JP4088292B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、アンテナ装置に関する。
携帯無線機や携帯テレビに用いられるアンテナは、年々、小型化されている。アンテナを小型化するために、例えば、アンテナをヘリカル型またはメアンダ型にする方法やアンテナを地板に対して低姿勢化する方法等が提案されている。これらの方法は、分布定数素子であるアンテナを集中定数素子にすることによって小型化を図っている。しかしながら、集中定数は分布定数に比べてQ値が高いので、これらの方法ではアンテナの動作周波数帯域が狭くなるという問題が生じる。
非特許文献1は、メアンダ型のアンテナを用いることによって、第1共振周波数と第3共振周波数とを近接させる方法を開示している。しかしながら、第3共振周波数は第1共振周波数の3倍の周波数を有している。よって、第1共振周波数および第3共振周波数をひとつの周波数に近づけることによってアンテナの動作周波数帯域を広げることは困難である。
特許文献1は、筐体に切込みを入れることによって放射特性を改善する方法を開示している。しかしながら、この切込みは、電流を阻止することによって筐体への電流漏洩を抑制するものであり、アンテナの動作周波数帯域を広げる技術ではない。
C.-W.P.Huang他「FDTD CHARACTERIZATION ~」1999年Progress in Electromagnetics Research, PIER 24, 185-199, 1999 特許第3251680号
複数の共振周波数を接近させることによって、従来よりも広い周波数帯域に亘って動作するアンテナ装置を提供する。
本発明に係る実施形態に従ったアンテナ装置は、或る周波数の電波に共振するアンテナ装置であって、長手方向を有し、該長手方向に延びる長辺に凹部が設けられた有限地板と、前記有限地板の長辺の一端近傍に設けられた給電点と、前記給電点から給電され、前記アンテナ装置の共振周波数の波長λの1/4より大きく、半分未満の長さLを有する線状素子とを備え、
前記線状素子は、メアンダ型、ヘリカル型もしくはコイル型の線状素子であり、
前記有限地板の長辺の長さをLとし、前記凹部の深さをLとすると、式1
+L+2*L=λ (式1)
を満たし、隣り合う共振周波数の狭帯域化を抑制しつつ、該隣り合う共振周波数を接近させ、共振周波数を広帯域化させることを特徴とする。
本発明によるアンテナ装置は、複数の共振周波数を接近させることによって、従来よりも広い周波数帯域に亘って動作する。
以下、図面を参照して本発明に係る実施形態を説明する。本実施形態は、本発明を限定するものではない。
図1は、本発明に係る第1の実施形態に従ったアンテナ装置100の構成図である。アンテナ装置100は、有限地板10と、給電点20と、線状素子30とを備えている。有限地板10は、長方形に成形されており、長手方向に伸びる2つの長辺を有する。これらの長辺の1つに凹部15が設けられている。凹部15は、例えば、有限地板10の長辺に対して垂直方向へ延伸した切込みまたはスロットである。線状素子30の長さをL有限地板10の長辺の長さをLとし、凹部15の深さをLとすると、式1を満たすように有限地板10は設計されている。
+L+2*L=λ*(3/4) (式1)
ここで、λは、アンテナ装置100の動作周波数帯域の上限の周波数fを有する電波の波長である。
給電点20は、有限地板10の長辺のうち、凹部15が設けられた長辺の一端近傍に設けられている。線状素子30は、式2で示す長さを有する。
λ*(1/4)<L<λ*(1/2) (式2)
線状素子30は、図1に示すようにメアンダ型に成形されたアンテナ素子である。線状素子30の一端は給電点20に接続され、その他端は開放されている。線状素子30は、コイル型あるいはヘリカル型に成形されたアンテナ素子であってもよい。
有限地板10は、筐体または筐体内に設けられた導体板でよい。筐体は、外部から進入するノイズ、もしくは、内部で放射するノイズを抑制するために、内部回路を被覆する導体から成る箱である。有限地板10は、この筐体自体でよい。筐体内には、回路基板上に地板が配置されている場合がある。この場合には、有限地板10は、この地板でよい。以下、筐体および地板は等価であるとして説明している。
次に、アンテナ装置100の動作を説明する。線状素子30は、λ*(1/4)より大きく、λ*(1/2)未満の長さを有する。また線状素子30の長さおよび有限地板10の長さの和はλ(1波長)に等しい。線状素子30の長さを上記のように設定した理由は、この素子が半波長の長さの場合、共振時に電流が最小となる並列共振状態になってしまい、整合がとれなくなるからである。上記のように設定した場合、電流の振幅は、給電点20の位置において0とはならないように分布し、電波はアンテナ装置100に共振する。
もし、線状素子30が直線状でメアンダ型、コイル型またはヘリカル型に成形されておらず、尚且つ、有限地板10が凹部15を有していない場合には、動作周波数の上限周波数の約半分の周波数(即ち、f/2)を有する電波が共振する。周波数f/2の電波の波長をλ’(λ’=2*λ)とすると、線状素子30の長さおよび有限地板10の長さの和はλ’/2(半波長)に等しい。
本実施形態によるアンテナ装置100では、線状素子30はメアンダ型、コイル型またはヘリカル型に成形されており、尚且つ、有限地板10は凹部15を有している。これにより、アンテナ装置100には電気的な短縮効果が生じるため、共振周波数は上昇する。
共振周波数の上昇は、波長λの電波および波長λ’の電波の両方に生じる。しかし、高周波数の電波であるほど、電気的な短縮効果は小さくなる。従って、波長λ’の電波の周波数は、波長λの電波のそれよりも大きく上昇するので、波長λ’の電波の共振周波数が波長λの電波の共振周波数に接近する。これにより、複数の共振周波数が連続し、アンテナ装置100の共振状態における周波数帯域が広がる。しかしながら、以下に説明するように、このような広帯域化の効果は従来のメアンダ型、コイル型またはヘリカル型のアンテナ素子のみでは発生させることは困難である。
一般に、線状素子30の隣り合う屈曲部Mの間隔が小さい(屈曲部Mの数が多い)と、複数の共振周波数は近接するが、その反面、各共振周波数における帯域幅が狭くなる。このため、線状素子30の屈曲部Mの間隔が小さ過ぎると、隣り合う共振周波数の間に整合が取れていない状態が発生し、共振状態における周波数帯域を広げることが困難になる。これはアンテナをメアンダ構造もしくはコイル構造とすると、アンテナからの放射が少なくなるため、結果として、共振周波数の帯域が狭くなるからである。
一方、本実施形態では、凹部15が有限地板10に設けられている。この凹部15に電流が集中し、凹部15に沿って電流が流れ、結果としてこの凹部15はメアンダ素子と類似した性質を有する。つまりこの凹部15は有限地板10の一部をメアンダ素子として動作させる働きを発生させる。この結果、凹部15は、上記した線状素子30により波長λと波長λ´を近接させる効果を補助することになる。これにより、線状素子30の屈曲部Mの数Nmを低下させたとしても、即ち、屈曲部Mの間隔Dmを比較的広く維持したとしても、隣り合う共振周波数の狭帯域化を抑制しつつ、この隣り合う共振周波数を接近させることができる。このとき屈曲部Mの数Nmと、隣り合う屈曲部Mの間隔Dmとは、式3の関係を有する。
Dm=λ/(4*Nm) (式3)
第1の実施形態は、有限地板10に凹部15を設けることによって、線状素子30の屈曲部Mの必要数を低下させることができる。その結果、アンテナ装置100の共振周波数帯域を狭くすることなく、隣り合う共振周波数を接近させることが可能となる。
さらに、非特許文献1の記載ように、λ/2の共振周波数(第1共振周波数)およびλ*(3/2)の共振周波数(第3共振周波数)を接近させようとしても、周波数が互いに離れているので、共振周波数の広帯域化は不可能であった。ちなみにこちらの場合、λの共振周波数(第2共振周波数)では並列共振になりインピーダンスが非常に大きくなって給電線のインピーダンスである50Ωとは整合をとることができない。
つまり、メアンダ素子などを用いた従来技術では、アンテナのみで共振を発生させ、それらを近接させようとしていたところに大きな欠点があり、広帯域化には不向きであった。
しかし、第1の実施形態では、筐体を用いた共振現象を導入することでλ/2の共振(第1共振)とλの共振(第2共振)という隣接する共振を使用し、さらに線状素子30の長さ、有限地板10の長辺の長さおよび凹部15の深さを上述のように最適化することによって、λ/2の共振周波数およびλの共振周波数を接近させることができる。その結果、従来技術に比べて2つの共振周波数を容易に近接させることができ、アンテナ装置100の共振周波数の広帯域化が可能となる。尚、以上の記載において、線状素子30、有限地板10および凹部15の長さは電気的な長さを示す。
図2および図3は、線状素子30に代えて使用可能な線状素子の構成図である。図2は、コイル型またはヘリカル型の線状素子31を示す。線状素子30に代えて線状素子31を用いた場合、線状素子31は、その巻き数をNmとし、隣り合う巻き線の間隔をDmとして、式3に従うように設計される。この場合、有限地板10に凹部15を設けることによって、線状素子31の巻き数Nmを低下させることができる。その結果、第1の実施形態と同様に、アンテナ装置100の共振周波数帯域を狭くすることなく、隣り合う共振周波数を接近させることができる。
図3は、メアンダ型の線状素子32を示している。図1の線状素子30は、屈曲しながら有限地板10の長手方向を往来しているが、図3の線状素子32は、屈曲しながら有限地板10の短辺方向へ延伸している。線状素子32は、屈曲部Mの数をNmとし、隣り合う屈曲部Mの間隔Dmとして、式3が成り立つように設計される。これにより、第1の実施形態の効果を得ることができる。
図4(A)および図4(B)は、アンテナ装置のインピーダンス変動およびアンテナ装置の反射係数のシミュレーション結果を示すグラフである。図4(A)および図4(B)は、従来のアンテナ装置と第1の実施形態のアンテナ装置100とを比較した結果を示す。反射係数が小さいほど、アンテナ装置の性能は良い。
このシミュレーションで用いられた従来のアンテナ装置および第1の実施形態のアンテナ装置100はともに、動作周波数の上端の周波数を620MHzとして設計されている。即ち、メアンダもしくはコイル構造の線状素子30の長さが22cm、筐体の長さが26cmでアンテナ装置全体の長さは、ほぼ48cmである。
従来のアンテナ装置は、筐体に凹部を有しない。一方、本実施形態によるアンテナ装置100は、筐体に4cmの凹部を有する。この4cmという長さは、中心周波数が620MHzの電波(1波長は約48cm)の12分の1波長の長さに相当する。
図4(B)に示すように、反射レベルのスレッショルド値は、−4dBとした。その結果、従来のアンテナ装置の動作周波数は430MHz〜535MHzの帯域となり、本実施形態によるアンテナ装置100の動作周波数は410MHz〜625MHzの帯域となった。即ち、本実施形態によるアンテナ装置100は、従来のアンテナ装置に比べて2倍以上の動作帯域を得ることができる。
従来のアンテナ装置では、900MHzにおいて他の共振が生じているが、この共振周波数は高すぎるために動作周波数の広帯域化に寄与しない。一方、第1の実施形態では、この電波の共振周波数を低い周波数へ移動させ、隣り合う共振周波数を融合させることによって、広帯域化が実現されている。
第1の実施形態において、凹部15の深さを4分の1波長以上にした場合には、特許文献1で明らかにされた切込みによる電流阻止の効果が発生し、筐体の電気的な長さが非常に短くなり、1000MHz帯の周波数でしか共振しない。その結果、動作周波数の帯域が狭くなるという結果(図示せず)が得られた。よって、凹部15の深さは8分の1波長以下の切込みであることが好ましく、このときに、動作周波数帯域が広がるという効果が得られる。
尚、図4(A)を参照すると、第1の実施形態のインピーダンスは、2つの共振周波数の間において変異点が生じている。これは、この変異点の前後で共振が切り替わったことを意味する。
(第2の実施形態)
図5は、本発明に係る第2の実施形態に従ったアンテナ装置200の構成図である。アンテナ装置200は、線状素子33をアンテナ素子として備えている。線状素子33の一端は給電点20に接続され、線状素子33の他端は可変容量素子40を介して有限地板10に接続されている。可変容量素子40は、ダイオードまたはMEMS素子のように容量値を変更することができる容量素子である。
アンテナ装置200は、制御回路50および無線回路60をさらに備えている。制御回路50は、可変容量素子40の容量値を制御する回路である。無線回路60は、制御回路50および線状素子33に接続されている。制御回路50および無線回路60は、有限地板10上に搭載されている。
可変容量素子40の容量値によって動作周波数が変化する。線状素子33の物理的な長さは、可変容量素子40の容量値を最小としたときに決定される。このとき、アンテナ装置200は、動作周波数のうち最も高い周波数f’’で動作する。可変容量素子40と組み合わせた線状素子33の電気的な長さは、この最も高い周波数f’’を有する電波の波長λ’’の4分の1以上半分以下に等しくなるように設定されている。
有限地板10の長さと可変容量素子40と線状素子33の電気的な長さを加えた長さは波長λ’’に等しくなるように設定されている。これにより、アンテナ装置200は、周波数f’’の電波と共振する。
可変容量素子40の容量値を変更することによって、動作周波数帯域が移動する。例えば、可変容量素子40の容量値を変更することによって、図4(B)に示す本実施形態のグラフは高帯域または低帯域へ平行移動する。可変容量素子40の容量値は、実際の線状素子33の先端の浮遊容量と等しくなるように設定することが好ましい。例えば、実際の線状素子33の先端の浮遊容量が0.数pFである場合、0.数pFとする。可変容量素子40の容量値を線状素子33の先端の浮遊容量よりも大きくすると、アンテナ装置200の動作周波数帯域が狭くなるからである。
図6は、可変容量素子40の内部構成を示す図である。可変容量素子40は、キャパシタンス41と、ダイオード42と、インダクタンス43と、可変抵抗44と、直流電源45とを含む。キャパシタンス41は、ダイオード42に印加される直流電源45からの電圧が給電点20へ漏洩しないように配置されている。ダイオード42は、直流電源45から印加される電圧によって容量値が変化するバリキャップダイオードである。インダクタンス43は、給電点20からの高周波電流が制御回路へ漏洩しないように配置されている。可変抵抗44の抵抗値は、制御回路50からの信号を受けて変化する。可変抵抗44の抵抗値を変更することによって、直流電源45からダイオード42へ印加される電圧は変化する。
制御回路50は、無線回路60から容量値の切替え信号を受信すると、可変抵抗44の抵抗値を変化させる。これにより、ダイオード42に印加される電圧が変化し、ダイオード42の容量値が変化する。可変容量素子40の容量値が変化すると、アンテナ装置200の特性が変化するため、例えば、受信信号の信号強度も変化する。受信信号の信号強度が弱い場合には、無線回路60は、さらに、制御回路50に対して容量値の切替え信号を出力する。受信信号の信号強度が充分強い場合には、無線回路60は容量値の切替え信号を出力しない。
以上のように、第2の実施形態は、可変容量素子40の容量値を変更することによって、アンテナ装置200の動作周波数帯をシフトさせることができる。
図7から図10は、線状素子33の具体例を示す図である。図7は、図1に示す線状素子30と同様にメアンダ型に成形された線状素子34である。図8は、図2に示す線状素子31と同様にコイル型またはヘリカル型に成形された線状素子35である。図9は、図3に示す線状素子32と同様にメアンダ型に成形された線状素子36である。図7から図9の線状素子34〜36の各先端は、可変容量素子40を介して有限地板10に接続されている。線状素子33を線状素子34〜36のいずれかに成形することによって、第1の実施形態と同様に、アンテナ装置200の電気的な長さを長くすることができる。
図10に示す線状素子37は、一端が給電点20に接続され、他端が開放されている。線状素子37の一端と他端との間のノードNは、可変容量素子40を介して有限地板10に接続されている。可変容量素子40の容量値が高い場合には、図10に示すように線状素子37の途中に可変容量素子40を配置する。このように配置する理由は後述する。線状素子37は、ノードNから開放端までがメアンダ型に成形されている。
一般に、MEMS素子またはダイオード等の容量値は、当初0.数pFであっても、パッケージング後に1pF以上となってしまうことが多い。これは、ダイオードまたはMEMS素子をパッケージングする際に、ICパッケージに存在する浮遊容量が付加するためである。
これに対応するために、線状素子37の途中に可変容量素子40を配置する。線状素子37の先端部分は容量的な動作をする。図7から図9に示すように、線状素子の先端に可変容量素子40を接続した場合、線状素子の容量的な働きは非常に強くなる。一方、線状素子の根元(給電点20の近傍)はインダクタンス的な働きをする。線状素子の根元に可変容量素子40を接続した場合、線状素子の容量的な働きは弱くなる。従って、可変容量素子40の容量値が大きい場合には、図10に示すように可変容量素子40を線状素子37の途中に接続することによって、可変容量素子40の働きを調整することができる。これにより、可変容量素子40の容量値を大きくすることができる。
線状素子34〜37の電気的な長さおよび凹部15を含む有限地板10の電気的な長さは、式1および式2を満たす。これにより、第2の実施形態は、第1の実施形態と同様の効果を得ることができる。
さらに、第2の実施形態は、可変容量素子40の容量値を変更することによって、動作周波数帯域を広く保ちつつ、動作周波数帯域の周波数をシフトさせることができる。
図11は、第2の実施形態のアンテナ部分の具体例を示す斜視図である。アンテナ装置200は、給電線210と、信号線220と、シールド230とをさらに備えている。ここでは、アンテナ素子として図7に示す線状素子34を採用している。給電線210は、図5の無線回路60からの高周波信号を線状素子34へ給電する。信号線220は、図5の制御回路50からの制御信号を可変容量素子40へ伝達する。シールド230は、制御回路50および無線回路60を内蔵し、これらを高周波信号から遮蔽する。
線状素子34は、針金を形成し、あるいは、板金の打ち抜きによって形成すればよい。可変容量素子40の一方の端子は線状素子34に接続され、他方の端子は有限地板10のアースに接続されている。
図12および図13は、第2の実施形態のアンテナ部分の他の具体例を示す斜視図である。これらの具体例では、図10に示す線状素子37と同じ構成を有する線状素子37aおよび線状素子37bをアンテナ素子として採用している。線状素子37aおよび37bは、有限地板10に金属を堆積し、これをエッチングすることによって形成される。また、線状素子37aおよび37bは、メアンダ型に成形された屈曲部の途中で可変容量素子40と接続されている。
有限地板10の裏面にはアースが設けられている。しかし、線状素子37aおよび37bが配置されている部分(図の破線枠)のアースは排除されている。このように、線状素子37aおよび37bを有限地板10上に形成することによって、アンテナ装置200を低コストかつ歩留まり良く製造することができる。
線状素子37aと37bとは、長さにおいて互いに異なる。これに伴い、線状素子37aと37bとは、屈曲部の数Nmおよび屈曲部間の間隔Dmが異なる。これにより、動作周波数帯域が互いに異なる。
可変容量素子40と線状素子37a、37bとの間を接続する配線が長いと、この配線によって浮遊インダクタンスが発生する。これにより、アンテナ装置200の特性が変化する場合がある。そこで、図12および図13に示すように、線状素子37a、37bがアース領域に近接する部分に可変容量素子104を配置する。その結果、浮遊インダクタンスによる特性変化を抑制することができる。
図14は、第2の実施形態のアンテナ部分のさらに他の具体例を示す斜視図である。この線状素子37cは、部分的に板状素子を含む。これにより、アンテナ装置200の動作周波数帯域を広げることができる。これは板状化により電流の流れ方に自由度が増え結果として共振周波数に摂動が生じることによると理解される。
図12または図13に示す線状素子37aおよび37bの線幅を広くすることによっても、共振周波数帯域を広げることができる。しかし、この場合、共振周波数が高くなる。
図14のように、線状素子37cは、有限地板10の厚さ方向の幅を増大させることによって、共振周波数を高めることなく、共振周波数帯域を広げることができる。
(第3の実施形態)
図15は、本発明に係る第3の実施形態に従ったアンテナ装置300の構成図である。アンテナ装置300の有限地板10には、凹部が複数設けられている。凹部16および17は、凹部15と同様に切込みまたはスロットでよい。ただし、凹部16および17のそれぞれの深さをL16およびL17とすると、式4を満たす必要がある。
+L+2*(L16+L17)=λ) (式4)
第3の実施形態では、凹部16および17が複数設けられているので、有限地板10の物理的な長さが短くても、その電気的な長さを長くすることができる。その結果、アンテナ装置300の全体の大きさを小さくすることができる。
凹部がN個(N=2,3,4・・・)設けられており、これらの凹部の深さをそれぞれL(k=1〜N)とする。この場合、式5を満たす。
+L+2*ΣL=λ (式5)
ここで、“Σ”は、L+L+L+・・・LN−1+Lを意味する。このように凹部が3個以上設けられていることによってさらにアンテナ装置300のサイズを小さくすることができる。
第3の実施形態では、線状素子35に代えて、線状素子34、36および37を採用してもよい。
(第4の実施形態)
図16は、本発明に係る第4の実施形態に従ったアンテナ装置400の構成図である。アンテナ装置400は、有限地板10aおよび10bを備えている。有限地板10aおよび10bは導体410によって接続されている。アンテナ装置400は、折り畳み型の端末を想定したものである。
有限地板に凹部を設け難い場合には、本実施形態のように、折り畳み部のヒンジの部分を凹部として利用してもよい。これによって、第1および第2の実施形態と同様の効果を得ることができる。
第3の実施形態では、線状素子36に代えて、線状素子34、35および37を採用してもよい。
発明者の調査の結果、凹部の深さがλ*(1/8)以上深くなると、アンテナ装置の放射パターンが変化することが明らかになった。これは、特許文献1の記載のように、凹部によって有限地板10上の電流の流れが阻止されるからである。上記実施形態では、有限地板10全体を用いて放射を発生させているので、有限地板10上の電流の流れが阻止されると、アンテナ装置の特性が劣化してしまう。したがって、上記実施形態において、凹部の深さは、動作周波数帯域の上限の周波数を有する電波の波長λの8分の1以下であることが好ましい。
以上の実施形態は、携帯無線機に適用することができる。また、以上の実施形態は、携帯テレビに適用することできる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
本発明に係る第1の実施形態に従ったアンテナ装置100の構成図。 線状素子30に代えて使用可能な線状素子の形態の構成図。 線状素子30に代えて使用可能な線状素子の形態の構成図。 アンテナ装置のインピーダンス変動およびアンテナ装置の反射係数のシミュレーション結果を示すグラフ。 本発明に係る第2の実施形態に従ったアンテナ装置200の構成図。 可変容量素子40の内部構成を示す図。 線状素子34を示す図。 線状素子35を示す図。 線状素子36を示す図。 線状素子37を示す図。 第2の実施形態のアンテナ部分の具体例を示す斜視図。 第2の実施形態のアンテナ部分の他の具体例を示す斜視図。 第2の実施形態のアンテナ部分の他の具体例を示す斜視図。 第2の実施形態のアンテナ部分のさらに他の具体例を示す斜視図。 本発明に係る第3の実施形態に従ったアンテナ装置300の構成図。 本発明に係る第4の実施形態に従ったアンテナ装置400の構成図。
符号の説明
100 アンテナ装置
10 有限地板
15 凹部
20 給電点
30 線状素子
有限地板の長辺の長さ
凹部の深さ

Claims (8)

  1. 或る周波数の電波に共振するアンテナ装置であって、
    長手方向を有し、該長手方向に延びる長辺に凹部が設けられた有限地板と、
    前記有限地板の長辺の一端近傍に設けられた給電点と、
    前記給電点から給電され、前記アンテナ装置の共振周波数の波長λの1/4より大きく、半分未満の長さLを有する線状素子とを備え、
    前記線状素子は、メアンダ型、ヘリカル型もしくはコイル型の線状素子であり、
    前記有限地板の長辺の長さをLとし、前記凹部の深さをLとすると、式1
    +L+2*L=λ (式1)
    を満たし、隣り合う共振周波数の狭帯域化を抑制しつつ、該隣り合う共振周波数を接近させ、共振周波数を広帯域化させることを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記凹部は、前記有限地板の長辺の一端から(1/4)*λ〜(1/2)*λだけ離れた位置に設けられていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  3. 前記凹部の深さは(1/8)*λ以下であることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  4. 前記凹部は、前記有限地板の長辺に複数設けられていることを特徴とする請求項1に記載のアンテナ装置。
  5. 前記凹部は、N個(N=2,3,4・・・)設けられており、
    前記アンテナ装置の共振周波数の波長をλ、前記有限地板の長辺の長さをL、前記凹部の深さをそれぞれL(k=1〜N)とすると、式5
    +L+2*ΣL=λ(ただしΣ=L+L+…LN−1+L)(式5)
    を満たすことを特徴とする請求項4に記載のアンテナ装置。
  6. 前記線状素子の一端は前記給電点に接続され、前記線状素子の他端は可変容量素子を介して前記有限地板に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のアンテナ装置。
  7. 前記線状素子の一端は前記給電点に接続され、前記線状素子の他端は開放され、前記線状素子のうち一端と他端との間の一部分が可変容量素子を介して前記有限地板に接続されていることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれかに記載のアンテナ装置。
  8. 前記可変容量素子の容量値は、前記線状素子の他端の浮遊容量と等しくなるように設定されていることを特徴とする請求項6または請求項7に記載のアンテナ装置。
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