JP4099832B2 - 制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、図柄を表示する装置を遊技域に備え、この装置に出力される図柄に応じて、遊技者に特典が付与される制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年のパチンコ機は、遊技域に形成された入賞口への玉の入り易さが可変にされた機種が主流である。入球のし易さを変化させるためには、遊技域内に前方若しくは側方に開閉するアタッカーと呼ばれる扉を設け、このアタッカーを開くことにより形成される大きな開口を入賞口(以下、大入賞口と言う)とする等の方法が行なわれている。アタッカーを開く条件は、機種によって様々であるが、遊技域の別箇所に設けられた始動口にパチンコ玉(以下、単に玉とも言う)を打ち込み、これに同期して画像表示装置にスロットマシン風に表示(通称に倣い、以下、デジタルと言う)される図柄が、特定の配列(例えば「999」)になったときに開かれる機種が代表的である。このようにアタッカーが開いた状態は大当り等と呼ばれ、遊技者にとって極めて有利な状態となる。従い遊技者は、パチンコ機が大当りになるように努力をする訳である。始動口に入賞した際に大当りになる確率は例えば1/250程度に低くされ、大当りになったときに大きな喜びが得られるようにされている。大当りになったことは、図柄が揃うことによっても分かるが、音や光、或は前記の図柄以外の様々な映像が画像表示装置に出力されることにより、この幸運の到来が派手に演出される。なお、単にアタッカーを開く以外にも、パチンコホールの営業形態としてデジタルの配列に応じて特典を与えることがある。例えば「888」が表示されたら、景品玉を交換することなく持ち玉として利用できる様にする場合がある。
【0003】
また、1回の始動入賞に対する大当りになる確率を可変にした確率変動タイプと呼ばれるパチンコ機が存在する。この機種は、通常時は例えば1/400と前記の機種よりも確率が低いが、ある条件が整うと1/80程度まで一気に確率が上昇する。このように図柄が揃う確率が高められることを確率変動、或は略して確変と言う。確変状態になる条件は、デジタルの図柄の配列が用いられるものが多い。すなわち玉が始動口に入賞し、デジタルが始動され、それが停止した際の配列が例えば「333」のときに確率が上昇されて1/80になる。この確変状態は、更に1〜2回大当りになると終了し、確率が1/400に戻る。なお、現存の機種では、こうして確率が上昇される配列は、大当りになる配列の中から設定されている。
【0004】
この確変タイプにしてもそうでない機種にしても、始動口に入賞してデジタルが始動すると、遊技者は、特典が得られるように期待を掛ける。通常、デジタルの3つの図柄は、1図柄ずつ(例えば左、中、右の順)停止される。そして3図柄の内、2図柄のみが停止されその2図柄が特定の配列と共通(前記例では2図柄が共に「9」(または「8」や「3」)になる)であるリーチ状態となれば、残る右図柄によって、特典が得られるか否かが決定するので、この時点にて遊技者の期待は最高潮に達する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来技術によれば、リーチ状態にならないハズレの配列、つまり最初の図柄と2図柄目が違う場合には、ハズレであることが早々と分かってしまい、遊技者は失望感に襲われる。そして、この場合に3図柄目の変動表示はまったく意味の無いものになってしまう。またリーチ状態になった後に外れた場合にも、リーチ状態という遊技者にとって喜ばしい状態から非常に虚しい状態へ一気に移行させる。こうした遊技は精神的な負担が大きい。
【0006】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、変動表示に対する期待感が初期の段階で失われない制御装置を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するためになされた本発明の請求項1に記載の制御装置は遊技域に設けられ、3個以上の図柄を配列させて表示可能な表示手段と、始動検出スイッチの検出に基づいて前記表示手段に表示するための図柄を設定する設定手段と、前記表示手段に配列して表示される前記3個以上の図柄の全てについて、様々な図柄を配列させ、次々と別の図柄に変更する変動表示を行なった後、各図柄を停止させ、前記設定手段によって設定された前記図柄を表示させる制御手段と、前記表示手段に表示された図柄の配列が、予め設定された配列である場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
を備えた制御装置において、
前記制御手段による前記変動表示が開始されるに先だって、所定の確率にて、前記表示手段に配列して表示される前記3個以上の図柄の全てについて、様々な図柄を配列させ、次々と別の図柄に変更する事前変動表示及び前記予め設定された配列ではなく、変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様を含む配列での、その一旦停止を行う事前変動手段
を備えたことを特徴とする。
【0009】
そして請求項に記載の本発明は、請求項1記載の制御装置において、前記態様が複数あり、前記事前変動手段が、記設定手段により設定された図柄の配列が、前記特定の配列であるか否かに応じて予め設定された確率にて、前記複数の態様の内のいずれかを出力するものであることを特徴とする。
【0010】
請求項に記載の本発明は、請求項2に記載の制御装置において、前記事前変動手段が、前記複数の態様が、2種類,3種類,4種類,7種類のいずれかであって、且つ、夫々の態様に応じて、前記設定手段により設定される図柄の配列が、前記特定の配列になる確率が割り振られていることを特徴とする
求項に記載の本発明は、請求項2から請求項の何れかに記載の制御装置において、当該制御装置が、前記設定手段により設定される図柄の配列が前記特定の配列になる確率が、可変にされた確率変動タイプであって且つ、前記設定手段により設定される図柄の配列に基づいて、前記確率を上昇させるか低下させるかを決定するものであり、前記確率が上昇されるか低下されるかに応じて予め設定された確率にて、前記複数の態様の内のいずれかを出力するものであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
請求項1に記載の制御装置において、始動検出スイッチの検出に基づいて、設定手段が、表示手段に表示するための図柄を設定する。表示手段は、3個以上の図柄を表示可能にされている(以下、表示できる図柄を3個として説明をする)。こうして設定された図柄は、制御手段によって変動表示が行なわれた後、同じく制御手段によって停止される。
【0012】
ここで変動表示とは、表示手段に様々な図柄を配列させ、これらを次々と別の図柄に変更させるものである。例えば、初めに表示手段に「A26」と表示させた後、この3つの図柄を夫々A→B→C→…、2→3→4→…、6→7→8→…等と変動させて行く。この変動表示を行なってから、設定手段によって設定された図柄を表示する。例えば設定手段により、「4」と「5」と「C]とが設定されたならば「45C」と配列させて出力される。こうして表示された図柄の配列が、予め設定された配列(例えば、「111」等のゾロ目。以下、特定の配列と言う)になったときには、特典付与手段によって遊技者に特典が与えられる。
【0013】
ここで特典としては、入賞の可能性を飛躍的に増大させたり、その増大をさせるための1条件を成立させたりする等が考えられる。前者はいわゆる大当りであり、遊技域に設けられたアタッカーが開放され、大入賞口が形成されることにより可能性が増大されるものが代表的である。後者は権利モノにおける所謂特別遊技に相当する。その他の特典としては、特定の配列が設定される確率を増大させる等が挙げられる。
【0014】
つまり、当該制御装置においては、始動入賞時に設定される図柄の配列応じて遊技者に特典が付与される。
そして更に、当該制御装置事前変動手段を備えている
【0016】
すなわち事前変動手段とは、制御手段が変動表示をするに先だって変動表示、及びその停止を行なうものである。但し、必ず行なうのではなく、所定の確率にて変動表示(以下、事前変動手段が行なうものについては事前変動ともいう)を行なう
【0017】
なおここで「停止」とは、図柄が実際には止まっていなくても、遊技者から見ると止まっている様に見える状態も含む。例えば、表示手段の画面上で数mm程度、図柄が振動していても、遊技に夢中になっている者には分からないので、これも「停止している」という。
【0018】
このように、事前変動手段による変動表示、及びその停止がされてから制御手段による従前からある変動表示及びその停止を遊技者から見ると、あたかも変動表示が一旦停止された後に再び変動表示が行なわれているように見える。よってもし初めの表示が特定の配列ではなくても、再び変動されるので、期待感を持続させることができる。そして事前変動表示手段が表示する図柄は、特典の付与には関係が無いため、規制の緩和を待たずとも実施できる。
また、本発明では、一旦停止するときに変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様を出力する。このような事前変動手段による変動表示、及びその停止がされてから制御手段による従前からある変動表示及びその停止を遊技者から見ると、あたかも変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様が出力された場合には再び変動表示が行なわれているように見える。よってもし初めの表示が特定の配列ではなくても、変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様が出力された場合には再び変動されるので、期待感を持続させることができる。
【0019】
なお、事前変動手段が変動表示を行なう「所定の確率」は、1以下であって且つ0より大きい値にすると良い。但し1にすると毎回、必ず事前変動及び順次停止という過程を踏むことになり、不自然である。これに対し、「変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様の出力」を「第1の図柄の表示」とし、無作為に図柄を設定した場合に、第1の図柄が表示される確率に近い確率で、事前変動を行なうと、自然である。例えば、16種類の図柄を左中右と3個ならべて表示できる表示手段を持ち、16種類の図柄の内の一つが第1の図柄であるパチンコ機の制御装置の場合、左中右の内、特定の1ヶ所に第1の図柄が表示される確率は約6.3%、少なくとも一つ表示される確率は約17.6%となる。従い中図柄に第1の図柄が表示されたら、再変動を起こしているように見せたければ、6.3%の確率で、事前変動を行ない、左中右の内、どこに第1の図柄が表示されても再変動されるように見せるならば17.6%で事前変動を行なうようにすると良い。なお、制御手段による通常の図柄表示においても第1の図柄を表示させる(つまり設定手段が第1の図柄を設定することがあるパチンコ機)場合には、事前変動の後に第1の図柄が表示される確率と、制御手段によって第1の図柄が表示される確率を加えたものが前記の17.6%等の確率になるようにしておくと、再変動を行なうパチンコ機と全く見分けが付かなくなり、更に良い。
【0024】
請求項2に記載の制御装置では、予め定められた態様が複数あり、どちらの図柄を表示するかは、設定手段により設定された図柄の配列が、特定の配列であるか否かに応じて予め設定された確率に決定する
【0026】
ところで、事前変動手段は、制御手段が変動表示を開始するに先だって自らの変動表示を行なうと記したが、これは、事前変動及びその停止を何度行なっても良いことを意味している。なぜなら、事前変動及びその停止を行なった後も「制御手段が変動表示を開始する前」だからである。従い、事前変動及び順次停止が終わった後に、再び事前変動及びその停止を行なってもよい。そして、事前変動を何回行うかを決定し、決定された回数だけ事前変動を行うようにしてもよい。変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様を、図柄「X」の表示とし、これらを2回行なうと、例えば次のようになる。
【0027】
「11↓」→「11X」→「29↓」→「29X」→「77↓」→「777」「29X」が表示される箇所までが事前変動手段による表示、残りが制御手段による表示である。しかし現時点では、初めの変動表示(事前変動手段によるものを含む)が開始されてから制御手段による停止が完了するまでの時間には、上限値が定められており、その上限値内に変動表示等を3回以上、詰め込もうとすると、1回ごとの変動時間が極めて短くなってしまうため、現実的ではない。
【0028】
た「」は、通常の表示を行なう図柄の中の一つとしても良いし、事前変動手段により、最後の図柄としてのみ表示される図柄としても良い。前者の場合には、例えば「X1A」という配列が表示されたり、事前変動手段によって最後の図柄以外の図柄として「X」が選択され「X5X」等と表示されたりしても良い。また、特定の配列として「XXX」が存在しても良い。
【0029】
また、通常、前記のような様々な処理は、マイクロプロセッサが実行するプログラムにより実現される。そして制御手段と事前変動手段とは、変動表示やその停止が互いに略同様に行なわれることから、この部分に関しては、同一のプログラムを利用して行なっても良い。この場合には、最終的に、設定手段により設定された図柄を表示するのが制御処理、変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様を出力させて、その後に再び変動表示が開始されるのが事前変動手段となる。
【0030】
また、請求項の事前変動手段を更に発展させて、変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様を、2種類、3種類、4種類、7種類としても良い。これらに対しても、夫々の態様に応じて特定の配列になる確率を割り振るとよい。例えば、第2の態様が出たときに当りになる確率を50%にし第3の態様が出たら25%、第4の態様が出たら5%というようにする。これは、各態様を当りに対する予報動作と見なし、その予報の信頼度を第1〜第4の態様に、この順序で割り振ったことに相当する
【0031】
このように多くの図柄を最後の図柄として表示可能にすると、図柄に応じて付与される特典が複数ある制御装置(例えばパチンコ機の確率変動機)に適用した場合に便利である。この場合は、請求項に記載の本発明のようにその図柄を識別可能に報知する。具体的には、第1の態様が出力された場合は、必ず確変図柄で当り、第2の態様が出力された場合は、50%の確率で確変図柄、50%の確率でその他の図柄で当り、第3の態様が出力された場合は、50%の確率でその他の図柄で当り、50%の確率で外れ、第4の態様が出力された場合は、25%の確率でその他の図柄で当り、75%の確率で外れるというようにしても良い。
【0032】
また、第1の態様例えば「X」で第2の態様が「Y」というように全く異なっている必要はなく、その差が遊技者に判別できる程度、あれば良い。例えば、同じ「X」で色のみが異なったり、或は同じ犬の絵で、第1の態様はじっと座っている様子、第2の態様は走っている様子を動画で表しても良い。
【0033】
【実施例】
以下に本発明の一実施例について図面と共に説明する。
まず図1は本発明の一実施例であるパチンコ機2の前面を表す構成図である。本図に示すように、パチンコ機2では、遊技盤面に設けられた遊技域4の中央上部に、様々な画像を表示する、表示手段としての特別図柄表示装置6が配設されている。遊技域4の下方には変動入賞装置8が配設されており、変動入賞装置8が備えるアタッカー9が開くと、大入賞口が形成される。本図はアタッカー9が閉じた状態を表している。
【0034】
アタッカー9は、特別図柄表示装置6に表示される図柄の配列が、ゾロ目になると所定期間、開く。特別図柄表示装置6に図柄を表示させるには、特別図柄表示装置6と変動入賞装置8との間に設けられた始動口10a及び変動入賞装置8自身の左右に設けられた始動口10b、10cの何れかに遊技球が入賞(以下、始動入賞とも言う)すると、横方向に並列された3つの図柄(パチンコ機2では1〜15の数字及び「姫」の計16種類の図柄)を次々と変動させて表示する変動表示を行ない、所定時間経過後にある配列にて順次停止させる。この様子を図2に示す。図2は、特別図柄表示装置6の画面のみを示したもので、図柄Z1が停止されて「1」、図柄Z2が停止されて「2」、図柄Z3が停止されて「3」が表示された様子を示している。各図柄Z1〜Z3の変動は、図柄Z1→図柄Z2→図柄Z3の順で停止される。
【0035】
図1に戻り、特別図柄表示装置6の上部には4つのLED12が設けられている。これは、既に図柄Z1〜Z3が変動されている等の理由で、始動入賞したにも拘らず、即座に変動表示を開始できない場合に、始動入賞があったことを示すものである。パチンコ機2ではLEDを4つ備えており、4つまで始動入賞を記憶できる。当該パチンコ機2では、表示される図柄Z1〜Z3は始動入賞が発生した直後に決定する。従い、保留が例えば3つあるということは、近い将来、特別図柄表示装置6に表示される図柄が3組、記憶されていることを意味する。そしてその図柄の組を表示するための変動が開始されると、LED12は一つ消灯される。このとき4つのLED12の内、1つでも点灯していれば、再び変動表示が行なわれる。
【0036】
なおパチンコ機2では、任意の図柄のゾロ目(つまり「111」「101010」等)が表示されると、変動入賞装置8の備えるアタッカー(後述)が開くようにされており、開くと入賞のし易さが増大する。以下、これらのゾロ目の配列を当り配列とも言う。そして、特に「111」「333」「555」「777」「姫姫姫」の計5つの当り配列については、アタッカーが開くだけでなく、ゾロ目のでる確率が高い状態(以下、確率変動状態、或は略して確変状態と呼ぶ)に移行する。以下、これら5種類の配列を確変図柄、その他の当り配列を低確率図柄と言う。なお「姫」とは漢字ではなく、女性の絵柄である(詳しくは後述)。
【0037】
特別図柄表示装置6の上部には天入賞口14が、また変動入賞装置8の左右やや上方には袖入賞口16a、16bが設けられている。特別図柄表示装置6の左右にあるのはゲート18a、18bで、ここを玉が通過すると、変動入賞装置8に設けられた普通図柄表示装置20が動作する。普通図柄表示装置20は、2桁の7セグメント表示装置を備えており、ゲート18a、18bを玉が通過するとここに「33」「44」「55」「66」「77」「88」の6種類の数字を高速で次々と入れ換えて表示する。この表示が30秒(但し確変時には5秒)続けられた後、5種類の内のどれかを表示して停止する。この数字が「77」であれば、始動口10aに設けられた突起22a、22bが左右に開き、始動口10aに入賞し易くする。つまり始動口10aは、いわゆる電動チューリップとなっている。突起22a、22bは0.3秒(確変時には2秒)開くと閉じられ、本図ではこれらが開いた状態を示している。
【0038】
ゲート18a、18bの各上方、並びに左右やや下方には風車24a〜24dが設けられており、発射された玉によって自らは転動され同時にその玉を不規則に運動させる。発射ハンドル26は、遊技域4に対してパチンコ玉を発射するために回動操作されるものであり、パチンコ機2に内蔵された発射装置によって1分間に100個の割合でパチンコ玉が発射されるように設定されている。上部受け皿28は、遊技域4へ発射するパチンコ玉を貯留する箇所であると共に入賞に応じた数の賞球が排出される箇所となっている。
【0039】
次に、パチンコ機2の遊技盤裏面に設けられた制御装置34について、図3を用いて説明する。制御装置34は、始動口10a〜10cに入賞した発射玉を検出する始動入賞スイッチ36、ゲート18a、18bを玉が通過したことを検出するゲート通過センサ37、大入賞口30に入賞した発射玉を検出する大入賞口用カウントスイッチ38、大入賞口30のVゾーンを通過した発射玉を検出する継続入賞スイッチ40、及び発射ハンドル26が回動操作されてパチンコ玉が発射されているときにオンする発射ハンドルスイッチ42、からの各検出信号を入力する入力回路44と、入力回路44を介して取得した前記各検出信号に基づいて特別図柄表示装置6や変動入賞装置8等を制御するための制御プログラムを実行するCPU46と、CPU46が実行する制御プログラムを格納するROM48と、CPU46が処理するデータを一時記憶すると共に電源が切られた場合でも記憶内容を保持可能なバックアップ機能を有するRAM50と、CPU46が特別図柄表示装置6に表示させる画像の画像データを格納する画像ROM52と、CPU46からの指令に基づいて、特別図柄表示装置6、始動記憶表示器12、普通図柄表示装置20、アタッカー9や突起22a、22bを開閉させるためのソレノイド54、及びパチンコ機2の遊技域4に設けられたランプからなる電飾装置56へ、夫々駆動信号を出力すると共に、図示しないホール管理コンピュータに接続された外部情報端子58へ当該パチンコ機2が大当りであることや大当りの継続回数等を表す情報信号を出力する出力回路60と、アンプ62を介してスピーカ24から発音させるサウンドジェネレータ64と、前記各部を接続するバス66と、を備えている。
【0040】
なお、パチンコ機2の遊技盤裏面には、各入賞口に入賞した発射玉を回収するための回収路(図示せず)が設けられており、始動入賞スイッチ36は始動口10a〜10cの下部に配置された回収路に設けられ、大入賞口用カウントスイッチ38は、変動入賞装置8の下部に配置された回収路に取り付けられている。そして、継続入賞スイッチ40は、変動入賞装置8の内部に設けられ、大入賞口の中央部に設けられたVゾーンと呼ばれる箇所を玉が通過したか否かを検知している。
【0041】
また、画像ROM52には、特別図柄表示装置6に図柄Z1〜Z3を表示させるための図柄データと、特別図柄表示装置6に様々な画像を表示させるための画像データとが格納されている。
このように構成された制御装置34において、CPU46は、遊技処理を実行することにより、当該パチンコ機2の全体制御を行なう。そこで以下、CPU46が実行する遊技処理について説明する。
【0042】
まず、図4は、遊技処理の内容を表すフローチャートである。なお、本図には突起22a、22bの制御については示していない。この遊技処理の実行が開始されると、まずステップ(以下、単にSと記す)110にて、始動入賞したか否かを判定する。判定結果がNOであれば発生するまで待機する。
【0043】
始動入賞が発生していれば、S120に進んで、乱数を発生させる。乱数は、ここではCPU46が具備するクロックに基づいて駆動される5つのループカウンタの値である。例えば2msec毎にタイマー割り込みを掛け、その都度、第1のループカウンタ(以下、第1カウンタと言う)の値を1増加させ、値が400になる毎に0に戻されて、0〜399の値を出力させる。残る4つのループカウンタは16になる毎に0に戻されて1〜15の値を出力させる(4つの乱数を夫々第2カウンタ、第3カウンタ、第4カウンタ、第5カウンタと言う)。第2カウンタは大当り配列を決定するのに用いられ、第3カウンタ〜第5カウンタは、ハズレ時に図柄Z1〜Z3の図柄を夫々決定するのに用いられる。第4カウンタは第3カウンタが0になる毎にカウントアップされ、第5カウンタは第4カウンタが0になる毎にカウントアップするようにされている。これら第3カウンタ〜第5カウンタの値と図柄の関係を[表1]に示す。
【0044】
【表1】
Figure 0004099832
【0045】
つまりこれら5つの乱数出力も、CPU46が実行するプログラムにて行なわれるが、ここではその説明を省略する。
そして第1カウンタが「7」のときに、アタッカー9が開かれ、パチンコ機2は大当りにされる(但し確変時には第1カウンタが「50」「100」「150」「200」「250」「300」「350」のときにも大当りにされる。そしてこのように、確変状態になると第1カウンタが「7」の場合に加え、これら50の倍数の場合にもアタッカー9が開かれるようにする処理が、本発明の特典付与手段に相当する)。そしてこのときに特別図柄表示装置6に表示される図柄は、第2カウンタによって決定される。ここで第2カウンタの値と大当り配列の関係を[表2]に示す。
【0046】
【表2】
Figure 0004099832
【0047】
従いパチンコ機2では、第1カウンタが「7」であって(確変中は50の倍数でも可)且つ第2カウンタが「0」「1」「3」「5」「7」のときに確率が上昇される。以上、第1カウンタの値、並びに[表1][表2]に示した対応関係によって特別図柄表示装置6に表示される図柄が決定される(S130)。S110からS130までの処理が、本発明の設定手段としての処理に相当する。
【0048】
こうして表示すべき図柄が設定されるとS140に進み、その図柄を配列にして特別図柄表示装置6に表示するための処理を行なう。なお特別図柄表示装置6に対して行なわれる図柄の変動表示を、通称に倣い、デジタルと呼び、S140にて行なわれる処理をデジタル表示処理と呼ぶ。デジタル表示処理の内容を図5に示す。
【0049】
図5はデジタル表示処理を示すフローチャートである。本処理は、S130にて設定された図柄を、変動表示した後、順次停止させるという、従来より行なわれているデジタルの処理と、それに先駈けて行なわれる事前変動表示を行なう処理とに大きく分けられている。本処理が起動されるとまずS210にて事前変動を何回行なうかを決定する。ここで事前変動とは、従来より行なわれているデジタルと似通ったもので、パチンコ機2では図柄Z1〜Z3を夫々上から下へスクロールさせ、図柄Z1、図柄Z2、図柄Z3の順にて順次停止させる。しかし次の3点が異なる。1点目は、3つの図柄の内、最後に停止される図柄Z3は必ず「姫」が出る点であり、2点目は図柄Z1、Z2については完全に停止させるのではなく、わずかに移動させる点であり、3点目は、当り配列には決してならない点である。「姫」を図柄Z3として表示するのは、この後にデジタルが再始動することを遊技者に告げるためである。図柄Z1、Z2をわずかに動かすのは、一旦停止させた図柄は再び動かしてはならない旨の規制に該当しないようにするためである。ハズレにするのは、事前変動により当り配列が表示された後に、それを再始動させた結果、外れると、遊技者の怒りを買う虞があるからである。
【0050】
なお、事前変動の後に、従来よりある変動が行なわれる様子を、遊技者から見ると、3図柄目に姫が表示された後、デジタルが再作動する様に見える。従い、以下この再作動によりなされる変動を再変動という。再変動は、S130にて設定された図柄を配列させて表示するもので、この配列によってアタッカー9の開放や、確率変動が決定される。また事前変動は、再変動のように遊技者に特典を与えることを目的としていないので、当り配列を表示しないようにされている。
【0051】
ここでは前記の第1〜第5カウンタとは異なるカウンタを用いて事前変動の回数を0〜2回の中から決定する。確率は、0回が1/2、1回が1/6、2回が1/3である。2回に決定された場合にはS220に進み、左図柄Z1及び中図柄Z2を設定する。この設定には第3及び第4カウンタの値が再び使われるが両カウンタの値が共に0である(つまり「姫」が表示される)場合は、図柄を差し替える。さもないと、図柄Z3として意図的に「姫」を表示した際に、当り配列になってしまうからである。
【0052】
次にS230に進み右図柄つまり図柄Z3の態様を決定する。図柄Z3としては「姫」を表示することになっているので、設定する必要はないが、「姫」は7種類の表示態様が用意されている。すなわち、図柄としては女性の絵一つであるが、その女性が動いて様々なことをするのである。これを[表3]に示す。
【0053】
【表3】
Figure 0004099832
【0054】
[表3]の「2回の内の1回目」の欄には、S230において、その態様が表示される確率を表示している。本表に示すように、1回目では、7つの態様は全て14.3%にされている。一方「1回 OR 2回の内の2回目」の欄は、後述するS270にて態様を決定するときに用いられるため、ここでは触れない。これらの態様の中から表示する図柄が乱数にて選択される。
【0055】
S240では図2に示した3つの図柄Z1〜Z3を上から下へスクロールさせS250にて前記の順序で停止させる。この表示の例を図6に示す。図6(a)はS250による順次停止が完了した直後の様子であり、図6(b)は更にその少し後の様子である。図6(b)に示すように順次停止が完了すると、そのとき図柄Z3に表示されている「姫」の絵柄が拡大されて絵柄Z3’として画面一杯に表示される。こうして拡大されることにより、女性の絵が[表3]に示した7つの態様の内どれになっているのかがはっきりと分かる(本図ではウィンクをしている)。なおこの直前まで表示されていた図柄Z1〜Z3は、縮小されて図柄70として左上に小さく示されている。
【0056】
また、このような表示を行なっている際や変動表示を行なっているときに、もしパチンコ機が確変状態であれば、画面の背景色を変化させて、遊技者に確変中か否かを明示するが、本図では省略している。
こうして順次停止が終了すると、S260に進む。なおS210で事前変動を1回のみすると決定された場合は、S210から直接S260に進む。S260ではS220で行なったのと同様、左図柄Z1及び中図柄Z2を設定する。第3カウンタの値及び第4カウンタの値が共に0の場合に、図柄を差し替えるのも同様である。
【0057】
次にS270に進み、右図柄の態様を決定する。S230では既に説明したように、「姫」の7種類の態様の中から均等に選んだが、ここでは同表の「1回 OR 2回の内の2回目」の欄に示された確率に従って決定する。つまり、この欄の名は、S270にて行なう処理のことを意味している。そして本欄にて示された確変、低確率、リーチハズレ、ハズレ、は、何れもS130にて設定された配列の様子を示している。つまり「確変」とは確変図柄、「低確率」は低確率図柄、「リーチハズレ」は図柄Z1と図柄Z2のみが互いに同じ場合、「ハズレ」はその他の外れの場合である。もしS130にて設定された配列が確変図柄であれば、60%の確率で「ウィンク」が設定され、20%の確率で「Vサイン」、10%の確率で「キス」、6%の確率で「尻振り」、4%の確率で「脚上げ」が設定される。
【0058】
本表の見方を変えて、「ウィンク」の欄を横に見ると「確変」の欄のみ0でない。よってウィンクをする姫が表示されると、再変動の結果、100%、確変図柄が表示されることが分かる。また「Vサイン」の欄を横に見ると、確変、低確率、リーチハズレ、ハズレの確率が夫々20%、40%、16%、4%となっている。しかしこれら4種類の図柄が設定される確率が、夫々5:11:240:3840であるから、これらの重みを考慮して、確率を算出すると、Vサインをする姫が表示された場合に、確変図柄が表示される確率は0.5%、その他の図柄の当りになる確率が2.2%、リーチハズレになる確率が19.5%、その他のハズレの配列になる確率が77.8%となる(但しS250で表示される分は無視している)。
【0059】
これは、遊技者には次のように見える。もし図柄Z3としてウィンクをしている姫が表示された場合、[表3]の例えば、S290の処理にてウィンクが出たら100%確変し、一方、Vサインが出たら、確変する確率は0.5%しかないが、単なる当りならば2.2%の確率で、なることが分かる。つまりこれらの態様を当り配列が表示されるか否かについての予告動作と見なせば、「確変」及び「低確率」の割合は、遊技者が抱く信頼度に相当する。他の態様が表示された場合の信頼度を確変に限って見ると、キスが0.2%、尻振りが0.07%、脚上げが0.03%、怒り顔及びアッカンベーは共に0%である。
こうして図柄が設定されると、S280にてS240と同様の変動表示を行なった後、S260及びS270にて決定された図柄をS290にて表示する。これらS220〜S290の処理は、本発明の事前変動手段に相当する。そしてウィンクをする姫が「第1の図柄」に、Vサインをする姫が「第2の図柄」に相当する。パチンコ機2では態様が全部で7種類あり、「第1の図柄」「第2の図柄」と同様の図柄を、第3〜第7の図柄まで設定し、夫々に対して[表3]に示した様な確率を割り振ったものとなっている。
【0060】
次にS300に進み、S290にて停止されたときの右図柄Z3が、ハズレ態様(ここでは アッカンベー)か否かを判定する。NOならばS310に進み、YESならば再変動をすることなく本処理を終了する。
S310では、再変動としての変動表示を開始する。そしてS320に進み、S130にて設定された図柄にて停止させると、本処理を終了する。このS310及びS320の処理が、本発明の制御手段としての処理に相当する。
【0061】
ここで図4に戻る。以上のようにデジタル表示処理が終了すると、S150にて図柄が揃ったか、つまり図柄Z1〜Z3が全て同じ図柄で停止されたか否かを判定する。揃っていない、つまりハズレならばS110に戻り始動口10a〜10cに再び入賞があるまで待つ。図柄が揃ったならばS160に進み、大当り処理を行なった後S110に戻る。
【0062】
ここで大当り処理について図7を用いて説明する。図7は大当り処理を示すフローチャートである。本処理が起動されると、まずS410にて動画出力処理を行なう。ここで動画とは、大当り中に特別図柄表示装置6に表示されるアニメーションである。そして続くS420にて、ソレノイド54を駆動し、アタッカー9を開放する。
【0063】
次に、S430に進み、アタッカー9の開放を中断するか否かを判定する。この判定基準は、パチンコ機2では二つあり、その一つはアタッカー9が開かれてから30秒経過したこと、もう一つは大入賞口30に遊技球が10個入賞したこと、である。この少なくとも一方が成立した際に、S440に進み、アタッカー9を閉じる。どちらも成立しない場合には、S430を繰り返し、何れかの条件が成立するのを待つ。
【0064】
S440にてアタッカー9を閉じると、続くS450及びS460にて、大当りを終了させるか否かの判定を行なう。まずS450では継続入賞スイッチ40に基づき、Vゾーンを遊技球が通過したかどうかを判定し、通過していなければS470に進む。一方、通過していれば、S460にて、この大当り処理が起動されてからアタッカー9が16回開かれたかどうかを判定する。まだ16回に達していなければS420に戻って大入賞口30を再び形成し、16回開いたならば、S470に進み、動画の出力を停止させて(S470)本処理を終了する。
【0065】
つまり、大当り処理は、パチンコ機2を大当りにし、また大当りになると、前記条件に基づいて大当りを終わらせて通常状態に戻す、という働きがある。
なお、パチンコ機2では確変状態にて大当り処理が2回、行なわれると、確変状態は終了される。但し、その2回の大当り処理の一方が確変図柄により起動されたものである場合には改めて2回、大当りになるまで確変状態が延長される。そしてこの延長は、確変図柄が表示されることにより永遠に繰り返される。
【0066】
以上のような構成からなり、図4、図5、図7に示したような処理を行なうパチンコ機2によれば、デジタルの回転動作の最中に遊技者の期待感が、初めに図柄Z3が表示されるまで持続する。従来のパチンコ機(パチンコ機2と同様のデジタル変動が為され且つ同様の当り配列を有するもの)においては、図柄Z2が表示された時点で当り配列にならない、と分かることが極めて多かった(具体的には15/16で分かる)。この点、パチンコ機2では図柄Z3に「姫」の絵柄が表示されると、再び変動表示が再開されるため、図柄Z2が表示された時点で期待感が終ることはなく、図柄Z3に「姫」が表示されることに希望を残すことができる。
【0067】
しかも「姫」が表示された後に行なわれる再変動では、従来より行なわれた変動と同様に、当り配列が表示されることもある。また、この動作を遊技者から見ると、「姫」が表示されたことにより、再び図柄設定が行なわれているように見える。事前変動を1回行なう場合を例に取ると、計2回(2回行なう場合は計3回)デジタルが回転しているように見えるので、1回目が外れたら2回目は当たるのではないかという期待を遊技者が掛ける可能性がある。つまり図柄Z3に「姫」が表示されることにより、遊技者は、大きな期待を抱くことができる。
【0068】
そして更にパチンコ機2では、「姫」に7つの態様を用意し、これらによって再変動の結果を予告する。すなわち、姫がウィンクしたら必ず確変図柄が表示されVサインをしたら0.5%の確率で確変図柄、2.2%の確率で低確率図柄が表示される、というように態様によって信頼度を変化させている。従って、遊技者に『Vサインする「姫」が表示されたから、確変する可能性は0.5%しかないけれど2.2%の確率で低確率図柄の大当りになってくれる筈だ』等という、定量的な期待を抱かせることができる。
【0069】
「姫」による予告の信頼度を上げるなら「ウィンク」のみにすれば良さそうだが、こうすると「姫」の出現頻度が極めて少なくなってしまう。例えば、前記のように事前変動を1/6の確率で1回、1/3の確率で2回、行なうとすると、ウィンクをする姫が表示される確率は、確変図柄が表示される確率の更に1/2である。つまり、確変図柄が表示される頻度よりも少ないのである。低確率図柄の場合にもウィンクを出しても、1/256×1/2=1/512=約0.2%となり、殆ど表示されない。これはパチンコ機が効果を発揮できる機会が極めて少ないことを意味している。
【0070】
この点、「Vサイン」や「脚上げ」といった態様を導入し[表3]に示したような確率で各態様を出力することにより、ウィンクの出現頻度自体は更に低くなってしまうものの、リーチハズレやハズレの場合にも「Vサイン」や「キス」が表示されるので、「姫」の出現頻度のトータルは高くなる。従い、遊技が楽しいものとなる。
【0071】
以上、本発明の一実施例であるパチンコ機2について説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではなく様々な態様で実施しうる。
例えば、「姫」の態様はパチンコ機2では、絵柄の違いのみであったが、これ以外の方法で態様の違いを加えても良い。「ヤッタネ!」「ラッキー!」等の文字を特別図柄表示装置6に表示させたり、音声でこれらの言葉をスピーカ24から出力させても良い。
【0072】
またパチンコ機2は3つの図柄を配列して表示するタイプであったが、4つの図柄を配列表示する機種や、9つの図柄をマトリクス状に表示するタイプの機種に適用しても良い。前者の場合には、2番目の図柄や3番目の図柄の少なくとも一方が異なるだけで、当り配列になり得ないことが分かるので、「姫」に相当する図柄(以下、単に「姫」と記す)を持っていないと極めて面白味に欠ける機種になってしまう。よってパチンコ機2のように「姫」を導入すると4番目の図柄が停止されるまで期待感が持続するので極めて有効である。なお、同タイプのパチンコ機で、4個の内、連続する3図柄が特定の配列になった場合に大当りになるものもあるが、このような機種に「姫」を導入しても、パチンコ機2と同様の効果がある。
【0073】
またマトリクス状に表示するタイプは、様々なものがあるが、ここではパチンコ機2の各図柄Z1〜Z3の上下各1図柄も表示可能にしたことにより3×3のマトリクス状に表示可能にされ、更に横3列と斜め2ラインとの計5ラインの、どのラインで並んでもアタッカー9が開くようにされたものを想定する。
【0074】
このタイプでは、1列しか表示しないパチンコ機2のような機種に比べ、期待感が持続する可能性は高い。例えば、横のラインは3列とも外れているが、斜めのラインの内の1本がリーチになっているという場合があるからである。これに「姫」を導入し、更に縦3図柄の内、どこに「姫」が表示されても再変動するようにしておくと、「姫」の出現頻度が極めて高く、つまり再変動が頻繁に行なわれる機種となる。以下、この機種について更に述べるが、理解を容易にするために特別図柄の数に関すること以外は、ほぼパチンコ機2と同じとし、符号もパチンコ機2のものを流用する。
【0075】
そしてこの機種では、特別図柄表示装置6上で「姫」のリーチができている場合に、最後の図柄として「姫」を表示させ、再変動を行なっても良い(但しライン上に「姫」が並ばない位置にて最後のスクロールを止める)。「姫」のリーチの場合、最後のスクロールが止められる態様には、大まかに分けて3種類ある。その1種類目は「姫」が並ぶ態様、2種類目は「姫」は並ばないが特別図柄表示装置6の画面中に残る態様、3種類目は第3の「姫」が画面外に流れ去って止まる態様である(「姫」以外の図柄によるリーチにもなっている所謂ダブルリーチを考慮すると更に態様は増えるがここでは触れない)。なお、これら3種類の態様の内、2種類目の態様のみ、事前変動手段に相当する処理にて行なわれ、残りの2種類は制御手段に相当する処理にて行なわれる。
【0076】
1種類目なら「姫姫姫」は確変図柄なのでアタッカー9が開かれ、しかも確率が変動される。2種類目なら再変動後に表示される図柄に期待を掛けることができる。3種類目は遊技者にとって残念な態様となる。この3種類の内、どれになるかが分からないので、「姫」のリーチになった状態はスリルに富んだ状態となる。また5つのラインの何れもリーチになっていなくても、「姫」が最後の図柄として画面上に残ると、再変動が行なわれるので、パチンコ機2と同様の効果を有している。従って極めて面白い遊技が可能なパチンコ機となる。
【0077】
またパチンコ機2では、再変動において「姫姫姫」を表示する場合を除き、図柄Z3に表示する図柄として「姫」を設定する確率を低下させると良い。前記のように図柄Z3に表示する図柄はS130にて第5カウンタを用いて決めるのだが、デジタル表示処理のS250及びS290では意図的に「姫」が設定されるので、S130にて「1」「2」等の他の図柄と同様に「姫」を設定すると、「姫」が図柄Z3に表示される頻度が高くなり、遊技者に違和感を抱かせる虞がある。従い、S130にて第5カウンタの値が「0」であった場合には所定の確率で他の図柄に差し替えると良い。この差し替えは、差し替え後の配列がゾロ目にならないように行なうのは、言うまでもない。
【0078】
また「アッカンベー 」に関し前記説明では、S290で表示された場合には再変動をしない(S300)と記した。この理由は、S290で「アッカンベー 」が表示されると必ず外れるので意味が無いためだが、再変動を行なっても良い。これは「アッカンベー」 がS250にて表示されたときには当たる場合があることによる。従い「アッカンベー 」は「必ず外れる態様」ではなく「最も信頼度の低い予告動作」と評価される可能性がある。よってS300を廃止し、「アッカンベー 」の場合にも再変動を行なうようにしても良い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のパチンコ機の前面を表す構成図である。
【図2】 実施例のパチンコ機に設けられた特別図柄表示装置の表示態様を示す説明図である。
【図3】 実施例のパチンコ機に設けられた制御装置の構成を表すブロック図である。
【図4】 実施例のパチンコ機で実行される遊技処理を表すフローチャートである。
【図5】 実施例のパチンコ機で実行されるデジタル表示処理を表すフローチャートである。
【図6】 実施例のパチンコ機にて特別図柄表示装置に出力される最後の図柄の1例を示す説明図である。
【図7】 実施例のパチンコ機で実行される大当り処理を表すフローチャートである。
【符号の説明】
2…パチンコ機 4…遊技域 6…特別図柄表示装置
8…変動入賞装置 9…アタッカー 10a〜10c…始動口
20…普通図柄表示装置 22a、22b…突起 26…発射ハンドル
30…大入賞口 34…制御装置 37…ゲート通過センサ
46…CPU 48…ROM 50…RAM
52…画像ROM 54…ソレノイド 56…電飾装置
64…サウンドジェネレータ 66…バス Z1、Z2、Z3…図柄

Claims (4)

  1. 遊技域に設けられ、3個以上の図柄を配列させて表示可能な表示手段と、
    始動検出スイッチの検出に基づいて前記表示手段に表示するための図柄を設定する設定手段と、
    前記表示手段に配列して表示される前記3個以上の図柄の全てについて、様々な図柄を配列させ、次々と別の図柄に変更する変動表示を行なった後、各図柄を停止させ、前記設定手段によって設定された前記図柄を表示させる制御手段と、
    前記表示手段に表示された図柄の配列が、予め設定された配列である場合に、遊技者に特典を付与する特典付与手段と、
    を備えた制御装置において、
    前記制御手段による前記変動表示が開始されるに先だって、所定の確率にて、前記表示手段に配列して表示される前記3個以上の図柄の全てについて、様々な図柄を配列させ、次々と別の図柄に変更する事前変動表示及び前記予め設定された配列ではなく、変動表示が再始動することを遊技者に告げるための図柄の態様を含む配列での、その一旦停止を行う事前変動手段
    を備えたことを特徴とする制御装置。
  2. 請求項1に記載の制御装置において、
    前記態様が複数あり、
    前記事前変動手段が、
    前記設定手段により設定された図柄の配列が、前記特定の配列であるか否かに応じて予め設定された確率にて、前記複数の態様の内のいずれかを出力するもの
    であることを特徴とする制御装置。
  3. 請求項2に記載の制御装置において、
    前記事前変動手段が、
    前記複数の態様が、2種類,3種類,4種類,7種類のいずれかであって、
    且つ、夫々の態様に応じて、前記設定手段により設定される図柄の配列が、前記特定の配列になる確率が割り振られている
    ことを特徴とする制御装置。
  4. 請求項2から請求項の何れかに記載の制御装置において、
    当該制御装置が、前記設定手段により設定される図柄の配列が前記特定の配列になる確率が、可変にされた確率変動タイプであって且つ、前記設定手段により設定される図柄の配列に基づいて、前記確率を上昇させるか低下させるかを決定するものであり、
    前記確率が上昇されるか低下されるかに応じて予め設定された確率にて、前記複数の態様の内のいずれかを出力するもの
    であることを特徴とする制御装置。
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