119]
Therefore, the exhaust gas flowing into the
[0120]
By the way, when the operation position of the
[0121]
In the present embodiment, in the other embodiments described above, when the shut-off
[0122]
By the way, as described above, the
[0123]
In the above-described embodiments, platinum Pt is used as the noble metal catalyst, and as the active oxygen generator, alkali metals such as potassium K, sodium Na, lithium Li, cesium Cs, and rubidium Rb, barium Ba, calcium Ca, and strontium Sr are used. At least one selected from alkaline earth metals, rare earths such as lanthanum La, yttrium Y, cerium Ce, transition metals such as iron Fe, and carbon group elements such as tin Sn is used.
[0124]
Further, as the active oxygen generator, it is preferable to use an alkali metal or alkaline earth metal having a higher ionization tendency than calcium Ca, that is, potassium K, lithium Li, cesium Cs, rubidium Rb, barium Ba, and strontium Sr.
[0125]
Next, the particulate removal action by the
[0126]
When the ratio of the air and fuel supplied into the intake passage and the
[0127]
FIGS. 21A and 21B schematically show enlarged views of the surface of the carrier layer formed on the peripheral wall surface of the exhaust
[0128]
As described above, when a large amount of excess oxygen is contained in the exhaust gas, when the exhaust gas flows into the exhaust
[0129]
On the other hand, as described above, SO gas is contained in the exhaust gas.2If SO is included, this SO2Is also held in the
[0130]
On the other hand, when fine particles made of carbon C are generated in the
[0131]
When the
[0132]
At this time, potassium sulfate K formed in the
[0133]
Incidentally, the oxygen O toward the contact surface between the
[0134]
When these active oxygens O come into contact with the
[0135]
When the particulates deposited in a layered manner on the
[0136]
On the other hand, in the present invention, as described above, the
[0137]
By the way, the activity of platinum Pt and the
[0138]
The solid line in FIG. 22 shows the amount G of fine particles that can be removed by oxidation, which changes according to the temperature TF of the particulate filter 43 (hereinafter referred to as filter temperature) TF. The amount of fine particles flowing into the
[0139]
On the other hand, when the amount M of inflowing particulates is larger than the amount G of particulates that can be removed by oxidation, that is, in the region II in FIG. 22, the amount of active oxygen is insufficient to oxidize all the particulates. FIGS. 23A to 23C show the state of oxidation of fine particles in such a case. That is, when the amount of active oxygen is insufficient to oxidize all the fine particles, as shown in FIG. 23A, when the
[0140]
If the surface of the carrier layer is covered with the residual
[0141]
When the fine particles are stacked in this manner, the
[0142]
As described above, in the region I in FIG. 22, the fine particles are oxidized on the
[0143]
As can be seen from FIG. 22, the
[0144]
On the other hand, as described above, once the fine particles are deposited in a laminated form on the
[0145]
By the way, as described above, once the fine particles are deposited on the
[0146]
Therefore, in the present invention, the inflowing particulate amount M is usually smaller than the oxidatively removable particulate amount G, but even if the inflowing particulate amount M temporarily exceeds the oxidatively removable particulate amount G, As shown in FIG. 23 (B), the carrier layer surface is not covered by the residual
[0147]
However, even if the inflowing particulate amount M and the filter temperature TF are controlled in this way, the particulates may be deposited on the
[0148]
That is, if the state in which the air-fuel ratio of the exhaust gas is lean continues for a certain period, a large amount of oxygen is deposited on the platinum Pt, and the catalytic action of the platinum Pt is reduced. However, if the air-fuel ratio of the exhaust gas is made rich to reduce the oxygen concentration in the exhaust gas, oxygen is removed from the platinum Pt, and thus the catalytic action of the platinum Pt is restored. Accordingly, when the air-fuel ratio of the exhaust gas is made rich, the active oxygen O is easily released from the
[0149]
In this case, the air-fuel ratio of the exhaust gas may be made rich when the particulates are deposited in a laminated form on the
[0150]
As a method for enriching the air-fuel ratio of the exhaust gas, for example, when the engine load is relatively low, the
[0151]
An example of the operation control routine of the internal combustion engine described above is shown in FIG. Referring to FIG. 24, first, at
[0152]
On the other hand, when it is determined in
[0153]
【The invention's effect】
According to the present invention, when stratified combustion is being performed, all exhaust gas is allowed to flow downstream of the exhaust purification device via the particulate filter, while when homogeneous combustion is being performed, at least some of the exhaust gas is exhausted. The gas bypasses the particulate filter and flows out downstream of the exhaust purification device. Here, generally, when stratified combustion is being performed, the amount of particulates in the exhaust gas flowing into the exhaust purification device is large, whereas when homogeneous combustion is being performed, the exhaust gas flowing into the exhaust purification device The amount of fine particles inside is small. Therefore, according to the present invention, the amount of particulates flowing out downstream of the exhaust purification device is maintained as small as possible as a whole, and the exhaust resistance due to the exhaust purification device is maintained as low as possible as a whole.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is an overall view of an internal combustion engine provided with an exhaust purification device of the present invention.
FIG. 2 is a view showing an exhaust emission control device of the present invention.
FIG. 3 is a view showing a modified example of the exhaust purification system of the first embodiment.
FIG. 4 is a view showing a modification of the exhaust emission control device of the first embodiment.
FIG. 5 is a diagram showing a particulate filter.
FIG. 6 is a diagram showing a map used for operation control of the internal combustion engine.
FIG. 7 is a diagram showing the relationship between the pressure of exhaust gas and the amount of fine particles discharged from an internal combustion engine.
FIG. 8 is a diagram showing the relationship between the pressure of exhaust gas, the amount of fine particles flowing out downstream of the exhaust purification device, and the exhaust resistance caused by the exhaust purification device.
FIG. 9 is a diagram showing an exhaust emission control device of a second embodiment.
FIG. 10 is a diagram showing an exhaust emission control device of a third embodiment.
FIG. 11 is a diagram showing an exhaust emission control device of a fourth embodiment.
FIG. 12 is a view showing an exhaust emission control device according to an eighth embodiment.
FIG. 13 is a diagram showing an oxidation catalyst according to an eighth embodiment.
FIG. 14 is a view showing an exhaust emission control device of a ninth embodiment.
FIG. 15 is a diagram illustrating a particulate filter according to a ninth embodiment.
FIG. 16 is a view for explaining the operation of the shut-off valve in the exhaust purification system of the tenth embodiment.
FIG. 17 is a flowchart for executing control of a shut-off valve at the time of engine start in the exhaust gas purification apparatus of the eleventh embodiment.
FIG. 18 is a view showing an exhaust emission control device of a twelfth embodiment.
FIG. 19 is a view showing an exhaust emission control device of a thirteenth embodiment.
FIG. 20 is a view showing an exhaust emission control device according to a fourteenth embodiment.
FIG. 21 is a diagram for explaining the particulate purification action of the particulate filter.
FIG. 22 is a graph showing the relationship between the temperature of a particulate filter and the amount of fine particles that can be removed by oxidation.
FIG. 23 is a view for explaining the action of depositing fine particles on the particulate filter.
FIG. 24 is a flowchart for executing operation control of an internal combustion engine for purifying particulates in a particulate filter.
[Explanation of symbols]
1 ... Engine body
5 ... Combustion chamber
6 ... Fuel injection valve
6b ... Spark plug
22 ... Exhaust gas purification device
43 ... Particulate filter
45. Bypass passage
46 ... Shut-off valve
48 ... Pressure sensor
49 ... Particulate sensor
55 ... Oxidation catalyst
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