JP4097989B2 - バンドギャップリファレンス回路 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、精度の良い基準電圧を生成するバンドギャップリファレンス回路に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来のバンドギャップリファレンス回路の一例としては、図3に示すものが知られている。
このバンドギャップリファレンス回路は、図3に示すように、PNP型のトランジスタQ1、Q2をダーリントン接続したダーリントン回路11と、PNP型のトランジスタQ3、Q4をダーリントン接続したダーリントン回路12と、オペアンプ13と、電流源として機能するPチャネル型のMOSトランジスタM1〜M4と、抵抗R1〜R3とを備え、これらにより基準電圧を発生するようになっている。
【0003】
ここで、トランジスタQ1とトランジスタQ2のサイズは同一であり、トランジスタQ3とトランジスタQ4のサイズは同一である。また、トラジスタQ3、Q4のエミッタ面積は、トランジスタQ1、Q2のエミッタ面積のN(Nは正の整数)倍である。さらに、MOSトランジスタM1〜M4の各サイズは同一である。
【0004】
さらに詳述すると、トランジスタQ1のコレクタは接地され、そのベースはトランジスタQ2のエミッタに接続されている。トランジスタQ1のエミッタは、抵抗R1およびMOSトランジスタM1を介して電源電圧VDDが供給されるようになっている。トランジスタQ2のコレクタは接地され、そのベースはトランジスタQ3のベースに接続されるとともに接地されている。トランジスタQ2のエミッタは、トランジスタQ1のベースに接続されるとともに、MOSトランジスタM2を介して電源電圧VDDが供給されるようになっている。
【0005】
トランジスタQ3のコレクタは接地され、そのベースはトランジスタQ2のベスに接続されるとともに接地されている。トランジスタQ3のエミッタは、トランジスタQ4のベースに接続されるとともに、MOSトランジスタM3を介して電源電圧VDDが供給されるようになっている。トランジスタQ4のコレクタは接地され、そのベースはトランジスタQ3のエミッタに接続されている。トランジスタQ4のエミッタは、抵抗R3、抵抗R2およびMOSトランジスタM4を介して電源電圧VDDが供給されるようになっている。
【0006】
オペアンプ13は、トランジスタQ1のエミッタと抵抗R1との接続点の電位と、抵抗R2と抵抗R3との接続点の電位とに基づいてMOSトランジスタM1〜M4のゲート電圧を制御する制御電圧を発生し、これによりMOSトランジスタM1〜M4に流れる電流を制御するようになっている。
このため、オペアンプ13の−入力端子はトランジスタQ1のエミッタと抵抗R1との接続点と接続され、その+入力端子は抵抗R2と抵抗R3との接続点と接続され、その出力端子はMOSトランジスタM1〜M4の各ゲート端子にそれぞれ接続されている。
【0007】
さらに、MOSトランジスタM4のドレインと抵抗R2との接続点が出力端子18に接続され、この出力端子18から所望の出力電圧Voutが得られるようになっている。
次に、このような構成からなるバンドギャップリファレンス回路の動作例について説明する。
【0008】
まず、電流源を構成するMOSトランジスタM1〜M4に流れる電流をI1〜I4とし、この各電流I1〜I4が対応するトランジスタQ1〜Q4にそれぞれ供給されるものとする。
また、トランジスタQ1のベースとエミッタとの間の電圧をVBE(Q1)、トランジスタQ2のベースとエミッタとの間の電圧をVBE(Q2)とすると、トランジスタQ1のエミッタと抵抗R1の接続点のノード電圧VN1は、次式のようになる。
【0009】
VN1=VBE(Q1)+VBE(Q2)・・・・(1)
ここで、トランジスタQ1、Q2は、MOSトランジスタM1、M2から供給される電流I1、I2が等しく、トランジスタサイズも等しいので、VBE(Q1)=VBE(Q2)となる。この結果、(1)式のノード電圧VN1は、次式で表すことができる。
【0010】
VN1=2×VBE(Q1)・・・・(2)
一方、トランジスタQ3のベースとエミッタとの間の電圧をVBE(Q3)、トランジスタQ4のベースとエミッタとの間の電圧をVBE(Q4)とすると、トランジスタQ4のエミッタと抵抗R3の接続点のノード電圧VN2は、次式のようになる。
【0011】
VN2=VBE(Q3)+VBE(Q4)・・・・(3)
ここで、トランジスタQ3、Q4は、MOSトランジスタM3、M4から供給される電流I3、I4が等しく、トランジスタサイズも等しいので、VBE(Q3)=VBE(Q4)となる。この結果、(3)式のノード電圧VN2は、次式で表すことができる。
【0012】
VN2=2×VBE(Q4)・・・・(4)
トランジスタQ4のエミッタ面積は、トランジスタQ1のエミッタ面積のN倍であるので、トランジスタQ1のベースとエミッタとの間の電圧VBE(Q1)と、トランジスタQ1のベースとエミッタとの間の電圧VBE(Q4)との電位差ΔVBEは、次式となる。
【0013】
ΔVBE=VBE(Q1)−VBE(Q4)・・・・(5)
この(5)式をVBE(Q4)について解くと、次式となる。
VBE(Q4)=VBE(Q1)−ΔVBE・・・・(6)
(4)式に(6)式を代入すると、(4)式は次式となる。
VN2=2{VBE(Q1)−ΔVBE}・・・・(7)
抵抗R3に電流I4が流れることにより、その抵抗R3の両端に次式の電圧VR3が発生する。
【0014】
VR3=I4×R3・・・・(8)
抵抗R2と抵抗R3の接続点のノード電圧VN3は、(7)式および(8)式から次式となる。
VN3=2{VBE(Q1)−ΔVBE}+(I4×R3)・・・・(9)
ここで、ノード電圧VN1とノード電圧VN3とはオペアンプ13に入力されており、オペアンプ13はそのノード電圧VN1とノード電圧VN3とが等しくなるようにMOSトランジスタM1〜M4のゲート電圧を制御する。
【0015】
すなわち、ノード電圧VN3がノード電圧VN1よりも低いときには、オペアンプ13の出力電位PBが下がるので、MOSトランジスタM1〜M4に流れる電流I1〜I4は増加する。この結果、抵抗R3の両端の電圧VR3が増加し、ノード電圧VN3が上がる。逆に、ノード電圧VN1がノード電圧VN3よりも低いときにも同様に動作し、ノード電圧VN1が上がる。従って、VN1=VN3の電位で安定になる。
【0016】
従って(2)式と(9)式とから、VN1=VN3とおいて、これを解くと次式が得られる。
2×ΔVBE=I4×R3・・・・(10)
このような動作により、出力端子18から得られる出力電圧Voutは、(2)式を参照して次式のようになる。
【0017】
Vout=(I4×R2)+VN1=(I4×R2)+{2×VBE(Q1)}・・・・(11)
ここで、(10)式からI4を求めると、次式となる。
I4=(2×ΔVBE)/R3・・・・(12)
この(12)式を(11)式に代入すると、(11)式は次式となる。
【0018】
Vout={(R2/R3)×(2×ΔVBE)}+{2×VBE(Q1)}・・・・(13)
(13)式において、VBE(Q1)は負の温度係数を持ち、ΔVBEは正の温度係数を持つので、(R2/R3)を適当な数値にすることにより、温度係数を打ち消すことができる。
【0019】
このため、このバンドギャップリファレンス回路は、温度に依存することなく所望の出力電圧Voutを発生でき、この出力電圧Voutが基準電圧として使用される。
ところで、(11)式を解くと2つの安定点がある。1つは電流I4がゼロで、ΔVBE=VR3=0の場合である。2つ目は、正常な値の場合である。その電流I4=0の場合を回避するために、スタートアップ回路(図示せず)を設けている。
【0020】
なお、抵抗R1の抵抗値と抵抗R2の抵抗値とを等しくすると、VN1=VN3であってI1=I4であるので、MOSトランジスタM1のドレインと抵抗R1の接続点のノード電圧VN4と、出力電圧Voutが等しくなる。MOSトランジスタM1またはMOSトランジスタM4で構成された電流源が理想的でない場合(出力抵抗が有限)でも、I1=I4とするために、抵抗R1が挿入されている。
【0021】
次に、電源の立ち上げ、ノイズなどに起因して、オペアンプ13の出力電圧PBが、VSS=0〔V〕になった場合の動作について説明する。
この場合には、MOSトランジスタM1〜M4は線形領域となり、電流源動作ではなく、抵抗動作となる。
また、このときの各MOSトランジスタM1〜M4がトランジスタQ1〜Q4に供給する電流I1〜I4は、正常動作時よりも大きくなり、MOSトランジスタM1〜M4の抵抗値をRM1〜RM4とすると、次のようになる。
Figure 0004097989
ここで、RM1≪R1である。
【0022】
Figure 0004097989
ここで、RM4≪(R2+R3)である。
【0023】
また、RM1〜RM4≪R1〜R3の関係にあるので、I2、I3≫I1、I4となる。
Figure 0004097989
とすると、I2、I3は上記のように大きいので、ΔVBEも大きくなる。このとき、ノード電圧VN3は、(3)式、(8)式および(17)式を参照して求めると次の(21)式のようになる。
【0024】
Figure 0004097989
ここで、ΔVBE=VBE(Q1)+VBE(Q2)−{VBE(Q3)+VBE(Q4)}=VN1−{VBE(Q3)+VBE(Q4)}である。
【0025】
従って、(21)式からノード電圧VN3とノード電圧VN1の差の電圧(VN3−VN1)を求めると、次の(22)式のようになる。
(VN3−VN1)={VDD−〔VBE(Q4)+VBE(Q3)〕}/{R3/(R2+R3)}−ΔVBE・・・・(22)
【0026】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、(22)式において、R3/(R2+R3)は温度特性を打ち消すために決められ、一般に1/10〜1/5程度である。
このため、{VDD−〔VBE(Q4)+VBE(Q3)〕}/{R3/(R2+R3)}<ΔVBEとなり得る。
【0027】
このようにVN3−VN1<0なってVN3<VN1となると、オペアンプ13の出力電圧PBは下がろうとするので、VSS=0になったままである。この結果、この異常状態から抜け出すことができない。
一方、電源電圧VDDが高くなると、{VDD−〔VBE(Q4)+VBE(Q3)〕}/{R3/(R2+R3)}の増加の方が、ΔVBEの増加よりも大きい。このため、VN3−VN1>0となってVN3>VN1となり、オペアンプ13の出力電圧PBが上がるので、正常動作をする。
【0028】
つまり、低電圧動作の回路では上述のような異常動作が起こり易く、低電圧動作の回路設計を困難にするという、不都合があった。
そこで、本発明の目的は、上記の点に鑑み、電源の立ち上げや雑音などに起因する低電圧での異常動作の発生を防止し、より低電圧の下で安定動作する回路設計が実現できるバンドギャップリファレンス回路を提供することにある。
【0029】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決して本発明の目的を達成するために、請求項1〜請求項3に記載の発明は、以下のように構成した。
すなわち、請求項1に記載の発明は、同一のサイズからなる第1のトランジスタ及び第2のトランジスタをダーリントン接続した第1のダーリントン回路と、前記第1のトランジスタに直列に接続されて第1のトランジスタに電流を供給する第1の電流源と、前記第2のトランジスタに直列に接続されて第2のトランジスタに電流を供給する第2の電流源と、前記第1および第2のトランジスタのN(Nは2以上の整数)倍のサイズからなる第3のトランジスタ及び第4のトランジスタをダーリントン接続し、かつ前記第1のトランジスタのベースと前記第3のトランジスタのベースとを共通接続した第2のダーリントン回路と、前記第3のトランジスタに直列に接続されて第3のトランジスタに電流を供給する第3の電流源と、前記第4のトランジスタに直列に接続される第1の抵抗及び第2の抵抗と、前記第4のトランジスタと前記第1及び第2の抵抗を介して直列に接続され、その第4のトランジスタに電流を供給する第4の電流源と、前記第1のトランジスタと前記第1の電流源の接続点の電位と、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗の接続点の電位が同じになるように、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の電流源の各電流を制御する電流制御手段と、を有するバンドギャップリファレンス回路において、前記第2及び第3の電流源から供給される各電流をそれぞれ制限する電流制限手段を備えたことを特徴とするものである。
【0030】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のバンドギャップリファレンス回路において、前記電流制限手段は、前記第2の電流源と前記第2のトランジスタとの間に介在させ、前記第2の電流源が供給する電流を制限する第1の電流制限抵抗と、前記第3の電流源と前記第3のトランジスタとの間に介在させ、前記第3の電流源が供給する電流を制限する第2の電流制限抵抗と、からなることを特徴とするものである。
【0031】
請求項3に記載の発明は、請求項1に記載のバンドギャップリファレンス回路において、前記電流制限手段は、前記第2の電流源と前記第2のトランジスタとの間に介在させ、前記第2の電流源が供給する電流を制限する第1のMOSトランジスタと、前記第3の電流源と前記第3のトランジスタとの間に介在させ、前記第3の電流源が供給する電流を制限する第2のMOSトランジスタと、からなることを特徴とするものである。
【0032】
このような構成からなる本発明によれば、電源の立ち上げや雑音などに起因する低電圧での異常動作の発生を防止でき、より低電圧の下で安定動作する回路設計が実現できる。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明のバンドギャップリファレンス回路の実施形態について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明のバンドギャップリファレンス回路の第1実施形態の構成を示す回路図である。
【0034】
この第1実施形態に係るバンドギャップリファレンス回路は、図1に示すように、PNP型のトランジスタQ1、Q2をダーリントン接続したダーリントン回路11と、PNP型のトランジスタQ3、Q4をダーリントン接続したダーリントン回路12と、電流制御手段として機能するオペアンプ(演算増幅器)13と、電流源として機能するPチャネル型のMOSトランジスタM1〜M4と、抵抗R1〜R3と、電流制限抵抗R11、R12とを備え、これらにより基準電圧を生成するようになっている。
【0035】
ここで、トランジスタQ1とトランジスタQ2のサイズは同一であり、トランジスタQ3とトランジスタQ4のサイズは同一である。また、トラジスタQ3、Q4のエミッタ面積は、トランジスタQ1、Q2のエミッタ面積のN(Nは正の整数)倍である。さらに、MOSトランジスタM1〜M4の各サイズは同一である。
【0036】
このように、この第1実施形態に係るバンドギャップリファレンス回路は、その主要部が図3に示すバンドギャップリファレンス回路と同様に構成され、電流制限抵抗R11、R12を追加した点が異なる。
従って、以下ではその同様に構成される部分の説明は省略し、その電流制限抵抗R11、R12について主に説明する。
【0037】
電流制限抵抗R11、R12は、後述のように、電源の立ち上げ時などにおいて、オペアンプ13の出力電圧PBがVSS=0〔V〕になったときに、MOSトランジスタM2、M3がトランジスタQ2、Q3に供給する電流I2、I3を制限して、VN3<VN1となるのを防止し、動作の安定化を図るようにするものである。
【0038】
このため、電流制限抵抗R11は、第2の電流源であるMOSトランジスタM2がトランジスタQ2に供給する電流を制限する抵抗であり、MOSトランジスタM2とトランジスタQ2との間に挿入されている。すなわち、電流制限抵抗R11は、MOSトランジスタM2のドレインとトランジスタQ2のエミッタとの間に接続されている。
【0039】
また、電流制限抵抗R12は、第3の電流源であるMOSトランジスタM3がトランジスタQ3に供給する電流を制限する抵抗であり、MOSトランジスタM3とトランジスタQ3との間に挿入されている。すなわち、電流制限抵抗R12は、MOSトランジスタM3のドレインとトランジスタQ3のエミッタとの間に接続されている。
【0040】
次に、このような構成からなる第1実施形態において、電源の立ち上げ、ノイズなどに起因して、オペアンプ13の出力電圧PBが、VSS=0〔V〕になった場合の動作について説明する。
この場合には、MOSトランジスタM1〜M4は線形領域となり、電流源動作ではなく、抵抗動作となる。
【0041】
また、このときの各MOSトランジスタM1〜M4がトランジスタQ1〜Q4に供給する電流I1〜I4は、正常動作時よりも大きくなり、MOSトランジスタM1〜M4の抵抗値をRM1〜RM4とすると、次のようになる。
Figure 0004097989
ここで、RM1≪R1である。
【0042】
Figure 0004097989
ここで、RM2≪R11である。
Figure 0004097989
ここで、RM3≪R12である。
【0043】
I4={VDD−(VBE(Q4)+VBE(Q3)}/(RM4+R2+R3)≒{VDD−(VBE(Q4)+VBE(Q3)}/(R2+R3)・・・・(26)
ここで、RM4≪(R2+R3)である。
RM1〜RM4≪R1〜R3の関係にあるが、電流制限抵抗R11、R12の抵抗値を適当に選ぶと、MOSトランジスタM1〜M4に流れる電流I1、I2、I3、I4は、ほぼ同じ電流値にすることができる。
【0044】
また、電流I1〜I4はあまり大きな値にならないので、ΔVBE1=VBE(Q2)−VBE(Q3)と、ΔVBE2=VBE(Q1)−VBE(Q4)はあまり大きくならない。この結果、ΔVBE=ΔVBE1+ΔVBE2も大きくならない。
このとき、ノード電圧VN3は、次の(27)式のようになる。
【0045】
Figure 0004097989
ここで、ΔVBE=VBE(Q1)+VBE(Q2)−{VBE(Q3)+VBE(Q4)}=VN1−{VBE(Q3)+VBE(Q4)}である。
【0046】
従って、(27)式からノード電圧VN3とノード電圧VN1の差の電圧(VN3−VN1)を求めると、次の(28)式のようになる。
(VN3−VN1)={VDD−〔VBE(Q4)+VBE(Q3)〕}/{R3/(R2+R3)}−ΔVBE・・・・(28)
ところで、(28)式において、R3/(R2+R3)は温度特性を打ち消すために決められ、一般に1/10〜1/5程度である。しかし、上記のようにΔVBEがあまり大きくならない。
【0047】
このため、従来のように{VDD−〔VBE(Q4)+VBE(Q3)〕}/{R3/(R2+R3)}<ΔVBEにはならないので、VN3−VN1<0にもならない。
この結果、容易にVN3−VN1>0となるので、つまりVN3>VN1となるので、これによりオペアンプ13の出力電圧PBは上がり、出力電圧PBはVSS=0の状態から抜け出すことができる。このため、正常な安定点となり、正常な動作になる。
【0048】
以上説明したように、この第1実施形態では、MOSトランジスタM2、M3がトランジスタQ1〜Q4に供給する電流I2、I3を制限する電流制限抵抗R11、R12を備えるようにした。このため、電源の立ち上げや雑音などに起因する低電圧での異常動作の発生を防止でき、これにより、より低電圧の下で安定動作する回路設計が実現できる。
【0049】
次に、本発明のバンドギャップリファレンス回路の第2実施形態について、図2を参照して説明する。
この第2実施形態に係るバンドギャップリファレンス回路は、図2に示すように、図1の第1実施形態の電流制限抵抗R11、R12を、電流制限用のMOSトランジスタM11、M12に置き換えたものである。
【0050】
さらに詳述すると、MOSトランジスタM11は、第2の電流源であるMOSトランジスタM2がトランジスタQ2に供給する電流を制限するものであり、MOSトランジスタM2とトランジスタQ2との間に挿入されている。すなわち、MOSトランジスタM11のソースはMOSトランジスタM2のドレインと接続され、MOSトランジスタM11のドレインはトランジスタQ2のエミッタに接続されている。
【0051】
MOSトランジスタM12は、第3の電流源であるMOSトランジスタM3がトランジスタQ3に供給する電流を制限するものであり、MOSトランジスタM3とトランジスタQ3との間に挿入されている。すなわち、MOSトランジスタM12のソースはMOSトランジスタM3のドレインと接続され、MOSトランジスタM12のドレインはトランジスタQ3のエミッタに接続されている。
【0052】
さらに、MOSトランジスタM11、12の各ゲートは、MOSトランジスタM13のゲートに接続され、これによりMOSトランジスタM11、12の抵抗値が任意に設定できるようになっている。MOSトランジスタ13は、ソースに電源電圧VDDが供給され、ドレインは電流源19を介して接地され、ゲートとドレインが共通接続されている。
【0053】
このような構成からなる第2実施形態によれば、第1実施形態と同様の効果が得られる。
【0054】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、電源の立ち上げや雑音などに起因する低電圧での異常動作の発生を防止でき、より低電圧の下で安定動作する回路設計が実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のバンドギャップリファレンス回路の第1実施形態の構成を示す回路図である。
【図2】本発明のバンドギャップリファレンス回路の第2実施形態の構成を示す回路図である。
【図3】従来のバンドギャップリファレンス回路の構成を示す回路図である。
【符号の説明】
Q1〜Q6 トランジスタ
M1〜M4 MOSトランジスタ(電流源)
R1〜R3 抵抗
R11、R12 電流制限抵抗
M11、M12 電流制限用のMOSトランジスタ
11、12 ダーリントン回路
13 オペアンプ(電流制御手段)
18 出力端子
19 電流源

Claims (3)

  1. 同一のサイズからなる第1のトランジスタ及び第2のトランジスタをダーリントン接続した第1のダーリントン回路と、
    前記第1のトランジスタに直列に接続されて第1のトランジスタに電流を供給する第1の電流源と、
    前記第2のトランジスタに直列に接続されて第2のトランジスタに電流を供給する第2の電流源と、
    前記第1および第2のトランジスタのN(Nは2以上の整数)倍のサイズからなる第3のトランジスタ及び第4のトランジスタをダーリントン接続し、かつ前記第1のトランジスタのベースと前記第3のトランジスタのベースとを共通接続した第2のダーリントン回路と、
    前記第3のトランジスタに直列に接続されて第3のトランジスタに電流を供給する第3の電流源と、
    前記第4のトランジスタに直列に接続される第1の抵抗及び第2の抵抗と、
    前記第4のトランジスタと前記第1及び第2の抵抗を介して直列に接続され、その第4のトランジスタに電流を供給する第4の電流源と、
    前記第1のトランジスタと前記第1の電流源の接続点の電位と、前記第1の抵抗と前記第2の抵抗の接続点の電位が同じになるように、前記第1、前記第2、前記第3及び前記第4の電流源の各電流を制御する電流制御手段と、を有するバンドギャップリファレンス回路において、
    前記第2及び第3の電流源から供給される各電流をそれぞれ制限する電流制限手段を備えたことを特徴とするバンドギャップリファレンス回路。
  2. 前記電流制限手段は、
    前記第2の電流源と前記第2のトランジスタとの間に介在させ、前記第2の電流源が供給する電流を制限する第1の電流制限抵抗と、
    前記第3の電流源と前記第3のトランジスタとの間に介在させ、前記第3の電流源が供給する電流を制限する第2の電流制限抵抗と、
    からなることを特徴とする請求項1に記載のバンドギャップリファレンス回路。
  3. 前記電流制限手段は、
    前記第2の電流源と前記第2のトランジスタとの間に介在させ、前記第2の電流源が供給する電流を制限する第1のMOSトランジスタと、
    前記第3の電流源と前記第3のトランジスタとの間に介在させ、前記第3の電流源が供給する電流を制限する第2のMOSトランジスタと、
    からなることを特徴とする請求項1に記載のバンドギャップリファレンス回路。
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