JP4099879B2 - 帯域幅拡張方法及び装置 - Google Patents

帯域幅拡張方法及び装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、通信、放送によって伝えられる周波数帯域の狭い音声信号またはそれを構成するパラメータを、送信、伝送路ではそのままにし、受信側で帯域幅を拡張して広帯域音声信号にする帯域幅拡張方法及び装置に関する。また、パッケージメディアに蓄積された信号の帯域幅を拡張して広帯域信号とする帯域幅拡張方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電話回線の帯域は例えば300〜3400Hzと狭く、電話回線を介して送られてくる音声信号の周波数帯域は制限されている。このため、従来のアナログ電話回線の音質はあまり良好とは言えない。また、ディジタル携帯電話の音質についても不満がある。
【0003】
しかしながら、伝送路の規格が定まっているため、この帯域幅を広げることは難しい。したがって、受信側で帯域外の信号成分を予測し、広帯域信号を生成するシステムが様々提案されている。
【0004】
中でも、我が国の自動車/携帯電話の音声コーデック方式であるベクトル和励起線形予測(Vector Sum Excited Linear Prediction:VSELP)符号化、ピッチ同期雑音励振源−符号励起線形予測(Pitch Synchronus Innovation−Code Exited Linear Prediction:PSI−CELP)符号化方式に適用を試みた方式では、LPC合成を行うことに着目し、線形予測係数αと励振源の両方を広帯域化し、広帯域化されたαと励振源によりLPC合成を行うものがある。
【0005】
しかしながら、これによって得られた広帯域音声には歪みが含まれる。そこで、原音声に含まれていた周波数成分においては、当然原音声のままの方が品質は良いので、合成された広帯域音声のうちこの成分をフィルタにより除去し、原音声を加算するという手法を取っている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、以上のように合成された広帯域音声であるが、音質の好みの個人差が大きく、推測合成された高域成分のゲインは固定値にしない方が良いことが分かった。同様に、6KHz以上の高域成分は若干抑圧したほうが好まれるが、この値も固定にしない方が好ましい。
【0007】
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、高域成分の周波数特性をユーザの好みに合わせて調整することのできる帯域幅拡張方法及び装置の提供を目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
ゲインに関しては、原音声と合成された帯域外成分を加算するという手法を取っているために、加算前に帯域外成分のゲインを調整することで可能となる。また帯域幅に関しては、加算前もしくは加算後に周波数特性を調整するフィルタをかけることで可能となる。
【0009】
このため、本発明の帯域幅拡張方法は、狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張方法において、上記帯域外成分の周波数特性を、予め与えられた変更可能なパラメータ値によって調整して人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整し、当該帯域外成分を上記狭帯域信号に加算する。
【0010】
また、狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張方法において、上記狭帯域信号に加算された後の上記帯域外成分の周波数特性を、予め与えられた変更可能なパラメータ値によって人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整する。
【0011】
さらに、本発明の帯域幅拡張装置は、狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張装置において、上記帯域外成分の周波数特性を、予め与えられた変更可能なパラメータ値によって人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整する周波数特性調整手段と、上記周波数特性調整手段で周波数特性が調整された帯域外成分を上記狭帯域信号に加算する加算手段とを備える。
【0012】
また、狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張装置において、上記帯域外成分を上記狭帯域信号に加算する加算手段と、上記加算手段の加算出力の内の、上記帯域外成分の周波数特性を予め与えられた変更可能なパラメータ値によって人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整する周波数特性調整手段とを備える。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。この実施の形態は、本発明に係る帯域幅拡張方法を用いながら、入力された狭帯域音声の帯域幅を拡張する音声帯域幅拡張装置である。この音声帯域幅拡張装置が用いる帯域幅拡張方法は、伝送路で制限される狭帯域信号を合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、パラメータから合成した狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張方法であり、上記帯域外成分の周波数特性を、ユーザの所望により予め与えられた変更可能なパラメータ値によって調整してから上記狭帯域信号に加算するという方法である。詳細については後述する。
【0014】
この音声帯域幅拡張装置は、ディジタル携帯電話装置に適用される。先ず、このディジタル携帯電話装置の構成を説明しておく。ここでは、送信機側と受信機側を別々に記しているが、実際には一つの携帯電話装置内にまとめて内蔵されている。
【0015】
送信機側では、マイクロホン1から入力された音声信号を、A/D変換器2によりディジタル信号に変換し、音声符号化器3により符号化してから送信器4で出力ビットに送信処理を施し、アンテナ5から送信する。
【0016】
このとき、音声符号化器3は、伝送路により制限される狭帯域化を考慮した符号化パラメータを送信器4に供給する。例えば、符号化パラメータとしては、励振源に関するパラメータや、線形予測係数αがある。
【0017】
また、受信機側では、アンテナ6で捉えた電波を、受信器7で受信する。そして、音声復号化器8で上記符号化パラメータを復号し、音声帯域幅拡張装置9で上記復号化パラメータを用いて音声を拡張する。その後、D/A変換器10でアナログ音声信号に戻して、スピーカ11から出力する。
【0018】
このディジタル携帯電話装置における、上記音声帯域幅拡張装置9の第1の具体例を図2に示す。この図2に示す音声帯域幅拡張装置9は、上記ディジタル携帯電話装置の送信側の音声符号化器3から送られてきた符号化パラメータを用いて音声の帯域幅を拡張する。
【0019】
上記符号化パラメータは音声復号化器8により復号される。音声符号器3での符号化方法がPSI−CELP(Pitch Synchronus Innovation - CELP:ピッチ同期雑音励振源−CELP)符号化方式によるものであるとすれば、この音声復号化器8での復号化方法もPSI−CELPによる。
【0020】
音声復号化器8で復号された、上記符号化パラメータの内の第1の符号化パラメータである励振源に関するパラメータは、ゼロ詰め部12に供給される。また、上記符号化パラメータの内の第2の符号化パラメータである線形予測係数αはα→r(線形予測係数→自己相関)変換回路13に供給される。また、音声復号化器8で復号された信号は、V/UV判定回路14に供給される。
【0021】
また、音声帯域幅拡張装置9は、ゼロ詰め部12と、α→r変換回路13と、V/UV判定回路14の他、広帯域有声音及び無声音から抽出した有声音用及び無声音用パラメータを用いて予め作成されている広帯域有声音用コードブック15と広帯域無声音用コードブック16とを備える。
【0022】
さらに、この音声帯域幅拡張装置9は、広帯域有声音用コードブック15と広帯域無声音用コードブック16内の各コードベクトルを部分抽出して狭帯域パラメータを求める部分抽出回路17及び部分抽出回路18と、α→r変換回路13からの狭帯域有声音用自己相関を部分抽出回路17からの狭帯域パラメータを用いて量子化する狭帯域有声音用量子化器19と、上記α→r変換回路13からの狭帯域無声音用自己相関を部分抽出回路18からの狭帯域パラメータを用いて量子化する狭帯域無声音用量子化器20と、狭帯域有声音用量子化器19からの狭帯域有声音用量子化データを広帯域有声音用コードブック15を用いて逆量子化する広帯域有声音用逆量子化器21と、狭帯域無声音用量子化器20からの狭帯域無声音用量子化データを広帯域無声音用コードブック16を用いて逆量子化する広帯域無声音用逆量子化器22と、広帯域有声音用逆量子化器21からの逆量子化データとなる広帯域有声音用自己相関を広帯域有声音用の線形予測係数に変換すると共に広帯域無声音用逆量子化器22からの逆量子化データとなる広帯域無声音用自己相関を広帯域無声音用の線形予測係数に変換する自己相関→線形予測係数(r→α)変換回路23と、このr→α変換回路23からの広帯域有声音用線形予測係数と広帯域無声音用線形予測係数とゼロ詰め部12からの励振源とに基づいて広帯域音声を合成するLPC合成回路24とを備えてなる。
【0023】
また、この音声帯域幅拡張装置9は、音声復号化器8で復号化された狭帯域音声データのサンプリング周波数を8kHzから16kHzにオーバーサンプリングするアップサンプル回路25と、LPC合成回路24からの合成出力から入力狭帯域音声データの周波数帯域300Hz〜3400Hzの信号成分を除去するバンドストップフィルタ(BSF)25を備えている。
【0024】
さらに、この音声帯域幅拡張装置9は、BSF25からの3400Hz以上の高い周波数成分の周波数特性を、予め与えられた変更可能なパラメータ値によって調整する周波数特性調整部26と、この周波数特性調整部26で周波数特性が調整された3400Hz以上の周波数成分を上記アップサンプル回路25からの周波数帯域300Hz〜3400Hzの元の狭帯域音声データ成分に加算する加算器31とを備えている。
【0025】
そして、出力端子32からは、周波数帯域が300〜7000Hzで、サンプリング周波数が16kHzのディジタル音声信号が出力される。
【0026】
ここで、周波数特性調整部26は、上記帯域外成分の周波数帯域を高域抑圧フィルタ27で調整する。高域抑圧フィルタ27は、例えば約6KHz以上の成分を抑圧するフィルタで、上記帯域外成分を聴きやすいものとする。高域抑圧フィルタ27にはフィルタ係数保持メモリ28が接続されている。このフィルタ係数保持メモリ28には、周波数特性の減衰をなだらかにしたり、急峻にしたりするフィルタ係数がいくつか記憶されている。これらのフィルタ係数は、操作部33上でのユーザによる操作に応じて選択される。そして、高域抑圧フィルタ27では、ユーザの好みに応じて選択されたフィルタ係数を用いて帯域外成分の周波数帯域を調整する。
【0027】
また、周波数特性調整部26は、上記帯域外成分のゲインを調整する。具体的には、予め設定されたいくつかのゲイン設定値をゲイン設定値メモリ30に記憶しておき、操作部33におけるユーザの所望に応じて選択して乗算器29に供給する。このため、乗算器29では、ユーザの所望に応じて、上記帯域外成分のゲインを調整することができる。
【0028】
この音声帯域幅拡張装置9は、全体的に以下のように動作する。先ず、狭帯域パラメータから広帯域パラメータを推定し、LPC合成回路24で広帯域音声信号を求めている。そして、その後、原音声の周波数帯域である低域側を原音声に置換する。すなわち、高域通過フィルタとしてBSF25を用い、高域のみを残し、この高域成分の中でも高い周波数成分を高域抑圧フィルタ27で抑圧し、さらに信号処理部29でゲインを調整し、原音声に加算している。
【0029】
広帯域パラメータの推定は、αの広帯域化、励振源の広帯域化の二つが必要である。また、αの広帯域化には、αと相互に変換可能なパラメータである自己相関rによるコードブックを予め作成しておく必要がある。このコードブックによる量子化、逆量子化によって自己相関rが広帯域化される。
【0030】
先ず、αの広帯域化について説明する。αはスペクトル包絡を表すフィルタ係数であることに着目し、高域側を推定しやすい別のスペクトル包絡を表すパラメータである自己相関rに一旦変換し、これを広帯域化し、その後で広帯域自己相関rwからαwに逆変換する。拡張にはベクトル量子化を用いる。狭帯域自己相関rnをベクトル量子化し、そのインデックスから対応するrwを求めればよい。
【0031】
狭帯域自己相関と広帯域自己相関には、後述するように一定の関係が成り立つため、広帯域自己相関によるコードブックのみを用意すればよく、狭帯域自己相関をこれによりベクトル量子化でき、また逆量子化により広帯域自己相関が求まる。
【0032】
狭帯域信号を、広帯域信号を帯域制限したものとすれば、広帯域自己相関と狭帯域自己相関には以下の(1)式に示す関係がある。
【0033】
【数1】
Figure 0004099879
【0034】
ここで、φは自己相関、xnは狭帯域信号、xwは広帯域信号、hは帯域制限フィルタのインパルス応答である。
【0035】
さらに、自己相関とパワースペクトルの関係から、次の(2)式が得られる。
【0036】
【数2】
Figure 0004099879
【0037】
この帯域制限フィルタのパワー特性と等しい周波数特性を持つ、もう一つの帯域制限フィルタを考え、これをH’とすれば、上記(2)式は、次の(3)式のようになる。
【0038】
【数3】
Figure 0004099879
【0039】
この新たなフィルタの通過域、阻止域は当初の帯域制限フィルタと同等であり、減衰特性が2乗となる。したがって、この新たなフィルタもまた、帯域制限フィルタといえる。これを考慮すると、狭帯域自己相関は、広帯域自己相関と帯域制限のフィルタのインパルス応答との畳み込み、すなわち広帯域自己相関を帯域制限したものと単純化される。すなわち、次の(4)式となる。
【0040】
【数4】
Figure 0004099879
【0041】
以上より、狭帯域自己相関をベクトル量子化するにあたっては、広帯域コードブックのみを用意すれば、量子化時に必要な狭帯域ベクトルは演算により作成が可能であり、狭帯域自己相関から予めコードブックを用意しておく必要がない。
【0042】
さらに、各rwコードベクタは単調減少もしくはなだらかに増減するカーブを持つために、H’により低域通過させても大きな変化がなく、rn量子化は、直接rwコードブックで行える。ただし、サンプリング周波数が1/2のため、1次おきに比較する必要がある。
【0043】
αの拡張は有声音(V)と無声音(UV)に分けることによって、さらに精度良い拡張が可能であるため、これも行っている。これに伴いコードブックもV用、UV用の二つを用いている。
【0044】
次に、励振源の拡張について説明する。PSI−CELPにおいては狭帯域での励振源を、ゼロ詰め部12でゼロ値を挿入することでアップサンプルし、エイリアシング歪みを発生させたものを用いる。この方法は非常に単純であるが、元の音声のパワーや調波構造の差分が保存されるので、励振源としては十分な品質であるといえる。
【0045】
そして、以上で得られた広帯域αと広帯域励振源によりLPC合成回路24でLPC合成を行う。
【0046】
また、広帯域LPC合成された音声は、このままでは品質が悪いので、低域側はコーデック出力のオリジナル音声SNDNで置換する。このために、合成音のうち3.4KHz以上を抽出し、一方でコーデック出力をfs=16KHzにアップサンプルし、これらを加算する。
【0047】
このとき、周波数特性調整部26の乗算器29で高域側に乗算するゲインをユーザの好みに応じて調整可能としている。ユーザ毎の個人差が大きいため、この値を可変にしている。つまり、高域側ゲインの値をユーザからの入力により予め設定しておき、この値を参照し、乗算を行う。
【0048】
また、加算前に高域側に対し、周波数特性調整部26の高域抑圧フィルタ27で約6KHz以上の成分を若干抑圧するフィルタリングを施すことで、聴きやすい音にしている。このフィルタ係数は、ユーザの好みに応じて選択可能である。選択されたフィルタ係数を用いて高域抑圧フィルタ27で処理を行うことで、好みに応じ高域側の周波数帯域を選択可能とした。
【0049】
ただし、この高域抑圧フィルタ26を用いての処理は、低域側のパワー特性に影響を与えないため、加算器31の加算出力中の帯域外成分に施してもよい。すなわち、加算器31の後段に、周波数特性調整部26の高域抑圧フィルタ27を設けてもよい。あるいは、あえて低域側にも影響のあるフィルタを加算後に施す事も可能である。以上により広帯域音声が得られる。
【0050】
次に、この音声帯域幅拡張装置9の詳細な動作について図3のフローチャートを用いて説明する。
【0051】
ステップS1でα→r変換回路13は、音声復号化器8でデコードされた線形予測係数αを自己相関rに変換する。また、音声復号化器8でデコードされた信号はステップS2でV/UV判定回路14により解読され、V/UVの判別が行われる。
【0052】
このステップS2で有声音/無声音判定フラグがVと判定されると、α→r変換回路13からの出力を切り替えるスイッチSWは、狭帯域有声音量子化回路19に接続する。また、UVと判定されるとスイッチSWは、α→r変換回路13からの出力を狭帯域無声音量子化回路20に接続する。
【0053】
UV判定回路14が上記有声音/無声音判定フラグをVと判定したとき、ステップS4ではスイッチSWからの有声音用自己相関rを狭帯域V量子化回路19に供給して量子化する。この量子化は、上述したように部分抽出回路17によりステップS3で求めた狭帯域V用パラメータを用いる。
【0054】
一方、UV判定回路14が上記有声音/無声音判定フラグをUVと判定したときには、ステップS3では、スイッチSWからの無声音用自己相関rを狭帯域UV量子化回路20に供給して量子化するが、ここでも、部分抽出回路18で演算により求めた狭帯域UV用パラメータを用いて量子化する。
【0055】
そして、ステップS5でそれぞれ対応する広帯域V逆量子化回路21又は広帯域UV逆量子化回路22により広帯域Vコードブック15又は広帯域UVコードブック16を用いて逆量子化し、これにより広帯域自己相関が得られる。
【0056】
そして、広帯域自己相関はステップS6でr→α変換回路23によりαに変換される。
【0057】
一方で、音声復号化器8からの励振源に関するパラメータは、ステップS7でゼロ詰め部12によりサンプル間にゼロが詰められることでアップサンプルされ、エイリアシングにより広帯域化される。そして、これが広帯域励振源として、LPC合成回路24に供給される。
【0058】
そして、ステップS8で、LPC合成回路24が広帯域αと広帯域励振源とを、LPC合成し、広帯域の音声信号が得られる。
【0059】
しかし、このままでは予測によって求められた広帯域信号にすぎず、予測による誤差が含まれているので品質が悪い。特に入力狭帯域音声の周波数範囲に関しては、コーデック出力のオリジナル音声SNDN(入力音声)をそのまま利用したほうが良い。
【0060】
したがって、LPC合成回路24からの合成音のうち、入力狭帯域音声の周波数範囲300〜3400HzをステップS9でBSF25を用いたフィルタリングにより除去する。
【0061】
そして、ステップS10でアップサンプル回路25により上記オリジナル音声SNDNをアップサンプルしたものと、ステップS13で加算器29により加算する。このとき、ステップS11で高域側に対し、約6KHz以上の成分を若干抑圧する高域抑圧フィルタ27によりフィルタリングを施すことで、聴きやすい音にしている。このフィルタ係数は上述したように選択可能とされている。
【0062】
さらに、ステップS12では、乗算器29を用いてユーザの好みに応じて高域側ゲインを調整可能としている。
【0063】
なおここで、音声帯域幅拡張装置9で用いる、コードブックの作成について説明する。
【0064】
コードブックの作成は一般によく知られたGLA(Generalized Lloyd Algorithm)による方法である。広帯域音声を一定時間、例えば20msecごとのフレームに区切り、そのフレーム毎に、一定次例えば6次までの自己相関を求めておく。このフレーム毎の自己相関をトレーニングデータとし、6次元のコードブックを作成する。このとき、有声音、無声音の区別を行い、有声音の自己相関、無声音の自己相関を別々に集め、それぞれのコードブックを作成してもよい。この場合、帯域拡張処理中αの拡張時、コードブックを参照するが、このときにも有声音、無声音の判別を行い、対応するコードブックを利用する。
【0065】
音声帯域幅拡張装置9では、広帯域有声音用コードブック12と広帯域無声音用コードブック14を用いているが、図4及び図5を参照しながらその作成について詳細に説明する。
【0066】
先ず、広帯域音声信号を学習用に用意し、ステップS31で1フレーム20msecにフレーミングする。次に、ステップS32で各フレームにおいて、例えばフレームエネルギーやゼロクロスの値等を調べることによって有声音(V)か無声音(UV)かの分類を行う。
【0067】
そして、ステップS33で広帯域有声音フレームにおいて、例えば6次までの自己相関パラメータrを計算する。また、ステップS34では広帯域無声音フレームにおける、例えば6次までの自己相関パラメータrを求める。
【0068】
この各フレームの6次の自己相関パラメータから、図5のステップS41で広帯域パラメータを抽出し、GLAにより次元6の広帯域V(UV)コードブックをステップS42で作成する。
【0069】
以上、PSI−CELPによる復号化方法を用いた音声帯域幅拡張装置では、高域ゲイン、高域抑圧フィルタを可変とすることで、ユーザの好み合う広帯域音声を提供することができる。
【0070】
次に、上記音声帯域幅拡張装置の第2の具体例について図6を参照しながら説明する。この第2の具体例も、上記ディジタル携帯電話装置の送信側の音声符号化器3から送られてきた符号化パラメータを用いて音声帯域幅を拡張する装置であるため、音声符号化器3での符号化方法に従った復号化を行う。
【0071】
音声符号器3での符号化方法がVSELP(Vector Sum Excited Linear Prediction:ベクトル和励起線形予測)符号化方式によるものであるとすれば、この音声帯域幅拡張装置の前段の音声復号化器8での復号化方法もVSELPによる。
【0072】
音声復号化器8で復号された、上記符号化パラメータの内の第1の符号化パラメータである励振源に関するパラメータは、図6の励振源切り換え部36に供給される。また、上記符号化パラメータの内の第2の符号化パラメータである線形予測係数αはα→r(線形予測係数→自己相関)変換回路13に供給される。また、復号された信号はV/UV判定回路14に供給される。
【0073】
上記図2に示したPSI−CELPを用いた音声帯域幅拡張装置と異なるのは、励振源切り換え回路36をゼロ詰め部12の前段に設けている点である。
【0074】
PSI−CELPは、コーデック自体、特にVを聴感上滑らかに聞こえるような処理を行っているが、VSELPにはこれがなく、このために帯域幅拡張したときに若干雑音が混入したように聞こえる。そこで、広帯域励振源を作成する際に、励振源切り換え回路36により図7のような処理を施す。ここでの処理は、ステップS87〜ステップS89を上記図3に示した処理と異ならせるだけである。
【0075】
VSELPの励振源は、コーデックに利用されるパラメータβ(長期予測係数), bL[i](長期フィルタ状態),γ(利得), c1[i](励起コードベクタ)により、β * bL[i] + γ * c1[i]
として作成されるが、このうち前者がピッチ成分、後者がノイズ成分を表すので、これをβ * bL[i]とγ * c1[i]に分け、ステップS87で、一定の時間範囲において、前者のエネルギーが大きい場合にはピッチが強い有声音と考えられるため、ステップS88でYESに進み、励振源をパルス列とし、ピッチ成分のない部分ではNOに進み0に抑圧した。また、ステップS87でエネルギーが大きくない場合には従来どおりとし、こうして作成された狭帯域励振源にステップS89でゼロ詰め部12によりPSI-CELP同様0を詰めアップサンプルすることにより広帯域励振源とした。これにより、VSELPにおける有声音の聴感上の品質が向上した。
【0076】
この処理をソフトウェア的に書くと以下の(5)式のようになる。
【0077】
【数5】
Figure 0004099879
【0078】
そして、ステップS92でアップサンプル回路25により上記オリジナル音声SNDNをアップサンプルしたものと、ステップS13で加算器31により加算する。このとき、ステップS94で高域側に対し、約6KHz以上の成分を若干抑圧する高域抑圧フィルタ27によりフィルタリングを施すことで、聴きやすい音にしている。このフィルタ係数は上述したように選択可能としている。
【0079】
さらに、ステップS95では、乗算器29を用いてユーザの好みに応じて高域側ゲインを調整可能としている。
【0080】
なお、本発明は低域から高域を予測するものだけに限定するものではない。広帯域スペクトルを予測する手段においては信号を音声に限るものではない。
【0081】
また、パッケージメディアに蓄積された信号を再生装置で再生するときに帯域幅を拡張するときにも適用できる。
【0082】
【発明の効果】
本発明によれば、高域成分の周波数特性、例えばゲイン、周波数帯域を可変とすることで、ユーザの好みに合う広帯域音声を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態となる音声帯域幅拡張装置が適用されるディジタル携帯電話装置のブロック図である。
【図2】上記音声帯域幅拡張装置の第1の具体例のブロック図である。
【図3】上記音声帯域幅拡張装置の第1の具体例の動作を説明するためのフローチャートである。
【図4】上記音声帯域幅拡張装置の第1の具体例で用いられるコードブックに使われるトレーニングデータ生成処理を説明するためのフローチャートである。
【図5】上記コードブックの生成を説明するためのフローチャートである。
【図6】上記音声帯域幅拡張装置の第2の具体例のブロック図である。
【図7】上記音声帯域幅拡張装置の第2の具体例の動作を説明するためのフローチャートである。
【符号の説明】
8 音声復号化器、9 音声帯域幅拡張装置、12 ゼロ詰め部、13 線形予測係数→自己相関(α→r)変換回路、14 有声音V/無声音UV判定回路、15 広帯域有声音用コードブック、16 広帯域無声音用コードブック、17 部分抽出回路、18 部分抽出回路、19 狭帯域有声音用量子化器、20狭帯域無声音用量子化器、21 広帯域有声音用逆量子化器、22 広帯域無声音用逆量子化器、23 自己相関→線形予測係数(r→α)変換回路、24 LPC合成回路、25 バンドストップフィルタ(BSF)、26 周波数特性調整部、27 高域抑圧フィルタ、28 フィルタ係数メモリ、29 乗算器、30 ゲイン設定値メモリ

Claims (12)

  1. 狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張方法において、
    上記帯域外成分の周波数特性を、予め与えられた変更可能なパラメータ値によって人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整し、当該帯域外成分を上記狭帯域信号に加算することを特徴とする帯域幅拡張方法。
  2. 励振源に関するパラメータのピッチ成分のエネルギーがノイズ成分のエネルギーよりも大きい場合、上記ピッチ成分のサンプル値に基づいて上記励振源をパルス列とし、上記帯域外成分を推測することを特徴とする請求項1記載の帯域幅拡張方法。
  3. 予め与えられた変更可能なフィルタ係数に基づいて6kHz以上の成分を抑圧することを特徴とする請求項1記載の帯域幅拡張方法。
  4. 予め与えられた変更可能なゲイン設定値を上記帯域外成分に乗算し、上記ゲインを調整することを特徴とする請求項1記載の帯域幅拡張方法。
  5. 狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張方法において、
    上記狭帯域信号に加算された後の上記帯域外成分の周波数特性を、予め与えられた変更可能なパラメータ値によって人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整することを特徴とする帯域幅拡張方法。
  6. 励振源に関するパラメータのピッチ成分のエネルギーがノイズ成分のエネルギーよりも大きい場合、上記ピッチ成分のサンプル値に基づいて上記励振源をパルス列とし、上記帯域外成分を推測することを特徴とする請求項5記載の帯域幅拡張方法。
  7. 狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張装置において、
    上記帯域外成分の周波数特性を、予め与えられた変更可能なパラメータ値によって人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整する周波数特性調整手段と、
    上記周波数特性調整手段で周波数特性が調整された帯域外成分を上記狭帯域信号に加算する加算手段とを備えることを特徴とする帯域幅拡張装置。
  8. 励振源に関するパラメータのピッチ成分のエネルギーがノイズ成分のエネルギーよりも大きい場合、上記ピッチ成分のサンプル値に基づいて上記励振源をパルス列とし、上記帯域外成分を推測する推測手段を有することを特徴とする請求項7記載の帯域幅拡張装置。
  9. 上記周波数特性調整手段は、予め与えられた変更可能なフィルタ係数に基づいて6kHz以上の成分を抑圧することを特徴とする請求項7記載の帯域幅拡張装置。
  10. 上記周波数特性調整手段は、予め与えられた変更可能なゲイン設定値を上記帯域外成分に乗算し、上記ゲインを調整することを特徴とする請求項7記載の帯域幅拡張装置。
  11. 狭帯域信号もしくはこれを合成することが可能なパラメータから、帯域外成分を推測し、上記狭帯域信号に加算して帯域幅を拡張する帯域幅拡張装置において、
    上記帯域外成分を上記狭帯域信号に加算する加算手段と、
    上記加算手段の加算出力の内の、上記帯域外成分の周波数特性を予め与えられた変更可能なパラメータ値によって人の声の周波数成分以上を抑圧し、さらにゲインを調整する周波数特性調整手段とを備えることを特徴とする帯域幅拡張装置。
  12. 励振源に関するパラメータのピッチ成分のエネルギーがノイズ成分のエネルギーよりも大きい場合、上記ピッチ成分のサンプル値に基づいて上記励振源をパルス列とし、上記帯域外成分を推測する推測手段を有することを特徴とする請求項11記載の帯域幅拡張装置。
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