JP4102141B2 - テラヘルツ波発生装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、周波数1THz(テラヘルツ)周辺の電磁波であるテラヘルツ波発生装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周波数1THz(テラヘルツ)周辺の電磁波領域(テラヘルツ波領域、例えばおよそ0.1THz〜100THz、あるいはさらにその周辺領域を含んだ広い周波数領域を指す)は、光波と電波の境界に位置する周波数領域であり、テラヘルツ波は、赤外の分光やイメージングへの応用等に有効である。例えば、周波数0.1THz〜100THz、波長3mm〜3μmの中・遠赤外光には、X線測定などとは異なり、生体にダメージを与えずにその透過イメージを取得できるという応用がある。また、ガス分析などへの分光応用も考えられる。
【0003】
このような周波数領域は、その発生装置や検出装置などの装置開発が比較的遅れており、技術面でも応用面でも未開拓の部分が多い。特に、テラヘルツ波を用いた各種の測定においては、テラヘルツ波領域内にあるどの波長で測定を行っても良い結果が得られる訳ではなく、それぞれの測定に適した波長のテラヘルツ波を用いる必要がある。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−235203号公報
【0005】
【非特許文献1】
阪井清美、「テラヘルツ時間領域分光法」、分光研究 50, p.261-273 (2001)
【0006】
【非特許文献2】
J.K.Ranka, R.S.Windeler, and A.J.Stentz, "Visible continuum generation in air-silica microstructure optical fibers with anomalous dispersion at 800 nm", Optics Letters 25, p.25-27 (2000)
【0007】
【非特許文献3】
神成文彦、武井信達、塩澤麻理子、「アダプティブ制御によるフェムト秒レーザーパルス整形と光励起過程への応用」、レーザー研究 28, p.479-485 (2000)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
特定の波長成分が増強されたテラヘルツ波を発生する方法としては、波形整形によって生成されたパルス列を励起光として用いる方法や、2波長の励起光を用いる方法などがある。しかしながら、特に、波長の短い領域においては、このような方法では、特定の波長成分のテラヘルツ波を効率的に発生させることは難しい。
【0009】
例えば、特開2000−235203号公報には、2波長発振レーザから供給される光を励起光としてテラヘルツ波を発生させるテラヘルツ波発生装置が記載されている。この発生装置では、特定の波長成分を有する遠赤外のテラヘルツ波を連続光(CW光)として発生させることができる。しかしながら、このような装置においては、テラヘルツ波が連続光であるため、そのピーク光強度を充分に大きくすることは難しい。したがって、テラヘルツ波を生体測定などに応用した場合、良好なS/N比で測定を行うことができないという問題があった。
【0010】
本発明は、以上の問題点を解決するためになされたものであり、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能なテラヘルツ波発生装置を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明によるテラヘルツ波発生装置は、(1)テラヘルツ波の発生に用いられる励起光を供給する励起光供給手段と、(2)入力された光の波長スペクトルを変換するスペクトル変換手段、及び波長スペクトルを制御するスペクトル制御手段を有し、励起光供給手段から供給された励起光を入力して、その波長スペクトルが励起光供給手段から供給された段階とは異なる励起光スペクトルに変形された励起光を生成するスペクトル生成手段と、(3)非線形光学結晶を有し、スペクトル生成手段で生成された励起光スペクトルを有する励起光を非線形光学結晶に入力して、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生手段とを備え、スペクトル生成手段において、スペクトル変換手段はフォトニック結晶ファイバであるとともに、スペクトル制御手段は波形整形器であり、励起光供給手段側から、フォトニック結晶ファイバ、波形整形器の順で配置されていることを特徴とする。
【0012】
上記したテラヘルツ波発生装置においては、レーザ光源などの励起光供給手段から、テラヘルツ波発生手段の非線形光学結晶へと入力される励起光について、スペクトル生成手段によってその波長スペクトルを変形する。そして、励起光供給手段から供給された段階での励起光とは異なる波長スペクトルを励起光スペクトルとして有する励起光を生成し、その励起光を非線形光学結晶に入力してテラヘルツ波を発生させている。
【0013】
このような構成によれば、非線形光学結晶で発生されるテラヘルツ波の波長分布を励起光スペクトルによって制御することができる。したがって、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、このような発生装置では、励起光をパルス光とすることによって、充分なピーク光強度を有するパルス状のテラヘルツ波を発生させることが可能である。
【0014】
ここで、スペクトル変換手段による波長スペクトルの変換とは、波長スペクトルに含まれている波長成分を波長変換等することによって、波長スペクトルを変形することをいう。また、スペクトル制御手段による波長スペクトルの制御とは、波長スペクトルに含まれている波長成分を選択等することによって、波長スペクトルを変形することをいう。
【0015】
また、スペクトル生成手段は、スペクトル変換手段またはスペクトル制御手段のいずれか一方、もしくは両方、あるいは複数のスペクトル変換手段またはスペクトル制御手段の組合せによって構成することができる。
【0016】
具体的には、スペクトル変換手段は、フォトニック結晶ファイバを有して構成されていることが好ましい。また、スペクトル制御手段は、波形整形器を有して構成されていることが好ましい。また、これら以外のスペクトル変換手段、スペクトル制御手段を用いても良い。
【0017】
また、テラヘルツ波発生装置は、テラヘルツ波発生手段で発生されたテラヘルツ波の一部を検出するテラヘルツ波検出手段を備え、テラヘルツ波検出手段によるテラヘルツ波の検出結果に基づいて、スペクトル制御手段による波長スペクトルの制御条件を設定または変更することを特徴とする。このようなフィードバック制御を行う構成とすることにより、非線形光学結晶で発生されるテラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。
【0018】
あるいは、テラヘルツ波発生手段で発生されたテラヘルツ波が照射される試料に対して設置された反応計測手段による試料での反応の計測結果に基づいて、スペクトル制御手段による波長スペクトルの制御条件を設定または変更する構成としても良い。このような構成によっても、非線形光学結晶で発生されるテラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、図面とともに本発明によるテラヘルツ波発生装置の好適な実施形態について詳細に説明する。なお、図面の説明においては同一要素には同一符号を付し、重複する説明を省略する。また、図面の寸法比率は、説明のものと必ずしも一致していない。
【0020】
図1は、本発明によるテラヘルツ波発生装置の第1実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5と、テラヘルツ波検出部6とを備えて構成されている。
【0021】
レーザ光源1は、テラヘルツ波の発生に用いられる励起光を供給する励起光供給手段である。レーザ光源1としては、例えば、フェムト秒(fs)パルスレーザ光を励起光として出力するフェムト秒パルスレーザ光源が用いられる。また、励起光は、好ましくは、ある程度広がった波長スペクトルを有する。
【0022】
レーザ光源1から供給される励起光に対し、テラヘルツ波発生部5は、非線形光学結晶50を有して構成されている。非線形光学結晶50としては、例えば、2次の非線形感受率が高い電気光学結晶(EO結晶:Electro-Optical Crystal)が用いられる。
【0023】
レーザ光源1からのパルス励起光が非線形光学結晶50へと入力されると、非線形光学結晶50において光整流作用が生じる。このとき、広がった波長スペクトル内にあるパルス励起光の各周波数成分(波長成分)により、差の周波数成分に対応するテラヘルツ波が発生する(例えば、文献「阪井清美、分光研究、50, p.261 (2001)」参照)。なお、光整流作用は、2次の受動非線形光学効果である差周波混合で、入射する光の周波数差を近付けた場合に相当する。また、非線形光学結晶50において発生されるテラヘルツ波は、例えば、周波数0.1THz〜100THz、波長3mm〜3μmの中・遠赤外光である。
【0024】
図1に示したテラヘルツ波発生装置においては、レーザ光源1とテラヘルツ波発生部5との間に、スペクトル生成部2が設置されている。スペクトル生成部2は、スペクトル変換部3、またはスペクトル制御部4の少なくとも一方を有して構成される。そして、スペクトル生成部2は、レーザ光源1から供給されたパルス励起光を入力して、その波長スペクトルが所定の励起光スペクトルに変形された励起光を生成する。
【0025】
ここで、スペクトル変換部3は、入力された光の波長スペクトル(周波数スペクトル)を変換する変換手段である。スペクトル変換部3による波長スペクトルの変換とは、波長スペクトルに含まれている波長成分に対して波長変換等を行うことによって、波長スペクトルを変形することをいう。このスペクトル変換部3としては、具体的には例えば、フォトニック結晶ファイバ、ホローファイバ、テーパードファイバ、ノッチフィルタ、バンドパスフィルタなどを適用することができる。
【0026】
また、スペクトル制御部4は、入力された光の波長スペクトル(周波数スペクトル)を制御する制御手段である。スペクトル制御部4による波長スペクトルの制御とは、波長スペクトルに含まれている波長成分を選択等することによって、波長スペクトルを変形することをいう。このスペクトル制御部4としては、具体的には例えば、波形整形器、レーザアンプなどを適用することができる。
【0027】
スペクトル生成部2において、スペクトル変換部3、またはスペクトル制御部4、またはそれらの両方によって変形されて生成される励起光スペクトルは、テラヘルツ波発生部5の非線形光学結晶50で発生させようとするテラヘルツ波の波長分布に対応して設定される。
【0028】
図2は、レーザ光源1とスペクトル生成部2との間の位置P0での励起光のスペクトルを示すグラフであり、図2(a)はその時間スペクトルを、図2(b)は波長スペクトルを示している。また、図3は、スペクトル生成部2とテラヘルツ波発生部5との間の位置P1での励起光のスペクトルを示すグラフであり、図3(a)はその時間スペクトルを、図3(b)は波長スペクトルを示している。
【0029】
レーザ光源1から励起光として供給されるフェムト秒パルスレーザ光などのパルス励起光は、図2(a)に示すように、短い時間幅でのパルス状の時間スペクトルを有する。また、このパルス励起光は、図2(b)に示すように、ある程度の波長幅で広がった波長スペクトルを有する。
【0030】
これに対して、スペクトル生成部2における波長スペクトルの変形後でのパルス励起光は、図3(a)に示すように、変形前と同様の短い時間幅でのパルス状の時間スペクトルを有する。また、このパルス励起光は、図3(b)に示すように、スペクトル生成部2により波長スペクトルが所定の励起光スペクトルへと変形されている。図3(b)に示した例では、スペクトル生成部2で生成されたパルス励起光の励起光スペクトルは、異なる波長を有する2つのピークを波長成分として含む波長スペクトルとなっている。
【0031】
本実施形態においては、テラヘルツ波発生部5に対し、さらに、テラヘルツ波検出部6が設置されている。テラヘルツ波検出部6は、テラヘルツ波発生部5の非線形光学結晶50で発生されたテラヘルツ波の一部を検出する。
【0032】
このテラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果は、スペクトル生成部2のスペクトル制御部4へとフィードバックされる。そして、スペクトル制御部4は、フィードバックされたテラヘルツ波検出部6での検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルの制御に適用される制御条件を設定または変更する。
【0033】
本実施形態によるテラヘルツ波発生装置の効果について説明する。
【0034】
図1に示したテラヘルツ波発生装置では、励起光供給手段であるレーザ光源1から、テラヘルツ波発生部5の非線形光学結晶50へと入力される励起光について、スペクトル生成部2によってその波長スペクトルを変形する。そして、レーザ光源1から供給された段階での励起光とは異なる波長スペクトルを励起光スペクトルとして有する励起光を生成し、その励起光を非線形光学結晶50に入力してテラヘルツ波を発生させている。
【0035】
このような構成によれば、スペクトル生成部2において生成される励起光スペクトルによって、非線形光学結晶50で発生されるテラヘルツ波の波長分布を制御することができる。したがって、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。
【0036】
また、このような発生装置では、レーザ光源1としてパルスレーザ光源を適用し、励起光をパルス励起光とすることによって、充分なピーク光強度を有するパルス状のテラヘルツ波を発生させることができる。これにより、テラヘルツ波発生装置から出力されるテラヘルツ波を生体測定などに応用した場合、良好なS/N比で測定を行うことが可能となる。
【0037】
従来のテラヘルツ波発生装置の構成例のブロック図を図4(a)〜(c)に示す。
【0038】
図4(a)に示すテラヘルツ波発生装置(従来例1)は、ある程度広がった波長スペクトルを有するパルス励起光を供給するレーザ光源91と、非線形光学結晶90を有するテラヘルツ波発生部92とからなる。この構成では、レーザ光源91からの励起光をそのまま非線形光学結晶90に入力して、テラヘルツ波を発生させている。
【0039】
図5(a)は、図4(a)に示したテラヘルツ波発生装置について、レーザ光源91とテラヘルツ波発生部92との間の位置P6での励起光強度スペクトルを示すグラフである。図5(a)において、横軸は励起光の波長(nm)を示し、また、縦軸は励起光強度(×10-3、a.u.:arb. unit)を示している。
【0040】
また、図5(b)は、図4(a)に示したテラヘルツ波発生装置について、テラヘルツ波発生部92からテラヘルツ波の出力方向にある位置P7でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。図5(b)において、横軸はテラヘルツ波の周波数(THz)及び波長(μm)を示し、また、縦軸はテラヘルツ波強度(a.u.)を示している。なお、以下において示す強度スペクトル等の各グラフは、いずれも計算値を示している。
【0041】
図5(a)には、それぞれ強度分布の波長幅が異なる4種類の励起光強度スペクトルA1〜A4を示している。ただし、テラヘルツ波発生部の非線形光学結晶へと入力される励起光の強度は、光学結晶の耐熱性によって制限される。このため、これらのスペクトルA1〜A4は、その積分強度が1となるように規格化されている。
【0042】
このような強度スペクトルを有する励起光に対し、非線形光学結晶において発生されるテラヘルツ波の短波長側(高周波数側)の限界、及びそれによるテラヘルツ波強度スペクトルの分布広がりは、図5(b)に示すように、励起光強度スペクトルの分布広がり等によって決まる。
【0043】
図5(b)には、上記した励起光強度スペクトルA1〜A4にそれぞれ対応する4種類のテラヘルツ波強度スペクトルB1〜B4を示している。これらのスペクトルB1〜B4に示すように、励起光強度スペクトルの分布広がりが大きいほど、短波長の波長成分(高周波数の周波数成分)を有するテラヘルツ波が得られる。しかしながら、このような構成では、テラヘルツ波において特定の波長成分を増強することができず、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることは難しい。
【0044】
これに対して、テラヘルツ波において特定の波長成分を増強する方法として、波形整形によって生成されたパルス列を励起光として用いる方法や、2波長の励起光を用いる方法が知られている。
【0045】
例えば、図4(b)に示すテラヘルツ波発生装置(従来例2)は、レーザ光源91と、非線形光学結晶を有するテラヘルツ波発生部92と、パルス列生成部93とからなる。この構成では、レーザ光源91からのパルス励起光は、パルス列生成部93によって所定の時間間隔を有する複数のパルス光とされる。そして、この複数のパルス光からなるパルス列を非線形光学結晶90に入力して、テラヘルツ波を発生させている。ただし、このような構成では、特に短波長の波長成分を有するテラヘルツ波を発生させる場合、パルス列の時間間隔を短く(例えば50fs以下)する必要がある。このため、パルス列の生成、及びパルス列を用いたテラヘルツ波の発生が困難となる。
【0046】
また、図4(c)に示すテラヘルツ波発生装置(従来例3)は、互いに異なる波長のパルス励起光を供給する第1レーザ光源91a及び第2レーザ光源91bと、テラヘルツ波発生部92とからなる。この構成では、レーザ光源91a、91bからの2波長の励起光を非線形光学結晶に入力して、テラヘルツ波を発生させている。ただし、このような構成では、発生されるテラヘルツ波が連続光(CW光)であるため、そのピーク光強度を充分に大きくすることは難しい。
【0047】
これに対して、図1に示した構成のテラヘルツ波発生装置によれば、スペクトル生成部2において生成される励起光スペクトルによって、非線形光学結晶50で発生されるテラヘルツ波の波長分布を制御している。これにより、上述したように、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を、充分な強度で効率的に発生させることが可能となる。
【0048】
なお、所定の波長スペクトルを有する励起光を生成するスペクトル生成部2の構成については、例えば、スペクトル変換部3またはスペクトル制御部4のいずれか一方、もしくは両方、あるいは複数のスペクトル変換部3またはスペクトル制御部4の組合せによって構成することができる。
【0049】
また、本実施形態においては、テラヘルツ波発生部5に対してテラヘルツ波検出部6を設置し、テラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルを制御するスペクトル制御部4に対してフィードバック制御を行っている。このような構成により、非線形光学結晶50で発生されるテラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。ただし、スペクトル制御部4のフィードバック制御が不要な場合には、テラヘルツ波検出部6を設置しない構成としても良い。
【0050】
図6は、テラヘルツ波発生装置の第2実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5とを備えて構成されている。これらのうち、レーザ光源1、及び非線形光学結晶50を有するテラヘルツ波発生部5の構成については、図1に示した実施形態と同様である。
【0051】
レーザ光源1とテラヘルツ波発生部5との間には、スペクトル生成部2が設置されている。本実施形態においては、スペクトル生成部2は、スペクトル変換部3であるフォトニック結晶ファイバ(PCF:Photonic Crystal Fiber)30を有して構成されている。フォトニック結晶ファイバ30は、レーザ光源1から供給されたパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを変換することによって波長スペクトルを変形し、所定の励起光スペクトルを有する励起光を生成する。
【0052】
図6に示したテラヘルツ波発生装置では、上述したように、レーザ光源1から非線形光学結晶50へと入力される励起光について、フォトニック結晶ファイバ30からなるスペクトル変換部3によって波長スペクトルを変換し、その励起光によってテラヘルツ波を発生させている。
【0053】
これにより、テラヘルツ波の波長分布を励起光スペクトルによって制御して、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、スペクトル変換部3としてフォトニック結晶ファイバ30を用いることにより、波長スペクトルの変換を好適に行うことができる。
【0054】
図7は、フォトニック結晶ファイバ(PCF)30の構造を模式的に示す図であり、図7(a)は断面図、図7(b)はそのコア周辺の拡大断面図を示している。フォトニック結晶ファイバ30は、図7(a)及び(b)に示すように、そのコア周辺に空気の孔30aによる周期構造を有する光ファイバである。このようなフォトニック結晶ファイバ30をスペクトル変換部3として用いることにより、レーザ光源1からの励起光の波長スペクトルを変換することができる(例えば、文献「J.K.Ranka et al., Optics Letters 25, p.25 (2000)」参照)。
【0055】
図8(a)は、テラヘルツ波発生装置における励起光強度スペクトルを示すグラフである。この図8(a)において、横軸は励起光の波長(nm)を示し、また、縦軸は励起光強度(×10-3、a.u.)を示している。ここで、グラフC1は、図6に示したテラヘルツ波発生装置について、スペクトル生成部2とテラヘルツ波発生部5との間の位置P1での励起光強度スペクトルを示すグラフである。また、グラフC2は、従来例1(図4(a)参照)のテラヘルツ波発生装置について、レーザ光源91とテラヘルツ波発生部92との間の位置P6での励起光強度スペクトルを示すグラフである。なお、グラフC1、C2は、それぞれ積分強度が1となるように規格化されている。
【0056】
図8(b)は、テラヘルツ波発生装置におけるテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。この図8(b)において、横軸はテラヘルツ波の周波数(THz)及び波長(μm)を示し、また、縦軸はテラヘルツ波強度(a.u.)を示している。ここで、グラフD1は、図6に示したテラヘルツ波発生装置について、テラヘルツ波発生部5からテラヘルツ波の出力方向にある位置P2でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。また、グラフD2は、従来例1のテラヘルツ波発生装置について、テラヘルツ波発生部92からテラヘルツ波の出力方向にある位置P7でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。
【0057】
ここでは、レーザ光源1から励起光として供給されるパルスレーザ光を、波長スペクトル半値全幅が16nmのパルスレーザ光としている。また、フォトニック結晶ファイバ30としては、図7に示した構造のフォトニック結晶ファイバを用い、また、その長さは2cmに設定している。
【0058】
図8(a)においては、従来の構成でのグラフC2では、波長800nmをピーク波長とする波長成分からなる励起光強度スペクトルとなっている。一方、図6の構成でのグラフC1では、波長スペクトルの変換により、波長785nm近傍のピーク波長を有する波長成分と、波長815nm近傍のピーク波長を有する波長成分とを含む励起光強度スペクトルが得られている。
【0059】
このような励起光強度スペクトルを有する励起光に対し、図8(b)においては、グラフC2に対応する従来の構成でのグラフD2では、長波長側(低周波数側)の極限をピークとし、短波長側(高周波数側)にいくにしたがって強度が単調に減少するテラヘルツ波強度スペクトルとなっている。
【0060】
一方、グラフC1に対応する図6の構成でのグラフD1では、長波長側の極限のピークのみでなく、波長19μmにもピークを有するテラヘルツ波強度スペクトルが得られている。このように、図6に示した構成のテラヘルツ波発生装置によれば、テラヘルツ波の波長分布を励起光スペクトルによって制御して、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることができる。
【0061】
図9は、図8(b)に示したテラヘルツ波強度スペクトルから得られる強度比スペクトルを示すグラフである。ここで、グラフD6は、図8(b)に示したグラフD1でのテラヘルツ波強度スペクトルをグラフD2での従来のスペクトルで割った、テラヘルツ波の強度比スペクトルを示している。
【0062】
このグラフD6では、波長16μmにピークを有するテラヘルツ波強度比スペクトルが得られている。また、そのピーク光強度は、従来での光強度の3.7倍となっており、充分なピーク光強度が得られている。
【0063】
図10は、テラヘルツ波発生装置の第3実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5とを備えて構成されている。これらのうち、レーザ光源1、及び非線形光学結晶50を有するテラヘルツ波発生部5の構成については、図1に示した実施形態と同様である。
【0064】
レーザ光源1とテラヘルツ波発生部5との間には、スペクトル生成部2が設置されている。本実施形態においては、スペクトル生成部2は、スペクトル制御部4である波形整形器40を有して構成されている。波形整形器40は、レーザ光源1から供給されたパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを制御することによって波長スペクトルを変形し、所定の励起光スペクトルを有する励起光を生成する。
【0065】
図10に示したテラヘルツ波発生装置では、上述したように、レーザ光源1から非線形光学結晶50へと入力される励起光について、波形整形器40からなるスペクトル制御部4によって波長スペクトルを制御し、その励起光によってテラヘルツ波を発生させている。
【0066】
これにより、テラヘルツ波の波長分布を励起光スペクトルによって制御して、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、スペクトル制御部4として波形整形器40を用いることにより、波長スペクトルの制御を好適に行うことができる(例えば、文献「神成文彦 他、レーザー研究、28, p.479 (2000)」参照)。なお、この場合には、波形整形器40によって生成される励起光スペクトルは、レーザ光源1から供給された励起光の波長スペクトルの一部を抽出したものとなる。
【0067】
図11(a)は、テラヘルツ波発生装置における励起光強度スペクトルを示すグラフである。ここで、グラフE1は、図10に示したテラヘルツ波発生装置について、位置P1での励起光強度スペクトルを示すグラフである。また、グラフE2は、従来例1のテラヘルツ波発生装置について、位置P6での励起光強度スペクトルを示すグラフである。なお、グラフE1、E2は、それぞれ積分強度が1となるように規格化されている。
【0068】
図11(b)は、テラヘルツ波発生装置におけるテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。ここで、グラフF1は、図10に示したテラヘルツ波発生装置について、位置P2でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。また、グラフF2は、従来例1のテラヘルツ波発生装置について、位置P7でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。
【0069】
ここでは、レーザ光源1から励起光として供給されるパルスレーザ光を、波長スペクトル半値全幅が16nmのパルスレーザ光としている。
【0070】
図11(a)においては、従来の構成でのグラフE2では、波長800nmをピーク波長とする波長成分からなる励起光強度スペクトルとなっている。一方、図10の構成でのグラフE1では、波長スペクトルの制御により、波長792nm近傍のピーク波長を有する波長成分と、波長808nm近傍のピーク波長を有する波長成分とを含む励起光強度スペクトルが得られている。
【0071】
このような励起光強度スペクトルを有する励起光に対し、図11(b)においては、グラフE2に対応する従来の構成でのグラフF2では、長波長側の極限をピークとし、短波長側にいくにしたがって強度が単調に減少するテラヘルツ波強度スペクトルとなっている。
【0072】
一方、グラフE1に対応する図10の構成でのグラフF1では、長波長側の極限のピークのみでなく、波長45μmにもピークを有するテラヘルツ波強度スペクトルが得られている。このように、図10に示した構成のテラヘルツ波発生装置によれば、テラヘルツ波の波長分布を励起光スペクトルによって制御して、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることができる。
【0073】
また、このように波形整形器40を用いる構成では、発生されるテラヘルツ波強度スペクトルは、レーザ光源1から供給された励起光をそのまま用いた場合のスペクトルの一部を抽出したものとなるが、図11(b)においては、波長45μm周辺の波長成分が効果的に抽出されていることがわかる。また、このような構成では、パルス列を用いてテラヘルツ波を発生させる構成(図4(b)参照)とは異なり高調波が発生しないので、良好な単色性を有するテラヘルツ波が得られる。
【0074】
図12は、テラヘルツ波発生装置の第4実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5とを備えて構成されている。これらの構成については、図10に示した実施形態と同様である。
【0075】
本実施形態においては、テラヘルツ波発生部5に対し、さらに、テラヘルツ波検出部6が設置されている。テラヘルツ波検出部6は、例えば、非線形光学結晶60を有して構成されており、テラヘルツ波発生部5の非線形光学結晶50で発生されたテラヘルツ波の一部を、非線形光学結晶60によって検出する。
【0076】
このテラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果は、スペクトル生成部2の波形整形器40へとフィードバックされる。そして、スペクトル制御部4である波形整形器40は、フィードバックされたテラヘルツ波検出部6での検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルの制御に適用される制御条件を設定または変更する。
【0077】
このように、非線形光学結晶60を有するテラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルを制御する波形整形器40に対してフィードバック制御を行うことにより、非線形光学結晶50で発生されるテラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。
【0078】
図13は、テラヘルツ波発生装置の第5実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5と、テラヘルツ波検出部6とを備えて構成されている。これらのうち、レーザ光源1、非線形光学結晶50を有するテラヘルツ波発生部5、及びテラヘルツ波検出部6の構成については、図1に示した実施形態と同様である。
【0079】
レーザ光源1とテラヘルツ波発生部5との間には、スペクトル生成部2が設置されている。本実施形態においては、スペクトル生成部2は、スペクトル変換部3であるフォトニック結晶ファイバ30と、スペクトル制御部4である波形整形器40とを有して構成されている。
【0080】
フォトニック結晶ファイバ30、及び波形整形器40は、励起光を供給するレーザ光源1側から、フォトニック結晶ファイバ30、波形整形器40の順で配置されている。フォトニック結晶ファイバ30は、レーザ光源1から供給されたパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを変換する。さらに、波形整形器40は、フォトニック結晶ファイバ30からのパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを制御する。これにより、波長スペクトルが所定の励起光スペクトルに変形された励起光が生成される。
【0081】
また、波形整形器40には、テラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果がフィードバックされている。そして、スペクトル制御部4である波形整形器40は、フィードバックされたテラヘルツ波検出部6での検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルの制御に適用される制御条件を設定または変更する。
【0082】
図13に示したテラヘルツ波発生装置では、上述したように、レーザ光源1から非線形光学結晶50へと入力される励起光について、フォトニック結晶ファイバ30からなるスペクトル変換部3と、波形整形器40からなるスペクトル制御部4とによって波長スペクトルを変形し、その励起光によってテラヘルツ波を発生させている。
【0083】
これにより、テラヘルツ波の波長分布を励起光スペクトルによって制御して、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、フォトニック結晶ファイバ30及び波形整形器40を組合せて用いることにより、フォトニック結晶ファイバ30によって広げられた波長スペクトルを波形整形器40によって制御することが可能となるので、波長スペクトルの変形をより好適に行うことができる。
【0084】
また、本実施形態においては、テラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果に基づいて、波形整形器40をフィードバック制御している。このような構成により、非線形光学結晶50で発生されるテラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。ただし、波形整形器40のフィードバック制御が不要な場合には、テラヘルツ波検出部6を設置しない構成としても良い。
【0085】
図14(a)は、テラヘルツ波発生装置における励起光強度スペクトルを示すグラフである。ここで、グラフG1は、図13に示したテラヘルツ波発生装置について、位置P1での励起光強度スペクトルを示すグラフである。また、グラフG2は、図6に示したテラヘルツ波発生装置について、位置P1での励起光強度スペクトルを示すグラフ(図8(a)のグラフC1に相当)である。また、グラフG3は、従来例1のテラヘルツ波発生装置について、位置P6での励起光強度スペクトルを示すグラフである。なお、グラフG1、G2、G3は、それぞれ積分強度が1となるように規格化されている。
【0086】
図14(b)は、テラヘルツ波発生装置におけるテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。ここで、グラフH1は、図13に示したテラヘルツ波発生装置について、位置P2でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。また、グラフH2は、図6に示したテラヘルツ波発生装置について、位置P2でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフ(図8(b)のグラフD1に相当)である。また、グラフH3は、従来例1のテラヘルツ波発生装置について、位置P7でのテラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。
【0087】
ここでは、レーザ光源1から励起光として供給されるパルスレーザ光を、波長スペクトル半値全幅が16nmのパルスレーザ光としている。また、フォトニック結晶ファイバ30としては、図7に示した構造のフォトニック結晶ファイバを用い、また、その長さは2cmに設定している。
【0088】
図14(a)においては、従来の構成でのグラフG3では、波長800nmをピーク波長とする波長成分からなる励起光強度スペクトルとなっている。一方、フォトニック結晶ファイバ30を用いた図6の構成でのグラフG2では、図8に関して上述したように、波長785nm近傍のピーク波長を有する波長成分と、波長815nm近傍のピーク波長を有する波長成分とを含む励起光強度スペクトルが得られている。また、フォトニック結晶ファイバ30に対してさらに波形整形器40を用いた図13の構成でのグラフG1では、グラフG2と同様の励起光強度スペクトルとなっているが、グラフG2に比べてピーク以外の波長成分が減少し、ピークが顕著な励起光強度スペクトルが得られている。
【0089】
このような励起光強度スペクトルを有する励起光に対し、図14(b)においては、グラフG3に対応する従来の構成でのグラフH3では、長波長側の極限をピークとし、短波長側にいくにしたがって強度が単調に減少するテラヘルツ波強度スペクトルとなっている。
【0090】
一方、グラフG2に対応する図6の構成でのグラフH2では、長波長側の極限のピークのみでなく、波長19μmにもピークを有するテラヘルツ波強度スペクトルが得られている。また、グラフG1に対応する図13の構成でのグラフH1では、グラフH2と同様のテラヘルツ波強度スペクトルとなっているが、グラフH2に比べて波長32μm(周波数9THz)近傍の波長成分が大きく減少し、波長19μm(周波数16THz)でのピークが顕著なテラヘルツ波強度スペクトルが得られている。
【0091】
図15は、図14(b)に示したテラヘルツ波強度スペクトルから得られる強度比スペクトルを示すグラフである。ここで、グラフH6は、図14(b)に示したグラフH1でのテラヘルツ波強度スペクトルをグラフH3での従来のスペクトルで割った、テラヘルツ波の強度比スペクトルを示している。また、グラフH7は、グラフH2でのテラヘルツ波強度スペクトルをグラフH3での従来のスペクトルで割った、テラヘルツ波の強度比スペクトル(図9のグラフD6に相当)を示している。
【0092】
このグラフH6では、グラフH7と同様に、波長16μmにピークを有するテラヘルツ波強度比スペクトルが得られている。また、そのピーク光強度は、従来での光強度の4.2倍となっており、3.7倍のグラフH7に比べても、さらに充分なピーク光強度が得られている。これは、スペクトル生成部2において、フォトニック結晶ファイバ30に対して、さらに波形整形器40を組合せて用いているためである。
【0093】
ここで、図13に示した構成のテラヘルツ波発生装置について、その具体的な構成例を示しておく。図16は、図13に示したテラヘルツ波発生装置の一例を示す構成図である。ただし、この図16においては、レーザ光源1及びテラヘルツ波検出部6については図示を省略し、スペクトル変換部3及びスペクトル制御部4からなるスペクトル生成部2と、非線形光学結晶50を有するテラヘルツ波発生部5とについて、その構成を図示している。なお、レーザ光源1から供給されるパルス励起光は、例えば、パルス時間幅60fs、中心波長800nm、スペクトル半値全幅16nmのフェムト秒パルスレーザ光である。
【0094】
本構成例においては、スペクトル変換部3は、フォトニック結晶ファイバ30と、2つの対物レンズ31、32とから構成されている。レーザ光源1からのパルス励起光は、倍率100倍の対物レンズ31によって集光されて、長さ2cmのフォトニック結晶ファイバ30へと入力され、フォトニック結晶ファイバ30においてその波長スペクトルが変換される。そして、波長変換された励起光は、倍率40倍の対物レンズ32を介して、平行光としてスペクトル制御部4へと出力される。
【0095】
スペクトル制御部4は、波形整形器40から構成されている。また、波形整形器40は、2つの回折格子41、44と、2つのシリンドリカルミラー42、43と、波長マスク45とを有する。スペクトル変換部3で波長変換されたパルス励起光は、400本/mmの回折格子41で分光されて、R=1500mmのシリンドリカルミラー42を介して波長マスク45に入力される。そして、パルス励起光は、この波長マスク45で所定の波長成分が選択されることによって、その波長スペクトルが制御される。具体的な波長マスク45としては、例えば、金属板に所定のパターンで開口を形成したものを用いることができる。
【0096】
波長マスク45で波長成分が選択された励起光は、R=1500mmのシリンドリカルミラー43を介して400本/mmの回折格子44に入力される。そして、この回折格子44で空間的な位置がそろえられた後、波長スペクトルが所定の励起光スペクトルに変形された励起光としてテラヘルツ波発生部5へと出力される。
【0097】
テラヘルツ波発生部5は、非線形光学結晶50と、放物面ミラー51とから構成されている。所定の励起光スペクトルを有するスペクトル制御部4からのパルス励起光は、f=50mmの放物面ミラー51を介して、厚さ10μmのGaP(110)結晶からなる非線形光学結晶50へと入力される。そして、非線形光学結晶50において、光整流効果によって中・遠赤外などのテラヘルツ波が発生されて出力される。
【0098】
テラヘルツ波発生装置の構成について、さらに説明する。所定の波長スペクトルを有する励起光を生成するスペクトル生成部2の構成については、上述したように、例えば、スペクトル変換部3またはスペクトル制御部4のいずれか一方、もしくは両方、あるいは複数のスペクトル変換部3またはスペクトル制御部4の組合せによって構成することができ、上述した各実施形態以外にも、様々な構成を用いることが可能である。
【0099】
図17は、テラヘルツ波発生装置の第6実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5と、テラヘルツ波検出部6とを備えて構成されている。これらのうち、レーザ光源1、非線形光学結晶50を有するテラヘルツ波発生部5、及びテラヘルツ波検出部6の構成については、図1に示した実施形態と同様である。
【0100】
レーザ光源1とテラヘルツ波発生部5との間には、スペクトル生成部2が設置されている。本実施形態においては、スペクトル生成部2は、波形整形器などからなるスペクトル制御部4と、フォトニック結晶ファイバなどからなるスペクトル変換部3とを有して構成されている。
【0101】
スペクトル制御部4、及びスペクトル変換部3は、レーザ光源1側から、この順で配置されている。スペクトル制御部4は、レーザ光源1から供給されたパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを制御する。さらに、スペクトル変換部3は、スペクトル制御部4からのパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを変換する。これにより、波長スペクトルが所定の励起光スペクトルに変形された励起光が生成される。
【0102】
また、スペクトル制御部4には、テラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果がフィードバックされている。そして、スペクトル制御部4は、フィードバックされたテラヘルツ波検出部6での検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルの制御に適用される制御条件を設定または変更する。
【0103】
図17に示したテラヘルツ波発生装置では、上述したように、スペクトル制御部4と、スペクトル変換部3とによって、励起光の波長スペクトルを変形している。これにより、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、スペクトル制御部4及びスペクトル変換部3を組合せて用いることにより、波長スペクトルの変形を好適に行うことができる。
【0104】
また、テラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果に基づいて、スペクトル制御部4をフィードバック制御する構成により、テラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。ただし、フィードバック制御が不要な場合には、テラヘルツ波検出部6を設置しない構成としても良い。
【0105】
図18は、テラヘルツ波発生装置の第7実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5と、テラヘルツ波検出部6とを備えて構成されている。これらのうち、レーザ光源1、非線形光学結晶50を有するテラヘルツ波発生部5、及びテラヘルツ波検出部6の構成については、図1に示した実施形態と同様である。
【0106】
レーザ光源1とテラヘルツ波発生部5との間には、スペクトル生成部2が設置されている。本実施形態においては、スペクトル生成部2は、波形整形器などからなる第1スペクトル制御部4aと、フォトニック結晶ファイバなどからなるスペクトル変換部3と、第2スペクトル制御部4bとを有して構成されている。
【0107】
第1スペクトル制御部4a、スペクトル変換部3、及び第2スペクトル制御部4bは、レーザ光源1側から、この順で配置されている。第1スペクトル制御部4aは、レーザ光源1から供給されたパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを制御する。また、スペクトル変換部3は、第1スペクトル制御部4aからのパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを変換する。さらに、第2スペクトル制御部4bは、スペクトル変換部3からのパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを制御する。これにより、波長スペクトルが所定の励起光スペクトルに変形された励起光が生成される。
【0108】
また、第1スペクトル制御部4a、及び第2スペクトル制御部4bには、それぞれテラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果がフィードバックされている。そして、第1スペクトル制御部4a、及び第2スペクトル制御部4bのそれぞれは、フィードバックされたテラヘルツ波検出部6での検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルの制御に適用される制御条件を設定または変更する。
【0109】
図18に示したテラヘルツ波発生装置では、上述したように、第1スペクトル制御部4aと、スペクトル変換部3と、第2スペクトル制御部4bとによって、励起光の波長スペクトルを変形している。これにより、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、スペクトル制御部4a、4b及びスペクトル変換部3を組合せて用いることにより、波長スペクトルの変形を好適に行うことができる。
【0110】
また、テラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果に基づいて、スペクトル制御部4a、4bをフィードバック制御する構成により、テラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。ただし、フィードバック制御が不要な場合には、テラヘルツ波検出部6を設置しない構成としても良い。
【0111】
図19は、テラヘルツ波発生装置の第8実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5と、テラヘルツ波検出部6とを備えて構成されている。これらのうち、レーザ光源1、非線形光学結晶50を有するテラヘルツ波発生部5、及びテラヘルツ波検出部6の構成については、図1に示した実施形態と同様である。
【0112】
レーザ光源1とテラヘルツ波発生部5との間には、スペクトル生成部2が設置されている。本実施形態においては、スペクトル生成部2は、波形整形器などからなる第1スペクトル制御部4aと、第2スペクトル制御部4bとを有して構成されている。
【0113】
第1スペクトル制御部4a、及び第2スペクトル制御部4bは、レーザ光源1側から、この順で配置されている。第1スペクトル制御部4aは、レーザ光源1から供給されたパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを制御する。さらに、第2スペクトル制御部4bは、第1スペクトル制御部4aからのパルス励起光を入力して、その波長スペクトルを制御する。これにより、波長スペクトルが所定の励起光スペクトルに変形された励起光が生成される。
【0114】
また、第1スペクトル制御部4a、及び第2スペクトル制御部4bには、それぞれテラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果がフィードバックされている。そして、第1スペクトル制御部4a、及び第2スペクトル制御部4bのそれぞれは、フィードバックされたテラヘルツ波検出部6での検出結果に基づいて、励起光の波長スペクトルの制御に適用される制御条件を設定または変更する。
【0115】
図19に示したテラヘルツ波発生装置では、上述したように、第1スペクトル制御部4aと、第2スペクトル制御部4bとによって、励起光の波長スペクトルを変形している。これにより、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、スペクトル制御部4a、4bを組合せて用いることにより、波長スペクトルの変形を好適に行うことができる。
【0116】
また、テラヘルツ波検出部6によるテラヘルツ波の検出結果に基づいて、スペクトル制御部4a、4bをフィードバック制御する構成により、テラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。ただし、フィードバック制御が不要な場合には、テラヘルツ波検出部6を設置しない構成としても良い。
【0117】
図20は、テラヘルツ波発生装置の第9実施形態の構成を模式的に示すブロック図である。このテラヘルツ波発生装置は、レーザ光源1と、スペクトル生成部2と、テラヘルツ波発生部5と、テラヘルツ波検出部6とを備えて構成されている。これらの構成については、図1に示した実施形態と同様である。
【0118】
本実施形態においては、テラヘルツ波発生部5で発生されてテラヘルツ波発生装置から出力されたテラヘルツ波が照射される試料Sに対して、反応計測部7が設置されている。反応計測部7は、テラヘルツ波発生装置から出力されたテラヘルツ波を照射することによって生じる試料Sでの反応を計測する反応計測手段である。反応計測部7による試料Sでの反応の計測方法としては、例えば、試料Sの温度、試料Sにおけるテラヘルツ波の透過率、反射率、試料Sでの生成物の量などを計測する方法がある。
【0119】
この反応計測部7による反応の計測結果は、スペクトル生成部2のスペクトル制御部4へとフィードバックされる。そして、スペクトル制御部4は、フィードバックされた反応計測部7での計測結果に基づいて、励起光の波長スペクトルの制御に適用される制御条件を設定または変更する。
【0120】
このように、反応計測部7による試料Sでの反応の計測結果に基づいて、励起光の波長スペクトルを制御するスペクトル制御部4に対してフィードバック制御を行うことにより、非線形光学結晶50で発生されるテラヘルツ波の波長分布を好適に制御することができる。
【0121】
なお、本実施形態においては、反応計測部7による計測結果に基づくスペクトル制御部4のフィードバック制御に加えて、テラヘルツ波検出部6による検出結果に基づくフィードバック制御を併用している。ただし、テラヘルツ波の検出結果に基づくフィードバック制御が不要な場合には、テラヘルツ波検出部6を設置せず、反応計測部7からのフィードバック制御のみを行う構成としても良い。
【0122】
【発明の効果】
本発明によるテラヘルツ波発生装置は、以上詳細に説明したように、次のような効果を得る。すなわち、レーザ光源などの励起光供給手段から、テラヘルツ波発生手段の非線形光学結晶へと入力される励起光について、スペクトル変換手段またはスペクトル制御手段の少なくとも一方を有するスペクトル生成手段によってその波長スペクトルを所定の励起光スペクトルへと変形する構成によれば、非線形光学結晶で発生されるテラヘルツ波の波長分布を励起光スペクトルによって制御することができる。したがって、所望の波長成分を有するテラヘルツ波を効率的に発生させることが可能となる。また、このような発生装置では、励起光をパルス光とすることによって、充分なピーク光強度を有するパルス状のテラヘルツ波を発生させることが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】テラヘルツ波発生装置の第1実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】レーザ光源とスペクトル生成部との間の位置P0での励起光の(a)時間スペクトル、及び(b)波長スペクトルを示すグラフである。
【図3】スペクトル生成部とテラヘルツ波発生部との間の位置P1での励起光の(a)時間スペクトル、及び(b)波長スペクトルを示すグラフである。
【図4】従来のテラヘルツ波発生装置の構成例を示すブロック図である。
【図5】図4(a)に示したテラヘルツ波発生装置における(a)励起光強度スペクトル、及び(b)テラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。
【図6】テラヘルツ波発生装置の第2実施形態の構成を示すブロック図である。
【図7】フォトニック結晶ファイバの構造を模式的に示す(a)断面図、及び(b)拡大断面図である。
【図8】図6に示したテラヘルツ波発生装置における(a)励起光強度スペクトル、及び(b)テラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。
【図9】図8(b)に示したテラヘルツ波強度スペクトルから得られる強度比スペクトルを示すグラフである。
【図10】テラヘルツ波発生装置の第3実施形態の構成を示すブロック図である。
【図11】図10に示したテラヘルツ波発生装置における(a)励起光強度スペクトル、及び(b)テラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。
【図12】テラヘルツ波発生装置の第4実施形態の構成を示すブロック図である。
【図13】テラヘルツ波発生装置の第5実施形態の構成を示すブロック図である。
【図14】図13に示したテラヘルツ波発生装置における(a)励起光強度スペクトル、及び(b)テラヘルツ波強度スペクトルを示すグラフである。
【図15】図14(b)に示したテラヘルツ波強度スペクトルから得られる強度比スペクトルを示すグラフである。
【図16】図13に示したテラヘルツ波発生装置の一例を示す構成図である。
【図17】テラヘルツ波発生装置の第6実施形態の構成を示すブロック図である。
【図18】テラヘルツ波発生装置の第7実施形態の構成を示すブロック図である。
【図19】テラヘルツ波発生装置の第8実施形態の構成を示すブロック図である。
【図20】テラヘルツ波発生装置の第9実施形態の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1…レーザ光源、2…スペクトル生成部、3…スペクトル変換部、30…フォトニック結晶ファイバ、31、32…対物レンズ、4、4a、4b…スペクトル制御部、40…波形整形器、41、44…回折格子、42、43…シリンドリカルミラー、45…波長マスク、5…テラヘルツ波発生部、50…非線形光学結晶、51…放物面ミラー、6…テラヘルツ波検出部、60…非線形光学結晶、7…反応計測部。

Claims (4)

  1. テラヘルツ波の発生に用いられる励起光を供給する励起光供給手段と、
    入力された光の波長スペクトルを変換するスペクトル変換手段、及び波長スペクトルを制御するスペクトル制御手段を有し、前記励起光供給手段から供給された前記励起光を入力して、その波長スペクトルが前記励起光供給手段から供給された段階とは異なる励起光スペクトルに変形された前記励起光を生成するスペクトル生成手段と、
    非線形光学結晶を有し、前記スペクトル生成手段で生成された前記励起光スペクトルを有する前記励起光を前記非線形光学結晶に入力して、テラヘルツ波を発生するテラヘルツ波発生手段とを備え
    前記スペクトル生成手段において、前記スペクトル変換手段はフォトニック結晶ファイバであるとともに、前記スペクトル制御手段は波形整形器であり、前記励起光供給手段側から、前記フォトニック結晶ファイバ、前記波形整形器の順で配置されていることを特徴とするテラヘルツ波発生装置。
  2. 前記スペクトル生成手段において、前記波形整形器は、2つの回折格子と、前記2つの回折格子の間に配置された波長マスクとを有して構成され、前記波長マスクで波長成分が選択されることによって、前記波長スペクトルが制御されることを特徴とする請求項1記載のテラヘルツ波発生装置。
  3. 前記テラヘルツ波発生手段で発生された前記テラヘルツ波の一部を検出するテラヘルツ波検出手段を備え、前記テラヘルツ波検出手段による前記テラヘルツ波の検出結果に基づいて、前記スペクトル制御手段による前記波長スペクトルの制御条件を設定または変更することを特徴とする請求項1または2記載のテラヘルツ波発生装置。
  4. 前記テラヘルツ波発生手段で発生された前記テラヘルツ波が照射される試料に対して設置された反応計測手段による前記試料での反応の計測結果に基づいて、前記スペクトル制御手段による前記波長スペクトルの制御条件を設定または変更することを特徴とする請求項1〜のいずれか一項記載のテラヘルツ波発生装置。
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