JP4100032B2 - 内燃機関のスロットル制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の過回転を防止する内燃機関のスロットル制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、内燃機関の機関回転速度が所定回転速度を越えると燃料カットによる回転速度制御が実行され、内燃機関の過回転が防止されるものが知られている。ここで、内燃機関の過回転の防止は、機関部品の損傷防止や排気系の過加熱を防止すると共に、燃料消費を低減することが主眼とされている。
【0003】
ところで、内燃機関の高速回転時における過回転防止のための燃料カットによる回転速度制御は、一般的に、機関回転速度が所定回転速度を越えたときにインジェクタ(燃料噴射弁)からの燃料噴射を停止することにより行なわれている。このような、高速回転での燃料カットによる回転速度制御においては、内燃機関がハンチングした状態で高速回転を続けることとなるため、このハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化が生じることとなる。
【0004】
これに対処する先行技術文献として、実公平6−6211号公報にて開示されたものが知られている。このものでは、アクセルペダル踏込量に追従して開閉されるスロットルバルブに加えて、アクセルペダル踏込量とは別に電子制御ユニットからの制御信号によりアクチュエータにて開閉されるサブスロットルバルブが備えられている。そして、所定の運転状態となるとサブスロットルバルブが徐々に閉側に制御されることで、内燃機関に対する燃料カットによる回転速度制御を実施することなく、内燃機関の過回転が防止され、内燃機関のハンチングによるショック振動が防止されるとしている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、前述のものでは、車両停止中で内燃機関が無負荷状態(空転状態)において、機関回転速度が所定値以上、かつ機関温度が所定値以上であるレーシング状態の場合しか考慮されていなかった。つまり、車両走行中における内燃機関の過回転防止について考慮されておらず、車両走行中における高速回転で内燃機関に対する燃料カットによる回転速度制御が実施されると、前述と同様な、内燃機関のハンチングによるショック振動が発生するという不具合があった。
【0006】
そこで、この発明はかかる不具合を解決するためになされたもので、車両走行中における内燃機関の過回転防止の際、内燃機関のハンチングによるショック振動を抑制することが可能な内燃機関のスロットル制御装置の提供を課題としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
請求項1の内燃機関のスロットル制御装置によれば、スロットル制御手段によって回転速度検出手段で検出された内燃機関の機関回転速度が所定回転速度以上と高く過回転状態と判定されると、アクセル開度検出手段で検出されたアクセルペダルの踏込量に応じたアクセル開度の大きさにかかわらず、即ち、制御量演算手段で設定されたスロットル開度に一致させるための制御量によらず、スロットルバルブのスロットル開度が内燃機関の運転状態に応じて設定された所定の目標スロットル開度に制御される。これにより、車両走行中における内燃機関の過回転が防止されると共に、この際の内燃機関のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化が抑制される。
更に、目標スロットル開度が変速機のギヤ位置応じて設定される。つまり、内燃機関の機関回転速度が所定回転速度以上と高くなって過回転状態と判定されると、内燃機関の運転状態としてのそのときのギヤ位置に応じて設定された目標スロットル開度に制御される。これにより、車両走行中における内燃機関の過回転が防止されると共に、この際の内燃機関のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化が抑制される。
【0008】
請求項2の内燃機関のスロットル制御装置におけるスロットル制御手段では、内燃機関の機関回転速度が所定回転速度と高くなって過回転状態と判定されると、アクセル開度の大きさにかかわらず、内燃機関に対する燃料カットによる回転速度制御が併用されスロットルバルブのスロットル開度が内燃機関の運転状態に応じて設定された所定の目標スロットル開度に制御される。これにより、機関回転速度が所定回転速度を越え大きくオーバシュートするような場合であっても所定回転速度に落着くまでの挙動が短時間で滑らかになるという効果が得られる。
【0010】
請求項3の内燃機関のスロットル制御装置では、目標スロットル開度が大気圧、吸気温、冷却水温、内燃機関の潤滑油の油温、変速機の油温のうち少なくとも1つに応じて補正される。つまり、内燃機関の機関回転速度が所定回転速度以上と高くなって過回転状態と判定されると、内燃機関の運転状態に応じて設定された目標スロットル開度が、そのときの大気圧、吸気温、冷却水温、内燃機関の潤滑油の油温、変速機の油温のうち少なくとも1つに応じて補正される。これにより、車両走行中における内燃機関の過回転が防止されると共に、この際の内燃機関のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化が抑制される。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を実施例に基づいて説明する。
【0012】
図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置が適用された内燃機関及びその周辺機器を示す概略構成図である。
【0013】
図1において、内燃機関1は例えば、4気筒4サイクルの火花点火式として構成され、その吸入空気は上流側からエアクリーナ2、吸気通路3、周知の電子スロットル機構を構成するアクチュエータとしてのDCモータ4にて開閉駆動されるスロットルバルブ5、サージタンク6及びインテークマニホルド7を通過し、インテークマニホルド7内でインジェクタ(燃料噴射弁)8から噴射された燃料と混合され、所定空燃比の混合気として各気筒に分配供給される。また、内燃機関1の各気筒に設けられた点火プラグ9に直接、接続されたイグナイタ10には、後述のECU(Electronic Control Unit:電子制御ユニット)30からの点火信号が入力され、各気筒の混合気が点火プラグ9の火花点火によって所定タイミングにて燃焼される。
【0014】
そして、燃焼後の排気ガスはエキゾーストマニホルド11及び排気通路12を通過し、排気通路12に設けられ、白金やロジウム等の触媒成分とセリウムやランタン等の添加物を担持した三元触媒13にて有害成分であるCO,HC,NOx 等が浄化され大気中に排出される。この三元触媒13が設けられた排気通路12の上流側には空燃比(A/F)センサ14が設けられ、この空燃比センサ14にて内燃機関1から排出される排気ガスの空燃比λに応じたリニアな電圧信号VOX1が検出される。
【0015】
エアクリーナ2の下流側には吸気温センサ21が設けられ、この吸気温センサ21にてエアクリーナ2を通過する吸気温THA〔℃〕が検出される。また、エアクリーナ2の下流側の吸気通路3にはエアフローメータ22が設けられ、このエアフローメータ22にてエアクリーナ2を通過する吸入空気量GN〔g/rev〕が検出される。そして、スロットルバルブ5にはスロットル開度センサ23が設けられ、このスロットル開度センサ23にてスロットル開度TA〔°〕に応じたアナログ信号が検出されると共に、スロットルバルブ5がほぼ全閉であることが図示しないアイドルスイッチからのオン/オフ信号によって検出される。
【0016】
また、サージタンク6には吸気圧センサ24が設けられ、この吸気圧センサ24にて吸気圧PM〔kPa〕が検出される。そして、内燃機関1のシリンダブロックには水温センサ25が設けられ、この水温センサ25にて内燃機関1の冷却水温THW〔℃〕が検出される。加えて、内燃機関1のクランクシャフト(図示略)にはクランク角センサ26が設けられ、このクランク角センサ26にて内燃機関1の機関回転速度NE〔rpm〕が検出される。更に、アクセル開度センサ27にて運転者のアクセルペダル踏込量に相当するアクセル開度Ap〔°〕、車速センサ28にて車速SPD〔km/h〕、ギヤ位置センサ29にて車載された変速機(図示略)のギヤ位置GPがそれぞれ検出される。
【0017】
内燃機関1の運転状態を制御するECU30は、周知の各種演算処理を実行する中央処理装置としてのCPU31、制御プログラムや制御マップを格納したROM32、各種データを格納するRAM33、B/U(バックアップ)RAM34、入出力回路35及びそれらを接続するバスライン36等からなる論理演算回路として構成されている。
【0018】
ECU30に入出力回路35を介して入力される空燃比センサ14からの電圧信号VOX1によって、排気ガスに基づく混合気の空燃比判定が行われる。また、ECU30には、入出力回路35を介して吸気温センサ21からの吸気温THA、エアフローメータ22からの吸入空気量GN、スロットル開度センサ23からのスロットル開度TA、吸気圧センサ24からの吸気圧PM、水温センサ25からの冷却水温THW、クランク角センサ26からの機関回転速度NE、アクセル開度センサ27からのアクセル開度Ap、車速センサ28からの車速SPD、ギヤ位置センサ29からのギヤ位置GP等の各種センサ信号が入力され、それらに基づいてDCモータ4に対する制御量DV、インジェクタ8に対する燃料噴射量TAU、イグナイタ10に対する点火時期Ig等が算出され、入出力回路35を介してDCモータ4、インジェクタ8、イグナイタ10等にそれぞれ制御信号が出力される。
【0019】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU30内のCPU31のスロットル制御における目標スロットル開度演算の処理手順を示す図2のフローチャートに基づき、図3を参照して説明する。ここで、図3は図2の処理に対応する各種センサ信号や各種制御量等の遷移状態を示すタイムチャートである。なお、この目標スロットル開度演算ルーチンは所定時間毎にCPU31にて繰返し実行される。
【0020】
図2において、ステップS101で、内燃機関1の機関回転速度NE〔rpm〕が予め設定された所定回転速度NEth〔rpm〕以上であるかが判定される。ステップS101の判定条件が成立、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高いとき(図3に示す時刻t01〜時刻t02)にはステップS102に移行し、ギヤ位置GPをパラメータとするテーブルによってギヤ位置GPに応じた目標スロットル開度TGTA〔°〕が算出され、本ルーチンを終了する。
【0021】
なお、所定回転速度NEthには、図3に示すように、機関回転速度NEが所定回転速度NEthに落着くまでの挙動によって目標スロットル開度TGTAの設定が解除されないようにするためのヒステリシス分ΔNEthが設けられている。一方、ステップS101の判定条件が成立せず、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth未満と低いとき(図3に示す時刻t01以前または時刻t02以降)には、何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0022】
上述のルーチンによれば、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上となる図3に示す時刻t01〜時刻t02では、運転者のアクセルペダル踏込量に応じたアクセル開度Apの大きさにかかわらずスロットル開度TAが現在のギヤ位置GPに応じた目標スロットル開度TGTAに設定される。なお、スロットル開度TAに対する目標スロットル開度TGTAの設定を解除するタイミングは、運転者のアクセルペダル踏込量に応じたアクセル開度Apが小さくなり、機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上となったとき(図3に示す時刻t01)のアクセル開度より低下したとき(図3に示す時刻t02)である。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0023】
このように、本実施例の内燃機関のスロットル制御装置は、内燃機関1の機関回転速度NEを検出する回転速度検出手段としてのクランク角センサ26と、アクセルペダル(図示略)の踏込量に応じたアクセル開度Apを検出するアクセル開度検出手段としてのアクセル開度センサ27と、スロットルバルブ5のスロットル開度TAをアクセル開度Apに基づき設定されたスロットル開度に一致させるための制御量DVを算出するECU30にて達成される制御量演算手段と、前記制御量演算手段で算出された制御量DVに基づきアクチュエータとしてのDCモータ4を駆動し、スロットルバルブ5のスロットル開度TAを制御するECU30にて達成されるスロットル制御手段とを具備し、前記スロットル制御手段は、機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上となったときには、アクセル開度Apの大きさにかかわらず、スロットルバルブ5のスロットル開度TAを内燃機関1の運転状態に応じて設定された所定の目標スロットル開度TGTAに制御するものである。また、本実施例の内燃機関のスロットル制御装置は、目標スロットル開度TGTAを変速機(図示略)のギヤ位置GPに応じて設定するものである。
【0024】
つまり、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高くなって過回転状態と判定されると、運転者のアクセルペダル踏込量を検出するアクセル開度センサ27からのアクセル開度Apの大きさにかかわらず、スロットルバルブ5のスロットル開度TAが内燃機関1の運転状態として変速機のギヤ位置センサ29からの現在のギヤ位置GPに応じて設定された目標スロットル開度TGTAに制御される。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0025】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU30内のCPU31のスロットル制御における目標スロットル開度演算の処理手順の第1の変形例を示す図4のフローチャートに基づき、上述の図3のタイムチャートを参照して説明する。なお、この目標スロットル開度演算ルーチンは所定時間毎にCPU31にて繰返し実行される。
【0026】
図4において、ステップS201で、内燃機関1の機関回転速度NE〔rpm〕が予め設定された所定回転速度NEth〔rpm〕以上であるかが判定される。ステップS201の判定条件が成立、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高いとき(図3に示す時刻t01〜時刻t02)にはステップS202に移行し、負荷としての吸入空気量GN〔g/rev〕をパラメータとするテーブルによって吸入空気量GNに応じた目標スロットル開度TGTA〔°〕が算出され、本ルーチンを終了する。なお、図4のステップS202で用いられているテーブルにおいて、吸入空気量GNの中間値に対する目標スロットル開度TGTAは補間演算にて算出される。一方、ステップS201の判定条件が成立せず、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth未満と低いとき(図3に示す時刻t01以前または時刻t02以降)には、何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0027】
上述のルーチンによれば、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上となる図3に示す時刻t01〜時刻t02では、運転者のアクセルペダル踏込量に応じたアクセル開度Apの大きさにかかわらずスロットル開度TAが現在の吸入空気量GNに応じた目標スロットル開度TGTAに設定される。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0028】
このように、本変形例の内燃機関のスロットル制御装置は、目標スロットル開度TGTAを内燃機関1の負荷としての吸入空気量GNに応じて設定するものである。つまり、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高くなって過回転状態と判定されると、内燃機関1の運転状態として現在の吸入空気量GNに応じて設定された目標スロットル開度TGTAに制御される。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0029】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU30内のCPU31のスロットル制御における目標スロットル開度演算の処理手順の第2の変形例を示す図5のフローチャートに基づき、上述の図3のタイムチャートを参照して説明する。なお、この目標スロットル開度演算ルーチンは所定時間毎にCPU31にて繰返し実行される。
【0030】
図5において、ステップS301で、内燃機関1の機関回転速度NE〔rpm〕が予め設定された所定回転速度NEth〔rpm〕以上であるかが判定される。ステップS301の判定条件が成立、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高いとき(図3に示す時刻t01〜時刻t02)にはステップS302に移行し、ギヤ位置GP及び負荷としての吸入空気量GN〔g/rev〕をパラメータとするテーブルによってギヤ位置GP及び吸入空気量GNに応じた目標スロットル開度TGTA〔°〕が算出され、本ルーチンを終了する。なお、図5のステップS302に示すテーブルにおいて、吸入空気量GNの中間値に対する目標スロットル開度TGTAは補間演算にて算出される。一方、ステップS301の判定条件が成立せず、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth未満と低いとき(図3に示す時刻t01以前または時刻t02以降)には、何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0031】
上述のルーチンによれば、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上となる図3に示す時刻t01〜時刻t02では、運転者のアクセルペダル踏込量に応じたアクセル開度Apの大きさにかかわらずスロットル開度TAが現在のギヤ位置GP及び現在の吸入空気量GNに応じた目標スロットル開度TGTAに設定される。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0032】
このように、本変形例の内燃機関のスロットル制御装置は、目標スロットル開度TGTAを変速機(図示略)のギヤ位置GP及び内燃機関1の負荷としての吸入空気量GNに応じて設定するものである。つまり、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高くなって過回転状態と判定されると、内燃機関1の運転状態として現在のギヤ位置GP及び現在の吸入空気量GNに応じて設定された目標スロットル開度TGTAに制御される。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0033】
次に、本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU30内のCPU31のスロットル制御における目標スロットル開度演算の処理手順の第3の変形例を示す図6のフローチャートに基づき、上述の図3のタイムチャートを参照して説明する。なお、この目標スロットル開度演算ルーチンは所定時間毎にCPU31にて繰返し実行される。
【0034】
図6において、ステップS401で、内燃機関1の機関回転速度NE〔rpm〕が予め設定された所定回転速度NEth〔rpm〕以上であるかが判定される。ステップS401の判定条件が成立、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高いとき(図3に示す時刻t01〜時刻t02)にはステップS402に移行し、ギヤ位置GPをパラメータとするテーブルによってギヤ位置GPに応じた仮目標スロットル開度TTGTA〔°〕が算出される。次にステップS403に移行して、大気圧センサ(図示略)にて検出される大気圧PA〔kPa〕をパラメータとするテーブルによって大気圧PAに応じた目標スロットル開度補正量CTGTAが算出される。なお、図6のステップS403に示すテーブルにおいて、大気圧PAの中間値に対する目標スロットル開度補正量CTGTAは補間演算にて算出される。
【0035】
次にステップS404に移行して、ステップS402で算出された仮目標スロットル開度TTGTAにステップS403で算出された目標スロットル開度補正量CTGTAが乗算され目標スロットル開度TGTA〔°〕が算出され、本ルーチンを終了する。一方、ステップS401の判定条件が成立せず、即ち、このときの機関回転速度NEが所定回転速度NEth未満と低いとき(図3に示す時刻t01以前または時刻t02以降)には、何もすることなく本ルーチンを終了する。
【0036】
上述のルーチンによれば、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上となる図3に示す時刻t01〜時刻t02では、運転者のアクセルペダル踏込量に応じたアクセル開度Apの大きさにかかわらずスロットル開度TAが、現在のギヤ位置GPに応じた仮目標スロットル開度TTGTAに対して現在の大気圧PAに応じた目標スロットル開度補正量CTGTAが考慮された目標スロットル開度TGTAに設定される。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0037】
このように、本変形例の内燃機関のスロットル制御装置は、目標スロットル開度TGTAを設定する際、変速機(図示略)のギヤ位置GPに応じて仮目標スロットル開度TTGTAを設定し、この仮目標スロットル開度TTGTAを大気圧PAに応じた目標スロットル開度補正量CTGTAにて補正するものである。つまり、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth以上と高くなって過回転状態と判定されると、内燃機関1の運転状態として現在のギヤ位置GPに応じて設定された仮目標スロットル開度TTGTAが、現在の大気圧PAに応じた目標スロットル開度補正量CTGTAにて補正された目標スロットル開度補正量CTGTAに制御される。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0038】
次に、上述の実施例及び変形例による内燃機関1の過回転を防止するスロットル制御に加え、内燃機関1に対する燃料カットによる回転速度制御が併用して実施された場合について、図7のタイムチャートを参照して説明する。
【0039】
図7に示す時刻t11〜時刻t16では、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth1 以上となるため、運転者のアクセルペダル踏込量に応じたアクセル開度Apの大きさにかかわらずスロットル開度TAが、現在のギヤ位置GP、現在の吸入空気量GN等に応じた目標スロットル開度TGTAに設定される。このため、上述の実施例及び変形例と同様のスロットル制御が実行される。
【0040】
更に、内燃機関1の機関回転速度NEが所定回転速度NEth1 を越え、図7に示す時刻t11以降に示すように、オーバシュートによって所定回転速度NEth2 を越えると燃料カット実行フラグが「ON(オン)」となる。この燃料カット実行フラグが「ON」となると、周知の内燃機関1に対する燃料カットによる回転速度制御が実行される。即ち、図7に示す時刻t12〜時刻t13及び時刻t14〜時刻t15の期間では、内燃機関1に対するスロットル制御によるスロットル開度TAの目標スロットル開度TGTAへの設定に加え、内燃機関1に対する燃料カットによる回転速度制御が併用され内燃機関1へのインジェクタ8からの燃料噴射が停止される。
【0041】
なお、燃料カット実行フラグが「OFF(オフ)」となるタイミングは、機関回転速度NEが所定回転速度NEth2 に対して設けられたヒステリシス分ΔNEth2 を下回ったときである(図7に示す時刻t13または時刻t15)。これにより、車両走行中における内燃機関1の過回転を防止することができると共に、この際の内燃機関1のハンチングに起因するショック振動及び燃費の悪化を抑制することができる。
【0042】
このような内燃機関のスロットル制御装置のECU30にて達成されるスロットル制御手段は、機関回転速度NEが所定回転速度NEth1 以上で所定回転速度NEth2 以上と高くなって過回転状態と判定されると、アクセル開度Apの大きさにかかわらず、内燃機関1に対する燃料カットによる回転速度制御を併用してスロットルバルブ5のスロットル開度TAを内燃機関1の運転状態に応じて設定された所定の目標スロットル開度TGTAに制御するものであり、上述の実施例及び変形例と同様の作用・効果に加え、機関回転速度NEが所定回転速度NEth1 を越え大きくオーバシュートするような場合であっても所定回転速度NEth1 に落着くまでの挙動を短時間で滑らかなものとすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置が適用された内燃機関及びその周辺機器を示す概略構成図である。
【図2】 図2は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU内のCPUのスロットル制御における目標スロットル開度演算の処理手順を示すフローチャートである。
【図3】 図3は図2の処理に対応する各種センサ信号や各種制御量等の遷移状態を示すタイムチャートである。
【図4】 図4は図2の目標スロットル開度演算の処理手順の第1の変形例を示すフローチャートである。
【図5】 図5は図2の目標スロットル開度演算の処理手順の第2の変形例を示すフローチャートである。
【図6】 図6は図2の目標スロットル開度演算の処理手順の第3の変形例を示すフローチャートである。
【図7】 図7は本発明の実施の形態の一実施例にかかる内燃機関のスロットル制御装置で使用されているECU内のCPUにおけるスロットル制御に加え、内燃機関に対する燃料カットによる回転速度制御が併用して実施された場合に対応する各種センサ信号や各種制御量等の遷移状態を示すタイムチャートである。
【符号の説明】
1 内燃機関
4 DCモータ(アクチュエータ)
5 スロットルバルブ
26 クランク角センサ(回転速度検出手段)
27 アクセル開度センサ(アクセル開度検出手段)
29 ギヤ位置センサ
30 ECU(電子制御ユニット)
Claims (3)
- 内燃機関の機関回転速度を検出する回転速度検出手段と、
アクセルペダルの踏込量に応じたアクセル開度を検出するアクセル開度検出手段と、
スロットルバルブのスロットル開度を前記アクセル開度に基づき設定されたスロットル開度に一致させるための制御量を算出する制御量演算手段と、
前記制御量演算手段で算出された前記制御量に基づきアクチュエータを駆動し、前記スロットルバルブのスロットル開度を制御するスロットル制御手段とを具備し、
前記スロットル制御手段は、前記機関回転速度が所定回転速度以上となったときには、前記アクセル開度の大きさにかかわらず、前記スロットルバルブのスロットル開度を前記内燃機関の運転状態の変速機のギヤ位置に応じて設定された所定の目標スロットル開度に制御することを特徴とする内燃機関のスロットル制御装置。 - 前記スロットル制御手段は、前記機関回転速度が所定回転速度以上となったときには、前記アクセル開度の大きさにかかわらず、前記内燃機関に対する燃料カットによる回転速度制御を併用して前記スロットルバルブのスロットル開度を前記内燃機関の運転状態に応じて設定された所定の目標スロットル開度に制御することを特徴とする請求項1に記載の内燃機関のスロットル制御装置。
- 前記目標スロットル開度は、大気圧、吸気温、冷却水温、前記内燃機関の潤滑油の油温、前記変速機の油温のうち少なくとも1つに応じて補正することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の内燃機関のスロットル制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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