JP4100553B2 - 動的形状及び動的位置の同時測定装置及び同時測定方法 - Google Patents

動的形状及び動的位置の同時測定装置及び同時測定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
この発明は、微細構造をもち、動きを伴うMEMS(マイクロ エレクトロ メカニカル システム。Micro-Electro-Mechanical-System )等の部品の加工精度評価や性能評価を行う方法及び装置に関するものであり、微細構造をもつ物体が動いている最中のナノオーダーの表面形状と、光学系軸方向における物体の位置を同時に測定することができ、MEMS等の微小構造の動的物体の加工精度評価、動作性能評価に利用することができるものである。
【0002】
【従来の技術】
MEMSは、ミクロンオーダーのサイズであり、並進変位や傾きといった動きを伴うデバイスで、波長多重光通信における光イコライザー(クロスコネクター)や、プロジェクター、ディスプレイにおける空間光変調素子、あるいは光偏向器や、振動アクチュエータ等、多くの用途で用いられている。上記の用途においては、MEMSは光学ミラーの役割を果たし、ミラー面の並進変位や傾きにより、反射光の角度や位置を制御するという作用をする。その場合、ミラーの表面形状や動いている最中での表面形状には、ナノメータオーダーの高い形状精度が要求される。
また図1(a)に示したような基準面2に振動ミラー1が取り付けられたMEMSにおいては、ミラーの駆動に伴ってミラー面の基準面に対する絶対位置が所定位置からずれる場合(図1(a)におけるsに相当)があり、このためミラーによる反射光が所定位置に到達しなくなって、部品性能に影響する。そのため基準面に対するミラー面の位置(略照射光学系光軸方向における面の位置)を定量的に知ることが重要になる。さらにMEMSが、ミラーが複数個配置され(図2の符号3が各々のミラー面を表す)、それぞれが独立で動くようなミラーアレイによるものである場合は、鏡面に対して略垂直な方向(略照射光学系光軸方向)における各ミラー面の相対的な位置が、ミラーの駆動に応じて変化する場合があり、各々のミラーで反射した光が各々の所定位置に到達しなくなって、部品性能に影響を与えるため、各ミラー面の相対的な位置を知ることも重要となる。
【0003】
被測定物の表面形状をナノメータオーダーで測定し、かつその位置を測定する方法として、特開平2002−5619号公報の「干渉測定方法、装置及びその方法または装置により測定された物」(公知例1)がある。この方法では、レンズや複数枚のレンズから構成された組レンズ(群レンズ)を被測定物とし、低コヒーレンス光源における物体光路長と参照光路長が略一致したときに干渉縞が発生するという性質を利用して、参照ミラーを移動させながら参照光の光路長を変化させ、干渉縞が発生するときの参照ミラーの移動量を検出することにより、被測定物のレンズ面間隔、すなわち略照射光学系光軸方向における面の位置を測定する。この方法によると、光源のコヒーレンス長とほぼ同じ分解能での測定が可能となるため、コヒーレンス長の短い光源を用いれば高分解能での測定が可能となるが、しかし、測定の際、参照ミラーをメカ的に移動させながら時系列で測定データを収録するため、測定時間がかかるという問題がある。動作の高速化を図ることも考えられるが、時系列のデータ収録のため、物体が高速で動く場合、動いている最中での形状を測定することは困難である。
【0004】
動いている物体の形状を測定可能な公知技術として、例えば武田光夫「フーリエ変換と光応用計測」、光技術コンタクト、Vol.36、No.2、(1998)、P72−80がある(公知例2)。この方法では、物体反射光と参照光との間で発生した干渉縞を空間的に変調し(干渉縞間隔を変化させる)、収録した単一の干渉縞画像を基にナノメータオーダーで物体形状を計測することができる。単一画像の収録でよいため、時系列的な測定をする必要はなく、したがって物体が動いているとしてもその最中の表面形状を測定することができる。ただしその方法では、参照面に対する物体の相対的な形状は得られるが、略光学系光軸方向における物体表面の位置を測定することはできないため、上述のようなMEMSの位置測定に適用することはできない。
【0005】
また動いている物体の形状を測定可能な他の公知技術として、米国特許第6262818B号の、「A method for the numericalreconstruction of digital hologramswhich allows simultaneously amplitude and quantitative phase contrast」がある(公知例3)。この測定法ではオフアクシスデジタルホログラフィの原理を応用して、単一干渉縞画像を収録して、そこから物体の振幅像と位相像を求めている。この方法でも単一画像の収録でよいため、物体が動いているとしても動的形状の測定が可能となる。ただし、この方法で採用しているオフアクシスデジタルホログラフィは物体像を再生するとき、0次光による像、実像、虚像の3つの像が再生画像に現れてくるため、CCDの画素を有効活用できず面内空間分解能が低く、その上、前記3つの像を分離するために、干渉縞の空間周波数や物体距離、再生距離といった像再生のためのパラメータを調整する必要がある。
また、この方法でも、上記公知例2の方法と同様、参照面に対する物体の相対的な形状は得られるが、略光学系光軸方向における物体表面の位置を測定することはできないため、上述のようなMEMSの位置測定に適用することはできない。
【0006】
【文献1】
武田光夫「フーリエ変換と光応用計測」、光技術コンタクト、Vol.36、No.2、(1998)、P72−80
【特許文献1】
特開平2002−5619号公報
【特許文献2】
米国特許第6262818B号明細書
【0007】
【解決しようとする課題】
【課題1】
(請求項1に対応)
本発明の課題1は、MEMS等の微細構造の動的物体において、物体の実像のみを抽出して、物体が動いている最中のナノメータオーダーの表面形状と、略光学系光軸方向における物体の位置を同時に取得できるようにすることである。
【0008】
【課題2】
(請求項2に対応)
請求項1の動的形状及び動的位置を同時測定装置で測定する場合、参照光のみの画像が必要となる。その場合被測定物を設置しない状態での画像を収録すればよいが、測定装置の設置環境によっては、装置周りの構造物からの反射光が撮像手段に入射し、ノイズとなって測定精度を低下させる場合がある。
本発明の課題2は、被測定物から撮像手段までの光路中に遮光手段を設置し、物体反射光を遮ることにより、ノイズのない参照光のみの画像を取得し、これによりノイズの影響を受けない高精度の測定装置を提供することである。
【0009】
【課題3】
(請求項3に対応)
請求項2における遮光手段の設置について、手作業で被測定物から撮像手段までの光路中に遮光手段を設置してもよいが、被測定物が変わるたびに遮光手段を設置する作業がはいった場合、これを手作業で行うのは作業性、操作性に欠ける。
本発明の課題3は、遮光手段を、光学系光軸とほぼ垂直な方向に進退可能なステージに搭載し、ステージを駆動させることにより遮光手段の前記光路中への設置を自動化し、これにより、請求項1の、動的形状及び動的位置の同時測定装置の操作性を向上させることである。
【0010】
【課題4】
(請求項4に対応)
物体像を光学的に拡大して撮像手段位置で結像させる場合、顕微鏡対物レンズ等を用いて物体反射光を球面波にする方法が有効である。その場合、参照光が平面波であると、参照光と物体反射光との間に波面の曲率の差に伴う光路差が生じ、発生する干渉縞にデフォーカス成分がのる。デフォーカス成分を除去するには、参照光を物体反射光の球面波と同じ曲率をもつ球面波にしてやればよいが、物体光路と参照光路それぞれにレンズを設置すると光学系が複雑になり、調整も困難で測定誤差が生じやすい。
本発明の課題4は、物体像を拡大して撮像手段位置で結像するための光学系と干渉光学系とを一体化することにより、物体光を球面波に変換するためのレンズと参照光を球面波にするためのレンズを同一とし、これにより測定光学系の構成および調整を簡素化し、測定誤差を低減することである。
【0011】
【課題5】
(請求項5に対応)
被測定物が周期振動する物体の場合、振動中の物体表面の傾きにより、物体反射光と参照光との間の光路差が異なってくるため、測定したい物体表面の傾きごとで干渉縞の縞間隔が異なることになる。
干渉縞に空間変調をかけると干渉縞の縞間隔を所定量に設定する必要があり、測定する物体表面の傾きにより干渉縞の空間キャリヤ周波数が異なり測定条件が変わってくると、測定値の信頼性が低下する。干渉縞の空間キャリヤ周波数が一定となるように、物体を静止させた状態で物体表面と参照ミラーとのなす角度を調整するという作業を行ってから、干渉縞を収録するという手順をふんでもよいが、測定のたびにその作業を行っていたのでは、作業性、操作性が悪く、測定の効率が落ちる。
本発明の課題5は、前記光源と照射光学系と干渉光学系と撮像手段と結像光学系を一体にしたユニットの傾きを変化させる回転ステージを構成に加え、その回転量を指定することにより干渉縞の縞間隔を設定し、それにより物体表面の傾きにかかわらず一定条件の安定した測定を効率よく行えるようにすることである。
【0012】
【課題6】
(請求項6に対応)
被測定物が周期振動する物体の場合、振動中の物体表面の傾きにより、物体反射光と参照光との間の光路差が異なってくるため、測定したい物体表面の傾きごとで干渉縞の縞間隔が異なることになる。
干渉縞に空間変調をかけると干渉縞の縞間隔を所定量に設定する必要があり、測定する物体表面の傾きにより干渉縞の空間キャリヤ周波数が異なり測定条件が変わってくると、測定値の信頼性が低下する。干渉縞の空間キャリヤ周波数が一定になるように、物体を静止させた状態で物体表面と参照ミラーとのなす角度を調整するという作業を行ってから、干渉縞を収録するという手順をふんでもよいが、測定のたびにその作業を行っていたのでは、作業性、操作性が悪く、測定の効率が落ちる。
本発明の課題6は、前記照射光学系の光軸と前記結像光学系の光軸を相対的にシフトさせる直動ステージを構成に加え、その移動にて被測定面への照射光が被測定面に入射する角度を変化させることにより干渉縞の縞間隔を設定し、それにより物体表面の傾きに関わらず一定条件の安定した測定を効率よく行えるようにすることである。
【0013】
【課題7】
(請求項7に対応)
演算により求めた物体反射光複素振幅データのうちの振幅データ(振幅像)にもとづき、物体の位置を求める場合、物体反射光の略光軸方向における複数の位置での物体反射光の振幅像を求め、画像における像の合焦状態を検出することにより物***置を測定する。合焦状態を検出するには、像のテクスチャ(模様)のぼけ具合を定量的に検知する必要がある。一方、レーザ光源は時間的、空間的コヒーレンスが高いため、回折の影響によりテクスチャが鮮明に観測できないときがあり、また測定光学系の構成面の反射光によるノイズ干渉縞(物体形状に依存しない干渉縞)が発生しやすいため、それらは測定精度を劣化させる。
本発明の課題7は、光源に拡散光源を用いることにより、その空間的コヒーレンスを落とし、それにより回折の影響の少ない鮮明なテクスチャを観測可能とし、またノイズ干渉縞を低減し、これにより測定精度を向上させることである。
【0014】
【課題8】
(請求項8に対応)
干渉縞画像を収録して物体表面形状を測定する場合、干渉縞画像を収録している最中に物体が動くと干渉縞が乱れて正確な測定ができなくなる。そのような場合、物体の動作速度に対して十分短い撮像速度で干渉縞を収録するか、物体への光の照射時間を十分短くすればよいが、撮像手段および光源の性能、価格を比較すると、撮像時間を短くするのに比べ、照射時間を短くする方が有利である。
本発明の課題8は、光源にパルス光源を使用し、物体への光の照射時間を短くすることにより、物体が高速で動いているような場合でも高精度で測定できるようにすることである。
【0015】
【課題9】
(請求項9に対応)
課題9は、請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置を実現するための方法を提供することである。
【0016】
【課題10】
(請求項9に対応)
請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置において、参照光のみによる画像を取得するための方法を提供することである。
【0017】
【課題11】
(請求項11に対応)
請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置において、参照光のみによる画像は測定の度に必要となるが、被測定物が変わっても光学系のセッティングに変化がなければ同じ参照光のみによる画像が複素振幅Uを求めるための計算に利用できる。
本発明の課題11は、そのような光学系のセッティングが変わらないような場合に、予め、遮光手段を用いて参照光のみの画像を収録してそれを記憶しておき、記憶した参照光のみの画像を複素振幅Uを求めるための計算に用いることによって、測定のたびに参照光のみの画像を収録する手間を省いて、測定の操作性、作業性を向上させることである。
【0018】
【課題12】
(請求項12に対応)
請求項5、請求項6記載の動的形状及び動的位置の同時測定装置により周期振動する物体を測定する場合、物体光と参照光との間で発生する干渉縞の縞間隔を、請求項5のユニットの光学系光軸に対する直交2方向におけるチルトを変化させる回転ステージを用いたり、請求項6の照射光学系と結像光学系の光軸を相対的にシフトさせる直動ステージを用いたりして、任意に設定可能としている。収録する干渉縞の間隔が異なると、測定条件がかわり、それにより測定精度がかわってくるため、縞間隔の設定の目的は、被測定面の傾きに表面形状および略光学系光軸方向における位置を同じ測定条件で求めることにある。したがって物体が振動している最中に、測定したい被測定面の傾き状態に合わせて回転ステージの回転量や直動ステージの移動量を設定する必要がある。
本発明の課題12は、被測定物の振動位相データをもとに被測定物の傾きを求め、その傾きから回転ステージの回転量や直動ステージの移動量を設定することで、物体の傾きに測定条件を一定とし、測定精度を安定させることである。
【0019】
【課題13】
(請求項13に対応)
被測定物が周期振動する場合、物体が評価したい傾きとなった状態にて干渉縞を収録する必要がある。その場合、干渉縞画像の収録タイミングを設定する必要がある。
本発明の課題13は、干渉縞画像の収録タイミングを設定するために被測定物の振動の位相データを用いることで、物体が所定の傾きとなった状態における干渉縞画像の収録を正確に実施するための方法を提供することである。
【0020】
【課題14】
(請求項14に対応)
被測定物が周期振動する場合、物体が評価したい傾きとなった状態にて干渉縞を収録する必要がある。その場合、光源にパルス光源を用いる場合は、光源のパルス発光のタイミングを設定する必要がある。
本発明の課題14は、光源のパルス発光のタイミングを設定するために被測定物の振動の位相データを用いることで、物体が所定の傾きとなった状態における光源のパルス発光を正確に実施するための方法を提供することである。
【0021】
【課題15】
(請求項15に対応)
請求項9の動的形状及び動的位置の同時測定方法により、物体反射光の複素振幅(Ui)から求めた物体反射光の振幅データから物体の略照射光学系光軸方向における位置を測定する場合、物体像の合焦状態を検出する。合焦状態を検出するにはテクスチャー(模様)が必要となり、テクスチャーを観測しながら、その像が最もシャープになるときが合焦点状態、ぼけているときが焦点ずれ状態という具合に判定する。合焦点や焦点ずれは、CCDの微分和等の隣接画素計算によりコントラストのレベルを求めたり、CCDの単一画素での輝度を抽出したりすることによって定量的に検出される。
本発明の課題15は、複数の面から構成された被測定物における所定のある面でのテクスチャーの合焦状態を検出することにより略照射光学系光軸方向における所定のある面の位置を測定し、所定の別の面におけるテクスチャーの合焦状態を検出することにより略照射光学系光軸方向における所定の別の面の位置を測定し、それらの差を求めることにより、略照射光学系光軸方向における面同士の相対的位置を測定し、これにより請求項9の同時測定方法を実現することである。
【0022】
【課題16】
(請求項16に対応)
課題16は、被測定面が光学的粗面である場合に、被測定面の粗れの像をテクスチャーとすることにより、請求項9の同時測定方法を実現することである。
【0023】
【課題17】
(請求項17に対応)
ミラーや光学ガラス等の光学的鏡面をもつ物体では、面の粗れは光の回折限界以下のサイズとなり、光学的に観測することはできずに、テクスチャーが観測できなくなる。テクスチャーがないため合焦状態を検知できないという不具合を生じる。
本発明の課題17は、被測定面が光学的鏡面である場合に、予め被測定面に印したマークの像をテクスチャーとすることにより、請求項9の同時測定方法を実現することである。
【0024】
【課題18】
(請求項18に対応)
ミラーや光学ガラス等の光学的鏡面をもつ物体では、面の粗れは光の回折限界以下のサイズとなり、光学的に観測することはできずに、テクスチャーが観測できなくなり、したがって、テクスチャーがないため合焦状態を検知できないという不具合を生じる。
本発明の課題18は、被測定面が光学的鏡面である場合に、被測定面のエッジ像をテクスチャーとすることにより、請求項9の同時測定方法を実現することである。
【0025】
【課題19】
(請求項19に対応)
請求項15の測定方法では、テクスチャー像があるすべての領域で、面の略照射光学系光軸方向における位置の測定値が得られる。被測定面が鏡面である場合、位相データを用いた表面形状の測定値が得られるが、位置の測定値と形状の測定値では分解能が異なるため、両者を関連づけることは困難である(例えば、任意のある部分とある部分の高さの差が、形状測定値をみると数nmしかないのに、位置測定値をみると数μmもあるという現象が生じる)。
本発明の課題19は、テクスチャー像がある領域の所定部分を基準として設定しておき、位置測定ではその部分での測定値を被測定面の略照射光学系光軸方向における位置測定値とし、これにより、請求項9の同時測定方法を実現することである。
【0026】
【課題20】
(請求項20に対応)
請求項15の測定方法では、テクスチャー像があるすべての領域で、面の略照射光学系光軸方向における位置の測定値が得られる。被測定面が鏡面である場合、位相データを用いた表面形状の測定値が得られるが、位置の測定値と形状の測定値では分解能が異なるため、両者を関連づけることは困難である(例えば、任意のある領域とある領域の高さの差が、形状測定値をみると数nmしかないのに、位置測定値をみると数μmもあるという現象が生じる)。
本発明の課題20は、テクスチャー像における所定領域内での位置測定値の平均値を計算して、それを被測定面の略照射光学系項軸方向における位置測定値とし、これにより、請求項9の同時測定方法を実現することである。
【0027】
【発明の構成及び作用】
次いで、図面を参照しながら、この発明の構成及び作用を主な請求項毎に順次説明する。
1.請求項1に係る発明
図3に本発明による装置構成の一例を示し、図3の装置構成による測定法の原理および計算式を説明する。
図3の4は光源のHe−Neレーザ、5は物体への照射光強度を調整するためのNDフィルタ、6はレーザからの光を拡大するためのビームエキスパンダである。ビームエキスパンダ6にて拡大され、ビームスプリッター7を透過した平行光は被測定物8に照射される。被測定物8で反射した光は、ビームスプリッター7で反射して、レンズ9を介してCCDカメラ10に到達する。レンズ9に関して被測定物8とCCDカメラ10はほぼ共役な関係(結像関係)になるように被測定物8とレンズ9とCCDカメラ10の相対的な位置が調整されている。一方、ビームエキスパンダ6にて拡大され、ビームスプリッター7で反射された光は、NDフィルタ11を通過し、参照ミラー12で反射される。参照ミラーは、参照ミラーに入射する光の光軸に対するミラー面の傾きを変化させるための機構を有するホルダー13にて保持されており、ミラー面の傾きを調整することができる。
【0028】
参照ミラー12にて反射された光は、NDフィルタ11を行きとは逆向きに通過したのち、ビームスプリッター7を透過して、レンズ9を介してCCDカメラ10に到達する。被測定物8で反射した光は物体光となり、参照ミラー12で反射した光は参照光となって、両者は干渉して干渉縞を発生し、CCDカメラ10によって干渉縞が撮像される。撮像された干渉縞画像は、フレームグラバ14を介してコンピュータ15に転送され、コンピュータのメモリに記録される。ビームスプリッター7で分岐された後の参照光路と物体光路の長さは、光源のHe−Neレーザのコヒーレンス長以下になるように設定されている。また被測定物からの反射光がCCDカメラで撮像するのに適した強度になるように、NDフィルタ5により被測定物への照射光強度を調整してあり、また被測定物からの反射光と参照光との干渉により発生する干渉縞のコントラストが高くなるように、NDフィルタ11により参照光強度が調整されている。干渉縞の縞間隔は、ホルダー13により参照ミラー面の傾きを変化させることにより調整される。
【0029】
物体光と参照光との干渉により発生する干渉縞は次の(1)式にて表される。(1)式において、x,yはCCDの撮像面上での座標を表し、I(x,y)は干渉縞強度分布、a(x,y)は干渉縞のバックグラウンド強度分布、b(x,y)は干渉縞の明暗変化の振幅の分布、φ(x,y)は被測定物体形状に対応した物体反射光の位相分布を表す。
Figure 0004100553
Figure 0004100553
(1)式において、物体の表面形状測定に不要な項a(x,y)、b(x,y)を除去し、物体反射光の位相φ(x,y)を抽出して、それを形状に変換することにより、物体の表面形状が求められる。
【0030】
本発明では、動いている最中の物体の表面形状を測定するために、時系列的に複数枚の干渉縞画像を収録せず、単一の干渉縞画像を取得する。そのために例えば文献:武田光夫「フーリエ変換と光応用計測」光技術コンタクト、Vol.36,No.2,(1998)に紹介されているフーリエ変換法を用いる。フーリエ変換法では、参照光と物体反射光との間に傾きをあたえた状態で両者を干渉させることにより、(2)式に示されるような空間キャリヤ周波数fX0とfY0をもつ干渉縞を得る。
Figure 0004100553
Figure 0004100553
(2)の干渉縞画像を変数x,yについてフーリエ変換すると、(3)式に示すような二次元空間周波数スペクトルが得られる。ここで*は複素共役、A(fX,)はa(x,y)のフーリエスペクトルを表し、C(fX,)は干渉縞の明暗変化の複素振幅である(4)式のフーリエスペクトルを表す。
Figure 0004100553
Figure 0004100553
Figure 0004100553
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【0031】
空間キャリヤ周波数fX0とfY0に対してバックグラウンド強度分布a(x,y)や干渉縞の明暗変化の複素振幅分布c(x,y)の変化がゆるやかであれば、各スペクトルがキャリヤ周波数により分離されるため、(3)式における第2項の成分のみを抽出し、フーリエスペクトル座標における原点の位置に移動することにより空間キャリヤ周波数fX0とfY0を取り除き、C(f,f)を得ることができる。そしてスペクトルC(f,f)の逆フーリエ変換により(4)式の複素振幅が得られる。得られた複素振幅の虚部と実部の比のアークタンジェントをとることにより位相φ(x,y)を求めるという一連の処理がフーリエ変換法である。以上のようにフーリエ変換法では物体反射光の位相分布を求めるが、本発明では、それに加えて物体反射光の振幅分布を求める。
参照光の複素振幅U(x,y)、物体光の複素振幅U(x,y)をそれぞれ(5),(6)式のようにし(Aは振幅、φは位相を表す)、参照光の位相分布φ(x,y)が0(理想波面)であるとすると、b(x,y)は(7)式のように、参照光の振幅分布A(x,y)と物体光の振幅分布A(x,y)によって表現できる。
Figure 0004100553
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【0032】
被測定物を設置しない状態における画像は、参照光のみによる画像となるので、その参照光のみの画像を収録し、CCDの各々の画素で、その平方根をとることにより、参照光の振幅分布A(x,y)を求めることができる。したがって、そのように取得したA(x,y)と、複素振幅c(x,y)の実部Re{c(x,y)}と虚部Im{c(x,y)}を用いて、以下の(8)式、(9)式を計算することにより、CCDの撮像面の位置での物体反射光の位相分布φ 0(x,y)と振幅分布A 0(x,y)を求めることができ、(6)式を用いてCCDの撮像面の位置での物体反射光の複素振幅U 0(x,y)を表現できる。
Figure 0004100553
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(8)式の位相分布にλ/(2π)を乗ずることにより、被測定物の表面形状を求めることができる。
ただし、位相分布による形状は参照面形状に対する相対値であるため、被測定面の位置(物体反射光の略光軸方向への高さ)を求めることはできない。本発明では、そのような位置を(9)式で求めた振幅分布を利用して、合焦法の原理により求める。
【0033】
合焦法は、例えば文献:石原満宏、佐々木博美「合焦法による高速三次元形状計測」精密工学会誌、vol.63、No.1、1997で報告されているように、被測定物の像を対物レンズにてCCDの撮像面上にほぼ結像させた状態で、対物レンズを光学系光軸方向に移動させながら複数枚の物体画像を収録する。対物レンズを光学系光軸方向に移動させると、その移動量に応じて物体像は焦点ずれをおこすため、それにより像のコントラストが変化する。したがって、焦点が合って、コントラストがピークとなったときの対物レンズ位置を検知することによって、光学系光軸方向における物体の高さを求めることができる。そしてCCD画像における微小領域毎で、コントラストのピークを検出することにより、その領域での物体の高さを求め、その処理をCCDで観測できる全領域にて実施することにより、その全領域での表面の高さ分布を求めることができる。ただし、その方法によると、対物レンズを時系列的に移動させながら複数枚の画像を収録するため、物体が動いていると測定が困難となってきて、本発明のように動的物体の表面形状測定に適用させることはできない。
【0034】
本発明では、従来合焦法において対物レンズの移動により生じさせた焦点ずれを、数値演算により与える。焦点ずれを生じさせるために、(8),(9)式で求めた振幅、位相を(6)式に代入して物体反射光の複素振幅U(x,y)を求め、それを(10)式に代入して、物体反射光のフレネル回折を計算する。
Figure 0004100553
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(10)式において、Zは光学系光軸方向におけるCCD面からの距離を表し、Zの値を入力して(10)式を計算することによりCCD面からZだけ離れた位置での物体反射光の複素振幅UZを求めることができる。所定のZの位置での複素振幅から(9)式を用いて物体反射光の振幅分布AZ(x,y)を得ることができ、また(9)式で求めた物体反射光の振幅分布は、CCDで観測した画像における各画素での強度の平方根をとったものと等価である。したがって、Zの値を変化させることにより、焦点ずれ量の異なる複数の振幅画像を取得することができる。従来の合焦法では対物レンズを移動させることによって焦点ずれを与えていたが、ここでは仮想的にCCDを光学系光軸方向に移動させることによって焦点ずれを与えるという作業を数値演算処理により行っている。収録するのは単一の干渉縞であり、その後はすべて演算処理にて行うため、物体が動いていても対応可能である。焦点ずれの異なる複数の振幅画像を用い、従来合焦法による処理と同様、微小領域でのコントラストを求め、コントラストがピークとなるときのZの値がその領域の高さとなる。ここで、焦点ずれに応じたコントラストを検出する場合について、その処理領域内にテクスチャーがある必要がある。従来合焦法では、面の粗い粗面物体を被測定物とすることが多いため、面の粗れをテクスチャーとして扱うことができるが、被測定物がミラー面の場合は、面粗さを光学的に検出するのは困難となる。
【0035】
本発明では、それへの対応の一例として、被測定物であるミラー面の高さを知るために、ミラーのエッジ部分をテクスチャーとみなし、ミラーエッジの焦点ずれに伴うコントラストピークを検出することによりミラーの略光学系光軸方向における位置(高さ)を求める。その場合、ミラーエッジの像に当たる全てのCCD画素にて位置測定値が得られるが、ミラーエッジにおける所定の領域を予め基準領域として設定しておき、その領域での測定値をミラーの位置測定値として用いてもよいし、テクスチャーがある微小領域におけるすべての位置測定値を平均して、それをミラーの位置測定値として用いてもよい。ミラーのエッジとエッジ以外のミラー面との位置(高さ)の差は、(8)式の位相分布にて求められるため、位相分布を用いてミラーの表面形状をナノメータオーダーで測定でき、また振幅分布を用いてミラーの位置を測定でき、したがって両者を同時に取得できる。図4(a)に焦点ずれを与える数値演算処理のモデルを示し、図4(b)にZを変化させたときの振幅画像のミラーエッジ位置(●プロット)とミラーエッジ以外の位置(■プロット)におけるコントラスト変化の様子を示す。
【0036】
図4(a)は、被測定物16の像が、レンズ17によりCCD撮像面18bの位置で結像している様子を示している。目視で被測定物16の像がほぼ結像する位置を原点にして、CCDの位置を例えば18aや18cに仮想的に変化させることによりZの値を変化させながら(10)式を計算することによって、振幅像に焦点ずれを与えることができる。図4(b)では横軸のZの値をとってあり、縦軸にコントラストをとって、Zを変化させたときのコントラスト値がプロットしてある。図において●のプロットと■のプロットで示しているように、振幅像において、コントラストを検出する微小領域内にテクスチャーがある場合はコントラスト変化のレベルが大きくなり、テクスチャーがない場合はコントラスト変化のレベルが小さくなる。そのためにコントラスト変化のピーク値にスレッシュをかけることで、コントラストを検出する微小領域内にテクスチャーがあるかないかを判定できる。テクスチャーがある微小領域内でのみDを求めればよい。
【0037】
図4(b)におけるDを次の(11)式に代入して得られるdが位置の測定値となる。(11)式におけるkは焦点ずれに対する感度、Mは光学系倍率である。光学系倍率が大きくなるほど、測定分解能が向上する。
Figure 0004100553
Figure 0004100553
被測定物が、例えば図1に示したように、ベースに駆動ミラーがとりつけられたもののような場合は、ベースの位置測定値とミラーエッジの位置測定値とのZの値との差をとれば、それがベースを基準としたときのミラーの位置となる。ベースの焦点ずれを検知する場合、ベースが粗面であれば、面の粗れの像をテクスチャーとして用いる。ベースが鏡面である場合は、ベースにあらかじめ印をつけておき、その印をテクスチャーとして用いてもよいし、ベース面上で結像するようなパターンをベースに投影して、それをテクスチャーとして用いてもよく、また、ベースのエッジが視野内に観測される場合はそれをテクスチャーとして用いてもよい。印をつける方法やパターンを投影する方法は、被測定物であるミラー面にも適用でき、被測定ミラー面上に予め印をつけておいたり、被測定ミラー面上で結像するようにパターンを投影したりして、その印やパターンをテクスチャーとして用いれば、ミラーのエッジをテクスチャーとして用いる必要はない。被測定物が、図2に示したようなミラーアレイの場合も、ミラーのエッジをテクスチャーとしたり、各ミラー面に投影したパターンをテクスチャーとすればよい。
【0038】
図1に示したような振動ミラーを被測定物としたときの測定手順の例を説明する。図1(b)は振動ミラーの振動の様子を側方から観察し、振動位相とミラーの傾きを説明したものである。
振動ミラーは図の矢印の方向に揺動するかたちで振動し、振動ミラーに照射した光の反射光の向きを変えたり、走査したりするという用途で使用される。振動位相が0度のときにミラー面は水平(図では実線で表した面)となる。そして振動位相が90度のときにミラー面は左側に最大角度で傾き(図では点線で表した面)、振動位相が180度のときにミラー面は再び水平(図では実線で表した面)になり、振動位相が270度ときにミラー面は右側に最大角度で傾き(図では一点鎖線で表した面)、振動位相が360度のときにミラー面は再度水平(図では実線で表した面)になる。以上の動きを一周期として振動を繰り返し、ミラーの傾きは連続的に変化する。ミラー面の傾きの最大角度は、振動ミラーの振動振幅の仕様値で決定され、振動の周期もまた仕様を設定されている。
【0039】
測定では振動中のミラーの形状と、ミラー面の略照射光学系光軸方向の位置を本発明による装置及び方法で測定するが、例えば、ミラーが水平になった状態 (振動位相が0度)のときのミラー形状と位置であり、あるいはミラーが最大角度傾いた状態(振動位相が90度、あるいは270度)のときのミラー形状と位置であるといったように、ミラーの傾きが所定の状態であるときのミラーの表面形状と位置を求める。
まず、被測定物を設置しない状態で参照光のみの画像を収録しておき、その後被測定物をセットする。そして被測定物を測定したい傾きで静止させておき、ミラーエッジ等のテクスチャーを目視で確認しながら、ミラー表面にほぼ焦点が合うように、光学系の光軸方向における被測定物の位置を調整する。そして参照ミラーの傾きを調整すると干渉縞が発生する。その後、干渉縞に所定の空間キャリヤ周波数がのるように、参照ミラーの傾きをさらに調整した後、被測定ミラーを振動させる。CCDカメラの撮像の周期が被測定ミラーの振動周波数に同期していない場合は、発生した干渉縞は動いたり、消えてしまったりする。CCDカメラの撮像の周期を被測定ミラーの振動周波数に同期させると、干渉縞はみかけ上静止して観測されるため、干渉縞をみかけ上静止させておき、所定のタイミングで干渉縞を収録すると、被測定ミラーの測定したい傾きにおける干渉縞を収録することができる。干渉縞収録後のデータ処理は原理説明で述べたようにすればよい。それにより動いている瞬間における略照射光学系光軸方向における基準となるベース面に対する被測定面の位置と、動いている瞬間における被測定面の表面形状が得られる。測定する際の被測定ミラーの傾きは任意でよいが、干渉縞に所定の空間キャリヤ周波数がのるように、参照ミラーの傾きが調整されていることが必要条件となる。測定したい振動ミラーの傾きによっては、ベース面とミラー面との傾きにより図1(a)に示したsが求められなくなるが、ミラー面の照射光学系光軸方向における位置測定値と、ベース面の照射光学系光軸方向における位置測定値と、ベース面の照射光学系光軸方向における位置を測定した観測面内でのテクスチャー位置と、ミラー面の傾きとの幾何学的関係が求められるため、それを被測定物の性能や加工精度に反映すればよい。
【0040】
次いで、被測定物が図2のようなミラーアレイを被測定物としたときの測定、処理手順の例を説明する。
ミラーアレイは、ディスプレイにおける空間変調素子として使用される場合は、各ミラー面がいくつか(例えば2つ)の所定の角度に切りかえられることにより、ミラーに照射される光の反射光をON/OFFするように作用する。その場合の角度が切りかえられた瞬間でのミラー面の形状と、各ミラー面の略照射光学系光軸方向における相対的な位置を本発明の装置及び方法で測定する。また、ミラーアレイが光通信における光イコライザー用に用いられる場合は、各ミラー面がいくつかの所定の角度に切りかえられることにより、一次元、あるいは二次元に配列された光ファイバーから各ミラーに照射される光の反射光が、一次元的、あるいは二次元的に配列された光ファイバーの所定位置に導光されるように動作する。その場合の角度が切りかえられた瞬間でのミラー面の形状と、各ミラー面の略照射光学系光軸方向における相対的な位置を本発明の装置及び方法で測定する。
【0041】
測定の際は、まず被測定物を設置しない状態で、参照光のみの画像を収録しておき、その後被測定物をセットする。そしてミラーアレイを測定したいミラー角度において各ミラー面が略平行になるように静止させる。そしてミラーエッジ等のテクスチャーを目視で確認しながら、ミラ−表面にほぼ焦点が合うように、光学系の略光軸方向における被測定物の位置を調整する。そして、参照ミラーの傾きを調整すると、干渉縞が発生する。その後、干渉縞に所定の空間キャリヤ周波数がのるように参照ミラーの傾きをさらに調整した後、各ミラーが略平行になるようにしながらミラーアレイを駆動する。一定の周期で、かつ測定したいミラーの傾きになる状態に1周期内でなるようにミラーアレイを駆動し、CCDカメラの撮像の周期をミラーアレイの駆動周期に同期させると、干渉縞はみかけ上静止して観測される。逆にCCDカメラの撮像の周期がミラーアレイの駆動周期に同期していないと、発生した干渉縞は動いたり、消えてしまったりする。CCDカメラの撮像の周期をミラーアレイの駆動周期に同期させて干渉縞をみかけ上静止させておき、所定のタイミングで干渉縞を収録すると、被測定ミラーの測定したい傾きにおける干渉縞を収録することができる。干渉縞収録後のデータ処理は原理説明のところで述べたようにすればよい。それにより動いている瞬間における略照射光学系光軸方向における各ミラー面の相対的位置と、動いている瞬間における各ミラー面の表面形状が得られる。測定する際のミラーの傾きは任意でよいが、干渉縞に所定の空間キャリヤ周波数がのるように、参照ミラーの傾きが調整されていること、また、ミラーアレイを構成する各ミラー面が略平行になるようにミラーアレイを駆動することが必要条件となる。
【0042】
図5に、被測定面の照射光学系光軸方向における位置の測定と、被測定面の形状測定を行うための測定手順例を示す。図5において、iはカウント値、Z0は位置測定を行う場合にZを変化させる際の初期値、ΔZはZを変化させるピッチ、NはZを変化させる回数を表し、他の英文字は実施例記載の英文字と同じ意味である。
【0043】
2.請求項2に係る発明
請求項1の装置で測定する場合は、参照光のみの画像が必要となる。その場合、被測定物を設置しない状態での画像を収録すればよいが、測定装置の設置環境によっては、装置周りの構造物からの反射光がCCDに入射し、ノイズとなって測定精度を低下させる場合がある。本発明では、測定のプロセスにて、図6に示したように、被測定物からCCDまでの光路中に、手動で遮光板19を設置し、物体反射光を遮ることにより、ノイズのない参照光のみの画像を取得する。図6における部品番号は、図3におけるものと共通である。それによりノイズの影響を受けない高精度の測定装置を提供することができる。
【0044】
3.請求項3に係る発明
請求項2における遮光板の設置について、手作業で被測定物からCCDまでの光路中に遮光板を設置してもよいが、被測定物が変わるたびに遮光板を設置する作業がはいった場合、手作業によると作業性、操作性に欠ける。本発明では、図7のように遮光板19を、光学系光軸とほぼ垂直な方向に進退可能なステージ20に搭載し、ステージ20を進退させて遮光板を被測定物からCCDまでの光路中に設置する。ステージ20の進退を図示しないステッピングモータの回転等により行えば、パルス数の指定により、遮光板が被測定物からCCDまでの光路中の位置に自動的に設置できる。それにより測定の操作性、作業性が向上する。
【0045】
4.請求項4に係る発明
図8(a),(b)を参照して説明する。図8(a),(b)において、図3と同じ番号で示された部品は、図3で示した部品と同じである。
符号21のものは被測定物の像を拡大してCCDの撮像面の位置で結像させる対物レンズである。拡大倍率を上げたい場合は顕微鏡対物レンズを用いればよい。被測定物8とCCD10は、対物レンズ21に関して光学的に共役な関係になるように、光学系光軸方向における位置関係が調整されている。図8(a)の構成の場合、物体反射光の光路にのみレンズが設置されているので、参照光と物体反射光とに波面に曲率の差が生じ、それにより発生する干渉縞に図9に示したようなデフォーカス成分が観測される。それにより収録した干渉縞から求めた物体反射光の複素振幅のうち、位相データにデフォーカス成分が生じ、それが表面形状の測定誤差となる。Zernike多項式等を用いてデフォーカス成分を補正してもよいが、光学系の拡大倍率を大きくしたときなど、デフォーカス成分が大きくなった場合、それに伴い干渉縞間隔が密になるため、CCDによる干渉縞の検出が不可能になる(干渉縞の間隔がCCD2画素分のサイズより小さくなる)。
【0046】
またデフォーカス成分を除去するために、参照光路に対物レンズ21と同じ焦点距離をもつレンズを設置してもよいが、被測定物8、対物レンズ21、CCD10の位置関係とほぼ同じになるように、参照面、CCD、参照光路に設置するレンズの位置関係を調整しなければならず、光学系も複雑化するうえ、調整誤差に伴う形状測定誤差が生じる。図8(b)は、対物レンズ23とビームスプリッター24と参照面25とを一体化したもので、結像光学系であると同時に干渉光学系として作用する。22は集光レンズとして作用する。参照光路にも物体反射光路にも同じ対物レンズが設置され、同様に作用するため、干渉縞にデフォーカス成分が生じないし、また、対物レンズの位置調整も容易になる。それにより測定光学系の構成および調整を簡素化でき、形状測定誤差を低減することができる。また光学系の拡大倍率を大きくしたときでも形状測定が可能となる。
【0047】
5.請求項5に係る発明
被測定物が図1に示したような周期振動をする物体の場合、物体表面の傾きにより、物体反射光と参照光との間の光路差が異なってくるため、干渉縞の縞間隔が異なってくる。したがって、測定する物体表面の傾きにより干渉縞の空間キャリヤ周波数は異なってきて測定条件が変わってくる。
上記のとおりの請求項1に係る発明では、測定する物体表面の傾きにより干渉縞の空間キャリヤ周波数に差異が生じないように、被測定物を測定したい傾きで静止させた状態で、参照ミラー12の傾きを調整して干渉縞に所定の空間キャリヤ周波数がのるようにしてから干渉縞収録を行う。しかしながらその方法によると、測定しようとする物体表面の傾きを変更する度に上記の作業を行う必要があるので作業性に欠ける。上記の問題を解決する請求項5に係る発明を図10を参照しながら説明する。なお、図3と同じ符号を付した部品は、図3に示す請求項1に係る発明のそれと同じである。
【0048】
符号26は、He−Neレーザ4と、物体への照射光強度を調整するためのNDフィルタ5と、ビームエキスパンダ6と、ビームスプリッタ7と、レンズ9と、CCDカメラ10と、NDフィルタ11と、参照ミラー12を搭載し、図の矢印まわりに回転するステージである。この回転ステージ26の回転によって照射光学系の光軸と被測定物8とのなす角度が変化し、物体反射光と参照光との位相差が変化するので、干渉縞の空間キャリヤ周波数が変化する。ただし、被測定面の傾きが変化する方向と、回転ステージ26の回転方向は同一平面内にある。参照ミラー12と被測定面のなす角度δと、干渉縞間隔gとの関係は、(12)式のようになる。干渉縞間隔gが決まれば空間キャリヤ周波数は決定される。
Figure 0004100553
Figure 0004100553
【0049】
一方、被測定面の振動の位相が0のとき、照射光学系光軸に対する被測定面の傾きを0度とすると、被測定面の傾きθと被測定面の振動の位相pとの関係は、(13)式のようになる。Hは振動ミラーの振動振幅、Lは振動ミラーのスパンである。
Figure 0004100553
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したがって、はじめに干渉縞間隔gを決めておき、(12)式により参照ミラーと被測定面とのなす角度δを計算して記憶する。振動ミラーの振動位相pの変化に合わせて被測定面の傾きθを求め、θ+δの角度になるように、ステージ26を回転させる。それにより空間キャリヤ周波数は振動ミラ−面の傾きに一定となり、同じ条件での測定が可能となる。振動位相pを入力すると、自動的にステージ26がθ+δの角度になるようにプログラムしておけば、効率のよい測定が実現される。
【0050】
6.請求項6に係る発明
被測定物が図1に示したような周期振動をする物体の場合、物体表面の傾きによって物体反射光と参照光との間の光路差が異なってくるため、干渉縞の縞間隔が異なってくる。したがって、測定する物体表面の傾きにより干渉縞の空間キャリヤ周波数が異なってきて測定条件が変わってくる。図3に示す請求項1に係る発明では、測定する物体表面の傾きにより干渉縞の空間キャリヤ周波数に差異が生じないように、被測定物を測定したい傾きで静止させた状態で、参照ミラーの傾きを調整して干渉縞に所定の空間キャリヤ周波数がのるようにしてから干渉縞収録を行う。しかしこの方法によると、測定しようとする物体表面の傾きを変更する度に上記作業を行う必要があるので作業性に欠ける。この問題を解決する請求項6に係る発明を図11を参照しながら説明する。図3と同じ符号を付した部品は、図3に示す請求項1に係る発明のそれと同じである。
【0051】
符号27を付したものはビームエキスパンダ6のうちのレンズ6aをその光軸と略垂直な方向に移動させるためのステージである。ただし、被測定面の傾きが変化する方向とステージ27の移動方向は同一平面内にある。そして、ステージ27の移動距離sと、光学系光軸に対する照射光の角度σとの関係は、(14)式のようになる。
Figure 0004100553
Figure 0004100553
fはレンズ6aの焦点距離である。したがって、(12)、(13)式により求めたθ+δを(14)式のσに代入するとステージ移動距離sが決まるので、被測定面の振動位相pの変化に合わせてステージ移動距離sを求めてステージ27を移動させると、空間キャリヤ周波数は振動ミラー面の傾きに一定となり、同じ条件での測定が可能となる。振動位相pを入力すると、自動的にステージ27がsだけ移動するようにプログラムしておけば、効率のよい測定が行われる。
【0052】
7.請求項7に係る発明
演算により求めた物体反射光複素振幅データのうちの振幅データ(振幅像)に基づいて物体の位置を求める場合は、物体反射光の略光軸方向における複数の位置での物体反射光の振幅像を求め、画像における像の合焦状態を検出することによって物***置を測定する。合焦状態を検出するには、像のテクスチャ(模様)のぼけ具合を定量的に検知する必要がある。一方、レーザ光源は時間的、空間的コヒーレンスが高いため、回折の影響によりテクスチャが鮮明に観測できないときがあり、また測定光学系の構成面の反射光によるノイズ干渉縞(物体形状に依存しない干渉縞)が発生しやすいため、それらは測定精度を劣化させる。請求項7に係る発明では、例えば図12に示すように、He−Neレーザ4からの出射光を、拡散板28を用いて拡散させることにより、被測定物への照射光の空間的コヒーレンスを低下させる。拡散板28をモータ29を用いて回転させることにより、拡散板での散乱によるスペックルノイズの影響は除去される。空間コヒーレンスの低下により、回折の影響の少ない鮮明なテクスチャの観測が可能になり、またノイズ干渉縞が低減されるので、位置および形状の測定精度を向上させることができる。なお、フィラメント等の発光面積の大きい光源からの光を色フィルターで単色化して、これを用いることもできる。
【0053】
8.請求項8に係る発明
干渉縞画像を収録して物体表面形状を測定する場合、干渉縞画像を収録している最中に物体が動くと干渉縞が乱れて正確な測定ができなくなる。そのような場合、物体の動作速度に対して十分短い撮像速度で干渉縞を収録するか、物体への光の照射時間を十分短くすればよいが、撮像手段および光源の性能を比較すると、撮像時間を短くするのに比べ、照射時間を短くする方が有利である。本発明では、光源にルビーレーザのような固体パルスレーザを用いたり、半導体レーザをパルス発光駆動することにより、物体への光の照射時間を短くすることにより、物体が高速で動いているような場合でも高精度測定が可能である。
【0054】
9.請求項9に係る発明
請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置による測定方法では、参照光のみによる画像が測定の度に必要になるが、被測定物が変わっても光学系のセッティングに変化がなければ同じ参照光のみによる画像が複素振幅Uoを求めるための計算に使える。請求項9に係る発明は、そのような光学系のセッティングが変わらないような場合に、予め、遮光手段を用いて参照光のみの画像を収録してそれを記憶しておき、記憶した参照光のみの画像を複素振幅Uoを求めるための計算に用いることによって、測定のたびに参照光のみの画像を収録する手間を省くことができる。
【0055】
10.請求項13に係る発明
請求項13に係る発明は、請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置を用い、周期振動する物体の測定を行う場合における干渉縞の収録タイミングの調整方法に関するものであり、CCDのトリガー入力による画像収録機能を利用するものである。
図13(a)は周期振動する物体としての振動ミラーを駆動するための入力信号の一例であり、図13(b)はCCDに入力するトリガー信号の一例である。なお、図13(a),(b)において横軸は時間であり、縦軸は入力電圧である。
符号30は物体の振動周期に相当する。振動ミラーの振動位相とミラー面の傾きとの関係は、上記(13)式にて示したものであり、したがって、測定したい振動ミラー面の傾きが決まったら、その振動位相にタイミングを調整してCCDにトリガー信号を入力する。トリガー信号を連続して入力して画像収録し、表示すれば、CCDにて観測される干渉縞画像はみかけ上静止して見えるから、収録した干渉縞のうちの1枚を用いて請求項1に係る発明を実施し、物体の振動速度に合わせてCCDのシャッター速度を短くすれば高速で振動する物体に対応することができる。
【0056】
11.請求項14に係る発明
請求項14に係る発明は、請求項8の発明の動的形状及び動的位置の同時測定装置を用い、周期振動する物体の測定を行う場合における被測定物へのパルス光の照射タイミング調整方法に関するものであり、図13においてCCDに入力したトリガー信号をパルスレーザのドライバに入力するものである。そして、パルスレーザに入力するトリガー信号をCCDの画像収録のトリガー信号として併用すれば、みかけ上静止した干渉縞が観測されるので、物体の振動速度に合わせてパルスレーザの発光パルス幅を短くすれば高速で振動する物体にも対応できる。
【0057】
12.請求項15に係る発明
請求項15に係る発明は、請求項9の動的形状及び動的位置の同時測定方法によって、物体反射光の複素振幅Uiから求めた物体反射光の振幅データから物体の略照射光学系光軸方向における位置を測定する場合に、物体像の合焦状態を検出するものである。
合焦状態を検出するにはテクスチャー(模様)が必要となり、テクスチャーを観測しながら、その像が最もシャープになるときが合焦点状態であり、ぼけているときが焦点ずれ状態という具合に判定する。合焦点や焦点ずれは、CCDの微分和等の隣接画素計算によりコントラストのレベルを求めたり、CCDの単一画素での輝度を抽出したりすることによって定量的に検出される。
この発明では、複数の面から構成された被測定物における所定のある面でのテクスチャーの合焦状態を検出することにより略照射光学系光軸方向における所定のある面の位置を測定し、所定の別の面におけるテクスチャーの合焦状態を検出することにより略照射光学系光軸方向における所定の別の面の位置を測定し、それらの差を求めることにより、略照射光学系光軸方向における面同士の相対的位置を測定する。
【0058】
13.請求項16に係る発明
請求項16に係る発明は、被測定面が光学的粗面である場合に、被測定面の粗れの像をテクスチャーとする。図14に、図1の振動ミラーを被測定物としたときの振幅像における面粗れの像の例を示すが、図14における31が被測定ミラー面、32がベース面で、ベース面に符号33で示す無数の線が粗れテクスチャーを表しており、例えば符号33の線をテクスチャーとして面の位置測定を実施すればよい。
【0059】
14.請求項17に係る発明
請求項17に係る発明は、ミラーや光学ガラス等の光学的鏡面をもつ物体では、面の粗れは光の回折限界以下のサイズとなって光学的に観測することができず、そのためテクスチャーが観測できなくなり、テクスチャーがないため合焦状態を検知できないという不具合を生じる。被測定面が光学的鏡面である場合に、予め被測定面に印したマークの像をテクスチャーとする。
図15に、図1の振動ミラーを被測定物としたときの振幅像を示す(ただし、部品の符号は、図14と同じ部品のものは同じ符号を用いていている)。ベース面32に34のマークを印した様子、ミラー面31に符号35のマークの様子を示してあり、符号34がベース面の略照射光学系光軸方向における位置を測定するためのテクスチャーになり、符号35が振動ミラー面の略照射光学系光軸方向における位置を測定するためのテクスチャーになる。
【0060】
15.請求項18に係る発明
請求項18に係る発明は、ミラーや光学ガラス等の光学的鏡面をもつ物体では、面の粗れは光の回折限界以下のサイズとなって光学的に観測することはできず、テクスチャーが観測できなくなり、テクスチャーがないため合焦状態を検知できないという不具合を生じる。被測定面が光学的鏡面である場合に、被測定面のエッジ像をテクスチャーとする。図16に、図1の振動ミラーを被測定物としたときの振幅像を示す(ただし、部品の符号は、図14と同じ部品のものは同じ符号を用いている)。符号36がベース面32におけるエッジ、37がミラー面31におけるエッジの様子を示す。符号36がベース面の略照射光学系光軸方向における位置を測定するためのテクスチャーになり、符号37が振動ミラー面の略照射光学系光軸方向における位置を測定するためのテクスチャーになる。
【0061】
16.請求項19に係る発明
請求項15の方法では、テクスチャー像があるすべての領域で、面の略照射光学系光軸方向における位置の測定値が得られる。被測定面が鏡面である場合、位相データを用いた表面形状の測定値が得られるが、位置の測定値と形状の測定値では分解能が異なるため、両者を関連づけることは困難である(例えば、任意のある部分とある部分の高さの差が、形状測定値をみると数nmしかないのに、位置測定値をみると数μmもあるという現象が生じる)ので、請求項19に係る発明は、テクスチャー像がある領域の所定部分を基準と設定しておき、位置測定ではその部分での測定値を被測定面の略照射光学系光軸方向における位置測定値とするものである。
例えば図16のエッジ36における位置38をベース面の基準位置とし、またエッジ37における位置39をミラー面の基準位置とし、符号38,39における位置測定値を、それぞれベース面、ミラー面の位置測定値とする。
【0062】
17.請求項20に係る発明
請求項15の方法では、テクスチャー像があるすべての領域で、面の略照射光学系光軸方向における位置の測定値が得られる。被測定面が鏡面である場合、位相データを用いた表面形状の測定値が得られるが、位置の測定値と形状の測定値では分解能が異なるため、両者を関連づけることは困難である(例えば、任意のある領域とある領域の高さの差が、形状測定値をみると数nmしかないのに、位置測定値をみると数μmもあるという現象が生じる)ので、請求項20に係る発明は、テクスチャー像における所定領域内での位置測定値の平均値を計算して、それを被測定面の略照射光学系項軸方向における位置測定値とするものである。例えば図16のエッジ36を構成する画素すべてにおける位置測定値を求め、その平均値をベース面の位置測定値とし、またエッジ37を構成する画素すべてにおける位置測定値を求めその平均値をミラー面の位置測定値とする。
【0063】
【発明の効果】
この発明の効果は、各請求項毎に整理すれば次のとおりである。
1.請求項1に係る発明
物体反射光と参照光との間で発生した干渉縞画像と参照光のみによる画像とから前記撮像手段位置での物体反射光の複素振幅Uを求め、前記撮像手段位置での物体反射光の複素振幅のフレネル回折を計算することにより物体反射光の光軸方向における複数の位置での物体反射光の複素振幅Ui(i:整数)を求め、前記Uiから求めた物体反射光の位相データから物体表面形状を求め、前記Uiから求めた物体反射光の振幅データから物体の略照射光学系光軸方向における位置を求めることにより、動いている最中の物体の表面形状及び面と略垂直な方向における位置を同時に測定する。それによりMEMS等の微細構造の動的物体において、高い面内空間分解能で、物体が動いている最中のナノメータオーダーの表面形状と、略光学系光軸方向における物体の位置を同時に取得可能な測定装置を提供することができる。
【0064】
2.請求項2に係る発明
被測定物から撮像手段までの光路中に遮光手段を設置し、物体反射光を遮ることにより、ノイズのない参照光のみの画像を取得する。それによりノイズの影響を受けない高精度の測定装置を提供することができる。
【0065】
3.請求項3に係る発明
遮光手段を、光学系光軸とほぼ垂直な方向に進退可能なステージに搭載し、ステージを駆動させることにより遮光手段の前記光路中への設置を自動化することによって請求項1の装置の操作性を向上させることができる。
【0066】
4.請求項4に係る発明
物体像を光学的に拡大して撮像手段位置で結像させる場合、物体像を拡大して撮像手段位置で結像するための光学系と干渉光学系とを一体化することにより、物体光を球面波に変換するためのレンズと参照光を球面波にするためのレンズを同一にすることにより、測定光学系の構成および調整を簡素化し、測定誤差を低減することができる。
【0067】
5.請求項5に係る発明の効果
被測定物が周期振動する物体の場合、前記光源と照射光学系と干渉光学系と撮像手段と結像光学系を一体にしたユニットの傾きを変化させる回転ステージを構成に加え、その回転量を指定することにより干渉縞の縞間隔を設定し、それにより物体表面の傾きに一定条件の安定した測定を効率よく実施することができる。
【0068】
6.請求項6に係る発明の効果
被測定物が周期振動する物体の場合、前記照射光学系の光軸と前記結像光学系の光軸を相対的にシフトさせる直動ステージを構成に加え、その移動にて被測定面への照射光が被測定面に入射する角度を変化させることにより干渉縞の縞間隔を設定し、それにより物体表面の傾きに一定条件の安定した測定を効率よく実施することができる。
【0069】
7.請求項7に係る発明の効果
光源に拡散光源を用いることにより、その空間的コヒーレンスを下げ、それにより回折の影響の少ない鮮明なテクスチャを観測可能とし、またノイズ干渉縞を低減することにより、測定精度を向上させることができる。
【0070】
8.請求項8に係る発明の効果
光源にパルス光源を使用し、物体への光の照射時間を短くすることにより、物体が高速で動いている場合でも、高精度な測定が可能である。
【0071】
9.請求項9に係る発明
請求項1の装置においては参照光のみによる画像は測定のたびに必要となるが、被測定物が変わっても光学系のセッティングに変化がなければ同じ参照光のみによる画像が複素振幅Uを求めるための計算に使える。この発明は、そのような光学系のセッティングが変わらないような場合に、予め、遮光手段を用いて参照光のみの画像を収録してそれを記憶しておき、記憶した参照光のみの画像を複素振幅Uを求めるための計算に用いることによって、測定のたびに参照光のみの画像を収録する手間を省くことができ、測定の操作性、作業性を向上させることができる。
【0072】
10.請求項12に係る発明
請求項5、請求項6の装置により周期振動する物体を測定する場合、物体光と参照光との間で発生する干渉縞の縞間隔を、請求項5のユニットの光学系光軸に対する直交2方向におけるチルトを変化させる回転ステージを用いたり、請求項6の照射光学系と結像光学系の光軸を相対的にシフトさせる直動ステージを用いる等して、任意に設定できるようにしている。収録する干渉縞の間隔が異なると、測定条件がかわり、それにより測定精度が変わってくるため、縞間隔の設定の目的は、被測定面の傾きに表面形状および略光学系光軸方向における位置を同じ測定条件で求めることにある。したがって、物体が振動している最中に、測定したい被測定面の傾き状態に合わせて回転ステージの回転量や直動ステージの移動量を設定する必要がある。しかし、この発明は、被測定物の振動位相データをもとに被測定物の傾きを求め、その傾きから回転ステージの回転量や直動ステージの移動量を設定することにより、物体の傾きに測定条件を一定にして、測定精度を安定させることができる。
【0073】
11.請求項13に係る発明
被測定物が周期振動する場合、物体が評価したい傾きとなった状態にて干渉縞を収録する必要があり、その場合、干渉縞画像の収録タイミングを設定する必要があるが、この発明によれば、上記設定のために被測定物の振動の位相データを用いることにより、物体が所定の傾きとなった状態における干渉縞画像の収録を正確に実施するための方法を実現することができる。
【0074】
12.請求項14に係る発明
被測定物が周期振動する場合、物体が評価したい傾きとなった状態にて干渉縞を収録する必要があり、その場合、光源にパルス光源を用いる場合は、光源のパルス発光のタイミングを設定する必要がある。この発明は、上記設定のために被測定物の振動の位相データを用いることにより、物体が所定の傾きとなった状態における光源のパルス発光を正確に実施するための方法を実現することができる。
【0075】
13.請求項15に係る発明
請求項9の方法においては、前記Uiから求めた物体反射光の振幅データから物体の略照射光学系光軸方向における位置を測定する場合、物体像の合焦状態を検出する。そして、上記合焦状態を検出するにはテクスチャー(模様)が必要となり、テクスチャーを観測しながら、その像が最もシャープになるときが合焦点状態であり、ぼけているときが焦点ずれ状態であるという具合に判定する。合焦点や焦点ずれは、CCDの微分和等の隣接画素計算によりコントラストのレベルを求め、あるいはCCDの単一画素での輝度を抽出することによって定量的に検出される。この発明は、複数の面から構成された被測定物における所定のある面でのテクスチャーの合焦状態を検出することにより、略照射光学系光軸方向における所定のある面の位置を測定し、所定の別の面におけるテクスチャーの合焦状態を検出することにより略照射光学系光軸方向における所定の別の面の位置を測定し、それらの差を求めることにより、略照射光学系光軸方向における面同士の相対的位置を測定することにより、請求項9の方法を実現することができる。
【0076】
14.請求項16に係る発明
被測定面が光学的粗面である場合に、被測定面の粗れの像をテクスチャーとすることにより、請求項9の方法を実現することができる。
【0077】
15.請求項17に係る発明
ミラーや光学ガラス等の光学的鏡面をもつ物体では、面の粗れは光の回折限界以下のサイズとなり、光学的に観測することはできず、テクスチャーが観測できなくなり、テクスチャーがないため合焦状態を検知できないという不具合を生じる。被測定面が光学的鏡面である場合に、予め被測定面に印したマークの像をテクスチャーとすることにより、請求項9の方法を実現することができる。
【0078】
16.請求項18に係る発明
ミラーや光学ガラス等の光学的鏡面をもつ物体では、面の粗れは光の回折限界以下のサイズとなり、光学的に観測することはできずに、テクスチャーが観測できなくなり、テクスチャーがないため合焦状態を検知できないという不具合を生じる。被測定面が光学的鏡面である場合に、被測定面のエッジ像をテクスチャーとすることにより、請求項9の方法を実現することができる。
【0079】
17.請求項19に係る発明
請求項15の方法は、テクスチャー像があるすべての領域で、面の略照射光学系光軸方向における位置の測定値が得られる。被測定面が鏡面である場合、位相データを用いた表面形状の測定値が得られるが、位置の測定値と形状の測定値では分解能が異なるため、両者を関連づけることは困難である(例えば、任意のある部分とある部分の高さの差が、形状測定値をみると数nmしかないのに、位置測定値をみると数μmもあるという現象が生じる)。そのため、この発明は、テクスチャー像がある領域の所定部分を基準と設定しておき、位置測定ではその部分での測定値を被測定面の略照射光学系光軸方向における位置測定値とすることにより、請求項9の方法を実現することができる。
【0080】
18.請求項20に係る発明
請求項15の方法では、テクスチャー像があるすべての領域で、面の略照射光学系光軸方向における位置の測定値が得られる。被測定面が鏡面である場合、位相データを用いた表面形状の測定値が得られるが、位置の測定値と形状の測定値では分解能が異なるため、両者を関連づけることは困難である(例えば、任意のある領域とある領域の高さの差が、形状測定値をみると数nmしかないのに、位置測定値をみると数μmもあるという現象が生じる)。そのため、この発明では、テクスチャー像における所定領域内での位置測定値の平均値を計算して、それを被測定面の略照射光学系項軸方向における位置測定値とすることにより、請求項9の方法を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】は、ベース面に振動ミラーがとり付けられたような構成のMEMSの概略を説明する図である。
【図2】は、ミラーが複数個配置され、各々独立して駆動するMEMSの概略を説明する図である。
【図3】は、本発明による測定装置の概略を説明する図である。
【図4】は、焦点ずれを与える数値演算モデルと、検出されるコントラストと位置測定値との関係を説明するための図である。
【図5】は、本発明による測定方法の測定手順を説明するフロー図である。
【図6】は、図3の測定装置の構成に加えて遮光板を設けた測定装置の概略を説明する図である。
【図7】は、図5の測定装置の構成に加えて遮光板を光学系光軸と略垂直な方向に進退させるためのステージを設けた測定装置の概略を説明するための図である。
【図8】は、結像光学系と干渉光学系を一体化した測定装置の概略を説明する図である。
【図9】は、デフォーカス成分が生じた干渉縞の様子の概略を説明する図である。
【図10】は、図3の測定装置の構成に加えて、光源と照射光学系と干渉光学系と撮像手段と結像光学系を一体にしたユニットの傾きを変化させる回転ステージを設けた測定装置の概略を説明する図である。
【図11】は、図3の測定装置の構成に加えて、照射光学系の光軸と結像光学系の光軸を相対的にシフトさせるステージを設けた測定装置の概略を説明する図である。
【図12】は、レーザからの光を拡散させるための構成例の概略を説明する図である。
【図13】は、被測定振動ミラーの振動とCCDの撮像、あるいはパルス光源の発光のタイミングを説明するための図である。
【図14】は、被測定物の振幅像における面粗れテクスチャーの様子の概略を説明する図である。
【図15】は、被測定物の振幅像における被測定面に印したマークテクスチャーの様子の概略を説明するための図である。
【図16】は、被測定物の振幅像におけるエッジテクスチャーの様子の概略を説明するための図である。
【符号の説明】
1:振動ミラー
2:基準面
3:ミラー面
4:光源
5:NDフィルタ
6:ビームエキスパンダ
6a:レンズ
7:ビームスプリッター
8:被測定物
9:レンズ
10:CCDカメラ
11:NDフィルタ
12:参照ミラー
13:ホルダー
14:フレームグラバ
15:コンピュータ
16:被測定物
19:遮光板
20:ステージ
21:対物レンズ
22:集光レンズ
23:対物レンズ
24:ビームスプリッター
25:参照面
26:回転ステージ
27:ステージ
28:拡散板
29:モータ
31:被測定ミラー面
32:ベース面
34,35:マーク
36:ベース面32におけるエッジ
37:ミラー面31におけるエッジ
38:ベース面の基準位置
39:ミラー面の基準位置

Claims (9)

  1. ほぼ単一波長の光を発生する光源と、光源からの光を物体に照射するための照射光学系と、物体反射光と参照光を干渉させるための干渉光学系と、前記干渉光学系にて生成される干渉縞を撮像する手段と、前記撮像手段位置で物体像を結像させるための結像光学系と、前記撮像手段による単一の干渉縞画像と参照光のみによる画像とから撮像手段位置での物体反射光の複素振幅Uoを求めるための演算器1と、撮像手段位置での物体反射光の複素振幅Uoのフレネル回折を計算することにより物体反射光の光軸方向における複数位置での物体反射光の複素振幅Uを求める演算器2と、前記複素振幅Uから物体の表面形状及び物体の略照射光学系光軸方向における位置を求めるための演算器3とから構成された動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  2. 前記参照光のみの画像を得るために、物体と前記撮像手段との光路中に置かれた物体反射光を遮光するための遮光手段を有する請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  3. 前記遮光手段を光学系光軸と略垂直な方向に進退させるための直動ステージを有する請求項2の動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  4. 前記干渉光学系と結像光学系を一体化した請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  5. 前記光源と照射光学系と干渉光学系と撮像手段と結像光学系を一体にしたユニットの傾きを変化させる回転ステージを有する請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  6. 前記照射光学系の光軸と前記結像光学系の光軸を相対的にシフトさせる直動ステージを有する請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  7. 前記光源が、拡散光を発生する拡散光源である請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  8. 前記光源がパルス光を発生するパルス光源である請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置。
  9. 請求項1の動的形状及び動的位置の同時測定装置による動的形状及び動的位置の同時測定方法において、
    物体反射光と参照光との間で発生した干渉縞画像と参照光のみによる画像とから前記撮像手段位置での物体反射光の複素振幅Uoを求め、前記撮像手段位置での物体反射光の複素振幅Uoのフレネル回折を計算することにより物体反射光の光軸方向における複数の位置での物体反射光の複素振幅Uzを求め、当該複素振幅Uzから求めた物体反射光の位相データから物体表面形状を求め、上記複素振幅Uzから求めた物体反射光の振幅データから物体の略照射光学系光軸方向における位置を求めることにより、動いている最中の物体の表面形状及び面と略垂直な方向における位置を同時に測定する動的形状及び動的位置の同時測定方法であって、
    前記物体と撮像手段との光路中に遮光手段を設置することにより、前記参照光のみによる画像を収録し、
    前記遮光手段を物体と前記撮像手段との光路中に設置することにより収録した参照光画像を記憶しておき、記憶した参照光画像を、前記複素振幅Uoを求めるための計算に用いる動的形状及び動的位置の同時測定方法。
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